魔人ドラキュラ(31)

 トランシルバニアの城に住むドラキュラ伯爵(ベラ・ルゴシ)は
家来レンフィールドを従えロンドンへ。以来、謎の失血死が続発する。
ヘルシング教授は吸血鬼の仕業と言い、鏡に映らないドラキュラを疑う。
スウォード博士の娘ミナも襲われ、このままでは彼女も吸血鬼にされてしまう。
警戒の中、ドラキュラはミナを連れ出す。追うヘルシングはドラキュラの棺を発見。
心臓に杭を打って倒し、ミナは回復する。

 と言うわけで、いろんなバージョンを見たドラキュラものの最も古い1作。
話自体は毎度同じで変わりばえせず。意外にあっさり倒されるラストも困りもの。
なぜかオープニングの音楽は白鳥の湖。

TV放送 98/08/28 BS11 01:30-03:00
 

マスカレード甘い罠(88)

 ヨットのコーチ、ティム(ロブ・ロウ)は、モリソン氏に雇われ、
夫人ジリアン(キム・キャットラル)と浮気。
富豪の娘オリビア(メグ・テイリー)は、死んだ母の夫トニー(ジョン・グローバー)
に居座られ、彼と対立。オリビアはティムと接近。
実はティムはトニーと共謀し、彼女を殺害し、遺産を得る計画だった。
トニーがオリビアの部屋に乱入。だが、ティムと格闘になり、トニーは射殺される。
オリビアは自分が撃ったと警察に報告。正当防衛を主張。
ティムはジリアンをだまし、事件当夜一緒にいたと証言させる。
オリビアの旧友の警官マイクは、トニーの愛人アンからティムの存在を聞く。
だが、アンの首吊り死体が発見。ティムとオリビアは結婚。彼女は妊娠する。
実はマイクもティムの仲間だった。
オリビアを殺さなければ、殺人の証拠をでっち上げると言う。
マイクはヨットのホースに細工。気づいたティムは、危険を知らせようと急行。
オリビアはヨットに乗っておらず、ティムが爆死する。
オリビアはティムら3人が旧友だと知り、マイクと格闘。窓から突き落とす。

 と言うわけで、ロブ・ロウ版「太陽がいっぱい」とか言われたが、
実際の所、キム・キャットラルの見たさで見た。それは前半に出てしまう。
3人が実は仲間と言うのが、意外な展開だが、
ロブ・ロウが意外に悪くない奴なので拍子抜け。
ジョン・グローバーは、「グレムリン2」のクランプ氏。
音楽は、ジョン・バリー。

TV放送 93/02/18 BS05 22:00-23:35
 

マスク(94)

 お人好しでもてない銀行員スタンリー(ジム・キャリー)は、
川で拾った不思議な面をすると、マンガチックなほどパワフルな男に豹変。
ドリアン一味は銀行強盗を企むが、マスク怪人が横取り。
一味の魅惑的な美人歌手ティナは、マスクに一目惚れする。
ドリアンはスタンリーが怪人と知り、マスクを奪い警察へ突き出す。
マスクをしたドリアンはパーティ会場を襲撃。脱走したスタンリーも急行。
彼はマスクを奪い返し、ドリアンを倒す。市長はドリアンが犯人と証言。
釈放されたスタンリーは、ティナと恋仲になり、マスクを捨てる。

 と言うわけで、今や大人気のジム・キャリーがまたもパワフルな演技を披露。
あまりのパワフルさに、包囲した警官たちも一緒に踊るシーンも笑える。
しかし、このパワフルさはいつまで受けるのか。
音楽はランディ・エイデルマン。

VHS
 

マスク2(2005年アメリカ)

 ロキ イタズラ好きの神
 ティム・エイブリー アニメーター
 トーニャ ティムの妻
 オーディン 最高神
 ロス ティムの上司
 アルビー ティムとトーニャの赤ん坊

  イタズラ好きの神ロキ(アラン・カミング)は、
それを持つとロキと同じ力を得ると言うマスクを失う。
ティムは売れないアニメーター。妻トーニャはアパレル社長だ。
偶然手に入れたマスクで別人になったティムは、パーティで大活躍。
勢いづいてトーニャも妊娠するが、赤ん坊アルビーはマスク風だ。
上司ロスはマスクのキャラを気に入るが、マスクのないティムのアイデアには失望。
ロキはマスクの子供が誕生したと知り探し回る。
アルビーと、マスクで力を得た犬のオーティスは、激しいパワーで対決。
ティムは事態に気づくが彼らは手に負えない。
ロキはアルビーを連れ去り、ティムにマスクとの交換を要求。
マスクで別人になったティムはロキと対決。
アルビーがどちらを選ぶかで決着をつける事になり、ティムが選ばれる。
怒ったロキは暴れるが、最高神オーディンはロキを期待はずれと罰しようとする。
だがティムは、ロキもまた子供に変わりないと許させ、マスクを返す。
やがてティムのアイデアが評価され、トーニャは再び妊娠する。

 と言うわけで、前作は売り出し中のジム・キャリーのキャラでヒットしたが
今回はアラン・カミングではちょっと弱い感じ。
赤ん坊や犬が暴れたりして見せ、いろいろ工夫しているのはわかるが。
ただし、最後には家族の愛情とか描かれて、言われるほどひどくもない気がしたが。

TV放送 2006/08/03 BS05 1320-1457
 

マスク・オブ・ゾロ(98)

 1821年。圧政を敷くラファエル総督は農民を処刑しようとする。
だが英雄ゾロ(アンソニー・ホプキンス)がかけつけ、農民たちを助ける。
しかしラファエルはディエゴがゾロと気づき逮捕。
止めようとする妻エスペランザが殺され、娘エレナが連れ去られる。
20年後。脱獄したディエゴは、エレナ(キャサリン・ゼータ・ジョーンズ)が
ラファエルの娘として育てられたと知る。
かつてゾロにあこがれたアレハンドロ(アントニオ・バンデラス)は
兄をラファエルに殺され敵意を燃やしていた。ディエゴは彼を見出し特訓。
ゾロの仮面を譲り、アレハンドロは大暴れ。エレナは彼に惹かれるのを感じる。
貴族に扮してラファエルのパーティへ。ラファエルはアレハンドロを気に入り
サンタ・アナからカリフォルニアを買い取る計画に招き入れる。
実はサンタ・アナ自身の鉱山から、労働者を酷使して金を手に入れていた。
おまけに証拠を隠すため、労働者ごと鉱山を爆破する気だ。
娘エレナは、召使いに扮したディエゴが真の父と知る。
共に鉱山爆破の阻止に協力。ラファエルらと対決の末倒し労働者を救出。
だが傷ついたディエゴは死に、ゾロの正体を知ったエレナは彼と結婚。
アレハンドロは息子にゾロの物語を語り継ぐ。

 と言うわけで、あまりなじみはないが、何度も映画化されているゾロもの。
勧善懲悪で面白い事は面白いが、ラファエルの野望などに
現代風のアレンジが感じさせられ、それが逆に興ざめな気がする。

TV放送 2000/03/04 BS05 1250-1510
 

レジェンド・オブ・ゾロ(2005年米)

アレハンドロ・デラ・ベガ ゾロ(アントニオ・バンデラス)
エレナ アレハンドロの妻(キャサリン・ゼータ・ジョーンズ)
ホアキン アレハンドロの息子
アルマン伯爵 エレナの新恋人
神父 アレハンドロの友人
マクギブンス 伯爵の手下
捜査官 (LOSTのベンジャミン)

 1850年。カリフォルニアをアメリカに併合すべきかの投票が行われる。
賛成派の圧勝だったが、悪漢マクギブンスが妨害。ゾロが現れ、投票箱を取り戻す。
ゾロことアレハンドロの妻エレナは、
戦いを止めない夫に腹を立て、離婚届を送り付ける。
 3か月後。飲んだくれてるアレハンドロは、エレナが伯爵と再婚すると知る。
伯爵はマクギブンスと組んで、周囲の土地を入手。
その紋章から、彼らが秘密結社のメンバーだと判明。
一味が運んでいる大量の石鹸は実は爆薬で、南部に渡して米国を崩壊させる考えだ。
そしてエレナは、米国捜査官の依頼で、伯爵を監視していたのだ。
エレナは伯爵に正体がばれ、息子ホアキンと共に捕われる。
ゾロは爆薬でマクギブンスを倒し、伯爵らの乗った列車を追跡。
列車は暴走し、ゾロらは辛くも脱出。伯爵は終点に突っ込んで爆死する。
アレハンドロはゾロである事を隠していたとホアキンにわび、再びエレナと結婚。
エレナはゾロとしての活動を見守る事にする。

 と言うわけで、バンデラスがゾロを演じた作品の続編。
前作あまり覚えてないけど支障ないね。
カリフォルニアが米国併合される事になるが、米国壊滅を企む秘密結社が妨害。
バンデラスはゾロとして平和を守ろうとするが、
妻ゼータ・ジョーンズは家庭を顧みない夫に愛想を尽かし出ていき、
怪しげな伯爵と再婚する。
まあ、伯爵が一味で、妻は理由があって出ていったが、
心はゾロから離れてないと言うのはお約束。
いざとなると暴れる夫婦に、幼い息子が加勢するあたりも既視感あり。
ハムナプトラ2とかね。
全体がお約束で、安心して見られると言うやつです。
監督 マーチン・キャンベル。
音楽 ジェームズ・ホーナー。

TV放送 2007/03/25 WOWOW 2000-2209
 

マスターズ・超空の覇者(87)

 宇宙の中心エテルニア星。悪の権化スケルター(フランク・ランジェラ)は、
グレースカル城に侵入し、善の象徴ソーサラスを捕虜に。
ソーサラスの戦士ヒイマン(ドルフ・ラングレン)らは、発明家グゥールダーを救出。
彼発明のどこへでも行けるキーを奪い、スケルターは城に侵入したのだ。
ヒイマンらはソーサラス救出に失敗。やむなくキーで地球へ避難。
両親を失ったジュリーと恋人ケビンはキーを拾い、新型の楽器と誤解。
傭兵がジュリーを襲うが、ヒイマンがかけつけ、彼女を救出。
スケルターの腹心イーブルリン(メグ・フォスター)は、キーを追って楽器店へ。
イーブルリンがジュリーの母親に扮したため、ジュリーはキーを渡してしまう。
ヒイマンがキーを奪い返すが、スケルターの軍勢に包囲され降伏。
スケルターはヒイマンを連れてエテルニアへ。強大な力を獲得。
残されたグゥールダーらは、即席のキーを作成。エテルニアに戻る。
ヒイマンらは軍勢をけちらし、イーブルリンは退散。
スケルターと対決。奈落の底へつき落とす。
ジュリーは過去の地球へ戻る事を希望。両親と再会する。

 というわけで、宇宙の存続をかけた戦いという割に、
たかが1つの町の中で戦っている程度と言うのも変な話。
キーを奪うと、どうして途端に形勢が逆転するのか、不明だし、
強大な力を入手したはずのスケルターが、簡単にやられるのも変。
ペラペラしゃべる怪人は、仮面ライダーのよう。ずいぶん安っぽい気がしてならない。

TV放送 92/01/26 10CH 21:02-22:54
 

マダガスカル(2005年米)

アレックス ライオン(ベン・スティラー)
マーティ シマウマ(クリス・ロック)
グロリア カバ(ウイル・スミスの奥さん)
メルマン キリン(デヴィッド・シュワイマー)
キング・ジュリアン 島の王

 ライオンのアレックスらは、NYの動物園で優遇されていたが、
シマウマのマーティは野生の王国へ行きたいと言い出す。
夜になって、マーティが姿を消したため、アレックスらは動物園を抜け出して捜索。
マーティを見つけ出すが、人間たちに見られて大騒ぎとなる。
動物保護団体は騒動を問題視し、アレックスらをアフリカに返す事に。
だが、ペンギンたちが船を乗っ取ろうとし、
コンテナは海に落ちてマダガスカル島に流れ着く。
喜ぶマーティをよそに、アレックスらは本物の野生におびえる。
だが、ライオンの血が甦ったアレックスは、マーティらに食いついてしまう。
一同は怯えるが、フォッサと言う獣に取り囲まれると、
アレックスが追い払い、皆を助ける。
食べたいと言う気持ちに、友情が勝ったのだ。
島のサルたちは平和が戻ったと感謝し、
ペンギンたちの乗った船でアレックスらは旅立つのだった。実は燃料切れなのだが。

 と言うわけで、都会生活に慣れた動物園の動物たち(ほぼ人間)が、
マダガスカルへ来てしまい大騒動と言う話。
動物の声を担当するのは、ベン・スティラー、クリス・ロック、
ウイル・スミスの奥さん、フレンズのロスと言う面々。
声だけだとあまりわかんないんだけどね。
仲間のシマウマが野生に憧れて脱走。
それを追ってライオンたちも街へ出てしまい大騒ぎに。
自然に帰りたいと解釈され、アフリカに送られる事になるが、
ペンギンが船を乗っ取ったためにマダガスカルに到着。
動物たちは都会に戻りたがるが、ライオンが野生に目覚めてしまうと言う話。
マダガスカルにはアフリカ系の動物はおらず、
サルが王国を築いているが、フォッサと言う獣にしばしば襲われていた。
ライオンとトラが一緒にサバンナにいると思ってたような動物オンチなので、
アフリカとマダガスカルに住む動物は違うんですと言う微妙なあたりはピンと来ない。
都会と自然のギャップからくるドタバタは、まあまあ面白い。

