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結果
話を聞いた時期:2014年1月から
仕事のスケジュールが結構きついのであまり映画を見ている暇が無く、またそれを書いている暇も減りました。とは言え、この趣味を止めるつもりは無いので、量が減っても続けて行く予定です。
ただ、これまでのようにタイムリーに出せない事が多くなるかも知れません。
今回はオスカーのショーを見た結果報告です。
オスカーの翌日の月曜日に休暇を取りたかったのですが、決算の週に当たっており、眠らずにその足で会社へ。意外な事に眠くもならず仕事は普通にこなせました。ただ、その週は金曜日まで疲れが残っていたので、必死でたんぱく質とビタミンを取り、体を動かすようにしていました。
オスカーのショーはこちらの時間で真夜中から始まり、翌朝の4時頃終わるものと思っていました。ところが今年は朝6時頃まで。なので普通に会社に行くのと同じになってしまいました。違うのは前の晩から一睡もしていない点だけ。
では事後コメントを入れて行きます。ノミネートはこんな順序ですが、発表は下から上に向かい、最後が作品賞です。事後コメントもその順序で入れました。
今年のオスカー・イブニングはスケジュール的に厳しくなりそうです。アメリカとの時差が恨めしい。
暇な時間が減ったので、取り敢えずはノミネートされた作品を紹介。コメントはその場ですぐ言える話に限ります。なお、かなりの数同じ作品がゴールデン・グローブにもノミネートされたので、一部はそちらを参考にして見てください。
技術などの受賞は省略しました。
作品
ピットは演技でのオスカーは回って来ないためか、プロデュースで狙っている様子。
出演者が体重調節をしただけでは今時オスカーは来ませんが、司会者を考えるとこの作品には分があります。
記事を書き始めた時は見ていなかったのですが、今年初の映画として3Dで見ました。2月の中旬に今年初の映画を見るというのは異例です。
いずれ記事にして出しますが、他の人に勧められます。私はクルーニーやブロックのファンではないので、つけようと思えばいちゃもんもつけられますが、それ以上に見て良かったと思える点があります。
こういう話はファンタでは受けますが、アカデミーの会員に好かれるかどうか・・・。
この作品は制作者より、ブルース・ダーンに注目してもらいたいところですが、地味過ぎるかとも思います。
ジャーナリストのマーティン・シックススミスの実話を追った話が元ネタ。
(誰がノミネートされるかは未定)
原作はリチャード・フィリップス船長本人の出版した事件の本。
グローブはドラマ部門とミュージカル・コメディー部門でそれぞれ5つぐらいノミネートされるので、オスカーは作品賞の合計数をある時から増やしています。
ラッシュ プライドと友情はグローブではノミネートされましたが、オスカーからは外れました。
主演男優
この作品も地味そうですが、司会者を考えると一歩前に出ているように見えます。
俳優としての功労賞としてダーンにあげてもいいかと思いますが、こういう地味な作品に票が集まるかは疑問。
ドイツでは「今年こそカプリオ」と騒いでいますが、私はまだかなと思います。むしろそうやって騒がれておいて、さらにスコシージとの仕事が増えるきっかけができることの方がカプリオに取っては大切かも。
オバマ政権が成功していればチャンスが大きいですが、今年イギリス生まれの彼に運が回ってくるかは未知数。
主演女優
ブランシェットは能力が長く評価されていながらオスカーからは外れていて、とてもいい演技をしたとは思えない作品でオスカーを一度受賞しています。能力から言うと2つ目をあげてもいいですが、アメリカ人でない事もあり、やや不利。
彼女を引き立てる傾向がハリウッドにもあればチャンス。1人だけまだ1度もオスカーを取っていない事が幸いするかも。オスカーは1度だけノミネート経験がある。
ほぼ1人芝居で評価を受けていますが、彼女はオスカーを貰ったばかりなので今年は外れるかも知れません。
後記: 他の人がどんな演技をしているかによりますが、1人芝居はこなれていました。彼女はできるだけ自分を普段通りの普通の女性に見せようとしていたため、物凄く奥深い演技とか、重厚という言葉は合いません。しかしそういう《普通の女性》を演じたかったブロックの望み通りの女性に見えました。主として大げさなコメディーを演じるブロックですが、過去にも彼女がコメディーでない作品を見た事があり、それには好感を持っています。今回も感じが良かったです。ファンでない私がそういう結論を出したのですが、アカデミーの会員がどう見るかは分かりません。それに彼女は最近1つ貰ったばかりですからねえ。
