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| 「第 68-11 章」 |  
 
『子育ちは しくじり少し 見守って』
  
 
■子育ち12改善■ 
 
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『子育ち第11改善』 
 
【過保護から保護へ】 
 
《まえがき》 
 この子育て羅針盤では,子どもの育ちを6つの視点と2つの領域から理解することを目指しています。6つの視点とは,誰が育つのか,どこで育つのか,いつ育つのか,何が育つのか,なぜ育つのか,どのように育つのかという問に沿うものです。また,2つの領域とは,自分自身の育ち(私の育ち)と他者と関わる自分の育ち(私たちの育ち)という育ちの領域を想定しています。6つの視点にそれぞれ2つの領域を重ねると,12の論点が生じます。これが羅針盤の針路構成となります。 
 この第68版では,いわゆる「子育て」から「子育ち」への改善について,お伝えしようと思っています。子どもを育てよう,育てなければと願うあまりに,子どもの育ちに水を差したり邪魔をしていることになっていることに気付いてほしいのです。子育てでのしつけのつもりで叩いてしまうと,子育ちを壊す虐待になるといったことが起こらないようにしたいと願っています。決して子育てがいけないということではなく,子育ちとの上手な連携を保っていただきたいのです。 
 
《過保護から保護へ?》 
 料理をするとき,小皿にとって味見をしてみますね。何かが足りない? それが分かったら,調味料の補充をして味を調えます。人の行動はやってみながら,その都度修正をして思った結果にたどり着くようにしています。手加減という修正は意識されなくてもあらゆる局面で使われています。やってみながら些細な不手際の内に修正をしていけば,ちゃんと成し遂げることができます。大事なことは,しくじりを早く見つけて,適切な対処ができるようになることなのです。 
 
 子育ての場で失敗という言葉を使うと,マイナスイメージが持ち込まれてしまいます。子どもの場合はしくじりといった方がいいようです。さらに,プラスのイメージを意識的に持つようにすべきです。しくじることで正しいやり方を見つけることができるからです。育ちはしくじらなくなることと考えれば,しくじりをすることが育ちを促すことだと見なすことができます。転けることで,転けないような動きが身についていきます。 
 
 できることを急ぐあまり手を出してしまうと,その手伝ったところが育ちません。毎朝起こしてやっていると,自分で起きるという育ちができません。寝坊したというしくじりを繰り返すうちに,自分で起きることができるようになります。しくじりをさせないのが過保護です。しくじりをさせながら,危険なことを回避する見守りが保護になります。もちろん,子どもにはとても無理なことをさせて見守っているというのは放任になります。失敗の程度を見極めることが大事です。 
 
 健康であるとは,例えば風邪を引きかけたときに治癒する力が発揮できるということです。きちんとするということは,遊んで散らかしても後片付けができることです。ふざけていて人にぶつかったら済みませんと謝ることができることです。ちょっとした諍いでけんかをしても仲直りができることです。大事なことは不都合なことに直面したとき,それにいち早く気付くことです。気付かないままにしておくと,どうすればいいかという育ちができません。 
 
 職探しをするとき履歴書を提出します。自分が何を経験してきたかを書き出します。経験とは失敗を乗り越えてきたということです。だから,信頼を得ることができます。失敗のない経験は今ひとつ大丈夫かなという不安が潜みます。子どもにはたくさんのしくじりをさせてください。子育てとは子どものしくじりをハラハラしながら,時にはイライラしながら,それでも手出しを控えて我慢することです。子どもは0からの出発ですから,暇がかかるのです。 
 
 
 
 「クソガキ」「ボケ,カス」などと暴言を浴びせるなど,遅刻をした生徒に不適切な指導をした先生がいて,停職1ヶ月の懲戒処分を受けたということです。代議士さんも「このハゲー」とおっしゃるご時世です。珍しくなくなっているのは,怖いことです。子どもは,すぐに覚えます。上るのは努力がいりますが,落ちるのはあっという間です。汚い言葉も知ってしまいますが,それは決して声にしてはいけないことを,しっかりとしつけておくべきです。つい言ってしまって,地獄を見ないように。 
 
★落書き★ 
 
 チョコレートにはテオブロミンという有害物質が含まれています。人はこの成分を分解し無害にすることができるのでなんともありません。ところが,イヌやネコは分解できないので,食べさせると危険です。特にイヌは甘いものが好きなので要注意です。体重10キログラムほどの中型犬では,板チョコ2枚で吐き気,下痢などの症状をおこし,4枚でけいれん,ひどいときは昏睡となってそのまま死ぬことがあるようです。イヌやネコ以外のほとんどの動物も中毒になります.ペットにご用心を。 
 
 
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