1997年頃に入手したJRCのハンドマイクが2個、使用する事無くダンボール箱で眠っていた。訳あって探し出す事になったが、この間に転勤や引越しもあって行方不明状態。中々思い出せなかったが何気なく開けた箱の中に、同軸や音声ケーブルに埋もれていたのを発見。カールコードが量的に支配的だからここに入れたのだろうか、と思いながら12年振りに手に取る。その訳とは8Pコネクタ処理を行い無線機で使える状態にすること。そしてRACALのトランシーバTRA3755の専用マイクに出来ないかと・・・。
写真の左はJRCのUMFD-135(コンデンサ型)、右はUMFD-15B(ダイナミック型)。
UMFD-135はJRCさんからQSYして来たモノ。当時の目的はマイクににはあらず、コネクタとケーブルにあった。あるJRC無線機を外部から制御するためにマイク内部の配線は外されていた。内部配線を戻しコネクタを8Pメタルに交換した。RIGのMICラインからの電源重畳(8V)でバイアスを掛けている。
UMFD-15Bはスピーカー&マイク。大型で握り甲斐がありガッチリしている。これはある無線システムに使われていたがJRCオリジナル・コネクタではなくシステムのアセンブルメーカーによりXLR型に変更されていた。スピーカーを変換トランスを使ってステップアップしマイクロフォンに流用する方式は少年時代のCBトランシーバを思い出させてくれる。PTT-SWには2極双投が使われ一つは送信制御(スタンバイ)、もう一つがスピーカーユニットを受信スピーカーと送信マイクに切り替えている。また前面にTx表示のLEDがあるが、オリジナルでは外部の電源供給で点灯させているが、ここではRIGからの8Vを1KΩの抵抗を介しPTTラインへ接続した。コネクタは標準の8Pメタルに交換。
左図はUMFD-15Bの回路図。現物を見ながら書き出してみた。「改」としている理由は、Tx表示用RedLEDの部分がオリジナルと異なるから。LEDには元々トランシーバ側から送信時LED点灯用電源が供給されていた。いわゆるTx-Tallyだ。ところがアマチュア無線機にはこのような考え方は無い。そこで8Pコネクタに標準で装備される8Vを利用し、電流制限抵抗R1を追加してPTT-SWでON/OFFするようにした。それ以外はオリジナルのままである。T1は8ΩのSP出力をステップアップして数百Ωにするもので電圧利得がある。トランスは10mm立方大だが詳細は不明。左の数字は8Pメタルコネクタのピン番号でicom製品に準じている。
下図はUMFD-135の回路図。こちらも現物を見て書き出したもの。マイクユニットはコンデンサ型で8PコネクタのMICライン重畳の電源でバイアスされている。他に電源を別供給しマイク出力をDCカットする回路も組み込まれている。