氷の接吻(99)

 諜報員のラッキー(ユアン・マクレガー)は、妻子に逃げられ、
以来娘の幻影を見るようになっていた。ボスの依頼で、彼の息子を調査。
だが女性ジョアン(アシュレー・ジャッド)が息子に接近。刺殺してしまう。
さらに調査を続行。ジョアンは次々男と接近して殺していく。
ジョアンはワイン王に接近。盗聴で身の上話をするのを聞く。
それによると、ジョアンは子供の頃に父に捨てられ、トラウマになっているらしい。
ラッキーはワイン王に警告しようとしつつ、実は嫉妬。
結婚話が持ち上がるや、ライフルで撃って彼を殺してしまう。
警察も彼女を追うが、発砲事件を起こして助け、さらに2人は各地を転々とする。
やがてジョアンはアラスカの店で働くが、ここにも警官がかけつける。
ラッキーが警告するが、ジョアンは彼を撃って逃走。
空砲にすり替えたため無事で、ラッキーがずっと見守っていた事に気づく。
しかし事故を起こしてジョアンは氷の池に突っ込んでしまう。

 と言うわけで、魔性の女に振り回される男と言う感じだが
ラッキー自身が、ちょっと幻影を見たりおかしな所があるので
なかなか共感できない。ジョアンの心理もよくわからないし、
ラッキーがつけ回している事に全然気づかないのも変。
ラストは死んだようにも思える。
更正施設のジャンヌ役に、ジュヌビエーブ・ビジョルド。

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コーリング(2002年米)

ジョー・ダロウ 医師(ケビン・コスナー)
エミリー ジョーの妻
ミリアム 親しい弁護士(キャシー・ベイツ)
ジョーの上司 (ターミネーター2の黒人)
チャーリー ジョーの同僚(エイリアスのスローン)
シスター (リンダ・ハント)
ジェフリー 少年

 ベネズエラでボランティアの医療活動をする女医エミリーは、
がけ崩れでバスが転落して死ぬ。
同じく医師である夫ジョーは、悲しみを忘れる為に仕事に没頭。
妻が働いた小児科病棟を助けるが、
少年ジェフリーが危険な状態にあった際、ジョーを呼ぶ声を聞く。
回復したジェフリーは、エミリーに会っており、何か話していたと言う。
だが、医師仲間や親しい弁護士ミリアムは、そうした臨死体験の話を取り合わない。
一方、かつて臨死体験をしたシスターは、
エミリーが何かを伝えようとしているのだと言う。
さらに死亡状態の患者からも声を聞き、騒ぎを起こしたジョーは休暇を取る事に。
少年たちが描いた曲がった十字架が、滝の地図記号だと気付く。
エミリーが働いていた場所にも滝があると知り、ジョーはベネズエラへ飛ぶ。
現場は原住民の集落付近で、許可なく入る事は出来ない。
だが川に沈むバスを見つけ、飛び込んで中へ。
溺れそうになったジョーは、エミリーが原住民に助けられる光景を見る。
同行したパイロットが止める中、ジョーは集落へ。
エミリーの写真を見せると、老婆は家の中へ案内。
エミリーは死にかけており、肉体は救えなかったが、魂は救ったと語る。
そこには彼女が産んだ赤ん坊がいたのだ。
エミリーが娘を見たかはわからないが、
自分に子供を託したのは間違いないと、ジョーは確信するのだった。

 と言う訳で、ケビン・コスナー主演のドラマ。
医師ケビンは、ベネズエラでボランティア医療をしていた妻が事故で死亡。
ショックを受けるが、臨死体験をした少年たちが、妻を見たと証言するのを知る。
ゴーストみたいに妻の霊が何かを伝えようとしているのか、
あるいは実は妻が生きているのかは、見ている方にもなかなかわからない。
最後に真相がわかって、そういう事だったんだとちょっと感心させられた。
すごく感動したと言う訳ではないけど。

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コール」(2002)を見た。

 この映画は、セクシー路線のシャーリーズ・セロンと、
危ない路線のケビン・ベーコンが対決。小粒のサスペンスらしく、
公開のされ方が、見逃しかねない感じだったが見た。

 冒頭はジョー(ケビン・ベーコン)が女性と車に。
君との時間も良かったぜとか言う。
女性はどうせ殺す気なんでしょうと言うが、公園にいると言われ、
女性はかけだし、子供を見つける。

 オレゴン州ポートランド。
カレン(シャーリズ・セロン)は、6歳の娘アビー(ダコタ・ファニング)と共に、
学会へ行く夫ウィル(スチュアート・タウンゼント)を見送る。
彼は麻酔医で、特許となる新薬を開発。軽飛行機を操縦して学会へ向かう。
カレンらは家へ戻り、アビーに洗濯物の回収とかを頼むが、
いつまでも戻らないので心配になって見に行く。
ところが、アビーはおらず、そこにはニヤニヤしている男ジョーがいた。
カレンは慌てて銃を持ち出すが、ジョーは俺を殺せばアビーも死ぬと言う。
従兄弟のマービンがアビーを捕らえており、30分間隔に連絡がなければ、
子供は殺されると言うのだ。
彼らは今までに4回の誘拐を成功させてきた一味だ。
カレンは何が目的と聞き、すぐに金を渡すと言うが
ジョーは、他の連中はやり方がまずい。俺たちは完全犯罪だと自慢する。
急に大金が動けば怪しまれる。
そうとは知らないウイルは、学会に来ていたシェリル(コートニー・ラヴ)に迫られ
それは断るが、結局銃で脅され、
娘を捕らえていると聞かされ、ホテルの部屋に監禁される。
ジョーの計画では、カレンが金を用意し、その金をウイルがおろして
ジョーの妻シェリルが回収する。すべては24時間で遂行するのだ。
ウイルは絵画の趣味があるので、大金をおろしても怪しまれないのだ。
カレンは観念して銃をジョーに渡す。
だがアビーには大きな問題があった。
彼女はぜんそく持ちで、発作を起こすと薬なしでは死んでしまうのだ。
ジョーは最初でまかせだと思うが、薬があるので本当だと知る。
今まで誰も殺さなかった彼は、この事態に動揺する。
睡眠薬で眠らされていたアビーだが、
意識が戻るとストレスやちょっとのホコリで発作に。
アービンはうろたえ、ケイティしっかりしろ等と言う。
ジョーが携帯で連絡し、コーヒーで発作が押さえられると知り、何とか危機を逃れる。

 ジョーはアービンを呼び出し、途中でカレンらと会い、薬を受け取る事に。
通常は別のグループは最後まで会わないのだが、予定外の事態にアービンも動揺。
だが、この後は予定通り行くと言う。
母と再会してしがみつくアビーだが、ジョーに脅されていて別れるしかなかった。
アビーはアービンが、自分をケイティと呼んだ事を気にする。
アービンによれば、それは死んだ親戚の子だと言う。
ウイルはシェリルを殴るが、それは電話でジョーに伝えられ、
ジョーはカレンを殴って仕返しする。
カレンらは家へ戻るが、隣の家の女性がカレンの所へ来て、
ジョーらは浮気相手のようなフリをしてごまかす。
ジョーは、看護婦だったカレンと、以前いた病院で知り合ったと言うが、
その言葉から、カレンはジョーが、カレンとウイルがその病院にいた事を
知っている事に気づく。
ジョーは、女は目的のためには娼婦になれる等と言い出し、
カレンを誘い、カレンも下着姿になって迎えるようなフリをする。
トイレでPDAを見つけて、ウイルに「病院の事を知っている」とメールするが、
何か電波が悪いのかなかなか送信できない。
続いて、医者カバンを見つけて、メスをパンツに隠す。
そして、ジョーと絡むようなフリをして、一物をメスで切りつけようとするが、
寸前に感づかれ、それでも腹か何処かに傷を負わせる。
弱っている間に銃を奪い、電話でアービンにアビーを連れてくるよう指示させる。
ところが、その頃、アビーはひそかに逃げていて、アービンの方も大混乱。
アービンはアビーを捕らえ、ジョーはアービンに電話しようとしないので、
後わずかで絞め殺そうとするが、思い直して電話して止めさせる。
この事があって、カレンはこの後ジョーに逆らわなくなってしまう。

 一方、ウイルはシェリルが油断して寝ている間に、銃を奪って弾を抜いておく。
そして、ポケベルに入ったメールで、一味が病院勤めの事を知っているのに気づく。
そこでシェリルを脅し、目的は何だと追求。
シェリルは知らないのも計画の内だと言うが、ウイルは何かあるはずと言い、
筋弛緩剤の注射を向ける。シェリルは銃で抵抗するが弾は空。
筋弛緩剤を注射され、言葉は聞こえるが何も出来ない状態に。
このまま3分間解毒剤を打たないと、酸欠で死んでしまうのだ。
ギリギリで解毒剤を打たれ、回復したシェリルは観念して、財布の写真を見せる。
それは娘ケイティで、彼女は手術ミスで死亡したのだ。
そして執刀医は、ウイルの麻酔薬に問題があったと言ったので、
シェリルとジョーはウイルを恨んでいたが、
ウイルに言わせれば、その失敗は執刀医のミスだ。
シェリルは簡単に納得するが、ジョーを止めるのは至難の業だ。
ウイルは知人である携帯会社の重役に連絡して、ジョーの居場所を特定させる。
翌朝になり、3グループは予定通りに行動。
カレンは金を動かし、それをウイルがおろすために銀行へ。
だが、携帯会社の重役が教えたのか、そこにはFBIが来ていて、
誘拐の事は任せろと言う。そうはいかないと言うが、とりあえず盗聴器はつける。
ジョーらの車は警察ヘリにつけられるが、感づいたジョーは駐車場で、
女性を襲ってトランクに押し込め、その車を奪う。おかげで警察は見失う。
ジョーらの車とアービンの車は併走。
シェリルが金を回収したと連絡したので、後は引き渡しだけだが、
ウイルは思い立って、軽飛行機で合流地点へ急行する事に。
これには、尾行していたFBIも巻かれてしまう。
ジョーは携帯で電話してくるが、ホテルの電話を転送させ、
あたかもホテルにいるように思わせる。
ただし、プロペラ音が聞こえないように、エンジンを切るので、
そのたびに墜落の危機に。電話を切ると間一髪エンジンをかけて難を逃れる。
ジョーは予定変更でアビーを殺すとか言い出し、
あわててシェリルはアービンと連絡するが、
アービンは、シェリルとの接触は禁じられていると聞こうとしない。
ウイルは軽飛行機の高度を下げ、気づいたアビーは安心。
カレンも気付くが、ジョーも気づいて怒り出す。
途端に、カレンはハンドルを奪って暴走させ、
ウイルの方も道路に着陸して、アービンの車を転倒させる。
(アビーが危ないだろうが)
たちまちあちこちで接触事故が。
木材を積んだトレーラーなんてお約束のも、道路をふさぐ。
アービンは身動きが取れず、アビーは逃げ出す。
ウイルはアビーを探すが、すでにアービンの車にアビーはいない。
一方、カレンも身動きが取れず、ジョーはFBIと称してウイルに接近し、
彼の足を撃つ。そしてアビーを探す。
アビーが危険だと感じたシェリルは、アビーを抱えるが、
そこへジョーが現れ、この子を娘にしようなどと言い出す。
足を引いたウイルが現れて格闘に。かけつけたカレンがジョーを射殺。
発作を起こしていたアビーも、カレンの持ってきた薬で回復する。

 と言うわけで、物語は完璧な誘拐を何度も成功させていると言う一味の、
5回目の犯行として展開。
ベーコンが、失敗する連中は、ここがいけないみたいな事を語るが、
そんなに完璧な計画にも思えなかったのだが、
(人質らに堂々と素顔を見せて、その後解放するなんておかしい)
家族3人を別の場所で監禁するのは、まあそこそこ効果がありそう。
最初のサスペンスは、娘ダコタ・ファニングにぜんそくの持病があり、
薬がないと死んでしまうと言う点から巻き起こる。
かつて一度も殺しをしていない一味が、そのために予定が狂う
なんてのは、完全犯罪ものの、失敗のきっかけとしては面白い。
ところが、ベーコンのキャラがちょっとくせ者で、
意外にいい人かと思えば、シャーリーズに迫ったりするし、
意外な真相で事件を起こしていたなんて話も出てきて
だとしたら、過去4回の事件は、何のためにやったの?と調子狂っちゃう。
夫スチュアート・タウンゼントはあまり活躍せず、
人気の出てきたダコタちゃんも、この映画では脇役に徹しており、
もっぱらシャーリーズ対ベーコンの図式なのは面白い。
男のくせに脱ぎたがるベーコンが、ここでも本領を発揮し、
脱ぐのは負けないわよとシャーリーズも下着姿で奮戦。
ただし、これはクライマックスにはならず、
この見せ場を過ぎると、シャーリーズは急におとなしくなってしまい、
今まで役立たずだった夫が急に活躍しだして、
物語としては確かに一本なのだが、何か横道にそれた感じ。
派手な見せ場もあり、木材を積んだトレーラーなんて、
クライマックスを派手にするためだけに走っているようなものだが、
いくら誘拐事件のためとは言え、あんなに派手な事故を起こしていい物やら。
せっかくサスペンス色を出してきたのだから、
最後にアクション映画のような見せ場を作るのでなく、
ベーコンとの最終決戦(それもシャーリーズと)みたいなのがあっても良かったはず。
全体としては、面白い素材を集めたのに、何か少しずつはずしてる感じ。
 

コールガール(1971年アメリカ)

アラン・J・パクラ監督

 私立探偵クルート(ドナルド・サザーランド)はトム・グルンネマン失踪を調査。
妻にも理由がわからないが、若い娘宛の手紙が見つかる。
モデル志望のコールガールブリー(ジェーン・フォンダ)に聞く。
乱暴な客がいたが、トムかは不明だと言う。
元締めのフランク(ロイ・シャイダー)もトムについては知らないと言われる。
麻薬中毒のページを見つけ、彼の知るサドの男について聞くがトムではない。
ブリーはクルートと愛し合うように。そんな中ページが殺される。
ブリーの仲間で自殺したジェーンも、ページもトムも殺害されたらしい。
クルートの上司はジェーンとの関係を見られ、トムを殺害したのだ。
さらにブリーに襲うが、クルートがかけつけ上司は転落死。
ブリーはクルートと世界の違いを感じ、引っ越す事にする。

