浦江搖橋閃鬼影
讀三月二十五日《文匯報》翻案奇文,怒火滿腔,揮筆疾書。
翻案圖窮匕首見,
攻撃總理罪滔天。
浦
江搖橋
閃鬼影,
誓斬河妖紅霞現。
******
翻案の 圖 窮って 匕首 見え,
總理を 攻撃すは 罪 滔天。
浦江搖橋 鬼影 閃
(ちらつ)
き,
誓って 河妖を 斬りて 紅霞 現さん。
**********
◎ 私感注釈:
※これも藏頭詩の一種である。この作品の場合は、江青、姚文元、張春橋の名前が隠されている。この作品は「天安門詩抄」より。
※讀三月二十五日《文匯報》翻案奇文,怒火滿腔,揮筆疾書:三月二十五日の《文匯報》を読んで 、巻き返しの奇文に怒りの火にはらわたが煮えかえり、憤りの思いで書いた。
※翻案圖窮匕首見:「巻き返し」の本当の姿が現れた。 ・翻案:巻き返し。 ・圖窮匕首見:荊軻の秦始皇帝前の様子「秦王謂軻曰:『取舞陽所持地圖。』軻既取圖奏之,秦王發圖,圖窮而匕首見。因左手把秦王之袖,而右手持匕首=(zhen4:刀で刺す)之。未至身,秦王驚,自引而起,袖絶。拔劍,劍長,操其室。時惶急,劍堅,故不可立拔。荊軻逐秦王,秦王環柱而走。群臣皆愕,卒起不意,盡失其度。」
から来ている。荊軻についてはこちら
・見:あらわれる。「見」(見える、会う)の現代北京語音は、普通「jian4」だが、ここような「あらわれる」という用法の場合「xian4」となる。
※攻撃総理罪滔天:周恩来総理にたいする攻撃は、大いなる罪悪である。 ・攻撃総理:周恩来にたいする攻撃。 ・罪滔天:。滔天:天にはびこるほどの(大悪)。大水が天にまであふれること。
※浦江搖橋閃鬼影:黄甫江の揺らぐ橋では、(江青、姚文元、張春橋の)悪鬼の影がちらついている。 ・浦江搖橋:黄甫江の揺れる橋。岸辺の揺らぐ橋。ここで、三人の名前を隠している。江:江青。搖:姚文元。橋:張春橋。 ・閃:ちらつく。ひらめく。ここでは前者の意。 ・鬼影:悪鬼の影。
※誓斬河妖紅霞現:誓って、河の化け物を斬り、真っ赤な朝焼け(夕焼け)のすばらしい状況を出そう。 ・誓斬:誓って…を斬り。 ・河妖:河の化け物。 ・紅霞:真っ赤な朝焼け(夕焼け)。すばらしい状況をいう。 ・霞:朝焼けや夕焼けのように、日光が雲霧に当たって色を出すことをいう。口頭語では、カスミではない。蛇足だが、詩詞ではカスミを「霞」は別として、「煙・烟。靄、煙靄、霧靄、雲、雲煙、煙霧。朦朧…」など、煙、靄の字で表すことが多い。 ・現:出現する。
◎ 構成について:
七絶の形をとっているが、平仄には全然配慮をしていない。一韻到底であるが、平と仄が混在して韻をふんでいる。韻式は「AAA」。韻脚は「見天現」下平一先の仲間で、-ian韻。この作品の平仄は次の通り。
○●○●●●●,(韻)
○
●
●●●○○。(韻)
●○○○●●●,
●●○○○○●。(韻)
2002. 1.20完
1.29補
2007.10. 5
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