酒とバラの日々(62)

監督 ブレーク・エドワーズ

 広告マンのジョー(ジャック・レモン)は
得意先の秘書カースティン(リー・レミック)と知り合い結婚。
酒好きのジョーは仕事への不満から酒に溺れ、カースティンもつきあうように。
深酒で仕事をクビになり、さらに2人は酒に溺れ、出直すため義父の農場で働く。
一度は立ち直りかけるが、つい飲んで暴れ回る2人。
ジョーは病院に送られ、断酒会に入り立ち直る。
だがカースティンは断酒会に入る事を拒否。飲み友達を失い家を飛び出す。
彼女は家族の愛を求め戻るが、断酒する自信はなく再び出ていく。

 と言うわけで、しゃれた題名だからそんな映画かと思ったら
アル中の夫婦の話で、どんなに頑張っても元に戻ってしまうあたりは
なかなか救いのない感じで、見ていてあまり面白いとは思えない。
音楽はヘンリー・マンシーニ。

TV放送 98/11/22 09CH 21:30-23:30
 

ザ・コア(2003年アメリカ)

 地球物理学の権威キーズ博士(アーロン・エッカート)は、
ペースメーカーの32名が急死した事件について意見を求められる。
電磁波が怪しいが、それほどの電磁パルス兵器はまだ実現していない。
続いて、ロンドン他で鳥が次々建物にぶつかって死ぬ現象が。
着陸態勢のシャトルエンデバーが、計器の異常で河の水路に不時着するハメに。
国防総省は、権威ジムスキー博士と共に、キーズを呼び出す。
キーズは、地球のコアがなぜか回転を停止し、磁場が不安定になったと言う。
このままでは、太陽風の放射線を防げず、人類は1年で滅亡する。
コアは3200キロの地下にあり、行く事は不可能だ。
だが、ブラズ博士が超音波で岩を破壊する乗り物バージル号を開発。
国家の500億ドルの資金援助を得て、3ヶ月で完成させる。
さらに、ハッカーのフィンチに、情報操作を指示。
エンデバーの乗員アイパーソン船長とレベッカ(ヒラリー・スワンク)らも参加。
コアへ乗り込み、核爆発で地核を再び回転させる計画だ。
そんな時、磁気嵐で、ローマのコロセウムが崩壊する。

 一行はマリアナ海溝より出発する事に。海底地震をすり抜け、水晶に突入して停止。
外で作業し修理するが、アイパーソンが犠牲になる。
ダイヤの中を通過し、船体が損傷。一部が閉鎖され、サージが取り残されて死ぬ。
コアに接近し、密度が予想外に低いため、核爆発の効果が出ないと判明。
代わりにジムスキーは「デスティニー」の使用を提案。
軍とジムスキーは、敵国と対抗するため電磁波による人工地震発生装置を開発。
電磁波がコアに到達し、停止させてしまったとわかる。
だが、キーズは再使用を危険視。多数決であくまで作戦を継続する事に。
太陽風により、金門橋が崩壊。サンフランシスコの半分が壊滅する。
停電でデスティニーが使用不能になるのを恐れた軍部は、使用を早める事に。
だがフィンチがこれを妨害する。
ジムスキーは、爆破の波紋を利用する事で、衝撃を増幅できると提案。
そのためには通路を切り離す必要があり、ブラスが犠牲になる。
さらに作業するジムスキーが下敷きになり犠牲に。
キーズが原子炉の燃料を利用したため、地上へ戻る事が出来なくなる。
爆発が始まり、キーズはコアの熱を利用して浮上する事に。コアは再び動きはじめる。
バージル号は浮上するが、海底で動力を失い停止。
鯨が超音波に答えて集まったため、軍に見つけられて救助される。
4人の死は秘密にされそうになるが、フィンチがネットに公開する。

 と言うわけで、地底探検話を今風に描いた話。
地核の回転が停止し、世界各地で異変が起こると言うので、
その様々な描写はなかなかインパクトあり。
まあ、ペースメーカーの人だけが死ぬと言うのは、
ちょっと重箱の隅をつついたような印象もあるのだが。
それに引き換え、肝心の地底探検の方は、やってる事は大変なのだろうが、
見た目の派手さがなく、ちょっと退屈な感じ。
そんな地底でも、地上の監視センターまで通信が届くのはおかしな気がするし、
情報操作のために、1人のハッカーだけをアテにしていて
同行しているわけでもない彼が、
軍よりもチームのために動くあたりも説得力がない。
序盤から、何か裏の計画があったらしいと言う思わせぶりもわざとらしい。

TV放送 2004/06/13 BS05 2000-2220
 

ザ・コール 緊急通報司令室(2013年米)

ジョーダン オペレーター(ハル・ベリー)
ケイシー さらわれた娘
マーク・フォスター 犯人。
ポール・フィリップス 警官。ジョーダンの恋人
デナード 隣りの車の男

 911のオペレーターであるジョーダンは、
レイアと言う少女から緊急通報を受けるが、判断ミスでレイアが殺されてしまう。
6か月後。ジョーダンは現場を離れて教官をしていた。
ケイシーと言う少女から誘拐されたと言う通報があり、
受けたのが新人だった事から、ジョーダンに交代する事に。
ケイシーは走行中の車のトランクに閉じ込められるが、
プリペイド携帯でGPS機能はない。
テールランプを割って手を振らせた為、気付いた女性が通報。盗難車と判明する。
続いてペンキを流させた為、
隣の車の男デナードが不審に思うが、犯人に殺されてしまう。
警察ヘリが乗り捨てられた車を見つけるが、犯人はデナードの車で逃走。
残された車の指紋から、犯人はフォスターと判明。
妻の情報で警察は生家を調べるが、無人だった。
フォスターはケイシーの携帯を発見。
ジョーダンは説得しようとするが通信が切れ、相手がレイア殺しの犯人だと確信する。
警察が必死の検問を続ける中、ジョーダンは通話の録音を聞き続け、何かに気付く。
フォスターの生家を訪れたジョーダンは、彼の姉が幼い頃に病死したと知る。
隠された地下の部屋にいたフォスターは、
麻酔で眠らせたケイシーの頭をはぎ、姉の金髪を再現しようとしていたのだ。
乱入したジョーダンと格闘に。
ケイシーも意識が戻り、フォスターを縛り付ける事に成功。
ジョーダンは通報しようとするが、ケイシーがそれを止める。
犯人は姿を消してケイシーは脱出した事にして、フォスターを放置して去るのだった。

 と言う訳で、ハル・ベリー主演のサスペンス。
彼女は緊急通報(911)のオペレーターだが、
誘拐された少女の通報を受けながら、助けられなかった過去を持つ。
そのショックから現場を離れて教官になるが、再び誘拐事件が発生。
受けたのが新人だった為に、代わりに対応する事に。
やがて犯人が前回と同一犯だと気付くという訳。
誘拐された少女と携帯でやりとりするあたりはセルラーを思わせるが、
主人公がオペレーター(現場へ行かない)と言う設定は新しい。
犯人はそれほど緻密ではなく、
知恵比べの攻防となる展開はなかなか面白く、スマッシュヒットと言う感じ。
ただし、決着のつけ方はちょっと違う気がする。

TV放送 2014/09/23 WOWOW 2300-0034
 

ザ・コング(2005年米)

ロジャー レンジャー
ランドン レンジャーのリーダー
イーサン博士
ヘレン 博士の助手

スペンサー レンジャー助手
ジャネット 新入りレンジャー。スペンサーの妹
ブライアン レンジャー助手
ルー カメラマン

起:新種のゴリラを探す事に。
承:一行は次々やられる。
転:骨を掘り返した事が聖地を汚した事になるらしい。
結:一行は退散する。

 イーサン博士らは、北米にはいないはずのゴリラの骨に注目。
新種の生物を追って奥地へ向かい、レンジャーのロジャーらが案内する事に。
 だが、一行は巨大なゴリラに襲われ、次々犠牲に。
一行が骨を掘り返した事が、聖地を汚した事になるらしい。
 一行は小屋を脱出するが、ゴリラの大群に追われる羽目に。
何とか車まで逃げ切って生還。
ゴリラは再び骨を埋めるのだった。

 と言う訳で、キングコングのバッタもんを探して見る。
科学者一団が、北米にはいないはずのゴリラの骨を追って山奥へ。
そこで新種のゴリラ軍団に出くわして襲われる。
どこかで聞いた、まあまあ平凡な話。
あまり人里から離れた場所と言う印象は受けず、妙に姿勢が良いのはご愛敬。
コング的なでかさではない。

DVDレンタル
 

ジャン=クロード・ヴァン・ダム ザ・コマンダー(2005年米ルーマニア)

サム・キーナン中佐 (ジャン・クロード・バン・ダム)
ミシェル 記者。サムの恋人
ノーランド 米大使
ゲインズ CIA
ボールドウィン大尉 米軍
アミレフ大統領 某国新政権の指導者
タバロフ 反乱軍のリーダー
ボルゴフ将軍 国軍

 某国。選挙によりアミレフ大統領による新政権が樹立するが、
前政権キリロフらによる反乱が激しい。
国軍は出動中で、米軍中佐サムは大統領を大使館に保護する。
ここも攻撃を受け、米大使が死亡。
CIAゲインズは救護ヘリによる脱出しかないと言うが、
サムは大統領は国に留まるべきと反対。
一味タバロフは、サムの恋人ミシェルらを人質に大統領の身柄を要求。
撃ち合いの末、ミシェルらを救出。
サムへの指揮権の移譲が行われていない事から、
大尉の判断で地下道から脱出を試みるが、待ち伏せを受け失敗。
実はミシェルに盗聴機が仕掛けられ、計画が筒抜けだったのだ。
タバロフは最後通告してくるが、ボルゴフ将軍の国軍が到着。
しかし、将軍も一味で撃ち合いに。
将軍を倒すが、ゲインズがやられる。
サムは建物に侵入してきたタバロフを格闘の末倒し、米軍が到着。
大統領と米民間人は保護される。

 と言うわけで、バンダム主演のアクションで、
反乱を起こす某国の旧政権一味から、新大統領を守ろうと米大使館に立てこもるなんて
何か良質のアクションみたいな設定。
これが実話の映画化とかで、主役含めもう少し知名度の高い人で固めれば、
それなりに評価されそうな感じ。
実際は架空の国の話で、有名なのがバンダムくらいとなると、ちょっと弱い。
おかしなヒネリとかなくて好感は持てるが、シンプルすぎて物足りない。
バンダムらしい格闘は今回なしかと思ったが、
最後にちゃんとあって、それが逆に蛇足感も生んでいる。

TV放送 2007/05/05 WOWOW 2000-2145
 

ザ・コンサルタント(2016年米)

クリスチャン・ウルフ 会計士(ベン・アフレック)
デイナ・カミングス 経理担当
メリーベス・メディナ 財務省の分析官
レイモンド・キング局長 メディナの上司(JKシモンズ)
ラマー社長 (ジョン・リスゴー)
ブラクストン 殺し屋

起:財務省のメディナは、正体不明の会計士を追う事に。
承:会計士ウルフは、ラマー社が不正をしていると見抜く。
転:ラマー社の一味はウルフや関係者を始末しようとする。
結:ウルフは凄腕で、逆に一味を倒す。

 財務省のキング局長は、部下メディナに調査を指示する。
逮捕された大物の傍らにいる「会計士」の正体を突き止めよと言うのだ。
 1人暮らしする会計士ウルフに仕事の依頼が入る。
義手を開発するラマー社で、経理担当デイナが使徒不明金に気付いたのだ。
デイナがかき集めた資料をウルフが調べた結果、
9年前から謎の利益が続いている事に気付く。
不正があったと指摘すると、女性幹部は動揺する。
 メディナは顔認証ソフトを使って謎の会計士を追跡。
監視映像で彼は、組織の連中をたちまち倒していた。
さらに音声を分析すると、彼が何かの文句を言っているとわかる。
 ラマー社長はウルフに報酬を渡し、調査を打ち切れと言う。
不正に関与したエドは自殺したと言うのだ。
ウルフは報告書が改ざんされている事に気付く。
正体不明の一味は知人夫婦を脅すが、ウルフが一味を倒す。
デイナが危険と感じたウルフは急行。一味を次々倒し、デイナを救出する。
消えた6100万ドルは穴埋めされており、警察は助けにならない。
ウルフはデイナをトレーラーハウスにかくまう。
 メディナは、会計士が言った文句は童謡の1節だと突き止める。
心的外傷があると分析され、自閉症かも知れない。
収入源は複数で、大金も受けているのだ。
 ウルフは父親が軍人で、護身術を学んだのだと告白。
一方で、他人とうまく交流できないと言う。
黒幕を突き止めると決意するウルフだが、社長の妹である女性幹部が殺されたと知る。
 メディナはウルフの存在を突き止める。
彼は近所の店と共同経営と言う形にし、利益を分散させて資金洗浄しているのだ。
裏社会の資金洗浄に手を貸し、得た利益は自閉症を扱う施設に寄付していた。
ウルフの家を捜索すると、製造番号を消した銃や、監視カメラが見付かる。
ただ者ではなさそうだ。
 かつてキングは9人が殺された事件に遭遇。
自身も銃を突き付けられたが、彼だけは解放されたのだ。
やがて、フランシスの情報を得たキングは、それで手柄を立てて出世。
実はフランシスは刑務所でウルフの師匠だった男だ。
フランシスが殺されたと知り、ウルフは看守を倒して脱走したのだ。
事情を知ったメディナは、それでも犯罪者を放置できないと言う。
 ラマー社長は警戒するが、ウルフは警備を倒して屋敷へ侵入。
殺し屋ブラクストンは、ウルフの歌う童謡からその正体に気付く。
ブラクストンはウルフの弟だったのだ。
兄弟は、自社株で儲けて開発に金を回していたと言うラマー社長を射殺。
再会を約束して別れる。
 メディナは事件開発の功績者とされる。
自閉症施設の患者ジャスティーンは、正体不明の人物から投資を受けていた。
彼女の持つPCは、国防省でもハッキングできる代物だと言う。
実は、ウルフに指示を出していたのは彼女だった。
デイナの所へは、ウルフの家で見た、彼女が気に入った絵が届くのだった。

 と言う訳で、ベン・アフレック主演のサスペンス(?)
小さな会計事務所の会計士ベンは、大企業に見つかった使徒不明の調査をする事に。
不正会計があったと証明した彼は、一味の襲撃を受けるが撃退。
実は彼には凄腕の殺し屋と言う裏の顔があったと言う訳。
これに使徒不明金に気付いた経理担当の女性と、
謎の会計士を追う財務省の局長と部下が絡む。
(財務省のコンビは、ベンに直接は絡まない)
ベンの凄腕ぶりがなかなか面白いのだが、
本作の独特な味は、彼が実は自閉症だと言う設定にある。
正確に言うと、冒頭から彼の弟が自閉症だと言う描写があり、
兄もそうだったとわかるのは物語が中盤に差し掛かった頃。
じゃあ、弟はどうなったんやと言う答えは、何となく察しがついてしまう。
自閉症が描きたいのか、サスペンスを描きたいのか、どっち付かずになっている印象。
一方で、序盤からベンに指示を出す謎の女性がいて、その正体がわかる結末は面白い。

