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クィーン(2006年英仏伊)
エリザベス女王 (ヘレン・ミレン)
トニー・ブレア首相 (マイケル・シーン)
シェリー夫人 ブレア首相の妻
エジンバラ公 女王の夫(ジェームズ・クロムウェル)
チャールズ皇太子
エリザベス女王の母
97年。ブレア氏が選挙に勝利。女王にあいさつに来た10人目の首相となる。
その年、ダイアナ元妃が事故死し、チャールズはジェットで急行。
英国にとどまらず、世界中が弔意を示すが、王室は沈黙を守る。
スペンサー家内輪の葬儀が予定されるが、世論に押されて国葬に決まる。
どのテレビ局もダイアナ特集をし、声明のない王室に批判が集中。
ブレア夫人は王室を時代遅れと言うが、首相は王室をかばう。
首相の擁護にもかかわらず、国民の70%が王室に反発し、廃止論も出てくる。
伝統を守れと夫や母は反対するが、女王は声明を出す事を決意。
ブレア夫人は、首相が君主制の救世主となったと言う。
2か月後。首相は女王と再会。女王はあんなに嫌われているとは思わなかったと言う。
人々は感情を押し殺す女王が求められていると信じていたが、
時代に合わせねばと感じるのだった。
と言うわけで、ダイアナ元妃が事故死した後の数日間を描いた話。
主人公は今も在任のエリザベス女王。
そんな映画をイギリスで作るだけで驚きです。
元妃ダイアナが事故死し、英国内はもちろん、世界中が衝撃を受ける。
だが王室は声明を発表せず、半旗も掲げない。
これに世間は反発するが、女王の母や夫は王室に無関係と言う姿勢を貫けと言う。
ブレア首相はこまめに女王に連絡し、ついに声明を出す様説得に成功。
ブレアを演ずるのは、フロストニクソンのマイケル・シーン。
かの作品と同様、一見軽そうだけど知的な人物を好演する。
物語的に派手な見せ場がある訳ではないし、結末もわかってんだけど、
終始サスペンス映画のようなハラハラ感で見せます。
TV放送 2008/03/01 WOWOW 2000-2142
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クイズ・ショウ(94)
監督 ロバート・レッドフォード
視聴率が低迷するTV「クイズ21」は、名家ドーレン家のチャーリーに注目。
事前に問題を教え、勝ち続ける事で人気者になり、視聴率は上昇する。
だが、借金に苦しむ前出場者のハービーによって、
立法管理委員会グッドウィンは八百長に気づく。
過去の出場者はなかなか証言しないが、次第に証拠をつかんでいく。
委員会では社長とスポンサーは関係を否定。首謀者ダンも後にTV界に復帰。
チャーリーだけが教職を追われた。
と言うわけで、TVでヤラセをしていたと言う今では当たり前の話が
当時国家規模で大騒ぎになったと言う実話の映画化。
マジメに真実を証言したチャーリーが職を奪われ、
首謀者たちが生き残る皮肉さが面白い。
VHS
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クイーンコング
女性監督ルースはジャングルの映画を撮影するが、男優たちが弱音を吐き失望。
ロンドンで泥棒をしたレイを見つけ出し、ラザンダと言う土地へ撮影に。
そこでレイはコングの夫として選ばれ拒否するが連れ去られる。
彼の前に現れたのは巨大な猿クイーン・コング。ルースはレイを救出。
追ってきたコングをガスで眠らせ、ロンドンで見せ物にする事に。
ルースはレイを夫にしたいと宣言するが、
レイはむしろコングこそ理想の女性だと言い出す。
嫉妬して暴れ出したコングは町で大暴れ。
コングこそ女性の代表だとするレイの言葉に女性たちが集まりデモに。
警察署長も根負けし、コングはアフリカへ送り返される事となる。
と言うわけで、キングコングのラウレンティスリメイクの際に
それに便乗して現れたコメディ版。
基本的には男女を裏返しにしただけと言う感じで、
フェイ・レイがレイ・フェイになったりするわけ。
特撮は特撮とも言えない感じで、何かスペクトルマンあたりを見ている感じ。
基本的にはおふざけ映画と言う感じで、
吹き替えに広川太一郎と小原乃梨子なんて、その道の達人を入れて
字幕よりおかしくしようと言う意図は見えるのだが、
もともとがさほど面白くないのが見え隠れして、悲しい感じ。
TV放送 2005/04/20 01ch 0225-0405
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クイーン・スパイダー(2003年アメリカ)
ディーンらは古いビルの解体作業を行う事に。
だが、何かの装置に触れると一同は別の場所へ。
それはパラレルワールドへ移動できるポータルという装置だったのだ。
その世界の人々は、巨大なクモから逃げ回っており、
シェリーらは元の世界へ帰還するが、装置の故障でディーンらが取り残される。
ディーンは長老と言うモレリ博士に会わされる。
実は博士こそ30年前に装置を開発した人物で、
暗黒界から巨大クモの侵入を許してしまったのだ。
博士は、技師であるディーンらが装置を修理する事を期待。
シェリーは博士の日誌を持って戻るが、クモにやられる。
ディーンは一同と協力し、女王が巣を作るビルを襲撃する事に。
怪物化したシェリーらに襲われるが撃退。
博士も女王にやられるが感電させて倒し、ポータルに飛び込んで脱出。
だがそこもまた元の世界ではなく、新たな怪物が現れる。
と言うわけで、解体するビルに謎の装置が残されていたなんて設定は
割に面白いのだが、時間移動できるわけでなく、
パラレルワールドへ移動できるなんて言われると困ってしまう。
普通パラレルワールドものは、普通の社会との違いの描写が面白いのだが
そこらへんはまったく描かれず、
博士もなぜそんなところへ移動する装置を作ったのか謎だし
ついでに「暗黒界」なんてところから来るクモにも困ってしまう。
後はお約束のようなクモとの戦いで、やられると怪物になってしまうのは
つい先日に見た蛾になってしまう怪物と似たような物。
一応は、元の世界へ戻り、女王を倒しそうだが、
それとは別にお約束の、「いや、まだ生き残りが」という展開も予想できて
こんなに奮戦してもムダなんだがと冷めた目で見てしまうと、案の定その通りに。
TV放送 2005/05/18 BS05 2030-2200
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「クイック&デッド」(95)を見た。
ひいきシャロン・ストーンも今や大御所の感があり、
自分で製作して西部劇を作ってしまった。
男優なら西部劇の主役もやりたくなる所だが、女優で勝ち気な主役と言うのが異色。
通常こう言う事をやると、擬人化されたペットのように不自然に感じられるものだが
さすがはシャロン・ストーンと言うべきか、彼女の貫禄勝ちで
全然違和感を感じさせない。
しかも、ちょっとH系のシーンでは、生唾ゴクリのセクシーさなので
何とも異色な女優の道を歩んでいると言えるかも知れない。
そんな彼女の西部劇で、内容は全然知らずに見てしまったわけだが
対する男連中には、「許されざる者」「ジェロニモ」「ワイアット・アープ」と
近作の西部劇にだいたい出た「クリムゾン・タイド」のジーン・ハックマン。
その他には、個人的には全然知らなかったのだが、最近注目株らしくて
シビックのCMにも出ているレオナルド・デュカプリオ。
他にも黒づくめのガンマンに、ランス・ヘンリクセン。
ストーンの父役でゲーリー・シニーズと、キャストはなかなか豪華。
監督はサム・ライミなる人物で、確かB級スプラッタの監督に似た名前の人がいたが
さすがにそんな人が西部劇の監督はすまいと思ったら
実はまさしく「死霊のはらわた」の監督さんであった。
ふたを開けてみると、WOWOWが提供している他、
日本の資金がかなり入っているようで、ちょっとイメージダウンになったが
まあ、ストーンの映画はHなシーンがあるかも知れないし、見逃すまい。
冒頭は、宝探しをする男の様子。朽ちた場所の近くを掘り続けるが
そこへ何者かが馬に乗って近づいてきたので、いきなり相手に向かって撃ってしまう。
当然倒したと思って近づいてみると、相手は女で、
しかも遠距離から撃ったにも関わらず、なぜか帽子のつばを貫通しただけで平気。
立ち上がった彼女は、男を一撃で倒してしまい、馬車に縛りつけて立ち去る。
彼女の名はエレン(シャロン・ストーン)と言った。
彼女はリデンプションと言う町へ立ち寄る。
そこでは、市長ヘロッド(ジーン・ハックマン)主催により、
早撃ち大会が開催されようとしていた。そこへ腕自慢が次々と集結。
曲芸撃ちが得意の、黒づくめのガンマン、エース(ランス・ヘンリクセン)。
彼は数々の武勇伝を自慢する。そして、黒人の軍曹であるキャントレル。
その他の面々。このトーナメントを取り仕切るのがパット・ヒンクルだ。
エレンは酒場でこの光景を黙って眺めている。
その決まっている姿は、どう見てもガンマン。しかも美人だから困ってしまう。
若さゆえに調子に乗るキッド(レオナルド・デュカプリオ)も
このトーナメントへの参加を名乗り出た。彼は市長の息子だ。
彼はエレンを見つけて、彼女の隣に座る。
そこへ優勝候補である市長ヘロッドが現れる。
彼はキッドが参加したのを知ってニヤリ。当然の事ながら、彼も参加する。
そして、もう1人の参加を宣言する。その人物とは、牧師であるコートだ。
実は、ヘロッドは市長とは言っても、荒くれ者を取り仕切っているボスと言うだけで
むしろ独裁者に近い。そしてかつての仲間であるコートを見つけ出し、
再び仲間に戻すため、無理矢理トーナメントに参加させたのだが、
コートは心を入れ替えており、銃も握らなければ、殺しもしないと主張。
それではとヘロッドは、コートのクビに縄をかけ、天井から吊し、参加を強要する。
あくまで抵抗するコート。それを見ていたエレンは、勝ち気な女性に見えたのに
ブルブルふるえ出す。(その理由は後ほどわかった)
そしてすばやく銃を取り出し、縄を撃ち抜いてコートを助けてしまう。
唖然とする一同。そしてエレンは彼女も参加すると言い出す。
女性の参加はルール違反との声も挙がるが、ヘロッドは面白がってこれを認める。
トーナメント開始は翌日より。コートはその間監禁状態にされる。
エレンは身持ちが堅そうに思えたのだが、酔った拍子で若造にしか見えない
キッドと寝てしまう。
ここで、胸チラリのシーンがあるが、どうやら本国では自分で編集カットしたらしい。
キッドのベッドが堅いので、下を見ると、そこにはダイナマイトが隠されていた。
キッドは、絶対権力を握る父を倒そうと躍起になっていた。
そしてエレンは、実は保安官であった父(ゲイリー・シニーズ)が
どうやら荒くれ者だったヘロッドに殺されたという過去があるらしく、
復讐のためにこの大会に参加したらしかった。
大会が始まり、1時間に1勝負ずつ行われる。
時計が0分ちょうどを指した瞬間に撃ち合いが開始。
もしフライングすれば、屋上に配置されたヘロッドの部下が、彼を射殺する寸法だ。
キッドが得意の早撃ちで順当に勝ち、続いてヘロッドがエースと対決。
相手がランス・ヘンリクセンだから、こいつは最後の方まで残ると思っていたが
ヘロッドに簡単に倒される。どうやらエースの武勇伝はホラ話で
実はそれらの話は実はヘロッド自身のした事らしいのだ。
(この展開は、「許されざる者」のジーン・ハックマン自身と
リチャード・ハリスの関係と同じだ)
続いてコートの出番に。彼はいやがるが、強制されてやむなく参加する事に。
銃器店をやっているキッドが銃を貸すが、旧式の銃でしかも弾は1発のみだ。
だが、かつてすご腕のガンマンだっただけあって、コートは相手を負傷させて勝つ。
その日最後の勝負は、エレンと彼女を憎む男。
パンフを読むまで気づかなかったが、どうやら最初に宝探ししていた男らしい。
エレンもまたすご腕で、男を簡単に倒すがとどめは刺さず、
酒場へ戻ると、男が背後から襲ってきたので、
(背後から撃ってきたのだが、なぜか彼女にはまったく当たらない。
これはこの映画を通じて言える事だ)
振り返って彼を射殺する。
その日はここまでで、各自休息をとる事に。
ヘロッドは正体不明のエレンに関心を持ち、彼女を夕食に誘う。
身軽な姿で現れた風に見えたエレンが、なぜか持っていたドレスでヘロッドの家へ。
実は、小型の銃を隠し持ち、ひそかに撃とうとするが、
人殺しができないのか、結局2人きりのチャンスを逃してしまった。
翌日。ヘロッドはルール変更して、戦いは相手が死ぬまでと言う事にする。
もちろん、コートに対する嫌がらせのようなものだ。
またもキッドは勝ち進み、ヘロッドは黒人軍曹キャントレルと対決。
ヘロッドは彼の無法を取り調べるため、スパイが送り込まれるとの噂を聞いており
エースがそうかと思っていたのだが、どうやらキャントレルがそうらしい。
ヘロッドはそんな相手も、早撃ちで簡単に倒す。
頭を弾が貫いて、風穴から向こうが見える構図。
この映画、カメラワークはややオーバーな見せ方をしていて
この他にも、グイグイにじりよるアップ等が多用されている。
殺しをいやがっていたコートは、インディアンと対決。
一度は倒したかに見えたが、まだ相手は生きており、
1発しか弾を持たないコートは絶体絶命の危機に。
盲目の少年が、必死に弾を探して間一髪投げて渡して、相手を射殺して勝ち抜く。
エレンはヘロッドへの復讐が目的だったが、
昨夜の好機を逃した事から、自分にはそれが成し遂げられないと考え
トーナメントから逃げ出しそうになる。
だが、父が殺された当時それを看取った医師がまだいて、
彼女の意図にも気づいていて、彼女を励ましたりするから舞い戻る事に。
そんな頃には、彼女の回想シーンが繰り返し出てきて、
実はヘロッドが、不安定なイスの上に父を立たせて、
クビに縄をかけて吊した上で、幼いエレンに銃を持たせ、
もし縄を撃ち抜く事ができたら、助けてやると言った経緯があったのだ。
助かる道はそれだけと、エレンは持った事のない銃を撃つが、
失敗してそのために父は命を落としてしまったのだった。
舞い戻ったエレンは決闘に勝ち、
こうしてキッド、ヘロッド、コート、エレンの4人が準決勝進出する。
エレンはヘロッドとの対決を希望するが、
キッドが強硬にヘロッドとの対決を希望したため、コートと対決する事に。
だが、コートを愛するようになったエレンは、彼と戦う事はできない。
逃げれば射殺すると言われ、絶体絶命の2人。
そこでどんな手を使うかはだいたい想像がつくのだが、
それでは芸がなさすぎるので、もう少しは工夫するかと思ったが、
やっぱりその通りの展開になるのである。
翌日。ヘロッドはキッドに棄権するよう勧めるが、
(息子は棄権もOKとは、つくづくわがままな奴だ)
キッドは何としても市長の座につくのだと聞かない。
やむを得ず対決し、キッドの弾はヘロッドの首をかすめるが、
キッドの腹に弾は命中し、彼は死にたくないと叫びながら絶命する。
続いてエレンとコートの対決に。2人は時間が来てもなかなか撃たず、
撃ち合わなければ2人とも射殺すると警告される。
仕方なく撃ち合うが、結果はエレンが破れ、彼女は死ぬ。
もちろん、死ぬわけがないのは当たり前の話で、
医師が死んだと言うが、彼は過去を知って見守る人物だし、
だいたい血自体が、どうみてもウソっぽい色だ。(絵の具を使った)
