モアイの謎(94)

 イースター島の長耳族王の孫ノロ(ジェーソン・スコット・リー)は
短耳族のラマナとの結婚を希望。そのためには鳥人競技で勝つしかない。
一方、モアイ像建設に抵抗する短耳族のマケも、ラマナを愛し、競技会に出る事に。
断崖を越え、島から卵を割らずに帰る競技で、マケとの争いの末ノロが優勝。
祭司は負けたマケを処刑し、さらに大きなモアイ像を作れと指示。
だが反乱が起こり、ノロはラマナと共に島を去る。

 と言うわけで、イースター島とモアイ像の謎を描いたと言いたげだが
何しろ実際の所はわからないので、作り話にすぎないと思うと、バカバカしい感じ。

TV放送 97/07/28  BS11  21:00-22:50
 

猛獣大脱走(1983年伊)

ローラ 記者
スージー ローラの娘
リップ・バーナー ローラの恋人。動物学者
ブラウン警部

 北ヨーロッパのある町。カップルがねずみの大群に襲われて死ぬ事件が発生。
動物園では象が暴れ、監視システムを破壊したため、動物たちが檻を出て街へ。
30頭のライオンやトラ、10頭の象が野放しになり、人々を襲う。
象は空港に現れ、着陸に失敗した機が発電所に突っ込んだため、全市が停電に。
記者ローラは地下鉄に閉じ込められ、トラに襲われるが恋人の動物学者リップが救出。
リップの分析では、水道水にPCPと言う麻薬が混入したらしい。
微量でもトリップする代物だが、時間が経ったため効果は薄れ、電力も復活。
ローラは娘スージーのいるバレエ教室へ。ここもシロクマに襲われていた。
ローラは無事だった子供たちを見つけるが、彼らも水道水を飲んでおり異変が。
刃物を持って大人たちを襲ったのだ。
ローラは唯一無事だったスージーを救出。何とか逃れる。
子供たちは回復し、厚生省は水道水の関係を否定するのだった。

 と言うわけで、いろんな動物パニックものがあったが、
単発はある程度やり尽くされた(80年代に既に)ので、
まとめて出しましたと言う発想の話。
動物園の猛獣がまとめて逃げて暴れると言うものだが、
出てくるのはライオン、虎、チーター、象、シロクマ(あとどぶねずみ)と言う程度。
ワニやヘビは出ないし、例えばペンギンなんてのも想像するが、それもない。
イタリア映画らしく、やや残酷な見せ場が散発的にあり、割に急に終わる。
暴れたのは水道水に混入した麻薬のせいと判明。
終盤その影響で子供たちまで凶暴化。(大人には影響が出てない)
こうなると動物パニックと言うよりは、霊が憑りついた系のホラーみたい。
今ならNGに思える少女の裸あり。

TV放送 2013/08/06 ムービープラス 0315-0500
 

燃えよドラゴン(73)

 香港。ブルースと言う人物が、空手の達人リー(ブルース・リー)に仕事を依頼。
少林寺出身のハンの武芸大会に出場してほしいと言うのだ。
ハンは要塞の島で、外界と接触せず、美女を集め麻薬中毒にして、売春させている。
女性工作員メイリンが潜入したが、連絡がない。そこで証拠をつかめと言うのだ。
実は、リーの妹スーリンはハンの手下によって殺されたのだ。
島に到着したリーらは歓迎を受ける。メイリンと接触。状況を聞く。
試合で妹の仇であるオハラと対決。汚い手を使われるが、ものともせず倒す。
選手のウイリアムスは、屋敷内を捜索したと疑われ、ハンに殺される。
別の選手ローパーは、アヘン工場を見せられ、組織に入るよう勧められる。
武芸大会は、人材集めの手段だったのだ。
リーは再び工場を捜索するが、見つかり、無数の見張りと対決。
無敵の強さを見せるが、結局捕らえられる。
ハンはローパーに処分を任せるが、ローパーもリー側につき、総動員の敵を倒す。
ハンは義手を熊手に代えて、鏡の間で対決。だが、リーの敵ではなかった。

 というわけで、ブルース・リーがめちゃくちゃ強いので、
その意味で快感はあるが、あまりにバカバカしいという感もある映画。
ずいぶん間延びした部分も。リーに隠密活動が向かない気もする。
サモ・ハン・キンポーが冒頭リーと試合で対決。
ジャッキー・チェンはスーリンを襲う連中の1人。ユン・ピョウも出ているらしい。
ケンタッキー・フライド・ムービーの元ネタとして見ると、笑える。
音楽はラロ・シフリン。

TV放送 92/10/11  12CH  14:30-16:30
 

目撃(97)

監督 クリント・イーストウッド

 泥棒ルーサー(クリント・イーストウッド)は、実力者サリバン宅へ侵入。
そこでサリバンの妻クリスティーがアラン大統領(ジーン・ハックマン)と密会。
彼女はアランの乱暴に抵抗し、護衛官ビル(スコット・グレン)らに射殺される。
補佐官グロリアらは証拠を隠滅。泥棒の仕業に見せる。
フランク刑事(エド・ハリス)はルーサーを突き止めるが、彼は殺しをしないはずだ。
逃亡をはかったルーサーは、アランに怒りを感じて仕返しする事を決意。
彼は検事である娘ケイトに会うが、護衛官やサリバンの殺し屋に狙われる。
護衛官は続いてケイトを襲い彼女は重傷を負う。
ルーサーはサリバンに真相を話し、サリバンはアランを刺殺。自殺とされる。

 と言うわけで、イーストウッドが体力を考慮してベテランの泥棒に扮する。
泥棒が殺しを目撃したが、泥棒なので証言できないと言う設定は面白いが
後半はその面白さが生かされず、結局はサリバンに真相を話しただけとは拍子抜け。
ビルは自殺し、グロリアは逮捕される。彼女が逮捕されたら真相はばれるのでは?