TV放送 2017/11/04 WOWOW 2200-0015
 

ザ・コンタクト(2002年米)

アンディ
ケイト アンディの彼女
ゴスナー中佐 (ウイリアム・シャトナー)
ジョイス ウェイトレス
ディーン 修理工場の男

 アンディとケイトはとある町を訪れる。
そこは、多くのUFOが目撃された地であった。
実はゴスナー中佐はUFO騒ぎに偽装して、秘密基地で実験をしていたのだ。
国防省のヘクターはその内容を怪しむが、ゴスナーに拘束されてしまう。
 山道で立ち往生したアンディが助けを求めに行った間に、
宇宙人と決めつけられたケイトが住人に襲われてしまう。
アンディはケイトを連れて病院へ行くが、
UFOを目撃したと言う彼女は一味に拉致されてしまう。
アンディは修理工ディーンと協力して、基地に乗り込む事に。
医務室にいたケイトを救出する。
 一方、ディーンは全身が光る男アダムを見つけて連れ出す。
彼は本物の宇宙人だったのだ。
ゴスナーによると、30年前に墜落した宇宙船から回収された生命体で、
故郷に返す為の研究をしていのだと言う。
たが、このままではアダムが死んでしまう。
アダムは町で人々に晒し者にされるが、手からビームを出した為に大騒ぎに。
かけつけたゴスナーらが基地に連れ帰り、
完成したロケットで無事宇宙に送り返すのだった。

 と言う訳で、カーク船長ことウィリアム・シャトナーが作ったSFドラマ。
自身も出演し、UFO騒ぎを隠れ蓑と称して秘密基地で実験するが、
実際にUFOがいたりするから、まだるこしい。
これに町を訪れたカップルが絡む展開。
ETを科学者や傍観者目線で描いた感じだが、交通整理が出来てなくて珍妙な印象。

DVDレンタル
 

ザ・コントロール(2016年米)

ジェイソン (ドラゴンボールの悟空)
ニール ジェイソンの友人
ジョーイ ジェイソンの仲間
男 (ピアース・ブロスナン)

起:ジェイソンらはリゾートへ行く。
承:アージと言う薬を得た仲間たちは自分を見失う。
転:危険を感じたジェイソンらは島を脱出。
結:人類を浄化すると言う謎の男の仕業だった。

 商談を成功させたニールらはリゾートへ行く事に。
ニールの友人ジェイソンも勝手に押しかける。
パーティで皆がハイになる中、ジェイソンは男にアージと言う薬を渡される。
それは本当の自分になれる代物だと言う。
仲間はアージを試すと大興奮。だがジェイソンにはなぜだか効果がない。
 仲間は再びアージを楽しみ、乱痴気騒ぎに。
ジェイソンは素のままだが、ハードなプレイに発展して死者も出ている。
 ジェイソンの前に現れた男は、快楽に溺れてルールを守れない連中だと言う。
アージは心の扉を開ける鍵だと言うのだ。
 島の人々は皆おかしくなり、警官も射殺される。
ジェイソンは正気なジョーイと退散。
ニールも自殺するが、救急は取り合ってくれない。
秘書テレサと合流するが、生まれ変わったと称するダニーらに殺されてしまう。
 ジェイソンとジョーイはフェリーで脱出。現れた男は、崩壊の始まりだと告げる。
彼は世界を浄化するが、自身では手を下さず、それはジェイソンの仕事だと言う。
気が付くと男は姿を消し、他の客もいなかった。フェリーの名前はメギド号と言った。
 スーパーに入った少年は、
野獣のように品物を食いまくる人々を見て愕然とするのだった。。

 と言う訳で、ピアース・ブロスナンが出てるサスペンス(?)
彼は脇役で、主人公はドラゴンボールの悟空だった人。
悟空らは島で遊ぶ事になるが、そこでピアース扮する謎の人物に謎の薬を勧められる。
周囲はこの薬で超ハイになるが、普段から羽目を外してる悟空には影響がない。
やがて人々が暴走し、手が付けられなくなるに至って、
サスペンスと言うよりはホラー。ラストはゾンビものみたいです。

TV放送 2017/04/17 WOWOW 2100-2230
 

ザ・サイレンサー(95)

 無罪になったジネリ兄弟が、マコト(千葉真一)によって射殺される。
警官エディ(ロバート・ダビー)はタレコミで、彼を逮捕。
だが愛人シビル(ブリジット・ニールセン)によって脱走されてしまう。
マコトは警察に雇われ裏切られたと知り、次々関係者を殺害。
エディは相棒リッツォ(スティーブン・バウアー)が
妹シェリーがジネリによって植物状態にされ、復讐でマコトを雇ったと知る。
だがリッツォも殺され、エディは市電でマコトと対決。
タンクローリーに激突してマコトは死ぬ。

 と言うわけで、ロバート・ダビーごときの主演映画に、これほどの豪華キャスト。
一番驚くのは、簡単に殺される同僚ラインハート役ジャン・マイケル・ビンセント。
話自体は、日本の安易な刑事ドラマかと思うほど。市電のアクションも地味。

VHS
 

ザ・シークレット・サービス」(93)を見た。

 刑事ものアクションはいつの時代でも人気だが、
そんな中でも、代表作を1つだけあげろと言われれば、
「ダーティ・ハリー」と言う事になるだろう。
刑事ものアクションにつきものの、はみ出し刑事の代表は、ハリー・キャラハン。
そして、強烈な印象の悪役と言えば、サソリ座の男。
つまり、乱暴な映画ではあるが、あの映画はこのジャンルの最高峰なのだ。
主演のクリント・イーストウッドは、TV「ローハイド」のレギュラーで人気を得たが
それ以降はぱっとせず、イタリアへ渡って、
「荒野の用心棒」と言う「用心棒」の盗作である作品に出演。
マカロニウエスタンと呼ばれる新ジャンルの先駆けとなり、
苦虫をつぶしたようなイーストウッドのキャラにも魅力が生まれた。
やがて、ハリウッドに戻り、「ダーティハリー」で大成功。
同種のアクション映画に山ほど出演し、自分で監督までするようになる。
しかし、例えショーン・コネリーがアカデミー賞をとっても、
イーストウッドは大物だが、アカデミー賞には縁なさそうに思えた。
アイスクリームを販売するために市長になったりして、
「ダーティハリー4」「5」で久々にキャラハンへ復帰。
彼の基本はハリーと思い知らされる形となったが、
イーストウッド自身の老けは隠す事ができず、年の割に妙に乱暴なシーンが目立った。
彼としても転換期にきたわけで、「ルーキー」のような逆手に取ったキャラを演じ
ついに「許されざる者」と言う久々の西部劇でアカデミー監督賞を受賞。
このイーストウッドが、刑事ものアクションぽい本作品に出演。
いわば凱旋公演と言うところか。
彼の役どころは、JFK時代からシークレットサービスをしているベテランで
彼を守れなかった男と言うから、やっぱり逆手にとったようなキャラだ。
悪役はジョン・マルコビッチと言う男だが、サソリ座の男に匹敵する危なさと言う。
そして、同僚の女性捜査官に「リーサル・ウェポン3」のレネ・ルッソ。
監督は、「Uボート」他のウォルフガング・ペーターゼン。
イーストウッドとしては、自身の製作等ではなく、招かれての出演なわけで、
その意味でも彼の演技に期待がかかるわけだ。

 フランク(クリント・イーストウッド)は、相棒の若いアルと波止場へ。
仲間と合流し、ボートへ。実は彼らはニセ札を扱っていた。
だが、アルが偽札の出所を気にするため、仲間が尾行したところ、
シークレットサービスだとわかった。
(シークレット・サービスの仕事には、偽造紙幣の捜査もあるらしい)
そこで、アルを縛り、猿ぐつわをして、フランクに撃てと言う。
フランクも仲間かどうか調べるためだ。
フランクは渡された銃をアルに向ける。おびえるアル。
だが、銃は空で、仲間も納得。しかし、フランクは自分の銃を抜き、敵2人を射殺。
残る1人を逮捕する。
アルは、なぜ銃が空とわかったかと聞くと、フランクは勘だと答える。
アルにしてみれば、大統領護衛のためこの仕事に着いたので、
今の仕事はいささか不本意だった。
では、大統領のために、体を盾にできるかと聞かれると、答えられないアル。
続いて、大統領脅迫に関する調査のため、とあるアパートへ。
こうした脅迫の通報は年に1000件以上あるため、調査は遅れがちだ。
アパートの大家によれば、とある部屋で火災報知器が鳴ったため、部屋を調べた。
原因はオーブンだったが、ある部屋の異常に気づいたのだ。
その部屋には、リンカーンやらケネディやらの暗殺の記事がびっしり。
そして模型ファンと言う雑誌も。
だがフランクが部屋を捜査するのを、双眼鏡でのぞく者がいる事には気づかなかった。
フランクは部屋の住人の免許証の記録を、コンピューターで照会。
しかし免許証は、11歳で死んだ人物の出生証明で作られていた。
フランクらは、再び男の部屋へ。だが、部屋の中は空。
かつては部屋中に写真があったのだが、今では1枚を残して何もない。
そして、その写真には、若きフランクの顔に丸がつけられていた。
さらにその夜、フランクの家に電話が。
おれの部屋に来たなと言われ、フランクは相手が問題の人物と知る。
男は、ブースと名乗る。(どうやら、リンカーン暗殺犯の名前らしい)
オズワルドじゃないのかと聞かれると、
ブースは派手好きだ。暗殺の後、舞台に上がったと言う。
不気味な事を言う男に対して、フランクは近くからかけていると直感する。
そのため、ガスを止めるからと称して、部屋を飛び出すが、
近くの公衆電話は受話器がはずれた状態で、男はいなかった。

 要注意人物として、フランクは捜査を依頼する。彼の部屋には盗聴器を設置。
そして、護衛チームにも報告。リーダーのワッツは、初期の対応のまずさを指摘。
存在が不確かな人物を警戒する事はできない。
若い彼は、引退寸前のフランクをバカにしている様子だ。
同じチームには、女性のリリー(レネ・ルッソ)もいた。
局長に頼み込み、護衛チームに復帰。
だが、パレード時には車と一緒に走らなくてはならず、彼には過酷だ。
さらに何をしでかすかわからない群衆を整理するのは、さらに苦痛だった。
疲れて昼寝する彼を、誰かが冗談で心臓マヒとして救急車を呼ぶ始末。
だが、この様子すら、男は監視していたのだ。
その夜、またも男は電話してきた。今日は疲れてたな、もっと体を鍛えろと言う男。
男は、フランクの事を研究していた。JFK時代からシークレットサービスだった事。
そして、あの日警備についていた事も知っていた。
フランクは1発目の銃声に気づいていたが、2発目を防ぐ事ができなかった。
自らの死を恐れ、体が動かなかったのだ。
その結果、酒に溺れた彼は、妻と娘に去られる事となった。
10年後、雑誌が彼らを特集し、フランクの話も載っていたのだ。
だが、ブースはフランクに同情的だった。
フランクは車の前後左右に護衛をつけるよう提案したが、ケネディは拒否した。
彼は死を期待していたのだ。そんな男の死を悲しむ事はない。
盗聴してるんだろ?と聞かれるが、そんな事はない等とごまかす。
電話の逆探知に成功し、男の居場所も判明した。
警察がその家へ急行。ドアを破って踏み込むが、そこには普通の家族が。
男は逆探知を回避する装置を持っているらしい。
時間さえ稼げば、これでけも逆探知は可能なのだが。

 ブースは変装の達人だった。彼は会社社長に扮し、銀行へ。
ミネアポリス出身だと言う女性と会話し、銀行に口座を作る。
だが、この後、彼は彼女の家へ押し掛け、彼女とルームメイトをたちまち惨殺する。
大統領は選挙戦で苦戦し、票を回復するため、全国をキャンペーンして回る。
時には、夕食会をタキシードで警備する事も。
(群衆シーン等は、実際の大統領映像に役者を合成。
イーストウッドが浮いて見える)
彼はリリーに関心を示し、彼女に近づこうとするが、軽くあしらわれる。
今までは、据え膳さえも食わない男だったイーストウッドが、
この変わりようだから驚かされる。
ブースは今度は、大胆にもシークレットサービスの事務所へ電話してきた。
またもフランクに不気味な事を言うブース。大統領を殺すと言うのはゲームだ。
今度は逆探知に成功。何とブースは表の公園から電話していたのだ。
フランクらはあわてて公園へ。だが、電話は切れていた。
周囲に聞き込みする捜査官たち。その中、フランクはこちらを見ている男に気づく。
変装しているようだが、その目つきは犯人に違いないと直感。
フランクが追うと、男は車の走る道路を走って逃げる。
走ってくる車にはねられるが、そのまま逃走する。
フランクはその車を押収。指紋を調べるためだ。
FBIに調査を依頼。コンピューターで検索すると、「極秘事項」と判明。
そのため、彼らはフランクに見つからなかったと話す。

 同僚に大統領夫人の事を聞かれると、フランクは知らないようにしていると言う。
もし、護衛するに値しないと気づくといけないからだ。
フランクはリリーと接近。
彼女もその気になるが、彼女はかつて男より仕事を選んだ女。
フランクは、女性捜査官は大統領の飾りだと言う。その反面、フランクらも飾りだ。
ミサイルでも平気な車に、護衛を必要なわけがない。
つまり、周囲に対して、大統領の威信を示すための飾りにされているのだ。
選挙戦のため、彼らは飛行機で移動。だが、フランクは風邪をひいてしまった。
演説大会では、雨の中群衆を整理。そのため、熱が上がる始末だ。
演説が始まると、フランクは演壇の周囲を警備。
場内は興奮し、風邪をひいたフランクは目を回してしまう。
その時、銃声が。「銃だ!」彼の叫びで、たちまち大統領はガードされ、場内は騒然。
だが、PR用の風船が割れた音と判明。実は、割った張本人はブースだったのだが。
この一件が不評を買い、大統領の票が落ちたため、
補佐官は彼を護衛からはずすよう指示。ワッツもこれに同調。
しかたなく、フランクはブース捜査に専念する事に。
ブースの部屋に模型ファンと言う雑誌があった事から、その手のマニアを調査。
模型マニアの中から、ブースを知っている者が現れた。
大会で出会い、普段は普通の人物だったのだが、政治の話になった途端、態度が豹変。
政府に裏切られた等と叫び、大統領を殺す等と言っていたと言う。
男の名前はリアリー。知人の中には、逆恨みから殺されそうだと恐れる者もいた。
フランクらはリアリーの家をつきとめ、向かう。
だが、何者かが待ち受け、アルの首を絞める。フランクが助け、形勢は逆転。
ところが、男たちはCIAだった。
指紋の段階で、リアリーの正体はわかっていたのだ。秘密にされた事を怒るフランク。
リアリーの存在は、極秘情報だった。リアリーはCIAの暗殺要員だったのだ。
彼はやがて危険人物となり、説得に行った同僚を殺害したのだ。

