ラスト・デシジョン(2000年米)

監督 ジョン・バダム

 2000年の大統領選で、メレディスとグリーン候補が討論会を開催。
ハウリー氏(ジェームズ・ガーナー)らがパネリストとして参加する事に。
個人攻撃はしたくないと言うグリーンに対し、幹部ブラッドは徹底的に攻めろと言う。
ハウリーらは、メレディスが女性に暴力をふるったと言う目撃談を持ち出し、
個人攻撃を始める。耐えかねたメレディスは退席。
4人のパネリストは情報源について語らず、その行動には賛否両論が出る。
記者トム(ピーター・ギャラガー)は単身事件を追う事に。
グリーンが当確し、パネリストのマニングとラミレスはコンビで番組を持つ事に。
ジョーンもまた女性単独のアンカーに抜擢。だがハウリーだけが姿を消す。
トムはハウリーに連絡したのが、政治家をタブスと突き止めるが、彼は証言を断る。
上司は取材中止を求めるが、トムは出版という形で公表しようとする。
ニュージーランドにいたハウリーに会うが、肝心な事は聞けず。
クビにされたブラッドがトムに会い、真相を告げる。
トムの出版をめぐり、ハウリーもテレビに出る事に。
だが、ハウリーは、タブスへ情報を流したのがグリーンだとの情報を知り
衝撃を受ける。それはグリーンにも打撃となるものだった。

 と言うわけで、ジョン・バダムと音楽アーサー・B・ルービンスタインの
黄金コンビだから見るが、どうもTV風の作り。
大統領選をマスコミが操作してしまうが、実はその裏にはと言う展開で、
まあその手のドタバタを茶化し気味に描いているようで
発想も見せ方もいまいち。

TV放送 2003/04/14 BS05 1500-1637
 

ラスト・ドン

 クレリクッツォ家のローズは、敵対するサンタディオの息子ジミーと結婚。
だが兄シルビオがサンタディオに殺され、一家は復讐にジミーを殺害する。
ローズは事件を証言せず、息子ダンテを出産する。
暗殺に参加したピッピはダンサーのネーレンと結婚。息子クロスが誕生。
しかし、一家に反発するネーレンは離婚。クロスは一家に奪われる。
さらにローズ(カースティ・アリー)は耐えられず自殺をはかる。
ピッピはクロスを跡継ぎとして殺し屋に教育。見事に腕を発揮する。
 バラッツォ(バート・ヤング)が裏切り、ダンテやクロスが暗殺に参加。
かつてクロスを愛した娘シールも、一家に反発するようになる。
ピッピ引退の話の中、シチリアから殺し屋リアを引き取る。
クロスは女優アシーナ(ダリル・ハンナ)に惹かれる。
彼女の弁護士が妹クローディアである事を利用し彼女に接近。離婚訴訟中の夫を殺害。
自殺と言う事にするが、クロスはアシーナに利用されたと感じる。
 ダンテは一家の乗っ取りを企み、警官ジムと手を組み、ピッピを殺害する。
クロスは真相に気づき、父の復讐にやったと考える。
そこでリアと協力し、ジムとダンテを殺害。ドンはクロスの犯行と断定。
彼はクロスを見逃す代わり、一家から去る事を指示。
ピッピ殺害がダンテの犯行と気づいたドンは、自ら孫を殺すことはできず、
クロスに殺させたのだった。彼は裏稼業からの撤退を決める。

 と言うわけで、「ゴッドファーザー」の原作者マリオ・プーゾが
マフィア一家を描いたTV作品。カースティ・アリーはほとんど活躍なし。
最初は女性陣が組織についていけなくなる話で、後半は2人の2代目の確執。
まあ面白いが、それほど目新しくなく、何かどこかで聞いたような感じ。
組織に協力的な州知事にクリフ・デヤング。
アシーナに関係する映画会社に、「バットマン」の記者役の人。

TV放送 98/01/04 BS05 12:00-16:45
 

ラストパトロール(2000年)

 プレストン大尉(ドルフ・ラングレン)は、地方の基地へ左遷。
だが、大地震で世界は崩壊し、生存者たちは細々と生き長らえる事に。
Q熱と言う病気のヤギの乳を飲んだ仲間の夫婦が発病し、抗生物質を探しに出る。
実は地震で彼らの土地は水没し、本土から引き離されていた。
プレストンは左遷された以外の記憶を失っていたが、
基地への途中に出会ったレインボーと言う女教師らが気になっていた。
新たに仲間になったジャスパー上等兵は、
刑務所を根城にする元死刑囚ヘススの一味だった。彼らは水を求め略奪をしていた。
プレストンらが乗り込み、捕らわれていた子供たちや、仲間を救出。
死んだと思っていたレインボーが現れ、雨を降らせて仲間を逃がす。
プレストンは施設に突っ込み爆発。死んだと思われたが生還。
地震のおかげで、仲間ができたと感ずるのであった。

 と言うわけで、ドルフ・ラングレン主演で
冒頭から大地震で崩壊した後の社会と紹介されたので
さぞ異色の設定の、戦いのシーンを見せるためだけの映画かと思って
それならそれでも面白いと期待したが
いざ見ると、何やら生存者のリーダーになるだけで
特にラングレンらしきパワーは発揮されず、敵もさほど脅威でなし。

TV放送 2002/08/26 BS05 1610-1745
 

ラストベガス(2013年米)

ビリー (マイケル・ダグラス)
パディ (ロバート・デニーロ)
アーチー (モーガン・フリーマン)
サム (ケビン・クライン)
ダイアナ 歌手(メアリー・スティンバーゲン)
エズラ アーチーの息子
リサ ビリーの婚約者。30代

 ビリー、パディ、アーチー、サム、そしてソフィーはいつも仲良しだった。
それから58年後。
ビリーが若い恋人リサと結婚する事になり、かつての仲間が集まる事に。
サムは妻から浮気の許可が出て浮かれる。
アーチーは息子エズラが病気を心配するが、こっそり出掛ける。
パディはビリーと仲違いしていたが何とか連れ出し、一同は挙式のあるラスベガスへ。
実はパディはソフィーと結婚したが、
彼女の葬式にビリーが来なかった事に腹を立てているのだ。
アーチーが持ってきた全財産で派手に遊び、ペントハウスで前夜パーティを開く事に。
心配してエズラがかけつけるが、アーチーは大事な付き合いもあると説得。
サムはパーティ客の女性とうまく行きかけるが、
妻に報告できなければ、最高ではないと断る。
パディとビリーは、共に歌手ダイアナに惹かれる。
ビリーはダイアナに、パディと共にソフィーを好きだったと語る。
彼女はビリーを選んだが、パディこそふさわしいと、ビリーが身を引いたのだ。
それを知ったパディはショックを受けるが、ソフィーは自分を愛していたと語る。
逆に婚約者を愛しているのか聞かれたビリーは、
かけつけたリサに気持ちを告げ、破談となる。
ビリーは、リサのおかげで老いを忘れられたと告白。
ソフィーの葬儀へ行かなかったのも、別れが耐えられなかったからと語り、
パディと仲直りする。
一同は再会を約束するが、
58日後にはビリーがダイアナと結婚する事になったと連絡が入るのだった。

 と言う訳で、ロバート・デニーロが出演するコメディ。
不用意に見たが、マイケル・ダグラス、モーガン・フリーマン、
ケビン・クラインと言う、アカデミー賞級の顔合わせだった。
中でもダグラスとデニーロなんて、ワンランク上のものを感じる。
少年時代からの仲間である4人組は、ダグラスが結婚すると知って集合する事に。
彼らはそれぞれ老いゆえの問題を抱えながら、少年時代の様なばか騒ぎをする。
いろんな問題も再会で解決し、誰かが死んだりしないのにホロリとさせる。
4人それぞれに見せ場があって、先が読めると言ったらそれまでだけど、
よく出来てると映画だと思います。
ただ、デニーロって、最近「初共演」を連発してるけど、
何か清算に入ったって事なのかな?

TV放送 2015/05/27 WOWOW 2100-2245
 

ラスト・ボーイスカウト(91)

監督 トニー・スコット

 私立探偵ジョー(ブルース・ウィルス)は、友人マイクの依頼で
ストリッパーのコリーの護衛をする事に。
マイクと妻の浮気を知るが、車の爆発でマイクは死ぬ。
コリーの車も襲撃され、彼女は死亡。危険な事件のため、マイクが押しつけたと知る。
彼女の恋人でフットボールの元選手ジミーと捜査。
コリーが、ベーナード議員とLAのオーナー、マルコンを脅迫していた事がわかる。
彼女の目的は、賭博で除名になったジミーを選手復帰させる事だった。
ジョーはマルコンらに捕らわれる。議員を買収し、賭博を認めさすのが彼らの目的だ。
だが議員は600万ドルを要求。殺害し、以前クビにされたジョーを犯人にするのだ。
議員の部下に金と称してカバンを渡す。ジミーがかけつけ、逃走に成功。
しかし、娘ダリアンが人質にとられ、競技場へ。彼女を救出。
照明塔の狙撃手が議員を狙うが、ジミーがボールを投げて阻止。
ジョーと格闘の末、警察が射殺。マルコンは金のケースと間違えて、爆弾で爆死する。

 と言うわけで、ブルース・ウィルスがくたびれた探偵役を演ずる。
背景となるエピソードが多いが、その割に物語自体は比較的単純。
音楽は、マイケル・ケイメン。

TV放送 93/07/25 BS05 20:00-21:50
 

ラストミッション(2014年米)

イーサン CIA(ケビン・コスナー)
ティナ イーサンの元妻
ゾーイ イーサンの娘(トゥルーグリッドのマティ)
ヴィヴィ 女スパイ
アルビノ 殺し屋
ウルフ アルビノのボス

 CIAのイーサンは、核爆弾を入手したウルフ一味を追うが、現場で倒れてしまう。
脳腫瘍で、余命わずかと知ったイーサンは、
元妻ティナに会い、疎遠だった娘ゾーイに会う事を求める。
ティナは、仕事を辞めると言う条件で承知する。
だが、女スパイのヴィヴィは、
延命できる新薬を与える代償として、ウルフらを倒すのに協力しろと言う。
やむなく一味を追う内、ゾーイが行方不明になり、探す為に奔走。
恋人とダンスをすると言うゾーイの為に練習に付き合って、距離が縮まる。
一味を襲撃し、めまいを起こすが、手下アルビノを倒す。
ゾーイの恋人ヒューイの家に呼ばれるが、彼の父がウルフだと気づく。
ウルフも気づいて襲撃を受けるが、返り討ちに。
だが、妻に仕事を辞めてと言われたと、ウルフにとどめは刺さず、ヴィヴィが倒す。
価値ある1週間だったと言うイーサンは、クリスマスを家族と過ごす事に。
プレゼントの中には、ヴィヴィから贈られた薬もあった。

 と言う訳で、ケビン・コスナー主演のアクション。
ケビンは凄腕工作員だが、脳腫瘍で余命わずかとわかり、
疎遠だった家族と過ごそうとする。
だが、延命する薬の代償として、現場に戻る事を求められる訳。
捕らえた敵から、家族との接し方を聞いたり、
家に不法に居座った一家と親しくなったりとコミカルなシーンが面白い。
凄腕シーンも面白いが、うまくブレンドされてない印象で、
どっちをやりたかったのかを、ハッキリさせた方が良かったかも。
娘役は、トゥルーグリッドで男勝りな少女を好演した人で、本作はだいぶ印象が違う。
さすが女優です。

TV放送 2015/05/18 WOWOW 2100-2256
 

ラスト・リベンジ(2014年米)

エヴァン・レイク CIA(ニコラス・ケイジ)
ミルト エヴァンの部下(アントン・イェルチン)
バニール エヴァンの宿敵
ミシェル ジャーナリスト。エヴァンの元恋人

 CIAのエヴァンは、現場復帰を希望するが、上司には潮時と言われる。
彼は22年前に拉致したバニールへの復讐心を燃やし続けていたが、
悪性の認知症で余命8年と診断される。
 バニールは20年前に死亡したとされていたが、持病の薬が発注されたと判明。
捜索を願い出るが、上司に却下される。
 だがエヴァンは、彼に恩義がある部下ミルトと共に、バニールの足取りを追う事に。
元恋人ミシェルの協力で、バニールに接触するコーネル医師を見つけ出す。
エヴァンはコーネル医師に扮してケニアへ。
病のバニールを見たエヴァンは何もせずに立ち去ろうとするが、
襲撃された為に格闘の末殺害する。
 だが、帰り道で車を運転するエヴァンは、意識が飛び、そのまま帰らぬ人となった。

 と言う訳で、ニコラス・ケイジ主演のアクション(?)
ニコラスは半引退状態の上に、一種の認知症で余命わずか。
そんな中、20年前に彼を拘束し、
後に死んだとされる宿敵が生きているとの情報を入手。
決着をつける為に乗り込むと言う訳。
これでニコラスが大暴れすればそれなりに面白そうだが、
宿敵の方も病に苦しんでたりして盛り上がらず。

TV放送 2016/04/03 WOWOW 2315-0048
 

ラスベガス大火災(2001年米)

 改装したラスベガスのホテルで、24階の配電盤から出火。
警報は鳴らず、オーナーのスローンらが30階に取り残される。
偶然いたカメラマンのホイットモアは、この様子を現場から中継する。
抜け駆けしてエレベータに乗ったラローは、火に包まれ焼死。
非常階段は使えず、エレベータシャフトで登るが、振動でクレアが転落犠牲に。
出火現場で発火物が見つかり、放火の疑いが。
予知能力があると言うメアリーは、現場に犯人がいると言う。
株の売却をしたスローンや部下のジムも怪しい。ホイットモアの行動も不自然だ。
通風口を移動し屋上へ向かうが、工事でふさがれて出られず。
アトラクション用の乗り物で脱出するが、スローンとジムが犠牲に。
乗り物は地上へ落下するが、中の人間は無事。
実はホイットモアこそ犯人だった。

 と言うわけで、災害物も意外に見るのだが、
これはラスベガスと言ってもカジノが火事になるわけではなく、ホテル火災。
見ているとタワーリング・インフェルノのパクリという感じで、
しかも上の階に残ったのが、せいぜい10名くらいだからスケールも小さい。
この逃げまどう様をTV中継するのが異色と言えば異色だが、
途中からなにやら放火犯がここにするらしいなんて展開になり、
どうも最も怪しいカメラマンが犯人だとなると、なんだそりゃと言う感じ。
ただし、この結末は、チラッと写しただけなのでわかりづらい。

TV放送 2002/11/03 BS05 1400-1535
 

ラッキー・ナンバー(2000年米)

