グリーン・ランタン(2011年米)

ハル・ジョーダン テストパイロット(ライアン・レイノルズ)
キャロル ハルの恋人。兵器会社重役
ヘクター 科学者。ハルの友人
ハモンド議員 ヘクターの父。(ティム・ロビンズ)
カール社長 キャロルの父。兵器会社社長
アビン・サー 先代のランタン
シネストロ ランタンのリーダー
トマ・レー ランタンの先輩。魚に似てる
キロウォグ ランタンの教官。屈強
パララックス 最強の敵

 テストパイロットのハルは、新型機のテストで無謀な飛行で墜落事故を起こす。
彼の父は軍のパイロットだったが、ハルが幼い頃事故で死亡していた。
ハルの恋人キャロルは、兵器企業の重役で、ハルをクビにせざるを得ないと言う。
自暴自棄になったハルは車を走らせるが、宇宙船の墜落現場に遭遇。
虫の息の宇宙人は、ハルにリングを託す。
リングはハルに不思議な力を与え、彼は空を飛んで宇宙へ。
遥か遠くの星には、
同じようにリングを託された多くの宇宙人グリーンランタンが集結していた。
ハルは地球人で初めてグリーンランタンに選ばれたのだ。
最強の敵パララックスによる脅威で、宇宙が存亡の危機に。
最高の戦士アビン・サーは死に、後継者として選ばれたハルを、
グリーンランタンの指導者たちは、半信半疑ながら訓練せねばと言う。
だが、責任の重さに耐えられないハルは逃げ出してしまう。
 一方、ハルの友人である科学者ヘクターは、
極秘の施設で、宇宙人の死体を調査する仕事を受ける。
ヘクターは意義のある仕事と喜ぶが、
実は父であるハモンド議員のコネで回された仕事だった。
しかも、何かに感染したヘクターは、体に異変が始まり、超能力を使えるように。
恋人キャロルは、何とかハルのクビを回避。パーティで新兵器のお披露目をする。
ヘクターは、超能力で議員の乗ったヘリを墜落させようとし、
思わずハルはグリーンランタンに変身。
議員や、ヘリの下敷きになりかけたキャロルを救う。
キャロルは彼の正体がハルである事に気付く。
息子の異変を知った議員は、ヘクターを治療しようとするが、
彼の暴走は止まらず、議員らが犠牲に。
実は最強のパララックスが、ヘクターに力を与え、
地球を皮切りに宇宙を壊滅させようとしていたのだ。
この事態に、グリーンランタンは最終決戦を決意。
地球を犠牲にする事もやむなしとの判断をする。
だがかけつけたハルは、自分に任せろと言い、単身立ち向かう事に。
ヘクターはキャロルを人質にとり、ハルを迎え撃つ。
だがハルが返り討ちにし、パララックスは用済みとヘクターを始末。
パララックスはハルを倒そうとするが、深追いして太陽に巻き込まれ、
ハルはかけつけたグリーンランタンたちに助けられる。
ハルはグリーンランタンたちに認められ、これからも平和のために戦い続けるのだ。

 というわけで、アメコミのヒーローたちは次々実写映画化され、
日本ではなじみの薄いこんな所にも手を出してきた。
かつてヒーロー大集合的なドラマ、ジャスティスリーグで見かけた事はあるが、
何者でどんな能力があるかはよくわからないまま。
今回ようやくその素性がわかる。
主人公は平凡な地球人で、彼がひょんな事から宇宙人に能力を授けられ、
ヒーローになると言う展開。何の事はない、パーマンと同じ図式だ。
平凡な地球人と言っても、テストパイロットで、死んだ父は軍の英雄。
恋人は兵器会社の重役で、友人は科学者、その父は議員とくれば、
決して平凡な身の上ではない。
彼は力を与えるリングに認められ、グリーンランタンと言う集まりの一員になり、
宇宙の悪と戦う訳。
地球人でメンバになったのは初めてとか言われ、
正義の味方になる事に重圧を感じたりするが、意外に簡単に正義のため戦う事を決意。
最強の敵に、地球を犠牲にする事もやむなしとするグリーンランタンに反発し、
主人公が立ち上がると言う訳だが、あまり地球が危機になってるような描写はなく、
主人公がなぜ敵を倒せたのかもよくわかんない感じ。
全体として、どこかで見たようなヒーローものの第1話で、
他の作品ではなく、本作の続編を是非見たいと言う気持ちにはならない。

機内上映
 

クリエイター(85)

 変人と評判のウォルパー博士(ピーター・オトゥール)は、
クレンベック教授の助手になるはずだったボリスを横取り。
彼は30年前に死んだ妻ルーシーの細胞を培養し、再び彼女を作ろうとしていた。
ボリスはバーバラ(バージニア・マドセン)と言う女生徒に一目ボレ。
彼女が部屋を探していると知り、自分の所へ呼ぶ。
生きた卵子が必要なウォルパーは、メリ(マリエル・ヘミングウェイ)の協力を得る。
彼女はウォルパーに迫るが、ウォルパーは乗ってこない。
ボリスとバーバラは次第に愛し合うように。
警察が大学から持ちだした機材を没収し、研究は振り出しに。
ルーシーに執着するウォルパーに愛想をつかし、ボリスもメリも出ていく。
バーバラが突然倒れ、植物人間状態になる。
両親は生命維持装置の停止を承諾するが、ボリスはあきらめられない。
ウォルパーはメリも愛している事を知り、細胞を捨ててメリと結婚。
ボリスはバーバラに必死に話しかけ、奇跡的に意識を取り戻す。

 というわけで、恋人の細胞を培養するというので、SF的な話かと思ったが、
そういう雰囲気は薄かった。
メリがいきなりウォルパーに惚れるのはよくわからないが、
30年間取っておいた細胞を捨てる想いには、ちと感動的なものが。
やっぱり、バージニア・マドセンのために見たようなものだが、
簡単に愛し合うようになったかと思うと、いきなり昏睡されてまいった。
結局、ウォルパーは何もしてくれないわけで、意識を取り戻すまでが長い。
じんと来るが、それは定石の作りだからで、決して映画がうまいわけではないと思う。

TV放送 92/03/24 04CH 02:05-04:10
 

クリスティーナの好きなコト(2002年アメリカ)

 恋愛などゲームと言うクリスティーナ(キャメロン・ディアス)は、
男にふられた友人ジェーンに、いちいち本気になるのは無防備と諭す。
そして彼女を連れて町を繰り出すが、ジェーンはあっという間に彼氏を作ってしまう。
一方、ジェーンにあてがおうとしたピーターと口論に。
だが、仲直りすると彼に惹かれるようになり、パーティへ招待される。
しかし、真剣な恋を恐れてパーティへは行かず。後悔して彼の兄の結婚式へ行く事に。
友人コートニーと共に、珍道中を繰り広げ。式場へ到着。
だが、結婚するのが実はピーター本人と気づいてショックを受け退散。
それに気づいたピーターも結婚をやめてしまう。
3週間後。コートニーにも恋人ができ、クリスティーナは寂しい思いをしていた。
町でナンパされようとするが失敗。帰宅すると待っていたピーターに会う。
彼は特別な物を感じたと言うが、気まぐれだったと言うクリスティーナ。
しかし、思い直して彼に会いに行ったと告白。2人は結婚する。

 と言うわけで、メリーに首ったけで注目されたキャメロン・ディアスだが
さほどラブコメには出ておらず、久々に出た感じの作品。
ただし、チャリエン仲間のバルモアちゃんと違い、ちょっとくたびれた感じ。
途中で見せる着替えシーンでも、あっと驚く寸胴さでビックリ。
映画自体が短めな上、物語に関係ないドタバタが多くて、まあお手軽な感じ。
物語もありきたり。
友達のジェーン役は、キューティ・ブロンドのライバル役の人で、
こっちの方が魅力あるかも。

TV放送 2004/07/11 BS05 2220-2350
 

クリスティーン(83)

監督 ジョン・カーペンター

 気の弱い少年アーニーは、廃車寸前の車クリスティーンを買い取る。
とりつかれたように整備し、アーニーは人が変わったように過激に。
美人の恋人リーもできるが、彼女は車に嫉妬するように。
友人デニスは、車の前の持ち主が、謎の死を遂げている事を突き止める。
悪友バディらは車を破壊するが、車は自動的に修復。バディらをひき殺す。
事態に気づいたデニスらは、車を破壊するため、アーニーを工場へ呼び出す。
車は暴走。負傷でアーニーは死亡。デニスはブルドーザーで、車をスクラップにする。

 と言うわけで、意志を持った車に襲われるスティーブン・キング原作の話。
無人で勝手に動き出すと言うよりは、大半はアーニーが運転していたのが拍子抜け。
刑事役にハリー・ディーン・スタントン。真相を理解できたかはよくわからない。

TV放送 97/09/24 BS05 01:00-03:00
 

クリスマス・ツリー(68)

監督 テレンス・ヤング

 実業家(ウイリアム・ホールデン)は、息子パスカルとコルシカへ海水浴に。
原爆を搭載した軍用機が空中爆発し、水中にいた父は無事だが、
パスカルが白血病に。回復の見込みはなく、長くて1年の命と診断される。
できる事は、息子に残る人生を幸せにさせる事と考え、彼は別荘へ。
欲しい物を買い与えるが、パスカル自身自分の病気を知っていた。
狼が欲しいと言われ、どうしても入手できないため、父は動物園の狼を盗み出す。
凶暴な狼もパスカルにはなつく。しかし、彼の衰弱は隠す事ができなかった。
クリスマスの日。パスカルは息を引き取る。

 と言うわけで、おなじみの不治の病もの。原爆が要因というあたりが異色。
恋人の記者カトリーヌらも助けるが、あまり必然性がない。
息子の言うままにしてやるのも気になる。音楽は、「禁じられた遊び」と同曲を使用。

TV放送 93/12/10 08CH 03:00-05:00
 

グリズリー(76)

 森林公園に体長5メートルの熊グリズリーが出現。エサを得るため人間を次々襲う。
森林警備隊のケリーらは追いつめ作戦をとるが失敗。グリズリーは別荘地も襲う。
ケリーは銃で立ち向かうが効果なく、バズーカで吹き飛ばす。

 と言うわけで、ジョーズの3番煎じくらいの動物パニックもの。
全身を映さずにごまかすが、どう見てもただの熊。
しかも真っ昼間に、周囲に何もない山に現れるだけなので、全然怖くない。
せっかくバズーカを用意したのに、大した作戦も立てず、まんまとやられるし。
日本語吹き替えの録音状態が悪く、セリフが聞きづらい。

TV放送 97/01/17 12CH 13:00-15:00
 

CLIFESEVEN(クリフ・セブン)人質奪還指令(1996年 米)

 元CIAのアナ(ナンシー・アレン)は、極秘作戦で暗殺をためらい逃走。
上司マクブライド(ランス・ヘンリクセン)は、
彼女が奪ったファイルを奪うため追い回し、禁止区域クリフセブンで会う事に。
チャーター機のミッチや、インディアンのボブとルイスも事情を知って協力する事に。
化学兵器だらけの廃棄された施設で、一味を迎え撃つ準備をする。
侵入した一味は神経ガスで漏れて全滅。
アナは人質に取られた娘キャリーとファイルを交換。だが核は渡さないと対決。
撃ち合いで一味は次々倒されるが、キャリーが再び捕らわれてしまう。
ミッチが撃たれるが、そのスキに穴がマクブライドを倒し、脱出。施設は爆発する。

 と言うわけで、ナンシー・アレンとランス・ヘンリクセンなんて組み合わせで
アレンが最初は凄腕ぽくって良かったのだが、
中盤からはただ娘が心配な母親になり、何やら素人の協力まで得てしまう。
どう見ても彼女が凄腕には思えず、(銃を撃つたびにビクッとしてるし)
謎の倉庫やら、一味の陰謀もよくわからず。

TV放送 2002/09/17 11ch 0230-0415
 

クリフハンガー」(93)を見た。

 「クリフハンガー」と言うのは、「インディ・ジョーンズ」や007のような
見せ場続出の活劇映画の事で、わかりやすく言えば、
「大アクション映画」と言う題名の映画みたいなものだ。
こんな題名をつけるからには、中途半端な事では許されないわけだが、
「ダイ・ハード2」のレニー・ハーレンが監督し、
主演はシルベスター・スタローン。
かなり以前から、スタローンが岩場を飛んだりはねたりする予告編が、
気になっていたが、ついに登場したわけだ。
スタローンは、「ロッキー」の脚本を自ら書いて成功し、
監督までやって、「ランボー」等のヒットシリーズも生んだ男だが、
シュワルツェネッガーの台頭の頃から、要領の悪そうな所が悪く作用し、
人気ががた落ちになった。
シュワちゃんにマネして、コメディ映画に挑戦などしたが、これが失敗。
かと言って、「ランボー」のような、乱暴なだけのアクションは、もうしないようで
再起を賭けた映画になったようだ。
これが成功し、次回作の「デモリションマン」もヒットしている様子。
岩場で女性が落下するシーンが印象的だが、何とスタローンは高所恐怖症。
だが、背に腹はかえられず、超危なそうなシーンの連発だ。見なきゃダメ。

 山岳救助隊員のゲイブ(シルベスター・スタローン)は、
4000メートル級の絶壁を、ロープなしで手だけで登ってしまう男だ。
この登山のシーン、わざとか、カメラをくるくる回し、
見る者の目をくらませさせているが、頻繁には使わないので、偶然かも知れない。
この日も、友人の救助隊員ハルが、小槍の上で膝を脱臼してしまったため、救助に。
ハルは、登山は素人の、恋人サラと一緒だ。
彼女は、セックスより興奮すると言われ、こんな目茶な所へついてきてしまったのだ。
一方、ゲイブの恋人ジェシーと、フランクの2人は、ヘリで先に山頂付近へ飛ぶ。
ヘリからワイヤーを降ろし、つかんだ所で、ヘリは反対にある着陸可能な山頂へ。
こうしてワイヤーを張り、フックを引っかけて、まずハルを渡す。
足が使えないとはいえ、ベテランのハルはするすると向こう側へ到達。
次はサラの番だ。素人のサラは足元に広がる谷底に不安を感じる。
だが、ゲイブは歩くより簡単等とはげます。
ようやく、サラは、そろそろと渡り始めるが、その時恐ろしい事態になった。
サラを支えるフックの、紐を引っかける部分のプラスチックが割れ、
たちまち紐がするするとはずれ、サラは辛うじて紐にしがみつく状態に。
助けてと絶叫するサラ。ゲイブは、助けに行くと言って、ワイヤーを渡り始める。
ハルは、2人を支えるのは無理だと、もう1本ワイヤーを渡すまで待てと言う。
しかし、サラは限界だ。待ちきれず、ゲイブはワイヤーを渡る。
間一髪、ロープから手が離れたサラの腕を、ゲイブはつかむ。
絶対離すなと言うハル。肩につかまれと言うゲイブ。
だが、そんな事は無茶な話で、サラは次第にズルズルと落ちていき、
手袋がはずれ、ついに谷底へ落下。サラの絶叫は長く続いた。
これは何とも、後味が悪いと言うべきショッキングな出だしだ。