TV放送 2007/01/29 WOWOW 1250-1415
 

マダガスカル2(2008年米)

アレックス ライオン(ベン・スティラー)
マーティ シマウマ(クリス・ロック)
グロリア カバ(ウイル・スミスの奥さん)
メルマン キリン(デヴィッド・シュワイマー)
キング・ジュリアン 島の王

アラケイ 幼い頃のアレックス
ズーバ その父。王(バーニー・マック)
ママ
マクンガ ズーバのライバル(アレック・ボールドウィン)
モトモト グロリアのデート相手

 子ライオンのアラケイは王ズーバの息子だったが、密猟者に捕らわれてしまう。
NYの動物園でアレックスと名付けられ人気者に。
脱走騒ぎを経てアフリカへ送られるが行方不明となった。
 マダガスカル島にいたアレックスらは、ペンギンたちが修理した飛行機で旅立つ。
だがガス欠で、今度はアフリカに不時着する。
そこで出会ったズーバと模様が同じ事から、親子だと気付き、歓待される。
成人の儀式を受けていなかったアレックスは、
ズーバのライバルであるマクンガの手下と戦うが、
簡単にやられてしまい、ズーバと共に追放に。
付近は水不足で争奪戦になるが、アレックスは保護区の外へ探しに行く。
ダムを破壊し、観光客を引き連れて戻ると、
観光客のばあさんがマクンガがカバンを盗んだと誤解して撃退。
飛行機の修理が終わり、ペンギンたちは旅立つが、アレックスらは留まる事にする。

 と言うわけで、NYの動物園の動物たちが、
マダガスカルへ来て騒動を起こす映画の続編。
今回、彼らはNYへ帰還すべく飛行機を組み立てるが、
割に適当な出来で、アフリカに墜落。思えば、ここは1作目の目的地だ。
しかも、ライオンのアレックスは、幼い頃生き別れた両親に再会。
父はジャングルの王で、息子も負けず劣らず強いものと思い込むが。。と言う展開。
まあまあ面白く、人間くさいペンギンのキャラもいいけど、
1話毎の中身はちょっと薄いかな。

TV放送 2010/03/27 WOWOW 1720-1849
 

マダガスカル3(2012年米)

アレックス ライオン(ベン・スティラー)
マーティ シマウマ(クリス・ロック)
グロリア カバ(ウイル・スミスの奥さん)
メルマン キリン(デヴィッド・シュワイマー)
キング・ジュリアン 島の王

デュボア警部 動物管理局
ビターリ サーカスのトラ
ジア サーカスのヒョウ
ステファノ サーカスのアシカ

 NYに戻りたいと考えるアレックスらは、
ペンギンたちを追ってモンテカルロへ泳いで渡る。
だが、動物管理局のデュボア警部に追い回される羽目に。
サーカス列車に逃げ込み、ペンギンたちがサーカス自体を買い取りローマへ。
ショーがマンネリ化していると指摘したアレックスは、斬新なショーに変更。
伝統芸だと言うビターリは反対するが、結局参加する事に。
ロンドンでは成功し、次はNYへ到着。ついに動物園に戻る事に。
だが、外の世界では生きていたと感じたアレックスらは、再び外へ出たいと考える。
ビターリらがかけつけて救出。
追ってきたデュボア警部は箱に入れられ、マダガスカル島へ船で送られる。

 と言うわけで、マダガスカルの第3弾。
前作でアフリカに戻った一行は、あくまでNYに戻りたいが、
そのためにはペンギンズの協力が必要。
彼らを追ってモンテカルロへ来るが(それが出来るなら、自力でNYも行けそう)、
動物管理局に追われる羽目に。
管理局の女性警部は、動物顔負けのアクロバティックな動きで追跡してくる。
一行はサーカス団を買い取り、世界を旅する事に。
サーカスの連中はアレックスらが動物園出身と知り、ショックを受ける。
サーカスの動物と動物園の動物は違うぜと言うようなこだわりがあるらしいが、
ちょっと微妙。
動物仲間だけの世界観に、人間が割り込んできた事にも違和感があるが、
基本はドタバタしたあげく丸く収まると言うパターンなので、まあいいかな。

TV放送 2013/12/10 WOWOW 2010-2200
 

マチェーテ(2010年米)

マチェーテ 元警官(ダニー・トレホ)
トーレス 麻薬王(スティーブン・セガール)
サルタナ・リベラ 入国管理局(ジェシカ・アルバ)
ルース タコス店員。実は密入国組織のリーダー(ミシェル・ロドリゲス)
ヴォン・ジャクソン 自警団(ドン・ジョンソン)
ラクラフリン議員 (ロバート・デニーロ)
ブース 議員暗殺を依頼
エイプリル ブースの娘(リンジー・ローハン)

 メキシコ警察のマチェーテは、麻薬王トーレスを逮捕しようとするが、
警察も一味に通じていて妻を殺される。
 3年後。入国管理局のリベラは、日雇い仕事をするマチェーテを監視。
密入国組織のリーダーである「彼女」の正体を探ろうとしていた。
ある日、マチェーテはブースと言う男から、ラクラフリン議員暗殺をもちかけられる。
議員が再選すれば不法移民は送還され、テキサスは崩壊してしまうと言うのだ。
だが、議員は別の男に狙撃され負傷。マチェーテは犯人として警察に追われる羽目に。
実は、議員はトーレスらと通じていて、麻薬と密入国を牛耳り、
負傷で再選を確実にしようとしていた。
マチェーテはタコス店員ルースに助けられる。ルースこそ「彼女」だったのだ。
リベラはマチェーテが元警官と知り、捜査の協力を求めるが、
マチェーテは自力で一味を追い詰める考えだ。
ブースが議員の側近と知ったマチェーテは、
ブースの屋敷に乗り込み、妻や娘エイプリルと乱交。
その様子をビデオに撮り、ブースを驚愕させる。
一方、自警団のヴォンは、ルースを襲撃。
マチェーテの兄弟分である神父も殺され、マチェーテの仕業と報じられる
だが、議員らによる殺戮の映像が流され、議員は姿をくらます。
トーレスはマチェーテに苦戦する手下に業を煮やし、自ら米国へ。ヴォンと合流する。
議員を裏切り者として処刑しようとするが、
マチェーテやルースの弔い合戦と言う連中が襲撃。
実は生きていたルースも加わり、激しい撃ち合いとなる。
寝返った議員は味方につくが、かけつけたエイプリルに撃たれる。
ルースがヴォンを倒し、マチェーテがトーレスを対決の末倒す。
一同が勝利に喜ぶ中、生きていた議員は退散するが、移民狩りに射殺される。
リベラはマチェーテにIDを与えようとするが、
マチェーテは人間になる必要はないと言って去る。
リベラはその後について行くのだった。

 と言うわけで、ロバート・ロドリゲス監督のグラインドハウスとか言う作品で、
劇中で架空の予告編とされたマチェーテを本当に映画化。
マチェーテ役はロドリゲス映画の常連で、悪役にしか見えないダニー・トレホ。
相手役はジェシカ・アルバやミシェル・ロドリゲスと言う、
ラテン色を感じさせる布陣。
対するは悪役が珍しいセガール、デニーロ、お久しぶりだねドン・ジョンソン。
悪役が入り乱れて、陰謀の図式がわかりにくい上、
アルバにも犯人と疑われたりするが、マチェーテは終始マイペース。
相棒の危険も顧みず、車で敵陣に突っ込み、
おかげで相棒は死ぬ始末(敵に撃たれた訳ではなく)。
妻の首が切り落とされたりするが、復讐の機会をうかがっていた様子もなく、
とりあえず暴れたら、何となく事件が解決した感じ。
リンジー・ローハンは敵の娘だが、なぜか寝返り、
死んだはずのミシェル・ロドリゲスがアイパッチで現れたり、都合の良い展開は続く。
いつも無敵のセガールは、本作でも強敵だが、
何となく刀が刺さっちゃった的なやられ方。
問題児リンジーは、ゲスト出演的な本作でなぜか脱ぐ。
アルバも脱いでるが、あれはCGらしい。

TV放送 2011/11/25 WOWOW 2200-2345
 

マチェーテ・キルズ(2013年米)

マチェーテ (ダニー・トレホ)
サルタナ捜査官 マチェーテの恋人(ジェシカ・アルバ)
マルコス・メンデス カルテルのボス
ルーサー・ヴォズ 黒幕(メル・ギブソン)
ルース (ミシェル・ロドリゲス)
大統領 (チャーリー・シーン)
殺し屋 変幻自在(キューバ・グッディングJr、レディー・ガガ、
アントニオ・バンデラス)
保安官 (ウイリアム・サドラー)

 アリゾナ。マチェーテと恋人のサルタナ捜査官は、
武器を麻薬カルテルに売ろうとする一味を襲撃。一網打尽に。
だが、サルタナが撃たれて死に、マチェーテは逮捕される。
絞首刑となるが、なかなか死なないでいる所を大統領に呼び出される。
麻薬カルテルがワシントンを狙っているとの情報に、
真相を探るべくボスであるメンデスを捕えろと言う。
協力すれば、免罪と共に米国籍も与えると言うのだ。
マチェーテはメンデスのアジトに乗り込むが、
彼の心臓はミサイルと繋がっており、死ぬとワシントンが吹き飛ぶと言う。
メンデスを連れ出すが、安全装置を外され、猶予時間は24時間だ。
彼は二重人格で、良い心が現れて改心する。
麻薬カルテルに潜入した捜査官だったが、妻子を殺され別人格が生まれたのだ。
メンデスやマチェーテにかけられた賞金を狙って殺し屋が現れる。
メンデスは手下サロールに殺され、マチェーテも捕らわれる。
彼の前に現れたのは、死の商人と言われるヴォズで、
メンデスに武器を流し、サロールに監視させていたのだ。
メンデスの心臓は取り出され、装置につながって動き続けていた。
ヴォズはシャトルをノアの方舟として、新たな王国へ行くと言う。
さらに最強の戦士として、マチェーテのクローンを作りたいと言う。
退散したマチェーテは、かつての仲間ルーズと合流。
ヴォズ一味はシャトルに乗り込むが、マチェーテらが乱入。
マチェーテは発射されたミサイルに飛び乗り解除する。
ヴォズはルースを捕らえてシャトルを発射。
かけつけた大統領の依頼を受け、マチェーテも宇宙へ飛ぶ事となる。
次回作はマチェーテ・キルズ・アゲイン・イン・スペース。

 と言う訳で、ロバート・ロドリゲス監督でダニー・トレホが暴れるアクション。
前作から続いて出るのは、ジェシカ・アルバとミシェル・ロドリゲスのみで、
アルバは早々に退場。
それも致し方ないと思える程、敵味方ともよく死ぬ。対するマチェーテの不死身ぶり。
胸からマシンガンの出る女とか、すぐ顔が変わる殺し屋とか、
ミサイルにしがみつくマチェーテとか、リアルに描く気はさらさらないという展開。
荒い作りの映画にはよく出くわすけど、わざとそういう線を狙ってるあたりが面白い。
監督:ロバート・ロドリゲス

TV放送 2014/12/21 WOWOW 2300-0128
 

間違えられた男(56)

監督 アルフレッド・ヒッチコック

 53年。バンドマンのマニー(ヘンリー・フォンダ)は、
妻ローズ(ベラ・マイルズ)の歯の治療のため、保険会社に借金に行く。
だが、社員は彼を以前の強盗犯だと証言し、警察は連続強盗犯として逮捕。
筆跡も似ており、警察は完全に犯人扱い。何とか保釈になる。
弁護士オコンナー(アンソニー・クエイル)の指示で、事件当時のアリバイを調査。
だが、旅行先で会った2名は死亡。ローズは心労でおかしくなり、療養所へ。
裁判では、陪審員が犯人と決めつけたため、無効審理としてやり直しに。
ようやく真犯人が逮捕され、マニーの無実が証明され、ローズも2年後全快した。

 と言うわけで、実話の映画化という作品。
警察や目撃者の証言が、いかにいい加減なものかを訴えている。
音楽はバーナード・ハーマン。

TV放送 94/04/08 10CH 02:40-04:30
 

マチネー 土曜の午後はキッスで始まる(93)

