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「フォーリング・ダウン」(93)を見た。
この映画の主役は、マイケル・ダグラス。
マイケル・ダグラスと言えば、カーク・ダグラスの息子だが、
映画製作から、やがて自分も出演するようになった、今やハリウッドの大物だ。
だが、「危険な情事」で女性に振り回される役を演じ、「氷の微笑」でも同様の役を。
特に、「氷の微笑」では、あまりに激しいSEXシーンのため、
シャロン・ストーンは、平気で続編に出るとか言っているのに対し
マイケル・ダグラスの方は、ちとおかしくなってしまったとの噂が流れていた。
ようやく復活した所で、出演したのがこの映画だ。
世の中の様々な事に怒ったマイケル・ダグラスが、武器等で過剰に暴れる映画。
病んだ世界を描いていると言う批評があると思えば、
スカッとしますよと言う批評まである事から、
作者の意図がいまいち伝わらないのがうかがえる。
一般受けしそうもないネタで、すぐにも終わりそうなので、とにかく急いで見た。
Dフェンス(マイケル・ダグラス)と称する、一見サラリーマン風の男。
工事のためピクリとも動かない渋滞。
エアコンはきかず、前の車はオーバーヒート気味で湯気があがっている。
子供を乗せたバスでは、はしゃいだ子供たちがゴミを投げ捨てる。
前方では、落ちついて口紅を塗りたくる婦人。クラクションを鳴らしまくる男。
Dフェンスの怒りは頂点に達し、突然車を降りて歩き始める。
後ろの車の男は弱るが、白バイがかけつけ、
渋滞の内にいた刑事プレンダガスト(ロバート・デュバル)も助ける。
彼は定年を前に退職を決意。今日がその最後の日だ。
それと言うのも、彼の妻がヒステリー症で、
なかなか帰宅しない夫が、死んだと思いこんで騒いだりしたため、
外勤から事務職に移され、それでも我慢できずついに退職させられたのだ。
そんな妻だから、警察にいても、しつこく電話をかけてきて、早く帰れと迫る。
邪見にすると、またまたヒステリーを起こす始末で、
映画を見ていて、この奥さんが一番頭に来る。
同僚のサンドラと言う女性は、彼が奥さんに振り回されるのを快く思わない。
署長は、形式的に退職を思い直せと言うが、
実際の所、外勤を嫌がる男など、虫が好かないのだ。
Dフェンスは、公衆電話でどこかへ電話する。女性が出るが、なぜか話さない。
再びかけようとするが、小銭がないので、近くの店へ。
両替を頼むが、商品を買えと言われ、しかたなくコークを買う事に。
だが、75セントと言われ、それでは電話がかけられないので怒る。
しかも、ファイブと言う所をファイとしか発音しない。
お前ら中国人の発音はわかりにくいと言うと、韓国人だと反論される。
買う気がないなら出ていけ、ケンカ売ってるのかと言われ、
バットまで取り出されたので格闘に。逆に奪い、店員はびびってしまう。
金を持っていけと言うが、Dフェンスは強盗と誤解するなと言う。ただの買い物だ。
バットを取ったDフェンスは、65年当時の値段に戻せと要求。
1つずつ商品の値段を聞き、高すぎると言って叩き壊す。
最後には、コークを50セントにさせると、金を払い、
レジからお釣りを受け取って去っていった。
一方、荷物を整理するプレンダガスト。
銃も返却し、手持ちぶさたでいると、最後の仕事が入る。彼は強盗担当なのだ。
韓国人の店で、白シャツにタイの男がバットで暴れたと言う。
だが、何も取らず、商品には金を払ったとなると、強盗ではない。担当違いだ。
プレンダガストは、この犯人を面白い奴だと思った。
Dフェンスは、再び女性の所へ電話するが、今度は話中だ。
しかたなくテクテク歩き、危ない地域の原っぱでひと休み。
すると、ゴロツキ2人がよってきて、ここはおれたちの縄張りだから金を払えと言う。
ナイフで脅してくるが、休憩ぐらいさせろと怒ったDフェンスは、バットで反撃。
2人はナイフを捨ててあわてて逃げる。Dフェンスは、落ちていたナイフを拾う。
また、彼は公衆電話から女性の所へ電話。
無言だが、電話に出た女性は、それがDフェンスだと気づく。
彼女は離婚した妻ベス(バーバラ・ハーシー)だった。
今日は娘の誕生日だから会いに行くと言う。
ベスはDフェンスの暴力性を恐れ、判事命令で子供への接近を禁止させていた。
恐怖するベスは、警察へ電話。
対応してくれるが、なかなか現れないので、今日は来ないでしょうと帰ってしまう。
一方、Dフェンスにやられたゴロツキたちは、仲間と合流して仕返しを計画。
電話するDフェンスに向けて、車で走りながら、機関銃を乱射。
通行人が次々倒れるが、運よくと言うか、Dフェンスには1発も当たらない。
それどころか、車はハンドル操作を誤り、駐車の車に激突。
微動だにせずに、Dフェンスは車に近づき、バック一杯の機関銃をいただく。
虫の息の1人に、「はずしたな」と言って、機関銃を撃つ。
これもはずれると、「おれもはずした」と言ってもう1発。今度は男の足に命中。
Dフェンスは立ち去り、見物人はこの危なげな男から逃げまどう。
銃乱射事件で、ゴロツキの1人の彼女が捕まる。
面白半分に尋問に立ち合ったプレンダガストは、
彼らが襲撃しようとした男が、白シャツにタイだったと知る。
公園を歩くDフェンスに、帰還兵と称するホームレスが近づき、
2つもカバンを持っているのだから、1つよこせとせびられる。
しかたなく、アタッシュケースを渡すが、中身は空。
彼は仕事で出歩いているのではないらしい。
続いて、ハンバーガー屋へ。朝食を頼むが、朝食の時間はもう過ぎたと言う。
にこやかに話すDフェンスは、女店員に店長を呼んでくれと要求。
店長は朝食は11時半までだと言うが、今は11時33分だ。
またも頭に来たDフェンスは、機関銃を持ち出し、朝食を出せと要求。
たちまち店内は騒然。みなびびってしまうが、脅すつもりはないと弁解。
あわてて店員たちは、朝食メニューを用意。
だが、突然気が変わったと言うDフェンスは、やっぱり昼食を要求。
しかし、出てきたバーガーはペチャンコ。見本と違うぞと怒る。
警察にまたも銃乱射事件の連絡が。
バーガー屋で金はちゃんと払ったと聞き、プレンダガストは同一犯と直感。
だが、署長らは退職当日のこの男のたわごとに耳を貸さない。
朝鮮人の店を襲った時はバットだけだったはずだが、今は銃を持っている。
ゴロツキどもが銃を持っていた事が判明。確信を強める。
Dフェンスは、娘への贈り物として、置物を買う。
オルゴールになっていて、音楽は「ロンドン橋が落ちた、落ちた〜」。
すなわちこの映画の題名だ。
道路をはさんだ銀行では、黒人が不良債権者として融資されなかったと抗議。
パトカーにつれ去られるが、彼がおれを忘れるなと言うと、Dフェンスはうなづく。
Dフェンスは、またまたベスの所へ電話。
電話ボックスでかけていると、次の男がうるさいので、
ボックスを機関銃で壊してしまう。
今度は、靴に穴が開いたので、そばにあった軍用品払い下げの店へ。
入るや否や、店長がDフェンスを気に入った様子で寄ってくる。
それに対し、男2人で見に来ている連中には、このホモ野郎と言って追い出す。
ブーツを試すため、試着室へ。
そこへ、警察のサンドラが聞き込みに。白シャツにタイの男を探していると言う。
だが、店長はいないと言って、サンドラを帰す。
実は、警察無線を傍受していた店長は、Dフェンスが犯人と知っていたのだ。
だが、彼を世直し屋と決めつけ、あんたに見せたい物があると言う。
ナチの毒ガスやら何やらを、うれしそうに見せた後、
ジェット機でも撃墜できると称して、バズーカ砲を譲ると言う。
だが、Dフェンスは、あんたとは考えが合わないと反論。
アメリカは言論の自由が許されているのだ等と言う。
怒った店長は、Dフェンスの贈り物を破壊。
銃で殺そうとするが、Dフェンスは隠し持ったナイフで刺し、
銃を奪って店長を射殺。軍服に着替えて再び外へ出る。
道路は工事のため、迂回させられ、とんでもない渋滞になっている。
婆さんが割り込んだと怒鳴る運転手を、Dフェンスは殴り倒す。
警備員は、道路の修復工事だと言うが、
来年度の予算を要求するための工事だろうと反論。
銃を見せられて、警備員もそれに同意。
では、道路に傷をつけてやると、バズーカ砲を取り出す。
使い方がわからないでいると、近くにいた子供が、テレビで見たと言って説明。
でも失敗して、バズーカは発射され、弾は地下をくぐって工事現場を破壊。
プレンダガストは、サンドラと共に一連の事件の足どりを追う。
彼は直感で、朝乗り捨てられていた、車の持ち主が犯人と気づく。
その車のbヘDフェンス、すなわち防御だ。彼は車の持ち主を調査させる。
Dフェンスは、目的地まで直線で移動するため、会員制のゴルフ場へ。
この乱入者にプレイヤーが怒る。
だが、機関銃を乱射し、プレイヤーがショックで心臓マヒを起こす始末。
さらに、整形外科医の豪邸へ入り、そこの管理人一家を震え上がらせる。
父親は自分が人質になると言うが、Dフェンスはそれは誤解だと言う。
プレンダガストは、Dフェンスの家を突き止め、母親に会う。
彼は政府の兵器製造会社に勤めていると言う。
だが、彼に言わせると、母が原因で離婚し、以来息子が怖いと言うのだ。
サンドラが会社に問い合わせるが、Dフェンスは2カ月前にクビになっていた。
では、毎日弁当を持って何をしに出かけているのか。
プレンダガストは、一連の事件を追って、Dフェンスの目的地の見当をつける。
だが、現地の警察は、ヒステリーの女に振り回され、協力はできないと言う。
2人は出動しようとすると、またもプレンダガストに妻から電話が。
早く帰ってと叫ぶ妻に、仕事が終わるまで帰れんと言い放つと、妻は急に素直になる。
ベスは、Dフェンスからの再三の電話に恐怖し、ついに家から外へ脱出。
無人の家に到着したDフェンスは、昔の家族が仲良かった頃のビデオを見る。
そこへプレンダガストらが突入。だが、気がつくと彼は銃を持っていない。
銃声がし、サンドラが負傷。Dフェンスは妻たちが桟橋にいると気づき、向かう。
落ちた銃を拾って、追跡するプレンダガスト。
娘は、父と再会して喜ぶが、すぐに危なげな雰囲気を察知する。
銃を振り回し、気づいた周囲の人々は逃げ出す。
世の中悪くなってる等と言うDフェンス。
現れたプレンダガストは、その通りだとか言って、Dフェンスを信用させる。
安心したのか銃を置くDフェンス。それをベスが蹴る。
途端にプレンダガストが銃を突きつける。
しかし、Dフェンスはポケットに銃を持っている。1・2・3で決闘しようと言う。
やめろと言うが、Dフェンスは止まらず、しかたなく彼を撃つ。
Dフェンスの持っていたのは、娘の水鉄砲だった。
だが、彼は手すりに寄りかかり、そのまま海へ転落して死ぬ。
と言うわけで、この映画には、病めるアメリカの色々な部分が描かれていた。
それはもう、多種多様だが、あまりにも色々な事を描こうとするあまり、
箇条書き形式になって、物語としてずいぶん無理ができている。
Dフェンスが色々な事に怒るわけだが、
どちらかと言うと、異常者的に描かれている面が多く、これでは主旨が伝わらない。
だいたい、奴がやたら怒るが、観客にあまり怒りが伝わらず
むしろ、プレンダガストの奥さんが一番頭に来たほどだ。
ラスト付近がサイコサスペンス調になっているのも、気になる。
テーマが多すぎて、船頭多くして船山に登るの例えあり。
今まであまり描かれなかった面を問題視していると言う点で、評価はできるのだが。
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フォールアウト(98)
2015年ロシア軍はタジキスタンへ侵攻。
ロシアからフェデロフ大尉らが、米ロ共同の宇宙ステーション計画に参加する。
米側のJJは、操縦の自信を失い降板。装置の問題を分析するため
エンジニアのアマンダが同行する事になり、シャトルが打ち上げられる。
だがロシア乗員は武器を持ち込み、ステーションを制圧。
軍事衛星システムを動かし、ロシア軍がタジキスタンから撤退しなければ
都市上空で衛星を爆破すると言い出す。彼らはタジキスタン出身だったのだ。
迎撃もシャトル発射も時間的に無理。
新型宇宙船X−33だけが発射可能で、操縦できるJJが呼び出される。
JJはレンジャー部隊を乗せ、スターションへ潜入させるが
一味に気づかれて返り討ちで全滅。JJ自身が乗り込む事に。
アマンダはシステム介入を試みるが失敗。仲間割れでシステムコードを聞き出し
危機一髪衛星を解除。フェデロフを射殺し、JJは帰還に成功する。
と言うわけで、ステーションが乗っ取られる話と来れば
近未来のアクションという感じだが、15年後にまだスペースシャトルと言うのは
実際そうなるかも知れないけど、今と変化なさすぎ。
宇宙を舞台にしているがゆえの、面白い展開と言うのもない。
TV放送 2001/04/28 BS05 1410-1550
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フォー・ルームス(95)
監督 クエンティン・タランティーノ他
大晦日。ホテルのベルボーイ、テッド(ティム・ロス)は
魅惑的な女性エルスベス(マドンナ)らに呼ばれる。
彼女たちは魔女団で、女神ダイアナを甦らせるため、精液が必要なのだ。
そこで魔法で誘惑し、テッドから精液を獲得する。
続いて、間違えて入った部屋で、アンジェラ(ジェニファー・ビールス)の夫に
間男と疑われ、脅されるが、それは彼女の愛を試すテストだった。
次はパーティに出かけた怖そうな夫婦に、子供の面倒を任される。
彼らはイタズラ放題で、しかもベットの中に死体が見つかり大騒動に。
最後に映画スター、ラッシュ(クエンティン・タランティーノ)に呼ばれる。
彼はノーマンと賭けし、負けた方の小指を切れと言う。
ノーマンが敗れ、テッドは彼の指を切り落とし、残された一同は大騒ぎとなる。
と言うわけで、またもタランティーノが関係した1作。
テッドをめぐって起こる奇妙な事件の数々が、なかなか面白い事件ばかりで楽しめる。
エルスベスの仲間の魔女にバレリア・ゴレノ。
怖そうな夫婦は、アントニオ・バンデラスとタムリン・トミタ。
ラッシュの仲間レオに、ブルース・ウイリス。
TV放送 96/10/13 BS05 20:00-21:45
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「フォーン・ブース」(2003)を見た。
コリン・ファレルも最近注目株と感じているが、
彼が電話ボックスで正体不明の敵に狙われて、身動きとれないなんて
場面が動きそうもないだけに、面白そうなサスペンス。
時間が短めなのも、歯切れの良い作品を感じさせてられて見る。
物語の冒頭は人工衛星で始まる。