こうして決勝の日。コートとヘロッドが対決する事に。
だが、その時、あちこちで建物が爆発。
もちろん、生きていたエレンの仕業に違いなく、
使ったのはキッドが持っていた、あのダイナマイトだ。
煙の中からゆっくりと現れるエレン。ビックリする一同。
ヘロッドも悪党のクセに、こんな事で驚くとは、意外に頭が悪い。
スキをついて、コートとエレンは、屋上のヘロッドの部下を全滅させる。
コートは、ヘロッドと戦うべきなのはエレンだと言う。
孤立無援になったヘロッドと戦う事になるエレン。
ヘロッドがエレンが何者か不思議がると、彼女は保安官バッチを投げつける。
そして対決。なぜか今まで無敵を誇っていたヘロッドも、
エレンが相手だとまったく歯が立たないらしくて、
自分の影を見ると、腹に風穴が開いている。しかも、エレンは相変わらず無傷だ。
おれがやられるなんてと驚く彼に対して、エレンはさらに1発。
またも派手なカメラワークで、ヘロッドは吹き飛ばされ、空中回転して倒れ死ぬ。
目的を成し遂げたエレンは、保安官バッチをコートに渡し、
町は任せたと言い残して去っていった。
と言うわけで、女性が主人公の西部劇でありながら、
シャロン・ストーンが主役のせいか、それほど違和感のない作品にできあがっている。
B級ホラーが得意だった監督のせいか、ややオーバーなカメラワークや
無駄な描写が一切ない展開、それに結構目立つご都合主義。
それをムダがなくて、最近のリアルな西部劇ではなく、
一昔前の西部劇を思い出させていいと言う人もいるかも知れないが、
ちょっと中身がなさ過ぎる気がする。
劇場に入った時に、前回を見終えて出てきたおやじが、
「それにしても内容のない映画だなあ」と言っていたので、
おまえはそんな事を言えるほどの評論家なのかと思ったものだが、
自分も見てみると、確かにその印象は正しかったと言えるほどだ。
水増し的な展開が重要だとは言わないが、
あまりムダだからと、決闘以外のシーンをカットしすぎると、
見ている時はそれなりに楽しめても、後でどんな映画だかまったく思い出せない事に。
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空軍大戦略(69)
監督 ガイ・ハミルトン
40年。フランス制圧に続き、独軍はさらに制空権の拡大を狙う。
独軍リヒター大佐(クルト・ユルゲンス)は英国大使に立ち去れと言うが拒否される。
独軍は英国基地を攻撃。英国は甚大な被害を受ける。
さらに禁止したはずのロンドン空爆も開始。反撃としてベルリンも空爆。
英軍は戦闘機を増やし、形勢を逆転させる。
と言うわけで、制空権を逆転すると言う展開がわかりにくい上、
英側の兵にロバート・ショー、エドワード・フォックス、クリストファー・プラマー
マイケル・ケイン、ローレンス・オリビエと豪華布陣なのだが
どれが何の役なのか、ほとんど把握できないのも難。
音楽はロン・グッドウィン。
TV放送 2000/01/30 06CH 0210-0432
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グース(96)
エイミーは事故で母を失い、別れていた父(ジェフ・ダニエルズ)のいるカナダへ。
発明家の父は変わり者で、エイミーはなかなか心を開かない。
そんな中、開発中の森で野生のグースと言う鳥の卵を見つけ持ち帰る。
かえったグースはエイミーを親と思い、父も容認する事に。
越冬するためには親が導く必要があり、父は飛行機で誘導しようとするが失敗。
エイミーが操縦するとグースたちは後を追うため、彼女に操縦させる事に。
練習の末、4日かけて南へ移動する事に。遅れればその地も開発が始まるのだ。
1日目彼らは空港に着陸し大騒ぎに。マスコミが報道し、到着地点に保護派が集結。
父の機は故障で墜落。ヒッチハイクで向かう事になり、エイミーが単身向かう。
工事が今にも始まろうと言う時、エイミーがグースを連れて到着。
翌春、すべてのグースがエイミーの家の前に戻った。
と言うわけで、確か実話の映画化だったはずの話。
たわいない話に思えるが、見ている内に結構大変だとわかってくる。
濃霧の中、気づくと都心を飛んでるシーンも面白い。
TV放送 99/07/05 BS05 13:30-15:25
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偶然の恋人(2000年)
シカゴ。大雪で飛行機が飛ばず、バディ(ベン・アフレック)は空港で足止め。
妻アビーが待つと言う劇作家のグレッグやミミと意気投合。
ようやく搭乗券を得るが、グレッグに渡す。だが、その機が墜落。全員が死亡する。
バディは広告マンで、事故を起こした航空会社のCMも担当。
だがバディはスランプになり、アル中になって更正施設へ。
退院したバディは、傷ついた人を償うべきとのアドバイスを得て、アビーを探す。
不動産屋をするアビー(グウィネス・パルトロウ)を見つけ、
上司であるジム(ジョー・モートン)に新事務所の契約を成立させる。
アビーはバディに惹かれて接近。深入りすまいとしたバディも惹かれるように。
息子スコットもなつくが、真相を告白すべきと考える。
だが、ミミがアビーを訪問。空港で撮影したビデオを渡したため、
バディとグレッグが知り合いだった事が判明。アビーはバディに怒りを覚える。
アビーはバディを避けるが、彼があの機に乗っていなくて良かったと思う気持ちも。
知り合いの航空会社職員が、搭乗券操作に協力した事を裁判で認め、
顧客の不利益となったため、バディは会社を退職。
しかし、アビーはあなたが殺したわけではないと、仲直りする。
と言うわけで、奇妙な縁で知り合った男女が恋に落ちる話で
元恋人と言うグウィネス・パルトロウとベン・アフレックが共演。
特に悪い事をしたわけでもないから、ベンには共感が持てるし
中盤でケンカし、最後に仲直りする展開は、お約束と言ってもいいほどの定石で
好感が持てるのだが、もう少しひねってほしいと言う気もする。
最後に仲直りするあたりの説得力がない。
TV放送 2002/04/20 BS05 2000-2157
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クーデター(2015年米)
ジャック カーディフ社社員(オーウェン・ウイルソン)
アニー ジャックの妻
ビーズ ジャックの娘
ルーシー ジャックの娘
ハモンド 現地に詳しい英国人(ピアース・ブロスナン)
カーディフ社社員のジャックは、一家と共に東南アジア某国に赴任する事に。
空港に迎えがおらず不安になるが、現地に詳しいハモンドに案内される。
新聞を買いに出たジャックは、異変に気付く。
暴徒と鎮圧部隊が衝突。
鎮圧部隊の大勢が殺された挙げ句、暴徒は米国人も射殺し始めた。
追われるジャックは、妻アニーらと合流。屋上に逃れる。
暴徒はジャックの水道会社に反発し、皆殺しにすると口々に叫ぶ。
屋上もヘリから銃撃を受け、ジャックらは決死の覚悟で隣のビルに飛び移る。
暗くなっても惨殺行為は続き、ジャックらは米大使館に逃れる事を決意。
男に見つかり、叫ばれた為、彼を刺殺してしまう。
現地の衣装に身を隠し、暴徒をやり過ごして大使館に到着。
だが、そこも襲撃を受けて全滅していた。
ジャックらは暴徒に襲われ、殺されそうになるが、ハモンドに助けられる。
英国の諜報員だと言う彼は、
欧米企業がインフラを構築して国を牛耳る手助けをしていたが、
ついに国民の不満が爆発したと言う。
銃撃を受けてハモンドも死亡。
ジャックらは、ハモンドの計画に従って、舟で河を下ってベトナムへ逃れる事に。
老人から舟を買うが、追っ手に見つかってしまう。
追っ手は娘ルーシーに銃を持たせ、ジャックを撃たせようとする。
だが、隠れていたアニーが、棒で一味を撲殺。
ジャックらは舟で河を下り、ベトナム国境を越える。
追っ手が現れるが、追跡すれば戦争行為とされると警告され、やむなく退散。
一家は無事保護されるのだった。
と言う訳で、オーウェン・ウィルソン主演のサスペンス。
ピアース・ブロスナンも出てるはずなので見ました。
オーウェン一家は東南アジア某国へ赴任。
土地勘も言葉もわからず不安な中、到着早々にクーデターが勃発。
一味は米国人を目の敵にしていて追い回される。
私も某国へ出張し、迎えがいなくて心細い経験をした事があるが、
それの何千倍何万倍と言う印象で、これはめちゃめちゃ怖い。
しかも、その怖いテンションは映画の最初から最後まで続く。
まあ、ちょっと都合いい点はあちこちあって、
実際に遭ったらさらに苦戦しそうな気はするが。
・はぐれた家族がすぐに合流
・妻が襲われそうになった所へ、別行動のピアースがタイミングよく助けに来る
・何だかんだで、一晩くらいで国外脱出してる
あと、幼い娘たちを残して夫を助けにいく妻の行動はどうかと思う。
あれで両親が殺されたら娘たちはどうなった事か。
ピアースは現地に詳しい人物役で、
またまた元英国諜報員と言う設定なのは、蛇足感あり。
TV放送 2016/07/23 WOWOW 2130-2313
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グーニーズ(85)
監督 リチャード・ドナー
悪名高いフラッテリー一家のジェイク(ロバート・ダビー)が脱獄。
この町は、ゴルフ場建設のため、貧しい住人は立ち退きしなくてはならない。
マイキー(ショーン・アスティン)は屋根裏部屋で、海賊の宝の地図を発見。
有名な海賊、片目のウイリーの物だが、信憑性は低い。
だが、マイキーは悪ガキ友達のマウス(コリー・フェルドマン)らと地図の場所へ。
そこには閉鎖したレストランがあり、フラッテリー一家が隠れていた。
マイキーの兄ブラントが恋人アンディらと連れ戻しに来る。
マイキーは、地下道を発見。一家が戻ってきたため、あわてて地下道に逃げ込む。
チャンクは警察へ連絡に行くが、ジェイクの車に捕まり、連れ戻される。
一行は、探検家コパーポッドの死体を発見。
井戸から脱出できるが、町を救うため、先へ進む事を決意。
フラッテリー一家も、チャンクの話を聞いて追跡。
チャンクは、奇形の弟スロースと仲良しになる。
マイキー一行は、丸太橋で一家に追いつかれるが、
データ(キー・ホイクワン)の珍発明で一家は足をすべらし、立ち往生。
正しく弾かないと床が崩れる骸骨のオルガンを弾き、出口が開いて逃走。
水の滑り台の先には、海賊船が隠されていた。
マイキーらは、屋根裏の秘密の部屋でウイリーと対面。
そこへ一家が現れ、財宝を取り上げられるが、スロースとチャンクがかけつける。
一家は天秤の上の財宝に手を出し、仕掛が動き、洞窟が崩れ始める。
マイキーらはふさがれた出口をダイナマイトで爆破して生還。一家も逮捕される。
ビー玉入れに残っていた宝石で、町は救われ、
係留を失った海賊船は、大海へ消えていった。
というわけで、インディ・ジョーンズ少年版と言う感じだが、
やたら人数が多く、年齢も離れているので、どうしてあんなに結束しているのか。
マイキーが妙にまじめで、ちといただけない。人数が多くてまとまりがない。
奇形の弟とか、必然性はあったのかと言う気もする。
でも、やっぱりロバート・ダビーはいい味出している。
まあ、昔ながらの物語を再現したと言う意味で買える。
TV放送 91/12/25 06CH 21:00-22:54
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クール・ランニング(93)
87年ジャマイカ。ソウル五輪予選で失格した陸上選手デリースは、
20年前父がボブスレー選手にスカウトされたと知り、挑戦を決意。
五輪への夢を捨てたコーチ、ブリッツナー(ジョン・キャンディ)を説得。
手押し車レースで優勝した友人サンカ、陸上で失格したブレナーとジュニアも参加。
タイヤつきソリで練習。出場には2万ドルが必要。ジュニアが車を売って調達。
一行はカルガリーへ。零下25度にびっくり。米国の練習用ソリを買って練習。
何とかギリギリで予選を通過。委員会はコーチの過去の違反が原因で、失格を宣告。
コーチが説得し、失格は撤回。決勝に出場するが、緊張で調子が出ない。
ジャマイカ流でやる事にして、2日目で挽回。8位に浮上。大旋風を起こす。
最終日。ものすごい速度を出すが、ソリがもたず転倒。かついでゴールへ。
大声援を受けて英雄として帰国。4年後彼らは五輪に戻ってきた。
と言うわけで、ジャマイカ人が冬季五輪に出場したと言う実話の映画化。
面白い展開だが、優勝する所が見たかった気も。音楽はハンス・ツィマー。
VHS
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クエスト(96)
監督 ジャン・クロード・バン・ダム
25年。クリス(ジャン・クロード・バン・ダム)は盗みをして警察に追われ密航。
ドブス卿(ロジャー・ムーア)にだまされ、ムエタイ島へ売られる。
半年後、ドブスはクリスと再会。クリスは黄金の龍を得たいと言う。
2人は龍が賞品となる格闘家の試合へ、ディベインの付き人として同行。
だがディベインはクリスの方が強いとして、アメリカ代表の座を譲る。
ドブスは龍を盗もうとして捕らわれ、クリスが優勝せねば死刑にされる事に。
強敵モンゴル代表に苦戦しながら勝ち、帰国したクリスは仲間と幸せに暮らした。
と言うわけで、バン・ダム初監督作は、数奇な運命を送った男の話と言いたげだが
どうも舌足らずで、ロジャー・ムーアとか何で出てきたのかよくわからない。
後半は延々とトーナメントが展開。何か工夫があるわけではない。
自身の「ライオンハート」によく似ているが、なぜ彼がすごく強いのかは不明。
北尾が日本代表の力士キシュウヤマで登場。準決勝でモンゴル代表に負ける。
VHS
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9時から5時まで(80)
離婚したジュディ(ジェーン・フォンダ)は会社で働く事に。
ここには、ベテランだが出世できないバイオレット(リリー・トムリン)、
愛人と噂されるドラリー(ドリー・パートン)らが、
副社長ハート(ダブニー・コールマン)に悩まされていた。
怒りが頂点に達した3人は、ハートへの復讐を話し合う。
だが、ハートのコーヒーにネコいらずを入れたため、
彼を殺したと誤解したバイオレットは、病院で別の死体を持ち出す騒ぎを起こす。
事件を知ったハートは彼女らを脅迫するが、逆に捕らわれ監禁される。
社内改善の誓約書にサインを迫る。一方、ニセのサインで着々と社内改善が進む。
ハートは脱出するが、会長が効率アップを評価してブラジル開発に抜てきする。
バイオレットは副社長に。ジャディは会社社長と再婚。ドラリーはウエスタン歌手に。
と言うわけで、セクハラ等を問題にした作品と言う事になるが、
コメディタッチで、それほど深刻ではなく、ややバカバカしい印象も。
主題歌はドリー・パートン。
TV放送 95/02/12 12CH 14:30-16:30
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グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち(1997年米)