監督 ジョー・ダンテ

 軍基地の町キー・ウエスト。ジーンはホラー映画の大ファン。
巨匠ウールジー(ジョン・グッドマン)が、突然変異マントの上映に来るのが楽しみ。
キューバ危機で人々が不安な中、ジーンや友人スタンは土曜の映画の相手を捜す。
スタンはシェリーを狙うが、前の恋人ハーベイがデートするなと脅す。
劇場は満員。ハーベイはマントのマスクをし、劇場を揺らす装置を操作する係。
だが操作を誤り、劇場主は戦争と誤解。ハーベイはマントの衣装でスタンを襲い、
逃げたジーンらがシェルターに閉じこめられる。
何とか救出するが、今度はハーベイはシェリーを人質に金を要求。
機械の暴走で2階席が危険に。核爆発のシーンを見せて、誤解した客たちを逃がす。
ハーベイは逮捕され、ジーンは2階席から弟デニスを救出する。劇場は崩壊する。
キューバ危機は去り、ウールジーはシステムで成功。また危機が来ると予言する。

 と言うわけで、50年代くらいのB級SF映画への思い入れがある作品で
劇中劇での大騒ぎは、「グレムリン2」を思わせる悪ふざけぶりで面白い。
しかし、映画の途中に何度も外へ出たり、ずいぶん長い映画と言う印象を与える。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。

TV放送 95/05/26 BS05 21:00-22:40
 

街の灯(31)

 監督 チャールズ・チャップリン

 浮浪者(チャールズ・チャップリン)は、盲目の花売り娘に同情する。
自殺志願の金持ちを思いとどまらせ、彼の家に歓待される。
だが、彼は酔いが覚めると浮浪者の事を忘れてしまい、また酔うと思い出す。
浮浪者は金持ちを装って、病気になった娘を看病に行く。
彼女は家賃が未納で退去を迫られる。さらに、新聞には盲目を直す手術の記事も。
彼女のために金を作ろうとするが、仕事はクビに。
ボクシングをやってコテンパンに倒される。
帰国した金持ちと再会。彼は金を都合してくれるが、その夜、泥棒が屋敷に侵入。
浮浪者が泥棒と誤解されたため、あわてて逃げだし、娘に金を渡して逮捕される。
出獄した彼は、目が見えるようになって、店舗を開いた彼女と再会。
その後は録画されず……。

 というわけで、無声映画なので、どうもテンポが遅く、
まだシリアスなテーマがあるわけでもないので、やや退屈。
ラストは映画史上最も美しいと言われているが、衛星映画劇場は切れる傾向にある。

TV放送 91/12/26 BS11 22:30-23:58
 

マッカーサー(77)

 監督 ジョセフ・サージェント

 1942年。米陸軍のマッカーサー(グレゴリー・ペック)将軍は、
フィリピンのコレヒドール基地で、日本軍の攻撃のため孤立していた。
ルーズベルト大統領は、マッカーサーの利用価値を考え帰還命令を出す。
必ず戻ると言い残して去るが、直後にフィリピンは降伏。
オーストラリアへ侵攻する日本軍をニューギニアで迎え撃つ。
続いて、フィリピン奪回に成功。元帥に昇進する。
ルーズベルトが死に、トルーマンが大統領に就任。原爆の使用で、戦争は終結。
占領軍最高司令官マッカーサーは、土地改革、財閥解体、女性の選挙権等を決定。
マッカーサーは新大統領候補になるが、トルーマンが再選。
やがて、北朝鮮が38度線を越え、朝鮮戦争が勃発。
マッカーサーのウォーミル島攻撃案は成功するが、
中国を刺激しないよう、攻撃は制限される。
中国軍が戦闘に突入し、トルーマンは休戦を命令。
マッカーサーは中国に攻撃停止を求める声明を出し、そのために解任される。
帰国したマッカーサーは国民に大歓迎され、部下アイゼンハワーが大統領になる。
退任演説で、マッカーサーは「老兵は死なず」と言い残して去っていった。

 というわけで、戦争の英雄を描いた映画なわけだが、
有名な将軍がゾロゾロと言うわけではなく、有名人が大統領ばかりで
普通の戦争映画とはずいぶん感じが違う。
途中で日本占領時代のシーンがかなり続き、これまた戦争映画としては異色。
後ろ向きな行動はしたくないとか言いながら、演説をすると戦争を否定。
困った奴である。

TV放送 91/12/03 04CH 02:05-04:35
 

マックQ(73)

監督 ジョン・スタージェス

 マック警部(ジョン・ウェイン)は友人スタンが殺された事件を調査。
課長(エディ・アルバート)は過激なマックを担当からはずすが
マックは辞任し、私立探偵として捜査を続行。
麻薬王サンチャゴの仕業とにらむが、警察内部の麻薬が盗まれている事に気づく。
スタンも一味で麻薬をマックの車に隠していたのだ。
そして妻ロイスは麻薬を狙い、公安委員トムズと組み、スタンを射殺したのだ。
麻薬を狙うサンチャゴ一味に追われるが、撃ち合いの末倒す。

 と言うわけで、ダーティハリーを逃したウェインが取り組んだ刑事もの。
しかし、過激さもありがちで、テンポはかなり悪い。
いろんな連中の思惑が入り組んだ感じだが、ちょっとわかりづらいし。
音楽はエルマー・バーンスタイン。

TV放送 96/12/11 12CH 13:00-15:00
 

マックスQ スペースシャトルを救え!(98)

 スペースシャトルエンデバーが打ち上げ、記者のジョナも参加する。
衛星の打ち上げが主な目的で、装置の故障があったが強行し、
機体が損傷。動力が動かなくなり、再突入が不可能となる。
酸素は7日間しか持たず、救出の準備には5週間はかかってしまう。
隊長クレイは救出作戦の中止を要請。
地上班のリナと連携し、船外から修理を試みる。
時間切れスレスレで修理に成功し、大気圏突入を試みるが
方向制御ができず、ビルの中へ突入。道路へ着陸して停止する。

 と言うわけで、スペースシャトルが事故で帰還できなくなり
奮闘の末帰還する話だが、テレビドラマぽいのだが
実際にあった「アポロ13」の方がハプニングが多く
それより劣っていてどうすると言う感じ。
最後のビルの中へスペースシャトルが突っ込むシーンが目新しい程度。

TV放送 2001/04/05 BS05 1200-1330
 

マックス・ペイン(2009年米)

マックス・ペイン 元殺人課刑事(マーク・ワールバーグ)
ミシェル マックスの殺された妻
モナ 女刑事
ナターシャ モナの妹(オルガ・キュリレンコ)
BB ミシェルの元上司。マックスの友人(ボー・ブリッジス)
ルピーノ軍曹 連続殺人犯(プリズンブレイクのスクレ役)
ジェイソン ミシェルの元上司(クリス・オドネル)
アレックス マックスの元相棒
ホーン 製薬会社のトップ。一連の事件の黒幕

 妻子を殺された刑事マックスは、未解決犯罪班に入り、事件を追い続けていた。
溜り場を探るマックスに、ナターシャと言う女性が迫る。
マックスは拒絶するが、翌日ナターシャが死体で見つかり、
現場にはマックスの身分証が落ちていた。
元相棒アレックスは、マックスの妻ミシェルとナターシャの死には
共通点がある事に気付く。
だがアレックスが殺され、マックスに疑いがかかる。
マックスはアレックスの資料を持ち出し、
ナターシャの姉である刑事モナと協力して捜査する事に。
ミシェルが勤めていた製薬会社の上司ジェイソンを問い詰めると、
軍の要請で新薬を開発していたとわかる。
新薬は兵士を無敵にするが、習慣性が強く、錯乱状態になると言うのだ。
一味の襲撃でジェイソンは殺されるが、彼の資料からルピーノ軍曹が犯人と判明。
アジトを襲撃。返り討ちにあうが、
ミシェルの元上司でマックスの友人であるBBが射殺する。
実は、新薬の問題に気付いたミシェルを始末したのはBBだった。
マックスもまた始末されかかるが、極寒の海に飛び込む。
凍える彼は、新薬を飲んで無敵の状態に。
警官隊をものともせず、BBを射殺。ようやく安息を得るのだった。

 と言うわけで、またまたゲームの映画化で、
クルーニと組まなくなってから作品が地味気味のマーク・ウォールバーグ主演。
個人的には、本作の基となるゲームもピンと来ない。
物語は、妻子を殺された刑事が、単独で事件を追う内、同一犯らしき事件に遭遇。
こう聞くと面白そうだけど、敵の正体は羽根がはえた悪魔みたいな奴とわかると、
ゴーストライダーみたいな話を想像して、またそんな話かと失望。
(悪魔役はプリズンブレイクのスクレ)
実は、悪魔は薬による幻覚だったとわかるが、失望が回復する事はない。
殺されかけたウォールバーグが、薬の助けで凄腕になって反撃する展開は悪くないが、
見た感じの凄さは今一つ。
黒幕にたどり着かないままなのも失望感を増す。
007に出たオルガ・キュリレンコが物語にからむ女性役だが序盤で殺され、
その姉である女刑事は時々手伝う程度で、必然性はあまり高くない。

TV放送 
 

抹殺者(2001年アメリカ)

 エルサレムの遺跡を発掘する学者シャロンは、
キリストの物との疑いのある遺骨を発見。
陸軍情報部の神父マット(アントニオ・バンデラス)は調査する事に。
もし本当にキリストの遺骨ならば、キリストの復活が否定される事になるが、
法王庁はそんな事はあり得ないと言う。
一方、エルサレム人民戦線のユセフは、この遺骨の情報を得て奪おうとする。
マットは遺骨に関する情報公開を延期。シャロンは怒るが混乱は避けたい。
病理学者は、遺骨がローマ時代の物で磔にされ、大工だったと推定。
それを知ったラベール神父は自殺し、マットは責任を感じる。
付近にある壺の年代測定で紀元70年と出るが、比較対象の年代が間違っており、
正しくは紀元32年の物と判明。やはりキリストであるとの疑いはぬぐえない。
ユセフ一味はシャロンの娘を誘拐。遺骨を渡せとシャロンに要求。
気づいたマットがかけつけ撃ち合いに。追いつめられユセフは自爆。
法王庁は洞窟を爆破し、一件を闇に葬る。
マットは法王庁に利用された事に怒りを覚え、
今後は自分のやり方で神に仕えると誓う。

 と言うわけで、バンデラス主演ではやりの3文字漢字の題名だから、
B級よりのアクションかと思って見たが、
これがアクションは皆無に近い作品だった。
キリストの遺体が見つかったと言うから
インディばりのオカルトかと思えばそうでもなく、
いろんな思惑の人が右往左往して、
その人たちが何を目指すかいまいちわからず。

TV放送 2003/09/13 BS05 2210-0004
 

M★A★S★H(70)

監督 ロバート・アルトマン

 朝鮮戦争。前線から5qの外科部隊にホークアイ(ドナルド・サザーランド)と
デューク(トム・スケリット)が赴任してくる。
ホークアイはジープを盗んだり、人妻の看護婦ディッシュに手を出すのも平気だ。
ホークアイとフットボールで戦ったジョン(エリオット・グールド)や、
新婦長オフラーハン少佐(サリー・ケラーマン)も来る。
堅物のバーンズ少佐(ロバート・デュバル)をバカにし、怒った婦長は本部に報告。
2人は接近し、その模様が放送される羽目に。暴れるバーンズは異動する事に。
歯科医のペインレスは不能に悩み、自殺を考えるが、ホークアイらの努力で立ち直る。
婦長が本当の金髪が確かめるため、シャワーテントをひっくり返す。
下院議員の息子の手術のため、日本へ行く事に。ついでにゴルフ旅行としゃれこむ。
ハモンド将軍のチームと、賭でフットボールの試合をする事に。
プロ選手オリバーを呼ぶが、敵にもプロ選手が。そこで、薬を注射して退場させる。
隠し玉作戦で逆転。ホークアイとデュークに帰国命令が出る。

 と言うわけで、物語としては脈絡もないが、
戦地できままに生きる連中を描いたブラックコメディと言える。
あまり戦争中の話という実感はなく、青春映画とさえ思える。

TV放送 93/08/16 BS11 22:00-00:15
 



マッチスティック・メン」(2003)を見た。

 実はSWATを見ようかとも思っていたが、
ことのほか評判が悪いようなので、こちらに切り替えた。
まあニコラス・ケイジは割に抑えているし、アカデミー賞なんて噂も出てる作品だし
潔癖性の詐欺師なんて、設定に面白さを感じるから見る事にした。

 ロイ(ニコラス・ケイジ)と相棒フランク(サム・ロックウェル)は詐欺師。
水の濾過装置が当たったとか称して、金をだまし取る事でそこそこ儲けている。
さらに、警官に扮して被害者宅へ行き、証拠のためにサインが欲しいと言って
そのサインでさらに金をいただくという寸法だ。
ベテランのロイは悠々自適な生活をしているが、
まだ駆け出しのフランクは、もう少し儲けたいところで、
ロイに大きなヤマを持ちかけるが、ロイはなかなか乗ってこない。
実はロイには詐欺師らしからぬ問題があったのだ。
彼は「極度の潔癖症」で、何にしろこだわりがある。
@食器や電話は除菌せずにいられず、気にせずさわるフランクにはハラハラ。
A食器を使うのが抵抗あるため、ツナ缶から直接食べる。
B靴下等も、女性がパンティを並べるごとく整理して収納している。
Cドアはなぜか3回ずつ開閉させないと開閉できない。
そのたびに、各国語で数字を数えるのだが、イチニサンと日本語の時もある。
実は彼は広場恐怖症で、外が見えているとダメなのだが、
詐欺をしている時だけは何とかそれを抑えているのだ。

