04.04/04.06
日記のフリ 日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。
日付ごとにアンカー付けています。e.g. http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary0405.htm#20040501
2004年5月
読・観・聴・その他
いしいひさいち『現代思想の遭難者たち』(5/4)
フランソワ ショパン:27の練習曲(5/8)
高橋巌『神秘学入門』筑摩書房(5/11)
行定勲『世界の中心で、愛をさけぶ』(5/12)
マノエル・ド・オリヴェイラ『永遠(とわ)の語らい』(5/14)
5/31(月)
あ、雨が降ってきた。涼しくなる。
土曜日、カッコウが鳴いているのに気づいた。はじめはどこかの家の時計かと思ってたんだけど、それにしてはずーと鳴きすぎている。夜になってもずーっと鳴いていて、この日も眠れないのか……とうらめしくなる。でもな、カッコウカッコウ鳴いているカッコウも、やっぱり寝てないのね。朝の4時までやっぱり眠れず。日曜日、午前中起きたらまた鳴いている。かなり近いと思い、声のする方を探してみたら、裏側のマンションのアンテナにいた。冗談のようなほんとの話。思わず、カッコウの生態とか調べちゃったよ。鳴いているのはオスなのだった。
カッコウといえば、小さい頃、カッコウが他の鳥の巣に卵を産むことや、その鳥の雛よりも早く卵から孵ったカッコウの雛が、生まれたばかりだっていうのにまだ孵ってない卵を背中でグイグイ押して巣から落としてしまう写真を見て、かなりショックを受けた。
というのを思い出しながら、ググってみたら、カッコウに卵を置かれたオナガの対抗ということが最近起きているという記事があってとても面白く読んだ。カッコウとオナガの闘い
ピアノは今、モーツァルトのK333。でもモーツァルトは好きではない(気がする)。弾いていてあまり楽しくないから早く終わりにしたい。ところが、自分の感情とは裏腹なことを言われて複雑な気分。自分が「この曲あまり好きじゃないなあ」なんて思って弾いていても、それが曲にあらわれることはないのだろうか。演奏に感情は関係ないんだろうか。
ていうか謎だし複雑な気持ちなんだけど、先生に先週ほめられたのと、私の次の人が私の弾いているのを聴いて先生に言ったことを先生が教えてくれたのを聞いて、ちょっと元気になったと素直に言おう。
5/26(水)
最近また寝つきが悪い。なんとなくうつらうつらはしている。朝の4時頃いったんハッキリ目がさめる。そこからさき横になると、今度はいろんな夢を見る。大抵は疲れたり嫌な気分で目がさめる。といった始末。昨晩は(今朝か)、眠剤ってお医者に行かないともらえないんですか、と誰かに聞いている夢を見た。
5/18(火)
最近、近所のスーパーでラム肉を置くようになって、2回ほど買った。ご丁寧にスパイスが付いていたので、試しに使ってみると結構おいしい。でも、マトンは見ない。マトンがあればカレー作るのになあ。
根上生也・中本敦浩『基礎数学力トレーニング Nの数学プロジェクト』日本評論社,2003(→Amazon)。Nの数学とは、「絵を描いて、言葉で考え、自分自身の理解を根拠に問題解決をする数学」とのこと。“500mlの缶の縦の線と周囲(円周)とでは、どちらが長いか”を、計算使わずにひょいっと示してみたり、というのもあるけれど、ところどころはきちんと(?)難しい。良く良くみたら、これ、『数セミ』に連載してたものみたい……。それはそうと、サッカーボールって六角形の集まりじゃなかったんだね。白いところは六角形だけど、黒いところは五角形だったのを知らなかった。
「数学」という状況
認知科学では、人間は状況に縛られて物事を認知すると言われている。たとえば、「数学」という状況では、「学校で習った公式を使う」ということに縛られて、問題を考えようとする生徒がほとんどだろう。そうしておけば、実際に成績もよくなる。逆に、「数学」という状況にうまく縛られないために、問題が解けない子供たちも多い。実際、「50個のトマトを35人で分けると、1人は何個もらえるでしょう」と問われ、単に50/35=10/7という計算をすればよいものを、左手にトマト1個、右手に3/7のトマトを握った光景を思い浮かべてフリーズしてしまう子供がいるらしい。4/7のかけらは誰がもらうんだろう。その子の気持ちもわからないではないが、私だったら、トマトジュースにしてみんなで分けようと提案する。(p.61)
