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2004 D/F/UK/Kanada 98 Min. 劇映画
出演者
Мила Йовович/Milla Jovovich
(Alice - 元アンブレラ・コーポレーション(以下《傘組織》と略す)の入り口をガードする傭兵)
Sienna Guillory
(Jill Valentine - 傘組織の傭兵、定職中)
Thomas Kretschmann
(Cain - 会社側で事件収拾の指揮を取る男)
Oded Fehr
(Carlos Olivera - 傘組織の傭兵、主任)
Sandrine Holt
(Terri Morales - レポーター)
Zack Ward
(Nicholai Ginovaeff - ロシア人元傭兵、会社に見放される)
Stefan Hayes
(Yuri Loginova - ロシア人元傭兵、会社に見放される)
Jared Harris
(Ashford - 車椅子に乗った学者、問題のウィルスの開発者)
Sophie Vavasseur
(Angela Ashford - 学者の娘)
Razaaq Adoti
(Peyton Wells - 傘組織の傭兵)
Mike Epps
(ロイド・ジェファーソン・ウェイド - 民間人)
Matthew G. Taylor
(Matt Addison、Nemesis - 環境保護運動家、最新鋭の怪物)
見た時期:2007年2月
ネタがはっきりばれます。
ヨボビッチを比べるならウルトラヴァイオレットとバイオハザード(1)もご参考に。
見る予定の人は退散して下さい。目次へ。映画のリストへ。
制作されたのはバイオハザード(1)の2年後ですが、ストーリーは前作からそれほど時間が経っていないいつかから始まります。ヨボビッチはインタビューで「政治などは気にせず、楽しく見てくれ」と言っていました。普段あまり政治には感心が無さそうなふるまいの彼女なので、そうかと思って見ていたのですが、何と巨大企業の内部告発。バイオハザードは言わばラッセル・クロウの役をSFに置き換えたような話に発展します。
バイオハザード2 アポカリプスはバイオハザード(1)よりSF部分が減り、ゾンビ・シーンと戦いのシーンが増えます。やはりパクリの連続で、28日後・・・が冒頭の重要部分で使われています。バイオハザードの終わりのシーンが繰り返されるからです。
バイオハザード(1)を見ていない人のためにヨボビッチ演じるアリスの口から、あらすじが語られます。バイオハザード2 アポカリプス は、マットが捕まりネメシス計画と呼ばれるプロジェクトに使われることになり、アリスは病院で検査に回され、バイオハザードでほぼ全滅した特殊部隊の代わりに新しい部隊を送り、実情調査の後ハイブを再開するというところから始まります。
舞台になるラクーンシティーは平和そのもの。事件は秘してあります。細菌に対し重装備した特殊部隊が地下に入って行きます。何か予想外の事が起きたらしく、会社の車が町に住んでいる重要人物を着の身着のままで呼び出します。その中にはアシュフォード博士も入っています。「小学校に行っている娘の世話がある」と躊躇う博士に、会社は娘の所にも迎えを差し向けます。ところが娘を乗せた車が交通事故。これが続編ストーリーの大きなきっかけになります。
交通事故の13時間後、ゾンビが町に繰り出したため恐慌状態に陥っています。すでに会社の関係者で居所の分かる人は全員退避させた後でした。バイオハザード2 アポカリプスはゾンビ映画で始まるのです。バイオハザード2 アポカリプスではヨボビッチの他にもう1人バレンタインという女性が大活躍します。女性を2人主演に近い形でぶつけて来ますが、それでもヨボビッチの存在が小さくならず、新しくつれて来た女性がしぼむこともないという珍しい作品です。
アリスは28日後・・・風に病院に取り残され、自力で脱出しますが、町に出てみて28日後・・・とそっくりの状況に戸惑います。体が弱って足腰が立たないのがキル・ビルに似ているのは偶然か。
間もなくトム・クルーズ他でたまに見る宙吊りシーンが出て、「あっ、パクっている」と思う間もなくニューヨーク1997のニューヨークそっくりな地区に突入。地区内はゾンビだらけで、無事な人間は28日後・・・のように大きな教会に避難して来ます。ゾンビは木偶の坊風に不自由そうな一直線の歩き方をします。顔がやや傾いで、ボーっと前を見ながら前進。お腹を空かせて肉を食らおうと生存者に群がって来ます。逃げても逃げても追って来て、墓場で安らかに眠っているはずの人たちまでが不眠症にかかって起き出して来ます。