 ロイは何やら薬を飲み続けていたが、うっかり薬を流してしまい、
新たな薬をもらおうとするが、主治医が辞めてしまった。
そこでフランクの紹介で新たな精神分析医に会う事に。
クライン医師は、彼の行動を理解しており、家族に救いを求められるのではと考える。
ロイは妻がいて、ずいぶん昔に別れたきり。
妊娠したとか言っていたが、どうなったかはわからない。
そこで医師は彼を捜し求め、何とロイとの娘がいると突き止めてきた。
妻は再会を拒むが、14歳の娘アンジェラは会いたいと言っているらしい。
そこで待ち合わせしてアンジェラと初めて会う。
彼女はロイの規則を無視して、土足で上がり、勝手に引き出しを開け、食べ散らかす。
最初は怒っていたロイだが、次第に振り回されて彼女のペースに。
帰宅が遅くなると心配してしまう始末だ。
犬の置物に隠された大金と銃を見つけたアンジェラは、
父親が詐欺師をしていると気づいて、自分もやりたいと言い出す。
それだけはいかんと言うロイだが、結局押し切られて軽い詐欺をする事に。
ルールは3つ。
1.近所は避けろ、2.メモはとるな、3.相手にだまされるな。
まず昨日発表になった宝くじと同じ番号のくじを買い、日付の所を書き換える。
そしてコインランドリーへ行ったアンジェラは、
近くにいた人の良さそうな主婦がくじを落としたと話しかけ、
それは否定されるが、新聞で見たら当たりだったと知り大喜び。
だが未成年だから換金は出来ないと言い、半額を主婦からせしめると言う作戦だ。
見事な演技で金をせしめて喜ぶアンジェラ。
だが、ロイは方法は教えても詐欺師になれとは言っていない、
その金は何とかでっちあげて返してこいと言う。

 アンジェラの影響か、ロイの潔癖症もなりを潜めるように。
一度は薬がなくなってあわてたロイは、医師とも連絡が取れず
薬局へ買いに行き、それが主婦用の薬と聞かされる。
もともとロイに薬など必要なかった、精神的な物だと語る医師。
少し気が大きくなったロイは、フランクと組んで大きなヤマに取り組む事に。
カモは、フランクが見つけてきたチャック。
ロイとフランクは株だかで儲けていて、独自ルートで情報を流せると思わせ、
ついに相手に資金として大金を用意させる事に成功。
空港で金を受け取る事になるが、チャックの出発が早まったとかで、
仲間が用意できず、仕方なくアンジェラに手伝わせる事に。
空港でアンジェラに騒ぎを起こさせ、その間にカバンをすり替え
まんまと何の価値もない情報と交換に大金をせしめたのだ。
ロイはアンジェラと退散。フランクにはチャックが飛行機に乗るまで追わせるが、
駐車場でロイらはチャックに襲われる。どうやら作戦に気づかれたらしい。
ロイはあわてて車を発進させ、逃げ切る。
そしてフランクと合流。ゲートの先までは追えなかったと言うフランク。
ロイは、チャックもやましいところがあるから警察には言えないし、
仮に言ったとしても、フランクもロイも逮捕歴はないから、
見つかりっこないと言う。
だが、アンジェラには万引きでの逮捕歴があった。
そして騒ぎを起こした時は監視カメラを避けていたアンジェラだが、
その前に売店でロイ用に灰皿を買っており、そこで顔が写っていた。
チャックはフランクを殴り、ロイの家に乱入して金を返せと脅す。
ロイはアンジェラに指示し、犬の置物の金を持ってこいと言うが、
アンジェラは銃を持って、チャックを撃ってしまう。
フランクがチャックの死を確認。
フランクは逃がし、アンジェラとも二度と会わない事に。
そして、再び家に舞い戻り、チャックの死体を始末しようとするが、
そこにはなぜか死体がなく、何者かに気絶させられる。
気がつくとロイは病室に寝かされていた。
どうやら警察らしく警官の見張りが。
言い逃れようとするが、警察はすべての事情をつかんでいるらしい。
観念したロイは、医師を呼んで診察させるフリをし、隠し金庫の番号を教える。
ロイが引退後用に蓄えた金をアンジェラに譲りたいと言うのだ。医師はこれを承諾。
再びロイは意識を失い、エアコンが止まっているのに気づいて目覚める。
エアコンを付けてと頼もうとするが、気がつくと警官はおらず、ドアも開いている。
家へ帰ると、金は取られており、そこにはフランクのメモが。
すべてはロイの貯金を奪おうと、フランクが計画した罠だった。
あわてて走り回るロイ。あの医師もニセ者で、すでに姿を消していた。
さらに数十年ぶりに妻の所へかけつけるが、
再会に驚く元妻は、娘などいないと言う。あの時は流産だったと。

 それから1年。カーペット屋でまじめに働くようになったロイ。
そこへ恋人と同居すると言う若者が現れ、恋人の意見も聞きたいと言う。
その恋人こそ、アンジェラと名乗っていた娘だった。
驚く彼女は、2人だけで話したいと言い、あれからの事を語る。
もともとフランクに持ちかけられ、娘を演じたが、
分け前はもらえずにフランクは姿を消したらしい。
今は恋人と暮らしていると言う。
フランクもアンジェラも、あの事をさほど嫌な思い出とも思っていない様子。
アンジェラは、またねパパと言って去り、優しく見守るロイ。
帰宅したロイの自宅は、すっかり潔癖症の面影はなくなり、
いつも話していたスーパーのレジの女性と同居し、彼女には子供が出来ていた。

 と言うわけで、実はSWATを見ようかとも思っていたが、
ことのほか評判が悪いようなので、こちらに切り替えた。
ニコラス・ケイジは、自身も潔癖性で、叔父コッポラに怒られたそうだが、
それをふまえたような企画で、詐欺師と言う、人と話してだます部分が売りなのに
潔癖性であるが故に、人と話すのが苦手と言う、ユニークな主人公。
まあ、犯罪者を主人公にして、どこかコミカルな物語を作ると言うのは
たとえば「ファミリー・ビジネス」なんかもそうだったが、
あれは家族の湿っぽい話が延々と続いてダメだったが、
ここでは、ちゃんと詐欺の手口も見せてくれたりして飽きさせない。
さらには、そこへちん入者と言うべき娘が出現し、
ニコラスの生活が一変するだなんて、どこかで聞いたような気もするが、面白い展開。
ニコラスは引退を考えているようで、娘との関係を含めて、
どのようになっていくのかが、物語の最大の関心事になるのだが、
そこには大きな罠が待ち受けており、ニコラス自身がだまされてしまう。
いい味を出している映画で、もう少し面白くしようと、
サスペンス風の味付けをして失敗する作品が少なくないが、
これもヘタをするとそうなりそうな部分があったのだが、
実はさらに、その後があり、だまされたんだけどハッピーエンドと言うのがいい感じ。
どんでん返しのある映画って、2度見るとつまらなかったりするものだが、
これなら別に問題なく見られそう。
 

マッド・ギャリソン(1980年米)(ボーダーライン)

ジェブ 国境警備隊長(チャールズ・ブロンソン)
チャーリー 警備隊員(ジョン・アシュトン)
ジミー 警備隊員。新人
同僚 警備隊員。殺される。(ウイルフォード・ブレムリー)
エレーナ・モラーレス 殺された少年の母
ホッジス 密入国者を手引きする米国人。ベトナム帰り(エド・ハリス)
カール・リチャーズ ホッジスの仲間
ヘンリー 密入国をビジネスにする人物

 国境警備隊のジェブは、同僚と少年が何者かに射殺されたと知る。
密入国者を手引きする米国人ホッジスの仕業だったが、
FBIは麻薬がらみの事件と断定。
やがて一味のトラックと麻薬が見つかるが、ジェブは偽装だとにらむ。
少年の母で、自らも不法に越境したエレーナに協力を求め、手配士に会う事に成功。
だが、物品を奪おうとする一味に襲われ失敗。
現場のトマトから検出された農薬が特殊な物だった事から、農場を特定。
見覚えのある男を脅し、ホッジスが2000人を越境させる計画と知る。
一行を一網打尽に。現れたホッジスを撃ち合いの末倒す。
仲間アールは有罪になるが、ビジネスにしていた黒幕ヘンリーは証拠不十分で釈放に。
1ヶ月もすれば、またやるだろう。

 と言うわけで、意外に見逃しが多いブロンソン主演作。
本作は、80年だから比較的後半の作品だが、
じいさんのくせに妙に強いと言う一連の作品よりは前らしく、割にいい感じ。
彼は国境警備隊で、法を取り締まるいろんな仕事の中で、
あまり描かれてこなかった手付かずのジャンルに注目したのは面白い。
まあ考えてみると、皆が手を出さなかったのにも訳があって、
物語をあまり面白く出来そうもない気が。
本作もそうなるリスクを持っていたが、
密入国を手引きするベトナム帰りの凄腕エド・ハリスを出したのがヒット。
ブロンソン対当時新人のエド・ハリスと言う図式が物語を面白くしている。
一味を突き止めようと、自身が不法入国者に紛れるが、
失敗に終わるなんてエピソードも悪くない。
FBIが麻薬がらみの事件にしたがるが、
ブロンソンはただの密入国と断定するあたりも、よくあるパターンの裏返しで面白い。
難を言えば、最後のエド・ハリスとの対決があまり盛り上がらなかった点かな。
やたら派手にしたがる今風じゃない点は好感が持てるんだけど。

TV放送 2010/10/19 テレビ東京 1330-1530
 

マッド・シティ(97)

 地方局のアナウンサー、マックス(ダスティン・ホフマン)は博物館を取材。
その時、クビにされた警備員サム(ジョン・トラボルタ)が銃を持って館長ともめ、
子供たちを残したまま館を閉鎖。偶然出た弾が警備員クリフに当たり負傷させる。
マックスは事件を局に連絡。警察とマスコミが殺到する。
このままでは凶悪犯にされると、マックスは独占取材を買って出て、
同情を誘う話をする。その結果、視聴者はサムに同情的に。
元上司で、非情な取材をするケビンが、マックスに番組を持たせると称して
取材の権利を横取りしようとする。FBIは凶悪犯と決めつけ突入を試みる。
サムはケビンの挑発に乗り、彼の取材を受けるが
マックスはサムが危険と考え、他局のラリーに取材される。
するとケビンは、今までの交渉がすべてマックスの指示だったと公表。
クリフの死亡が伝えられ、サムは子供たちを釈放。マックスに投降を告げる。
だが、サムは自爆。マスコミはマックスに殺到。マックスは我々が彼を殺したと言う。

 と言うわけで、アナウンサーが事件の主導権を奪い、自分の都合いいように演出。
その間はなかなか面白いのだが、次第にサムが凶悪犯と思われ出し
なし崩し的に事件が解決してしまうと、何だかパッとしない感じだ。
アナウンサーのモートに、ウイリアム・アサートン。

TV放送
 

マッド・ハウス 珍入者撃退作戦(90)(未公開)

 夫婦ともに仕事が好調のマックとジェシー(カースティ・アリー)の夫婦は、
新居で幸福な日々を送るはずだったが、失業した従兄弟フレッド夫妻に居座られ、
夫とのケンカで家を飛び出したジェシーの姉クローディアと息子まで現れる。
さらには火事騒ぎで隣家一家まで居候になり、マックらは庭で生活するハメに。
ジョナサンが麻薬売買したために、警察が突入し、家の中は滅茶苦茶。
ついに切れた2人は、同居人たちを追い出し、警察の弁償で家も修理される事に。

 と言うわけで、図々しい居候に悩まされる夫婦の話。まあ、ありがちと言う感じか。
隣家の大工好きな主人にロバート・ギンディ。

TV放送 96/02/06 12CH 12:00-14:00
 

マッドマックス(79)

監督 ジョージ・ミラー

 近未来。警官のマックス(メル・ギブソン)は、暴走族ナイトライダーを追跡。
ナイトライダーは事故死。一味は彼への復讐を計画。
一味のジョニーを逮捕するが、復讐を恐れ、誰も証言しないため釈放。
相棒のグースが殺され、ショックのマックスは妻子と共に休暇を取る。
だが、妻子も襲われ、子供が死ぬ。
決意したマックスは、改造型インターセプターで、一味を次々倒す。
ボスのツーカッターも倒し、ジョニーを爆死させる。

 と言うわけで、メル・ギブソンの出世作。2作目以降の雰囲気はまだない。
相手が意外に簡単に死ぬし、町の人々も意外にのんきだ。

TV放送 93/03/28 06CH 03:39-05:18
 

マッドマックス2(81)