ノーラ・エフロン監督

 天気予報のタレント、ラス(ジョン・トラボルタ)は、
世間ではチヤホヤされているが、実は借金で首が回らない。
友人ギグ(ティム・ロス)に相談すると、ラスの店に偽装強盗をさせて、
保険金で急場をしのいではと言われる。
さっそく実行するが、犯人は逮捕され、保釈金を出せと脅される。
もはや宝くじの抽選アシスタントをする恋人クリスタル(リサ・クドロー)を巻き込み
賞金を得るしかない。
クリスタルも乗り気に。生真面目ないとこウォルターにくじを買わせ、アリバイ作り。
重くした玉とすり替え、見事640万ドルに当選する。
ところが、ウォルターが分け前を要求。もみ合った末、喘息で急死。
くじで大当たりが12人も出て、不審に思う者が。
当たったのはギグの関係者ばかりだ。
ギグはカツ上げ屋デイルに始末させ、刑事(ビル・プルマン)が捜査に。
さらにTV局のディックにもばれ、やばいと感じたラスは10万ドルで売ってしまう。
デイルはディックを襲い、かけつかた刑事に射殺される。
ラスは店のスノーモービルを売って、高飛びしようとするが、トラックが横転。
警察に捕まるが、くじの事はばれておらず、交通違反の罰金300ドルのみに。
殴られて鎮痛剤で話せないディックから、くじの場所を聞き出そうとするが。。。
くじはウエイトレスが現金化。ディックはTV局をクビになる。
クリスタルは老富豪と結婚し、財産得ようとするが失敗。ギグの店でダンサーに。
ギグはソフトで当てて別荘を持つ。ラスはフロリダでロト番組の司会をする事になる。

 と言うわけで、ジョン・トラボルタがくじで金を得るために細工をするがと言う話で
誰でも考えそうなアイデアを実際に着手したと言う展開で
いろんな連中が狙ったり、いろんな連中に気づかれたのではとハラハラしたりするが
何か見ていて当たり前すぎて、意外性には欠ける。

TV放送 2002/12/18 BS05 1545-1745
 



ラッキーナンバー7」(2005年)を見た。

 この映画は、何しろ登場人物がジョシュ・ハートネットに
ルーシー・リュー、ブルース・ウイリス、モーガン・フリーマンと来たら
何かその布陣だけでも見なきゃいけないような感じ。
おまけにジョシュが何やら事件に巻き込まれるみたいだしと思って見た。

スレブン・ケレブラ 事件に巻き込まれた男性
ニック・フィッシャー スレブンの友人。行方不明
リンジー ニックの隣人。検死官
グッドキャット 殺し屋

若者 空港でグッドキャットから話を聞く
ドク 競馬で八百長のため馬に薬物注射した男
マックス 殺された父親
ヘンリー マックスの息子
ヘレン マックスの妻

ボス・アンソニー 組織のボス
ラビ・シュロモ ボスと敵対する。かつては仲間だった
スリム ニックに金を貸したノミ屋
イツザック 別名妖精フェアリー。ラビの息子でゲイ
ブリコウスキー NY市警刑事

 人のいない空港のロビー。一人いた若者が待っていると
そこへ車いすの男(ブルース・ウイリス)が近づいてきて、ある話しをする。
それは20年前。競馬でドクと言う獣医が、
八百長のためラッキー7と言う馬に、薬物注射したと言う話を漏らす。
この話は人づてにマックスと言う男のところへ伝わる。
マックスは幸せな一家の父だったが、一軒家を持つほどの金はなかった。
ある時、叔父から八百長の事を聞き、これこそ起死回生のチャンスだと考える。
そこで絶対に儲かるからと、組織のノミ屋から金を借り、
妻ヘレンには内緒で、息子ヘンリーと共に競馬場へ。
ヘンリーを駐車場で待たせて、スタンドへ行くが。
注射が効き過ぎたのか、馬は転倒してしまい、レースには勝てず
得られるはずの大金は得られなかった。
たちまち組織は動きだし、マックスは始末され、妻ヘレンや幼い息子ヘンリーまでも。
それを聞いた若者は、「ひどい話だな」と言うが
次の瞬間、殺し屋グッドキャットだった男は、若者を一撃で殺してしまい
死体を車いすに乗せて、どこかへ去っていった。

 スレブン(ジョシュ・ハートネット)は、
訪ねてきた女性リンジー(ルーシー・リュー)を迎える。
リンジーは隣の住人で、スレブンを見て、ニックじゃないわねと言う。
彼女は砂糖だかをニックに借りに来ていて、スレブンはニックの友人だったのだ。
スレブンはなぜこうなったかを説明する。
彼は仕事をクビになり、アパートが取り壊しで追い出され
恋人のところへ行くと、そこでは浮気相手とHの真っ最中。
さらに強盗に鼻を折られ、友人ニックのところへ舞い込んだが
ニックは不在で、勝手にシャワーを浴びていたと言うわけだ。
そこへ来た2人組は、スレブンをニックと決めつけ、某所へ連れて行く。
ニックじゃないと言い続けるスレブンを無視し、
ボス(モーガン・フリーマン)はニックに貸した9万6000ドルを返せと言う。
そんな無茶なと言うと、代わりにある人物を殺せと指示する。
向かい合って立つ高層ビルにオフィスを構える、もう1つの組織のボス、
ラビ(ベン・キングズレー)と言われる男は、かつてボスの仲間だったが仲違い。
先日ボスの息子が殺され、ラビの仕業だと言う彼は
ラビの息子で、ゲイのためにフェアリーと言われるイツザックを始末しろと言うのだ。
このボスのオフィス、実は見た途端にある事に気づいたのだが
「007/ダイヤモンドは永遠に」のブロフェルドのオフィスに似てる。
気のせいかとも思ったが、後でわざとかも知れないと思うように。
スレブンは解放され、途方に暮れていると、今度はラビの一味に捕らわれる。
ラビもまた、ニックに大金を貸しており、これを返せと要求。
逆らえば命がないと考えたスレブンは、とりあえず双方の話に乗ったフリをする。
そんな中、実はグッドキャットは、ボスとラビ双方に雇われている殺し屋で
スレブンを利用しておいしい所だけさらおうと言う作戦を
両方に持ちかけていたのだった。当然最後はスレブンを始末すると言う寸法だ。

 検死官、つまり警察のメンバーでありながら、
特にアドバイスするでもなく、スレブンの話に関心を持つリンジー。
スレブンはレストランでイツザックを監視するが、
ボディガードや、組織を追う刑事ブリコウスキーらがいてうかつには近づけない。
そこでトイレで彼に接触。自分もゲイのようなフリをして、デートを約束する。
イツザックを監視するスレブンに対し、
リンジーはジェームズ・ボンドみたいだとほめる。
実は2人とも007マニアらしく、この後はマニアの話に。
リンジーが、それで言うなら、ボスはブロフェルドに当たるわけね。
テリー・サバラスか、ドナルド・プレゼンスかなんて言い出すと、
スレブンは俺が好きなのは、アンソニー・ドーソンだと言い出すから
もうマニアでない人には何の事やらと言う会話だ。
ブロフェルドと言うのは、ボンドと敵対していたスペクターのボスで、
サバラスやブロフェルドという連中は、ブロフェルドを演じたわけだが
実は当初、ブロフェルドは顔を見せずに謎の人物として登場。
クレジットもされていないが、それを演じたのがドーソンというわけだ。
そんな会話で惹かれたのかよくわからないけど、スレブンとリンジーは親密に。
と、こんなところまでは、ひょんな事から事件に巻き込まれた主人公の話で
いかにして難題を解決するかが関心事になるのだが。。。

 イツザックの部屋へ乗り込んでいたスレブンは、突然イツザックを射殺してしまい
ここらから映画の調子が変わってくる。
異変に気づいたボディガードたちが乗り込んでくるが、
かけつけたグッドキャットと協力して一網打尽に。実は彼らは仲間だったのだ。
スレブンとグッドキャットは、ボスとラビのアジトへ乗り込み、
またもボディガードらを一網打尽。
油断していた2人のボスはまんまと捕らわれてしまう。
気がつくと、ボスとラビは背中を合わせてイスに縛られ座らせられていた。
現れるスレブンに事態が飲み込めないでいる2人。
実は。。。冒頭のグッドキャットの話に戻り、
あの時殺されたのは、スレブンの父マックスだったのだ。
当時仲間だったボスとラビは、殺し屋であるグッドキャットや
手の者であるブリコウスキー刑事に、マックスの家族も始末するよう指示。
しかし、一番冷徹であるはずのグッドキャットは、子供であるヘンリーを殺せず
そのままひそかに育てていたのだった。
そして、あの時の競馬の馬スレブンから名前を拝借。
20年間復讐の機会をうかがっていたのだ。
何かオチでもあるのかと思ったが、父親と同様ビニール袋をかぶせられ
そのまま窒息してしまうボスとラビ。
さらにヘンリーの母を殺したブリコウスキーも始末される。
そこまでは、まあわからないでもないが、
まったく関係のない人物までも、計画遂行のため、彼ら2人は始末しようとしていた。
それが冒頭に空港で殺された若者。
映画を見ていてもピンと来なかったが、どうも彼こそがニックだったらしい。
彼はたまたまボスらに金を借りて追われていると言う理由だけで、
2人に利用されて殺されてしまったのだ。
そして、関係してしまったもう1人、リンジーもまた、
死体安置室でグッドキャットに撃たれて死ぬ。。。
しかし実は、スレブンはそこまで冷徹にはなれていなかった。
リンジーのところへ、グッドキャットが始末に行く事を事前に連絡。
防弾チョッキと血のりを用意させて、撃たれて死んだフリをしていたのだ。
スレブンと愛し合うようになったリンジーは、駅で彼と落ち合うが
そこにグッドキャットが待ち受けていた。
「愛しているんだ」と言うスレブンに、
「そうか」と言って行かせるグッドキャットであった。

 と言うわけで、映画が始まって序盤、何やらジョシュ抜きで物語が展開し
何やら全体がよくわからないと言う気がしたが、その理由は後に明らかに。
その後、ジョシュが出てきて、友人と間違われて2つの組織に脅されるハメに。
人違いで殺人や大金の返済を迫られるという展開は、
劇中も話題に出るが、何だかヒッチコック風。
さらには、ジョシュは大変な状況にもかかわらず終始すっとぼけたようなキャラで
荒っぽい話に巻き込まれたにもかかわらず、自らは暴力をまったくふるわない。
そして、たまたま知り合ったルーシー・リューは好奇心タップリで
一連の出来事に関心を持つが、あくまでもマイペースという感じ。
この雰囲気がなかなか面白い感じで、
このままジョシュが無暴力で最後には事件を解決したりすると面白かったのだが。
ところが中盤、ジョシュが暴力をふるうようになり、あれ?と言う感じに。
しかも意外に手際いい事がわかり、実はと...言う展開に。
種を明かせば復讐劇と言うわけだが、何だか大どんでん返しと言うには
つじつまが合わないような気もして、違和感あり。
それよりも何よりも、何かその手口が凄惨な感じで、
もちろんやられたらやり返すと言う事なんだが、痛快という感じではなく
何で序盤の雰囲気のままやってくれなかったんだと、恨み言を言いたくなる感じ。
ところで、なぜルーシー・リューは、ジョシュがニックでないとわかったのか?
ニックの部屋には誰かが住んでたのか?駅だかで殺されたのがニックなのか?
パンフによると、どうもそうらしい。
 

ラッキー・ユー(2007年米)

ハック・チーバー ギャンブラー(エリック・バナ)
ビリー・オファー 歌手(ドリュー・バルモア)
LC ハックの父(ロバート・デュバル)
スーザン ビリーの姉。ハックとは旧知
ジャック ハックの友人(ロバート・ダウニーJr)
ロイ ハックの友人(チャールズ・マーティン・スミス)

 ギャンブラーのハックは母の結婚指輪を質屋に預け、その金でポーカー勝負。
知り合ったビリーが歌手として雇われたと知り、カジノを案内。
ビリーは対戦した相手LCがハックの父親だと知る。
ビリーと親密になりかけるが、銀行扱いに腹を立ててすれ違い。
ハックは借金するロイらに脅され、何とか金を工面して大会に出る事に。
LCは2回優勝した経験があり、親子対決も話題となる。
参加者は次々脱落し、LC、ハック、ジェイソンの3名の争いに。
ハックはLCとの対決で敗れ、最終的にはジェイソンが優勝。
だがLCは、ハックがわざと負けた事に気付く。
あんたの時代だと思ったからと言うハックと、決着をつけるため2人で勝負。
その後、ビリーの店を訪れたハックは、彼女にキスするのだった。

 と言うわけで、エリック・バナ主演のギャンブラーもの。
バルモアちゃんも出るから、ラブコメものかと思ったが、そういう要素はない。
バナは伝説のギャンブラーであるロバート・デュバルの息子。
自らもギャンブラーでカジノでは知られた存在となる中、バルモアちゃんと知り合う。
ギャンブラーとしての立ち位置やら、
バルモアちゃんとの付き合い方で思い悩むと言う訳。
派手な展開とかはなく、もちろんラブコメでもなく、
何だかとりとめもない話と言う印象。

TV放送 2008/07/06 WOWOW 1620-1823
 

ラッシュアワー(98)

 香港返還前夜。ロス市警のカーター刑事(クリス・タッカー)は
香港のハン領事の娘が誘拐され、本国から来たリー警部補(ジャッキー・チェン)の
相手をする事になる。実は市警はリーを煙たがり、カーターに押しつけたのだ。
カーターは見返そうと単独で動き、何者かが爆薬を買った件を捜査。
犯人は5000万ドルを要求し、FBIが隠れ家へ突入するが、爆破され犯人は逃走。
逮捕したクライブ(クリン・ペン)は、犯罪組織のボス、ジュンタオの仕業だと言う。
中華料理屋でも撃ち合いになり、リーは捜査妨害だと本国送還される事に。
カーターは領事の旧友グリフィンこそ、実はジュンタオだと気づくが
一味は娘に爆弾を仕掛けるが、爆弾を除去。逃走するグリフィンを格闘で倒す。

 と言うわけで、チャーリー・シーンの「ランナウェイ」と同じ連中が
今度はジャッキー・チェンで作った話だが、
何だかシュワちゃんのレッド・ブルの焼き直しと言う感じ。
陰謀の方はいまいち。音楽はラロ・シフリン。

TV放送 2000/01/09 BS05 2000-2140
 



 香港映画は見ないが、「ラッシュ・アワー2」(2001)を見た。

 香港映画とか、アジア映画にはほとんど関心がないと言うよりは
意識的に避けてきて、(ブルース・リーは別として)
ジャッキー・チェンも、何かハリウッドと違うセンスが気に入らずに
ハリウッド映画に出ていた場合を除けば、見てこなかった。
だが、前作「ラッシュ・アワー」と言う「ランナウェイ」のアレンジみたいな作品で
チャーリー・シーンがジャッキー・チェンに変われば話は別。
同じジャッキー・チェンも、ハリウッドの監督が扱うとかくもセンスが変わるのか。
物語としては、お調子者のクリス・タッカーと、
堅物のジャッキー・チェンと言うアメリカと香港の両刑事が
ありがちの凸凹コンビでひと騒動と言う話で、
国籍の違う刑事物は、「レッドブル」なんかでもあったし。
前作がそこそこ面白かった記憶もあるし、見てしまえ。
おまけに、音楽は「スパイ大作戦」「燃えよドラゴン」のラロ・シフリン。

