〈しゃべくり探偵〉黒崎 緑 |
シリーズ紹介 |
副題に“ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソン”と書かれているように、関西弁の軽妙なやり取りによる漫才風ミステリのシリーズです。その主役は保住純一(ボケ・ホームズ)と和戸晋平(ツッコミ・ワトソン)という二人の学生で、和戸君の話を聞いた保住君がボケ倒しつつ謎を解くというのが基本形の、安楽椅子探偵ものになっています。 個人的な印象としては、事件の結末自体は見えている作品が多いように感じられるのですが(ダジャレに分量を取られてミスディレクションを入れる余地が少ない、というべきかもしれません)、どうやってそこへ持って行くかというところがなかなか面白いと思います。 前述のように、大半の作品では関西弁のやり取りが中心となっているのですが、会話・書簡・電話・独白など、叙述のスタイルに工夫が凝らされているところも見逃せません。また、随所に盛り込まれたダジャレは、中にはややすべり気味なものもありますが、やはり独特の雰囲気を盛り上げるのに貢献しているというべきでしょう。 |
作品紹介 |
現在のところ、『しゃべくり探偵』・『しゃべくり探偵の四季』の2冊が刊行されています。またその他に、「甲子園騒動」(『新本格猛虎会の冒険』収録)と「しゃべくり探偵のゴルフ騒動」(ミステリーズ! vol.1掲載;未読)が発表されています。 |
しゃべくり探偵 ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険 黒崎 緑 | |
1991年発表 (創元推理文庫418-01) | ネタバレ感想 |
[紹介と感想]
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しゃべくり探偵の四季 ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの新冒険 黒崎 緑 | |
1995年発表 (創元クライム・クラブ) | ネタバレ感想 |
[紹介と感想]
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未収録短編 |
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