ウィル・ハンティング 掃除夫(マット・デイモン)
チャック ウィルの友人(ベン・アフレック)
スカイラー ウィルの彼女。ハーバード大生(ミニー・ドライバー)
ジェリー・ランボー 数学教授
ショーン・マグワイア セラピスト。ランボーの同級生(ロビン・ウイリアムズ)
MITで掃除夫をするウィルは、
数学のランボー教授が残した問題をスラスラと解いてみせる。
教授は謎の天才を探す内、ウィルだと突き止めるが、
彼は人員整理でクビになり、さらにケンカ騒ぎを起こして拘置されていた。
教授は保釈金を払う条件として、数学の授業とセラピーを受けるよう要求。
だが、相手を侮辱するウィルの態度にセラピストはさじを投げ、
やむなく教授は旧友ショーンに依頼する。
ショーンはウィルを、知識は豊富だが、悲しみや愛を知らないと指摘。
ウィルはハーバード大のスカイラーと付き合うようになるが、
彼女には完璧な人間だと見せようとする。
ショーンには、互いに完璧には程遠い事を知るのが大切だと言う。
やがてスカイラーはカリフォルニアへ行く事となり、ウィルを誘うが、
ウィルは愛してないと拒絶。優良企業への就職の話も断る。
ショーンはウィルの過去を調べ、養父に虐待された過去があると知る。
君は悪くないと言うと、ウィルは泣き崩れるのだった。
就職の話を受けたウィルに、悪友のチャックは1人で生きろと車を贈る。
ウィルは姿を消し、ショーンに手紙が届く。
そこにはウィルが結局仕事を断ったと書かれていた。
ウィルは彼女に会うため、車を走らせるのだった。
と言うわけで、マットとベンが脚本書いてアカデミー賞をとった作品。
マットはMITで掃除夫をしていたが、黒板に書かれた難題をすらすら解いてしまう。
教授は天才出現とあわてるが、マットはケンカ騒ぎで拘置所へ。
セラピストのロビン・ウイリアムズに会う事を条件に保釈させると言う訳。
面白そうな導入で、つかみはバッチリです。
マットには養父に虐待された過去があって、誰かとつながりを持つ事を拒絶。
恋人を作っても愛してるの一言が言えず、優良企業への就職話も断る。。。
なんて展開が最後まで続き、
導入部のテンションは維持できず、いつの間にか退屈な感じに。
私の見方が悪いんですかね。
TV放送 2004/02/15 WOWOW 1540-1747
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グッドナイト・ムーン(98)
監督 クリス・コロンバス
CMカメラマンのイザベル(ジュリア・ロバーツ)は
ルーク(エド・ハリス)と言う恋人がいるが、彼の息子アンナとベンは
母ジャッキー(スーザン・サランドン)を慕い、イザベルになつかない。
イザベルは何とか子供と仲良くなろうとするが苦戦。ジャッキーとも何かと対立する。
だが、ジャッキーは診察で自らがガンだと知りショックを受ける。
ルークはイザベルとの再婚を決意。子供たちが次第にイザベルになつくのを見、
治療効果がない事から、子供たちを彼女に託す事を決意する。
病気を知り、イザベルやルークも協力。子供たちもショックを受ける。
皆でクリスマスにプレゼントをし、家族で記念撮影。
ジャッキーはイザベルも入れと声をかける。
と言うわけで、2大女優の共演する難病もので
ラストシーンなんかも、感動させてやろうと言う狙いが見えるのだが
自分が治療の見込みがないから、元夫の恋人に任せると言う展開が
どうしても感心できず。ジュリア・ロバーツが製作に関わっているらしく
感動作に出演したかったのではと勘ぐらせる。
音楽はジョン・ウイリアムス。
TV放送 2000/12/23 BS05 0030-0240
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グッドモーニング、ベトナム(1988年米)
エイドリアン・クロンナウア DJ(ロビン・ウイリアムズ)
エドワード・ガーリック 同僚(フォレスト・ウィテッカー)
ホーク少尉 上官
ディッカーソン曹長 (J・T・ウォルシュ)
テイラー少将 上官
トリン ベトナム人
ツアン トリンの兄
1965年サイゴン。
エイドリアンは兵士向けの放送をするDJとしてベトナムを訪れる。
制服を着ず、ロックを流して調子のよい語りをする彼に、
ホーク少尉は品位に欠けると批判。
天気や兵士を茶化す事は禁じられ、選曲は決められていると言うのだ。
検閲を無視してニクソンを茶化すが、開局以来のスターだと上官は起用を続ける。
ベトナム人女性トリンを気に入ったエイドリアンは、
学校へ押し掛け、教師の代わりに英語を教えて人気者に。
そんな中、爆弾テロに遭遇。
これを無断で放送した為、軍紀違反として、DJから外されてしまう。
エイドリアンを戻せと言う声が高まる中、彼は取材と称して危険な地区へ。
トリンの兄ツアンに助けられる。
実はツアンこそ爆破犯で、その関係が問題視され、エイドリアンの帰還が決まる。
米軍がツアンを追っていると聞き、彼の所へ。
米兵は敵だと言うツアンだが、同時にエイドリアンを助けたバカ者と言って立ち去る。
帰還するエイドリアンを見送るトリンは、
すべてがあなたの思い通りにならなくて残念だと伝える。
エイドリアンは、兵士たちへの最後のメッセージを録音し、同僚に託すのだった。
と言う訳で、ベトナムで兵士向けDJをした男の話。
DJに扮するのはロビン・ウィリアムズ。
お堅い放送が普通だった中、ロビンは型破りな放送をし、
兵士たちには好評だが、上層部に目をつけられると言う訳。
今見ると、どのあたりが型破りなのかピンと来ない感もあり。
最初の内は大目に見られたが、最後には帰国を命じられると言う展開で、
その境い目はよくわからない。
監督:バリー・レビンソン
TV放送 2014/12/27 WOWOW 1850-2100
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靴をなくした天使(92)
こそ泥バーニー(ダスティン・ホフマン)は保釈中。
偶然、旅客機墜落に出くわし、少年に父親を助けてと言われ、人命救助する羽目に。
自動車で生活するババー(アンティ・ガルシア)の車で、その話をする。
乗客のキャスター、ゲイル(ジーナ・デイビス)は、恩人を探せと大特集。
バーニーはカードを転売して逮捕され、バーニーのフリをしたババーが英雄とされる。
浮浪者や病人に優しくするババーは英雄視され、賞金と名誉勲章を受ける。
釈放されたバーニーだけが、ババーをペテン師と非難。だが誰にも相手にされない。
ゲイルは機でなくした財布を、バーニーが持っていたため彼に関心を持つ。
ババーは良心の呵責に耐えかね、自殺をはかるが、バーニーが説得に。
バーニーは知名度には関心がなく、息子のための金だけを要求。
人々には英雄であり続けろと説得。息子だけには真相を話す。
と言うわけで、ひょんな事から人助けをしてしまい、
しかも、他人がそれをしたとして、英雄として祭り上げられると言う奇妙な話。
ババーが英雄になっていくまではかなり面白いが、
最後に説得するあたりは、やや拍子抜けかも。
VHS
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蜘蛛女(93)
警察のジャックは、証人の居場所を組織に密告して金をもらっていた。
ドン(ロイ・シャイダー)は、台頭してきたモナを恐れ、彼女の処分を指示。
だが、モナはジャックを誘惑。5倍払うから、死んだ事にしろ等と言う。
裏切ったとして、ジャックは組織に狙われ、彼は妻ナタリーに再会を約束して逃がす。
モナは死亡証明書を受け取ると、ジャックの命を狙う。撃たれて片腕を失っても平気。
ジャックは誤って別の女を射殺。モナは火をつけて死体をごまかす。
捕らわれたジャックは、さらったドンを穴に埋めるのを手伝わされる。
ジャックは逮捕。利用したモナは釈放と知り、ジャックは警官の銃で彼女を射殺。
なぜか無罪になり、新しい名前ジムで食堂の主人に。5年間妻を待ち続けている。
と言うわけで、男たちを手玉にとる悪女を描いた作品だが、
警官と寝るのも平気で、片腕失っても平気とは、キレすぎててまいる。
ロイ・シャイダーはつまらない役だし。
VHS
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クライシス・オブ・アメリカ(2004年米)
ベン・マルコ少佐 (デンゼル・ワシントン)
レイモンド・ショー軍曹 ベンの戦友。副大統領候補(リーブ・シュレイバー)
エレノア 議員。レイモンドの母(メリル・ストリープ)
アル・メルビン伍長 ベンの戦友(ジェフリー・ライト)
トム・ジョーダン レイモンドの対立候補(ジョン・ボイド)
ユジェニー 店員。実はFBI
ベンを審問する軍人 (ミゲル・フェラー)
クウェートの戦闘で名誉勲章を受けたベンは、元部下メルビンと再会。
戦地でレイモンドに助けられた記憶があり、
それによって彼は戦場の英雄とされたが、納得がいかないと言う。
後にメルビンは死体で見つかる。
母エレノアに推されて議員となったレイモンドは、今や副大統領候補だ。
自身も違和感を感じていたベンは、レイモンドに話しかけるが避けられる。
肩に何かを埋め込まれている事に気づいたベンは、
取り出すが、排水口に落としてしまう。
レイモンドに再会したベンは、彼にかみついて、埋め込まれたチップを取り出す。
テクノロジーに詳しい知人によると、
チップによってベンとレイモンドは操られ、戦地で殺人をも犯したらしい。
ベンは、レイモンドの対立候補ジョーダン議員に知らせる。
レイモンドらが大企業と通じているとつかんでいたジョーダンは、
候補から降りるよう要求。
だが、操られたレイモンドは、ジョーダンと娘ジョスリンを殺害してしまう。
ジョスリンは、レイモンドの元恋人だった。
事件を知ったベンは、恋人に扮して接近していたFBIユジェニーに相談。
FBIは事態を把握しており、メルビンの体内からもチップが見つかったと言う。
大企業がホワイトハウスを牛耳ろうとしているらしい。
レイモンドの良心を信じるベンは、彼を説得しようとする。
だが、エレノアからの電話で、2人とも操られてしまう。
ベンは暗殺者として、党大会を襲撃する事に。
レイモンドと並んだ大統領候補アーサーが犠牲となり、
レイモンドが後がまとなる算段だ。
だが、わざと立ち位置を変えたレイモンドは、エレノアと共に撃たれる。
ベンは自殺しようとするが、かけつけたユジェニーが阻止。
モニター映像は改ざんされ、暗殺者は別人に仕立てられるのだった。
と言う訳で、デンゼル・ワシントン主演のサスペンス。
ジョン・フランケンハイマーの影なき狙撃者のリメイク。
デンゼルはクウェートで活躍した軍人だが、戦友たちは悲惨な運命をたどっていた。
唯一の例外リーブ・シュレイバーは戦場の英雄と言われ、副大統領候補に。
いろいろ違和感を感じたデンゼルが探る内、
リーブの母メリル・ストリープが絡んだ陰謀に巻き込まれたと知ると言う訳。
オリジナルはあまり覚えてないんだけど、
話としてはブロンソンのテレフォンの逆パターン。
本作の見所はメリルの悪女ぶりで、もくろみ通りに行かないと気づいた時に、
やられた!と言う表情を見せたら痛快だったが。
監督 ジョナサン・デミ
TV放送 2015/10/04 ザシネマ 2330-0139
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クラーケンフィールド HAKAISHIN(2006年アメリカ/カナダ)
ニコール 海洋考古学者
ジェニー ニコールの助手
マイケル・スミス ニコールの助手
レイ・ライター ニコールに協力。両親を巨大イカに殺された
マックスウェル・オーデマス 富豪。一族の宝と称する
海底にあるトロイ戦争時代の秘宝を探す考古学者ニコールらは
証拠となる当時のマスクを発見。だが巨大イカに襲われ船員が犠牲に。
ニュースを知ったレイは協力を申し出る。
彼は幼い頃両親を巨大イカに襲われ、以来復讐の機会をうかがっていたのだ。
一方、一族の宝と称するオーデマスは、ニコールの船を爆破する妨害。
レイは自費で船を提供。
ついに宝石を発見するが、一味に襲われ助手マイケルが殺される。
さらに助手ジェニーが人質に捕らわれるが、巨大イカが出現。
オーデマスと共に海に引きずり込まれる。
レイはイカと格闘。感電させた上撃ちまくって倒し、無事だったニコールと生還する。
と言うわけで、巨大イカの話で、イカが財宝を守る存在だったり、
その財宝を横取りしようとする一団がいたり、
巨大イカが親の仇である青年がいたりで、お約束の展開の組合せ。
イカは言うほど巨大でなく、イカがいる事は比較的序盤からわかってるし、
登場人物はイカがいると承知で現場へ行き、むざむざやられてるわけだから、
まあ困った感じやね。誰がイカにやられるかもほぼ予想通り。
TV放送 2009/06/07 WOWOW 1830-2000
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クライム&ダイヤモンド(2000年アメリカ)
殺し屋の毒舌ジム(ティム・アレン)は大の映画好き。
フィンチ(クリスチャン・スレーター)殺害を依頼されるが、
殺しの前に映画のような面白い話を聞きたがる。
そこでフィンチが語ったのは、彼が追われる事になったいきさつだった。
70年代。奇術師がパフォーマンスするフリをして、そのスキにダイヤ取引所へ侵入。
彼は逮捕されるがダイヤは不明のまま。
フィンチは偽造が得意で、刑務所では頼まれた物を調達する役柄。
奇術師マイコー(リチャード・ドレイファス)に頼まれ、脱走の手伝いをする。
マイコーは脱走するが、囚人仲間に狙われていると知ったフィンチも結局同行する。
医師サビアンは警察の検死の仕事をするが、旧知のフィンチに頼まれその死体を流用。
身分証を偽造し、死体になりすまして逃げる事にする。
フィンチが演ずる事になった男は記者タウト。
ギャングの息子ロウディの殺人の証拠をつかみ、脅迫をはかって始末されたのだ。
警察にもいる一味のおかげで、タウトが生きていると思われ追われるハメになる。
殺し屋は襲撃し、マイコーは死ぬが、フィンチは無事。そのため毒舌ジムが呼ばれる。
フィンチはマイコーの娘テスと会い、ダイヤの回収をしようとする。
テスは独り占めしようとするが、宝の隠し場所は刑務所になっていた。
タウトが隠したビデオを見たフィンチは、秘密を知り、タウトと称して警察へ。
身の安全のため刑務所に入りたいと称し、不審に思われるが承諾される事に。
そして自由時間に畑作業のフリをして庭を掘り、伝書鳩でダイヤをテスに届ける。
見張る刑事も不審に思うが証拠は出ず。作業完了したフィンチは出所する事に。
証拠から正体がばれるが、警察としても逮捕したいのは殺人犯の方。
タウトがニセ者とわかれば証拠は無効。ならばタウトだとして見逃すしかない。
ホテルへ行ったフィンチは、テスが隠したダイヤを手に入れるが、
そこへジムが現れたのだ。警察によってロウディは逮捕されるが、
ジムとしては結末が面白くない。
襲撃に来た殺し屋を始末し、カナダへ行くと言うテスを追わせる。
フィンチはテスをつかまえ、始末に来た殺し屋はジムが始末する。
と言うわけで、最近とんと見かけなくなったクリスチャン・スレーターだが
小粒なアクション系にはまだまだ出ている模様。