監督 ジョージ・ミラー

 戦争で世界は荒廃し、暴力がはびこる。
元警官のマックス(メル・ギブソン)は、暴走族を倒し、ガソリンを獲得。
製油所では、暴走族と住民の間で激しい攻防が続いている。
マックスは襲われた男を助け製油所へ。暴走族ヒューマン・ガスは施設を渡せと要求。
住民は脱出するため、タンカーを引いて囮とする事に。
マックスがタンカーを引くための車を獲得。ヘリコプターのジャイロと協力して帰還。
マックスは製油所を立つが、暴走族に襲われ負傷。
住民は旅立つ事になり、マックスはトラックの運転を志願。
襲いかかる暴走族との攻防。その間に、住民は出発。
味方は次々やられ、リーダーのパパガッロも死ぬ。
Uターンし、ヒューマンガスの車と激突。撃滅。

 というわけで、前作とは趣の変わった作品。北斗の拳のモデルはここにある。
暴走族が、意外にすぐ引き上げてしまったりするので変な感じ。
ジャイロがリーダーに、その後、ずっとしゃしゃり出ていた子供がリーダーになる。

TV放送 92/11/13 06CH 01:50-03:40
 

マッドマックス/サンダードーム(85)

監督 ジョージ・ミラー

 マックス(メル・ギブソン)は、持ち物を盗んだ男を探すためバータータウンへ。
彼の腕を見込んだアウンティ(ティナ・ターナー)は、
エネルギーを掌握したマスターの用心棒ブラスターを殺せと依頼する。
サンダードームで対決。彼を倒すが、殺さなかったため砂漠に追放される。
子供たちが彼を救出。彼らは戦争前の写真等を見て、
ウォーカーと言う男が、飛行機で故郷へ帰してくれると信じていた。
マックスはその村こそ安全と言うが、信用しないサバンナと言う娘たちが
外の世界を見るため出発。しかたなく、マックスは彼らを伴ってバータータウンへ。
捕らわれたマスターや囚人を仲間にし、町を破壊。列車で脱出する。
アウンティはマスターを取り戻すため追跡。
マックスは盗人を見つけ、仲間を彼の飛行機で逃走させる。

 と言うわけで、シリーズ第3作だが、つながりがまったくない話。
前半はそれなりに見れるが、子供たちが妙な伝説を言い出してから奇っ怪になり
列車を追う延々としたチェースシーンも退屈。

TV放送 93/02/24 06CH 21:00-22:54
 

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年豪米)

マックス 元警官(トム・ハーディ)
フェリオサ 大隊長(シャーリーズ・セロン)
イモータン・ジョー 支配者
ニュークス ジョーの手下(ニコラス・ホルト)

 核戦争で荒廃した世界。
元警官のマックスは、支配者ジョーの手下たちに捕らわれる。
 水を押さえて人々を支配するジョーは、ガソリンを奪いに向かうと宣言。
だが、大隊長フェリオサが裏切り、隊を一団から離脱させてしまう。
彼女は、ジョーに支配されていた女たちを連れ出し、緑の地へ向かうと言うのだ。
 車体に縛り付けられたマックスは、始末されそうになるが脱出。
フェリオサらの車を奪うが、彼女しか運転出来ないと知り、同行する事に。
 ジョーの手下が一行を激しく追跡。
犠牲者が出て、怖じ気づく者も出るが、一方でジョーの手下ニュークスが仲間になる。
 一行は、かつて緑の地にいたと言う女たちと出会う。
緑の地は汚染されてもはや存在しないと聞かされ、フェリオサらはショックを受ける。
 一旦は一行と別れたマックスだったが、戻ってジョーの砦を奪う事を提案。
フェリオサも決断する。
帰路も襲撃を受けるが、反撃してジョーを倒す。
 一行は砦に到着。ジョーを倒したと知ると、人々はフェリオサを救世主と称える。
人々が歓喜する中、マックスは1人立ち去るのだった。

 と言う訳で、久々のシリーズ第4弾。
当初はメル・ギブソン主演の企画もあったようだが、主役をトム・ハーディに交替。
メル・ギブソンは好きだったけど、
マッドマックスに思い入れはなかったので、この交替は特に問題ない。
マックスは謎の一団に捕らわれ、
一団から抜けようとするシャーリーズ・セロンらに協力する事に。
ざっくり言うと、そんだけの話で、
北斗の拳に影響を与えた近未来の戦いの描写が繰り広げられる点が見所。
一話完結で、評判良ければ何作でも作れますと言う感じ。
丸刈りのシャーリーズは人相が違って、言われないと気付かないかも。

TV放送 2016/04/30 WOWOW 2200-2400
 

マッド・ラブ(1995年アメリカ)

 マット(クリス・オドネル)は湖をはさんだ家に住む
転校生のケイシー(ドリュー・バルモア)を望遠鏡で覗き夢中になる。
ライブに誘い気にいられるが、自由奔放なケイシーは、授業中でもデートに誘う。
さらにテスト中も非常ベルを鳴らして呼び出され、マットは困惑。
ケイシーは退学になり、大学教授の父とケンカに。
精神科の病院へ入れられ、ケイシーの父はマットに会わせまいとするが、
マットはスキを見てケイシーを病院から連れ出す。
車でメキシコへ向かうが、ふざけすぎて車が激突して故障。
ヒッチハイクするが、男に触られて格闘になった末、車を奪う。
安アパートに住むが、ケイシーは何かにおびえるように。
落ち着きがなくなり、マットはケイシーの母に電話して相談。
だが、それを知ったケイシーは逃げ出し、自分が嫌になったと自殺を図るが阻止。
マットはケイシーを病院へ連れて行き、彼女は入院。自分は家へ戻る。
ケイシーは回復し、あの逃避行を誇りに生きているとの手紙が届く。

 と言うわけで、オドネルとバリモアちゃんと言う
実はバットマンで共演している2人が共演。
バリモアちゃんはラブコメに活路を見いだしたが、
ちょっととんでる役が好きみたいで、本作でもそんな感じに。
それにオドネルが振り回されて、逃避行しちゃうなんて展開は面白いのだが、
精神病がからんで、次第にバリモアちゃんが痛々しくなっていくのがつらい。
ラストもハッピーエンドとは言いがたい気がするし。

TV放送 2003/10/21 BS05 2200-2345
 



マディソン郡の橋」(95)を見た。

 マディソン郡の橋と言えば、数年前に世界的なベストセラーになったと言う
小説の映画化で、当時から映画化したら誰がと騒ぎになったものだ。
スピルバーグが監督と言う噂で、主人公にはロバート・レッドフォードと言われたが
ふたを開けてみたら、スピルバーグに関係あるアンブリン社が製作にタッチしたので
それは当たっていたわけだが、監督と主演が、何とクリント・イーストウッド。
原作は読んでいないが、中年のロマンス物と言う話なので
イーストウッドには似合わない気もしたが、
最近のイーストウッドは、アクション映画でなくても存在感のある雰囲気が出てきて
けっこう合っている気がしてきた。
相手はメリル・ストリープで、ちょっとくたびれた中年女性にはぴったりと言う感じ。
この2人が、不倫関係になる言う展開で、
それがどうした、そんな話は昔からあるぞと言う気もするが
それを承知で世界的なベストセラーになったわけだし、
映画もアカデミー賞確実などと言うわけだから、これは見ないわけにはいくまい。

 1989年。フランチェスカと言う女性が死に、
彼女の2人の子供、今では成人して子供もいるマイケルとキャロリンが集まってくる。
彼らは弁護士から遺言があり、埋葬は火葬にして、
故郷の橋ローズマン橋から灰をまいてほしいとされていると知り、びっくり仰天。
日本ならいざ知らず、あちらでは土葬が基本らしくて、
しかも亡き父がせっかく墓を作ったのに、それを使おうともせず
灰を橋からまいた日には、墓参りもできず、灰自体は車に踏まれるハメになるのだ。
母は正気ではなかったと、子供たちは火葬をやめさせようとするが、
貸金庫から出てきた遺品等から、思いがけない物を発見する。
それはキンケイドと言う男が彼女を撮った写真だった。
どうやら、彼も死んだ時に灰を橋からまいたらしく、子供たちはピンとくる。
2人は不倫関係にあったのだ。
マイケルとキャロリンは、共に夫婦生活が思わしくないが、
一度結婚したらそれを貫くのが当然と言う意識があって、
浮気などしようとも思った事がないので、この母の意外な過去には愕然とした。
厳格だと思っていた母が、実はチャタレイ夫人だったと侮辱するマイケル。
遺品にはカメラや母のペンダント。キンケイドが死んだ時に、彼女に贈ったらしい。
母の遺した手紙には、子供たちがさぞ驚いているはずだと書かれていた。
だが、彼女が残した3冊の日記を読んでくれれば、気持ちが分かるはずだと言う。
とにもかくにも、2人の子供たちは日記を読む事にした。

 65年。アイオワ、マディソン郡の片田舎に住む
フランチェスカ(メリル・ストリープ)は、
夫や子供たちが牛の品評会に行く4日間、1人で過ごす事となる。
この後不倫する事になる彼女だが、ありがちな夫に不満のある妻と言うわけではなく
どちらかと言えば、夫を愛しているが、家事があるので仕方なく残ると言う感じ。
そこらあたりが、普通の不倫ものとちと違うところか。
彼女が外で仕事をしていると、1台のトラックが現れた。
ここらへんは周囲に何もない1軒屋で、かなり遠くからトラックが来る事がわかった。
現れた男キンケイド(クリント・イーストウッド)は、
カメラマンで屋根のある橋を写して回っていると言う。
そこでローズマン橋に行きたいのだが、迷ってしまったと言うのだ。
こんな田舎町だから、キンケイドが来る事はずいぶん前から噂になっていた。
この町では、噂はたちまち広がるのだ。
ある女性が浮気をしたら、街中の大騒ぎになり、いたたまれなくなったほどだ。
フランチェスカは彼に道順を案内しようとしたが、うまく説明できず、
何となく彼に関心を持ったのか、橋までつきあうと言い出した。
キンケイドは何に気を使ったのか、そこらへんの花をプレゼントすると言い出すが、
フランチェスカはからかって、それは毒草よと言う。
そんなジョークが、作品にどれほど必要なものかのわからないが、
ちと違和感のあるシーンだ。
キンケイドは黙々と写真を撮り、フランチェスカは好奇心から彼を見守り続けた。
そして意を決したように、夕食にキンケイドを誘う。
派手な旅をしてきたキンケイドの話は、
退屈な生活を続けるフランチェスカには興味のわくものだった。
ついつい聞き入ってしまうが、キンケイドが話の展開から、
女性の浮気の可能性について言い出したしまったため、そんな事はあり得ないと、
フランチェスカは怒ってしまい、キンケイドは宿へ戻る事に。
だが彼が戻ると、何か2人で過ごした時間が楽しかったような気がして、
夜車を走らせ、翌日キンケイドが来るはずの橋へ行き、
「また夕食へどうぞ」と言う手紙を貼っておくのであった。

 翌日。キンケイドは撮影をするうち、彼女のメモに気がつき、
再び彼女の家を訪問する事を決意する。
だが、町で食事をしていると、何とかと言う例の浮気をしていた女性が、
陰口をささやかれ、食堂で食事も頼めないのを目撃する。
それで、キンケイドとフランチェスカの関係が疑われるのを恐れ、
会わないでおくべきではと、電話で彼女に確認するが、
彼女が大丈夫だと言うので、結局会う事に。
フランチェスカはキンケイドにシャワーを浴びるよう勧め、
その後、自分がシャワーを浴びている時、
数分前彼がここにいた等と、妙にキンケイドを意識している事に気づく。
キンケイドとフランチェスカは食事を終え、ラジオの曲に合わせてダンスを踊る。
次第に気分が高まり、ついに2人はベットを共にしてしまった。
 3日目。ごくごく自然にキンケイドと深い仲になってしまったフランチェスカは
今後どうすべきなのか思い悩む。
夫に飽きて浮気したわけではなく、彼女に罪悪感があるわけではない。(と思う)
だが、フランチェスカの友人が、お茶を一緒に等と現れると、
やっぱりちょっとまずいと思ったのか、キンケイドをあわてて返す。
しかも、友人の話題は、町に来ていると言うカメラマンの話だ。
翌日になれば、フランチェスカの夫たちが戻ってくる。
キンケイドは自分も彼女も、この愛する気持ちが人生に二度とないものであると
確信していた。彼はフランチェスカに、一緒に来てくれと言う。
思い悩んだフランチェスカだったが、一生に一度の愛だと言う想いから、
家を出る事を決意する。
 4日目。荷物をまとめるフランチェスカだが、
夫もまた愛しており、家族を捨てていくわけにはいかない。
ためらう彼女に、繰り返し、一生に一度の愛だと言い続けるが、
フランチェスカの意志は固まっていくばかりであった。
断念したキンケイドはためらいつつも、去っていった。
残されたフランチェスカは、取り返しのつかない事をしたのではと言う
複雑な想いの中、帰ってきた家族を迎えた。
家族は、フランチェスカにそんな事件があったとは、思ってもいなかったであろう。

