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さよならミス・ワイコフ(1979年米)
イブリン・ワイコフ 高校教師
ニール医師 イブリンの同級生(ロバート・ボーン)
スタイナー医師 精神科(ドナルド・プレゼンス)
エド バス運転手
ロリンズ 同僚
レイフ 奨学生
校長先生
ベス 友人
1954年カンザス。
35歳の教師イブリンは、体の変調を感じ、ニール医師の所へ。
早期の更年期障害らしいと診断され、隣町の精神医スタイナーを紹介される。
イブリンに男性経験がないと知ると、スタイナーは恋愛するよう勧める。
バス運転手のエドと親しくなり、彼に誘われるが、妻子がいると知って躊躇。
翌日にはエドと付き合う覚悟を決めるが、妻子を捨てて姿を消したと知る。
失望するイブリンだが、以前よりも自信を持てる様に。
同僚ロリンズが共産主義者だとして解雇の危機に陥るが、
イブリンは横暴だとPTAで訴え、喝采を受ける。
そんな中、黒人の奨学生レイフが彼女に目をつけ、暴行してしまう。
ショックを受けるイブリンだが、拠り所であるスタイナーには連絡が取れない。
次の日もレイフは強引に関係し、次第にイブリンも悦びを覚える様に。
だがレイフは乱暴で、イブリンをスチームに押し付けてやけどさせ、
たまらず声をあげた為に掃除夫に目撃されてしまう。
イブリンが黒人と関係したと言う噂は、あっという間に広がり、
同情的だった校長も退職を求めざるを得ない。
一方でアメフトで活躍するレイフは不問に。
自殺を考えたイブリンだが、思い留まって、他の地で教師を続ける事にする。
列車を待つイブリンの顔は、心なしか晴れやかだった。
と言う訳で、セクシャルなテーマで公開当時話題になった作品。
主人公は閉鎖的な町で教師をするワイコフ先生。
35歳にして男性経験がなく、その影響か早期更年期障害に悩まされる。
医師に恋愛を勧められ、模索する内、黒人の奨学生に暴行される。
やがて彼女は悦びを覚える様になるが、
人々に知られて町を追い出されてしまうと言う訳。
私、何も悪い事してないのに。。と言う恨み節も聞こえる。
セクシャルな部分に気をとられがちだが、
ちょっと古い時代を舞台にし、黒人差別や赤狩りもからめている点が重要。
人間の本質は、異なる物をまず排除しようとする
(自らの関知しない所へ追いやる)って事すかね。
TV放送 2015/05/02 イマジカ 0130-0317
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さらば愛しき女よ(1975年米)
私立探偵フィリップ・マーロー(ロバート・ミッチャム)は
銀行強盗で刑務所にいたと言うマロイ(ジャック・オハロハン)から
恋人ベルマを探してくれと依頼を受ける。7年間音沙汰がないと言う。
聞き込みに同行したマロイは、いきなり黒人の店で主人を殺してしまい逃走。
ジェシーという女性からベルマがダンサーで、リンダと名乗り病院にいると聞き出す。
だがマロイはそれがベルマではないと言う。
一方で、マリオットと言う男が、友人が盗まれたと言うネックレスを探せと依頼。
取引現場で襲撃を受け、マリオットが殺される。
知人と言うグレイル判事と妻ヘレン(シャーロット・ランプリング)は
犯人を知りたがる。ヘレンは夫の目も気にせずマーローを誘惑。
ロスの有名マダムのアムサーは、マロイの居場所を聞きたいとマーローを捕らえる。
だが、部下ジョニー(シルベスター・スタローン)が恋人の事でもめて彼女を射殺。
顔役ブルネットもまたマロイの居場所を知りたがる。
ジェシーはベルマから連絡があったと言い、マロイと再会する約束を取り付ける。
だがジェシーは殺され、ベルマの生死も怪しい。
マロイと共にブルネットの船に乗り込むと、そこにはヘレンもいた。
彼女こそベルマで、アムサーの娼婦でマロイと強盗をした秘密を隠して判事と結婚。
マリオットに秘密を知らせ邪魔に。
彼女はマロイを射殺するが、マーロウがベルマを射殺。
マロイは利用されても彼女を愛していたのだった。
と言うわけで、ロバート・ミッチャムのマーロウ物で
もう1作の大いなる眠りよりはわかりやすい感じ。
とは言え話はやはり入り組んだ感じで、動機も何だかと言う感じ。
真犯人はこの手の話では定石という感じ。
スタローンが出ているのも見所だが、彼にセリフはない。
刑事役にハリー・ディーン・スタントン。
TV放送
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さらばキューバ(79)
監督 リチャード・レスター
1959年ハバナ。英国防省ディプス少佐(ショーン・コネリー)は
テロ弾圧のプロとして、ベイヨ将軍(マーチン・バルサム)に招かれる。
米国と革命派の対立が深まり、バチスタ大統領の再選は困難だ。
ディプスは、かつとの恋人で、今は資産家プリド夫人となった
アレックス(ブルック・アダムズ)と再会。夫の浮気に腹を立てる彼女と接近。
選挙では、バチスタ配下のアグエロが当選するが、不正投票の疑いが。
ストが広がり、ディプスは国外脱出を計画。だが、アレックスは留まると言う。
カストロ軍が勝利をおさめ、バチスタらは国外逃亡。
アレックスの夫ファンは、浮気相手の弟に射殺される。
と言うわけで、キューバ危機を背景にした軍人の恋物語みたいなもの。
いろんな状況を描くのに懸命で、本筋のようなものが見えない。
ゲリラに武器を売ったりして儲ける飛行機乗りスキナーに、デンホルム・エリオット。
プリドの父、ドン・プリドに、ウォルター・ゴテル。
TV放送 93/04/23 BS05 09:50-11:50
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さらば友よ(68)
戦争から帰還したフランツ(チャールズ・ブロンソン)は、
やばい仕事に軍医が必要なため、バラン(アラン・ドロン)につきまとう。
イザベラはバランに、軍医モーツァルトと組んでいた話を持ちかける。
流用していた債券を、金庫に戻したいと言うのだ。
バランはその会社の医師に。隠しカメラで金庫の番号を写すが、一部がよく見えない。
3日間の連休を利用して開けようとし、つけてきたフランツと共にビルに残る。
フランツは、中に2億フランの給料があると知り、途端に関心を示す。
ようやく金庫が開くが、中は空。見張りが来て、2人は金庫に閉じ込められる。
バランは、戦争中にモーツァルトを誤って殺してしまい、手伝う気になったのだ。
壁に穴を開け、通風管から外へ出るが、警備員の死体を発見する。
2人はビルから脱出し、空港へ。バランは手配され、フランツがかばって逃がす。
逮捕されたフランツは、事件には無関係と言い張る。
バランは、イザベラを探すが、そんな人物はいない。
看護婦ドミニク(ブリジット・フォセー)に接触、カルテの持ちだしを頼む。
バランは出頭すると警察に約束し、ドミニクと会社へ。
ドミニクのカバンに自分の銃があったため、彼女がイザベラと仲間と気づいていた。
隠れていた警察が2人を射殺。バランは1人の犯行だと言い張り、
すれ違いぎわにフランツのタバコに火をつける。
というわけで、2人の俳優の共演だが、フランス映画なのでどこかおかしい。
設定的には面白いが、どうも抜け穴が多い気がする。
ブロンソンが何度か「イェー」と言うのは渋いが、
ドロンまで「イェー」と言うラストは、ちとかっこ悪い。
TV放送 92/06/25 BS11 22:00-00:00
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さらばバルデス(1973年伊仏スペイン)
チノ・バルデス (チャールズ・ブロンソン)
ジェイミー 少年
キャサリン・マラル (ジル・アイアランド)
マラル氏 キャサリンの兄
チノは牧場を訪ねてきたジェイミー少年に仕事を与える。
混血のチノは、インディアンとは親しいが、町では煙たがられる。
馬が鉄線で死んだと、実力者ラマル氏に抗議するが、
権利上はチノの牧場はラマルの土地だった。
チノはラマルの妹キャサリンと親密になり、結婚を決意するが、
ラマルは快く思わず、嫌がらせを受ける。
やむなくチノは町を出る事を決意。
ジェイミーに馬を託し、小屋を燃やして去るのだった。
と言う訳で、ブロンソンもの。
チャールズ・ブロンソンは馬を売りに行った町でジル・アイアランドと恋に落ちるが、
それを快く思わない実力者である兄に追い出されると言う訳。
よくあるブロンソンものみたいだけど、
「怒ったブロンソンが反撃する」と言うシーンはない。
え?終わり?と言う印象です。
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さらばベルリンの灯(66)
英国は台頭するネオナチの中核を探すため、クイラーをベルリンへ派遣。
前任ジョーンズの資料を参考に調査するが、一味に捕らえられる。
オクトバー(マックス・フォン・シドー)らに拷問され、
逆に組織の事を聞かれるが、生還に成功。
学校教師リンドの協力で、元一味ハスラーからアジトを聞き出す。
だが彼女を人質に取られ、再び組織について聞かれるが、脱出に成功。
アジトを急襲検挙。リンドは無事だったが、彼女も一味だったと気づく。
と言うわけで、ネオナチと諜報員の対決と言うから、
007的な展開があるのかと思えば、ネオナチでなくても、麻薬組織でもいいような
地味な敵だし、拷問も大した事聞かれず、こちらも何もしていない。つまらん。
上司ポールにアレック・ギネス。音楽はジョン・バリー。
TV放送 94/11/08 BS11 21:00-22:47
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サラマンダー(2002年アメリカ/イギリス/アイルランド)
ロンドン。少年クインの母カレンはトンネル工事をしていたが、
地下から怪物が現れ母が殺される。その後怪物はたちまち繁殖。
神話のサラマンダーが現実になったのだ。
サラマンダーには核兵器もきかず、都市は荒廃していった。
2020年。クインらはサラマンダーの襲撃から隠れ細々と生活していた。
だが来年は食料も持たず、飢え死にするしかない。
サラマンダーを倒したアメリカ人ヴァンサン(マシュー・マコノヒー)と合流。
彼によると、200頭以上殺したがすべてメスだったと言う。
オスは1頭しかいないのだ。そして臓器をつぶせばサラマンダーは倒す事が出来る。
少ない武器で攻撃を仕掛ける事に。
数百もいるサラマンダーから探知されないよう地下道から移動。
火を吐く前が攻撃のタイミングで、ヴァンサンが腹に飛び込むが失敗。
クインは接近して矢を射てオスを爆破する事に成功。
3ヶ月サラマンダーは現れず、未来は明るそうだ。
と言うわけで、竜が現代に現れて世界を荒廃させると言う発想は面白いが
後は延々と竜と戦う、あまり明るくない話が続き、かなり退屈。
TV放送 2004/09/26 BS05 2000-2150
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ザ・リバー(84)
豪雨による増水で、ガーバー一家は被害を受ける。
トム(メル・ギブソン)は銀行に金を借りようとするが、拒否される。
家財をオークションにかけるが、儲からず、農場を売り、立ち去る者も。
金に困ったトムは、スト中の工場で働き、労働者たちの攻撃を受ける。
妻メグ(シシー・スペーシク)は、農作業中に負傷。
かつての恋人で、大会社のジョー(スコット・グレン)は、
彼女に苦しい生活をやめろと忠告。
トムが帰宅。豊作だが、ジョーの会社は穀物を買い取らない。
実は、ダムを作る計画があるのだ。しかし、トムに立ち去る意志はない。
再び、豪雨になり、トムたちは必死で河をせき止める。
ジョーは失業者を集め、河を崩そうとするが、
必死で農地を守るトムの姿を見て、やがて協力するようになる。
というわけで、メル・ギブソンの割とまじめなもの。きびしい農家の話。
でも、お涙頂戴的なラストは、ちといただけない。
TV放送 92/07/19 03CH 14:00-16:05
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ザ・リベンジャー(2010年米カナダ)
エディ 実は殺し屋(ドルフ・ラングレン)
ジョーイ エディの元妻
テイラー エディの娘
エイプリル エディの恋人
グラハム CIA
ワディム エディのかつての仲間
エディは、元妻ジョーイや恋人エイプリルに隠れて殺し屋稼業をしていた。
ある時、香港で仕事をするが報酬が支払われず、身辺に異変を感じる。
何者かの襲撃を受け、エイプリルやジョーイの恋人が殺されるが、ジョーイは救出。
実はエディは元KGBで、ソ連崩壊後はロシアンマフィアの仕事をしていたのだが、
邪魔な存在になったらしい。
雇い主のタークらも殺され、助けを求めた女性実業家にも裏切られて始末。
表の仕事相手グラハムはCIAで、エディを組織に誘った男ワディムを追えと指示。
エディはワディムの屋敷に乗り込み、一味を倒す。
ジョーイと寄りを戻し、平和な日々を過ごしているかに思えたエディだったが、
彼ら前に再び怪しい男が現れるのだった。
と言う訳で、ドルフ・ラングレンの近年珍しい主演作。
元KGBのドルフは妻と別れ、新しい恋人がいたが、
裏でロシアンマフィアの殺し屋稼業をしていた。
ところが、何が転機か知りすぎた男として狙われる様に。
ラスト10分くらいまで状況はつかめず、バタバタするのみ。
ドルフと元妻はそれぞれ恋人が殺され、何となく寄りを戻す都合の良い展開です。
TV放送 2015/06/01 テレビ東京 1335-1535
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ザ・リング(2002年米)
レイチェル 記者(ナオミ・ワッツ)
エイダン レイチェルの息子
ノア レイチェルの友人。実はエイダンの父
ケイティ レイチェルの姪
ベッカ ケイティの友人
モーガン氏 (ブライアン・コックス)
16歳のケイティが心臓麻痺で死亡。記者である伯母レイチェルは真相を追う事に。
精神科に入れられたケイティの友人ベッカによると、
見ると1週間で死ぬと言うビデオを見たらしい。
ケイティと一緒に見た3人も変死したと判明。
レイチェルは、ケイティらが泊まった山荘へ行き、
そこにあった不気味な内容のビデオを見る。
するとどこかから電話がかかり、あと7日だと告げられる。
友人ノアに見せると、学生映画だとバカにするが、彼にも電話がかかってくる。
2人は真相を追う為、ビデオに映った灯台を探す事に。
モエスコ島の灯台で、アンナ・モーガンと言う女性が自殺した過去があると知る。
レイチェルは、息子エイダンもビデオを見てしまったと知り、ショックを受ける。
エイダンは女の子に会ったと称して、円の絵を描き続ける。
ノアはアンナのカルテを調べ、サマラと言う娘がいたと知る。
レイチェルはモーガン氏に会い、
彼がサマラを殺したのではと指摘すると、モーガン氏は自殺。
ノアもかけつけ、床下に井戸があるのを発見。
不思議な力でレイチェルは井戸に落とされる。
そこで彼女は、サマラが母親に生きたまま落とされ、7日後に死んだのだと知る。
井戸からサマラの遺体が見つかり、埋葬される事に。
一件落着したかに思えたが、エイダンは彼女を助けてはいけなかったと言う。
ノアはテレビから現れたサマラを見て、ショックで死んでしまう。
レイチェルは自分だけ生き延びた理由に気付く。
彼女が見たテープのコピーを作った為だ。
レイチェルは、エイダンが見たテープのコピーを作り、
それを誰かに見せれば息子は助かると考える。
するとエイダンはレイチェルに聞くのだった。それを見た人はどうなるの?
