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シアトル猟奇殺人捜査(2001年アメリカ)
レナート刑事(マイケル・パレ)と女性の相棒スミスは、連続猟奇殺人を追う。
すでに15人殺され、すべて体の一部をえぐられている。
新たな死体が見つかり、実業家トムが死体を発見する。
だが彼の話を不審に思うレナート。証拠はなく解放されるが、スミスとトムは接近。
警部(エリック・ロバーツ)は黙認し、スミスが囮になってトムを探る事に。
だがトムはスミスを殺害。心配してレナートがかけつけるが時すでに遅し。
妻サラが危険と感じかけつけると、ドアを開けるとサラの首が絞まる仕掛けがあったが
何とか引き上げて難は逃れる。
トムはテレビ番組の収録中にキャスターを殺害。銃を撃ちまくってスタジオを去る。
さらに自分の会社のパーティ会場を襲撃するが、かけつけたレナートが射殺する。
と言うわけで、パレなら何でも見るが、ちょっと老けたか花がなくなった感じ。
普段は実業家である猟奇犯を追う刑事で、相棒が女性と言うのも面白いのだが、
正直、パレは全然活躍しておらず、
何となく犯人が途中から急に暴走し始めて、勝手に自滅しては拍子抜け。
なぜ猟奇的な事をしでかしたとか、そう言うのはまったくわからない。
相棒刑事はちょっと良さげだったが、簡単に殺されてはダメだ。
TV放送 2003/06/27 BS05 2200-2330
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幸せになるための5秒間(2014年英独)
マーティン・シャープ 元司会者(ピアース・ブロスナン)
モーリン 病気の息子を持つ(トニ・コレット)
ジェス
JJ
クライトン氏 政治家。ジェスの父(サム・ニール)
ペニー 司会者(ロザムンド・パイク)
人気司会者だったマーティンは、
そうとは知らずに未成年に手を出し、仕事も家族も失う事となる。
失意の彼は、大晦日に飛び降り自殺をはかる事を決意するが、土壇場で躊躇する。
そうこうする内、同様に自殺志願のモーリン、ジェス、JJが集まる。
モーリンは孤独。ジェスは失恋、JJは癌が自殺の動機らしい。
ジェスが薬を過剰摂取する騒ぎを起こし、一同は病院に同行。
助かった彼女は、次に死ぬタイミングはバレンタインしかないと、
その日まで死なずにいる誓約書を一同に書かせる。
ジェスの父親は有名な政治家で、彼女とマーティンの関係がマスコミに騒がれる。
そこで、4人とも天使を見たと言う話をでっち上げるが、意に反して大騒ぎに。
4人で出演したテレビ番組で、ジェスは失踪した姉に触れられてショックを受ける。
落ち込むジェスに、JJは癌は嘘だと告白。
死にたい理由は自分でもわからないと語る。
騒ぎから逃れる為、4人は南のリゾート地へ逃れる。
リゾートを満喫するが、JJは知り合った女性が、実は記者だと知って失望。
癌がウソだと知ったマーティンとケンカになって帰国。
4人は空港で別れ、友情もそれきりとなってしまう。
モーリンの息子マティが心筋梗塞を起こし、マーティンとジェスがかけつける。
モーリンは、自殺しようとした理由は自分でもわからないが、
息子を愛してない訳じゃないと語る。
その日がバレンタインだと気付いた3人は、
JJを心配し、屋上で飛び降りようとする所を発見する。
誓約書を守ったが、何も変わらなかったと語るJJ。
だが、今日を選んだのは、3人がかけつける事を知っていたからだと指摘され、
JJは思い留まる。
その年の大晦日。4人はテレビ電話で連絡を取り合っていた。
飛び降りた男が、直後の5秒間で、
今のは失敗だと悟ったと言う話をセラピストに聞いたと語るJJ。
だが僕は、飛び降りずに5秒間を体験したと。
マーティンはマイホームパパに戻った。
モーリンはクイズサークルで知り合った連中と親しくなった。
そして、JJとジェスは実は恋仲になっていたのだ。
と言う訳で、ピアース・ブロスナン主演の人間ドラマ。
未成年に手を出したとして家族も仕事も失った司会者ピアースは、
自殺をしようとするが土壇場で躊躇する。
同じ日に自殺をしようとした男女3人と知り合い、
バレンタインデーまで生きている事を約束すると言う訳。
事情は異なるが、自殺を考えた4人が意気投合する展開で、
生きていく意義を見つけていくと言う話。
悪くない雰囲気だが、割に早い段階で、2パターンの結末が予想された。
1つは、結局全員が死を選んでしまう悲しい結末。
もう1つは、全員が幸せな生き方を見つけ出す結末。
今回は後者で安易な気もするけど、まあ無難かな。
ところで、かつてボンド候補だったサム・ニールが脇役で出ていて、
