カーズ(2006年米)

マックイーン 新人のレーシングカー(オーウェン・ウイルソン)
キング ベテラン
チック 中堅(マイケル・キートン)
マック マックイーンのトレーラー

メーター おんぼろのレッカー車
ドック・ハドソン 裁判官。実は伝説のレーサー(ポール・ニューマン)
サリー 町の弁護車

 車たちの世界。レースに出場した新人マックイーンは、圧倒的リードをするが、
タイヤ交換しなかった為に、ゴール寸前にパンク。
何とかゴールするが、ベテランのキング、中堅のチックと同着。
1週間後に決勝戦をする事になる。
決戦の舞台へ移動するが、
マックイーンはトレーラーから落とされてルート66の田舎町に迷い込む。
町の裁判官ドックは、道を荒らしたとマックイーンに補修を命じる。
最初は嫌がっていたマックイーンだが、
次第にレッカー車のメーターや、弁護車のサリーと親しくなる。
サリーによると、かつて賑わっていた町は、
高速が出来て素通りされるようになったと言う。
そうこうする内、マックイーンは、ドックが伝説のレーサーだと気付く。
事故で引退して以来、静かに過ごしていたドックは、
マスコミを呼んでマックイーンを追い払ってしまう。
決勝戦が始まり、マックイーンは調子が出ないでいたが、
結局かけつけたドックらがサポート。
デットヒートを繰り広げるが、チックがキングに体当たりしてコースアウトさせる。
優勝目前だったマックイーンは、キングをゴールさせる為に引き返し、喝采を受ける。
スポンサーは、優勝したチックではなく、マックイーンとの契約を求めるが、
彼は断り、ルート66の町を拠点とする事に。
マックイーンの評判を聞き、町は再び賑わうようになる。

 と言うわけで、ディズニーピクサーによるアニメ。
いろんな動物やロボットとかを擬人化したアニメがあったが、今回は車の世界の話。
主人公はマックイーンと言うレーシングカーで、血気盛んな新人と言う役どころ。
クルーを必要としない行動がたたって、ぶっちぎり優勝を逃し、
改めて優勝決定戦を行う事に。
次の会場へ向かう途中、高速からはずれた寂れた町に迷い込む。
そこで、自分の生き方が間違っていた事に気付くと言う訳。
何だかどこかで聞いたような話で(世間ではドク・ハリウッドと言われてるらしい)、
続編が出来るほど面白い気はしないのだが。。

TV放送 2007/11/25 WOWOW 2000-2155
 

カーズ2(2011年米)

メーター おんぼろのレッカー車
マックイーン 新人のレーシングカー(オーウェン・ウイルソン)
サリー 町の弁護車。マックイーンの恋人
マック マックイーンのトレーラー

フィン・マックミサイル スパイカー(マイケル・ケイン)
ホリー・シフトウェル 女スパイ
アクセルロッド卿 新型燃料を提唱
フランチェスコ マックイーンのライバル(ジョン・タトゥーロ)

 マックイーンはレースで連勝。
クリーンな新エネルギー、アビノールを開発したアクセルロッド卿がレースを開催。
ライバルのフランチェスコに挑発され、マックイーンはレースで決着をつける事に。
第1戦は日本。スパイカーのマックミサイルらの騒動に巻き込まれたメーターは、
結果的にマックイーンを邪魔する形に。
失意のメーターは帰国する事にするが、
マックミサイルにスパイと誤解され、協力を求められる。
第2戦のあるイタリアへ。変身能力を得たメーターは、一味の会合に紛れ込む。
一味は欠陥車と言われる連中で、レースを妨害する事で新燃料を失敗させ、
石油を確保した彼らが世界を支配すると言う寸法だ。
事故が多発し、アビノールを指定燃料としない事に決定。
マックイーンとフランチェスコの決着は最終戦にもつれ込む。最終戦はイギリス。
アビノールの使用を宣言したマックイーンは集中攻撃を受けるはずだ。
メーターらはビックベンに捕われるが、何とか脱出。
マックイーンに危機を知らせるが、メーター自身に爆弾が積まれていた。
友情を優先したマックイーンが追ってくるが、メーターはロケットエンジンで脱出。
一味は爆弾を作動させるが、電波が届かず失敗。
一味はマックミサイルらに捕われるが、爆弾は解除できない。
メーターはアクセルロッド卿が黒幕だと気づき、追い詰めると爆弾を解除。
ガソリン以外が使われないよう、新燃料の話をでっちあげたのだ。
今回の活躍でメーターも有名になり、町はさらににぎわう。
マックミサイルは次の任務があると誘うが、
メーターはここが俺の場所だと断るのだった。

 と言う訳で、車の世界を描いたアニメの第2弾。
前作の主人公であるマックイーンは、世界3国(日本を含む)に渡るレースに参加。
同行するレッカー車のメーターはマイペースでドタバタ騒ぎを起こし
スパイ事件に巻き込まると言う訳。ボンドカーを思わせるスパイカーが登場。
前作は退屈だったが、本作はスパイものだからと言う訳ではないが、
テンポが良くて個人的にはこちらの方が面白い。そして画像が異様に綺麗。

TV放送 2012/11/15 WOWOW 2000-2147
 

カーツーム(1966年英)

ゴードン将軍 (チャールトン・ヘストン)
スチュアート大佐 ゴードンの見張り役
マフディー 反乱軍のリーダー(ローレンス・オリビエ)

 1880年代。スーダンを牛耳る回教徒マフディーの反乱軍に対するため、
英国は軍隊を送り込むが敗れてしまう。
失態を繰り返さない為、首相は追加の軍隊を送らない事を決断。
過去にスーダンで成果をあげたゴードン将軍を送り、収拾をつけさせようとする。
ゴードンは、かつての支配者ゾバーに協力を求めるが、私怨のあるゾバーは拒否。
あてのないままスーダン入りしたゴードンは、人々の大歓迎を受ける。
マフディーと交渉するが決裂。
軍隊を要請し、要塞を作って立てこもる事に。

 やむなく首相は軍を送るが、その目的はゴードンの救出のみだった。
やがて、援軍が来ないと知ったスーダン人に不満が高まり、マフディーに寝返る者も。
マフディーの部下が暴走し、ゴードンの屋敷を襲撃。ゴードンは殺されてしまう。
その後、スーダンは飢餓に苦しみ、英国は恥辱にまみれた。
マフディーは数ヶ月後に死ぬが、死因は不明とされる。
ゴードンは銅像が作られるのだった。

 と言う訳で、チャールトン・へストン主演の歴史物。
19世紀末に、スーダンで回教徒による反乱が発生。
鎮圧に失敗した英国は、さらなる恥を重ねる事は出来ないと、
へストン将軍に対応を委ねる。
かつてこの地で成果を上げたへストンは人々に歓迎されるが、
軍を連れてきた訳ではないとわかり、失望される。
回教徒のリーダー、ローレンス・オリビエ(!)との交渉も決裂。
英国内にへストンを救出しろと言う声が高まるが。。と言う展開。
歴史物がよく似合うへストンだが、今回は政治の思惑に振り回された男と言う感じ。
状況がなかなかわかりにくい上に、映画としていまいち盛り上がらない。

TV放送 2015/10/01 イマジカ 0900-1115
 

ドルフ・ラングレン ガーディアン(2009年米)

マイク・リギンズ 元特殊部隊(ドルフ・ラングレン)
コネリー CIA(マイケル・パレ)
アナ・ゲイル 誘拐された女性
ウラド・カラジェフ 誘拐したボス

 元特殊部隊のマイクは、
CIAコネリーから誘拐された米人女性の救出を依頼される。
私設軍隊を持つウラドの屋敷を襲撃し、アナを救出。
だが、アナは自分の意思でウラドの所へ行ったと言い、
2人はコネリー一味の追跡を受ける羽目に。
実はアナは死んだ大富豪の娘で、経営権を狙う叔父トレント一味に狙われていたのだ。
隠れ家も襲撃を受けるが、トレントとコネリーを倒した2人は米大使館へ。
晴れてアナは大富豪となるのだった。

 と言う訳で、ドルフ・ラングレン主演のアクション。
ドルフは元特殊部隊で、CIAマイケル・パレに依頼されて、
誘拐された米人女性を救出する事に。
だが、女性は誘拐などされていないと言い、
何やら企みがあるらしきパレ一味に追われると言う訳。
ドルフもパレも、近年珍しい出ずっぱりで、その点は好評価。
ただし、物語が面白いかと言うと、パレが怪しいのは序盤にわかり、
後は延々と追われるだけで工夫がない。
やってる事は、ガントレットと変わらないんだけどね。
撃ち合いや爆破を入れとけば、
それなりに受けるやろと言う発想がいけないんでしょうか。

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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年米)

ピーター・クイル 地球人(クリス・プラット)
ロケット 過激なアライグマ(ブラッドリー・クーパー)
グルート 植物型生命体(ヴィン・ディーゼル)
ガモーラ ロナンの娘(ゾーイ・ザルダナ)

ノバ軍の警察 (ジョン・C・ライリー)
警察の隊長 (グレン・クローズ)
ヨンドゥ ピーターの盗賊仲間(マイケル・ルーカー)
コレクター (ベニチオ・デル・トロ)
ドラックス ロナンに恨みを抱く
ネヴュラ ガモーラの義妹

 1988年地球人の少年ピーターは、宇宙船にさらわれてしまう。
 26年後。スターロードと称する盗賊になっていたピーターは、惑星モラグにいた。
不思議な力を持つオーブをめぐる争いに巻き込まれ、
騒ぎを起こした連中と共に刑務所へ。
極悪なロナンを裏切った娘ガモーラ、アライグマ風の宇宙人ロケット、
植物型生命体グルートと言った連中で、騒ぎを起こして脱走。
 一同は互いを信用していなかったが、
襲撃で宇宙に放り出されたガモーラをピーターが助ける。
その代わりに、ピーターはかつての盗賊仲間ヨンドゥに捕らわれ、
オーブはロナンの艦隊に奪われてしまう。
ピーターは、ヨンドゥに裏切り者とされるが、オーブを取り戻すと称して話をつける。
再びロケットらと合流して、ロナンの艦隊を襲撃。
大暴れした末に巨大戦艦を墜落させるが、植物型生命体のグルートが犠牲に。
ピーターらは、オーブの力でロナンを吹き飛ばし、オーブは封印される。
オーブはヨンドゥに渡されるが、ひそかにピーターが偽物にすり替えていた。
ピーターの父親は地球人ではなく古代の者で、だからオーブに耐えたのだと判明。
グルートは挿し木から再び育ち始め、一同はピーターに従うと誓うのだった。

 と言う訳で、マーベルのアメコミ実写版映画。
主人公ピーターは、宇宙人にさらわれて盗賊になった地球人。
強大な力を持つオーブと言う玉を取り戻す為、
様々な星の宇宙人たちとチームを組む事に。
お調子者の主人公以下、乱暴なアライグマや、
「私はグルート」しか話せない木みたいな宇宙人などで、キャラがなかなか面白い。
個人的にはアベンジャーズなんかより楽しめた。

TV放送 2015/11/28 WOWOW 2200-0000
 

ガープの世界(82)

監督 ジョージ・ロイ・ヒル

 看護婦ジェリー(グレン・クローズ)は男を毛嫌いし
瀕死の戦士の精子で妊娠し、ガープ(ロビン・ウイリアムズ)を出産。
ガープは恋人ヘレンの希望で、作家になるためニューヨークへ。
ジェリーも執筆し、彼女の著書は評判になり、女性運動に引っ張られる。
ガープはヘレンと結婚。一方、ジェリーの信者はその活動を過激化させる。
ヘレンは大学の生徒マイケルと親密になり、怒ったガープは2人の車にぶつけ
マイケルは一物をかみ切られ、次男ウォルトが死ぬ。夫婦仲は何とか回復。
ガープはジェリーの活動を非難。ジェリーは演説中に撃たれて死ぬ。
信者に恨まれるガープは、ついには撃たれて死ぬ。

 と言うわけで、数奇な運命を体験したガープの物語だが、
どちらかと言うと母ジェリーの話の方が印象深い。
ガープの方はヘレンの浮気の件が妙に後味が悪く、罰せられず仲直りするのも不自然。
ジェリーの信者で性転換したロバータにジョン・リスゴー。強引な役柄。
ジェリーの母にジェシカ・タンディ。

TV放送 98/12/02 BS05 20:00-22:20
 

カーリー・スー(91)

監督 ジョン・ヒューズ

 冷徹な女弁護士ドリスは、ビル(ジム・ベルーシ)と娘カーリー・スーと言う
当たり屋にかかり、食事をおごらされ、泊める羽目に。
スーが学校に行っていないと知るが、
死んだ母親に彼女を託されたビルは、彼女を縛りつけたがらない。
やがてビルは仕事を得て、ドリスにペテンで食事する方法を教えたりする。
ドリスの恋人ウォーカーの連絡で、スーは児童保護センターへ。
ドリスは議員を脅して、児童センターに圧力をかけ、スーを引き取る事に成功。
養女として引き取り、ビルと結婚する事に。

 と言うわけで、子供づいたジョン・ヒューズの映画。
ペテンの手口が笑え、最後にスーと再会するシーンは感動的。
音楽はジョルジュ・ドルリュー

TV放送 93/06/15 BS05 20:00-22:00
 

ガール・ネクスト・ドア(2004年米)

 生徒会長マシューは優秀な生徒だが、恋愛には無縁。
ある時、隣の家にセクシー美女ダニエル(エリシャ・カスバート)が越してくる。
のぞき見がばれるが、かえって親密に。
ところが友人から彼女が元ポルノ女優だと知らされ、モーテルへ連れて行くが
安っぽい女と思われた事に失望するダニエル。
結局、かつてのプロデューサーケリーに誘われ、ベガスのイベントへ行く事に。
あきらめられないマシューは、ダニエルに想いを伝え連れ帰る事に成功。
怒ったケリーは、マシューをだまして泥棒のマネをさせた上、
薬でスピーチを失敗させ奨学金を反故にし、カンボジア学生への基金を横取り。
このままでは退学のマシューは、ダニエルと協力し、ひそかにAVビデオを撮影。
ケリーは儲けを横取りしようとするが、拒否すると両親にばらすと言う。
だが、性教育ビデオとして撮影したため両親も納得。
ビデオは空前のヒットとなり、マシューは自身で金を稼いで大学へ行く事に。

 と言うわけで、TV「24」で、ちょっとHな魅力を発揮するエリシャ・カスバート
が主演の映画で、彼女が元ポルノ女優という設定。
当然なんかHな展開を期待するのだが、せいぜい下着姿止まりで拍子抜け。
彼女は1人だけ見ると、それっぽいのだが
後半に本物っぽい人たちが出てきて、それに比べるとちょっと違う感じ。
物語は、AVとか好きな青少年が思いつきそうな展開と言える。

TV放送 2006/03/07 BS05 1310-1510
 

海外特派員(48)