 ロス市警のカーター(クリス・タッカー)と香港警察のリー(ジャッキー・チェン)
の二人は、前作の活躍のご褒美と言う感じで香港へ休暇に。
ところが、その頃アメリカ大使館で爆破事件が発生。
中国人女殺し屋のフー・リが爆弾入りのカバンを残したのだ。
この爆発で、スーパービルと言うニセ札を追っていた捜査官が犠牲になる。
香港マフィアのボス、リッキー(ジョン・ローン)も関与しているらしい。
リーの上官は、彼にひそかに調査するよう指示し、きまじめなリーはこれを受ける。
仕方なくカーターもつきあうハメに。
リーは、飲み屋へ連れて行き、調べるから待ってろと言う。
カーターは仕方なく待っているが、マイケル・ジャクソンだかの歌を歌う
香港の人の歌がヘタなので気に入らず、自分が舞台に上がって歌うと客が大喜び。
派手な行動にあわてるリー。
まだ解決できないのかと、リッキーはどこだ等と言うような事を叫んだために、
客全体を敵に回したような雰囲気に。
偶然そこにいた殺し屋一味が逃げ出したので追跡。
と言う展開だったと思うが、記憶違いかも知れない。
改装中なのか、竹が組まれた建物の、竹の所を登って敵一味と格闘に。
リーは得意のカンフーでがんばるが、カーターは勢いだけでかけつけ、
結局、下っ端は倒すが、女殺し屋には逃げられ、カーターらは竹から落ちそうになり
落っこちたのか、それとも走ってきたバスの壁の部分を走るハメになったのか。
バスのシーンはこの後のシーンだったかも。
リーは、危険な目はコリゴリと言うカーターをなだめながら、
女性がいっぱいいるサウナへ連れて行ったため、カーターも大喜び。
だが、リーの目的はそこにいるリッキーの様子をうかがう事だった。
そうと知ったカーターは、大胆にも直接聞いてやると乗り出すが
たちまち手下の者に取り囲まれ、肝心のリッキーは知らぬ存ぜぬ。
手下と大乱闘になり、リーとカーターはカンフーアクションで敵をばったばったと倒し
いい気分になるが、そこへさらに大勢の新手が現れる。
さすがに、これには何ともならなかったか、
二人は裸にされて道路に置き去りにされ、ゴミ箱のふたで股間を隠し警察へ逃げ込む。

 カーターはもう何もしないで帰ってくれと言われるが、
そんな事でじっとしている彼ではない。たちまち出ていき、中国服を手に入れ
女性に引かれて、パーティ会場へ向かう。
一方、例の女殺し屋が警察署に現れ、カーターがいるはずの部屋を爆破。
カーターが死んだと誤解し、ショックを受けるリー。
だが、この勘違いが物語に影響するかと言うと、さほど影響せずにすぐに再会する。
リーは、リッキー主催の船上パーティへ。
ここに来ていたカーターは、イザベラという女性が気になり、
彼女に言い寄るが、軽くあしらわれる。
リーはリッキーに会う。実はリッキーはリーの死んだ父の友人だったのだ。
リッキーは組織に関わっていたが、黒幕に命を狙われて助けてほしいと言うのだ。
そこへフー・リが部下を引き連れて現れ、リッキーを撃つ。
リッキーは海に落ちて死ぬ。カーターとリーはここで再会。
実はこれからいろいろ展開があり、たぶんイザベラを追ってアメリカへ。
捕らわれてトレーラーに乗せられ、だが逃げ出したりするが、
詳細の展開はとんと記憶にない。
イザベラはフー・リと一緒に行動するが、フー・リは英語を話さないので
互いの腹の中は何を持っているかわからない。
再会したカーターらには、自分は潜入捜査官だと言うが、どうにも信用できない。
だいぶ話は飛んで、カーターらは、一味のいるラスベガスのカジノを襲撃する事に。
確か、船上パーティの際にイザベラと一緒にいた男がカジノのオーナーで
中国風のカジノを作ったが、ニセ札がどこで関係したか
一味の黒幕がそこを牛耳ろうとしていた。
当初、フー・リが黒幕かと思わせたが、どうもその他に本物の黒幕がいるらしい。
カーターが得意の大騒ぎをしている間に、リーは黒幕のいるらしいカジノの上の階へ。
カーターは、今まで何度も痛い目にあわされたフー・リと対決。
だが、飾られた像の剣が刺さり、フー・リは死ぬ。
上の階にかけつけたリーは、そこで真の黒幕と会う。
だが、真の黒幕と言うのが、死んだはずのリッキーだったから
ちょっと安易な展開と言える。
実はリッキーこそ、父を殺した犯人だとも告白。リーはリッキーと格闘。
カーターもかけつけ、割れた窓からリッキーを墜落死させる。
しかし、そこにまたまた死んだはずのフー・リが現れる。
彼女は、時限爆弾を持っていて自爆する気だ。
あわててカーターとリーは、窓から飛び出し、ディスプレイ用のワイヤーを伝う。
後ろで爆発があり、途中でワイヤーが足らなくなったような記憶が。
やはり、バスの壁を走るシーンはここだったような気がする。
何にせよ二人は無事で、正体の怪しかったイザベラは、本当の捜査官だったと判明。
カーターらは再び休暇に出る事にするが、
カーターが接近したイザベラを追って、デトロイトへ行く事にする。

 と言うわけで、今回も凸凹コンビぶりが発揮され、
派手なアクションを見せるジャッキーと、口八丁で立ち向かうクリス・タッカー。
アメリカでの知名度は、クリス・タッカーの方が上のような気もするのだが
日本での扱いはジャッキーの方が先。
アクションシーンは、ジャッキーのおかげで派手で
香港映画を(TV等でチラッと)見る時にいつも思うのだが、
敵と味方が打合せしたんじゃないのと言う感じの殺陣が、それほど気にならない。
女殺し屋もなかなかよい。
どっちつかずのシークレットサービスとか、死んだはずのジョン・ローンとか、
かなり安易な展開もご愛敬と言う感じで
まあ、スピーディなアクションが見られれば、それはそれでいいんじゃないの。
 



 「ラッシュアワー3」(2007年)

 ラッシュアワーと言うのはジャッキー・チェンとクリス・タッカーの
国籍も違う凸凹刑事ものの1作でシリーズ化。
そこそこ面白かったような記憶があって見るけど
正直なところ、どんな設定だったとかほとんど記憶がない。

リー捜査官 香港警察?の捜査官
カーター刑事 ロス市警の刑事
ケンジ 組織のリーダー。リーとは兄弟のような存在
ハン中国大使 1作目では領事だった
スーヤン 大使の娘。幼かった1作目では誘拐された
レナード委員長 WCCの委員長
ジャンビエーブ 組織の秘密を託された歌手
ジャスミン ケンジの手下の殺し屋。工藤夕貴
レビ警視 フランス警察
ジョージ フランスのタクシー運転手

 ロスで交通係となったカーター(クリス・カッター)。
ヘッドホンで音楽を聴きながら、踊りながら指示するものだから
あちこちで衝突とか事故が起こる。
さらに自分のせいで事故を起こした女性をナンパしたりする始末。
さっそく、デートに行こうとリー(ジャッキー・チェン)に連絡する。
リーは中国の刑事だと思うが、たまたま米国にしていたのか
もう米国勤務になったのか、突然電話しても通じる始末。
だが、リーはハン中国大使の護衛をしており、そんな相手をしている場合じゃない。
大使は国連みたいなところで演説する事に。
WCC(世界犯罪会議)と言う集まりらしい。
中国マフィアが台頭しているが、
彼らの「シェンシェン」と言う存在について突き止めたと言う。
すると一同は騒然とする。
シェンシェンは実在しないと言われていたためだ。
しかし、大使が語ろうとすると、何者かの狙撃を受けて倒れる。
あわてて犯人を追跡するリー。それを目撃したカーターも後を追う。
犯人は路地へ逃げ込み、追いつめるリーだが、振り返った相手を見て驚く。
ケンジ(真田広之)とは何か因縁のありそうな関係のリー。
なぜか日本語で会話し、おまえには撃てないと言われ、実際みすみす逃がしてしまう。
カーターがかけつけるが、リーの行動には不信感を募らせる。
大使は何とか一命を取り留める。娘スーヤンが病院にかけつける。
スーヤンはかつて1作目で2人が助けた相手。
犯人を捕まえてと言われ、カーターもその気になるが、
リーはなぜか一人で解決したがる。
スーヤンもまた一味の襲撃を受けるが、リーとカーターの活躍で難を逃れる。
捕らえた一味は、中国人だがフランス語を話す。
彼から「ジャンビエーブ」と言う名前を聞き出し、
たいした手がかりでもないのに、フランスへ飛ぶ事にする2人。
スーヤンをWCCのレナード委員長(マックス・フォン・シドー)に託すが
何か「マイノリティ・リポート」でも似たような役柄だったが、この人が怪しい。

 フランスでは入国審査でいきなり捕まる2人。
レビ警視(ロマン・ポランスキー)は彼らを不審に思い、なぜ来たか尋問。
尻を叩いたりしたあげく、銃を取り上げる。
だが国外退去とかではなく、入国は許される。
しかもこのレビ警視、空港にいるから普通に考えると入管とかの人のはずなのに
後に市内の犯罪捜査もしているとわかる。もう設定とかデタラメね。
捜査も出たとこ勝負で、ジャンビエーブを追って道場へ。
カーターは子供ばかりの道場で小馬鹿にするが
意外に強い子供ばかりで大苦戦。見かねたリーが助太刀するが、
そこへ2メートルを超える大男が現れて、2人とも振り回される。
この人バスケの選手らしく、死亡遊戯のカリーム・アブドール・ジャバーを思わせるが
ジャッキーの方が本作ではさほどの技を見せず、
どちらかと言うとクリス・カッターと同程度。
師匠が現れて次なる手がかりを与えられる。
お店に乗り込んだ2人だが、ジャスミン(工藤夕貴)と言う女性がリーに言い寄る。
うまくやっとるなとニンマリするカーターだが、実は彼女は女殺し屋。
部屋の中で激しい息づかいでの戦いになるが
外で盗み聞きしているカーターは勘違い。
結局、他の殺し屋も現れて大乱戦に。
2人は外へ出て、ジョージという運転手の乗るタクシーへ。
彼はアメリカ嫌いでカーターをも侮辱するが、
一味が追跡してきたのでカーチェイスに。
何とか切り抜けた末、ジョージはアメリカのスパイになるとか言い出し大興奮。
ようやくリーは黒幕ケンジとの関係について語る。
ケンジはヤクザの子供だったが、身内が殺されて中国へ流れる。
そこの孤児院でリーと知り合い、義兄弟の中に。
片や刑事に、片や組織にと言う間柄だが、兄弟を追う事にためらいを感じるリー。
本当の兄弟でなければ関係ないと言うカーターだが、
リーにおまえだって兄弟じゃないと言われ、ショックを受ける。

 だが2人とも事件を追っていないわけではなかった。
ジャンビエーブと言うのは、ムーランルージュみたいな店で出ている歌手だった。
カーターはここへ潜入。怪しまれたので、デザイナーのフリをして
出演者を裸にしてそれを見て楽しんだりもする。
ジャンビエーブが舞台に。彼女が舞台上で狙われていると知り、
さも出演者かのように強引に舞台に出るカーター。
さらにやはり来ていたリーも加わり、強引に彼女を連れ去る。
一味は舞台上に機関銃を撃ちまくるが、客は演出だと思って大喜び。
ジャンビエーブによると、シェンシェンと言うのは人の名ではなく、
中国マフィアを仕切る13人のリストの事だった。
だが、その名前はどこにも記録として残されず、
唯一選ばれた女性だけが、その体のどこかに入れ墨として残しているのだ。
ジャンビエーブはカツラをはずすと、下は丸刈りで
そこにはそのリストが隠されていたのだ。
彼らはジョージの所へ逃げ込んだりするが、
ジョージも妻に説得され、自分がアメリカのスパイではない事に気づかされる。
ケンジはスーヤンを人質にし、リーらをエッフェル塔へ呼び出す。
スーヤンはロープで宙づりにされている。
おまえには俺を殺せないとか言われながら、結局リーはケンジと対決に。
骨組みのところで剣と剣で戦う。
結局2人とも落下してしまうが、途中の網に引っかかる。
しかし、網も切れてきてケンジだけが落ちそうに。
何とか助けようとするが、ケンジは落ちて死ぬ。
カーターはスーヤンを助けようとするが、手下が大勢出てきて苦戦。
これを倒してスーヤンを救出しようとするが、現れるジャスミン。
だがジャスミンは歯車みたいなところにはさまってしまい、つぶれて死ぬ。
しかし、フランス国旗につかまったため、国旗が風にあおられて落ちそうに。
はい上がってきたリーが助ける。
(スーヤンはいつの間にいなくなった?途中で逃がしたんだっけ)
一安心と思うが、再び手下の襲撃を受ける。
そこで2人は結局国旗をパラシュートのようにして脱出。
近くの噴水の中に着地する。
これで助かったかと思ったが、
今度はやはり一味だったレナード委員長が、ジャンビエーブを人質に現れる。
しかし、やはりアメリカのスパイになる夢を捨てきれなかったジョージが
委員長を射殺する。
ようやくフランス警察が到着。
レビ警視は事件解決を、2人と自分の手柄にしようとする。
そこで2人はレビ警視を殴り倒して立ち去るのであった。
エンドクレジットは香港映画風のNGシーン集。
どうもジャッキー・チェンは英語がそれほどわかっていないらしくて、
卑猥な言葉とかも、指示されるがままに言わさせられてるらしい。

 と言うわけで、たぶん2人は国籍も所属も違うはずなんだけど
頻繁に連絡を取り合ってる感じだし、同じ部署に所属しているかのような描写。
もはやその凸凹ぶりは人種が違うと言う点だけか。
ジャッキーが警護する大使が狙撃され、組織の陰謀に巻き込まれたらしく
これに2人が立ち向かうと言うわけで
組織にはどうやらジャッキーと因縁があるらしい真田広之が関係している。
実はこの真田広之は、中国の孤児院で一緒に育った兄弟的な存在なのだが
だったら中国語で話すべきなのに、なぜか日本語で会話。
まあ後はきまじめなジャッキーと、常にハイテンションのタッカーが
出たとこ勝負的にも思えるが、結果的に真相に迫ると言うわけ。
エッフェル塔の対決も派手だし、見せ場もそこそこあるが
陰謀とかそこらの展開の面白さはあまりなく、
何となく無難に仕上げましたと言う感じ。
ポランスキーのフランス警視は、ジャッキーらから銃を取り上げるだけでなく
国外退去にしなければならないと思うが、
それをしないあたりに、脚本の逃げが感じられる。
俳優で言うと、ジャッキーはさらにふけた感じで
アクションもあまり見せずに、タッカーと比べて魅力が薄い感じ。
マックス・フォン・シドーは最初から黒幕ぽい感じ。
工藤夕貴は前作のチャン・ツィイー風の、謎の女殺し屋だが
何しろ元がどんな人か知っているので、似合ってない感じ。
むしろ大使の娘が魅力的な感じだけど、出番は少ない。
音楽はシリーズを通してラロ・シフリンだけど、まだ現役だったのね。
 