 それから1年後。
財務省は大型機で、国際銀行決済用に1億ドルの金を輸送しようとしていた。
FBIは、捜査官の同乗を要求。
財務省のおえらいさんを演ずるのは、「スタトレ2」「ターミネーター」等の
ポール・ウインフィールドだ。
この捜査官、いかにも怪しそうな奴で、これから起きる事件を予感させる。
一方、あの事件以来山を離れていたゲイブは、
再び山に戻る事はやはりできないでいたが、
恋人ジェシーだけは忘れられず、戻ってきた。
しかし、ジェシーはそんな彼を責め、最善を尽くしたゲイブに責任はないと言う。
あるとすれば、素人を連れていったハルにある。
だが、やはりゲイブは自分を責め、ジェシーがついてこないと知ると、
1人で去る事を決意する。
その頃、大型機のFBI捜査官は、尾行している小型機に気づいて大騒ぎ。
副機長は敵の一味で、機長を射殺。
捜査官は、財務省のトラバースをハイジャック犯だと叫ぶが、
彼の仲間はそんな事は信じず、捜査官を取り押さえる。
しかし、トラバースはこの財務省の仲間を射殺。続いて捜査官も撃つ。
怪しそうな雰囲気に反して、彼は悪い奴ではなかったのだ。
犯罪者一味の乗る小型機は、大型機に接近。
大型機のドアを開け、ワイヤーを降ろすと、小型機の方が受けとめる。
まず、トラバースがワイヤーを伝って渡る。
なぜ金を先に送らないと怒る一味だが、置き去りにされるのを恐れたのだ。
続いて、金の入ったトランク数個を、ワイヤーにかける。
幸か不幸か、台風も接近しており、大型機を行方不明にするには絶好だ。
残る1人が、時限爆弾をセット。
だが、FBI捜査官はまだ生きており、1人だけ残った一味を射殺。
続いて、ドアから大型機へ機関銃を撃ちまくる。
その結果、小型機の一味の何人かがやられ、機体に損傷を受ける。
しかし、時間切れで大型機は爆発。
空中での爆発のため、合成された映像は迫力に欠け、出だしほど盛り上がらない。
一味は、ワイヤーに宙づりになったトランクを引く。
しかし、トランクはワイヤーをはずれ、眼下の山へ散乱。
バランスを失った小型機は、林の中へ墜落。衝撃で、パイロットの1人が死亡。
一味のボスであるクエルインは、トラバースの失態に激怒。
このボスを演ずるのが、ジョン・リスゴー。
「ミッドナイトクロス」「リコシェ」の危険な殺し屋もやれば、
「ハリーとヘンダソン一家」の気のいい親父もやると言う変わった人物だ。
このボス、冷酷だが、冷酷すぎて現実離れしている感もある。
トラバース以外は金で集まっただかの殺し屋たちだが、
トラバースには、金のありかを知っていると言う強みしかない。
トランクには発信器がついており、受信機でこれを探す事が可能だ。
しかし、探査にはパスワードが必要で、トラバースは身の安全を確保するため、
このパスワードを切り札にする。
トランクは3カ所ほどに散乱。問題は、どうやってその場所へ行くかだ。

 一計を案じた、クエルインの恋人クリステルは、無線で救助を求める。
登山中道に迷ったと称したため、これを聞いてハルが出動する。
一方、ジェシーは、ゲイブを引き留めるチャンスと思ったか、彼にこの事態を話す。
あなたの助けが必要と言うが、ゲイブは、ハルなら1人で大丈夫と言って去る。
とは言え、やはり気になるゲイブは、山へ行って、ハルを待つ。
ゲイブと再会したハルは、明らかに彼に嫌悪感を抱く。
彼の行動が、恋人を死に至らしめたと信じているのだ。
彼女を愛していないから、不注意な行動を取ったとも言う。
おれの前から去れと言うが、彼が去る気がないと知ると、
今度は崖から落とそうとするが、生きて苦しめと言ってやめる。
その頃、財務省では、輸送機行方不明で大騒ぎに。
FBIが、実はクエルイン一味の犯罪を察知していた事を白状。
国際銀行決済用で、通常では使用できない紙幣も、奴なら換金可能なのだ。
彼らは、とにかく行方不明の輸送機の捜索を開始する。
ゲイブらは連絡のあった地点へ。そこでクエルイン一味に捕まってしまう。
一味は、探知機を2人に見せ、トランクのある場所がわかるかと聞く。
協力したくない2人だが、命が狙われていては仕方がない。
やむなく、1つ目のトランクに案内する事になる。
合成とはっきりわかる雪が降る中、一行は険しい山を進む。
第1のトランクは、崖にそってある雪道の、崖の上だ。
クエルインは、ゲイブにトランクを取ってこいと言い、
怪しい事をしないよう、くそ寒いのに防寒具を脱がせ、足にはロープを縛られる。
しかも、斧や杭などは使わせてもらえない。
ロープを縛りながら、逃げろとささやくハル。
ゲイブは凍えながら、手だけで崖を登る。
一方、ジェシーは、ゲイブがそこにいるとは知らないが、
ハルからも連絡がないので、無線で呼び続けている。
崖を登ったゲイブは、トランクを発見。
そこらにあった岩で、トランクを叩き開けると、中には大量の紙幣が。
(探知機の操作にはガードがあるくせに、トランク自体は簡単に開く)
無線の呼びかけに、まずいと思ったか、一味はロープを引き始める。
ゲイブはあわてて金カンジキで、ロープを切り、間一髪引きずられるのを免れる。
撃ってくる一味。その激しさのため、ゲイブのさらに上の雪が崩れ、雪崩になる。
ゲイブは、岩影に隠れて回避。一味の中には、巻き込まれて、落ちていく者もいる。
ゲイブは、雪崩に合わせて、トランクを投げ落とす。
それを見たクエルインらは、ゲイブは雪崩で死んだものと思いこんだ。

 ハルを含む一行は、第2のトランクへ向かう。
ジェシーが無線で呼び続けるため、クエルインはイタズラ無線だったと答えさせる。
ハルは、すぐには戻らず、何とか山荘に寄ると言う。
何か面倒があったと察知したジェシーは、何とか山荘へ。
フランクもヘリで捜索を始める。
凍死しそうなゲイブは、山荘へ到着。ゲイブがいたのでジェシーはびっくり。
凍えそうな様子で、だまされたとか、ハルが危ないとか叫ぶ。
そこにあった服を着て、ロープ等もいただく。
探知機でトランクの場所は覚えているため、先回りする事に。
ハルも、時間稼ぎのため、わざと遠回りしているのだ。
ここでジェシーを返せばよさそうだが、わざわざ連れてきてしまう。
暗くなって、第2のトランクを発見したゲイブらは、
急いでトランクを開け、中の紙幣を回収。
遅れて到着したクエルインらは、雪だるまの顔の部分に、
探知機が埋められているのを見てびっくり。ゲイブが生きていると知る。
まだ付近にいるはずと考え、捜索する一行。
(そうは言っても、隠れ場所など無数にあって、見つける事など不可能に思えるが)
だが、一味の1人は、暗視スコープを持っていたため、たちまち2人を発見。
機関銃で撃ってくる。物陰に隠れる2人。
近づいてくる男に向けて、ゲイブは発煙筒を投げつける。まぶしすぎて目がくらむ男。
格闘になり、雪の斜面を滑りながら、男に馬乗りになって殴るゲイブ。
どう見ても余裕がありそうで、テンポの悪いアクションだ。
崖に到達し、ピッケルでゲイブは転落を回避。男はお約束通り落下していく。

 結局、ゲイブがどうなったか不明のまま、
クエルイン一行は、第3のトランクを探す事に。
距離的にずいぶん離れてしまったはずの、ジェシーの所へ戻ったゲイブは、
まだそこらへんに一味がいるかも知れないと言うのに、
紙幣に火をつけて暖を取り、眠りにつく。
大変な吹雪に、崖からのダイビングに来ていた2人の子供も、野宿だ。
翌日は晴天。ゲイブらは、再び先回りに向かう。
クエルインらは、途中、2人の子供に出くわす。
異常を察知した2人は逃げ出すが、一味は撃ちまくる。
1人がやられ、もう1人は崖からダイビングするが、
木に引っかかって死んだかに見えた。
だが、子供を殺すところまではせず、フランクが後で負傷した2人を発見する。
その結果、フランクは、何かが起きている事に感づくわけだ。
トランクに向かうためには、吊り橋を渡らなくてはならない。
クエルインらは、ここに爆弾をセットする。
洞窟を伝って登ってくるゲイブら。
雪の中から声が聞こえるので、一味の1人がそれに気づく。
顔を出したゲイブに銃を向け、金を渡せば命は助けると言う。
ゲイブは燃やしたと言うが、男にはそれが信じられない。
ゲイブはナイフか何かで、相手の足を傷つけ、
無謀にも、ゴツゴツした岩が突き出た洞窟を滑り降り、
一番下まで落ちて、体を打って痛い思いをする。
怒った男は、ロープで降りてくる。
ゲイブが見つかるが、隠れていたジェシーが殴る。
しかし、たいして効果はなく、ゲイブと男は格闘に。
男は空手か何かをマスターしていて、ゲイブは終始不利だ。
ジェシーは、落ちていた男の銃を奪うが、弾は空。後はいっさい協力せずだ。
今にもやられそうなゲイブは、突然怪力で男を持ち上げ、
天井から突き出た岩で、男の体を突き刺して倒す。
今まで何もせずに見ていたジェシーは、傷だらけのゲイブを心配しながらも、
何もないわね等と、軽い事を言う。

 敵の無線で、付近が爆破されると知ったゲイブらは、あわてて洞窟を登る。
爆発の震動で付近が崩れる危険があるため、
安全な側の崖へ行く必要があるのだ。
2人は、山荘にあった60年前だかの危険なロープで、崖を降りる。
そして、崖を大きく走って、反動をつけて、安全な側の壁へ。
はずみでジェシーが落ちそうになるのを、ゲイブが手で助ける。
1年前の事件と同じ状況だ。今度は助け上げるゲイブ。
間一髪、爆発が起きる。
次の瞬間には、崖にいた事など忘れたかのように、2人は吊り橋を渡る。
ゲイブは途中に仕掛けられた、ワイヤーの罠にひっかかる。
ギョッ!として、逃げる2人。吊り橋の途中で爆発。
ゲイブは戻り切る前に、橋が落ち、ぶら下がるが、すぐに這い上がる。
その後、ゲイブは、助けを呼べ等と言って、ジェシーを返す。
(そんな事なら、最初から連れてこなければいいのに)
フランクがヘリで捜索しているのを知り、クエルインはまたも一計を案じる。
発煙筒をたき、クリステルが倒れてみせる。
それに気づいたフランクは、ヘリで着陸。
救助に向かうが、クリステルはムクッと立ち上がり、ハルは逃げろ等と叫ぶ。
わけのわからないまま、撃たれるフランク。
ハルは悔しがるが、フランクのナイフを、こっそりいただくのを忘れなかった。

 度重なる失敗に、クエルインは激怒。
身の危険を察知したトラバースは、3つ目のトランクを見つければ殺されるのだから
もう探さないと言う。探知機は彼にしか操作できないからだ。
すると、クエルインは、下山するにはヘリが必要だと言う。
彼はクリステルを射殺。薄れゆく意識の中、驚く彼女に、愛に犠牲は必要だと言う。
これでパイロットはクエルイン1人。立場は対等になったと言うのだ。
ちと記憶が定かでないのだが、橋が爆破されたにも関わらず、
ゲイブは第3のトランクに割に簡単に到達する。
確か、鉱山会社が作った古いハシゴがあって、その場所を知っていたためのはずだ。
またもあわてて、紙幣をかき集める。
立場が対等になったと言いながら、実質有利になったクエルインは、
疲れたのか、ヘリで待ってるから、探してこいと言う。
その結果、残るハルとトラバース、そしてもう1人が探しにいく。
探知機ですぐ先にトランクがあると知ったトラバースは、
男にハルを処分するよう指示する。
(2人で結託した方が、身の安全のためだと思うが)
ただ、親分のように派手に処分するのではなく、静かにやれと言う。
そこで、男は、突然サッカー好きだ等と言い出し、ハルを何度も蹴り始める。
これは強烈で、ハルもいよいよグロッキーだ。
シュートとか言いながら、ハルは崖から落とされそうになる。
だが、まだしがみついている。捕まる手を踏みつける男。
ハルは隠したナイフで男の足を刺し、思わず放した銃を受けとめ、撃ち返す。
撃たれて転落していく男。その悲鳴が。だが、トラバースはハルが死んだものと誤解。
1人で目的の場所へ向かう。しかし、探知機の反応は、異常な動き方を見せる。
何とウサギに探知機がくくりつけてあったのだ。怒るトラバース。
機関銃を撃ちまくるので、動物愛護協会から苦情が来るかと思ったが、
ウサギには1発も当たっておらず、平気のヘの字だ。
もはやこれまでと思ったトラバースは、使用するなと言われた無線で連絡。
もう勝手にやると言う。
この無線が財務省のヘリに傍受されるが、物語的に影響はない。