デンチとストリープはアダムスを引き立てるためのお飾りかなとも思います。
女性はまだそれほどの年でないベテランと、結構年の大ベテランの中でまだ1度もオスカーを取っていないアダムスが目立ちます。それが有利に働くかも。
監督
書き始めた時はまだ見ていなかったのですが、彼のノミネートは正解。一体どうやって撮影したんだろうと思えるシーンがたくさんあります。ギレルモ・デル・トロが応援している監督です。
ノミネートを逃したのでここに書きますが、脚本にはキュアロンの息子も参加しており、良く書けています。
ペインは地味な作品の多い監督。本来ならオスカーなどもらえないような状況でサイドウェイで受賞。それを機にオスカーの潮目がやや変わりました。
長い長い間オスカーのお預けを食っていたスコシージは2006年にあまりパッとしない作品で遂に受賞。受賞に値する作品ではもらえないのがハリウッドと割り切ってか、その後も彼は作品を作り続けています。まだカプリオの演技が今一なのですが、また数年してカプリオが良くなったら改めて受賞があるかなあと思います。今年の作品はまだ見ていないので、今年のがその良くなった結果なのかは分かりません。カプリオはユーモアを交えると良くなるのは確か。
今年の作品はどれも佳作と聞いているので、監督も競合します。
後記: 心情的にはキュアロンにあげたかったのですが、メキシコ人だし、今年はアフリカ系の監督もいるので、無理だろうと思っていました。なのでキュアロンの受賞が決まった時はうれしかったです。以前のSFはひどい出来だったのですが、ゼロ・グラビティは構え過ぎず、それでいて隙も無い、良くできた作品で、監督の目が良く行き届いていました。
助演男優
主演の2人はかなり体重を落としての演技だそうです。レトはいくつかの方面に才能があり、近年音楽部門で活躍することが増えています。映画に対して一定の距離を保っている事で却っていい演技を生んだのか。
出身地が映画の主題にぴったり合います。
テレビ畑の人。
国籍はアイルランドのドイツ系。
有名俳優の知人だった頃から芸能界に入る。妙なタイトルのコメディーに出演する事が多い。近年は大きな賞にノミネートされ始めている。
今年行きそうなのはレトかな。
後記: 今年のオスカーは取るだろうと思った人、あげたいと思った人に賞が行く事が多かったです。ただ冒頭いきなりレトが受賞したのにはびっくり。助演男優賞を1番最初にあげ、その後延々技術系の賞や音楽、アニメ、ドキュメンタリー、短編などが続き、最後の方で監督や俳優の賞。
助演女優
たまたまメキシコで生まれたケニヤ人。米国で映画関係の大学を卒業し、そのまま映画に出るようになった。ケニアのテレビでも活躍。それでも夜は明けるでかなりのグレードアップが期待できる。
英国の芸術的な家庭の生まれ。活躍の場は主として英国。近年時たま大きな賞に名前が出る。
テレビから映画に移り、オスカーも取っているので、今年はパスか。
俳優一家の出身。たまたま政界の大物と知り合いだった事も幸いして90年代は大活躍。オスカーも受賞。本来濃厚な演技よりユーモラスな役に向いていて、本人も自分をメリル・ストリープのようなタイプの女優だとは思っていない。悠々自適の引退状態だったが、子供も3人もうけた。ブラックでもそうでなくても彼女にはコメディーを極めてもらいたい。
映画初登場は1990年で、その時すでに61歳。世界経済強行の年に生まれた人。元々舞台女優だったので演技は問題なしだった。
後記: 作品を見ていないので演技が良かったのかは不明。ただ、強敵を抜いて取ったので、おめでとう!と言いたい。
彼女、テレビで見ると凄くダサい衣装だったのですが、翌日新聞の写真を見たらエレガントに写っていました。どうしてこんなに差がついたんだろう。
今年行きそうなのはニョンゴかスキップ。
脚本
着想はおもしろいですが、ファンタのファンに好まれるタイプなので、脚本に賞が行くかは疑問。
脚本と言うより話自体がおもしろいんだと思います。
一応チャンスあり。
後記: ・・・と思ったのですが、家族からクレームがつき、スキャンダル化しています。やはりあの時話をうやむやにしたのは良くなかったです。日本では報道されていないのかも知れませんが、ドイツでは大騒ぎになりました。
