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Trigon - The Legend of Pelgidium /
Legend of the Phantom Rider

Alex Erkiletian

2001 USA 100 Min. 劇映画

出演者

Denise Crosby
(Sarah - 夫と息子を殺された女性)

Robert McRay (Blade)

Zen Gesner
(Suicide - ブレードの腹心)

Stefan Gierasch (Nathan)

Rance Howard
(Dr. Fisher)

George Murdock (Judge)

Irwin Keyes (Bigfoot)

Saginaw Grant (Medicine Man)

Mark Collver (Sheriff)

Juli Erickson (Jane)

Angus Scrimm (牧師)

見た時期:2002年8月、ファンタ

2002年 ファンタ参加作品

ストーリーの説明あり

アメリカにはこういう地味な作品を作っている人もいるのだ、豪華で派手なハリウッド映画ばかりではないのだと、非常に新鮮な気持ちになりました。この他にもまだぞろぞろ出演者名が並ぶのですが、僻地の村のような所が舞台なので、人はあまり出て来ないという印象を受けます。

ストーリを紹介しますので見る予定の人は退散して下さい。目次へ。映画のリストへ。

西部劇です。幌馬車で移動している家族がいます。中年の両親と子供2人。悪漢が現われて家族が襲われ、あっけなく夫と息子が殺され、妻は暴行され娘と2人だけ生き残ります。ここでもう、ちょっと普通の作品と変わっているなという印象。アレックスのような暴行シーンはなく、観客は悲惨な様子は見ずに済むのですが、男に襲われた直後の妻が出るシーンがあります。彼女は本来ならショックで打ちひしがれているはず。しかし足がしっかり地についていて、むくっと起き上がり、もう子供の防衛に考えをめぐらしています。非常に些細なシーンなので、見過ごしそうです。

さてその現場は砂漠のような人の全然いない所で、母親のサラは難を免れた娘を連れて町にたどり着きますが、そこがまたゴースト・タウンになる寸前の静か過ぎる町。ここにも悪漢がいて、正義を守ろうとか、理にかなった事をしようなどと思うと、ピストルをぶっ放されたり、斧で腕をばっさり切られたり。悪漢はやりたい放題。サラの娘も大怪我をして意識不明に陥ります。

よそ者のサラが助けを求めても、あまり良い顔をされません。助けると自分に災厄が降りかかるのは確実です。サラは町の男たちが集まる寄り合いに出かけて行きます。そこでも男たちは「困った、困った」と言うばかりで、効果の期待できる対策は浮かんで来ません。彼女が何か提案をしようとすると、封建的な男たちはまずそれに驚き、非難の目を向けるといった時代です。

何百年か前、大西部開拓時代には、実際こういう男尊女卑がまかり通っていたのでしょう。しかしサラも負けてはいません。ここに集まっている男たちの大部分は彼女の敵ではなく、一緒に戦うか、助けを求めている相手です。根気良く説得をする一方、自分も娘を助けるために勇気を奮い起こして悪漢に立ち向かいます。とは言っても誰も助けてくれるわけではなく、時には痛い目に遭います。

彼女を見ていると、西部で生き残るためにはこのぐらい根性がすわっていないとだめなのだ、西部が女を強くするのだという印象を受けます。今でもカウボーイ風に生きている南部の女性は気配りなどという細かい事を理解しない無粋な荒っぽい人かと思いますが、その代わりちょっとやそっとではへこたれない胆のすわった人たちなのだと考えを改めてしまいます。これ全部映画で得た印象ですので、一般的に見たら行けないかも知れません。

結局かなりの犠牲者を出した後で、町の住民もついに立ち上がり、悪漢と対決し、やっつけるという結末です。悪漢のボスはスキンヘッド風の出で立ちで、大昔の呪いがかかっており、話はオカルト風に終わります。全体は画面もストーリーも暗いのですが、ユーモアも少し入っています。

お気に入りのアングス・スクリムは牧師を演じています。町の住民が一丸になって戦うという時「自分は牧師だから神のお告げがない限り、人殺しの手伝いはできない」と言い出します。そこへ悪漢が外から弾を撃ち込み、壁に架けてあった十字架が壊されます。「うん、これはお告げだ」と言うと張り切り、隠してあったたくさんの武器を住民に提供します。

アングス・スクリムなどと言ってもご存知ない方の方が多いでしょう。1998年のファンタでファンタスムという作品が4本上映されました。そこに4回続けて出演して悪魔 Tall man を演じた人です。この時の役はセリフがほとんどなく、恐い顔をしてじっと睨むだけです。今回は口を利いたので「ああ、彼も言葉が話せるのか」と納得した次第。Trigon - The Legend of Pelgidium の制作にも協力しているドン・コスカレリが老人スクリムが年で死んでしまう前にファンタスムを完結しなければ行けないというので、ついに今年 Phantasm - End を完成させました。そのうち見なければと思っています。

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