 監督 アルフレッド・ヒッチコック

 1939年。ニューヨークの新聞社は、戦争の可能性を調査するため、
ジョーンズを海外特派員として欧州に派遣。
秘密条約に関係するメア氏を取材するためだが、目の前でメアは殺される。
ジョーンズは、万国平和党首フィッシャーの娘キャロルらと犯人を追跡。が、見失う。
逆回りする風車を不審に思い、調査すると、死んだはずのメアがいた。
何者かが、替え玉を殺して、ひそかに条約の内容を聞き出そうとしていた。
ジョーンズは警察を連れて戻るが、もぬけの殻。
彼はフィッシャーに一件を説明するが、実はフィッシャーも一味だった。
ジョーンズの護衛にルーリーと言う男がつくが、
展望台でジョーンズをつき落とそうとし、誤って転落死。
真相を知った別の新聞社のフォリオットは、
キャロルを誘拐したと称して、メアの居場所を聞こうとするが失敗。
フィッシャーは飛行機で逃亡をはかるが、ジョーンズらも同行。
だが、ドイツとの戦争が開始し、機は独軍に撃たれ海に墜落。
定員オーバーの羽根から、フィッシャーは身を犠牲にして海に飛び込む。
キャロルは、父の件を記事にする事を承諾。
ジョーンズは特ダネをモノにして、有名な記者となる。

 というわけで、ヒッチコックの奇想天外なスパイもの。
ジョーンズがあれよあれよと事件に巻き込まれるわけだが、
ヒロインの父親が犯人というのは、変な展開。
最後に水中に飛行機が落ちるのは見せ場だが、必然性はあったのか。

TV放送 91/12/19 BS11 22:00-00:05
 

怪奇!吸血人間スネーク(73)

 ヘビ学者ストーナ博士はデビッド(ダーク・ベネディクト)を助手に。
博士は免疫と称して、何かをデビッドに注射し続ける。
彼の怪しげな研究に批判的なカールらを、ヘビの毒で抹殺する。
デビッドの体には異変が。体の色が変わりウロコが現れる。
博士の娘クリスは、サーカスで前の助手ティムがヘビ男となっていたのを発見。
急行するが、デビッドはすでにただのヘビに変貌。
博士は他のコブラを始末しようとしてかまれ死に、デビッドもマングースにやられる。

 と言うわけで、怪人に変身するB級SFなのだが
怪しげな注射を打たれ続ける助手もマヌケだし、ダーク・ベネディクトとしても汚点。
中途半端な怪人になると思ったのだが、ただのヘビになってしまい驚き。
でも恋人には見分けがつき、マングースにやられるのもマヌケ。
こんなバカな映画を、数年後に「ジョーズ」を作る製作者が製作。

TV放送 99/02/14 BS05 22:00-23:40
 

会議は踊る(31)

 ナポレオンがエルバ島に流刑になるが、再びパリに戻るとの噂が流れ
欧州各国の君主たちは、戦々恐々として会議をする事に。
ロシア皇帝も訪れ、パレードでクリスチーネ嬢は花束を渡そうとするが、
爆弾と思われて逮捕。だが、皇帝は彼女を気に入り、招かれ、有頂天に。
二人の仲は話題になり、敵対するメッテルニヒ皇帝は、
ロシア皇帝が会議を休めば、有利に運べるとほくそ笑む。
罠に気づいた皇帝は、影武者にクリスチーネの相手をさせ、本人は会議場へ。
メッテルニヒは、舞踏会場から皇帝を出さないよう画策。
皇帝は貧民救済のため、人々にキスを売ると言い、影武者にその相手をさせる。
だが、行列にいたクリスチーネを見て、本物の皇帝はキスして踊り出す。
会議は進まず、ナポレオンはエルバ島を脱出して人々は大あわてする。
皇帝も国に戻らなくてはならなくなり、
ショックを受けたクリスチーネは、夢のようにすばらしい一時を体験したと感じた。

 と言うわけで、ちょっと古い映画だが、主題曲が有名なので見た。
皇帝と娘が恋に落ちる話で、ローマの休日なんかにも通じる永遠のテーマだが
物語の設定が古いし、何かと言うと歌ってばかりいる物語の展開がやや退屈かも。

TV放送 2000/12/12 BS11 2100-2240
 

がい骨(1966年英)

クリストファー・メイトランド博士 収集家(ピーター・カッシング)
フィリップス卿 収集家仲間(クリストファー・リー)
マルコ 珍品を売る男

 オカルト品の収集家メイトランド博士の所へ、マルコと言う男が訪れる。
持ってきたのはサド侯爵の骸骨と称する一品で、
関わった者は皆悪霊の仕業で死んだと言う。
自分から盗まれた物だと言う収集家仲間フィリップス卿は、骸骨には関わるなと言う。
博士は半信半疑だったが、次第に幻覚を見るように。
気がつくとマルコは死んでおり、博士は骸骨をいただいてしまう。
それに気づいた隣人や卿を殺害。
さらに妻ジェーンを殺そうとするが、思い留まって骸骨にナイフを刺す。
すると博士は、骸骨に追い回されて、殺されてしまう。

 と言う訳で、ピーター・カッシング主演のホラー。
オカルト品の収集家であるカッシング博士は、サド侯爵の骸骨と称する一品と出会う。
眉唾と思うが、実は骸骨が持つ悪霊にとり憑かれていくと言う話。
サド侯爵が悪魔だったみたいな意外な設定だが、
サド侯爵と言う人選が微妙で、物語の方もたいして展開しない。
クリストファー・リーも収集家仲間として出てます。

TV放送 2015/11/05 ザシネマ 1115-1238
 

海獣ガジュラ(98)(TV放送)

 生物学者ジャックは、息子ブランドンと某国の調査に。
海岸で謎の死亡事故が多発し、ジャックは立入禁止を決めるが不満の声も。
海岸に人間大の謎の怪物が上陸し、麻酔で捕らわれる。
どうやら廃棄された農薬の影響で突然変異した生物で、地震で海溝から現れたらしい。
巨大な母親が助けに現れ軍が出動。デレクらは子供を撃って儲けようとし逃げられる。
ジャックは、ブランドンがかくまっていた赤ん坊を囮におびき寄せる事に。
再度上陸した母親は軍の攻撃で死ぬ。だが今度は父親が出現。
赤ん坊を利用し、海溝へ誘導する事になるが、デレクは赤ん坊を奪おうとするが
父親が船を破壊。怪物親子は海溝に行き、爆破で閉じこめられる。

 と言うわけで、怪獣の子供を親が助けに来るのは昔からあるネタだが
どう見ても作り物の怪獣が、親子4匹も出てくるのには苦笑させられる。
ジョーズ的な展開やら、儲けようとするヤツの登場などありきたりで
最後に海溝に生き埋めにするのも、あれでは死なないか気になるし。

TV放送 1999/12/17 BS05 2010-2350
 

怪獣大決戦ヤンガリー(2000年韓国・アメリカ合作)

 教授は化石を発見するが、何かが爆発。仲違いするキャンベル博士だけが生き残る。
記者バドは、キャンベルとホリーが巨大な恐竜を発掘していると知る。
遺跡の文字を解読した所、ヤンガリーが甦り、人類が滅びるとある。
作業員の事故が続き、批判的なホリーを追い出す。異星人は怪獣ヤンガリーを蘇生。
怪獣は暴れ出し、キャンベルを踏みつぶし電流に乗って移動。
軍が攻撃体制に入るが、返り討ちに合う。怪獣は市街地に来て大混乱に。
宇宙安全局のミルズは怪獣の秘密を利用しようとする。
軍は白兵戦で怪獣を攻撃。制御不能となり、異星人は新たな怪獣サソリゲスを出す。
サソリゲスの攻撃でヤンガリーは窮地に。だが危機一髪反撃して倒す。
ヤンガリーも傷つき、軍が核攻撃しそうになるが、危機一髪中止に。
宇宙船は撤退し、ヤンガリーは無人島に運ばれて暮らす事となる。

 と言うわけで、北朝鮮が作ったプルガサリと混同していたが、
こちらは韓国製の、どうやらシリーズものらしく、
ハリウッド版ゴジラに対抗して、今風にアレンジした物らしい。
米国の会社と共同製作らしくて、全編、アメリカ人しか出ないが、
どうも国とか土地とか明確でなく、無国籍映画という感じ。
登場人物は極力少なく、
軍の基地で、宇宙からの攻撃に対処するような施設に、
7人くらいしかおらず、
将軍と称する連中が、3人くらいでいろいろ討論するが、
あまりにも人が少ないらしくて、電話番みたいになってるし、
宇宙を監視していたはずの大尉が、怪獣退治にも乗り出す始末。
宇宙人が地球を侵略するのに、たった1匹の怪獣を使用して、
1つの都市だけを破壊するという展開は
時代遅れとは言え、日本でもよくあった事だから良しとしても、
ラスト15分になって、今まで出てこなかった新怪獣が現れて、
今まで悪だったヤンガリーが、善に寝返るなんて、
ゴジラとかガメラとかの数作の流れを、1作でやってしまった安易さ。
さらに強力な怪獣を倒すには、怪獣とぶつけるしかないとか、
怪獣がどうもいいヤツらしいと分かったとか、そう言う展開もないのに、
いい大人が、安易に「ヤンガリーがんばれ!」なんて応援しているのを見ると、
もうこれは子供向けとしか言いようがない。
特撮の方は、CG多用という所だが、怪獣のデザインもさることながら
CGの出来がかなり悪く、人間が写っている実写シーンから、
いきなりゲームのような画像に早変わりして面食らう。
全体的にソフトフォーカスのような感じにして、
しかも全編夜のシーンにしてごまかそうとしたようだが、
全然ごまかされない。
まあ、これで出来が良ければ、日本のあそこの方向性も変わるのかも知れないが、
こんな出来であるのを見てしまうと、
まだまだ今のままでいた方が良さそうに思えてしまう。

TV放送 2002/11/09 BS05 2200-2350
 

海底二万哩(54)

 1868年。南太平洋で船舶沈没事件が続発。怪物がいるとの噂が。
合衆国は、アロナクス教授に調査を依頼。3カ月たった時、怪物が出現。
衝突で、教授と助手コンセイユ(ピーター・ローレ)、
モリ打ちネッド(カーク・ダグラス)が漂流。怪物に近づき、それが潜水艦と知る。
ネモ船長(ジェームズ・メーソン)のノーチラス号で、彼らは海産物のみで生活。
教授はそのすごい発明に感嘆する。
囚人だった彼は、脱走しバルケニアでノーチラスを建造。これは人間への復讐だった。
教授をよそに、ネッドらは脱出を計画。島の位置を手紙に書き、瓶を流す。
座礁のスキにネッドは逃走をはかるが、人食い人種に出会い、逆戻り。
巨大イカに襲われるが、ネッドがネモを助け出す。
しかし、島は軍が包囲。ネモも撃たれる。仲間は共に死ぬ決意だ。
ネッドらは脱出に成功。島は爆発し、ノーチラスは沈んでいった。

 と言うわけで、怪物と呼ばれる潜水艦をめぐるSF。
潜水艦が珍しくない現代で見ると、ちとピンとこない面もある。

TV放送 93/08/28 04CH 01:50-04:24
 

海底2万マイル(TV作品)

 世界各地の海洋で謎の物体が目撃され、ピエールは巨大生物と主張。
リンカン号で調査に向かうが、その正体潜水艦ノーチラス号に襲われ捕らわれる。
ネモ船長(マイケル・ケイン)は最新技術を集め、陸に頼らない生活を確立。
だがクジラ取りランド(ブライアン・ブラウン)と黒人のケープは
捕らわれている事に不満で、何度も逃走を図るが、ネモは秘密が漏れる事を恐れる。
ネモの娘マーラ(ミア・サラ)によると、海底を破壊し地震を最低限にしようとするが
自然の操作にはマーラもピエールも反対だ。
2万マイルを航海し、海底のアトランティスへ到着。そここそ理想の世界だ。
だがランドが浸水させ、マーラは復讐に来たリンカン号に捕らわれる。
そうとは知らずネモは魚雷でリンカン号を撃沈。
乗り込んできたピエールの父である教授に艦を奪われそうになるが自爆する。
ピエールは奇跡的に救助され、この話はジュール・ベルヌが小説に。
ネモとマーラがどうなったかは不明のままだ。

 と言うわけで、かつてカーク・ダグラスがランドを演じた映画のTV版。
ネモの偉大な力を描くよりは、ランドが執念で逃走を図るあたりがしつこく描かれ
ちょっと退屈。最後にはみんな死んでしまった感じであまり面白くない。

TV放送 99/03/28 BS05 11:35-14:45
 

怪物の花嫁(56)

 ボルノフ博士(ベラ・ルゴシ)は、人々を超人にする実験台にしていた。
謎の失踪事件に、記者ジャネットは博士に疑いをかける。
だが捕らわれ実験台に。助手ロボが反発し、彼女を逃がし、博士を実験台に。
怪力になった博士はロボを倒すが、警察に追われ沼に落ち、大ダコに倒される。

 と言うわけで、史上最低監督エド・ウッドの第2作。
怪しい博士や大ダコは何度も見ているので、最低とは決めつけられない気もする。
もっとも、博士がタコと格闘するシーンは、タコがまったく動かないのでかなり強引。

TV放送 97/04/17 BS05 01:10-02:20
 

壊滅暴風圏 カテゴリー6(2004年/米)

ミッチ 発電所職員
エイミー TVキャスター
ローラ エイミーの妹
トミー トルネードチェイサー(ランディ・クエイド)
グッドマン所長 気象学者(ブライアン・デネヒー)
ダン レクサー社職員

 気象学者グッドマンは、シカゴへ暴風雨が接近するのではと予測に賢明だ。
電力会社レクサー社は、人件費削減のためシステムを切り替え、
ハッカーによる侵入の危険性が増す。
キャスターのエイミーは、
レクサー社のダンからシステムの問題を聞き出し告発しようとする。
巨大な嵐がシカゴへ。停電で大混乱となる。
実はシステムの弱点を警告しようとしたダンの仕業だった。
カテゴリー6級の嵐と考えるグッドマンは、
竜巻追跡のプロトミーに調査させるが、さすがのトミーも竜巻に飲み込まれる。
グッドマンには誤報でパニックを起こした過去があり、発表をためらうのだが。
竜巻と嵐が合体し、原爆の50倍の威力に。
発電所職員ミッチの要請で、非常用送電を受けるが、
オーバーロードになり高圧電流でダンが死ぬ。
閉じこめられた妹ローラを救出するためエイミーは奮戦。
嵐は去り、エイミーはレクサー社の問題を告発する事を決意する。

 と言うわけで、超巨大な竜巻やら嵐やらで大変な被害が出ると言う話で
まあ、その部分はCGでごまかすわけだし、
どれくらいすごいのかは、物語的にいまいち伝わらない。
俳優も有名どころはブライアン・デネヒーとランディ・クエイドだから
最初からハードルが低いのか。

TV放送 2007/12/20 12CH 2100-2254
 

壊滅暴風圏II/カテゴリー7 前篇/後篇

ロス・ダフィ 気象学者
ジュディス・カー 連邦緊急事態管理局長。ロスの元恋人
トルネード・トミー トルネード調査のプロ(ランディ・クエイド)
ゲイル ロスの妻。電力会社関係者
レイラ ロスの娘
スチュアート ジュディスの息子
議員 ジュディスの父(ロバート・ワグナー)
ギャビン ジュディスの弟。刑事
ブリジット ギャビンの妻。記者
ドニー・ホール 牧師。宗教団体の教祖
ペニー ドニーの妻。ドニーを影で操る
モンティ ペニーの部下。宗教を盲信し誘拐事件を起こす
大佐 気象観測のプロ(トム・スケリット)
ホースト長官

