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[2026/07/06]
【子 育 て 羅 針 盤】
(第1344号)
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★子育ち12権利
【第1権利:お子さんは,自分で考え決めてますか?】
《V104:WHO-01》
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《子育ちは 自分が決める 自分事》
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《まえがき(毎号掲載)》
子育て羅針盤では,こどもの育ちを6つの方向と2つの領域から考察します。6つの方向とは,「誰が,どこで,いつ,何が,なぜ,どのように育つのか」という5W1Hの問題視座です。また,2つの領域とは,「自分の育ち(私の育ち)」と「他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ち」の領域を表します。6つの方向にそれぞれ2つの領域を重ねた12の視座が「子育て羅針盤」の基本的な考察の構成となります。
この第104版では,子どもが人としての権利を育てていく上で,大人が寄り添っているときに,見届けておくべき状況を確認できる12の自問を設定してみました。その構成はこれまでと同じく,奇数号では子どもの「私の育ち」を,偶数号では「私たちの育ち」という配置をします。私の育ちだけに意識が向くと,私たちという社会性に基づく仕合わせな育ちが疎かになります。あちらこちらで人のつながりに欠陥が見られる現状は,私たちによる育ちから得られる「私たち」という意識が未熟だからです。そのことに注目して,羅針盤を手元に設定していただくようにお願いいたします。
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《「自分で考え決める」ということについて説明が必要ですね!》
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○第二の誕生?
皆さんは,ご自分の来し方をずっと振り返ってみたとき,この世に誕生したときの感激を思い出せますか? おそらくプレイバックできる人はいないことでしょう。思い出せるのはかなりの年数が過ぎて以来のことのはずです。どうしてなのでしょうか?
赤ちゃんから育っていくと,やがて物心がつくようになります。このとき「もう一人の子ども」が誕生していると考えて,「第二の誕生」と呼んでおきましょう。もう一人の子どもは自分の第一の誕生の時にはまだ生まれていなかったので,思い出しようがないのです。なぜなら,自分のことを思い出そうとするのはもう一人の自分だからです。もう一人の自分が見聞したことでなければ思い出せないのは当たり前ですよね。
それでは,この第二の誕生はどのように進行するのでしょうか? 誕生前から子どもと密着をしていた母親が,誕生後数年経って世話の手数が減ってくる頃から,ときどき離れていきます。同体であった母親が分離することによって,否応なく残された自分に気づかせられます。誰が気づくかといえば,そこで誕生してきた「もう一人の自分」です。親離れ,子離れという母子分離は,もう一人の子どもの誕生という意味が隠されているのです。
この気持ちの上での分離は「第二の出産」に相当し,父親の参加が不可欠です。父親の出番ということが言われますが,実のところ,それは母親を妻に引き戻す夫としての魅力を発揮することなのです。妻になった母親がときどき離れていく先にいる「アイツは何者?」と父親の存在を意識するようになり,父親と自分を対比することで自分意識が芽生えてきます。このように母子間の第二のへその緒を断つのは父親の役割なのです。もちろん蛇足ですが,夫婦で子どもを邪魔にすることとは全く違うということは分かっていてくださると思います。そこを勘違いすると虐待に迷い込みます。
・・・夫婦仲良くすることが,第二の出産を自然分娩にします。
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○子育て?
ママが子どもを思う気持ちはひとしおです。健やかな成長を願ってしつけにも一所懸命です。あれはダメ,これはしなさいと,指図することがたくさんあります。幼いうちは必要なことですが,いつまでも続けるわけにはいきません。それは分かっているのですが,いつまでも手のかかる子どものままなのはどうしてでしょうか?
ママの思うようには子どもはなかなかできません。「こんなこともできないの」とつい語気を荒げます。子どもは意気消沈して途中で止めます。「なぜ止める!」と追い打ちをかけます。子どもはどうしてよいか分からなくなります。こんなことが度重なると,子どもはママの顔色をうかがうようになります。「お母さんがイカンと言う」,「お母さんに怒られる」と言い始め,「自分のしたいこと」より,「母親がさせたいこと」をしなければとしつけられていきます。
母親という背後霊が子どもに取り憑いてあれこれ指図ばかりしていると,依頼心の強い子どもに育ちます。依頼心が強いことを,自分がないと言いますね。子どもにすれば母親がもう一人の自分にすり替わって,育ちの邪魔をされていることになります。子育てとは,「もう一人の子ども」を誕生させて,その育ちを促すことなのです。子どもを育てようとするのではなく,もう一人の子どもが育つのを気長に見守るように気をつけなければなりません。そうすればだんだんと手がかからなくなります。
何となく分かったが,では具体的に子どもにどのように接したらいいのかが知りたいと思っておられることでしょう。子どもに決めさせる余地を与えるようにすることです。子どもに考えさせて,子どもがしたいようにさせてやる,そんな機会を与えることです。例えば,おやつを決めさせます。同じものに片寄るなら,日替わりの制限だけを設けて,その中で決めさせます。どこか自分で考えて決めたと思わせる工夫を仕組んでください。
・・・子育てとは,もう一人の子どもが考えて決めるように促すことです。
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〇遊びの意味?
