映画のページ

Pettson och Findus - Katten och gubbens år /
Pettersson und Findus /
Pettson und Findus /
Pétur og kötturinn Brandur /
Peddersen & Findus /
Peddersen & Findus - det kattens år /
Pettson & Picpus /
Pettson et Picpus /
Pettson and Findus /
Viiru ja Pesonen /
Viiru ja Pesonen - Viirun syntymäpäivät

Albert Hanan Kaminski

1999 Schweden 75 Min. アニメ

登場人物・動物

(Pettersson - 田舎のおじさん)

(Findus - おじさんの飼い猫)

(Gustavsson - おじさんの隣人)

見た時期:2002年9月

・・・アニメだというのでもっと期待せずに行きました。」などとぶつくさ言いながら Pettson & Findus - Kattonauten を見に行ったのが7月のことでした。いつも行く安い映画館には子供の時間帯があって、Pettson och Findus とプログラムに載っていたので見に行きました。そうです。前に見に行く時はしぶしぶだったのに、2ヶ月たってこの名前をプログラムにみつけ、子供たちから軽蔑の眼で見られることを覚悟で出かけて行きました。案の定、大半がというか、全員が子供と付き添いの大人。私がいつもの場所にどっかと1人で腰を下ろしているのを「この人次の映画と間違えて早く来たんだ」ってな顔で見ていました。入り口の顔なじみの青年も同じような顔。私はしょっちゅうこの映画館に来るので、時々「5セントまけてあげる」と言われることがあります。その彼も私が時間を間違えて来たのだと信じているような顔。私は恥ずかしくて本当の事を言うことができませんでした。

本当の事 − 目当ては何を隠そう(隠そうとしています) Pettson & Findus - Kattonauten だったんです。2ヶ月の間になぜか大好きになってしまって、ぜひまたあの小生意気なネコと気難しいペットソンの農家に行きたくなってしまったのです。

ディズニー、日本の最近のアニメ、ハリウッドの最近のコンピューターを使ったアニメ、クレイ・アニメ等を見ているとこの Pettson & Findus - Kattonauten は非常にお粗末に見えます。」と書きましたが、あの二次元の世界がとても気に入って、夢にこそ出て来ませんが、昼間ぼんやりしている時には、「ああ、あの絵きれいだったなあ」と思い出すなどと普段あり得ないことが心の中に起きていました。良く考えてみると、背景にあたる自然、景色は普通の画家がスケッチした風景画のように薄くぼんやりしていて、ネコとおじさんは人工的なほどはっきりした色で前景として出していました。使う色は背景も前景もだいたい茶色(木、農家など)と緑(木の葉、フィンドゥスのズボンなど)で、濃淡が程好いコントラストを作っています。普段滅多に絵などには関心を示さない方なのですが、このアニメは私にアニメとしてではなく、絵画として深い印象を残したようです。 前回「削れるものを全部削ったのか、最初から大掛かりなことは試みなかったのか、それは分かりませんが、絵を見ても特に可愛いという気持ちはわいてきませんでした。」のはずなだったのですが、見終わってから2ヶ月の間に何かが起こり、「可愛い」というのではなく、何か自然な印象、私もこの家にお茶に呼ばれて行きたいという気持ちが起きていました。

ですから見ている最中にだんだんわいて来た親愛の情がどこから来るのかさっぱり分かりませんでした。」この親愛の情というのは「あら、可愛い」というのとちょっと違います。「機会があったらもう一度見ようと思いました。」と思った2ヶ月後にプログラムに載ったので見に行ってしまいました。

見に行って驚いたの何の。前とは全然違う話でした。すぐ思い出したのは、この間見たのは2作目の劇場映画。ということは1作目があるということ。それだったんですね。頭のタイトル Pettson und Findus しか書いてなかったので同じ作品だと思い込んでしまいました。結果としては両方が見られて得をした気分。

今回のストーリーは前よりちょっと深刻でした。冬に湖に釣りに出かけ楽しい一日を過ごした1匹と1人は、湖で凍った魚をみつけ(そんな事はあり得ませんが、そこは漫画)レンガのブロックのように切り出してソリに積み込み、お土産にして帰途につきます。ところが家に着く前に雪嵐に遭い、動けなくなってしまいます。ネコがもう耐えられなくなった時、おじさんは魚が凍りついたブロックを積み重ねてエスキモーのようにイグルーを作ることを思いつきます。仮ごしらえの氷の家の中で(氷のブロック一つ一つに魚が入っていて素敵な眺めです)とりあえず難を逃れますが、中も寒く、食べる物はほとんどありません。おじさんは最後の残り物をネコにあげてしまいます。大晦日が近づいていますが、1人暮しの気難し屋のおじさんがいなくても気付く人はありません。睡魔に襲われるネコを眠らせないためにおじさんは必死でお話をしようと言い出し、2人で誕生日のこと、クリスマスに足をくじいたこと、一緒にホットケーキを食べたことなどを話します。

ネコはおじさんの作ったケーキやプディングが大好きで、台所で何かを作っているシーン、食卓でお茶を飲んだり何かを食べたりするシーンがよく出ます。この時の小生意気な減らず口のネコと、それに対抗するおじさんの会話がとてもおもしろいです。この種のアニメはいわゆるはまった人には楽しく、はまりそこねた人には退屈なものだと思います。ですから私も皆さんに押し付けようとは思いません。でもネコの好きな方は一度ぐらい見てみたらどうでしょう。ついでですが、日本では元になる本も売っているそうです。後記: 残念ながらアマゾンでは売り切れです。)映画と少し絵のスタイルが違いますが、こちらもお薦めです。

参考資料:

この後どこへいきますか?     次の記事へ     前の記事へ     目次     映画のリスト     映画一般の話題     映画以外の話題     暴走機関車映画の表紙     暴走機関車のホームページ