ラッツ(2002年アメリカ)

 デパートの試着室で女性客が何かにかまれるが、保安係スーザンは画鋲と判断。
スーザンの家にもネズミが現れ、管理人カールが大群に襲われて死ぬ。
女性客は入院。ワイル病でネズミのかみ傷と判明するが、社長は隠そうとする。
駆除業者ジャックが調査。デパート中にネズミの痕跡を見つける。
プールに大量のネズミが現れ、スーザンの娘エイミーも襲われる。
衛生局のレイはペットのネズミだと発表するが、
実は各地でネズミが出ているのを隠していた。
デパートの地下を調査し、大量のコロニーがある事を発見。
ガスで全滅させようとするが、社長は穴をふさぐ以上の費用は出せないと言う。
ネズミは筋肉が異常発達しており、研究所の実験用の物と判明。
違反行為で退去させられ、ネズミは残された。その後、他の動物を襲い増加したのだ。
ようやく衛生局の協力を得て、ロボットで下水道を調査。
大量のネズミは地下鉄へ移動し、スーザンらの乗った車両を襲撃する。
スーザンは、ネズミに使用された薬が、エイミーが使う香水と同じ成分と突き止める。
そこでジャックは香水でネズミをプールへおびき寄せ、一気に爆破する事に。
排水溝から吹き出すように大量のネズミが集まり、反動でスーザンがネズミの中へ。
埋もれるが何とか引き上げ、爆破で一網打尽にする。
だが、公園のゴミ箱からネズミが現れていた。

 と言うわけで、動物ものはいろいろあるが、ネズミは実際ありそうな不気味さあり。
大量に出てきて気色悪い感じだが、
あれだけ出てくれば、1回の爆破で一網打尽には出来ないと気づきそうなもの。

TV放送 2003/08/01 BS05 2220-2400
 

ラピッド・ファイアー(92)

 天安門事件で父を殺されたジェイク(ブランドン・リー)は、
民主化を訴えるパーティで、セラノ一味の襲撃により、チャンが射殺されるのを目撃。
FBIは証人として保護するが、実は組織と通じ、危機に陥る。
タウの麻薬組織を追うブライアン警部(パワーズ・ブース)が救出。
セラノ逮捕のため、ジェイクはおとりに。撃ち合いや格闘の末、一網打尽。
しかし、刑務所のセラノはタウの刺客に殺される。
ランドリー工場が根拠地と考え、ブライアンはジェイクを潜入させる。
ジェイクはタウと格闘になり、タウは地下鉄のレールで感電しひかれて死亡する。

 と言うわけで、ブルース・リーの息子ブランドンが(たしか)デビューした作品。
カンフーも見せるが、それほど強そうではない。
警部との友情や、女性警官とのからみ、組織の内紛等いろいろあるが、重要でない。

TV放送 94/09/03 BS05 20:00-21:57
 

ラビリンス 魔王の迷宮(86)

監督 ジム・ヘンソン

 空想家の少女サラ(ジェニファー・コネリー)は、継母や赤ん坊の弟トビーに不満。
泣くトビーを、思わず魔物に連れてってと言うと、本当に消えてしまった。
周囲は奇妙な世界になり、奇妙な生物が現れる。
魔王ジャレス(デビッド・ボウイ)は、トビーは迷路の中の城にいると言う。
門番のホッグルに教えられて、迷路へ。周囲は景色が変わり、なかなか進めない。
地下牢へ落ちてしまうが、助けに来たホッグルにブレスレットと交換に案内させる。
サラはいじめられている怪物ルドを助け、ルドも同行。
彼らはヘドロの沼に落ちるが、デビマス侯爵が橋の通行を許可。彼も同行する。
サラは果実に見える魔王の水晶玉を食べ、トビーの事を忘れてしまうが、
何とかトビーの事を思い出す。城へ到着。ホッグルが門番を倒す。
城下町で魔王の兵が現れるが、ルドが岩を動かし、兵は退散。
サラは城の中へ入る。ホッグルたちは、助けがいるなら呼べと言う。
だまし絵のような部屋で、トビーを見つけるがたどりつけない。
現れた魔王に、小説の通り、おまえの魔法はきかんと言うと、サラは元の世界に。
トビーも元通り。だが、ホッグルたちがさびしがる彼女を助けに来た。

 というわけで、ジェニファー・コネリーがえらい美人なのでまいった。
「オズの魔法使い」リアル版と言う感じで、けっこう面白かったが、
デビッド・ボウイの魔王のキャラクターと、歌は不要。
いろんな出来事に、あまり意味がない気もする。

TV放送 92/05/03 BS11 19:20-20:55
 


ラブ・アクチュアリー」(2003)を見る。

 ヒュー・グラントのラブコメは見逃せない方だが、
今回はイギリス系の俳優陣をまとめて登場させ、オムニバス風に。
仮面ライダー総出演風発想で、出演陣もヒュー・グラントの他、
ブリジット・ジョーンズで対決したコリン・ファース、
エマ・トンプソン、アラン・リックマン、リーアム・ニースン、キーラ・ナイトレー、
ローワン・アトキンソン、ビリー・ボブ・ソーントンなんて豪華布陣。
このどれが主役でも面白そうだが、それが総出演したとなるともう見るしかない。

 世界には愛があふれてるとか言う出だし。
劇的な物ではないにせよ、あの9.11の時に送られたメールも愛に満ちていた。
彼に彼女に、親に子に、友達に。
その後は、多くの登場人物の話が、少しずつ出てくるが、
ここでは1つずつまとめて行くしかない。

 かつてヒットを出したが、最近はパッとしないロック歌手のビリー。
マネージャーのジョーと組んで、歌詞の一部だけを「クリスマス」に変えて
クリスマスソングとして売り出そうとするが、自身の歌をもけなすビリー。
テレビでも問題発言ばかりし、1位になったら裸で演奏する等と言う。
ところが、それが良かったのか、ついにクリスマスソングの1位になってしまい、
クリスマスはエルトン・ジョンのパーティに誘われる。

 英国の新しい首相デビッド(ヒュー・グラント)が首相官邸に到着。
秘書らの出迎えを受けるが、新人のぽっちゃり系秘書ナタリーは
新人であるが故、ガラの悪い言葉を出してしまい、失敗したと後悔するが
むしろデビッドは彼女が気に入った様子。実はデビッドは独身だったのだ。
彼女が気になるデビッド。何とか、彼女がダサい地区に住んでいて、
太めと言われた事で恋人と別れた事まで聞き出す。
政治の方は、アメリカに従う路線を維持しようと言い、部下たちを失望させる。
そして訪英した米大統領(ビリー・ボブ・ソーントン)を迎えるが、
彼はちょっとエッチな所があり、デビッドが退席したスキに
ナタリーにキスしたりしてデビッドを驚かせる。
怒ったデビッドは、共同記者会見で、これからは言いたい事はビシビシ言うと言って
アメリカには強気に接すると発言。
イギリスは小国だが、シェークスピアもシャーロックホームズも
チャーチルもショーン・コネリーもハリーポッターもいたと言う。
ナタリーの一件を知る部下たちに胸をすく思いをさせる。
だが、複雑な思いのデビッドは、急にナタリーの配置換えをしてしまう。

 妻を亡くしたダニエル(リーアム・ニーソン)は、自分の悲しみとは別に、
妻の連れ子であるサムの事が気になっていた。彼が部屋に閉じこもっているのだ。
友人であるカレン(エマ・トンプソン)に相談するから、
ダニエルはカレンとできるのかと思いきや、そう言う展開はない。
何とかサムに、どう思っているか聞き出そうとすると、意外な事を言われる。
実は学校に好きな女の子ジョアンナがいるが、彼女はアメリカへ行ってしまうと言う。
学園のアイドルのようなジョアンナは、高嶺の花だと言うが。
ダニエルは、もっと深刻な事を想像していたので、ちょっと一安心。
こう言う時は、レオとケイトの助けがいると言って「タイタニック」のビデオを見せ
やはり告白すべきだと言うが、なかなか踏み切れないサム。
そんな時、ビリーの出ているテレビ番組を見たサムは、ある事を思いつく。
それは、ミュージシャンになれば、変なヤツでももてると言う事だ。
確かに、リンゴ・スターもボンドガールと結婚したと言うダニエル。
いきなりドラムの特訓を始めるサムだが、
彼女の前で演奏しても、まったく反応がなかったと落ち込む。

 ピーターとジュリエット(キーラ・ナイトレー)は結婚する事に。
ピーターの親友マークは、結婚式をいろいろ演出したりして2人を喜ばせる。
その後、ジュリエットは、式のビデオが見たいとマークを訪ねる。
彼がなぜかよそよそしいので、何とか仲良くしたいとも考えていた。
それはかまわないが、ビデオは消してしまったと言うマーク。
だが、テープを見つけた彼女は、強引にそれを再生する。
すると、きれいに写っているビデオ。しかも、自分を集中的に撮影している。
最初は喜んでいたジュリエットだが、急にある事に気づく。
ビデオには、自分しか写っていないのだ。
マークは、実は前からジュリエットが好きだったと告白。
だが、親友の結婚だから祝福せねばならず、気持ちを抑えていたのだ。

 友人ピーターらの結婚式を抜け出して、
家へ荷物を取りに来たジェイミー(コリン・ファース)は、
彼が留守だと思っていた恋人と弟が浮気していたのを目撃する。
失意のジェイミーは、実は作家なので、フランスの湖畔へ行き、
そこで執筆活動をする事に。
彼の世話をするのは、ポルトガル人でまったく言葉の通じないオーレリア。
互いに何か話しているが、まったく勝手に話すばかり。
ある日、外で原稿を書いていたジェイミーの原稿を、オーレリアは飛ばしてしまい
いきなり服を脱いで拾い始めるオーレリア。
駄作だったら許さないとか言ってる彼女だが、何を言ってるかわからず。
それでも、この件を通じて何となく互いを意識するようになり、身振りで会話。
もっとも、かなり見当違いに解釈していたりもするのだが。
そして、執筆を終えたジェイミーは、イギリスに帰るが、
オーレリアの事が忘れられず、ポルトガル語講座を受けたりする。

 ハリー(アラン・リックマン)はデザイン会社の経営者。
妻はデビッドの姉力レンで子供もいる。
ハリーはサラとカールと言う部下の仲を取り持ったりしていたが、
パーティの日、秘書ミアにプレゼントがほしいと言われ動揺する。
考えた末、カレンと買い物に行った時に、ちょっと離れて宝石店へ。
そこでペンダントを買おうとするが、店員(ローワン・アトキンソン)が
包装に凝ったため、カレンが来てしまい、ごまかす。
後にカレンは彼のコートにプレゼントを見つけ、宝石を贈られると思いこむ。
だが、クリスマスプレゼントとして贈られたのはCDだった。
カレンはハリーが浮気していると考えショックを受けるが、
子供たちや周囲の前では平和な夫婦を装い続ける。

 ハリーの会社に勤めるサラは、ハリーにカールを狙っているのが見え見えだと言われ
何とか言い寄らねばと考える。
ようやくパーティでダンスをする事になり、親密なムードになるかに思えたが、
いい時に携帯に電話が。
実はサラには精神病で入院している弟がおり、
電話がかかってきたら、どんな時でも相手をせざるを得ない。
そんな状態でカールとつきあう事はできず、結局弟を選ぶ事にする。

 トニーが助監督をする映画では、俳優の代わりにジョンとジュディが
裸もありのラブシーンを演ずる事に。
激しいラブシーンをしている割に、互いは純情で、
天気の話をしたり、新しい首相をどう思うとか言いつつ、
何とかデートに誘う。ベットインなんてまだまだと言うつきあい方だが。

 トニーの友人コリンは、イギリスではもてないが、
アメリカではモテモテになると言い出す。
アメリカではイギリスなまりがもてるはずだ。
トニーはそんなにうまく行くかと言うが、コリンはアメリカへ着くなりバーへ。
いちまち女性たちの方から寄ってきて、イギリス男性に目がないとか言いモテモテに。

 クリスマスの日。
エルトン・ジョンの所にいたビリーは、ジョーこそ一緒に過ごすべき人物と考え、
彼と飲む事にする。
カールはサラに浮気の事を指摘され、ショックを受けるが間違っていたと謝る。
マークは聖歌隊に扮してジュリエットの所へ。
ラジカセで歌を流してピーターをごまかし、スケッチブックに書いた言葉を読ませる。
君たちを大切に思うけど、僕は君の事を思ってるとか何とか。
そして立ち去るマークを追い、キスするジュリエット。
マークはこれでいいと言って去る。

 デビッドはクリスマスカードにナタリーからの物を見つける。
あんな事になって残念ですが、大統領とは何もありませんでした。
私が愛しているのはあなただけです。
これを言うのを見て、急に出かける事にするデビッド。
彼女が住んでいると言うダサい地区へ行くが、ここがまたかなり長い住宅街。
仕方がないので片っ端からドアをノックし、ナタリーを捜す。
不思議に思う人には、戸別訪問ですとごまかし、
子供たちには聖歌隊と思われて歌うハメに。しかも護衛の方がうまい。
そしてついにミアの家まで来て、ナタリーは隣だと言われる。
ナタリーの家は大家族で、皆でクリスマスパーティへ出かけるところだった。
弟がタコの扮装で出演する事になっているのだ。
一同はビックリ。父は思わず子豚ちゃんとか言うが、ナタリーとの関係を察知。
一家は小さな車で学校へ行くが、ナタリーとデビッド、
そしてタコの扮装の弟はリムジンで向かう事に。
しかしタコの弟がいては、何も言い出せない。
周囲に騒がれたくないと言うデビッドに、
ナタリーは舞台裏から見てほしいと連れて行く。
ここの学校にはサラの一家も来ていて鉢合わせ。
サラは自分が招待したので来たと思っているが。
そして、もうプロに近いジュリエットが舞台で歌う事に。
バンドもプロばかりだが、なぜかサムもドラマーとして参加する事に。
ダニエルも大喜びだ。
ジュリエットは、マライア・キャリーのクリスマスの歌を歌い、
愛してるのはあなたとか言って、サムを指さしたので大喜び。
ところが、続いてあなた、そしてあなた、そしてあなたと
皆を指さしたのでガッカリ。
舞台裏にいたデビッドとナタリーは熱烈キスしていて、幕が開いてしまい
皆に見られるハメに。仕方なく手を振る2人。
ジュリエットは舞台を終えると、すぐさま出国する事になって、
結局何も話せなかったと悔やむサム。
それならば追えとダニエルは言い、空港へ急行する事に。
だが、すでに出国手続きをしていて、旅券のないサムは入る事ができない。
彼女に別れが言いたいのだと、係員にダニエルが説明するがダメ。
そこへ、またもローワン・アトキンソンの店員が現れ、
パスポートを探してモタモタし、その間に中へ入るサム。
係員が気づいて追ってくるが、必死に走り抜け、ジュリエットに声をかける。
彼女もサムの事を知っている事までわかるが、
そこで係員に捕まってしまう。彼女が知っていてくれて喜ぶサム。
ところが、ジュリエットはわざわざ追ってきて、サムにキスしてくれたのだ。