 何かやばいと思ったのか、クエルインもヘリで出発。
下山中のジェシーを発見し、接近。彼女はフランクと勘違い。だが、銃を向けられる。
(ヘリを操縦しながらだから、いくらでも逃げられそうだが)
一方、トラバースは、いままで見つからなかったゲイルを、
奴を殺してやると決意した途端に、簡単に発見。
機関銃を撃ちまくる。負傷するゲイル。
だが、彼はいきなり崖からジャンプし、下の高木に飛び移る。
(後先の事を考えずに危険な行動をとる事が多い)
彼の必死の逃走にも関わらず、トラバースは簡単に山を降り、下にある山小屋へ。
凍った池の上を、小屋まで橋が渡っているが、そこにはすぐにもわかる血の跡が。
それを追って渡るトラバース。だが、ゲイブは橋の下で待機していた。
格闘になるが、落下したはずみで氷が割れ、ゲイブは氷の下に。
通常、氷の下に落ちたら助からないと言われる状況だ。
氷の上から銃を撃つトラバース。
ここで、気でも狂ったのか、ゲイブは水中で服を脱ぎ始める。
そして、隠し持っていた銃を撃ち、撃たれたトラバースは、氷の下へ転落。
這い上がったゲイブを、突然かけつけたハルが助ける。
2人は無線でクエルインに連絡。もうおしまいだぞと言う。
しかし、ジェシーが人質に取られたと知り、金を返す事を承諾。山頂で待つと言う。
山頂に現れるヘリ。金を渡せと言うが、ゲイブは崖から手を突き出し、
ジェシーを返さねば、金を入れた袋を捨てると言う。
普通なら、少しは駆け引きをするものだが、クエルインは素直にジェシーを返す。
そして、金を返せと要求。ゲイブは崖から離れず、近づいてこいと言う。
袋を引っかけるためにフックを降ろし、素直に近づくと、
ゲイブは袋をヘリのプロペラに投げつける。衝撃でバランスを失うヘリ。
ゲイブは、すばやくフックをハシゴにかけ、逃げる。
崖から下に降りたハシゴにつかまる。
バランスを失ったヘリは、山から離れ、フックで失速するかに思えたが、
その力で、ムカデ状になっているハシゴが、1つずつバリバリとはずれていく。
ハシゴにつかまって、鯉のぼり状態のゲイブ。
今までどこかで隠れていたハルは、ゲイブの事も考えず、ヘリに向かって撃ちまくる。
ヘリは浮力を失い、失速。崖に激突するが、ハシゴがあるため、下には落ちない。
ヘリは逆さまに崖に引っかかった状態で、反動でヘリの腹の部分へ落ちるゲイブ。
這い上がってきたクエルインと、ヘリの上で格闘に。
叩きのめすと、崖に捕まって登ろうとするが、立ち上がってきたクエルインに捕まる。
ようやく、クエルインをヘリの中へ戻し、崖に捕まると、ヘリは崖からはずれて転落。
下に落ちて爆発する。
這い上がったゲイブは、ハルと男の友情を再確認する等と言ったシーンは軽くパスし
ようやく財務省のヘリがかけつけて、(敵か味方かもわからないのに、すぐ信用する)
物語は終わる。

 と言うわけで、「ダイ・ハード2」の監督が監督しているので、
どうしても「ダイ・ハード」的な展開を期待する部分があったが、
腕だけで崖を登ったり、下も見ずにジャンプしたりすると言う芸当は、
素人には無理で、その点では期待はずれに終わった。
とは言え、見せ場に関しては目白押しで、
前半の雪の斜面を滑りながら戦うマヌケなシーンまでは、ちと散発的だったが
それ以降は、息つく間もないと言う展開。
振り返ってみると、見せ場の数としてはそれほど多くないのだが、
派手さとテンポのよさで、それを感じさせない。
テンポがいいとは言え、見ている途中でもかなり気になったのが乱暴な脚本だ。
各人の位置関係等がさっぱりわからず、近いのやら遠いのやら。
せめてパンフレットに、地図くらいつけてほしかったものだ。
そして、上記の物語中でも散々ふれたように、出たとこ勝負的な展開。
各人が意外に不注意な行動をとったり、妙に好運だったりするのが気になる。
ジェシーやハルの描き方も不十分。展開上必要なだけという感じ。
特にハルは途中で死んでもよさそうなのに、
最後まで生きていたと言う意外性があるが、こいつもけっこう強いと言う説明はない。
ゲイブも妙に張り切って戦うわけだが、ハルを助けるためと言うよりは
ただ戦いたかっただけにしか見えない。
敵の一味にも凶悪な顔つきの連中がそろっているが、区別がつかない。
等々というわけで、脚本に関しては、ちと荒さが目立つが、
前述した通り、見せ場を続ければそれには気づかないと言うのは正解で、
かつてこれほど、その荒さを無視できるほどテンポのよい作品はなかったと思う。
ま、難点を言えば、(さっきから難点ばかり言っているようにも思えるが)
飛行機の爆発等のシーンの迫力のなさだ。
飛行機は空中だし、ヘリは山の中と言うわけで、
いずれも壮大な自然を背景にしては、あまりにも迫力不足。
雪山が本物であるがゆえに、こう言うのが気になるんだよね。
 

グリマーマン(96)

 ロス警察。コール(スティーブン・セガール)は中国通でカンフーが得意。
自殺志願のジョニーを助けるが、継父で大物のフランクは事件を隠したがる。
カトリック教徒を狙うファミリーマンによる殺人が続き、前妻エレンが殺される。
残された絵からクリストファーを突き止め射殺。だがエレン殺害は別人とにらむ。
元上官スミスとフランクが手を組み、武器密輸に気づいた者を連続殺人に見せ殺害。
ジョニーも秘密に気づいて狙われていた。フランクと用心棒ドナルドを仲間割れさせ
ドナルドと対決の末倒す。

 と言うわけで、「エグゼクティブ・デシジョン」で脇役に落ちたセガールが
再び主役に戻るが、何ともB級な作品。黒人とコンビ組むが、たいして役に立たない。
相変わらず格闘はすごいが、物語の方はありがちでいまいち。

VHS
 



クリムゾン・タイド」(95)を見た。

 潜水艦が関係する映画と言えば、「眼下の敵」「Uボート」
「レッド・オクトーバーを追え!」等があるが、
物量作戦が必ずしも有効でないと言う意味もあり、
潜水艦を巡る戦いは、頭脳戦と言う印象があってなかなか見応えがある。
今回のこの作品は、
冷戦終結後で、もはや核戦争の危機は完全に去ったかに思える現代に、
それでもやっぱり核戦争は起こりうる事を証明したような作品である。
監督は「トップガン」「ビバリーヒルズ・コップ2」等のトニー・スコット。
兄のリドリー・スコットに比べると、やや能のない映画作りが目立つ気がするが、
今回は米国でもかなり話題になっているようだし。
核ミサイルを発射すべきか否かで反発する、2人の潜水艦司令官。
艦長に扮するのが、最近西部劇づいたジーン・ハックマン。
副長がデンゼル・ワシントン。
共にアカデミー賞経験者で、敵との戦いと言うよりは、
潜水艦内での対立がなかなかの見所らしい。
音楽はハンス・ツィマー。
脚本に、ノン・クレジットで、話題のタランティーノが参加しているらしい。

 冒頭は、以下のような文句で始まる。
「世界の運命を握る3人の人物。
それは、アメリカ大統領、ロシア大統領、そして核搭載原潜の艦長」
続いて、某海上の空母に乗るCNNのキャスターが伝える。
ツェツェン情勢が悪化し、ロシア国内は内戦状態に。
アメリカはこれを批判し、ロシアへの物資援助等を中止する。
それに対し、ロシアのタカ派ラドチェンコは、アメリカの独裁行為と批判。
ロシアはアメリカの言いなりだと批判し、軍を率いて行動を起こす。
ラドチェンコ軍は一部ミサイル基地を占拠し、
アメリカと日本を核攻撃すると警告したのだ。
ロシア正規軍は、ラドチェンコ軍がミサイル発射コードをつかむ可能性は低いとするが
安心するわけにはいかない状態だ。
ここに、キューバ危機以来最悪の緊張状態が発生。各国軍は警戒態勢に入った。
ハンター少佐(デンゼル・ワシントン)も緊急呼び出しを受け、
潜水艦アラバマに搭乗する事になる。
アラバマの艦長はラムジー(ジーン・ハックマン)。
ハンターが兵学校だかの出身のエリートで実戦経験が乏しいのに対し
ラムジーはたたき上げの軍人だ。
本来搭乗すべき副官が盲腸のため、代理候補を挙げさせた所、
ハンターの名前が一番に挙がったのだ。
ラムジー艦長は絶対的な権力を持って、部下たちの上に君臨していた。
軍隊では艦長の行動に疑いを持たれる事があってはならないのだ。
弱音を吐く奴は空軍に行け等と、部下を盛り立てるラムジー艦長。
こうして彼らを乗せた艦は出発する事となる。
途中、「眼下の敵」の艦長はクルト・ユルゲンツか否かと言う話が出てきて
あの作品を意識している事がうかがえる。
士官食堂で、ラムジー艦長はラドチェンコは過去のロシアの連中とは違い、
本当に核発射をしかねない奴だ、徹底的にたたく必要がある等と言う。
ハンター副長は差し障りのないように受け答えるが、
ラムジーに言いたい事を言ってみろと言われ、核戦争の敵は戦争そのものだと指摘。
ラムジーの考え方との対立が、水面下でうごめいていたのだ。

 出発して数日し、厨房で火災が発生する。
火はなかなか消えず、消火に当たっていた1人が火を浴びる。
ハンター副長らがかけつけ鎮火するが、突然ラムジー艦長がミサイル発射演習を行う。
緊急命令を受け取ると、金庫にしまわれた暗号表で、
それが正式な命令である事を、数名の士官が確認。
その上で、艦長と副長がミサイル発射命令を出す事により、
いよいよミサイル発射となるわけだ。
だが、火傷した兵の死亡が報告され、ラムジーは演習を中止。
ハンター副長は、非常時に演習を行った事を批判する。
ラムジー艦長は、非常時にこそ演習にふさわしいタイミングだとし、
今までそう言う時を選んできたと言う。
火災による事故はラムジー艦長には責任がないが、
そちらの安全を確保するのが優先だと言うハンター副長。
ラムジーは、そう言う考え方もあると、批判を受け入れるが、
部下の前での批判はやめろと言う。
部下の前で上官が対立すれば、命令に対する不信感を招く。
指揮系統を乱してはならないのだと。
それから数日、ラムジー艦長はミサイル発射演習を繰り返し、
乗員たちの間に緊張が高まり、ケンカも多発する。
ハンター副長はラムジー艦長に、士気を高めてほしいと頼むが、
ラムジーは緊張している様な奴は出ていけと、逆に挑発。
2人の考え方の違いがここにも現れる。

 そしてさらに数日。緊急命令が入る。
解読した結果、それが核ミサイル発射の命令とわかり、艦内の緊張が高まる。
ラドチェンコが核ミサイル発射の暗号をつかみ、ミサイルを装填したと言うのだ。
ハンター副長は核攻撃には反対だが、命令とあっては仕方がない。
乗員たちは核ミサイル発射の準備を進める。
付近に別の艦を発見し、それがラドチェンコ軍の潜水艦の1つである可能性もあるため
深度を下げて警戒状態に。そこで再び指令が入るが、深度が低くすぎて解読できない。
ハンター副長は、発射中止命令かも知れないと、
浮上して再確認する事を勧めるが、ラムジー艦長はそんな危険は侵せないと言う。
そこでブイを浮上させ、それで指令を受信する事となる。
しかし、敵艦に発見され、攻撃を受ける。
おとり弾で魚雷は回避するが、ブイが破損し、指令文は途中で途絶えてしまう。
その内容は、「核攻撃は……」。これでは強行か中止か不明だ。
ラムジー艦長は、中止命令が正式に確認されない限り、
当初の命令を継続遂行するのが義務だとして、核攻撃を強行しようとする。
それに対し、ハンター副長は、もし中止命令だとすれば
我々の1発が核戦争を誘発するかも知れないと指摘。
ラドチェンコが降伏したかも知れないのだ。
万一、計画続行だとしても、我々以外にも艦はあるのだから、
別の艦に任せればいいと言う。だがラムジーはその意見には反対だ。
数日間はラムジー艦長の言うとおり、部下の前では反発しなかったハンター副長だが
核攻撃となると、意識的に部下の前で反発してみせるようにも思える。
ラムジー艦長は気にせず、核ミサイル発射のため、準備命令を出すが、
これは艦長と副長の指令がなければ実施されず、
ハンター副長が復唱しないため、命令は下されない状態だ。
ハンターの態度に激怒するラムジー。
強硬に反発するため、ラムジー艦長はハンター副長を解任すると言い出す。
だが、当直士官のコッブにしてみれば、それは軍紀に反するため従えない。
逆に、ハンター副長がラムジー艦長を更迭すると言い出し、それに従う事に。
ラムジー艦長は自室に監禁される。
乗員たちはなりゆきでハンター副長に従う事になるが、
中にはかなり反感を持っている者がいるのも確かだ。

 艦の指揮はハンター副長がとる事になるが、再度敵艦が現れる。
再びの魚雷攻撃に対し、おとり弾でかわし、敵艦を魚雷で撃沈。
だが撃沈直前に発射した魚雷が接近。かわすが間に合わず、機体に損傷を受ける。
底の部分に浸水が発生。エンジンもストップしてしまう。
艦はどんどんと海底へ落下。艦が水圧に持ちこたえられるのも、あとわずかだ。
浸水を必死でかき出すが間に合わず、ハッチの閉鎖を指示。
まだ作業中の兵がいるが、脱出を待っていては助からない。
やむなく、彼らを残してハッチを閉鎖。浸水は遮断され、エンジンも回復。
何とか安全な深度へ回復する。
ここで死んだ兵だと思うが、リッキー・シュローダーと言う俳優が出ていて
これが「チャンプ」の天才子役だと言うから、あまりの変貌ぶりに驚かされる。
艦内は何とか落ち着きを取り戻すが、ハンター副長の指揮に反感を持つ一団が
ひそかにラムジー艦長と接触。
ラムジーは士官をひそかに集めれば、部下は命令に従うと言う。
一味は士官を集めて回るが、中には逆にハンターの考えに賛同する者もいて
この動きに困惑気味だ。
ハンター副長は何とか通信を回復しようと、
通信室へ行くが、ジマー大尉はラムジー派で不在。
ハンター副長は艦内の雰囲気に気づきながらも、作業を急ぐよう指示。
作業する兵は、いつできるかわからないと言うので、
ハンターはスタートレックの話をする。
カーク船長が修理を頼むと、スコットは必ずエンジンを直してくれる。
そうしないと、乗員が危ないからだ。今すぐワープ速度を出せと言うハンター。
仲間を集めたラムジー一味は、監禁された部屋を脱出し、ひそかに司令室へ。
銃で司令室を制圧。ハンターを逆に監禁。
彼を解任し、副長には別の士官を任命する。
成り行きで従った者は許すと言うが、コッブら一部の者はあくまでハンターに従う。
艦を取り戻したラムジーは、ミサイル発射を指示。
今度は副長もいるので文句なしに発射の態勢だ。
ミサイル発射準備ができるのは、ラドチェンコが発射可能になる時間の寸前だ。

