「トミカ」が1970年の発売だと聞いて不思議に思っています。明らかにそれより前にウチには同じようなミニカーがいくつかあったので、それらがどこの何だったのか※1今となっては気になります(「ジャガー」なんかがありました)。
トミカは模型としてコレクションすることもできるほか、幼児のハードな遊び方にも耐えられますし、単純な玩具としてもうまく振舞っているように思います。
このD51 498は、現在のロングトミカの製品です。
※1 どうやら「マッチボックス」らしいです。情報ありがとうございます。
非常に格好いいイラストの付いたパッケージです。 「ロングトミカ」なので、普通のトミカより長いです。 |
あちこち見てみましょう。
1/133という縮尺が記載されています。 イラストは鉄道模型を参考にしたのか、ケイディーカプラーのトリップピンが付いているようです。 |
年齢は楽々クリア。このワンちゃんは何だろ。 →国際共通の盲導犬マークで、目の不自由なこどもたちも一緒に楽しめる共遊玩具という意味だそうです。制定されたのは結構前だったのですね。ありがとうございました。 |
あっ、ベトナム製だ。製造拠点が中国からベトナムに移っている商品も結構あるんですよね。これからもっと目にするようになるのかもしれません。 |
さて中身です。
ダイキャストの車体や危険を排した造形などはトミカといえばトミカ。対象年齢の下限が低い割にはよいプロポーションですし、特徴的なディテールも表現されています。 バルブギヤはランボード下のディテールと一体の板になっていて、動輪の手前を覆っている構造です。 |
普通に似ています。 なお1/133ということで約8mmゲージ相当らしく、9mmのレールにはあまりきちんと載りません。 |
バックプレートは後部妻板と一緒にしたようなデザインです。危険防止のためでしょう、キャブ屋根の角は丸く落とされています。 |
テンダー上部も498号機らしくなっています。カプラーはゴム製で、目などを突きにくい形になっています。 |
Nゲージと並べるものではありませんが比べてみました。
ロングトミカ デフはランボードと一体のダイキャスト。 |
KATO 旧D51498 1/140時代のものです。 |
上がトミカ、下がKATO旧製品です(テンダー内はワールド工芸のパーツです)。エンジン部の長さはほとんど同じです。 |
ドローバーとダミーの従台車は一体になっていて、従台車前方のピンを中心に少し首を振ります。 動輪の床板は前後2本のネジで外せます。これを外すとボイラーも取れます。 |
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動輪はプラ製で、主台枠の溝に置かれています。 トミカといえば、上から押さえつけると車体が沈み込むサスペンション機構がありますが、D51にはそれがありません。残念…。 |
このボイラーを加工して、「なめくじ」や「スーパーなめくじ」に改造すると面白い…のかなあ。
この商品のいいところは、ダミーとはいえ先輪もきちんと付けられていることです。
蒸気機関車は先輪がないと非常に中途半端な姿に見えてしまいます(もともとない形式なら別ですが)。
玩具としては精巧(自称)だった「ミニミニレール」も、先輪が完全に省略されているのが残念でした。
なおD51はずいぶん昔にも一度トミカとして発売されています。
当時の製品はテンダーがありませんでしたが、ちゃんとロッドがついていました。ロッドのスタイルは上のミニミニレールと同様のものでした。
なぜか当時、これぐらいの大きさの蒸機玩具は、このようなハシゴ状のロッドを採用したものがよくありました。
どのあたりがメインの客層かわかりませんが、トレーンのNゲージシリーズとバッティングすることはないのでしょうか。
それにしても、こういう商品のパッケージのイラストは格好よいものですね。