 と言うわけで、ジェーン・フォンダがアカデミー賞をとったという作品で
にもかかわらず、日本の地方ではポルノ映画まがいの題名で上映された作品。
原題がドナルド・サザーランドの役名だから、あくまで彼が主役で
話自体もそんな感じ。
まあ、見ているとこの手の作品にありがちな、
闇の社会のようなよくわからない描写があり
何だかよくわからない内に話が終わってしまう。
Hな雰囲気が盛り上がるわけでなく、ロイ・シャイダーが出ているがチョイ役。

TV放送 2003/02/16 01ch 0205-0413
 

ゴールデンボーイ(98)

 学生トッド(ブラッド・レンフロー)は、ナチによるユダヤ人虐殺に関心を持つ。
ある時、町で見かけた老人デンカーが、実はナチの残党ドゥサンダーだと気づき
その指紋等を採取し、証拠をつかむ。
トッドは秘密をばらすぞと脅し、処刑の話等を聞きたがる。
成績が落ちたため、デンカーは祖父に扮して学校へ行き、
次の試験の成績が上がればよしとすると言う教師の提案に、勝手に乗ってしまう。
トッドは怒るが、デンカーは彼が自分をかくまっていたと公言し
社会的信用を失わせると脅迫。成績は回復するが、デンカーと会うのはやめる。
秘密に気づいたホームレスに脅され、デンカーは彼を殺害。
発作を起こし、トッドを呼び出し死体を始末させようとするが、
男は生きていて、トッドが彼を殺してしまう。デンカーは病院へ。
デンカーが残したと言う貸金庫の書類はウソとわかり安心するが、
収容所経験のある同室の男は、デンカーの正体に気づき、FBIの監視下に置かれる。
トッドは首席で卒業するが、教員は祖父と称していた男がデンカーだと気づく。
デンカーは毒を飲んで自殺。トッドは教員がホモだと言いふらすと脅し口を封じる。

 と言うわけで、ブラッド・レンフローがナチの残党の存在に気づき……
と言う展開はなかなか面白いのだが、
その後は何だか脅したり脅されたりでパッとせず。

TV放送 2000/07/09 BS05 1800-1955
 

ゴールデン・チャイルド(86)

 ジャレル(エディ・マーフィ)の仕事は、行方不明の子供探しだ。
キーナンと言う女性が、チベットでさらわれたゴールデンチャイルドを探せと依頼。
それは、千世代に1人の完璧な子供で、世界にやすらぎを与えると言われる。
予言によれば、助けられるのは選ばれた男ジャレルなのだ。
捜索中の娘の死体があった家で、血をチャイルドに飲ませようとした形跡を発見。
チャイルドは人間の血を飲ませれば、殺す事ができるのだ。
娘をさらった男を突き止めるが、彼は何者かに殺害される。
ジャレルの夢にサードという男が現れ、アジャンティの剣を渡せと言い残す。
この剣はチャイルドを殺せる唯一の武器だ。取引のため、剣を入手にチベットへ。
心清い者しか入手できない剣の獲得に成功。
検問を通過するが、屋敷が襲われ、キーナンが殺され、剣は奪われる。
ジャレルは鳥に導かれ、サードの屋敷へ。
チャイルドを助けるが、サードは悪魔に変身。
ジャレルらはあわてて逃げる。チャイルドを連れて、キーナンの遺体の所へ。
悪魔が現れるが、ジャレルは剣で倒し、チャイルドによってキーナンは生き返る。

 というわけで、エディ・マーフィ主演のSF映画だが
聖人には程遠いマーフィが選ばれると言う設定はいいものの、
話としては、いまいちで、マーフィとのミスマッチもはなはだしい。
まあ、この配役にしては、がんばったと言う事か。

TV放送 91/12/07  08CH  21:02-22:54
 

コールド・クリーク 過去を持つ家(2003年米)

クーパー・ティルソン 歴史家(デニス・クエイド)
リーア クーパーの妻(シャロン・ストーン)
クリスチン クーパーの娘(クリステン・スチュアート)
ジェシー クーパーの息子

デイル かつての住人(スティーブン・ドーフ)
ファーガソン保安官
ルビー 保安官の妹。デイルの恋人(ジュリエット・ルイス)
マッシー デイルの父(クリストファー・プラマー)

 時間に追われるNYの生活に疲れたクーパー一家は、
田舎町のコールドクリーク邸に引っ越す。
 一家の前に、かつての住人だと言うディルが現れる。
刑務所にいたと言う彼は、家の修理の手伝う事になり、我が物顔で出入りする。
 やがて部屋に蛇が現れる騒ぎが発生。
ディルが一家を追い出そうと嫌がらせしたと判断し、クーパーは彼をクビに。
だが酒場でもケンカになり、保安官はクーパーの方に都会へ戻れと言う。
 クーパーは、家の前に何かが埋まっているのに気付く。
それは、ディルの娘がしていた矯正器具だった。
どうやら彼は、自分の子供を殺したらしい。
保安官に知らせるが、まだ半信半疑だ。
 ディルは入院している父親に面会。
妻ローナが浮気した為、殺害したと告白。父親も絞殺する。
さらにディルはクーパーの妻リーアを井戸に落とし、保安官を殺害する。
 クーパーは家に侵入してきたディルに追い回されるが、屋上で対決。
ディルを倒し、一家は結局その家に暮らす事にするのだった。

 と言う訳で、デニス・クエイド主演のサスペンス(?)
クエイドは妻シャロン・ストーンや子供たち(娘がクリステン・スチュワート)と
NYに暮らしていたが、都会生活に疲れて、田舎町のコールドクリーク邸を購入。
田舎町には彼らを歓迎しない雰囲気があって、
そういう仕打ちを受ける話かと思うと、そうでもない。
屋敷には前の住人の写真などが大量に残されていたので、
前の住人の霊がとりついた系の話かと思うと、そうでもない。
かつての住人だと言う男が現れ、かつて刑務所にいた彼を、家の修繕の為に雇う事に。
地元民たる彼と親しくしないと、
町で孤立すると言う考えがあったかも知れないがちょっと無用心。
やがて男が一家を追い出すべく嫌がらせをしてくると言う訳。
この手の話では、主人公だけが犯人を疑い、周囲は信じなかったり、
主人公を疑ったりするものだが、
そういう描写はほぼなく、地元の保安官は最初から味方につく始末。
何だか最初から最後まで、基本がなってないですなと言う印象です。
シャロン・ストーンは、柄にもなく優しい母親で、
犯人を倒すのに男顔負けの活躍をしたりはしない。
さらにジュリエット・ルイスも出ていて、
犯人の彼女でかつ保安官の妹と言う微妙な役どころだが、物語的に必然性はいまいち。

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コールド・バレッツ 裏切りの陰謀(2012年米)

ロバート・ディックス 大使館員。元FBI(クリスチャン・スレーター)
ウルスラ ダンサー。ロバートの恋人
ヴィッキー 女教師
セラピスト 
米大使 (ドナルド・サザーランド)

 元FBIのロバートは、現在は某国の首都ソフィアにある米大使館に勤務。
謎の私刑人がソフィアの犯罪者を始末しているとの噂があり、
大使はロバートに捜査を指示。被害者は過激派等で、半年に12件発生している。
捜査ははかどらず、さらに何者かが内部情報を漏らしているようだ。
一方でロバートは、知り合ったダンサーのウルスラと親密に。彼女が記憶喪失と知る。
正体不明の女私刑人は、過激派のアジトを襲撃し、次々始末する。
ロバートは監視映像から、犯人にウルスラと同じタトゥーがある事に気付く。
実は、ウルスラと知人の妻ヴィッキー、そして私刑人は同一人物だったのだ。
裏で糸を引いていた大使らは、私刑人の成果が出たとして、拠点をパリに移す事に。
真相を知ったロバートは、捜査から手を引くのであった。

 と言うわけで、クリスチャン主演のサスペンス。
某国の米大使館に勤めるクリスチャンは、
元FBIと言う経歴を買われ、犯罪者を処刑する謎の犯人を追う事に。
犯人は女なんだけど、クリスチャンの周囲には2人の女性が登場。
この手の映画を見すぎたせいか、
合わせて3人が同一人物である事は、序盤でわかってしまう。
となると、後はクリスチャンがいかに真相を突き止めるかだが、
その点であまり活躍しない。
実は処刑団に利用されていたと言う形だが、
クリスチャンがいなければ作戦が成功しなかったと言う程でもなく、
全体的にぼんやりした出来。

TV放送 2014/02/04 WOWOW 2300-0044
 

コールドマウンテン(2003年米)

W・P・インマン 南軍兵士(ジュード・ロウ)
エイダ・モンロー 地主の娘(ニコール・キッドマン)
エイダの父 地主(ドナルド・サザーランド)
ルビー・シューズ 農作業を手伝う(レニー・ゼルウィガー)
サリー 近所の女性
ヴィージー牧師 (フィリップ・シーモア・ホフマン)
セーラ (ナタリー・ポートマン)
スタブロッド ルビーの父

 1864年。南北戦争末期。
南軍の兵士インマンの心の拠り所は、エイダと言う女性だった。
 3年前。コールドマウンテンと言う地で大工をしていたインマンは、
地主の娘エイダに惹かれる。
エイダも同様で、戦地に行くインマンにキスし、帰りを待つと告げる。
父が死に、戦争は敗色濃厚と知ったエイダは、
奴隷たちを解放して、1人でインマンの帰りを待つ。
近所の女性サリーは、井戸に未来が見えると言い、
エイダはインマンが戻るのを見たのだ。
サリーの紹介で、ルビーが畑仕事を手伝う事に。
 一方エイダを想うインマンは脱走し、コールドマウンテンへ戻る事に。
脱走兵を追う義勇軍に捕まるが、北軍が来て退散。
セーラと言う女性の世話になり、彼女を義勇軍から助ける。
 義勇軍は、サリーの家族が脱走兵をかくまっているとして襲撃。
ルビーは、泥棒に成り下がった父スタブロッドと再会。
彼は義勇軍からルビーらを守ろうとして撃たれる。
エイダはついに戻ってきたインマンと再会。
君の事を想っていたと言うインマンは、エイダに求婚。彼女も受ける。
2人は愛し合うが、義勇軍が現れて撃ち合いに。
インマンは一味を倒すが、自らも撃たれて死ぬ。
過去を受け入れてそこから学ぶだけと言うエイダは、
インマンの旅は無駄ではなかったと語る。
畑仕事をするエイダの傍らには、娘グレースがいた。
彼女の中に父親は生きており、もはやサリーの井戸にも不吉な未来は見えないのだ。

 と言う訳で、戦争で離ればなれになった男女の話。
南部の地主の娘二コール・キッドマンは、使用人ジュード・ロウと恋に落ちる。
ロウは南北戦争に出兵する事になり、再会を約束。
戦況は思わしくなく、二コールは使用人らを解放。
畑仕事に詳しいレニー・ゼルウィガーと、何とか維持しようと奮戦する。
一方、ロウは終戦を待ちきれず脱走するが、義勇軍と称する連中に追われると言う訳。
全体的にどっかで聞いた事ある雰囲気。
ナタリー・ポートマンやフィリップ・シーモア・ホフマンみたいな主役級の連中が、
ちょい役で出てるのも物語を散漫な印象にしてる気が。
二コールみたいな金持ちの娘が、やむにやまれず農作業に奮戦する話は割に好きだけど
ゼルウィガーがはまりすぎてる印象で、こちらもバランスがぎこちないかも。

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ゴーン・ガール」を見た。(2014年米)

 デビッド・フィンチャー監督の本作は、ベン・アフレック主演。
彼の妻役が最近注目株のロザムンド・パイク。
パイクが行方不明になり、その真相はいかにと言う感じの話らしい。
面白そうな設定なので見た。

ニック バー経営者(ベン・アフレック)
エイミー ニックの妻(ロザムンド・パイク)
マーゴ ニックの双子の妹
デジー エイミーの元彼
タナー ニックの弁護士
ボニー刑事
ギルピン刑事 ボニーの部下
アンディ ニックの浮気相手
ノエル エイミーの友人

 5回目の結婚記念日の日。
ニックは日課の様に双子の妹マーゴのがやっている店へ通っていた。
家に異変があったと連絡があり、かけつける事に。
いるはずの妻エイミーはおらず、部屋に荒らされた様な痕跡が。
警察は失踪事件として捜査。
キッチンは掃除されていたが、拭き残したらしき血痕が見つかる。
金持ちであるエイミーの両親はニックを快く思っていなかったが、
一緒に記者会見する事に。
ニックは記者に求められ、にやけた顔を写される羽目に。
さらにSNSに載せたいと言う女性に写真を撮られたりもして、
女性の敵だとマスコミに批判を受けた挙げ句、彼が殺したのではと言われる様に。

 ニックとエイミーはニューヨークのパーティで知り合う。意気投合して結婚する。
彼女は完璧なエイミーと言う少女のキャラクターの作者として知られていたが、
自身は完璧ではないと劣等感を感じていた様だ。
ニックは不況で仕事を失った上、親が癌になった為、ミズーリの田舎町へ引っ越す。
最初は田舎暮らしを受け入れたエイミーだったが、
ニックから愛情が感じられなくなった事もあり、次第に不満に思う様になる。

 当初はニックに同情的だった女性刑事も、次第に彼を疑うように。
ニックに不満を示すエイミーの日記が見つかり、銃を買っていた事も判明。
近所の親友だと言う女性ノエルには、エイミーが妊娠していたと指摘され、
陽性反応が出た妊娠検査薬も見つかる。
妹マーゴはニックをかばい、マスコミから逃げる為に家に泊めるが、
ニックが浮気相手であるアンディと会っていたと知り、ショックを受ける。
彼女はニックが大学で講師をした際の生徒なのだ。
やばい状況だと感じたニックは、テレビで同情的だった弁護士タナーに弁護を依頼。
絶対不利にも思えたが、話題づくりになると考えたか、タナーも引き受ける。
タナーは、浮気の件を時限爆弾と考え、早く好評すべきと言うが、
アンディが先に公表してしまい、さらに窮地に。
少しでも挽回しようと、テレビキャスターのインタビューを受け、
イメージを良くしようと奮戦。
浮気を認め、夫として完璧でなかったが、戻ってきてほしいと訴える。
一方でニックは独自に調査し、エイミーのかつての恋人に会う。
エイミーを理想的な女性だと言う者もいたが、
暴力をふるわれたと作り話を作られ、逮捕された経験がある者もいた。
それを聞いたニックは、エイミーが生きていると確信する。

