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読後メモ
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2010.04/2010.06
日記の
フリ
日記というよりは、気になったこと、興味のあることを忘れないようにメモしてる、ってほうが正しいので「フリ」。
日付ごとにアンカー付けています。
e.g.
http://www5a.biglobe.ne.jp/~nanatsu/diary1005.html#yyyymmdd
2010年5月
読・観・聴・その他
5/31
(月)
スティーグ・ラーソン『ミレニアム』3
の上下を読み終わり、これでこの物語ともお別れか。ミカエルの軽さには最後までどうにもついてゆけなかったなあ(だってきっとこの女の人とも寝るんだろう
なと思うと本当にそうするんだもの)。こういう男に本気で恋するのは馬鹿なことだと、物語の登場人物も言っているがそのとおりだと思う。
面白かったかといえば、まあまあ。でも読み返すことはないし、人にすすめる面白さではなかった。
母とほぼ毎日電話をしている。母は月水金には病院へ行くので、その日には父の変化などを聞けたりするのだけど、最近は落ち着いてきていて変化もあまりな
く、今日も特にニュースはないだろうと思いながら電話をかけた。するといくつニュースがあったことを知った。
金
曜日に帰るとき、3階の父の部屋へ母が外から手を振ると、父も手を振ったように見えたという。きょうの朝、病院へ来たときにやはり病室へ向かって手を振っ
たら、父が手を振ったのが確実に見えたという。それで、金曜日にも手を振ったの? と聞いたらそうしていたのだという。
父は失語症で、今は言語を使った会話ができません。失語症というのは、たとえば私たち日本人がドイツなど言葉のわからない国へ放り出されたようなものだと
いう。相手の言っていることが100%理解できるわ
けではないし、言いたいことがあってもそれをどう表現したらいいのかわからない。それでも、長年の夫婦というのはすごいもので、よくわかったねえ、と思う
ようなやりとりをしている。
どういう流れでなのかわからないけど、きょう父が握手をしたのだという。父が母を指差し、自分を指差し、そして握手。母が言うには感謝の気持ちなのかなあ
と。父はクールで気取りっこなので、手を振るとか握手をするというのが、とてもとても不思議。
父の最近の顔つきがとても明るいらしいので嬉しいです。
5/30
(日)
iPad で盛り上がっているところですが、いろいろ考えて私が欲しいのは、MacBook か MacBook Pro なのだった。
家
ではMac
miniを使っているんだけど、テレビと反対側に置いているので、テレビを見ながらいじれなくて何かしら不便。以前はノートなんて大嫌いだったのに、やっ
ぱりこういうときはノートが便利だよな、と思って欲しくなった。仕事場では MacBook
を使っています。白くてつるつるしててかわいくてすっかりお気に入り。どうしたって家にも欲しくなります。でも、長時間使うならProなのだろうか、と楽
しく悩む。買うまでには至らない。
黒田龍之助『世界の言語入門』を
読んだ。90の言語をあいうえお順に紹介。著者が知っている言語に関しては「ふーん」と感心する記述もあるのだけど、まっ
たく知らない言語については本で調べて書いていたりして上っすべり。まったく「入門」になっていない。愛ある紹介でないと意味がないと思う。
スーパーに行ったら、カールおじさん(かぶりもの)がいた!!! なんで?
じっと見ていたら手を振ってくれたので、私も手を振りかえしてしまった。超テンション上がったー!
5/29
(土)
金曜土曜はつい夜更かしをしてしまい、疲れながら起きた。ズムサタの7時20分くらいからのコーナーがいつも面白いので起きられたら見るんだけど、すでに
各駅停車の旅だった。
午後エアロに1本出て、帰宅して本を読んだり、だらだらしたり。
5/28
(金)
録
画していた『Mother』をみた。たくさんの「Mother」が出てくる。生みの親、育ての親、親ではない親、本当の親。どうなるのかなあ…。松雪泰子
に不幸顔というのが不思議なはまり方。久しぶりに見た田中裕子の老けっぷり(本当なのか役でなのか不明なところがすごい)が見事。子役の子がまたうまいん
だよね。個人的に酒井若菜が出ているのが嬉しかったりする。彼女は以前もなにかのドラマで見たことがあったけど、うまいと思うのだ。
ニュースのほかにみている番組は、『ホンマでっか!?