 だが、その間に従う兵に助けられたハンター副長らは、
このまま司令室に戻っても始まらないので、電話でひそかに行動を起こす。
まず通信室へ連絡し、修理作業が進んでいる事を確認。
続いて、ミサイル発射室へ。友人のウェップス大尉に連絡。
彼は成り行きでラムジー艦長に従っていたが、自分の気持ちはまだ定まっていない。
ハンターは再び、我々が発射しなくても他の艦が発射する。
もし我々が間違って発射すれば、核戦争が始まると指摘。
ミサイル発射指令を出すのは艦長と副長だが、
発射ボタンを押すコードを知っているのは、ウェップス1人だけだ。
彼が世界の運命を握っているのだと説得。悩むウェップス。
だが、ラムジー艦長のミサイル発射命令に対し、ウェップスはこの命令を無視した。
やむを得ず、ラムジーらは司令室を出て、発射室へ。
その間に、ハンター副長には司令室を制圧。
ラムジー艦長はウェップスに銃を突きつけ、発射ボタンを押すよう指示。
だが、従わないため、今度は部下に銃を突きつける。
無関係の部下は殺せないと、ついにウェップスはコードを白状。
だが、ボタンを押す直前に、ハンター副長らが司令室で発射キーを解除していた。
この事態にラムジー艦長らは再び司令室に戻り、にらみ合いに。
ハンターは発射用のキーを首にかけ、殴られても渡さない構えだ。
断念したラムジー艦長は、3分だけ通信を待つと了承。
通信室の兵は必死に機器を修理。間一髪修理に成功。再び指令を受信する。
その結果は、まさしく発射中止命令だった。
ラムジー艦長とハンター副長は発射中止を命じ、
ラムジーは敗北を感じたように、ハンターに指揮を任せて部屋へ戻っていった。
戦争状態は終結し、ラムジー艦長は軍事裁判にかけられる事になる。
裁判官となった司令官は、結果的にはラムジーの行動は誤りであったが、
軍紀を見れば、ラムジーもハンターも双方とも、行動は正しくそして誤っていたのだ。
これは現在の情報伝達の大きな欠陥であると指摘。
ラムジー艦長の希望により、彼は早期に退役する事となり、
その後任にはハンターが選ばれるのであった。
1996年1月より、核ミサイル発射はすべて大統領の命令で行われる事となる。

 と言うわけで、核ミサイル発射をめぐり、2人の男が対立する話で
普通、この手の話だと、どちらかが大きく間違っているようだが
今回のこの状況を見ると、不正確な命令取り消しは無効と言う事から
ラムジー艦長の行動も間違ってはいない事となる。
となると、こうした曖昧な状況に対する対応を明文化していない事が問題なわけで
現在の情報化社会においては、こういう危険性は数多くあるように思える。
2人の男が義務感から激しく対立する話は、
派手な展開がない割には見応えがあり、かなり面白く感じられたが
派手な展開がないだけに、何度も楽しめるかどうかは別問題だ。
 

クリムゾン・リバー(2000年仏)

 特捜班ニーマンス警視(ジャン・レノ)は、山奥にある大学だけの町へ。
ここで司書ケロワの惨殺事件を捜査。胎児の姿勢。無数の傷。
眼球が摘出され、雨水がたまってる。眼科医によると、この町はエリートの集まりだが
近親結婚が続き、遺伝的疾患が広がっていると言う。
一方、新任のマックス警部補は、ジュディットと言う娘の墓が荒らされ事件を捜査。
彼女は20年前事故で死んだが、記録が何者かに盗まれていた。
ニーマンスは、遺体発見者のファニーと協力。雪山のクレバスの水が
遺体の雨水と一致すると突き止める。さらに雪の下に新たな死体を発見。
それはフィリップで、やはり大学の関係者で手口は同じだ。さらに眼科医も殺される。
ニーマンスとマックスは、事件が少女の死と関係していると突き止め協力する事に。
何者かに発砲されるが、その指紋は死んだはずの娘と一致したのだ。
ジュディットの墓は空と判明。ケロワの論文から、彼がナチを崇拝しており
大学がナチの巣だと判明。彼らは近親結婚を避けるため、産科病棟から子供を盗んだ。
二人は学長の息子に襲われるが撃退。ファニーが関係すると彼女を追跡。雪山へ。
彼らの前に生きていたジュディットが現れる。彼女はファニーとは双子で
母が別の娘と死体をすり替えたのだ。だがファニーは改心。
ファニーはジュディットを撃ち、マックスはファニーを撃つ。
その衝撃で雪崩が発生。ジュディットは吹き飛ばされ、他の者は救出される。

 と言うわけで、実はフランス映画にはちょっと偏見があって
あまり好きではないのだが、ジャン・レノが出ているので見る。
物語は、「羊たちの沈黙」的な猟奇殺人の話で、
2人の刑事の話が、前半は絡まないあたりは工夫あり。
だが、ファニーが関係している事は容易に予想でき、実際その通りに。
後は、いろいろ入り組んでいて、実際の所どうだったのかは説明不足で
よくわからない。ナチの巣窟と言う大学は放置されたままだし。

TV放送 2002/03/03 BS05 2000-2150
 

クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち(2004年仏独伊)

ニーマンス警視 (ジャン・レノ)
レダ刑事 ニーマンスの教え子
マリー 同僚。宗教に詳しい
ヘメリッヒ 独大臣(クリストファー・リー)

 修道士らが奇怪な死を遂げる事件が連続で発生。
パリ警察のニーマンス警視や、かつて教え子だったレダ刑事、
宗教に詳しいマリーが事件を追う。
マリーによると、一味は黙示録の預言を再現しようとしており、
ドイツの大臣も一味と判明。
彼らの紋章には日付が記されており、それが今日だとわかる。
隠された修道院に集まった一味は儀式を行い、新しいヨーロッパを作ろうとしていた。
ニーマンスらが侵入するが、薬物で怪力になった一味に捕らわれる。
大臣は終戦寸前に鍵を見つけ、その意味を知ったのだ。
鍵で扉を開くと、財宝の中に書物を発見。
マリーは書物を動かしてはならないと警告するが、
大臣が動かした為に仕掛けが作動し、大量の水が流れ込む。
一味は溺れ、失意の大臣は拳銃で自殺。
ニーマンスらは水門を開けられないが、
一味の薬で怪力になり、何とか脱出するのだった。

 と言う訳で、ジャン・レノ主演のちょっとオカルトな話を追う刑事の話の続編。
前作はオーシャンズとかに出てたヴァンサン・カッセルとコンビを組んだが、
本作での相棒は別の人。(と言うか、ほぼ前作覚えてません)
黙示録に書かれている預言を再現して、世界を支配しようとする一味の話で
なんかよく聞く話だよなという印象で、雰囲気の割に奥は深くない。

DVDレンタル
 

グリンチ(2000年アメリカ)

 フーと言う妖精が住むフーブィルという町。彼らはクリスマスを待ち望んでいた。
だが、北の山に住むグリンチ(ジム・キャリー)は皆に恐れられ、
彼はなぜだかクリスマスを嫌っていると言う。
町の誕生1000年記念の式典が行われるが、グリンチはこれを混乱させる。
娘シンディはグリンチがいい人ではと考え、調査する事に。
彼を知る者によれば、子供の頃は普通の赤ん坊だったが、
誕生日がクリスマスで誰にも祝われず。8歳の時にマーサにプレゼントするが、
皆にからかわれて以来、姿を消したのだ。
千年祭の代表を選ぶ事になり、シンディはグリンチを指名。
代表になる気だった市長は、グリンチが山を下りるはずがないと言う。
グリンチは式典に現れるが、皆に歓迎されて困惑。
マーサに求婚する市長にも嫉妬して大暴れ。市長はシンディ一家の責任を追及する。
一方、グリンチはサンタに扮して、皆のプレゼントを奪う。
だが人々はプレゼントがなくても楽しそうで、大事な物は別にあると悟る。
反省したグリンチは、捨てる気だったプレゼントを回収して、再び町へ返す事に。
警官も謝罪したからと放免し、マーサは市長の求婚を拒否してグリンチを選ぶ。

 と言うわけで、ほのぼのとした雰囲気を狙っていながら、
主人公が、何しろメイクしてもジム・キャリーなので
彼の独特のペースで振り回されるのは毎度の事。
どうせなら、もっとこてんぱんに皆を懲らしめてほしかったが
意外に悪いのは市長だけで、
他は人のいい人ばかりで特に恨まれもせず。
あの女の子が、なぜグリンチにずっと惹かれていたかもわからなければ
急に改心したのもわからない。
アンソニー・ホプキンスがナレーター。音楽はジェームズ・ホーナー。

TV放送 2002/11/04 BS05 2100-2257
 

狂っちゃいないぜ!(1999年米)

 管制官のニック(ジョン・キューザック)は、1日に7000便を扱う。
ストレスのたまる仕事で、なかなか復帰できない者も。
新入りのラッセルは変わり者で、危なかしい誘導をするが、
定刻を守ると上司パットは評価している。
ラッセルの妻メアリー(アンジェリーナ・ジョリー)は驚く美人で
だが、ラッセルは彼女をほったらかし。ついついニックは浮気してしまう。
浮気はばれるがラッセルは冷静。それに対しニックは、
ラッセルと妻コニーの浮気を疑うようになる。
彼の乗る機が乱気流に巻き込まれ、ラッセルの仕業と思いこみ激怒。
ケンカになりそうになるが、爆弾騒ぎがあり、ラッセルが手際よく処理する。
その後ラッセルは姿を消し、一方ニックはショックで仕事ができなくなる。
ラッセルを見つけ出したニックは、旅客機に飛ばされると言うラッセルのやり方をまね
吹っ切れて現場に復帰。妻コニーとも仲直りする。

 と言うわけで、管制官を主役にした航空機もので、
最初の内こそ、多くの旅客機を裁く描写が圧倒されるが、
途中からニックが取り乱すばかりで、見ていてちょっとつらい。
アンジェリナ・ジョリーはあり。

TV放送 2001/06/02 BS05 1615-1820
 

グレイストーク/ターザンの伝説(84)

監督 ヒュー・ハドソン

 1885年。グレイストーク伯爵(ラルフ・リチャードソン)の息子ジョニー夫婦は
旅行へ出るが、嵐で船は沈没し、ジャングルで生活する事に。
息子のジョンが生まれるが、母親は病気で死亡。ジョニーも猿に襲われて死ぬ。
ジョンは猿に育てられるが、次第に他の連中との違いに気づく。
英国人が植物採集のため、この地を訪れ、ジョニーらがいた事に気づく。
彼らは部族の襲撃を受け全滅。ガイドのダルノー(イアン・ホルム)だけが生き残る。
猿族の王者となったジョン(クリストファー・ランバート)は、ダルノーを看護。
ダルノーは彼に言葉を教え、両親が人間である事を教える。
やがて、彼はグレイストークの屋敷へ。伯爵は彼を孫と確信する。
姪ジェーン(アンディ・マクドウェル)が彼の家庭教師に。
童心が戻った伯爵は、ふざけて階段から転落死する
続いて、博物館でおりに入れられた父猿と再会。共に逃げるが、父猿は射殺される。
ジョンは、自分の家はここではないと考え、ジャングルへ戻る事を決意。
ジェーンが見守る中、彼は密林へ消えいてった。

 というわけで、初めてのリアルなターザンもの。格式すら感じられる。
ジャングルのシーンは、セリフがないのでわかりづらいが、仕方がない。
続編企画もあったはずだが、どうなったのか。
ジェーンの婚約者エスカーにジェームズ・フォックス。
でも、TVでは彼の登場シーンのほとんどがカットされていた。

TV放送 92/07/02 08CH 02:50-04:36
 

グレイティスト(2009年米)

アレン・ブルワー 教師(ピアース・ブロスナン)
グレース アレンの妻(スーザン・サランドン)
ベネット アレンの長男。事故で死亡
ライアン アレンの次男
ローズ ベネットの恋人
ジョーダン 事故の相手。
アシュリー ライアンとセラピーで知り合う

 アレンとグレースの夫婦は、事故で長男ベネットを失う。
アレンは努めて平静を装うが、グレースは死の寸前のベネットの様子を知りたがり、
事故を起こしたジョーダンの病室に通い続ける。
そんな中、ベネットの恋人だったローズが訪ねてくる。
彼女はベネットの子供を妊娠しており、アレンらに頼ってきたのだ。
アレンはローズを居候させる事に決めるが、グレースは否定的だ。
ローズは育児日記に父親について書くため、グレースにいろいろ質問。
片思い期間が長く、付き合い始めてすぐに事故に遭った為、
ローズはベネットについて知らない事が多いのだ。
アレンはベネットの話を嫌がり、一方グレースは話したがる。
グレースはアレンが悲しんでいないと責め、子供はほしくないと言い出し、
それを聞いたローズは出ていってしまう。
アレンがベネットの部屋を掃除させた為、グレースは怒り出し、
ストレスが頂点に達したアレンが倒れてしまう。
ジョーダンの意識が戻り、面会したグレースは、
死の寸前、ベネットがローズを心配していたと知る。
自身に助けを求めていたものと思ったが、そうではなかったのだ。
アレンもまたベネットを助けられなかったと悔やんでいると知ったグレースは、
即死だったと伝える。
アレンはローズを探すべきと言い、家族で探し回る事に。
事故現場で彼女を見つけるが、崩壊した家族とはいたくないとローズは逃げ出す。
グレースは今までの態度を詫び、一緒にいたいと告げる。
ローズが産気づいた為、病院に向かう道中、
家族はベネットの思い出について色々教える。
最初に語った言葉を聞かれると、夫婦は揃ってワオだったと答えるのだった。
やがてローズは娘を産み、ルビーと名付けられた。