 実はエイミーは生きていた。殺された様に証拠を偽装。
ガラスの机を割り、自ら貯えておいた血液をばらまき、わざと拭き残す様に掃除。
日記も彼女の創作で、ニックが疑われる様に仕組んだのだ。
近所の妊婦ノエルと親しくなり、彼女の尿を入手し、妊娠を偽造。
エイミーは髪を切って外見を変えて、モーテルに潜んでいた。
だが、彼女が大金を持つと気付いた隣のカップルに襲われ、金を奪われてしまう。
エイミーは、かつて彼女に激しくアプローチし、接近禁止令が出ていたデジーに接近。
ニックから逃げてきたと言うエイミーに、
デジーはその気になって、別荘にかくまう事に。
エイミーは、デジーの別荘に監視カメラが完備されていると知り、
彼の外出中に、わざとレイプされたかの様な演技を記録させる。
さらにワインボトルで、性器を傷つける念の入れ様だ。
エイミーはデジーを誘惑し、
行為の最中に、枕の下に隠したナイフでデジーの首を切って殺害。
血まみれの状態で運転し、マスコミが張り込むニックの所へ戻るのだった。
デジーに誘拐されていたエイミーが、彼を殺害して逃げてきたと言う話は、
筋が通っており、彼女は警察から解放される。
盗聴を警戒したエイミーは、血まみれの体でシャワーを浴びながら、
あっさりと犯行を認め、ニックに真相を告げる。
保身の為にニックが演じた、妻の帰りを待つ夫こそ、理想の姿だと感じたエイミーは、
今後もそう装う様に求める。
ニックがボニー刑事や弁護士タナーにエイミーの行動を伝えると、
彼らはそれが真実と感じながら、今は証拠がなく手を出せないと身を引く。
妹マーゴだけは、生まれる前から一緒だったと、ニックを支えると約束するが。
エイミーは、精子バンクのニックの精子で妊娠したと公表。
ニックは怒るが、このまま彼女の言いなりになって、
幸せな夫婦を演ずるしかないと感じるのだった。

 と言う訳で、冒頭でパイク扮する妻が行方不明になる事件が発生。
血痕をふいた痕跡があるなど、CSIぽい状況だが、
死体は見つからず、脅迫がある訳でもない。
事件はテレビで連日報じられ、
この手の事件の常として、夫ベンがいろいろ批判される様に。
そうこうする内、ベンが浮気してたなんて事がわかり、雲行きが怪しくなる。
だが、ベンが真犯人なんて安易な話でもなさそうだ。
ベンは独自に調査を進める内、パイクが実は生きていると言う確信を持つように。
実は。。と言う真相は中盤で明らかに。
どこかで聞いた事ある真相だが、この映画が異色なのは真相がわかっても話が続く点。
ひいきのパイクは熱演と言うよりは怪演と言う感じで、終わり方もすっきりしない。
そう言えば、セブンの監督だったね。
 

ゴーン・ベイビー・ゴーン(2007年米)

パトリック・ケンジー (ケイシー・アフレック)
アンジー パトリックの相棒(MI3の奥さん)
ドイル警部 (モーガン・フリーマン)
レミー・ブレサント刑事 (エド・ハリス)
ニック・プール刑事 ( ジョン・アシュトン)
へリーン アマンダの母
ビー アマンダの叔母(エイミー・マディガン)
ライオネル その夫
チーズ 麻薬の売人

 4歳のアマンダが誘拐され、母親ヘリーンはTVで解放を訴える。
アマンダの伯母ビーは、探偵のパトリックとアンジーに調査を依頼。
本来は夜逃げした連中を探すのが専門だが、引き受ける事に。
警官だったパトリックは、元先輩のドイル警部に会う。
余計な手出しはするなと言う条件で、刑事レミーとニックの協力を得られる事に。
パトリックの調査により、ヘリーンが麻薬の常習者で運び屋をしていたと突き止める。
売人チーズが警察に踏み込まれたどさくさに、13万ドルを盗み出したのだ。
パトリックはチーズに接触。
最初は関与を否定したチーズは、人工湖で娘を返すと連絡してきた。
だが、何者かが発砲し、何者かが湖に落下。
遺体は見つからなかったが、
アマンダは死亡したとされ、ドイルが辞任する形で決着する。

 2か月後。少年が行方不明になる事件が発生。
誘拐犯の情報を得て、パトリックは某所に突入。
犯人を射殺するが、ニックが撃たれて死ぬ。
少年は殺されていたが、それでもパトリックは責任を感ずる。
一方、レミーには、正義の為と称して証拠を偽造した過去があったと知る。
レミーを追及すると、ビーの夫ライオネルと以前から付き合いがあったと認める。
ヘリーンが親として失格と感じていた彼らは、彼女が金を盗んだ事を知り誘拐を偽装。
だが、チーズが罠に気づいて撃ち合いになり、アマンダは湖に落ちてしまったのだ。
だが、強盗に襲われてレミーは死亡。
警察はパトリックの話を信じないが、釈放される。
何かに気付いたパトリックは、ドイルの家へ。
そこには生きていたアマンダが幸せそうに暮らしていた。
ドイルは湖で物が落ちる音を立て、彼女が死んだ様に偽装したのだ。
彼女の未来の為と言うが、あなたにそんな権利はないとパトリックは否定的だ。
真相を知ったアンジーもまた、ここにいるのが幸せだと言うが、
パトリックは悩んだ末、警察に報告。
その決断が許せないアンジーはパトリックのもとを去る。
ドイルは逮捕され、アマンダはヘリーンの所へ戻された。
マスコミは最高の結末と報じるが、ヘリーンは彼氏の所へ遊びに行ってしまう。
ビーは追い出され、ライオネルは刑務所に。アマンダの世話する者はいないのだ。
アマンダを訪ねたパトリックは、複雑な思いで、一緒にテレビを見るのだった。

 と言う訳で、ベン・アフレック初監督作。
ベンが関わってて題名がベイビーだから、
世界で一番パパが好きみたいな話を連想したが、全然違った。
ベンは出演してなくて、弟ケイシーが主演。
彼は恋人とコンビを組む私立探偵で、普段は夜逃げした連中を追っているのだが、
ニュースにもなってる誘拐らしき少女失踪事件を扱う事に。
割に協力的な警察メンバーは、モーガン・フリーマン、
エド・ハリス、ジョン・アシュトンと言う渋めの布陣。
娘の母親が麻薬中毒で、売人の金を盗んだ事が事件のきっかけと気付き、
一味と取引するが、撃ち合いになり、娘は湖に落ちて死亡とされる。
だが、事件を引きずるケイシーは、
同じ一味による少年誘拐を追い、核心に迫ると言う訳。
ほぼ素人の私立探偵が妙に活躍する雰囲気が良く、
中盤で雲行きが怪しくなるが、真相を知ってなお、なかなか面白いと言う印象だった。
だが、最後のケイシーの挙動が、本作の雰囲気を異質なものに。
「正義」を守る為に、時に法からはみ出し、
アンチヒーローなんて言われる刑事や探偵は大勢見てきた。
本作のケイシーは、逆に法を守る事にこだわり、
誰も望まない(ケイシー自身も)結末を迎える。
後味が悪いと言う程ではないけど、どっちがアンチヒーローかって気分に。
そういう社会を批判したって事ですかね。

TV放送 2011/06/07 シネフィルW 2100-2254
 

フレデリック・フォーサイス・スペシャル コカイン・コネクション(89)(TV作品)

 バークレイ諸島は、英国の植民地だがまもなく独立。
共産主義のホレーショと、麻薬組織のボス、トムソンによって、首相選挙戦が。
そんな中、マーストン提督が射殺される。ハナー捜査官が到着。
未亡人は、総督が麻薬王に悩んでいたと言う。
マイアミ警察のファバーロは、友人のカルロス殺害と総督殺害の関係を追って到着。
何者かがハナーを襲撃。キューバのKGBらしい。キューバはホレーショ支援派だ。
未亡人の友人コルトレーン夫人(ローレン・バコール)は、総督はくずだと言う。
独立によって、首相による独裁が始まるのだ。
ハナーらはトムソンを訪問。ファバーロは彼の「失楽園」が気になる。
ドレイク牧師がハナーらを襲撃。彼の意図は、独立反対をアピールするためだった。
ハナーらと地元警察が対立するが、総督代理としてマクレディが到着。
コルトレーンのアリバイを崩し、総督殺害犯とわかるが、証拠はない。
彼らはトムソンの所へ。「失楽園」から秘密情報のマイクロフィルムが。
カルロス殺害や、署長の関与が判明。ドレイクによって、住民も抗議に殺到。
英国軍が到着。逃げるトムソンのボートを爆破。
逃げるトムソンのボートを爆破。マイアミの元締めを、カルロス殺害の容疑で逮捕。
選挙は延期となり、住民投票に。コルトレーンは見逃される。

 というわけで、またもマクレディもので、話がややこしくてかなわない。
総督殺害の理由や、カルロス殺害の理由。その他、わからない事がいっぱい。
複雑な話でも、消化できていないと、楽しめないらしい。

TV放送 92/10/23  06CH  01:50-03:40
 

五月の七日間(63)

監督 ジョン・フランケンハイマー

 ライマン大統領はソ連との核撤廃条約を締結。
スコット将軍(バート・ランカスター)は条約に反対。反対派の支援を受ける。
将軍の副官ジグス大佐(カーク・ダグラス)は、将軍らが暗号で連絡を取り
イコムコンと言う秘密部隊で秘密演習をしている事を知り、クーデターと考える。
大統領は誤認と考えながらも調査。レイ議員は秘密基地を発見するが捕らわれる。
秘書官ポール(マーチン・バルサム)は参加を拒否した中将の署名を得るが、
機が墜落し死亡。署名も紛失する。レイは脱出するがアル中のため証言は無効だ。
ジグスは将軍の愛人エリー(エバ・ガードナー)から、浮気の証拠である手紙を入手。
それで脅迫する事も考えるが、大統領は将軍を直接説得。将軍は辞職を拒否するが、
墜落現場で署名が発見され、3人の将軍が辞職。ついにスコットも断念する。

 と言うわけで、ジョン・フランケンハイマー監督で
主演がバート・ランカスターと来れば、「ブラックサンデー」「合衆国最後の日」を
思わせるハードなポリティカルアクションかと期待したが、
レイが捕らわれるシーンも、墜落シーンもなく、アクションは皆無なのでちと不満。
そのせいか、一味の陰謀が進んでいると言う緊迫感がいまいち感じられなかった。
そんなに簡単に同志が集まるとも思えないし。
ジグズの同僚で、将軍の一味にリチャード・アンダーソン。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。主題曲はかっこいい。脚本はロッド・サーリング。

TV放送 97/05/01  BS11  21:00-23:00
 

クライシス・オブ・ペンタゴン 五月の七日間(94)(TV作品)

 フォスター大統領は軍事費増額案に調印せず、軍部の不満を受ける。
国防省のケイシー大佐(フォレスト・ウィテッカー)は、週末の演習を疑問視。
10万人が参加し、実弾や化学兵器が使用される占領型の演習と言うのだ。
司法長官が謎の急死をとげ、ケイシーは大統領に事態を報告。
ロシアの協力で、ロイド将軍一味が副大統領ケリーを仲間にし、
政府を乗っ取る気と判明。だが、証拠なしに彼らの解任はできない。
長官秘書サラに証言を求めるが、彼女も射殺される。将軍らは演習を強行。
だが、ケイシーは反乱の証拠を新聞社に送っていた。
大統領は将軍の辞任のみで、他の者の責任は問わない事とする。

 と言うわけで、映画「五月の七日間」のTV版リメイク。
戦車を出したり、コンピュータ画面を出して新しさを見せ、
証人が射殺されるシーンでサスペンス色も見せる等工夫は見られるのだが、
最後の一発大逆転が、証拠を新聞社に送っただけとはちょっと首をひねるものが。

TV放送 97/10/19  BS05  13:00-14:40
 

コクーン(85)

 監督 ロン・ハワード

 老人ホームのアート(ドン・アメチ)らがこっそり借用しているプールが
ウォルター(ブライアン・デネヒー)と言う人物に貸し切られる。
ウォルターと仲間のキティ(タニ・ウェルチ)らは、
ジャック(スティーブ・グーテンバーグ)の船を貸り、海中作業を開始。
引き上げた物体を沈めたプールで泳ぐと、なぜか若返った気分になる。
やがて、ジャックやアートらは、ウォルターらが宇宙人だと言う事を知る。
彼らは、かつて地球に残した仲間に会いに来たのだ。
ベン(ウイルフォールド・ブリムリー)は、プールを借りるよう話をつける。
彼らは遊び回るが、ジョー(ヒューム・クローニン)が浮気まで始めたので
彼の妻アーマ(ジェシカ・タンディ)は怒ってしまう。
ホームの連中も大挙するが、エネルギーを奪われすぎ、1人の宇宙人が死ぬ。
繭を連れ帰れない事を知ったウォルターは、繭を海中に戻し、ベンらも協力。
ウォルターは、不老不死の惑星へアートらを連れていく事を提案。
ホームの老人はジャックの船に乗るが、妻を失ったバーニーだけは残る。
警察が気づいて追跡するが、船は上空に来た宇宙船に吸い込まれていった。

 というわけで、「E.T.」の老人版という感じもある映画。
もう一度青春時代を楽しもうと言う物語は、ノスタルジックでいい感じだが
はたして、家族と離れてでも不老不死を望むかという疑問は残る。
出演者は豪華だが、スティーブ・グーテンバーグは必要だったのか。
船に乗ってからがちょっと長いぞ。

TV放送 91/11/24  10CH  21:02-22:54
 

コクーン2/遥かなる地球(88)