TV』と『がっちりアカデミー!!』、最近始まったドラマ『ハガネの女』くらいか。『名探偵コナン』が、毛利さんの声が変わってからなんとなくみる気持ち
が減ってしまった。
5/27
(木)
『おろち』を
すべて読んだ。「骨」「秀才」「眼」「戦闘」「血」。「骨」は、よくこんな怖いの読めるなあと自分で感心するくらいの迫力のある絵が続いた……。「秀才」
は、母親の心理がまったく読めないまま進むのだけど、理由があったのだと知ったときの驚き。救いを秘めたラストが静か。「眼」は、「カギ」同様、盲目とい
う弱点をもった女の子が追われる立場になる恐怖を感じながら読むことになる。「戦闘」は、中編。人として抱えたくない秘密。息子自身が程度の差こそあれ、
同様な立場に置かれた経験を描いたことで、少しは父親への理解が増したかというとそう一筋縄ではいかないところが深い。「血」は、「姉妹」と同様に大掛か
りな仕掛けで恨みを晴らす物語。けっして晴れてない気がするのだが、憎しみを糧にでもしなければ生きていられなかったのかもしれない。
『おろち』
の中で狂気の笑いの場面が何度かあって、それらがなにしろ怖かった。おろちの右手の包帯、10年ごとに来るという眠りの謎などについては謎のまま残ったけ
ど、そもそもおろちという存在自体が不思議なのだった。別に謎がすべて明かされるべきだと思ってなくて、そういうのが残っているほうが想像する余地があっ
ていいと思う。
5/26
(水)
佐藤優『はじめての宗教論 右巻』は、
まだ途中です。読みやすいわかり易い部分と、とても難しい部分が混在していて、のほほんと読み進めることができません。もうこういうのを読めるような能力
も気力もないのかなあと悲しくなったりもする。
で、茨木のり子『詩のこころを読む』で
一息。やわらかい文章で、丁寧に詩を解説(というほどかたくない)してくれている。感心もするんだけど、やっぱり私には詩を心から楽しむ素養はないかもし
れないなあとも思う。
ただ、この本の中にも出てきた高橋陸郎の「鳩」を、以前初めて読んだときはとても衝撃を受けて、なんて素晴しいんだろうと思った
し、こういう素敵な詩にであいたいと思った。それで、詩を楽しむことをあきらめたくなくて、こういう本を読んでしまう。
楳図かずお『おろち』か
ら「姉妹」「ステージ」「カギ」「ふるさと」を読んだ。楳図かずおを読むのは多分初めて。怖い。画面が黒っぽい!
今夜は夢に出ててきてしまうかも。
「姉妹」は秀逸だと思う。秘密は、先に知った者が戦略を間違えなければ優位に立てるアイテムたりえる。「ステージ」には、そこはかとなく救いがある。「カ
ギ」は、狼少年話なんだけど、追われる焦燥感がたまらなく怖い。「ふるさと」は、4つの中では一番苦手で不気味でした。
ローソンのプレムアムロールケーキの抹茶があまりにおいしいので、土曜火曜と2回も食べてしまった。
5/20
(木)
幅允孝・千里リハビリテーション病院監修『つ
かう本』を読ん(?)だ。「脳卒中などのリハビリに効く本を集めたい」という要望をもとに集められた本のカタログ。結果的に
は、効くかどうかよりも、「教材<にも>なる本」というものになったようで、それはよくわかります。最初、パッと見では、面白い本がたくさんある!