 と言うわけで、ピアース・ブロスナンの人間ドラマ。
ブロスナンとスーザン・サランドンの夫妻は、事故で長男を失う。
サランドンは事故の相手に会い、
息子が死の寸前に自分に救いを求めたはずと言う答えを得ようとする。
ブロスナンは内面では息子の死にショックを受けているが、外では気丈に振る舞う。
そんな中、息子の彼女が現れ、妊娠していると告げて居候する事に。
ブロスナンは彼女にやすらぎを得るが、逆にサランドンは不快に感ずる。
グレイテストとは、優等生だった長男の事で(たぶん)、
彼の死で家族がバラバラになりかけるが、彼への愛で再び結束。
そこに当人はいないが、その彼女と子供が加わると言う訳。
ツボな要素が満載で、最初から最後までやられっぱなしになりそうだけど、
そこまでは行かない。見せ方が悪いのか、こっちの見方が悪いのか。

TV放送 2014/07/19 ムービープラス 1830-2013
 

クレイマー、クレイマー(79)

 テッド(ダスティン・ホフマン)とジョアンナ(メリル・ストリープ)の
クレイマー夫妻は結婚8年目だが、ジョアンナが突然家を飛び出していった。
息子ビリーはおいたままで、しかたなくテッドは朝食作りに悪戦苦闘。
一大事にうろたえるが、上司は仕事での失敗を許さない。
ジョアンナから生きがいを探したいとの手紙が届く。
テッドは、彼女の持ち物をすべてしまって育児に専念するが、うまくいかない。
ビリーは、自分のせいでジョアンナが出ていったのかと心配する。
ようやく育児になれてくるテッドだが、ビリーがジャングルジムで負傷。
友人のマーガレットに、万一の時は母になってくれと頼む。
ジョアンナより連絡があり、ビリーを引き取りたいと言い出してきた。
法廷は母親に同情的で、しかもテッドは解雇されてしまい、必死に職探し。
裁判でジョアンナは母親の必要性を主張。
マーガレットは、いまやテッドは最高の父親だと弁護するが聞き入れられない。
テッドは、今の家庭を崩したらもう戻せないと主張。
だが、ジャングルジムの件等が追及され、裁判はジョアンナの勝ちとなる。
ビリーを証言台に出すことは避けたいので、上告は断念。
今日でお別れとなり、泣くビリー。
だが、現れるジョアンナは、2人を引き裂く事はできないと言うのであった。

 というわけで、メリル・ストリープがついでみたいな役で、活躍が少なかった上に、
自分を探すと言う不明な理由で出ていったが、いかにもありそうな感じ。
かつては離婚を勧めたマーガレットが、テッドの父親の資格に気づいて
逆に弁護するあたりが泣かせどころか。
だが、むしろ泣かせる映画と言うよりは、現代の深刻な問題の方がテーマと見るべき。

TV放送 92/03/22 BS11 19:20-21:06
 

グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札(2014年仏米ベルギー伊スイス)

グレース・ケリー モナコ公妃。元女優(ニコール・キッドマン)
レーニエ公 (ティム・ロス)
タッカー神父 相談相手(フランク・ランジェラ)
アントワネット レーニエの姉
ジャンシャルル アントワネットの夫
マッジ 秘書
ヒッチコック 映画監督
ドゴール大統領

 1961年。映画監督のヒッチコックは、
モナコ公妃となったグレース・ケリーと再会。新作「マーニー」の企画を持ちかける。
その頃レーニエ公はフランス企業から税金を徴収。
報復にドゴール大統領は禁輸措置をとり、モナコは窮地に陥る。
グレースの映画復帰の話が漏れ、批判の声が上がる。
秘書マッジが流したのだが、黒幕はわからない。
ドゴール大統領暗殺未遂があり、各国はフランスに同情的に。
即位を狙うレーニエの姉アントワネットが、ドコール陣営と通じていたと判明。
グレースは映画の話を断り、赤十字の舞踏会を開催すると、各国に招待状を出す。
アントワネット夫婦は追放されるが、最後の仕事としてドゴールを招待させる。
グレースは、舞踏会で愛を訴えるスピーチをして喝采を受ける。
人々がグレースの味方に付いたと気づいたドゴールは、封鎖を解除。
グレースは女優復帰をしなかった。

 と言う訳で、モナコ公妃となったグレース・ケリーを主役にした
サスペンスフルなドラマ(?)
夫は公務に忙しく、寂しい日々を送るグレースは、
ヒッチコックから新作への出演を依頼されて迷う。
(マーニーのティッピ・ヘドリンがやった役)
一方、モナコはフランスによる締め付けで国家崩壊の危機に陥っていた。
この事態を解決したのがグレースだったと言う、おとぎ話みたいな展開。
雰囲気的には、ダイアナ妃を扱ったクイーンとダイアナを足して2で割った様な印象。
グレースを演ずるニコール・キッドマンには、本物ほど優雅な雰囲気がなく、
ニコールにしか見えない点も難。

TV放送 2015/10/11 WOWOW 2100-2242
 

グレート・スタントマン(78)

監督 ハル・ニーダム

 フーパー(バート・レイノルズ)は、アクション映画のスタントマン。
危険なスタントが続き、恋人グエン(サリー・フィールド)は体が心配。
彼女の父ジャッコーも、元スタントマンだ。
有望な若手スタントマンのスキー(ジャン・マイケル・ビンセント)が出てくる。
監督はスキーを気に入り、彼を起用。スタントシーンの追加を決定する。
フーパーはヘリからのジャンプで腰を痛め、ヘタをすると体がマヒすると警告される。
大地震の中を車がすりぬけるシーンが追加され、
ラストには崩れた98メートルの橋を飛び越す事となる。
フーパーは、これを最後に引退を決意。
だが、ジャッコーが脳溢血で倒れ、このジャンプも辞退。だが、説得されてやる事に。
撮影が始まり、崩壊する建物の中をすり抜ける。
橋が爆発し、ジャンプ直前に、スキーがためらう。だが、決断してついに成功する。

 というわけで、バート・レイノルズのトランザム7000の親戚のような話。
しかし、物語としてはいまいちで、撮影中の映画もけったいな作品。
見せるスタントも、もりあがらない。

TV放送 92/10/03 12CH 02:30-04:25
 

グレート・レース(65)

監督 ブレーク・エドワーズ

 あらゆるスピード記録を持つ冒険家レスリー(トニー・カーチス)は、
ニューヨーク・パリ間のレースを提案。フェイト教授(ジャック・レモン)も参加。
さらに取材目的で記者マギー(ナタリー・ウッド)も参加する。
カルパニア国の男爵一味は、教授とレスリー皇太子をすり替え、
意のままにしようとする。陰謀に気づいたレスリーらが妨害。
レースは再開。レスリーとマギーはキスするため、ゴール直前で停止。
それを抜いた教授の優勝となるが、不満に感じ、再びニューヨークへレースする事に。

 と言うわけで、コメディタッチのレースもの。
教授と助手マックス(ピーター・フォーク)がマヌケな妨害を続けるが
レスリーはそれに全然気づかず、しかも邪魔されないと言う展開。
そんな奴のくせに、最後にはお情けはいらんとか言って、困ったものだ。

TV放送 96/10/04 08CH 02:15-**:**
 

クレオパトラ(63)

 紀元前48年。ローマの将軍シーザー(レックス・ハリソン)はエジプトへ。
プトレマイオス王は、姉クレオパトラ(エリザベス・テーラー)を追放していた。
絨毯に隠れてクレオパトラが現れ、自分を王にするよう命ずる。
シーザーはエジプトの軍船を焼き討ちし、プトレマイオスを追放。
クレオパトラは、シーザーの息子を生む。
だが、シーザーはブルータスらの謀反により殺され、
彼の右腕アントニー(リチャード・バートン)は、オクタビウスを皇帝にすえる。
その後の2年間に、ブルータスらの暗殺者を処分。
権力を得るため、オクタビウスの姉オクタビアと結婚。
だが、クレオパトラへの愛を捨てきれず、
シーザーの息子シーザリオンを後継者としたため、オクタビウスは激怒。
アクチュト海上の戦いで、アントニーは策略にはまり、形勢は不利になる。
逃走するクレオパトラを追って、アントニーは兵を見捨ててしまう。
アントニーはクレオパトラの説得で、再び戦線に戻る。
再び、オクタビウスとの戦いとなるが、
腹心ルフィオ(マーチン・ランドー)らはアントニーが寝ている間に戦い、全滅。
その後は、録画されていなかった……。

 というわけで、ノーカットで見ると4時間もかかるらしい作品。
当時映画史上最大の製作費がかかったと言うだけあって、
むやみにでかいセットや、むやみに多いエキストラ。
しかし、これと言った戦闘シーンもなく、クレオパトラを悪女として描くこともなく、
ただひたすら、アントニーのふがいなさばかりが目につく。
5分ほどのズレで、ラストまで見られなかったが、
史実等から考えて、あの後2人は自殺したようだ。
いまさら4時間分をビデオ等で見る気は起こらないし……。

TV放送 91/11/06 08CH 03:05-05:28
 

紅の翼(1954年米)

ダン・ローマン 副機長(ジョン・ウェイン)
機長 (ロバート・スタック)

 副機長のダンは、機長が生まれる前から飛んでいるベテランだが、
かつて事故で1人だけ生還した過去があった。
様々な客が集まり、旅客機は離陸するが、嵐の中、翼から出火。
タンクが破裂し燃料が減っている為、カリフォルニア沿岸までたどりつけそうもない。
ダンは乗客に着水について説明。
計算の結果、11分時間を短縮すれば、着陸できると判明。
機長は着水するつもりだが、海は荒れており危険だとダンが説得。
機長は着陸を決断し、燃料ギリギリで無事着陸するのだった。

 と言う訳で、飛べない豚はただの豚と言う話。
ジョン・ウェインがかつて事故を起こした副機長に扮する。
機長はロバート・スタックで、ウェインの方が経験的に上。
彼らが乗る機に異常が発生し、苦闘の末、無事着陸させると言う展開。
その機にいろんな乗客が集まってくると言う、
エアポートシリーズの先輩みたいな話だが、
ウェインの存在感がありすぎて、乗客たちはほぼ印象に残らない。

TV放送 2015/02/20 ザシネマ 0230-0457
 

グレムリン(84)

監督 ジョー・ダンテ

 珍発明家ランドは、中華街奇妙な動物モグアイを強引に買う。
モグアイを買うためには3つの約束が。1つは、光に当てない。
2つ目は、水をかけない。そして3つ目は夜12時以降に食事させない事だ。
息子ビリーは、ギズモと名づけかわいがる。
彼はピート(コリー・フェルドマン)に見せるが、うっかり水をかけてしまう。
すると、背中から玉が飛び出し、数匹のモグアイが。ランドはペットになると喜ぶ。
続いてうっかり夜中に食事を与える。すると、翌朝にはモグアイたちはさなぎに。
研究室ではハンソン先生が、家では母が、さなぎからかえった怪物に襲われる。
ビリーが急行するが、逃げだした怪物はプールに飛び込み、どんどん増殖。
外国製品にはグレムリンがいると言うパットおじさんも襲われ、町中で被害が。
ビリーは恋人ケイト(フィービー・ケイツ)を救出。
グレムリンたちは映画館に集結。白雪姫を見て大合唱。ビリーは劇場を爆破する。
だが、ボスのストライプがスーパーへ逃げる。ビリーが追うが逆に襲われる。
ストライプは銃を乱射。だが、急行したギズモが窓を開き、溶けていった。
中華街の老人が現れ、モグアイを引き取る。人間は自然の摂理さえ曲げると言って。

 と言うわけで、何か悪さをしでかす象徴的なグレムリンが、町で暴れる話。
人間はすぐに自然の摂理を忘れると言う教訓があるが、続編の方ができはいい。
ビリーの働く銀行の取締役ジェラルドに、ジャッジ・ラインホルド。
保安官の助手は、「48時間」の刑事や「ビバリーヒルズコップ」の悪役。

TV放送 92/12/27 10CH 21:02-23:06
 

というわけで、今度は「グレムリン2」(90)を見た。

 困ったことに今年の夏の映画としては
一番期待していなかったこれが一番面白かった。
(ロボコップはまだ見てないけど。あと、「アパッチ」というのは
ヘリ版トップガンという気がしてきて心配になってきた)

 あいにく前作は未見で筋も大まかにしか知らないが、こういうことだ。
1984年。郊外に住む主人公ビリー(演ずるは知らないやつ)の父親は
チャイナタウンからギズモという珍しいペットを買ってきた。
しかし、このギズモを買うには3つの規則があったのだ。
 @ 水をやってはいけない
 A 日光に当ててはならない
 B 真夜中過ぎに食べ物をやってはならない
だが、この規則は次々と破られ、
ギズモからグレムリンという得体の知れない生物が大量発生。
街が無茶苦茶になるという話だ。

 それから6年。ギズモを売っていたチャイナタウンの老人は死に
地区の不動産王であるクランプ氏のチャイナタウンタワー建設のため
老人の店は壊された。前作のラストで再び老人に引き取られたギズモは
あわてて逃げだしたが、謎の男たちにつかまってしまう。
彼らはクランプ氏の超高層ビルに入っている遺伝子研究所の所員だ。
この遺伝子研究所の所長がクリストファー・リー。
ドラキュラ俳優として有名だが、その他にもフランケンシュタイン、ミイラ男から
007の悪役までB級っぽい役柄はだいたいこなした男だ。
この研究所がいかにもあやしげで、
遺伝子をいじって生物体系を崩してしまうこともおそれない連中だ。
所員自体クローンとしか思えない。
こんな連中がギズモの解剖を希望しないわけがなかった。

 一方、ビリーはこの超高層ビルでクランプ氏の会社で働いていた。
彼はデザイナーとしてチャイナタウンタワーのイメージ図をかいていたが
女上司からいちいちケチをつけられて面白くない。
ところが、この絵を見たクランプ氏がベタボメしたため、
女上司は将来を考えてビリーに接近。
かたや、ガールフレンドのフィービー・ケーツは(役名は忘れた)
同じビルで観光客の案内嬢をしているが、
ビリーが女上司と食事に行ってしまったので面白くない。