今回の作品は、脱走したスレーターが身代わりに使用した死体の人物が、
ギャングに追われていたために、彼が狙われる羽目になると言う話で、
隠したダイヤの場所が、今では刑務所になっていたと言う展開も含めて
おもしろい発想ではあるのだが、
それを、映画好きの殺し屋ティム・アレンが聞きながら、
殺すかどうか決めると言う部分がちょっと微妙なところで、
何かといろんな過去の名作を思い出すあたりに、製作者サイドの映画好きが伺えるが
見ている方としては、マニアックな殺し屋と言う設定に抵抗を感じる。
スレーターが、命を狙われているのでおもしろく思わせようと、
ホラ話をしている風にも当初は思え、
事実かホラかと言うあたりもおもしろくできるポイントだったと思うのだが、
途中から殺し屋がスレーターらの行動を見ている描写が出てきて、
そこの部分はホラではあり得ないし、
結局ひねりも何もなく、すべて事実だったので拍子抜け。
何か一発大逆転的な展開もなく、
安易にハッピーエンドになっているのもちょっと抵抗がある。
ラストの雨に唄えばはちょっと面白いけど。
DVD
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「クライング・ゲーム」(92)を見た。
「ジュラシック・パーク」は大ヒットで、正月まで公開しているらしいが
これは興業側の作戦勝ちで、作られたヒットと言える。
「ザ・ファーム」もアメリカでは、「ジュラシック・パーク」と公開時期をずらして
ヒットを勝ち得た。つまり、興業側の努力で、ある程度のヒットは得られるのだ。
(むろん、「スーパーマリオ」のように、宣伝しまくったのに失敗する事もあるが)
そうしたヒット作に対して、この「クライング・ゲーム」は、
割と静かに公開されながら、いわば口コミで面白いらしいと言う評判が飛び交い、
次第に気になり出した。
中でも、ラストの落ちが面白いと評判で、
「ホット・ショット2」にネタ明かしがあるので、先に見てはいけないと言う話も。
劇場が見つからず、小雨の中歩き回ってようやく発見。
やはり評判のせいか、けっこう混んでいる。
イギリス映画で、監督も出演者も知らないが、
往年のヒット曲「クライング・ゲーム」が主題歌。
まだ生きていたボーイ・ジョージがカバーしていると言う。
それはともかく、そう言うわけなんで見ました。
ネタばらしはルール違反との意見もあるので、イヤなら読まないように。
冒頭の歌は、「男の恋は盲目だから、彼女が悪でも気づかず、親友をも背かせる」
と言うもの。後で考えてみると、この歌にも意味があるようだ。
イギリス軍の黒人兵士ジョディは、ジュードと言う女性と遊園地でいちゃつく。
だが、それは罠で、遊園地から外へ出ると、ジュードの仲間らが彼を殴り、
袋をかぶせて、車で郊外の小屋へ。
彼らはIRA(アイルランド共和軍)の兵士で、
逮捕された仲間を救出するため、ジョディと交換を考えていたのだ。
彼の見張りには、ファーガスと言う男があたる。
彼はちょっと人がよくて、袋をはずしてくれ等と言う注文をいちいち聞いてしまう。
で、この2人が話をするシーンが延々と続き、それがやや退屈で、
ぐーぐー寝ていたが、このあたりが意外に重要だったようなので、
パンフレット等を参照して補う。
ジョディは、自分が殺されるだろうと嘆くが、ファーガスはそんな事はないと言う。
するとジョディは、こんな例え話をする。
「川を渡りたいサソリがいた。彼はカエルの背中に乗って川を渡る事になる。
だが、途中でサソリは、カエルを刺してしまう。
そうする事で、自らが溺れる事になると知っていて。
なぜなら、それがサソリの性(さが)だからだ」
ジョディは、ファーガスは親切な奴だと指摘。それは彼の性だと言うのだ。
ジョディはファーガスに、ある写真を見せる。
それはデイルと言うジョディの恋人の写真だった。
美しいだろうと言われ、ファーガスは男なら誰でも心惹かれると言う。
しかしジョディは、彼女はおれだけの女だと言う。
だが、もしおれが殺され、君が生き延びたら、
メトロと言う店へ行き、彼女に会ってくれ。
そして、彼女にマルガリータをおごってくれ。
君は親切だから、必ずやってくれるだろう。
やがて、時間切れで、ジョディの処刑が決まる。
奇妙な友情を感じていたファーガスは、自らの手で死なせたいと考える。
悲しむジョディと夜通し話し、ついに処刑の朝が来る。
林の中をジョディを前に歩かせると、彼は頭の袋をはずしてくれと頼む。
今度は、クリケットと何とかと言うイギリスのスポーツはどっちが足が速い等と、
わけのわからん事を言って(互いの得意らしい)走って逃げ出す。
背中からは撃てないはずだ。
ジョディが道路へ走り出ると、皮肉にも軍のトラックにひかれ、死んでしまう。
軍がアジトを襲撃に来て、ヘリやら何やらで攻撃。
2人が殺されるが、ファーガスは逃げ、ボスのピーターとジュードも逃げる。
1人で逃げたファーガスは、何でも屋みたいな爺さんに頼み船に乗る。
そして、ロンドンへ。そこで建設現場の仕事を得る。
夜になると、デイルがいると言う美容院へ。
閉店を過ぎて、強引に散髪を頼むファーガス。
そんな事をするのだから、しつこく話したり、ジョディの事を言ったりしそうだが
彼は黙ったままだ。
カットが終わり、恋人も見直すわと言われるが、恋人?と言ってごまかす。
店の外で待つファーガスは、デイルを待ち、ひそかに後をつける。
彼女はメトロと言う飲み屋へ。
ファーガスに気づいたデイルは、バーテンを介して会話。
名前を聞かれ、ジミーと名乗る。だが、そこへ男が現れ、無理矢理彼女を連れ出す。
これが最後よ等と言って相手をするデイル。
普通なら止めに入りそうだが、何もせず帰るファーガス。
彼は翌日もメトロへ。バーテンは彼が常連になると見抜くが、
デイルの相手をするには、かなり根気がいる等と言う。
彼女は歌手で、「クライング・ゲーム」を歌う。終わるとファーガスに気づき、接近。
またもファーガスは、関心のなさそうなポーズをとる。
このデイルと言う女性。いかにもいろいろ経験してきたと言う感じで
美人である事は確かだが、それに加えて妙な魅力がある。
そして、それを感じつつも、なかなか手を出そうとしない
ファーガスの態度にも、妙な魅力がある。
だが、またも柄の悪い男が接近。昨日と同じ男と思うが、デイブと言う奴だ。
デイルはしつこいデイブをあしらおうとするが、あしらい切れない。
またも店から連れ出され、ファーガスは黙って帰るかに見えた。
しかし、デイルにジミー助けてと言われ、止めに入る。
仮にもテロリストだったファーガス。
あっという間にデイブを地面に叩き伏せ、首を足で踏みつける。
デイブはびびり、デイルはファーガスを見直すようになる。
彼女はファーガスに家まで送らせるが、家に入れる事はしない。
さらに翌日も、ファーガスはメトロへ通った。
デイブは、ファーガスを恐れながらも、デイルに近づこうとする。
今度はデイルもファーガスを家まで入れ、キスとかして見せ
彼女の家に置いてあった、デイブの服とか、金魚鉢とかを窓から放り捨てる。
男って、みな同じねと言うデイル。
彼女の部屋には、ジョディの写真や服が。デイルは、彼は別格だと言う。
ジョディだけは優しくしてくれた。
ファーガスは、その日からしつこく「彼」の事を聞く。
デイルはただの嫉妬心だと思っているが、もちろんそれだけではない。
「彼」はイギリス軍兵士で、事故で死んだ。だが、今でもデイルは「彼」のものだ。
なおも2人の関係は続き、後悔しない等と聞かれた後で、ついにベットへ。
服を脱いだ彼女は、何と股間に一物をもつ、れっきとした男だったのだ。
ショックを受けるファーガス。知っていると思ったと言うデイル。
怒ったファーガスは彼女を殴り、嘔吐する。
言わなかった私が悪いのねと言うが、ファーガスは怒って飛び出していく。
翌日、そんな事があったにも関わらず、やっぱりファーガスはメトロへ。
謝ろうとするが、今度はデイルが怒って相手にしない。
しかたなく、謝罪のメモを彼女の家のポストに入れる。
翌日、工事現場で働いていると、着飾ったデイルが現れ、仲直りしようと言う。
工事現場の仲間は、娼婦が来たと言うので、娼婦じゃないと反論。
失礼、レディだったと訂正されるが、レディでもないと言う。
ハニーと話しかけるデイルに、ハニーはよせと言うファーガスだが、
仲直りした事に妙な安心感を覚えたのも事実だった。
「彼」もデイルが男だと言う事は知っていた。
では、デイブはどうかと聞くと、質問攻めはよしてと言われる。
ある日、ファーガスが帰宅すると、髪の色を変えたジュードが待っていた。
生き残った連中は、ファーガスが裏切ったのではと考え、
軍事裁判が行われたが、ジュードはファーガスをかばったと言う。
それと言うのも、身分を巧妙に変えたファーガスこそが、
次の作戦を実行するのに最適な人物だったからだ。
だが、ファーガスはもう、ああした活動はごめんだと拒否。
しかし、ジュードらはデイルの事をつかんでいて、彼女を殺すぞと脅迫する。
何だかんだと言いながら、デートするファーガスとデイルの前に、
ジュードがしつこく現れるようになる。やがて強引に接近。
デイルは、別の女ができたのではと心配するが、もちろんそうではない。
怒ったデイルはメトロを飛び出す。
バーテンは追えと言う。女は男に追われるのを待っている。
彼女は女じゃないと反論すると、見解の違いだと言われる。
妙に納得して外へ出るファーガス。だが、ピーターとジュードの2人に捕まる。
彼らはとあるホテルへ、ファーガスを連れていく。
そこはホテルとは名ばかりで、実は娼館なのだ。
そして、ある判事がそこへ通いつめている。彼を殺すのが任務だ。
玄関には2人の護衛がいて、中へ入る事はできない。
表へ出てきた所を襲えば、たちまち護衛にやられてしまう。
しかし、中止はできない。ファーガスに選択の余地はないのだ。
彼は下見をすると、ジュードは後日銃を渡すと約束する。
彼女と別れると、尾行してきたデイルが現れる。
デイルは浮気ばかりを心配していたのだ。
彼女の身の危険を感じたファーガスは、デイルを家へ連れ帰り、髪を切れと言う。
髪は女の命と抵抗するが、どうしても切れと言う。理由は説明せず、君のためだと。
デイルは髪を切っても、私を捨てないかと聞く。
心配するなと、安心させるためにキスまでする。
すると、彼女はあなたのためなら仕方ないと、髪を切る事を承諾。
髪を切り、ジョディの服を着せるが、やっぱり女にしか見えない困った俳優だ。
だが、翌日、外出すると、デイルが酒を飲んで歩き回っている。
びっくりして連れ帰る。彼女の様子がおかしい。
黙って外出したため、混乱を起こしたのだ。
外出は危ないと言うが、事情がわからないデイル。
仕方なく、ついに真相を説明する。ジョディを知っていた。彼を監禁したのだと。
彼を殺したのかと聞かれ、そう言えるかも知れないと言う。
意外にもデイルは怒らず、その日は静かに寝る。
だが、翌日起きると、彼女はファーガスをベットに縛りつけ、銃を突きつける。
昨日はあなたの言う事を聞いただけ。今日は私の質問に答えてと言う。
だが、その日は計画決行の日。こんな所にいる場合ではないのだ。
しかし、デイルは承知しない。
一方、ファーガスを待つジュードとピーターは、彼が来ないので弱る。
判事が現れ、絶好の機会を逃すわけにはいかないと、ピーターは銃を持って向かう。
画面では判事を射殺したように見えたが、護衛に彼も射殺される。
あわてて逃走するジュード。
ファーガスは、デイルに君を助けたいと言う。
愛してると言ってと言われ、愛してると言うファーガス。
嘘でもうれしいと言うデイル。
そこへジュードが駆け込む。何てバカなのと言うジュード。
この人も、私のジョディを殺したのと聞かれ、そうだと言うファーガス。
デイルはジュードを射殺。続いて、ファーガスに銃を向ける。
だが、ジョディが許さないと、撃つのをやめて、
ベットに縛られたひもをほどくデイル。
今度は自殺をはかろうとするが、ファーガスが止める。
ファーガスは彼に逃げろと言う。また会えるかと聞かれ、会えるさと言うファーガス。
出ていくデイル。ファーガスは銃の指紋をふき、警察が来るのを待つ。
そんな事をしても、硝煙反応は出ないのだが。
それから数カ月。刑務所に面会に来るデイル。
ジミーと呼ばれ、本名はファーガスだと言う。ハニーと言われると、ハニーはよせ。
身代わりに逮捕されるなんてと言うデイル。でも、なぜと聞かれる。
するとファーガスは、話を始める。「川を渡りたいサソリがいた……」
と言うわけで、最後のオチとやらを期待して、見に行ったわけだが、
雑誌では、途中で感のいい人なら察しがつくはずとあったのに、
ちっとも察しがつかないので、内心あせっていた。
ラストにきて、サソリの話が出た時に、クスリと笑う観客がいたが、
前半でサソリの話が出た頃には寝ていて、おぼろげにしか記憶がないので笑えない。
これが落ちなのだろうか。とてもドンデン返しには思えないが。
だが、よくよく考えてみると、「秘密」とか「仕掛」とかは言われているが、
「オチ」とは誰も言っていない。勝手にそう思いこんだだけだ。
そうしてみると、もう1つの「仕掛」はあれしかない。
そう、どう見ても女優のデイルが、実は男の俳優が演じていたと言う事だ。
これはこれで驚きではあったが、過去に前例がないわけではなく、
しかも中盤でわかってしまったので、作品全体に仕掛があると言う印象には程遠い。
だまされたと言う印象も弱い。
後日見た「ホットショット2」のエンドタイトルには、
「クライング・ゲームの秘密:彼女はゲイだ」とあったくらいだから、
やっぱりこれが問題の仕掛に違いない。
ややがっかりしたが、それをおけば、それなりに楽しめる映画であった。
デイルは言わばオカマで、ファーガスはそれを毛嫌いしているにも関わらず、
妙な魅力で惹かれ、肉体関係までは持たないまでも、
デートとかはしてしまうという展開。
でも、それがアブノーマルには感じられず、結局男が求めているのは、
女との肉体と言うよりも、女という存在自体であったのだと思い知らされた。
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暗くなるまで待って(67)
監督 テレンス・ヤング
マイクとカルリーノの2人は、かつての仲間リサに呼び出される。
現れたロート(アラン・アーキン)はリサを殺し、2人を無理矢理計画に入れる。
彼女は税関を避け、カメラマンのサムに麻薬入りの人形を預けたが
サムは人形をなくしてしまったと言うのだ。
そこで、盲目の夫人スージー(オードリー・ヘップバーン)を信用させ、
サム外出の間に人形を見つけ出す事になる。
マイクはサムの知人として訪問。親切にして信用させる。
続いてロートは、妻がカメラマンと浮気、人形を贈られたと話す。
スージーは、夫がリサと浮気し、死にも関係したのではと不安がる。
マイクは人形に謎があると言うが、
彼女はロートと刑事カルリーノが仲間で、スージーをだましている事に感づく。
隣の少女グロリアが、人形を拝借していた事がわかり、スージーは人形を隠す。
グロリアに指示し、ロートとカルリーノの2人が表の車に乗っている事を確認。
そこで、マイクに人形を発見したと電話するが、マイクも同じ車に乗っていた。
恐怖したスージーは、かけつけたマイクにスタジオと称してニセの場所を教える。
見張りがいるため、グロリアがサムの所へ連絡に。