 各地に甚大な被害を与えた嵐は収まったが、パリ、エジプト等で新たな嵐が発生。
破壊を続け、ロス教授はさらなる被害が出ると予知する。
元恋人の連邦緊急事態管理局長ジュディスは、彼の言葉を信じ対策を打とうとする。
地上では、前回死んだかと思われたトミーがデータ採取。
上空では、この道のプロである大佐が観測を行う。
一方、度重なる災厄に信者を集める教団は、
聖書を再現するためロスの子供たちを誘拐する。
やがて嵐がNYを直撃し、都市を破壊する。

 ロスは嵐と竜巻が首都でぶつかり、見た事もないカテゴリー7の災害になると予知。
それを防ぐためには、都市部の温度を下げる必要があり
すべての電力を止めなければならない。しかしこれには長官が反対。
大佐は身を犠牲にデータを採取。
ロスらは捕らわれた子供たちを救出し、妻ゲイルが電力を止めるため奮戦。
子供たちは救出され、電力停止で嵐も収まっていった。

 と言うわけで、巨大な嵐が発生したと言う話の続編。
正直、記憶に残ってるのは、ランディ・クエイドが死んだ事くらいだが、
そのクエイドがどっこい生きていたと再登場。
物語は首都を破壊から防ごうとするので、その分派手に。
ロバート・ワグナーやトム・スケリットと言う出演者もそこそこ。
CSIのデルコもちょっと出てる(大佐の助手役)。
ハリケーンと嵐がぶつかって最悪の事態なんて展開だが、両者の違いがよくわからず。
嵐の描写だけにしておけばいいのに、誘拐事件とか絡めて薄まった感じ。
停電させるのに、妙に苦戦したりするシーンが続くし、半分の尺で問題ない気がする。

TV放送 2010/02/14 WOWOW 1510-1820
 

壊滅暴風圏 ファイナル・カウントダウン(2008年カナダ)

ジム 副市長。元消防士
キャシー・ローレンス 気象学者。ジムの妻
ロリ ジム夫婦の姪
ブライアン・フリン 新人消防士。ロリの恋人に
ジョン・レオナルド 市長
クイン NASAの博士

 NY各地で竜巻が発生。被害が出る。
気象学者キャシーは、木星の渦にあたる大赤斑が発生していると言う。
自由の女神が破壊され、消防士ブライアンとキャシーの姪ロリが閉じこめられる。
被害は拡大し、放電で感電死する者や超低温で凍死する者も。
キャシーは人工降雨で阻止する事を提案。
だが、NASAの科学者は反対し、市長はこれに従う。
キャシーの夫である副市長ジムは、降雨を強行。
市長は竜巻に巻き込まれ、ブライアンも救助作業で犠牲に。
竜巻は収まり、市長となったジムは市の復興に尽力する事になる。

 と言うわけで、巨大な嵐が発生するシリーズの題名を拝借。
完結編みたいだけど、カナダ製で無関係。
あちこちで竜巻が発生し、次第に巨大になり、
木星の渦と同じ物ができたと言うからスケールはでかいが、
描かれてるのはあくまで市内の話。一応NYなんだけど地方都市に感じられる。
主人公夫妻が妙に活躍すると言う、この手の話にはありがちな展開。
解決法をめぐって対立したりするが、
反対したNASAの人がどうなったかよくわからず、
中途半端な姿勢を見せた市長が犠牲になるのは、図式的にスッキリしない。

TV放送 2010/02/14 WOWOW 1820-2000
 

カウボーイ&エイリアン(2011年米)

ジェイク 記憶がない男(ダニエル・クレイグ)
タラハイド大佐 町を牛耳る人物(ハリソン・フォード)
エラ ジェイクに声をかける謎の女性
牧師 ジェイクを助ける
タガート 保安官
パーシー 大佐の息子
ドク 酒場の主人。医師

 気が付くと男は負傷しており、腕に奇妙な装置を付けられていた。
近くの町で牧師に助けられるが、自分が何者で、なぜ負傷したかも覚えていない。
その町は、金脈をあてにして作られたが、金が出ず寂れていた。
町はダラハイド大佐が牛耳り、大佐の息子パーシーが人々に金をせびり騒ぎを起こす。
男がパーシーをあしらい、保安官がパーシーを逮捕。だが、男もまた逮捕される。
実は男はジェイクと言う名で、数々の犯罪で手配されていたのだ。
かつて金を盗まれた大佐がかけつけ、にらみ合いに。
その時、謎の飛行物体が現れ、保安官やパーシーらを連れ去る。
見た事もない敵で、唯一有効な攻撃はジェイクの腕の装置だけだ。
大佐はジェイクに協力を求め、同じように家族を連れ去られた連中と、敵を探す事に。
エラと言う女性は、ジェイクだけが頼りだと同行する。
途中、襲撃を受け、牧師が犠牲に。
さらに追い剥ぎに会うが、彼らはジェイクのかつての手下だった。
一味は、ジェイクが金貨を持ち逃げしたとにらみ合いに。
ジェイクは装置でボスを倒し、馬をいただく。
その時、再び飛行物体の襲撃を受け、エラがさらわれる。
何とかジェイクが助けるが、深手を負ったエラは死んでしまう。

 一行はアパッチ族と合流。彼らも追跡に協力する。
ジェイクはエラを埋葬しようとするが、彼女が蘇り驚かせる。
実は彼女は遠い星から来て、溶け込むために人間の姿をしていたのだ。
エラの種族も敵に滅ぼされており、倒すために協力したいと言う。
捕われた者は、弱点を探るため研究され、長くは生きられないのだ。
ジェイクは失われていた記憶を取り戻す。
彼は恋人と捕われ、恋人は研究の結果灰にされた。
ジェイクもまた、腕に装置をつけられるが、暴れて逃げ出したのだ。
ジェイクが捕われていた場所を思い出し、その地点へ。
そこには巨大な宇宙船があり、金塊を掘り出していた。
ジェイクはかつての手下を引き連れ、襲撃。激しい戦闘となる。
エラとジェイクは船内へ。捕われていた人々を解放する。
エラは、ジェイクの腕の装置をはずし、それを持ってさらに中へ。
戦闘で宇宙船は崩壊を始め、敵は退散しようとする。
ジェイクらは脱出するが、残ったエラは装置を作動させ、宇宙船を破壊。
金が出て、町は再び栄えるように。
共に戦った者として、人々に仲間意識が芽生える。
大佐らは、悪人だったジェイクは死んだものとして彼を受け入れようとするが、
ジェイクは再会を約束して去るのだった。

 と言うわけで、インディことハリソン・フォードは、
初代007のショーン・コネリーと親子を演じた事があるが、
月日は流れ、今回は現役007のダニエル・クレイグと共演。
舞台は西部劇の時代で、ダニエルは自分が何者か記憶がない人物。
町の大物のどら息子をたしなめる、正義のヒーロー的動きを見せる。
一方、どら息子の父で、町を我が物顔で牛耳るのがハリソン。こちらの方が悪人ぽい。
ところが、実はダニエルは札付きのワルで、
ハリソンの金を奪った事もあったのだ。(ただし記憶がない)
いい人ぽい主人公が、本人も記憶がないが、実は悪人だったと言う展開は、
アンノウンとか白い恐怖のノリだか、そういうサスペンスではなく、もう一捻りあり。
西部劇の時代に、エイリアンが地球を攻めてきていて、
ダニエルらはそれと戦う羽目にと言う展開。
エイリアンが攻めてくるのは、現代か未来が多いが、
別に過去に来ててもいいじゃんと言う発想の話。
ダニエル、謎の女性、ハリソンと手下、保安官ら町の人々、ダニエルのかつての手下、
アパッチ族なんて面々が、互いの利害を越えて、敵から町を守るために手を組む展開。
冷戦時代に、宇宙からの侵略でもあれば、米ソが手を組むんだが、と思ったものだが、
まさにそんな発想で、最後に皆が仲良しになるあたりは、
ちょっと甘っちょろい感もあるが、全体的にはそこそこ面白かった。

TV放送 2012/09/23 WOWOW 1930-2145
 

帰ってきた白バイ野郎ジョン&パンチ(1998年)

 ジョン:白バイ隊の警部
 パンチ:ジョンの元相棒。白バイ隊へ舞い戻る
 ルーレット:白バイ隊員。若手だが強気
 ブルース:白バイ隊員。追跡で事故起こす
 メイトランド:交通局勤務。一味の犯罪に気づく
 モニカ:高級車窃盗団のリーダー
 サンディ:白バイ隊員。ジョンの妻
 フランク:パンチの息子

 白バイ隊を抜けて音沙汰なしだったパンチ(エリック・エストラーダ)が舞い戻る。
今は警部となった元相棒ジョン(ラリー・ウィルコックス)らと再会。
高級車をメキシコへ売る窃盗団が発生。パンチは若手のルーレットと組む事に。
一味は狙った車に装置を付けて故障を起こさせ、停車した所で奪うのだ。
一味を追うブルースが事故を起こして負傷する。
派手な追跡をしたパンチに、ジョンも手を焼くように。
交通局のメイトランドは、一味が観光バスを改造しそこを基地にしている事に気づく。
一味のリーダー、モニカはメイトランドとジョンを捕らえバスで逃走。
パンチが追跡しジョンを救出。モニカを捕らえる。
パンチは再び北へ行くと言い、ジョンらに別れを告げる。

 と言うわけで、人気のあったTVシリーズのその後を描く作品。
ラリー・ウイルコックスはともかく、エリック・エストラーダの太り方はひどい感じ。
よくよく考えると、シリーズの方も軽く見た程度で他の登場人物とかはピンと来ず。
だいたい、元同僚とは言え、フラリ現れた男に任務を任せるなんて。

TV放送
 

帰って来た老スパイ(88)(TV作品)

 スパイのクロフォード(スコット・グレン)は、
サミットを有利に進ませる情報を持つと言う、ヒグビーを連れ帰る任務に就く事に。
ヒグビーはかつて仲間だったが、裏切ってソ連へ亡命した過去があった。
彼は末期ガンで、ガセネタで故郷へ帰るのが目的だった。
国務省はヒグビーの始末を指示。だがソ連は彼を追ってくるのを不審に思う。
ヒグビーが何らかのソ連の秘密をつかみ、米国内にもソ連の者がいるらしい。
国務省の高官ネリマンが、実はソ連側の人間だと気づく。
ネリマンは次官の急死でサミットの代表に。だが、ヒグビーの証言で正体が判明。
クロフォードが見守る中、ヒグビーは息絶える。

 と言うわけで、東西の関係に揺り動かされるスパイの悲哀と言う感じだが、
ちょっと入り組んだ感じを出していて、おかげでわかりづらい所も。
当初仕事を指示したドケットにウイリアム・アサートン。

TV放送 97/12/05 12CH 13:00-15:00
 

帰らざる河(54)

 黄金を求める男たちで堕落した交易場へ。
マット(ロバート・ミッチャム)は、初めて会う息子マークを連れ出す。
酒場の歌手ケイ(マリリン・モンロー)の恋人ハリーは、カードで金鉱を入手。
登録するため、イカダでクワンシルの町へ向かう。
マットらは農場生活をするが、インディアンが迫っている事を知る。
イカダで苦戦するケイらを救出。急流を乗り切るのは無理だ。
ハリーは馬と銃を奪い、戻ると約束して町へ。ケイはマークを助けるためとどまる。
インディアンが迫り、マットらはやむなくイカダで逃げる。
ハリーを非難するマットに、ケイは彼が殺人で刑務所にいたと指摘。
聞いていたマークはショックを受けるが、それは友人を助けるためだった。
急流を越え、マットは強引にケイに迫る。
ハリーに金山を奪われたコルビーらが、ケイをつれ去ろうとするが、逆に銃を奪う。
イカダは進み、インディアンが出現。コルビーもやられたようだ。
撃ち合いになり、急流へ逃げきる。
カウンシルに到着。ハリーは、金山を固持してマットを殺そうとする。
マークが銃を撃って、ハリーは死ぬ。
ケイは再び酒場で歌手となるが、マットが連れ出す。

 というわけで、モンローが主役の西部劇。主題歌も有名。
でも、西部劇としては、話がイカダばかりで、インディアンもただの悪者で
底が浅すぎる気がするが。

TV放送 92/07/28 04CH 03:00-04:55
 

カオス(2006年カナダ英米)

コナーズ刑事 (ジェイソン・ステイタム)
シェーン・デッカー コナーズの相棒。父は有名な刑事(ライアン・フィリップ)
スコット・カーティス 自称ローレンツ(ウェズリー・スナイプス)
カーロ コナーズの同僚
ジェンキンス 警部
テディ 女刑事。コナーズと恋人関係
デーモン・リチャーズ 現場から逃走した男
ジーナ デーモンの恋人
クリス・リー コンピュータ技師。現場に指紋が
ハリー 証拠係

 橋で議員の娘が人質にとられる事件が発生。
コナーズ刑事は誤射で娘を死なせ、停職処分を受ける。
数ヵ月後。ローレンツと名乗る男と一味が銀行を襲撃。
人質をとり、交渉役にコナーズを要求する。
上司はコナーズに、新人のシェーンと組む事を指示。
SWATが突入。人質は救出されるが、一味は爆発に紛れて逃げてしまう。
シェーンは、犯人の言葉がローレンツ教授のカオス理論に基づいていると考える。
監視カメラにあった映像から、現場を立ち去る逮捕歴のあるデーモンを発見。
デーモンの家で5万ドルが見つかる。
4か月前に強奪された紙幣で、証拠保管庫から盗まれたのだ。
警察内部の者が関与しており、同僚カーロに疑いが。
カーロは一味だったが、ローレンツに裏切られたようだ。
現場のパソコンに、コナーズに逮捕された経験があるリーの指紋が見つかる。
リーもまたローレンツに始末される。
捕えたデーモンを脅し、ローレンツの正体がカーティスと判明。
弟ジョンをコナーズが射殺したため、復讐しようとしているのだ。
コナーズは一味の部屋を調べるが、爆弾で犠牲となる。
シェーンは、一味が銀行の端末からシステムにウイルスを入れ、
小額ずつ10億ドルを奪ったと知る。
さらに証拠品を持ち出したのはカーロではなく、保管係ハリーだと気付く。
シェーンは、ハリーから、橋の事件で人質を撃ったのが、ローレンツだと聞く。
ローレンツの正体は、コナーズの元相棒ヨークだったのだ。
シェーンはヨークを見つけ出し、撃ち合いの末、射殺する。
一件落着かに思えたが、シェーンはコナーズが遺した紙幣が証拠品である事に気付く。
コナーズこそ一味のリーダーで、実は生きていて逃走を計ろうとしているのだ。
コナーズから連絡が入り、警察に見捨てられたと感じ、今回の計画を立てたと告げる。
ヨークは指示通りに動かなくなったとも。
シェーンが気付くのは予想外だったと言い、
コナーズはせしめた金を持って、飛行機で旅立つのだった。