と言う訳で、日本式ホラーのあちら版リメイク。
見ると1週間で死ぬと言うビデオの噂があって、それを見たと言う少女が怪死。
少女の叔母である記者ナオミ・ワッツが真相を追うが、
自身もビデオを見てしまい、少女の霊に振り回されると言う訳。
オリジナルは見てないと言うか、基本的に見ようと思わないジャンルで
この少女にあたるのが、よく聞く貞子と言うやつらしい。
女学生(それも日本の)が好きそうな都市伝説みたいな話で
見せ方も日本の匂いがして、何かしっくりこない。
続編があるから、ナオミが生き延びるのは見当がついてたけど
ラストはショートホラーの落ちみたいでちょっと面白い。
TV放送 2014/08/16 WOWOW 1315-1510
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ザ・リング2(2005年米)
レイチェル 記者(ナオミ・ワッツ)
エイダン レイチェルの息子
マックス レイチェルの上司(メンタリストの主役)
エミリー 生き延びた娘
エマ・テンプル 女医
エブリン サマラの実母(シシー・スペイセク)
レイチェルは息子エイダンとシアトルを離れて暮らしていた。
ある時、高校生ジェイクが変死したと知り、かけつけて遺体を調べる。
その歪んだ顔は、まさにサマラの仕業だった。
ジェイクの恋人エミリーに聞いてテープを始末。
だが、エイダンの周囲に不思議な出来事が多発する。
どうやら、サマラがエイダンに憑りついて生を得ようとしているらしい。
女医テンプルはレイチェルによる虐待を疑うが、操られて自らに注射を打って死ぬ。
レイチェルはサマラが養子だと知って調査。
実母エブリンは、水の世界から何かが赤ん坊を奪いに来ると怯えた挙げ句殺そうとし、
精神病棟へ入れられた。
エブリンに面会すると、あの子に頼まれて殺そうとしたのだと語る。
だが、レイチェルが死者を蘇らせたと。
帰宅したレイチェルは、エイダンがサマラに取り憑かれているのを感じる。
世話を頼んだ上司マックスも変死していた。
何とか我に返ったエイダンは、彼女を追い出してと頼む。
レイチェルはためらうが、エイダンを浴槽に沈める。
すると、エイダンの体からサマラが離れ、エイダンは息を吹き返す。
だが、テレビには、まだ井戸から現れるサマラの姿が映っていた。
息子はやれないとレイチェルはテレビの中へ。
井戸の中にいたレイチェルははい上がって、サマラを井戸に閉じ込める。
崖の上で、サマラの母が飛び降りるのを見たレイチェルは、
自らもエイダンの声を聞いて飛び降りる。
元の世界に戻ったレイチェルは、エイダンにすべて終わったと告げるのだった。
と言う訳で、日本風ホラーのリメイク第2弾。
前作で生き延びたナオミ・ワッツは、問題のビデオによる怪死事件が発生したと知る。
しかも息子に貞子(にあたるサマラ)が憑りついてしまう。
そこでナオミはサマラを封印すべく奮戦するが、
前作でやってる事と何が変わったのかよくわからず、焼き直しと言う印象は否めず。
TV放送 2014/08/16 WOWOW 1515-1722
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サルート・オブ・ザ・ジャガー(88)
荒廃した未来。闘士チームによる決闘が人気になる。
かつてリーグと言う最高の闘士だったサロウ(ルトガー・ハウアー)は
君主の愛人に手を出したために追放され、今では地方回りをしている生活。
新しく仲間に加わったキッダ(ジョアン・チェン)がリーグに挑戦しようと言い出し
その気になったサロウは、仲間の反対を押し切り挑戦。
かつての仲間ゴンゾらと対決。挑戦者としては異例の善戦をし、後半戦へ。
ついにゴンゾを叩きのめし勝利をおさめる。
と言うわけで、ルトガー・ハウアーが出ているからと言うだけで見たが
中世ローマみたいな闘士の話で、なぜそれがはやったのかはわからずじまい。
ルールもよくわからず、過去の因縁とかもわからず
なぜわざわざ未来に設定したのか、物語の意図とかもよくわからず。
TV放送 2000/08/17 BS05 1615-1800
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猿の惑星(68)
監督 フランクリン・J・シャフナー
テイラー(チャールトン・ヘストン)を船長とする宇宙船はある惑星へ不時着。
地球時間では3978年。乗組員のスチュアートはミイラになっていた。
彼らは生物を探索。未開の人間を発見するが、彼らは馬に乗る猿に追われていた。
ドッジは撃たれて死に、テイラーも首を負傷、捕らえられる。
猿のジーラ博士は、テイラーの頭がよい事に気づく。テイラーは文字を書いて説明。
ジーラの恋人考古学者のコーネリアスは、彼の話を信用しない。
だが、猿が人間から進化したと言う、彼の説の証明になるかも知れない。
科学アカデミーのザイアス博士は、テイラーを危険視し、去勢手術を決定。
逃げ出したテイラーは捕らえられるが、言葉を話し、裁判にかけられる事に。
進化論を邪説として退け、仲間のランドンも脳手術されていて助けにはならなかった。
ジーラらは、テイラーをひそかに逃がし、学説を証明するため禁断の地へ。
ザイアスらも来るが、銃で脅し、共に洞窟へ。
そこには聖書以前の人間の文化の証拠があった。人間は伝染病か何かで滅んだのだ。
記録で過去を知っていたザイアスは、人間だけが欲のため同胞を殺すと恐れていた。
彼は洞窟を爆破し、邪説は葬られた。
そして、砂漠を行くテイラーは、自由の女神の残骸を発見。ここは地球だった。
と言うわけで、記念すべき猿の惑星の第1作。
逆転した設定が異色なので受けたが、物語自体はやや当たり前な感じ。
何度も見たせいかも知れないが、地球だったと言うラストも見えている。
3作目で出てくるハスライン博士の時間の理論があるのに、
なぜ続編の連中は、帰還しないと言って探しに来たのか。
地球へ戻るコースのはずだったのに、なぜ地球だとはまったく考えなかったのか。
人間の女ノバが恋人に。ほとんど役に立たず、ただの相手という感じ。
脚本は、ロッド・サーリング他。音楽はジェリー・ゴールドスミス。
TV放送 93/03/21 10CH 21:02-22:54
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続猿の惑星(70)
監督 テッド・ポスト
テイラー(チャールトン・ヘストン)らの乗った宇宙船は、とある惑星へ。
そこは猿の軍隊が人間を支配していた。やがてテイラーは禁制地区へ行き、
そこが2000年後の地球だと知る。
彼を追ってブレントが到着。ノーバと言う娘に会い、猿の村へ案内される。
協力的な猿の科学者ジーラらに地図をもらうが、好戦的な猿に追われ山へ。
建物の跡に行き、そこが地球だと知る。
原爆を崇拝するミュータントたちがいて、テレパシーで幻影を作る。
ブレントは捕らわれたテイラーと再会。連中が祭るのがコバルト爆弾とわかる。
一方、猿の軍隊は食料不足を解消するため、禁制地区への侵攻を決定。
幻影をものともせず侵入。撃ち合いになり、死を悟ったテイラーは、ミサイルを起動。
爆発で地球は消滅する。
と言うわけで、意外な結末でヒットしたSF大作の続編。
猿の社会があいかわらず小規模で、地球の運命が1つの村程度で決まるかと思うと。
テレパシーを駆使する連中が、意外に簡単にやられてしまうのも変な感じ。
万一、ここでシリーズが終わっていたら、妙な終わり方だったとしか言いようがない。
音楽は、レナード・ローゼンマン。
TV放送 93/02/24 10CH 02:30-04:18
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新猿の惑星(71)
カリフォルニアに宇宙船が漂着。中から現れた乗員は何と猿だった。
彼らは動物園へ。言葉を話し、高い知能水準を持つ事がわかる。
マイラは事故で死ぬが、ジーラとコーネリアスは秘密を話してしまう。
地球の未来の戦争から逃れ、過去へタイムスリップしたのだ。
彼らは各地で歓迎され、ジーラは妊娠している事がわかる。
だが、科学顧問ハスレイン(エリック・ブリーデン)は、彼らに危機を覚える。
彼らの子孫が人間を支配し、地球がやがて滅亡すると知ったからだ。
審問会に訴え、ジーラらは軍キャンプへ。子供は処分される事となる。
2人は、動物園のルイス(ブラッドフォード・デイルマン)らに助けを求める。
彼らはアルマンド(リカルド・モンタルバン)のサーカスへ。
出産し、マイロと名づけるが、捜索の手はここにも及ぶ。
ジーラらは港の廃船に隠れる事に。だが、ハスレインが発見。
コーネリアスに撃たれ死ぬが、猿の射殺に成功する。
だが、アルマンドのサーカスには彼らの子供が。ジーラがすり替えていたのだ。
と言うわけで、意外な展開を見せた第3弾。
機械化にはほど遠かった猿たちが、まさか宇宙船を飛ばすとは。
病気でペットが絶滅し、猿が奴隷になると過去が話されるが、
1作目で過去の事はみな知らなかったはずだが。
音楽は、ジェリー・ゴールドスミス。けっこうかっこいい。
TV放送 93/03/04 10CH 02:30-04:17
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猿の惑星/征服(72)
監督 J・リー・トンプソン
1991年北アメリカ。サーカスのアルマンド(リカルド・モンタルバン)は、
20年前に死んだ未来の猿の息子マイロをひそかに育てていた。
8年前、ペットは病気で全滅し、人間は猿を奴隷のようにこき使うようになった。
警官が猿に暴行するのを見て、マイロは興奮して話してしまう。
いったん逃げるが、アルマンドは警察に行き、ごまかそうとする。
だが、知事らは彼の猿が、言葉を話す猿だと確信する。
残されたマイロは、船着き場で別の猿に紛れ、猿管理局へ。
オークションで知事に買い取られ、自らシーザーと言う名前を選ぶ。
アルマンドは拷問で死ぬが、シーザーはテレパシーで次第に仲間を増やす。
不穏な動きに、知事はリーダーを探し、記録からシーザーが紛れた事が判明。
彼は処刑されるが、黒人補佐官マクドナルドが助け出す。
シーザーは猿たちを率いて、管理局を制圧。軍隊が出動するが、司令部も抑える。
彼は人間にも慈悲の心を持とうと呼びかける。この日、猿の惑星が誕生した。
と言うわけで、前作の話では、猿の反乱まで数世紀のはずが20年で起こった。
物語は黒人の反乱を猿に変えたような感じ。
知事の部下コルプが、この次の作品で知事になる。
TV放送 93/03/17 10CH 03:25-04:52
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最後の猿の惑星(73)
監督 J・リー・トンプソン
2003年北アメリカ。人間と猿の戦争により、町は廃虚となった。
残された人間と猿によって、共同生活が行われる。
だが、アルド将軍は人間をかばう、シーザーらを敵視していた。
両親の助言を聞きたいシーザーは、マクドナルドの案内で廃虚の資料室へ。
そこで両親のフィルムを見る。だが、生きていたコルプらに発見される。
コルプは侵略と考え、3950年には滅びる歴史を変えるため、攻撃を決意。
生存者がいたとの報告に、アルドらはひそかに攻撃を計画。
それを知ったシーザーの息子コーネリアスが殺される。
コルプらの攻撃が始まり、アルドは村の人間を檻へ。
シーザーの指揮で迎撃。逃げるコルプらをアルドが全滅させる。
アルドは「猿は猿を殺さない」の掟を破ったとして、追い詰められ木から落ちて死ぬ。
シーザーは人間と平等になる事を決意。以後、共存を続ける。
と言うわけで、シリーズの完結編。本当に完結しているのだからすごいシリーズだ。
もっとも、話がやはり一部の村にとどまっており、世界の運命が変わったかどうか。
この後、1作目に続くと言う意見と、1作目とは別という意見がある。
シーザーの妻は、前作にも出たリサ。
猿の科学者ヴァージルに、ポール・ウイリアムズ。
人間の教師アブラハムに、ジョン・ヒューストン。
音楽は、レナード・ローゼンマン。
TV放送 93/03/18 10CH 02:30-03:56
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新作「PLANET OF APES 猿の惑星」(2001)を見た。
猿の惑星と言えば、60年代から70年代にかけ
全5作に渡って作られたSFシリーズで、
第1作ではチャールトン・ヘストン主演で、
謎の惑星に不時着した宇宙飛行士が、人間を支配する猿の存在を知る話。
猿が英語を話す事から、結末は見えていたとの話もあるが、
ラストで自由の女神の残骸を見て、そこが核戦争後の地球だったと気づく。
その後、続編で、残された核ミサイルで地球が滅亡してしまい
ここでシリーズも終わりかに思えたが、(公開当時は思えたはず)