5/17(月)
5日に書いた算数のその後です。『続 受験算数の裏ワザテクニック』を終わり、『秘伝の算数
応用編』を無理やり終わらせました。『秘伝の算数
応用編』は、第1部、第3部はまずは例題を解いてから解説を読んで、というやりかたをしていたんだけど、説明ないと解けない問題が多く、時間がかかりすぎるのが嫌になっちゃった。で、後回しにしていた第2部の図形については、例題読んで理解するって方法に切り替えて、もうざーっと読み進めることにした。
あんまり理解できていないのが自分でわかるので、これより洗練されてて難しい『親と子の算数アドベンチャー』なんて無理だよな……と落ち込んだりした。ところが、『算数 プラスワン問題集-中学受験-』(これも東京出版)をだめもとで解いてみたらスラスラ(?)解けるっ。とりあえず「和と差に関する文章題(1)」が全問正解できた。嬉しい!!! 先は長いが。
5/14(金)
マノエル・ド・オリヴェイラ『永遠(とわ)の語らい』(ポルトガル=フランス=イタリア・2003)(公式サイト)@シャンテシネ。
オリヴェイラも95だもんね、人生を振り返って歴史を旅する、って感慨深く思ったりするのかもね……、なんてのんびりみていたら足元すくわれた。彼らしいといえばそれまでだけど、ここまでやってくれると逆にさわやかだ。ラストの表情とその時の私の表情は、完全に一致していたはず。この監督はエネルギーに満ち満ちていて、自分が死ぬなんてこれっぽっちも思ってないんじゃないだろうか。甘い毒にあてられた。ショックで甘美な棘。死にそうにないけど、死ぬなら現場で立ち往生しかありえない。監督、長生きしてください。
みる人は、あらすじだのなんだの何もインプットせずに行ってください。
5/12(水)
気になっていたので、結局みに行きました。あちこちですすり泣く声が聞こえました。
行定勲『世界の中心で、愛をさけぶ』(日本・2004)(公式サイト)。
物語の結末はあまり好きになれなかった。原作を読んでいたら映画はみなかったかもしれない。(事後)報告は二人でもいいが、“片付け”って一人でするものじゃないかと思うのだ。
自分の好きな人が、ウォークマンで、好きだった、それも今はもういない女の子の声を聴いている姿なんて見たくないよ。朔太郎はアキの思い出にとらわれていると自覚したならば、一人で“片付け”に行き、帰ってきてから律子と向かい合うべきだと思うのだ。アキが朔太郎と律子に共通の思い出だと思って甘えてるんじゃないの? と少し頭に来てるんだよね。写真館での泣き崩れから、空港へ行って律子を見つけ、ああいう展開になるのがちょっとわからない。数時間も経っていないのに、そんなに気持ちは切り替えられるのかと。
以上は、原作に対する感想になってしまうのかもしれないけど、この作品はこの物語あってのものなので、物語を含めて映画を評価するのは仕方がないよね。
ここからは良かった点。高校生時代の二人、彼らが住む町のたたずまい。アキもいいけど、高校生の朔太郎役・森山未來が素敵です。そして、それらは素晴らしい映像のおかげで存在すると思った。構図も、光の濃淡、柔らかさ、窓ガラスをつたう雨の筋さえ美しい。撮影は誰だろう? と調べてみて納得です。
本当言うと、泣きたくてみに行ったんだけど、叶わなかった。不純ですみません。それにしても、水曜日のレディスデイってこんなに混むのか〜。席に着くまでで疲れ切ってしまった。+500円で混み具合が少ないほうがいいかも……。
5/11(火)
高橋巌『神秘学入門』筑摩書房,2000(→Amazon)。熱意は伝わるんだけど、なんだか読みにくかった。主語と述語がつながってなかったり、著者の考えなのか引用している書物で述べていることなのかの境目がわかりにくい。
5/10(月)
