いたずらきかんしゃちゅうちゅう を作るなら大事なギミックですが、普通テンダーは取れないにこしたことはありません。
パッケージ裏にも書かれているように、両手でエンジンとテンダーを一緒に持っているわけですが、機械のように両者を同じ高さに保持することは無理なので、両者が少し上下にずれることがあるでしょう。
私の8620は底板(動輪押さえ)の取り付けツメがゆるく、ドローバーが持ち上がると、ツメが外れて底板後部が浮き、テンダーが外れてしまいます。
持ち上げよりも、「ねじれ」がきっかけになりやすいかもしれません(机の上に置いた機関車を、軽くずらしただけで外れたこともあるので)。取り扱い中のことで、走行中は関係ありません。
底板後部をピンセットで左右に動かしてみると、両側のダイキャストブロックとの間に0.5mm以上の隙間があるようで、カタカタと左右に簡単にずれます。
底板ツメの間隔が狭いのか、ダイキャストブロックの間隔が広いのかわかりません。ここをきちんと留めればよさそうです。
まず左右のダイキャストブロックのはめ込みの緩みを確かめました。
左右からぎゅっと押さえてみた感じでは、はめ込みはきちんとされているようでした。
ということで、底板のツメのほうを外側に広げるように曲げてみることにしました。
最初に底板を後方から持ち上げて外しましたが、前の端が別のツメでダイキャストブロック前方に引っ掛けられており、ここが外れにくくて冷や汗をかきました。これを折ってしまうとかなり困るので、興味本位で外さないほうがよいです。
後ろのツメを曲げるだけなら、底板の後部を持ち上げれば完全に外さなくても何とかできるかもしれません。
問題の後部のツメをヤットコで軽くくわえ、だましだまし外側に開きました。
柔軟性のある素材ですが、付け根から強く曲げるとポッキリ折れる可能性もあるので、温めながら軽く曲げました。ぐらつきが結構あるので、あまりささやかな曲げ方では効きません。
2両目は温めずに曲げましたが、根元が少し白くなったので、折れることを恐れてそこでやめました。元通り底板をはめ込んでおしまいです。
ついでに、今後もしドローバーが外れても集電線がばらばらにならないよう、中央付近に透明なゴム系接着剤(ボントGクリヤー)を塗り込んで固めてみました。
もしかしたら悪い結果になるかもしれません。今までは外れて済んでいたものが、外れないのでひん曲がってしまうなど。→何かあったら追記します。微妙に集電に影響するのではと疑っているところもありまして。 また、その後テンダーが全然取れなくなったので、する必要もないように思います。
組み立ててテストしました。
今までは、ある程度起こすと簡単に外れていた底板が、もっと力を加えても外れなくくなりました。もちろん、外す気でやれば外れます。
2両施工したうちの1両は効果が物足りなかったので、接着剤も併用しました。透明なゴム系接着剤を、底板のツメにも塗ってみました。
結果はずっと良くなり、エンジンだけをひょいひょい持ち上げてもテンダーは落ちなくなりました(振ったりはしていませんヨ)。
底板は、ゴム系接着剤では完全に接着できない材質なので、もし底板を外す必要があっても苦労しないと思います。
いまいち最後は雑な感じでしたけれども、ずっと気楽に遊べるようになりました。
もし同じことが起きていて、ちゃんとした方法を編み出した方はぜひ教えてください。
最後に…底板を外したときに、うっかり動輪を軸受けから外してしまうと焦るので、底板を外した状態の写真を貼ってみました。
ロッドが変な角度にならないように気をつけて、3つの動輪の銅色の軸受けをダイキャストブロックにはめ込めばOKです。ギヤ駆動しているのは第3動輪だけなので、歯車のかけ違いで3つの動輪の向きが狂うこともなく、組み立ては大変楽です。
この模型はラッキーです。全体的にとてもよくできているため、たまに困ったことを経験しても、大きく印象がマイナスになりません。たとえば150点だったのが145点になるぐらい。
掛け算になって一気にマイナス体験になってしまう出来事だって、日常にはよくあるんですけどね。
なお、この症状がどなたの8620にも起きているかはわかりません。扱い方のくせもあるので、同じ状態であっても、テンダーが全然外れない方もいらっしゃると思います。あくまでも、私にはこういうことが起きて、このようにしましたというご紹介です。