KATOの新C62シリーズの6つめ、2013年の北海道形から3年ぶりのC62です。
すでに北海道形のときにコアレスモーター仕様となっていましたが、今回は先に発売されたC59戦後形(呉線)と揃った外観になるよう、味付けが変わっているようです。
これまでの最新機だったC62 北海道形と並べてみました。
C62山陽形 2016年発売
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C62北海道形 2013年発売
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動力も同じですから全体の様子はあまり違いませんが、北海道形のほうはやや艶消しが強く、空気作用管の銅色も控えめです。
山陽形は今までのC62の特徴だった、隠し味の銀色のキラキラまぶしがなくなり、C59等と同じ普通の塗装になっています。
なぜC62だけキラキラだったのかは、よくわかりませんけど…。2007年に新系列で東海道形が発売されてから、北海道形までずっとそうでした。
山陽形 |
北海道形 |
山陽形では、デフがC57 4次形以降の新しい作りに変わりました。北海道形ではデフ前方の内側が斜めに削いであるのがわかりますが、それがなくなって全体に薄く見えます。
そのためデフと煙室の間に若干の余裕が生まれて、より実物の感じが出たように思います。
煙室扉の感じは今までと変わっていません。個人的には、もう少し中央のほうを膨らませて、全体に丸みを強めてもいいんじゃないかな〜と思いますが、好みの問題かもしれません。
煙室扉ハンドルの角度やナンバープレートの位置も変わって、表情の違いが作られています。
ボイラーの丸みの下側までプラの外装で覆われ、ボイラーバンドなどのディテール表現が途切れることなくなされています。外からダイキャストがもろ見えの部分はほとんどありません。
C62山陽形
C62北海道形
C59でATS車上子を直したこともあり、今回のC62も直されました。直らなかったら暴れた人多かったでしょうね…。
人気のC62 2号機なども、今後もし再発売されることがあれば、配管止めのなかった空気作用管とともに改良してほしい箇所です。
金属製だったハンドレールはプラ製になりました。ただ、C56などと違って固定個所も多いので、横から見るぶんには歪みはさほど目立ちません。ハンドレールノブが小さくできるという利点もあります。
C62山陽形
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C62北海道形
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北海道形と比べるとドームの砂撒管の間隔などに違いがありますが、上部の蓋も北海道形では浅いお椀型であるのに対し、山陽形ではエッジの立った平らなものになっています。 このへん実物がどうかは私まったく注目していなかった箇所でして。普通にホームに立っていると見えないところです。
C62山陽形
キャブは無難かつライブ感のある窓開放スタイルです。閉じたまま走っているのは珍しいですからね…。
配管も立体感があり、それほどゴチャついても見えず大変よいと思います。以前はプラ製品より金属製品のほうが立体的な配管は得意だったと思いますが、最近のNゲージでは逆に感じることが多くなりました(大手メーカー製のプラ完成品に限った話ですけど)。でも真鍮線を曲げて、自分好みの配管を少しずつ付け足していくのは、今でも楽しいことかと思います。
C62山陽形
C62北海道形
外から見える範囲では、コアレスモーター化されていた北海道形と同じで、片側のフライホイールに溝が付いたぐらいの違いかと思います。
走りはもちろん大変良いですし、ライトも明るく点きます。光の色は少し淡い肌色といった感じです。反面、煙突を回す消灯機構はなくなりました。
とてもよいです。D51と並んで積極的にバリエーション展開されてきましたが、次の機会は常磐線あたりでしょうか。またそろそろ古くなってきた最初の東海道形も、そのうちコアレスモーター仕様にリニューアルされていくかもしれませんね。
(おわり)