 一方、リアリーはプラスチックで銃を作り、これを試し撃ち。
見ていたハンターも殺害する。
アルは、ニセ札犯に殺されそうになったり、CIAに捕まったりで、
この仕事に疲れ、退職を考えていた。
しかし、フランクはアルなしで仕事はできないと、引き留める。
フランクはCIAから写真を入手。あらゆる変装を想定して、モンタージュを作る。
しかし、合成写真では、目が死んでいて参考にはならない。
そんな時、リアリーから電話が。彼も正体がばれた事は承知だ。
だが、実際には、CIAが彼に友人の暗殺を命じた事が造反のきっかけらしい。
彼に言わせれば、大統領には護衛する価値はない。
フランクの方が、人間が上だと言う。そして、自分と共通点が多いとも言う。
逆探知により、近くのホテルから電話していると判明。フランクらは急行する。
だが、その途中、アルは通行人の1人がリアリーだと気づく。
2人は男を追跡。リアリーは建物の屋上に登り、屋根から屋根に飛び移って逃げる。
フランクも後を追う。雨樋が壊れたため、アルは登るのに一苦労だ。
リアリーは離れたビルへ飛び移る。だが、後を追うフランクは失敗。
ビルには到達するが、壁にしがみついた状態。今にも落ちそうだ。
その時、手をさしのべる男が。何と、それはリアリーだった。
手を出せと言われ、拒否するフランク。だが、何ともならず、結局手を出す。
リアリーの手をつかむと、今度は反対の手で銃を出す。
リアリーは撃てと言う。撃てば、おれを倒す事ができる。その代わり、お前は死ぬ。
お前にそこまで度胸があるか。
考えた末、断念するフランク。リアリーは、フランクをつかんだ手を振り、
彼をちょっと離れた所にあるベランダへ投げる。
その途端、隠れていたアルが、リアリーに銃を向ける。
彼は反対側のビルにいるのだが、もう逮捕した気だ。
だが、リアリーはすばやく銃を撃ち、アルを倒す。
このシーン、アルをたちまち殺害する手際の良さと、
同僚のアルが殺されてしまう無惨さの両方で、かなりショッキングだ。
ダーティハリーも再三相棒を失ったが、これほどの衝撃はなかった。

 リアリーが電話した部屋は捜索され、落ちていた紙片が見つかる。
一方、フランクは相棒の死に落ち込み、1人寂しくバスに。
そして、飲んでいると、そこへリアリーから電話が。
アルを殺したのは、自衛手段だと弁解。
だが、フランクに自分の身を犠牲にして、大統領を助ける度胸はない事がわかった。
あの時と一緒だ。また、大統領は死ぬのだ。
お前が、大統領の墓に祈る姿が見えると言うと、
フランクは、お前が撃たれるシーンが見えると言う。
お前が殺すのかと聞かれると、そうだと答える。
アルは大統領暗殺はゲームだと言う。人生に意味などない。あるのはゲームだけだ。
ミネアポリス出身の人物が死んだとしても、意味はない。
等と言われ、頭に来たフランクは自分から電話を切る。
フランクはリリーに、ロスで行われる、寄付者の歓迎パーティの護衛をさせるよう
ワッツに頼んでくれと言う。
これは君に近づくためではない。本当に奴を捕まえたいのだ。
リアリーは偽名で寄付し、このパーティにも招待されていた。
パーティが近づき、会場のホテル周辺では警戒が強まる。
周囲のポストは撤去され、マンホールは封印。
大統領の部屋は、壁までX線で調査される。
捜査員にはリアリーを含め、何人かの要注意人物の写真が配られるが、
リアリーは変装しているので、そのチェックを逃れてしまう。
過剰なフランクは、ホテルのボーイを要注意人物に似ていると、殴ったりする始末で、
抗議が入り、大統領補佐官は彼をはずすよう指示。
ワッツはフランクに異動を命じ、リリーも、我々を信頼しろと言う。

 パーティ当日。フランクは空港へ。
運転手が、行き先の電話番号をアルファベットにして覚えていた事から、
ホテルの部屋にあったメモが、電話番号だと気づく。
そして、電話してみると、それは銀行だった。
フランクは銀行へ急行。だが、リアリーの口座はない。
リアリーの人相を話すが、前任者は殺されていた。
フランクは、リアリーその犯人だと気づく。
最近口座を開いた人物をリストアップさせ、FAXするよう指示して
パーティ会場へ急行する。
一方、パーティ会場へ到着する人々。彼らは金属探知機を通過させられるが、
リアリーは銃弾をキーホルダーに隠し、ピストルはプラスチック製で見つからない。
大統領は、各支持者に握手して回る。リアリーの席は最前列だ。
彼はテーブルの下で、銃を組み立てる。
到着したフランクは、仲間からFAXを受け取る。
その中に、招待客と同じ名前を発見。奴が犯人だ。
ワッツもただならぬ雰囲気に、座席表を渡す。
必死に席を捜すフランク。奴は大統領の間近。あの目つきだ。
フランクはテーブルの上に乗り、リアリーの前へ飛びかかる。
銃弾が発射され、弾はフランクに命中。たちまち、場内は騒然とする。
よってきた男をリアリーは射殺。そして、フランクの銃を奪い、彼を人質に。
イーストウッドが人質にとられるなんて、これも予想しなかった事だ。
その間にシークレットサービスは、大統領を連れ出し、
あっという間に車に乗せ、ホテルから走り去る。逃げまどう人々。
リアリーはフランクを連れて展望エレベーターへ。
このあたりはあまりに急展開で、サスペンス迫力抜群。
鳥肌を通り越して、なぜか涙が出そうになる面白さだ。
リアリーはエレベーターを止め、照明の電球を割る。
身を犠牲にする度胸はあったなと言うリアリー。
だが、フランクは防弾チョッキを着ていた。
リアリーは汚い等と言うが、フランクにはゲームという意識はない。
狙撃手がエレベーターを狙うが、中は真っ暗で撃つ事はできない。
もうおしまいだと言うのは、リアリーも承知していた。
だが、あの世へ1人で行く気はない。友達を連れていくと言う。
友達ではない、撃つなら撃てと言うフランク。
リアリーに話しているかに聞こえたが、実は無線を通じて、リリーに話していた。
暗くて無理と言うリリー。横になり、かまわん。上を狙えと言うフランク。
意味不明の発言に、リアリーは無線で話している事に気づく。
その直後、狙撃手がエレベーターを撃ち、ガラスが割れる。2人は格闘に。
リアリーはエレベーターから飛び出して、宙ぶらりに。
ため息をつきながら、手を伸ばすフランク。お前を助けるのは本意ではないが。
だが、リアリーは自ら命を絶つように落下。命を落とす。
フランクはたちまちヒーローとなり、ワッツは自分の功績だと叫ぶ。
補佐官もほめるが、過剰にやりすぎましたと皮肉る。
フランクは引退。有名になりすぎ、護衛ができないと言うのが口実だ。
フランクはリリーを自分の家へ招く。帰宅したのは、事件後始めてだ。
留守番電話には、リアリーの言葉が。
彼は、今はおれも大統領も死んでいるはずだ。おれはお前の手で死んだだろうと言う。
おまえは友達だ等と言うのをほっといて、2人は外へ。
飛んでいる鳩を見て、茶色の鳩が先に飛ぶと言う。これはおれの勘だ。

 と言うわけで、シークレットサービスを主役にしたと言う
たぶん初の試みの映画だが、その仕事の紹介に終始する事はなく、
けっこう魅力的な悪役との対決を楽しむ事ができた。
イーストウッドのキャラは、やはり今までからは予想もつかない人間くささで、
不死身でない人物を演じている事は、彼だからこそ面白い。
見せ場としては、相棒アルを殺されたシーンと、自身が人質にとられたラスト。
どちらも、かなりの衝撃。悪役の殺しのプロも魅力的だ。
ただ、彼の電話が不気味なのだが、各回ごとに会話の内容がたいして変わらず
リリーとの恋愛も展開にとぼしく、ややイライラする所が。
もう少し短くすれば、正解だった気がする。
 

ウェズリー・スナイプス ザ・シューター(2007年米・英・ブルガリア)

ジェームズ・ダイアル 元CIA(ウエズリー・スナイプス)
ジェレミー・コリンズ ダイアルの元上司
テリー・ウインチェル ロンドンでダイアルと組む
ジャハール ダイアルがかつて取り逃がしたテロリスト
ウインザー警視正 英警察(チャールズ・ダンス)
アネット・バラード警部 英警察。警視正の娘
エミリー・デイ テリーの隣人の娘。両親がいない

 元CIAで今は牧場主のダイアルは、
元上司コリンズの依頼で、かつて取り逃がしたテロリストジャハール暗殺を請け負う。
彼は英国で逮捕されたが、かつて米国が支援した事を秘密にしなければならないのだ。
暗殺は成功するが、警察に相棒テリーが射殺され、ダイアルは彼の家に逃げ込む。
隣人エミリーは、ダイアルが逃亡者と気づきつつかくまう事に。
空港から脱出しようとしたダイアルは、
英警察ウインザー警視正に追い詰められるが、コリンズが警視正を射殺する。
警視正の娘であるアネット警部は、犯人としてダイアルを追跡する。
エミリーの協力で偽造屋へ行くが、密告でコリンズらが現れ身動きがとれない。
ダイアルはアネットに連絡。
暗殺がコリンズの指示である証拠を渡そうとするが、コリンズの襲撃を受ける。
コリンズを倒したダイアルをアネットは見逃し、
エミリーはダイアルの牧場を訪ねるのだった。

 と言うわけで、ウエズリーは暗殺者で、米国に不利な情報を持つテロリストを暗殺。
だが、そのために英国警察と、秘密を隠そうとする一味の双方に追われる展開に。
題名も似る「ザ・シューター 極大射程」に似た話だが、
あちらは一味が悪巧みしてたのに対し、
こちらは組織としてむしろ当たり前の動きで、こちらの方が好感が持てる。
そんな彼が、両親がいない少女にかくまわれるなんて、
レオンの裏返しみたいな設定も面白い。
ただ、英国警察とCIAの縄張り争いのあたりがこなれてない感じで、
状況はわかりづらい。敵の襲撃も、本当に執拗なのかピンと来ない。
最初テロリスト暗殺犯を追っていた女刑事は、途中で父を殺され、
その犯人が暗殺犯とは別だったと知ると、彼を見逃すなんて展開もおかしな感じ。
全体として、設定はいいのに物語がついてきてない感じかな。

TV放送 2008/07/25 WOWOW 2100-2238
 



ザ・シューター 極大射程」を見た。(2007年)

 マーク・ウォールバーグと言えば、かつてジョージ・クルーニの弟分だったが
都合によりオーシャンズ11に出られず、マット・デイモンに交替。
以来、何かと比較してしまう2人だが、
今回、マット・デイモンのボーン・アイデンティティの向こうを張るような
凄腕スナイパーを演じ、どうやら国家を相手に対決するような話らしく
これは見るしかないと思って見た。

ボブ・リー・スワガー 元海兵隊の天才的スナイパー
ドニー スワガーの相棒
アイザック大佐 謎の人物
大統領
エチオピア司教
市警警察官
ニック・メンフィス 新人FBI
サラ・フェン ドニーの未亡人
ローナ・ミトラ ニックの同僚
チャールズ・ミーチャム上院議員 黒幕
ロシア人スナイパー
銃の生き字引
司法長官

 アフリカ某国。天才的スナイパーのスワガー(マーク・ウォールバーグ)と
相棒のドニーは、静かにその時を待っていた。
米軍の車が通過するのをやり過ごし、
その追っ手である敵の車に乗った2人を、たった2発で始末。
作戦は無事成功したかに思えた。
しかし、やがて想定外の大軍が現れ、スワガーらを攻撃。
本部で指示していた上官は、彼らが境界を何キロも侵入しており
公式にはその存在を認められない事から、救援もせずに見殺しにする事に。
見殺しにされたと気づいたスワガーだが、やはり凄腕で敵のリーダーらを次々始末。
さらに想定外のヘリまで現れ攻撃を受け、ドニーが死ぬ。
相棒の死にショックを受けるスワガーだが、
ヘリのローターだけを狙い撃ち、見事墜落させる。

 それから3年後。スワガーは軍を辞め、山小屋で犬と暮らしていた。
事件の後、彼を見捨てた上官は変死し、スワガーが始末したのではと噂されている。
彼のもとを大佐と名乗る男(ダニー・グローバー)と手下が訪れる。
大佐はスワガーに、ある仕事を依頼する。それは大統領暗殺だと言う。
実は政府内部に大統領暗殺の動きがあり、極秘に捜査する必要があるのだ。
今後2週間で大統領が人前に出るのは3回。その際に暗殺が実行されるものと思われ、
そのタイミングと場所を、プロの目で見極めてほしいと言うのだ。
最初は断るスワガーだったが、「国のため」と言う言葉に弱く、結局受ける事に。
3つの都市を観察するが、暗殺の可能性があるのはフィラデルフィアだと断定。
演説会場を臨む建物からならば、狙撃が可能だ。
大佐は暗殺阻止のため人を手配するが、
一味を捕らえるため、暗殺寸前まで泳がせたい。
そのため、当日もスワガーに立ち会ってアドバイスしてほしいと言う。
スワガーはこれまた結局引き受ける事に。
FBIなどが配置される中、大統領とエチオピアの司教が演説会場に到着。
風はほぼ無風で、絶好の暗殺のチャンスだ。
スワガーは今こそ踏み込めと言うが、なぜか大佐らはまったく動かず
大統領は狙撃されてしまう。
周囲が騒然とする中、同席していた市警の警官がスワガーを撃つ。
格闘の末、スワガーは窓から飛び降りて退散。
一味は最初からスワガーを犯人に仕立てる気でいたのだ。
警官はスワガーを追跡。
FBIの新人ニックは、現場から少し離れた場所に配置されており
事態がいまいちつかめていなかった。
負傷したスワガーはニックを襲撃。「俺は犯人じゃない」と言い、まんまと車を奪う。
FBIや警察や大佐一味もスワガーを追跡。
洗車場に隠れたりした後、車を暴走させ、川を飛び込み姿を消す。
一方、FBIはまんまと犯人を取り逃がした事を失態とし、
新人ニックは現場からはずされ、電話番にされたりする。
彼は凶悪犯が逃げているという情報を知らされていなかったと、この措置に不満。
さらに犯人じゃないと言った事を上司に告げるが、取り合われず単身事件を追う事に。