3作目で、今度は猿が過去の地球へタイムスリップして
その後、5作目にまで、猿が人間を支配するに至る経緯を描く。
5作目の後で、1作目に戻るとか、別の歴史になったとか言われるが
タイムトラベルを描いたシリーズものと言う意味では特筆すべき点だ。
物語が、小さな村レベルで展開していると言う難はあったものの
これが90年代頃になって、「ミクロの決死圏」と共に
シュワちゃん主演でリメイクされるとの噂が流れたが
ここへ来て、リメイクが現実に。監督はティム・バートンと言う事で
バットマンやスリーピーホロウ他で異色の世界ばかり描いているに
リメイクとはどういう事か思ったが、
リイマジネーションだと言い、舞台も地球ではないと言う。
だが、実験用の猿が出てくると聞いて、それの子孫だなとすぐわかってしまう。
わかってしまうと、前作のような衝撃のラストにならないかもと言う不安はあるものの
やはり、何度も見たシリーズもののリメイクとあれば、見ないわけには行くまい。
2029年。宇宙基地オベロン号。
ここでは人間による宇宙飛行の前に、安全確認のためチンパンジーを飛ばす習慣に。
そのために訓練を受けているのだが、判断力には不安が否めなかった。
飛行士レオ(マーク・ウォルバーグ)は人間の方が上と主張するが、
上司の方針はくつがえらない。
奇妙な現象が発生し、チンパンジーのペリクリーズが偵察ポッドを操縦し調査に。
だが現象に巻き込まれるとポッドは連絡不能の行方不明になり、
レオはたちまち独断で追跡する事に。やはり交信不能となる。
レオは激しい衝撃を受けて、どこかの惑星に墜落。
その間に正確な時間を表示する時計は未来を指していた。
ポッドはジャングルの中へ墜落。何のためらいもなく外へ出るが、呼吸はできる。
前作はここらへんの間が長くて、不思議な惑星に来たという印象があったのだが
今回はムダがないと言うか、展開はかなり早い。
たちまち逃げまどう人間に出くわし、それを追うのはまさに猿だった。
人間たちは捕らわれ、レオも怪力の猿に投げ飛ばされたりして捕らわれる。
ここでは猿が人間を支配し、言葉を話し、馬に乗り、建物に住む。
そして人間も前作と違って言葉を話すが、奴隷やペットのように扱われているのだ。
セード将軍(ティム・ロス)は、レオを一目見て、他の奴とは違うと見抜き
奴には気をつけろと言う。前作のザイアス長官に当たる存在だ。
人間たちを奴隷として売るのが、リンボーだが、
人間を擁護する女性学者のアリが、頭の良さそうなリオらを買い取って助ける。
一緒に買われたのが、デイナとその父カルービ(クリス・クリストファーソン)。
デイナ役の人は、「ドリヴン」のヒロインで、スーパーモデル出身らしい。
だが、リオは前作のようにいたぶられる事もなく、簡単に脱走に成功。
デイナらをつれて逃走。成り行きでアリも同行し、
奴隷商人リンボーも人質というか、猿質として連れて行かれる。
パンフによると、アリの執事がケーリー・ヒロユキ・タガワとあるが
同行したゴリラがいたので、それが執事だったのだと思う。
この執事は、元将軍だったのだが、セードに地位を奪われ
腹心だったアター(グリーンマイルのマイケル・クラーク・ダンカン)も
セード側に寝返ったのだった。
彼は人間をバカにするが、アリに仕える身なのでとりあえず同行する。
リオはポッドの墜落現場に行きたいと言い、地下の秘密トンネルからそこへ向かう。
セードらは事態を知り追跡するが、意外に追跡が甘い。
すべての点において、前作よりも謎が浅く、展開が早いと言う印象だ。
セードは父(チャールトン・ヘストン)にお伺いを立てる。
セードの祖先は、猿の神とも言うべき存在で、その秘密は彼らの家族しか知らない。
神の存在は伝説ではとさえ言う者もいるが、再臨すると信じる者も多い。
父は、秘密を守れと言い残して死ぬ。
リオら一行は、ポッドの墜落現場へ。
猿は水を嫌って潜れないので、リオが潜って無線機他を見つける。
それにより、仲間の船の反応が惑星上からあるので、そこへ行く事となる。
そこは足を踏み入れてはならない禁断の地とされているが、
アリたちは特に抵抗する事もなく同行する。
その寸前には防衛部隊がいるが、普段は何事もないので怠けている。
ここへアターがかけつけて指揮を執るが、リオらは馬に乗って川を強行。
猿はどうしても水には入れないらしく、迂回して追うが、その間に時間は稼ぐ。
セードは取り逃がしたと知り、自身も向かう事にする。
禁断の地に到着したリオ一行は、砂に埋もれた巨大な施設を発見。
電波の発信源がそことわかるが、仲間はいない。
その施設自体が墜落した宇宙船オベロン号だったのだ。
リオは掌紋で開くドアを開け、永久電源の装置を起動して、モニタで記録を調べる。
それによると、リオが行方不明になった後、乗員たちは彼を捜索。
彼らも現象に巻き込まれてこの惑星の過去へ墜落。
飼育していた猿が反乱を起こし、ついには人間を支配するように。
どうやって言葉を話すようになったか、それはわからないが、
何にしろ、その反乱を指導した猿が、猿たちの指導者とされている存在だったのだ。
リオは、自分がすべての原因だったと知りショックを受ける。
セードが率いる大軍団が宇宙船に迫る。
一方、人間たちも噂を聞きつけ、リオに期待して集まるが
リオは仲間が来ない事を知り、助けられないから立ち去れと言う。
だが人々は立ち去らず、リオは一計を案じる。
猿たちの前に出て、おびき寄せ、
リモコンで宇宙船の燃料を大爆発させ大被害を与える。
しかし全滅させたわけではなく、残る猿たちと人間が格闘に。
基本的には、猿の方がパワーが上で、歯が立たない。
執事も因縁のアターと対決するが倒されてしまう。リオはセードと対決。
そうこうしていると、上空からポッドが飛来する。
その中から現れたのは、行方不明になっていたチンパンジーのペリクリーズだった。
猿たちは神が戻ったと頭を下げるが、一人で暴れるセード。
施設内で戦うが、力では歯が立たず、銃も奪われてしまう。
だが、リオはスキを見て、掌紋で開けるドアを閉じ、セードを部屋に閉じこめる。
セードは銃を撃ちまくるが、防弾で効き目がない。
前作は文明批判があったが、結局近代兵器が勝利を収める展開はちょっとイヤ。
腹心アターも、セードにウソの歴史を教えられたと悟り、セードを見捨て
他の猿たちも簡単に人間との共存を約束する。
リオはペリクリーズをアリに任せ、恋人になりそうなデイナにも戻ると約束して
一人だけポッドで帰還する事に。
再び現象に突入すると、時間は過去へ戻るが、なぜかステーションへ行かず地球へ。
飛行禁止区域と言われるが、声しか聞こえないあたりが怪しい。
機はワシントンのリンカーンの像の前へ墜落。
降りたリオは、この像を見て愕然とする。
よく見ると猿の顔で、人間からの奴隷制から解放したセード将軍とある。
そしてかけつけた警官たちに包囲されるが、それはすべて猿だったのだ。
と言うわけで、最初で猿の実験シーンを割と長めに描くので
「あ、こいつの子孫だな」とはっきりわかってしまい、ちょっと失望。
その後、猿の惑星に到達し、いろいろと展開するわけだが
宇宙飛行士のくせに、酸素は大丈夫かとか、全然気にしないあたりも気になる。
前作と違い、たちまち猿に襲われて、何も考えるヒマなしに捕らわれる展開は
振り回される感じで面白い。
しかし、その後出てくる猿たちは、メイク技術が向上したのはわかるが
何か人間ぽくて、かえって違和感がある。
さらに、何かと言うと、飛び跳ねるのもいただけない。
人間が言葉を話し、火も平気とあれば
前作のような、明確な進化(退化)の違いが出ていないので
なぜ人間が猿に支配される事になったのか、ピンと来ない。
一時的に武力で押さえつけられても、完全制圧は難しいのでは。
逆に、水が苦手と言う弱点が猿側にあるし。
なぜ猿の惑星になったかと言ういきさつは、中盤で語られてしまい
その後、猿と人間の戦いになるのだが、たいした作戦もなく割に無謀。
実験で行方不明になった猿の方が、後で到着するという展開は
まあまあ意表をついている。
それをもって、意外に簡単に猿たちが戦いをやめてしまうのはご都合主義だが
猿や恋人ぽい人も残して、1人だけあわてて帰還。
歴史も逆行して、宇宙船に戻って歴史が元に戻るのかと思ったが
なぜか地球の方へ行ってしまい、そこらへんで、
今回の「衝撃のラスト」が見えてくる。
リンカーン像の前に墜落し、像はなぜか後ろ側からしかなかなか見せない。
なぜ地球の方にまで猿が来ていたのか、将軍が宇宙船を飛ばす事に成功したのか
それとも、いろいろやって歴史がメチャメチャになったのか
説明はないが、続編で語られるのかも。
ちょっと猿の惑星と言うよりは、スタートレック風だ。
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久々の新作「猿の惑星:創世記」を見た。(2011年)
猿の惑星と言うのは、今を遡る事40年前、
チャールトン・ヘストン主演で始まったSFシリーズ。
計5作が作られ、数十年を越えてティム・バートンが1作目のあたりをリメイク。
(監督はリイマジネーションと言ってました)
さらに今回は、猿が地球を支配するあたりを描くと言うから、
旧シリーズの4作目「猿の惑星 抵抗」付近のリメイクか。
旧シリーズで、1作目が一番評価が高いのは当然として、
2番目に好きなのが何かと言うと評価が分かれるが、
手塚治虫は4作目だと言ってたし、個人的にも思い入れあり。
実は旧シリーズ5作目の「最後の猿の惑星」は、公開当時に劇場で見た事があって、
ティム・バートン版も見たし、
数十年の時を越えて、3作連続劇場鑑賞を目指して、今回も見た。
[人間側]
ウイル 科学者(ジェームズ・フランコ)
キャロライン 獣医。ウイルの恋人
チャールズ ウイルの父(ジョン・リスゴー)
ウイルの上司
ジョン 動物保護局の長(ブライアン・コックス)
ドッジ ジョンの息子(トム・フェルトン)
パイロット 近所の住人
[猿側]
シーザー
オランウータン サーカスにいて手話ができる
ゴリラ 怪力で他の猿も一目置く
サブリーダー 新薬の実験で知性を得る
現代。製薬会社の研究員ウイルは、アルツハイマーの新薬を開発していた。
チンパンジーへの投与実験で、脳を活性化する効果が見られ、
被験者のチンパンジーは高度な知能を持つように。
ウイルは、人間への臨床試験を急がせようとする。
上司は重役たちの前で、新薬の素晴らしさをアピール。
その席にチンパンジーをお披露目しようとするが、
知能の高さゆえか暴れ出し、逃げ出してまさに重役たちのいる会議室に乱入。
麻酔を打たれて捕まるが、この失態に新薬のプロジェクトはお流れに。
重役はすべてのチンパンジーを始末しろと指示する。
そんな中、ウイルは、暴れたチンパンジーが出産していたと知る。
今思えば、子供を守ろうとして暴れたのだ。
飼育係の男は、ウイルに赤ん坊を数日間預かれと言う。
さもなくば、この赤ん坊も始末しなくてはならない。
新薬の研究には熱心だったが、チンパンジーには疎かったウイルは困惑するが、
仕方なく預かる事に。
ウイルは父と二人暮しで、父は元音楽教師だったが、アルツハイマーで記憶も怪しげ。
ピアノもうまく弾けない。
彼は新しい家族に喜び、愛読書からシーザーと名付ける。
結局、そのまま一緒に暮らし続けて数年間。
シーザーは、母からの遺伝か、同年代の人間を上回る知能を持つように。
一方、父の方は相変わらずで、スプーンを逆に持ち、シーザーに指摘される始末。
そこでウイルは、ひそかに新薬を持ち出し、父に投与する。
効果はテキメンで、父はピアノを昔のように弾けるように。
シーザーは、家の中を自由に飛び回り、お菓子を食べて蓋をしたりする。
彼は、屋根裏部屋から見える外の世界に関心を持ち、
ある日飛び出し、近所の幼い娘の前へ。
娘が騒ぎ出し、その父親にバットで殴られる。
かけつけたウイルがその場は収め、
負傷したシーザーは動物園の獣医キャロラインに診てもらう。
傷は大したことなく、キャロラインはシーザーの知能が高いのに驚かされる。
手話で意志を伝える事が出来、
上向きに手を差し伸べる仕草は、主人への服従を意味すると言うキャロライン。
今は部屋の中で過ごしているが、いずれ外へ出たがると心配する。
そこで、少し離れた地にある国立公園みたいなところの林へ。
遊んでいいと言われ最初は困惑するシーザーだったが、やがて自由に飛び回るように。
それからさらに数年。
シーザーは人間の服を着せられ、背丈は大人なみ。今日も林で遊んでいる。
ウイルはキャロラインと親密に。
その日、犬を連れて散歩に来た一家を見て、シーザーは自分がペットなのかと尋ねる。
ウイルは家族だと言い、真相を知らせるため研究所へ連れていく。
自分が実験によって産まれ、母はもういないと知らされるシーザー。
キャロラインもウイルの実験を知るが、自然の摂理に逆らう事には否定的だ。
一方、回復したかに思えた父に再びアルツハイマーの症状が出始めていた。