 クリスマスで親戚の所へ向かったジェイミーは、皆に会うやいなや
クリスマスだからこそするべき事があるとか言って、すぐさま空港へ。
そしてオーレリアの所へ向かう事にする。空港からさらに急行。
彼女の家へ行き、覚えたての言葉でオーレリアと結婚したいと言うと
父親が同じ名前の、デブの妹の事だと思って、いいだろうとか言うが、
人違いと判明。
ただちに、オーレリアが仕事をする食堂へ向かう事に。
父は誰でもいいから結婚させたいのだが、妹は先を越されるのが嫌な様子。
イギリス人に売られるとか騒ぎだし、近所の連中が大挙してついてくる。
そして食堂で彼女が気がつくと、覚え立ての言葉で、結婚してほしいと言う。
すると、オーレリアも英語でもちろんいいわと答える。
彼女も英語を覚えていたのだ。しかも、こんな簡単な言葉でいいなんてと喜ぶ。

 そして、それから何ヶ月かたち、空港にいろいろな再会の風景が。
ジョンとジュディは相変わらず純情なつきあい。
コリンはしっぺ返しなしに、アメリカ女性にモテモテで、
おまけに友人トニーのために美女を連れてくる始末。
ナタリーはデビッドに飛びついたりして、
画面がキスする人々の映像でいっぱいになって終わる。

 と言うわけで、物語は何組だか数えられないほどの男女の恋の模様を描いている。
どの話に重きを置いているわけでもないのだが、
やはりヒュー・グラントとコリン・ファースの話が一番目立つ感じ。
続いて、エマ・トンプソンとアラン・リックマン夫婦の話。
オムニバスものは、質より量と言う感じになってしまい、
量で押すが、質的には中身が薄くなりがち。
実際、今回もそんなところはあり、そんなに簡単に恋に落ちるかと思うが
まあそこは勢い勝ち。
登場人物に有名俳優が多いのが、良い方向へ作用していて、
何となく過去の出演作とかから、
こんなタイプの人かなとその背景を想像できるのが、物語の深みを与えてる感じ。
どの話もハッピーエンドへ一直線という感じで、先が読めるが
この手の話が好きならば問題ない。
チョイ役だがローワン・アトキンソンが、ミスター・ビーンばりの珍妙な演技で
天使のような悪魔のような、人々の運命を左右する役が面白い。
そして、知名度の落ちるカップルだが、
裸でセックスシーンを演じながら、なかなかふみこめない純情俳優カップルの話も
なかなかいいと思ったが、この連中は登場場面が少ない。
 

ラブ・アンド・ウォー(97)

監督 リチャード・アッテンボロー

 18年、第一次大戦末期。イタリアは苦戦中で、同盟国米国から看護婦が到着。
若きアーニー(クリス・オドネル)は、記者として取材中負傷する。
看護婦アグネス(サンドラ・ブロック)は、アーニーの壊疽の足の切断に反対。
看病の結果回復し、アーニーはアグネスに迫る。
アグネスは前線の任務へ。帰国命令の出たアーニーは、彼女に再会し結婚を約束する。
だがアグネスはカラッチオ医師に求婚され、アーニーとの歳の差にも悩む。
終戦を迎え、アグネスは別れる事を決意し、その旨をアーニーに手紙を送る。
8ヶ月後、アグネスは結婚しておらず、やはり忘れられないアーニーに再会。
だが、プライドを傷つけられたアーニーは、彼女を拒絶。2度と会う事はなかった。

 と言うわけで、若きヘミングウェイが経験した実話と言う話の映画化。
アグネスとアーニーは8歳の歳の差があると言うが、そうは見えないのも難。
特に周囲の圧力があったわけでもなく、何となく離れていくのもまだるこしい。

TV放送 99/06/06 BS05 17:45-19:40
 

ラブ・オブ・ザ・ゲーム(1999年アメリカ)

サム・ライミ 監督

 かつては天才的投手だったビリー(ケビン・コスナー)もひじの故障で
トレードが噂され、チームも身売りすると言う。引退を意識せざるを得ない。
優勝をかけた試合に、ビリーは先発登板。打撃不振だが相棒のガスを出場させる。
飛行機で旅立つ予定のジェーンは、空港でその中継を見る。
試合はビリーが連続三振を取り好調だ。
5年前、車が故障した記者ジェーンをビリーが助け、ニューヨーク遠征の際に再会。
お互いを詮索せず、NYだけの恋人となるが、ジェーンは他の女性との仲を嫉妬。
だが、家出した娘ヘザーがボストンに行ったため、ビリーに連れ戻させる。
電動ノコギリで負傷したビリーは、復帰は無理と言われたがリハビリする。
5ヶ月ぶりに再会したジェーンには恋人もおり、
野球があれば私は不要だと、ジェーンは離れていってしまった。
試合は完全試合目前に。打たれ出すが、バックがフォローする。
オーナーに引退を告げるボールを渡す。最後の打者は新人のケン。
打たれるがアウトにし、完全試合達成。皆に称えられる。
翌日、空港に着いたビリーは、そこにいたジェーンと再会。
野球では持てる力を出せば勝敗は関係ないが、君にはすべてを出せなかった。
僕には君が必要だ。愛してると告げる。

 と言うわけで、ケビン・コスナーの野球3部作完結編などと言われ
実は全然関係ない話ばかりなのだが
今回も彼は野球選手役で、野球シーンもそこそこ迫力あり。
序盤から試合が始まり、優勝をかけた一戦と言っている事から
映画自体が一試合で終わる事がわかり、
むやみに試合をいくつも展開し、
途中で、試合外のシーンで中だるみするよりもいいと思ったのだが
実際見ると、回想シーンが多くて、野球の映画である事を忘れそうなほど。
恋人とやり直す事になるのはお約束だし
完全試合達成も、ちょっとひねった脚本なら、あと1人で失敗するのだが
ケビンなら達成するだろうなと思わせ、その通りになるし。
もう少し比重的に試合のシーンが多ければ、それはそれで面白かったと思うのだが。
音楽はバジル・ポールドゥリス。

TV放送 2001/07/29 BS05 2000-2220
 

ラフ・カット(80)

監督 ドン・シーゲル

 とあるパーティで、ジャック(バート・レイノルズ)は、
盗癖のあるジュリアン(レスリー・アン・ダウン)と言う女性と知り合う。
実は、警察のウイルス警部(デビッド・ニーブン)が指示して、
世界最大のダイヤ泥棒と思われるジャックを監視させていたのだ。
ジュリアンはダイヤ輸送の話を持ちかけるが、ジャックは事情に感づいていた。
彼女の愛を確認し、罠と承知でジャックはダイヤに挑戦。
パイロットのミュラー等、仲間も集める。
ミュラーは輸送機そっくりの飛行機で離陸。上空でニセの連絡をし、入れ替わる。
宝石は到着するが、すべてニセ物と判明。
一方、本物の機は別の空港に着陸。警官に扮したジャックらが強奪。逃走する。
ウイルスは国中の笑い者となって引退。妻も愛想をつかして出ていく。
だが、実は本物のダイヤを入手していた彼は、それをジャックに売る。
彼はジャックと互いに察知し、話し合いなしで共謀していたのだ。

 というわけで、まあ、なんかありそうな話。
ジャックの手口が、あまり巧妙でなく、空港の強奪などは結構強引だ。

TV放送 92/09/13 12CH 02:20-04:10
 

ラブソングができるまで(2007年米)

アレックス 80年代の人気歌手(ヒュー・グラント)
ソフィー・フィッシャー 植木の世話をする(ドリュー・バルモア)
ロンダ ソフィーの姉。痩身ビジネスをする
クリス アレックスのマネージャー
コーラ・コーマン 大スター歌手
スローン・ケイツ ベストセラー作家

 80年代に人気バンドのボーカルだったアレックス。
今は遊園地で興行し、当時のファンが集まるだけだ。
そんな中、トップスターであるコーラに曲作りを依頼され、
マネージャのクリスは再起のチャンスと言う。
曲作りをする中、植木の世話に訪れたソフィーは、
何気なく歌詞を口ずさみ、アレックスはその才能に気付く。
ソフィーの姉ロンダがアレックスのファンと言う事もあり、曲作りを協力する事に。
ソフィーには、ベストセラー作家スローンの愛人だった過去があり、
小説内で有名作家の模倣と批判された事があった。
アレックスは見返してやれと励まし、期限ぎりぎりに曲が完成。
完成を祝うディナーでスローンと出くわし、
アレックスがスローンとケンカしてしまう。それをきっかけに2人は親密に。
ソフィーはコーラが2人の曲をアレンジしたと知るが、
アレックスが抗議しない事に失望。
ロンダの仕事に併せて転居し、アレックスとのコンビ解消を決意。
コーラのコンサートに行くと、アレックスがソフィーへの気持ちを歌にしたため感激。
さらにアレックスの希望で、コーラはアレンジを元に戻し、2人の曲だと発表。
ソフィーは楽屋にかけつけ、アレックスとキスするのだった。
2人は同棲するようになり、スローンの小説は映画化されるが酷評される。
そしてアレックスはソロアルバムを準備中だ。

 と言うわけで、ヒュー・グラントとバルモアちゃんのラブコメ。鉄板コンビです。
ヒューは80年代に人気のあったグループのボーカルで、
今は昔のファン向けのイベントで細々とやっていた。
と言う設定を聞くと、この映画のターゲットがおのずと見えてくる感じ。
嫌いじゃないです。
ある時、今一番の人気歌手に声をかけられて、彼女の為に曲を作る事に。
悩んでる所へ植木の世話に来たバルモアちゃんに、
作詞の才能がある事に気付くと言う訳。もちろん2人は親密になります。
彼女はベストセラー作家の愛人だった過去があって、
その事を小説にされたため、表舞台を避けていた。
ようやく出来た曲を人気歌手に改変され、
受け入れてしまうヒューにバルモアちゃんが失望する。
。。といったドタバタがあって、最終的にやっぱりくっつくんだけど、
このドタバタのあたりが、男女間によくある話やねとは思えず、
いまいち感情移入しづらい。ちょっと物足りないかも。

TV放送 2008/05/08 WOWOW 2000-2144
 

ラブ・パンチ(2013年仏英)

リチャード (ピアース・ブロスナン)
ケイト リチャードの元妻(エマ・トンプソン)
ペン リチャードらの友人
ジェリー ペンの夫
マット リチャードらの息子
クルーガー氏 レクソン社社長
マノン クルーガーの婚約者
ジャン ケイトがネットで知り合った若者

 定年の近いリチャードは、勤める会社が乗っ取りで倒産したと知る。
社員に財産を取り戻すと約束した彼は、
元妻ケイトと共にパリにいる黒幕クルーガーの所へ乗り込むが、追い出されてしまう。
クルーガーが結婚し、
新婦マノンに超高額のダイヤを贈ると知った2人は、これを奪おうと考える。
ケイトはマノンに接近。
クルーガーの仕事に利用されていると感じていたマノンは、ケイトに心を開くように。
息子マットのハッキングで、2組の米国人夫婦が式に招待されたと判明。
そこで、友人であるペンとジェリーの夫妻を呼び、協力を得る事に。
本物の夫婦を薬で眠らせ、彼らになりすまして屋敷に侵入。
マノンに見つかるが、事情を説明。
別れる事を決意していた彼女は、ケイトにダイヤを渡す。
本物の夫婦が現れ、リチャードらは捕らわれるが、ダイヤはジェリーらが持って退散。
クルーガーはリチャードを痛めつけ、ダイヤの在りかを聞き出そうとするが、
マノンが売ったと称する。
すると2人は車ごと崖から落とされそうになるが、かけつけたマノンが救出。
ケイトはネットで知り合ったジャンに助けを求め、
彼が船でかけつけるが、想像よりも若かったので困惑する。
リチャードはジェリーらと合流。
回収したダイヤで大金を得て、金は社員らの口座に振り込まれる。
一方、ケイトはリチャードの所へかけつけ、一緒に旅する事となる。

 と言う訳で、ピアース・ブロスナンとエマ・トンプソン共演のコメディ。
勤めていた会社が乗っ取り屋につぶされれ、
ブロスナンや社員たちは財産を奪われた形に。
そこで彼は、元妻エマと組んで、乗っ取り屋から金を取り戻す為、
危険な計画を立てると言う訳。
もちろん金は取り戻し、元夫婦は寄りを戻します。
ブロスナンなので、ボンドばりの活躍を見せるのかと言うと、
そこには凄いアクションも緻密な計画もない。
何となくうまく行くと言う、期待を外す感じが面白い。
仲の良い夫婦が計画に参加する事になり、
こちらの夫に怪しげな過去があると言う対比も面白い。

TV放送 2015/06/01 WOWOW 2100-2234
 

ラブリー・オールドメン」(93)を見た。

 この映画の主役は、ジャック・レモンとウォルター・マッソーである。
この2人、そろってクセのある俳優。
ジャック・レモンは、「お熱いのがお好き」で、どう見ても男の女装をして、
老紳士に惚れられ、男とは白状しても「完璧な人間はいない」と言われた人物。
近年では、「チャイナ・シンドローム」で、
原発の危険を主張して、射殺される職員の役を公演した。
対するウォルター・マッソーは、「突破口」「サブウェイ・パニック」等の
アクションものが個人的には印象に残る。
まさに、苦虫をつぶしたようと言える役者だ。
彼ら1人でも、魅力的な俳優と言えるが、実はこの2人の共演は少なくない。
「おかしな二人」他4作で共演。(からみのない「JFK」も入れると5作)
さすがに、2人ともご老体で、最近は映画出演も少ないようだが、
久々にコンビ復活と言う事らしい。
ま、見てみると、この他にも意外に豪華なメンバーで、(見るまで知らなかった)
2人にからむ女性に、アン・マーグレット。
彼女は名前はよく聞くが、出演作はほとんど見ていない。
ジャック・レモンの父(!)役に、「ロッキー」シリーズのバージェス・メレディス。
娘に、「スプラッシュ」のダリル・ハンナ。
税務署のいやな野郎に、バック・ヘンリー。
TV「それゆけスマート」を製作し、「卒業」の脚本を書いたほか、
「グロリア」で、主役の少年の殺される父親役等で映画出演もする、多才な人物。
ま、これらの共演者のおかげと言うよりは、主役2人の力だが
毎週劇場での映画鑑賞連続記録も途絶えたものの、(あたりまえ)
ちょっと気になるが、すぐ終わってしまいそうなこの作品を、
長くやりそうな「ミセス・ダウト」より先に見るのは当然の事である。