あまり本を買わなくなってきて、近頃はさらに処分したい気持ちが出てきている。数年前に一度大処分をしたけれど、もっと身軽になれるはずだ。読みそうにない本を持ちすぎているんじゃないかという気持ちがある。それが何故かあせりになって気持ちを重くする。どうせ墓場には持っていけないのだし、何歳頃になったら具体的に処分していこうかと時々考える。そのあたりの見極めが難しい。80になったら始めるか。その時までにいきなり死んでしまうんだったら、それはそれで仕方なし。
足りないくらいで、いや、足りないくらいが、いいんじゃないかとか。心から求めて自分に必要だと判断されたら(誰に? 神に? こういう点では無神論者ではない)手に入るものだし、手に入らなければ多分必要じゃない。そのときは必要じゃない、あるいは、ずっと必要ではない。そんなもんだ。
今求めているのは、本そのものじゃなくて、読書の楽しみでもなくて、書いてある知識・事柄など。物語には気持ちが向いていない。なにかを学びたい気持ち? だから別に媒体は本でなくてもいい。そして、自分の中に取り込めてしまえば、外部に何も持たなくてもと思う。
5/8(土)
少し電車に乗って、お寺まで散歩。筋肉痛とはどういうことだ。
フランソワ ショパン:27の練習曲(→Amazon)。12+12+3で27。少し前に聴いたポリーニのよりも、聴けば聴くほど好み。やっぱいいわフランソワ。そっけなさそうでとんがってて、乾いたクールさのあるところに色気を感じてぞくぞくする。暗闇での瞬きときらめきって感じ。
オリヴェイラの映画をやっているのを知ってショック。あまりにも映画情報に疎すぎている。重い腰を上げてなんとか挑戦しよう……と書いてはみる。
5/7(金)
地図帳と世界史(山川の詳説世界史!)の教科書を手の届くところに置いていても、実際は手に取ったことがない。ニュース見てるときに使うかもと思ったけど、やっぱりだめだね。それを久しぶりに開いてみた。アンダーラインはもちろん、地図の切り抜きが挟まってたり、教科書の地図に塗り絵してたり、なにより書き込みが面白い。エラスムスのところに「ヨーロッパ最大のヒューマニスト」「宗教改革はエラスムスが卵を生み、ルターがこれをかえした」とある。これはどこからの引用だったんだろう。そういう類の引用元のわからない細々とした書き込みがたくさん。現代史のあたりは、国別に色鉛筆を区別して線を引いていて苦労がにじみ出てる。でももう全然覚えてない。
甘く煮てあった試食がおいしくて、栗まめ、というのを買った。レシピが置いてあったので作れそうだと思ったし。重曹をつけてくれた。
『ふしぎふしぎ200』に
・今日はじめて経験したもの(?)
・(忘れた)
まあ、とにかく、「今日のはじめて」と「(忘れた)」を書くようにしたらどうかな、という提案が書いてあって、面白いと思った。片方はなんだったっけ。明日確認できたらしてみる。でも多分しない。
とはいえ、「栗まめ」じゃ、あまりにも味気ないので少し付け足した。
5/6(木)
スーパーで。わんわん泣いている男の子にお母さんが、アイスは買わないよ、と言いながらお茶のペットボトルを渡そうとすると、男の子はそれを持ちつつ、なんか違ううわーんとさらに泣いていて面白かった。
『世界の中心で、愛をさけぶ』を読んだら、どんな感想を持つんだろう? 売れているのは知っていても、感想を検索などで調べていないのと、実際読んだ人が身近にいないのでわからない。映画の宣伝をTVでみて、大人たちの頃より子供時代(?)の頃の役者さんたちのほうが瑞々しいと思った。ただ、片手間に見ていたので断定できない。監督が行定勲というので、う〜ん、という感じ。期待してみた『ひまわり』に余韻を感じられなかった悪い印象が残っているし、『GO』もあんまり好きじゃなかった(『GO』は本編より予告編のほうがカッコよかった)。たった2つでその監督をわかった気になるつもりはないけど、どちらか片方でも自分にとって何かが残ればやっぱりその後もみようかなと思う。監督と切り離して作品そのもので考えようとしても、やっぱり以前の印象で先入観を持ってしまうのは否めない。いくつかみたい映画が出てきた場合、多分落としてしまうと思う。