実は、体内に新薬への抗体が生まれ始めたのだ。
そこでウイルは、さらに強力な新薬の開発を進める。
(まだ開発プロジェクトは続いていたらしい)
一方、父はボケて家を飛び出し、
近くに駐車されていた車を、勝手に運転してぶつけてしまう。
車の持ち主が怒って飛び出してくるが、これが以前にシーザーを殴ったご近所さん。
車を壊されて、パイロットの俺はどうやって空港に行くんだと、
今にして思うと、ちょっとわざとらしいセリフも。
ウイルの父がもめてるのを見て、シーザーがかけつけ加勢。
警察がかけつけ、シーザーは捕われてしまう。
ウイルは示談交渉を進めようとするが、
それまでは動物保護局に入れなければならなくなる。
動物保護局には、同じようにペットだった猿たちが集められていた。
(他の動物は見当たらず、いかに大都市ロスとは言え、
猿だけが大量に収容されてるのは不自然かな)
ここにはコーネリアスと言う猿もいるが、ジーラはいないらしい。
局長は、猿は半月でここに慣れると言う。
むしろ慣れないのは人間の方だと。
ウイルはシーザーも心配しつつ、新薬の開発も進める。
父で試して成果が出たと知った上司は、再び猿による実験を指示。
まさにシーザーのいる保護局から猿が連れ出され、
ガスで接種するようになった新薬を与えられる。
途中、ホースがはずれて、ウイルの同僚がガスを吸ってしまう。
この猿には目覚ましい成果が出て、
一転、上司はウイルに相談もせず、発売を進めようとする。
ウイルは、父への新薬投与を続けようとするが、
父はもういいと首をふり、翌日静かに息を引き取る。失望感にさいなまれるウイル。
一方、同僚は咳き込むようになって血を吐き、ウイルの家を訪れるが、
彼はおらず、何しに来たと声をかけた例のパイロットに向けて咳き込む。
保護局に入れられたシーザーは、
人間の服を着ていたりしたので、他の猿に破られたりする。
係員のドッジは、他の猿より少し頭の良さそうなシーザーに目をつけ、
痛め付けたりするが、
特に他の猿と比べて格段にひどい目に遭わせていると言うほどではない。
同じように収容されているオランウータンが、シーザーに手話で話し掛けて驚かせる。
彼はサーカスで手話を覚え、他の猿より少し頭のいい感じ。
目立つと、どこかへ連れていかれる(実験材料にされる)奴の仲間入りするから
出来るだけ大人しくしろとアドバイスする。
ある日、ドッジは仲間を連れてきて、猿たちをからかって楽しむ。
怒ったシーザーが、1人の首につかみかかるが、ドッジが離す。
実はシーザーの目的は、男のナイフを奪う事だった。
それを使って檻を開けたシーザーは、すぐに逃げたりはせず、仲間の檻へ。
まずゴリラを頭脳作戦で叩きのめす。
さらに見張りのお菓子を配り、最後には服を破ったボスも倒す。
するとこの元ボスは、シーザーに手を差し伸べ、彼が主人だと認める。
ついに猿たちのリーダーに上り詰めたのだ。
手話のできるオランウータンは、シーザーがなぜお菓子を配ったのかを聞く。
するとシーザーは、木の枝を取り出し、
1本の枝は簡単に折れるが、何本も集まれば折れにくいなんて、
毛利元就みたいな事を言う。
だがオランウータンは、俺たちは頭が悪いと嘆く。
父を失って、失意のウイルは、研究もやめ、もう1人の家族シーザーの所へ。
局長に金を渡し、ひそかにシーザーを出そうとする。
しかし、久しぶりの対面にもシーザーは喜ばず、開けられた檻から出ようとしない。
仲間の方がいいとさと、ドッジらに言われ、仕方なく退散するウイル。
ところが、シーザーは夜の内にひそかに逃げ出し、ウイルの家へ。
そこから新薬を持ち出す。
新薬はガス状になったものだから、これをばらまいて一気に猿たちが賢くなる寸法だ。
朝になり、シーザーが檻に入ってない事に気付いたドッジは、檻に戻れと指示。
だがシーザーは抵抗し、「いやだ」と人間の言葉を話し、驚いたドッジを叩きのめす。
さらにもう一人の気の弱い見張りを檻に閉じ込め、猿たちを檻から出す。
気がついたドッジは、電気ショックを与える警棒みたいなのを取り出すが、
シーザーがホースで水をかけたため、感電して死ぬ。
シーザーたちはついに施設から脱出。街に移動し始める。
住宅街の街路樹を猿たちが飛び移り、大量の木の葉が舞う異様な光景。
時々、下に降りて車とかを襲うが、シーザーが統制していて、
決して人間を殺す事はしない。
異変に気付いてウイルは保護局に急行。
救助された気の弱い方の見張りは、にわかには信じがたい事を言う。
猿がしゃべったと。
ウイルはシーザーの目的はあそこだと、研究所に急行。
その頃、ウイルの上司は、ガスを吸った研究員が死んだと知らされる。
実は、新薬は猿には効果が出るが、人間には致死性があると言う、
何とも都合の良い性質があったのだ。
失望した上司は開発を中止させるが、次の瞬間大量の猿が乱入してきた。
猿たちは研究所を破壊。続いて動物園の猿を逃がす。
猿に怒りを向けた上司は、軍だか警察だかのヘリに、
なんの権限だか乗り込み、彼らを追跡する。
シーザーたちは、金門橋を越えて森へ向かおうとする。
そうはさせじと、警察はバリケードを組んで待機。
道路封鎖されるが、ウイルは恋人を囮に、警察の目を盗んでバリケードへ。
まあ、結局何もしないんだけどね。
警察は猿たちを見失い動揺。
実は猿たちは、金門橋の上やら下やらから、ひそかに移動していた。
ヘリは上を移動する猿を発見。
攻撃するが、こいつは新薬を投与されたチンパンジーで、いわばサブリーダーだ。
サブリーダーはやられるが、撃ち合いになる(猿は撃ってないか)。
猿たちの奇襲に歯が立たず、警察は退散。
上司のヘリが攻撃し、シーザーが危険になるが、例のゴリラがかばって撃たれる。
さらに凄いジャンプ力でヘリに飛び移り、ヘリは墜落。金門橋の端にひっかかる。
シーザーはゴリラの死を悲しみ、ヘリの中の生きていた上司を見下ろす。
上司は助けてくれと言うが、シーザーは立ち去り、
これまた生きていたサブリーダーに任せる。
サブリーダーはヘリを蹴落とし、ヘリは下の海へ。
ウイルはシーザーを追って森へ。猿たちに囲まれるが、シーザーが諫める。
ウイルは、すべてぼくの責任だ、一緒に帰ろうと言うが、
シーザーはここが家だと言う。
シーザーが話すのを聞いて驚くウイルだったが、そうかと言って立ち去る。
そしてエンドロール。
おいおい、これでは人類を支配したとは言えないだろうと思っていたら、再び映像に。
例のパイロットが空港で歩いているが、咳き込むと血が。
そう、彼は今や病原菌みたいな存在の新薬に感染していたのだ。
そこからは、彼のいる空港から各地へ飛行機が飛んでると言うイメージ。
次の空港からもさらにあちこちへ飛び、日本とかにも到達し、その線は世界中を覆う。
と言うわけで、冒頭から、科学者ジェームズ・フランコは、
父のアルツハイマーを治療するため、新薬を研究。
猿で実験したり、こっそり父に投与したりして成果を上げる。
実はこの猿が。。。と言うのは、事前情報で見る前からわかってた話。
(正しくは、実験台の猿は始末され、その子供が賢い訳)
この猿が、フランコの父をかばって暴れたため、施設に入れられ、
他にも猿が大勢いる事を知る。
ここから主役は、フランコから猿のシーザー(旧4作目と同じ名)に移る。
シーザーは自らや仲間が虐待を受けた事から、自由を求めて施設からの脱出を図る。
厳重な包囲網をものともせず、シーザーたちは森へ到達。
あれ?これではただ脱出しただけで、
ここから地球を支配するにはだいぶハードルがあるんじゃないの?
そもそも、サンフランシスコの動物保護局なんてところに、
地域住民を支配するほどの数の猿がいるとも思えない。
なんて思ってたら、答えはエンドロールが始まってから判明。
実は、人間は新薬がもとで出来たウイルスで滅んでしまい、
免疫のある猿が生き延びた、と言う事らしい。なるほど、この落ちはちょっと面白い。
最初から振り返ると、父のために新薬開発に没頭するフランコ博士は、
そのままディープブルーの女博士。(3口で食われた人ね)
つまり、感心しない主人公だ。
だが、彼のシーザーへの愛情の描き方は悪くなく、
父や恋人にも、うまいバランスで愛情を注いでいる。
不幸な展開で、シーザーが施設に入れられてからは、
黒人奴隷とかの虐待を連想させるが、
やってるのはドラコだけで、それほど陰湿と言う印象は受けない。
それでも耐えかねたシーザーはドラコを倒し、警官隊をものともせず森へ到達。
間違いなく、ここで見ている方は猿側を応援。
巨大権力を打ち破る痛快感を感じさせる。
後半、フランコはまったくの役立たず。
シーザーたちを追い回すだけで、物語的に影響せず。
むしろ、前半それほど悪そうでもなかったフランコの上司が、
なぜか人類代表の悪になってしまい、無残な死に方を遂げる。
猿たちはかなり暴れたが、基本的に人間を殺しておらず、
画面で死んだのは、ドラコと上司の乗ったヘリの人だけ。
もう一人目立つ存在として、フランコのご近所さんのパイロットがいる。
フランコのご近所は大勢いるはずなのに、シーザーに襲われたり、
フランコの父に車をぶつけられたり、あげくに。。。
と、これまた人類の悪(と言うか、いやな奴と言う程度だけど)として、
ひどい目に遭い続ける。
もともと新薬は、注射していたはずが、
改良の際にガスになり、そのため、簡単に猿たちは賢くなる。
一方、人間には有害になって、ガスを吸った人から、疫病のように広まり、
前述のパイロットを通じて、たちまち世界中へ。
何とも都合の良い展開だが、これにより、多分人類は滅び、
猿が生き残ると言う事らしい。
思えば、旧1作目には、
人間が猿に支配されていたと言うショッキングな設定もさることながら、
「実はそこは地球だった」と言う落ちと、
「なぜそうなったのか」を考えされる余韻があった。
その答えは、「人類が、文明を滅ぼすような戦争をしてしまった」と言うもので、
それに派生して「猿が人類を支配するようになった」訳だが、
実はテーマ的には、その点は二の次だったはず。
その後、シリーズが作られ、2作目は単純に「あの後」を描いた話。
3作目以降で時代は現代に戻り、
未来の猿の子孫が、後の指導者になると言う、SF的な技を使ってきた。
その結果、猿が賢くなった、そもそもの始まりが存在しないと言う、
タイムトラベルものの妙を見せる。
本作でも、ティム・バートン版でも、猿が賢くなった理由は描かれており、
答えがハッキリしている分、物足りなさも感じる。
旧シリーズでは、シーザーが猿を率いて戦争を起こし、人類を支配するようになり、
この戦争が、1作目の答えであるかのような展開に。
でも、もともと1作目で言外に語られた戦争は、人類同士の戦争だったはず。
人類は戦争をするが、猿は戦争をしないと言う皮肉もあったはずで、
それがシリーズが続くにつれて薄れ、
単にSFとしての面白さと言うところに飛び付いた感じだった。
今回も、弱者が反乱を起こす痛快感はあれど、
新薬とかで自然の摂理に逆らうなと言う程度では、人類への警鐘と言う点は弱いかな。
▼
「猿の惑星:新世紀」を見た。(2014年米)
猿の惑星と言うのは、
チャールトン・ヘストン主演作を皮切りにシリーズ5作が作られた作品。
その後、間隔を空けて、ティム・バートンによる1作目のリブート版が作成。
さらに新シリーズとして、元祖シリーズで描かれなかった、
「猿の惑星」になる過程が描かれる事になり、本作はその第2弾。
元祖の最終作「最後の猿の惑星」は劇場で見たから、
ティム・バートン版も含めて、数十年越しで4作連続で劇場で見る事になるっす。
[猿側]
シーザー (アンディ・サーキス)
コバ シーザーの腹心
ブルーアイズ シーザーの息子
コーネリア シーザーの妻
オランウータン
[人間側]
マルコム 技師
アレクサンダー 息子
エリー マルコムの恋人(MI3の殺された仲間)
ドレイファス 人間のリーダー(ゲーリー・オールドマン)
ウイル シーザーの育ての親(ジェームズ・フランコ)
前作のラストで広まり始めた新種のウイルスは、世界中に蔓延。
発生源も研究によるものと明らかになっていて、猿インフルエンザと呼ばれる。
それは猿の知能を上げる効果がある一方で、人間には有害で大半が死に至る。
だが、500人に1人の割合で、遺伝的に耐性がある者もいて、
わずかに生き長らえていた。
シーザー率いる猿の軍団は、森にコミュニティを築いていた。
たぶん前作の手話ができるオランウータンだと思うが、あれから10年経ったと話す。
最後の2年は人間を見ていない。きっと滅んだのだろうと。
彼らは人間の言葉を覚え、猿(エイプと呼んでた)は猿を殺さないと教える。
シーザーらは狩りをして食糧を得ていた。
既に大人の息子ブルーアイズも同行するが、クマと出くわして負傷。
何とか撃退するが、シーザーに考えて行動しろとたしなめられる。
そんなシーザーには妻がいて(息子がいるくらいだから)、新たな赤ん坊が産まれる。
ある日、一団は人間に遭遇。