子どもたちの望みは「ゆっくりしたいこと」という調査がありました。口癖は「疲れた」です。ちょっと何かをさせてもすぐ疲れます。親ははがゆい思いで尻を叩きます。なぜ疲れるのでしょうか? それは「させられる」からです。しなければならないと追い立てられるからです。人に言われてすることは疲れるものです。なぜなら,もう一人の自分が封じ込められて,操り人形状態だからです。
では疲れないときはどんなときでしょう。「もう一人の自分」がしようとするときです。しなければならない授業は疲れ,したいと思ってする遊び時間は疲れません。遊びが大切だという意味は,もう一人の子どもを目覚めさせるからです。遊んでいるときの子どもが生き生きしているのは,もう一人の子どもが自分を楽しませているからです。
子どもは甘える生き物です。我慢や忍耐が苦手です。「我慢しなさい」と命じて我慢させます。無理矢理ですから,何とか逃げ口上をひねり出そうともがきます。しまいには親は自分のことを分かってくれないと邪推しかねません。「我慢しようね」ともう一人の子どもに訴えるように語りましょう。言われてするのではなく,もう一人の自分が我慢しようと決めるようにし向けるのです。忍耐力が無いというのはもう一人の自分が育っていないからです。
自立とは自分が立つと書きますが,立たせるのはもう一人の自分です。きついな,イヤだな,こわいな,面倒だなという自分の思いを,もう一人の自分ができることはやってみようと決めて,自分を引き出すことが自立です。自分を信頼できるようになることが自信をもつということです。自分が信じられなくて自信は持ち得ません。懸命に生きている自分をもう一人の自分が喜ぶように,親がほめて手助けをしてやることが育てることです。
・・・自分の面倒はもう一人の自分で見れるように任せましょう。
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《自分で決めるとは,もう一人の子どもが育つための必須要件です。》
※子どもに決めさせるようにと書いてきましたが,もちろん,そこには程度や限度があります。何でも子どもの勝手にさせるということではありませんね。子どもの責任の範囲でということです。子どもが決定を誤ったとき,その修復が子ども自身で可能な範囲に止めておくことはもちろんです。その見極めをすることが保護者の責任です。
【質問1:お子さんは,自分で考え決めていますか?】
●答は?・・・もちろん「ハイ」ですよね!?
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☆次号予告☆
【子育ち第2権利:お子さんに,他者の目を教えてますか?】
どうぞお楽しみに!
鏡に映る自分を見ているのが,もう一人の自分です。自分を名前で呼ぶようになるとき,もう一人の自分が生まれています。その次に気がつくことが,見られている自分を意識することです。さらに,もう一人の自分が他者を見るようになると,逆に他者から見られる自分に気がつくようになります。恥ずかしさが登場してきます。
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★落書き★
イモの代表と言えば,ジャガイモとサツマイモで,食品としてはよく似ていますが,植物としては似て非なる存在です。ジャガイモはナス科,サツマイモはヒルガオ科,栽培方法もジャガイモは種芋を畑に直接まいて育てますが,サツマイモは苗を作り、それを移植して栽培します。ジャガイモから取れるイモは茎(地下茎)が肥大したもので塊茎と呼ばれ,サツマイモから取れるイモは根が肥大化したもので根茎といわれます。
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●タイトル:『子育て羅針盤』 [Kosodaterasinban]
●発行期日:毎週月曜日正午(2000年09月25日より)
●発行責任:モリのクマさん(HP「徒然窓」〜プロフィール参照)
「徒然窓」= http://www5a.biglobe.ne.jp/~mbear
「連絡先」= mori-bear※mvd.biglobe.ne.jp (※を@に変更)
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