携帯電話が普及した今日だが、電話ボックスを使う人も残っている。
ニューヨークの西マンハッタンでも電話ボックスが次々撤去され、
53丁目に最後の1台と言われるボックスが残された。
ここもまもなく取り壊しが決まっていて、
最後の使用者となるスチュ(コリン・ファレル)。
彼が数時間後に大変な目に遭うとは、知るよしもなかった。
なんて、予告編のようなナレーションが入る。ちょっと蛇足な感じ。
スチュはタレントの宣伝屋。助手のアダムを従え、あちこちへ携帯で電話しまくる。
アダムはただ働きで、もう少し活躍したら給料をやる等と言ってこき使う。
バンドのイベント用に店を手配するが取れず、バンドに怒られるが、
ツケのある店にも怒られ、バンドの撮影に利用するから宣伝になると称すると
結局ツケをチャラにしてもらえる事に。
そうこうしていると、なぜか指輪をはずして携帯をしまい、
ボックスから電話をしようとする。
すると、ドアをノックして、ピザ屋がピザを届けに来る。
店員は金はもらっていると言うが、ボックスから出前を取る奴があるかと追い返し、
それでも帰るわけにはいかないとウロウロするので、金を渡して解決させる。
スチュはパメラという女優に電話する。
彼はパメラの宣伝をしており、パメラはスチュのおかげで仕事を得たと喜ぶ。
舞台でザ・エージェントの、映画でレニーがやった役だと言う。
喜んでいるところで、食事に誘うが、それは仕事があるからダメと断られる。
電話を切り、仕方ないとボックスを出ようとするが、
その時、電話が再び鳴った。
思わず電話を取るスチュ。
「面白いな。電話が鳴ると相手がわからなくてもとってしまう」
正体不明の相手はそう言って、せっかくピザを贈ったのに断ったなと怒る。
そして外へ出るなと。
ちょっとした騒ぎになった2つの射殺事件を持ち出す。
不正をしたのに無罪になった高官らが射殺された事件だ。
どうも、この相手がその犯人だと言いたげな様子だ。
相手はなぜかスチュの事も、妻ケリーの事も、
そしてパメラを狙っている事も知っていた。
2人に電話しろと脅され、仕方なく従うスチュ。
妻ケリーに電話すると、怪しい男から電話があったと不審がるが、適当にごまかす。
一方、パメラの方は、スチュが独身と思っていたので、
妻に隠れて電話してるとか、男に聞かされて混乱してる様子だ。
本当に狙っているぞと言う男は、ボックスのすぐ脇の路上で売っている
オモチャのロボットを狙撃し、これを破壊する。
オモチャを売っていた男は、スチュが壊したと誤解し怒るが、
スチュはまたも金で解決する。
相手の不明な行動に不安を感じるスチュは、ひそかに携帯で警察に電話し、
大声で男と話しながら、危機を伝えようとする。
だがそれも見抜かれていて、携帯を切らざるを得なかった。
携帯からかすかに聞こえてくる、警察の交換手の声が、相手に伝わっていたのだ。
どうやらボックスに盗聴器が仕掛けられているらしい。
そうこうする内、付近で仕事をするコールガールが、電話を早く開けろと言い出す。
携帯があるはずだと。
だがこれを無視すると、仲間を呼んだり、さらにはポン引きを呼んだりして騒ぎに。
最初はそんなに騒ぐなと言う調子だったポン引きも、
無視したり金で解決しようとする態度に腹を立て、とりあえず外へ出ろと言う。
怒ってバットを取り出し、ボックスを殴り始めた。危険を感じるスチュ。
聞こえるか。彼を撃ってやろうかと言う男。
夢中でイエスと言うスチュ。次の瞬間、ポン引きは撃たれて死んでしまう。
なぜ撃ったと聞くと、おまえが指示したと言う男。
聞こえるという意味でイエスと言っただけと言うが、発言は慎重になと言う男。
コールガールらは、スチュが撃ったと誤解。
撃つところを見たとまで言い出し、周囲は騒然となる。
たちまち警察や野次馬、さらにはマスコミが集まり、周囲は大騒ぎに。
レイミー警部(フォレスト・ウィテッカー)もかけつけるが、交渉人はまだで、
レイミーそれまで待ったら危険だと、自ら交渉に乗り出す。
もちろん、スチュは銃を持っていると思っている。
とにかく、受話器を置いて外へ出ろと言う。
そして、自分も離婚して精神科にかかっていた等と話し、君の気持ちはわかると言う。
だが、男は警部を侮辱しろと言い、仕方なくそれに従うスチュ。
頭に来そうな所だが、警部は様子がおかしいと感じる。電話の相手は誰なのか。
警察は盗聴を試みるが、妨害電波で盗聴する事ができない。
スチュは、相手が仕事を失った俳優ではと考え、聞いてみるが、
いっこうに素性は明らかにならない。そしてその目的も不明だ。
確かなのは、逆らえば、男のライフルの照準は、ただちに自分を狙えると言う事だ。
マスコミの騒ぎを知って、妻ケリーがかけつける。
パメラも現場にかけつけていた。
男は妻にパメラの事を言えと脅す。仕方なく、実は彼女を狙っていたと告白。
ケリーは驚かされるが、何か事情がありそうだし、許すと言う。
だが男はまだ許そうとはしなかった。
天井に銃が隠してあるので、それをとれと言う男。
だが、銃を持っているのが確認されれば、警官隊はスチュを射殺してしまう。
かけつけた交渉人は、警部に交渉の仕事を渡せと言うが、結局渡そうとしない警部。
耐えきれないスチュは、電話を切り、外へ出ようとする。
だが、ライフルの照準がケリーを狙い、再び電話が。
(ちょっと物語の順序が違ったかも知れないけど、だいたいそんな感じ)
事情を察した警部は、電話に出ろと指示。
ケリーが撃たれる危機は回避されるが、どこか周囲のビルに狙撃手がいるらしい。
警部は気がついていないフリをして、ひそかに周囲のビルを捜索させる。
今時点の電話は妨害されているが、
妻ケリーの所へした電話は妨害されていないかも知れない。
男は2人に告白しろと脅し、
スチュは皆の前で、ケリーとパメラをだましていたと告白。
自分をもごまかし、やり手であるかのように思いこんでいた。
助手のアダムにも給料をやる気などなかったと言う。
スチュはむしろすっきりし、どうせ男が自分を許す気はないだろうと言う。
その通りだと言う男。ケリーかパメラのどちらかを撃つ。どちらか選べと言う男。
警部は、ケリーの所への通話記録から、犯人の居場所を突き止め、
そのビルへ警官隊が突入。
どちらかを撃つぞと脅す男に対し、俺を撃てと銃を持って飛び出すスチュ。
だが、男に撃たれる前に、警官に撃たれてしまう。
警官隊が犯人の部屋へ突入。その部屋にはボックスを見下ろす窓にライフルが。
そして自殺した男の死体があった。
警官がスチュを撃ったのはゴム弾だった。
犯人がスチュを射殺する前に、警察に撃たれたフリをさせて助けたのだ。
ケリーに言いたい事があると言うスチュ。私もすべて聞くと言う。
スチュは犯人の死体を見る。それはピザ屋の男だった。
ピザを断られての犯行だろうと言う警部。
スチュは鎮痛剤だかを打たれ、朦朧として救急車で待たされる。
それを見ている男(キーファー・サザーランド)。
ケリーと仲直りしたな。礼はいいよと言って去る。
と言うわけで、この映画で連想させられるのは、ヒッチコックの裏窓やロープ。
ある場所から動かないサスペンスで、主人公にもちょっと引け目があり、
基本的に映画と物語が同時進行。
ロープが秀作かどうかはともかくとして、裏窓には見せ場も目白押しで面白かったが
本作は派手な見せ場が、ポン引きが殺されるあたりくらいで、
後は延々と主人公と犯人の会話で展開。
主人公が人殺しと疑われるなんてのは面白いが、
どうにも不自然な行動から、電話の相手に脅されていると言うのは、
容易に想像できるところ。
実際、割に簡単に刑事が気づいてしまうし、
にも関わらず、犯人は自分の存在をばらさないようにしたのか、
なかなか派手な行動を起こさず、90分に満たない短尺にもかかわらず
長く感じさせられたのはその見せ方のせいか。
主人公のに引け目があると言っても、実際に浮気したわけでもないし、
もっと悪い奴はいっぱいいそうだし、
犯人自体、自分の身を守るためにピザ屋を殺してるし。
犯人が実は生きているなんてのはお約束で、
今までずっと顔を見せなかった犯人が姿を見せるのは面白く、
それに有名俳優を使用したのもいいのだが、
正直、一目で「この人か!」と思わせるほどのインパクトがない。
犯人と大立ち回りしないにしても、もう少ししっくりしたラストがほしかった。
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「フォレスト・ガンプ 一期一会」(94)を見た。
ガンプは英語でバカと言う意味。
このガンプ氏は、その名の通り、ちょっと頭は弱いが、
足が異常に早いと言う才能の持ち主で、
何があっても事情がよく理解できないために、真剣に取り組んでしまって
国民的英雄にまで祭り上げられてしまうと言う話。
そんな彼が、プレスリーやジョン・レノンを初めとして
ケネディ、ジョンソン、ニクソンの各大統領とも出会い、
ベトナム戦争、ピンポン外交、ウォーターゲート事件等にも関わり、
にも関わらず、その意味はよくわからないままで、
あくまでもマイペースで生き抜いてしまうと言う話で、
言ってみれば、アメリカの戦後史(第2次大戦後)を1本の映画にしてしまったと言う
何とも大風呂敷な映画だ。
それほど固い映画ではないようだが、
アメリカでは「ガンプ効果」と言う言葉まで生まれた大ヒットで、
アカデミー賞受賞はほぼ確実。主演のトム・ハンクスは
2年連続アカデミー主演男優賞をとるに違いないと言われるほどで
これは戦後初の快挙となるわけだ。
前回の「フィラデルフィア」はエイズの話で
映画でまで、そんな深刻なテーマを考えたくないと言う気もしたが
今回は、面白おかしくて、ちょっと考えさせて、ホロッといけると言う感じで
まあ、見ないわけにはいかない映画だ。
冒頭は風で鳥の羽根がひらひらと舞うシーン。
男性の肩に落ちそうになったり、道路に落ちそうになったりするが、
結局、バス停のベンチに座る男性の足元へ。
その男フォレスト・ガンプ(トム・ハンクス)は、羽根を拾うと
カバンの中の絵本にはさむ。
黒人の女性が現れてベンチに座ると、フォレストはチョコレートを勧める。
もちろん、女性は相手にしないが、彼は勝手に話し始め、
女性も次第に関心を持つようになると言う展開。
そうは言っても、バスには乗らないわけにはいかず、
聞く人物は次第に変わるが、この映画の前半3分の2くらいは、この展開に。
「ママは人生はチョコレートと同じだと話した。開けてみるまで中身はわからない」
フォレストは勝手に身の上を話し始める。
ママは何でもわかりやすく説明してくれた。
彼の名前は、南北戦争当時のフォレスト将軍に由来した。
将軍はKKKと言う集団を作ったと言う。
家は広かったので、他の人のために使って金を稼いだ。
(つまり旅館をやっていた。最初は娼館かと思ったが、そうではないらしい)
幼い彼は、背骨が「?型」に曲がっているため、足にギプスをつけられた。
人々はそんな彼を奇異の目で見たが、母(サリー・フィールド)は取り合わなかった。
そして彼女は言ったのだ。あなたはバカではない。バカをする者がバカだ。
あなたは他の人と変わらないのだと。
しかし、彼は変わっていた。知能指数が普通学級の最低基準に満たなかったのだ。
学校の教師は、フォレストを特殊学校へ行かせるよう勧めたが、母は聞かない。
たった知能指数5点の事で、彼のチャンスを失いたくないのだ。
教師は、彼女の夫について聞いた。母は夫は休暇に出ていると説明した。
(つまり離婚している)
その夜、外で待つように言われたフォレストは、
母の寝室から教師の叫ぶ声が漏れるのを聞いた。
汗をかきながら出てきた教師は、教育熱心なお母さんだなどと言うが、
フォレストは黙ったままだ。
話せないのかと言うと、フォレストは先刻の教師の声のマネをしてみせた。
家には様々な客が来たが、その中にギターを持った若者がいた。
フォレストは彼の歌が気に入って、ギプスをつけたままぎこちなく踊った。
若者はこの踊りが気に入ったようだった。
それからしばらくして、街のテレビで彼を見かけた。
彼には女性ファンが群がり、フォレストのマネをした踊りをしていた。
彼はキングと言われた。後に過労で死んだらしい。キングは大変だと知った。
これはすなわち、プレスリーの事だ。
このように、彼の話はほら話の様相を呈している。
フォレストは学校へ通う事になった。
スクールバスに乗る際、知らない人の車に乗ってはいけないと考えたが、
運転手のおばさんと名前を紹介し合って、もう知らない人ではないと乗り込んだ。
見るからに頭の弱そうな彼に対して、子供たちは席を譲ろうとしなかった。
ただ1人だけ譲ってくれたのは、ジェニーと言う娘だった。
2人はたちまち意気投合し、人参と豆のように、いつも一緒の存在になった。
ジェニーは父と2人で暮らしていた。
彼女はフォレストと遊ぶ時、いつも家へ帰るのを嫌がった。
夜中に家を飛び出してフォレストの所へ来る事もあった。
彼女の父は飲んだくれだったのだ。
ジェニーはフォレストに頼んで一緒に祈らせた。鳥になって逃げられるようにと。
神とは不思議なものである。鳥にはなれなかったが、
警察の連絡で、ジェニーは祖母の所へ引き取られたのだ。
だが、彼女はそこもしばしば抜け出していた。
フォレストはちょっと抜けている事もあって、よく悪友にからかわれた。
ある時、彼は自転車に乗った連中に石をぶつけられた。
彼らが追ってきたため、ジェニーは叫んだ。「走ってフォレスト」
すると、彼はギプスをつけたまま、ぎこちなく走り始めた。
最初は遅くて、今にも追いつかれそうだったが、
次第に彼はみるみる早くなり、ギプスもはずれ、
やがて自転車も追いつけないほどのスピードで走り始めた。
彼は、足だけは異常に速かったのだ。以来、彼はどこへいくにも走った。
2人は人参と豆の関係のまま、高校まで進んだ。
高校になっても、フォレストはいじめられていた。
またも悪友にいじめられ、今度は自動車で追い回された。
今度もジェニーが叫ぶと、フォレストはものすごい勢いで走ったのだ。
しかし、さすがに自動車より速い事はなく、
逃げ場を失った彼は、大学のフットボール場へ逃げ込んだ。
コーチたちは愕然とした。どの選手よりも駿足な高校生を見たからだ。
その結果、フォレストは意外にも大学へ進む事ができた。
もちろん、フットボールの特待生としてだ。
ルールもわからないので、試合中はぼーっとしているフォレストだが、
ひとたびボールを渡され、走れと言われると、
どの選手も彼に追いつく事はできず、彼は競技場の外まで走り続けた。
ある時、彼の大学に黒人の学生が入学する事となった。
アルバマ州のウォレス知事は差別主義者で、国のこの決定に反対。
州軍を出動させ、にらみ合うと言う事態になる。
結局、知事が折れる形になるが、この記録映像に、フォレストが合成で参加する事に。
以後、こうした趣向が続く。