 それから数日して、フランチェスカは夫リチャードと町へ買い物に出た。
彼女が車で待っていると、近くにキンケイドがいる事に気づいた。
愕然とするフランチェスカだが、夫が戻り、車で出発する事に。
キンケイドの車がその前に。信号待ちで青になっても出発しないキンケイド。
フランチェスカは思い悩み、ついに車を降りようとするが、
夫がクラクションを鳴らしたため、キンケイドは断念して出発。
フランチェスカにもらったペンダントを、バックミラーにかけて去っていった。
2人がその後会う事はなかった。
やがて夫が死に、死の床で彼女の夢をかなえてやれなかった等と
気づいていたような事を言った。
そしてキンケイドが死に、彼の弁護士から、遺品が届いた。
そこにはフランチェスカにもらったペンダントや、撮影に使ったカメラ、
写真の載った雑誌、橋に残されていた手紙等が入っていた。
そして残された手紙に、彼の遺体は灰にしてローズマン橋から捨てたとあった。
キンケイドと別れて、フランチェスカは例の浮気した女性と友人になった。
数年後、キンケイドの事を話し、2人の友情は深まった。
この浮気した女性は、結局その相手と結婚したらしい。
フランチェスカの日記は、この女性に残すよう遺言にあった。そして遺体は橋からと。
彼女は家族のために人生を費やした。だから、残りの人生は自分のために使いたい。
この言葉に納得した子供たちは、遺言通り、遺体を灰にして橋からまく事にした。

 と言うわけで、大ベストセラーの映画化だが、
やっぱりただの浮気で何を大騒ぎと言う感もあり、
4日間の話を、かなり長い時間延々と描写されるが、
派手な展開があるわけではなく、やや退屈に感じさせられる。
やや感動させるような描写はあるものの、もう少しクサい展開の方が感激するかも。
それにしても、数年前まで「メイク・マイ・デイ」とか言って銃を撃ちまくっていた
クリント・イーストウッドの映画に、おばはんが殺到するとは
こんな事態を誰が予想できただろうか。
 

摩天楼<ニューヨーク>はバラ色に(87)

 監督 ハーバート・ロス

 ブラントレー(マイケル・J・フォックス)は大成功を夢見て、
ニューヨークの会社に就職。だが、企業買収でふいに。
遠縁の親戚である大企業社長ハワードを頼り、メールボーイに採用。
社長の妻ヴェラの運転手をさせられ、彼女に気に入られる。
ブラントレーは文書等を偽造し、新重役ウィットフィールドとして重役会議に参加。
企業買収に対する会社の方針について、ブラントレーは他の重役と対立。
女性重役クリスティ(ヘレン・スレーター)は、恋人であるハワードに報告。
ハワードはスパイと考え、クリスティに接近するよう指示。
その日から、ブラントレーはウィットフィールドと二役を演ずる。
クリスティはブラントレーと徹夜で討議。互いにひかれ始める。
ハワードは政財界の大物を集めてパーティを開催。
妻の相手としてブラントレーも参加。ヴェラは、彼に政財界の大物を次々と紹介。
夜になり、ブラントレーらは互いの部屋へ行き、4人がばったり対面。
ブラントレーは、クリスティが自分をスパイしていた事を知り、ショックを受ける。
翌日、ブラントレーとクリスティはクビになり、ケンカしるが仲直り。
ダデンポート氏が買収計画を発表。
一部の重役を残すと発表するが、ブラントレーらが割り込んでくる。
彼は銀行頭取を仲間にし、逆にダデンポートの会社の過半数の株を買い占めた。
この後は切れている。

 というわけで、この後、ハワードを追いだし、ヴェラを社長にして、
本当の重役におさまるはずだが、来日中のブッシュ米大統領が倒れたため、
臨時ニュースが割り込んで、最後が切れてしまった。困ったものである。
コミカルなサクセスストーリーとして、面白く見れたが、
経験のない若造が重役にいて不審と思わないのが不思議なくらいで、
それはアメリカでも大差ないはずである。
経験のない男が、そうそう成功するはずもない。しかもやり方がアンフェアだ。
もっとリアルな話にした方が、何度でも楽しめると思うのだが。

TV放送 92/01/08 06CH 21:00-23:09
 

摩天楼を夢みて(92)

 不動産会社の営業レビーン(ジャック・レモン)とモス(エド・ハリス)は
営業成績が悪ければクビの危機に。
ローマ(アル・パチーノ)だけがいいネタを得ている事も不満だ。
追い込まれたレビーンらは、ネタや契約書を盗み出す。
おかげでローマの契約はフイに。だが支店長ジョンはレビーンの犯行と気づく。

 と言うわけで、予備知識なしに見たら、こんな話だったのでビックリ。
キャストはかなり豪華なのだが、話は会社を中心に男たちのグチばかりで展開。
主役のはずのパチーノは前半あまり出ず、スカッとするラストでもない。
何とも地味な話で、何が言いたかったのか首をかしげるほど。
社長だかの役でアレック・ボールドウィン。これはチョイ役。
音楽はジェームズ・ニュートン・ハワード。

TV放送 97/09/29 BS05 21:00-22:45
 

マトリックス(99)

 ソフト会社に勤務するネオ(キアヌ・リーブス)には、ハッカーの面も持っていた。
モーフィアスと言う男に、テロリスト逮捕に協力しろと言われるが
現実か夢かわからない感じだ。装置をつけられ、怪しい部屋へ。
彼によれば、21世紀にAIが開発され戦争になり、
コンピュータによる支配で、人間は栽培されるようになったと言う。
人々は空想の世界を体験させられており、実際の世界は荒廃しているのだ。
このままでは人類に自由はないと、ネオは柔術の訓練を受ける。
訓練プログラムを受けると、超人的な力を得る事ができるのだ。
撃ち合いでモーフィアスが捕らわれる。仲間のサイファーが寝返ったのだ。
ネオは救世主と言われ、完全武装のビルへ乗り込み、弾をよけ
ヘリを奪ってモーフィアスを救出。モーフィアスらは現実の世界へ帰還する。
だが、帰還するための電話が破壊されネオが取り残される。
モーフィアスらは隠れ家に接近。人々が次々敵に変わり、ネオもやられるが
蘇って弾を止める。敵の動きも鈍くなり倒す。この戦いは始まったばかりだ。

 と言うわけで、ワイヤーを駆使したと言う派手なアクションが話題になり
ヒットして続編も作られる事になったりしたものの、
どうも見せ場が派手なだけと言う印象は否めず。
現実と非現実の違いがわからなくなると言う物語は目新しくなく
プログラムを受信すると、急に柔術が出来るようになったりするのは面白いが
非現実の側の世界をなぜ守り続ける必要があるのか。

TV放送 2000/12/03 BS05 2000-2220
 



マトリックス・リローデッド」(2003)を見た。

 この映画は、数年前に公開され、香港流のワイヤーアクションを多用。
米国流の特撮技術と合わせて、
見た事もないアクションを披露したと言う事で話題に。
ピストルの弾をよけたりする様が、他の映画やCMなどでもパロディされた物。
(ピストルの弾をよけるのは、「レモ 第一の挑戦」でもあって、
あちらはスローモーションになったりせず、普通によけていたので、
どちらが凄いのかはよくわからないが)
まあ、その派手な見せ場に反して、
物語としては、人間界を牛耳ろうとするコンピュータと人間が戦うという
何やら、ちょっと古くさい発想の話で、
実は前作もあまり感心していないのだが、
国を挙げての大騒ぎになっているようだし、見ておかないわけにもいくまい。

 まず前作のおさらい。
プログラマーのネオ(キアヌ・リーブス)は、
実は世界が22世紀で、人工知能によって支配されていると
モーフィアス(ローレンス・フィッシュパーン)に聞かされる。
モーフィアスに救世主と呼ばれるようになったネオは、
人工知能の中の世界で、驚異的なパワーを発揮し、次々敵を倒すが、
まだ戦いは始まったばかりだった。

 冒頭。画面の上から文字がパラパラと流れ落ちる映像は、
ちょっと今とは違うモニターをイメージしているようだが、
なぜか文字の中にはカタカナが。。。
ネオの恋人トリニティ(キャサリン・アン・モス)は、どこかの施設へ潜入。
バイクで仮面ライダーのような音をさせながらジャンプし、
警備員の詰め所の前へ着地。バイクは詰め所に落ちて爆破する。
そして施設内へ。だが、そこで前作の敵スミス(ヒューゴ・ウィーヴィング)と
撃ち合いになり、窓を突き破り、高層ビルから二人とも落下。
ゆっくり落ちながら撃ち合うが、トリニティは深手を負う。
そこで目覚めるネオ。これは現実ではなかったようだが、彼の予知能力を思えば
現実になるのかもとの不安は否めない。

 モーフィアス、トリニティ、そしてネオらは、マシン軍団との決戦に備えていた。
映画を見ていてもよくわからなかったが、パンフによれば、
人間が住んでいるのは今やザイオンと言う都市だけで、
人工知能軍団センティネルという連中が、あと72時間で攻撃してくると言う。
人間側も黙ってみているわけでなく、対策会議を立てているのだが、
数多くいる船長の中でも、モーフィアスはやや異端な存在だ。
と言うか、船長って何だ。どこを飛んでる船だ?
救世主がマシンとの戦いに決着をつけてくれるとの、
予言者の言葉を信じるモーフィアス。人々もこれを称えるのだが、
ロック司令官はこれには反発。
実は彼の恋人ナイオビ船長が、
モーフィアスの元恋人なのが、対立の根底にあるのかも。
だが、長官のような連中は、とりあえずモーフィアスにやらせてみましょうてな感じ。
この映画の前半は、こんな調子で、会議とかが続くが、
世界観がわかっていないので、ちょっとつらい。
トリニティとネオはベタベタするが、ネオを慕っている人々がいて、
あまりベタベタもしていられない。
船のオペレーターであるリンクは、妻からあなたが危険を冒さなくてもとか言われるが
やはり出動となるとついてくる。

 ネオらは予言者の言葉を探るため、人工知能の世界へ潜り込む事に。
まずセラフという中国系のボディガードのような人と戦うハメに。
しかし戦いも半ばで、君を見極めるためだったとか言い、予言者に会わせてくれる。
予言者と言うのはおばさんで、実は彼女もプログラムらしいのだが、
マトリックスのソースへ行けとアドバイスする。
彼女が去ると、そこへ現れるスミス。
前作で死んだはずの彼だったが、何とか生き延びた上に、
マトリックスの制約から逃れて自由に動けるようになったのだ。
さらに、自分をコピーする方法を身につけ、
たちどころに100人ものスミスが取り囲む。
公園で派手に戦うネオ。スミスはたいして強くないのだが、
何しろ次から次へと出てきてキリがない。
鉄棒を持って倒し始め、それでも出てくるので鉄棒を地面に突き刺して
足で蹴って蹴って蹴る。それでも出てくるので、最後には空を飛んで帰還する。

 スミスが生きていたと驚きつつ、一同は今度はメロビンジアンという男に会う。
彼はマトリックスの最古のプログラムだと言うが、
なぜかレストランにいる女性が食べているケーキのプログラムを書き換え
彼女をちょっと興奮状態にしてみせたりする。
何だかよくわからないが退散する一同を、
メロビンジアンの妻パーセフィニーがこっそり導く。
謎を解くにはキー・メーカーが必要だ。
彼女の案内で、幽閉されていた中国系ぽいキーメーカーと言う鍵職人の所へ。
彼は重要人物らしく、メロビンジアン一味も追ってくる。
そこで、ネオが一味と対決する間に、モーフィアスとトリニティが連れて逃げる。
たかが人間だとか言われ、跳んだりはねたりして戦うネオ。
結局、全部倒してしまい、一行の後を追おうとするが、
いつの間にか建物が、元いた場所から遥か離れた山中へ移動していた。
ならば元へ戻す方へ努力しても良さそうだが、そうはせずにネオは空を飛んで急行。
ただし遠いので時間がかかる。
モーフィアスらは車で逃げるが、敵も追ってきて、
決して入ってはならないと言う高速道路へ。
道を逆送したり、トラックの上から上へ飛び移ったり、派手なアクションが。
スミスも追ってきて、そこらの運転手が乗っ取られてスミスに変わったりする。
まあ派手なアクションと言っても、それをすべて覚えているわけでなし。
ここで誰かが死ぬとも思えず、緊迫感はない。
ジャンプしたり着地したり。キーメーカーの老人も意外に派手に飛ぶ。
トリニティは別行動になっていて無事だが、
モーフィアスとキーメーカーは、爆発で吹き飛ばされそう。
そこへ間一髪かけつけたネオがキャッチして助ける。
とは言え、印象としては、30分くらい主人公のネオは画面に出てこなかった。
敵も味方も、ヒュンと素早く移動するクセに、
なぜか走っている車には追いつけなかったりするし、
車から落ちても平気だが、爆発に巻き込まれると死ぬなんて
どういう設定になっているのかわからず、見ていてもちょっとつらい感じ。

