前回の東北仕様に続く「標準形」です。
D51は数が多いので、標準形と言われるタイプも、商品の上ではさらに細分化しているのですね。
※ここでの標準形とは、煙突とドームが分離した量産形を指しています。
全体の作りは、一段の表現の向上が見られた前回の東北仕様と同様です。
長野式集煙装置を取り付けた姿は、きちんと帽子をかぶっているようで、D51の中でも凛々しく感じられました(もちろん主観です)。
模型もかっこいいですよ!
D51標準形(長野式集煙装置付) 2016年発売
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先輪・従輪ともスポークが抜けています。
付属ナンバーは125、265、522、893です。昭和48年頃の中津川機関区の設定とのこと。
前回の東北仕様では、ナンバーをランナーからナイフやニッパーで切り取る形式でしたが、今回はまた指だけでもぎ取れるようになりました。
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非公式側です。集煙装置と作用ロッドが表現されています。
清缶剤挿入装置はありません。
金属線だったハンドレールは軟質樹脂に変わりました。C59もそうでしたが、根元の取り付け部の丸穴が大きく見えるアングルがあります。ただ小さい実際の模型を普通に走らせて遊ぶ限りは、ほとんどわかりません。
今まで発売された別の「標準形」と比べてみました。
標準形(長野式集煙装置付) 付属のスノープローを取り付けた姿です。デフは東北仕様と同様に薄型仕上げで精密感があります。 担バネカバーの前面に標識灯が1個付いています。 デフ点検口は角ばったものです。 |
標準形(東北仕様) 東北仕様のスノープローはまた形状が異なります。少し高い位置にシールドビーム付き。 |
標準形(無印) 新D51の標準形として最初に発売されたもの。まだデフが従来表現(裏側の前端を斜めに削ぎ取り)で、先輪スポークも抜けていませんでした。しかし、煙突を回してライトが消灯できるのは、D51ではこれだけです。 |
標準形(長野式集煙装置付) ちょっと濃いデザインの、低い位置に付いているフード付きのライト。それに合わせてナンバーも低い位置に付いています。 やや高めの増炭枠に、大盛りの石炭です。 |
標準形(東北仕様) 大型の重油タンクが特徴。 |
標準形(無印) 増炭枠がないプレーンなスタイルですが、ライトは設置されています。 |
なお、最近のC59やC62山陽形(呉線)ではATS車上子が改良されていましたが、今回のD51(長野式集煙装置付)は以前のままです。C59やC62に比べると、テンダー台車の間隔が狭く、斜め方向からは見えにくいのが救いです。
長野式集煙装置付はテンダーライトの位置が低いこともあり、他の標準形のような点灯準備構造はありません(レンズ導光部がテンダー内に突き出していません)。
一見従来の標準形と変わらないようですが、少し作り分けがあります。
標準形(長野式集煙装置付) 無印にある、キャブ妻板の丸窓が付いていません。札差の位置などにもちょっと違いがあります。 |
標準形(無印) |
こういう模型がユーザーによる改造なしに入手できるようになったのですから、いい時代です。
単機でももちろんですが、重連にすると一層格好良く、気分が盛り上がるかと思います。今月下旬に追加生産があるとのことなので(2016.11.5現在の生産予定表より)、今売り切れていても買い足せそうです。
この模型を買うと、「KATO 鉄道模型カレンダー 2017 -蒸気機関車-」をもらえました。
KATOの工場見学会の応募券が付いています。でも、せっかくハガキを買って応募しても、私はたぶん当たらないもの…(笑)。
(終わり)