 ビリーはメールボーイがギズモの口癖のような歌を口笛していたことから
ギズモが研究所にいるということを知る。
研究所の連中がデタラメにギズモをいじれば、6年前の二の舞は間違いない。
彼は何とかギズモを連れだしたが、女上司に食事に誘われているので
とりあえずフィービー・ケーツにギズモの保護を頼む。

 だが、その間にすでにギズモは作業員が水道をいじったことから
水を浴びてしまっていた。
とたんに、ギズモの背中から4つのボールのような卵が飛び出した。
そこから現れた4匹のグレムリンはギズモに外見は似ているが性格は大違い。
ギズモを通気孔にとじこめてグレムリンたちは勝手なことを始めた。
そこへかけつけたフィービー・ケーツは
ギズモによく似ている1匹をギズモだと思って連れ帰る。
しかし、どうも様子がおかしい。

 何とか食事から抜け出してかけつけたビリーはそれを見てがくぜん。
これはギズモじゃない!
あわてて2人はビルへ引き返すが時すでに遅し。
サラダバーやアイスクリーム屋にグレムリンたちは現れて腹いっぱい食っている。
時刻はすでに深夜0時をすぎている。グレムリンは変態を始めた。
あわててビルを閉鎖しようとするビリーだが
このビルは「ダイハード」のあのビルのように監視装置がしっかりしていて
ビリーはつかまってしまう。
翌日、フィービー・ケーツによって保釈されるが、
その時にはビルのいたるところにグレムリンが現れていることは
まだ誰も気づいていなかった。

 ビリーは保安課へ行ってビルの閉鎖を要請するが、誰も聞いてくれない。
しかし、コンピュータの中からグレムリンが出現して事態は急変。
奴らの唯一の弱点は強力な光だ。
料理番組を録画しているテレビスタジオにもグレムリンは出現。
ビルはパニックになるが、見学にきていた変な日本人は番組の一部だと思いこむ。
自分のホラー番組を深夜に回されてくさっていたドラキュラ役者は
これこそチャンスとその扮装のままで、
このあやしい日本人をカメラマンにして事件を中継。
中に入ることのできない他局を出し抜く。

 一方、グレムリンたちは遺伝子研究所に潜入。
ここにはいろいろな怪しげな薬品があるのだが、
みんなでたらめに飲むものだからたいへん。
野菜の素を飲んだグレムリンは顔に野菜がなってしまうし
脳みその素を飲んだグレムリンは妙に頭がよくなり、人間の言葉を話し始める。
おかげでドラキュラ役者はグレムリンへのインタビューに成功。
電気の素を飲んだグレムリンは
昔のSF映画「禁断の惑星」のイドの怪物のように
電流状になって電話の中に閉じこめられてしまう。
コウモリの素を飲んだグレムリンは羽根がはえだした。
頭のよいグリムリンはこいつに日焼け止めクリームを塗ってしまったため
こいつは日光も平気になってしまった。
窓にバットマンマークを残して外へ飛び出したこのグレムリンは
旅行にきていた前作にも出た(らしい)ビリーの叔父夫婦を襲うが
叔父はこいつをセメントの中にぶちこむ。
グレムリンは何とか脱出するが、ビルの壁面で彫刻のように固まってしまった。
きわめつけはクモの素を飲んだグレムリンで、バカでかい足がはえて
まるで「エイリアン2」のママエイリアンのようだ。

 途中でフィルムの調子がおかしくなって、直ったかと思ったら
またおかしくなるという実にリアルな感じで映画がストップしてしまったが
実はこれも映画のうちで、
「グレムリン2」を上映中の映画館がグレムリンに占拠されたとの設定。
「前作よりひどい」と怒って帰る親子連れがいるなど楽屋落ちも強烈。
グレムリンたちはHな映画を上映するが、
客席にいたハルク・ホーガン(当然、本人)がわざわざシャツを破って
「さっさと続きをやれ!」と叫んだら元に戻った。
その他にも、前作のビデオの評論をする評論家の役で
監督のジョー・ダンテ自身が登場して
「こんな化け物が人間をおどかす話なんてとんでもない」と言っていると
グレムリンたちに襲われるシーンもある。

 クランプ氏は秘書が突然いなくなったので事態にようやく気づいた。
その直後、グレムリンに襲われるが、シュレッダーに落として回避。
ビリーと保安課長の3人で何とか事態を打開しようと考える。
しかし、いつのまにか保安課長はメスのグラマーグレムリンにほれられてしまって
トイレでキス攻撃を受ける。
クリストファー・リー博士は
自分の開発したいかなる動物でも倒せるという銃を使おうと提案するが
その銃もグレムリンに奪われていた。
まるで「ダイハード」のガラスぜめのシーンのように逃げ回るビリー。
何とか逃げた彼はクランプ氏とともにグレムリン撃滅作戦を考える。
ビル内の時計を3時間進めておけば、日の入りとともに奴らは外へ出る。
そうすれば、一網打尽。そのためには、差し込む日光を隠さなくてはならない。
クランプ氏はその作戦を指示するため、秘密の出口から外へ出る。
ビリーの叔父は逆にそこからビルの中へ入ってきた。

 ビリーは不意を襲われて歯医者のイスに縛りつけられ、
「マラソンマン」のダスティン・ホフマンのように
今にも虫歯でない歯に穴をあけられようとしていた。
ビリーは叔父に助けられるが、フィビー・ケーツとビリーの女上司が
ママエイリアンもどきグレムリンに狙われていた。
そこへそれまでいじめられてきたが、
特訓をつんでテレビで見た「ランボー」のマネをして弓矢を作ったギズモが現れる。
ギズモによって助けられたフィービー・ケーツたちとビリーたちは合流。
グレムリンたちは集まって「ニューヨーク・ニューヨーク」を大合唱。
フロアを埋めつくしたグレムリンたちは大はしゃぎ。
手に入れたカメラのフラッシュを浴びてとたんにホネになってしまうものも。
外ではクランプ氏が作戦を指揮しているが、
1、2の3でビルを隠した幕をはずそうとした途端に暗雲が……。
万事休すと思ったビリーは最後の手段として
ホースでグレムリンたちにかけてはならない水をかけはじめた。
増殖を始めるグレムリン。
しかし、ビリーは電話に閉じこめられていたグレムリンを放出。
フロアに集まったグレムリンたちは一斉にとけていく。
中にはオズの魔法使いの扮装のグリムリンも。
(オズの魔法使いはラストで水にとけてしまったというのは
アメリカでは知らない者はいない常識である)

 クランプ氏はもともとビルは保険に入っていたのでまったくめげていない。
それどころか、この事件で活躍したビリーや女上司やドラキュラ俳優達を
優遇させるのであった。
しかし、その頃、上の方の階ではまだ1匹だけ残ったグラマーグレムリンが
保安課長をキス攻撃していた。

 というわけで、劇場には子供連れが多かったが
ランボーはともかく、次々と出るパロディはパンフにも説明してなかったし
ちと難しいのではないかと思ったが、他人のことはどうでもいいらしい。
(ダイハードや禁断の惑星は私が「あ、これは似てる」と思っただけで
製作者が意識していたかどうかは知らない)
何と言っても後々まで残るのが、途中の映画館占拠のシーン。
さすがにみんなだまされていた。(私も)
マジに見てしまうと、ああいうのはふざけすぎなのだが
私などは、してやられたという印象でくやしくてならない。
ストーリーとしてはそれほど目新しいという感じではないが
途中からのやりたい放題のさまは痛快。
(楽屋落ちなどのふざけぶりもグレムリンと同調している)
フィービー・ケーツをもっとひどい目にあわせる
サディスティックなシーンがあってもよかったような気はするがまずは及第点。
ただ、これも前作を見なかったからこそ、楽しめたのではないかという気もする。

<<訂正>>

 「グレムリン」を酷評する評論家を
監督のジョー・ダンテ自身と書いたが
実際にはジョー・ダンテは別の場面に登場しており、
この評論家は実際に辛口で知られる評論家の人がやっていたようだ。
その他、「ビバリーヒルズコップ」のジョン・アシュトンが
グレムリンに水をかけてしまう職員の役で出ていたようだが
それにはまったく気づかなかった。
 

グレンとグレンダ(53)

 刑事は女装癖の男の自殺が理解できず、権威のオルトン博士に聞く。
博士はグレンと言う女装癖の男の話をする。
グレンはバーバラと言う婚約者がいたが、グレンダとして女装。
悩むがバーバラに打ち明け、バーバラがグレンダの代わりに。グレンダは消えた。

 と言うわけで、史上最低の監督と言われるエド・ウッドの第1作。
女装癖を扱った話で、よくわからない演説が続いたりするが、割とマトモ。
狂言回しでベラ・ルゴシが出演。マーチン・ランドーはよく似てる。

TV放送 97/04/16 BS05 01:10-02:30
 

グレン・ミラー物語(54)

 仕事がなく質屋通いを続けるグレン・ミラー(ジェームズ・スチュアート)。
編曲の才能が認められ、ポラックの楽団に。だが、勉強するためニューヨークに残る。
大学時代の恋人ヘレンを呼び出し、彼女と結婚。
楽団の仕事が続くが、ヘレンの夢を捨てるなとの言葉で、勉強を再開する。
宿題で作曲した「ムーンライトセレナーデ」はいい曲だったが、
派手なショーに使われて台無しに。バンドを持つ必要を感じ、結成。各地で公演する。
だが、人気はいまいち。解散の危機に陥るが、シュリブマンと言う人物が投資。
トランペッター負傷のため、「ムーンライトセレナーデ」をクラリネットに編曲。
これが独自の音楽を作るきっかけとなり、彼の曲は次々記録的なヒットとなる。
やがて、彼は軍に志願し、各地で慰問公演をする。
クリスマスにヘレンに曲を贈る約束するが、飛行機事故で死亡。
ラジオからはヘレンのために作った「茶色の小瓶」が流れた。

 と言うわけで、後半は有名な曲が目白押し。
「真珠の首飾り」「ペンシルバニア6−5000」「タキシードジャンション」
「セント・ルイス・ブルース・マーチ」「イン・ザ・ムード」
「アメリカン・パトロール」等だが、題名だけではどんな曲かわからないものも。
曲がいいのでいい気分になれる。ルイ・アームストロングが当人役で登場。

TV放送 94/02/11 BS11 22:00-24:00
 

黒いオルフェ(59)

 鉄道員の青年オルフェは、恋人ミラと結婚する予定だ。
隣人の所へ、ユリディスと言う女性が男から逃げてくる。
伝説では、オルフェとユリディスは恋人のため、2人は運命的なものを感じる。
だが謎の仮面の男に追われ、ユリディスは感電死する。
さらに嫉妬したミラに石をぶつけられ、オルフェは崖から転落する。

 と言うわけで、元ネタの伝説は知らないが、
全体としてロミオとジュリエットみたいな感じ。
何となく悲劇的な結末になりそうな雰囲気があって、
その通りになるので衝撃はあまり受けない。

TV放送 2000/05/01 12CH 0045-****
 

黒いジャガー(71)

 私立探偵シャフト(リチャード・ラウンドトリー)は
組織のボス、バンビーに娘マーシーが殺された事件の捜査を依頼される。
シャフトの元相棒ベンが疑われるが、結局は協力して捜査する事に。
誘拐犯は取引を持ちかけるが、隠れ家へ乱入。撃ち合いで娘を救出する。

 と言うわけで、黒人版007のように聞いていたので見たが
ただの私立探偵で、物語の方も何だかパッとしない。
シリーズ化された上、最近もリメイクされたりしたがピンと来ない。

TV放送 2000/02/15 BS05 0000-0145
 

シャフト(2000年)

 シャフト刑事(サミュエル・L・ジャクソン)は店員トレーが殺害した事件を調査。
黒人を差別するウエイドJrの仕業とにらみ逮捕するが、彼は保釈されてしまう。
2年後。麻薬課勤務になったシャフトは、組織のボスピープルズを罪を着せて逮捕。
続いて、再び姿を現したウエイドも逮捕。同じ牢に入れ、二人は意気投合する。
保釈中に姿を消したにも関わらず、裁判長(パット・ヒンクル)は再び保釈。
ウエイドはピープルズに、目撃者ダイアンの捜索を依頼。
警官ジャックらに手を回し、シャフトを尾行させる。
だが、ウエイドが渡そうとした金をシャフトが奪い、
ウエイドはピープルズに使われるハメに。
ダイアンの電話を盗聴し、居場所を突き止める。だがピープルズらに追われ
撃ち合いでピープルズの弟と、ダイアンの兄が死ぬ。シャフトはダイアンと逃走。
ダイアンはウエイドのトレー殺害を目撃したと言う。
ピープルズが襲撃し、ダイアンは捕らわれるが、隠し持った銃で射殺。
裁判でダイアンは証言しようとするが、トレーの母がウエイドを射殺してしまった。
シャフトは警官を辞め、私立探偵する事を決意する。

 と言うわけで、「黒いジャガー」のリメイクで
オリジナルの主役リチャード・ラウンドトリーも割に目立つ役で出ている。
当時は黒人が主役のアクションが少なくて重宝されたようだが
映画としてはあまり面白くなかったのに対し
本作はシャフトのはみ出しぶりがそこそこ面白い。
とは言え、物語は何やら悪役やら追われる人やら、いろんなところへ描写がウロウロし
感情移入しにくいと言うか、シャフトの事を忘れそうな時もある。
黒人を差別しているはずの男が、黒人のボスと手を組んだり
最後に犠牲者の母に射殺されたりする展開も
部分的に見ると面白そうなシーンだが、全体としては変な感じ。

TV放送 2002/05/26 BS05 2000-2145
 

黒い絨毯(54)

 1901年。南米。ジョアンナは、まだ会った事のない夫に会うためジャングルへ。
ここに屋敷をかまえるライニンジャン(チャールトン・ヘストン)は、
開発の仕事で忙しく、結婚式にも行けなかったのだ。
自尊心の強い彼は、ジョアンナが結婚の経験がある事に抵抗。彼女を帰す事にする。
だが、動物に異変が起こり、山を真っ黒にする兵隊アリ、バラブンダが迫っていた。
何億匹もおり、襲われた者は白骨にされ、止める方法はない。
だが、ライニンジャンは家を守る事を決意。ジョアンナも残り、彼女への愛に気づく。
猛威に塀の中に追い込まれ、家具に至るまで、あらゆるものを燃やす。
燃やすものがなくなり、ライニンジャンは水門に爆弾をセット。
爆発による濁流で、バラブンタは流され、ランニンジャンは無事帰還する。

