康衢謡 康衢童謡
江南
漢詩
江南可採蓮,
蓮葉何田田。
魚戲蓮葉閒。
魚戲蓮葉東。
魚戲蓮葉西。
魚戲蓮葉南。
魚戲蓮葉北。
**********************
。
江南
江南 蓮を 採る可
(べ)
く,
蓮葉 何ぞ 田田たる。
魚は 蓮葉の閒に 戲れ、
魚は 蓮葉の東に 戲れ、
魚は 蓮葉の西に 戲れ、
魚は 蓮葉の南に 戲れ、
魚は 蓮葉の北に 戲る。
******************
◎ 私感訳註:
※江南:田園の風情を歌うとともに、男女の情愛のさまをも歌う。漢代の竹枝詞
といえるもの。『古詩源』巻三「漢詩」にある。蛇足になるが、この作品は中国の初級中学(中学校)の語文(国語)教科書にも載せられている(写真:右)。そこの解説では、江南の長閑(のどか)な風情の描写の意とする。
※江南可採蓮:江南では、蓮(憐)を採ることができる。 ・江南:中国の海岸沿いの南部。水郷もある。 ・可:…ことができる。 ・採蓮:ハスの実や蓮根を採る
。舟で採るので、「採蓮」は「採憐」で、愛情を捜し求めるの意を暗示する。「蓮」は「憐」に通じるが、「戀」とは声調が異なる。また、「採蓮」で、舟のイメージを持たせる語である。
※蓮葉何田田:蓮の葉がなんと浮いて続いていることか。 ・蓮葉:蓮の葉。梁元帝の「沙棠作船桂爲楫,夜渡江南采蓮葉。」や『史記』の「龜千載乃游蓮葉之上」など言葉とおりとれるが、蓮の葉蔭で隠れた浮気。情交。 ・何:なんと。 ・田田:ハスの葉のが水に浮かんださま。連なるさま。
※魚戲蓮葉閒:魚は蓮の葉の間で戯れて(葉を動かして)いる。 ・魚戲:魚がたわむれる。南斉・謝脁の『遊東田』に「戚戚苦無悰,攜手共行樂。尋雲陟累榭,隨山望菌閣。遠樹曖仟仟,生煙紛漠漠。
魚戲
新
荷
動
,鳥散餘花落。不對芳春酒,還望靑山郭。」
とある。また、「魚」は「吾」また「汝」に通じ、「わたしはたわむれる」の意にもなる。いろいろにとれる。 ・戲:たわける。たわむれる。 ・閒:あいだ。=間。
※魚戲蓮葉東:魚は蓮の葉の東側で戯れて(葉を動かして)いる。
※魚戲蓮葉西:魚は蓮の葉の西側で戯れて(葉を動かして)いる。
※魚戲蓮葉南:魚は蓮の葉の南側で戯れて(葉を動かして)いる。
※魚戲蓮葉北:魚は蓮の葉の北側で戯れて(葉を動かして)いる。
◎
構成
について
韻式は「AAA ?」。韻脚は「蓮田閒」で、下平一先。後半の韻脚は不明。次の平仄はこの作品のもの。
○○●●○,(韻)
○●○○○。(韻)
○●○●○,(韻)
○●○●○,
○●○●○,
○●○●○,
○●○●●。
2004.2.11
2.12完
5. 8補
漢詩 唐詩 漢詩 宋詞
次の詩へ
前の詩へ
「先秦漢魏六朝・詩歌辞賦」メニューへ戻る
**********
辛棄疾詞
陸游詩詞
李煜詞
李清照詞
花間集
婉約詞
歴代抒情詩集
秋瑾詩詞
天安門革命詩抄
毛主席詩詞
碇豊長自作詩詞
豪放詞 民族呼称
詩詞概説
唐詩格律 之一
宋詞格律
詞牌・詞譜
詞韻
詩韻
参考文献(宋詞・詞譜)
参考文献(詩詞格律)
参考文献(唐詩・宋詞)
わたしの主張
メール
トップ