 5年前宇宙へ去ったベン(ウィルフォード・ブレムリー)らが帰ってきた。
宇宙人キティ(タニー・ウェルチ)も一緒で、
地球に残したコクーンを地殻変動から助けるのが目的だ。
だが、海洋研究所がコクーンの1つを発見し、解剖を始める。
宇宙人のおかげで、不老不死を享受してきた連中は、
バーニーに、宿屋の女主人ルビーを接近させ、
アート(ドン・アメチー)の妻ベスは、何と驚くべき高齢で妊娠。
アルマ(ジェシカ・タンディ)が自動車事故で絶望的になり、
癌が再発した夫ジョー(ヒューム・クローニン)は、パワーを彼女へ送って死ぬ。
彼らは研究所に侵入し、生命体の救出に成功。セーラ博士が気づくが見逃す。
ベンらは孫の成長を見守るため残り、アルマも残る事を決意。
協力者ジャック(スティーブ・ガッテンバーグ)はセーラと知り合い、
キティが教えてくれた未来の結婚相手と知る。

 と言うわけで、宇宙人のおかげで、不老不死になった老人たちがはしゃぐ話。
前作と同じような展開だが、今回は2人を除いて残る決意をする心変わり。
大勢の登場人物が再び出てくるまでが、長すぎる間も。
最後で宇宙人ウォルターが現れるが、ブライアン・デネヒーかどうかはよくわからん。
音楽はジェームズ・ホーナー。

TV放送 93/07/07  08CH  03:20-05:02
 

国際諜報局(65)

監督 シドニー・J・フューリー

 ラドクリフ博士が誘拐され、見張りのテーラーが殺される。
相次ぐ頭脳流出に陰謀を感じるロス大佐は、博士捜索の仕事をドルビー少佐に指示し、
補充にパーマー(マイケル・ケイン)を送る。
怪しいグランツビーに接触するが、渡されたメモの電話番号はニセ物。
突き止めた隠れ家は無人で、「イプクリス」と書かれたテープを発見する。
メモの裏にあったコンサート会場へグランツビーは現れ、博士の引き渡しを承諾。
現金と交換するが、博士は記憶喪失状態だった。
同僚のジャック(ゴードン・ジャクソン)は
「イプクリス」がとある著書の題名だと気づくが、撃たれて死亡。本も奪われる。
ドルビーはロスが黒幕と言い、パーマーは逃亡するが捕まる。
グランツビーは彼を洗脳。だが、抵抗し、逃走する。
ドルビーとロスを呼び出し、洗脳を呼ぼうとしたドルビーが黒幕と知り、射殺する。

 と言うわけで、007のハリー・サルツマン製作のシリアススパイもの。
テレビカットのせいか、意味不明の展開が多すぎて、わけがわからない。
編集ピーター・ハント。美術ケン・アダム。音楽ジョン・バリーと007スタッフで。

TV放送 94/01/18  12CH  14:00-15:30
 

パーマーの危機脱出(66)

 パーマー(マイケル・ケイン)はKGBストック大佐亡命受け入れの任務を受ける。
東ベルリンでストックと接触。亡命者が多く責任を問われての決断だ。
彼は亡命計画にクロイツマンを指名。サマンサと言う女性が接近。
イスラエル情報局の彼女は、パーマー用に使われたブルームの身分証を狙っていた。
霊柩車を利用した亡命は成功したかに見えたが、中はクロイツマンの死体。
スコットはもともとクロイツマンを狙っていたのだ。書類はサマンサらに奪われる。
作戦は失敗となったが、旧友ジョニーこそ、元ナチのブルームと知る。
上司ロスは、書類を奪われては利用できないため、ブルームの処分を命令。
ジョニーは通じていたサマンサ一味から書類を入手。だが、それは偽造。
本物はパーマーが持っていた。身分証を持ち出したハラムを追及。
東への亡命を企むブルームが潜む建物へ。ハラムは殺され、パーマーも捕まる。
コートを交換させられるが、一味殺しがパーマーと誤解したサマンサに撃たれ死ぬ。

 と言うわけで、パーマーものの2作目。
007等と違うリアルさが売りだが、ややこしくて捕らえづらいのが難だ。

TV放送 94/06/13  BS05  13:00-14:45
 

10億ドルの頭脳(67)

 元英国情報員のパーマー(マイケル・ケイン)は、謎の相手に仕事を依頼される。
卵を運ぶ仕事だが、届けた相手は、旧知のレオ(カール・マルデン)だった。
彼はコンピューターの指示で動いていたが、恋人アーニャの暗殺の指示には逆らう。
共産主義打倒を目的とした「自由十字軍」は、ミッドウインター将軍の下、
10億ドルのコンピューターで革命のプログラムを計算していた。
卵の正体であるウイルスを散布し、工作員によって反乱を決起させる計画だ。
だが、レオは架空工作員の給料を着服しようとしていた。
レオの裏切りが発覚したため、将軍は計画実行を決断。
パーマーはレオを捕らえると称して、アーニャを尾行。
だが、ソ連スパイだった彼女は、ウイルスを奪い返して去る逃走する。
利用された事を知ったレオは、パーマーに協力。将軍の軍隊阻止に向かう。
だが、ソ連の爆撃で軍は氷原に沈み、レオも撃たれて死ぬ。

 と言うわけで、007のハリー・サルツマン製作のスパイものだが、
ずいぶん現実的な設定というシリーズ。でも、本作はやや奇想天外。
パーマーがあっちへついたり、こっちへついたりで振り回され、
見ている者にはわかりづらい。
タイトルデザインは、やっぱりモーリス・ビンダー。

TV放送 93/11/02  BS11  22:00-23:45
 

国際諜報員ハリー・パーマー Wスパイ(95)(TV作品)

 英国諜報部をクビになったハリー(マイケル・ケイン)は、
ニコライ(ジェーソン・コネリー)と言う男に招かれ、アレックスという男に会う。
何者かが細菌アロラックスを盗み、北朝鮮に売るらしいので阻止しろと言うのだ。
元KGBの大佐や、元CIAのクレイグが現れ、誰が味方で敵かわからない状態だ。
アレックスはハリーを囮にし、実は彼こそが北朝鮮に細菌を売ろうとしていた。
利用されたと気づいたニコライや大佐は改心。
クレイグも国際警察で、協力して細菌を北朝鮮に渡す事は阻止する。

 と言うわけで、事件は派手だが話は地味な新ハリー・パーマーシリーズの第1弾。
全体的に何が何だかよくわからない。
ニコライの相棒で、実は大佐の娘ナターシャに、ミア・サラ。あまり役に立たず。

TV放送 97/07/12  BS05  19:30-21:30
 

国際諜報員ハリー・パーマー 三重取引(95)(TV作品)

 ハリー(マイケル・ケイン)は、ニコライ(ジェーソン・コネリー)らと共に
私設調査機関を設立。濃縮プルトニウム盗難事件を調査する事に。
一方、ニコライの恋人タチアナが何者かに誘拐される。
実は、フレックスが黒幕の一味は、タチアナの父が館長である美術館の絵と
プルトニウムを持ち逃げする気だったのだ。
宿敵ユーリと手を組み、撃ち合いの末この取引を阻止する。

 と言うわけで、新ハリー・パーマーシリーズの第2弾。
前作の登場人物の大半が再登場するのも、安易な続編を感じさせる。
今回も話は派手だが、物語自体は地味で、わかりにくさは相変わらずだ。

TV放送 97/07/19  BS05  19:30-21:15
 

告発」(94)を見た。

 アルカトラズ刑務所と言えば、
クリント・イーストウッド主演の「アルカトラズからの脱出」で描かれ
脱走不可能というのがややオーバーに思えたものの
唯一成功したかに思えるこの映画の脱走で、閉鎖に追い込まれたと思っていたが
この「告発」を見ると、そう言うわけでもないらしい。
最大のギャング、アル・カポネが収容され、
映画「終身犯」では囚人が鳥の権威になり、
「ダーティハリー3」では、閉鎖後の刑務所が対決の場となったアルカトラズ。
この刑務所が閉鎖された1963年。
時の司法長官ロバート・ケネディは、アルカトラズ閉鎖の理由について、
20年も前のヘンリー・ヤング事件をあげたと言う。
この映画は、このヤング事件を映画化したものなのだ。
ヤングを救う弁護士役に、クリスチャン・スレーター。
「薔薇の名前」で注目された子役出身だが、今やすっかり大人の役者に。
ヤング役はケビン・ベーコン。「激流」「アポロ13」と力作が続く。
そして副刑務所長役に、ゲイリー・オールドマン。
「ドラキュラ」のドラキュラ役や「JFK」のオズワルド役と、異色の役柄が多い。
こうした配役で、刑務所やアメリカ合衆国を訴えてしまうと言う展開で
ちょっと力の入る映画のようで、見逃すわけにはいくまい。

 1930年代。アルカトラズ刑務所から、何度か目の脱走が発生した。
4人の脱走者のうち、2人が射殺され、2人が捕らえられた。
1人はマッケイン、もう1人はヘンリー・ヤング(ケビン・ベーコン)と言った。
アルカトラズ刑務所は、この頃、重犯罪者専門の刑務所として作られた。
サンフランシスコからわずか数百メートルの小島にあり、
そこには数百人の犯罪者と、数人の刑務官、そしてその家族が住んでいた。
刑務官の子供たちは、船で学校へ通い、入れ代わりに囚人たちが運び込まれた。
そこには、アル・カポネのような大物は数少なかった。
刑務所は経費を維持するため、周囲の刑務所から小物の犯罪者をかき集め、
刑務所の存在価値をアピールした。その中にヘンリー・ヤングもいた。
一方、その頃、後にヘンリー・ヤングを弁護する事となる
ジェームズ・スタンフィル(クリスチャン・スレーター)は
司法試験に合格するなど、何不自由ない生活をしていた。
アルカトラズからの脱走がまたも失敗し、脱走不可能との噂が確立した。
これをさらに強固なものにしようと、副所長のグレン(ゲイリー・オールドマン)は
ヤングを「穴蔵」と言われる、地下牢に入れた。
法律では、独房に囚人を入れる期間は、最高19日間と定められていたが
ヤングはこれから何カ月も、この穴蔵ですごす事になる。
ここは光がほとんど差し込まず、ヤングは暗闇の中に全裸で放置された。
たまに刑務官が水をかけ、気が向くとグレンが殴った。
そのため、ヤングは血だらけで、髪やヒゲは伸び放題。そして、自分の糞にまみれた。
他にやる事がないヤングは、ただひたすらかけ算をしたり
大好きな野球のラジオ中継を思い出し、それをつぶやいたりした。
2年ほどが経過し、ようやくヤングは外へ出され、ヒゲを剃られた。
体力を失っていたヤングは、引きずられながら、
脱走仲間のマッケインが、普通の独房にいるのを見た。
彼は脱走を密告し、刑の軽減をはかったのだ。
だが、それで穴蔵生活が終わったと思うのは早合点だった。
グレンは何度もヤングをたたき、人間には「行動」と「反動」があると言う。
脱走などする連中には、我々が矯正してやらないといけないとか称して
結局、ヤングは穴蔵へ戻されてしまう。
精根尽き果てたヤングは、かけ算も野球中継のマネもできなくなり、
ただうめくだけとなった。
それから1年。いくつかの刑務所長を兼任するハムソンが
久々にアルカトラズを訪れ、3年間も独房にいるヤングの存在を知る。
グレンに事情を聞くと、脱走したからだと悪びる様子もない。
それはまずいと、ヤングは3年目にしてようやく外へ出される事に。
だが、1年前とは人が違ったように、ヤングは魂が抜けたようになっていた。
刑務官たちに引きづられて食堂へ。他の囚人たちが珍しそうに見るが
ヤング自身は、スプーンを使って食事をとる方法すら忘れてしまったのだ。
静かな独房にいたヤングには、周囲の連中の食事をする音が騒音のようだ。
囚人の1人が、マッケインの事を裏切り者だとささやく。
何かにとりつかれたように、立ち上がり、マッケインに襲いかかる。
ヤングはマッケインの首に、スプーンを勢いよく突き刺した。

 弁護士としてデビューする事になったジェームズは、上司に最初の仕事をもらう。
それはヘンリー・ヤングの弁護だった。
ヤングの死刑は裁判の前からわかりきっていて、
上司としては、こんな弁護をベテランにさせるわけにもいかず
新人に押しつけたのだ。負けるとわかった弁護なら、猿にでもできる。
恋人で弁護士のメアリーも、兄でベテラン弁護士のバイロンも
そんな仕事は手っ取り早く片づけ、今後の仕事にかけろと言う。
だが、やる気にあふれるジェームズとしては、そうもいかない。
ヤングに面会。彼に話しかけるが、ヤングは牢の中でふるえ、話そうともしない。
ジェームズは事件のことを聞こうとしたり四苦八苦。
病気と称して、裁判の延期を申し出るが、
対する検事としても、裁判長としても、判決のわかりきった裁判で
ジェームズがそれほど奮戦する理由がわからなかった。
何日目かにして、ジェームズは、ヤングが逮捕されたきっかけについて話す。
強盗で500ドル盗んだと言う事件だ。
その時、ヤングは初めて口を開いた。盗んだのは500ドルではない。5ドルだと。
ジェームズは色めき立つが、ヤングはまたも黙ってしまった。
しかし、これはいい兆候だった。続いてヤングは、野球の結果について聞きたがった。
ジェームズは野球には疎かったので、答えられないでいると
野球を見たくても見られない者がいるのに、どうして見ないんだと怒った。
ヤングは幼くして両親を失い、妹と2人で生活していた。
金に困り、借金を求めるが聞き入れられず、しかたなく5ドルの金を店から盗んだ。
この店は郵便局も兼ねていたため、郵便局襲撃犯として、罪は重くなった。
この事件で、ヤングは25年の刑を処せられたのだ。
ヤングは少しずつだが、口を開き始めた。それは根気のいる仕事だった。
ちょっと話しては、野球の話やら、トランプの話に切り替わってしまう。
次第に、ジェームズの事を、いい話し相手と思うようになったようだ。
だが、裁判で勝つ気などさらさらなかった。
そんな彼の話から、ヤングが2年以上にわたって、穴蔵に入れられていたと知る。
正確な年数は、ヤング自身覚えていない。
ジェームズは、そこでの狂気の日々こそ、ヤングに殺人を犯させた原因だと確信する。