 と言うわけで、言ってみれば、ステイタム対ウエズリーと言う作品と思って見る。
中盤まで、そういう話だと思わせるのが、この作品の罪なところ。
銀行強盗が発生し、犯人ウエズリーは交渉役にステイタムを要求。
冒頭でステイタムは黒人の犯人を射殺しており、ウエズリーがその兄弟と匂わせる。
ステイタムと新人刑事は正体不明の敵の正体を推理。
ウエズリーは最初から出番が少ないが、
ステイタムも途中で死んでしまい、後は新人刑事が事件を追う展開。
ライアン・レイノルズとライアン・フィリップと言う紛らわしい俳優がいるが、
本作に出てるのは後者の方。
考えてみれば、ステイタムは死んだと言うが、
はっきりとした描写はなく、実は生きてるなと思わせる。
しかも同僚は死を悲しんでいるので、
警察の作戦で、死を偽装しているわけでもなさそうだ。
ステイタムは、最近でこそ主役を張るが、
かつては悪役もやっていて、過渡期の作品ゆえの結末。
どんでん返しが2回ある形で、この手の話はよくあるけど、
一応二大スター対決と思わせてきたのだから、もう少し盛り上げてほしいよね。

TV放送 2011/07/10 WOWOW 1130-1316
 

カオスファクター(2000年)

 カンボジアで地雷撤去をするジャックは、なぜかCIAの地雷を見つける。
しかも爆風で米兵の骸骨と箱も見つかる。行方不明だった米兵ジョニーらしい。
彼の残した日記によると、ベトナム戦争時代カムデン大尉(フレッド・ウォード)は
捕虜を焼き払ったあげく、反発した看護婦を射殺。
さらに生物兵器の人体実験をして、ジョニーは死に至ったらしい。
現在は国家安全保障顧問になっているカムデンは、事件を闇に葬ろうとしている。
ジャックはワイルダー大佐に会うが、彼は証言を拒否して自殺。
捜査に協力した恋人も射殺されて死に、ジャックが容疑者にされる。
ジャックは記者に日記を渡そうとするが、盗聴されて一味に捕らわれる。
しかし中国の女性工作員が彼を救出。カムデンは中国が核を流出させていると称し
中米関係を悪化させようとしているらしい。
サミットに参加したカムデンと対決。カムデンが射殺した看護婦が自分の母だと告白。
日記の箱と称して渡したのは発火装置で、
カムデンは炎に包まれて死に、中米関係は回復する。

 と言うわけで、ベトナム時代の極秘の化学兵器にまつわる
よくあるサスペンスなのかと思えば、
化学兵器についてはほとんど描かれず、
もっぱらそれに携わったフレッド・ウォードの悪事がメイン。
それを追う人物の真の目的は別にあったと言うが、
種を明かせば、オデッサファイルのなぞりのような話で
それに、アクションシーンとかをからめて1本作ってみましたという感じ。
前半で恋人が撃たれて死ぬあたりはショッキングかと思ったが
後半で代わりのヒロインが出てきて、結局ご都合主義なのかと言う感じだ。
政府の要人をいきなり殺してしまったのに特に責任を問われず、
「ほら、犠牲者の日記に書いてあるでしょ」と言うと、皆鵜呑みにするのも困りもの。

TV放送 2002/06/02 BS05 1620-1805
 

顔のないスパイ(2011年米)

ポール・シェファーソン 元CIA(リチャード・ギア)
ベン・ギアリー FBI。カシウスの研究家(スパイダーマンのヴェノム)
トム CIA長官(マーチン・シーン)
ブルータス カシウス7。現在は刑務所に
ナタリー ベンの妻
ボズロフスキー ロシアの殺し屋

 ダーデン議員が何者かに殺される。
CIA長官のトムは、カシウスが復活したと、元CIAポールに協力を求める。
カシウスとはポールがかつて追ったソ連の殺し屋で、
正体不明だが、ポールは既に死んだと言う。
だが、カシウスの研究家であるFBIのベンは、カシウスの手口と断言。
2人で組んで調査する事となる。
カシウスの部下で、刑務所にいるブルータスに面会。
ブルータスはもらったラジオの電池を飲み込み、担ぎ込まれた病院から逃走を図るが、
待ち伏せしたポールによって殺害される。実は、ポールこそカシウスだったのだ。
ポールは妻子持ちのベンには共感しており、危険だと一件から手を引くよう勧める。
メキシコからの密入国者に紛れてロシアの殺し屋集団が米国に入った事が判明。
その中にはポールが長年追ったボズロフスキーがおり、
ポールは彼こそカシウスだと言う。
ボズロフスキーの居場所を突き止め対決するが、逃げられる。
ベンはポールの行動に疑問を持ち、彼こそカシウスではと疑うように。
カシウスはボズロフスキーに妻子を始末され、以来復讐を始めたのだと知る。
ポールはボズロフスキーを襲撃。
ベンもかけつけて撃ち合いになり、ボズロフスキーは工場に逃げ込む。
ポールと対面したベンは、カシウスだと指摘するが、
ポールもまた、ベンがロシアの二重スパイだと見抜いていた。
家庭まで作って潜伏していたベンは、
工作員の安全を守るため、カシウスによる犯行を偽装。
現れるであろう本物のカシウスを始末し、帰国する予定だったのだ。
ポールは帰国しても永遠に1人だと説得。共にボズロフスキーを倒す事に。
ボズロフスキーを倒すが、ポールも撃たれ、家に帰れと言い残して死ぬ。
ベンは、ボズロフスキーがカシウスだったと報告。
彼の船からは大量の武器が見つかる。
思い悩んだ末、彼は家に戻る事を決意するのであった。

 と言うわけで、リチャード・ギアのスパイもの。
議員が殺され、旧ソ連の殺し屋の復活と断定される。
かつて殺し屋を追っていた元CIAのギアと、
殺し屋を研究していたFBIの若造がコンビを組んで、追うと言う訳。
ギアこそ殺し屋とわかるのは前半で、「実は主人公が二重スパイだった」と
とって付けたような結末になっていない点は好感が持てる。
とは言え、前半で種明かししては物語が持たないので、
さらに2つくらい隠された真相が出てくるが、
ギアが殺し屋だった程のインパクトはない。
二重スパイの悲哀を描いているようだが、
結果的に、ほぼほぼギアの狙い通りの所に落ち着くあたりは拍子抜けかも。

TV放送 2014/07/06 ムービープラス 2100-2238
 

顔のない天使」(93)を見た。

 大ひいきのメル・ギブソンが、「フォーエヴァー・ヤング」で感動ものに挑戦し
今度は自分で監督までしてしまったと言う作品だ。
メル・ギブソンの顔がやけどか何かで、ただれた映像がCMで見られるが
どういう事かはよくわからず、手堅い演出との噂も聞いているので見てしまえ。

 冒頭は、12歳の主人公チャックが「何か」を成し遂げて、
士官学校生たちにかつがれ、パレードしているシーン。
士官学校生たちとは年齢が離れているから、見るからに異様に光景だ。
母は感激で泣き、妹メグも大喜び。
仲の悪い姉グロリアは、弟の方が頭がいいと知って、悔しがっている様子だ。
まさに夢の時間だった。だが、何かが見えず、頭が痛くなる。
すると、はっと気づくチャック。本当に夢だったのだ。
夏休み。彼は、家族と一緒に車でフェリーへ。
彼の母キャサリンは、3度も離婚をして現在独身中。姉妹はそれぞれ別の夫の子供だ。
グロリアもメグも優等生。だが、特にグロリアはチャックが母に溺愛されるのに嫉妬。
何かといじわるをしてくる。
チャックはこんな家を出ようと、士官学校試験を受ける事を決意。
実際には、1度不合格しており、出来のいい姉妹にバカにされていた。
そうは言っても、朝鮮戦争で死んだと言う父に見習って、軍へ行く事は
彼にとって、避ける事ができない道だったのだ。
(したがって、時代はいまより少し前ね)
チャックには、ときどきぼんやりしてしまう時があった。
メグなどは、どうなっているのか不思議がるが、チャックにも説明がつかない。
家族に頭に来たチャックは、こっそり駐車場へ行き、
母の車のタイヤをナイフで刺し、パンクさせる。
だが、それを見ていた男がいた。別の車の中に男がいたのだ。
彼の顔を見てびっくり。顔半分がやけどか何かでただれていた。
母たちが「何者か」のいたずらに気づき、タイヤ交換している時も、
チャックはその男が何か言うのではと、ビクビクしていた。
そのうち、姉グロリアが男の存在に気づく。
彼は、怪人と噂されるマクラウド教師(メル・ギブソン)だった。
何かで町を出ていたが、戻ってきたと言うのだ。

 姉妹に似ず、出来の悪いチャックは、勉強もはかどらず困っていた。
必要なのは家庭教師だと考えるが、母は彼の士官学校入りに積極的でない。
町では、マクラウドが戻ったとの噂で持ちきり。(閉鎖的な町なのだ)
彼に関しては、様々な憶測が飛び交い、カストロの変装等と言う説まである。
だが、警察署長(ジェフリー・ルイス)は、何もしてないんだからと
追い出せと言う言葉に反対する。
チャックは友人たちと、ピザ(みたいな顔の)怪人を見ようと言う事になり、
ボートで池を渡って、山の麓にある彼の家へ。
しかし、期待したような怪物は現れず、(あたりまえ)失望して帰る事に。
途中、チャックは教科書を忘れた事に気づき、戻ろうと言うが、
友人たちに戻る気はない。
しかたなく、自転車で山を越えて向かう。しかし、教科書は波にさらわれていた。
落胆したチャックは、座り込むが、ぼんやり病が起こって、雨が降っても気づかない。
驚いたマクラウドが、彼を家へ連れて帰る。
気づいたチャックは、一応失礼にならないよう、顔の事には触れないぎこちない会話。
コーヒー飲んで帰れと言うマクラウドに、ぼくの先生になってと言うが、
先生をしていたのは、ずいぶん昔の話だと拒否。
ケチな野郎だと、怒ってチャックは帰る。

 そうは言っても、他に家庭教師のあてがないチャックは、
毎日のようにマクラウドの所へ。
マクラウドは、よかろうと言いながら、庭に穴を掘れ等と言う。
チャックはバカにするなと言うが、やっぱり他にあてがないので従う事に。
すると、マクラウドは穴の体積の計算を教え始めた。
続いて、作文を書けと言うが、チャックは作文が苦手だ。
とにかく書けと言われ、彼は妙に凝った論文を持ってきて驚かせる。
だが、誤字が多い事から、誰かの論文の拝借とばれる。
マクラウドは、何でもいいから、自分の言葉で論文を書けと命ずる。
そこでなかば嫌がらせのように、
「スパイダーマンはなぜゲスなヒーローか」と言う論文を書く。
感心したマクラウドは、「ゲス」のラテン語を調べろとか、
「くそっ」の類義語を調べろ等と問題を出す。興味の持てる学習方法と言う感じだ。
だが、マクラウドに勉強を教わっている事は、家族には秘密だった。
ただでさえ偏見で見られる彼に教わると聞けば、母が反対する事は間違いない。
メグは気づくが、秘密にする事を約束。
しかし、姉グロリアが彼が怪物だと言う話をすると、関心を持ったりするので
いつばれるかと冷や冷やだ。
母の承諾を得ていないと知ったマクラウドは、まずそれが先決だと言う。
母に何とか言い出そうとするが、結局言い出せず、
承諾を得て、金は馬の世話をする事で払う事にするとウソをつく。

 マクラウドが教育する間も、チャックはその顔が気になって、チラチラ見てしまう。
気づいたマクラウドは、この顔に慣れろと、しっかり見るように命ずる。
詩の勉強をさせられ、詩は愛だの恋だの退屈だと不満を言う。
するとマクラウドは、そんな事はない。君の好きな物は何だと聞く。
父が乗っていた飛行機の話をすると、飛行機の詩を見つけて、詩集を貸す。
関心の持てる詩に、チャックは思わず読みふける。
姉グロリアは、弟に詩の趣味などないはずと不思議がる。
チャックは、詩集にはさまれた写真に、マクラウドのやけどしていない顔を見た。
マクラウドは、文学の勉強として、シェークスピア等の朗読をさせる。
つまらないと言うチャックに対し、これは戯曲だから朗読に意味があると言う。
2人は、「ベニスの商人」を劇のように演じる。
ユダヤ人が差別されるのに根拠はあるのか、刺されれば血が出る、血の色は同じだ。
この言葉には、当然のようにマクラウド自身に対する、不当な偏見をも意味するはず。
劇の形式で読んでいく事によって、続きに関心を持つ。
次の日は、マクラウドも興奮して、馬の世話もそこそこに、続きをする事に。
彼に親しみを感じるようになったチャックは、
おそるおそる、彼がポルノ小説で稼いでいると言う噂について聞く。
マクラウドは大笑い。彼は絵を売って儲けていたのだ。
女の子の事が気になると、彼に相談。
妻を早く失った彼は、その事ではあまりアドバイスできないと言う。
なぜ男女が引き合うかは、水の量によるものだ。
女性の方が男性よりも水分が多いため、引力が作用するのだ。
ニュートンが証明している等と話す。

 マクラウドに親しみを感じるチャックは、機は熟せりと、
以前からの疑問について聞く。そのやけどは、なぜと。
マクラウドは、いずれ聞かれるだろうと、怒りはしなかった。
そのやけどは、交通事故によるもので、その事故で少年が死んだのだ。
責任を感じるマクラウドは、現在に至るまでやけどを直さず
人から離れて生活していたのだ。
だが、詳しくは話そうとしない。チャックのわかったような態度にも腹が立つ。
マクラウドはチャックを帰す。彼の態度にショックを受けるチャック。
友人たちにマクラウドのやけどの原因を話してしまう。
彼らの調子では、たちまち広まってしまいそうだ。
(もっとも、グロリアらは、以前から交通事故が原因だと知っていたようだ)
夜寝ると、酒に酔ったマクラウドが家に現れ、大声でよくもばらしたなと叫ぶ。
またまた夢だったわけだが、チャックは気になって仕方がない。
翌日、マクラウドは怒ってすまんと謝るが、チャックは気にしていないとうそぶく。
2人は山登りに。別の登山客に会うが、興味本意で見られるので、怒るチャック。
彼の不自然な様子に、マクラウドは何か言いたい事があるだろうと聞く。
チャックは、おそるおそる、事故の事を話したと白状。
しかし、マクラウドは怒らなかった。

 マクラウドによる模擬テストで、チャックは80点を越える高得点を取る。
アインシュタインなみの天才だと喜ぶチャック。
しかも、マクラウドは褒美として、軽飛行機に乗せてくれた。
チャックには、マクラウドのやけどが見えなくなっていた。
母は4度目の結婚だかで、婚約者の所へ妹と旅行に行く。
友人宅に泊まるが、犬の世話のために帰宅。
姉グロリアが恋人とHしていたのを目撃し、大喜び。
秘密にしろと言われても、こんな愉快な事はバラさずにはいられないと言う。
怒ったグロリアは、チャックの父について意外な事を話し始めた。
戦争で死んだと言うのは作り話だ。実際にはアル中で精神病院で死んだと言うのだ。
ウソだと言うチャックだが、戸棚から診断書を発見。ショックを受ける。
彼はマクラウドの所へ。事情を話し、その日は彼の所に泊まる。
翌日、警察署長がマクラウド宅へ。友人の父がチャックの捜索願いを出したのだ。
チャックが見つかり、それですんだかに思えたが、
あわてて帰宅した母は、父が死んだのはグロリアのいじめによるものと説明。
彼は非常に立派な人物だったと言う。
そして彼女は、なぜマクラウドに教わる事を隠したのかと聞く。
反対されると思ったと言うチャックに、母はそんな事はしないと反論。
にも関わらず、マクラウドにどこか触られなかったか等と妙な事を聞かれる。
警察署長によれば、事故を起こした際死んだ少年は、
マクラウドに虐待を受けていたと言うのだ。
それが原因で、彼は刑務所にいたのだ。
母に「意味わかるでしょ?」と言われ、それが性的な虐待の意味とわかる。
誰も信じちゃいけないのかと悲しむチャック。
母は謝るグロリアを叩く。困った一家だ。