両者驚く中、人間の1人が発砲。猿の仲間が負傷する。
撃つ気はなかったと弁解する人間側だが、
言葉なんか通じないぞなんて言ってると、シーザーが現れて立ち去れと叫ぶ。
猿が言葉を話したので、驚いた人間一行は退散。一旦、人間のコミュニティに戻る。
そこは荒廃した都市で、エリアにあふれる程の人間が集まっていた。
戻ってきた連中は、猿に出くわしたと報告。
動揺している所へ、シーザー率いる猿一行が現れ、騒然とする。
(1人が落とした荷物を届けに来た)
シーザーは片言で、人間が住むのはここ、猿が住むのはあそこ、
二度と立ち入るなと警告して退散。
シーザーの腹心コバは、人間は信用できないから攻め入ろうと言う。
コバは前作で何度も実験台にされたやつらしい。
だがシーザーは、戦いは避けたいと言い、コバもリーダーたるシーザーには従う事に。
だが不満げである一方、シーザーの息子ブルーアイズは、
どちらかと言うとコバに同調している様子だ。
人間のコミュニティでは、今後の対応について相談していた。
一番心配したウイルスについては、一同耐性があるので問題ないと言う事に。
リーダーのドレイファスによると、
原発だかでエネルギーを得ていたが、まもなくそれが尽きてしまう。
生き延びる為には、ダムを使って水力発電するしかないが、ダムは停止しており、
再稼働するには、施設のある猿のテリトリーに入らねばならない。
ドレイファスは攻め入るしかないと言うが、
技師のマルコムは、再度話し合いたいと言う。
あの猿のリーダーならば理解してもらえると感じたのだ。
残り時間はわずかだが、一同はマルコムに賭けてみる事に。
マルコムの他に、彼の息子アレクサンダー、
マルコムの恋人である女医エリー(アレクサンダーの母ではない)が同行。
さらにダムの技師も同行するが、彼は猿と親しくする事に否定的だ。
付近まで車で行った所で、まずマルコムだけが乗り込む事に。
マルコムは猿たちに捕まるが、シーザーに事情を説明。
ダムが動いたら立ち去ると約束。
今回もコバが反発するが、シーザーは承諾。
銃を捨てる事が条件と言われ、猿に否定的な連中も渋々銃を捨てる。
だが、作業を進める中で、シーザーの子供である赤ん坊が、工具に触ろうとしたので、
1人が赤ん坊をほおり投げる。実は、工具箱に銃を隠していたのだ。
猿と人間がにらみ合いになるが、マルコムは男を帰らせる事で収拾をつけようとする。
シーザーは、猿も協力するから、さっさと片付けて去れと言う。
コバはこれに対し、自分の家族が殺されかけても、人間が大事なのかと非難。
一応シーザーに従うが、明らかに不満げだ。
ひそかにコミュニティを抜け出し、人間襲撃を開始する。
ダムの修復は完了し、町に灯りがともる様に。
女医エリーは、出産で弱っていたシーザーの妻コーネリアに抗生物質を投与。
コーネリアは回復し、猿と人間の間に信頼関係が築き始めるのを感じる。
だが、その時、シーザーが撃たれてしまう。
実はコバの仕業なのだが、コバは人間が撃ったと叫ぶ。
不穏な空気に、オランウータンはマルコムらを逃がす。
コバらは、もう許せないと称して、人間のコミュニティを襲撃。
コバは機関銃を両手に持って撃ちまくる二丁拳銃で、人間たちを圧倒。
ドレイファスたちも応戦するが、人間たちを一ヶ所に集める。
さらに、オランウータンら、シーザーに同調した連中をバスに閉じ込める。
これにはブルーアイズも困惑。
一方、逃げてるマルコムらは、倒れてるシーザーを見つける。
マルコムは、争いを止められるのはシーザーだけだと、連れていく事に。
弱ってるシーザーは、途中で通りかかった家を見て、そこで休むと言う。
それは前作でシーザーが育ての親ウイルと過ごした家だった。
エリーは薬がなければ治療できないと言うので、マルコムが取りにいく事に。
猿が占領した町に乗り込み、猿の目をかいくぐって薬を回収。
ブルーアイズに見つかるが、彼も連れて戻る。
エリーの治療を受けて、回復するシーザー。
ブルーアイズも父が正しかったと思う様になる。
屋根裏部屋に上がったシーザーは、残されたビデオを見て、
ウイルとの楽しかった日々を思い出す。
彼は誰だと聞くマルコムに、いい人だと答えるシーザー。お前と同じいい人だ。
マルコムはシーザーらを連れて猿が占領した町へ。
道案内するマルコムは、行く手に猿から逃れたドレイファスらがいるのに気付き、
シーザーらを逃がす。
やあやあ無事だったなと言うドレイファスは、
タワービルに集結した猿を一掃するため、爆弾を仕掛けていた。
君も手伝えと言われ、爆弾の用意をさせられるマルコム。
一方、シーザーらは捕われた人間を解放し、さらにオランウータンらを逃がす。
タワービルの上の方に集まったコバらの前に現れ、対決する事に。
しばらくドレイファスを手伝ってたマルコムだが、
こんな事はさせられないと、銃を向ける。
マルコムの気持ちがさっぱりわからない様子のドレイファスは、
電気が通って、他の地区にも生存者がいるとわかったと言う。
君がやつらを助けても、やがて米軍がかけつけ、全滅する運命だ。
それでもやらせないと言う調子のマルコムに、
ドレイファスは俺が人類を救うと言って自爆。ドレイファスは死ぬがマルコムは無事。
タワービルは崩壊し、崩れそうな足場で、シーザーとコバの対決は続いていた。
落ちそうになったコバは、鉄骨につかまり、シーザーの助けを待つ。
猿は猿を殺さないと言うが、シーザーはおまえはもう猿じゃないと言って突き落とす。
戦いは沈静化し、無事だったマルコムは、まだ猿と人間は共存できると言う。
だがシーザーは否定。私も共存できると思ったが、無理だった。
戦争はずっと前に始まっていたと言う。
お前の恩は忘れないと、マルコムとハグして別れる。
シーザーは同じく無事だった家族と合流。再び猿たちを率いるのだった。
と言う訳で、新シリーズの位置付けは、ティム・バートン版はなかった事にして、
チャールトン・ヘストンが行った猿の惑星が生まれた経緯を描くと言うもの。
前作創世記で何でそうなったかが描かれ、本作新世紀でその後が描かれる訳。
元祖シリーズでもそのあたりが描かれた事はあるが、経緯は少し変わってる。
前作のラストで、猿の知能を上げるが人類の大半を死滅させると言う、
都合の良いウイルスが蔓延。
それから10年。猿と人間は接触を断ち、それぞれのコミュニティを築いていた。
だが、発電しなければ生き延びられないと、人間が猿に協力を求めると言う訳。
猿のリーダーたるシーザーはこれを受け入れるが、
猿にも人間にも相手を信用しない連中がいて、結局衝突する展開。
猿たちの間には、「猿は猿を殺さない」と言う教えがある。
これは「最後の猿の惑星」にも出てきた言葉で、
原住民の教えみたいなものと解釈して、長年深く考えなかったが、
本作を見ていて今更気がついちゃった。
それは「人間は人間を殺す(同族なのに)」と言うメッセージの裏返しだと。
最後の猿の惑星って、元祖の中でも評価はいまいちだったが、
そこには痛烈な反戦メッセージがあった。
そして、本作はかの作品の焼き直しだったのだ。
。。と言う事に気付いたら、もう後は、
猿と人間双方のやる事が、何かの比喩だと感じてしまう。
シーザーの腹心は、教えを破り、猿(シーザー)を殺そうとする。
それは、人間と戦うべきか否かで意見が対立した末の決断だった。
怒ったシーザーは、お前はもう猿ではないと言う。
だからって腹心を始末しても正当化されるのか?
シーザーも人間側の主人公も、共存を模索するが、最後にシーザーは断言する。
無理だった。戦争はずっと前に始まっていたと。
前作は、なぜそうなったと言う経緯を見せたので、物語は面白いが、
メッセージ性は弱かった。
本作は、展開的にはあまり進展してない印象もあるが、
そこには強いメッセージがバシバシ感じられて、こちらの方が面白い。
[おまけ:シリーズ比較]
猿の惑星
猿が進化した理由は語られず
人間は自身の戦争(人間同士)で退化
続猿の惑星
前作を継承
新猿の惑星
猿が進化したのは、未来から来たから。(最初に進化した猿は存在しない)
人間はまだ支配されてない
猿の惑星/征服
猿が進化したのは、未来から来た猿の子供がリーダーになったから
人間は猿を奴隷化し、反乱で立場が逆転する
最後の猿の惑星
シーザーの影響で、他の猿も進化
人間は猿に支配される(猿対人間の核戦争もあったらしい)が、
最後は共存する事になる
ティム・バートン版
猿が進化したのは、宇宙ステーションでの実験の影響
人間が退化した理由は語られない
猿の惑星:創世記
猿が進化したのはウイルスの影響
人間が衰退したのもウイルスの影響
猿の惑星:新世紀
前作を継承
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サルベーション(2011年米)
ダン カリスマ伝道師(ピアース・ブロスナン)
カール ダンの信者
グウェン カールの妻。ダンの熱狂的な信者(ジェニファー・コネリー)
ポール・ブレイロック教授 無神論者(エド・ハリス)
アンジー カールの娘
ジム・ハント グウェンの父
ハニー 警備員(マリサ・トメイ)
ジェリー ダンの手下
ホルヘ ダンと取引しようとする男
起:カールは伝道師ダンによる殺人を目撃。
承:カールは殺人犯の濡れ衣を着せられ、真相を明かそうと奮戦する。
転:ダンを脅そうとする別の連中が現れる。
結:ダンが何やら改心し、カールは信者の妻と離婚する。
カールは妻グウェンが熱狂的な信者である伝道師ダンの討論会に参加。
終了後に相談ごとを持ち掛けるが、
ダンとポールの討論は続き、思わずダンはポールを撃ってしまう。
ダンは自殺として処理すると言うが、カールは動揺する。
カールは、ポールが生きており昏睡状態と知る。
だが、ジェリーと言う男から、カールが撃った事になっていると聞かされる。
ショックを受けたカールはジェリーを殴り倒して、病院の前に置き去りにしてしまう。
グウェンに真相を伝えるが、ダンを妄信する彼女は信用しない。
カールは警備員ハニーに協力を求めるが、監視カメラにも事件の証拠は映っていない。
ジェリーが改ざんしたのかも知れない。
ハニーはカールをかくまうが、
グウェンはカールの浮気を疑い、さらに彼が犯人と知って怒り出す。
カールはホルヘと言う人物に会う。
ホルヘはダンが撃った証拠の映像を持っているが、
これで利用してダンと組みたいと考えていた。
だが、ホルヘの提案はこじれ、彼は誤ってダンを刺してしまう。
ホルヘの屋敷を抜け出したカールは車を見つけるが、中には血だらけのダンが。
ダンは天使に触発されたと言い出して、2年の刑に処せられる。
カールはグウェンと離婚し、ハニーと再婚した。
と言う訳で、ピアース・ブロスナンが出てるブラックコメディ。
ブロスナンは主人公ではなく、サスペンスとかでもない。
ブロスナンは怪しげな伝道師。
主人公カールの妻ジェニファー・コネリーがブロスナンの熱狂的な信者。
ある時、ブロスナンが無神論者のエド・ハリス教授を射殺。
カールにその罪をなすりつけようとする。
カールは妻に真相を伝えるが、ブロスナンがそんな事する訳ないと信じない。
コメディとして面白いかと言うと微妙な展開。
ジェニファーのような「熱狂的な信者」が改心する展開だったら
それなりの痛快感があるのだが、そうはならない。
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ザ・レジェンド(2014年中カナダ仏)
ジェイコブ 十字軍の兵士(ヘイデン・クリステンセン)
ガレイン ジェイコブの師匠(ニコラス・ケイジ)
シン 皇帝の息子
ジャオ 皇帝の息子
リアン ジャオの姉
メイ ガレインの妻
起:十字軍のジェイコブは戦いに疲れて軍を去る。
承:追われる身の中国の王子を助ける。
転:盗賊となっていた師匠と協力。
結:王子を追う一味を倒す。
十字軍のガレインは、聖戦という名の殺りくに疑問を感じて、軍を去る事に。
弟子ジェイコブは軍に留まっていたが、結局彼も去る。
3年後。中国では、皇帝の座を狙うシンが父を殺害。
邪魔となる弟ジャオも始末しようとするが、姉リアンと共に逃げられる。
リアンらは追っ手に捕まるが、ジェイコブに助けられる。
ジェイコブはリアンらを守って旅に出る事に。
だが、彼らを売り飛ばそうとする盗賊に捕らわれてしまう。
盗賊の正体はガレインだった。
彼はジェイコブに説得され、共に戦う事を決意。
シンの隊が現れ、ガレインは妻メイを殺される。
怒ったガレインは大暴れするが、やがて自身もやられて死ぬ。
ジェイコブはシンを対決の末倒すと、将軍はジャオを皇帝と認めてひざまずく。
ジェイコブは静かに立ち去るのだった。
と言う訳で、ヘイデン・クリステンセンとニコラス・ケイジが出る中世活劇もの。
主人公はヘイデン。ニコラスはその師匠であまり出てこない。
ヘイデンは十字軍の兵士だったが、戦いに疲れて中国へ。
兄に命を狙われた皇帝の息子を助ける事に。
盗賊となっていたニコラスと再会し、協力して戦う展開。