 というわけで、昆虫猛威ものの1つだが、前半はちと雰囲気が違う。
でも、ダムを爆破しても、たいして水は流れず、あんなもので全滅させられたのか?
むしろ、ライニンジャンが濁流の中で平気なのが不思議。ジョージ・パル製作。

TV放送 92/07/16 08CH 03:05-04:40
 

クロウ 飛翔伝説(94)

 エリック(ブランドン・リー)とシェリーは、結婚式の前日不良たちに襲われ死ぬ。
1年後、カラスがエリックの魂を呼び戻し、不死身になった彼は、
不良たちを1人ずつ倒し、復讐を遂げる。
一味の黒幕は、仲のよい少女サラを人質に。カラスも奪われ、エリックも力を失う。
男と対決するが、エリックはシェリーの死の苦痛の記憶を与え、男は転落死。
シェリーが迎えに来て、エリックは安らかに眠る。

 と言うわけで、ブルース・リーの息子ブランドンが父に続いて謎の死を遂げた作品。
実弾が混ざってたとの事だが、映画の内容も遺作にふさわしい内容。
不死身ぶりがなかなか小気味いいが、悪役たちの関係がわかりづらい。

VHS
 

クロウ2(96)

 ユダたちが支配する暗黒の町で、息子を殺されたアッシュは、
自らも殺されるがカラスの力で甦り、一味に復讐する事に。
次々一味を倒すが、アッシュ自身は不死身だ。
ユダはアッシュの秘密に気づき、カラスを殺しの血を飲んで自らも不死身に。
だがカラスの大群がユダを連れ去って倒す。

 と言うわけで、死んだのになぜかカラスの力を得た男が復讐をする話。
事故死したブランドン・リーの遺作の続編だが、実際にはほぼリメイクで
出演者に知っているやつがいないと、何だかなと言う感じだ。

TV放送 98/03/07 BS05 22:00-23:30
 

クロエ(2009年米カナダ仏)

キャサリン 女医(ジュリアン・ムーア)
デビッド 教授。キャサリンの夫(リーアム・ニースン)
マイケル・スチュアート キャサリン夫婦の息子
クロエ・スウィーニー 娼婦(アマンダ・サイフリッド)

 キャサリンは、大学教授である夫デビッドの為にサプライズの誕生パーティを企画。
だが、デビッドは飛行機に乗り損なったと称して間に合わず。
おまけに学生ミランダからメールを受けたと知り、夫が浮気していると考える様に。
知り合った娼婦クロエに頼み、デビッドを誘惑してもらい、反応を見る事にする。
数日後、クロエはデビッドに抱かれたと報告。
キャサリンは動揺し、やり場のない感情をクロエにぶつける様に愛し合う。
帰宅したキャサリンは、逆にデビッドに浮気を疑われ口論に。
デビッドに学生からメールはもらっても、浮気はしていないと言われ困惑する。
一方、クロエはキャサリンの職場に押し掛ける様に。
キャサリンは金で解決しようとするが、クロエは別れたくないと言う。
クロエが息子マイケルに接近するに至り、キャサリンはデビッドと3人で会う事に。
だが、デビッドはクロエを見ても初対面の様な様子で、
キャサリンはクロエが密会のウソをついていたと気付く。
クロエは退散し、キャサリンはデビッドに真相を告白。
互いの気持ちを知り、夫婦に愛が再燃する。
一方、クロエは一人で家にいるマイケルに強引に迫る。
帰宅したキャサリンは、クロエがいると知り、彼女を追い出そうとする。
クロエは、不要になれば捨てるなんて身勝手だとキスする。
その様子をマイケルに見られたキャサリンは動揺し、
その反動で押されたクロエは窓ガラスを割って階下に落ちて死ぬ。

 と言う訳で、リーアム・ニースンのサスペンス。
。。と思ったら、リーアムは脇役でした。
ジュリアン・ムーアは、夫リーアムの浮気癖を確信。
証拠をつかもうと、知り合った娼婦アマンダ・サイフリッドに接近させる。
その結果、やっぱり浮気していたと知ったジュリアンはショックを受け、
感情のはけ口としてアマンダとズーレーな仲に。。と言う訳。
見せ方がうまくないのか、真相は早い段階で察しがついてしまうが、
ひとひねりある悪女ものと言う感じ。
ところで、見所は女優陣の脱ぎシーンかも。
ジュリアンが歳の割に可愛いのに対し、アマンダが想定外の巨乳ぶりで驚かせます。

TV放送 2015/01/09 イマジカ 1900-2036
 

クローサー(2004年米)

ダン 売れない作家(ジュード・ロウ)
アリス・エアーズ NYから来た元ストリッパー(ナタリー・ポートマン)
アンナ カメラマン(ジュリア・ロバーツ)
ラリー 医師(クライブ・オーウェン)

 ロンドン。売れない作家のダンは、
NYから来た元ストリッパーのアリスに一目惚れするが、彼女は車にはねられる。
ダンは病院に同行し、それを機に付き合う事に。
ダンは本の為にカメラマンのアンナに写真を撮ってもらい、彼女とも親密に。
ネットでチャットしたダンは、アンナに扮して医師ラリーをデートに誘う。
水族館でアンナに会ったラリーは、
ダンにからかわれたと知るが、それを機にアンナと結婚。
アリスは、ダンがアンナに惹かれている事に嫉妬し出ていく。
アンナとすれ違うようになったラリーは、
ストリップバーでアリスを見かけ、ダンの相手と知りつつ話しかける。
ラリーはアンナとの離婚届にサインするが、
その前に寝たと知り、怒ったダンにラリーは、アリスを追うべきと言う。
ダンはアリスと再会。愛し合うが、アリスはラリーと関係した事を認め別れると言う。
ラリーはアンナと寄りを戻し、アリスはNYへ戻る事に。
ダンはアリスの本名がジェニーで、アリスは火事で人を助けて死んだ女性の名と知る。

 と言うわけで、ロンドンを舞台に4人の男女の人生が絡み合う話。
登場するのは売れない作家ジュード・ロウ、元ストリッパーのナタリー・ポートマン、
カメラマンのジュリア・ロバーツ、医師クライブ・オーウェン。
それぞれが偶然に出会い、ジュードがナタリー、
ジュリアがクライブと付き合う事になるが、もう片方とも。。てな展開。
ひっついたとか、離れたとか、寄りを戻したとかの煮え切らない展開に終始。
それでもナタリーのストリッパーぶりには特筆すべき物があり、
カットされたと言うヌードシーンがあったら、うっかり傑作とか言ってしまうかも。

TV放送 2006/08/22 WOWOW 2200-2343
 

クローバーフィールド HAKAISHA(2008年アメリカ)

ハッド ビデオ撮影者
ロブ・ホーキンス ハッドの友人。日本へ行く事に
ジェイソン ロブの兄
ベス ロブの恋人
マリーナ パーティの客

 暗号名クローバーフィールドというビデオに残された映像。
ロブは日本で社長となるため、お別れパーティを開催。
友人ハッドがその様子を撮影する。
突如、ものすごい震動があり、人々は逃げまどう。
巨大な生物が現れ、自由の女神は破壊される。生物に食われた者もいるらしい。
ロブの兄ジェイソンがさらわれ、恋人ベスが携帯で助けを求める。
一行は廃墟となったベスのマンションへ向かう事に。
地下鉄通路を移動するが、マリーナが小さな怪物にかまれる。
軍のキャンプに助けられるが、マリーナが血を吐いて死ぬ。
ロブらはベスを救出。軍のヘリで脱出するが、怪物に襲われて墜落。
ハッドもやられ、代わりにロブが撮影。
避難した橋が崩落し、映像が途絶える。

 と言うわけで、まるで自分が体感しているような、
見た事もない映像と言うので期待して見るが、
全体的な雰囲気は、ブレアウィッチプロジェクト。
あるいはわが日本の「大怪獣東京に現わる」。決して目新しい発想ではない。
かの映画では、怪獣が現れたと語るだけで、映像ではまったく出てこなかったのに対し
本作はけっこう怪物が写っちゃってるのが大きなマイナス。
「鳥」のジャングルジムのシーンのごとく、この手の演出では
観客に見せる情報を遮断しなくては意味がないと思うのだが、
そこがどうにも中途半端。
一方で、カメラで撮影しているという設定に引きずられ、どうもテンポが悪いのも難。
考えてみると、一歩引いてこのフィルムを保管した連中の世界で
怪物が退治されたのか、まだ生きてるのか想像させるのは面白いけど
全体の評価を覆すほどではない。

TV放送 2009/06/07 WOWOW 2000-2130
 

黒帯ドラゴン(1974年米)

ジョーンズ (ジム・ケリー)
シドニー バードの娘(グロリア・ヘンドリー)
バード ジョーンズの師匠
ステファノ 組織のボス
ピンキー ステファノの手下

 組織のボスであるステファノは、市民センター予定地を入手して儲けようと目論む。
だが、バードの空手道場が立ち退きを拒否した為、
彼に金を貸している手下ピンキーを手配。
ピンキーはバードを脅すが、誤って死なせてしまう。
道場の権利は、バードの娘シドニーが持つと判明。
バードの弟子で警察の協力者であるジョーンズとシドニーは、
ステファノの屋敷から金を盗み出し、ピンキーに返済。
はめられたと気付いた一味に襲撃されるが、
返り討ちにし、全員を警察につき出すのだった。

 と言う訳で、70年代に流行った黒人を主演に据えたアクション。
主役のジム・ケリーは、燃えよドラゴンで主役から3番目だった人。
相手役グロリア・ヘンドリーは死ぬのは奴らだの黒人初のボンドガール。
師匠の道場が組織に狙われ、ケリーが大暴れすると言う話。
単なる地上げなんだけど、微妙に話が入り組んでもどかしい。
ただし、燃えよドラゴンみたいな香港映画風ではなく、
アメリカ映画になってる点は好感が持てる。

TV放送 2016/02/01 ムービープラス 0500-06250
 

クローン(2001年アメリカ)

 2079年。ケンタウリ人が地球を攻撃し、政府は崩壊状態に。
ある日、特殊兵器開発局のスペンサー・オーラム(ゲーリー・シニーズ)は、
地球保安局ハサウェイ少佐にスパイ容疑で捕らわれる。
ケンタウリ人は人間のクローンを作り、自爆で議長を殺す計画らしい。
スパイから得た情報で、そのクローンがオーラムだと言う。
彼は否定するが、クローンは自覚がないと言う。
ハサウェイはスペンサーを処分しようとするが、スキを見て逃走。
医師である妻マヤ(マデリーン・ストー)に連絡。
去年の検査結果と比較する事で、自分が本物と証明できると考える。
スペンサーは難民の住む廃屋で、ケールと言う男に会う。
難民のために薬を調達する事で、病院までの保護を頼む。
2人は病院に侵入。だが、ハサウェイは侵入に気づき、追跡してくる。
スペンサーは全身スキャンで去年の記録と比較するが、途中で装置が停止。
逃走したスペンサーは、サットン地区の山火事が宇宙船の墜落だと知る。
ケンタウリ人は確かにスペンサーのクローン化を計画。
だが墜落で失敗したと、宇宙船の残骸で証明できるはずだ。
マヤを呼び出し、サットン地区へ。ここへもハサウェイがかけつけるが、
彼はスペンサーを追ったのは誤解だったと言う。
宇宙船を開けたスペンサーは、中でマヤの死体を発見。
マヤこそクローンだったのだ。スペンサーはマヤのクローンを射殺。
スペンサーは悲しむが、宇宙船からはさらにスペンサーの死体も見つかる。
クローンだったスペンサーは、ハサウェイらともろともに自爆。
ケールはスペンサーの死を知り、複雑に感じるのだった。

 と言うわけで、トータル・リコール他のSF小説の人の短編原作を
またも映画化した作品。
とは言え、主役2人は割に好みだが、一般的な知名度はやや落ちるし
その他の展開もB級色がプンプン。
トータル・リコールの序盤の雰囲気で全体を引っ張ったような感じで
自分が誰かわからなくなる重いテーマに思わせて、割に安易なアクション。
クローン容疑の人物の名が、苗字だった事から最初から奥さんは怪しいと思ったし、
もうひとつありがちなラストも予想したが、
そのあわせ技となると、へーとやや関心。
まあ、それほどの作品ではないが、そこそこ面白い。
ハサウェイの手下の追っ手にCSIウォリックの人。

TV放送 2004/11/04 25ch 2100-2254
 

クロコダイル2

 ミアがスチュワーデスをする旅客機に、銀行強盗をしたシェイムズ一味が乗り込む。
機は悪天で引き返そうとするが、一味は機を乗っ取り目的地へ向かえと要求。
騒動になり機器が故障。機は沼地に墜落する。
一味は無事だった乗員らに荷物を運ばせ、仲間と合流する村まで移動する事に。
ミアの恋人ザックは、機の墜落を心配し、探し屋パイク(マーチン・コーブ)と捜索。
一味のスキを見てミアらは逃走するが、沼地には巨大ワニがいて
ジェリーが食われ、再び一味に捕らわれる。追ってきたザックらも捕らわれるハメに。
そうこうする間にも、敵味方が次々ワニに襲われ、逃げ込んだ小屋も壊される。
シェイムズはヘリで逃げようとするが、仲間割れしている間には食われる。
パイクはミアらを助けるために戻ろうとするが、ヘリが食いつかれて爆発。
ミアらはボートで移動。メタンガスが吹き出している場所で、
ガソリンをまいて引火させ、巨大ワニを爆破する。