 スワガーは相棒ドニーの未亡人サラの所へ逃げ込む。
看護士だと聞かされていたが、それはドニーの願望で実はそうではないと言う。
最初はスワガーの訪問に戸惑うが、結局かくまう事に。
ここでスワガーは、暗殺されたのが大統領ではなくエチオピアの司教の方だと知る。
サラはスワガーの指示で、薬品などを調達。弾を抜く事に成功する。
一方、いろんな捜査機関に顔が利く大佐一味は、スワガーを捜索。
新人FBIニックは独自に捜査し、不信感を強める。
無風などの好条件にもかかわらず、狙撃手は大統領をはずし、司教の方に当たった。
狙撃地点には銃器の台座らしき物の跡が。何者かが機械の性能で狙撃したらしい。
スワガーを撃った警官は、オズワルドのごとく何者かに殺され、
あたかも陰謀が闇に葬られているかのようだ。
ニックは同僚女性ローナの協力を得て、真相に近づきつつある。
大佐一味はニックをマークするように。
スワガーは一計を案じ、サラの協力を得てニックをおびき出す。
ただちにニックは大佐一味に捕まり、どこまで知っているか尋問を受けるハメに。
自白剤を打たれても何も言わないニックに、一味はまだ何も知らないと確信。
自殺したように見せるため、ギプスみたいな装置を取り付けられ
自分を撃つように仕向けられるが、
釣り人に扮していたスワガーは、凄腕で一味を次々射殺。
おびえるニックは、キミが犯人ではないとわかったと言い、スワガーは協力を求める。
このままではスワガーの仲間と思われ、身が危険だと、ニックは協力を承諾する。

 一方、大佐一味はスワガーの周辺を探り、サラの存在に行き着く。
一味はサラを捕らえる。
スワガーは真相を追って、銃の生き字引と言うべき老人に相談する。
スワガーが撃った弾を回収し、紙で包んで撃てば、新たな傷はつかず
あたかもスワガーが狙撃したかのように見えると言う。
それほどの凄腕のスナイパーで、現役と言えるのは1人ロシア人スナイパーだけだ。
スワガーは面識はなかったが、事件の際、大佐といた男が彼だと気づく。
大佐は黒幕である上院議員(ネッド・ビーティ)と相談。
40人の兵士を用意させ、総力でスワガーを始末する構えだ。
スワガーはロシア人スナイパーの居場所を突き止め、罠と知りつつ会う事に。
ニックに銃の手ほどきをし、手榴弾等を作って作戦を立てる。
見張りを倒し、スワガーは山小屋へ侵入。
ロシア人スナイパーと会い、黒幕が上院議員で、サラが捕らわれていると聞かされる。
大佐は巨大な力のために動く人物で、
アフリカでもパイプライン建設のため、反対する村を全滅させたと言う。
冒頭のシーンで、スワガーはその虐殺をした連中を逃がしていたのだと知る。
大佐や議員を殺しても巨悪はなくならないと言われるが、
一味の襲撃でロシア人スナイパーは殺される。
だが、ニックの協力と作戦のおかげで、
バッタバッタと倒され、ついには40人が全滅してしまう。

 大佐らはスワガーを甘く見ていたようだとやや焦る。
スワガーはロシア人スナイパーの会話を録音しており、
これが表に出れば大佐や議員も危ういと、サラとの交換取引をする事に。
雪山に大佐らをヘリで呼び出し、そこへスワガーが現れるが、
潜んでいた3人のスナイパーによって撃たれ倒れる。
予定通りだとほくそ笑む大佐らだが、今度は3人のスナイパーが次々と倒される。
さらに、サラを人質にしていた大佐の部下も倒される。
スワガーは別の場所に潜んでいて、スワガーだと思われたのはニックの扮装だった。
ニックもまた防弾対策をしていて無事だ。
焦る大佐らだが、スワガーが自ら呼んだと言う、軍だか警察だかのヘリが到着。
議員を撃つ気はないと言って逃がし、自らは逮捕され司法にゆだねると言う。
司法長官は関係者を集め審問会を行う事に。大佐やサラ、ニックも同席だ。
スワガーは自身の狙撃銃について、
事件後証拠品として誰も手を触れていない事を確認。
その上で、ニックにひそかに渡された弾をこめ、大佐を狙うが弾は出ない。
なぜならば、スワガーはいつもピンだか何かをはずして
作戦の時以外は、他人に撃てないようにしていたのだ。
すなわち、この銃で大統領を狙撃する事はできないと証明。
その上で、大佐によるアフリカ虐殺を訴える。
司法長官はゆゆしき問題と認めるが、ここは国際法廷ではないと大佐を行かせる事に。
失望するスワガーだが、司法長官は1人ごとのように
時には銃が必要なときもあると言う。
山荘でくつろぐ議員や大佐たち。奴らに手出しはできんと笑う。
議員は次の作戦があると大佐に指示。
しかし何者かが襲撃。見張りが次々と倒される。もちろんスワガーの仕業だ。
大佐もあっという間に倒され、おびえる議員らも撃たれる。
最後には山荘ごと爆破して立ち去るスワガーであった。

 と言うわけで、冒頭には敵2人を2発で倒したりヘリを撃墜したりの、
凄腕を見せる見せ場あり。
その後、ダニー・グローバー大佐に頼まれ、大統領暗殺を阻止する展開になるが
ダニー・グローバーが出てきた瞬間に、こいつが悪者だと感じてしまい
実は彼こそが暗殺を計画していて、スナイパーが利用されるという展開が予想され
実際その通りになるわけ。
そういう意味で、スナイパーが陰謀に巻き込まれるあたりの展開の面白さはいまいち。
要人暗殺ものもよくあるが、真犯人と思われ逃げ回るあたりの描写が面白い。
そして黒幕と言うべき大佐や議員と何回かに渡って対決し、
その都度凄腕の技を見せ、これがまた痛快。
難を言えば、雪山の対決あたりで終わっておけばよかったのだが
わざわざ司法にゆだねてみて、
結局最後には自分の判断で始末するあたりのまだるこしさ。
それまでの展開から言えば、大佐の方が議員よりも強敵のはずなので
一発で倒してしまうのではなく、
もう少し大変な相手を敵にしたと後悔させた方が面白かった。
あと、大統領暗殺の話が、アフリカでの虐殺に話がそれたのも惜しい感じ。
未亡人はなんかセクシー担当という雰囲気。
 

ザスーラ(2005年米)

ウォルター 兄(センターオブジアースの少年)
ダニー 弟
リサ 姉(クリステン・スチュワート)
宇宙飛行士
父 (ティム・ロビンズ)

 ケンカばかりしているウォルターとダニーの兄弟は、父の外出で留守番する事に。
部屋で寝ている姉リサは、兄弟の相手をする気がない。
地下室でザスーラと言うゲームを見つけたダニーは一人で遊んでみるが
ゲームの通りに家に流星群が降ってきて、家の中がめちゃくちゃに。
外を見ると、家が宇宙を飛んでいたのだ。
さらにゲームを進めると、冷凍冬眠と出て、リサが凍ってしまう。
どうやらゲームが現実になるらしく、ザスーラに着くまで続くらしい。
ゲームの通り、暴走したロボやゾーガンの宇宙船が攻撃してくる。
飛び込んできた宇宙飛行士は、ケンカする兄弟に協力しろと説得。
15年前にゲームをした飛行士は、弟に消えてほしいと願ったため、
実際に消えてしまい、以来後悔していたのだ。
冷凍が解けたリサも合流するが、事情が分からなくて大騒ぎ。
ゲーム盤がゾーガンの宇宙船に入ってしまい、取り戻すためダニーが向かう事に。
ワニのような宇宙人に襲われるが、何とかゲーム盤を取り戻して帰還。
宇宙人は家にも侵入するが、再プログラムしたロボが倒す。
流れ星に願いがかけられるウォルターは、飛行士の弟が戻るように願う。
すると現れたのはもう一人のダニーだった。飛行士はウォルター自身だったのだ。
弟の面倒を頼むと言って飛行士は消え、ゲームを続ける事に。
ゴールへ到着するが、ザスーラとはブラックホールの事で、家ごと吸い込まれる。
元の世界に戻った兄弟は、ゲームを通じて絆を感じるようになったのだった。

 と言うわけで、ゲームが現実となるジュマンジと言う映画があったが、
本作は同じ原作者で宇宙に出てしまう話。
ロビン・ウィリアムズに当たる人物(ゲームから出られないまま大人になった)
も出てきて、「ザ・焼き直し」と言う感じ。
冒頭で、主役の兄弟がケンカばかりしてる事がわかり、
作品を通じて仲良くなるんだなと、ラストが見えてしまう。
兄はセンターオブジアースの少年で、
途中まで事態に気付いてなかった姉がクリステン・スチュアート。
いずれも幼い頃の出演作。
姉の「気付いてない」感じが面白かったが、
途中から一緒に冒険するようになるとそれもなくなる。
生還した際には、姉の安否確認もされなかったし。。

TV放送 2007/10/14 WOWOW 0514-0655
 

ザ・スカルズ/髑髏の誓い(2000年アメリカ)

 ボート競技で優勝の立役者となったマクナマラは、
選ばれた学生だけが入れると言う秘密結社スカルズに選ばれる。
ケレブ(ポール・ウォーカー)と共に試験に臨み、時計台の飾りを盗む。
2人が合格し、コンビを組まされる事に。
ケレブの父マンドレーク判事(クレイグ・T・ネルソン)もまたメンバーだ。
記者志望の友人ウイルは、スカルズの秘密を探ろうと、ケレブの規約集を盗み出す。
翌日ウイルの首吊り死体が見つかり、マクナマラはケレブが殺したと疑う。
ケレブはもみ合って死なせたと認め、判事は秘密にするよう指示する。
マクナマラらは密かに仲間と、現場を撮影したビデオテープを回収。
そこにはケレブが現場を去った後、実はウイルは生きていて、
結社の事務局長ロンバートらがとどめを刺すのが写されていた。
マクナマラは警察へ行くが、スパロー刑事もグルで、病院送りにされてしまう。
マクナマラの恋人クロエは、ケレブに迫るが命を狙われ、
結社の議員エイムズ(ウイリアム・ピーターセン)に助けられる。
エイムズは病院で薬を投与されていたマクナマラを救出。
一味に追われるが、実はエイムズの仲間だったスパローに助けられる。
エイムズの助言で、マクナマラはケレブに決闘を申し込む事に。
自責の念にかられるケレブは撃てず、判事がマクナマラを撃とうとするが、
ケレブが判事を撃ち、自殺しようとするのをマクナマラが止める。
判事は失脚し、エイムズが議長に。マクナマラは補佐を求められるが、
危険を顧みずに脱会する事を選ぶ。

 と言うわけで、ポール・ウォーカー主演の映画と思って見るが、彼は脇役。
怪しげな結社の話だが、その目的はよくわからず、
どうして犯罪まがいの行為をしてまで維持しようとするのかわからず。
最初の内はつまらなそうだったが、
ルークが命を狙われるようになってからはボチボチ面白い。
ウイリアム・ピーターセンはCSIの印象があり、
悪役ではないと思えば案の定その通り。
ポール・ウォーカーは最後死んでも良さそうだが、死なないあたりに安易さを感じる。

TV放送 2003/12/10 BS05 1500-1654
 

ザ・スタンド」(94)を見た。

 夏休みを締めくくる最後の1本は、
ジョン・マクティアナン監督の「ザ・スタンド」だ。
スタンドと言っても、ガソリンスタンドの話や、電気スタンドの話ではない。
実際の所、この邦題の意味は不明だ。
マクティアナンが、現在最も旬な監督であると言う事は、「氷の微笑」で述べたが
「プレデター」「ダイハード」「レッドオクトーバーを追え!」と
すべてがシリーズ化されたヒット作。中でも後ろの2作は、あっと驚く傑作だ。
今回の主役は、再びショーン・コネリー。
と言うわけで、この組み合わせだけで、必見なわけだ。
ところが、モタモタしていたら、今日限りとなってしまった。
「エイリアン3」等の登場で、別の劇場で上映する予定もないみたいだが、
これはどういう事か。ひょっとして、無茶苦茶つまらないのでは?
今までは、必ず「機関銃の出てくる映画」だったマクティアナンだが、
今回はそういうのはまったくない。今回の題材は、環境破壊だ。
環境破壊と言われても、オゾン層の破壊とか、そんなのしか思い浮かばない。
だが、ジャングルを舞台にしたこの映画の撮影で、
「プレデター」のロケ地を調査すると、そのジャングルがもうない事が判明した。
あれから5年しかたっていないのにだ。
ジャングルと言われると、荒廃した土地と言うようなイメージがあり、
放っておくとジャングルになってしまうかに思えるが、
ジャングルがなくなるとはどういう事か?
ひょっとして、我々は環境破壊に無茶苦茶うといのではないか。
等々と言う使命感があったと言うよりは、マクティアナンならきっとと思って見た。

 とある財団から、レイ・クライン博士(ロレイン・ブラッコと言う知らない奴)
と言う女性が、ジャングルへ派遣された。
南米か、アフリカか、よくわからないが、多分南米だと勝手に思った。
彼女が派遣されたのは、ロバート・キャンベル博士(ショーン・コネリー)が
妻と助手を失って以来、連絡不通となり、報告を送ってこなかったが、
3年ぶりに連絡し、分析機と助手を送れと言ってきたのだ。
妻を失ったのは、死亡か離婚かよくわからないが、
ひょっとしたら、映画で言っていたかも。
ジャングルの広大な風景が見せられ、今までビルや潜水艦を迫力で見せた監督が
今度はジャングルをど迫力で見せた。
(迫力で見せたのはカメラマンかも知れないが、カメラマンは毎回違うようだ)
こればっかりは、劇場でなければ味わえないと言う感じ。
映画は基本的に、劇場で見るように作られているのだ。
途中で話のできるガイドは去り、後は何言ってるのかわからん現地人と2人だ。
ちなみに、レイは女性だが、ジャングルの変な生き物も平気。(蛇以外は)
ズブヌレとかになって、カヌーは目的地へ到着。
現地人はどこかへ消えてしまい、真っ暗な中に残されるレイ。
気づくと、近くに半裸の部族がいて、(ちょっと見には怪しげな)
何やら祭をやっている。
変な仮装をしたキャンベルが現れ、レイが派遣されたと聞くが、
泥酔したキャンベルは、取り合おうとしない。
そして、マスクももたずに着た事に怒る。
研究者の持ち込んだ単なる風邪等で全滅した種族が、いくつもあるからだ。