黒タヌキが学校に来たんだと聞かされ、彼はくわで追い払えばいいと話す。
ジェニーは女子大へ進んだ。
フォレストは女子大には入れなかったが、よく寮を訪ねていった。
ある時、彼女がボーイフレンドに車の中で迫られているのを見て、
勘違いしたフォレストは、相手を殴り、ジェニーはふられる羽目になる。
彼女は怒るが、ジェニーを助けようとしただけのフォレストを
追い返す事はできなかった。
彼女は、ジョーン・バエズのような歌手になる事が夢だった。
ステージの上には彼女とギターだけがあって、
観客が彼女の歌を聞くと言うのが夢なのだ。
フォレストはフットボールの全米代表に選ばれ、ホワイトハウスへ招待された。
時の大統領はケネディだ。
フォレストが何よりうれしかったのは、食事が食べ放題と言う事だ。
無性に腹が減っていた彼は、ドクター・ペッパーを数十本も飲んだ。
もっとも、パンフによれば、ドクター・ペッパーが販売されたのは74年で、
ケネディが暗殺されたのが63年だから、時代考証的におかしい事になるのだが。
とにかく、選手たちはケネディと握手する事になり、
1人ずつ代表になる気持ちは?と聞かれるが、
フェレストは「小便がしたい」と言って、
ホワイトハウスの超豪華なトイレへ行く恩恵に。
そこにはケネディの愛人と言われた、マリリン・モンローの写真が。
やがて大統領は撃たれて死に、彼の弟もキッチンで理由もなく撃たれて死んだ。
兄弟と言うのは大変だ。僕は兄弟はいないからいいけど。
フォレストは5年間大学に通い、卒業した。
卒業式を終えると、軍の勧誘の者が、将来を考えた事があるかと勧誘した。
フォレストは何かを決意して軍に入隊する事にした。
ここでキャンプまでのバスに乗る際に、
いきなり運転手に、かつてのスクールバスの時のように名乗るのだが、
今度は、おまえの名前などどうでもよいと怒鳴られる。
ここでもだれも席を開けてくれなかったが、ただ1人黒人のババだけが開けてくれた。
2人はたちまち親友になった。
ババは漁師の息子で、自分も除隊したらエビ取り船の船長になる計画だった。
彼の母も、母の母も、母の母の母も、エビを料理して生活していた。
ババにとって、来る日も来る日も考える事はエビの事ばかりだった。
一方、フォレストは、妙に軍隊に合っていた。
怒られたら「はい軍曹」と叫び、後は微動だにしなければいいからだ。
銃の組立と分解も、彼のような性格の者にはピッタリだった。
彼は軍の新記録と言う速さでやってのけ、軍曹は将来大物になると喜んだ。
だが、フォレストは自慢するわけでもなく、
ババも別に劣等感を感じるわけでもなく、エビの話ばかりしていた。
ある時、ババはあるアイデアを思いついた。
それは、除隊したら、2人でエビ取り船を持つと言う事だ。
ババガンプ社を設立し、ババが船長だが、利益は山分けと言う約束だった。
ある時、フォレストは同僚に見せられたPLAYBOY誌で
ジェニーのセミヌードを見つけた。彼女はそれが原因で大学をやめたと言う。
休暇の日、フォレストは彼女がいると言う店へ行った。
そこでは、彼女が舞台の上で、ギターで歌を歌っていた。
フォレストは彼女の夢がかなったと思った。
だが、実際は彼女は上半身裸で、ギターで胸を隠しているためか、
客がからみ始めたのだ。フォレストはたちまちその客を殴った。
思いがけない再会だった。ジェニーは私を助けるのはやめてと言う。
しかし、フォレストは彼女を愛しているからと、やめようとしない。
するとジェニーは、愛の意味もわからないクセにとバカにする。
そうは言っても、フォレストが心配な彼女は、
ベトナムに行っても、もし危険な事があったら、
命令なんか無視して走って逃げて、と約束させた。
やがてフォレストとババらはベトナムに送られた。
そこで彼らは、ダン小尉の下につけられた。
フォレストは一見して、彼が先祖代々軍人の家系にあると悟った。
実際、南北戦争以来、アメリカが経験したすべての戦争に参加したらしい。
彼らの目的は、チャーリーと呼ばれるベトコンを探す事だった。
雨期に入り、来る日も来る日も雨が降り続けた。
霧のような雨、たたきつける雨、池のようにたまってはねかえる雨。
彼らはすべての雨を体験した。
そんな中、フォレストは毎日のように、ジェニーに手紙を書き続けた。
ある日、突然雨がやんだ。と思うと、途端に敵の攻撃が始まったのだ。
敵の攻撃は激しく、反撃の余地はなかった。
ダン小隊長は無線で救援を要請したが、かけつけるには時間がかかる。
ついに撤退命令が出た。
フォレストはジェニーとの約束を思い出し、全速力で逃げた。
走り過ぎて、彼は皆とはぐれてしまった。ババが気になって、引き返す事にした。
ババは見つからず、別の傷ついた同僚を見つけた。
仕方なく、フォレストは彼をかついで、安全な場所まで運んだ。
ババを探しに戻ると、別の同僚に呼ばれた。こうして彼は数名を助けた。
さらに傷ついたダン小隊長を見つけた。
彼は、おまえらは逃げても構わんが、おれは逃げるわけにはいかないと、抵抗したが
フォレストは彼もかついで運んだ。
最後にようやくババを見つけた。彼は重傷を負っていた。
それでもフォレストは運んだ。途中、尻を何かにかまれた気がした。銃弾だった。
何を話していいのかわからなかったフォレストは、「やあ、ババ」と話した。
すると、ババは、「やあフォレスト」と答えた。
そして、「家へ帰りたい」と言って死んだ。
彼はエビ取り船の船長になるはずが、ベトナムで死んでしまったのだ。
数名の兵を助けたフォレストは、100万ドルの負傷だと言われた。
だが、彼は金を受け取っておらず、軍のものになったらしい。
彼は病院へ入れられた。隣のベットはダン小隊長だった。
フォレストはアイスクリームがいくらでも食べられるので喜んだが、
ダン小隊長は明らかに怒っていた。彼は両足を失ったのだ。
彼は、彼の祖先が皆名誉の戦死を遂げたにもかかわらず、
彼だけが両足を失った状態で、むざむざ生き残ってしまった事に耐えられなかった。
そして、彼を助けたフォレストに対して、余計な事をしたと呪った。
あそこで死ぬべきだったと。
ジェニーに送った無数の手紙は、宛先不明で返送された。
ケガがある程度回復したフォレストは、ある時同僚に卓球を教えられた。
ボールから目を放さなければいい、バカでもできると言われた。
フォレストは異常な集中力でボールをとらえるものだから、
これまた異常なほどの才能を見せた。
コントロールは抜群だし、同時に複数のボールを打つ事もできるのだ。
退院したフォレストは、首都ワシントンでジョンソン大統領より勲章をもらう。
傷を見せてほしいと言われ、ズボンを降ろす一幕も。
かけつけたママも、息子の晴れ姿に大感激だ。
フォレストはそのまま首都見物に。何かの行列に巻き込まれる。
それは実は反戦デモの行列で、帰還兵の代表として、彼は壇上に上げられてしまう。
何か一言言ってほしいと言われ、彼は言えることはこれだけだと、
何かを話すのだが、反戦に反対する軍人が、マイクのコードをはずしてしまったため、
彼の演説は壇上の一部の者の耳にしか届かなかった。
しかし、壇上にいた1人は、まったくその通りだと感激する。
一方、集まった大群衆は、聞こえないスピーチに戸惑っているが、
その時、フォレストを呼ぶ声が。それはまさしくジェニーだった。
2人は広場の池の中で抱き合い、人々の拍手を受ける。
彼女は、反戦活動家のリーダーと同棲していた。
フォレストは、グループに勧誘を受けるが、
このリーダーがジェニーに暴力をふるうのを見て、彼に殴りかかる。
おかげで、彼とジェニーは追い出される羽目に。
フォレストは、彼女に勲章を譲る。これはジェニーの言う通りにしてもらえたのだ。
結局、ジェニーとリーダーは仲直りして、彼女は再び反戦活動の旅に去った。
フォレストは卓球の腕を買われ、各地でその腕を慰問として披露した。
さらには、中国との国交回復のための、いわゆるピンポン外交に参加。
何千年ぶり、つまり史上初めて北京に行ったアメリカ人となる。
この事が評価され、今度はニクソン大統領に表彰される事に。
彼が安ホテルに泊まっていると知ると、ニクソンは新しいホテルに移るよう勧める。
その夜、隣のビルで人々が懐中電灯で何かしているのが気になり、
電気の修理をした方がいいと、フォレストは電話で連絡する。
そのホテルの名前は、ウォーターゲートホテルと言った。
それからしばらくして、ニクソンは辞任する事になる。
フォレストは中国に行った人物として、テレビにも出演する。
もう1人のゲストはジョン・レノンだった。
フォレストは中国は何もない国だ等と話す。
そして数年後、この英国から来たと言う男は、サインをしている途中に、
何の理由もなく殺された。
フォレストがいくつめかの勲章をもらった所へ、ダン小隊長が現れた。
小隊長は、フォレストが何もわかっていないのに、評価されている事に嫉妬していた。
彼は、相変わらずフォレストを恨み、いやみを言った。
フォレストが、ババとの約束を守り、エビ取り船を持つつもりだと言うと、
小隊長は、おまえが船長になれたら、おれが航海士になってやるとバカにする。
新年を迎え、2人の娼婦を家へつれてくる小隊長。
1人がフォレストの相手になるが、彼は拒絶。
バカじゃないのと言われると、今度は小隊長が怒って、2人を追い出す。
彼は、フォレストはバカと言われるのを嫌い、
彼自身は足がないと言われるのを嫌っていると、知っていたからだ。
小隊長は自暴自棄の生活を送っていた。だがフォレストは何もできなかった。
その頃、同じ新年の番組を別の場所で見ているジェニー。
彼女は、仲間と麻薬に溺れていた。
フォレストに除隊命令が出て、卓球のできなくなった彼は、故郷へ戻った。
彼は中国に行った事から、スポーツ用品会社が特製の卓球ラケットを作成し、
中国でも使っていた事にして、宣伝して大金を得た。
それを元手に、エビ取り船を買う事にした。
その前に、ババの家へ行き、彼の母親にもその話をした。
母親はフォレストをバカにした。
エビ取り船を買って、漁に出たが、収穫はまったくなかった。
船に名前がないのがいけないと言われ、「ジェニー号」と名づけた。
それでも収穫はなかった。ある時、彼の前にダン小隊長が現れた。
小隊長は、フォレストのエビ取りをする様子を見に来たと言う。
それに、フォレストが船長になったら、航海士になると言う約束だったし。
こうして2人は漁に出るが、来る日も来る日も収穫はなかった。
小隊長の思いつきで、行き先を変えてみたりしたが、変化はなかった。
信仰心がないからと考え、教会へも行った。
その教会と言うのが、黒人の教会でゴスペルとかやっているのが笑える。
祈るのはもっぱらフォレストの役目で、小隊長はたまにのぞきに来るだけだった。
ある時、船は嵐にあった。フォレストは船を沈めまいと必死だったが、
小隊長は喜んでいた。彼はこんなものは嵐ではないと、叫び続けた。
嵐があけると、地域のエビ取り船は全滅し、無事だったのは彼らの船だけだった。
それからは、彼らは大漁続き。おかげで船の数も増えた。
ダン小隊長はフォレストに助けてくれた事を感謝するのであった。
ある時、母が危篤との連絡を受け、フォレストは帰郷する。彼女は癌だった。
母は、運命は自分で決めるものと言い残して死んだ。
失意のフォレストは、エビ取り漁に戻る気はなかった。
会社はダンにまかせた。彼は見事に経営をやってのけた。
やがて、とあるフルーツ会社(実はアップル社のこと)に投資し、
その事もあって、金には困らなくなった。
フォレストは芝刈り機を買って、大好きな芝刈りを1日中やった。
ババの母にも儲けの一部を送った。彼女は腰を抜かして驚いたが、
ついにエビ料理を作る側から、作られる側に変わったのだ。
フォレストがそこまで話すと、聞いていた男性は大笑いした。
ババガンプ社と言えば、有名な大会社だからだ。
となると、この妙な男性が、百万長者と言う事になる。
大変な大ボラだと、彼は立ち去った。
だが、残った老婦人に、フォレストはある雑誌を見せる。
その表紙には、確かにフォレストとダンの写真が写っていた。
フォレストは来る日も来る日も芝刈りを続け、ジェニーが現れるのを夢見た。
ある日、それが現実となり、本物のジェニーが現れた。
彼女は清楚な感じに戻っていた。
ジェニーは自分の事を語りたがらず、もっぱらフォレストが話をした。
彼女は、廃屋となった、かつて父と住んでいた家を見つけると石を投げた。
フォレストは幸せだった。彼はジェニーに求婚したが、彼女はごまかした。
その夜、ジェニーがフォレストのベッドに現れ、一夜を共にする事となった。
だが、翌日早朝、彼女はフォレストからもらった勲章だけを残し、去っていた。
彼女がいなくなったショックから、フォレストは突然走りたくなった。
町のはずれまで走ると、ついでに郡のはずれまで走りたくなり、
郡のはずれまで来ると、海岸まで行きたくなった。
海岸にたどりつくと、今度は反対の海岸まで走りたくなった。
反対の海岸にたどりつくと、また反対だ。
こうして、彼は何度も大陸を走って横断した。
気が向くとそこらへんで食事をし、小便をした。
この間、カーター大統領が日射病にかかったニュースとか、
レーガン大統領が暗殺未遂になったニュースとかがあるが、
それまでの大統領に比べると、扱いはいささか地味。
やがてフォレストの走りは評判になり、ニュースも取り上げた。
マスコミは、彼の行動に何か意味があるものと決めつけ、
国に対する反発とか、環境破壊に訴えるとか、女性問題に対する抗議とか、
勝手に意味をつけたがった。
中には勝手に納得する者もいて、あなたを見て目からうろこが落ちた等と叫ぶ。
しばらくすると、全国から同志が生まれて、彼の後ろに行列のように続いた。
中には、彼に商品のアイデアをもらおうと、アドバイスを受けに来る者も。
ステッカーを作りたがった男は、犬のフンをふんづけてしまった事から、
「シット・ハップンズ」と言うステッカーを思いつく。
(もっとも、そんなステッカー知らないんですけど)
また、黄色いTシャツを作ったが売れない男は、
泥をかぶったフォレストに、顔をふくのに使えと貸し、顔型がついた事から、
「HAVE A NICE DAY」と言うスマイルマークを思いつく。
彼は3年間走り続け、突然疲れたと言って、家へ帰る事にした。
残る同志たちは途方に暮れた。
そんな彼の所へ、思いがけずジェニーから手紙が届き、
彼女の指示通りにバス停で待ち、何番だかのバスに乗って、
彼女の家に行くと言うのだ。その途中、今までの話を延々としてきたわけだ。
それを聞いた老婦人は、バスに乗る必要はないと言って、家への道順を教える。
それを聞いたフォレストは、今まで長々と話していたクセに、急にあわてて走り出す。
ジェニーの家にたどりついたフォレストは、ジェニーと再会し、
ベンチの連中に少し食べさせてしまったチョコレートを贈る。