VHS
 

目撃者(81)

 清掃会社ダリル(ウイリアム・ハート)は、社長ロンの死体を発見。
TVキャスターのトニー(シガニー・ウイーバー)に近づくため、
真相を知るようなフリをして彼女に接近。
警察はロンにクビにされたアルド(ジェームズ・ウッズ)を怪しむ。
だがアルドは高利貸しに金を借りたと判明。
ダリルはトニーの婚約者ヨゼフ(クリストファー・プラマー)に襲われる。
真相を知っていると誤解したのだ。だがかけつけた警察に撃たれて死ぬ。

 と言うわけで、ブラック警部役のモーガン・フリーマンを含めて
なかなかの豪華キャストと思ったが、さすがは未公開だけあって
何だか締まりのないサスペンス。真相を知っていると誤解され狙われる点はいいが。

TV放送 1999/12/15 BS05 0010-0200
 

刑事ジョン・ブック 目撃者(85)

 夫を失ったレイチェル(ケリー・マクギリス)と息子サミュエルは、
姉の家へ行くため駅へ。サミュエルは駅のトイレで殺人を目撃する。
被害者は麻薬課の刑事。ブック(ハリソン・フォード)が事件を調査。
麻薬課のマクフィー(ダニー・グローバー)が犯人と判明。
彼は押収した麻薬を横流しし、上司セーファーも一味だった。
身の危険を感じたブックは、レイチェルらの住む宗教心の強いアミシュの村へ。
ここは規律が厳しく、電話もない。よそ者たるブックに住民は反感を感じる。
だが、農作業等を手伝ううち、次第に村人も彼に共感を持つようになる。
同僚カーターが殺されたと知り、村を去る事を決意。
しかし、マクフィーらが襲撃。彼を射殺。セーファーも観念し逮捕される。

 と言うわけで、うっかり子供が殺人を目撃し、命を狙われると言うのはありがちだが
それが宗教心の強い村の子供で、刑事の方が狙われ、村に逃げ込むとあたりが異色。
期待させた割に、最後はあっけない。レイチェルの裸あり。
村人ダニエル役にアレキサンダー・ゴドノフ。活躍なし。音楽はモーリス・ジャール。

TV放送 94/05/20  04CH  21:33-23:24
 

黙秘(95)

 富豪ベラが階段から転落して死亡。マッケイ警部(クリストファー・プラマー)は、
メイドのドロレス(キャシー・ベイツ)による、遺産目的の犯行と言う。
ドロレスの娘である記者セリーナ(ジェニファー・ジェーソン・リー)は故郷へ戻る。
マッケイは父の死亡事故もドロレスの犯行としたが、
無罪となり以来彼女を監視していたのだ。
18年前。ドロレスは、夫がセリーナにイタズラした事に気づき、ベラに相談。
日食の日、無人になった島に残り、穴に誘い込んで転落死させたのだ。
真相を知ったセリーナは、マッケイの目的は復讐だと指摘し、追及を断念させる。

 と言うわけで、スティーブン・キング原作で
「ミザリー」のキャシー・ベイツを再登場させた作品。
今回は何もやってないが、実は18年前はやっていたと言う展開は
どこかで聞いた気もするが、主役のアクの強い女優2人の共演でなかなか見せる。
音楽はダニー・エルフマン。

VHS
 

モスキート・コースト(86)

 アメリカに失望した発明家アリー(ハリソン・フォード)は、
一家と共に、モスキート海岸のジャングルの町へ移住する事に。
彼発明の巨大な氷製造器を作り、自給自足の生活に成功。
だが、居座る兵を凍死させようとし、装置は爆発。周囲の川は汚染される。
家族は断念しようと勧めるが、アリーは自給自足を続ける事を主張。
海の近くに家を建てるが、嵐で流されてしまう。
アリーは八つ当たりし教会に放火。宣教師に撃たれて死ぬ。

 と言うわけで、自給自足の生活を夢見たが破れていく男の話。
こういう生活は誰でも夢見るもので、どうせ失敗するとは思ったが、
もう少し長続きした方が楽しめたのだが。
長男チャーリーにリバー・フェニックス。音楽はモーリス・ジャール。

TV放送 97/04/19  BS05  19:30-21:30
 

モスキート爆撃隊(1969年英)

クイント・マンロー 爆撃隊長(デビッド・マッカラム)
スコット クイントの戦友
ベス スコットの妻
司令官 (チャールズ・グレイ)

 独軍のVロケットに苦戦する英軍は基地を爆撃するが、
その戦いでスコット隊長が犠牲となる。
独軍が新たなV3、V4ロケットを開発しているとわかり、
後任の隊長クイントが基地爆撃の命令を受ける。
バウンドする爆弾を、基地のある横穴に叩き込む作戦だ。
独軍は基地に隣接する城に捕虜がいると通告。
クイントは、捕虜の中に生きていたスコットがいると知るが、
箝口令が敷かれて夫人ベスにも伝えられない。
クイントは、爆撃と同時に城の壁も破り、捕虜たちを逃がす作戦を提案。
受け入れられるが、あくまで基地爆破が優先だ。
作戦が決行され、基地爆破は成功。城の壁も破るが、クイントの機は被弾して墜落。
クイントはスコットを見つけるが、彼が記憶を失っていると知る。
スコットは、立ちはだかる戦車に立ち向かってやられる。
クイントは無事帰還するが、その表情は複雑だった。

 と言う訳で、デビッド・マッカラム主演の戦争もの。
ナポレオン・ソロで人気が出た彼も、映画の方はこれくらいと言う作品。
マッカラムは爆撃隊の隊長だが、戦友が撃墜されて死ぬ。
戦友の未亡人と親しくなる中、独軍のミサイル基地を破壊する任務を受ける。
だが、隣接する城には、生きていた戦友が捕らわれていたと言う訳。
ぼちぼちまとまってる話とは思うけど、
TVシリーズでもこの程度のエピソードはあるよね。

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モダン・タイムス(38)

 監督 チャールズ・チャップリン

 工員たちが、牛の群れのように出勤。
大工場では流れ作業のスピードを上げ、
工員(チャールズ・チャップリン)は自動食事機の実験台にされ、ひどい目に。
工員は気が変になって病院へ。そして失業。
赤旗を拾ったため、デモ隊のリーダーと誤解されて逮捕。
脱獄犯を撃退し、特赦で出獄する事に。
しかし、就職もうまくいかず、刑務所へ戻る事を考える。
パンを盗んだ娘の身代わりになろうとするが失敗。
無銭飲食で逮捕されるが、結局娘と脱走する事になる。
娘は理想の家を夢見たため、工員はデパートで夜警の仕事をするが、うまくいかない。
工場の仕事を得るが、ストに突入。またも誤解で逮捕される。
娘はダンスの仕事を得、釈放された工員も、歌の仕事を得る。
だが、放浪罪として娘も手配されていた。
カフスに歌詞を書くが、なくしてしまい、無国籍のデタラメの歌を歌う。
その先は録画されていない……。

 というわけで、歯車のように働かさせられる社会を皮肉した映画。
今では、当たり前の描写だが、当時は痛烈だったはず。
誤解で刑務所に入ったり出たりするが、娘はおかしいとは思わなかったのだろうか。
デタラメの歌は見る事ができたが、またもラストは切れていた。

TV放送 91/12/27  BS11  22:30-23:58
 

モネ・ゲーム(2012年米英)

ハリー・ディーン 美術鑑定家(コリン・ファース)
ライオネル・シャバンダー 美術品収集家(アラン・リックマン)
PJ・プズナウスキー テキサスの田舎娘(キャメロン・ディアス)
ネルソン少佐 ディーンの相棒。贋作作家
ザイデンベイバー 鑑定家

