リアル・ラインより、D51以来の初の新形式であるD61が3種発売されました。
(D51とほとんど同じとはいえ新形式は新形式ですから…)
リアル・ラインは北海道型の雰囲気作りが上手なので、今回の製品もなかなか感じが出ています。
2011.5.23
全体的には今までのD51と同様の作りですが、すでにランボードの水平やデフの垂直などは改善されており、もともとの特長であった細密化の部分が引き立ってきたように思います。
D61 晩年タイプ(リアル・ライン)(拡大写真) |
|
参考:D61(マイクロエース) |
小さい模型であり、動力部の制約から来るデフォルメ(この場合各部の寸法調整とつじつま合わせ)も入っているはずですが、前面切り詰めデフ周辺の末期北海道型らしさはよく出ています。
保存機(3号機) 活躍の場だった北海道の留萌市に保存されている3号機です。数年前に思い切って行ってみました。なかなか見つけられなくて迷いました。留萌は「にしんパイ」が名物だそうで。 |
リアル・ライン 小さなプラ車体でここまで行ければかなりのものだと思います。実物と立派に並べられます。 |
動力の構造も基本的には初回のD51 710/711と変わりませんが、初回に比べれば生産数は少ないようなので、恐らく動力も調子のよいものが厳選されていることと思います。
リアル・ライン 従台車は金属製です。速度検出器もあって精密感があります。この写真ではテンダーを保温する配管がついていませんが、別付けパーツの形で付属しています。 |
やえもんデザイン 昨年発売されたコンバージョンキット。金属製の従台車が付属しています。このキャブをリアル・ラインに取り付けたら相当格好よくなりそうです。 |
こちらは保存機(3号機)の従台車周辺です。ちょうど柱の脇にありますが、間近で見ることができます。 他の耐寒装備としては、丸みのついたカバーで覆われたキャブ下の分配弁や、同じくすっぽりカバーで覆われたドロダメなど。模型でも一通り再現されています。 |
リアル・ラインのD51シリーズは、ランボード下の配管が一体のパーツになっていて、それが火室側面に密着して取り付けられる構造になっています。
しかし、初回品ではうまくいっておらず、手作業の調整が入っていました。
初回製品 配管ユニットを本来の位置に密着させると、コンプレッサーが第4動輪ピンと干渉してしまったようです。そのため間にプラ板を挟んで外側に押し出されていました。 |
現在の製品 現在は、コンプレッサーの裏側だけが削られており、配管ユニットは本来の位置にきちんと収まっています。いつの製品からかわかりませんが、少なくとも一昨年のD51 1号機ではすでにこうなっています。 |
初回製品 プラ板で外側に押し出されていたため、配管などが車体の外側にはみ出しぎみでした。 |
現在の製品 配管類もすっきり収まって、本来の立体感が出ています。 |
細かい部品の取り付け具合など、初回とあまり変わっていないところもありますが、全体の建付けはずいぶん改善されています。
KATOやトミックスのような量産品というわけにはいかず、ワールド工芸などの金属完成品との中間あたりの位置付けになっているようで、特定機に興味を示す少数のユーザーを対象にしているようです。価格帯も量産品と金属完成品との中間ぐらいになっています。
これで、メーカーサイトにある今年の新製品(D61)3種はひとまず無事に発売されました。
なお、リアル・ラインは同じ埼玉県の戸田市に移転したとの案内が記されています。今後はどんな製品展開になるのでしょう。