それは数々のゾンビ映画に共通していますが、バイオハザード(1)ではある程度理論武装してあり、健康な人間がビールスに感染する、空気感染も接触感染もあり、感染すると知性は本能に近い部分だけを残し消滅する、生きた人間の血肉を求めてさまよい、見つけるとかぶりつくということになっています。ゾンビとして動けるが、もはや人間ではなく、1度出血多量や致命傷を受けて死んでいる、永遠に動けるわけではなく、一定の時間内だけ、体の特定の場所を攻撃するとちゃんと死ぬなどというルールになっています。
事態収拾に派遣された傭兵たちは検疫検査を諦め、町全体を破壊する方向に向かいます。この悪役が東ドイツ人の俳優。彼はドイツでは一応名前は知られていますが、元々はオリンピックの選手で、ハリウッドでの活躍がめざましいという珍しい人です。東から西へ亡命し、最初は西ドイツで映画やテレビに出ていました。その後ハリウッドで脇役を始め、ドイツでも出演を続けています。ハリウッドでは彼は悪役もやりますが、いつも悪役と決まっているわけではありません。
悪者カインが外から悪巧みをやっている間、町の中では病院を抜け出して来たアリス、会社を停職になっているジル、数人の会社の傭兵などが取り残されています。バイオハザード2 アポカリプスの中心になる人物が教会で出会い、行動を共にし始める頃、カインがすぐ町を破壊できない事態が発生します。上に書いた交通事故が原因で、この町のどこかにビールスを開発した科学者アシュフォードの娘アンジェラが取り残されているのです。アシュフォードは会社から事態収拾のため圧力を受けますが、彼はあくまでも娘を探す決心。会社とは別行動を始め、アリスやジルなどと中に取り残されている傭兵に娘を救出させようと企みます。
町全体を破壊できず、事態を収拾することもできないカインはネメシス計画を始動させます。優秀なレスキュー部隊が生き残っていて、ゾンビに対して最後の抵抗を試みているところへ物凄い武装をした物凄い怪物が現われます。これがネメシス。
病院から抜け出したアリスはウイルスに感染させられており、ネメシスと同じぐらい別な形で強くなっています。会社はその2人を戦わせるという実験を行います。重装備強力なネメシス対、軽装備敏捷なアリスの戦いです。
始めの方、ヨボビッチのアクション・シーンには必然性が少なく、相手を倒すのにポーズをつけて決めるシーンには説得力が無く、笑いが出そうになります。何か型を決めて特徴を出したらいいとは思いますが、人に笑われては行けません。これは撮影している最中に訂正され、徐々に戦いのシーンが増え、妙なポーズはつけなくなります。彼女の衣装は相変わらず不自然な軽装で、太腿に銃をしまえるようなホルスターがつけてあります。この姿をリュック・ベソンにからかわれたのかも知れません。しかしこれまで以上にアクションに力を入れています。
アリスはバイオハザード(1)で死んだ同僚に約束したように研究所を潰すべく動き出します。中に取り残された傭兵達は会社の指示に従って動いたり、自分の身を守るのに必死。それでもアシュフォードはまだ感染していない傭兵たちを自分の思惑通りに動かすのに成功し、少女が隠れている場所に傭兵たちを誘導します。しかし感染していない仲間は1人、また1人減って行きます。
ゾンビとの戦いがかなり長いので飽きた頃に謎が1つ解けます。アリスは病院で無理矢理感染させられていますが、アンジェラも重度の感染者。アシュフォード博士が感染していて、アンジェラも感染しているので、父親が抗体を作ったのです。その研究を会社が強引に取ってしまいます。そして娘救出に成功しかけたところで、またカインが現われ、娘救出作戦はばれています。
ようやく救出のヘリにたどり着いたところでまだ大丈夫な避難者たちは捕まってしまいます。傭兵も研究者も皆カインの下におかれてしまいます。そして、カインの命令でネメシスとアリスは対決。アリスはネメシスの正体に気付いているので、戦いたくないのですが、嫌々承知。その結果は野獣を殺せなかった美女と美女に礼をしたい野獣という展開に。そしてトータル・フィアーズをチラリと思わせるシーン。
脱出したヘリは墜落、中にはアリスの死体が。レポーターが撮影したビデオがメディアに流れますが、やらせ、デマと扱われます。原子力発電所の事故と言って誤魔化されます。そして研究所ではエイリアン4のようにアリスの死体の再製が行われています。そしてアリスは前より強くなっています。多分バージョンアップしたバイオハザード3の準備でしょう。今度は拳骨で殴らなくても人が殺せるようになっています。
そしてハッピーエンド。1番最後のシーンは東西ドイツの間に検問所があった頃を思い出させるシーンです。ハッピーエンドとは言っても、ちゃんとバイオハザード3でトラブルが起きるように仕組まれています。思った通り、2007年に Resident Evil: Extinction が用意されています。
バイオハザード2 アポカリプスの撮影はドイツではないようで、雰囲気がガラっと変わります。カナダでの撮影が多かったのかも知れません。
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