意外にもジェニーには息子が生まれていた。
息子の名前がフォレストと聞き、自分と同じだと驚く。
すると、ジェニーは父の名前をつけたのだと言う。
フォレストは、ジェニーの父親がフォレストなのかと勘違いするが、そうではない。
息子の父親は、フォレスト自身だったのだ。愕然とするフォレスト。
次に彼は、頭は大丈夫かと心配する。だが、彼は学校でも一番の優秀な生徒だった。
だが、問題は他にあった。彼女がウィルスに感染し、治癒の見込みがないのだ。
映画では触れられないが、ここまでアメリカの歴史をなぞってきたのだから、
彼女の病気はエイズ以外に考えられない。
フォレストは、彼女の看病をすると誓う。今度はジェニーに求婚され、結婚する事に。
2人の結婚式が行われ、思いがけない客が現れた。ダン小隊長だった。
彼はNASAが開発したと言う素材の義足をつけ、
あきらかに東洋系の婚約者を連れていた。
こうして幸せな結婚式を開くが、ジェニーの病状は次第に悪化していった。
やがて、彼女は死んだ。
フォレストは彼女の死を悲しみながら、墓に話しかける。
彼女が嫌っていた、父親の家は取り壊した。僕らの息子フォレストは元気だ。
ママは運命は自分でつかむものだと言い、
ダン小隊長は、風に飛ばされる羽根のようにフラフラしたものだと言う。
どちらが正しいかはわからないが、たぶんどちらも正しいのだろう。
息子フォレストは再び学校へ行く事に。
父フォレストは、ママに読んでもらった絵本を、息子に読んでみせる。
その時、映画の冒頭ではさんだ羽根が地面に落ちる。
やがてスクールバスが現れ、フォレストだと名乗って乗り込む息子。
そして、風に羽根は飛ばされて去っていった。
と言うわけで、何も考えないがために、表舞台にいたフォレストと、
逆に表舞台を夢見ながらも、深く考えすぎて、裏舞台を味わうジェニー。
この2人に、ママ、ババ、ダン小隊長と言う、特徴ある人物がからんで
アメリカの戦後史をおさらいすると言う展開は、
深刻そうなテーマにも思えるが、描き方が軽くできているので、
けっこう面白かった。
かなり長い映画で、起伏に乏しいので退屈しそうだが、
そうはさせない工夫も凝らしてある。
まあ、欲を言えば、最後に大感動させるような、
ちょっと、くさい見せ場がほしかったような気もするが、まあまあ合格点か。
結局、アカデミー賞の主要部門はだいたいとったし、
見るべき映画は、すませたと言う感じだ。
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ブギーナイツ(97)
77年。ダメ生徒だが巨根のエディは
ポルノ映画監督ジャック(バート・レイノルズ)の所で働く事に。
初出演で人気者になり、シリーズ化。ポルノアカデミー賞を総なめしちやほやされる。
しかし80年代になるとビデオの時代に。資金源の大佐が、麻薬で逮捕される。
新人ジョニーが気に入らずジャックとケンカに。レコード発売に挑戦するが失敗。
離婚した女優のマギーはポルノ歴が問題視され、養育権が得られない。
落ちぶれたジャックは、ローラーガール(ヘザー・グラハム)と
街角でのゲリラ撮影に走る。素人にケチをつけられ暴行。
黒人俳優は強盗での撃ち合いに出くわし、双方が死亡したため金を持ち逃げする。
エディは歌手ラハドから、ニセ麻薬で金を巻き上げる事を計画。
撃ち合いで仲間トッドが撃たれ、逃げたエディはジャックに助けを求めて和解する。
と言うわけで、ポルノ界の裏側を描いた作品で
ポルノ界と言えば、セックスと麻薬の乱れと言う展開になるわけだが
近年、AVに出たがる女の子が多い事を思うと、
そこまで落ちぶれた事になるのかなかなかピンと来ない。ヘザー・グラハムは裸あり。
TV放送 2000/03/04 BS05 2200-0040
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不機嫌な赤いバラ(94)
シークレット・サービスのダグ(ニコラス・ケイジ)は、
元大統領夫人テス(シャーリー・マクレーン)の警備が任務で
気まぐれで召使い扱いする彼女に嫌気がさしていた。
逆らえば大統領に告げ口され、しかも市民には人気者だ。
だが、亡き大統領への想いは同じで仲直り。
そんなテスが誘拐され、一味は身代金を要求。
ダグらの必死の捜索で彼女を救出。一味を逮捕する。
と言うわけで、シャーリー・マクレーンのわがままぶりが笑えるかと思ったが
ニコラス・ケイジの方が中心に描かれているので、割とむっとする感じ。
最後に必死に探すあたりは定石だが、ホロリと来るほどではない。
VHS
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復讐捜査線(2010年米英)
トム・クレイブン ボストンの刑事(メル・ギブソン)
エマ・クレイブン トムの娘
ビル トムの同僚
バーナム エマの恋人
ジェドバーグ 始末屋
研究所所長
サンダーマン 弁護士
パイン議員
電話帳の女性
ロビンソン 過激派の連絡先
刑事トムは娘エマと再会。エマは嘔吐したり様子がおかしい。
その夜、トムは何者かの襲撃を受け、巻き添えでエマが犠牲に。
捜査は同僚のビルが担当するが、トムは独自に追跡しようとする。
娘の携帯から、恋人バーナムの存在を知り、彼に会う。
彼は何かにおびえ、何も話せないと言う。
同じく携帯にあった女性も詳しくは語らないが、ノースモア社と言う言葉を聞き出す。
研究所所長によれば、エマはスタッフで、
そこでは核に関する極秘の研究をしていると言う。
やがて男の死体が見つかり、DNA鑑定よりトムを襲撃した犯人とされる。
だが、トムは信用しない。
ジェドバーグと言う男がトムに近づき、事件について語る。
彼はやばい問題を闇に葬る稼業で、見つかった死体は犯人ではないと言う。
彼によると、エマは環境団体の連中を研究所施設に入れたが、
彼らは死体で見つかったと言う。
さらにバーナムによると、エマは研究所の不正を弁護士や議員に告発したが、
反応がなかったため、環境団体に声をかけたのだ。
だが、施設に侵入した者は、放射線を浴びせられたと言う。
その後、バーナムは死体で見つかる。
携帯の女性に会うと、エマが残したCDを渡される。
だが女性は車にひき逃げされ重傷。運転手はトムが射殺する。
CDにはエマのメッセージが残されていた。
研究所では核兵器を製造し、外国製に偽造しているのだ。
だが、告発しようにも証拠がない。
トムは議員らを訪ね、糾弾すると警告。
だが、家族を人質に取られたビルが、トムを一味に引き渡してしまう。
見張りを倒したトムは、研究所長の屋敷へ。
所長や仇である殺し屋を倒すが、自らも撃たれる。
ジェドバーグは隠ぺい工作をするが、
よりよい指導者が必要だと、結局議員や弁護士らを射殺。自らも警官に射殺される。
トムはエマのCDを記者に送り、息を引き取るのだった。
と言うわけで、かつてリーサルウェポン他で危険な刑事役をやっていたメルも、
何だかプライベートでケチがついて、久々出演の刑事もの。
今回は、彼が何者かに狙われ、巻き添えで娘が犠牲にと言う話。
一応、設定はそうなんだけど、最初から娘にいわくありげで、
真の標的が娘の方と言うのは見え見え。
むしろ、中盤まで警察がメルを標的と考えてるあたりがまだるこしい。
娘はとある企業で働いていたが、この企業が不法な武器開発をしており、
娘はこれを告発しようとして、始末されたのだ。
メルも捜査を続ける内、この秘密に迫り、一味に命を狙われる展開。
この手の、巨悪に仕返しする話は好きなんだけど、
途中から引っ掛かるのが、巨悪側の始末屋の存在。
始末屋はメルに警告したりするが、
共感するところもあるみたいで、結局最後まで手を出さない。
メルは武器を開発した所長や殺し屋を始末。
ちょっとスカッとするが、ここでメルは自らも重傷を負う。
まだ議員他の大物がいるのだが、
彼らを始末したのは、心境の変化があったらしき始末屋だった。
そしてラストには、メルが死んだと思われる描写。
同じ復讐ものでも、セガールなら、1人でまとめて全員事もなげに始末し、
平気で退散しそう。本作ではそうはならないので、痛快感はもう一つ。
この方がリアルと言えばそうなんだけど、メルのふけ具合が際立つ感じ。
TV放送 2012/09/21 WOWOW 2100-2256
▼
復讐のエトランゼ(2003年米)
ニック・ハーパー 刑事
フェイス・ハーパー ニックの妹
ヴィダル モデル会社社長
アナ・パラシスオ ヴィダルのアシスタント。実は女刑事
リチャード・ティモンズ カメラマン
ヴィクトール・デパブロ バルセロナの名士
ラファエル フェイスの元彼
サリーム・ハダード 国際テロリスト
刑事ニック(リック・シュローダー)は、モデルである妹フェイスが行方不明に。
バルセロナへ飛ぶが、モデル会社社長ヴィダルは解雇したと言う。
アシスタントのアナが捜査に協力。友人ジェシスは麻薬で死んだとわかる。
カメラマンのティモンズに薬を渡され、ポルノまがいの写真を撮られていたらしい。
ティモンズは殺され、名士デパブロによる口封じを疑う。
フェイスの彼氏ラファエルも殺され、一味の襲撃を受けるがアナが助ける。
実は彼女は潜入捜査していた女刑事だったのだ。
国際テロリストのサリームはデパブロを始末。
ジェシカはデパブロの家で薬で死に、サリームはそれをネタにデパブロを脅していた。
フェイスのカードが使われ、ホテルで捕らわれていたフェイスを発見。
彼女を救出し、撃ち合いでサリームを倒す。
と言うわけで、チャンプの子役リッキー・シュローダーちゃんが成長して主役に。
彼が扮する刑事が妹を誘拐され、管轄外で大暴れと言う
どこかで聞いたような話で変わり映えせず
主人公のキャラにも魅力がない。
TV放送 2006/12/21 BS05 1150-1330
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復讐の処刑コップ(97)
過激なやり方を問題視されるジム刑事(マイケル・パレ)は
情報屋のタレコミで張り込みするが、それは罠で警部が殺される。
死の寸前、警部はジムが少年時代に家族を惨殺したのが、アンソニーと言い残す。
ジムは警察を辞め、家族の敵を追跡。元市長ボブが家族の土地が石油が出ると知る。
一味は恋人のマギーを誘拐するが、ジムはアジトを襲撃。
石油会社のアンソニーを倒す。黒幕ベラスケスを追ってベネズエラへ。
アジトを襲撃し、これも倒すが、本当の黒幕がボブと知る。
ボブはマギーを人質に逃走をはかるが、ジムが襲撃。
マギーを救出し、ボブは工場の爆発に巻き込まれて死ぬ。
と言うわけで、パッとしない作品が続くマイケル・パレ。
この作品も、少年時代の復讐をすると言う展開は、それなりだが
3人も「本当の黒幕」が入れ替わり立ち替わり出てくるが
流れ的に付け足しにしか感じられず、ブロンソンの後の方の作品ほどの魅力もない。
TV放送 2000/10/19 25CH 2102-2254
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不思議の国のアリス(51)
勉強に退屈するアリスは、決まりなどない不思議の国にあこがれる。
ある日、チョッキを着たウサギが遅刻すると走るのを目撃。追ってみる。
奇妙な部屋に入り、泣き出した上、小さくなる薬を飲んで洪水のように。
陸にたどりつき、ウサギを追って森へ。
チェシャ猫によれば、ここでは誰もがいかれているのだ。
道に迷ったアリスに、チェシャ猫は女王の城への道を案内。
女王はわがままで、逆らう者を次々殺してしまう。
逆らうアリスは死刑になるが、巨大になるキノコを食べて反撃。
しかし、元に戻って追われる羽目に。ドアの向こうに眠る自分を発見。
彼女が起きた時、不思議な国から脱出する事ができた。
と言うわけで、単純に言うと夢落ちに思える話。トランプの兵士は女王の家来。
もっといろいろ出来事があるが、奇怪すぎて、まとまらない。
TV放送 94/01/03 03CH 16:30-17:50
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ふたりの男とひとりの女(2000年)
白バイ警官チャーリー(ジム・キャリー)は、町一番の美女レイラと結婚。
だが、彼女は黒人の運転手と恋に落ち、黒人の双子を出産。
町中が嘲笑する中、チャーリーは疑いもせず、結局レイラは運転手と出ていく。
チャーリーは争いごとを避け、人々にバカにされるが
彼の頭のいい息子たちは、彼を尊敬している。
ある時、幼い子にバカにされたチャーリーは、何かが切れて急に凶暴に。
ハンクという別の人格で暴れ出す。精神医は休暇を取らせるため、
交通違反で手配されていたアイリーン(レニー・ゼルウィガー)を護送する事に。
彼女は恐喝犯ディッキーの恋人で、逃げ出したが共犯として追われているのだ。
ディッキーは警察も抱き込み、口封じにアイリーンを襲撃。
アイリーンはチャーリーに助けを求める。ハンクになった彼は助けると言い出す。
チャーリーは誘拐犯として手配される。ハンクになったり戻ったりで大変。
店で知り合ったホワイティと同行するが、彼は元殺人犯だと言い、
怖がってアイリーンの部屋へ逃げ寝てしまう。
しかしそれはハンクの演技で、アイリーンにも違いがわからない。
警察は彼らを逮捕しようとするが、息子たちが警察無線でニセ情報を流す。
ディッキーが現れ、アイリーンを連れ去る。チャーリーはハンクとケンカしつつ追跡。
ホワイティが吹き矢でディッキーを倒し、チャーリーはアイリーンを救出。
息子もかけつけ一味は逮捕される。ホワイティの殺人は怖くてついたウソだった。
精神医はチャーリーが元に戻ったと言い、再会を約束してアイリーンは去る。
だが警官隊が彼女を止め、チャーリーは彼女に求婚する。
と言うわけで、ジム・キャリーが二重人格になり騒動を起こすと言う話で、
最初の内は、今までのキャラとは少し変えてみたコメディかと思ったが、
やはり暴れ出すといつものジム・キャリーのキャラで、食傷気味。
それぞれの性格にいい面があるというのはわかるが、
1人でケンカし合うシーンなんか、ちょっとつらい感じもある。
口は悪いが、頭が良くて父親思いの息子たちはなかなか面白い。
TV放送 2002/06/02 BS05 2000-2200
▼
ふたりのロッテ(93)
サマースクールに参加したルイーズとチャーリーは、性格は違うが顔はそっくり。
生年月日も同じ事から、双子と判明。2人の両親は赤ん坊の頃に離婚したのだ。
2人は一計を案じ、入れ替わってもう片方の親に会う。
ルイーズはチャーリーの追試を合格させ、
チャーリーは仕事に夢中な母に怒り、仕事場へ乗り込む。
ついに母は入れ替わりに気づく。こうして4人で再会するが、再婚は無理。
