Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


夜直
王安石

金爐香盡漏聲殘,
翦翦輕風陣陣寒。
春色惱人眠不得,
月移花影上欄干。






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夜直
金爐きん ろ  かう きて  漏聲ろうせい すたれ,
剪剪せんせんたる 輕風けいふう  陣陣ぢんぢんとして 寒し。
春色 人を惱まして  眠りず,
つき 移りて 花影くゎえい  欄干らんかんに のぼる。


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◎ 私感註釈

※王安石:宋代の政治家、改革者。文学者。1021年(天禧五年)~1086年(元祐元年)。字は介甫。号は半山。撫州臨川(現・江西省臨川)の人。神宗のとき宰相となり、変法(制度改革)を倡え強行したが、司馬光らの反対に遭い、やがて失脚して引退する。散文に優れ、唐宋八大家の一人。

※夜直:とのい。宿直。作者が学士院で宿直をした時の詩。時間の経過表現に工夫がなされた作品。

※金爐香盡漏聲殘:(宿直室にある)黄金製の香炉の香(こう)も燃えつき、水時計の音も(水が残り少なくなって)すたれてきて(夜も更(ふ)けて)。 ・金爐:黄金製の香炉。 ・盡:つきる。「香盡」と「漏聲殘」ともに時間の経過を表し、後出の「月移花影上欄干」の句を導く。 ・漏聲:水時計の音。南唐後主・李煜の『烏夜啼』「昨夜風兼雨,簾帷颯颯秋聲。
燭殘漏斷頻欹枕,起坐不能平。世事漫隨流水,算來夢裏浮生。醉鄕路穩宜頻到,此外不堪行。」とあり、南宋・陸游は『夜遊宮』記夢寄師伯渾「雪曉淸笳亂起。夢遊處、不知何地。鐵騎無聲望似水。想關河,雁門西,靑海際。   睡覺寒燈裏。漏聲斷、月斜牕紙。自許封侯在萬里。有誰知,鬢雖殘,心未死。」と使う。 ・殘:すたれる。ここでは、「のこる」の意ではない。

※翦翦輕風陣陣寒:薄ら寒い微風がさっさと吹いてきて、(その都度)寒さも切れ切れに続いている。 *晩唐~・韓偓の『夜深』に「惻惻輕寒
翦翦,小梅飄雪杏花紅。夜深斜搭鞦韆索,樓閣朦朧煙雨中。」とある。 ・翦翦:〔せんせん;jian3jian3●●〕風がさっさと吹くさま。風が薄ら寒いさま。≒剪剪。また、よくしゃべる。ここは、前者の意。「剪剪」〔せんせん;jian3jian3●●〕ともする。 ・輕風:微風。小さい風。 ・陣陣:〔ぢんぢん;zhen4zhen4●●〕切れ切れに続くさま。

※春色惱人眠不得:春の気配は、人(=作者)を悩まして眠ることができない(でいると)。 ・春色:春の気配。また、春の風景。ここは、前者の意。 ・眠不得:眠ることができない。「(動詞)+不得」:…することができない。…してはならない。…してはいけない、等の意を表す。動詞の後に「-不得」を用いる。

※月移花影上欄干:(時間はますます経っていき、)月が動いていったために、花のかげが欄干に上ってきた。 ・月移:(時間が経って)月が動いていったことを謂う。 ・花影:花かげ。 ・上:のぼる。 ・欄干:てすり。


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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「殘寒干」で、平水韻上平十四寒。この作品の平仄は、次の通り。


○○○●●○○,(韻)
●●○○●●○。(韻)
○●●○○●●,
●○○●●○○。(韻)
2010.9.21完
2011.2.17補



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