正体がばれたと気づいたマイクは、人形探しを断念。
ロートを処分しようとするが、逆にカルリーノとマイクがやられる。
ガソリンをまき、脅迫するロート。スージーは電球を壊し、完全な暗闇を作る。
ロートはマッチで火をつけるが、スージーがガソリンを奪ったため断念。
スージーは逃走するが、ロートが冷蔵庫を開けて形勢逆転。
スージーは人形を渡し、こっそり手にしたナイフで刺す。だが、ドアが開かない。
ロートは飛びかかり、這ってにじりよる。冷蔵庫は引っかかって閉まらない。
サムと警官が急行。ロートは息絶えていた。
というわけで、好みのハンデもの。主人公は最初から目が見えないと言うハンデ。
相手はプロの殺し屋を含んで、どう考えても不利かに思えるのだが、
盲目がゆえに、聴覚嗅覚がすぐれていて、マンマとはだまされない。
マイクらがだまそうとする手口が、ややこしくてわかりにくかったのはちとマイナス。
いずれにせよ、最後のスージーとロートの一騎打ちは出色で、
特にナイフで刺されたロートが近づいてくるあたりは、
ヘップバーンをここまでいじめていいものだろうかと思うほどの凄さだ。
息絶えてしまったと言う結末は拍子抜けだが、凄かった事は間違いない。
TV放送 92/01/03 06CH 04:57-06:40
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クラッカージャック(96)
刑事ジャック(ジャッジ・ラインホルド)の恋人デイナが投資家を集めた列車が
ジャックの旧敵ベッカー一味に乗っ取られる。
ジャックはヘリで追跡。列車に飛び移るが、一味は乗客をトンネル地下の施設へ。
乗客を脅し、その口座の金を引き出す。列車は無人で走り続け、警察はそちらを追跡。
空挺部隊は、爆破された列車の巻き添えでやられる。
ジャックは一味を次々倒し、人質をひそかに避難させる。
黒幕スミスと対決。彼を倒し、施設は爆破されるが無事脱出する。
と言うわけで、ジャッジ・ラインホルドのダイハードものと言う感じだが
早々と列車を降りてしまうのも難だし、ラインホルドが過激な刑事には見えない。
何だかわからない施設の中で戦うだけと言うのもマイナス。
ラストにデイナと日本へ旅行したらしきマヌケシーンあり。(富士山の画像のみ)
スミスはたぶんマイケル・サラザン。
TV放送 99/06/13 05CH 03:10-04:57
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クラッシュ(1996年カナダ)
監督 デビッド・クローネンバーグ
バラード(ジェームズ・スペイダー)はよそ見運転をして事故を起こす。
対向車の運転手は死亡。妻ヘレン(ホリー・ハンター)も足を折る。
事故車を見に行ってヘレンと会ったバラードは、彼女を車で送り親密に。
ヴォーンと言う男がやる、事故を再現する違法なショーを見に行く仲となる。
ヘレンもまた事故の映像を見て興奮するように。
ヴォーンは多重衝突事故の現場を見に行き、芸術作品だと喜ぶ。
友人シーグレイブが事故で死んだと知りうらやましいと言う。
ヴォーンはバラードの車にぶつけて興奮するが、あげくに道路から転落して死ぬ。
ヘレンは義足の女性とレズの仲に。
バラードは恋人キャサリンの車にぶつけて興奮するが、キャサリンの車が横転。
重傷を負うが、バラードは懲りずにセックスしようとする。
と言うわけで、デビッド・クローネンバーグの奇妙な世界の話で、
今回は事故を経験し、事故に興奮を覚える様になった男女の話。
最初はちょっとHな感じで、ジェームズ・スペーダーとホリー・ハンターが、
加害者と被害者のくせに親密になって、
アブノーマルではあるが、まあまあそう言う人もいるかなと言う感じだったが、
次第に個別に行動する様になり、
スペーダーの方は人に車をぶつけたりぶつけられたりして興奮し、
最後には仲間が死に、恋人も危険な目に遭わせたりで、
こうなるともはや理解不能という感じ。
ホリー・ハンターは裸あり。
TV放送 2004/07/17 BS05 0210-0400
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クラッシュ(2004年米)
グラハム 刑事(ドン・チードル)
検事 (ブレンダン・フレイザー)
ジーン 検事の妻(サンドラ・ブロック)
ライアン 警官(マット・ディロン)
トミー ライアンの同僚(ライアン・フィリップ)
俳優 (テレンス・ハワード)
俳優の妻 (タンディ・ニューマン)
フラナガン 警察内の始末屋(プリズンブレイクのマホーン)
ペルシャ人 店を持つ
鍵屋
検事夫妻が強盗に襲われ、車を奪われる。
妻ジーンは家の鍵を変えさせるが、鍵屋を怪しむなど疑り深くなる。
だが階段から落ちて骨折した時、世話するお手伝いの女性を親友だと感じる。
警官のライアンは黒人を差別しており、
車を停止させた俳優の妻にセクハラ的な取り調べをする。
見かねた同僚のトミーは、彼とのコンビ解消を要求。
ライアンは事故現場で、車に挟まれた俳優の妻を発見。
彼女はライアンに触られるのを嫌がるが、
ライアンは爆発の危機にある車から彼女を救出する。
グラハム刑事は同僚ルイスの不正に気付く。
だが、警察内の始末屋フラナガンは、犯罪者であるグラハムの弟を見逃す代わりに、
同じく同僚のコンクリンに罪を着せるよう要求。
グラハムは検事に報告し、検事は記者発表する。
俳優は車強盗に襲われるが、警察には共犯と誤解される。
トミーが俳優に気付いて解放。
俳優は強盗を逃がし、お前の行動は自身を貶めていると指摘する。
トミーは黒人のヒッチハイカーを拾うが、強盗と誤解して射殺してしまう。
放置された死体を見たグラハムは、それが弟だと気付く。
母親は、放置したお前が殺したようなものだと責める。
強盗に店を荒らされたペルシャ人は、鍵屋が修理しなかったせいだと責める。
鍵屋を撃つが、透明マントで不死身と信じた娘がかばう。
弾は娘に当たるが、彼女は無傷だった。
後悔したペルシャ人は、無事だった少女を天使だと信じるように。
実はペルシャ人の娘が、空砲を買っていたのだが。
車泥棒は、盗んだ車に大勢の難民が乗っている事に気付く。
泥棒は難民たちを逃がし、いい事をした気分になる。
と言うわけで、クラッシュってあれだよね。車ぶつけて快感を覚えるやつ。
本作は同名の別作品で、いろんな人種の男女が少しずつ絡む群像劇。
ドン・チードル刑事は犯罪者である弟をかばうため、刑事の犯罪に目をつぶる。
ブレンダン・フレイザー検事と妻サンドラ・ブロックは、車泥棒に襲われ、
サンドラは何かと過敏になる。
タンディ・ニューマンは警官マット・ディロンにセクハラされ、こちらも過敏に。
同じく警官のライアン・フィリップは、
車に乗せた黒人を強盗と誤解し、射殺してしまう。
ペルシャ人の店長は店を荒らされ、鍵屋を逆恨みする。
それぞれがどう絡むのかと言うと。。。
チードルの弟が、ライアンに射殺された黒人。
チードル刑事はブレンダン検事に事件を報告。
過敏になったサンドラの家に鍵屋が訪れる。
マットの当初の相棒がライアン。。と言った具合。
全員が1つの事件に絡むのかと思って中盤まで見ていたので、
なかなか始まんねえなあと感じちゃった。凄くいい人も、凄く悪い人も出ない。
これと言った見せ場もない(だからリアルと言う事か?)けど、
聞けばアカデミー賞作品だそうです。
TV放送 2007/02/05 WOWOW 2300-0051
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クラッシュ・ダイブ(96)(未公開)
潜水艦ユリシーズは救難信号を受け、生存者を救出。
だが、そのリヒター一味は乗員を次々襲い、艦長を射殺、艦を制圧する。
一味はワシントンを核攻撃すると脅し、1億ドルを要求する。
ミサイルを解除できるのは設計者カーターだけと、デービス艦よりひそかに乗り込む。
一味は中東の過激派で手段を選ばず、金は二の次でニューヨークを攻撃する気だ。
カーターの潜入に気づき、発射を早める。
一味の要求に屈服していた機関長は実は一味で、ミサイルを発射。
だが、核爆弾を取り外したため惨劇は回避され、格闘の末リヒターを倒す。
と言うわけで、潜水艦をめぐるドラマと言うから
「クリムゾンタイド」等を思わせるサスペンス色の強い物かと思ったが
どうも未公開だけあって、あまり締まりのない話で面白くない。
TV放送 1999/12/04 01CH 2100-2254
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クラッシュ・ダイブ2 沈黙の潜水艦(1997年アメリカ)
特殊部隊のジェイクは、弟を失って引退。
7年後、米ロ合同訓練で、米軍とランデブーする作戦が行われ、
軍医になったジェイクは、堪能なロシア語を買われ、作戦参加を命じられる。
その真の目的は、ロシア潜水艦オデッサに乗り込み、艦内を偵察する事だった。
だが、ペトロフ一味が毒ガスで艦内を制圧。ジェイクは看護婦スウェインと潜水艦へ。
一味のニキータもガスを吸ってしまい、仕方なくジェイクを受け入れ治療させる。
その後、拘束されるが、一方事態を知った軍は攻撃を検討。
しかし、核弾頭が不安定なため、攻撃すれば地中海は壊滅してしまう。
一味は核攻撃でロシア諸国を合併に追い込み、新制ソ連を復活させようと言うのだ。
ジェイクは一味を次々倒し、ブリッジを襲撃。米軍は空爆体制に。
実は特殊部隊だったスウェインが、核爆弾を解除。
始末されかかったニキータにも協力させ、間一髪発射を阻止。
黒幕のペトロフを格闘の末倒し、浮上し連絡し、攻撃を中止させる。
と言うわけで、クラッシュ・ダイブとエクゼクティブ・コマンドと言う
バッタ物アクションに良く出るマイケル・ダディコフと言う人のアクション物。
話はだいぶ大風呂敷を広げた感じだが、ちょっと空々しい気も。
元特殊部隊の男が軍医になって、事件に居合わせると言う話で
「沈黙の戦艦」のつもりかも知れないが、米軍の人が彼しかいなければ
ちょっと都合よすぎと言う感じだ。
TV放送 2001/08/25 01CH 2100-2254
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グラン・プリ(66)
監督 ジョン・フランケンハイマー
F1モナコ戦。フェラーリからBRMに移籍したピート(ジェームズ・ガーナー)は
不調で周回遅れに。同チームのスコットと接触し、彼に重傷を負わせる。
事故死した兄ロジャーを追うスコットは引退せず、妻パットは家を飛び出す。
記者ルイーズ(エバー・マリー・セイント)は、
連勝中フェラーリのサルティ(イブ・モンタン)を取材。
名声だけが目的の、会社重役の妻よりも、サルティはルイーズと接近する。
BRMをクビになったピートは、日本のヤムラ(三船敏郎)のチームへ。
ベルギー戦。連勝のサルティは、事故で観客を死なせ不振に。
ピートがヤムラに初勝利をもたらし、ドイツ戦でも優勝する。
オランダ戦で松葉杖のスコットが復帰。優勝し、連勝するが、パットの事で不振に。
フェラーリのニーノを含め、イタリア最終戦の勝者が年間勝者となる。
不振のスコットを心配し、パットは彼のもとに戻る。
不振のサルティは猛烈な追い上げを見せるが、バンクで飛び出し事故死。
フェラーリは棄権となり、ピートとスコットの争いでピートが勝利をおさめる。
と言うわけで、F1の1年間の戦いの中で、4人のドライバーを中心に描いた大作。
F1ドライバーは30人未満で、勝てるのは6人程度と言う選ばれた人材の中で、
見せ物である事に苦悩する者や、勝利の亡者となる者を描いた力作だ。
フェラーリの監督マネッタに、アドルフォ・チェリ。
TV放送 94/09/29 BS11 20:00-22:53
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グラディエーター(2000年アメリカ)
リドリー・スコット監督
西暦180年。ローマ帝国は世界の1/4を征服。さらにゲルマニア征服を企む。
皇帝アウレイウス(リチャード・ハリス)の下、
マキシマス将軍(ラッセル・クロウ)は連戦連勝。
皇帝も彼を評価するが、農家出身の将軍は故郷へ戻る事を希望していた。
しかし、皇帝の息子コモドゥス(ホアキン・フェニックス)が皇帝の座を望むのに対し
皇帝は腐敗を浄化せよと、将軍に皇帝の座を譲ろうとする。
それを知ったコモドゥスは、皇帝を絞殺し、将軍を処刑する事に。
だが処刑人を返り討ちにし、故郷へ逃げるが、妻子も焼き殺されていた。
マキシマスは奴隷商人に拾われ、プロキシモに買われ、闘技会に出る事に。
そこで勝ち続けた彼は、英雄視されるようになる。
プロキシモも元闘士で、皇帝に選ばれて自由の身になったと知り、意欲を燃やす。
コモドゥスは政治に関心がなく、競技場へ。
ハンニバルの戦いを再現すると言う見せ物で、蛮族側のマキシマスが勝利を収める。
関心を持ったコモドゥスに対し、マキシマスが正体を明かす。
だが、マキシマスは観衆の支持を得ていて、処刑する事もできない。
そこでコモドゥスは、マキシマスが闘技で倒した相手を殺すように仕向けるが
マキシマスは殺さず、それでも観衆の支持は変わらなかった。
コモドゥスの姉ルシアスは、弟に反発しており
マキシマスをグラックス議員を引き合わせ、ひそかに反乱を起こさせようとする。
だがコモドゥスは感づき、議員を逮捕。ルシアスも息子を人質に動きを封じる。
プロキシモが殺され、脱走したマキシマスも捕らわれてしまう。
コモドゥスは傷つけたマキシマスと闘技場で対決。だが、戦いの末コモドゥスが死ぬ。
マキシマスは議員を復権させ、囚人を釈放するよう指示し、自らも死ぬ。
と言うわけで、ローマ帝国の闘士となった元将軍の話で
その素性はスパルタカスのようだし、コロセウムでの戦いはベンハーのよう。
その手の映画の最新版という感じだが、最新の特殊技術で見せる。
痛そうな描写は、さすがは「ハンニバル」の監督という感じ。
数奇な運命は面白く、皇帝にどう立ち向かうかが見所で
虐げられて虐げられて、最後にしてやったりという展開を期待したのだが
妻子を殺されて奴隷になってからは、意外に後は上り調子一本で拍子抜け。
戦った相手を殺せと観衆が叫ぶのに、殺さなかったあたりで
普通なら人気が落ちそうなものだが、そのまま人気を維持できたあたりは調子よすぎ。
プロキシモとは別の奴隷のオーナーにデビッド・ヘミングス。
TV放送 2002/01/01 BS05 2000-2245
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グランド・イリュージョン(2013年仏米)
ダニエル・アトラス フォーホースメン
ヘンリー・リーブス フォーホースメン
メリット・マッキニー フォーホースメン(ウディ・ハレルソン)
ジャック・ワイルダー フォーホースメン
アーサー・トレスラー 保険会社社長(マイケル・ケイン)
サディアス・ブラッドリー 暴き屋(モーガン・フリーマン)
ディラン・ローズ FBI(マーク・ラファロ)
アルマ・ドレイ インターポール
マジシャンや詐欺師など男女4人が、謎の人物に召集されて集結する。
1年後。4人はフォーホースメンと名乗り、ベガスで派手なショーをする事に。