この二人が中国で戦うと言うミスマッチ感が本作の最大の魅力かと思うが、
レッドサンみたいに異文化交流にはなっておらず、たまたま白人だったと言う程度。
TV放送 2016/11/25 WOWOW 2200-2338
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サロゲート(2009年米)
グリアー FBI(ブルース・ウイリス)
マギー グリアーの妻(ロザムント・パイク)
ピータース グリアーの相棒
アンディ・ストーン グリアーの同僚
キャンター博士 サロゲートの開発者(ジェームズ・クロムウェル)
預言者 独立区のリーダー(MIシリーズのルーサー役)
ストリックランド 犯人
脳の指令で動くロボット、サロゲートは、世界の98%で使用されるように。
これにより、暴力や差別が解消するとされた。
一方、サロゲートを人類の脅威とする者は、独立区を作る。
FBIグリアーの妻マギーは事故で顔に傷を負い、サロゲートによる生活を享受。
素顔の付き合いに価値を見いだせなくなっていた。
クラブで男が殺され、グリアーが捜査する事に。
殺されたのはサロゲートだが、部屋では本体であるオペレータも殺されていた。
犠牲者は、サロゲートの開発者キャンター博士の息子だ。
犯人ストリックランドが見つかるが、特殊な武器で抵抗。
グリアーは難を逃れるが、独立区に逃げ込んだ事が問題視され停職に。
サロゲート越しにオペレータが殺される事件が多発。
通常は、サロゲートが損傷してもオペレータに危害は及ばないはずだが、
VSI社がオペレータの命を奪う武器を開発。
計画は中止されたが、独立区の連中が武器を入手したらしい。
軍が独立区を襲撃。リーダーである預言者を倒すが、彼もまたサロゲートだった。
VSI社はキャンターを邪魔者と感じ、預言者を利用して始末しようとしたようだ。
グリアーの相棒ピータースが暴れ回り、何者かがサロゲートを奪ったと判明。
グリアーは真犯人であるキャンター博士本人に対面する。
博士は、人類がロボットに依存する事を問題視し、関係を断ち切ろうとしたのだ。
博士は自害し、ウイルスがシステムに侵入。
グリアーは全オペレータ殺害と言う事態を阻止するが、
サロゲートの破壊は止めなかった。それにより世界中のサロゲートシステムがダウン。
人々は不安げに、人間としての生活を再開する事になるのだった。
と言うわけで、近未来の話。そこは事故死などを避けるため、
サロゲードと言うロボットに外出を代行させる社会だった。
つまり、街は現代と同様、人であふれてるが、すべてロボットなのだ。
本当の人間の方は、家で装置につながれ、ロボットを操ると言う訳。
アバター、あるいはマトリックスに似た話だが、
1時間半弱の短い映画なので、設定を把握するのに手間取る。
さらに厄介な事に、サロゲード役と操る人間役は同じ役者
(例えばブルース・ウイリス)が1人2役。
一方で、他人のサロゲードを拝借する輩まで現れ、そこらへんを追うのが大変。
肝心の事件の真相はたいして深くない。
ところで、ブルースの妻役ロザムント・パイク狙いで見た。
派手な生活ぶりで、Hな展開を期待するが、
そういうのはなく、実態は現実社会であった事故を引きずるちょっと悲しい感じ。
TV放送 2011/02/05 WOWOW 1900-2028
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「ザ・ロック」(96)を見た。
ザ・ロック(岩)とは、アルカトラズ刑務所の別称。
アルカトラズ刑務所は、サンフランシスコの沖合にある島を利用した刑務所で
アル・カポネすら、この刑務所の前に失念したと言われるものだ。
ここを舞台にした映画には、閉鎖になったいきさつを描いた「告発」や
囚人がなぜか鳥の権威になる異色作「終身犯」などいろいろあるが
やはり注目すべきは、クリント・イーストウッドの2作。
「ダーティハリー3」と「アルカトラズからの脱出」だ。
前者は、テロリストがアルカトラズに立てこもる話。
後者は、アルカトラズからの脱走を描いた話。
脱走を試みた者は34名いて、すべてが逮捕または射殺されたが、
3名だけが溺死と思われるとして、未確認のままになっている。
その3名が脱走したのでは?と思わせる展開の物語だ。
今回の「ザ・ロック」は、軍部がアルカトラズに立てこもると言うから
「ダーティハリー3」に似た感じだ。
海兵隊がそこへ乗り込むわけだが、道案内として元囚人を同行させる事に。
唯一脱走に成功した人物と言うから、「アルカトラズからの脱出」の人かと思えば、
全然違うのだが、これが映画を見るとかなり面白い設定とわかる。
出演者は、ショーン・コネリーとニコラス・ケイジ。それにエド・ハリス。
当初、ショーン・コネリーが脱走犯で、ニコラス・ケイジがFBIと聞いた時には
逆じゃないかと思えたが、映画を見るとぴたりはまってる感じ。
エド・ハリスはアルカトラズに立てこもる軍人の役。
さらに、突入する海兵隊の隊長にマイケル・ビーン。
このような布陣で、何が起こるんだかよくわからないが、
予告編を見ると、競技場に今にも命中しそうなミサイルが飛んでるわけで
「ブラック・サンデー」を思わせるスリリングな展開が予想できるし
何と言っても、「クリムゾン・タイド」に続いてハンス・ツィマーが
めちゃめちゃ盛り上がる音楽を作ってきたし(曲調が似てるのが気になるが)
これは何としても、見逃すわけにはいかないわけだ。
冒頭は、ハメル准将(エド・ハリス)の回想シーン。
ベトナムや湾岸戦争で英雄と言われたハメルは、特殊任務に携わった兵たちが
極秘として救出もされず戦地で死に、遺族に賠償金も払われない事に激怒。
妻も死に、思い残す事のない彼は、仲間と共にある作戦に踏み切る事になった。
一味はハメル准将の査察と称して、軍の兵器庫へ。
そこで麻酔銃を使って見張りを次々倒す。もともと軍関係者だから比較的容易だ。
彼らの目的は、致死性の毒ガスを盗み出す事。
その威力を観客に見せるため、わざわざ毒ガス入りの容器を落とすシーンがあって
たちまち室内にガスが充満。あわてて一味は退室し、ドアを閉鎖。
1人が逃げ遅れ、部屋に閉じこめられるが、もはやドアを開けるわけにはいかない。
残された男には、たちまち症状が現れる。
顔が蛇のウロコのようにただれ始め、まもなく息絶えるのであった。
一方、FBIの化学兵器の専門家グッドスピード(ニコラス・ケイジ)は、
そんな係だから、そうそう仕事があるわけではなく、
ふだんはビートルズのCDではなく、わざわざアナログ盤を買ったりして遊んでいる。
そんな彼のもとへ、空港で発見された荷物が届く。
クロアチアだかへ送られる品で、毒ガスの可能性があるのだ。
グッドスピードは、仲間と共に気密服を着て、さらに気密室で作業をする。
箱を開けると、ポルノ雑誌とかが出てきて、これは見当違いかに思えた。
さらに赤ん坊の人形が出てきて、仲間がふざけて遊んでいると、ガスが吹き出す。
人形の中にはガスが仕込まれていて、しかも時限爆弾までもある。
ガスは強烈で、気密服を溶かしてしまい、もたもたして彼らが死ねば
爆発で建物自体が吹っ飛んでしまう。
ガスを排気。スプリンクラーで温度を下げようとするが、水圧がなかなか上がらない。
気密室の外の仲間は、解毒剤を打てと言うが、グッドスピードはそれを拒否。
何とか間一髪爆弾を止める。(毒ガス担当が爆弾に詳しいのも妙だが)
おかげでグッドスピードはその日の仕事はおしまいとなり、
同棲中の恋人カーラと過ごす事に。彼女に妊娠を告げられ、結婚を決意する。
ハメル准将の一味は、観光客に扮して、アルカトラズ島へ。
ここで観光客は囚人役として牢に入るのだが、
ハメルらはそれをそのまま利用し、ガイドも閉じこめてしまう。
こうして81名が人質に。さらに4基のミサイルが毒ガスを積んで
サンフランシスコに照準を合わせる。もし発射されれば数万人が死ぬ事になる。
ハメルは政府に対し、特殊任務についた兵たちへの賠償金として
40時間以内に1億ドルを要求。もちろん金を入手したら国外へ脱出する計画だ。
政府はこの事態に驚愕する。
通常毒ガスの除去は、ナパーム弾で燃焼させるのだが、
この毒ガスにはこの方法は効果がないのだ。
軍はプラズマ兵器と言う、この毒ガス対策の兵器を開発中だが
まかり間違っても、40時間で完成させる事は不可能だ。
となれば、軍による突入作戦しかあるまい。
FBIで毒ガスの最高の権威を呼べと言う事に。
海兵隊のアンダーソン隊長(マイケル・ビーン)らは突入作戦を検討。
しかし刑務所が作られたのは何十年も昔の話で、
その後改築されているから、最終的な図面などない。
最後の所長の頭の中には、構造が入っていたはずだが、彼はすでに死亡している。
困ったところで、FBI長官ウォーマックらの頭に、ある男の事が浮かぶ。
アルカトラズからは脱走した者はいないとされていたが、
実は1人だけ成功した者がいるのだ。だが彼の存在自体が抹消されていた。
ウォーマックとは因縁もあるようで、彼はその脱走犯をかり出すことに否定的だ。
カーラとHしていたグッドスピードの所へ、電話で召集がかかる。
また抜き打ちの訓練だと考えるグッドスピードは、
カーラにシスコへ追ってこいと言い、そこで結婚しようと約束する。
ところが、呼び出されてみて、それが訓練でも何でもない事態と知る。
最後に問題の脱走犯が、長年の封印を解かれ外へ出る事となる。
アルカトラズを含む、2ヶ所の厳戒な警備の刑務所から脱走した男だけに
この処置にウォーマックは不安げだ。
その男はジョン・メイソン(ショーン・コネリー)。その素性は不明だ。
取り調べ室に入れられた彼に対し、協力を要請する事になるが、
ウォーマックとは因縁があるので、同じFBIのパクストンが要請。
だが、メイソンは何かのっぴきならない事態が起こっていると直感し
簡単には協力できない。ホテルのスイートを用意しろなどとわがままを言い出す。
パクストンは調子に乗るなと怒り、弁護士に電話する金だと25セントを渡す。
行きがかり上、そうは言ったものの、メイソンの協力は絶対必要だ。
それならばとグッドスピードに説得させる事に。
もちろん、化学専門で現場経験がないなどと言ってなめられる事は避けてだ。
抜け目ないメイソンに言いくるめられ、グッドスピードは特赦に加え
結局ホテルのスイートで、身ぎれいにする時間を与える。
室内からは見えないガラスで監視していたウォーマックは、
承諾の約束さえさせれば、特赦など無効だと書類を破る。
グッドスピードは彼の態度にいささか驚かされる。
一方、取調室に残されたメイソンは、25セント硬貨を使って、
防弾ガラスに傷をつけ、これを割り、ウォーマックが絡んでいる事を目で確認する。
グッドスピードは、シスコへ追ってくるカーラを止めようと移動中に電話するが、
その理由は機密なので話す事ができない。彼女は無視して来ようとしている。
これを聞いたメイソンは、なぜシスコへ来るなと言うのかと不審がる。
ホテルへ入ったメイソンは、ベランダでわざわざ高級な散髪屋に散髪させる。
見張りのFBIたちは、いくら脱走犯と言っても、
あんな60過ぎのおやじに何ができるとバカにして、
せっかくの高級なホテルの食事を楽しんでる始末。
メイソンは、散髪の時にかけるシーツっつうか、アレのひもをすかさずはずしていた。
散髪が終わると、ウォーマックが協力しろと念を押し
メイソンはわかった握手しようと手を出す。安心して手を出したウォーマックに対し
メイソンは持っていたひもを縛り、ベランダから宙づりにする。
散髪屋は腰抜かし、そこにいるのはグッドスピードだけ。
彼は銃を向けるが、メイソンはちっともひるまず、ひもを放して逃げる。
グッドスピードは必死に叫び、ようやく気づいた見張りがウォーマックを引き上げる。
その間にメイソンは逃げてしまった。あわてて追う一同。
あまりの手際の良さに笑ってしまうほどだ。
地下の厨房へ逃げ込んだメイソンをFBIの面々が追い、
グッドスピードも勝手に追跡。こっちの方が追いつめてたりする。
だが、メイソンはグッドスピードに一撃して、なおも逃走。
ホテルの前に止まっていたジープを奪う。パトカーがこれを追跡。
グッドスピードには追うすべがないので、これまたフェラーリを奪って追う。
メイソンはかなり乱暴な運転で、路地とか走りまくり、人をはねても平気。
追うパトカーも必死だ。ジープは電柱に接触し、電柱が倒れ、パトカーは立ち往生。
独自に追ってるグッドスピードは難を逃れ、どうとでもなれと、
店の中を突破し、窓から飛び出す始末。
まだ追われている事に気づいたメイソンは、今度はシスコ名物ケーブルカーに接触。
(どうでもいいけど、数十年刑務所にいた割には、運転がうまい)
ケーブルカーはこのショックで脱線し、大変な事に。
運転士や客は振り落とされるが、そのまま坂道を滑り落ちてくる。
そしてガソリンだかを積んだトラックに激突し、大爆発。
それでもケーブルカーの骨組みは無事で、グッドスピードのフェラーリに迫ってくる。