 以来、マクラウドには会わないまま、母の再婚で引っ越す日が来た。
母は士官学校試験を受験させると言う約束を無効にしようとするが、チャックは抵抗。
彼女は、家を出たがるのは、グロリアのせいだと思いこんでいるが、
思わず、そうじゃなく、ママのせいと口走り、彼女にショックを与えてしまう。
チャックは決意して、自動車を奪い、見様見真似で運転。マクラウド宅へ。
署長に会ってはならないと言われたというマクラウド。
チャックは、事故について聞く。少年は反抗的で手を焼いていた。
その日も、車で暴れて、ハンドルを取られたと言うのだ。
じゃあ、性的虐待の話はウソかと聞かれ、マクラウドはどう思うと聞き返す。
ウソだと言ってと言うが、マクラウドは、肝心なのは君がどう思うかだと言う。
ぼくがそんな事をする人物に見えるか。
やけどしているからと言って、他の人間と違うのか。
署長が現れ、真相は聞けずじまいとなった。
試験の日が来るが、チャックの心はうつろいがちだった。
その頃、マクラウドは署長や精神医らに、非公式の審問会を受ける。
なぜ、母の承諾なしでチャックに教育したのか。
それは、教師は生徒を信頼しなければできないからだ。
一度教師になったら、師弟の関係は切れないのだ。(そんな事は言わなかったかも)
彼こそは、最高の友人だった。
等と、最初は教師論を話していたが、すぐにもかつての事件の蒸し返しに。
何もしていないのに、なぜ刑に甘んじたのか。
疑ってかかる彼らに、マクラウドは怒りを覚える。
士官学校の寮に入ったチャックは、マクラウドに手紙を送るが、
宛先人不明で返却される。そこで、寮を抜け出して、マクラウド宅へ。
だが、そこは無人になっており、チャックにあてた1通の手紙が残されていた。
署長から、事を大きくしないために、マクラウドが町を出て
2度とチャックに会わない事で、手を打ったと言うのだ。
そして数年後。チャックは立派な青年に成長。士官学校の卒業式を迎える。
またまた別の男と再婚した母らが、見に来てくれていた。
チャックは、大勢の人の中に、マクラウドの姿を見た気がした。
チャックは壇に上がり、彼を探した。
校庭の片隅に、サングラスで顔を隠し、彼はいた。
チャックの晴れ姿を見守りに来てくれていたのだ。

 と言うわけで、アクション俳優出身の映画監督と言えば、スタローンが思いつくが、
彼がどこかお約束のパターンを守る事で受けていた事から、
メル・ギブソン監督もまた、そんなようなもので
感動の作品と言っても、お定まりの不治の病もの的な展開を予想していた。
ところが、実際見てみると、人間の偏見を批判した作品になっており、
あいつが、こんな作品を……と言う驚きを禁じえない。
顔のない男と言うのは、マクラウドの事だが、
本当のところは、偏見を持つ一般の人々の方が、顔のない男だと言う主旨らしい。
できる事ならば、興味を持たせる教育方法を、もっと面白く描き
最後の再会あたりを、多少くさくても、オーバーに盛り上げてほしかった気はするが。
まあ、初監督作なのであれだが、事前の予想とはずいぶん違う印象で感心させられた。
 

カクテル(88)

 一攫千金を夢見るブライアン(トム・クルーズ)は、学歴がないため就職できない。
仕方なく、ダグ(ブライアン・ブラウン)の店でバーテンをするかたわら、
大学で学ぶが、実社会を知らない大学の講義に失望。バーテンとして人気者に。
ダグと2人の店を夢見るが、女の事でケンカ別れ。ブライアンはジャマイカで働く。
2年後。金持ちのケリーと結婚したダグと再会。
ブライアンもジョーダン(エリザベス・シュー)と言う女性と接近するが、
女社長ボニーに接近したためケンカ別れ。ボニーも仕事のパートナーとは考えず別れ、
ジョーダンが実は金持ちの娘で、彼の子供を妊娠している事を知る。
ダグの店で働く事になるが、彼は借金で自殺。ジョーダンを父親から強引に奪い結婚。
自分の店を持ち、人気者になる。

 と言うわけで、一攫千金を夢見る男が、バーテンとして成功していく話で、
派手なパフォーマンスを見せるまでは面白いが、後半は湿っぽい。
エリザベス・シューは裸寸前までしかいかないが、胸はかなりでかい。

VHS
 

影なき男(88)

 FBIスタントン(シドニー・ポアチエ)は、宝石店強盗を追いつめるが、
犯人は人質を射殺して逃走。国境からカナダへ逃げる観光客に紛れ込む。
ガイドのジョン(トム・ベレンジャー)は、恋人サラ(カースティ・アリー)の
観光客の中に犯人がいると知り、スタントンと共に一行を追う事となる。
客のスティーブは正体がばれ、他の客を殺害。サラを人質に逃げる。
スタントンらは断崖や吹雪に苦戦しながら追跡。だが取り逃がしてしまう。
ダイヤブローカーとの取引現場を張り込み、逃げる犯人はフェリーへ逃走。
スタントンらは追跡。格闘の末、犯人を射殺する。

 と言うわけで、スタントンが苦労しながら山を登るシーンのおかしさもあるが
面白いのは、途中まで犯人が誰かわからない点。
観光客の中には、アンディ・ロビンソン扮するハーベイもいて、怪しかったが
スティーブに崖から突き落とされてしまう。

TV放送 96/02/11 10CH 02:40-04:30
 

影なき狙撃者(62)

監督 ジョン・フランケンハイマー

 朝鮮戦争から帰還したベン(フランク・シナトラ)は
戦友レイモンドがソ連に洗脳されたと言う悪夢を見て、その件を調査。
催眠をかけられ、レイモンドは父の政敵アイズリン議員を射殺。
それに気づいた娘でレイモンドの妻ジョシーも射殺する。
ベンはトランプでレイモンドを催眠状態にし、真相を聞き出す。
それによると、レイモンドは意識下に洗脳を受け、まもなく何かを起こすらしい。
ベンはレイモンドの洗脳を解いたつもりだが、レイモンドは姿を消す。
彼の母(アンジェラ・ランズベリー)こそ敵工作員で
大統領候補を暗殺し、夫のジョニー議員を後がまに据え政権を奪う気だった。
狙いに気づいたベンは党大会へ急行。
だがすでに洗脳のとけていたレイモンドはジョニーを射殺し、自殺する。

 と言うわけで、知らない間に洗脳されていた男が殺人者にと言う話で
妻を冷酷に暗殺するあたりはすごみがあるが、それがわかるまでがややダラダラ。
意外に簡単に洗脳がとけ、意外に簡単にレイモンドを放置するのも困りもの。
ベンの恋人にジャネット・リー。敵の工作員何と朝鮮人役にヘンリー・シルバ。

TV放送 98/10/20 BS05 22:00-00:10
 

カサブランカ(42)

 41年。独占領下の欧州から米国へ向かう人々は、仏領カサブランカへ。
金のある者は出国ビザを得るが、ない者は永遠に留まる事に。
独連絡員殺害で、独シュトラッサー少佐と仏警察のルノー警察部長は捜査に。
ラズロが犯人と断定し、リック(ハンフリー・ボガード)の店を監視。
地下組織のウガーテ(ピーター・ローレ)は、リックに通行証を渡し、
逮捕されて死ぬ。ラズロは妻イルザ(イングリット・バーグマン)と現れる。
彼女とは恋仲で、パリ陥落の日に彼女が去って以来の再会だった。
ラズロは警察に地下組織の情報を求められ、出国は不可能だ。
イルザはリックに事情を説明。夫が死んだと誤解してリックと愛し合ったが、
パリ陥落の日に生存を知った。だが、やはりリックの事を愛していた。
リックはラズロに通行証を渡し、逮捕させ、イルザと出国するとルノーに密約。
イルザにはラズロだけ出国させると言う。ルノーは一同を逮捕しようとするが、
銃で脅して飛行場へ。彼はイルザもラズロと共に行かせる。
少佐がかけつけるが、リックは彼を射殺。ルノーはリックをかばう事にする。

 と言うわけで、何かとセリフが引用される作品。ボガードの味はいつも通り。
最後に、リックがいろいろ画策するあたりは、つかみにくい。
サムと言うピアニストが弾く「時の過ぎゆくままに」も、よく引用される。
音楽はマックス・スタイナー。

TV放送 94/03/14 BS11 22:00-23:45
 

カサンドラ・クロス(76)

 監督 ジョージ・P・コストマス

 ジュネーブWHO本部にゲリラが侵入。
米軍がひそかに開発していた細菌兵器を浴び、1人が逃走。
マッケンジー大佐(バート・ランカスター)は、犯人が大陸横断特急に乗ったと推理。
列車は方角を変更し、ポーランドの隔離施設へ。
乗客の医師チェンバレン博士(リチャード・ハリス)に伝染病患者と説明し、
元妻のジェニファー(ソフィア・ローレン)らと、犯人を捜索。
ヘリで接触した犬が回収されるが、犯人は山に遮られ失敗。やがて死ぬ。
列車は停車し、スコット大尉らによって密閉される。乗客も感染し、死者も出る。
ユダヤ人のキャプランは、途中のカサンドラ橋は老朽化して渡れないと話す。
列車内で患者が回復。ストラドナー博士は、濃縮酸素が細菌を無害にすると推理。
だが、マッケンジーに列車を止める意志はない。

 登山家ナバロ(マーチン・シーン)は、
愛人のニコル(エバ・ガードナー)を人質に列車の停止を要求するが失敗。
チェンバレンもスコット大尉に停止を要求するが、聞き入れられない。
そこで、ナバロが窓づたいで機関室へ向かうが、見つかって射殺。
警官ハーベイ(O・J・シンプソン)も、撃たれて死ぬ。
チェンバレンは食堂車より後ろの切り離しを計画。
車掌のマックス(ライオネル・スタンダー)によれば、床下に切り離し装置がある。
ガスを開放し、導火線に火をつけるが失敗。キャプランが身を犠牲にして点火。
切り離し、急停止に成功。だが、前の車両は橋に到達し、橋は崩壊。車内はパニック。
マッケンジーは乗客は全員死亡したと断定。だが、乗客は次々と避難を開始した。

 というわけで、サスペンスものだが、ラストはパニックものになっている変な映画。
そのせいか、キャストが大勢になって、何だか消化しきれていない。
細菌が出てくるので医師は必要かも知れないが、
列車を奪おうとか、ガスで爆破とか言う発想は、決して医師のものとは思えない。
だいたい、リチャード・ハリスと言う役者はどうもインチキくさくて好きになれない。
列車が橋から落ちたからと言って、全員が死ぬ保証はないし、
ひょっとして落ちなかったらどうするつもりだったのか。
屋根の上から機関室へ行こうとして、見張りがいたので断念するシーンがあったが、
見張りの数ははるかに少ないはずなので、倒して行けばよかったのでは。
でも、1人が機関室に行ったからと言って、すべてうまくいくとも思えない。
運転士が言われるままにしていたのも変な話だし、
町を走り回った犯人から、町の人々が感染していないのも気になる。
というわけで、題材は面白くても、生かしきれていない気がする。

TV放送 91/12/30 06CH 03:35-05:45
 

華氏911(2004年アメリカ)

監督 マイケル・ムーア

 2000年の選挙では、ゴア候補優勢の中、突如ブッシュ候補に当確が。
実弟が知事をするフロリダでは選挙名簿が改ざんされ、ブッシュが新大統領に。
異議が出されたが、黒人議員の発言は無視され、支持率は急落。
彼は休暇を取って逃げ、最初の8か月の42%が休暇だったと言う。
そして911のテロが発生。8月にオサマの脅威が報告されたが、これは軽視された。
航空機が足止めされたが、容疑者に近いサウジ一族だけは出国が許可されてしまう。
オサマの関係者は軍需産業に出資し、戦争が進むほど儲かったと言う。
だが、サウジの投資は米国の6%に及び、引き上げを恐れたブッシュは調査を禁止。
オサマをかくまったとしてアフガンを攻撃したが、小規模で消極的。
テロに関する情報を流し、人々を混乱させた。
標的はイラクへ向けられ、2003年3月に空爆が開始する。
核や化学兵器の所有を主張し、空爆を正当化。国民の大半もこれを支持する。
空爆終結が伝えられたが、米兵の死者は増加。戦闘はイラク全土に飛び火する。
兵が減り、全国で兵をスカウト。貧しい人々が兵になる。
捕虜虐待が伝えられ、負傷者は伝えられず、一方で退役軍人は切り捨てられる。
イラクの復興事業で、莫大な利益を得る米企業。
議員の息子でイラクへ送られたのは1人だけだった。

 と言うわけで、過激なドキュメンタリーで知られるマイケル・ムーアが
徹底的にブッシュ大統領を批判して話題になった作品。
まあ、ドキュメンタリーと言っても、ある程度の作為があるのは当然だが
こうまでブッシュに悪い話ばかり挙げられると
ブッシュが善人とは思わないまでも、もの凄い悪だと感じるよりは、
ちょっと作ってるんじゃないの?と感じさせられるのも事実だ。

TV放送 2005/04/29 BS05 2200-0005
 

カジノ(95)

監督 マーチン・スコセッシ

 ベガスではカジノの収益を横流しし、親分衆たちが儲けていた。
彼らはギャンブラーのエース(ロバート・デニーロ)を支配人に抜擢。
エースはハスラーのジンジャー(シャロン・ストーン)に惹かれて結婚。
友人ニッキー(ジョー・ペシ)もベガスへ。組織の殺し屋として暗躍するように。
ジンジャーは恋人レスター(ジェームズ・ウッズ)に金を渡し、エースに気づかれる。
離婚を考えるように。ジンジャーは宝石を持ち逃げしようとする。
エースのカジノ免許が問題になり、FBIはニッキーとの関係も問題視。
ジンジャーが暴れたのをきっかけに、警察は関係者を次々逮捕。
ジンジャーは麻薬で死亡。組織は秘密を知る者を次々抹殺。ニッキーも殺される。
エースも狙われるが、車の仕掛けのおかげで生き延び、故郷で賭け師を続けた。
その後、ベガスは大企業が買い占め、様変わりした。

 と言うわけで、カジノをめぐり3人の俳優がぶつかり合う話。
(ジェームズ・ウッズはつまらない役なので、ほっとくとして)
エースらがのし上がっていく面白さはあるが、互いの利害がからみわかりづらい点も。

TV放送 97/11/02 BS05 20:00-23:00
 

カジノ・ジャッカー大逆転!暴走ベガス(1997年米)

 元刑事レイ(ピーター・ウェラー)が出所。妻レベッカが迎えに来るが
彼女はベガスのカジノオーナー、アトラス(デニス・ホッパー)とできていた。
レイはカジノで45万ドルの大当たりを出すが、
カール(マーチン・コーブ)一味がカジノを襲撃。撃ち合いになり、
ヘフター警部(ケーリー・ヒロユキ・タガワ)らはレイも一味として追跡。
組織の金を着服したアトラスは狂言強盗をし、レイに罪をかぶせようとした事に気づく。
黒幕トニー(ピーター・コヨーテ)は、アトラスを怪しむが、警察に撃たれ死ぬ。
レイはアトラスを待ち伏せするが、レベッカがさらわれる。
一味はヘリで逃走するが、金をめぐって仲間割れ。
ダムのゴンドラで格闘になり、宙づりに。ゴンドラがはずれアトラスは転落死。
実はレベッカは金を事前に盗んでおり、駐車場の車に隠されていた。

 と言うわけで、意外な豪華キャストな上、色んな立場の連中が入り組んで
しかも見せ場も派手と来たら、面白くないはずがないのだが、
何かどこか緊迫感とかが足らず、驚くほど面白くない。
アトラスを脅す客が、クレイグ・T・ネルソンのようだったが?