と興奮しかかったのですが、さて父が喜びそうな楽しめそうな本はあるかな、という視点で眺めたときにどうにもしっくりこない。父がこの病院のライブラリに
行ったら、楽しめる本はあるのかもしれない。私は父ではないから実際のところはわからない。
確かに楽しい本がたくさん載っています。そして、読んでみたい本もあった。『思
いつき大百科辞典』、『bird』と
いう鳥の後頭部を撮った写真集、浅田さんが自分の家族でコスプレ写真を撮った『浅田家』という写真集、「たくさんのふしぎ」の『ことば観察にゅうもん』などな
ど。
何を読もうか考えあぐねて、本棚の大竹英雄監
修・二口外義著『こども囲碁教室』を読むことにした。わかりやすい(気がする)し、新しいルールを学ぶたびに練習問題が出てく
るの
で頭に入りやすい(気がする)。でも、なかなかすぐには目が慣れないし、囲碁はやっぱり難しそうだ。昔、パソコン相手に囲碁をしてみたことがあったけど、
私のほうは戦略もなしに打ってしまうので、全然勉強(?)にならなかったし、「終わり
はいつか」がわかりにくかった。電車のドア近くで立ったまま読んでいた
ら寝そうになってしまったし、佐藤優『はじめ
ての宗教論 右巻』が面白そうなのでこちらに移ります。
5/16
(日)
いつもより遅く9時すぎに起きた。午後から出かける予定を入れたけど、なんだかたまらなく横になりたくてタイマーをかけて寝る。
行き先は、東京都写真美術館。ジャン
ルー・シーフの写真展が最終日なので重い腰を上げて行くことにしたのです。恵比寿の駅を降りてガーデンプレイス方向へ歩いてゆくと、古屋誠
一写真展の案内パネルに気付いた。同じく写真美術館で昨日から始まったらしい。全然知らなかったので、びっくりした。でも、ラッ
キー! 結局、3階で行われていた「侍と私」という展示も一緒にみたので、結構疲れた。
5/15
(土)
久しぶりに整体へ。帰りぎわに、「お肉好きですか?
身体が鶏肉を食べたいみたい」と言われた。確かに昨日、商店街を通りながら「やきとりもいいな……」とは思ったが。目を酷使しているらしいので、明日あ
さっては温湿布をするように言われた。
おちとよこ『一人でもだいじょうぶ』は、
「親の介護から看取りまで」を書いた本。同じ著者のNHK新書から出ている『シングル介護』よりこちらのう
が、看取りという視野まで入れていることも含め、読み応えがあると思う。親のことも考えるけど、自分のことも考えるなあ。荷物をどんどん減らしてゆきたい
と思ったり、歳を取ったらどこに住もうか考えたり、貯金をしっかりしようとも思ったり。
5/14
(金)
加藤正弘・小嶋知幸『失語症のすべてがわかる
本』は、コンパクトでわかりやすかった。言
語障害者の社会参加を支援するパートナーの会『失語症の人と話そう』はとても詳しく、でもわかりやすい。気をつけるべきことも
わかる。竹内孝仁『ケアプランの見分け方・選
び方』、良書。大
田仁史『脳卒中後の生活』、片まひの人たちの座談会が参考になった。栗本慎一郎『栗本慎一郎の脳梗塞になったらあなたはどうする』は、
勢いがあって扇情的にも思えるかもだけど、一度は読んでおくべきかも。隠れ脳梗塞の発見法なども載っている。ほかにもいろいろ読んでいる。
実用書以外の本では、東京創元社の『犯罪文学
傑作集』の2巻と3巻。それから、クイーン編の『犯罪文学傑作選』を読んだりして
いた。
エレナ・ポーター 村岡花子訳『スウ姉さん』が
もう少し。結末はこうだろう、と読めたところで、電車の中で熟睡モードに入ってしまう……。お嬢様とはいえ、日頃から父、弟、妹の世話に追われ、ピアニス
トになる夢も叶いそうにない、スウ姉さん。銀行倒産で父が倒れ、精神疾患も伴ってしまい、それまで以上に負担がのしかかる。弟も妹も全然手伝ってくれない
んだもん。婚約者は、父が倒れて以来彼女と少し距離を置くようになるし、まったくどうしようもない人たちばかり。スウ姉さんのいい子ちゃんぶりに歯がゆく
もなるけど、なんていうか、これで終わることはないだろうという安心感はあるので大丈夫。
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2010.04/2010.06