ピアースとダイアナザーデイ以来の付き合いのロザムンド・パイクもちょい役で出演。
TV放送 2016/06/09 WOWOW 2100-2235
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しあわせの隠れ場所(2009年米)
リー・アン (サンドラ・ブロック)
マイケル・オアー フットボール選手
ショーン リー・アンの夫
SJ リー・アンの息子
コリンズ リー・アンの娘(鏡の女王の白雪姫)
ミス・スー 家庭教師(キャシー・ベイツ)
スポーツの才能を期待された黒人学生マイケルは高校へ入学。
身寄りのない彼を見かねたリー・アンが家に泊める。
部屋を与え、成績の上がった彼は、フットボール部に入れる事に。
友人はリー・アンの行動を理解できないが、家族はマイケルを実の家族の様に接する。
母親が行方不明と知ったリー・アンは、マイケルを養子にする。
彼の保護本能が人より上回っている事に気付いた彼女は、
味方選手を守るようにアドバイス。
試合で活躍し、各大学からスカウトが来るようになる。
大学に進むためには成績を上げねばならず、
家庭教師のミス・スーをつけ、無事卒業する。
ミシシッピ大への進学を決めるが、体育委員会がこれを問題視。
リー・アンも夫もミシシッピ大の卒業生で、
大学を強くする為に後見人となった可能性があると言うのだ。
マイケルはショックを受けるが、リー・アンはどこへ進んでも応援すると約束。
家族が行った大学だからと言う理由でミシシッピ大を選ぶ。
大学の寮に入るマイケルは、見送りに来たリー・アンにハグする。
マイケルは全米優秀選手に選ばれ、NFLのドラフトで1位指名を受けるのだった。
と言う訳で、サンドラ・ブロックがアカデミー賞を受賞した実話もの。
サンドラ一家はぼちぼちのセレブで、
身寄りのない黒人学生マイケルを見かねて家に泊める。
フットボールの才能を期待されていた彼は、なかなか実が出なかったが、
サンドラが才能を開花させると言う訳。
養子にして、家庭教師をつけたり、兄弟も黒人である彼を差別せずに接する。
マイケルの方も、でかい体だが心優しいと言うキャラで、
いい巡り合わせだったと言う事ですな。
サンドラの行動は立派だけど、セレブでなければなかなか難しいと思います。
TV放送 2011/02/26 WOWOW 1945-2153
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幸せへのキセキ(2011年米)
ベンジャミン・ミー コラムニスト(マット・デイモン)
ディラン ベンジャミンの息子
ロージー ベンジャミンの娘
ケリー・フォスター 飼育係のリーダー(スカーレット・ヨハンソン)
リリー ケリーのいとこ。ディランと恋仲に(エル・ファニング)
キャサリン ベンジャミンの亡き妻(ゴーストエージェントのヒロイン)
コラムニストのベンジャミンは妻を失い、子供たちを抱えて苦戦していた。
長男ディランは度重なる問題を起こして退学に。
教師は心のケアが必要だと言う。
心機一転する為に新居を見つけるが、
購入の条件は隣の動物園を維持する事だと知らされる。
娘ロージーが気に入った為、購入する事になるが、ディランは反発。
飼育係のリーダーであるケリーは軽い気持ちでやってほしくないと言うが、
ベンジャミンは動物園の再開に意欲を燃やす様に。
だが、杭の修理など、金のかかる事ばかり。
農務省の検査があり、対応するには15万ドルは必要だと知る。
クマが脱走騒ぎを起こし、ばれたら開園は不可能だとあわてて対応。
職員の間には、ベンジャミンらが金欠で出ていくと言う噂が流れる。
だが、亡き妻キャサリンが、こうした事態を想定した冒険資金を遺していた。
この金で、何とかやりくりできる事に。
そんな中、トラのスパーの死期が近いと知らされる。
ケリーは安楽死の措置が必要だと言うが、妻を連想したベンジャミンは抵抗を示す。
反抗的だったディランと理解し合う中、スパーの死を受け入れる事に。
検査の日が到来し、当日もドタバタがあるが、何とか合格。
開園の前日は大雨だったが、当日は嘘の様な晴天に。
予想を遥かに上回る客が訪れ、大盛況となる。
ベンジャミンは、わだかまりがなくなった子供たちに
妻キャサリンと出会った時の話をする。
彼女に一目惚れし、躊躇したが、20秒の勇気を持てと声をかけ、現在に至ったのだ。
と言う訳で、マット・デイモン主演の実話に基づく人間ドラマ。
妻を失い家族がバラバラになったと感じたマット・デイモンは田舎に家を買う事に。
だが、家を買う条件が隣の動物園を維持する事だと知る。
飼育係スカーレット・ヨハンソンらのサポートを得て、
悪戦苦闘する内、彼らの家庭の問題も解決していくと言う訳。
