Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




              宋 秦觀
鵲橋仙


纖雲弄巧,
飛星傳恨,
銀漢迢迢暗度。
金風玉露一相逢,
便勝卻人間無數。


柔情似水,
佳期如夢,
忍顧鵲橋歸路。
兩情若是長久時,
又豈在朝朝暮暮。



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鵲橋仙
                       
纖雲 巧を弄し,
飛星 恨みを傳へ,
銀漢 迢迢として  暗
(ひそ)かに度(わた)る。
金風 玉露  一たび相ひ逢はば,
便
(すなは)ち 勝卻す  人間(じんかん)の無數なるに。


柔情 水に似て,
佳期 夢の如し,
忍びて 顧
(かへり)みんや  鵲の橋の歸路を。
兩情 若
(も)し是(れ)  長久ならん時,
又 豈
(あに) 朝朝 暮暮たるに 在(あ)らんや。

       

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◎ 私感註釈

※秦觀:北宋の人。1049年〜1100年。字は少游。進士になり、中央で活躍し、軾の門下(蘇門四学士)の一として「屈宋之才」と讃えられた。しかし、政争のために、地方へ飛ばされ、地方の任地を転々とし、許されて返る途中、現・江西省の藤州で客死した。作風はその境涯に比例して、艶麗なもの、悲愴なものがある。

※鵲橋仙:詞牌の一。詞の形式名。詳しくは 「構成について」を参照。この作品は七夕の情景を詠っている。そのため、鵲橋仙は、この作品では、本意となる。白居易の『長恨歌』をも意識していよう。

※纖雲弄巧:細い雲が、巧みに(雲の模様を)作り出しており。 ・纖雲:繊細な雲。 ・弄巧:巧みに(雲の模様を)作り出している。技巧を弄する。 ・弄:〔白話〕やる。する。七夕は「乞巧奠」とも云い、「巧み」になることを「願う」夕べでもある。そのことも暗示した句である。
※飛星傳恨:空にある星(牽牛星と織女星)は、愛の恨みごとを伝え表しており。 ・飛星:空にある星。牽牛星と織女星を指している。 ・傳恨:愛情の恨みごとを伝え表している。七夕の故事を指す。

※銀漢迢迢暗度:天の川は遥かで、ひそやかに(時が)過ぎてゆく。 ・銀漢:天の川。 ・迢迢:遥かに遠い道程。はるばると。 ・暗度:ひそかに(天の川を)渡る。ひそやかに(時が)過ぎてゆく。「暗度」だけでは、どちらにでもとれるが、「銀漢迢迢暗度」と、その前に「銀漢迢迢」が附いているのでここは、前者の意しかない。度(du4)≒渡(du4)。 ・金風玉露一相逢:秋風に玉成す露を置く(秋の季節=七夕)での、一たびの出逢い(は)。 ・金風玉露:秋風に玉成す露を置く秋の季節。旧暦の七夕をいう。 ・金風:秋風。 ・玉露:玉成す露。白露。 ・一相逢:一たびの出逢い。

※便勝卻人間無數:たやすく、人の世の無数といえる(恋愛沙汰)にまさっている。 ・便:するとすぐに。たやすく。すなわち。 ・勝卻:…にまさっている。 ・人間無數:人の世の無数といえる(恋愛沙汰)。

※柔情似水:優しい心情は水のように(流れ去り)。 ・柔情:優しい心情。 ・似水:水のように(流れ去り)。

※佳期如夢:出会いの素晴らしい時は、夢のように(過ぎて)。  ・佳期:デート(の日時)。素晴らしい時。 ・如夢:夢のように(はかなく)。

※忍顧鵲橋歸路:どうして元来た道のカササギの橋(七夕の夜に織女が天の川を渡るときカササギが作る橋の方)を振り替えれようか。帰ることが忍びがたい。 ・忍顧:顧みることをこらえられようか。どうして元来た道の方を振り替えれようか。帰ることが忍びがたいことをいう。 ・鵲橋:カササギの橋。七夕の夜、織女が天の川を渡るときカササギが橋となる伝説をいう。蛇足だが、この伝説は我が国にも伝わって、「かささぎの渡せる橋におく霜の白きを見れば夜ぞふけにける」となった。これは宮中の建物を天上界になぞらえて詠んでいる。 ・歸路:織女が天の川を渡って戻る道筋。

※兩情若是長久時:二人の愛情というが、もしも、(本当に)永久であるというのならば。二人の愛情が本物であれば。 ・兩情:二人の愛情。二人の思い。『長恨歌』の終わり近く、楊貴妃は道士に対して言づてをし、「…但ヘ心似金鈿堅,天上人間會相見。臨別殷勤重寄詞,詞中有誓
兩心知。とある。意味は少し違っているが…。 ・若是:もし…ならば。もしも…でありさえすれば。 ・長久時:永遠のもの。『長恨歌』の終わりにに玄宗と楊貴妃の七夕の夜、二人の「天長地久」(永遠の)(愛の)誓い「七月七日長生殿,夜半無人私語時。在天願作比翼鳥,在地願爲連理枝。有時盡,此恨綿綿無絶期。」がある。

※又豈在朝朝暮暮:また、どうして、毎朝毎夕に、拘わっていようか。 *(愛情が本物であれば、)朝夕にいつも(出逢う)ということにのみこだわっておろうか。 ・豈:どうして…か。あに…や。反語。 ・朝朝暮暮。毎朝、毎晩。朝夕いつも(出逢う)。『長恨歌』に「蜀江水碧蜀山,聖主
朝朝暮暮。」がある。

               ***********




◎ 構成について

  双調。五十六字。仄韻一韻到底。過片だけがわずかに異なる。韻式は「aa aa」。韻脚は「度數路暮」で、第四部七虞。仄聲の上聲六語七虞、去聲六御七遇は通用。

    ●,
    ●,
    ●。(韻)
    ●●○○,
    ●、●。(韻)
    

    ●,
    ●,
    ●。(韻)
    ●●○○,
    ●、●。(韻)
2002.10. 2
     11. 9
     11.10完
     10.11補
2007. 4.27

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