引き離すのはひどいと家出するが、両親が見つけだす。
父が身を引く事にするが、思い直して4人で暮らす事に。
と言うわけで、離ればなれになった双子が再会し、
性格が違うために一騒動起こすと言う展開はかなり面白いが、
最後に両親がよりを戻すあたりは、大した事していないのでピンとこない。
TV放送 96/12/08 BS05 08:00-09:45
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普通じゃない(1997年米)
天使長は離婚が多い事を悩み、部下に必ず男女を結びつけるよう命ずる。
小説家志望のロバート(ユアン・マクレガー)は掃除係をクビに。
社長ナビル(イアン・ホルム)に抗議するが、
父とケンカしたセリーン(キャメロン・ディアス)を成り行きで誘拐してしまう。
だがセリーンは主導権を握り、脅されてるフリをし、身代金の額をつり上げる。
ナビルは金を用意するが、実は天使が化けてる殺し屋に、ロバートの始末を命ずる。
カードが無効にされ、頭に来たセリーンは、やけになり銀行強盗を起こす。
彼女は興奮するが、ロバートは撃たれて負傷。それが原因で険悪に。
天使扮する殺し屋はセリーンをさらい、ロバートも捕らわれて始末されそうに。
逃げ出したセリーンがかけつけ、夢の通りにロバートの心臓を撃ち抜く。
するとロバートは平気で殺し屋が倒れ、二人は結ばれる。
と言うわけで、ユアン・マクレガーがスターウォーズとはちょっと違う軽い存在で
これまた深く考えてない調子のキャメロン・ディアスが成り行きの逃避行に
と言う展開は、なかなか面白いのだが、
天使がからんでいて色々操作すると言う話は、どうも邪魔な気がする。
最後もハッピーエンドらしいのだが、どうもわかりづらい。
TV放送 2001/04/14 BS05 0220-0405
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フック(91)
監督 スティーブン・スピルバーグ
ピーター・バニング(ロビン・ウイリアムズ)は、社長で仕事が忙しい。
息子ジャックの野球試合も見れず、妻モイラは不満を感じている。
モイラの祖母で、ピーターの養父母を世話したウェイディに会うため、ロンドンへ。
だが、留守中に子供たちが連れ去られ、「フック船長」の手紙が。
ウェンディは救えるのはピーターだけ、彼こそピーターパンだと言う。
妖精ティンカーベル(ジュリア・ロバーツ)が現れ、ネバーランドへ連れていく。
スミー(ボブ・ホスキンス)を尾行。フック(ダスティン・ホフマン)の船へ。
復讐を誓うフックは、中年太りのピーターを見て失望。
だが、ティンクが3日で鍛えると断言。迷子たちの所で特訓する事に。
一方フックは、ピーターを約束守らぬひどい父と言い、ジャックをなつかせる。
ピーターはウェンディの部屋で、以前の事を思い出す。
彼は大人になる事を拒否。ティンクがネバーランドへ連れてきた。
母を求めて窓の開いたウェンディの部屋へ。モイラが生まれ、父になるためとどまる。
ジャックこそ幸せと知ったピーターは飛べるように。再びボスの座を得る。
ピーターは子供たちと襲撃。娘マギーを救出。フックと決闘。これを倒す。
彼はジャックらと家へ戻り、家族を大切にする事を決意する。
と言うわけで、ピーターパンのその後を映画化したもの。
中年になっていたピーターが、かつての事を思い出し、飛べるようになるのはいいが
どうも、ロビン・ウイリアムズが空を飛ぶ姿は、あまり美しくない。
LD
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ブッシュ(2008年米)
ジョージ・W・ブッシュ大統領 (ジョシュ・ブローリン)
ジョージ・H・W・ブッシュ元大統領 父(ジェームズ・クロムウェル)
ローラ 妻(エリザベス・バンクス)
バーバラ 母(エレン・バースティン)
パウエル (ジェフリー・ライト)
ライス (タンディ・ニュートン)
チェイニー (リチャード・ドレイファス)
ラムズフェルド (スコット・グレン)
ブレア首相 (ヨアン・グリフィズ)
学生時代のブッシュは、父が国政を目指すにも関わらず、
自身は政治家になる気はないと言う。選挙に勝った父は大統領に。
イランとイラクを抑えれば石油で安泰と、イラク攻撃で成果を上げる。
戦争の評価にも関わらず、選挙では敗れ、息子ブッシュの出馬が決まる。
ブッシュは対テロリストの政策で議会では喝采を受けるが、
町では大規模な反戦デモが起こる。
なかなか同盟国が乗ってこないが、ようやく49か国が参加する攻撃が始まる。
だが、自爆テロなどの反撃で長期化し、大量破壊兵器は見つからない。
大量破壊兵器があるとしたのは誤認だったと認め、撤退の記者会見をするのだった。
と言う訳で、ブッシュ大統領(息子の方)をオリバー・ストーンが描く。
イラクに大量破壊兵器があるとして、攻撃を決めたあたりを、
ブッシュの若い頃を織り交ぜて描く。
ブッシュ親子の他、ライス、パウエルなんて人たちを演ずるのは、
他の映画でも見かける俳優たちで、そのそっくりぶりには感心。
物語の方は、JFKみたいに大胆な仮説を織り交ぜた訳ではなく、
華氏911みたいにブッシュを糾弾する感じでもない。
ともするとブッシュに感情移入してしまいそうな描写で、
オリバーストーンが何を訴えたかったかはいまいち伝わらない。
監督:オリバー・ストーン
TV放送 2009/12/04 WOWOW 2200-0009
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フットルース(84)
監督 ハーバート・ロス
シカゴのレン(ケビン・ベーコン)は、田舎町へ転校。
ここでは、厳格な牧師(ジョン・リスゴー)のもと、派手な音楽も踊りも禁止だ。
レンの派手な行動は、住民の反感を買い、
頭に来たボスとトラクターでチキンレース、ケガの功名で勝つ。
牧師の娘エリエル(ロリー・シンガー)は、レンが気にかかるようになる。
規則で息の詰まったレンらは、得意のダンスをするため隣町へ。
ウイラード(クリストファー・ペン)が踊れない事がわかり、特訓。
ダンスパーティを企画し、町の議会に持ちかけるが、
家族は嫌がらせを受け、牧師は聞き入れようとしない。
住民たちが、図書館の好ましくない本を焼き始めたため、
住民が裁いてはいけないと裁判官も気づき、パーティを認める。
というわけで、「フラッシュダンス」に続いて出てきたポップな曲が多い映画。
そういう作りかと思いきや、後半は意外にもちゃちな社会劇になって
ただでさえ、いまいちだったのが、なおさらつまらなくなった。
踊りや何かが、悪影響を及ぼすという、牧師の理屈ははずれてはおらず、
むしろ無軌道な行動をするエリエルの方が頭に来るくらいだ。
最後に、パーティをみんなに認めさせるわけだが、痛快な手口を用いるわけではなく
中途半端な話になってしまっている。
あのパーティが悪影響を及ぼさなかったかどうか心配。
TV放送 91/11/08 06CH 02:10-04:00
▼
プテラノドン(2005年米)
マイケル 古生物学者
ケイト 古生物学者。マイケルの弟子。
アンジー 出資者の娘
ヨレン テロリスト
ベルゲン大尉 ヨレンを追跡
古生物学者のケイトは、地震でジュラ紀の火口が開いたと調査に赴く事に。
恋人で恩師マイケルや、出資者の娘アンジーも同行。
一行はプテラノドンに襲われ、マイケルは生け捕りにしようとする。
彼らの前にテロリストヨレン一味と、それを追う米軍が現れる。
またもプテラノドンが現れ、アンジーらが犠牲に。
ケイトが捕らわれ、巣に連れて行かれる。
マイケルは負傷した米兵を残し、ケイト救出に向かう事に。
ヨレンは銃を奪うが巣に落ちて自滅。
ベルゲン大尉は自分をミサイルの標的にして倒そうとするが失敗。
続いてマイケルが同じ手でプテラノドンのボスを倒す事に成功。
だが巣にはまだ残された卵と、ティラノサウルスがいた。
と言うわけで、今さらどんな理由で恐竜が復活しても驚かないが
そこに古生物学者はともかく、米軍やテロリストも偶然居合わせるのには驚く。
範囲としてはずいぶん狭い地区での話で、残酷描写もあまり好感が持てない。
プテラノドンに捕らわれたケイトを助けるため、
負傷している米兵らを置き去りにして、ラストで確認もしないのは困りもの。
まあ、観客はやられたって知ってるんだけど。
TV放送 2008/05/24 WOWOW 1300-1435
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不法侵入(92)
マイケル(カート・ラッセル)とカレン(マデリン・ストー)夫婦の家に
泥棒が侵入。マイケルは犯人を逃がした事を後悔。
警官ピートは防犯装置をつけるよう勧め、親切にしてくれるが、
タレコミで犯人を見つけ、殴打したため、マイケルは彼に危険を感じる。
再三マイケルの周囲に現れるため、つきまとうなと警告。
途端にカードが使えなくなったり、取引相手に嫌がらせをしたりされる。
だが、警察は証拠がないため取り合わない。そこで相棒のロイに相談。
自分だけがカレンを守れると言うピートに、ロイは報告するぞと脅す。
ピートはロイを事件に紛れて射殺。マイケルも麻薬所持の濡れ衣で逮捕される。
カレンを同僚のペニーが世話するが、ピートが侵入し、ペニーを殺害。
カレンに言い寄るが、銃で撃とうとしたため激怒してレイプしようとする。
保釈金を都合してようやく保釈されたマイケルは、家へ急行。ピートと格闘になる。
カレンが殴り、ピートは階段から転落。マイケルはまだ生きていたピートを射殺する。
と言うわけで、ロス暴動の引き金が警官の暴行と言う事で、
当時公開されたこの映画も評判に。前半は確かにそんな感じだが、
後半は巧みに殺人したりして、雰囲気がちょっと変わる。
悪役がけっこう夢に出そうなタイプだ。音楽はジェームズ・ホーナー。
TV放送 94/02/19 BS05 22:05-00:00
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不滅の恋 ベートーヴェン(94)
1827年。ベートーベン(ゲーリー・オールドマン)が死に、
財産を「不滅の恋人」にと言う遺書を遺す。
秘書シンドラー(ジェローン・クラッペ)は、その「恋人」を探す事に。
かつてベートーベンは、ホテルで彼女と密会を約束したが会えず、暴れたと言う。
まずジュリエッタ(バレリア・ゴレノ)に会う。彼女は変わり者の彼を愛したが、
父親は音楽家の才能に疑問を持ち結婚に反対。聴力がない事を知り、彼女は去る。
続いてナポレオンの砲火で息子を失ったアンナ(イザベラ・ロッセリーニ)に出会う。
弟カスパルが肺病で死に、売女と侮辱していた妻ヨハンナから、
裁判所を味方につけ、甥カールの養育権を奪い取る。
溺愛し演奏家として育てようとするが、答えられないカールは自殺未遂を起こした。
アンナはヨハンナこそ「恋人」だと伝える。彼女はベートーベンを憎んだが
病床の彼はカールの養育権を返して死ぬ。
彼女はベートーベンを愛していたが、彼は本気でなかったと言う。
2人は密会していて、実はカールはベートーベンの子供だったのだ。
駆け落ちを覚悟したが、悪路で到着が遅れ、ヨハンナは立ち去ったのだった。
と言うわけで、天才ベートーベンの知られざる恋人をめぐる話。
おかげで音楽自体の話は添え物程度。どこまで実話なのかはよくわからない。
物語の方は、いろいろあってなかなか面白い。バレリア・ゴレノは裸あり。
TV放送 96/12/15 BS05 20:00-22:05
▼
フューネラル(96)
組織のレイ(クリストファー・ウォーケン)は、弟ジョニーが殺される。
浮気が噂されたガスパーを怪しむが、無関係と判明。
恋人エミーラをレイプされたと言う修理工を追求。
殺したのは人前で恥をかかさせられたからで、レイプは作り話とわかる。
怒ったレイは修理工を射殺。弟チェズ(クリストファー・ペン)は複雑な思いで
レイらを射殺し、自らも自殺する。
と言うわけで、組織に嫌気がさす弟と、抜けきらない兄の話で
兄弟の心理の変化がよくわからず、全体としてあまり面白くない。
TV放送 2000/03/26 01CH 0235-0431
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フューリー(1978年米)
ピーター・ジョンソン (カーク・ダグラス)
チルドレス ピーターの旧友(ジョン・カサベテス)
ロビン ピーターの息子。超能力者
ギリアン 超能力者(エイミー・アービング)
マキーバー博士 (チャールズ・ダーニング)
ヘスター ピーターの恋人
ピーターは旧友チルドレスの襲撃を受け、息子ロビンがさらわれる。
1年後。超能力を持つ少女ギリアンは、制御できず、
感情が高ぶると周囲を傷つけてしまう。
彼女は研究施設に入る事になるが、以前いたロビンの存在を感じる。
ロビンも超能力者だったが、ギリアンの能力はそれを上回り他国の脅威となるはずだ。
生きていたピーターは、恋人ヘスターを施設に潜入させ、ギリアンを逃がそうとする。
だがヘスターが事故死してしまい、
ショックを受けたギリアンは、ピーターに協力してロビンを探す事に。
ロビンは自らが用済みになると怯え、恋人役のスージーを殺害。
屋敷にかけつけたピーターと格闘になり、共に屋根から落ちて死ぬが、
チルドレスはやむを得なかったとうそぶく。
怒りに燃えるギリアンは地獄へ行けと叫び、チルドレスの体を破裂させるのだった。
と言うわけで、キャリーのデパルマ監督が再び超能力を扱った作品。
かの作品で脇役だったエイミー・アービングが、本作では超能力少女を演じる。
主人公カーク・ダグラスがかつての仲間の襲撃を受けて殺され、息子が捕われる。
実は息子には超能力があり、
国際競争で勝ち残ろうとする組織が、その力を利用しようと考えたのだ。
実はダグラスは生きていて(主人公だし)、
同様の能力を持つエイミーを利用して、一味の隠れ家を見つけ出そうとする。
。。と言った展開が、2/3くらいまで続くのだが、
描写がまずいのか、なかなかそういう話だと伝わらない。
ダグラスに息子をさらわれた悲壮感はなく、
何かスパイ戦を楽しんでる調子の良い輩に見えるし。
終盤になって、ダグラスは敵の屋敷に乗り込み、
息子と対決する羽目になるが、あっさり共倒れ。
息子には宙に浮く能力があったのに、2階から落ちて死ぬなんて。。。
最後にエイミーが怒りの能力を爆発させる派手な結末だが、
そこまでにダラダラ感があったからね。
DVDレンタル
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フューリー(2014年英米)