 裁判が始まり、検事も裁判長もすぐにも判決が出るものと思っていた。
だが、ジェームズは苦し紛れとも思える手段を取って、世間を驚かせた。
ヤングの殺人は、刑務所の待遇によって、殺人をするところまで追い込まれたとして
ハムソン所長と、グレン副所長を告訴すると発言したのだ。
裁判中も、ヤングはひと事のようにしていて、裁判官たちの似顔絵を描いて楽しんだ。
脱走の上殺人まで犯した凶悪犯ヤングは、マスコミも死刑は当然と騒いだが
ジェームズのこの意外な手段によって、さらに大騒ぎに。
それは苦し紛れの作戦とか、有名になりたいがための作戦とか思えた。
世間の人々は、刑務所長を訴えるなんて、さかさまだと批判的だ。
上司は、バカな事はやめろと警告。担当を変えると言うが、
ここまで大騒ぎになっているので、担当が代われば新聞にぶちまけると言う。
ジェームズらは囚人たちに、ヤングに対する刑務官の暴行の話を聞き出そうとする。
だが、何のメリットもない上、危険を伴う証言を、囚人たちがするわけがない。
ジェームズは口止めされているような印象を受ける。グレン副所長はそれを否定。
ジェームズは穴蔵が見たいと言うが、グレンはそんな物はないと言う。
独房の事だと言って、捜査令状まで見せると、渋々案内。
ジェームズは、汚い穴蔵に、野球上の絵等を見つけ、ここにヤングがいたと確信。
その写真は裁判の記録として提出される。
ハムソン所長の関係者は、彼は一連の事件についてまったく知らなかったとして
兄バイロンに何とか手を打てと頼む。
バイロンはジェームズに会い、手を引けと言うが、彼にそんな気はない。
それでは、ハムソンを証言台に呼ぶのだけはやめろと言うと、それは承知。
だがバイロンは、こっそりジェームズの書類の中の写真を持ち出していた。
上司は彼の行動が意表を突きすぎるとか言って、ついに担当からはずす事に。
後任には、恋人メアリーがあたる事に。
彼女はジェームズには同情的だが、この時代に女性が弁護できるチャンスなど
めったになかったのだ。
だが、ヤングは彼女をHの相手としか見ず、オナニーしたいとか言うので断念。
弁護士事務所をやめ、この裁判に当たる事にしたジェームズが担当に復帰する。
ヤングも、メアリーはなかなかよかったが、ジェームズの方がしっくりすると言う。

 ジェームズは、刑務所をやめた刑務官を見つけ、彼から証言を得ようとする。
だが彼は暴行を受け、かけつけたジェームズも殴られる。これは明らかに警告だった。
それでも、元刑務官は証言すると約束。
ヤングに暴行した事と、それがグレンに命令されたと言う。
ジェームズは娼婦のブランシュを、記者に扮しさせ、
刑務官の見回りの間にHさせようとする。
若いうちから刑務所にいたヤングは、Hの経験がなく、
このジェームズのはからいに喜ぶが、肝心の時にモノが立たず断念。
それでもジェームズには感謝する。
証言台に呼ばれたグレンは、暴行があった事を否定。
だが、ジェームズの挑発に乗って、おれの裁判ではない。あの殺人犯の裁判だと激怒。
死んで当然の奴だ等と言って、怒りっぽいと言う印象を与えてしまう。
ジェームズは元刑務官を持ち出し、暴行があったと反論。
しかし検事側は、この元刑務官に飲酒で停職にされた経歴があると
あらかじめ書類を用意していたため、グレンに恨みを抱いていたと
証言は無効扱いにされる。
ジェームズは兄バイロンが写真を盗み、検事たちに事前に手を打たせ
さらに男たちに襲わせたと知る。
怒ったジェームズは、ハムソン所長を証言台に呼ぶと宣告する。
ハムソンは3年もジェームズが独房にいた事について、
脱走した事を含め、いくつかの罪が複合され、3年になったと言う。
それに対しジェームズは、船の記録を調べ、
ハムソンが3年間に10回程度しか、刑務所に行ってなかったと指摘。
ヤングが独房にいた事すら知らなかったのではと主張する。
痛い所をつかれたハムソンは、脱走したからだ等と叫ぶが、明らかに形勢は逆転した。
この事が陪審員に刑務所の悪い印象を与え、
ヤングが第一級殺人で死刑になる可能性はほとんどなくなった。
過失致死として、10年程度の刑ですむに違いない。
恋人メアリーはこの勝利を喜んでくれたが、心は離れていった。
兄とは後日和解した。やはり兄弟だからだ。

 だが、喜ぶジェームズに反して、ヤングは心を曇らせていた。
まさか勝つとは思っていなかったのだ。
もし、刑務所に戻れば、またあの連中が待っている。
それよりは死んだ方がずっとましだ。ヤングは、罪を認めると言い出す。
この発言は、ジェームズにとって意外なものだった。
ヤングによれば、ジェームズは自分の事しか考えていないと言う。
年も同じくらい。2人とも、幼くして両親を失っている。
もし幼い頃に取り違えられていたら、
ジェームズが牢の中にいて、ヤングに助けを求めていたかも知れない。
ついに、ヤングの証言の日が訪れる。有罪だと叫ぶ続けるヤング。
ジェームズは、有罪なら自分で証言しろと言うが、
ヤングはなかなか人前で話したがらない。
ジェームズが、ヤングは自分を有罪と思っている等と言う方向へ進め始めたので
裁判官も検事も、またもやびっくり。
次第に口を開き、アルカトラズへ戻るくらいなら、死んだ方がましだと話し、
死刑にしてほしいと語るヤング。
胸のつかえがとれたのか、彼は、自分は殺人の道具だったと話す。
刑務所の連中に、人殺しをさせられたのだと。
判決の時が来て、陪審員たちはヤングを第一級殺人としては無罪。
過失致死としては有罪の判決を下す。ヤングは失望するが、
陪審員はアルカトラズ刑務所へ捜査のメスを入れるよう進言する。
ジェームズとヤングは勝利を感じた。裁判が終わっても2人は友人だと感じた。
勝利を感じたヤングは、刑務所に戻り、再び穴蔵で死んでもいいと言う。
ジェームズは、再審の準備をすると言い、
逮捕のきっかけとなった、強盗の件も調査すると約束した。
それがヤングと会った最後だった。
1年後、彼は独房で死んだ。グレンが彼を独房へ戻したのだ。
だがヤングはへこたれず、これが行動と反動だと言った。
独房の壁には「勝利」との文字が書かれていた。やがてグレンは解任された。
そして63年。アルカトラズ刑務所は閉鎖され、今は観光地となっている。

 と言うわけで、国を訴えるなどと言うから、すごいスキャンダルかと思えば
囚人の虐待なんていう、割とありきたりの話だったので、ちょっと拍子抜け。
裁判の展開自体も、派手な見せ場は後半までほとんどなくて、ちょっと捕らえづらい。
そうは言っても、ヤング役のケビン・ベーコンの演技はなかなかすごくて印象的。
最後にまた刑務所に戻されるのが気の毒だ。
 

告発の行方(88)

 バーでサラ(ジュディ・フォスター)がレイプされた。
検事補キャサリン(ケリー・マクギリス)は弁護側と取り引きし、
犯人の男3人を単純暴行として有罪にする。この判決にサラは激怒。
キャサリンは、あおり立てた連中を教唆として告訴する事を決意。
成功すれば、刑務所の連中も強姦罪として刑が延長される。
キャサリンは、バーで働くサラの友人サリーの証言を得る。
サラは恋人のラリーとケンカし、強姦犯ボブと寝ると冗談で言っていた事が判明。
キャサリンはケニスと言う大学生が、現場にいた事を突き止める。
裁判でサラは、酒やマリファナをやり、強姦犯ダニーと盛り上がるうち
周囲がはやし立て、レイプされたと証言。
弁護側は、教唆した相手は特定できず、抵抗した事も立証できないと反論。
ケニスは、サラが誘ったとは思わないと証言。
弁護側は、ケニスは断罪する事により、何もしなかった自分を贖罪していると言う。
だが、キャサリンは、ケニスだけが事態に気づいていたわけではないと反論。
陪審員は、教唆の罪で有罪と決定。

 というわけで、裁判が続くので、裁判の仕組みがわからず、ちととまどう。
何よりも、強姦犯ではなく、周囲の連中を告訴すると言うのが異色だ。
はたして、実際にこうした裁判があった時、本当に有罪になるかどうか疑わしい。
どう見ても、サラ側にも挑発らしき行動が見られ、納得いかない。
しかし、ジュディ・フォスターは胸がなく、だまされたと言う感も。

TV放送 92/01/18  08CH  21:02-22:54
 

告発文書(95)

 ティム判事(トム・セレック)は、司法省ニール(ウイリアム・アサートン)に
収賄の疑いのあるアシュリー判事に対する、囮捜査の協力を要請される。
だが、アシュリーは話に乗らず、噂を聞いた友人ルース(マーシャ・メーソン)が
乗ってきてしまう。ニールは追求する方針で、手を引こうとするティムに対し
彼の父の違法行為を持ち出して引き留める。
エスコバー弁護士は、囮捜査に協力した泥棒ルイスとティムの関係に気づき
ルイスはエスコバーを殺害。事態に気づいたルースはティムの目前で自殺。
ニールは大陪審で数々の判事の不正を訴えるが、
彼の助手ジャニスが、ニール自身の違法捜査の証拠テープを公開。
ルイスは逮捕され、ニールは捜査局を辞任。後任にはジャニスが選ばれた。

 と言うわけで、収賄行為を捜査する内、友人らを陥れてしまう話で
もっと早く手を引けばいいのにと言う感じ。
たまたまこの場合は、ニールが違法捜査をしたから良かったが
むしろ違法捜査にならなかった方が、やりきれなくて面白かったのでは。

TV放送 99/07/22  BS05  00:00-01:40
 

地上より永遠に(53)

監督 フレッド・ジネマン

 41年ハワイ。転属になったプルー(モンゴメリー・クリフト)は、
ボクシングをやれと言う大尉の命令に逆らい、下士官たちのしごきを受ける。
ワーデン曹長(バート・ランカスター)は、男遊びが激しい大尉の妻カレンに接近。
彼女の男遊びは、夫の浮気に対する復讐だった。
プルーの友人アンジェロ(フランク・シナトラ)は、警備をさぼって営巣入りに。
営巣主任ジャドソン(アーネスト・ボーグナイン)のしごきに耐えかね脱走。
だが、その際の負傷が原因で死ぬ。怒ったプルーは、ジャドソンを待ち伏せて刺殺。
恋人ロレーンの所へ逃げ込む。大尉のプルー虐待が問題になり、退役に。
曹長は軍と結婚していると、カレンも彼と共に本土へ戻る。
真珠湾攻撃が始まり、プルーは隊へ戻ろうとするが、誤解され射殺される。

 と言うわけで、戦争映画と言っても、戦闘シーンはほとんどなく、
ほとんどが米軍内部の腐敗ぶりを描写した話。まあ、こういう事もあろうな。

TV放送 94/03/25  BS11  22:00-00:00
 

心の旅(91)

 敏腕弁護士ヘンリー(ハリソン・フォード)は強盗に撃たれ入院。
記憶と運動機能が損傷し、必死のリハビリで徐々に快復する。
記憶のない家族に抵抗を感じるが、家の事を思い出し帰宅する。
娘レーチェルが字を教え、職場に戻り記憶を取り戻そうする。
資料を読む内、かつて弁護した病院の事故が、患者側が正しい事に気づく。
レーチェルは嫌がる寄宿学校へ入学する事になり、ヘンリーはとまどいを覚える。
過去を知るにつれ、自分の過去を嫌うようになるが、
介護士ブラッドレーは、生まれ変わるチャンスだと言う。
妻サラの浮気に気づき、ショックを受けるが、
自らも職場のリンダと浮気していたと知る。
ヘンリーは病院の事故の資料を患者に渡し、弁護士を辞める事に。
サラと仲直りし、いつまでも家族でいる事を約束。レーチェルも学校から連れ帰る。

 と言うわけで、ハリソン・フォードが事故を契機に自分を取り戻す話。
周囲の不理解の中、立ち直る姿はなかなか見応えがあるが
できれば、彼をもう役立たずと言った同僚を見返させるシーンもほしかった。
音楽はハンス・ツィマー。

TV放送 99/07/14  BS11  20:00-21:50
 

心みだれて(86)

 共に離婚歴のあるレイチェル(メリル・ストリープ)と
マーク(ジャック・ニコルソン)は、知人の結婚式で知り合い、結婚する事に。
当日になってためらうレイチェルだが、何とか結婚にこぎつける。
ボロボロの家の改築工事が始まる。やがて妊娠し、娘アニーが誕生。
レイチェルは、初めて結婚の幸せを知る。そして2人目を妊娠。
友人の夫の話を聞き、心配になってマークの机を探ると、浮気の証拠が出てくる。
レイチェルは娘を連れて父の所へ。だが、父は恋人の所へ行って留守。
マークからの電話を待って過ごす。
強盗に結婚指輪が盗まれた日、マークが現れる。もう浮気しない約束で戻る事に。
ゆううつな日々が続き、わだかまりが残る。
2人目が誕生。あれこれ考えない事に決める。
指輪の修理に行き、宝石店でマークが自分用でないネックレスを買った事を聞く。
人は結婚しても何も変わらないと言う話を聞き、
レイチェルは2人の子供を連れて再び飛び出していく。

 というわけで、メリル・ストリープが意外にもコメディもできる事がわかった。
いい歳の女性なのに、妙に結婚に幻想を抱いているのは変な感じがするが、
結婚生活をウダウダと描写するあたりは、意外に面白く見れた。
逆にこういう話は、あまり派手な見せ場は不要なのかも知れない。
しかし、ジャック・ニコルソンが相手と言うのも、強烈だ。

TV放送 92/02/28  08CH  02:10-04:14
 

ゴシカ(2003年米)

ミランダ・グレイ 精神医(ハル・ベリー)
ダグ 夫。上司でもある(チャールズ・S・ダットン)
ピート・グレイアム 同僚(ロバート・ダウニーJr)
クロエ 女囚(ペネロペ・クルス)
フィル 同僚
レイチェル その娘
弁護士
ライアン保安官

