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動力部は終わったので、あとは機関部の外観パーツとテンダーです。
屋根を接着して輪ゴムで押えているところです。
ランボードがボイラーと一体成型でして、金型の抜きのために大きく傾斜が付いています。ナガノはもう少し控えめですが同様です。
コスト次第で、金型を工夫したり別パーツにしたりと平らにする方法はあるでしょうが、このへんが低価格の一般プラ模型の落としどころだったのかもしれません。
空気溜めの長さはちゃんと左右で異なっています。
コンプレッサーの裏側がロッドに当たらないようにとの注意書き。これはNゲージのキットなどでも注意がいるところですね。
この説明書はロッドをロットと書く流儀のようで、全部そうなっています。
私の組み立てでは、サイドロッドが確実にコンプレッサーにぶつかる感じだったので、コンプレッサーの裏側を少し削りました。
ちなみにこのキットで明確な手直しが必要だったのはここと、あとで出てくる電池ボックスぐらいでした。組み立て性はよいキットです。
給水ポンプ側の配管は前後までひとつながりの部品です。切り取りの際は緊張しました。
配管表現が特徴的なまとめ方になっている箇所がいくつかあり、ここもナガノの配管にそっくりです。よくわからなかったところは、とりあえずナガノを参考にしている風もあります。
繊細なパーツですが取り付けはしやすかったです。
結構、精密感が出てきましたね。
反対側はばっさり省略されていまして、コンプレッサー後方の配管や分配弁はなく、ドロダメもありません。
ちなみにナガノはドロダメだけは付いています。
機関部の組み立ては以上で終わりです。動輪の連動は当初ねじれが生じて1回転ごとに止まったりしましたが、思ったより調子よく動くようになりました。
回転中、動輪軸はものすごく暴れているようですけども。あとで短い動画を置いてみます。
テンダーのスイッチ部を組み立てました。
大きな給水蓋がスイッチのつまみになっています。このスイッチには逆転機構はなく前進のみです。
組み立てておいた台車を取り付け、ドローバー、カプラー、ブレーキシリンダーを付けました。
後方のカプラーは客車と同じくアーノルドタイプです。
前方のフレームもそれらしく作られています。石炭皿に石炭が顔を出しているのが楽しいですね。
(実はナガノもそう)
ちょっと困ったところがあって、電池が入りませんでした。前側をはめようとすると後ろ側が上がって、後部の天板を持ち上げてしまいます。
仕方ないので床側のリブをニッパーでバチバチ切って収まるようにしました。
ナガノのC62を全体に小ぶりにし、組み立てをより確実にしたような構成でした。
動輪の回転のあたりは初めてだと難しいと思いますが、全体的に組み立て体験はよかったです。好印象です。
バンダイのナンバー(C62 48)はデカールで付属しています。古いので作例はテプラで作り直しました。ヘッドマークはコピー用紙に「ゆうづる」を印刷して貼りました。
ナガノがこれを発売したのは昭和40年代ですから、まだ実物のC62が現役で走っていたのですよね。
バンダイ
バンダイ
バンダイ | ナガノ ナガノのナンバーはもともと48号機でした。 |
バンダイ
給水ポンプの配管は次のナガノにそっくりです。なぜかチリコシは平面。
ナガノ
動輪の間に伝達ギヤがあるのが見えます。動輪の裏側にもギヤがモールドされていて噛み合っています。
バンダイ 給水蓋を右にスライドして電源を入れます。 | ナガノ つまみは逆転スイッチで中央がOFFです。 |
向こうがナガノ、手前がバンダイです。
曲線レールを走るわけではないためか、バンダイは機炭間隔を狭く作れているようです。
直線線路を少し用意して走らせてみました。体を揺すってものすごいです。
一部脱線していましてごめんなさい。
空中回転、機関車のみ走行、客車を連結して走行(すぐ車止めに当たって止まります)
一度曲線もつないでみましたが、カーブに差し掛かってもまっすぐ突っ切って脱線しました。
以上でおしまいです。これをこのまま鉄道模型として使うのは難しいと思いますけども、昭和の鉄道プラ模型と考えれば大変まともなC62の模型になっていると思います。
この内容を見ますと、アニメ関連製品にとどめずC62形蒸気機関車のプラ模型として、引き続き再生産する方法はなかったのかな〜と残念に思いました。 できることならばレール付きとして曲線レールもスムーズに走れるよう手直しし、あわよくば他形式もシリーズで展開してくれればよかったな、と思ったりします。レール走行については個人で手直しするのも楽しいと思いますが、もうこのキットは中古品として目にすることも少ないんですよね。ナガノのC62やD51よりも少ないような気がします。
バンダイのC62といえば、2008年の全日本模型ホビーショーにて、縮尺1/45のディスプレイモデルが参考出品されていたことがありました(2008年のメモより)。
写真がとても汚くて申し訳ないです。後ろ半分がトンネル内に隠されていたため、全体のプロポーションはわかりませんでした。
中止になった理由は色々あるのでしょうけども、どういう方々が買うのかということを考えると難しかったのでしょうね。
一般向けとしては、如何に作りが違うといっても、マイクロエース(アリイ)が引き継いだ1/50のオオタキ製品とバッティングするのが一番ネックだったのではないかなと。もしその強力な定番蒸機シリーズがなければ、アオシマの1/45のDD51やEF66などのように、注目を集める存在になり得たかも。
このとき個人的には、せっかくの新製品なのに走らないのかぁ…と思ってしまったのですが、その路線の先には鉄道模型という存在があり、やはりなかなか難しそうですね。私には商売のことはさっぱりわかりません。
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