 美術鑑定家のディーンは、雇い主ライオネルから金をせしめる事を計画。
テキサスの田舎娘PJの家に埋もれたモネが見つかったと言う設定で、
相棒である少佐が描いた贋作をつかませるのだ。
PJが話に乗った為、彼女の家に贋作を飾って撮影。
雑誌に載せ、偶然見つけた事にする。
ライオネルは複製と断定するが、PJは気に入った様子。
後はディーンが本物と鑑定すればいいのだが、ライオネルが彼にクビを宣告する。
別の鑑定家ザイデンベイバーが絵が本物と鑑定。
だがディーンは贋作と証明してしまう。
ライオネルは見直すが、こちらからお断りだとディーンは退散。
計画は失敗だが、我慢できなかったと詫び、PJを空港へ送る。
実はディーンはライオネルの絵をすり替えており、本物は日本人収集家に売る。
こうして儲けたディーンと少佐のコンビは、次のカモを探すのだった。

 と言う訳で、コリン・ファース、キャメロン・ディアス、
アラン・リックマンと言う面子による犯罪コメディ。
ファースは実業家リックマンに雇われる美術鑑定家で、
彼に贋作を買わせて一儲けしようと計画。
田舎娘キャメロンの家に埋もれたモネがあったと言う筋書きだが、
リックマンは半信半疑で、キャメロンも狙った様に動かない。
まあ、最終的に計画通りに行くのはお約束だとして、
全般的にファースが振り回される様子を描くばかり。
おしゃれな犯罪ものでなし、コメディとして笑える訳でなしと言う出来。

TV放送 2014/11/29 ムービープラス 2055-2224
 

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年米)

オスカー・シェル 少年
トーマス オスカーの父(トム・ハンクス)
リンダ オスカーの母(サンドラ・ブロック)
間借り人 (マックス・フォン・シドー)
スタン ドアマン(ジョン・グッドマン)
ウイリアム・ブラック アビーの元夫(ジェフリー・ライト)

起:911テロで父を失った少年は、父が遺した鍵の持ち主を探す。
承:なかなか目的の相手には会えない。
転:鍵の持ち主を見つけるが、父が何かを遺した訳ではないと知る。
結:最初に考えたのとは違うが、自分が人々に大切にされていると気付く。

 オスカー少年は父トーマスから、
NYにかつて第6区と言う地区があったと聞かされ、それを探す探検をしていた。
 911テロで父トーマスが死んだとされてから1年。
太陽が爆発しても、地球上の人が気付くのは8分後だ。
父の死に喪失感を感じていたオスカーは、この8分間を延ばせないかと考える。
手付かずの父の部屋を探った彼は、花瓶に鍵を見つける。
ブラックと言う人物の鍵だと気付いたオスカーは、
それが父が遺した謎解きだと感じる。
 オスカーは、電話帳でブラックと言う名の人を探し、
アビー・ブラックと言う女性を皮切りに片っ端から会いに行く事に。
計算では全員に会うには3年かかる事になる。
実はテロの日、父から留守電が入っていたのだが、
オスカーは新品の機械と交換し、留守電があった事は母リンダにも隠していた。
 ある時、オスカーは祖母の間借り人と言う老人に会う。
言葉を話せないと言う彼だが、オスカーは鍵を探している話を明かし、
一緒に探す事になる。
交通機関は避けると言う方針を変更させられるが、
オスカーは初めて話し相手ができたと感じる。
 間借り人との調査は続くが、目的の人物はなかなか見付からない。
一方でオスカーは、間借り人が実は祖父であると感じ始めていた。
間借り人を自分の家に招き、母にも聞かせていない留守電を聞かせる。
テロでビルに取り残された父からは6回の留守電が入っていた。
オスカーは、それぞれの電話があったタイミングに、
自分がどこにいたかを把握していた。
6回目の電話を聞く事が出来ないでいると、
間借り人はそれを止め、鍵を探すのもやめろと告げる。
やがて間借り人は出ていく事になり、オスカーはショックを受ける。

 ある時、父の遺した新聞記事に電話番号が書かれている事に気付いたオスカーは、
そこへ電話してみる。電話に出たのはアビーだった。
彼女によると、元夫ウイリアムが遺品セールをしていたと言う。
アビーに紹介されたウイリアムは、オスカーが持つのは貸金庫の鍵だと言う。
彼の父が遺した手紙に、花瓶に隠した鍵について書かれていたが、
そうとは知らないウイリアムは花瓶を売っていた。
あわてて花瓶を探すビラを作ったが、テロによる人探しのビラに埋もれてしまった。
真相を知ったオスカーは、隠していた事をウイリアムに告白する。
6回目の電話があった時、オスカーは家に戻っていた。
だが、なぜか電話に出る事ができず、
父のいるビルが崩れるのをニュースで見たのだった。
 ためていた感情が爆発したオスカーは、家に戻ると調査に使った資料を破り始めた。
それを止めた母リンダは、オスカーが何を探しているか知っていたと告白する。
オスカーの目的に気づいた彼女は、
訪問していないブラック全員を訪ね、いずれ息子が来ると伝えていた。
母と息子は同じ人々に会っていた。
何も知らないかに思えた母は、オスカーを理解していたのだ。
 オスカーは、ブラック全員にお礼の手紙を送った。
ほとんどの人は親切で、鍵は正しい持ち主に返せたと伝えたかったのだ。
間借り人にも手紙を出し、彼は再び祖母の所へ戻る事に。
そしてオスカーは、セントラルパークのブランコに手紙が隠されているのを見つける。
それは父トーマスの手紙で、そこが第6区があった場所だと書かれていた。
オスカーは、父が教えようとしていたブランコを漕いでみるのだった。

 と言う訳で、911テロで残された人々を描くドラマ。
主役はトム・ハンクスとサンドラ・ブロックだが、主人公は彼らの子供である少年。
トムは冒頭に911のテロで死んでしまう。
心に傷を負った息子オスカーは、父が遺した鍵の秘密を探す事に。
その過程で多くの人に出会った彼は、人々の心に触れていくと言う訳。
きれいな謎解きにはなっておらず、少年のわだかまりもクリアになる訳ではないのだが
何かを失った時の感情ってこんなんだよなと言うリアル感が半端ない。

TV放送 2012/12/16 WOWOW 2100-2309
 

モモ(87)

 掃除人ベッポは、劇場に住むモモと言う少女と知り合う。
彼女と話すと、村の人々はなぜか幸せな気分になるのだ。
村に灰色の男が現れ、人々の時間の無駄遣いを指摘。人々は仕事の虫に。
だがモモに会うと人々は元通りに。灰色の男たちはモモを危険視するようになる。
モモはホラ(ジョン・ヒューストン)と言う男と会う。彼は時間を作っているのだ。
灰色の男たちは、時間を奪うためモモを追うが、葉巻を奪うと全員が消滅する。
モモは元の世界に戻り、人々は彼女との再会を喜ぶ。