 翌朝、目覚めたレイは、風呂等を希望。
キャンベルは、酔いがさめても帰すつもりなので、その必要はないと言う。
彼が希望した助手は、シーラブ博士等で、男性を希望していたのだ。
だが、レイは何だか難しい賞を2回も受賞しており、シーラブらよりも上なのだ。
彼女はキャンベルが持ってこさせた荷物が、ゴルフボールとわかり、ショック。
彼はキャディが欲しかっただけなのか?
全然取り合わないキャンベルに、レイは彼を帰還させるよう進言すると言う。
キャンベルは、自分を守ってくれる人物の心当たりがあったが、
レイが昨年後任になっていたのだ。
そのため、ようやく、キャンベルは研究の内容を見せる。
彼はとある植物の成分を分析していた。その成分のほとんどは平凡なものだ。
だが、1つだけ見慣れない成分がある。
ある原住民の女性が、喉に腫れ物ができた。
病院で治療したが、腫れ物はますます大きくなっていた。
キャンベルは彼女に、この成分を投与した。すると、腫れはすっかり引いたのだ。
また、ある時は腹痛の子供に投与したところ、腹痛が直ったと言う。
もともと、ジャングルでの研究に乗り気ではないレイは、
できるだけ早く帰りたい意志もあり、キャンベルがとどまるための創作とも考える。
とりあえず、キャンベルの指示で、レイはモルモットにこの薬を投与し実験。
(キャンベルは気丈なレイを、その出身地から、ミス・ブロンクスと呼ぶ)
その間、キャンベルはジャングルに向かってゴルフ。
ボールを拾ってきた子供に、お菓子を与えるのだが、これが蟻の入った砂糖だ。

 実験を続け、レイは大変な事に気づいた。この問題の成分は、癌に効果があるのだ。
もちろん、キャンベルはその事を知っていた。
そもそも、この地の研究を開始したのは、この部族に癌の者がいないからだ。
そして、彼らがタバコにしたりして、接種しているある花に注目した。
この花は高い木の上にあり、この地にしか存在しないのだ。
だが、薬ができたのは1回目だけだった。
同じ製法で何度も作り直したが、効果が出ないのだ。
レイはこれを知り、愕然とした。これは偉大な研究だ。
ただちに研究所へ持ち帰り、徹底的に調査しよう。
だが、キャンベルは、この花が他の地では生息しない事等を口実に抵抗。
ただの解毒剤を発見したために、道路が引かれ、絶滅した部族もある。
キャンベルはレイを連れてジャングルへ。(どこでもジャングルか)
あちこちにロープが張られ、フックとかをかけると、どういう仕組みか知らないが、
楽に上に上がったり、横へ移動できるようになっているのだ。
そこで広大な風景を見たレイは、しばらくとどまる事を約束。
だが、遠方に煙が。キャンベルによれば、近づいている道路工事の現場だと言う。
そして、伐採が続いたため、雨量が減り、川が干上がってきた事も話す。

 レイは人手が足らないため、応援を呼ぶ事を考える。
だが、キャンベルはそれにも反対し、原住民に協力させる事にする。
問題の花を採集し、成分を抽出。そして分析するのだ。
だが、原住民は花に蟻がたかっていても平気なので、レイはまいってしまう。
原住民は、レイがなぜ結婚していないのか不思議がる。
彼女は大富豪の息子と結婚の予定があるのだが、仕事の関係でうまくいかないのだ。
何度も実験を続けるが、問題の成分はできない。
製法に狂いはないか?試験管に何かついていたのでは?可能性は無限にある。
キャンベルは、かつてこの花で何人かの病気を直し、
部族の魔術師(原題のメディシンマン)を追い出す羽目になった事があった。
レイは、この魔術師が何かを知ってるのではと考える。
だが、キャンベルはかつて彼に尋ねた事があり、彼は答えなかった。
なぜかキャンベルは魔術師に会う事に消極的だ。
そんな時、ある少年が病気に倒れた。のどに腫瘍があり、窒息の危険もある。
キャンベルはオリジナルの薬の使用を考えるが、そんな事をしたらなくなってしまう。
レイは何とか数日のうちに研究しようと提案。
だが、少年の父は、少年を部落を出ていった魔術師の所へ連れていってしまった。

 キャンベルとレイらは、魔術師の所へ向かう事に。
けわしい道を越えるうちに、レイに頭痛が起きる。
そこで、キャンベルはヨコと言う薬を与える。
これには、麻薬効果があるようで、途端にレイは陽気になってはしゃぎだす。
ヨコを商品として販売する事や、CMの文句等を考える。
そんな事をしているうちに、レイは足を踏み外して谷底に転落。
平気平気と言うレイだが、ふと横を見ると、
彼女は、断崖の上の木に引っかかっているだけだった。途端に狂乱するレイ。
ロープを投げるが手を放す事ができず、しかたなくキャンベルが行く。
キャンベルとレイは、2人ともロープで下へ降りる事になるが、
ロープの長さはそんなに長くない。途中でロープを切って下の池へ飛び込む。
わめいていたレイだが、夜になると今度は酒を飲んで大騒ぎ。
以前はいやがっていた、原住民が唾液で作る酒で、クセになるかも等と言う。
その夜、誰かがレイの顔に何かする夢を見る。
翌朝、気がつくと彼女の顔には入れ墨がされていた。夢ではなかったのだ。
現れる魔術師。再び決闘する事になる。
キャンベルはわざと負け、以前にもらった杖を返す計画だ。
だが、結局勝ち負けはよくわからず、
魔術師は「愚か者め。空の花に薬はない。虫の巣に薬はある」と言って去る。
そして、少年が返される。

 その夜、少年を助けるための儀式が。
考えた末、レイは残された薬を彼に投与。彼の病気は直る。
ジャングルにレイの上司たちが現れる。道路建設が間近なため、
24時間以内に薬ができなければ、部族はどかされる事となるのだ。
レイとキャンベルは再び研究を。その時、キャンベルは愕然とする。
基準値を表示するための砂糖水に、問題の成分が表示されていたのだ。
砂糖を調べると、あの蟻が。花ではなく、蟻に成分があったのだ。
(花に蟻がたかっていた時から、蟻は怪しかった。魔術師の言葉で気づいていいはず)
キャンベルは迫りくる工事の連中を止めに走る。
だが、そんな事を聞く連中ではなく、殴られる羽目に。
その時に、暴走したブルトーザーが火の中に入り、爆発。あたりが火の海となる。

 すべてが燃えてしまった。部落も、小屋も、研究資料も。
だが、蟻の巣さえ見つければ、研究は再開できる。
部族は移動を拒否するが、いずれは出ていかなくてはならない。
魔術師が、新たな住み場所を見つけ、そこへ移動する事となる。
レイの上司は、レイの代わりにシーラブ博士をよこす事を約束。
魔術師は、焼け跡から見つけたゴルフクラブをレイに渡す。
レイは、魔術師の言葉を伝えにキャンベルの所へ。
魔術師はキャンベルについてきていいと言っている。そして、クラブの事を杖だとも。
あなたの希望するシーラブ博士が来るわと言うレイ。
ややくさい感もあるが、こうなったら、キャンベルの言う事は1つしかない。
「いや……。シーラブは第2候補だ。
それに、大富豪の息子は、顔に入れ墨のある女とは結婚すまい」
結局、レイとキャンベルは部族と共に移動。レイもすっかりとけ込んでいた。

 というわけで、環境破壊を題材に、どうやって娯楽作にするかと思ったが、
なるほど、これはよくできている。
癌の特効薬と言うのが、(いずれできるのだろうけど)バカバカしい感はあるが、
それに伴って、開発で絶滅した部族の話が出てくる。風邪で絶滅した部族も。
道路工事のために、部族をどけてしまう。こうしてジャングルが消えていくのか。
結局の所、自然の価値は自然と共に生活しなければ、わからないと言う事か。
木の上をロープで移動するシーンも面白い。広大なジャングルの風景も……。
ショーン・コネリーが毎度のカリスマ的役柄で、
彼とケンカがちの女性が最後に恋仲にと言うのは、月並みだが、なかなかいい。
題材が題材なだけに、無茶苦茶面白いというわけにはいかないが、
非常によくできていると言えよう。
 

ザ・スナイパー(2005年米独アイルランド)

ジュリアン・ノーブル 自称殺し屋(ピアース・ブロスナン)
ダニー 会社員
ビーン ダニーの妻

 会社員ダニーは出張で訪れたメキシコで、ジュリアンと言う男と知り合う。
彼は殺し屋だと言うが、冗談か真実かわからない。
だが、暗殺に協力して、つまずいたフリを依頼されると、気味が悪くなり断る。
 それから数ヶ月後。ダニーの家にジュリアンが現れる。
妻ビーンは、ジュリアンの殺し屋の話に興味深げな様子。
だがジュリアンは神経が参り、暗殺の仕事ができないでいると言う。
再び暗殺の協力を求められ、受けてしまうダニー。
競馬場で騒ぎを起こし、お膳立てをするが、やはりジュリアンは撃てないでいた。
仕方なくダニーが励まし、何とか仕事を成し遂げる。
実はあの時、ダニーは仕事が行き詰まり、
ジュリアンに競合者を始末してもらった借りがあったのだ。
一方ジュリアンも暗殺の依頼を受けず、引退のため依頼人を始末したと告白。
ダニー夫婦にギリシャ行のチケットを贈って去るのだった。

 と言うわけで、ピアース・ブロスナンが出てて、スナイパーなんて題名だが、
原題はマタドール(闘牛士)。主役でもない。
平凡なサラリーマンダニーが、ブロスナンの殺し屋に振り回される話だ。
ブロスナンは殺し屋と称するが、ダニーには本当の話か、冗談かよくわからない。
だがブロスナンには好感を持ち、スランプの彼を手助けまでしてしまうと言う話。
殺しのシーンとかは一切なく、緊迫感もなく、
ほのぼのさせたり、コメディと言うほど笑わせる訳でもない。

TV放送 2011/11/04 WOWOW 2000-2337
 

サスペリア(77)

監督 ダリオ・アルジェント

 スージー(ジェシカ・ハーパー)は、バレーのためドイツのフリーバーグ学院へ。
嵐の夜に、狂乱して飛び出すパットを目撃。彼女は翌日惨死体で見つかる。
気分が悪くなったスージーは、入寮されられ、医師に食事を指示される。
建物にウジが大量発生。同室のサラは旅行中の校長のうめき声がすると言う。
盲目のダニエルは学園を追い出され、盲導犬に殺される。
サラは奇妙な声に脅え、逃げ惑い、奇妙な部屋で刺殺される。
スージーは精神医に相談。学園の創立者エレナが魔女で1905年焼死したと知る。
睡眠薬を飲まされていると考え、食事を避けたスージーは、夜教師たちの足音を聞く。
教師たちの集会所をつきとめ、140年生きていたと言うエレナを発見。
透明だが雷に浮かぶ姿を刺殺すると、屋敷は崩壊。スージーは脱出する。

 と言うわけで、ホラー映画ブーム時の1作。
惨殺の手口を評判にしたが、物語はずいぶん幼稚。
教師タナー役にアリバ・バリ。もちろん魔女一味。音楽はゴブリン。

TV放送 94/08/30 04CH 02:10-04:07
 

さすらいのガンマン(1966年伊)

ジョー 先住民(バート・レイノルズ)
ダンカン 盗賊のリーダー
神父 (フェルナンド・レイ)

 先住民のジョーは、ダンカン率いる盗賊団に家族を殺される。
ダンカンは先住民を襲うのをやめて、銀行や列車を襲う事に。
ジョーは保安官と称して一味と戦う。
女を人質にとられて捕まるが、町人が救出。
ジョーは妻の仇であるダンカン一味を襲撃し、全滅させるのだった。

 と言う訳で、バート・レイノルズによる西部劇。バートの初期の作品。
家族を盗賊団に殺された先住民バートが復讐すると言う訳。
町の人は盗賊に困っていて、バートを頼りにしたりするので、
先住民だからと言う点はあまり生かされてない。

TV放送 2016/03/09 ムービープラス 0700-0832
 

重犯罪捜査班ザ・セブン・アップス(73)

 ニューヨーク。違法すれすれの捜査をするセブン・アップス。
ギャングの大物が次々誘拐され、身代金を要求される。
警察の仕業と誤解したギャングは、張り込みのアンセルを射殺。
バディ(ロイ・シャイダー)が殺し屋を追跡するが、逃がしてしまう。
情報屋ビトー(トニーロ・ビアンコ)に調べさせた相手が誘拐されたと気づき、
逮捕したトレダノ釈放の情報を流し、現れた殺し屋を射殺。
家族のためにやったと言うビトーだが、ギャングに始末されるのは時間の問題だった。

 と言うわけで、「フレンチ・コネクション」の製作者が監督し、
出演者2名が出ている姉妹版的作品。実話が題材と言う。
でも、前半は思わせぶるだけで意味がわからず、全体的に面白味に欠ける。

TV放送 93/04/15 BS05 22:00-23:50
 

ザ・セル(2000年アメリカ)

 キャサリン(ジェニファー・ロペス)は、特殊な設備を利用して、
意識の戻らない少年の夢に入りこむ治療法を研究していた。
なかなか効果が出ず、逆に少年を自分に入らせてはと主張していた。
7人の女性を溺死させた連続殺人が発生。さらに犯人はジュリアという女性を誘拐。
刑事ピーター(ビンス・ボーン)は、カールが犯人だと断定。
拘束するが、分裂症が急速に進行し、夢を見ている状態が続く。
ジュリアの居場所は彼しか知らず、聞き出す事が急務だ。
そこで、キャサリンらの研究を利用して聞き出す事に。しかし通常半年はかかる。
キャサリンはカールの夢の中へ。そこでは彼は少年で、歪んだ世界を逃げ回る。
キャサリンに関心を持っている様子だ。彼は母親に捨てられ、父は彼を折檻する。
キャサリンは夢の世界で迷子になり、このままでは危険な状態だ。
意を決してピーターも世界に入る事に。男がピーターを刺すが、これは現実ではない。
何かの箱にカーバーの文字が。監禁場所にはカーバー工業の機械があり、
現実に戻ったピーターは、機械を買った相手を捜す事に。
一方、キャサリンは再び夢へ。今度はキャサリンの夢へ少年を入れる。
桜が舞うおだやかな世界に、カール少年は鳥を助けようとして父に暴力をふるわれ、
それで殺害したと話す。分身である男が襲うが、キャサリンが刀で刺す。
ピーターは監禁されていたジュリアを見つけて救出。溺死寸前だった。
カールは夢の世界でおぼれて、やがて息絶える。

 と言うわけで、ジェニファー・ロペスがきれいだと言うから見たが
冒頭の幻想的なシーンに続いて、かなり猟奇的な犯人の描写で
見る映画を誤ったかととまどわされる。
その後ようやく物語の展開が見えてくると、
分裂症の人の意識の描写というのが面白い。
かつて「白い恐怖」なんかで夢分析とかもあったが、
あまりに明瞭なので、ちょっと違和感を覚えたものだ。
むしろこの映画のように、混沌としている方がリアル。
その分、それぞれの描写に、どんな意味があるかはよくわからず。
それにひきかえ、ジェニファー・ロペスの意識の中は、
桜とかが咲いていて笑ってしまう。
すごく穏やかだと言う事か。お坊さんじゃあるまいし。

TV放送 2002/02/03 BS05 2200-2355
 

ザ・センチネル/陰謀の星条旗(2006年米)