出来事自体が面白い事と、2人の俳優が気合を入れたので、賞はそちらに流れるかも知れません。
チャンスあり。
この賞はテーマがセンセーショナルだ、俳優が名演技を見せたという事ではなく、脚本が上手く書けているかを争うので、ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅のような地味な作品にもチャンスがあります。
ブルージャスミンは恐らく脚本が力強く書けていると思いますが、テネシー・ウィリアムズの真似だと判断されれば不利、この作品だけを見る人はいい点をつけるかも知れません。
後記: ジョーンズはウディー・アレンの後、ハリウッドでは別格扱いで、作品ができると、何かしらこじつけて賞をあげようとする傾向が見られます。
脚色
この賞は何かの形で元ネタのある作品に与えられます。
体験談。
この作品は監督が想像したキャラクターを最初に出演した人たちと一緒に長い年月をかけて育てているシリーズ物なので、このカテゴリーに入るべきなのかはちょっと疑問。
実話。回想録あり。
実話をジャーナリストが調査。
体験した本人が書いた本がある。
後記: 種切れでこれまで数年リメイクばかりでした。それも呆れられてしまい、今年は実話ラッシュ。
長編アニメ
絵はあまりかわいくない。アンデルセンを基にした話。
絵を見るとあまりかわいくない。どうせ原始人が出るなら、大昔テレビでやっていたアメリカのアニメ・シリーズの方が絵が良かった。
これも絵があまりかわいくない。ストーリーはおもしろそう。
熊と鼠の友情物語という以外は内容不明。フランスは日本といい勝負の漫画、アニメ王国なので、駄作は無いと思います。オリジナルの絵は芸術的。声の出演、主演はランベルト・ウィルソン。私には受けそう。
後記: 見ました。楽しかったです。絵もとても良かったです。
いわずと知れた宮崎駿の作品。原作も本人。船で戦場に運ぶタイプの戦闘機零戦の設計者の話。絵がかわいいとかではなく、話がおもしろそうなのでいずれ見たいです。戦争で人生が色々な方向に狂ったりずれたりしたと思いますが、こういう方向もあるんですね。
後記: この受賞にはテレビを見ていた全員が反対。宮崎はまあ、テーマがテーマなのでノミネートされただけでも驚いたと言っていたので、ノミネートだけで止まるのもまあ分かります。
私のお勧めはアーネストとセレスティーヌ。 ドイツでこの映画を見るのは大変ですが、たまたま普段コンサートをやっている場所で上映していたので見に行きました。どの場面もそのまま額に入れて絵として飾っておけるし、話はほのぼのとしていて、楽しいです。
短編アニメ
ウォルト・ディスニー関連作品。
映画は海外で全体的に中国や韓国に押され気味ですが、アニメはやはり外国からの参加ではフランスや日本が強いです。今年は長編、短編とも日本から参加しています。
後記: 受賞監督の苗字 Witz はドイツ語で冗談という意味。
外国語映画
戯曲の映画化。タイプの違う恋人。現実的でおしゃべり男性と、信仰心を持つ読書好きの女性の組み合わせ。子供もできてさあ幸せにと思った時、子供が病気になる。
人喰いハンニバルが改心してデンマークに戻り、普通の生活を送っていたら、不幸な出来事に遭い、それをいかに人間の尊厳を保ちながら何とかするかを描いた実にまじめな作品。主演のミケルセンは海外では悪役が多く、国内ではまじめな役からコメディーまでこなす人。
監督は欧州では有名な人。
後記: 受賞作品はデカダンスに浸り切った老ジャーナリストの物語だそうです。レビューを見る限りでは評判がかなり高いです。
撮影
まだ見ていないので想像ですが、宇宙のシーンはおもしろそう。
私は脚本を読んだ事も書いた事も無いので分かりませんが、こういう地味な作品の脚本って、難しいんだろうか。
後記: ゼロ・グラビティは見たのですが、撮影賞は貰って当然という良い出来。どうやって撮影したんだろうと思えるシーンがたくさんあります。
美術
後記: 華麗なるギャツビーはリメイクの必要は無いと思ったのですが、監督がバズ・ルーマンなら話は別。彼なら全く違う世界を創造できるでしょうから。いずれ見ようと思っています。
なぜか今回もルーマンには一切賞が行かず、夫人に2つのオスカーが行きました。2人はティームワークでやっているので、2つオスカーが来れば1つずつ分け喧嘩になりませんが、なぜか夫人だけに行きます。
衣装
後記: 彼女単独での受賞。もう1つは同僚と一緒に受賞。確かに衣装は彼女の担当だろうけれど、彼女のご主人は受賞無し。