 と言うわけで、「はてしなき物語」のエンデ原作の映画化。
時間泥棒と言う連中から人々を救うのは、仕事に追われる人々の風刺と言う感じだが
その倒し方にどれほどの意味があるのかは、ちょっとわからない。
話すだけで人々を幸せにするモモのキャラクターは、かなり魅力的だ。

TV放送 97/11/13  BS11  19:55-21:50
 

モンキーボーン(2001年米)

 猿が主人公のモンキーボーンと言うアニメ番組を製作。
スチュ(ブレンダン・フレイザー)がモンキー役に。大もうけできそうだ。
パーティ客ジュリー(ブリジット・フォンダ)とデートするが事故で昏睡状態に。
スチュの姉キミーは、3ヶ月で意識が戻らねば延命措置は不要と言う。
スチュは生死の間の不思議な世界をさまようようになる。
こちらにもモンキーがいてつきまとわれるが、パスさえあれば蘇れると知る。
そこで死神デス(ウーピー・ゴールドバーグ)からパスを奪うが、
さらにモンキーに奪われてしまう。モンキーはスチュの体を借りて現実の世界へ。
モンキーは、悪夢を見る人形を作り、大々的に売ろうと計画。
改心したモンキーの仲間キティがスチュを逃がし、
スチュは臓器移植寸前の死亡した体操選手の体で蘇生。医師に追い回される。
モンキーは気球で逃げ出し、スチュも追跡。警官が気球を撃ったため、再び墜落死。
だが、デスにジュリーへの愛を力説したため、
頭にモンキーを入れて再びよみがえる事になる。

 と言うわけで、ブレンダンはいつもこんな感じの役柄で、
アニメのキャラに体を奪われるなんてのもボチボチ面白いのだが、
いまいち生死の間の不思議な世界がピンと来ない感じ。

TV放送 2003/01/16 BS05 2115-2255
 

モンスター(2003年米)

リー 娼婦(シャーリーズ・セロン)
セルビー リーの恋人(クリスティーナ・リッチ)
トム リーの友人(ブルース・ダーン)

 娼婦のリーはゲイの店で飲み、知り合ったセルビーと意気投合する。
ゲイである事で実母に勘当されたセルビーは、養父母の家に居候。
居心地の悪い思いをしていた。
一方、リーはホームレスの様な暮らしをしていた。
拾った客に暴力をふるわれ、銃を奪って射殺。セルビーを誘って町を出る。
就職しようとするが、学歴のないリーはどこにも採用されない。
セルビーが自分も働くと言い出した為、
やむなく娼婦の仕事に戻るが、また客を射殺してしまう。
留守番はいやだと言うセルビーと外出するが事故を起こし、リーはあわてて車を処分。
殺した相手の車だと告白する。
リーの犯行はエスカレートし、警官だった客を射殺。
通りがかりの親切な男性も、銃の所持に気付かれて射殺してしまう。
ついにリーとセルビーの似顔絵が報じられる様に。
リーはセルビーの身を案じ、再会を約束して家に返す。
友人トムはリーを逃がそうとするが、
セルビーが戻ってきた時の為にと留まり、逮捕される。
セルビーは刑務所のリーに電話してきたが、
それは警察の捜査に協力し、犯行を認めさせようとしてだった。
裁判でもセルビーはリーの犯行を証言。リーの死刑が確定する。
以来、リーとセルビーは二度と話さず、リーは12年服役した後に処刑された。

 と言う訳で、実在した女性死刑囚の話。
娼婦シャーリーズ・セロンは、ゲイであるクリスチーナ・リッチと知り合い同居する。
クリスチーナを養いたいシャーリーズは、一旦は辞めた娼婦の仕事に戻る。
だが、乱暴な客を殺してしまい、味を占めて次々殺して金を奪う様に。
シャーリーズは美人とは言い難い役柄を熱演するが、
クリスチーナとの関係はつかず離れずが続いてもどかしい。
対するクリスチーナは、特筆すべき可愛さで(対比からか)、
守りたくなるのもわかる感じ?
シャーリーズはこれでアカデミー賞を受賞。
テルマ&ルイーズは、同じ2人をモデルにしたとの事。

TV放送 2006/11/04 ムービープラス 1215-1438
 



モンスターVSエイリアン」(2009年)を見た。

 あちらのアニメは主に2派あって、
ディズニー+ピクサーものか、ドリームワークスもの。
本作は後者で、ディズニーでモンスターズインクと言う作品もあったので
パクリぽい所もあるが
どちらかと言うと、一昔前のモンスター+SF映画のパロディ風味を出しつつ
今時の3Dと言うのに惹かれて見る。

スーザン 巨大化した花嫁。ジャイノミカと呼ばれる。
デレク スーザンの婚約者。天気キャスター
ボブ ゼリー状の怪物。脳がない
コックローチ博士 自ら怪物となった天才科学者
ミッシングリンク 半魚人
ムシザウルス 巨大化した虫。後にチョウチョザウルスとなる
モンガー将軍 モンスターを管理する
ギャラクサー 隕石を追って地球へ来たエイリアン

 スーザンが目覚めると、友人たちに歓待される。
彼女たちがテレビをつけると、そこにはお天気キャスターのデレクの姿が。
今日は絶好の結婚日和だと言うデレク。
まさに今日、スーザンはデレクと結婚すると言う、幸せの絶頂にあった。
そんな頃、宇宙では隕石が地球に向かって進んでいた。
式を前にちょっと不安になり、教会の前の庭でたたずむスーザン。
するとそこへ巨大な隕石が落下する。
母親がかけつけるとスーザンは泥だらけになっていたものの
特にケガをした様子はない。
しかし式が始まるともデレクはスーザンを見て驚く。
「君が輝いている」と言うのでスーザンは喜ぶが、
「そうじゃない本当に輝いているんだ」と言うデレク。
気がつくと、スーザンの体は輝き、髪の毛の色は変わり、次第に体が巨大になる。
教会の屋根を突き破るほどに。ガーターベルトがはち切れて飛ばされる客。
デレクもうろたえる始末。人々は「花嫁が来た」と逃げまどう。
スーザンもまたうろたえるが、そこへ軍隊が現れ
ロープで縛りつけ麻酔を打たれてしまう。
気がつくと、スーザンはどこかの倉庫のような場所にいた。
夢だったのかと思うがさにあらず。
目の前には1人用ジェットで飛びながら、小さなモンガー将軍が現れる。
(と言うか、スーザンが大きいんだけど)
彼は、そこは世界各地に現れたモンスターが収容されている秘密の施設だと言う。
同じように収容されているのは
 ゼリー状の生物で脳がないボブ
 モンスター製造器で自らモンスターとなったコックローチ博士
 深海に住む生物ミッシングリンク
 東京に現れた事のあると言う巨大なムシザウルス
スーザンは自分はモンスターではないと叫ぶが、背に腹は変えられず
元の姿に戻るため、コックローチ博士の怪しげな実験も受けるがうまく行かず。
一生ここにいるのかと落ち込むと、ボブは透明人間だけは外へ出たと言う。
すると仲間が否定。実は彼は死んで、今も部屋の中にいるのだ。