 女囚を担当する精神医ミランダは、
悪魔にレイプされたと言うクロエの話を妄想だと考える。
ある日、車で少女を跳ねそうになり、さらに少女が燃え始めるのを目撃。
そこで目が覚め、夢だったと考えるが、同僚ピートに何があったかと聞かれる。
彼によると、ミランダは夫ダグを殺害し、刑務所に収容されたのだ。
ミランダは身の回りに幽霊のようなものを感じ、
「一人じゃない」と言うメッセージを見るように。
あの時、少女から出た炎がミランダに乗り移ったと思い出すが、周囲は本気にしない。
さらにその少女が、同僚フィルの娘レイチェルだと気付くが、
レイチェルは4年前に自殺していた。
ミランダはレイチェルに導かれ、とある家へ。
納屋に残されたビデオカメラにはレイチェルがレイプされた様子が録画されており、
犯人はダグだとわかる。保安官がかけつけ、別に監禁されていた少女を救出。
事件にダグが関与していたとわかり、周囲はショックを受ける。
やがてミランダは、「一人じゃない」が、殺人犯が2人いる意味だと気付く。
保安官も倒錯的セックスに走った犯人だったのだ。
保安官はミランダを追い回すが、そこにレイチェルが現れる。
死んだはずだ、理屈に合わないと言う保安官だが、
理屈じゃないと言うミランダに射殺される。
 1年後。出所したクロエは、自分の話を信じてくれたミランダに感謝する。
クロエを見送ったミランダは、今度は行方不明の少年の幽霊を見るのだった。

 と言う訳で、ハル・ベリーによるサスペンス?
彼女は女囚担当の精神医だったが、身に覚えのない殺人容疑で逮捕される。
先日まで自分が診ていた女囚らと同じ刑務所に入れられると言う訳。
それだけだと、真犯人は誰?と言う、どこかで聞いたようなサスペンス。
ところが、本作ではそれに幽霊が絡んできた。
幽霊は本当にいるの?それとも幻覚?誰かの罠?なんて展開で、
こちらもどこかで聞いたような話。
2つのジャンルをひっつけちゃった感じで、
うまく融合しているかと言うと、そこは微妙。
ハル・ベリー自身が犯人と言う、3つ目のジャンルではない。

TV放送 2006/06/13 WOWOW 0010-0148
 

仔鹿物語(47)

 ペニー(グレコリー・ペック)は妻オリーと息子ジョディと共に
バクスター島で自然に囲まれた生活をしていた。
ジョディはペットを飼いたがるが、苦しい生活にオリーに反対される。
ペニーは毒蛇にかまれ、治療のため母鹿を射殺し内臓を使用。
回復するが、恩人である子鹿を飼う事に。フラッグと名づける。
ジョディはフラッグと一緒に遊び回るが、留守中に畑が荒らされる。
柵を作り、必死に農作業するが、ペニーはヘルニアで倒れる。
さらに柵を越えて新芽を食べたため、ついにペニーは撃ち殺す事を指示。
ジョディは抵抗するが、オリーが撃ち、泣く泣くジョディがとどめを刺す。
ショックのジョディは森をさまよった末帰宅。世の中の仕組みを悟り、生まれ変わる。

 と言うわけで、生活のためには鹿を生かす事はできないと結論づけ
それが世の中の仕組みだと言って、何となく名作と言う事になっているのだが
実際の所、最初にペットにしたのが誤りで、
飼っておきながら、最後に殺した上に正当化するあたりに身勝手さを感じる。

TV放送 2000/03/18 BS05 0748-1000
 

50回目のファースト・キス(2004年米)

ヘンリー・ロス プレイボーイ。水族館勤務(アダム・サンドラー)
ルーシー 島の娘(ドリュー・バリモア)
マーリン ルーシーの父
ダグ ルーシーの弟(ショーン・アスティン)
ウーラ ヘンリーの同僚
ニック 食堂の男
スー 食堂の女
キーツ医師 (ダン・エイクロイド)

 水族館に勤務するプレイボーイのヘンリーは、食堂でルーシーに話しかけ意気投合。
だが、翌日声をかけると、初対面と言われる。
食堂の店員によると、ルーシーは事故で短期記憶喪失になり、
寝るたびに昨日の記憶がなくなるのだと言う。
家族や店員は、毎日同じ日だと思っているルーシーに調子を合わせているのだ。
ヘンリーは毎日いろんな手でアプローチするが、父マーリンは付きまとうなと怒る。
だが、ヘンリーに会った日だけ楽しそうに歌っていると、彼を認めるように。
ある日、ルーシーは新聞を見て、時間が経過している事に気付きショックを受ける。
マーリンは主治医の所へ連れていき、説明を聞かせるが、
実はそれさえも何度も経験しているのだ。
ヘンリーは思い立って、ルーシーの状況をビデオにまとめ、朝見せる事に。
2人はキスをするようになり、それが何回も続くが、
ルーシーはいつも初めてだと思っている。
やがてルーシーは、ヘンリーの人生を犠牲には出来ないと、
日記に書かれたヘンリーの記録を捨て、別れる事を決意。病院に入る事に。
ヘンリーも島を出る事にするが、
ルーシーがヘンリーと会った日だけ歌っている事を思い出し、病院へ急行。
彼女は覚えているのだ。
ルーシーは毎晩あなたの夢を見ると言い、ヘンリーの顔の絵を大量に描いていた。
そして目覚めたルーシーは目の前にあったビデオを見て、ヘンリーと結婚したと知る。
今では娘もいるのだ。

 と言うわけで、アダム・サンドラーとバリモアちゃんによるラブコメ。
サンドラーはプレイボーイだが、ある時食堂で知り合ったバリモアちゃんと親密に。
だが、翌日になると、サンドラーの事を覚えていないと言う。
実はバリモアちゃんは事故で短期記憶喪失になり、
毎朝目覚めると昨日の記憶を失うのだ。(いやいや、そういう設定ですから)
それでもサンドラーは何とか関係を進展させようと悪戦苦闘すると言う話。
(いろんな手でアプローチしたり、朝ビデオを見せて状況を早めに悟らせたり)
なかなか面白かったが、深いテーマがある訳でもなさそう。
毎日が初恋だったら素敵だなてな発想かな。
ところで、ETの少女の弟役でグーニーズの少年が出てくるけど、歳逆じゃん。

TV放送 2006/08/26 WOWOW 2000-2139
 


 長年待望のハリウッド版「ゴジラ」(98)を見た。

 日本が世界に誇るスターと言うべきゴジラが、ハリウッドで映画化されると言う話は
ちょうど「ゴジラVSメカゴジラ」の頃からされていたが
監督がなかなか決まらず、最初は「未来世紀ブラジル」のテリー・ギリアム
続いて「スピード」のヤン・デボンと言われたが、
製作費関係でヤン・デボン案が流れ
そこから、ひょっとしたら弱小プロダクションの映画化かと思われたが
昨年正月の最大ヒット「インデペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ監督に。
ID4にもよく似た特撮で、ちょっとやりすぎにも思える予告編の破壊シーン。
出演はマシュー・ブロドリックとジャン・レノと来たから結構豪華そう。
(もっとも、それ以外に有名な人はいないのだが)
そうこうしていたら、ゴジラの姿が公開されてビックリ。
何と巨大なイグアナで、主食は魚と来たもんだ。
時速400qで走り回り、最後には卵がかえって大量に現れるとなると
それはもはやゴジラではなく、ジュラシック・パーク3と言う感じだ。
失望したと言う話も聞くが、一応はゴジラの1つの流れとして見るしかあるまい。

 冒頭はどこかの島。フランスの核実験。そしてこれがなったと言いたげなイグアナ。
それから数年。嵐の中、日本漁船が運航中。
日本漁船と言っても、乗員は「リーサル・ウェポン」「ダイハード」等に出ていた
アジア系の俳優なのでちょっと苦笑い。
その船が、突然何者かに襲われる。
巨大な尻尾が激突するが、浸水もすごく何が起こったかはほとんどわからずじまい。
大半の乗員が死亡するが、唯一生き残った漁師。
事故調査員は、漁師に何が起きたかを聞くと、うなされるように「ゴジラ」と言う。
おいおい。何で名前知ってんだよ。
一方、とある島で調査するニック(マシュー・ブロドリック)。
地中に電流を流し、出てきたミミズを回収しては分析する。
彼は通称ミミズ博士と言われ、核実験による放射能の影響を研究していた。
この島では放射能の影響で、巨大なミミズが大量発生していたのだ。
そこへ突然、軍のヘリが現れてニックを迎えに来た。
内容も聞かされず、連れていかれたのは別の島。
軍の連中が言うには、放射能の影響が考えられる生物の調査をしてほしいと言う。
足跡か何かあるのかと言うと、軍の男は周りを見ろ。
言われてビックリ。ニック自体が巨大な足跡の中にいたのだ。
(段差がある事には気づかなかったのか)
無数の足跡と、座礁した船に巨大な爪痕が。
そこにはフランス記者と言うフィリップ(ジャン・レノ)も現れていた。
一方、生物学者のチャップマン博士は、ニックは専門外だと指摘する。

 日本版だと、こんな感じの「いるのかいないのか」と言う状態が続くが
あちら版はムダは省略。いきなり出てくる。
マンハッタン島の魚市場付近の桟橋では、老人が悪天候の中釣りをする。
友人たちはこんな天気では釣れないとバカにするが、老人はひょっとしたらと試す。
すると何か大物がかかった様子。これは行けると引くが、あまりにも巨大な波が。
(どう考えても、ゴジラが釣り糸に食いつくとは思えないのだが)
こりゃやばいと走って逃げ出すと、波は桟橋に押し寄せ、桟橋をみるみる破壊。
巨大な生物が上陸し、魚市場の中を歩き回る。逃げ回る人々。
市内では、エバート市長が何やら演説している。
雨が降り、人々は傘をさしながら見物。警官も警備している。
何やらズシンズシンと言う震動がするが、なかなか皆事態に気づかない。
だが震動で駐車された車がはずみ出し、盗難防止の非常ベルがあちこちで鳴り出す。
上空からの映像で、人々の傘がパラパラと広がって上を見上げる。
そこへ現れる怪物。人々はあわてて逃げ始める。
その頃、某局の女性キャスター、オードリーはメインになりたいが、
ケイマンと言うキャスターの助手に甘んじている事に不満だった。
友人のカメラマンアニマルらは、もっと悪い人間にならなければ出世できないと言う。
そこで何やら震動がして、巨大な物が窓の外を通過。
人々が逃げまどう中、アニマルはこれは特ダネだと追い回すが、
危うく踏みつぶされそうに。だが難を逃れる。
怪物が走り回ると、あちこちが破壊され、尻尾でビルも破壊。
ライフメットビルと言うビルも穴が開いて向こうが見えるように。
ID4で壊したからとエンパイヤビルや自由の女神と言う有名な建造物を壊さないが
これがいまいち、どこで暴れてるんだかと言う現実感のなさを感じる。

 州軍や市長らが集まり、怪獣に対する会議を始める。
ニックらは、あれは放射能によるイグアナの突然変異であると
見てきたような事をいきなり言い出す。
どこかへ去ったと楽観視する者に対し、ニックは必ずどこかに隠れていると言う。
そこで魚市場の魚を集めれば、においでつられて出てくるはずだ。
魚の山を作り、迎え撃つ事にするが、なかなか出てこない。
ふと気づくニックは、においが届かないのではと、マンホールを開けると
ふーっと言う息が漏れる。現れる怪物。軍のヘリが現れて攻撃を開始。
怪物はブロードウェイをすごい勢いで走り抜け、軍は建物を破壊するばかり。
ロックフェラービルも破壊され、市長はカンカンに怒る。
しかも怪物はでかいクセに神出鬼没で、すぐ姿を消し、
逃げてるつもりのヘリも、突然ジャンプした怪物に食われ爆発。
何で鉄のかたまりを食べようと思ったのやら。
怪物が残した体液やら何やらを集め、人間用の妊娠試薬で検査。
その結果、怪物はメスで、妊娠しているらしいとわかる。
出産のために上陸したに違いない。どこかに卵を産んでいるかも知れない。
オードリーは実はニックの元恋人で、ニュースで彼の顔を見てかけつける。
ニックはかつて求婚したのだが、オードリーが去ったのだ。
そんなオードリーにニックはよそよそしく、彼女はビデオをかすめ取る。
そのビデオには日本漁船の映像が。これをこっそり持ち帰る。
大スクープだと喜び、「ゴジラだ」と言う老人の映像が放映されるが
そのキャスターは相変わらずケイヒル。手柄を横取りされて怒るオードリー。
一方、ニックは対策本部で妊娠説を主張するが、他の連中はそれはないのではと否定。
ニックから情報が漏れた責任を問われ、名前を売りたかったための行為とクビに。
残った軍は、大した作戦もないまま、再び魚でゴジラをおびき寄せて攻撃。
ゴジラはまたも快足で逃げ回りハドソン川へ飛び込む。
攻撃は今度は潜水艦に。しかしゴジラはここでもすごい速度で移動し
魚雷で味方の艦を撃沈するハメに。でもようやく命中。
ついにゴジラを倒す事に成功したかに思えた。