彼らは、観客の1人をパリの銀行へ瞬間移動させ、
金庫室の札を吸い上げて会場にばらまくと言う芸当を見せる。
FBIローズらが捜査するが、一味はマジックだと主張。やむなく釈放する。
続くショーはニューオリンズで開催され、チケットは完売。
ローズは、ネットでマジックを暴くサディアスにも協力を求める。
一味は観客の預金残高を増やすマジックを見せる。
代わりに、支援者トレスラーの残高が減らされ、トレスラーは怒るが、一味は退散。
観客はトレスラーの保険会社から金が出なかった者ばかりだった。
ローズは携帯が盗聴されている事に気付き、逆に一味のアジトを突き止める。
一味は退散するが、ジャックの車が横転炎上して彼は死亡。
残された書類から、一味がエルコーン社の輸送車を狙っていると判明。
輸送車を止めるが、金庫は既に破られていた。
倉庫の屋上でマジックを見せる一味は、またも札をばらまくが、
ローズがかけつけるとそれは人形で、ばらまいたのもニセ札だった。
濡れ衣でサディアスが逮捕されるが、彼は一味のトリックに気付く。
輸送車から金庫が盗まれた様に見えたのは偽装で、
会場に関心が移ったスキに、実は生きていたジャックが金をいただいたのだ。
一味は死んだシュライクと言うマジシャンの復讐の為に集結。
シュライクにはフランスの銀行や
トレスラーの保険会社に裏切られた恨みがあったのだ。
さらにサディアスは、黒幕が内部の者だと気付く。
サディアスが巻き込まれたのは、真相を暴かせる為だったのだ。
インターポールのアルマは、ローズがシュライクの息子だと気付く。
だが、ローズと親密になっていたアルマは、
秘密にしておいた方が良い事もあると言うのだった。
と言う訳で、男女4人組のマジシャンによる大泥棒の話。
彼らは派手な演出でマジックを見せ、
銀行や保険屋から大金をいただき、観客にばらまく。
好き勝手にはさせないと、FBIやインターポールが追うと言う訳。
トリックをとこうと、暴き屋モーガン・フリーマンの挑戦を受けたりもするが、
結局の所、首謀者の思惑通りに事は運ぶので、あまりハラハラ感はない。
TV放送 2014/09/13 WOWOW 2100-2255
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グランド・イリュージョン 見破られたトリック(2016年米)
ダニエル・アトラス フォーホースメン(ジェシー・アイゼンバーグ)
メリット・マッキニー フォーホースメン(ウディ・ハレルソン)
ジャック・ワイルダー フォーホースメン
ルーラ 新メンバー
ディラン・ローズ FBI。実はリーダー(マーク・ラファロ)
ウォルター ホースメンを脅す(ダニエル・ラドクリフ)
サディアス・ブラッドリー 暴き屋(モーガン・フリーマン)
アーサー・トレスラー 保険会社社長(マイケル・ケイン)
チェイス 一味。メリットの双子(ウディ・ハレルソン)
起:ホースメンが復活するが、ウォルターに脅されてチップを盗む。
承:チップを盗む。
転:一味にチップを奪われ、始末されそうに。
結:すべて想定通りで、黒幕トレスラーの悪事が暴かれる。
伝説的なマジシャンであるシュライクは、
息子ディランが見守る前で、水中からの脱出に挑戦するが失敗。
フォーホースメンはトレスラーから金を巻き上げる事に成功。
暴き屋サディアスは濡れ衣で刑務所に入れられてしまう。
1年間潜伏していたダニエルらが合流する。
死んだかに思えたジャックは無事で、ヘンリーの代役としてルーラが加わる。
オクタ社パーティに潜入したホースメンは、
社長オーウェンに催眠術をかけ、悪事を白状させる。
だが、謎の人物が妨害した為ホースメンは退散。
第5の人物としてディランが名指しされ、彼も逃走する羽目に。
ホースメンはなぜか遠く離れたマカオに到着。一味に捕らわれてしまう。
ホースメンの前に現れたのは、ウォルターと言う男だった。
ホースメンは脱出用のシューターの中で催眠術をかけられ、
眠ったままマカオへ移送さられたのだ。
ウォルターは、オーウェンからチップを盗み出すよう要求。断れば殺すと言う。
やむなくホースメンは研究所に潜入。チップを持ち出す事に成功する。
ディランはマカオでホースメンと合流するが、共に捕らわれてしまう。
実は黒幕はトレスラーで、ウォルターはその非嫡出子。サディアスも一味だったのだ。
彼らはホースメンの息の根を止めると、ディランを金庫に入れて海に沈める。
だが、父の手口を思い出したディランは脱出に成功。
チップがあれば、悪事が暴かれるとウォルターらは警戒。
ホースメンはマジックを予告し、人々がロンドンに集まる。
トレスラー一味はホースメンを捕らえ、専用機に乗せる。
大暴露ショーをする気だったと考え、チップを奪い取り、機から放り出す。
しかしトレスラーは、機がホースメンが作ったセットだと気付く。
彼らの様子はロンドン中に中継され、
トレスラーがプライバシーを盗んでいたと知られてしまう。
ディランはFBIに不正の証拠を渡して退散。
ホースメンはグリニッジ天文台に集合。
そこにいたサディアスは、
実はシュライクのパートナーでライバルを演じていたと告白。
ディランを立派なマジシャンにする事が仕事だったと言う。
オクタ社の不正も彼が仕組んだのだ。多くの謎を残してサディアスは退散。
残されたホースメンは、隠された部屋を見つけるのだった。。
と言う訳で、義賊的なマジシャン集団が悪党の悪事を暴露する話。
前作の最後に、FBIマーク・ラファロが実は一味の頭脳と判明。
本作では、1年ぶりに集団ホースメンが活動を再開するが、
謎の人物ウォルターによって妨害され、ラファロの正体も暴かれてしまう。
ウォルターはホースメンに最新のチップを盗むように依頼。
互いに出し抜いたり出し抜かれたり、意外な人物が別の人と仲間だったり
。。。と言うさじ加減次第の展開で、最終的に丸く収まると言う訳。
ウォルターを演ずるのが、ハリー引退後パッとしないダニエル・ラドクリフ。
可愛い少年だった面影もない小悪党ぶりです。
TV放送 2017/07/17 WOWOW 2100-2315
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グランド・クロス ドゥームズデイ・プロフィシー(2011年カナダ)
エリック・フォックス 編集者
ブルック・カルビン 考古学者
ガルシア捜査官
ジョン 先住民
ヘミング 将軍の手下
将軍
黒海やニューヨークが消える大地震が発生。
これを予言したクレインは、編集者エリックや考古学者ブルックに協力を求める。
山小屋に到着するとクレインは死んでおり、
エリックが遺された杖に触れると、未来の光景が見える様に。
自分の死を予知していたクレインは、エリックらに重要な役割を託したのだ。
惑星直列に合わせて、巨大な暗黒星が接近。
その強力な重力に吸い寄せられれば、地球上の生物は絶滅してしまうのだ。
2万年前にも同様の災厄があったが、その際は7体のモアイ像が救ったとされる。
今回はカナダ山中にあるモアイ像に杖を届けなければならないのだ。
ガルシア捜査官らの協力で、杖から発せられる電波を追跡。
地中に埋まったモアイ像を発見する。
捜査官の上官である将軍は、強大な力を得られると信じて杖を狙うが失敗。
間一髪杖をモアイに差し込むと、発した光が暗黒星に到達。
暗黒星は消え、地球の危機は去ったのだった。
と言う訳で、地球の運命を左右する天変地異を描く大風呂敷もの。
世界各地で大地震が発生し、ニューヨークなどの大都市も地中に沈む事態に。
これを予知した預言者が急死し、その杖を手に入れた編集者が奔走すると言う話。
惑星直列と暗黒星接近が影響を及ぼしていたと言う謎の理屈で、
以前に同様の事態になった際は、イースター島のモアイ像が回避。
今回はカナダ映画なので、カナダの山中に埋まっていたモアイ像(かなり小さい)を
見つけ出して危機を逃れると言う訳。
あ、あらすじ言っちゃったかな。
TV放送 2015/06/04 テレビ東京 1315-1535
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グランド・ジョー(2013年米)
ジョー 林業(ニコラス・ケイジ)
ゲリー ジョーに雇われる若者
ゲリーの父
ジョーは製材業者の下請けで、若者たちを雇って木を伐採していた。
ある時、15歳のゲリーが現れ、彼を雇う事に。
さらにゲリーの父親も雇うが、父親はまともに働こうとしないのでクビに。
すると、ゲリーに八つ当たりする。
ゲリーはジョーと意気投合。
ジョーに前科があると知る。
警官ともめたりして、警察としても見過ごせない状況だ。
ゲリーはジョーの古い車を買うが、父親に奪われてしまう。
父親は仲間と共に、ゲリーの妹を売り飛ばそうとするが、ジョーが襲撃。
一味を倒し、追い詰められた父親は橋から飛び降りて死ぬ。
だがジョー自身も負傷しており、息耐える。
ゲリーは、ジョーの車と犬を受け継ぐ事に。
ジョーの現場にいた事を認められ、他の業者に雇われるのだった。
と言う訳で、ニコラス・ケイジ主演の人間ドラマ。
ニコラスは林業を営み、若者たちを雇って慕われている。
そんな中、ゲリーと言う少年を雇う事になるが、
その父親はろくでなしで、ゲリーの稼ぎを搾取していると知ると言う訳。
ニコラスが一肌脱ぐ展開で、どっかで聞いた様な話だが、
彼自身も前科があり、何だか行動に一本筋が通っていないのが共感しづらい所。
TV放送 2016/07/06 ムービープラス 0900-1057
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グランド・セントラル(2013年仏オーストリア)
ギャリー 原発作業員
トニ 同僚
キャロル トニの恋人(レア・セドゥ)
起:ギャリーは原発作業員として働く事に。
承:同僚の恋人キャロルと親密な仲となる。
転:キャロルは同僚と結婚する事に。
結:ギャリーは去る事にするが、キャロルが追って来る。
ギャリーは原発作業員として働く事に。
同僚トニの恋人キャロルと親密な関係となる。
キャロルは妊娠するが、トニは不妊体質のはずで、家族にギャリーを夫だと紹介する。
だがキャロルはトニと結婚すると言い、
連れ出そうとしたギャリーはトニに叩きのめされる。
危険な線量を上回っていたが、ギャリーは作業を続けて血を吐く様に。
結局、去る事になったギャリーを、怖いと言うキャロルが追うのだった。
と言う訳で、レア・セドゥが脱いでるドラマ。
主人公は原発作業員ギャリーで、彼は同僚の恋人セドゥと密会するように。
セドゥは妊娠するが、同僚は不妊体質のはずで、ギャリーとの関係を知られる展開。
そんなドロドロした関係の背後で
ギャリーは人体への影響を気にせず、線量の上限を大きく上回っても作業を続ける。
原発批判の話かと言うと微妙で、どちらかと言うと破滅的な生き方の男を描いた印象。
DVDレンタル
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「グラン・トリノ」(2008年)を見た。
かつては派手なアクションばかりしていたクリント・イーストウッドも
初老の域を過ぎ、近年は監督としてアカデミー賞作を含め名作を連発。
自分が主演する作品も少なくないが、今回もそんな1作。
苦虫つぶしたような。。。と言う、いつものキャラを保ちつつ
隣のアジア系一家とひょんな事から親しくなり、何やら事件が起こるらしい。
これが評判が良くて、
かつてもミリオンダラー・ベイビーで不意打ちを食らった事があるが
今回も感動の作品らしいので見る。
ウォルト・コワルスキー 朝鮮戦争に行った偏屈の老人(クリント・イーストウッド)
ヤノビッチ神父 ウォルトの面倒を、ウォルトの亡き妻と約束
タオ・ロー ウォルトの隣に住む青年
スー・ロー タオの姉
スパイダー タオのいとこと称する男
冒頭はウォルトの妻の葬式。ウォルトは喪主で客に挨拶する。
妻は皆に愛されていた人物だ。
だがウォルトは正反対で、次々現れる連中をにらみつける始末。
孫娘のへそピアスも気に入らないし、携帯を見るのも気に入らない。
その弟が神をちゃかすのも気に入らず、鬼のような形相だ。
彼には2人の息子がいて、自分以外の誰もが気に入らない父の性格に閉口。
今までは母がいたので何とかなったが、1人になってどうなる事か心配。
葬式後のパーティも、皆食事目当てと気に入らない様子のウォルト。
息子は孫娘に手伝わせようとするが、むしろ迷惑な様子。
彼女はウォルトが年代物の車グラン・トリノを持っていると知り、
もしおじいちゃんがいなくなったら車はどうなるの?とほしがって、またにらまれる。
朝鮮戦争時代の勲章をかっこいいと言う孫たちもいるが
その孫のような若者を殺した過去は、ウォルトにとって封印したい過去だ。
息子夫婦は彼を老人ホームへ入れようとするが、当然それも気に入らない。
かつてフォードで働いていたウォルトは、
息子が日本車に乗っているのも気に入らず、アメ車に乗ったらまずいのかと悪態。
神父は妻の頼みだったと、ウォルトに教会へ来いと言う。
だが神学校を出たばかりの若造とバカにして取り合わない。
神父は何度も押しかけ、ようやく禅問答風に生と死について語る。
ウォルトは戦地で多くの死を直面したと言う。
上官に命じられ殺したのはつらい思い出だと言う神父だが
ウォルトは、本当につらいのは命じられていない殺しだと言う。
死については多く語ったが、生はどうだと聞かれて答えが出ないウォルト。
ウォルトの家の隣には、モン族とか言うアジア系の一家が住んでいた。
近所はもともと米国人が住んでいたのだが、次々出ていき、
逆に外国人だらけになっていた。
隣の老婆は、ウォルトがなかなか出て行かないと母国語で悪態をつき
ウォルトも意味はわからないが、悪口を言われている事はわかっている。
この老婆は早く男の子がほしいと言う。
実はこの家にはタオと言う息子がいるのだが、
姉スーに従い、庭いじりばかりしているタオを、あれは男ではないと言う。
近所に住むいとこスパイダーとその仲間は、タオを守ってやると称し
グループへ入れようとする。
強気のスーは追い返そうとするが、タオはどうにも煮え切らない様子。
ある日、強引に連れ出せされたタオは、テストと称して
ウォルトの家からグラン・トリノを盗み出せと言われる。
タオが車庫に忍び込む物音に気づいたウォルトは、銃を持って撃退。
翌日、スパイダーらは再チャレンジしろとそそのかし、嫌がるタオと格闘に。
ウォルトの家の芝生にまで入り込むと、ウォルトが銃を持ち出し
芝生に入るなと一同を追い返す。
するとタオの一家はウォルトを英雄と言い、玄関に大量のごちそうを並べ出す。
これに閉口したウォルトは、ゴミになるだけと断り、
何とかお礼したいと言うスーにも冷たくする。
数日後、スーが恋人と歩いていると、今度は黒人グループに絡まれる。
スーは強気にあしらおうとする一方、
恋人は俺もブラザーだ等と調子のいい事を言って、やり抜けようとする。
通りかかったウォルトは、見かねて車を近くへやり銃で蹴散らす。
あんなヘナチョコとつきあうなと、恋人を置いてスーだけ乗せて帰る。
また数日後。今度はスーと母親が、タオを連れて現れる。
英語の話せない母親の代わりに、もっぱらスーが交渉役に。
それによると、タオが迷惑をかけたので、1週間仕事をさせたいと言う。
ウォルトはむしろ迷惑だと言い、タオもイヤならいいと乗り気でないが