 その頃、昔の火星人みたいな宇宙の支配者ギャラクシーは、
貴重な鉱物のエネルギーを入手しようとしていた。
しかし、既に隕石として地球に落下したと知り、これを回収しようとする。
地球に巨大宇宙船が出現し、軍隊が出動する。
米国大統領が自ら歓迎するとかけつける。
オバマ氏風の人物が現れ、この人かと思わせるが彼は護衛で
その後ろから本物の大統領が登場。
長い階段をのぼって、スピーチ用の壇に着く大統領。
そこにあったキーボードで、「未知との遭遇」の5音階を弾くが
音を間違えて調子が出ない。
代わりに、「ビバリーヒルズコップ」のアクセルのテーマをノリノリで演奏。
だが宇宙船から巨大ロボが現れ、攻撃を始めたのであわてて退散する。
大統領らは、某所の基地で対策会議を立てる。
彼がコーヒー用のボタンを押そうとすると、
それは核爆弾用のボタンで、コーヒーは隣だと皆があわてて止める。
敵の強大な軍事力に打つ手なしかと思われたが、モンガー将軍が妙案を出す。
すなわちモンスターを使うのだと。
モンスターの事は今まで極秘にされており
出席者が「もしかしてエリア...」と口走ると
どこかから吹き矢が飛んできて眠らさせられる始末。
大統領の承認を得て、モンスターチームは出動する事に。
この作戦が成功すれば、晴れて自由の身になれると言う。
輸送機で移動する一同。巨大ロボ出現で住民は避難して人気がない。
スーザンは元々過呼吸になりやすい体で、巨大な紙袋を探すがそんな物はない。
ボブ、ミッシングリンク、コックローチ博士は勇んで立ち向かうが空回り。
ケーブルカーで暴走したりしてあまり役に立たない。
ムシザウルスとはもともと会話が成り立たない。
置いていかれたスーザンは、車を踏んづけてローラースケートの要領で追跡。
金門橋を破壊しようとするロボと対決。
橋が壊され、落ちそうになる車を助けたりもして奮戦。
この車がまるで模型のようで、往年の怪獣映画を彷彿させる。
何とか人々を助け、ロボの撃退も成功。
約束通り解放される事になり喜ぶ一同。
今まで自分では何もできないと思っていたが、今回の事で自信をつけるスーザン。
皆に歓待されるかと思っていたが、待っていたのは両親くらい。
肝心のデレクはおらず、テレビ局で何とか見つけ出すが
明らかに巨大になったスーザンを避けており、
僕の立場もわかってくれ等と言われ、失望するスーザン。
家族らは彼らを気遣いパーティするが、やはりモンスターには近づこうとしない。
ボブはゼリーをデートに誘ったりする始末。
スーザンも同様に、行き場がないと感じ、モンスターたちと仲間意識が芽生える。

 一方、ギャラクシーは巨大ロボがやられたと知り、自ら地球へ向かう事に。
巨大宇宙船はスーザンを取り込み、ついでにボブらも捕らわれる。
そしてムシザウルスは攻撃を受けて死んでしまう。
一同はギャラクシーが地球攻撃を準備していると知る。
そうはさせじと、スーザンはギャラクシーを追い回す。
ムダだと防御用のシャッターを下ろすが、巨大なスーザンはこともなげに破壊。
ギャラクシーを追いつめるが、装置でエネルギーを奪われてしまう。
スーザンは元の姿に戻り、もはやギャラクシーには歯が立たない。
ボブらも捕らわれるが、ギャラクシーのクローンみたいな軍隊は意外におつむが弱く、
ボブらが仲間の兵隊のフリをすると、それを信じてしまい簡単にスーザンを救出。
スーザンはもはや他に方法はないと感じ、自ら装置の下へ行き再び巨大に。
宇宙船を破壊し、ボブらと共に宇宙船を脱出。
そのまま地球へ落下かと思われたが、
死んだと思っていたムシザウルスが、いや成長したチョウチョザウルスが。
まさに蝶になって一同を背に乗せて飛び去り、宇宙船は爆発する。
生還した一同は歓待され、かけつけたデレクは、君とつきあってやってもいいと
相変わらず上から目線なので投げ飛ばし
スーザンはモンスターたちと結束を深めるのであった。

 と言うわけで、期待通りのモンスター映画ノリで展開。
まずは花嫁スーザンが巨大化するが、これはジャイアントウーマンのノリ。
「花嫁」と言うところがミソで、巨大になったため
「花嫁が来た」と人々が逃げまどうのが面白い。
幸福なはずの花嫁が恐怖の対象となるおかしさ。
彼女は捕らわれて某所へ。そこには同じようなモンスターが集められているわけだが
「マックイーンの絶対の危機」(あるいは人食いアメーバ)風のゼリー状怪物ボブ。
こいつは脳がない設定なので、会話が微妙にずれているのが面白い。
続いて「ザ・フライ」を思わせるコックローチ博士。
コックローチだから蠅男ではなくてゴキブリと言う事か。
オリジナルでは転送装置の事故で怪物になったわけだが
本作では「モンスター製造装置」で生まれたと言われる始末。彼は比較的知的だ。
さらには半魚人が出てきて名前がミッシングリンク。
ミッシングリンクと言うのは、進化論的に猿と人間の間の生物が存在したはずとか
そんな未確認の生物を称するのだが、それを怪物の名前にしてしまったわけ。
最後は巨大なムシザウルス。
これは巨大なムシの怪物で、東京に現れた事があると言うからモスラのノリ。
こんな連中に仲間入りするのはごめんと言うスーザンだが
エイリアンの出現に協力して戦う事に。
このエイリアンは、マーズアタックとかに出てくる火星人のノリ。
まず巨大ロボットとスーザンが、ゴールデンゲートを壊しつつ戦う見せ場があり
これがまさに怪獣映画のノリ。
しかもリアルなCGのはずが、このシーンではわざと車を模型ぽく描写している。
この対決シーンはなかなかの迫力。
続いて一同が宇宙船に入り、スーザンが能力を失うが
結束して宇宙人を退治すると言うお約束的展開が小気味よい。
子供にも大人にも楽しめるようになっていると思う。
 

モンスターズ・インク(2001年アメリカ)