余韻のない映画は味気ない。
5/5(水)
和菓子屋へ柏餅を買いに。スーパーで菖蒲は売り切れてた。たいていこういうのは入り口近くにあるけど、見当たらなかったので、もしや「バス用品?」なんて思ったけどやっぱりありえない。
3月頃からはまっているもの、というより、とらわれているもの、悔しくてキィーとなるもの。算数。
数学関係の本で読みたいのがあって、そのために数学をやり直そうと思っていたんだけど、どうせやるなら中学からやろうと「スタートダッシュ中学数学」(→Amazon)をやり始めたのがそもそも間違っていたんだと思う。“高数”の増刊だもんなー。とはいえ、「中学の数学もだめだ…」と自信をなくしたのと悔しいのとで、小学校5,6年の算数に遡る。文英堂の『これでわかる算数 小学5年』と『同 小学6年』を解いて、結構難しいなあ……と奥深さを知り、表紙裏のいろんな「○○算」(「つるかめ算」とか「旅人算」とか。和算の類?)を見て、なんだこれは? と思う。こんなの習ったことない。そういえば、「スタートダッシュ中学数学」には「中学受験を経験した人はここは飛ばしていいです」みたいな記述があったっけ。中学受験のための算数っていったいどういうことをするの? と興味を持ったのがまずかった。
悔しいのであくまでも東京出版にこだわる。やっていると、ああ、もう方程式を使えたら一発なのに! とギリギリする。なんて悩ましいんだ。
『秘伝の算数 入門編』(→Amazon)『秘伝の算数
応用編』(→Amazon)。入門編をひいひい言いながらどうにか終えて応用編では息絶え絶え。まだ終わりません。なにこれ方程式ギリギリじゃん。うおー、コンビネーションやらパーミュテーションなんて使っていいのかよ!
ノリがあまり好きではない。
『親と子の算数アドベンチャー』(→Amazon)。延々と悩んで解けたり、方向性が合っているときはものすごく嬉しい。そういう「美しい」考え方を知ることが出来る感じ。解けない時はめちゃくちゃへこむけど。難しいけど好きな本だなあ。
東京出版じゃないけど、解きやすくなるかなと思って手にとったのが以下。
『受験算数の裏ワザテクニック』(→Amazon)の「ニュートン算」は全く理解できず、飛ばした。食塩水問題を面積図を使って解くのは面白かったのに、問題によってはいきなり理解できなくなってめげた。
『続 受験算数の裏ワザテクニック』(→Amazon)。こちらでは食塩水問題を“てんびん”で解いていて、私には面積図よりわかりやすかった。
ただ……、たとえばこういう図を解答用紙に書いてOKなの? 素朴な疑問。
問題を解く以外には、幻冬舎の吉田武『はじめまして数学』(1)(→Amazon)、(2)(→Amazon)、(3)(→Amazon)。芹沢光雄『ふしぎな数のおはなし』数研出版(→Amazon)を読んだ。
新書で大人のための算数を解く本みたいのが出ていて2冊ほどざっと読んだ。佐藤恒雄『大人のための算数練習帳』講談社ブルーバックス(→Amazon)、小宮山博仁『大人に役立つ算数』文春新書(→Amazon)。前者はそうでもなかったと思うけど、後者は「こういうのができると仕事での発想が」とかなんとかいちいちウザイので途中でやめた。だって解いてページをめくって解答を読むとその下だかに必ず書いてあるんだもん。しつこい。この2つはあまり魅力的じゃなかった。
遠山啓『新数学勉強法』講談社ブルーバックス(→Amazon)を読むと、やっぱり私のやってることは意味ないんだろうな、やめるか、と思うけど、またすぐ飽きるだろうからそれまではがんばります。
5/4(火)
いしいひさいち『現代思想の遭難者たち』講談社(→Amazon)。出てくる人たちの一部しかわからないので、中途半端な楽しみ方になってしまった。
上映中の『キル・ビル Vol.2』は年齢制限なしなのか。それでも無理だろうな。どっちにしろVol.1と一緒でなきゃ意味ないだろうし。
5/1(土)
有楽町無印に行った。混んでいるかと思ったのに、空いていて意外だった。
営団が東京メトロになってから気になっていた「営団○○」という駅名は、「地下鉄○○」になっていた。駅名にアルファベット+番号が付いたのも知った。