ピート・ギャリソン 護衛官(マイケル・ダグラス)
ディブ・ブレンキンリッジ ピートの同僚(キーファー・サザーランド)
バレンタイン大統領 (俺がハマーだのハマー)
サラ・バレンタイン 大統領夫人(キム・ベーシンガー)
マリン ピートの教え子
モントローズ 上司

 レーガン大統領を助けた護衛官ピートは、
今はバレンタイン大統領夫人サラの護衛に就いている。
 同じく護衛官のデイブは、同僚メイウェザーが殺された事件を調査。
大統領暗殺計画が存在するらしく、職員が荷担しているらしい。
その為、全員を嘘発見器にかける事に。
 実はサラと不倫関係にあるピートは、取り調べに動揺してしまう。
ピートは不倫の情報を握る情報屋と接触するが、何者かの襲撃を受けて退散。
過去に因縁のあるデイブは、ピートが計画に関与していると断定。
ピートを追い詰めるが、撃つ事が出来ずに逃がしてしまう。
 メイウェザーの家を調べたピートは一味を発見。
G8会議に出席する大統領を襲撃する気らしい。
サラから不倫関係を告白されたデイブは、ピートに協力する事に。
一味はKGBの残党で、ピートを陥れたのだ。
嘘発見器にかかっていない、上司モントローズが怪しい。
メイウェザーは、モントローズの通話記録を調べて始末されたのだ。
ピートらは会議場へ急行。
撃ち合いになり、一味はサラを人質にとるが、ピートが射殺する。
 その後、ピートは退職し、アカデミーで後進の指導をする事となるのだった。

 と言うわけで、マイケル・ダグラスが、
老いてやや無理のあるシークレットサービス役を演ずる。
彼は大統領夫人キム・ベーシンガーと浮気していて、
大統領暗殺計画の捜査で、ウソ発見機に反応。容疑者として逃げ回る羽目に。
彼を追うのが同僚のジャック・バウアーことキーファー・サザーランド。
マイケル対キーファーと言う図式だが、実際はマイケルメインで描かれていて、
キーファーの追跡ぶりはちょっと詰めが甘い感じ。
しかも、割に早い段階でマイケルが真犯人ではないと確信し、以後は協力する始末。
キム・ベーシンガーとの話は、マイケルを窮地に陥れる為の小道具程度。
ところで、大統領に見覚えがあって、
大統領役の多いブルース・グリーンウッドかと思ったら、
俺がハマーだのハマー役の人だった。大丈夫、理屈じゃないんです。

TV放送 2007/11/23 WOWOW 2214-0002
 

ザ・ソルジャー(82)

監督 ジェームズ・グリッケンハウス

 老婆が車にはねられ、通行人が歩み寄るが、ソルジャー(ケン・ワール)らが射殺。
実は彼らは、外交官襲撃をもくろむKGBのスパイだったのだ。
ソルジャーは、CIA長官直属の特殊部隊のリーダーだ。
米国の核燃料輸送車が襲撃され、サウジアラビア、ガワル油田に爆弾がセットされる。
一味はイスラエルに、ヨルダン川西側より撤退せよと要求。
万一核爆弾が爆発した場合、西側は300年間原油供給が50%削減してしまう。
米国大統領の指示で、CIA長官はソルジャーを起用。
彼はスキー場で、KGBのトラジャ(クラウス・キンスキー)に会うが、
ケーブルカーに閉じこめられ、バズーカで攻撃。間一髪飛び降りスキーで逃走。
西ベルリン米領事館に忍び込み、CIA長官に連絡するが、長官の部屋が爆発。
警備員が来たため、イスラエル領事館へ逃げ込む。
彼はモサッドと協力し、作戦決行する事に。
ソルジャーのメンバーは、ミサイル基地に侵入。ミサイル発射準備をする。
米大統領は時間切れのため、イスラエル攻撃を決断。
ソルジャーは、ポルシェでベルリンの壁を飛び越し、ICBMを発射すると脅迫。
KGBは油田から爆弾を撤去する。

 というわけで、冒頭にケネディ、ニクソン、ホメイニ、ワレサらの映像が出てくるが
特に政治的に東西関係を安定させるための組織とかと言う、
実行力のある連中には見えなかった。
外交官襲撃を阻止するシーンも、ただ機関銃を撃っているだけだし。
正体不明で、大統領も知らないので、米国にも追われると言う展開はまあまあだが、
ただ1つの基地を乗っ取って、ICBMで脅迫するという安易な作戦はいただけない。
ポルシェで飛び越す強引さも×だ。いきなり射殺されたらどうする。
KGBも、いきなりソルジャーを襲わなければ、正体はばれなかったのに。
他のメンバーが、(ソルジャー自身も)たいして優秀に見えない。
大統領の副官に「アマデウス」等のジェフリー・ジョーンズだと思う。

TV放送 92/03/18 08CH 03:05-04:49
 

ザ・ターゲット(96)

監督 ジョージ・P・コストマス

 大統領特別補佐官ボビー(チャーリー・シーン)は、
ポチェンコ教授から政府内の恐ろしい陰謀を聞くが、教授は何者かに殺される。
記者アマンダ(リンダ・ハミルトン)と陰謀を調べるが、何者かに命を狙われる。
情報は筒抜けで誰も信用できず、手配はされておらずホワイトハウスへ侵入。
端末を操作すると、信頼した首席補佐官ジェイク(ドナルド・サザーランド)が
データを流出させていると判明。彼は将軍らと密会。
大統領暗殺を計画していたと知る。児童福祉フェアでリモコンで襲撃。
ボビーはリモコンを破壊し殺し屋を倒し、ジェイクは自殺する。

 と言うわけで、割と豪華な出演陣による陰謀もので期待されたが
話の方はどこかで聞いた感じで、予想通りサザーランドが黒幕。
殺し屋も怖そうだが、意外に情けないやつだしちょっと拍子抜け。

TV放送 98/06/20 BS05 20:00-21:57
 

ザ・ダイバー(2000年米)

 43年。黒人が差別されている時代。
小作人の息子カール(キューバ・グッディングJr)は、海軍に入る事に。
米艦ホイストでコックになるが、差別されるのに抵抗。
泳ぎが得意なので、潜水任務の隊に異動となる。
潜水の第一人者サンデー(ロバート・デニーロ)は命令無視で教官に回される。
サンデーはカールを相手にしないが、結局隊に入れる事に。
だが、テストの成績が悪くて苦戦。図書館で知り合ったジョーの協力で猛勉強。
潜水作業をする仲間が事故を起こし、カールが救出。
カールを認めたくないサンデーは、息を止める競争を持ちかけるが敗れる。
しかし、上官パピー(ハル・ホルブルック)は黒人ダイバーを認めようとせず、
卒業試験で装備に細工させる。だが苦戦の末カールは作業を終えて無事卒業する。
サンデーはこの一件でクビになり、二等曹長に降格に。
沈没事故が発生し、カールが引き上げに成功する。だがロープで足を切断するハメに。
復帰は無理と言われるが、カールは特務曹長になる事を希望。
退役させられそうになるが、サンデーもかけつけ、聴聞会で対決する事に。
軍は聴聞会でサンデーもろとも退役させる考えだ。
復帰可能ならば、130キロの潜水服を着て歩けと求められ、
苦戦するが12歩歩いてみせ、カールは復帰が認められる。
彼は2年間マスターダイバーを勤め、9年間現役続けた。

 と言うわけで、新旧アカデミー賞受賞者キューバ・グッディングJr、
ロバート・デニーロ、そしてシャーリーズ・セロンなんて面々の話だが、
何か固そうで、後回しにしていたがようやく見る。
物語はキューバ・グッディングJr扮する潜りが得意な青年が、
軍のダイバーとなる話だが、そこにはまず黒人に対する差別が。
しかし、どの程度黒人が差別されている時代なのか描かれていないので、
なかなかピンと来ない。
後半は英雄となった彼が、何とか現役復帰できないか奮戦する話だが
デニーロと組んで体育会系頑張りで達成するあたりは、まあありきたりかも。
デビッド・キースとかパワーズ・ブースなんて悪役風の人が
チョイ役のいい人で出てくるのが面白い。
シャーリーズ・セロンはこれまた何だかピンと来ない役柄。デニーロの妻役。
潜水の隊の大佐がパワーズ・ブース。艦長がデビッド・キース。

TV放送 2002/11/10 BS05 2000-2225
 

ザ・タウン(2010年米)

ダグ 強盗団のリーダー(ベン・アフレック)
クレア 銀行の支店長
デズモント 強盗団のメンバー
ジェム 強盗団のメンバー
クリスタ ダグの幼なじみ
ラスティ 強盗団の雇い主
ファーギー 強盗団の雇い主
ダグの父 囚人(クリス・クーパー)

 ボストン郊外には、銀行強盗を職業とする連中がいる。
ダグはそんなチームのリーダーで、彼の作戦で見事現金を奪う事に成功。
だが、人質にとった支店長クレアが、近所の住人と気付き、
正体がばれたのではと心配する。
ダグはクレアに接近。正体がばれていないとわかり、次第に親密になる。
FBIは、犯人が配電盤に詳しい事からデズモントに注目。
彼の仲間で、父親が警備員殺しで逮捕されたダグがリーダーと考える。
次の輸送車襲撃も成功。FBIはダグを拘束するが、証拠はなく釈放せざるをえない。
ダグは足を洗い町を出ると言うが、雇い主ラスティらはそれを許さない。
家を飛び出し町を出たと信じていた母も、実はヘロイン漬けで自殺した。
ここはそういう町なのだ。クレアはダグの素性を聞き、会うのを拒むように。
幼なじみで、実はダグの子供と暮らすクリスタは、
ダグとクレアの関係に怒り、FBIに情報を流す。
野球場を襲撃し金を奪うが、待ち伏せにあいジェムらがやられる。
警官に扮して退散したダグは、ラスティらを始末。
君なら有効に使えるとクレアに金を渡し、町を出るのだった。

 と言うわけで最近見なかったベン・アフレックが監督主演で評判が良いと言う作品。
ベンは柄の悪い地区に住み、銀行強盗を職業とするチームのリーダー。
ある日の強盗で、覆面をしたものの、女性支店長に正体がばれたかもと心配に。
そこで彼女に接近。正体がばれてないとわかり彼女と親密に。
メンバーはその関係を快く思わず、ベンが町を出る事も許さないと言う、
なんて人間模様が展開。
下町の若者たちを描いた作品はいくらもあるが、とりとめもなく描くのではなく、
出演者の中で唯一馴染みのあるベンを中心にしていて彼に感情移入しやすい。
ひょんな事から困った状況に追い込まれるあたりはヒッチコックタッチ。
銀行強盗のシーンを緊迫感で描くクライムサスペンス味もある。
ごった煮と言うか、いろんな映画のええとこどりになってて、面白く見れた。
最後に安易にヒロインとひっついたりしないあたりも好感が持てる。

機内上映
 

サタデーナイト・フィーバー(77)

 監督 ジョン・バダム

 街の雑貨屋で働くトニー(ジョン・トラボルタ)は、
失業した両親のもとで気ままに生活している。
だが、土曜の夜になると、ディスコ「2001年オデッセイ」の帝王で
女性たちから言い寄ってくる。
近くディスココンテストがあって、
昨年の優勝者であるトニーは、昨年のパートナーであるアンネットと練習するが、
どうもしっくりこない。
その代わりに、ディスコで見かけた女性ステファニーが気になる。
トニーは何とかステファニーとパートナーとなる約束をする。彼女は年上で会社員。
パートナーにはなったものの、その日暮らしのトニーの事を感心しない。
一家の自慢だった聖職者の兄が、突然聖職をやめて戻ってきた。
兄は気ままに生きるトニーをうらやましく思う。
トニーの仲間の1人は、彼女を妊娠させてしまって困っている。
アンネットは何とかトニーの気を引こうとするが、トニーにはその気がない。
元恋人の事でトニーとステファニーはケンカするが、仲直り。
トニーの一味は、仲間を襲ったグループを襲撃するが
別のグループかも知れない可能性が出てきた。
コンテストでトニーたちはいいダンスをするが、
プエルトリコ人グループには負けたと感じる。ところが、優勝はトニーたち。
八百長だと感じたトニーは怒って出ていく。
トニーはステファニーにせまるが、ダンスだけの相手だと怒って行ってしまう。
自暴自棄になったアンネットはみんなに抱かれる。
恋人を妊娠させた仲間は、相談した時にトニーらが相手をしてくれなかった事で
これまた自暴自棄になって、金門橋の欄干でふざけて転落して死ぬ。
バカに嫌気がさしたトニーは、仲間から抜け、定職につく事を決意。
ステファニーとも仲直りする。

 というわけで、今はアクション中心のジョン・バダムが監督した出世作。
話自体はちゃらんぽらんな若者が自立するという、月並みな話。
間にダンスが長々と入っているが、
今見るとどうという事はないダンスで、ずいぶん退屈な気がする。
トラボルタの、軽そうだが、意外に純粋なキャラクターは持ち味と言える。

TV放送 91/08/07 08CH 03:05-04:52
 

ステイン・アライブ(83)

監督 シルベスター・スタローン

 ディスコでは人気者のトニー(ジョン・トラボルタ)は、
ブロードウェイに出ようとオーディションに挑戦するが、落ちてばかり。
恋人ジャッキーは端役をもらい、面白くない。やがて主役の女性ローラと接近。
彼女は周囲の者を利用。トニーはもてあそばれたと怒り、ジャッキーとの仲も悪化。
だが、主役男性の踊りに難があり、トニーはジャッキーと特訓。
ついに主役の座を奪うが、ローラとは反発するが見事成功する。

 と言うわけで、「サタデー・ナイト・フィーバー」の続編。
踊り好きで、主役の名前がトニーと言うだけで、後はほとんどつながりなし。
「ロッキー」の監督が評価されたスタローンを、監督専任で引っぱり出す。
トラボルタも苦労してた時期で、努力はわかるのだが、物語の方はありがち。

TV放送 97/12/26 BS05 21:00-22:45
 

ザ・チェイス(94)

 盗難車に乗ったジャック(チャーリー・シーン)は、コンビニで警官に見つかり、
女性客ナタリーを人質に、車で逃走をはかる。警察が大追跡。
ナタリーが富豪ダルトンの娘だったため、警察は総動員され、テレビでも中継される。
ジャックは銀行強盗犯と誤解され、脱走中だっだ。
両親を嫌うナタリーは、彼に同情するように。ダルトンは選挙戦への利用を企む。
各マスコミは過激な取材合戦をし、逃走阻止をはかる警察の作戦はすべて裏目に。
国境で包囲され、ついにジャックは逮捕されるが、
今度はナタリーが銃を奪い、2人はヘリでメキシコへ逃亡する。

 と言うわけで、割とB級なカーチェイスもの。マスコミの描写にやや面白いものが。
ガソリンは持つのかとか、疲れないのかとか、いろいろ気になるが。
ダルトン役は、「ツインピークス」のリーランド役の奴。

VHS
 

殺意の香り(1983年アメリカ)