 モンスターズ社では、人間の子供の悲鳴をエネルギー源として採取。
だが実は子供に触られると、怪物も死ぬとされていた。
今月のトップ成績を上げるサリーは、マイクとコンビで活躍。
だが、人間界へ行き来するドアから、誤って人間の娘が入り込んでしまい大騒ぎに。
娘ブーはサリーになつき、笑い出すとものすごいエネルギーを発する。
ライバルのランドールは、ブーを捕らえようとつけ回す。
ドアから返そうとするが失敗。事態を知った社長は、サリーらを氷の国へ追放する。
ブーが処分されそうになるが、戻るためのドアを見つけてサリーらが舞い戻る。
ブーを助け、ドアからドアへ逃げ回り、ランドールをドアから追い出す事に成功。
だが社長は、会社のためならば子供をさらうのもやむを得ないと言い、
知りすぎたとサリーらを始末しようとする。
だがその言葉が録画され、社長はかけつけた警察に逮捕される。
職員に扮して潜入していたロズは、ブーを家へ帰し、ドアは破壊。他言無用とされる。
サリーは社長となり、悲鳴の10倍という笑いのパワーでエネルギー不足を解消。
会社を復活させる。マイクは破壊されたドアを修復。サリーはブーと再会する。

 と言うわけで、ここのところディズニーが力を入れている
リアルなCGによるアニメの1作。
人間から見た怪物ではなく、怪物から見た人間と言うのがミソで、
意外に人間の子供もかわいいもんだと言う結末へ向かうので、
まあ安心してみられる展開という事か。
社長がとがめられて逮捕されるあたりで、
どういう権力が働いたのか、いまいちピンと来ないけど。

TV放送 2003/11/24 BS05 2000-2140
 

モンスターズ・ユニバーシティ(2013年米)

マイク モンスター(ビリー・クリスタル)
サリー マイクの同級生(ジョン・グッドマン)
ランドール マイクと同室(スティーブ・ブシェミ)
学長 (ヘレン・ミレン)

 モンスターの少年マイクは、恐がらせ屋に憧れて大学へ進む。
同級生には有名な恐がらせ屋の息子サリーがいて、対抗意識を燃やす。
マイクは努力するが、学長に恐がらせ屋は無理と言われ失望。
怖がらせ大会で見返そうとするが、逆に負けたら出ていくよう命じられる。
大会にはチームでのエントリーが必要で、
サリーと落ちこぼれ連中を仲間に参加する事に。
障害物競走、図書館で書士から隠れる競技、迷路、隠れんぼで何とか勝ち進み、
最終戦で優勝を争う事に。
1人ずつ怖がらせのレベルを争う競技で、大将のマイクの活躍で勝利する。
チームは喜ぶが、マイクはサリーが判定装置に細工していた事に気付く。
マイクは実力を見せようと、研究室に侵入し、
人間の子供たちを恐がらせようとするが、全く恐がらずショックを受ける。
かけつけたサリーは、ダメなのはお前だけじゃない。俺自身が怖がりだと告白。
人間に追われるが、学長が電源を落とした為に戻る事ができない。
かけつけた大人の人間たちを恐がらせ、最大量の電力を採取。
ドアを開けて無事生還する。
学長は2人を退学にするが、生還には驚かされたと評価。
彼らはモンスターズインクにメール係として就職。
清掃係、キッチンを経て、ついに怖がらせ屋となるのだった。

 と言う訳で、モンスターズインクの前日談。
マイクは恐がらせ屋に憧れて大学へ行き、サリーと知り合う。
マイクは才能に恵まれないが努力家。
サリーはエリート家系に甘んじて来た落ちこぼれ。
協力して恐がらせコースに留まれるかを占う大会に参加すると言う訳。
大会を通じて2人の絆と将来が固まるのかと言うと、
そうでもなくて、大会の後に一気に展開してる感じ。
終盤に無理矢理前作につなげたと言う印象です。

TV放送 2014/11/03 WOWOW 1810-1954
 

モンスターズ/地球外生命体(2010年英)

アンドリュー・コールダー カメラマン
サム 社長の娘

 3年前。NASAは地球外生命体を発見し、
サンプルを採取するが、探査機が墜落してしまう。
墜落機から繁殖した生命体が暴れまわり、メキシコの半分は危険地区として封鎖。
カメラマンのコールダーは、社長の娘サムを中米から脱出させる様に依頼される。
米国行きのフェリーの料金を払うが、チケットが盗まれてしまう。
やむなく陸路を行く事にするが、再び持ち物を盗まれ、泥棒は生物に惨殺される。
徒歩で米国に入るが、空爆があったらしく、町には人がいない。
店を見つけ、電話で救助を求める。
そこへ巨大なタコの様な生物が現れるが、2人には気付かずに立ち去る。
軍が到着し、2人は無事救助されるのだった。

 と言う訳で、ハリウッド版ゴジラやスターウォーズ番外編の監督の出世作。
墜落した宇宙船から宇宙生命体が繁殖し、メキシコの一部が危険地帯とされる。
よく日本にしか怪獣が出なかったりするが、説得力のある説明と言う印象で面白い。
主人公のカメラマンは、社長の娘を危険な地区から連れ帰る事に。
だが、道中に怪獣はほぼ現れない。
怪獣の出てこない怪獣映画と言う点は、低予算がゆえの発想として評価出来るんだが、
本作では怪獣が主人公の脅威にならない。
主人公にあった一番のハプニングはチケットを盗まれた事と言う印象。
発想は面白いだけに、何も起きないじゃんと言う物足りなさは否めない。

TV放送 2016/11/20 WOWOW 1635-1808
 

モンスターズ 新種襲来(2014年英)

フレイター軍曹 兵士
パークス二等兵 部下

起:モンスターへの空爆に反発する武装勢力が拡大。
承:隊は仲間の救出に向かう事に。
転:武装勢力や部族に捕らわれたりする。
結:仲間は死んでいたと知る。

 モンスターは世界各地に広がり、空爆に反発する武装勢力も増える。
フレイターらの隊は、行方不明の仲間を救出する作戦に就く。
 隊は武装勢力との戦闘になり、
生き延びたフレイターと部下パークスも捕らわれてしまう。
見張りを倒した2人は、部族に助けられるが、心を許すなと再び任務に戻る。
 町に到着するが、牢には仲間の死体があった。
怒ったフレイターは住人を脅し、パークスに撃たれる。
前方には、モンスターの巨大な巣が出来ていた。

 と言う訳で、モンスターズ地球外生命体の続編。
怪物が世界各地に出現し、軍による空爆が展開されるが、
これに反発する武装勢力が現れると言う訳。
前作も怪物はあまり現れなかったが、本作での脅威はもっぱら武装勢力と言う描写に。
怪物が出てくる必然性は皆無です。
その武装勢力との戦いも煮え切らない感じ。

TV放送 2016/11/09 WOWOW 0045-0244
 

モンスター・スパイダー(2012年米)

ポール ツアーガイド
ポールの父 (ニーリックス役)
ペトラ ポールの妹
チャーリー 野球コーチ(エドワード・ファーロング)
アナベル チャーリーの娘
アナベルの母 生物学者