ドン軍曹 (ブラッド・ピット)
バイブル ドンの仲間(シャイア・ラブーフ)
ノーマン 新兵
エマ 町で知り合った女
1945年。米軍はドイツ中心部に迫るが、
戦車の性能では独軍に劣り、苦戦していた。
ドン軍曹らの戦車フューリー号に新兵ノーマンが赴任。
司令部を希望していた彼は、前線の任務に困惑。
撃つのを躊躇した為に前の戦車がやられ、ドンが小隊長に。
隊は独兵の予想外の抵抗に苦戦する。
町を制圧し、ノーマンは町の娘エマと親密に。
だが、敵の攻撃でエマは死に、ショックを受ける。
敵戦車と撃ち合いになり、何とか撃破するが、
フューリー号も壊れて十字路で立ち往生する。
SSの大隊が迫ると知ったドンは迎え撃つと言う。
隊員たちは反対するが、結局留まる事に。
激しい撃ち合いで次々やられ、負傷したドンは、脱出ハッチからノーマンを逃がす。
戦車の下に隠れていたノーマンは、かけつけた米軍に救出される。
ドンら全員が死んだと知った彼は、英雄と称えられる事を複雑に想うのだった。
と言う訳で、ブラッド・ピット主演の戦争もの。
第二次大戦末期。ノルマンディ上陸作戦も勝利した連合軍だが、独軍の抵抗に苦戦。
ブラピ隊長を慕う戦車隊に、前線を希望してはいなかった新兵が着任。
この新兵を通じて戦争を描くと言う、どこかで聞いたような展開。
当初、戦いを嫌がっていた彼が、次第に染まっていく中盤まではやや退屈。
終盤、重要な十字路に立ち往生した彼らは、包囲する独軍と死闘を繰り広げる。
ここが見所と言う訳で、確かに激しいんだけど、
兵士たちが奮戦したあたりが伝わらなくて微妙。
TV放送 2015/08/08 WOWOW 2100-2314
▼
ブライド(85)
古城。フランケンシュタイン男爵(スティング)は人造人間を完成。
彼女はイーバ(ジェニファー・ビールズ)と言い、先の人造人間の相手役だった。
だが、男爵はイーバの独占を狙い、暴れた人造人間は火事に紛れて逃げ出す。
知り合った小人リカルドにビクターと名づけられ、共にサーカスへ。
だが、リカルドが殺され、暴れたビクターも捕まり牢へ。
一方、記憶喪失として、理想の女性に教育されたイーバは、
ヨゼフと言う男に接近されるが、男爵は嫉妬し、その仲を引き裂く。
所有される事に反発するイーバに、男爵は真相を話し、彼女はショックを受ける。
彼女の危機を察知したビクターは逃げ出し、古城へかけつけ男爵と格闘に。
男爵は塔から落ちて死に、残された2人は、互いが相手と知る。
と言うわけで、「フランケンシュタインの花嫁」を芸術作品ぽくした作品。
SFとかホラーぽいところはなく、異色の作品と言うのはわかるが、
あまり面白くない。男爵の友人クラベルに、アンソニー・ヒギンズ。
音楽はモーリス・ジャール。
TV放送 94/04/13 04CH 01:10-03:26
▼
ブライド・ウエポン(2014年米)
エバ 新妻(ジーナ・カラーノ)
デレク・グラント エバの夫
マニー 島を案内
ビッグ・ビス 島のボス(ダニー・トレホ)
ラモン・ガルザ警部 (ルイス・ガスマン)
シルビオ 悪党(プリズンブレイクのスクレ)
デレクの父 (トリート・ウイリムズ)
エバはデレクと結婚し、とある島へ新婚旅行に行く。
知り合ったマニーに綱渡りに案内されるが、デレクが転落して負傷。
救急車で搬送されるが、病院には来ておらず、ガルザ警部は誘拐かもと言う。
父の影響で格闘技の心得があるエバは、単身真相を追う事に。
綱渡りの男を痛めつけるが、強制送還される。
だが、見張りを倒して舞い戻り、今度は救急車の男を痛めつける。
警官に始末されそうになるが撃退。
ガルザ警部は、恩人の医師が治療ミスをした為、隠蔽を頼まれたと白状し、自殺する。
医師を調べると、死んだはずのデレクが生きていて、骨髄移植させられるのを目撃。
移植を受けたのは悪党シルビオで、適合者を探していたとわかる。
エバはデレクを連れ出し、マニーの地元の村へ逃げ込む。
追っ手シルビオと格闘になるが、島のボス、ビスが現れる。
ビスは、このままでは島がダメになるとシルビオを始末し、エバたちを返すのだった。
と言う訳で、女性格闘家ジーナ・カラーノ主演のアクション。
ワイルドスピードの脇役で魅力的だった彼女も、
主演作エージェントマロリーはもうひとつ。
本作の役柄は新妻で、とある島へ新婚旅行に行く事に。
だが、負傷した夫が救急車で運ばれたきり行方不明に。
格闘技の心得がある彼女は、単身真相を追うと言う訳。
展開としてはアンノウンあたりを連想させる感じ。
美人の新妻が事件に巻き込まれて奮戦すると言う設定は嫌いじゃないが、
カラーノは「格闘家にしては」と言うレベルなので、差し引いて見る必要あり。
では、格闘家として凄技を見せたかと言うと、結構やられたりして微妙。
全体的には、マロリーよりは面白かった。
TV放送 2015/12/29 WOWOW 2200-2347
▼
「フライト・ゲーム」(2014年米)を見た。
本作は96時間のリーアム・ニーソン主演の航空機アクション。
ここへ来て渋い味を出すようになったリーアムは見逃せず、
さらにはずれが(あまり)ないと言われる航空機を舞台にしたアクションもの。
犯人がわからない率95%とか宣伝されてたが、
それは脚本家のさじ加減次第と思うけど、面白そうである事は間違いない。
ビル・マークス 航空保安官(リーアム・ニーソン)
ジェン・サマーズ 隣の席の乗客(ジュリアン・ムーア)
ザック・ホワイト エンジニアと言う男
ジャック・ハモンド 航空保安官仲間
ファヒム・ナジール アラブ系の医師
オースティン・ライリー NY市警
ベッカ 少女
デヴィッド・マクミラン 機長
カイル・ライス 副操縦士
ナンシー 客室乗務員
グウェン 客室乗務員
飛行場に着くビル。
最初の内、はっきり語られないので、
彼が何者かなかなかわからないが、次第に明らかに。
彼は元警官だが、何かやらかして、酒が手放せない様子。
現在は航空保安官と言う仕事に就いていた。
一般乗客に扮して旅客機に乗り込み、ハイジャックなどの事態に対応するのだ。
この仕事に就くのは、ビル以外にもう1人ハモンドがいる。
もちろん、機長を含む乗員とは顔見知りだ。
検査場で男がもたついててビルが追い越すとか、
なぜか話しかける男がいたとか、事件発生後に疑われる事になるのだが、
そこまで注意深く見てないので。。
搭乗を嫌がる少女ベッカを励ますような面も見せるビル。
ファーストクラスに座ると、隣の座席が検査場で追い越した男と判明。
何か文句あるのかと、ピリピリした感じになるが、女性客ジェンが声をかける。
窓側の席に変わってほしいと。すると、男は意外にすんなりこれを承知。
大きな病を体験したジェンは、いつ死ぬか分からないので、
景色を見ていたいとか言う理由で、いつも窓側に座っていると言うのだ。
一方、ビルにも離陸は苦手と言う弱点があって、
何やら青いリボンを持って座席にしがみつく。
ジェンが聞くと、ビルの娘が幼い頃、
怖い事があると青いリボンを持っていたのだと言う。
娘が不要となった為、おれが持つようになったと語る。
実は娘は事故で死んだのだと後に明かされる。
上空で機が安定すると、ビルはトイレへ。
ガムテープで煙探知機をふさぎ、タバコを一服やるのだ。
そんな彼の携帯にメッセージが入る。知らない相手だ。
この携帯へのメッセージ送信は連邦法で禁じられてると返信すると、
トイレでの喫煙も連邦法で禁じられてると返事が。
どうやら相手は機内にいて、ビルを見張ってるらしい。
相手は、指定した口座に1億5000万ドルだかを振り込めと要求。
断れば、20分毎に機内の誰かが死ぬと言うのだ。
そこで、同僚ハモンドに相談。
ハモンドはイタズラだとして、報告する必要はないと言う。
それでもビルは、結局機長に相談。
客室乗務員ナンシーの協力を得て、相手を特定する事に。
客室乗務員のエリアに、全客席を見渡せるモニターがあるが、
ナンシーだけでは全員が見れないので、隣の乗客ジェンに協力を求める。
ビルが相手にメッセージを送り、
返事があったタイミングに携帯を触ってた連中をマークするのだ。
だが、これが意外に多い。
その中にハモンドがいた為に、やっぱりお前やろみたいな感じでトイレへ連れていく。
すると、ハモンドは必死に反撃してくるため、ビルも本気になって格闘。
ハモンドを死なせてしまい、結果的に犯人の予告どおり、1人目が死ぬ事態に。
ハモンドのケースに大量の麻薬が入っているのを発見。
だが、犯人から新たなメッセージが入る。
犯人はハモンドではない上に、ビルが彼を殺した事を知っているのだ。
確か、ハモンドもまた犯人に脅されてたみたいな話と思ったが、
そのあたりの記憶は怪しい。
そこでビルは、先ほど携帯を触っていた連中を強引に調べ始める。
中に不審な男がいて、両腕をガムテープで縛ったりもする。
市警だと言うライリーにも事情を説明しない。この異常事態に機内はざわつく。
そんな中、犯人からメッセージが。犠牲者は乗客とは限らないと。
ハッとするビル。客室乗務員ナンシーが危ないと。
機は急降下するが、何とか安定。ナンシーも無事らしい。
だが操縦席へ行くと、機長が倒れていた。
副操縦士がいるので、操縦は問題ないが、
操縦席に乗客は入れないはずで、ビルは副操縦士を疑う始末。
これには副操縦士も反発し、お前だって過去にいろいろ問題を犯したと言われる。
さらには、もう1人操縦席に入れる客室乗務員ナンシーも疑う。
トイレに穴が開いている事に気付き、そこから犯人が毒針を撃ち込んだと判断。
そのタイミングで君はトイレに行ったはずと、ジェンも疑う始末。
これには両者から反発を受ける。
そんな中、ジェンは席を譲ってもらった男ザックがプログラマだと知り、
それをビルに伝える。
ザックによると、画像にウイルスを仕込み、メールで送ると、
受信した側がマナーモードでも着信音を鳴らせられると言うのだ。
そこでビルは、ビジネスクラスの客をエコノミーに移動させ、
さらに全員前の席に両手を出させる。
そこで、メールを送ってみると、ある男のポケットで着信音が。
男はおれの携帯じゃないと言うが、ビルは無理矢理連れ出す。
だが男は倒れ、またも毒殺されたと判明。
混乱する中、思い立ったビルは、ハモンドのケースを調べる。
すると、麻薬の下に爆弾が隠されていると判明。しかもカウントダウンしている。
航空会社に連絡するが、会社はビルをハイジャック犯と疑ってる様子。
指定した口座がビル名義だと言うのだ。
いつの間にか、ビルが起こした騒動は外部に漏れ、ハイジャックらしいと報じられる。
彼が刑事時代に問題を起こしてクビになったとか、そんな前歴も明らかに。
市警ライリーらは、医者から機長が死んだと聞き、
これは911と一緒だと騒ぎ出し格闘に。
ビルは何とかたたき伏せ、報じられた前歴は事実だが、爆弾も事実だと伝える。
市警らはとりあえず信用しようと言う雰囲気になり、爆弾を見てみる事に。
だが解除は難しそうだ。
爆弾の上に荷物をかぶせて、爆発を外側に向けるしかないと言うビル。
さらに、気圧差を抑えるため、8000フィートだかまで高度を下げる必要があるが
戦闘機が見張っていて、そうした動きが許可されない。
とりあえず、皆で協力して荷物を積む。
そんな中、ビルの様子が報じられており、機内の誰かが撮影して送信した事に気づく。
そこで乗客を調べると、若者がスマホで送信しているのを発見。
彼は少し前から機内の出来事を撮影していて、
その中には、先刻犯人に仕立てられた乗客がビルに連れ出される光景も写されていた。
そこには別の乗客が、毒矢を発射しているのが写されていた。
正体がばれたと気づいた真犯人は暴れ出す。
彼は何やら過去の事件でビルとか米政府を恨んでいて、
ビルを犯人に仕立てようとしていたのだ。
ビルの名義と言う口座は信託銀行で、
彼が死ねば結局犯人らに金が手に入ると言う寸法らしい。
さらに、エンジニアのザックも一味と判明。格闘になって市警ライリーが負傷。
ビルが渡した銃に弾が入ってなかったのだ。(まだ信用してなかったと言う事か)
だが、エンジニアのザックはパラシュートで脱出するつもりで、
真犯人は生き延びる気がなかった事から仲間割れ。
撃ち合いでどちらかがやられ、もう一人は爆発に巻き込まれて死ぬ。
副操縦士は戦闘機の様子をうかがっていたが、間一髪急降下して気圧低下を防ぐ。
一味はいなくなり、後は近くにある飛行場へ着陸するだけだ。
少女ベッカは窓側に座りたいと言い、ジェンが替わってあげる。
さらにビルは彼女に青いリボンを渡す。
だが機体が崩壊し始め、ベッカが外へ飛ばされそうに。
絶対離さないとビルが手をつかみ引きずり戻す。
機は何とか着陸。ビルは割に簡単におとがめなしとなり、
むしろヒーローだったと報じられる。
負傷した市警ライリーは、今度は弾入りの銃を渡してくれと皮肉りながら握手。
ジェンも食事でもしましょうと誘うのだった。
と言う訳で、ほぼ予備知識なしで臨んだけど、リーアムは飛行機専門の連邦捜査官。
元警官で、何やら過去に問題があって、
酒が離せなかったり、トイレでこっそりタバコを吸ったりする。よくある設定です。
そんな中、リーアムの携帯に謎の人物からメールが。
指定された口座に大金を振込まねば、20分毎に1人殺すと言うのだ。
どうやら犯人は機内で見張ってるらしいと言う訳。
やがて脅迫は現実に。(とは言いがたい犠牲者もいたが)
信用出来そうな隣の乗客(ジュリアン・ムーア)や客室乗務員の協力を得て、
不審人物を探すが、途中で彼女たちにも疑いがかかる。
さらに、乗客らを強引に調べたものだから、
リーアム自身もハイジャック犯と誤解される事態に。
窮地に陥ったり、混乱したりする描写はなかなかで、終始緊迫感も維持。
難を言うと、肝心の犯人の目的はあまり伝わらなかった。
リーアムは乗客の携帯を取り上げて、
メールを送ってない事を確認すると、犯人でないと判断したようだけど、
携帯を2つ持ってるかも知れないし、メールは送信したらすぐ消すかも知れない。
メールって言ってきたけど、実際はLINEみたいなメッセージをやりとりしていた。
こういうコミュニケーション方法って、
新しいけど、すぐに廃れそうな気がして、
数十年後に本作を見たら、意味がわからないかも。
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フライトパニックS.O.S./超音速漂流(2005年アメリカ)
機上の人物
ジョン・ベリー 乗客。小型機の操縦経験あり(エイダン・クイン)
シャロン・クランドール 客室乗務員
ランドール・ウィリアムズ 機長。事故で死亡
航空会社関係者
ウェイン・ジョンソン 航空会社社長
ジャック・ミラー 航空会社主任
アン・メッツ 保険会社の人物
軍関係者
ランドルフ・ヘニングス 提督(チャールズ・S・ダットン)