 雪のミネソタ。とある小さな村。ジョン(ジャック・レモン)は、
差し押さえ命令書を持った、税務署のスナイダー(バック・ヘンリー)から逃げ、
いつも居留守を使って、2階の窓から逃げている。
この日は、隣家の、長年仲の悪いマックス(ウォルター・マッソー)とバッタリ。
彼らは、会うたびにお約束のように、「アホウ」「間抜け」と言い合う。
2人はそろってスナイダーの前へ。ジョンを知らないかと聞かれ、
マックスはあのどうしようもない野郎の事か、等とさんざんバカにするが、
税務署の男を前にしては、怒るに怒れない。彼が立ち去ると、たまった怒りを発散。
そんな彼らの前に、トラックが現れ、
近所(と言うよりも、互いに覗ける範囲の家)に、女性が越してくる。
その女性アリエル(アン・マーグレット)は、歳はそこそこだが、あっと驚く美人。
2人ともビックリしてしまう。だが、彼らを前にしてもあいさつ1つなし。
しかも、夜中に大声で、スノーモビルで走り回る傍若無人ぶりだ。
とは言え、互いに妻を亡くした彼らに、彼女が気にならないと言えばウソになる。
彼らの唯一の楽しみは、湖での釣りだ。
氷の上に小屋を立て、穴を開けて、ワカサギ釣りのように釣る。
(ワカサギなのかどうかは、魚オンチの私にはわからない)
そこには、テレビや本なども用意して、ちょっとした家のようだ。
ここに定住しているようなのが、ジョンの父(バージェス・メレディス)。
息子でさえ70歳程度で、彼は90歳を越えるが、息子を若造呼ばわりし、
おまえが狙わんなら、わしがアリエルを狙うと言い出す始末。
ここでも、ジョンとマックスの嫌がらせ合戦は繰り広げられ、
釣った魚をバカにしあう。
マックスの方がたくさん釣るのだが、ジョンは逃がしたと称するでかい魚を自慢。
とは言え、くやしいジョンは、マックスの車に魚を入れておいて、
翌日には腐った魚のおかげで、車は悪臭を放つようになると言う寸法。
そんなイタズラ合戦をしながら、友人の黒人チャックの店では、
結局、隣に座って飲んでいるのだ。
少年の頃は仲良かった2人だが、約50年前にいがみ合いが始まり、以来続いている。
その最初の理由は、誰も知らないのだ。
ジョンの娘メラニー(ダリル・ハンナ)が息子と現れる。
ジョンは彼女の夫が気に入らなくて、離婚しそうな状況を喜んでいるのだ。
そして、彼女の再婚相手に考えているのが、
マックスの息子で、途中で町長になるジェイコブ。
親同士のいがみ合いと、子供たちは関係ないと割り切っているよう。
当事者同士もけっこう仲が良く、メラニーはジェイコブがかつて、
自分の部屋を覗いているのに気づいていたと言う。
そんな事を言われても、まだ離婚はしていないので、何ともならない。

 ジョンが家にいると、何とアリエルがトイレを借りたいと称して訪問してくる。
実際の目的は、無断に開封して読んだ手紙から想像する人格と、
ジョンが一致するかの確認のためだ。
その厚かましさには閉口させられるが、気に入らないわけではない。
一晩楽しく過ごし、ジョンはマックスに一歩リードしたような優越感に。
翌日、薬屋でこの3人が出くわし、アリエルがマックスの手紙も見ていた事を知る。
まあ、ゴチャゴチャあって、正確に覚えているわけではないが、
2人とも彼女が気に入りながら、年甲斐もない等と考えて、
いまいち行動を起こすには至らなかった。だが、彼らをジョンの父はバカにする。
しかも、彼らに狙う気がないならと、チャックが彼女の家を訪問したのでビックリ。
(2人とも、何だかんだと言いながら、覗いているのだ。
そして、アリエルの方もそれを指摘するが、彼らは否定する)
翌日、彼らはチャックの店へ行って、何食わぬ顔をしようとは努めながら、
結局は単刀直入に、彼女と何があったと尋ねる。
チャックは彼女は素晴らしい女性だが、何もなかったと言う。
君らが何もしないのはもったいないとまで言われ、
2人は髪を整えたり、よそ行きの服を取り出したりして、着飾る。
一足先にマックスがアリエルの家を訪問。彼女に迎えられる。
それを見たジョンは落ち込み、釣りに行くと、
父がマックスの大事にしていた竿を釣り上げたと言うので、
一度は返そうとするが、ムッとしてこれを折ってしまう。

 その夜、アリエルはジョンの家を訪問し、マックスは友達だが
好きなのはあなたと、誘惑するような事を言う。
70年代以来、そっち方面はごぶさたのジョンは動揺するが、
結局彼女に導かれてそう言う事に。だが、マックスがこの事態に気づく。
翌日、2人はスノーモビルで走り回り、雪の上に寝転がって、
雪の天使だ等と言って、2人の時間を満喫する。
一方マックスは、チャックが死んだと知り、(原因はわからんが)ショックを受ける。
そこで、ジョンに八つ当たり的にこの事を告げ、
チャックが死んだ時に女とイチャイチャしやがって等と非難する。
これと前後してか、マックスの嫌がらせと誤解して、外へ出たジョンは、
税務署のスナイダーと顔を会わせてしまい、出頭命令を受ける羽目に。
多少は反省したジョンは、マックスの竿を修繕して、彼の釣り小屋の前に置いていく。
だが、マックスは女と竿を交換にするとは気にいらんと怒り、
ジョンの小屋を車で押し、氷の薄い湖に落とす。
間一髪脱出したジョンは、マックスと格闘に。
マックスは、自分の方が女心を捕らえる名人だと自負しており、
ジョンはいつもそれを横取りすると怒っているのだ。
ジョンの妻も、最初はマックスの彼女だったと怒ると、彼女は尻軽だったと否定。
では、マックスの妻はどうだと聞かれ、ウッとつまったジョンは
しかたなく、浮気した事があると白状。彼女は最高の女性だったとも言う。
等と言いながら、2人は格闘するが、ジョンの父が子供じみた事はよせと止める。
両者引き下がるが、マックスは、差し押さえの家に住んで、
彼女の世話ができるかと、痛いところを突く。
その通りだと思ったジョンは、身を引く事を決心。
現れたアリエルに、君に関心はない等と言い放ち、しばらく町を出る事に。

 クリスマスにジョンは町に戻り、娘メラニーも夫と訪問。
ヨリが戻りそうだと知って失望する。
今や、アリエルは、マックスとかつての自分との仲のような関係だ。
マックスはジョンが身を引いた事も知らず、いまだに悪態をつき、
結局、彼女は自分を選んだ等と言う。
マックスの息子ジェイコブは、マックスの方に問題があると、謝るよう勧める。
説得され、しぶしぶ酒場に現れたマックスは、
ジョンの皮肉をクリアして、ついに謝るかに見えたが、口から出たのは、竿の話。
アリエルの事は感謝するとかそう言う意識はないとわかり、再び口論に。
怒ったジョンは、店を飛び出すが、途中で心臓発作を起こして倒れてしまう。
自分も家に帰ろうとしたマックスは、倒れたジョンに気づいてビックリ。
まだくたばるなとか、おまえの顔を見ては死ねん等と言い合うが、病院へ。
彼の病室を探すマックスは、看護婦に、家族か友人かと聞かれ、
じっくり考えた末、友人だと答える。呼吸器をつけられてベットに横たわるジョン。
アリエルがかけつけ、ジョンを励ます。
彼女はマックスのために彼が身を引いた事を知っていた。
マックスは、スナイダーがジョンの家の家具をすべて差し押さえたので怒る。
彼は亡き妻に収入があったのに報告しなかったため、
1万ドルだかの申告漏れになり、利息がついて5万ドルだかが必要なのだ。
さすがに家を売らなくては彼にも払えない。
ジェイコブが何とか延期命令を獲得して、差し押さえは中止に。
悔しがるスナイダーは、マックスによる雪崩作戦で、
屋根の雪が崩れ落ち、その下敷きになる羽目に。
そうして、元気になったジョンは、アリエルと結婚する事に。
ジョンの借金は、ジェイコブとマックスが肩代わりしてくれたのだ。
彼らは新婚旅行へ。だが、その車には、マックスが忍ばせた、腐った魚が。
そして、ついに離婚したメラニーは、ジェイコブといい関係に。
最後は、香港映画のようなNG集で、ジョンの父に扮するバージェス・メレディスが、
アリエルとHしろと言う文句が、アドリブでどんどん過激になっていくシーンもあるが
一番おかしいのは、新婚旅行に向かうジョンの車を見送るマックスの横から、
ジョン役のジャック・レモンが顔を出し、「誰の結婚?」と言うシーン。
分割で撮影しているから、こういう事が可能なのだ。

 と言うわけで、オーソドックスなコメディでほのぼのさせ、
ちょっとホロッとさせると言う感じで、割とよかった。
悪役が不在の映画と言う点でも、最近にない安心して見られる映画で
(税務署の奴が悪役か……)
めちゃおかしいとか、すげえ感動させられるとかはないが、及第点と言うところ。
でも、アリエル役のアン・マーグレットは、50代と言う事らしいが、
見た目はもっと若そうで、実年齢でも20近く離れている老人たちと、
大した絡みもないまま、たちまち結婚してしまうと言うのは解せない。
 

ラブリー・オールドメン2(95)(未公開)

 老いても元気なジョン(ジャック・レモン)とマックス(ウォルター・マッソー)は
イタズラじみたケンカが絶えない。ジョンには妻アリエル(アン・マーグレット)が。
ジョンの娘メラニー(ダリル・ハンナ)とマックスの息子も結婚が近い。
マックスは釣具店をレストランにすると言うマリア(ソフィア・ローレン)に反発。
だが次第に惹かれるように。5回の離婚歴があるマリアは、接近に不安を感じる。
メラニーも結婚に不安を感じ、延期を決定。マックスはマリアと結婚する。

 と言うわけで、レモンとマッソーのコンビが妙に元気なコンビを演ずる2作目。
前作のメンバーも継続出演。ローレンも参加し、結構豪華キャストだ。
くっついたの別れたのと、とりとめのない話の連続だが主役の魅力で持たせる。
ジョンの父にバージェス・メレディス。元気だったが、ようやく天寿を全うする。
音楽はアラン・シルベストリ。

TV放送 97/11/08 BS05 20:00-21:57
 

ラ・マンチャの男(72)

監督 アーサー・ヒラー

 セルバンテス(ピーター・オトゥール)と付き人(ジェームズ・ココ)は、
宗教裁判を批判した劇を演じたため逮捕。牢では、彼らを独自の裁判にかける。
罪状は事実を曇らす詩人である事だ。セルバンテスはそれを認め、劇で自己弁護する。
彼が演ずるのは、田舎紳士のアロンソ・キハナ。悪に怒りを感じ、武者修業の旅に。
サンチョを従者に、ロシナンテに乗るラマンチャの騎士ドン・キホーテと名乗る。
彼は風車を巨人だと戦い、休息をとるため、安宿を城だと言って泊まる事に。
ここの女中アルドンサ(ソフィア・ローレン)は、金さえくれれば誰の相手もする。
だが、キホーテは彼女をダルシネアと呼び、彼女を求めてきたと言う。
一方、姪アントニアや婚約者カラスコは、世間体から彼を連れ戻る算段を。
キホーテはアルドンサに、未果てぬ夢を求めるのは、騎士の特権だと話す。
荒くれ者たちがアルドンサに相手を求めるが、キホーテらが暴れて倒してしまう。
宿主はキホーテに「悲しい顔」の騎士の称号を与え、出ていくよう求める。

 だが、傷ついた者を看護するアルドンサは、彼らに襲われる。
キホーテらは捨てられたアルドンサを発見。彼女は生まれた事が罪だと言う。
そこへ、カラスコらが扮する鏡の騎士団が。鏡で老いた姿を見たキホーテは気を失う。
アロンソは生死の境をさまよう。騎士の旅も夢かに思えた。
だが、アルドンサがかけつけ、キホーテの話をする。彼女の人生を変えた男。
そして未果てぬ夢を求める旅を。アロンソは思い出し、再び旅に出ると言う。
だが、彼は息を引き取る。アルドンサはドン・キホーテは生きていると言う。
セルバンテスは裁判を受ける事に。囚人たちも彼の生き方に共感して見送った。

 と言うわけで、ドン・キホーテとその原作者をからめたミュージカル。
セルバンテス自身が奴隷や囚人も体験したと言う、変わった経験を持つ男。
ミュージカル自体が非現実的だが、いきなり練習なしで劇をするのはもっと非現実的。
未果てぬ夢を追い求める生き方は理想かも知れないが、
最後に囚人全員が共感したあたりには、やや甘さを感じる。
とは言え、「未果てぬ夢」を思い出すシーンあたりはけっこう感動的だ。

LD
 

ラリー・フリント(96)

監督 ミロシュ・フォアマン

 ストリップクラブの店主ラリー(ウディ・ハレルソン)と弟ジミーは
宣伝用に会報ハスラーを作るが、ほとんどが返品される。
そんな中、元大統領夫人ジャクリーンのヌードを撮り、200万部を売り上げる。
猥褻罪で逮捕され、有罪になるが、自由な出版界の上訴で無罪に。英雄視される。
カーター大統領の妹ルースは、人々を性的抑制から解放しろと賛同。
影響で信仰に走るが、何者かに狙撃され下半身麻痺。信仰を捨てる。
治療のための麻薬で、妻アリシアが中毒に。
FBIの隠し撮りテープをテレビに流し、裁判沙汰に。
ラリーは証言を拒み、国中が大騒ぎになる事を楽しむ。法廷侮辱罪で禁固刑に。
さらに伝道師フォルウェル師が姦通したと、風刺記事で訴えられる。
エイズになったアリシアは風呂場で溺死。愛想を尽かした弁護士アランと和解。
アランは最高裁で姦通を信じる者はおらず、不愉快の基準はないと主張。
無罪判決が降りる。ラリーは今も車いす生活をし、犯人は捕まらないままだ。

 と言うわけで、過激な記事で知られるハスラー誌の社長を描いた話。
知られると言っても、日本では知られていないわけで、そこらへんはいまいち。
記事をエスカレートさせて、世間と対決するあたりは面白いのだが、
法廷でふざけ出すのはちょっと見ていてイヤな感じ。

TV放送 99/06/06 BS05 15:35-17:45
 

ラン・オールナイト(2015年米)

ジミー・コンロン 組織の男(リーアム・ニースン)
マイク ジミーの息子。リムジン運転手(リメイク版ロボコップ)
ショーン 組織のボス(エド・ハリス)
ダニー ショーンの息子
ハーディング刑事 ジミーの宿敵
エディ ジミーの兄(ニック・ノルティ)