 と言うわけで、スパイダーズを作った監督が作ったと言う巨大ワニもので
ビデオのパッケージには、ヘリに食いつく巨大ワニの写真があったので見るが
乱気流あり、テロリストあり(と言うか銀行強盗)と盛りだくさんで、
いかにもと言う感じ。
しかし、制作費の少なさを、CGでごまかしたという部分が逆に目立ち
やけに巨大なワニが暴れるシーンが、どう見てもCG。
小屋が崩れるシーンもCG。ヘリが爆発するシーンは小さな模型。
写真にあったヘリに食いつくシーンはなく、いかにもなCGでごまかされる。
物語は、当然のようにジョーズとかのバリエーションで、
唯一知った存在のマーチン・コーブが、ロバート・ショー的にがんばるかと思えば
ただの爆発で死ぬだけとあっては失望を隠せない。
かなり序盤で、メタンガスとか出てきて、またこれかと思わせるし。
何が「2」なのかは、「1」を見ていないのでわからない。

DVD
 

クロコダイル・ダンディー(85)

 ニューヨークの新聞社のスーは、ワニにかまれても平気だったと言う
クロコダイル・ダンディの取材でオーストラリアへ。
問題のミック(ポール・ホーガン)に会うが、ホラも混ざっていると説明される。
彼の案内で、ボートの残骸を見る。
都会の女は何もできないと言われたため、スーは1人で山まで行く事に。
ワニに襲われたところを、つけていたミックに助けられる。
スーはミックをニューヨークへ連れてくる。
都会にとまどうミックを、スーの恋人リチャードはバカにする。
ミックは町へ出て、オカマに言い寄られ、コールガールのヒモを殴り倒す。
強盗を逆にナイフで追い返し、スーはミックといると安心だと言う。
スーの帰国祝いパーティが催され、リチャードが皆の前で求婚。
ショックのミックは、ヒモとケンカ。ピンチになるが、運転手ガスに助けられる。
ミックはホテルを出て、アメリカを探検するため地下鉄へ。
かけつけたスーは、結婚やめたから行かないでと言う。

 というわけで、オーストラリアにジャングルがある事自体知らなかったので、
オーストラリア出身の男が豪快だという設定に、いささかとまどった。
都会に出ても、決して自分の調子を崩さないミックのキャラは魅力的だが、
だからと言って、何の見せ場もない展開はちといただけない。
スーの運転手ガスに、「ダイハード」のベルナルド・ベルジョンソン。

TV放送 92/02/22  08CH  21:02-22:54
 

クロコダイル・ダンディー2(88)

 カメラマンのボブは、コロンビアでリコの麻薬工場、そして射殺現場を撮影。
彼はフィルムを元妻のスー(リンダ・コズラウスキー)に送るが、殺されてしまう。
ニューヨークのスーは、脅されてリコの屋敷へ。
恋人でクロコダイルダンディことミック(ポール・ホーガン)に、フィルムを要求。
ミックは、麻薬取締局ブラニガンの尾行を逆に脅して事情を知る。
リコの屋敷は防犯装置だらけだが、ミックはマンマと侵入。スーを救出する。
ブラニガンは2人を保護すると約束するが、狙撃を受け、2人はオーストラリアへ。
だが、そこにもリコ一味は現れた。ミックは一味を1人ずつ捕まえる。
不安になって逃げ出す者も。岩場へおびき出し、最後には同士討ちにさせる。

 というわけで、クロコダイル・ダンディシリーズの第2弾。
まったくマイペースのミックには、相変わらず魅力があるが、調子に乗りすぎの感も。

TV放送 92/09/19  08CH  21:02-22:54
 

クロコダイル・ダンディーinL.A.(2001年オーストラリア)

 スー(リンダ・コズラウスキー)がロスの支局長に抜擢され、
ミック(ポール・ホーガン)は将来を決めるため息子と同行する事に。
スーの前任者トムは、映画会社ゲイト社の調査をしていたらしい。
ゲイト社のロスマンは、映画は当たっていないのにロシアへ進出すると言う。
猿に演技をつけられるとミックは映画会社で仕事を得る事に。
遅れてきた叔父ジャッコに適当に都会を案内。珍騒動を起こす。
ミックは一団がスタジオに絵画を持ち込むのに気づく。
NATOの誤爆でベオグラードの美術館が燃え、東欧の名作が焼失。
だが、一味は計画的に盗み出し、映画用と称して持ち込み、証拠を隠す気なのだ。
ミックに秘密に気づかれたと知り、一味はスーらを人質に対決。
しかしライオンを逃がして形勢が逆転。
ロスマンらを殴り倒し、3億ドルの絵画を回収。ミックはスーと結婚する。

 と言うわけで、それほど人気があるとも思えないシリーズの久々の新作。
ニューヨークへ行った時とパターンとしては同じで、
息子がいたり、映画製作に関わるあたりが目新しいところか。
まあ、その価値観の違いから、時折クスリと笑わせるシーンはあるものの
全体的には繰り返しで、間が空いた分、主役の老けが気になる。
映画会社のパーティにジョージ・ハミルトン。
公園でマイク・タイソンと会うシーンあり。

TV放送 2003/01/02 BS05 2000-2135
 

クロコダイル・ハンター ザ・ムービー(2002年)

 CIAの最新式衛星の部品がオーストラリアへ落下。ワニが食べてしまう。
ウイラーらがこれを追う任務に。長官を狙うアンセルは独自でジョーに追跡させる。
ディスカバリーチャンネルのアーウィン夫妻は、ワニを密猟者から救おうと奮戦。
ついに捕獲するが、CIAは彼をスパイだと誤解する。
ウイラーらは陸や空から夫妻を追跡。
だがあくまでマイペースの夫妻にウイラーらは自滅。
大統領は総力を挙げてワニを追跡する指示を出す。

 と言うわけで、ディスカバリー・チャンネルの1番組の映画版らしく、
ジャングルでも平気なテンションの高い主人公とその妻が、
普段通りワニやら蛇やらを捕まえたりするのを、一般視聴者に説明する展開だが
そこへたまたまCIAが探す衛星の部品が落下してしまい
陰謀に巻き込まれると言うわけ。
とは言え、主人公は最後まで状況を理解せず、マイペースなままでどっちつかず。
元の番組を知らないと、何かいまいちツボに入らない感じ。

TV放送
 

クロスゲージ(1997年米)

 ダン軍曹は少年を狙撃する作戦に反発して上官を殺害。
死刑囚となるが、ケイシー中佐(ジョン・ボイド)一味に連れ出され、特殊部隊に。
そこは国家の敵を始末する影の部隊で、
次の標的は製薬会社社長ビッカート(ロバート・カルプ)だと言う。
ダンが狙撃につくが、何者かが式典に参加した大統領夫人を射殺。
ダンは犯人と思われて逃走。ただちに手配される。
さらにケイシーはウッドワード将軍と称して、軍を率いて追跡。
しかし、式典にいた女医ビクトリアは、現場を撮影していた。
それを知ったダンは彼女に会うが、何者かが家を爆破。身の危険を感じて彼女も同行。
本物のケイシーは30年前に死んでおり、
ニセケイシーとビッカートは手を組み、邪魔者の大統領夫人を始末。
ダンに罪を着せたのだ。だが、ダンも始末せねば計画がばれてしまう。
ダンはマスコミにビデオを放送させようとするが、
一味の圧力がかかり、あたかもダンが狙撃したかのように編集されてしまう。
大統領夫人は傷病兵と会う予定だったと判明。
82師団は、ビッカート製薬が開発した実験用のワクチンが全員に摂取されたのだ。
ダンは警察に乗り込むが、ケイシー一味に見つかり逃走。
ラックウェル警部は、部下スペンサー(エリック・ロバーツ)が一味と気づき、
警部はケイシー一味に連絡させる。ダンにかけられた賞金を要求。
ケイシーはビッカートを始末し、警部が捕らえたはずのダンの仕業にしようとするが
実は隠れていたダンがケイシーを射殺。
ビクトリアの証言で、軍の人体実験が明らかになり、
ダンは刑務所で処刑された事にされて解放される。

 と言うわけで、死刑囚ばかりの秘密部隊なんてのも面白そうだが、
まとまりは悪そうだし、
何のよりどころもないのに、勧誘されて、素直に入ってしまう主人公も何かマヌケ。
わざわざ彼を犯人に仕立てる大芝居を撃つが、
例えば照準がずれる仕掛けとかでも良かった気がするが。
その後の展開は、どこかで聞いたような感じで、
敵の本拠地に潜入するあたりは面白いが、
最後に刑事と将軍と製薬会社社長が一堂に介するシーンは、
もう展開が見えちゃって見えちゃって。
でも、なぜ刑事が主人公側についたかとか、ちょっと説明不足の感も。

TV放送
 

クロスファイア・トレイル 約束の牧場(2001年米)

 1880年ワイオミング。船員レイフ(トム・セレック)は、
死んだ仲間ロドニーの土地へ行き、未亡人に恩返しをする事に。
未亡人アン(バージニア・マドセン)は、1年前にスー族に襲われ死んだと言うが、
誰かがウソをついているらしい。
実力者バーコウが、アンの土地を狙い、彼女に言い寄っていると判明。
牧場に居座り、世話をするレイフらは財産狙いだと言われる。
そして彼らを始末するため、殺し屋を集める。
実はバーコウに雇われた殺し屋ドーンが、船でロドニーを始末したのだ。
牧場では石油が出ており、バーコウの狙いがそれだとわかる。
アンはレイフを信ずるようになるが、バーコウは強引に結婚式をしてしまう。
レイフは仲間と共に立ち上がり、バーコウ一味と決闘に。
ドーンを射殺。バーコウに狙われるが、アンが彼を射殺する。

 と言うわけで、バージニア・マドセンが出れば何でも見るが、
今回は体よく利用される女性役で、基本的にはトム・セレック中心に展開。
急にセレックを信じるようになる心境の変化はよくわからず。
物語はまあありきたり。

TV放送 2002/11/10 BS05 1205-1345
 

クロックストッパーズ(2002年アメリカ)

監督 ジョナサン・フレークス

 ギブス教授の息子ザックは、彼の授業も受けているがやる気がない。
息子より生徒を大事にする父の態度にも腹を立てている。
ドップラー博士は、政府の任務で自分を加速させる技術を開発。
政府は危険な技術だと開発を中止するが、ゲイツ(マイケル・ビーン)は密かに継続。
その装置には、急激に老化すると言う問題があり、
ドップラーは恩師ギブスに解析を求めるが、ゲイツは外部へ出した事を問題視する。
ザックは父の時計を見つけ、転校生フランチェスカの家へ掃除の手伝いに行く。
偶然から、時計に自分を加速させる機能がある事に気づき、
フランチェスカらと町へ出てイタズラして回る。
だが同じく加速したゲイツらに追われるハメになり、時計は壊れ、
車泥棒として警察に追われるハメに。
逃げ出したドップラーと会い、事態を知った彼は、時計を修理し、施設へ乗り込む。
しかしゲイツらはギブスを捕らえ、研究をさせていた。
時計を奪って大暴れするが、捕らわれそうになり、
かけつけたドップラーに助けられ、一味を倒す。
すべての時計が回収され、ドップラーは分子安定装置のおかげで元の若さに戻る。

 と言うわけで、スタートレックのジョナサン・フレイクスが監督で、
ちゃんと会話にライカーの話とか出てくるが、
悪役はマイケル・ビーンなんて組み合わせで、まあまあ期待できる感じ。
自分を加速できる装置で、イタズラしたり陰謀を阻止したりする話で、
スパイキッズの若干年齢が上版と言う感じで、
まあお手軽な感じは否めない。
水が空中に浮いてるのに、加速したものの手放した物が普通に落下したり、
車のライトが止まってるのに、物が見えたり、
そもそも車のエンジンが、自分の期待するような速度で動いたりするのは
おかしいんだが。

TV放送 2004/01/02 BS05 1600-1745
 

クロッシング(2009年米)

エディ 引退の近い警官(リチャード・ギア)
サル 刑事(イーサン・ホーク)
タンゴ 潜入捜査官(ドン・チードル)
キャズ 組織のリーダー(ウェズリー・スナイプス)
スミス捜査官 タンゴの上司(エレン・バーキン)

 妻が双子を妊娠し、給料だけでは厳しくなる刑事サル。
ガサ入れの金をいただいたりするが、ついには組織のアジトを襲撃。
自らも撃たれてしまう。

 ベテラン警官のエディは、定年まで数日だが新人と組まされる。
エディは面倒を避けたがるが、正義感の強い新人が殉職したと知る。
次の新人は発砲騒ぎを起こし、責任を感じる。
ついに定年となった彼は、不審な車を見かけて追跡。
一味が人身売買していたと知り、
捕らわれていた女たちを逃がし、男を絞め殺して立ち去るのだった。

 組織の一員であるタンゴは、実は潜入捜査官だった。
リーダーのキャズには友情を感じており、出所の為に手を回す。
だが、上司はキャズの犯行現場を押さえろと指示。
仲間レッドのたれ込みで撃ち合いとなり、キャズは死亡。
タンゴは昇進が決まるが、これに反発。
レッドを襲撃するが、自らもサルを追ってきた同僚刑事に射殺されるのだった。

 と言う訳で、リチャード・ギア他が出演する警官もの。(刑事ものじゃなくて)
定年間近の警官ギアはトラブルを避けていたが、土壇場で正義感に目覚める。
金に困った警官イーサン・ホークは、組織から金をいただこうと企む。
潜入捜査するドン・チードルは、ボスに親近感を感じる。
3人の警官を描き、どっかで見た小粒な話を集めた感じ。
3人はほぼ絡まないが、最後に踏み込んだ建物が偶然にも同じ。
ウェズリー・スナイプスが出所したばかりのボス役で出てたのが思わぬ特典だが、
本人はこの後に収監される。

TV放送 2016/04/11 WOWOW 0145-0357
 

グロリア(80)

監督 ジョン・カサベテス

 会計士ジャック(バック・ヘンリー)は、組織の金を着服。
一家は命を狙われ、グロリア(ジーナ・ローランズ)に6歳の息子フィルを預ける。
家族は襲撃で全滅。子供が苦手のグロリアだが、しかたなくつれて旅に出る事に。
彼女はボスタンジーニの情婦だったが、子供の命さえ狙う連中は許せない。
襲撃する連中を次々倒し、単身タンジーニの所へ。
情報が書かれた手帳を渡し、追っ手を振り切り、フィルと共にピッツバーグへ去った。

 と言うわけで、ふだんはだらしないが、怒ると怖いおばはんの話。
おばはんが主役のハードボイルドと言うのもなかなか。
音楽はビル・コンティ。

TV放送 93/04/29  10CH  02:30-04:16