 キーメーカーが言うには、中心部へ行き施設を破壊すれば、
敵を一網打尽にできると言う。
しかし、そのためには警備システムを解除せねばならず、発電所を止めればいいのだが
予備システムがすぐに作動してしまう。猶予はわずかしかない。
ネオはトリニティが死ぬイメージは、まさにこの襲撃の事だと感じ、
彼女は待機するように指示。トリニティもこれに従う。
一行は潜入を開始。発電所の停止もするのだが、予想外の動きがあって
このままでは行けないと、トリニティも結局後を追う事に。
建物の狭い通路で、大量のスミスと出くわし、格闘になるが、
キーメーカーがドアを開けて中へ。しかしキーメーカーはここで撃たれて死ぬ。
ネオはさらに奥へ。
そこで待っていたのは、設計者という人物だった。
彼はマトリックスを作った人物で、ネオも彼の設計で6代目だとか何とか言う。
モニタには無数のネオが映っていて、それぞれが微妙に異なる反応をする。
世界を救うためには、トリニティを殺さねばならないとか言われ、
やれるもんならやってみろとか言われて、マトリックスを破壊しようとするが、
トリニティが発電所のビルか何かで、スミスと撃ち合いで窓から転落。
(同じビルにいるのかと思ってた)
それに気づいたネオはまたも空を飛んで急行。衝撃波で周囲の車とかが飛ばされる。
撃たれたトリニティを間一髪キャッチ。
だがトリニティは心停止していた。
悲しむネオは、五月雨状の緑文字のような手になって、トリニティの胸に手を差し込み
心臓を直接マッサージ。これで息を吹き返すのだが
何かもう少しうまく描写できなかったものか。
いずれにせよ、トリニティは回復し、マトリックスも破壊されたはずだが、
いっこうに人類の勝利は訪れなかった。
モーフィアスらの前に、巨大なタコのようなロボットが現れて彼らを襲撃。
予言は間違っていたのか。そもそもネオは本当に救世主なのかて感じでエンディング。
エンドロールの後ろに、3作目の予告がついているが、
2作目と代わり映えしない気が。。。

 と言うわけで、前作は比較的地味に公開されたはずのこのシリーズも
その後に評判が上がったのか、続編は2作まとめて製作され、
国内を上げて大騒ぎの公開ぶり。
コンピュータの中のプログラムとかが、人間と対決するという話は、
実は目新しくないのだが、
コンピュータの中だからこその、無敵な力を得た登場人物たちが
見た事もないアクションで対決するシーンが話題に。
今回もそれは引き継がれるのだが、やはり派手なアクションは延々と続くものの
シリーズだからと言う事で、人間と敵との対決の話の世界観は広まり、
と言うか広めすぎて、前作の記憶も怪しい者には何の事かサッパリ。
眠気を誘うシーンが続いて、後は派手な戦いばかり。
派手とは言っても、何しろ何でもできてしまう人々の戦いだから、
緊迫感があまりなく、かと思ったら敵を倒せちゃったり、味方がやられたり。
どのあたりで死んで、どこからはダメなのかもよくわからない。
高速道路の戦いなんかも派手なんだが、CMで見たものばかりだし。
物語としては、やはり面白いとは思えないし、
見せ場が派手でも映画としては、どうしたものか。
最後に3作目の予告があるが、目新しさも感じられず、あまり期待できない。
 

マトリックス レボリューションズ(2003年米)

ネオ (キアヌ・リーブス)
トリニティ ネオの恋人(キャリー・アン・モス)
モーフィアス 人間側のリーダー(ローレンス・フィッシュバーン)
ナイロビ ネオの仲間(ジェイダ・ピンケット・スミス)
スミス プログラム(ヒューゴ・ウィーヴィング)
預言者

 ネオたちとプログラムとの戦いは最終局面を迎えていた。
預言者は、2つの世界の未来はネオが決めると語る。
ネオは宇宙船を借りて、マシンシティへ乗り込む事に。
マシンシティの100キロ以内に近づいた者はいないが、
結局トリニティを連れて向かう事に。
宇宙船に侵入したスミスに目をつぶされるが、
ネオには心の目で姿が見え、スミスを倒す。
一方、人間の町には大量なメカが侵入。司令官らが必死に応戦する。
大量の敵はネオの宇宙船にも侵入。
ネオが何とか蹴散らすが、トリニティがやられて死ぬ。
ネオは、町に侵入してきたメカに対し、暴走するスミスを倒せると説得。
現れた大量のスミスと対決する。
スミスはネオを倒せると確信するが、戦っている相手がスミス自身だと気付いて混乱。
ネオは大爆発を起こし、大量のスミスを巻き込む。
メカが退散するのに気付いた人々は、ネオが敵を倒し、勝利を得たのだと知る。
預言者も、何があるかは知らなかったが、信じていたと語るのだった。

 という訳で、マトリックス3部作の最終作。
2作目と3作目は連続して公開されたけど、個人的には10年間が空きました。
仮想現実の世界で、人工知能と人間の戦いが続き、最終局面になると言う訳。
もともと戦うシーンの見せ方は派手だが、設定自体はそれほど目新しくはなく、
物語の起伏も弱いシリーズだったけど
本作は「最終局面に入った」と言う状態で、2時間やられるからつらい。
おまけにこちらはブランクがあるしね。
単独で見ても面白い作品にしてもらいたいものです。

DVD
 

マドンナ★コップ(88)(未公開)

 海兵隊のエリー(レベッカ・デモーネ)はFBIの訓練を受ける事に。
彼女が採用されたのは、女性を採用しろと言う規則からだ。
6000人から選ばれた彼らだが、様々な訓練を受け、卒業できるのは9人。
エリーは実技は得意だが講義は苦手。同室のジャニスはまったく逆だ。
彼女のために銃を買いにいき、偶然銀行強盗と遭遇。
逮捕に成功するが、無謀な行動だったと非難される。
2人は協力しあい、成績は向上。優等生ブレンドはエリーをデートに誘う。
だが、ジャニスをバカにしたためエリーは失望。
最後の抜き打ち実技テストで、テロ組織による誘拐と言う設定の事件を捜査する事に。
指揮を執るブレントは、地図を見つけ、沼を捜索する事に。
罠と考えたエリーらは、電話を盗聴し、目標の部屋を発見。派手に侵入して逮捕。
彼女らは特別殊勲賞を与えられ、2人そろってロスへ配属される。

 と言うわけで、何かのテレビシリーズのパイロット版みたいな作品。
FBIの訓練を正確に描写するくだりはいいが、とんとん拍子すぎる感も。
訓練部長ビレッキに、フレッド・ダルトン・トンプソンと言うよく見る役者が。

TV放送 94/02/18 06CH 02:05-03:43
 



マネートレイン」(95)を見た。

 黒人俳優と言えば、エディ・マーフィの人気が落ちた今、
デンゼル・ワシントンとウエズリー・スナイプスで持っているようなものである。
知性派のワシントンに対し、スナイプスはやや品が悪そうなタイプ。
「パッセンジャー57」「デモリションマン」「ドロップ・ゾーン」と
ややB級ぽいアクション映画が続いたスナイプスが、またも出演したアクション映画。
監督は知らない人で、共演のウディ・ハレルソンは名前を聞いた事はなかったが
「ナチュラル・ボーン・キラーズ」で切れてる殺人鬼を演じ、
「幸福の条件」では妻デミー・ムーアを奪われた、悲しい夫役を演じた人物だった。
この2人が、地下鉄で輸送していると言う現金を奪うと言う話で、
「サブウェイ・パニック」を思わせる展開。
何しろ、地下鉄をハイジャックしても、逃げる場所がないはずだから
さぞ奇想天外な作戦があるに違いない。
それに加えて、CMに出てくる派手なシーンは、地下鉄の車輌がゴロゴロ転がるもので
「スピード」や「ダイハード3」を思わせるものだ。
列車ものにはずれはないと言われる中、地下鉄と言うのは異色な存在なわけで
上記のように、類似している作品が面白いものばかりなので、これも期待できるはず。

 クリスマスの夜。チャーリー(ウディ・ハレルソン)は酔っぱらって、
地下鉄の駅でフラフラしていた。
当然のように、2人組のスリが彼を狙い、財布やら何やらを盗むが、
実は彼は囮捜査官。相棒のジョン(ウエズリー・スナイプス)と追跡。
1人は簡単に捕まるが、もう1人は線路に飛び降りて逃走。2人は走って追跡。
地下鉄を管理するセンターでは、2人が危険だからと言う事で、列車を停止するが
パターソン局長は列車停止を認めず、「マネートレイン」を走らせる。
マネートレインと言うのは、地下鉄の各駅の売り上げを回収する列車で、
装甲板で固められ、毎日走っているのだ。
ジョンらはマネートレインが走り出したので、ひかれそうな目にあうが、
何とか逃れ、次の駅へ。犯人は駅のホームへ上がりなおも逃走。
マネートレインを護衛する連中は、あやしげな男が走ってきたので、
彼を射殺してしまう。
ただの少年のスリを射殺してしまったと言う事で、ジョンたちは激怒。
護衛の連中と小競り合いに。だが、パターソン局長は彼らを厳重注意。
局長はマネートレインを自分の列車と言い、その金を自分の金と言い切るくらいで
その運行を妨害する事は決して許さないのだ。
チャーリーは孤児で、ジョンの家に拾われた関係で、黒人と白人なのに義兄弟。
しっかり者のジョンに対し、チャーリーはだらしなく、
ギャンブルで借金がかさみ、マネートレイン襲撃を計画。
ジョンはバカな事をするなといさめる。
美人の捜査官サンチャゴが仲間に加わり、たちまち2人は彼女に夢中に。
チャーリーの方が夢中だが、どうやらサンチャゴの心はジョンに向いているらしい。
そんなある時、彼らがまたもスリの張り込み捜査をしていると、
不審な人物が、キップ売りの女性にガソリンをかけ、火をつけると言う事件が発生。
3人はあわてて犯人を追跡。
ジョンは被害者の女性を助けるため、列車が入ってくる線路を飛び越し、
往復の列車にはさまれてしばらく立ち往生し、通り過ぎると女性を救出。
一方、サンチャゴは犯人を追いつめるが、殴り倒されて逃走されてしまう。
犯人は同様の事件を起こしている同一犯らしい。
けっこう血の気の多いサンチャゴは、犯人を取り逃がした事を悔しがる。

 ある日。彼らはマネートレインの護衛の仕事につく。
チャーリーは列車の下に金具で止められたフタがある事に注目。
もし襲撃を実行した時は、あそこから車内に入ろうと企む。
だが、彼らは護衛の連中とケンカになり騒動に。
その間に、金の入った袋が紛失し、パターソン局長は彼らが犯人と決めてかかる。
しかも、関係者の1人が犯行を自供しても、謝りもしない。
そんな局長の態度に、チャーリーはその気になれば、
マネートレイン襲撃など簡単だと豪語する。
いつも兄貴のお下がりだったと言うチャーリーに、
サンチャゴは譲ろうとするジョンだが、彼女の気持ちは自分に向いていると知り、
ちょっと悪いと思ったのか、チャーリーの借金を肩代わりし、
これでヤクザと手を切れと言う。
真相を知らず、感激するチャーリーだが、列車内でスリの警備中、
体が不自由なフリをした老婆のスリに、この大金を盗まれてしまう。
おかげでヤクザには殴られ、兄貴の所へ行くと、ジョンがサンチャゴといる。
前から気づいていたさと強がるチャーリーだが、ショックの色は隠せず泥酔。
翌日。ジョンは放火魔を捕らえるため、サンチャゴをキップ売りにさせ
囮捜査をする事に。泥酔して現れたチャーリーに、ジョンもいささかあきれ気味だ。
だが、犯人は囮捜査に感づいていて、簡単にはひっかからない。
彼はホームに並んだ乗客の1人を、入ってきた列車の前へ突き落とし、
騒ぎになって、ジョンらがかけつけている間に、サンチャゴが捜査官と知りつつ接近。
しかし、チャーリーがそれに気づき、ジョンが犯人を追跡。
線路を逃げる犯人を追いつめ、ガソリンが垂れているのを見て、
地下鉄の線路は高圧電流が流れているから、鉄棒で叩くと、火花が飛び散り、
ガソリンに引火して犯人は火だるまに。
しかし、パターソン局長はこの騒ぎを好機と考え、チャーリーをクビにする事に。
この措置に怒ったジョンもついでにクビに。
ジョンは、チャーリーをつけ回すヤクザを半殺しにし、
二度と弟に手を出すなと警告はするが、そうは言っても弟の事も疫病神みたいに感じ
2度と顔を出すなみたいな事を言って、縁を切る。