気の強い母娘はそれでは引かず、それでは一家の恥だと言う。
仕方なくウォルトは引き受けた事にするが、翌日本当に現れてビックリ。
初日は何もさせないが、翌日は大工仕事を手伝わせる事に。
もともとウォルトは大工仕事が得意で、
工具をずらりとそろえ、近所の家の壊れた箇所を直していた。
この仕事をタオにさせようと言うのだ。
そんなある日、ウォルトが1人でビールを飲んでいると
スーが、パーティをするので来いと誘う。
最初は嫌がるウォルトだが、1人で飲むよりマシだと行く事に。
老婆は何やらウォルトの悪口を言っている様子だが言葉は通じず
スーは、あなたが好きだと言っていると調子のいい事を言う。
他の女性陣はウォルトを歓迎。ごちそうを次々出されアメリカ料理よりうまいと感心。
スーはウォルトを地下室へ連れて行く。そこには若い者連中が集まっていて
ユンと言う少女がタオを気にしている事に気づくが、
タオは話そうとせず、ユンは他の男連中に連れ出されてしまう。
約束の期間が終わり、ウォルトはユン
(ウォルトは名前が覚えられずミス・ヤムヤムと呼ぶ)をデートに誘えと言う。
金もないのにと言うタオに、ウォルトは建設現場の仕事を紹介。
ホームセンターで工具を買い与える。
続いて床屋へ連れて行き、それっぽい髪型にさせる。
この店のイタリア人の主人はウォルトと古い仲で
いつもまだ生きていたか等と悪口を言い合い、それでいて実は仲が良い。
これが大人の会話だとタオにもやらせる。
するといきなり初対面なのに、イタリア野郎と言い出し、やり過ぎとたしなめられる。
続いて建設現場へ。監督はウォルトの旧友で、
ウォルトの頼みならば何とかしようと受けてくれる。
ユンともデートする事になり、バスで行くと言うのでグラン・トリノを貸す事に。
一方、ウォルトは血を吐くようになり、タオらに勧められて久しぶりに病院へ。
女医も看護婦も外国人になっていて驚かさせられる。
病名はハッキリわからないが、ショックだったらしく自分から息子へ電話する。
息子は仕事で忙しいと言い、ウォルトは特に用はないと言って切る。
息子は様子がおかしいと感じるのであった。
そんなある日。タオが仕事から帰ってくると
いとこスパイダーらにからまれる。
仲間になろうとせず、まじめに働こうとするのが気に入らないと痛めつけられ
顔にタバコを押しつけられる。
数日後、ウォルトはタオを見かけて、いとこたちにやられたと知る。
タオは詳しくは語らないが、ウォルトは仲間の居場所を突き止め
家から出てきたところを叩きのめし、2度とやるなと警告する。
だが、いとこ連中は車からマシンガンでウォルトとタオの家を銃撃。
タオは首に負傷するが大けがではない。
しかしスーがいない事に気づくウォルト。
しばらくして一味が車からスーを放り出す。
彼女は放心状態で顔は傷だらけ。どうやらレイプされたらしい。
俺のせいだと悔やむウォルト。
暗い家で飲むウォルトの前に神父が現れる。
普段酒を飲まない彼も、今日はビールにつきあうと言う。
彼によるとスーは病院に送られ、タオはショックを受けていると言う。
どうしますと言う神父に、答えのないウォルト。
あんたならどうすると聞き返すと、神父は私があなたの立場なら復讐すると言う。
だが私は神父で、復讐を止める立場にあると言う。
神父が帰った後、今度はタオが現れ、今すぐ復讐に行こうと言う。
いつもは引っ込み思案のタオがどうした事だ。あせってもいい結果は出ない。
うまいやり方を考えるから夕方に来いと言う。
ウォルトは今までやらなかった風呂場でタバコを吸い
いつもの床屋で、珍しく顔も剃ってくれと言う。
さらに背広を新調。犬を言葉の通じない隣の老婆に託す。
明らかに死を意識した行動だ。
神父は警察といとこの家で待機するが、いつまでもウォルトが現れないので
警察は神父を連れて引き上げてしまう。
夕方になり現れたタオに、ウォルトは見せたい物があると言って地下室へ。
するとウォルトは扉を閉じ鍵をかける。
朝鮮戦争で人を殺した悪夢は今でも見る。
おまえにそんな思いはさせたくないと言い残して去る。
ウォルトはいとこの住む家へ。
スーに電話し、タオが地下室にいると知らせ鍵の在処も教える。
スーに助けられたタオは、急いでいとこの所へ向かう。
ウォルトが現れた事に気づいたいとこスパイダーたちは
窓から銃を突き出しウォルトを狙う。
騒ぎに近所の人たちも気づいて、様子を見守る。
いとこたちが警戒する中、ウォルトはたばこを口にくわえ火を貸してくれと言う。
だが誰も火をつけたりはせず、じゃあと胸ポケットへ手を入れるウォルト。
手を出そうとした瞬間、いとこたちは撃ちまくり、ウォルトは倒れる。
その手にあったのは、銃ではなくライターだった。
タオたちがかけつけた時、現場にはパトカーや救急車が集まっていた。
友人だと言うが近づけず、ウォルトの遺体が運ばれるのが見える。
一方で、いとこスパイダーらは逮捕され、目撃者が多い事もあり
長期刑は免れないだろう。これがウォルト流のやり方だったのだ。
ウォルトの葬儀が行われ、もちろん息子たちも参列するが
息子たちはタオたち一家がいる事を怪訝に思う。
やがて、ウォルトの遺書の内容が公開される。
妻の遺言もあり、屋敷は教会に寄付される事に。
年代物のグラントリノは。。。と言うと、自分の物になるかと言う顔をする孫娘。
だがそれは「友人タオ」に贈られる事に。
おかしな改造をしなければ、あの車は君の物だとされていた。
タオはグラントリノを走らせ、ウォルトの愛犬と共に彼を懐かしむのであった。
と言うわけで、毎回作品は変われども、イーストウッドのキャラは割にいつも同じで
そう言う意味で、ジョン・ウェイン主演作とかブロンソン主演作とかと通じるものが。
今回の彼は朝鮮戦争に行った事のある老人で
ハートブレイクリッジとかの設定を継承してるようにも思えて、入り込みやすい。
まして周囲の者誰もが気にくわないと言うキャラで
常にやれやれと言う感じで悪態をつくのは、
ダーティハリーの昔から共通した彼のキャラだ。
今回も外国人を差別し、今時の若者を快く思わない。
ところが、そんな彼が自分の愛車を盗もうとした少年とその姉と親しくなり
少年には仕事の世話をしてやったりする。
取っつきづらいが、実は悪い人じゃないと言うのもイーストウッド不変のキャラだ。
そんな彼も、何やら病を患い、自分から息子に電話する弱さを見せる。
さらに戦争で人を殺したという罪悪感を背負い続ける。
そんな中で、少年がいとこであるチンピラ一味に痛めつけられ
イーストウッドが仕返しすると、一味の報復がエスカレート。
少年の姉がレイプされ、少年は今にも暴走したそうな状態に。
神父さえも報復を容認するような発言をする始末。
かつてのイーストウッドならば、ここで「メイク・マイ・デイ」とか言って
銃を撃ちまくりそうなところで、実際それでも面白かったと思う。
だがかつて人を殺した罪悪感を持つ彼は、そうした行動は取らず
かと言って、おとなしく引き下がるようなキャラになったわけでもない。
少年を巻き込むまいと地下室に閉じこめ、単身一味の所へ。
やはりここで撃ちまくるのかと思わせて。。。
撃たれてもなお、荒野の用心棒の時の手を使うのではと思ったが、今回は違った。
イーストウッドらしい姿勢を貫きつつ、
それでいて人を殺さずに事態を収拾した姿は、あっぱれと言わざるを得ない。
愛車グラン・トリノの扱いもうまいが、
何となくイーストウッド引退を思わせて、ちょっと寂しい感じ。
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グラン・ブルー グレート・ブルー完全版(88)
65年ギリシャ。フランス少年ジャックの父は、事故で溺死する。
88年。保険会社のジョアンナはジャックと知り合い、彼を追い求める。
潜水チャンピオンのエンゾは、旧友ジャックと再会。潜水大会へ出場させる。
人間よりも魚に近いと言われるジャックは、エンゾの記録を破る。
ジョアンナと愛し合うが、彼の関心はむしろイルカにあるようだ。
エンゾはついに115mを記録。危険と言われるが、ジャックは120mへ到達。
ロレンス博士は生理的限界と、大会の中止を命令。だが、エンゾは挑戦して死亡。
助けに行ったジャックも倒れる。それでも海から離れられないジャックは、
妊娠したジョアンナを残して、夜の海に去っていった。
と言うわけで、実在したと言う潜水チャンピオン、ジャックの話。
潜水と言っても、機械で下へ降り、登ると言うもので、ガマン大会のようだ。
まるで海にいるような映像と聞いたので見たが、それほど面白いとは思えず。
ジャックがまるで魚のようだと言う展開が、バカバカしく感じられる。
TV放送 94/03/13 BS05 20:00-23:00
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グリース(78)
オーストラリアからマジメな女学生(オリビア・ニュートン・ジョン)が
ハイスクールに転校してきた。
彼女は、夏休みに来ていて帰国するはずが、予定が変わったのだ。
夏休みの間に紳士的な男性(ジョン・トラボルタ)と健全な恋に落ちた。
偶然にも彼女の転校した学校に、ジョン・トラボルタがいたのだが
彼は実際には不良グループのメンバーで、オリビアはショックを受ける。
しかし、それは他のメンバーへのポーズで、
彼女に恋している事に気づいて仲直り。
TVで放送されるというダンスコンテストにカップルで出場する。
2人は活躍するが、変な女が無理矢理代わってしまって優勝。
おまけにトラボルタがエッチしようとしたのでオリビアは怒ってしまう。
トラボルタは敵対するグループとのレースに参加して勝つ。
やがて卒業し、トラボルタはオリビアのためにマジメになろうと決意するが
オリビアがくだけた姿で現れて、2人は仲直りする。
というわけで、トラボルタのダンスはすごいと思うが
それ以外はドラマも退屈で、最後にオリビアが変な格好で出てくるのもどうかと思うし
ラストから2曲目以外は知っている曲もないし……。
TV放送 91/06/19 08CH 03:05-04:50
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グリース2(82)
61年ライデル高校。ピンクレディースのステファニー(ミシェル・ファイファー)
は、Tバーズのジョニー(エイドリアン・ズメット)とつきあっている。
イギリスから転校してきた優等生マイケル(マックスウェル・コールフィールド)は
ステファニーに関心を持つが、ピンクレディースにつきあうには
Tバーズに入らなくてはならない。もちろんバイクが必要だ。
マイケルはTバーズの連中の宿題を代筆し、小銭を稼いで中古バイクを買う。
謎のライダーとして現れ、ジョニーらと敵対するバルのグループを蹴散らす。
ステファニーとバイクで繰り出す。彼女は夢中だが、相手の正体は知らない。
学校祭にライダーは現れるが、ジョニーらがつけ狙い、川に落ちたと思われる。
コンテストでジョニーとステファニーが優勝するが、バル一味が乱入。
そこへ無事だったライダーが現れ、バル一味を蹴散らし、その正体を明かす。
けじめをつけたいと言うジョニーは、マイケルに仲間に入るよう誘う。
と言うわけで、トラボルタとオリビア・ニュートン・ジョンのコンビの続編で
まあ同じような作風だが、つながりは感じられず。
前作と同様、出演者が高校生には見えず、
ミシェル・ファイファーの女子高生姿は、当時でもかなりきつい。
優等生が、謎のライダーとして活躍するなんて言うのは、一昔前によくある話。
エイドリアン・ズメットは、パトカー・アダムのレギュラーの警官で
マックスウェル・コールフィールドは、「エレクトリック・ドリーム」に出てた。
TV放送 2000/06/27 BS11 1935-2130
▼
グリーン・カード(90)
市職員ブロンティ(アンディ・マクダウェル)はアパートに入居するため、
フランス人ジョージ(ジェラール・ドパルディ)は、居住許可を得るため、
友人の紹介で、結婚証明書を得るためだけの結婚をして、2人は別れる。
だが、ブロンティの所へ入国管理局が調査に来たため、彼女はジョージを探し出し、
面接に備えて口裏を合わせるため同居する事に。
友人ロレーンには友人と紹介。ジョージはでまかせを乱発。
新婚旅行の写真を撮ったりするうち、互いに意識しあう。
ブロンティの恋人フィルに、嫉妬したジョージは、彼を追い返してしまう。
一度はケンカする2人だが、仲直りして面接へ。
質問を受けるうち、本当の恋人のように。だが、ジョージがボロを出す。
成功したと信ずるブロンティは彼と別れるが、忘れられず出会った喫茶店へ。
現れたジョージは連行される途中。だが、ブロンティは離れられなかった。
と言うわけで、不器用なジョージに惹かれるブロンティの描写がよくて、
ラストに来てようやく互いの気持ちに気づくわけだが、
映画ではどうなったか不明のままだが、やっぱり引き裂かれたのだろうな。
TV放送 93/10/14 BS05 19:00-21:00
▼
「グリーン・ゾーン」を見た。(2010年米)
数年前にマット・デイモン主演、
ポール・グリーングラス監督でボーンシリーズと言うのが作られ、
音楽と合わせてかなり興奮できる内容だった。
正確には1作目にはやや裏切られた感もあったのだが、実は1作目は監督が別。
デイモンが記憶を失った元CIAに扮し、
彼が作戦の真相に迫ろうとするのを、CIAが総力で妨害するのだが、
ボーンの方が一枚上手でぎゃふんと言わせる訳。
これをグリーングラス監督得意の手持ちカメラの落ち着かない映像と、
息つく間もないジョン・パウエルの音楽で盛り上げた。
グリーングラス監督は、911を描いた「ユナイテッド93」も面白かった。
ボーンシリーズは一応完結だが、原作は新シリーズに突入したとの事。
今回ボーンシリーズの二人がタッグを組んだと言うので、
シリーズ最新作かと思ったがさにあらず。
だが、本作も息もつかせぬ展開で、評判も良く、
音楽はまたもジョン・パウエルと来たら、これはもう見るしかないよね。
ロイ・ミラー 米軍MET部隊准尉(マット・デイモン)
クラーク・バウンドストン 国防総省の人間
マーチン・ブラウン CIA
ローリー・デイン ウォールストリートジャーナルの女性記者
フレディ イラク人協力者
アル・ラウィ将軍 イラクの大物
イラク戦争が終結。米軍が勝利し駐留するが、
米軍は戦争の原因となった「大量破壊兵器」の捜索を続け、依然発見に至っていない。
ミラー准尉率いる部隊は、情報を得て某所へ。
そこに大量破壊兵器があると言う有力情報を得たのだ。
だが、米軍が勝利したとは言っても、完全に鎮圧したとは言えない状況で
すぐ隣の建物から住人が、商品を平気で盗み出していた。
こんな場所で作戦を行う事に抵抗を示すミラーだったが、命令ではそうも言えず。
ビルに突入するが、そこは廃墟となった便器工場で、
放射能などもまったく検出されない。まったくのガセネタだったのだ。
しかもこれが初めてではなく、今までの作戦がすべて不発に終わっているのだ。
軍の作戦会議で行われ、ミラーら各隊のリーダーが集まってくる。
国防総省のバウンドストン氏も来ていて
見かけた女性記者ローリーは、情報源について知りたがる。
「マゼラン」という呼び名までは教えたバウンドストンだが、
直接会わせるのは無理だと言う。