ジェームズ・スラン 基地の指揮官(ディーン・ケイン)
東京行の新型超音速旅客機ストラトンが離陸する。機長は悪天のためコースを変更。
一方、米海軍は標的機に向け、演習用のミサイルを発射。
ミサイルは誤ってストラトンを貫通。
機に大穴を開け、航空士ら乗員乗客が吸い出される。
機は急降下し、機長は死亡。減圧で乗客らは意識を失う。
トイレにいて難を逃れたジョンは、同じくトイレにいた娘、
貨物室にいた乗務員シャロンを助ける。
ジョンは小型機の操縦経験はあるが、大型機は無理。外部との通信もできない。
管制塔は異変に気づき、衛星経由のデータリンクで連絡。機を旋回させる。
一方、事態を知った米軍指揮官は、証拠隠滅のため撃墜しようとする。
だがパイロットは拒否し、同席した提督は事実を報告すると言う。
さらに保険会社のメッツは、生還させれば賠償金を払い続ける事になると言い
航空会社社長ジョンソンは機を嵐に誘導。エンジンを切らせ機は急降下。
ジョンはあわてて再起動し、立て直しに成功。
墜落させようとした事に気づき、交信を中止し、シカゴ空港へ向かう。
ジョンソンらの陰謀に気づいた管制塔が機を誘導。
無事着陸し乗客は救助される。
メッツらは陰謀の証拠はないと言うが、データリンクの交信記録が残されていた。
と言うわけで、パイロットであるトマス・ブロック原作の「超音速漂流」の映像化。
圧倒的迫力の原作をどう映像化するか注目だったが、ずいぶんこぢんまりした感じ。
類似の航空物と違い、出来は悪くないと思うが、原作と比べるとやはり。。。
ミサイルが貫通する描写とかも悪くないが
原作ではばかでかい旅客機が自動操縦で飛び続け、
ラストで空港に現れるあたりの迫力があったのに対し
こちらはせいぜい数十人乗りと言う印象。
チャールズ・S・ダットンが、優柔不断だったくせに
形勢不利とわかると途端にいい人ぶるのもちょっと。
新スーパーマンが悪役だが、巨悪という感じでもない。
DVD
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「フライトプラン」(2005年)を見た。
これはジョディ・フォスター主演のサスペンスで
さすがにアップがつらい年頃になってきたのだが
アカデミー賞2回の彼女も、なぜかこの手のサスペンスがお似合い。
機内で娘がいなくなるなんて、どう考えても機内にいるだろうと言うおかしさから
ヒッチコック風のサスペンスを期待して見る。
夫の死が信じられないカイル(ジュディ・フォスター)。
喪失感で様子がおかしかったが、気を持ち直して
娘ジュリアと共に、ベルリンからニューヨークへ引っ越しする事に。
彼らが乗るのは最新鋭の旅客機で、実はカイルはその一部の設計に携わっていたのだ。
空港の売店で、娘とはぐれてしまい、大げさに騒ぐカイル。
二度と離れちゃダメよとか叫ぶが。
飛行機に慣れたカイルは、娘と共に後ろの座席へ行き
そこで横になって寝る事に。
ところが、ふと目覚めると娘がいない事に気づく。
精神的に不安定なカイルは、途端に大騒ぎして乗務員に探させる。
すぐに出てくるんじゃないの?などと言われるがカイルは必死だ。
仕方なく各座席の下やらトイレやらを調べるが、娘の痕跡はない。
次第に大騒ぎになり、調査した結果、そもそも娘ジュリアは搭乗していないと判明。
だが、カイルはそんなはずはないと、大騒ぎ。
娘と挨拶したはずの乗務員も、いちいち覚えていないと言う。
航空保安官カーソンは取り合わないが、
仕方なく機長リッチ(ショーン・ビーン)は大捜索を指示。
貨物室まで調べるよう求め、乗客には出歩かないよう指示。
次第に乗客内に不満が高まる。
ふとそんな中、カイルは乗客の中に見覚えのある人物を見つける。
それは、引越前の家を覗いていた人物に思えた。
アラブ人である彼らが誘拐したに違いないと決めつけ、殴りかかりそうに。
だが、根拠のない話だといさめられ、
アラブ人を毛嫌いする乗客は、奴らの仕業だなど言い出し機内は不穏な感じに。
そんな中、今度はジュリアが夫と共に事故死したと判明。
娘と搭乗したと言うのは、彼女の妄想だとカウンセラーも説得。
自信が持てなくなった彼女は、そんな気になってくるが。
しかし、窓ガラスに娘が書いた落書きを発見。
やはり娘はいたんだと確信を深めたカイルは、
カーソンの監視を出し抜き、トイレの天井裏からあちこち移動する。
機械を操作して、警報を鳴らし、酸素マスクが降りてきて乗客たちはパニック状態。
カイルは調べてもらえなかった貨物室を調べ、貨物室の車を壊し、夫の棺まで調査。
その時、カーソンが不審な行動を開始していた。
実は彼は乗務員の女性1人とグルで、カイルを利用しようとしていた。
彼は機長に、自棄になったカイルは、機を爆破すると脅迫していると告げる。
これに愕然とした機長は、緊急着陸させ、カイルが要求していると言う小型機を用意。
金も用意させたんだっけ。
最終目的はそこらへんにあった気がするが、よく覚えていない。
カイルには、彼女の訴えを受け入れ、着陸した後、
機内を自由に捜索していい事になったと告げるが、
実は誘拐した娘と共に爆破し、カイルが自爆した風に見せようと言うのだ。
機長が理解してくれたと喜ぶカイルだが、機長はどこかよそよそしい感じだ。
機は着陸し、乗客は降ろされるが、カーソンの狙いに気づいたカイルは
彼を出し抜いて再び貨物室やらを捜索。カーソンも感づかれたと思い追跡。
ついに、機の一番後ろの部分、寒くて凍死しそうな場所に
眠らされていた娘ジュリアと爆弾を発見する。
ジュリアを救出し、追跡するカーソンからリモコンを奪うカイル。
その場所では自分も巻き込まれるぞと言うカーソンだったが、
ぐるぐる回ってる内に、自分だけが爆弾のそばに取り残されてしまい
カイルのスイッチで機は爆発する。
機長は、カイルが機を爆破したと思い愕然とするが、
炎の中から娘を抱いたカイルが現れ、また愕然とする。本当に娘はいたんだ。
格納庫に集められた乗客の中で、凍えてそうな娘はたいした治療も受けず。
一味だった乗務員は逮捕される。
機長は「あなたに謝らなくてはならない」と言い、
「ようやくわかったのね」と言うような顔で見返すカイルだが、
心情的には、機長の行動が正しく、カイルの方がおかしい。
殴られたアラブ人まで彼女の落とした荷物を拾ってあげたりし、
他の乗客を残して、2人だけ救急車で去るのであった。
と言うわけで、物語は冒頭何か異様な始まり方で、物語が前後したりして不安げ。
ここで、ひょっとして「夢落ち」では?と言う不安に陥るが
周囲がそう疑うが、そうではなかったと言う展開。
まあ、どう考えても夫の死は何か陰謀がらみだろうという気が最初からするし。
飛行機に乗ってからは、揺れ具合とかがリアルで、実際に乗ってる感じ。
そんな中、娘がいなくなったと騒ぎ出すジョディだが、
この騒ぎ方が尋常でなく、しばらくしたら戻ってくるかも知れないし
いきなり騒ぎ出すなよと言う感じ。
そう思わせないための、夫の死であったり、
空港で娘とはぐれかけるシーンだったのかも知れないが、
あまりの騒ぎぶりに、どうも共感がもてず、のめり込めない。
あげくに、後半になるともう大暴れで、
パニックで他の乗客は発作でも起こしかねない雰囲気に。
ラストで「たいした母親だ」と言うセリフで締めていて
機長から疑ってすみませんと謝罪されるが
おまえこそ謝れと言ってやりたくなる感じ。
他の客を倉庫に残して、親子だけ先に去るのも気に入らないし、
アラブ人の人なんか、殴られてたのに。。。
娘も、たぶん寒いはずの場所に長時間放置されてたのに
なかなか診察とかされないし、何かジョディが自己中心的に動き
周囲がそれに合わせてあげたという雰囲気。
まあ、状況から言って、乗務員に一味がいるのは必須だが
一味の狙いの意図はよくわからない。
ジョディが妙に冷静だったら、ハナから失敗だったと言う事か。
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プライベート・ベンジャミン(80)
ジュリア・ベンジャミン(ゴールディ・ホーン)は良家の娘だが
初婚に失敗し、次の結婚でも相手が新婚初夜に腹上死してしまった。
失意の彼女は、勧誘員の口車に乗せられて、アメリカ陸軍に入隊してしまう。
ヨットや個室のあるはずの軍隊は、実際には不潔で、20人が同室。
おまけにしごきはきびしい。
弱音を吐いて、脱走までしかける彼女だが、
両親が迎えに来た時に、逆に軍隊へ残る事を決意。
演習でけがの功名的に大成功をあげ、
男性しかいないパラシュート部隊へ大抜てきされる。
だが、そこで上司にレイプされかけ、それを内緒にする代わりにフランスへ異動。
かつて愛し合ったフランス人医師(アーマンド・アサンテ)と再会。
ここでも仕事をこなしたベンジャミンは、さらに出世コースを進むが
恋人の医師に共産主義者の疑いがあるため、
恋人を選ぶか出世を選ぶか選択を迫られる。
そこで、彼女は結婚を選ぶが、医師の浮気癖は抜けず、
かつての恋人が出てきたりしたため、ベンジャミンの気は休まらない。
結婚式の日にも遅刻したので、ついに怒りが爆発。
式の最中に医師を殴って飛び出していく。
ゴールディ・ホーンがかなりかわいい作品だが、
フケが目について年甲斐もないという気もする。
ひいきのアーマンド・アサンテはかなり情けない役。
けっこう面白かったが、訓練学校を卒業してからはたいして軍隊のシーンはなく、
コメディなのか、何かを訴えているのか、主旨がよくわからない気はする。
TV放送 91/05/03 06CH 01:30-03:10
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プライベート・ライアン(98)
監督 スティーブン・スピルバーグ
ノルマンディ上陸作戦の激しい戦闘で、ライアン兄弟の3人がそれぞれ戦死。
軍は、残る末弟を帰還させる事を決定。
ジョン中隊長(トム・ハンクス)に、末弟であるライアン二等兵を探す事を命ずる。
メンバーを集め、任務につくが、1人の男のために危険を冒す事に疑問を感じる。
戦死者が出て、兵たちにも不満が高まるが、
ライアンさえ見つければ帰還できると言うジョンの言葉に従う。
ついにライアン(マット・デイモン)を見つけるが、
彼はとどまって戦うと言い、結局ジョンらも手伝う事に。
やがて激しい戦闘でジョンはやられるが、爆撃機が急行して形勢は逆転。
ジョンは皆の努力をムダにするなと言い残して死ぬ。
と言うわけで、スピルバーグが戦争の悲惨さを描いたと言う感じで
1人の命のために、多数の危険を冒すと言うテーマなら
普通ならベトナム戦争あたりを舞台にするところだが、
大義名分があるはずの、第2次大戦を舞台にしており、ちょっと奇異な感じ。
だが、そこに、どの戦争も同じだと言う狙いがあるのかも。
激しい戦闘シーンは、カメラが落ち着かず、そう言う効果だろうが、見ていて疲れる。
TV放送 2000/06/25 BS05 2000-2251
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フライング・ヴァイラス(2001年アメリカ)
アマゾンで米国の油田施設が襲撃され、
キャスターのアン(ガブリエル・アンウォー)が取材。
現地で襲撃を続ける影の部族と言われる連中を調査。現れた兵に撃たれてしまう。
だが虫の権威ノースによると、彼女は蜂に襲われ、
未知の毒素による細胞の活性化で難を逃れる。
重大な発見だと、蜂の箱を持ってニューヨークへの機に。
それを知ったアンは機を止めようとするが失敗。蜂毒の解毒剤を探す事に。
機内では蜂が箱から逃げ出し、次々乗客が襲われる。
事態を知った、アンの別居中の夫マーティンは、普通席を隔離。
どうやら、蜂は国務省が開発した殺人ウイルス蜂で、着陸は許可されそうもない。
開発に関係したエゼキエル(ルトガー・ハウアー)は、影の部族を捜索。
蜂は機内を飛び回るが、消火器で何とか難を逃れる。
アンは影の部族と暮らすセイビアと言う男から、解毒剤の存在を聞かされる。
国務省スコティ一味に捕らわれるが、逆に蜂に襲撃させて全滅させる。
エゼキエルは川へ逃げ込むが、そこでワニにやられる。
マーティンは危険を冒し、扉を開けて蜂を機外へ吸い出す事に成功。
だが、残っていた蜂に機長が刺され、彼が代わりに操縦。
機を草原に不時着させ、かけつけたアンが解毒剤を与えて、乗客を回復させる。
と言うわけで、動物パニック物らしいし、
ひいきのガブリエル・アンウォーとルトガー・ハウアーが出ていると言うから、
見ざるを得ないと言う感じ。
ガブリエルは、何か胸がでかくなった感じで、妙な期待をさせるが、
物語の中盤から出番が極端に減ってダメ。
ルトガー・ハウアーの方は、ブクブク太って、誰でもいいような感じ。
しかもサッサと死ぬし。
肝心の蜂は、飛行機機内で現れ、飛行機パニック物になってしまって、
そちらで活躍するクレイグ・シェーファーと言う人も、この手の映画によく出る人だが
何か強引に解決してしまい、B級ぽい面白さはあまり感じさせられない。
TV放送 2004/05/10 BS05 1000-1150
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フライングハイ(80)
監督 ジム・エイブラハム他
タクシー運転手テッド(ロバート・ヘイズ)は、
スチュワーデスの恋人イレイン(ジュリー・ハガーティ)を追って飛行機へ。
戦争で7人の仲間を失い飛行機嫌いになったテッドに、彼女は愛想をつかしたのだ。
乗客に食中毒が発生。オーバー機長(ピーター・グレイブス)らも全滅する。
風船人形が自動操縦する中、マクロスキー管制官(ロイド・ブリッジス)が指示。
クレイマー機長(ロバート・スタック)も空港へ急行。
操縦経験がある客はテッドのみで、彼が引き受けるが、大型機は初めてで自信がない。
ルーマック医師(レスリー・ニールセン)らが説得し、着陸を強行。
不時着に成功し、テッドとイレインは仲直りする。
と言うわけで、極端にしつこいパロディものの先駆け的作品。
ジョーズ等が餌食に。1つ1つはそこそこだが、自動操縦が笑える。
副操縦士ラジャー役はバスケット選手カリームで、少年に正体を見抜かれる。
テッドが入った精神病院には、エセル・マーマンになったつもりの患者役で当人が。
音楽はエルマー・バーンスタイン。
TV放送 94/11/30 BS05 21:00-22:30
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フライングハイ2/危険がいっぱい月への旅(82)
月が植民地化され、メイフラワー号が処女飛行に出る事に。
パイロットのエレイン(ジュリー・ハガーティ)は同僚サイモンに求婚される。
かつての恋人テッド(ロバート・ヘイズ)は、シャトルのテストで事故を起こし