TV放送 2002/01/24 25CH 2102-2254
 

華氏451(66)

監督 フランソワ・トリュフォー

 消火が仕事だった消防士も、防火建築により、新しい仕事を得た。
それは、法律で禁じられた本を見つけ出し、焼却するものだ。
隊員モンターグは、近所の女性クラリス(ジュリー・クリスティ)と知り合う。
彼女は妻リンダ(クリスティ二役)にそっくり。リンダは薬づけで、テレビが大好き。
モンターグは本を持ち帰り、読書を開始。読みまくる。
妻の友人たちは、戦地にいる夫が訓練しているだけと信じている。
無知な彼女たちに憤りを感じたモンターグは、本を読んで聞かせる。
クラリスは反社会分子狩りで追われ、逃走。
リンダの密告で、モンターグは自らの本を焼く指示を受ける。
彼は隊長を焼き殺して逃走。ニュースでは射殺された事にされる。
しかし彼は森の中に住む人々に合流。人々は本を暗記し、息子たちに伝えるのだった。

 と言うわけで、情報を制御された社会を描いた物語。
本は焼くが、持ち主はめったに処分されない。
クラリスの息子らしき彼女の生徒ロバートに、マーク・レスター。
原作はレイ・ブラッドベリ。音楽はバーナード・ハーマン。

TV放送 93/11/02 BS05 10:00-11:56
 

風と共に去りぬ(39)

監督 ビクター・フレミング

 アメリカは、都市化の北部と奴隷制による綿栽培の南部に分裂。
わがままな娘スカーレット・オハラ(ビビアン・リー)は、アシュレーを愛していた。
だが、彼はいとこのメラニーと結婚。
評判悪い山師レット・バトラー(クラーク・ゲーブル)は、自分こそ君に合うと言う。
自棄になった彼女はメラニーの兄と結婚。やがて戦争が始まり、夫は肺炎で死亡。
喪中のスカーレットは、メラニーのいるアトランタへ。
南軍は進撃を続けるが、ゲティスバーグの激戦後、形勢は逆転する。
アトランタは砲撃を受け、大量の死傷者が。母病気の噂を耳にする。
メラニーの出産を手伝い、激戦地だったと言う故郷タラへ。
バトラーに馬車を調達さるが、彼は最後の決戦に参加すると言って去る。
屋敷は無事だったが、母は病気で死亡。父は気がふれてしまった。
北軍がすべてを持ち去っていたが、スカーレットは必ず元に戻すと決意する。

 やがて南軍は降伏。税金が上がり、支払は不可能となる。
屋敷を売れと言われ、激怒した父は落馬して死ぬ。
監獄のバトラーに助けを求めるが、彼にも持ち合わせはない。
妹の婚約者フランクの材木店が儲かっていると知り、強引に彼と結婚。
さらに、アシュレーも強引にこの店で働かせる。
金のために走り回り、貧民窟で襲われる羽目に。復讐に向かった夫は死ぬ。
やがてバトラーの求婚を受け入れ結婚。バトラーは娘ボニーを溺愛。
だが、スカーレットはアシュレーから離れられず、バトラーは離婚を決意。
スカーレットの妊娠を知るが、思わず殴って流産させてしまう。
彼女は回復するが、今度はボニーが落馬で死ぬ。
2人はののしり合い、メラニーが心労で倒れ死ぬ。
落ち込むアシュレーを見て、彼が自分を愛していなかったと初めて気づく。
そしてバトラーを愛していたと。だが、彼は離婚を決意し、出ていく。
スカーレットは、明日は明日の風が吹くと、タラに戻る事を決意。

 と言うわけで、映画史に輝く決定版的メロドラマ。
こんなに長い映画なのに、あきさせない。南北戦争の描写も興味深い。
もっとも、最後の付近は展開がにぶっていまいち。
音楽はマックス・スタイナー。

TV放送 93/01/01 BS05 20:00-00:00
 

風とライオン(75)

監督 ジョン・ミリアス

 1904年。モロッコ。リフ族の首領ライスーリ(ショーン・コネリー)らは、
米国人貴族ペディカリス(キャンディス・バーゲン)一家を誘拐。
甥であるモロッコ王を、西洋の支配から解放する事が目的。弟の宰相の首を要求する。
彼女はライスーリを野蛮と思うが、次第に無駄な殺しをしない事がわかる。
セオドア・ルーズベルト大統領は、断固として立ち向かう考え。
領事らは、宰相を捕らえる事を計画。米軍に宮殿を襲撃させ、宰相を捕らえる。
ペディカリスは、見張りを買収して逃げるが、裏切られ人買いに売られる。
かけつけたライスーリが救出。
米国側は取引を承諾。罠と承知で交渉へ行き、ペディカリスらは救出されるが
独軍がライスーリを捕らえる。ペディカリスは米軍に救出を頼み、両軍は戦闘に。
リフ族もかけつけ、ライスーリを救出。
やがて大統領に手紙が届く。
あなたは風。私はライオン。私は地にとどまり、あなたはとどまらない。

 というわけで、ショーン・コネリーが今のような味になった転換期の映画。
いろんな連中が、それぞれの思惑で動くが、それがわかりにくい。
コネリー以外の人物が出てくるシーンも長い。
米軍が敵かと思いきや、いつのまにか独軍が敵になっている展開も気になる。
大統領の腹心にジョン・ヒューストン。アメリカ領事にジェフリー・ルイス。

TV放送 92/06/14 BS11 22:00-00:00
 

風の惑星 スリップストリーム(89)

 世紀末。天変地異で地形は変わり、スリップストリームと呼ばれる風が吹き荒れる。
警官のタスカー(マーク・ハミル)とベレッキーは、バイロンと言う男を逮捕。
流れ者のマットは、バイロンに賞金がかかっていると知り、彼を奪取。
マットはバイロンを連れて移動。風を崇拝すると言う町へたどりつく。
タスカーがかけつけ、バイロンはロボットだと言う。
風の試練として縛られているバイロンを奪取しようとして、タスカーは行方不明に。
町の娘エリアルは、バイロンを愛し同行。
彼女に連れられて、とある町へ。そこにはかつての生活が残されていた。
町では、よそ者を入れた事が問題になる。外にここがばれるのを恐れたのだ。
バイロンは初めて夢を見たと言う。山の上に仲間がいたと言うのだ。
人殺しの罪は償ったとマットは、彼の連行をやめ、一緒に会社を作ろうと提案。
タスカーらがかぎつけ、バイロンを連れ出す。
マットは奪い返そうとして撃たれ負傷。エリアルも撃たれて死亡する。
タスカーはバイロンを飛行機でひき殺そうとするが、エンジンの中に入り込んで破壊。
飛行機は墜落して爆発。バイロンは、夢で見た山へ向かう。

 というわけで、マーク・ハミル主演の映画と認識していたが、さにあらず、
バイロンと言うロボットが主役であって、ハミルはけっこうやな奴だった。
天変地異で世界が変わったとか、風を崇拝するとか、それで何が言いたいのか不明。
ロボットが妙に心優しいと言うのもありがちだが、そういうテーマでもなさそうだし。

TV放送 92/03/17 06CH 03:10-05:07
 

カッコーの巣の上で(75)

監督 ミロシュ・フォアマン

 囚人のマクマーフィ(ジャック・ニコルソン)は労働を避けるため精神病院へ。
だが規制の多い病院に反発。次第に患者たちも彼に感化される。
看護婦(ルイズ・フレッチャー)は彼らの要求をことごとく拒否。
耐えかねたマクマーフィは脱走を決意。それを前に秘密のパーティを開く。
連れ込んだ恋人をビリーに抱かせるが、寝込んでしまい看護婦らに見つかる。
ショックのビリーは自殺し、冷淡な看護婦に怒ったマクマーフィは首を絞める。
危険視された彼は、脳外科手術を受け廃人に。
友人のチーフは見かねて彼を窒息死させ、窓を割って1人去っていった。

 と言うわけで、組織の威圧に抵抗する男の話と言うような感じ。
もっと痛快な復讐があればよかった気もするが、最後はすがすがしそうで後味が悪い。
患者の比較的まともなテーバーに、クリストファー・ロイド。
気の弱そうなマーティニに、ダニー・デビート。製作はマイケル・ダグラス。

TV放送 97/04/18 BS05 21:00-23:10
 

合衆国最後の日(77)

監督 ロバート・アルドリッチ

 脱獄仲間のデル(バート・ランカスター)、パウエル(ポール・ウィンフィールド)
オギー(バート・ヤング)らは、核ミサイル発射センターを占拠。制御を奪う。
デルは元関係者で、マッケンジー将軍(リチャード・ウィドマーク)らにはめられ、
殺人の濡れ衣で刑務所に入れられたのだ。
一味は人質用に大統領と、ベトナム戦争の秘密文書公開を要求。
攻撃を強行するが、デルは発射を強行。やむなく撤退させ、8秒の所でストップする。
大統領(チャールズ・ダーニング)は、ベトナム戦争は最初から勝つ見込みがなく、
ソ連に威信を示す目的だったと知り、ショックを受ける。
彼は公開を希望するが、強権の政府を維持するためには、公開する事はできない。
最後の手段として、大統領が人質になる事に。行けば殺される事は必至だ。
デルらは大統領を人質にして外へ。狙撃手は大統領ごと一味を射殺してしまう。

 と言うわけで、大統領すら処分する、国家権力の裏側を見せたような話。
デルがミサイル発射を強行する中盤の見せ場は、かなりの迫力がある。
ベトナム戦争の真相は、作り話にしては、ややインパクトに欠ける気がするが。
ミサイル制御板をむやみにはずそうとすると、サリンが漏れる仕掛けあり。
基地のフランクリン大佐は、「007/私を愛したスパイ」の米艦長。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。

VHS
 

ガッチャ(85)

 ピストルごっこが得意な大学生ジョナサン(アンソニー・エドワーズ)は、
友人マノロとパリへ。サーシャと言う年上の女性と接近する。
彼女の誘いで東ベルリンへ。彼女が運び屋の仕事をしていると知る。
サーシャはロシアのブラット一味に捕まり、連絡を受けたジョナサンは1人で出国。
西ベルリンでサーシャの友人という女性に会うが、彼女は射殺され、
命辛々アメリカへ帰国する。彼は見知らぬフィルムを発見。スパイ写真と気づく。
尾行され、アパートも荒らされるが、実はCIAだったサーシャらのしわざと気づく。
フィルムの持ち出しに利用されたのだ。ジョナサンはサーシャを大学に呼び出す。
ブラット一味が現れるが、ジョナサンは麻酔銃で一味を倒し、サーシャとも仲直り。

 と言うわけで、だまされたと悟り、仕返しを決意するあたりまでは面白いが、
結局、CIAには仕返しはせず、スパイと言うサーシャも年下の男との恋に走るとは
ちょっとおとぎ話ぽい。音楽はビル・コンティ。

TV放送 94/02/28 BS05 19:00-20:50
 

勝手にしやがれ(59)

 パリ。女の子を求めてドライブするミシェル(ジャン・ポール・ベルモント)は
スピード違反で追ってきた警官を射殺。新聞記事になる。
米国人女性パトリシアに言い寄る。警察はパトリシアに居場所を聞こうとするが
彼女は尾行をまく。彼女を連れてイタリアへ行こうとするが
愛想を尽かしたパトリシアは警察に密告。警察がかけつける。
ミシェルは逃げようとせずに撃たれ、最低だと言い残して死ぬ。

 と言うわけで、リチャード・ギアが「ブレスレス」でリメイクしたオリジナル。
もうデタラメに生きた上に破滅する男の話で、
好き勝手するにしても、どうにも共感が持てず、リメイク版よりも間延びした感じ。

TV放送 2000/10/25 BS11 2100-2235
 

カットスロート・アイランド(95)

監督 レニー・ハーレン

 1668年。父ハリーを叔父ドーグに殺された、
女海賊モーガン(ジーナ・デービス)は、自ら船長となり、復讐を誓う。
ドーグの狙いは、兄弟3人が地図を分けたカットスロート島の財宝だ。
モーガンは地図翻訳のため、奴隷の医師ショー(マシュー・モディン)を買う。
彼らはモデカイ叔父の地図を入手。島へ向かうが、部下の寝返りで船から捨てられる。
たどり着いた島こそカットスロート島。ドーグの地図を盗み、宝を発見する。
しかしドーグ一味は宝を奪取。船を奪い返したモーガンと一騎打ちに。
ドーグを大砲で吹き飛ばし、宝を奪還する。

 と言うわけで、久々に出た海賊映画で、レニー・ハーレン監督なので期待したが
確かに見せ場とか、ありがちな宝探しとかあるのだが、いまいち爽快感がない。

VHS
 

カナディアン・エキスプレス(90)という映画も見た。

 トータル・リコールと同時上映だったのだが、
老けていまいちになった「フレンチ・コネクション」のジーン・ハックマンと
「危険な情事」のアン・アーチャー以外は知ってる人がいないという、
最近の映画としてはちと地味めのキャスティングながら、
監督が「カプリコン1」のピーター・ハイアムズ。
おまけに、はずれがないと言われる列車ものとあっては、
見ないわけにはいかなかった。

 話はトータル・リコールに比べていたって簡単。
アン・アーチャーは友人のすすめで、
弁護士という男とブラインドデートというのをする。
言ってみれば、日本の見合いのようなものなんだが、
相手の事もよく知らないうちに、ホテルの彼の部屋へ行くが、
奥の方へ行っている間に来客がある。
実はこの来客は暗黒街のボスで、組織の金に手を出したこの弁護士を射殺してしまう。

 ジーン・ハックマンは検事補で、刑事とともにこの事件を追うが
ほとんど真相をつかんでいる。
ギャングのボスが殺人を起こし、アン・アーチャーがそれを偶然目撃した。
アン・アーチャーはカナダに逃げてしまっているが、
彼女の証言があれば、ボスを起訴できる。
ハックマンの上司である検事は、証拠が弱いとして経費は出せないと言うが
ハックマンと刑事の2人はヘリでカナダへ向かう。
最初は2人を信用しないアン・アーチャーだが、
現れた別のヘリの襲撃を受け、ヘリの操縦士と刑事がやられる。
敵はハックマンを尾行していたのだ。
裏窓から脱出した2人は、4WDで逃げるが、ヘリは追跡。
カナダの傾斜が急な道を逃げるが、列車が駅に近づいているのを見つける。