 ルイジニアで地震が発生。
ポールは湿地ツアーのガイドをするが、道路に巨大な穴を発見。
穴から大きなクモが現れる。一行は店で殺虫剤を買うが、クモには効果なく退散。
ポールの父と合流。ボートに乗るが、クモに追われて湿地へ。
次々襲われるが、ハンターに助けられる。
生物学者は、クモはバイオガスの袋で火を吐くと言う。
そして女王クモを倒せば、それぞれのクモは機能しなくなるのだ。
女王クモは街に現れ、ビルに巣を張る。
ポールは自ら食われ、体内の袋を引き出して引火。
女王クモは爆発し、すべてのクモも倒れるのだった。

 と言うわけで、巨大クモが暴れる話。
エドワード・ファーロングが出ているが、
言われないとわからない、だらしないオヤジの役。
主人公は別にいて、こちらもだらしないツアーガイド。
紛らわしいけど、人物関係を把握する必要もない程度の話。
地震で地中から巨大なクモが現れ、小規模の都市で暴れる。
普通、怪物ものって、秘境で始まり、後半に都市に来たりするもの。
本作は都市にクモが現れ、
わざわざ危険度の高そうな湿地へ逃げてまた襲われるマヌケな展開。
そこそこの都市なのに、逃げてるのは主人公のバスに乗ってる数名だけ。
周囲には普通に車が走ってる。
後半に軍が現れるが、派手に攻撃する訳でもなく、主人公らにお任せ。

TV放送 2013/02/27 ユニバーサル 0415-0559
 

モンスター・パニック(1980年米)

ジム 町のリーダー的存在
キャロル ジムの妻
スラタリー 工場主(ビック・モロー)
ドレイク博士 鮭の専門家
トミー 居留地の男。スラタリーと対立

 不漁に悩む町では、ドレイク博士が鮭を大型化し、漁獲高を倍にしようとする。
付近では、犬が惨殺される事件が多発。
さらにカップルが襲われ、怪物に襲われたと言う。
調査する博士は怪物を目撃。襲われたペギーを発見する。
成長促進剤を投与した鮭が海に逃れ、それを食べたシーラカンスが急激に進化。
半魚人となり、人間の女性と交尾するために現れたのだ。
大量の半魚人が鮭祭りを襲撃。男は惨殺され、女は襲われる。
博士は海に火をつけ、半魚人を一網打尽に。
夜が明け、町は落ち着きを取り戻したかに思えた。
だが、半魚人にレイプされたペギーは妊娠し、腹を破って怪物が現れるのだった。

 と言うわけで、80年代に作られた、当時ですらチープに思えたモンスターもの。
製作のロジャー・コーマンの記事で、本作に触れられていたので見る。
出生は、化学物質による突然変異と言う、怪物ものの基本パターン。
海辺の町と言う事で裸あり、惨殺シーンもありと言う事で、
先日見たピラニアと同じパターンだが、かの作品よりも印象は良くない。
惨殺シーンの後味が悪いのは同じだが、本作は裸シーンにも問題あり。
ピラニアの裸は、必然性のないサービスシーンだったが、
本作では怪物が子供を作るため、人間の女性を襲うと言う訳。
言わば必然性あり。この生々しさがダメ。
かつて大アマゾンの半魚人と言う映画では、半魚人がなぜか美女を狙ったが、
本作で種明かししたと言う事か。

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モンタナの風に抱かれて(98)

監督 ロバート・レッドフォード

 マクリーン(サム・ニール)と雑誌編集長の妻アニーの娘グレースは
友人ジュディスと乗馬するが、事故でジュディスは死に、グレースは片足を失う。
学校でも奇異の目で見られ、いたたまれずこもってしまう。
愛馬ピルグリムも骨折するが、アニーは安楽死を拒否。
馬の治療で知られるトム(ロバート・レッドフォード)の所へ押し掛ける。
トムはピルグリムのリハビリに取り込み、グレースにも手伝わせる。
アニーはトムと接近。トムの妻は、牧場の暮らしになじめず出ていったと知る。
愛し合うようになるが、マクリーンが訪れて困惑する。
トムはついにピルグリムを走らせる事に成功。グレースらは帰宅する事になり
アニーはトムとの別れを悲しむが、結局出ていく。

 と言うわけで、片足を失った少女や傷ついた馬など、
普通はあまり描きたがらない題材を扱い、心を閉ざした少女が
馬の回復と並行して心を開いていく物語は、単純ながらなかなか味わいがある。
しかし、アニーとトムが恋に落ちるのは、蛇足と言う感じ。これでは台無しだ。

TV放送 2000/05/02 BS05 2000-2300
 

モンテカルロ殺人事件」(93)を見た。

 この映画は、題名からポアロものっぽい映画を想像するが、
出演するのが、その手の映画には似合わないメンツだが、けっこう豪華。
「スプラッシュ」「ホームアローン」等で妙に目立つわき役が多い
ジョン・キャンディ。先日、急死したばかりだ。
兄の死後10年は経過し、出演作も彼の方がはるかに多いのに、
いまでにジョン・ベルーシの弟と言われる、ジェームズ・ベルーシ。
「タクシードライバー」やTV「ブルームーン探偵社」のシビル・シェパード。
「ブレードランナー」等に出て、奇行が目立つプッツン女優、ショーン・ヤング。
「フラッシュゴードン」で、年齢は幼いのに、
ヒロインより色っぽいと言われたオルネラ・ムーティ。
「ドラキュラ都へ行く」他、ホモ役やプレイボーイ役が似合うジョーシ・ハミルトン。
この他、「レッド・オクトーバーを追え!」のジョス・アックランドもチョイ役。
物語は、彼らがポアロもののような殺人事件に、
ややマヌケな調子で巻き込まれるコメディと言うわけ。
キャストが豪華とは言え、企画としてはB級色がプンプンする映画だが、
ちょっと気になるから見てしまえ。