音響
後記: 視覚効果はおもしろかったけれど、サウンドはどうという事もありません。なぜこの賞が行ったのかは謎。もう1つサウンド系の賞を取りましたが、そちらもなぜ受賞したのかは謎。
編集
後記: 編集は特に際立っていたわけではありません。監督にここで賞が行ったので、これで打ち止めかと思ったら、作品賞も行きました。
音響編集
後記: 視覚効果はおもしろかったけれど、サウンドはどうという事もありません。なぜこの賞が行ったのかは謎。
視覚効果
良く出来ています。ノミネートは当然。
後記: 納得の受賞。ただ、特に3Dにする必要は無かったと思います。2Dでも十分おもしろい。
メイクアップ、ヘアー・デザイン
後記: ローン・レンジャーはなぜか失敗作と言われていて、評判が悪いのですが、ヘアーやメイクなら、この3作の中でローン・レンジャーしか無いと思うのですけれど、外れました。
音楽(オリジナル・ソング)
後記: アナと雪の女王の受賞にはテレビを見ていた全員が「異議あり!」でした。
音楽(作曲)
撮影など本来もらうべき項目でなく、音楽なんかであげたらずるいですぞ。
後記: ゼロ・グラビティが技術系の賞を総なめにするのは分かるのですが、音楽は特にどうという事はありませんでした。
短篇
死が間近の少年にファンタジーの物語を語る病院の男。
窮地に陥った子持ちの女性の物語。
自分が全て世話をするのがいいと考える母親と、子供たちの日常。ある朝はドタバタ。
自分が神だと考えている囚人の審査をしなければならない医者。本当に自分が神だと信じているのか、ふりをしているのか・・・。
ドキュメンタリー(短篇)
後記: 解説によると世界最年長の女性ピアニストで、ホローコーストを生き延びた女性がテーマ。本人は楽観主義でこれまで生きてこられたと言っているとか。
ドキュメンタリー
私のようにバック・コーラス・シンガーになる事が夢だったという人間は普通おらず、たいていはスターになることを夢見て、夢かなわずスターから20フィート離れた場所でバック・コーラスとして歌う運命に甘んじるようです。中にはスターより歌の上手いの兄弟姉妹もいます。中には一応スター扱いではあっても○○○アンド●●●ズと呼ばれ、事実上○○○のバック・コーラス扱いを受け、名前も覚えてもらえない人もいます。私はスターのメロディーの三度上や下を歌ったり、合いの手を入れる仕事は楽しいと思うのですが。
後記: モータウンのドキュメンタリーのようなものを期待していました。なのでDVDに回ったら見たいのですが、ゲストに出て来た歌手は歌が下手で、あれならスターの座に20フィート届かないのも無理ないと思いました。
ノミネート段階では章を取りに来る人が未定だったのですが、最終的には Morgan Neville、Gil Friesen、Caitrin Rogers の名前が挙がっています。
名誉賞
後記: マーチンはまだ68歳。この程度に名を成した俳優にはまだいくらでも仕事が入りそうなのに、もう名誉賞。もしかして重病でも抱えているのかと気になります。生まれがあのテキサスの大事件が起きた町なのは意外でした。
Jean Hersholt 人道賞
ジョリーはまだこれといったすばらしい演技を見た事が無いし、やる事がエキセントリックなのであまり好きではないのですが、名誉賞とか、こういうカテゴリーの賞が来る人は非常に高齢か、健康が危ぶまれる人が多いので、ちょっと心配。
後記: ジョリーは輝くばかりにおめかしして出て来ました。知り合いにも彼女と同じような手術をした人がいますが、乳癌は除去手術の後、シリコン・パッドを入れ、全く見分けがつかないほどきれいに仕上がるようです。ジョリーの場合は分かりませんが、知り合いはその後遺伝子に関連する処置も受けたため8割強の発生率が、一般人と同じ2割以下の発生率に変化したそうです。
ただ本人にのしかかる精神的負担は大きいらしく、知り合いは過剰な元気さ。躁でハイな気分が続いています。貰う薬のせいなのか、ホルモンがハイにしてしまうのか、負けず嫌いな性格の人は落ち込まない代わりにハイになってしまうのか、ちょっと通常の状態とは違うようです。家族は大変だろうと思いますが、死ぬはずだったのが助かるんだから、そして見てくれも全然普通に見えるんだから、得る物の方が大きい事は確か。
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