 ゴジラ退治に成功し、市長らは避難した人々を元へ戻そうとしている。
一方、立ち去ったニックを、フィリップが呼び止め無理矢理某所へ連れていく。
彼は実はフランス情報局の人物で、自国の核実験の副産物を葬り去ろうと言うのだ。
彼らは妊娠説を支持しており、卵を探す事に。
大量の卵を産むのに適した場所はマジソンスクエアガーデンだ。
オードリーとアニマルも、ニックの汚名回復のため、こっそりついてくる。
そこには無数の卵があり、うまい事に彼らが到着すると、一斉にかえり始める。
卵からかえった何百匹という子ゴジラは、人間よりやや大きめで、
生まれるや否や人間を追い回す。別の階へ行ってもエレベータで追ってくる。
まるでエイリアンのようだ。オードリーらと合流するが外への脱出は困難。
放送室へ逃げ込み、ここに無数のゴジラがいる事を局へ伝える。
半信半疑だった局も、映像を見てびっくり。オードリーが事態を伝える。
そして、ここを軍に攻撃しろと訴える。事態を知った軍の戦闘機が出動。
ミサイル攻撃を決定。ニックらは何とか脱出しようとするが
どこにも子ゴジラがいて出られない。
そこで密集しているホールを、ライトで脅かしながら突破。
そこへミサイル攻撃がされ、マジソンスクエアガーデンは破壊される。
これで全滅したはずだと、確認もせず安心する一同。
ところが、そんな彼らの前に、まだ生きていた親ゴジラが現れる。
いっぱい死んでいる子ゴジラの1匹を持ち上げて、いとおしそうに見る。
そして怒りからニックらを追い回す。ニックらは駐車されていたタクシーに飛び乗る。
フィリップの運転で逃げ回るが、ゴジラは復讐だけが目的で追い回す。
タクシーはゴジラの足に乗り上げたりするが、走り続ける。
一安心しているオニール大尉らの前を走り抜け、ニックはプレートを投げ捨てる。
それを見たオニール大尉は、タクシーの番号を知り、無線で連絡。
タクシーはトンネルへ逃げ込むが、ここは崩壊していて行き止まり。
ゴジラは出口で待ちかまえているが、またもライトで脅かして脱出。
攻撃しやすいように、橋へおびき出すように。
ゴジラは追いかけ回し、タクシーに食いついて車体が曲がるが、
ニックがどこかからたれていた電線で感電させて、再び走り続ける。
追うゴジラだが電線が引っかかり動けなくなる。そこへミサイル攻撃。
ついにゴジラも倒される。よかったよかったと喜ぶ人々。
ケイヒルはよくやったとオードリーをおだてるが、取り合わないオードリー。
フィリップはいつの間にか姿を消し、アニマルが必死に取ったテープが消える。
どこかから電話し、重要な部分だけ消して返すと言うフィリップ。
そして、お約束のように、マジソンスクエアガーデンには、
残された卵が今にもかえろうとしていた。

 と言うわけで、あちら版のSFX技術で日本得意の巨大怪獣ものを描いたら
どうなるかと言うのがこの映画の主な関心で、
それに対してあちら式の考え方で対応と言うのも関心があるところ。
ところが、いざできてみれば、ゴジラは名前が同じだけで
ただの恐竜と言う印象は否めず、最後に妙にたくさん出てくるのもその印象を強める。
人々が逃げまどい、都市を破壊と言う悲壮感はなく、
それに対する軍の攻撃も国をあげてではなく、あくまでも州軍レベル。
日本版が戦争に続く核の恐怖を描いたのに対し、こちらは核への批判色は申し訳程度。
魚を食べたり、元が恐竜ではなくイグアナだったり、たくさん卵を生んだりと
リアル路線を狙ったのはわかるが、妙に生々しいのもいただけない。
もちろん、話としてはそれなりに楽しめるのだが、ゴジラのリメイクという感じはなく
むしろ「ジュラシック・パーク3」と言う感じだ。
 



 ハリウッド再挑戦版「GODZILLA ゴジラ」(2014年米)を見た。

 日本が誇る怪獣王ゴジラは海外でも人気があり、
かつてローランド・エメリッヒ版としてハリウッド映画化されたが、
あれはイグアナだと評判が悪かった。
その後、本家の製作も途絶え、
満を持してハリウッドによるやり直し版が作られる事になった訳。
ゴジラのデザインは本家に近く(首が太いけど)、
日本からは渡辺謙が参加してるとあれば(そうでなくても)、見るしかあるまい。

フォード・ブロディ大尉 米兵
エル フォードの妻。病院勤務
サム フォードの息子
ジョー・ブロディ フォードの父。技術者
サンドラ ジョーの妻。技術者(ジュリエット・ビノシュ)
芹沢猪四郎博士 モナークの科学者(渡辺謙)
グレアム博士 芹沢博士の同僚
ステンツ提督 (デビッド・ストラザーン)

 フィリピン。鉱山で大規模な崩壊が発生。
芹沢博士が呼び出され、そこで巨大な骨によって出来た洞窟が見つかる。
芹沢猪四郎と言う名は、
第1作の芹沢博士と、本多猪四郎監督の名をひっつけた物ですね。
洞窟自体が体内みたいな感じで、これほど巨大な物が見つかるのは初めてと言う一同。
そして、崩落は海まで続いていた。
何か巨大な生物が、地底を移動して海へ抜けたのではないかと思わせるが、
それをこの時点で口にする者は劇中にはいなかった。

 場所は変わって日本にある原発。
その日は技術者ジョーの誕生日だが、仕事の虫である彼は、それも忘れてる様子。
同じく技術者の妻サンドラは、息子フォードが誕生日祝いを計画していると知らせる。
そんな中、原発に異変が発生。ジョー夫婦はかけつけ、調査する事に。
ジョーが留まり、サンドラと仲間が中心部へ向かうが、激しい振動で施設が崩壊。
これは危険だとサンドラらも退避するが、このままでは放射能が漏れてしまう。
見ると、確かに放射能らしき煙(!)がみるみる迫っている。
やむなくジョーは遮蔽壁を閉じ、サンドラはタッチの差で逃げ遅れる事になる。
まだ幼いフォード少年は、近くの学校で学んでいたが、
原発で何か起きたと避難させられるのだった。

 それから15年が経過。
フォード少年は米兵となり、休暇で帰宅。妻子と再会する。
そんな中、父ジョーが日本で逮捕されたと連絡があり、迎えに行く事に。
ジョーは、母が死んだ事故は、世間で言われる様なメルトダウンではなく、
他に原因があると、立入禁止区域に入って調査を続けていたのだ。
日本にかけつけたフォードは、父と再会。
もう諦めろと説得し、米国へ連れ帰ろうとする。
だが、再び振動があり、ジョーは立入禁止区域に乗り込む事に。
仕方なくフォードも同行する。
原発付近の都市は崩壊してゴーストタウンの様に。
防護服を着たジョーは、おもむろに服を脱ぎ、呼吸出来る事から、
この区域が放射能に汚染されていないと確信する。
メルトダウンなど発生しておらず、区域は別の理由で封鎖されているのだと。
呼吸できる事は放射能に汚染されてない証明にはならないんだけど、
たまたまジョーの推理は当たっていて、親子は現れた一味に捕まってしまう。
一味は秘密を探っている親子を、わざわざ秘密の中枢である施設へ連れていく。
施設に連れてこられた親子は、バラバラに尋問を受ける。
フォードは事情がわかってないが、ジョーは何か隠してるだろうと叫ぶ。
この15年間に事件の真相を探る為、電磁波の研究もしていたジョー。
あの時観測されたのと同じ電磁波が発生したと指摘。
実はここに芹沢博士がいて、ジョーの発見に驚く。
そういう観点の調査はしていなかったのだ。
芹沢博士らは、そこで何やら休眠状態にある生物を研究していたが、
ここへ来て生物の動きが活発に。制御し切れなくなり、始末する事を決断。
生物を拘束してた物(?)を爆破するが、生物を倒す事はできず逆に解放する事態に。
生物は施設を破壊し、下敷きになったジョーは重傷。生物は海に去る。
危険な存在となった生物をどうするか、芹沢博士は米軍と相談する事になり、
ヘリで空母へ。彼の協力が必要だと、ジョーとフォードも連れていく事に。
だが、ジョーは家族を守れよと息子に言って死んでしまう。
空母に着いた芹沢博士らは事情を説明。
彼らは、謎の生物を監視する秘密組織モナークのメンバーだと言う。
どうやら米軍に匹敵する権限を持っている組織らしい。
現れた生物はムートーと呼ばれ、太古より放射線からエネルギーを得て生きていた。
時代が進み、地上の放射線が減った為、ムートーは地底に潜った。
だが、原発によって付近の放射線が上がったので(漏れてるって事ですかね)、
再び地上に戻ってきたと言う訳。
芹沢博士は、ジョーが何を調べていたかフォードから聞き出そうとするが、
日本へ来たばかりのフォードは何も知らない。
それでもフォードの発言から、ムートーがもう1匹いると気付く芹沢博士。
もちろんお約束のオスとメスだ。
一方で、別の生物も現れた事が判明。
こちらはあらゆる生態系の頂点に立つと言われる存在ゴジラだ。
生態系のバランスが崩れそうになると現れる神の様な存在だと言う。
(ゴジラの方を捕らえたり研究する気はないらしい)

 何はともあれ、早くも用済みとなったフォードは、米軍にハワイまで送ってもらう。
ハワイに到着したフォードは、モノレールで移動。
だがここにムートーが現れ、付近は混乱。
東洋系の親子がはぐれてしまい、フォードは少年の世話をする事に。
ムートーがモノレールを破壊した為、フォードらも危険な目に遭うが、
何とか難を逃れ、少年を意外に簡単に親に返す。
ムートーの外見は、カマキラスみたいな、平成ギャオスみたいな、
宇宙戦争のウォーマシンみたいな感じ。
電磁パルスを発生させる事ができ、周囲の機械が使用不能になり、
ポトポトと戦闘機が墜落する描写も。
さらにムートーの出現で、津波が起こる描写も。
(津波を起こしたのはゴジラだったかも。
この映画、あまりゴジラ出てた印象ないんすけどね)
ムートーはさらにオスメス合流して西海岸へ。ゴジラもこれを追う。

 米軍は、ムートーを倒すには核兵器を使用するしかないと判断。
芹沢博士は、ゴジラとぶつけて倒させる案を出すが、
それを待ってる訳にはいなかいと却下される。(ゴジラを倒す話は出てこない)
ハワイからその為の部隊が向かう事になり、
フォードは俺も関係者だから連れてけと称して同行。
西海岸に到着した一行は核弾頭を列車に積んで移動するが、ムートーに襲われて全滅。
無事なのは部外者たるフォードだけだ。
2体のムートーは高層ビルの立ち並ぶ街中で大暴れ。ゴジラも現れて大変な状態に。
フォードの妻は看護士だか女医だかで、
息子を友人に託して多くの負傷者の看護をする為留まる。
一方米軍は、核弾頭の時限装置が作動したままだと、対応に2案出す。
プランAは、上空からスカイダイビングして核弾頭を回収。
時限装置を解除すると言うもの。
プランBは、出来るだけ核弾頭を町から遠ざけると言うものだ。
(この時点で、ムートーを倒すのも諦めてる?)
時限装置のセットに関わったのは俺だけと、またもフォードは同行する事に。
だが、簡単にはぐれたフォードは、ありがちな大量な卵を発見。これを焼き払う。
兵士たちは爆弾にたどり着くが、解除ができず、退散してしまう。
フォードだけが核弾頭を船に乗せて陸地から遠ざけようと奮戦する。
途中でヘリがフォードを救出し、退散すると眼下で爆発。
放射能とか電磁パルスとかは平気らしい。
ゴジラはムートーの片方を倒し、
もう片方も口の中に熱線(放射能光線?)を直打ちして倒す。
だがゴジラもまたムートーとの戦いで傷ついており倒れる。

 町は崩壊状態で、負傷者は球場に集められていた。
意外やフォードの方が先に息子と合流。さらに看護活動を続ける妻と再会する。
そんな中、倒れたかに思えたゴジラが立ち上がり、海に立ち去る。
人々はそれを見送るのみで、
マスコミも「怪獣王ゴジラは不死身なのか」と報ずるのだった。

 と言う訳で、日本の原発が謎の崩落事故を起こしたと言うエピソードから始まる。
東日本大震災を思わせる設定だが、すぐ近くに都市があって、
そこもゴーストタウンみたいになる威力。
これが外国ならば、すんなり受け入れられるのだが、なまじ日本であるが為に、
こういう設定なんだと理解できるのに、ちょっと時間がかかる。
実は原発の事故などなく、
崩落の原因は別にあると考えた技術者が立入禁止区域に入り、調査を続けていた。
主人公は技術者の息子で、父に協力して禁止区域に入るが捕まり、
そこでケンワタナベらによる極秘の研究が行われていると知る。
実は放射能を食い物にする怪物が見つかり、
組織によって封印されていたのだ。。。と言う訳。
これって、ゴジラの話だと思いますよね。
でも実際は別の怪獣で、その外見はカマキラスの様な、平成ガメラのギャオスの様な。
ではゴジラは何者かと言うと、カマキラス(本当の名前はムートー)等によって、
生態系の均衡が破られた時に現れる、生態系の頂点と言う存在だとの事。
まさに神です。
米軍は、一応ゴジラも倒そうとするんだけど、メインの標的はムートーのオスとメス。
ケンワタナベに至っては、
ムートーを倒すには、ゴジラに頼るしかないと言い出す始末。
このスタンスもまた、なかなか理解できない。
舞台は日本からハワイ、そしてアメリカ西海岸へ。
主人公は米兵ではあるけれども休暇中で、怪獣退治部隊から見ると部外者なんだけど、
何となく終始同行が許され、作戦にも参加。
渡辺謙程の存在感はなく、出番も途切れ途切れで、誰が主人公だか明確でない。
。。。と言う事は、ダメな映画なのかと言うと、いいところもありました。
一方でダメなところの方が多く、いいところもあっただけに、残念な出来と言う感じ。

[いいところ]
・建物破壊シーンの派手さ
・敵怪獣が電磁波パルスを発するところ
・怪獣やビルなどの巨大感

[ダメなところ]
・原発とかを批判してるようで、そうでもない。
核爆発の近くをヘリが飛んでも平気だし
・敵怪獣のデザインが日本の怪獣ぽくない
・主人公の登場シーンが散漫で、主人公ぽくない
・軍の攻撃にそれほど破壊力がない
・敵怪獣の出番が多く、ゴジラの存在感がもう一つ。
・怪獣同士の激突が少ない
・有名建築物の破壊がない
・満を持してゴジラが現れた時に、伊福部テーマが流れない

いいところ少ないっすねえ。。
 

ゴッド・アーミー 悪の天使(94)(未公開)

 司祭を目前に信仰を捨てたトーマス刑事は、謎の死体を調査する。
残された本は2世紀の聖書で、天使と人間の戦いを予言。死体には天使の印があった。
シモン(エリック・ストルツ)は寂れた鉱山の町へ行き、
キャサリン(バージニア・マドセン)の生徒マリアに何かを託す。
シモンを追うガブリエル(クリストファー・ウォーケン)は、彼を焼死させる。
ガブリエルは天使で、神に愛された人間に嫉妬。地上を支配するため、
殺戮をしたホーソン大佐の魂を狙うが、シモンがマリアの体内に隠したのだ。
除霊の儀式のため老婆の山へ。ガブリエルが現れるが、トーマスらが格闘。
地獄は2ついらないと地獄の天使が倒し、信仰を失うなと忠告して去った。

