これは基本的にはマイクロエースのC53です。
動輪まわりが違っていますが、何をどうしたのかバレバレと思います。
だいぶ前の話ですが、「マイクロエースのC53にKATOのC55の下廻りを取り付けて、動輪を大きく見せることができないか」とご質問を頂いたことがありました。
そのときに実験してみた説明ページが残っていましたので、再度確かめて写真を撮り直してみました。
KATOのC55は大体1/140の大きさです。マイクロエースのC53も高さはKATOのC55と同程度ですが、長さは1/150程度に抑えられています。
よって高さは合っても長さは合いませんので、動力が後ろにはみ出します。そのつもりで合体してみます。
とはいえ、犠牲になってもらえるC53は余っていないので、改造を最後まで完了したわけではありません。
原形 未改造のマイクロエースC53です。 |
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改造イメージ1 下廻りをKATOのC55に交換したものです。長いのでご想像どおり後ろにずれますが、動輪径は大きくなります。 シリンダーは上から少し削る必要があります。この例は余っていたC57のシリンダーを削って付けています。 |
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改造イメージ2 原形のシルエットのまま動輪だけ大きくするよう(車輪の位置はズレますが)、モーターを撤去してドローバーを外してみました。小型モーターに交換したイメージです。 |
写真を見比べると1枚目の原形にもそれなりの苦しさはあるので、多少ずれても動輪が大きいほうが好みだという方はいらっしゃるかもしれません。
これが格好いいかどうかは何とも申し上げられませんが、単に「KATOの下廻りを使うことはできる」とは言えそうです(改造を完了していないので断言はしません)。動輪径に関していえば原形は1/162、KATOは1/148(≒1/150)になります。ただし全体の縮尺も統一されていないので、ここだけ細かい数字を挙げても意味はないと思います。
初期のC53のダイキャストが壊れてしまい、メーカーの修理もできなくなったときは、こんな感じで別物にしてみる選択肢もあります。ついでにボイラーも延長して、1/140蒸機として完成させますか…。
どうせC55の動力を使って大きめにまとめるなら、キングスホビーのC53キットを使うという考えもあります。でも2011年の現在、キングスホビーのC53はそう簡単には手に入りません。
上の例は上廻りを未加工でかぶせただけですが、このままでは走れません。気が付いた限りでは、他に次の加工が必要です。
動輪が後ろに下がるので、火室と当たってしまいます。火室前端を少しカットする必要があります。 |
バルブギヤーはボディーの一部に当たるので、いくつか切削加工が必要です。 |
なお、この実験ではKATOの動力ユニットのダイキャスト部は削っていません(前述のようにシリンダーブロックは加工が必要)。マイクロエースのボディー内側も削っていません。そのままかぶせることができ、高さも原形と同じか若干低いぐらいになります。
左が原形、右がKATOの動力です。
このあと、C53もC55もそれぞれ元の姿に戻っていただきました。