ロナルド・レーガン精神病院に。だがエレインのシャトルに欠陥があると知り脱走。
ダフ屋で切符を買って乗り込むが、一方、売店で爆弾を買った男も乗り込んでいた。
オーバー機長(ピーター・グレイブス)の操縦で発進。
シャトルはコンピュータに異常が発生。コースをはずれて太陽へ向かう。
機長がコンピュータ分解を試みるが、ガスでやられる。
マクロスキー大佐(ロイド・ブリッジス)はテッドを説得。彼に操縦させる。
自殺志願の男ジョーの爆弾でコンピュータを爆破。制御を取り戻す。
戦友のマードック司令官(ウイリアム・シャトナー)の待つ月基地へ向かう。
暴走するが、基地に衝突して何とか着陸する。
と言うわけで、ザッカー兄弟らが作ったパロディ映画の続編だが
今回はまったく別の製作者で、出演者だけが継続。
舞台をシャトルに変えて、同じような物語が展開。
スタートレック2の公開時期に公開され、シャトナーが出ていたのも魅力。
グレイブスも出ていたりして、TVシリーズ好きのおいしいところをついてる。
まあバカバカしいのだが、もう少しシリーズが続いても良かった。
精神病院のストーン博士は、たぶんジョン・バーノン。
シャトルの点検係はチャック・コナーズ。テッドの裁判の裁判長はレイモンド・バー。
月基地の隊員にサンダール・バーグマン。
圧力で背が縮んだ乗客にハーボ・ビレシューズ。実際は最初から小さい。
TV放送 2001/09/30 01CH 0245-0411
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ブラインドネス(2008年カナダブラジル日)
眼科医の妻 (ジュリアン・ムーア)
病院にいた男 (ダニー・グローバー)
大臣 (サンドラ・オー)
突然、多くの人々の目が見えなくなる。
目の前が真っ白に見えて、失明とは違うらしい。
眼科医も見えなくなる一方、妻は無事だったが、見えないと称して共に病院へ。
白の病と呼ばれ、政府は感染者を隔離する事にしたのだ。
集められた患者たちは大混乱だが、唯一目が見える眼科医の妻が皆を案内する事に。
患者はどんどん増え、病室は劣悪に。
環境の改善を求めるが、聞き入れられない。
対策会議は成果が出ず、会議の参加者も感染したと言う。
やがて、人々は外へ出なくなってしまう。
第3病室の王と称する人物が病院を支配し、食糧を独占していると判明。
金を要求され、患者たちから集める事に。
王はただの盲人だったのだが、今や超人的な存在なのだ。
差し出す物がなくなると、今度は女を要求。
たまりかねた眼科医の妻は王を殺害。
一味が犯人探しを始めた為、眼科医の妻らは病院を脱出。
すでに警備兵はいなくなっていた。
静かな町を抜け、同じようなグループと合流。
眼科医の家へたどり着く。一同は、久しぶりのシャワーに歓喜する。
突然、患者たちの視力が回復し始め、人々は喜ぶ。
眼科医の妻も安心する一方で、何かを見失う気がするのだった。
と言うわけで、ジュリアン・ムーア主演で、人々が突然盲目になると言う設定の話。
同じジュリアンのフォーゴットンみたいなサスペンスと思って見る。
(盲目と聞いて、人類SOSも連想したけど)
雰囲気的には、アイ・アム・レジェンドみたいな世紀末ものに似ているが、
世紀末ものは人々が減ってからを描く場合が多いのに対し、
本作は減ってく過程を描く感じ。
ジュリアンは唯一人症状が出ないまま隔離施設へ。
もともとは夫がリーダーだったが、眼が見える強みで、彼女が実質のリーダーに。
途中、本来の盲人(この状況を苦に思わない)が王の様に君臨し、対決を経て外へ。
施設で仲間になった、名前も知らない人々を自らの家に招き入れる。
ジュリアンは皆の世話をやり遂げるが、病気はやがて回復すると判明。
一同は喜ぶが、ジュリアンだけは、
苦労して築き上げたコミュニティが崩壊するだろう今後を複雑に思うのだった。
(と、私は解釈しました)
ハッピーエンドでもアンハッピーエンドでもないさじ加減に、見てる方も複雑。
家でシャワーを浴びるシーンで、ジュリアンらが裸になってるのに、
木村佳乃だけ裸にならない点にも複雑な思いです。
TV放送 2009/10/16 WOWOW 2200-0001
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ブラインド・フィアー(2012年米)
サラ・フロスト 元戦場カメラマン(MI3の奥さん)
チャド 侵入者
ホランダー チャドの仲間(マイケル・キートン)
ライアン サラの恋人
ブレイク サラの妹。妊婦
ダニー ブレイクの恋人。警官
アントニオ マンションの管理人
戦場カメラマンのサラは、目の前で自爆されて失明する。
帰国した彼女は、恋人ライアンとマンションのペントハウスに暮らす様に。
大晦日。サラが帰宅するとライアンが殺され、室内に男チャドがいる事に気付く。
チャドはライアンが実は泥棒だと言い、金の隠し場所を言えと脅す。
サラはマンションの外へ逃走するが、助けようとした管理人も殺害される。
検察官と言うホランダーに助けられるが、彼もまた一味で部屋に戻される。
写真のパネルに隠された30万ドルが見つかるが、
一味の狙いは2000万ドル相当のダイヤだった。
チャドは冷蔵庫の氷にダイヤが隠されていると気付き、
ホランダーを始末しようとするが、逆に撃たれる。
ダイヤを手に入れたサラは、ベランダから落とすと脅して格闘に。
ホランダーはベランダから落ちて死に、サラはダイヤを冷蔵庫に戻すのだった。
と言う訳で、盲目の女性をめぐるサスペンス。
主人公サラ(MI3の奥さん)は戦場カメラマンだったが、アフガニスタンで失明。
恋人とマンションのペントハウスで暮らしていたが、この恋人が殺されてしまう。
実は恋人は泥棒で、マイケル・キートンと相棒が押し掛け、
隠したダイヤをよこせと脅すと言う訳。
盲目の女性によるサスペンスには、暗くなるまで待ってと言う傑作があった。
かの作品では、ヒロインが盲目なので普段は圧倒的に不利、
暗くなると逆に圧倒的有利と言うのが面白かった。
本作はどうかと言うと、サラが盲目だからと言うよりは、
単にか弱い女性がひどい目にあったとしか感じられず。
カメラマンだった設定もほぼ意味なし。
TV放送 2014/12/14 WOWOW 2315-0040
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ブラインド・フューリー(89)
ベトナム戦争で両目を失ったニック(ルトガー・ハウアー)は、
捕らわれたベトコンの村で剣の術を身につける。
20年後。友人フランクを訪ねるが、彼の妻は一味に殺され、
ニックは息子ビリーを連れて旅をする事に。
実は借金に苦しむマクレディ氏が、科学者フランクに麻薬精製を強制していたのだ。
ニックはフランクを救出。マクレディと対決、彼を倒し、ニックは去る。
と言うわけで、座頭市のあちら版焼き直し。
盲目なのに強いと言う展開は面白いのだが、
科学者を脅して麻薬を作るほどの人物が、たかが借金に苦しむとは理解できない。
最後に対決する殺し屋に、ショー・コスギ。
TV放送 95/06/30 04CH 21:03-22:54
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プラクティカル・マジック(98)
魔女の家系であるオーウェンズ家には、恋すると相手が死ぬと言う呪いがあった。
サリー(サンドラ・ブロック)はマイケルと恋に落ちて結婚するが、事故死。
一方、妹のジリアン(ニコール・キッドマン)は奔放で遊び回るが、
暴力的な恋人のジミーに悩まされ、かけつけたサリーは眠り薬を大量に飲ませるが
そのためジミーは死んでしまう。あわてて秘伝の書をもとに甦らせるが
ゾンビのような状態で、結局殺してしまう。叔母らにも内緒だ。
刑事ゲイリーが現れるが、どうやらジミーは連続殺人の犯人だったらしい。
サリーは告白する事を決意するが、ゲイリーが彼女に恋したと気づき逃げる。
一方、ジミーはジリアンに取り憑き、何とか墓に戻さなくてはならない。
そこで連絡網を利用して近所の連中を集め、皆で呪文を唱える。
何とか墓に戻す事に成功し、ゲイリーは事故死として処理する。
と言うわけで、2大女優共演で、彼女たちが魔女であったために起こる騒動の話。
「奥様は魔女」的な珍騒動を繰り広げるのならもう少し面白かった気がするが
割に早い段階で、対ゲイリーと言うところで落ち着き、その後の展開はいまいち。
TV放送 2000/10/21 BS05 2000-2157
▼
ブラザーズ・グリム(2005年米)
ウイル 兄(マット・デイモン)
ジェイク 弟(ヒース・レジャー)
アンジェリカ 猟師(クロニクルのサラコナー)
ドゥラトンブ将軍 (ジョナサン・プライス)
カヴァルディ 将軍の部下(プリズンブレイクのアブルッチ)
鏡の女王 (モニカ・ベルッチ)
1796年。グリム兄弟の弟ジェイクは、
医者を呼ぶ為の馬を豆と交換してしまい、妹を失う。
15年後。フランス統治下のドイツ。
魔女退治をするウイルとジェイクの兄弟は、
実は仲間と芝居を打って金を稼ぐイカサマ師だった。
だが、フランス軍の将軍に逮捕された兄弟は、
9人の子供が消えた事件を解決せよと命じられてマルバデン村へ。
有名な兄弟だと歓迎され、猟師のアンジェリカが案内する事に。
彼女もまた、妹2人がさらわれたと言う。
エルシーと言う娘が馬に食われた為、兄弟は森へ追跡。
木々が動く光景に、ジェイクは本物の悪魔だと感じる。
森の塔に今も住む鏡の女王は永遠の命を得たが、
若さを保つ為に娘たちをさらっているらしい。
サシャと言う娘がさらわれるが、兄弟が救出。
魔法には12人が必要だが、サシャが12人目だった為、もう一人狙われると判明。
だが、かけつけた将軍は兄弟の話を信じず、
森ごと焼き払えと命じるが、ウイルに倒される。
アンジェリカは、森で出会った狼男が死んだはずの父だと気づく。
女王と恋に落ちた父は、狼男に姿を変えられ、手先にされたのだ。
アンジェリカは狼男にさらわれ棺へ。
このままでは、彼女が12人目にされてしまう。
月食に12人の血を集めると、女王の魔法が完結するのだ。
兄弟は塔に乗り込むが、女王の魔法に操られ、殺し合う羽目に。
ウイルが刺されるが、女王が彼に惹かれた為、
失意の狼男は鏡を持って塔から飛び降りる。鏡が割れると女王は粉々になり塔も崩壊。
ウイルや、アンジェリカら娘たちも回復する。
これを機に、兄弟は仕事を変える事を決意するのだった。
と言う訳で、グリム兄弟を主役にオカルトな事件を追わせる話。
発想的にはリンカーンがバンパイア狩りするのと同じ。(本作の方が前だけど)
兄弟の兄がマット・デイモンで、弟がヒース・レジャー。
彼らはイカサマの魔女狩りで金を稼いでいたが、ばれて逮捕される。
付近には同様の魔女騒ぎがあり、真相を追えと命じられる。
こちらもイカサマだと思っていたら、本物だったと言う訳。
どこかで聞いた話ですな。
グリム自身の作品を含む多くの童話を連想させるシーンが出てくるが、
例えばシュレックみたいにうまくブレンドされてなくて、強引に差し込んだ印象。
意外な展開はあまりない。
監督:テリー・ギリアム
TV放送 2006/10/22 WOWOW 2000-2158
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ブラザー・ベア(2003年)
魔法にあふれていた頃。
少年キナイは、魔法使いタナナから愛の大切さを教えられ、熊の人形を与えられる。
だが、熊に襲われ、兄シスカが殺され、復讐心を燃やすように。
熊を倒すが、不思議な光に包まれ、自身が熊になってしまう。
彼は小熊コーダと知り合い、彼と共に光が大地に触れる場所を求めて旅に出る事に。
熊の仲間たちと合流し、よそ者だが受け入れられる事に。
やがてキナイは、コーダの母を殺したのが自分だと気づき、真相を告白する。
一方、キナイが殺されたと思った兄テナヒは、キナイをつけねらい対決。
コーダがかけつけ助け、光に包まれたキナイは人間の姿に戻る。
テナヒは真相を知るが、キナイは熊で居続ける事を決意。
熊になる事で立派な青年になった男の話は語り継がれたと言う。
と言うわけで、熊を殺した青年が熊にされてしまい
殺した熊の子供と親しくなるなんて教訓ぽい話。
さほどハラハラするような展開もなく、無難な感じ。
吹き替え版で見たけど、歌がいかにもフィル・コリンズ風なのがおかしい。
TV放送 2005/11/23 BS05 1200-1335
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ブラジルから来た少年(79)(未公開)
監督 フランクリン・J・シャフナー
有名なナチ追跡者リーバーマン(ローレンス・オリビエ)は、
パラグアイのコーラー(スティーブ・ガッテンバーグ)から連絡を受ける。
メンゲレ博士(グレゴリー・ペック)らが、世界中の65歳の男性を殺すと言うのだ。
コーラーは殺され、リーバーマンは調査を開始。
保安担当のザイベルト少佐(ジェームズ・メーソン)らは、
リーバーマンの動きに気づき、計画の中止を命令。だがメンゲレは独断で動く。
リーバーマンは65歳で事故死した公務員を訪問。息子たちがそっくりな事に気づく。
彼らはマローニと言う女性が14年前に斡旋した養子だった。
彼女によれば、斡旋される相手は北欧系の公務員で、年齢にも指定があった。
生物学者は、クローンの可能性を指摘。そのためには、環境を酷似させる必要がある。
14歳の時に、65歳の公務員の父を失う人物。それはヒトラーだった。
確率を上げたいメンゲレは、続く目標のウィーロックを、自らの手で殺害。
かけつけたリーバーマンも撃たれるが、帰宅した少年は父を殺した男を殺害。
入院したリーバーマンは、罪のない子供を守るため、リストを燃やした。
と言うわけで、ナチ残党ものだが、クローンが関係すると言う異色編。
環境を酷似させると言う努力をしているが、それでもそっくりにはならないと思うし
自分たちの思い通りに動くかどうかも不明だ。
メンゲレは実在の最後の大物残党。アウシュビッツの虐殺の責任者だ。
「マラソンマン」でナチ残党を演じたオリビエが、今度は追跡者を演ずるおかしさ。
ロイター通信社で捜査に協力するベイノンに、デンホルム・エリオット。
公務員殺害に手を下す殺し屋の1人ムイン大尉に、ウォルター・ゴテル。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。
TV放送 94/01/04 BS11 22:00-00:10
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