 と言うわけで、例によってバージニア・マドセンのために見たが、
信仰を題材にした話で、天使が悪にもなると言う展開ではちょっと……。

VHS
 



ゴッドファーザー(72)

監督 フランシス・F・コッポラ

 45年ニューヨーク。マフィアのボス、コルレオーネ(マーロン・ブランド)は
相談する者には面倒を見るが、逆らう者には冷酷な仕打ちを命ずる。
歌手ジョニーに映画の役を与えない製作者は、愛馬の首を切り落とされる。
三男マイケル(アル・パチーノ)は暴力的なやり方に反発する。
ソロッツォが麻薬取引を求めるが拒否。ドンは襲撃を受けて入院。
マクラスキー警部も手先で、病院も安全ではない。
背後にいるタッタリア一家と衝突し、ソロッツォが交渉を要求。
交渉役に選ばれたマイケルは、ソロッツォと警部を射殺し、シシリー島へ逃れる。
長女コニー(タリア・シャイア)は夫カルロに暴行され、
長男ソニー(ジェームズ・カーン)は怒って飛び出し、襲撃を受けて死ぬ。
シシリー島ではマイケルが結婚した娘アポロニアが爆殺される。
ドンは5大ファミリーによる和解の会議を開くが、襲撃はバルチーノ一家と確信する。
帰国したマイケルは恋人ケイ(ダイアン・キートン)と結婚。組織の中心となる。
ドンが病死し、バルチーノは交渉を求めるが、マイケルは一味殺害を命ずる。
障害を一掃したマイケルは、カルロがソニー襲撃を手引きしたと知り、殺害を命ずる。

 と言うわけで、組織を守るために家族を殺さなくてはならないと言う、
人々の世界を描く。後半のバルチーノとの確執あたりはちとわかりづらい。
ドンの側近で義子ヘイゲンにロバート・デュバル。次男フレドにジョン・カザール。

TV放送 94/09/22 12CH 21:02-23:49
 



ゴッドファーザーPARTU(74)

監督 フランシス・F・コッポラ

 シシリー島コルレオーネの村に、ビトーは生まれる。
01年。9歳の時のビトーは、ドン・チッチオに家族を殺されアメリカへ逃げる。
17年。ビトー(ロバート・デニーロ)はファヌーチの支配に抵抗。彼を射殺。
ボスに成長したビトーは、シシリー島へ戻りチッチオも刺殺する。
58年。マイケル(アル・パチーノ)は勢力を拡大。
父の部下フランキーと敵ロス双方から、マイケルは命を狙われる。
公聴会で追及を受けるが、フランキーの兄をおさえ、彼は証言を撤回。自殺する。
ロスは刺殺され、兄フレド(ジョン・カザール)も襲撃に関与したと処分。
妻ケイ(ダイアン・キートン)は、この世界を避け、離婚する事を決意する。

 と言うわけで、大ヒットしたシリーズの続編。
こちらは前作の続きと、前作の前の部分が同時進行すると言う展開で面白い。
ただし、マイケルを取り巻く事件の図式はわかりにくい。
義兄トムにロバート・デュバル。妹コニーにタリア・シャイア。
回想で兄ソニーにジェームズ・カーン。

TV放送 95/04/03 BS05 13:00-16:30
 

というわけで、問題のゴッドファーザーPART3(90)を見た。

 (前作までのあらすじ)
(と言っても、私も前2作はテレビで見ただけでうる覚えである)
ビトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド。青年時代はロバート・デニーロ)
はシシリー島出身のマフィアのドンだ。
フランク・シナトラをモデルにしたという歌手を映画に出すために、
プロデューサーを脅迫したりして、忠誠を誓う者にはそれなりの恩恵がある。
しかし、ひとたび裏切ると身内の者であっても冷酷な報復を受ける。
誰もが彼をマフィアのボスと知っているのだが、
表向きは財閥のトップみたいな顔をしている。(事実そうなんだけど)
他のグループとの抗争が激しくなる。
三男のマイケル(アル・パチーノ)は大学へ進み、マフィアの世界への関わりを拒む。
しかし、父が襲撃を受けた事から、報復に参加。
身を隠すためにシシリー島へ行き、現地の娘と結婚するが、娘は報復で殺される。
やがてマイケルは帰国するが、
長男のソニー(ジェームズ・カーン)が襲撃を受けて死亡。父ビトーは病死。
マイケルは大学時代からの恋人ケイ(ダイアン・キートン)と結婚し、
ドンの座にのし上がる。
しかし、長男の襲撃に次男(ジョン・カザール)が関与していたことがわかり、
断腸の思いで次男を殺害。
血の世界に嫌気がさしたケイはマイケルと離婚する。

 それから20年。
自らを正当化するため、マイケルはバチカンとのつながりを持とうとする。
バチカンの勲章をもらったということで、パーティが行われ、大勢が集まる。
その中には離婚し、今は別の男性と結婚したケイ。
そしてマイケルとの間に生まれた息子と娘。
マイケルは息子に弁護士になることを進めるが、息子はオペラ歌手への道を選ぶ。
また、長兄ソニーの私生児ビンセント(アンディ・ガルシア)も現れる。
ビンセントはコルレオーネグループの配下のザザのところで働いている。
しかし、ザザをチンピラと決めつけて、
そこを飛び出しマイケルの下で働きたいと言う。
マイケルは仲直りを勧めるが、ビンセントがザザの耳にかみついたため、ザザは激怒。
ザザの殺し屋がビンセントを襲ったため、ビンセントは返り討ちにし、
マイケルの所で働くことになる。

 一方、バチカンの大司教は、
彼が責任をもつバチカン銀行の金を知り合いが持ちだした事から苦境に立つ。
そこで、その金を埋めるためにマイケルの支援を要請するが、
マイケルはバチカンに関係する企業の株主になる事を交換条件にする。
配下のボスは、この行動が金の浄化を意味すると考え、
マイケルの独断でやったことに反感を持つ。
そこで、マイケルはこの企業買収の件についてファミリーで説明すると約束。
しかし、企業の買収はなぜか難航。
ファミリーへの説明の場で、マイケルは各グループとの縁を以後切ると言う。
彼は血生臭い世界に嫌気がさしていたのだ。
そして、今までの収入を各ドンに分配するが、
チンピラ扱いされたザザが激怒し、飛び出す。
ドン・アルトベロが説得すると言って飛び出した途端、ヘリが襲撃。
ドンたちは次々と殺害されるが、ビンセントの手招きでマイケルは助かる。
マイケルは、手を下したのはザザだが、その裏で何者かが手引きしているとにらむ。
そしてその人物はドン・アルトベロに違いない。
だが、マイケルは糖尿病の発作を起こして倒れる。

 ビンセントは警官に扮してザザを殺害。
回復したマイケルは激怒する。
いとこに当たる娘が彼にぞっこんなのも気になっている。
マイケルはビンセントに、アルトベロとの接近を命ずる。
そこで、真の黒幕を探るのだ。
その一方で、マイケルや、ケイ、娘、ビンセント、
そしてマイケルの妹コニー(タリア・シャイア)らはシシリー島へ渡る。
そこで、息子の初のオペラが行われるのだ。
マイケルはそこに住むドン・トマシーノに会う。
トマシーノはマイケル殺害をもくろみ、さらにバチカンにも影響力のあるドンは
ドン・ルケージだとにらむ。
だが、敵の手は刻一刻と迫り、殺し屋親子を雇い、マイケル殺害を命ずる。
親子に気づいたトマシーノは殺害される。
戻ってきたビンセントは黒幕はルケージだと報告。
マイケルはビンセントにドンの座を与える。
コニーは、争いを嫌う兄を守るのは自分たちしかいないと考える。
そして息子の初のオペラの夜。会場に殺し屋親子が迫る。
一方、こちらの殺し屋がルケージを殺害。
アルトベロもコニーにもらったお菓子を食べ、その毒で死亡。
抱き込まれたバチカンの大司教も殺害。
敵の殺し屋はいろいろと障害があるため、なかなか手を出せない。
だが、表を出た所を殺し屋が襲撃。
ビンセントとの仲を裂こうとする父に反発する娘が巻き添えで死亡。
そしてさらに数年後、マイケルは静かに死ぬ。

 というわけで、マイケル自身は血生臭い社会に背を向けているのだが、
周囲がそれではすまさせず、結局、元通りになってしまうという
このパターンは変わらない。
むしろ、コニーが結構仕切ってしまうあたりが恐い。
どんな職種につこうとしても、それなりに世話をしてしまう
いわゆるゴッドファーザーは、会社の重役やなんかと同様の一種の理想である。
長い年月をかけて誰かを追うという、いわゆる大河ドラマものは
いつもそれなりに面白いのだが、今回は1年くらいに話が集中して
バチカン買収にまつわる話だけになってしまった。
それで、そこらへんの話の進め方の技量にかかっていたわけだが、
逆に話が長すぎたという感がある。
数十年を描くなら3時間でもしかたないが、1年を描くのに3時間はちと長い。
まだるっこしい所もあった。
おまけにバチカンに関するくだりは日本人にはよくわからない。
というわけで、前2作がアカデミー賞をとったこの作品は
知識として見ておいたけど、だからといってどうという事はない。
第1作は面白かったんだが……。
 

コットンクラブ(1984年アメリカ)

監督 フランシス・フォード・コッポラ

 28年ハーレム。コルネット奏者マイケル(リチャード・ギア)は黒人なみと絶賛。
ボスのダッチ(ジェームズ・レマー)が襲撃されるが、マイケルが助け
彼の愛人の歌手ベラ(ダイアン・レイン)を家まで送る事に。
弟ビンス(ニコラス・ケイジ)もダッチに雇われる事に。
だがダッチはフリンと対立。
コットンクラブのオーナー、オニー(ボブ・ホスキンス)が調停するが難航。
ダッチはフリンを殺害してしまう。マイケルはクラブに雇われる事に。
タップダンサーのサンドマン(グレゴリー・ハインズ)は、ライラに求婚する。
賭博戦争が激化し、ビンスは襲撃の仕事もするように。
株価暴落を経て30年。ビンスはダッチらを襲撃し、賞金をかけられる。
フレンチーを人質に取るが、襲撃で始末される。サンドマンは兄と和解。
マイケルは映画に出る事に。ベラと接近し、ちやほやされるが、ダッチは怒る。
オニー襲撃を計画するが、ダッチ自身が襲撃を受け、オニーは刑務所へ。
ベラはダッチの死を知り、マイケルと結ばれる。

 と言うわけで、なかなか豪華キャストの作品で
コットンクラブに出入りする当時の俳優の顔ぶれも豪華。
そんな中でギャングの抗争がと言う話で、実在した店の話らしいが
リチャード・ギアとダイアン・レインの恋の話が、どうにもついでという感じで
そう言う人たちが出入りしていた店の風景を描く事にばかり集中しすぎた感じ。
まだ無名で、コッポラの甥であるニコラス・ケイジは、いかにも最初から殺されそう。
実在の人物として、デューク・エリントン、グロリア・スワンソン、チャップリン
ジェームズ・キャグニーと言う名前が出る。
音楽はジョン・バリー。

TV放送 2001/12/13 BS11 2100-2310
 

COP CAR/コップ・カー(2015年米)

トラビス 少年
ハリソン 少年
ミッチ 保安官(ケビン・ベーコン)
トランクの男

起:少年たちはパトカーを乗り回す。
承:保安官は殺人犯で少年らを追い回す。
転:トランクにいた男に脅される。
結:同士討ちになるが、少年も負傷する。

 家出した少年トラビスとハリソンは、草むらで無人のパトカーを発見。
面白がって乗り回す。
 持ち主である保安官ミッチは、パトカーがなくなった事に気付いて動揺する。
彼は死体を始末しようとしていたのだ。
 追われていると無線で知ったトラビスらも動揺。
トランクで物音がしたので開けると、中に傷だらけの男を発見する。
保安官こそ悪党だと言う話を信用して解放するが、逆に銃で脅されてしまう。
無線で保安官を呼び出させ、待ち伏せする気だ。
 ミッチが到着するが、不審に思った女性が現れ、男に射殺される。
男とミッチは撃ち合いになり、同士討ちに。
 トラビスらは後部座席に閉じ込められるが、持っていた銃で窓を割る。
だが、トラビスに弾が当たってしまう。
ハリソンは負傷したトラビスを乗せてパトカーを飛ばす。
生きていたミッチが追ってくるが、車が牛にぶつかって立ち往生。
難を逃れたハリソンは、無線で助けを求めるのだった。

 と言う訳で、ケビン・ベーコンが出てるサスペンス。ケビンは悪役。
家出した少年2人は、無人のパトカーを盗む。
だが、パトカーの持ち主である警官ケビンは人殺しで、少年らを追い回すと言う訳。
ヒッチ作品を思わせる設定は面白そうだが、何だかテンポが悪くて盛り上がらない。
30分くらいに圧縮すれば良かったかも。

TV放送 2016/11/20 WOWOW 2330-0058
 

コップランド(97)

 ニューヨーク郊外に警官が住む街ギャリソンが作られる。
警官マレーが誤認で射殺事件を犯し、ショックで川に飛び込み自殺する。
だが不審に思う内務調査官モー(ロバート・デニーロ)が調査。
保安官フレディ(シルベスター・スタローン)に協力を求める。
マレーの叔父レイ(ハーベイ・カイテル)はマフィアの金でこの街を築いた。
警察の腐敗が漏れるのを恐れ、実は生きていたマレーを一味は始末しようとする。
友人フィッグス(レイ・リオッタ)は保険金目的で火災を起こし妻を失う。
フレディはレイには恩を感じるが、ついにマレーを連行する事を決意。
一味はフレディを襲撃するが、フィッグスも協力しレイらを射殺。
マレーをモーの所へ連行する。

 と言うわけで、スタローンが新境地を目指したか、抑え気味の演技で見せる。
その点は好感が持てるのだが、警官だけが住む街と言う設定がなかなか飲み込めず
ちょっとピンと来ない感じが続いた。
レイの腹心ジャッキーにロバート・パトリック。最後の撃ち合いで死ぬ。

TV放送 99/03/06 BS05 18:05-19:55