あわてて脱出。フェラーリは無惨に爆発してしまう。
グッドスピードはそこらにいた男からバイクを奪い、さらに追跡。
無線で同僚に連絡し、メイソンの素性を調べさせる。
彼に関する資料は抹消されていたかに思えたが、
何年前だかに何とか刑務所に入った囚人と言う調べ方で、ようやく突き止める。
彼には1人娘がいたのだ。
1人娘ジェイドは、メイソンに呼び出され、いささか困惑していた。
彼女は、メイソンが脱走して再度捕まる間にできた恋人との娘だった。
母親は死亡し、ジェイドは彼女たちを残していなくなった正体不明の父に怒っていた。
メイソンはもう出所したので、今までのような思いはさせないと言う。
娘を追ってメイソンを発見したグッドスピードは、警察に連絡し包囲させるが
彼の娘を思う気持ちを考えて、逮捕されたままとは言わず、
捜査に協力してもらってるとか言う。
観念したメイソンは、アルカトラズの図面を見るが、これは違うと断言。
正しいのは頭の中にあり、行ってみなくてはわからないと言う。
ウォーマックは、メイソンをアルカトラズ等へ行かせれば、逃げる好機を与えると
許可する事はできない。
しかし、海兵隊のアンダーソン隊長は、彼の同行が必要だと言うので許可するハメに。
排水用のトンネルから中へ侵入できると言うのだ。
グッドスピードは、それでは毒ガスを発見した場合の除去の方法を教えると言うが
これまた必要ないと言われ、同行すればいいと言う事に。
グッドスピードは現場の経験がなく、銃も久しぶりだが、命令では従わざるを得ない。
万が一のためにと言う事で、解毒剤をもらう。
メイソンはその動向から、グッドスピードに実戦経験がない事など見抜いていた。
ついに出動に。3機のヘリが発進し、2機がアルカトラズへ接近し、
ハメル准将一味の注意をそらし、最後の1機がひそかに排水用トンネルへ接近。
そこから一行は潜水服でトンネルをくぐって、アルカトラズの中へ。
そこはボイラー室で、ドアが閉まっているため、中へ入る事はできない。
一行は怒るが、メイソンは侵入方法はあると言い、ボイラーを指さす。
そこは、定期的に火を噴いていて、さらにファンがグルグル回る。
冗談じゃないと言うが、メイソンはタイミングを思い出すと言い、
転がってスルリと火とファンの間をすり抜ける。まるでスーパーマリオのようだ。
この大変な事を、一行が全員やるのかと思ったら、
メイソンが奥からドアを開けてくれるのを待つと言う作戦だった。
なかなか開かないので、やっぱり逃げられたと思う一同だが、
しばらくすると、メイソンによってドアが開けられる。
「ザ・ロックへようこそ」と言うメイソン。
しかしよく考えると、今回はこれでいいとして、
数十年前脱走する際は、なぜドアを開けて逃げずに、
わざわざ危険を冒してボイラーをすり抜けたのだろうか。
一行は下水道を通って、シャワー室の下へ。ここから排水溝を登る作戦だ。
だが、ハメル一味はシャワー室の守りが甘い事に気づいていて、
そこへセンサーを設置していた。しかもおとり装置つきだ。
海兵隊はセンサーを発見するが、おとりには気づかず装置を解除したつもりに。
たちまちハメル一味は侵入者に気づき、シャワー室へ集結。
上の階を包囲して、海兵隊の面々を見下ろす状態に。
アンダーソンは上官になるハメルを見て困惑するが、
いかに上官と言えども、国家への裏切り行為を見逃すわけにはいかない。
撃ち合いでは勝ち目がないぞと指摘するハメル。降伏しろと言う。
そうはいかんとにらみ合いに。だが、どこかで壁が崩れ、それを拍子に撃ち合いに。
ハメルの撃つなと言う命令にも関わらず、撃ち合いは止まらず、
アンダーソンを含む海兵隊の面々は、あえなく全員死亡してしまった。
マイケル・ビーンも最近はほとんど役に立たない状態だ。
しかし2人の男が生き残っていた。
1人は脱走犯。もう1人は現場経験のない化学屋だ。
中継カメラで見ていたFBIの面々は、第2班を送り込むには間に合わず
この2人に期待するしかないと考える。
だが最も期待できない2人である事は間違いない。
ウォーマックらはメイソンに協力させろと指示するが、
グッドスピードはメイソンに簡単に銃を奪われてしまったりで、役に立たない。
しかもメイソンは面倒はごめんだと協力する気などなさそうで、立ち去ろうとする。
仕方なく、グッドスピードは事件の真相を話す。
一味は毒ガスを積んだミサイルを、サンフランシスコに向けているのだ。
もし発射されれば、メイソンの娘ジェイドも死ぬ事になる。
そう言われ、仕方なくメイソンも協力する事に。
だがハメル一味も、まだ生き残りがいるのではと考え、
下水道にナパーム弾を落としたりして、メイソンらも逃げるのに必死だ。
めざすミサイルは4基。まず1基を見つけて解除作業を開始する。
ミサイルを分解すると、数珠のような液体の入った玉がいっぱい出てくる。
もしこれを落とせば、2人はおだぶつだ。
とは言え、やっている事と言えば、慎重に毒ガスを抜いた上で、
ミサイル誘導用の基盤をはずすと言う作業。
これはひょっとして、グッドスピードでなくてもできるのでは?
だが、そうこうしているうちに、一味が発見。
ゴミを捨てるためのトロッコに乗って逃げる。
スピードのゆるめ方も止まり方もわからず、終点に激突して落っこちそうなハメに。
さらにトロッコに乗りながら撃ち合い、トロッコの中にいないと思えば
実は外側にぶら下がったりと大変。しかし実際は暗くて、何やってるのかわからない。
わかるのは、グッドスピードは苦戦するが、メイソンは簡単に敵を倒していく事だ。
あまりの手際の良さに、グッドスピードも感心。パクストンは彼の素性を気にする。
するとウォーマックは意外な事を話した。
メイソンは実は元英国情報部員(!)で、最高の訓練を受けていたのだ。
当時は冷戦状態で、英国は優位に立つため各国重要人物のスキャンダルを調べまくり
これを1本のマイクロフィルムに収めた。
だがこの中には米国に不利な情報もあり、メイソンは逮捕されたが
ついにフィルムの隠し場所はわからなかった。
もちろん、FBIとしても、こんな人物の存在を認めるわけにはいかなかったのだ。
だが、いまだ数名の敵がウロウロしている事を知ったハメル准将は
すぐに誘導用のチップを返さねば、何の関係もない人質を射殺すると連絡してきた。
(もっとも、チップはすぐに破壊されていたのだが)
そこでメイソンは時間稼ぎをするから、その間に2つ目のミサイルを探せと言う。
彼は人質のいる牢の前を通過し、ハメルの前に現れる。
ハメルの脅しにも平然としたメイソン。敵は自分1人だと主張。
一応准将なので、語尾には「サー」をつけるものの、
言っている事は、「あんたのやってる事は、単なる金目当てだ。サー」と言う調子。
自分が捕まっていても、皮肉をやめない姿勢は、
ショーン・コネリーが最近得意とするキャラクターだ。
この言葉には、さしものハメルにも何か思うところがあった様子だ。
一方、グッドスピードは2つ目のミサイルのチップを破壊するが、
一味に見つかってしまい、格闘になるが、結局の所捕まってしまう。
2人は独房へ。ここの間にウンと時間が過ぎてしまい、残り時間は1時間。
グッドスピードらが失敗に終わったらしいので、FBIや軍部は最後の決断をする。
それは、人質を犠牲にして、戦闘機からのミサイルで島ごと破壊すると言うものだ。
グッドスピードを追ってシスコへ来たカーラは、
FBIに捕まり、事情を知って心配そう。
グッドスピードとメイソンは、それぞれ独房に閉じこめられていた。
グッドスピードは、メイソンがすご腕だと感心。
ゴミ捨て用のトロッコで逃げ、ボイラーをくぐって外へ。そこから海へ逃げた。
だが、どうやって、牢から出たんだと聞く。
一方メイソンは、シーツを破ってクルックルッと回して投げ、
ちょっと離れた位置にある、看守が牢を開けるためのレバーへ引っかけ、
あっと言う間に脱出してしまう。
(もっとも、映画で描かれていない数時間は、何もできなかったわけだが)
彼に助けられ、グッドスピードも外へ出られる。
しかし、メイソンは協力はもうごめんだと、
3つ目のミサイル探しを協力しようともせず、立ち去ってしまう。
しかたなくグッドスピードは1人でミサイルを探すが、敵に見つかってしまい格闘に。
撃たれそうになるが、結局メイソンに助けられる。
産まれてくる子供を父なしにするのはかわいそうと言う理由だ。
そして、俺が脱走したのはおまえくらいの歳だった。
今では、海を泳ぎ切ることもできないだろうと言う理由だ。
ついに予告の時間に。FBI他の連中は、時間稼ぎに延長を要求。
だが、ハメルはこれを認めず、ミサイルの発射を指示。
部下が用意し、最後の命令はハメルが出す。
決断した彼は、ついに残された2基のうちの、1基を発射してしまう。
何て事だと愕然とする人々。ミサイルの目標は、満員のスタジアムだ。
みるみるミサイルはスタジアムに迫り、スリリングなシーンが展開するのかと思いきや
ハメルが結局思い悩んで、起動を修正。海に墜落させてしまった。
何とか危機を脱する事ができ、ほっとする一同。
一方、ハメル一味の中には、ハメルの行動に疑問を感じる者が現れ始めた。
ハメルは脅迫する事自体が目的で、その目的は達成できた。
実際に人を殺す必要はないと言うハメル。
それに対し、部下たちは得られる予定の金が目当て。
ここでやめては、金は得られないと怒る。ついにはにらみ合いに。
今までは尊敬してきたが、今回だけは従うことはできんと撃ち合いに。
ハメルも撃たれて負傷。かけつけたグッドスピードらも撃ち合いに参加。
ハメルを助け、最後のミサイルの場所を聞く。ハメルは灯台にあると言って死ぬ。
急いで灯台へ向かうグッドスピード。追う敵を妨害するメイソン。
灯台にかけつけたグッドスピードは、ミサイルを分解し、毒ガスをはずすが、
そこを狙撃する敵。あわてて溝の下に隠す。
1個だけ落としてしまい、あわてて転がるのを止める。
敵の生き残りの面々は、どれがどれだか区別がつかない。
おまけに、もはやミサイルの軌道修正用のチップははずしてしまったわけで、
にも関わらず、執念深く追い回し続ける、彼らの思惑がわからない。
グッドスピードを追いつめた敵に対し、彼はミサイルを発射して吹き飛ばす。
さらに別の敵が現れ、格闘に。何せ敵は軍人だから強力。
その敵に対し、グッドスピードはなぜか1個だけ持っていた毒ガスの玉を取り出し
相手の口に押し込む。毒ガスが漏れ、苦しみ始める。
一方、グッドスピードの方も安全とは言えず、あわてて解毒剤の注射を
服の上から腹へ突き刺す。
これが最初意味が分からなくて、自殺でもしたのかと思ったほどだ。
さすがにマヒしたみたいで、倒れて苦しむ。
そこへ制限時間が来たため、攻撃状態の戦闘機が迫る。
グッドスピードは、すべての毒ガス除去が成功したら、
発煙筒をたけと言う命令を思い出し、建物から外へ出て、両手で発煙筒を振りかざす。
生真面目に対岸で監視していた連中が、発煙筒を発見。攻撃中止を指示。
だが間一髪間に合わず、1機だけがミサイルを発射してしまう。
爆風でグッドスピードは飛ばされるが、ミサイルも照準をはずして建物は無事。
吹き飛ばされ、海に落ちたグッドスピードを、メイソンが泳いで助け出す。
ウォーマックらの通信に対し、グッドスピードは無事を伝え、一同沸き立つ。
では、メイソンはどうなったと言うのに対し、グッドスピードは死んだと伝える。
爆発で跡形もないと言われ、ウォーマックは納得いかない様子だが仕方ない。
メイソンは、ここ数十年ありがとうと言った事はないが、ありがとうと言って去る。
そして、彼はグッドスピードに対し、ある住所を言い残す。
それから数ヶ月。グッドスピードはカーラと結婚。
その教会の床だかに隠されたマイクロフィルムを発見。
床に穴を開けたなと怒る神父から逃げる。
そしてフィルムを見たグッドスピードは、ケネディ暗殺の真相を知りたい?と言う。
と言うわけで、映画を見る前は気づかなかったのだが、
考えてみると、ニコラス・ケイジも現場経験のない化学班で
期待しなかった2人が活躍すると言うのは、なかなか面白い設定と言える。
中でも、60歳を過ぎてるのに、元英国情報部員だからと言う事で
脱走なんてヘッチャラと言うショーン・コネリーのキャラの魅力で引っ張っている。
エド・ハリスが意外に役に立たなかったり、
2人が捕まったところで、急に時間が経過したり
せっかく発射したミサイルを、一味が自分で海に落とすと言う手で回避するのは
アイデアの出し惜しみと言う感もあるが。
ハンス・ツィマーの音楽は、CDだけで聞くと迫力満点だが
映画につけて聞くと、盛り上げすぎてうるさすぎると言う感じ。
数々の難はあるものの、そこそこは楽しめるのだが、
もう一息パンチがほしかった気がする。めちゃくちゃ面白くなりそうだったのに。
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ザ・ワイルド(97)
億万長者チャールズ(アンソニー・ホプキンス)は