 アメリカ娘のフィービー(ショーン・ヤング)は、
ローマで恋人にふられ、途方に暮れていた。
どこかの犬が寄ってきて、荷物をあさろうとするし、散々。
何とか追い払って、新聞で求人広告を見ていてびっくり。
金持ちの行方不明になった犬で、5000ドルもの賞金がかかってる犬だったのだ。
あわてて犬を探すと、問題の犬はカフェにいた俳優ジュリアンの所に。
彼もアメリカ人らしいが、彼はその犬が金持ちの物だとピンとくる。
そこへフィービーが現れ、犬を返せ等と言うものだから、確信を深め、
結局、山分けで手を打つ事に。飼い主の老婦人に会うため、モンテカルロへ向かう。
その列車の中、モロスコ(ジョン・キャンディ)と言う男が
くだんの犬を抱えていたのでびっくり。
ジュリアンに聞くと、6000ドルで買うと言われたので、売ったと言うのだ。
だが、フィービーは、信用に関わると(信用も何もないが)買い戻そうとする。
モロスコは犬が気に入っていて、絶対に返さんと言うが、
車掌から、国境越えには検疫が必要と聞かされ、あわてて手放す事に。
一方、同じ車中に、ニール(ジェームス・ベルーシ)と
妻マリリン(シビル・シェパード)がいた。
ニールはギャンブル好きで、仕事の金にまで手を出してしまい、破産寸前。
マリリンは人がよくて、そんな彼でも離れられない。
ルーレットで負けない法則を発見し、今度は絶対大丈夫と意気込む。
だが、食堂車で知り合ったモロスコは、負けないコツは賭けない事等と
彼自身もずいぶんギャンブルで懲りたような事を言う。
そんな事は気にせず、ニール夫妻はカジノへ。マリリンをほっといてルーレットへ。
ほっとかれたマリリンは、仕方がないのでフラフラ。
老紳士(ジョス・アックランド)に誘われて、ルーレットに挑戦してみる。
彼女はただ単に13ばかりに賭けたのだが、これが妙に当たってしまう。
一方、ニールの方は、やっぱり仕事の金にまで手を出し、それでも負け続ける。
ギャンブルはしないはずのモロスコを見つけ、彼が勝ち続けていると気づき、
彼に泣きつく。勝ち方を教えてくれと頼むと、仕方がないと協力してくれる。
おかげで勝つようになるのだが、それも長くは続かなかった。

 その頃、検疫で遅れたフィービーたちは、老婦人宅へ電話。
深夜だが、すぐにでも犬に会いたいと言うので、連れていく事になる。
婦人宅へ行くと、屋敷はずいぶん大きそう。なぜか門は開いているので中へ。
だが、家のドアは開かず、勝手口へ。シャッターの下にダイヤの腕輪を発見。
お礼がもらえると、引っ張ると、何と死体の手がシャッターの下から現れる。
あわてて逃げ出す2人。だが、よく考えると、フィービーのカバンを置き忘れた。
このままでは犯人と間違われる。でも恐い。
そこで、しかたなく、ジュリアンが取りに戻るが、植木の中に男が。
我々には、彼がジョージ・ハミルトンだと言うのは一目でわかる。
そして、一見犯人のようだが、実は違うと言うのも察しがつくのだが。
あわててジュリアンは逃げ出し、とにかく逃げようと言う事に。
犬は被害者とのつながりになると、フィービーはバスの中に置き去りにする。
とにかく、警察に知らせないといけないと考え、
ジュリアンは偽名を使い、食堂から警察に電話。
これで警察も行くだろうと、店を出ると、たちまち、パトカーが集結。
なかなか警察も捨てたものじゃないと見直す。
カバンをあのままにしてはいけないと、ジュリアンが取りにいく事に。
フィービーは門の前で待機。やっぱりジュリアンは警察に捕まる。
いい加減な作り話をするが、目撃者から、女と犬を連れていたと言う話に。
見物人のフリをしたフィービーは、逃げようとするが、
どこかから舞い戻った犬が現れ、あわてて捕まえて逃げる。
殺人の連絡をしたのはジュリアンに違いなかったが、シャッターを開けると
肝心の死体はない。そして、カバンもなくなっている。
どういう事だと、警察に連れられて尋問を受けるジュリアン。
一方、フィービーは、犬がいては邪魔と、ボートで池に沈めようとするが、
見つかって通報され逮捕される。警察でジュリアンと再会。
互いに関係ないフリをするが、警部には彼らが共犯である事は想像がつく。
そして、ジュリアンが持っていたマッチに書かれた、
「モロスコ」なる人物が、事件の鍵を握るに違いないと推理する。

 その頃、無一文になったニールは、放置されたカバンを盗みホテルへ。
家で待つマリリンは、相変わらずギャンブルで金を失う彼を非難。
今やニールは、彼女に言われるままだ。
何が入っているのかとカバンを開いて愕然。カバンの中には死体が入っていたのだ。
オロオロする2人。このままホテルに残して逃げては、彼らが捕まる。
そこで長距離列車の切符を買い、わざと別の列車にカバンを預ける。
しかし、ポーターが気がついて、わざわざ発車した列車の窓からカバンを投げ込んだ。
同室には別の客もいて、カバンから死体の腕がのぞいたりして、大あわて。
だが、途中で一計を案じ、トンネルでカバンを窓から捨てる事に。
うまくいったと喜ぶが、明るくなって見ると、捨てたのは別の客のカバン。
そこへ検札が来て、この客がカバンがなくなったと騒ぎ、
ニールらは残ったカバンを自分の物ではないと言うが、いや、こいつらのだと言われ、
開けてみると中からは死体。たちまち彼らも逮捕される。
アリバイを聞かれたニールは、モロスコといたと答え、
警部は、モロスコこそ重要容疑者と断定する。
と言う、何か面白くなりかけた頃から、とてつもない睡魔に襲われ、
後はおぼろげに見ていただけなので、実際の所、展開の面白さはよくわからない。
成り行きはこんな感じだ。
4人の、互いに面識のない容疑者たちから、モロスコと言う共通の人物が現れる。
モロスコは警察に呼ばれると知り、妻といたとアリバイを作ろうとする。
だが、妻イレーナ(オルネラ・ムーティ)は
アルファンソ(ジョージ・ハミルトン)と浮気していたと白状。
彼らを説得し、モロスコは妻といたとする事に。
だが、警察に言ってみると、ジュリアンはアルファンソこそ犯人だと言う。
アルファンソは、イレーナと浮気した後、老婦人とも浮気したのだと白状。
だが、婦人が殺されたのに気づき、植木の中に隠れていたのだと言う。
そんなこんなで、ごちゃごちゃして、口論になり、
お手伝いさんの老夫婦が、犯行を意味する事を口をすべらせたために、犯人は判明。
老婦人が、多額の遺産を犬に遺したので犯行に及んだのだと言う。
こうして、一連の事件を終え、彼ら容疑者は友人に。
フィービーとジュリアンは恋人に。ニールとマリリンは立場が逆転。
マリリンはギャンブルで大金を手に入れていたのだ。
ところで、肝心の遺産は、犬を入手したアルファンソのものになったのだった。

 と言うわけで、豪華キャストが、余計な事をしたばかりに事件に巻き込まれると言う
実はそれほど珍しいわけではない種類のこの映画は、それなりに面白かったのだが、
何せ肝心なあたりを寝ていたので、展開のヒネリの部分はよくわからず。
今回の教訓は、むやみに映画を見るものではないと言う事だ。
いろいろ出た中で掘り出し物は、プッツン女優として、
けっこう仕事から干されていると言う噂のショーン・ヤング。
彼女に意外にコメディエンヌとしての素質がある事がわかった。