sunguangxian dingfengchang dingfengzhang shicishijie
亂繩千結竹枝絆人深女兒, 越羅萬丈竹枝表長尋女兒。 楊柳在身竹枝垂意緒女兒, 藕花落盡竹枝見蓮心女兒。 |
亂れし繩 千結すれば竹枝 人を絆(むす)ぶこと 深く女兒,
越の羅 萬丈なれど竹枝 表(おもて)の 長(たけ)は 尋(一ひろ)女兒。
楊柳 身に在りて竹枝 意緒を 垂らし女兒,
藕花 落(ち)り盡して竹枝 蓮心 見(あら)はる女兒。
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◎私感註釈
※孫光憲(900〜968)貴平(四川省仁寿の東北)出身。この作品は、裏の意味が隠されている。対句で構成されている。
※亂繩千結絆人深:乱れてもつれた縄のように、恋人との思いの絡み合いは、甚だ深厚である。 ・亂繩:乱れもつれた縄。ここでは、恋人との感情の絡み合い。 ・千結:複雑に絡み合って。極めて多くむすぼれて。 ・絆人:人と人を結びつけるきづなは。 ・絆:きづな。ここは、動詞の用法。 ・深:ふかい。濃い。
※越羅萬丈表長尋:越羅の布地が一萬丈であっても、上着のタケは一尋だけだ。裏の意は、「越羅が萬丈あるのは、(そのように長く、わたしがあなたの許を)幾久しく長久に、おとずれていくことを表している。」 ・越羅:越の国の特産の羅(うすぎぬ)。 ・越:紹興一帯。 ・萬丈:極めて長いこと。 ・表:表面の意味は、「上着」。隠された意味は、動詞として使われ、「あらわす」の意。 ・長:(着物の)たけ。裏の意味は、「永遠に。長久に。」 ・尋:表面の意味は、「一尋」(一尋(ひろ))で、八(七)尺のこと。隠された意味は、「(恋人の許を)たずねる、おとずれる」の意。
※楊柳在身垂意緒:楊柳が身近にあって、思いの枝がたれている。裏の意は「楊柳のように(思いを)この身に留め置いて、(その)思いの枝をたらしている」となる。 ・楊柳在身:楊柳が身近にあり。裏の意は「柳」→「留」で、「この身に留め置く。」 ・垂:(柳の枝が)たれる。 ・意緒:(白話):思い。心。
※藕花落盡見蓮心:ハスの花が散り尽くしたら蓮の実が見えてきた。ハスの花が散り尽くすころになって、(相手を)可愛く思う気持ちが、現れてきた。 ・藕花落盡:ハスの花が散り尽くした。 ・見:あらわれる。みえてくる。蛇足になるが、「みえる〔jian4●〕」意と「あらわれる〔xian4●〕」意では発音が異なる。ここは後者の音(読み)。 ・蓮心:蓮の実。蓮=憐で、裏の意は「憐心」。同情心。相手を思う心。愛する心。 ・憐:愛する。かわいがる。
◎ 構成について
平韻一韻到底。 韻式は「AAA」。韻脚は「深尋心」で、平水韻下平十二侵。次の詞調はこの作品のもの。
●○○●●○○,(韻)
●○●●●○○。(韻)
○●●○○●●,
●○●●●○○。(韻)
2002. 5.22 5.23完 2007.10.20補 |
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