 組織で働くジミーは、ボスであるショーンとは古くからの信頼関係にあった。
刑事は、ジミーが多くの殺しに関わったと考え、いまだに追っていた。
 ある時、ショーンの息子ダニーが取引相手を射殺。
運転手をしているジミーの息子マイクは、その様子を目撃。
ジミーは、マイクが目撃者として狙われていると気付き、ダニーを射殺してしまう。
 マイクは逮捕されてしまうが、ジミーがパトカーを襲撃して救出。
追っ手となった仲間フランクを絞殺。
父親の稼業を毛嫌いするマイクは退散しようとするが、ジミーが何とか留める。
 ショーンは手下を集めて、マイクを捕らえる様に指示。
ジミーは刑事に真犯人は自分だと伝え、過去の犯行を教えると言って協力を求める。
さらにショーンにマイクの命乞いをするが、ショーンは必ず殺すと告げる。
 マイクは山小屋に妻子を避難させるが、自らは戦う事を決意。
ショーンが凄腕の殺し屋を雇ったと知り、ジミーは兄エディの所へ避難。
ジミーが、かつてショーンの為に自分のいとこを殺したと知ったマイクは、
ショックを受ける。
ジミーは再び手を引く様にショーンに求めるが、
拒否された為、撃ち合いの末射殺する。
 マイクはジミーを山小屋の家族に会わせる。
ジミーは身を隠そうとするが、殺し屋が現れて撃ち合いに。
殺し屋を倒すが、自らも撃たれて死ぬ。
かけつけた刑事は、ジミーが殺した者のリストを遺していたのを見つける。
一件を通じてジミーの愛に気付いたマイクは、部屋に父の写真を飾るのだった。

 と言う訳で、リーアム・ニースン主演のアクション。
リーアムは組織の殺し屋で、ボスであるエド・ハリスとは古くからの付き合い。
だが襲撃を受けた息子を助けようと、リーアムがハリスの息子を殺した為、
親子で組織に狙われる羽目になる訳。
リーアムが子供の為に暴走するあたりは、自身の96時間を連想させ、
疎遠だった親子が協力して奮戦するあたりは、ダイハードラストデイを連想。
いずれにせよ、見た事ある感は否めない一方で、
リーアムに普段より冷酷な面があり、もうひとつ感情移入しづらい。

TV放送 2016/05/01 WOWOW 0015-0209
 



久々の劇場映画「乱気流 タービュランス」(97)を見た。

 この映画は、主役がロレーン・ホリーと言う名前は聞いた事ありそうだが、
出た映画はほとんど見た事がない女優で、(実はジム・キャリーの奥さん)
共演は、「不法侵入」「ノー・エスケープ」の危ないレイ・リオッタ。
この弱体コンビで、監督もこれまた知らない人だが、
ハイジャックされた旅客機が、街の中につっこむと言う、
それだけでも見逃すことができない(実はそう言うシーンが大好き)映画だ。

 冒頭はハインズ刑事が、連続絞殺魔ライアン(レイ・リオッタ)を追跡。
ハインズは長年ライアンを追跡していて、彼の女の好みまで知っていた。
プレゼントを渡して、この後絞殺するはずだ。
結局、彼の予想は若干裏切られたのだが、
ハインズはでっち上げの証拠をもとに、ライアンを逮捕。
彼は暴れたりはせず、だが証拠はでっち上げだと主張し続けた。
一方、スチュワーデスのテリーは、クリスマスを目前に失恋して落ち込んでいた。
彼女が担当する47便は、結構でかいジャンボと言っていい機なのに、
何と5人しか乗客が乗っていなかった。
ここには、老夫婦とか不良ぽい少年とかいて、
エアポートシリーズならば、この人たちがそれぞれに描写されるので、
どういう人か説明していかなければならないが、
後にわかる事だが、この連中は早々に物語から離脱していくのであった。
この機が、FBIによる容疑者護送に使われる事になった。
こうした事は実際にあるらしく、寸前まで誰を護送するかさえ教えないと言う。
犯人は2人。1人は銀行強盗犯のスタッブス。もう1人はライアンだった。
スタッブスが、いかにも凶悪犯というフリをして、乗客たちをふるえさせるのに対し
ライアンは、いかにもぬれぎぬだと言いたげで、模範的な容疑者を演じていた。
スチュワーデス仲間のマギー(「スタートレック4」のキャサリン・ヒックス)は
だがライアンを不気味に思い、応対を嫌がる。その結果、テリーが対応する事に。
ライアンはテリーが気に入った様子で、何かと気を引こうとする。
思わずテリーも相手するが、容疑者と話す事は、実は業務違反であった。

 何だかんだと言いながら、機は離陸。事件はしばらくして起こった。
スタッブスがトイレへ行きたいと言いだしたのだ。
1人の容疑者に2人のFBIがついていて、彼らの行動は一緒。
したがって、FBIも同行せねばならず、いやがるが、
ライアンはトイレくらい行かせろと主張し、仕方なく連れていく事に。
ライアンつきのFBIは、自分たちも行きたいから、おまえも来いと言い出す。
だが機が乱気流に近づいていたため、待ってくれと言う事に。
トイレのスタッブスも引き上げさせようとするが、
彼はひそかに蛇口をはずし、ついていたFBIのクビに突き刺して殺害。
拳銃を奪い、もう1人のFBIも射殺。客席に乱入する。
残りの2人のFBIも立ち向かうが、ライアンが撃ち合いはよせとか言って
席を立ち上がると、今度はおまえは座っていろと機内は騒然。
撃ち合いで次々FBIは撃たれ、窓が割れて気圧が急に下がると言う
「ゴールドフィンガー」現象が発生。
(「ゴールドフィンガー」のように、機が墜落する事はないらしいが)
様子を見に来た機長は流れ弾で死に、振動で副機長は頭打ってこっちも死亡。
いつの間にか銃を入手していたライアンは、銃を捨てろとスタッブスを説得に。
テリーはカバンか何かで、機に開いた穴をふさぐが、
そこをスタッブスに捕まり人質にされる。
だが、結局、ライアンによってスタッブスは射殺され、一件落着かに見えた。

 混乱する機内で、テリーはライアンらと共に乗客たちの手当をしたりする。
ライアンは副機長が死んだ事に気づくが、重傷だが着陸には支障ないとかごまかす。
その上で、自分はハインズ刑事にだまされて逮捕されたのだとか、
同情を買うような事を言う。
思わず、確かレイ・リオッタは悪役だったよなと考えてしまうほどだ。
じゃあ、できる事をしようとか言って、機内をいろいろ探す事に。
だが、テリーはどうも機の揺れが不自然なので、操縦席を見に行って
生きているはずの副機長の死体を発見する。
一方、ライアンは次第に凶暴さを出し始め、乗客のリーダーのような顔をして
残る乗客を倉庫室に閉じこめてしまう。
これで彼らは物語にいっさい関与しなくなるわけだ。
そしてもう1人の邪魔者、スチュワーデスのマギーは、
乗客たちが彼をヒーローと思うようになっても、疑いをゆるめなかった。
そんな彼女を邪魔に思ったのか、ライアンは素手で首を絞めて絞殺する。
その頃、47便から連絡がなくなった事で、管制塔は大騒ぎになっていた。
ライアンが何かしでかしたのではないかと、ハインズ刑事もかけつける。
テリーは乗客や同僚のマギーが姿を消し、ライアンがウソをついた事もあり
不安を感じるようになる。
そこで操縦席へ戻り、何とか連絡を取ろうとするが、方法がわからない。
何かの拍子に、位置を示す電波を発信するスイッチを押したため、
管制塔は47便の所在を確認。
再び応答するよう求めるが、ひょっとして機長らが動けず、
無線装置の使い方を知らない者しかいないのではと気づくようになる。
詳しい事は忘れたが、管制塔からでは連絡が取れないので、
同時期に飛んでいる91機のボウエン機長が連絡に成功。
無線の操作を教え、機内の状況を把握する。
そして自動操縦のスイッチを入れさせる。
これがまさに全自動で、何と着陸だってできてしまうらしい。
(本当にそう言う装置があるかどうかはわからないが、
パンフにはこの装置がなければ、スチュワーデスとの1対1の対決は無理とあった)

 だが、ライアンはテリーが管制塔への連絡に成功した事に気づき、
操縦席へかけつけるが、カギがかかっている。
そこで、開けてくれと頼むが、テリーは副機長が死んでいた事で信用しない。
ライアンは重傷だと言うべきだったとかごまかし、
マギーが重傷を負って、テリーに助けを求めていると言う。
事態を知ったハインズ刑事は、ライアンはどんな手でも使うと忠告。
しかしテリーはマギーの事は心配で、思わずカギを開けて外へ。
ライアンはいなかったが、乗客も1人もいない。
機内は揺れたおかげでいろんな物が氾濫。
現れたライアンは、ニヤニヤしながらマギーは大丈夫だから2人で飲もう等と
不気味な様子で、気味悪がるテリーは逃げながら、トイレ等を探し、
マギーの死体を発見。ついにライアンの正体を知り、逃げ出す。
乱気流だかに巻き込まれ、機はぐるぐる回転。2人ともあっちやこっちへ飛ばされる。
ライアンは最高のクリスマスだと楽しそうだ。
テリーはライアンを待ち伏せし、階段から突き落とし、階段の上のハッチみたいなのを
閉めたため、ライアンは足がはさまれ身動きできなくなる。
再び、操縦席に戻ったテリーは、無線で管制塔に連絡。
すでに着陸していた91便のボウエン機長の指示で、着陸態勢に向かう事に。
だが、この手の映画でありがちな事だが、
着陸に失敗すればロス市内に墜落する事になり、被害は甚大だ。
それよりはと言う事で、軍の戦闘機が撃墜のために待機する事になる。

 しかし、ライアンは足がはさまった状態で、ベルトか何かで鉄棒を引っ張り
それでハッチをこじ開ける事に成功。(多少、見せ場の順序が間違っているかも)
彼は携帯電話でハインズに電話し、死ぬのは怖くない。機を巻き添えにすると言う。
非常用のオノで自動操縦用の装置を破壊し始めた。
途端に機は安定を失い、このままでは着陸は困難な状態だ。
機は高度を下げてロス市内へ突入。
脚部は日本人がカラオケをするビルに突っ込み、ビルに大きな穴を開けて通過。
さらに、駐車場ビルを引っかけ、屋上にあった車がタイヤに引っかかったまま浮上。
ついでに隣のビルの屋上の看板も引っかける。
ボウエン機長は、何とか手動で着陸させようと指示。
だが、機は安定せず着陸するのは無理と判断し、再び浮上させる事に。
どうやら、脚に車がついているため、重みでバランスを失っているらしい。
どうしたんだかわからないが、自動操縦装置は操縦席の方で制御できるようになり
再び着陸を試みようとする事に。
ところが、制御を回復したと知るや、ライアンはいろんな物に火をつけ、
テリーをあぶり出そうとする。
やむなく、テリーは外へ飛び出し、女だてらにライアンと格闘に。
力ではかなわないが、何とか落ちていた拳銃を手にしたテリーは、ライアンを射殺。
普通だと、この後操縦しているテリーを、生きていたライアンが襲うところだが
この映画ではそれはなく、結構あっさりしている。
仕切直して着陸しようと言う事になるが、
軍関係者とかは、スチュワーデスに着陸は無理だと考え、
乗客も生存が怪しく、1人のスチュワーデスのために危険は冒せないと
撃墜するよう指示。
テリーは背後に戦闘機がいる事に気づき、もう一度チャンスをくれと嘆願。
同情した戦闘機のパイロットは、47便を撃墜する事はせず、
下についた車だけを撃破する事に成功。
これで荷物をなくし、再チャレンジする事に。ボウエン機長の指示で、見事成功。
「エアポート’75」ではブレーキが故障したりしたが、それも今回はない。
死んだかと思っていた乗客が、閉じこめられて無事だったと判明し一安心。
テリーは自分を迎える人物が、ボウエン機長と気づき、
意気投合して彼と共に去っていった。

 と言うわけで、エアポートシリーズのように、
とりつかれたように乗客が集まるパターンではなく、スチュワーデスと犯人の1対1。
邪魔な人物は早々と退散し、派手な見せ場はあるものの、
必要以上に窮地には陥らないあたりもあって、
大作ではない小粒な映画だと言う印象を強く感じさせられた。
レイ・リオッタの危ない犯人はちょっと魅力的だが、
ロレーン・ホリーに対する攻撃はインターバルがあって、割と楽な感じ。
市内に突っ込むシーンは見せ場だが、それだけと言う感じだし。
 

乱気流2 グランドコントロール(98)

 航空管制官のジャック(キーファー・サザーランド)は誘導した機が墜落し、
174名が死亡し、そのショックで管制官の仕事を引退する。
5年後、嵐の中、50機が増発され人手不足に。ジャックがかり出される。
手際よく処理する中、ジャックを危険視する者も。
事故の記憶が甦り危険な状態になるが、何とか持ち直す。
停電で機器がストップするが、手で管理し何とか管制に成功。
何とか収まった頃、1機が落雷で機器が故障。携帯電話で連絡し誘導。
不時着させろと言う声のある中、ジャックは市街地の空港へ誘導。無事着陸させる。

 と言うわけで、乱気流の続編のように扱われたが、全然関係なく
航空映画のくせに、飛行機のシーンはほとんどなく、管制室がメイン。
異色感はあるが、やはり盛り上がりには欠ける。
管制官の女ボスにケリー・マクギリス。

TV放送 99/07/10 BS05 13:20-15:00
 

乱気流 ファイナル・ミッション(98)

 刑事ニックは組織のパレットを逮捕。FBIにより護送される事になり、
同じ機にはロス警察が逮捕した犯人も。だが乱気流で揺れた拍子に、
パレットは見張りを倒し人質を取り、他の囚人を味方につける。
一味は女性客を射殺し、撃ち合いで操縦席が爆発。機長が死亡。
女性の副機長のみとなる。パレットはサンディエゴ行きを要求。
だが、機体損傷で持ちそうもない。
ニックは操縦席に開いた穴へ、ヘリから飛び乗る事に成功。
犯人1人を射殺するが、副機長を人質に取られニックも捕らわれてしまう。
ワシントンは最後の手段として撃墜命令を出す。
ニックはスキを見てパレットを倒し、ミサイルは自爆するが、
振動で副機長は失神。何とか彼女の指示で、ニックが機を着陸させる。

 と言うわけで、乱気流とかエアポート75とか
その手の航空機アクションの見せ場をくっつけて1作こしらえた感じの安易な作品。
主役が、マイケル・マドセンの不肖の息子みたいな顔なのも、
何となく安っぽい印象の原因となっている。

TV放送 2001/04/07 BS05 1445-1625
 

ランダウン ロッキング・ザ・アマゾン(2003年アメリカ)

 回収屋ベック(ザ・ロック)は引退を計画するが、最後の仕事として
雇い主ビリーの息子トラビス(ショーン・ウィリアム・スコット)を追う事に。
ベックはアマゾンへ向かい、さらにヘルドラドと言う鉱山へ。
そこはハッチャー(クリストファー・ウォーケン)が牛耳っていた。
ベックはトラビスを発見するが、ハッチャー一味に襲われ逃げるハメに。
トラビスは、悪魔の猫ガトーと言う宝を見つけたと持ちかけるが、聞き入れない。
2人は抵抗軍に捕らわれ、トラビスはベックを始末させようとする失敗。
抵抗軍のリーダーは、トラビスの恋人マリアナだったのだ。
マリアナは人々の希望であるガトーの在処へ案内するよう要求。
仕掛けだらけの洞窟でガトーを発見。だがマリアナに果物で眠らされ持ち逃げされる。
空港でマリアナがハッチャーに捕らわれたと知ったベックは、助けに戻る。
ハッチャーに反発するトラビスも協力する事に。
2人で大暴れし、ハッチャーを倒す。ガトーはマリアナに返される。
ベックはトラビスを引き渡し、賞金を得るが、
護衛を果物で眠らせ、2人でコンビを組む事にする。