カメラマンのボブ(アレック・ボールドウィン)と共にインディアンの取材に。
だが山中に飛行機が墜落し、同行したスティーブと3人が残される。
チャールズがサバイバル本で得た知識を頼りに山を越えるが、道に迷う。
クマに襲われスティーブが死ぬ。捜索ヘリは通り過ぎ、二度来る事は期待できない。
再度クマが現れ、ボブが襲われるが、スティーブがかけつけ倒す。
チャールズは若い妻ミッキーが、ボブと浮気していた事に気づく。
ボブは逆に銃で脅すが、クマ用の罠に落ちて重傷。
だがチャールズは彼を助け出し、捜索ヘリがかけつけるが、ボブは死ぬ。
と言うわけで、億万長者らがサバイバルに取り組むハメになり
サバイバル本を読んだ者が意外に活躍。と言う展開はなかなか面白いのだが
どうもチャールズとボブの確執のような部分が、俗っぽくてパッとしない感じ。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。
TV放送 1999/12/12 BS05 1550-1750
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ザ・ワン(2001年アメリカ)
ゴア大統領の世界。弾より速く走るユーロウ(ジェット・リー)は警察を襲撃。
彼を追う多次元宇宙捜査局のローデッカーとファンチは、ユーロウを逮捕。
123の次元で自分の分身を倒し、相手の力を手に入れる。
最後の1人を倒すと、全能の神になると言われている。
元警官のユーロウは、分身を倒して力を得て、繰り返すようになったのだ。
黄泉世界への追放が決まるが、一味の破壊工作で逃走する。
ブッシュ大統領の世界。警官ゲイブ(ジェット・リー)が襲撃を受ける。
ローデッカーもかけ付け撃ち合いに。ユーロウは退散し、ゲイブが犯人と思われる。
ローデッカーはユーロウを倒そうとして失敗。
ユーロウはゲイブの妻TKを殺害。次はゲイブを狙うはずだ。
ゲイブは復讐心を燃やすが、ファンチはそれが宇宙の壊滅を呼ぶかも知れないと言う。
工場で待ち伏せし、ゲイブとユーロウが対決。
ユーロウが捕らわれ、コロニーに送られる事になるが
ファンチはそちらがゲイブと気づき、本物のユーロウをコロニーへ送り込む。
宇宙の均衡を守るため、ゲイブも元の世界に戻さねばならないが
犯罪者として追われる彼は終身刑になってしまう。
ファンチはひそかに別の次元へ送り、ゲイブは無事な姿のTKと出会うのであった。
と言うわけで、スタートレックみたいな設定のパラレルワールドを扱うアクションで
冒頭にゴア大統領なんて出てきてSF心をくすぐるが、
どうにもジェット・リーにSFが似合わず
しかも周囲に比べて背が低いので、めちゃくちゃ強いと言うのがピンと来ない感じ。
まあ、タイムコップとかの別バージョンと言う感じだが
その設定はなかなか理解しがたく、アクション自体もあまり痛快感がない。
TV放送 2004/03/20 BS05 2200-2330
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サンクタム(2011年オーストラリア米)
フランク 有名な探検家
ジョシュ フランクの息子
カール 億万長者(ヨアン・グリフィズ)
パプアニューギニアの原生林にあるエサーラ洞窟。
億万長者カールが出資し、有名な探検家フランクらが探検する事に。
事故でジュードの酸素マスクが破れ、フランクは自分の酸素を分け与えるが、
最後にはマスクを奪い取る形となり、ジュードが死ぬ。
嵐が近づいて増水し、出口を探す中、ルコが転落する。
全身の骨を折り、助からないと判断したフランクは、ルコを水に沈めて死なせる。
潜水病で吐血したジョージは姿を消し、ヴィクトリアは転落事故で死ぬ。
だが、あくまで冷静に対処するフランクに、
カールやフランクの息子ジョシュは不信感を抱く。
何とか空が見える場所まで登るが、フランクとカールが格闘になり、共倒れに。
唯一生き延びたジョシュは、ボンベで浮上。海岸にたどり着くのだった。
と言う訳で、洞窟を探検する一行の話。
パプアニューギニアの原生林にある洞窟を探検する事になった一行。
だが、嵐などで脱出不能になり、犠牲者も出る。
リーダーは助かる見込みのない隊員のボンベを奪ったり、
溺死させたりと冷徹な判断をとる。これに隊員たちが反発すると言う訳。
隊員がだんだん減っていくが、何か単調で、あまり面白くない。
TV放送 2015/01/08 ザシネマ 1445-1633
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斬撃 −ZANGEKI−(2009年米)
タオ ハンター(スティーブン・セガール)
クロス ハンターを支援
大佐 軍部
ウイルスが蔓延。感染者は健康な人々を襲い、町は壊滅状態に。
健康な者は隠れて暮らし、タオらハンターが感染者を始末して回る。
荒廃した病院に隠れていた人々は、感染者が迫るのを感じ、脱出を試みる。
一方、軍は感染者を一掃するため、夜明けの空爆を決定。
一行は次々やられるが、タオと合流。
間一髪脱出し、空爆で建物は破壊される。
と言うわけで、セガール出演作で残り少なかった未見の作品。
まあ、テレビとかでやらなかった理由はわかる感じ。
ウイルスが蔓延し、感染者が健康な者を襲う事態に。つまりゾンビものだ。
これを退治するため、セガールが仲間を引き連れ、剣でバッタバッタと倒す話。
…だったら良かったんだが、セガールの登場シーンは全体の1/3以下と言う感じ。
しかも、ほとんど話さず切るばかり。
後は病院に取り残された人々が逃げる話。
それも結構大勢いるのだが、一人ずつの描写が少ないから、誰が誰やら。
セガール作品は、どれもレベルが高いとは言えないけど、本作はさらに低い。
初稿の段階で作っちゃったって感じ。
最後に空爆するあたりだけが、セガール映画っぽい。
TV放送 2013/02/10 ムービープラス 0330-0514
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31年目の夫婦げんか(2012年米)
ケイ (メリル・ストリープ)
アーノルド ケイの夫(トミー・リー・ジョーンズ)
バーニー・フェルド医師 (スティーブ・カレル)
飲み屋の主人 (エリザベス・シュー)
ケイとアーノルドの夫婦は結婚31年目。
寝室は別で、ゴルフ番組ばかり見ている夫に、ケイは不満だ。
フェルド医師のカウンセリングコースがあると知り、ケイは夫を誘う。
夫はカウンセリングなど不要と言うが結局同行し、辺鄙な町に1週間の滞在する事に。
1日目。夫はまだ乗り気でなく、医師をペテン師だと言う。
2日目。腰を痛めて別室で寝るようになって以来、セックスはないと言う夫。
医師に抱き合って寝てみろと言われ、夫は腹を立てるが、結局一緒に寝てみる。
3日目。夫も効果があったと認めるが、次の課題はセックスと言われ、躊躇する。
4日目。夫は再び腹を立て、何も解決しないと中止を考える。
5日目。夫婦は結局カウンセリングに戻る事に。互いの不満を口にする。
医師は映画館での行為を指示するが、ケイが逃げ出してしまう。
6日目。医師は、片方が不幸なら均衡を取り戻すか、別れるしかないと指摘。
考えた夫は、レストランを予約し、ケイと食事する。
ケイは浮かれるが、今も魅力的と言うのはウソだと気付く。
医師は、後退はあっても終点は近づいたと評価。
帰宅した2人は、元の生活に戻ったかに見えたが、夜は激しく愛し合うように。
子供たちも同席で、再び結婚式を行い、夫はゴルフ番組は減らすと誓うのだった。
と言う訳で、メリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズによるドラマ。
結婚31年目を迎える2人は、ケンカをした訳でもないが、
何となく惰性で夫婦生活を続けており、そこには距離感が。
何とかしたいとメリルがカウンセリングを予約。
トミー・リーはバカバカしいと言うが、渋々ついてくと言う訳。
ちょっと言いにくいテーマに、
2人のアカデミー賞俳優が体当たりで取り組むあたりは感心するが、
スティーブ・カレル扮するカウンセラーの言ってる事は、それほど奇抜ではない。
言ってみれば、カウンセラーによる成功例のビデオを見せられた印象かも。
ところでエリザベス・シューが出てて、飲み屋の女主人役だが、ワンシーン出るだけ。
TV放送 2014/09/12 WOWOW 2300-0040
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三十九夜(35)
監督 アルフレッド・ヒッチコック
ホールで記憶力抜群の男を見たハネイは、知り合った女性スミスを家に泊める。
彼女はスパイで、機密を守るため活動していると称する。
そして、敵の首領には小指がなく、「39階段」に関係あると。
彼女が刺殺されたため、ハネイはスミスの地図を頼りにスコットランドへ。
警察は容疑者として追跡。列車内でパメラと言う女性に助けを求めるが、拒否される。
目的地でジョーダン教授という男に会うが、彼こそ小指のない男だった。
教授はハネイを撃つが、内ポケットに賛美歌集があったため助かる。
ハネイは執行官に助けを求めるが、信用されず、選挙の応援演説会場へ逃げ込む。
だが、そこにパメラがいたため、結局警察に逮捕される。
ハネイは警官がニセ者だと気づき、手錠でパメラとつながったまま旅館へ逃げる。
夜のうちに、パメラは手錠をはずして逃走をはかるが、
旅館に来た追っ手の会話を聞いて信用。
追っ手の会話から、誰かがパラディウム劇場で機密を受け取る事がわかる。
パメラは警察へ行くが、空軍の新兵器の書類は盗まれていない。
ハネイは特別席に教授を発見。
舞台に記憶力抜群の男が出た事から、彼が新兵器の情報を頭に入れていると気づく。
スパイ組織「39階段」のメンバーだった男は教授に撃たれるが、教授も逮捕される。
というわけで、ヒッチコック初期の巻き込まれもの。
嫌いあう男女が手錠につながったまま逃げると言うのは、ありがちな気もするが
それなりに効果を出していると思う。
しかし、「39階段」と言う名前が、それほどの謎となっていない。
冒頭でハネイが警察に行かずに、秘密を追ってしまったきっかけが弱い。
記憶力抜群の男が2度出てくるのは面白いが、
機密を覚えさせると言うのはバカバカしい。
TV放送 91/12/14 BS11 22:00-23:30
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三銃士(73)
監督 リチャード・レスター
仏国。銃士志望のダルタニアン(マイケル・ヨーク)はあちこちでケンカを起こし
アラミス、ポルトスらと決闘になるが、
止めようとした枢機卿(チャールトン・ヘストン)の護衛と対決。三銃士と意気投合。
ダルタニアンは宿の主人の妻コンスタンス(ラクエル・ウェルチ)と接近。
言い寄るバッキンガム公に襲いかかるが、逆に見込まれる。
ロシュフォール(クリストファー・リー)の通行証を奪い英国へ。
公と再会し、枢機卿の陰謀を防ぐため、公から剣を受ける。
コンスタンスは枢機卿の護衛に襲われるが、三銃士もかけつけ撃退。
ダルタニアンも銃士に迎えられ、四銃士となる。
と言うわけで、あちらではなじみの深い三銃士の物語をコメディ調で描いた作品だが
何しろ三銃士の俳優の区別が付かない上、枢機卿とかバッキンガム公とか
人物関係がよくわからず。
フェイ・ダナウェイや后役のジェラルディン・チャップリンもピンと来ず。
すごく面白いのかも知れないが、何か事態が把握できない。
TV放送 2000/05/01 11CH 0239-0428
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四銃士(75)
監督 リチャード・レスター
ダルタニアン(マイケル・ヨーク)は銃士に任命される。
一方、王妃を陥れようとする枢機卿(ヘストン)の任務に失敗した、
ロシュフォール(クリストファー・リー)を三銃士は助ける。
ダルタニアンはウインター夫人(フェイ・ダナウェイ)に心惑わされるが、正体を知り
捕らわれたコンスタンス(ラクエル・ウエルチ)を救出するが、何かと狙われる。
ウインターはそそのかした男にバッキンガム公を刺殺させ、
さらにコンスタンスを狙う。ウインターは彼女を絞殺。
四銃士は対決の末、ロシュフォールを倒し、さらにウインターの首を切る。
枢機卿は4人に弁償を求めるが、逮捕状を破る事で枢機卿は彼らを釈放する。
と言うわけで、三銃士の続きの物語だが
今回も人物関係がわかりづらく、陰謀とか建前とかあるのも困りもの。
音楽はラロ・シフリン。
TV放送 2000/05/03 11CH 0244-0433
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