 何とか個室のキップを買って飛び乗る2人だが、追っ手の殺し屋2人も乗り込む。
幸い、敵はアン・アーチャーの顔を知らない。
彼らはカバンがなくなったと称して、個室を全部さがしまわり、ハックマンを発見。
後でその部屋を襲うが、ハックマンが機転をきかして部屋を移動したので大丈夫。
彼は途中の駅で、仲間の検事に電話して、その次の駅での救助を要請する。
ハックマンはアン・アーチャーを部屋に残して、いろいろと移動して様子を見る。
そのうち、1人の婦人が彼に関心をもって接近してきたり、
ハックマンが追っ手から逃げるために、女性が寝ている寝台ベットへ飛び込んだりする。
やがて次の駅へ到着するが、そこで待っていたのは殺し屋だった。
仲間の検事も抱き込まれていたのだ。
殺し屋を倒して、列車に戻るハックマン。
追っ手はハックマンに接近し、取引をしようと提案するが断られる。
アン・アーチャーのためにコーヒーをもらおうと食堂車へ行ったハックマンに
彼に関心をもった婦人が接近するが、そこへ追っ手が現れたため、
ハックマンはこの婦人が問題の女と誤解されたのではと心配する。
しかし、鉄道公安員と出会ったため、彼女を公安員にまかせる。
ついでに、アン・アーチャーも公安員に任せれば時間がかせげると考えるが、
公安員は殺され、婦人は消えていた。
おまけにアン・アーチャーをつれているところを、追っ手の1人に目撃される。
ハックマンはアン・アーチャーを屋根の上へ逃がし、
子供からもらったおもちゃの拳銃で追っ手を脅して、格闘の末、車外へ落とす。
しかし、それに気づいたもう1人の追っ手が来る。
屋根の上へ逃げるハックマン。
結局格闘になり、この追っ手も落としてしまう。
しかし、そこへあの婦人が現れる。
2人に拳銃を向けるが、トンネルに激突して吹き飛んでしまう。
というわけで、ボスは有罪となる。

 というわけで、ラスト付近はかなり緊迫するこの話は
最初からほとんどダレることはなく、それなりの掘り出し物であるが、
アン・アーチャーが何もしていなかった気がするし
例えば、「大陸横断超特急」などと比べると途中の地味なところが気になる。
 

カニング・キラー 殺戮の沼(2007年米)

ティム 動物専門の記者(プリズンブレイクのリンカーン)
アビバ 動物番組のリポーター
スティーブン パイロット
ジェイコブ 現地のハンター(ユルゲン・プロホノフ)
ジョジョ 現地の少年
ハリー 現地の連絡係

 アフリカブルンジ共和国で女性博士が殺され、
グスタブと言う怪物ワニの仕業と言われる。
記者ティムは取材に向かい、可能ならば生け捕りにしろとの指示を受ける。
現地は停戦中だが、撃ち合いが絶えず、カメラマンが惨殺の現場を撮影。
同行したキャスターのアビバは兵士に襲われるが、兵士はワニにやられる。
仲間が次々やられ、ティムらは現地のハリーに救出される。
だが、ハリーこそリトルグスタブと恐れられる人物で、
惨殺現場を目撃した彼らを始末しようとする。
ハリーはワニにやられ、ティムらも襲われるが、何とかナイフで撃退。
2005年内戦は終結するが、グスタブは生存し、犠牲者が出ていると言う。

 というわけで、巨大ワニが暴れる話で、
よくあるデタラメなやつかと思ったがさにあらず。
実話を基にしたと言う話で、巨大ワニを生け捕りにしようと
リンカーン・バローズことドミニク・パーセルらが赴く。
確かにワニは巨大そうで、人々も次々やられたりするんだが、
画面が暗かったり、動きが早すぎたりで、何だかよくわからないまま。
リンカーンと女性キャスターが生き残るが、ワニより怖い、現地の影のボスがいて、
実は案内した人物がボスだったと言う展開。
実話と言っても、ここは作り話かなと言う印象を受ける。
だって、真相を知られたくないなら、訪問前に妨害すりゃいい訳だし。
逆に、実話だからこそ、最後までワニは退治できず、物足りなさを感じるね。

TV放送 2011/06/22 テレビ東京 1330-1459
 

カプリコン・1(77)

監督 ピーター・ハイアムズ

 火星ロケット、カプリコン1のブルーベイカー(ジェームズ・ブローリン)らは
発射直前にロケットを降ろされ、某所へ連れられる。
ケナウェイ博士(ハル・ホルブルック)によれば、生命維持装置に欠陥が見つかったが
宇宙計画存続のためには、失敗を公表できない。
そこで乗員は火星や宇宙船のセットで、宇宙旅行を演じろと言うのだ。
彼らは抵抗を示すが、背後には大きな組織が控え、彼らの意志など問題ではない。
NASA職員ウィッターは、宇宙船の電波が付近で発信されている事に気づくが、
行方不明に。友人の記者コールフィールド(エリオット・グールド)は不審に感じる。
やがて、ブルーベイカーらは、ロケットの大気圏突入失敗を察知。
身の危険を感じて、逃走をはかるが、2人が追っ手に捕らえられる。
記者は交信時の会話等から、廃止された基地で大芝居が行われていた事を知る。
飛行機乗り(テリー・サバラス)の協力で、追いつめられた船長を救出。
彼らは飛行士の葬儀の場へ現れ、一同を驚かせる。

 と言うわけで、いろんな見方が可能だが、マスコミの情報操作と言う解釈も。
主役が途中から、船長から記者に切り替わるのが、いただけない気がする。
捕らえられる乗員ウォーカーにO・J・シンプソン。
ブルーベイカーの妻ケイにブレンダ・バッカロ。
コールフィールドに協力する、ライバル記者にカレン・ブラック。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。

TV放送 94/10/07 12CH 12:05-14:00
 

カポーティ(2005年米)

トルーマン・カポーティ 作家(フィリップ・シーモア・ホフマン)
ペリー・スミス 犯人
リチャード・ヒコック 犯人
ネル 友人。アラバマ物語の作者
アルヴィン・デューイ 刑事(クリス・クーパー)
マリー・デューイ 刑事の妻(ゴーン・ベイビー・ゴーンの母親)
ジャック・ダンフィ 友人(ブルース・グリーンウッド)

 1959年11月。農家のクラッター一家が殺されると言う事件が発生。
「ティファニーで朝食を」の作者カポーティは、
友人ネルと共に、事件の取材で現地を訪れる。
デューイ刑事を取材し、彼の妻が小説好きだった為、歓迎される。
1960年。犯人のリチャードとペリーが逮捕される。陪審員は全員一致で死刑に。
カポーティは、記事にするだけでなく、
ノンフィクション小説と言うジャンルを切り開きたいと考える。
「冷血」と言う題名で朗読会が行われる。ペリーはタイトルに反発。
あの家に1万ドルがあると聞いて侵入したが金はなく、
リチャードは家族に乱暴したと言う。
ペリーは助けようとしたが、リチャードに殺されると感じてのどを切った。
結局、手にしたのは50ドルだった。
カポーティは執筆に4年をかけるが、結末が書けない状態で死刑が近づいていた。
控訴が棄却され、執行は2週間後と決まる。
ペリーを訪ねたカポーティは、出来る限りの事はしたと泣く。
2人は絞首刑となり、カポーティは見届ける。
彼らを救うために何も出来なかったと言うカポーティに、
ネルは救いたくなかったんだと言う。
ペリーの日記には、カポーティの似顔絵が描かれていた。
カポーティの冷血は評判になるが、
その後小説を1作も完成せず、84年にアルコール中毒で死んだ。

 と言う訳で、作家トリーマン・カポーティの話。
演ずるのはフィリップ・シーモア・ホフマン。
ティファニーで朝食をで知られるカポーティは、殺人事件を取材。
逮捕され、死刑が決まった犯人に共感しつつ、
これを題材に「冷血」と言う小説を書くと言う訳。
ノンフィクション小説と言う新たなジャンルを切り開いたとされてるので、
当時は斬新だったのかも知れないが、映画からはなかなかそれか伝わらない。
カポーティがあっち系の人だとか、友人の女性がアラバマ物語の作者だとか、
そんなエピソードに興味を引かれるが、そちらはあまり掘り下げられない。

TV放送 2014/12/28 WOWOW 1900-2054
 

仮面の男(98)

 1662年パリ。アラミス・ボルトス(ジェラール・ドパルディー)
・アトス(ジョン・マルコビッチ)・ダルタニアンのかつての四銃士は、
ルイ国王(レオナルド・デュカプリオ)に仕えるが、その圧政ぶりに困惑。
国王はアトスの息子ラウルの恋人クリスティーンを狙い、ラウルは戦地で戦死。
市民の不満も高まり、三銃士は王を倒すしかないと言う声も出るが、
ダルタニアンはあくまで忠誠を誓う。
三銃士は幽閉される仮面の男フィリップ(レオナルド・デュカプリオ)を発見。
彼は国王と双子だが、父が骨肉の争いを避けるため幽閉していた。
そこで彼を王らしく振る舞わせ、舞踏会に紛れて入れ替える事を計画。
捕らえた王を牢へ入れようとするが、ダルタニアンに気づかれる。
王はフィリップを牢へ戻し、アトスらを処刑するよう命令。
改心したダルタニアンは寝返る。実はフィリップはダルタニアンの息子だったのだ。
王はダルタニアンを刺殺するが、捕らわれて牢へ幽閉。
アトスらの罪は問われず、フィリップはルイ14世として繁栄をもたらす。

 と言うわけで、あちらではなじみのある三銃士・四銃士の物語の続きの
鉄仮面の話だが、こちらではなじみがなく、四銃士の区別がつかないのも難。
双子を入れ替えると言うのは、今となっては目新しい展開とは言えない。

TV放送 2000/02/06 BS05 2000-2213
 

壁の中に誰かがいる(91)

 家賃も母の治療費も払えない少年フールは、姉の恋人リロイと盗みに入る事に。
狙うのは、嫌われ者の家主の家。金貨をためていると言う噂だ。
だが、下見に行ったスペンサーが戻らず、リロイと侵入。
フールは地下室でスペンサーの死体を発見。そして、大勢の人間が地下にいるようだ。
夫婦が帰宅し、逃げるが、窓もドアも開かず、リロイは射殺される。
フールはアリスと言う娘に会う。夫婦は子供たちを虐待し、地下で生活させていた。
ローチだけが、壁の中を逃げ回っていると言う。
夫婦はリロイらの死体を、地下の連中や犬の食事に使う。
フールの存在に気づいた彼らは、彼を捕まえ、地下室へ。
ローチに助けられるが、撃たれてローチは死ぬ。
フールはアリスと共に屋根裏部屋へ。フールは脱出するが、アリスが捕まる。

 フールの祖父によれば、彼らは異常者の家系の兄妹で、金の亡者だ。
アリスやローチもさらわれた子供だが、警察は取り合わなかったと言う。
フールは警察に児童虐待だと電話し、捜査のスキに部屋へ侵入する。
屋根裏部屋のアリスを助け出すが、今度はあちこちに爆弾がしかけられている。
フールらは夫婦に反撃。住民もかけつけ、正体を暴こうと躍起だ。
地下のフールは父に夫に銃で狙われるが、地下の連中に助けられる。
そして、地下に隠された大量の金を発見。
裏切られたとアリスを狙う妻。だが、地下の連中が現れ、腹を刺されて死ぬ。
フールは金の隠された部屋を爆破。夫は吹き飛ばされ、住民は金をかき集める。

 と言うわけで、ツインピークスのネイディーンとエドの夫婦を演じていた連中が
今回も怪しい夫婦役を演じていると言うところがミソ。
しかも、殺人鬼の上、切り刻んで食ってしまうと言うから、かなり危ない。
1つの家の中で、逃げたり追ったりするところが面白いが、
ローチなどは、何年も捕まらないでいられるとも思えない。

TV放送 93/12/14 BS05 21:30-23:27
 

カラー・オブ・ハート(1998年 アメリカ)

 さえない学生デビッド(トビー・マグワイア)は白黒ドラマの再放送が好きで
セリフまで覚えているほどだ。ドラマは平和な家庭だが、彼の両親は離婚。
双子のジェニファー(リース・ウイザースプーン)は遊び好きだが
テレビのリモコンが壊れてしまい、現れた電気屋は彼らをドラマの中へ入れてしまう。
デビッドほどその番組に詳しい者はいないと言うのだ。
仕方なく、2人はその中の役を演ずる事にするが、
人々は町の外の世界の事を知らず、図書館の本は真っ白。
バイト先のジョンソン(ジェフ・ダニエルズ)はポテト以外は作れない。
ジェニファーはスキップとデートする事になるが、
彼女は強引にセックスしてしまい、スキップの様子がおかしくなる。
人々はセックスを覚え、世界のあちこちに色が付き始める。
火事が発生するが、消防署員は火を消した事がなく、デビッドが消火。
たちまち彼は英雄になり、いろんな本の話をすると皆が夢中に。図書館に行列が。
町の異変にボブ(J・T・ウォルシュ)らは困惑。
デビッドの父ジョージらに相談するが、母ベティもまた顔がカラーになってしまう。
ジョンソンはカラーの絵を描くようになり、ベティと親密に。
ジョージはベティがいなくなり困惑。ジェニファーも読書に夢中に。
人々は見た事のない雨に驚かされる。
白黒の住人たちは、ジョンソンに裸の絵を描かれたベティを町の恥と言い、
色の付いた者は差別され、本は焼かれる事に。ジョンソンの店も荒らされる。
ボブらは厳しい条例を作り、図書館や音楽に規制が。白黒以外は禁止される。
だが、デビッドは逆らい、ジョンソンと共に壁に絵を描いて逮捕される。
デビッドは人間は複雑で、心を持つべきだと力説。彼自身もカラーになる。
ボブは法廷侮辱罪と言うが、人々がカラーになっていく。
激怒するとボブもカラーになってしまい、世界は完全なカラーに。
電気屋が現れ、デビッドは戻るが、ジェニファーはこの世界に留まる事に。
ジョージとベティは今後にとまどうが、幸せになりそうと感じるのであった。

 と言うわけで、人間とアニメが共演するロジャー・ラビットの発想を
さらにひねったような感じで、普通の人間が平和そのものの白黒ドラマに入る話。
そこから巻き起こる騒動の描写は面白いが、
色がつく事がいい事のように結論づけられているあたりは、どうかなと言う気もする。

TV放送 2004/10/03 05ch 0225-0447
 

カラーパープル(85)

監督 スティーブン・スピルバーグ

 14歳の黒人娘セリーは、父に関係を迫られ、2人の子供を生み、子供は売られる。
アルバート(ダニー・グローバー)と言う男が、妹ネティに関心を持つが、
父はセリーを嫁に。アルバートは彼女を酷使した。
1909年。ネティは父に迫られ、セリーの所へ逃げ込む。
アルバートは彼女を狙うが拒否されたため、追い出す。
1916年。セリー(ウーピー・ゴールドバーグ)は、ネティの手紙を待つが来ない。
アルバートの息子ハーポは、ソフィアと言う気の強い女性と結婚。
ケンカの末、ソフィアは出ていく。アルバートは歌手シャグの看病をするが、
相手にされない。だが、彼女も、セリーには気を許す。
1922年。ハーポが酒場を作り、シャグがステージに立つ。
シャグは出ていくと言い、セリーはまたアルバートに殴られると話す。
市長夫人の態度に腹を立て、ソフィアは市長を殴り、逮捕される。
1930年。釈放されたソフィアは、夫人に運転を教える事に。
家族と再会するが、夫人の車が暴走し、助けようとした黒人を暴行呼ばわり。
結局、ソフィアが送る事に。