 と言うわけで、新たなるアクションヒーローを目指すザ・ロックの作品。
スコーピオン・キングとかはあまり感心しなかったが、今回は割に面白い。
力は強いがいかにも不器用そうなザ・ロックと
要領の良さそうなショーン・ウィリアム・スコットのコンビが
互いを信用していないのに協力するハメにと言う構図がそこそこ。
ショーンにだまされて部族と戦うハメになったザ・ロックが、
そのパワーを爆発させるあたりが一番面白いのだが、その雰囲気はあまり続かない。
冒頭でザ・ロックがシュワルツェネッガーとすれ違い、「後はよろしく」と言う。

TV放送 2005/09/05 BS05 2200-2354
 

ランダム・ハーツ (1999年アメリカ)

シドニー・ポラック監督

ダッチ・バンデンブロック 警察の内務調査官(ハリソン・フォード)
ケイ・チャンドラー 下院議員
ペイトン・バンデンブロック ダッチの妻。デザイナー
カレン・チャンドラー ケイの夫。弁護士(ピーター・コヨーテ)
ジェシカ ケイの娘
アルシー ダッチの相棒(チャールズ・S・ダットン)
ジョージ・ビューフォート 悪徳警官(デニス・ヘイズバート)
カール・ブローマン ケイの選挙参謀(シドニー・ポラック)

 飛行機墜落事故が発生。
警察の内務調査官ダッチは、妻ペイトンが機に乗っていたと知る。
勤め先も知らず、搭乗記録もなく、ダッチは不倫だと気づく。
一方、下院議員ケイも、夫カレンを事故で失いショックを受ける。
ダッチは妻の不倫相手を追い、その妻ケイを突き止めつきまとうように。
だがケイは今さら知っても仕方ないと言う。
さらに選挙に出れば夫の事が記事になり、娘を傷つけると心配する。
ケイは次第にダッチを愛するようになるが、
逆にダッチは夫への想いがその程度だったのかと失望する。
ダッチは密会の部屋を見つけるが、ケイが先回りし荷物を片づけていた。
しかし留守電には2人の会話が残されており、ダッチはショックを受ける。
妻を忘れられる物を探していたが、今でも彼女を愛していたのだ。
飛び出したダッチは、つけねらっていた悪徳警官に撃たれる。
かけつけたマスコミは、ケイとダッチの関係に感づく。
ケイはつらい時を乗り越えた同志と発表。
退院したダッチは、ケイと再会。今は無職と言う彼女をデートに誘うが断られる。

 と言うわけで、事故で妻を失ったハリソン・フォード刑事と、夫を失った女性議員。
2人は互いの相手が不倫関係だったと知ると言う話で、
それが明らかになり、さらに2人が恋に落ちる展開はラブサスペンス風。
でも別に陰謀とかがあるわけでなく、
結局2人はひっつかず、ハリソンの行動も痛々しい感じ。
そんな中でまだ刑事として事件を追い続けてたりするのも違和感あり。

TV放送 2003/06/20 35ch 2103-2320
 

ランナーランナー (2013年米)

リッチー・ファースト 学生(ジャスティン・ティンバーレイク)
アイヴァン・ブロック 有名なギャンブラー(ベン・アフレック)
シェイバーズ FBI
レベッカ リッチーの協力者

 リッチーはネットのギャンブルで稼ぎ、名を上げる。
有名なギャンブラーのブロックと知り合い、彼に雇われる事に。
FBIはブロックの不正を知らせろと脅してきた。
ブロックは支払の際に、他人の口座を拝借しているらしい。
危険を感じたブロックは、リッチーの父親を拉致。
リッチーはレベッカの協力もあって父親を助け出すが、
ブロックはレベッカと共に国外へ脱出してしまう。
実はレベッカが手を回して、機は別の場所に到着。
ブロックはFBIに逮捕される。
リッチーはレベッカと退散してしまうのだった。

 と言う訳で、ジャスティン・ティンバーレイク主演のギャンブラーもの。
彼の上司がベン・アフレック。
オンラインカジノで少し名を売ったジャスティンは、
業界の伝説的存在であるベンの部下に抜擢。
そこで評価されるが、やがてベンの不正行為に気づいて、捜査官に協力する様に。
オンラインカジノと言うあたりが目新しい点に思えたが、
それが話題によってなるのは序盤だけ。
後はどこかで聞いたような話で、ベンを出し抜いた痛快感も今一つ。

TV放送 2015/09/20 WOWOW 1700-1831
 

ランナウェイ(97)

 軽い詐欺で逮捕されたハチェット(クリス・タッカー)は、
ピラールと言う男と護送されるが、国際的強盗団ピラール一味が護送車を襲撃。
警官と囚人を殺害し、ハチェットも始末されそうになるが逃走する。
警察はハチェットを警官殺しとして追跡。
ハチェットはキャスターのラッセル(チャーリー・シーン)に連絡する。
上司は特ダネだと、月曜まで公表を控えさせるが、
おかげで気づいた警察は、ラッセルも共犯として共に追跡するハメに。
ラッセルの婚約者グレースも事件を知って大騒ぎ。
ハチェットは、グレースの父に結婚プレゼントと称して
ピラール一味がダイヤを隠したジャガーを競り落とさせる。
ラッセルは捕らわれ、ハチェットは隠されたダイヤを発見。
取引現場に警察も呼ぶが、ダイヤの横取りを狙うピケット刑事は警官を射殺。
撃ち合いでピケットを倒し、逃げ出したラッセルと合流。
ダイヤを渡してピラール一味は逃げるが、仕掛けた手榴弾でヘリが爆発。
ピケットはピラールに通じる悪徳警官と判明し、ハチェットらの無実が証明される。
ラッセルは無事結婚するが、ハチェットは少しダイヤを隠し持っていたとわかる。

 と言うわけで、かつてのエディ・マーフィを思わせるキャラの
クリス・タッカーが主演するドタバタ風のアクションもの。
この後、似たような感じで、ジャッキー・チェン共演の「ラッシュアワー」もあり。
ダイヤ云々の陰謀がちとわかりづらいが、展開の早さで楽しめる。
音楽はラロ・シフリン。

TV放送 2000/02/05 BS05 2040-2220
 

ランナウェイ・カー(1997年アメリカ)

 医師に怒られて落ち込む看護婦ジェーン。修理した車を引き取り休暇を取る事に。
工場で知り合ったエド(ジャッジ・ラインホルド)は会議へ急いでおり
彼を途中まで送る事に。途中で姉の赤ん坊アリッサを預かる。
さらにスケボー少年デックスを引きかけ、これも途中まで送る事に。
車は不調で暴走しかけるが、エドが急いでいるため、そのまま高速へ。
ところが再び暴走し、ブレーキがきかず、ギアチェンジもできない。
事態に気づいたパトカー警官のボウやテレビ局のヘリが追跡。
130キロで暴走する中、携帯で連絡。車線を開けさせるがなかなかうまく行かず。
ボウらを無視して、一部の警官が勝手にバリケードを作るが突破。
デックスはボンネットを開けて配線をはずそうと、サンルーフから外へ出て奮戦。
だが足を負傷して失敗。エドが必死に止血。
先の港町では跳ね橋が上がっているが、管轄外でなかなか説得できない。
アリッサだけでも助けようと、併走するボウに渡そうとするが断念。
テレビ局のヘリから垂らしたロープで引き上げる事に成功。
携帯が料金未払いで切られ、ラジオを使用して連絡。
州境は越えられないが、ボウはあくまでついていく気。
知事も警官は見捨てられないと橋をおろすよう指示。
間一髪橋を通過し、ついにガス欠になり減速。
前方が事故でふさがれていたが、急ハンドルで回避して停止。3人とも無事だった。

 と言うわけで、ただ車が暴走するだけと言う設定で、ずっと引っ張ると言う発想は
「激突」を思わせるが、これ自体たぶんTVムービー。
たまたま乗り合わせた3人と赤ん坊が脱出不能になり、
警察とかがいろいろ作戦を立てるが、
なかなかうまく行かないと言う展開は、ボチボチ面白いのだが、
誰も味方になってくれない「激突」に比べると、
かなり心理的な余裕があって、ハラハラ度も劣る。
携帯電話があると言うのも、心理的な余裕を増すが、
警察もほとんど手を打たず、ただついてきただけと言うのは×で、
携帯の電池がなくなる事を想定して、予備を窓から投げ入れたり、
競技場みたいなところを、ガソリンがなくなるまで走り続けさせるとか、
いろいろ手はありそうな気がするが。

TV放送 2003/07/28 BS05 2200-2333
 

ランナウェイ/逃亡者(2012年米)

ジム・グラント 弁護士。本名ニック・スローン(ロバート・レッドフォード)
イジー ジムの娘
ダン・スローン ニックの弟(クリス・クーパー)
ベン・シェパード 地方紙記者(シャイア・ラブーフ)
レイ ベンの上司
コーネリアス FBI(テレンス・ハワード)
シャロン・ソラーズ 組織メンバー(スーザン・サランドン)
クシマーの 農家
ドナル 組織メンバー(ニック・ノルティ)
マック 組織メンバー(サム・エリオット)
ミミ 組織メンバー(ジュリー・クリスティ)
オズボーン 元警察署長
レベッカ オズボーンの養女

 ベトナム戦争に抗議し、過激な活動をした組織ウェザーマンのメンバー12名は、
30年経過した今も逃走中だ。
だが、平凡な主婦に扮していたシャロンがFBIに逮捕される。
地方紙の記者ベンは、シャロンの弁護を拒否した弁護士ジムに注目。
79年以前の彼の記録は存在せず、逃走中のニックだと気付く。
FBIも彼を追うが、ニックは弟に娘イジーを託し、姿を消す。
ニックは旧友ドナルに会い、仲間ミミの居所について聞く。
一味の銀行襲撃事件では守衛が犠牲に。
ベンは当時の署長オズボーンに会い、
ニックが襲撃事件における潔白を証明しようとしていると指摘。
オズボーンは否定するが、彼が何かを隠していると気付く。
ニックは山小屋でミミと再会。
彼は市民の命を奪うのが嫌で組織を抜けており、ミミに潔白を証明してほしいと頼む。
だが、戦いは続いていると言うミミは、出頭を拒否する。
一方、真相に気付いたベンも山小屋へ。
ニックは、君も支える動機を探せと言って退散するが、急行したFBIに捕らわれる。
実は、ニックとミミの間には子供が産まれ、
ミミと親しかったオズボーンが養女にしたのだ。
ベンは記事にしようとするが、結局思いとどまる。
ミミは突如出頭し、ニックの無実を証言。
ニックは釈放され、娘イジーと再会するのだった。

 と言う訳で、ロバート・レッドフォード主演のドラマ。
ランナウェイ(とても好きさ)なんて言うから、
レッドフォードが老体に鞭打って逃走するアクションかと思ったが、ちょっと違った。
30年前の銀行襲撃事件で、当時の過激派組織の女性が逮捕される。
FBIは彼女を皮切りに、今も逃走する一味を一網打尽にしようとする。
平穏に暮らしていた弁護士のレッドフォードも実は組織の元一員で、追われる羽目に。
だが、逃亡者みたいなアクションが展開する訳ではなく、
事件に関与しなかった事を証明できるかつての仲間を捜し回ると言う訳。
そのかつての仲間は、スーザン・サランドン、ニック・ノルティ、
サム・ エリオット、ジュリー・クリスティと言う面々。
それ以外で、シャイア・ラブーフ、テレンス・クーパー、クリス・クーパーが出演。
切り口の違うエクスペンダブルズみたいだけど、いずれも友情出演的で出番は短い。
レッドフォードと誰かの絡みと言うよりは、
彼が逃げましたと言う話を延々と見せられたと言う印象です。

TV放送 2014/11/28 WOWOW 2100-2301
 

ランブルフィッシュ(1984年米)

ラスティ・ジェームズ 悪ガキチームのリーダー(マット・ディロン)
モーターサイクルボーイ ラスティの兄(ミッキー・ローク)
パティ ラスティの彼女(ダイアン・レイン)
スモーキー ラスティの仲間(ニコラス・ケイジ)
ラスティの父 (デニス・ホッパー)
BJ ラスティの仲間(クリス・ペン)
ラスティの仲間 (ローレンス・フィッシュバーン)

 悪ガキチームのリーダーであるラスティは、敵対するチームとのケンカが絶えない。
相手に刺されるが、町に舞い戻った兄サイクルボーイに助けられる。
ラスティは乱痴気騒ぎで停学になり、恋人パティを仲間のスモーキーに奪われる。
スモーキーはラスティが求心力を失ったと指摘。
兄はペット店の魚を逃がすと言い出し乱入。射殺されてしまう。
ラスティは魚を逃がし、これで兄を忘れる者はいないと言って町を去るのだった。

 と言う訳で、フランシス・コッポラ監督が若者を描いたドラマ。
登場するのは、インチキくさくないマット・ディロン、太ってないミッキー・ローク、
くたびれた感じがないダイアン・レイン、くせのないニコラス・ケイジ、
やせてるローレンス・フィッシュバーンと言う面々。
要は、今も活躍してる連中が、今の味が出せてない時期の作品。
物語は、悪ガキのリーダーであるディロンの所へ、
伝説的な兄ロークが舞い戻って一騒動と言う展開。
悪ガキと言っても、どれほど悪い事をしたのかはよくわからず、
兄貴もどれほど伝説的なのかはわからず。
大勢揃えたけど、あまり中身がないと言う印象です。

DVDレンタル
 

ランボー(82)

 旧友を探して田舎町ホリデーランドに来るランボー(シルベスター・スタローン)。
よそ者を嫌うティーズル保安官(ブライアン・デネヒー)は、彼を浮浪罪で逮捕。
部下たちはひどい扱いをするが、カミソリを見ると暴れて警官を倒し逃走。
山へ逃げ込んだため、山狩りが始まり、ヘリから発砲する警官を石で倒す。
調査の結果、彼はベトナムの勇士とわかるが、放置はできない。
ランボーは警官たちを1人ずつ倒し、ティーズルに手を引けと警告。
州警察州軍が総動員されるが、元上官トラウトマン大佐(リチャード・クレンナ)は、
200人を動員しても、勝ち目はないと言う。
廃坑に追い詰められたランボーは、バズーカで死んだかに見えた。
だが、彼は抜け穴から脱出。トラックを奪い、町中を破壊。
警察署に現れ、ティーズルと対決。彼を負傷させる。
止めるトラウトマンに、ランボーは国のために戦ったのに、のけ者だと嘆いた。

 と言うわけで、スタローンがどんどん調子に乗ってしまったアクションもの。
怒らせると強くてたまらんと言うのは、見ていて爽快だが、
怒るばかりで、やや頭が悪そうと言う印象は否めない。
最後にきて、泣き出すのもたまらない。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。

TV放送 93/03/27 08CH 21:02-22:54