ミラーらは、新たな情報を得たとして作戦の指示を受ける。
非常に確率の高い情報だと言うが、ミラーは信用せず、
過去数回のガセネタについて説明してほしいと言う。
すると指示する側は、ミラーが突入した場所が
本当に指示通りの場所だったか疑わしいなどと言い出す始末。
憮然とするミラーだったが、ある男に声をかけられる。
彼はCIAのマーチンと言い、自分も一連の事件に疑問を抱いていると言う。
実は、今回指示された場所は、既に国連が調査しており、何もなかった場所なのだ。
何かあれば連絡してくれというマーチン。
ミラーらは指示された場所を掘り起こすが、今回もやはり何も出てこない。
そんな中、彼らに近づくイラク人が、別のイラク人ともめていた。
ミラーが助けると、彼はフレディだと言う。
何もないところを掘るよりも、重要な情報がある。
イラク人の大物が会合するのを目撃したと言うのだ。
ミラーの部下は信用出来ないと言うが、
危険を冒して米軍に近づき、ウソを言うわけがないと言われ、
なるほどと納得するミラー。
関心を持って部下と会合場所へ行く事に。
命令にない行為だと反発する部下もいて、彼らは残す事に。
これ以降、ミラーは作戦に逆らいっぱなしだ。
ミラーらは、フレディが指示した屋敷へ突入。
確かに大物が会合していたらしく、ミラーらに気づいて退散。
大物を目撃したミラーは、それがラウィ将軍だと気づく。
追跡すべきとして、米軍兵士に配られたトランプに顔が描かれている人物で
クローバージャックと呼ばれていた。
ミラーは屋敷に残っていた連中を捕らえ、連行する事に。
ラウィの居場所を聞き出すため、保護を約束したりするのだが、
その前に米軍のヘリが現れ、ミラーらの上官に当たる人物が捕虜を預かると言う。
捕まった男が「手帳、手帳」と叫んだため
この上官はミラーが重要な手帳を没収したと気づく。
ミラーは知らないフリをしつつ、ひそかにこれをフレディに渡す。
上官はミラーを叩きのめすが手帳は見つからず、やむなく退散。
フレディも退散しており、ミラーはこれを捕まえる。
なぜ逃げたと怒るミラー。フレディは、イラク人にひどい事をしたラウィも許せないが
イラク人に暴行するのも許せないと言う。
それももっともだと納得したミラーは、フレディをとがめる事はないが手帳は回収。
ミラーはCIAのマーチンにその手帳を見せる。
そこにはいくつかの地名が書かれており、ラウィ将軍の潜伏先リストらしい。
バウンドストン氏は、ミラーにお手柄だと言い
自分の配下に異動するよう指示。
一方で、マーチンは戦争の秘密を探るため俺の下で働けと言い
ミラーは部活を選ぶかのごとく、マーチンの方を選ぶ。
それではと、マーチンは札束を渡し、先刻捕まった男から秘密を聞き出せと指示。
ミラーは部下が大勢いるはずなのに、そんな事は気にせず突然単独行動をとる事に。
(正確には、通訳として常にフレディが同行)
ミラーが出て行った後、バウンドストンが現れ
大統領命令だと手帳を取り上げ、マーチンらが扱っていた仕事も中止させる。
だがすでにミラーは動き出していたのだ。
兵士とCIAは、基本的に身のこなしが違うと思うのだが、
ミラーはたちまちCIAらしい動きを見せる。
捕虜収容所へ行き、CIAとして、ある捕虜の尋問をする事に。
ところが何も聞かない内、看守を呼んで白状するらしいと言う。
そのどさくさに目的の男の所へ。彼からいろいろ聞き出そうとする。。。
なんて展開がめまぐるしくあったはずだが、例によって順番は多少前後するかも。
ミラーは、ラウィ将軍こそ、記者ローリーの言う情報源「マゼラン」だと気づく。
米軍の敵と思われた人物は、実は協力者だったのだ。
ミラーは再び軍に戻されるが、真相をつかむべくローリー記者に会う。
その結果、彼女は実際にはマゼランと会っておらず
仲介役の人物(つまりバウンドストン)が
「重要情報を得た」とするのを、検証もせず鵜呑みにして報じていたとわかる。
ラウィ将軍は、「大量破壊兵器などない」と伝えたが、
それは米軍が望んでいる答えではなかったのだ。
イラクの新政権はイラク人たちによって樹立すべきとマーチンらは主張するが
バウンドストンは、何とか派の何とかさんを新大統領に擁立。
彼は亡命して数十年間国外におり、国内の情勢に詳しいとは思えない。
まさに米国の言いなりの傀儡政権だと揶揄される。
イラク人にも裏切り者と非難され、新国会は大混乱だ。
そんな中、ミラーはラウィ将軍に接触すべく、再び単独行動に出る。
当然、ラウィ将軍側も警戒していて、米兵が危険だと
護衛のために、隊をぞろぞろ引き連れて移動する事に。
命令違反なんだから止めればいい気がするんだが。。。
人気のない瓦礫だらけの町にあるバス停へ呼び出されたミラーは
将軍の手下の指示で移動させられ、結局捕らわれてしまう。
ミラーはラウィ将軍の所へ連れて行かれ、ラウィに真相を語るように求める。
だがラウィは警戒心を抑えられず、もはや国は米国に牛耳られ
今さら何をしても遅いと言う。
ミラーは始末されかかるが、米軍の方も真相が漏れてはやばいと攻撃を仕掛ける。
ミラーについてきた連中も撃ち合ったりして大混乱。
ミラーは逃げ出し、先に逃げたラウィ将軍を追跡。
将軍一味はヘリを撃墜したりするが、撃ち合いの末次第にやられ
遂に追いつめられるラウィ。投降しろと言うミラー。
だがかけつけたフレディは、ラウィを射殺してしまう。
なぜこんな事をと怒るミラーだが、こいつはイラクにひどい事をしたと言われ
またまた妙に納得して、おまえは家に帰れというミラー。
ミラーの隊は移動する事になり、ミラーはパソコンに何やら打ち込む。
ローリー記者の所へ、大量破壊兵器に関するミラーの報告書がメールで届く。
そして、今度は記者魂を見せてくれとして、
送付先として多数のマスコミ各機関のアドレスが添えられていた。自分で送れよ。
と言うわけで、物語はイラク戦争後のイラクで、米軍が駐留し、
戦争の原因となった大量破壊兵器を探すと言う展開。
まだ完全に制圧したとは言えず、撃ち合い等が絶えない。
デイモン扮する部隊のリーダーは、この大量破壊兵器捜索の指揮を執るが、
どこへ行っても見つからないばかりか、便器工場が見つかったりガセネタばかり。
ある時イラクの大物たちが会合すると言う情報を得て、
命令もされてないのにこの会場を襲撃。その結果、戦争の秘密に迫る事に。
と言う感じで、実際の戦争をモデルにその真相に迫ると言う展開で、
大量破壊兵器がなかなか見つからなかったのは事実だし、
実際にこんな事があったかもと言う設定の物語らしい。
しかし、いざ見ていると、確かに手ブレ映像や緊迫感のある音楽が続くのだが、
何かボーンシリーズほど面白くない。
まずデイモンの立ち位置がよくわからない。
最初は凄腕の部隊のリーダーと言う感じで、これはこれで良かったのだが、
ここでは手ブレが逆効果で、どの兵士がデイモンかわかりづらい。
続いて、秘密を探るため、CIAの指揮下に入って単独行動するがこれも妙な感じ。
ボーンが復活したかのようなノリだ。
実際にこういう事もあるのかも知れないが、
戦地で隊長がいきなりいなくなったら隊員は困るはず。
国防総省のパウンドストーン氏はデイモンを指揮下に置きたがったのに、
そちらを無視してCIA側につくとは、
クラブ活動のノリで、当人の好きな方を選んでいいのかしら。
やがて、パウンドストーン氏がCIAの作戦を横取り。
デイモンは部隊に戻され、それでも単独行動を続けて、
米兵を護衛するとか何とかと言う名目で、
たぶんデイモンの部下だった連中を監視役にぞろぞろ引きつれて、
最後には明確な悪と言うわけでもないのに、イラク人一味を全滅させてしまう。
このクライマックスの戦いは、暗闇の中で延々と続き、大変と言うのはわかるが、
これまたデイモンがどうなっているのか、よくわからない。
水増し的なラブシーンとかないまま最後まで引っ張るのは好感が持てるのだが。
結局敵は米国内の権力者と言う感じで、図式的にも問題なく、
最後にパウンドストーン氏がぎゃふんと言うシーンでもあれば良かったが、
真相を各マスコミに送ってくれと、
女性ジャーナリストにメールするだけとは拍子抜けもいいとこ。
延々と送り先リストを指示するが、自分で送れよと言う感じだ。
戦争の真相とやらも、華氏911とかをなぞったみたいな、ありきたりな感じ。
たぶん、言うほど悪い映画ではないと思うのだが、
期待してた分、裏切られた感も。(シャッターアイランドに続いて2連敗)
▼
グリーンベレー(1968年米)
カービー大佐 グリーンベレー指揮官(ジョン・ウェイン)
べックワース 記者(デビッド・ジャンセン)
ニム大尉 味方のベトナム人兵士(ジョージ・タケイ)
記者らはベトナム戦争に従軍するグリーンベレーを取材。
内戦に米国が介入していると批判的な声もあるが、
敵側に中国やソ連の兵器が使われてると反論。
べックワース記者は現地に同行する事に。
記者はベトコンへの拷問を問題視するが、彼らによる残虐行為も目の当たりに。
世論を動かす記事を書くと誓う。
隊は敵司令官を拉致する作戦を遂行。
作戦は成功するが、基地に出入りする少年が慕う兵士が死に、
悲しむ彼を隊長であるカービー大佐は慰めるのだった。
と言う訳で、ジョン・ウェインがベトナム戦争を描いた作品。
記者デビッド・ジャンセンはベトナムの内戦に米国が介入する事に懐疑的。
ならば現場を見てみろと、ウェイン大佐率いるグリーンベレーと現地へ。
敵の残虐行為とかを見て、改心すると言う訳。
映画は2時間半の長尺で、最初の2時間くらいに戦闘シーンを延々と描写。
最後の30分くらいに、敵司令官を拉致する作戦が描かれて、
ここがまあ面白いかな?と言う感じ。
主張のいい悪いは別として、映画としてあまり面白くない。
TV放送 2014/12/09 ムービープラス 1330-1552
▼
グリーン・ホーネット(2011年米)
ブリット・リード 新聞社社長。グリーン・ホーネット(セス・ローゲン)
カトー ブリットの相棒。リード社長に雇われていた
レノア ブリットの秘書(キャメロン・ディアス)
チュドノフスキー ギャングのボス
リード氏 ブリットの父
スカンロン 検事
新聞社社長リード氏の息子ブリットは、家族を顧みない父に反発。
遊び呆けるが、父が急死したと知る。
新聞社を編集長に任せ、相変わらずのブリットだが、
父の為にコーヒーを入れ、車の整備をしていたカトーと言う男の存在を知る。
カトーはリード氏に頼まれ、車に秘密の仕掛けを付けたりしていたが、
これを気に入ったブリットは、さらなる改造を指示。
調子に乗って父の銅像の首を切断。
その際に強盗に出くわし、カトーが得意の武術で一味を倒す。
人助けに興奮したブリットは、続ける事を決意。
一方で、銅像の首を切った犯人の映像が報じられるのを見て、
世間には悪党と思わせたいと考える。
その方が真の悪党をおびき出しやすいからだ。
そこで、父の仇とばかりに記事に口出しし、
グリーンホーネットと名付けて大々的に報じさせる。
さらに秘書レノアにはホーネットの行動を分析させる。カトーは車の仕掛けを強化。
町へ繰り出し、悪党たちを退治する。
調子に乗る二人だが、カトーは格闘ができないブリットを気づかい武器を与え、
プライドを傷つける。さらにレノアをめぐって対立。仲違いしてしまう。
一方、ホーネットを快く思わない、組織のボス、チュドノフスキーは、
ブリットを捕らえ居場所を聞き出そうとする。
検事スカンロンも組織と通じていた。
父リード氏はスカンロンの暗躍に気付き、報じようとして始末されたのだ。
結局、カトーがかけつけ、チュドノフスキーとスカンロンを倒す。
だがブリットは撃たれて負傷。正体をばらしたくない二人は、レノアに助けを求める。
一計を案じた彼女は、ブリットに組織壊滅のスピーチをさせ、そこをカトーが襲撃。
事件はホーネットの仕業とされ、ブリットは無事病院へ行く事が出来た。
と言うわけで、また出た昔のTVシリーズの映画版。
個人的になじみがないけど、TVではカトー役のブルース・リーの人気が出たらしい。
今回、主役の富豪役はセス・ローゲンと言う人で、
カトー役の人とあわせてなじみがない。
一方で、秘書役がなぜかキャメロン・ディアスで、
その配役のアンバランスさに違和感あり。
物語は志の低いバットマンと言う感じで、
今回も富豪が金にものを言わせて、開発された武器で正義のために戦う。
だが、世間は彼らを悪と考えていたと言うあたりまで同じ。
なぜ志が低いかと言うと、まず富豪にはこれと言った才能がなく、
武器を作るのも、格闘するのもカトー。
後ろで調子のいい事を言ってるだけと言う感じ。
そして、悪党のフリをして敵をおびき出すなんて姑息な事を考える始末。
ここらへんの設定で目新しさを出そうとしたようだが、逆効果と言う印象を否めない。
敵も魅力的なキャラとは言い難く、続編も見たいと言うワクワク感は乏しい。
テーマ曲は好きなんで、もっと使ってほしかったが、ラストにちょっと出ただけ。
機内上映
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グリーンマイル(1999年米)
監督 フランク・ダラボン
老人ホームの男性ポールは、同僚の女性に60年以上話していない話をする。
ポール(トム・ハンクス)は死刑囚刑務所の看守で、
その通路はグリーンの通路と呼ばれていた。
暴力的な看守パーシーは、知事の親戚で、死刑を見たくて留まっていた。
ポールは結石で苦しんでいたが、2人の娘を殺したとされるコーフィが触れると
口から毒を吐き出すと、病気は治り、ポールは彼に関心を持つように。
だが、弁護士(ゲーリー・シニーズ)ですら、彼の有罪を信じていた。
ネズミを飼っているデルが処刑される事になるが、パーシーはネズミを踏みつぶす。
しかしコーフィは皆の前でネズミを治す。
看守らは、腫瘍で苦しむ所長(ジェームズ・クロムウェル)の妻を助けるため
ひそかにコーフィを連れ出して、所長の家へ。妻に触れさせ病気を治させる。
パーシーを言いくるめようとするが失敗。
突然、コーフィは彼にためていた毒をパーシーに移した。
苦しむパーシーは、囚人ホアトンを射殺して自らも倒れて精神病院へ。
ホアトンに触れた時、コーフィは真相に気づいたのだ。
ホアトンは2人の娘の家で働いており、姉妹を殺した犯人だったのだ。
ポールは処刑を止めようとするが、コーフィはこれ以上生きたくないと言う。
コーフィは処刑され、ポールは転属で去った。
その話を聞いた女性は年齢が合わないと言うが、実はポールは108歳になっていた。
コーフィのパワーが注がれていたのだ。
コーフィを殺したポールには、人々の死を見届けねばならない罪を受けた。
人間は皆自分のグリーンマイルを歩いていると感じるのであった。
と言うわけで、スティーブン・キングの短編が原作で、この監督のコンビは
「ショーシャンクの空に」と同じ組み合わせ。
囚人やら看守やら登場人物が最初の内交通整理できず、ちょっと混乱するが
わかってしまうと、なかなかよくできた人物配置とわかる。
短編ならではの、落ちの意外性が前作と同様生かされているが
それにしては、ちょっと長すぎると言う点は否めない。
所員にハリー・ディーン・スタントン。2人の娘の父親がウイリアム・サドラー。
TV放送 2001/03/04 BS05 2000-2315
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