 精神医ライス(ロイ・シャイダー)は、ブルック(メリル・ストリープ)と言う
女性に会う。彼女は、殺された患者ジョージの浮気相手らしい。
警察もジョージの事を捜査し、ライスにいろいろ聞いてくる。
古美術を扱うジョージは、ライスにも浮気を告白していた。
彼はライスがブルックを気に入るはずと言っていた。
ライスはブルックと接近するが、その一方でジョージの夢の内容を気にする。
先輩の精神医である母(ジェシカ・タンディ)と分析。
クマの人形を抱いた少女。人形の目が取れて血が。
ドアがなかなか開かず、窓が開くと少女の悲鳴が聞こえると言う内容だ。
ライスはブルックが一人で歩くを見て尾行。途中で強盗に襲われ、コートを奪われるが
何者かに強盗が殺される。犯人はライスと間違えた可能性がある。
警察もブルックの存在に気づき、あわててライスは彼女をかばうハメに。
ブルックは両親が離婚し、母は酒で死ぬ。
その後、父にもらわれるが、怒られている時に手すりが壊れ、崖下へ落ちて死んだ。
なぜかジョージも知っており、別れ話を切り出すと、ばらすと脅されたのだ。
夢の分析では、箱が落ちたが、ボックスではなくそれはバックス(緑のお札)だった。
ブルックが現れた事により、ジョージに捨てられたゲールの仕業だ。
ゲールが現れると考え、逃げようとするが、ライスが襲われる。
さらに、ブルックを崖へ追いつめるが、傷ついたライスがかけつけ、
ゲールは驚いた反動で、崖下へ転落する。

 と言うわけで、ロイ・シャイダーなので見るが
ヒッチコックばりに、オークションのシーンとか夢分析とか出てくるものの
それほど生かせているとは思えず。
真犯人はそれが分かるまでに出ていなくてはならないと言う原則から考えると
当時の人気からもメリル・ストリープが犯人ではあり得ず
したがって、ああならざるを得ないと言うのはわかるが
それにしては、それまでほとんど出ていなかった人物なので唐突という感あり。
夢分析も面白そうなのだが、事件解決にさほど役立っていない。
殺したはずのロイ・シャイダーが生きてたあたりも、半端な犯行という気がする。

TV放送 2002/09/11 BS11 2000-2135
 

殺人!(30)(未公開)

 監督 アルフレッド・ヒッチコック

 ある劇団の花形女優エドナが殺害され、
現場にいた、彼女と仲が悪いという評判の女優ダイアナが逮捕される。
彼女は記憶がないと無罪を主張するが、火かき棒を持っており
男の奪い合いで口論していたとか
彼女が酒臭くて、ブランデーのあきびんがあったとか、
他に建物に出入りした者がいない事などから、陪審員は有罪を主張。
1人だけ無罪を主張するが、他の陪審員にせめられて、有罪に変更。
判決は有罪、死刑となる。
だが、1人だけ無罪を主張した陪審員サー・ジョンは、
ブランデーを飲んだのが別人かも知れないという事が、重要な問題だと気づく。
彼は舞台監督に協力を要請。
舞台監督の妻である女優が、事件の夜、警官が訪ねてきていたのを目撃。
直後に見た時には別の警官が来ていて、元の警官はいなくなっていたとの話を聞く。
さらに大家に会い、女性が口論したのを聞いたという彼女の証言に関して
高い声の男性だったかも知れないと推理する。
続いて、スチュワートとフェインの楽屋の洗面台が壊れているのを発見。
翌日、舞台監督は、劇団員のスチュワートのシガーケースに血がついているのを発見。
スチュワートとフェインが、劇で巡査の衣裳を持っている事も分かる。
サー・ジョンはダイアナと面会。
彼女は、エドナがある男の悪口を言い出したので、耳をふさいでいたと言う。
そしてもし、誰かが部屋に入ってきていても聞こえなかったと。
その男は不能だったらしい。
さらにサー・ジョンはシガーケースを見せるが、彼女はそれはフェインの物だと言う。
そこで、サー・ジョンはこの殺人を題材にした劇を作り、
サーカスで働いていたフェインに、殺し屋の役をやらせる事にする。
だが、脚本には肝心の殺人の部分はまだ書かれていない。
サーカスで女装で空中ブランコをやっているフェイン。
彼には気付け薬としてブランデーを飲む習慣もある。
しかし、彼は空中ブランコを終えた後、客の前でロープで首をくくって自殺する。
フェインによって書かれた脚本によれば、
不能である事を愛する女性に知られたくない男は、彼女を突き倒して気絶させ
それを言おうとしたもう1人の女性を殺害した。
気付けにブランデーを飲み、巡査の扮装で逃げだし、
あわてて楽屋に戻った時に洗面台を壊したのだと言う。
これによって、ダイアナは釈放になり、劇は成功する。

 というわけで、ほとんど確証もないままダイアナを有罪にして
死刑にしてしまう陪審員たちって強引だが、
その1人が個人的に調査する事ってできるのだろうか。
おまけに、彼は舞台劇のプロデューサーで、ダイアナとも知り合いだったとなれば、
公正ではないので、陪審員からはずされるのでは。
サー・ジョンが面会に行った時に、不能なのは誰かと聞いて答えなかったダイアナが
その直後に、シガーケースの持ち主をフェインと答えているのはマヌケ。
普通ならば、多少なりとも動揺するはずだが。
それに、あんな形で、脚本として自供されて、
当人は死んでしまったのでは、証拠としては弱いと思うが。
この手の話は、一度見てしまうと、ネタが割れてしまって、2度目はつまらないもの。
でも、もともと名前の出てきた人が少ないので、容疑者は限られていた。

TV放送 91/08/15 04CH 01:10-03:20
 

殺人鬼(1983年米)

レオ・ケスラー警部補 (チャールズ・ブロンソン)
ウォーレン・ステイシー 犯人
ポール・マッカーン レオの部下
ローリー レオの娘(リサ・アイルバッハー)

 ベティと言う娘が殺される事件が発生し、刑事レオが担当。
レオの娘ローリーは、ベティが友人だったと言う。
犯人は、ベティが日記をつけていたと知り、
彼女の部屋に忍び込み、現れたルームメイトのカレンを殺害。
ベティの日記は既にレオが入手しており、そこに書かれたステイシーに注目する。
彼には映画館にいたアリバイがあったが、実は映画館を抜け出して犯行に及んだのだ。
血液サンプルを入手したレオは、ステイシーの服につけて、それを証拠に彼を逮捕。
だが、部下マッカーンがこのやり方に反発した為、
捏造を認めてステイシーは釈放される。
ステイシーはレオの尾行をまいて、ローリーの寮に現れる。
同僚を次々殺されたローリーは逃げ出し、かけつけたレオに保護される。
逮捕されたステイシーは、異常者だからすぐに釈放されるとうそぶくが、
怒ったレオは彼を射殺する。

 と言う訳で、ブロンソンもの。
連続殺人事件を追うチャールズ・ブロンソン刑事は、とある男に目星をつける。
知能犯(?)の犯人は証拠を残さない為、ブロンソンはでっち上げの証拠で逮捕。
結局釈放となるが、腹を立てた犯人は、
ブロンソンの娘リサ・アイルバッハーを標的にすると言う訳。
今回のブロンソンは、犯人逮捕の為にやむなく規則を破ると言うよりは、
手順を踏むのが面倒でやってる感があり、ダーティハリーなんかより志は低い。
もっと気になったのは、終盤にリサが襲われるシーン。
友達が命懸けで彼女をかくまってる(そして殺される)のに、
リサは隠れてるだけなんて。。。

DVDレンタル
 

チャップリンの殺人狂時代(47)

 監督 チャールズ・チャップリン

 テルマと言う女性が行方不明になり、家族は捜索願いを出す。
同様の女性失踪事件は12件もあり、すべてちょっとした金持ちだ。
失業したヴェルディ(チャールズ・チャップリン)は、テルマを殺害。
彼には、他にも各地に結婚相手がいて、殺害しては投資の資金を作っていた。
リディアに銀行閉鎖があると称して、金をおろさせ殺害。
続いて、別の妻アナベラの殺害を計画。
雨宿りしていた女性を、毒薬の実験台に使おうとするが、
死んだ夫への愛の話を聞き、実験を中止。
モロー警部はヴェルディに殺人容疑をかけるが、ヴェルディは毒薬で彼を殺害。
アナベラに毒薬を飲ませる事に失敗。彼女を池に沈めようとするが、これも失敗。
グロネ夫人にしつこくアタックし、結婚に。だが、式にアナベラが来たため、大騒ぎ。
恐慌で株価が暴落。ヴェルディは雨宿りの女性と再会。彼女は金持ちになっていた。
だが、食堂でテルマの家族と遭遇。彼らはヴェルディを覚えており、逮捕される。
死刑が確定。「1人殺せば犯罪者だが、戦争で100万人殺せば英雄だ」と言い残す。

 というわけで、最後の戦争批判がすべてという感じの映画だが、
エンエンとあった殺人のシーンはまったくコミカルで、
ほとんど戦争とは関係ない気がする。
ときどき、人間性の大切さを描くような部分もあったが、明確ではない。

TV放送 91/12/22 BS11 22:30-00:36
 

殺人魚獣 ヘビッシュ(2014年米)

ハーディ 公園取締官
クリス ハーディの息子
アシュリー クリスの女友達
イアン クリスの友達
ジム ハーディの元夫

 男たちがトラックで何かを輸送するが、箱から飛び出して襲われてしまう。
 公園取締官ハーディは、事故現場を調査。
レッドスネークヘッドという危険な生物を移送していたと判明。
遺伝子操作されており、陸も安全ではないと言う。
 ハーディの息子クリスらはボート遊びをするが、
ワニ狩りに出た連中に助けを求められる。彼らは謎の生物に襲われたと言うのだ。
ボートも襲撃されて、ケリーが犠牲に。
 一同は小屋に逃げ込むが、生物はそこにも追ってくる。
イアンは、自らが助かる為にサムを犠牲にする。
一方、小屋の住人ウイリアムは、ブードゥ教の呪いだと騒ぎ出す。
クリスはハーディらと合流。
裏切りを責められたイアンはダイナマイトを持って抵抗するが、沼に落ちてやられる。
トラックには大量の卵が産まれており、付近の空爆が決定。
クリスらは大きな生物に追われるが、発煙筒で火だるまにして倒す。
一件を通じて、ハーディは元夫と寄りを戻し、クリスはアシュリーと接近。
だが、森にはまだ何かが潜んでいるのだった。

 という訳で、人工的に作られた新種の生物が暴れる話。その名もヘビッシュ。
ウメッシュを思わせる爽やかそうなネーミングのインパクトはなかなか。
蛇とフィッシュをくっつけたって事だろうけど、英語と日本語じゃん。
ただし、劇中でその名前が出る事はない。
物語は、題名ほどのインパクトはなく、ヘビッシュが逃げ出して大暴れするだけ。
人工的に作られた点も、水陸両用と言う点も、目新しくない。
強いて言えば、突然空爆する事になった強引さが印象に残る。
そんなに大問題になってたとは思えず、人々を避難させた様子もない。
ヘビッシュって言うタイトルを思い付いた。1作作ってみろてなノリです。

TV放送 2016/06/13 テレビ東京 1350-1555
 

殺人者たち(64)

監督 ドン・シーゲル

 チャーリー(リー・マービン)とリーは、ジョニーと言う男を射殺。
だが簡単な仕事への高額報酬を不審に感じる。
ジョニーは盗んだ大金を独り占めしたはずだが、その金は見当たらない。
そこでジョニーの素性を調査。彼はレーサーだったが、事故で引退する。
彼に接近したシーラ(アンジー・ディキンソン)は、強盗計画に誘う。
ジャック(ロナルド・リーガン)と言う男をリーダーにして、郵便車を襲撃。
ジョニーは横取りして逃げたと言う。2人はシーラを追求。
ジャックとシーラは手を組み、ジョニーが奪った事にして独占。
殺し屋に始末させたのだ。彼らはジャックの所へ。
撃ち合いでジャックとシーラを倒すが、チャーリーらも撃たれて死ぬ。

 と言うわけで、安っぽそうな犯罪ものだがヘミングウェイ原作。
出演者はなかなか豪華で、レーガン元大統領まで出ていて驚かさせられる。
回想シーンが長くてリー・マービンらは狂言語りのよう。
音楽はジョン・ウイリアムス。

TV放送 99/05/16 25CH 02:05-**:**
 

殺人者にラブ・ソングを(72)

監督 ロバート・カルプ

 ヒッキー(ビル・コスビー)とボックス(ロバート・カルプ)の私立探偵は
ライス氏の依頼で失踪したメアリー・ジェーンを捜索。知人ファローの死体を発見。
ファローの部屋で、金と行方不明のマリーの住所の書かれたメモを発見。
だが他にもメアリー・ジェーンを捜す一団がいて、ライス氏は依頼を取り下げる。
取引現場へ行くと撃ち合いに。チンピラが死に、証拠隠匿の罪に問われるハメに。
ヒッキーが狙われ、彼の妻が殺される。メアリー・ジェーンの夫ケマンドが出所。
彼を脅して一味の居場所を聞き出す。
メアリーも現れ、撃ち合いの末、一味を倒し、彼らの金もいただく。

 と言うわけで、TV「アイ・スパイ」のコンビがTV終了後に再び組んだ映画。
と言っても、TVは見た事ないし、この映画の方も何やら陰謀が入り組んで
その真相も人物関係もよくわからないまま。
ヒッキーの妻が死ぬあたりの後味が悪いだけ。脚本はウォルター・ヒル。

TV放送 2000/02/22 BS05 2200-2350
 

殺人調書101(91)

 チャーリー(ピアース・ブロスナン)は妻殺しライダーの事件の著書で有名に。
殺人小説の講義で、生徒のフランチェスカが何者かに殺され、彼は容疑者となる。
離婚寸前の妻ローラの恋人ポターを怪しむが、彼も殺され、ローラにかくまわれる。
生徒のロバートがライダーの甥と知り、復讐目的と推理。彼を人質に立てこもる。
だが、説得に来た友人のマイク警部補こそ、ライダーの妻の浮気相手で
ライダーに罪を着せ、講義で真相が発覚するのを恐れ、チャーリーに罪を着せたのだ。
だがそのセリフが録音され、彼は逮捕される。

 と言うわけで、殺人事件に裏の裏があったと言う展開で
ちょっと見にはそれなりに面白いが、作り過ぎという印象は否めない。

TV放送 96/05/07 04CH 02:30-04:20
 

殺人のはらわた(1979年英)(愛と銃弾)

チャーリー フェニックス警察(チャールズ・ブロンソン)
ジョー・パンポーザ 組織のボス(ロッド・スタイガー)
ジャッキー パンポーザの愛人(ジル・アイアランド)
ファローニ 殺し屋(ヘンリー・シルバ)
ブリックマン FBI(ブラッドフォード・デイルマン)
ロボ 情報屋