 追いつめられたチャーリーに、残された道は1つしかなかった。
売り上げの多い大晦日が決行の日だ。
チャーリーは、公園にある地下鉄の通風孔の出口の南京錠をあらかじめ壊し
工具を持って、護衛が売り上げ回収中のマネートレインの下へ隠れる。
そして、バーナー等を使って、床の下のネジをはずし、こっそり車内に侵入。
運転士を追い出し、護衛が全員金を回収している間に、列車を奪って走り出させる。
護衛たちは大あわて。報告を聞いたパターソンも大晦日気分が吹っ飛ぶ。
一方、飲み屋で事件を聞いたジョンとサンチャゴは、
犯人がチャーリーだと気づき、成功するわけないと考え、何とか止めねばと言う。
あわててバイクで急行するが、大晦日で人は通りに群がり大渋滞。
苦労しながら、地下鉄の駅を走り抜け、線路へ降りて走り続ける。
一方、チャーリーは南京錠をはずした公園の下へ来ると列車を停止。
2袋もって列車を降り、ハシゴを上がるが、運悪くそこには警官がいて出られない。
安易な計画は、簡単な事で挫折してしまうのだ。
(警官もすぐには事件に気づかないはずで、堂々としていれば平気な気もするが)
くそっと言いながら、列車へ戻ると、追いついたジョンも乗り込んでいた。
ジョンは追いつくが、他の追っ手はまったく追いついていないと言うのもマヌケだ。
2人は口論に。作戦をどうすると聞かれ、チャーリーは答えることができず、
とにかく追っ手が来るので列車を走らせる事に。
パターソン局長は無線で、必ず取り返すぞ等と言うが、(犯人が誰かは知らず)
チャーリーはジョンも結果的に仲間になって、有頂天だ。
しかしジョンは、局長は制御室からブレーキをかけるはずだと言う。
それを阻止するため、ブレーキオイルを抜くと、列車は暴走状態。
止められる心配はないが、止める事ができない。
局長は、工事中の柵をバリケードとして迎え撃とうとする。
もし止まらねば、大変な事になると言う警告つきだ。
しかし、そこで止まるわけにはいかない2人は、スピードを上げて突破する。
警官たちの集中砲火も突破。チャーリーは喜ぶが、ジョンはどう逃げるか心配。

 制御室では、マネートレインの前方に別の列車がいる事に気づき、
避難させようとするが、局長は前方に列車がいれば、スピードを落とすはずと
避難を認めない。とにかく駅でも止まらず走り続けろと指示を出す。
だが、マネートレインのブレーキはきかず、列車は追突。
前方の列車もそれなりのスピードで走っているので、脱線はしないが、
ちょっと間隔が開いて、たちまち追突する始末。
前方の列車の車内では、度重なる衝撃に大パニック。
ジョンとチャーリーは金を持って逃げるかどうかでケンカになったが
(どうやって止めるかはとりあえず考えず)
追突が発生し、このままでは危険な状態だと列車を止める事を決意。
緊急ブレーキとか言うのをかければ、前の列車を救う事はできるが、
衝撃でマネートレインは脱線し、当然の事ながら、中の2人は死んでしまう。
おれがやるから、おまえは逃げろと互いに譲らず、
それではとブレーキに棒を当て、前の列車への衝突でブレーキがかかるように。
そして2人は列車の上へ昇る。衝突の瞬間、前の列車へ飛び移る。
列車は無事駅へ到着。客たちは大騒ぎで逃げまどう。
マネートレインは急ブレーキがかかり、車輌は横向けになって、
さらにゴロゴロと転がり、唖然とする局長の方へ。
ジョンとチャーリーは避難する乗客に紛れて逃げようとするが、
局長は、マネートレインが無人である事から、この中に犯人がいるはずとさがす。
これはまずいと、2人はニュースを聞いてかけつけたみたいな事を言って
わざと局長にからみ、おまえらの相手をするヒマはないみたいな事を言わせる。
(今回に限って、彼らのせいにしないとは不思議なものだ)
さんざんバカにされ、怒りが頂点に達した2人は、
おれが殴る、いやおれがと口論になって、結局2人で同時に殴るハメに。
怒った局長は2人を逮捕すると言い出すが、
かけつけたサンチャゴが、乗客を危険にさらしたとして、局長を逮捕する。
運良く万事解決した2人は、駅を出て新年を祝う人の中へ。
チャーリーは2袋を服の中に隠していたと判明。返してこいと言うジョンと口論に。

 と言うわけで、「サブウェイ・パニック」が地下鉄を乗っ取ると言う
大胆不敵な作戦だけに、奇想天外な計画と意外な結末があって面白かったのに対し
今回のこの作品は、地下鉄公安官が犯人と言う設定はよしとして、
計画自体があきれるほど安易の出たとこ勝負で、そっちの面白さもなく
最後の最後までジョンにはその気がないせいで、大金をいただく痛快さもない。
何とも中途半端な話だ。
2人の漫才的な会話は、他の映画でも見た事がある感じだし、
それにしたって、ジョンの方が常にまじめで面白味に欠ける。
最後の列車が脱線するシーンはそれなりに派手だが、そこだけと言う感じ。
列車ものにははずれがないと言われるが、
列車の出番が少なければはずれてしまうと言う例である。
 

マネー・ピット(86)

 ウォルター(トム・ハンクス)とアンナ(シェリー・ロング)は恋人同士。
アンナの元夫マックス(アレキサンダー・ゴドノフ)が舞い戻り、
アパートを追い出される。2人は掘り出し物の屋敷を見つけ買うが、
買ってみるとあちこちにガタが。階段は崩れ、雨漏りし、台所は燃え、床は抜ける。
改築に大金が必要に。おまけにアンナの浮気疑惑で2人の仲は悪化。
しかし屋敷が完成すると、互いに愛している事に気づいて結婚する。

 と言うわけで、派手に家が壊れていくので笑えると言うのが狙いの話だが
あまりにも物語がお手軽で、あれこれ言うのもバカらしい。

VHS
 

招かれざる客(67)

 新聞社主マット(スペンサー・トレイシー)は、人種差別に反対していたが
娘ジョイが婚約者として連れてきた黒人ジョン(シドニー・ポアチエ)にビックリ。
しかもジョイはジョンと旅行に出るため、今日中に答えを出せと言う。
ジョンは優秀な人物だと認めるが、結婚生活がうまくいくとは思えず、
ジョンも両親の反対を押し切る気はないと言う。
妻クリス(キャサリン・ヘップバーン)は2人の気持ちが大切だと祝福。
マットも認める事にする。ラストはちょっとケツ切れ。

 と言うわけで、人種差別を扱った話で、問題意識のないジョイには困惑させられる。
最後まで会話で展開するのも物足りない。

TV放送 97/03/25 BS11 21:00-22:45
 

マネキン(87)

 マネキン工場で働くジョナサン(アンドリュー・マッカーシー)は、
芸術家肌のため仕事をクビに。恋人ロクシーも愛想をつかす。
気に入ったマネキンを見つけ、縁あってプリンスデパートへ就職。
例のマネキンが動き出したので驚く。しかもジョナサンにしか見えない。
古代エジプトの王女エミー(キム・キャットラル)の魂が乗り移ったのだ。
彼女の協力でウインドゥデザインをし、評判に。おかげで客が殺到。
イラストラデパートによる買収計画は延期に。
イラストラに通じる人事部長リチャーズ(ジェームズ・スペイダー)は彼を監視。
イラストラの重役であるロクシーは引き抜こうとするが、拒否される。
ジョナサンは副社長に昇進。反発したリチャーズらはクビになる。
ジョナサンの恋人がマネキンと知った、イラストラのBJ社長はマネキンを盗ませる。
奪還のため騒ぐジョナサンに怒ったロクシーは、マネキンを粉砕器へ。
間一髪助けだしたエミーは、完全な人間になっていた。
BJやリチャーズらは、プリンスデパートに忍び込んだとして逮捕。
ジョナサンはエミーと結婚する。

 と言うわけで、マネキンに恋してしまったと言う、ピグマリオンのような話。
ちとアブノーマルな印象は否めない。戸籍のないエミーと結婚できるのか気になる。
警備員フェリックスに、ポリアカのハリス役の人。いつも制服を着ている。

TV放送 93/06/06 10CH 21:02-22:54
 

マネキン2(91)

 ババルア王国のウイリアム王子は、身分の違うジェシーと恋に落ちる。
女王は魔法使いに命じ、彼女を人形に。真実の愛を見つければ、元に戻ると言うのだ。
1000年後。魔法使いの子孫スプレックル伯爵は、ジェシーとの結婚を計画。
国外へ乙女像を持ち出すため、デパートのショーを利用。
像の首飾りをはずしたジェイスンは、ジェシーが動き出したのでびっくり。
実は王子の子孫であるジェイスンに、ジェシーは一目ボレする。
伯爵はジェイスンに濡れ衣を着せて逮捕させ、首飾りをつけて再びジェシーを人形に。
保釈されたジェイスンは、ショーに乱入。首飾りをはずしてジェシーを元に戻す。
伯爵はジェシーを連れて、気球で逃走。
だが、首飾りをつけられ人形に。転落して粉々に。ジェイスンらは結婚する。

 と言うわけで、「マネキン」の続編と言う事になっているが、
ジェイスンの上司ハリウッドが共通するだけで、後は知らない奴ばかりだし。
首飾りをすると、誰でも人形になると言うのが面白い趣向。

TV放送 94/01/16 10CH 21:02-22:54
 

真昼の決闘(52)

監督 フレッド・ジネマン

 1870年。ハドリービル。保安官のケイン(ゲーリー・クーパー)と
エミー(グレース・ケリー)は結婚。ケインは保安官をやめて町を出る事に。
だが、ケインが5年前に投獄したミラーが釈放され、正午の列車で来ると言う。
駅では、仲間のベン、ピアス、コルビー(リー・バン・クリーフ)が待機。
復讐が狙いである事は間違いなく、町長らの勧めでケインは町を出る。
だが、新任の保安官もおらず、決着をつけるため、ケインは町へ戻る。
ケインは人集めをするが、助手のハーベイ(ロイド・ブリッジス)は
保安官に推薦する事を条件としたため拒否。判事は町を出る。
ケインは元恋人で、ミラーの恋人でもあったヘレンに、町を出るよう忠告。
続いて、酒場で助っ人を求めるが、勝ち目のない戦いと誰も取り合わない。
教会では、協力するという者も出るが、町長が戦うべきでないと反論。
ハーベイは後がまになるため、無理矢理追いだそうとする。
助っ人志願者は、他に助っ人がいないと知り事態。
列車は到着。エミーとヘレンは町を出る。無人の町に、ミラーら4人が現れる。
撃ち合いが始まり、エミーは引き返す。2人を倒し、エミーが3人目を倒す。
ミラーは彼女を人質にとるが、スキに撃つ。ケインはバッチを捨てる。

 というわけで、誰も協力してくれないと言う異色の西部劇。
あまりに冷たくされて気の毒だが、それに対する反動のシーンは特にない。

TV放送 92/09/06 BS11 22:00-23:30
 

真昼の死闘(1970年米)

ホーガン 旅の男(クリント・イーストウッド)
シスター・サラ 尼僧(シャーリー・マクレーン)
ベルトラン大佐 ホーガンの仲間

 旅をするホーガンは、男たちにいたぶられている尼僧サラを助ける。
彼女は、メキシコ軍の資金援助を募った為にフランス軍に追われていると言う。
 フランス軍が占拠する町にいたと言うサラは、祭で皆が酔いつぶれると話し、
実はゲリラに雇われていたホーガンはこれに注目する。
 サラがフランス軍に接触して情報を聞き出したり、
先住民に襲われて負傷したホーガンが、
何とかフランス軍の列車を脱線させたりを経て、ホーガンは仲間と合流。
ダイナマイトが必要となり、サラが金目の物をかき集める。
砦に乗り込んだホーガンは、
実は報償金をかけられていた娼婦サラを引き渡すと称して将軍を射殺。
砦を爆破し、仲間の襲撃で勝利を得る。
金を手に入れたホーガンは、サラと共に旅立つのだった。

 と言う訳で、クリント・イーストウッド主演の西部劇。
イーストウッド出演作は、半魚人含めだいたい押さえてたつもりが、
意外な漏れがありました。(この作品の存在は知ってた)
ハリウッド進出前後の時期で、タイトルの扱いは共演シャーリー・マクレーンが上。
ゲリラに雇われたクリント・イーストウッドは、
尼僧シャーリー・マクレーンを助けて、一緒に旅をする事になる。
珍道中を繰り広げる訳だが、マクレーンの正体は早い段階で察しがつく。
物語的にはさほどひねりがなく、まあまあ無難な感じ。
西部劇作っとけば受けるでしょと言う時代だったかも。

TV放送 2016/07/22 イマジカ 1015-1208
 

マフィア!(1998年米)

 シチリアの少年ビンチェンツォは、麻薬密輸を目撃し
追われて泳いでアメリカへ。成長して顔役(ロイド・ブリッジス)に。
息子アンソニーには恋人ダイアンがいたが、父が襲われ、兄は敵との戦争を決意。
だが、あえて大学出のアンソニーがこれを引き受け、一味らしきゴルゴーニを射殺。
逃走してベガスへ。そこでペパーというダンサーに夢中に。
だがアンソニーの車が爆破され、父の死後、何者かが後釜を狙っているとわかる。
恒久平和条約に各国代表が集まり、女性米国大統領となったダイアンと再会。
アンソニーは息子の母がダイアンであると告白する。
ジョーイがペパーと組んで父殺害を企んだと気づき、
ダイアンとの結婚式で、次々身内の者が始末される。

 と言うわけで、ゴッドファーザーをベースに、
デタラメのパロディを描いたものだが、なにぶんデタラメな話だから
どんな話だったかは、正確には覚えていない。

TV放送 2001/05/25 BS05 1230-1400