 1936年。シャグが夫と共に現れる。
彼女はネティからの手紙を発見、セリーに見せる。
ネティは結婚し、姉の子オリビアとアダムをもらっていた。
セリーは、アルバートが隠した大量の手紙を発見。
慈善活動でアフリカへ行っている事を知る。
シャグは、出ていく事になり、セリーも同行する事に。
彼女は初めてアルバートに怒りをあらわにし、女性たちは男たちを笑い飛ばす。
1937年。1人暮らしで、荒れ放題のアルバートの家。
セリーの父が死ぬが、実父ではなかった事が判明。
本当の父の家を相続し、衣料品店を出す。
アルバートが連絡してやり、ネティとセリーは再会する。

 というわけで、スピルバーグ色が見えないたんたんとしたドラマ。
黒人のドラマだが、差別よりも、黒人社会内部を描いている点が面白い。
ハーポの店の店員スクィークに、レイ・ドーン・チョン。

TV放送 92/06/23 04CH 02:05-04:55
 

硝子の塔」(93)を見た。

 現在、最も旬な女優と言えば、シャロン・ストーンという事になろう。
個人的にも、「トータル・リコール」前後から注目していたが、
脱ぐのも平気で、美人ときたら、これは注目して当然。
「氷の微笑」で男女双方とHしてしまう殺人犯(実は犯人だったらしい)を演じ、
大物の座に。普通なら、格好をつけて、続編等は避けるものだが、
したたかと言うか、彼女は平気で続編出演を契約。
相手役のマイケル・ダグラスが、ちとおかしくなってしまったと言うのにだ。
こうなると、ハリウッドは異口同音の企画を続けるもので、
この「硝子の塔」も「氷の微笑」もどきとしか思えない、
彼女主演のややHそうなサスペンスものだ。
(横道にそれるが、ハリウッドの新作企画の主演女優には、
シャロン・ストーンがだいたい挙がるようで、「奥様は魔女」映画版と言うのもある)
共演には、トム・ベレンジャーとウイリアム・ボールドウィン。
監督は、「パトリオット・ゲーム」の人だ。

 各階に大きな窓ガラスの部屋が並ぶ高層マンション。
ここにある女性が住んでいる。後ろから知人の男性が現れ、話そうとすると、
やおら男性は彼女をベランダから突き落とした。
この女性がシャロン・ストーンに似ていたので、
夢落ちかと思ったが、ちゃんと理由があるのである。
出版社で編集長をするカーリー(シャロン・ストーン)は、
離婚歴があって、男はもうコリゴリという感じ。
仕事はやり手だが、そっちの方は取り合わず、
同僚のジュディ(コリーン・キャンプ)を苦笑させる。
彼女は、前述の高層マンションに入居を希望。
20階だかに空室ができたため、そこを見る。
変わったデザインで、景色のいい部屋に彼女は満足。
数日すると、審査でOKとの連絡が。あまりの早さに、彼女は驚く。
さっそく、荷物を持ってマンションへ。
ドアマンは、ドアも開けてくれないクセに、チップは要求するがめつい奴だ。
と、話してくれた青年ジーク(ウイリアム・ボールドウィン)は、ここの住人。
年下だが、カーリーに気がありそうだ。
買い物に出ると、初老の老人がウロウロとついてくるので、気味悪く思うが
彼もまた、マンションの住人のガスだ。
大学教授だと言うガスは、かつて住人だったナオミと言う女性に、
カーリーがそっくりなので驚いていたのだ。
ガスはナオミと親しかったが、彼女は自殺してしまった。
そして、ナオミこそ、カーリーの部屋の前の住人だったのだ。
夜になって、バスで1人Hをし始めるカーリー。ずいぶん御無沙汰のようだ。
ところが、その様子を、何者かがモニターで見物していた。
高額そうな設備の中、無数のモニターが並び、パネルを操作すると、
どんどんアップになっていく仕掛だ。

 小説は受けないと言うカーリーは、
もっぱらジェームズ・ディーンの伝記に力を入れている。
そんな彼女を、社長のアレックスは食事に連れ出す。
このアレックスを演ずるのが、TV「スパイ大作戦」のマーチン・ランドーだ。
彼は、食事を口実に、ある男性に会わせる。もちろん、仲良くさせようと言う魂胆だ。
この男性は、通俗小説の作家であるジャック(トム・ベレンジャー)。
人気作家だが、カーリーは彼の作品を呼んでおらず、
気の強い彼女は、今後も読む気はないと言い切る。
帰宅したカーリーは、隣人のヴィダと知り合う。彼女は男出入りの激しそうなタイプ。
彼女もまた、カーリーがナオミに似ていると指摘する。
郵便でジャックの著作が届いており、
部屋には、どうやって入ったのか、誰かから望遠鏡が届いていた。
望遠鏡を覗くと、反対側のマンションの様子が覗ける。
通りでは、ジャックがヴィダと何やら話している。
気味の悪い贈り物だが、一応もらっておく事にした。
翌日、ランニングをしていると、突然脅かすように現れるジャック。
小説を贈った事は認めるが、望遠鏡に関しては、はっきり答えない。
彼もまたカーリーに気がありそうで、さかんにアプローチしてくる。
ジークはジークで花を贈ってきたりするので、
彼女は住人を集めて、パーティを行う事にする。彼女の部屋でだ。
呼んでないはずのジャックが、噂を聞きつけて、かけつける。
当然呼んだジークも来ている。
途中、マンションのオーナーの話が話題になる。オーナーは正体不明なのだ。
パーティが盛り上がった頃、1人の女性が、望遠鏡で向かいのマンションを覗き、
そこでHをしているのを見つけて大騒ぎ。
カーリーは私にも見せてと望遠鏡を奪い、見入るものだから、ジャックなどは大騒ぎ。
たいした覗き魔だぞ。望遠鏡まで買ってると騒ぐ。
あなたが買ったんじゃないの?と不思議がるカーリー。
会は終わり、帰る際、ジークはカーリーをスポーツジムへ誘う。
一方、それを聞いていたジャックは、飲みに誘ったりするが、
どちらかと言うと、強引なタイプのジャックは敬遠しがちだ。

 ある日帰宅すると、マンションに警察やマスコミが集まっていた。
ジークによれば、例のガスが風呂場で首を折って死んでいたと言うのだ。
警察の女性警部ヘンドリックは、カーリーにガスと面識があるかと聞く。
1度話し、ナオミに似ていると話されたと言うと、彼女もそれに同意する。
過去の新聞を調べてみると、このマンションでは怪死事故が相次いでいるのだ。
洗濯機が並んでいる部屋があって、そこで洗濯していると停電に。
妙な物音がしてびっくりするカーリー。
パニックを起こすが、それは洗濯物をダストシュートみたいな奴で落とす音だった。
スポーツジムの後、ジークはカーリーを家に誘う。
最初はおとなしめに見えたジークも、勢いがつくと結構強引だ。
ジークはゲームソフトのプログラマーで、もっぱら仕事は家でやっているのだ。
そのため、日中も外出が少ない。
部屋には、多くのコンピューターが並べられ、
壁には「アキラ」「ゴルゴ13」のポスターが。
ジークはカーリーに強引に迫り、Hする展開に。
彼女はカーテンくらい閉めようとするが、ジークはそれもさせない勢いだ。
強引さにまいりながらも、カーリーは彼に惹かれていた。
職場へ行くと、ジュディが、カーリーについに彼氏ができたと気づいてびっくり。
パーティの時にいたあの若い男性と知って、またびっくり。
ずいぶんうらやましがる。
ジュディの方は、ジャックとHする展開になったのだが、彼は不能で、
カーリーの話ばかりしていたのだと言う。
ちょっと驚くカーリー。オフィスでおもむろにコンピューターにキー入力すると
外部からの侵入で、画面にバラの絵が出る。ジークの仕業らしい。
思わず微笑むカーリーだが、キー入力が無駄になった事に怒りはないのか。
ジークこそが実は、このマンションのオーナーだった。
カーリーを気に入っていたジークは、彼女の入居手続きを早くすまさせたのだ。
彼の父はホテル王で、遺産として手に入れたのだ。彼は設計にも手を出していた。
と言う事になれば、前からモニターで色々見ているのは、
ジークであろうと言う事になるわけだ。

 なおも接近をやめないジャックは、ナオミがジークと関係していたと話す。
ヴィダとも関係していたと言う。
奴は異常で、近寄るのはよせと言うが、どちらかと言えば、ジークの方が信用できる。
ジークにHな下着を贈られて、それを着て食事へ。
すると、人前で見せてみろ等と言うので、ちょっと異常と言う言葉が頭に浮かぶ。
にもかかわらず、胸のボタンをはずしたり、
スカートの中からパンティを脱いでみせたりするカーリー。
ギョッ!とする他の客たち。その後は、またもHだ。
彼はナオミやヴィダとの関係を否定。それはジャックの方だと言う。
そうは言っても、ちょっと気になってくるカーリー。
ヴィダに電話して聞こうとするが、留守でなかなか連絡できない。
ようやく会ったので、聞こうとするが、彼女はあわてている。
停電になったため、エレベーターをやめ、階段へ。
だが、何者かに襲われ、悲鳴が響く。びっくりして見に行くカーリー。
すると、階段の途中でヴィダが倒れ、ジャックがナイフを持って様子を見ていた。
あわてて逃げるカーリー。待て待てと追ってくるジャック。
停電が戻り、エレベーターに飛び込むカーリー。
ジャックが追ってくるので、腕を消火器でぶんなぐり、非常ベルを鳴らした。

 警察に捕まったジャックは、容疑を否認。逮捕はされるが、保釈は間違いない。
ヴィダと話していたのをカーリーは目撃しているが、ジャックはそれを否定する。
おびえるカーリーに、ジークは大丈夫、戻ってこればわかる等と言い出す。
彼の部屋の奥には、隠されたもう1つの部屋があり、
そこには無数のモニターが並んでいる。
各部屋を見る事が可能で、ジャックの部屋は無人だ。
ジークの母はテレビ俳優で、実際に会うよりもテレビで見る事の方が多かった。
彼はこうしてモニターで各部屋をながめる事が、どんなドラマより楽しめると言う。
例えば、ある家庭では、幼い娘に、義父がいたずらしていた。
彼女は母にそれを訴えるが、母は取り合おうとしない。
しかし、ジークはそれが事実と知っているため、
義父の会社へ電話し、やめないと殺す等と言って脅す。
びっくりした義父は、あわててもうしないと謝る次第だ。
ニヤニヤしているジークに、カーリーは神にでもなった気分かと言う。
とは言いながら、カーリーも関心がないわけではなく、
操作を覚えていろんな部屋を覗く。
望遠鏡を贈ったのはジークだった。覗きを楽しませようとしていたのだ。
自分も覗かれており、ジークとの絡みも録画されていた事を知る。
ガスの死はジークがモニターで気づいたが、
ヴィダやナオミの死については、録画されていないと言う。
一通り楽しんだものの、やっぱりジークに危なさを感じるカーリー。

 部屋へ戻ると、モニターには映らなかったのか、ジャックが隠れていた。
彼はジークこそオーナーで、ヴィダやナオミの死に関係していると言う。
そしてモニターで監視している事も知っていた。
警察もジークがオーナーである事を突き止め、彼を調査しようとしている。
カーリーは意外に簡単にこの話を信用。
彼に言われるまま、ジークを呼び出す。入ってきたジークに銃を突きつけるジャック。
だが、ジークは、ナオミに関しては、モニターでは見たものの
実際の面識はないと言う。
関係していたのはジャックの方で、不能をバカにされて殺したのだと言う。
そう言われると、ジークの方も信用できそうな気がして、混乱するカーリー。
2人は格闘になり、とにかく止めようとするが、
銃から弾が飛び出し、ジャックが死んでしまう。
警察はこの件を事故として処理した。
カーリーは、例のモニタールームへ行き、自分たちの絡みの録画を消せと要求。
ジャックも今後の仲の事を考えてか、素直に消す事に。
隠したテープを取りに行くところを、カーリーはモニターで見ていた。
テープは消され、ホッとするカーリー。
食べ物でも買ってこようと言って、出ていくジーク。
カーリーは、あわてて先ほどのテープが隠された場所へ。
靴箱の下に、銃などと共にテープは隠されていた。
何かを思い出して引き返してくるジーク。
それには気づかず、テープを再生するカーリー。
そこで見た物は、ヴィダやナオミと絡むジークの姿だった。
戻ってきたジークは、靴箱が開いているのに気づいてびっくり。
気づいたカーリーは、隠し部屋の扉をあわてて閉める。
しかし、ジークは配線を操作して、扉を開けてしまう。
中では、カーリーが銃を持って待ちかまえていた。あわてて言い訳するジーク。
口論になるが、モニターには、ナオミがベランダから落とされるシーンが。
銃を突きつけながら、器用にも片手でモニターを操作。
アップにされたモニターに映された男の顔は、ジャックだった。
真相を知るカーリーだが、何やら怒りがこみ上げ、
無数に弾の出る銃を、モニターに向けて撃ちまくる。やめろと叫ぶジーク。
最後に「生まれ変わりなさい」と決めゼリフを言うと、機械の本体を撃ち抜いた。

 と言うわけで、「氷の微笑」とは違って、
妙にしおらしい女性を演じていたかと思ったが、
最後にタンカを切るあたりは、怖いねえちゃんとしての面目躍如と言うところか。
ジャックとジークのどっちが犯人かと言う謎に関しては、
それほど謎が謎を呼ぶという感じでもなく、勝手におびえてるだけという感じ。
ジークが覗いているのだろうと言う事は、序盤からわかっていたし。
逆に、ジャックが色々殺した理由や、どうやって停電を起こしたか等の点が気になる。
ま、サスペンスとしては、いまいちと言うところ。
Hさかげんでは、最初に1人Hしているあたりはよかったが、
それ以降はさほどでもなく、大半が画像の汚いモニターのアップなのでバツ。
やっぱり、ジークを犯人にした方が、盛り上がったと思うが。
 

カリートの道(93)

監督 ブライアン・デパルマ

 麻薬容疑で刑務所にいたカリート(アル・パチーノ)は、
友人の弁護士デイブ(ショーン・ペン)によって、釈放され、足を洗う事を決意。
資金を作るため、サッソの店で働く。デイブは囚人トニーに脅され、脱獄を協力。
カリートも手助けするが、デイブはトニーを殺害してしまう。
証言しろと言う警察の申し出を拒否し、恋人ゲイルと街を出る事を決意。
トニーの息子ビニーは、デイブを殺害。駅へ急ぐトニーも襲われる。
撃ち合いで一味を倒すが、サッソの店でケンカしたベニーに射殺される。

 と言うわけで、「スカーフェース」に続いてデパルマとアル・パチーノが組んだ
ギャングもの。しかも目標寸前で挫折するあたりも同じ。
何だかんだと抜けられないカリートが、駅で一味を倒すあたりはなかなか爽快だが。
頭のはげ上がったおやじが、実はショーン・ペンとは、なかなか気づかなかった。

VHS