 フェニックス警察のチャーリーは、
麻薬組織のボスパンポーザに部下を殺され、復讐心を燃やす。
FBIブリックマンは、パンポーザ逮捕の為、
スイスにいる愛人ジャッキーを連れ帰れと依頼。
秘密が漏れるのを恐れたパンポーザは、
ジャッキーを始末する為、殺し屋ファローニを送る。
非協力的だったジャッキーも、自らの命が狙われていると知り、
チャーリーに命を預ける。
チャーリーもまた、そんなジャッキーを愛する様に。
列車や遊園地での襲撃をかわしたチャーリーは、
ジャッキーをブリックマンに引き渡すが、狙撃されて彼女が殺されてしまう。
海外で派手に動いた為、チャーリーは任務から外される事に。
運転手に扮した彼は、パンポーザに棺を届ける。
不審に思いながら棺を開いたパンポーザは、
屋敷も吹き飛ぶ威力の爆発で命を落とすのだった。

 と言う訳で、ブロンソンもの。
殺人事件を追う刑事ものかと思ったら、ちょっと違った。
チャールズ・ブロンソン警部は、
組織のボスであるロッド・スタイガー逮捕に執念を燃やす。
そんな中、FBIに協力を求められ、
スイスにいるスタイガーの愛人(もちろんジル・アイアランド)を連れ帰る事に。
彼女の証言でスタイガーを有罪に出来るのだが、
そうはさせじと殺し屋ヘンリー・シルバらに襲われると言う訳。
割に定石な構成だが、脚本が荒いのか、こそばゆい展開がそこかしこに。
最たるは、ラストにブロンソンがスタイガーの前に現れるシーン。
邪魔者を次々始末してきたボスが、宿敵と言うべきブロンソンと対面しても、
部下を含めて誰も彼の正体に気付かず、まんまとやられてしまう。。。
ブロンソンがイエーイと言ったら締まったかも知れないけど。

DVDレンタル
 

殺人病棟(1993年米)

エリー (ヘレン・スレイター)
オータム エリーの娘
ジャック エリーの元夫
ウナ エリーの友人
シド エリーの友人
ノーマン 弁護士
ジェス 医師(ビリー・ゼイン)

起:エリーは医師と親しくなる。
承:手術中に麻酔事故で死にかけるが、難を逃れる。
転:医師が友人らと組んでエリーの財産を狙っていた。
結:再手術で殺されかけるが、何とか助かる。

 離婚したエリーは、恋人を作るべきと言われ、
友人ウナに紹介された医師ジェスとデート。
一方、シドに紹介された弁護士ノーマンともデートする。
彼によると、エリーの元夫ジャックは、何かで大金を得たらしい。
 エリーはジェスによって扁桃腺の手術を受ける事に。
途中、心停止する騒ぎがあるが、何とか回復。麻酔医ゲイブのミスが原因の様だ。
 ノーマンはジャックとウナが親密な仲だと気付く。
ジャックが設立した会社が儲かっており、
利益を分配する必要のあるエリーが邪魔になったらしい。
ノーマンは共犯と思われたゲイブを追及するが、彼は関与を否定。
第三の人物が別にいると気付いたノーマンは、爆殺されてしまう。
その頃、ウナはジャックに毒を盛り、心臓発作として始末していた。
 エリーは再び手術を受ける事になるが、
土壇場でウナとジェスが通じている事に気付き、ジェスにメスを刺して退散。
ウナは娘オータムを連れ去ろうとするが、かけつけたシドが阻止するのだった。

 と言う訳で、スーパーガールのヘレン・スレイター主演のサスペンス。
離婚して娘を抱えるヘレンは、医師ビリー・ゼインと親密に。
彼の執刀で扁桃腺の手術を受けるが、麻酔の事故で死にかける。
元夫と愛人が組んで、彼女に分配される財産をいただこうとしたらしい。と言う展開。
タイタニックを見た者ならば、ゼインが怪しいと思ってしまうはず。
その予想は正しいです。
謎解きとしてはおかしな点もあり、
そもそもヘレン自身は命を狙われてる事に気付いてない。

DVDレンタル
 

殺人容疑(91)

 不動産屋フランクが射殺され、クリフ刑事(マイケル・マドセン)が捜査に。
現場の別荘のオーナーキャサリンは面識ないと言い、周囲は怪しむが、
クリフは彼女に接近するうち、彼女を恋するようになる。
キャサリンの担当医ビルは、彼女の元恋人だったが、
実はキャサリンが強盗を射殺した事件をネタに彼女に接近。
疎遠になるが、敷地内で殺人があれば寄りが戻ると信じたのだ。
クリフがかけつけ、撃ち合いでビルを射殺するが、キャサリンも撃たれて死ぬ。

 と言うわけで、マイケル・マドセン主演のちょっとした愛憎劇と言う感じだが
どうもわざわざ映画にするほどの展開とも思えず、何か思わせぶりばかりと言う感じ。
ビル役は、新スパイ大作戦の力持ち役の人だと思う。

TV放送 99/04/25 05CH 03:10-04:50
 

ザッツ・エンタテインメント(74)

 フランク・シナトラ、エリザベス・テーラー、ピーター・ローフォード、
ジェームズ・スチュワート、ミッキー・ルーニー、ジーン・ケリー、
ドナルド・オコナー、デビー・レイノルズ、フレッド・アステア、
ライザ・ミネリ、ビング・クロスビーという面々が、
MGMのミュージカルについて語る。
登場するスターは、彼らの他にケーリー・グラント、クラーク・ゲーブル、
水着の女王と呼ばれたエスター・ウイリアムズ、トムとジェリーなど。
トーキー初期の苦労談、アステアとジンジャーのコンビ、
「オズの魔法使」で成功したジュディ・ガーランド、
様々な映画で使われた「雨に唄えば」。
多くの映画を見せ、最高傑作と言われる「巴里のアメリカ人」で締めくくる。

 というわけで、どちらかというと記録映画に近い。
乱発されたMGM映画をつづるわけだが、古いものはほとんどわからず、
ちと退屈な感じがした。
ガーランドなどは今では美人とは言わないのではと言う感じ。
泳いでばかりいるエスター・ウイリアムズ、
超豪華だが、なかなか屋外へ出ずにセットですませてしまう姿勢など
今にして思うと、間違った方向へ進んでいた気がする。

TV放送 92/01/14 04CH 02:05-04:35
 

ザッツ・エンタテインメント PART2(76)

 監督 ジーン・ケリー

 フレッド・アステアとジーン・ケリーがホストになって、MGM映画の歴史を語る。
登場するのは、ジュディ・ガーランド、グレタ・ガルボ、マルクス兄弟、
ボブ・フォッシー、ビング・クロスビー、ドリス・デイ、
フランク・シナトラ、クラーク・ゲーブル、ルイ・アームストロング、
キャサリン・ヘップバーン、ターザン、ラッシーなど。
ミュージカル映画が中心だが、非ミュージカルもある。

 前作が好評だったため、できた第2作。
でも、ホスト役の2人が妙に陽気に、「これこそエンタテインメント」と
事あるごとに歌うのがどうもひっかかる。
体系づけて多くの映画を並べる傾向があるが、
その分、1つ1つの映画が軽く扱われている気がする。

TV放送 92/01/21 04CH 02:05-04:35
 

ザッツ・エンタテインメントPART3(93)

 MGM黄金期はほとんどがミュージカル。トーキーの登場でミュージカルが流行。
最初のスター、エレノア・パウエル。エスター・ウイリアムズの水中レビュー。
ミッキー・ルーニーとジュディ・ガーランドのコンビ。
新次元築いたジーン・ケリーの「巴里のアメリカ人」「雨に唄えば」。
デビー・レイノルズ、グレタ・ガルポ、マリーネ・ディートリッヒ、グレース・ケリー
キャサリン・ヘップバーン。エリザベス・テーラー。
南米ブームでリカルド・モンタルバンが登場。
急病で交代したジュディ・ガーランドの「アニーよ銃をとれ」の没シーン。
いつも恋に落ちるフレッド・アステア。ジンジャー・ロジャースとコンビに。
テレビの出現でシネスコやステレオに。黄金時代の最後飾る「恋の手ほどき」。
歌は終わってもメロディーは残る。

 と言うわけで、MGMのミュージカル黄金期の作品を並べたシリーズ3作目。
大半は未見なのでついていけないところがあるが、
「アニーよ銃をとれ」の没シーンは、貴重な映像と言える。

TV放送 98/10/12 BS11 03:00-05:00
 

ザ・デイ・アフター(83)

監督 ニコラス・メイヤー

 ソ連は西独国境の軍備を強め、米ソの緊張が高まり、ついに戦闘開始。
ミサイル基地のあるカンサスでは、核戦争を心配し、疎開する者も。
ソ連が核兵器を使用したため、非常食の買い占め、地下への避難準備が始まる。
ついにミサイル発射。人々はパニックに。やがて核爆発。建物は破壊。
人々は一瞬に灰に。廃虚に、放射能の灰が降る。地下のドールブン一家の所へ、
医学生スティーブン(スティーブ・ガッテンバーグ)が潜り込む。
病院には多くの人が集まる。核爆発による電気障害で、機械は動かない。
放射能は依然大量で、移動はできない。死者が続出。犯罪者を処刑する銃殺隊の噂も。
人々に放射能の症状が出始める。ドールブンの娘デニーズも出血で倒れ、病院へ。
緊急再建本部は、来年の作物を作るための指示をするが、非現実的だ。
死体の埋葬は追いつかず、食料を奪い合い、撃ち合いに。
スティーブンも、デニーズも髪の毛が落ちる。
がれきになった家にたたずむ医師。

 というわけで、本国ではTVだったと言う、核兵器の恐怖を描く作品。
でも、どちらかと言うと、核兵器そのものよりも、
アメリカが第3世界なみに混乱した社会にまで落ちぶれてしまう点が興味深い。
核戦争になりそうなのに、人々が流されるままでいるのは、現実的かも。
いろんな人たちが出てくるが、人間の方の描写が少なすぎる気がする。
大学教授にジョン・リスゴー。病院の妊婦にエイミー・マディガン。
ドールブン家の母は、スタートレック2のビビ・ベッシュだと思う。

TV放送 92/05/25 BS11 22:00-00:08
 

ザ・ディープ(77)

監督 ピーター・イエーツ

 バミューダ。ゲイル(ジャクリーン・ビセット)とデビッド(ニック・ノルティ)は
ダイビングで宝探しをする。専門家トリース(ロバート・ショー)は宝はないと否定。
だが、2人はクローシュ(ルイス・ゴセットJr)一味に襲われる。目的は瓶だ。
トリースによれば、戦時中の軍艦ゴライアスに大量のモルヒネが積まれていた。
デビッドらは潜り、18世紀の文字盤を発見。別の船が同じ場所に流れ着いたのだ。
クローシュを追い払うため、モルヒネを売る事に。回収中、財宝を発見する。
フィリップ王の煙草船グリフォンがゴライアスの下にあるのだ。
王の艦隊は嵐で、財宝を失ったはずだったが、ハバナ総督は横取りを計画した。
王の婚約者エリザベス・ファニーズの刻印もあり、リストにある物を見つければ、
回収した財宝は大変な価値となる。リストになければ証明がないため、価値は低い。
ゴライアスの生き残りアダム(イーライ・ウォーラク)は秘密に気づき、
クローシュに密告。クローシュはトリースの助手ケビンを殺害する等の妨害。
トリースは船を爆破する事を決断。証拠を探す最後のチャンスは数分間だけだ。
モルヒネの横取りを狙うアダムは、トリースが仕掛けた爆弾で爆死。
再びクローシュ一味の襲撃を受け、デビッドはリストにあった首飾りを落とす。
クローシュはトリースと格闘に。大ウツボにやられて死ぬ。
時間切れであきらめて浮上、船は爆発するが、トリースが首飾りを持っていた。

 と言うわけで、「ジョーズ」の原作者が再び海を舞台にした小説の映画化。
2つの船が同地点にあると言う設定はなかなか面白い。
冒頭のビセットのスケスケTシャツも印象深いが、彼女はさほど活躍せず。
音楽はジョン・バリー。

TV放送 94/02/09 BS05 14:00-16:00
 

ジャン=クロード・ヴァン・ダム ザ・ディフェンダー(2006年米)

フィリップ・ソバージュ 元兵士(ジャン・クロード・バン・ダム)
ウエイン・バークレー 元ボクシングチャンピオン
タマラ ウエインの姉
リディア ウエインの恋人
ボウデン曹長 フィリップの戦友。警護の仕事をする
ケイシー軍曹 フィリップの戦友。訓練担当
テレル ウエインの証言で服役していた
レナード テレルの甥。弁護士。正義感が強い
ティーグ警部補

 服役していたテレルが保護観察で出獄する事に。
テレルは、元ボクシングチャンピオンのウエインの証言で逮捕された経緯があり、
ウエインの姉タマラは警戒するが、ウエインは強気だ。
タマラは、元兵士ボウデンに警護を依頼。ボウデンは戦友フィリップも誘う。
一味の襲撃でボウデンは死に、タマラはフィリップを正式に採用する事に。
だが、ティーグ警部補は、フィリップの悪評を伝え、ウエインは警戒。
自分の弟子も警備チームに参加させる。
一味は恋人と密会するウエインを襲撃。フィリップらが感付いて倒す。
ウエインはスポーツ施設の式典に参加。
フィリップは不審な観衆を捕らえるが、武器は持っておらず、失態として報じられる。
ウエインはフィリップを責めるが、タマラがさらわれたと知る。
実はティーグが一味に通じていたのだ。
フィリップはウエインと共に、一味を襲撃。タマラを救出。テレルらを倒す。

 と言うわけで、今回のバンダムは元兵士のボディガード。
雇い主と対立したり、途中で失態があったり、
警察内部に一味がいたりと、よくあるエピソードが続いて、
全体としてまあまあ無難にまとまってるけど、それなりで、すごく面白い訳ではない。

TV放送 2008/04/26 WOWOW 2000-2150
 

ザ・ドライバー(78)

監督 ウォルター・ヒル

 カジノ強盗が発生し、刑事(ブルース・ダーン)は逃走専門のドライバーとして
カウボーイ(ライアン・オニール)に目をつけるが、目撃者の証言が得られない。
刑事はスーパー強盗を利用し、罠にかけようとする。
ドライバーの方も罠と気づくが、あえて銀行強盗の話に乗る。
強盗は警察を出し抜こうとするが、ドライバーに射殺される。
仲間の女(イザベル・アジャーニ)の金が男に奪われるが、
ドライバーが追跡して倒す。さらに駅に隠した金も回収するが、刑事が待ち伏せ。
しかしカバンの中身は空で、2人とも女にだまされていたと知る。

 と言うわけで、ウォルター・ヒルが監督で
プロのドライバーやら刑事やらを描いた男のドラマと言う感じで
「48時間」とかも面白かったし、運転技術の迫力は満点だが
物語自体の方は、何やら入り組んでわかりづらい。

TV放送