今回、走りにガタつきがあった個体の調整です。ふらつき、ガタつきはあってもあまり止まらずどんどん走ってくれる個体だったので、まともになる素地はあるだろうと思いました。
大げさなことはしていませんけども、最終的に大変良くなっていました。
1. 従台車が微妙に浮き気味で、レールにきちんと接触していなかったので、ネジを少々緩めてバネを効かせました。
トラムウェイの初期のC11の頃、逆に従台車のバネが強くて動輪が浮く個体がありました。
2. 従輪を外して、従輪に接触しているブラシの曲がりを調整し直しました。
ピボット軸に当たっている箇所も調整し、接触が良くなるようにしました。
3. 前から3本のネジを少し緩めて、動輪押さえ板を微妙に浮かせました。
この個体は第1動輪のフレが特に大きく、可動部のアソビも少ないので吸収されず、レールに載せるとダイレクトに車体の挙動に表れていました。
すなわち1回転ごとにガタついたり、コツコツと音がしたり、うねうね蛇行したりしていました。動輪押さえを浮かせて動輪に少し上下動を与え、これらの動きを逃がすようにしました。
つまり暴れているところは、その動きが他に伝わらないように暴れさせておくというもの。
4. 5. 台車集電板にハンダ付けされているリード線の長さにゆとりがなく、従台車が上に引っ張られる感じになって動きが悪くなっていたので、少しリード線をボイラー内から引き出して余裕を持たせました。
引っ張り過ぎたら切れると思いますが。
この個体の場合、以上それぞれ効果があり、挙動が大変まともになりました。そのまま日数をかけて慣らし運転を繰り返しているうちに軸受けの馴染みも出たらしく、最終的に動輪押さえは浮かない程度に留め直しても平気になりました。
がっかりポイント…なんと上下を止めるネジが1本、最初からありませんでした。またデッキの端に少し溶けのような変形がありました。まるで一瞬ハンダごてが当たったような感じでした。
外見の立て付けはガタガタのままですけども(この個体は炭庫の傾きが特にひどい)、よく走るというのはそれだけで楽しいです。
MODEMOのNS111 急行列車8両セット(ぶどう色1号)を連結したところです。ぶどう色2号の旧客よりも黒っぽい茶色で、重厚な感じがC10にも合うように思います。
今後この個体に何が起こるかを予測しますと、まず非公式側の前ステップがぐらぐらなので、いずれ折れるんだろうなということ。次にキャブ下の連通管が左右ともポロポロ落ちるようになってきたため、いずれなくすかもというあたりです。今のうちに補強や接着をしておいたほうが良さそうです。
その後→だいぶ後ろに傾いていた炭庫や床板をできるかぎり修正しました。
基本的には、ダイキャスト部と床板パーツの組み合わせに少々難があって床の傾きが生じ、それが炭庫に影響していました。
前ステップは金属板で補強し、連通管も対策したのでひとまず大丈夫かと思います。