幼いのに達観的な娘がいいし、兄役トーマス・ヘイデン・チャーチもいい味出してる。
一番のポイントは出てないくせに存在感(天国から見てるかの様な)を見せる亡き妻。
一方、スカヨハはちょっと違和感あり。
普通ありそうな新オーナーと飼育係たちの対立シーンはないから、
物語的には割にすんなり行った印象。
TV放送 2016/08/05 ムービープラス 0915-1119
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幸せの教室(2011年米)
ラリー・クラウン スーパー店員(トム・ハンクス)
マーシー・テイノー 教師(ジュリア・ロバーツ)
マーシーの夫 作家
タリア ラリーのバイク仲間
デル タリアの彼氏
ラマー ラリーの隣人。ガレッジセールをする
エド・マツタニ教授 (ジョージ・タケイ)
ラリーは、何度も表彰された事のある、やり手のスーパー店員だ。
だが、リストラに際して、大卒でないと言う理由で解雇されてしまう。
再就職先も見つからず、隣人の勧めで大学に通う事に。
さらに学部長に勧められてスピーチの講義を受けるが、
教師テイノーはやる気がなさそう。
ガソリン代を惜しんで買ったスクーターが縁で、タリアと言う女学生と知り合う。
タリアの彼氏デルのバイクチームに参加。
タリアに部屋を模様替えされたりして、生活も変わる。
知人の店で働く事になり、講義を休んだ為、テイノーは腹を立てる。
彼女は、ラリーがタリアと親しいのも気に入らない。
ラリーは、夫とケンカし飲んだくれていたテイノーを家まで送る事に。
テイノーは酔った勢いでキスしてしまう。
タリアは古着屋の店をやると言って、大学をやめてしまう。
ラリーは家を売り、隣人たちに見送られて出ていく。
スピーチの終了試験でラリーは、海軍にいて色々な体験をしたと語る。
だが、それを皆に語る事が出来たのは、この講義を受けたからだと。
もう1つのマツタニ教授の講義も優秀な成績で終了。
翌年になり、スピーチの講義にいた生徒たちは、
テイノーによるシェイクスピアの授業に集まるが、そこにラリーはいなかった。
ラリーはテイノーを呼び出し、講義で人生が変わったと告げる。君に出会ったと。
と言うわけで、トム・ハンクス(とジュリア・ロバーツ)の人間ドラマ。
トムはスーパーのやり手店員だったが、
リストラに際して、大卒でないと言う理由で解雇される。
新たな仕事も見つからず、一念発起して、若者に混ざって大学に通う事に。
そこで、ジュリア扮するやる気のない教師や、
スクーター仲間の女学生と知り合うと言う訳。
大卒の資格と言っても、面白そうな講座を2つ受ければいいらしく、
また若者たちもトムを特に違和感なく受け入れるから、
日本の大学よりもだいぶハードルが低そう。
ジュリア教師の講座に集まった、
趣味の異なる連中が、スピーチを通じて交流するあたりは、
先日見たシャルウィダンスを連想させるが、そこまで共感できない。
ジュリアのくたびれたキャラは、どこかで見た感じだが、
彼女には似合わない上に、最後にトムとひっつくのも蛇足感たっぷり。
スクーター仲間の女学生が魅力的で、
彼女との交流をメインにしてたら、もっと面白かったかも。
監督:トム・ハンクス
TV放送 2014/07/06 ムービープラス 1400-1538
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CIAの男(2000年米)
語学の専門家クインプ氏は、キューバ危機についての報告をする。
妻デイジー(シガニー・ウィーバー)に転職を求められたクインプは、
CIAだと言い、デイジーは各地で吹聴したため評判に。
それを知ったソ連のダンサーペトロフが亡命を求め、
CIAは手柄にしたいため、クインプを正式にCIAに招く事にする。
そして仕事のなさそうなキューバへ赴任させる。
おしゃべりな所長(ウディ・アレン)から敵のスパイXが潜入していると聞く。
殺し屋フライの文法が気になり、責め続けた結果、
フライは自分がXであり、カストロが革命を計画していると告白する。
小説で儲けようとするデイジーは押しかけ、
前任者ジョンソンは、カストロを殺すと言い出すが、何とかなだめる。
クインプはカストロにLSDを飲ませようとするが失敗。クインプが飲んでしまう。
脱毛剤で髪を落とそうとするが、今度はデイジーが犠牲に。
宮殿を追放されたパティスタ(アラン・カミング)と協力し、暗殺計画を進めるが、
パティスタが見つかり退散するハメに。
ケネディはクインプの活動を賞賛し、CIAは彼を昇進させるしかなくなる。
事件を漏らさないため、事件の起きそうにない国、ベトナムへ異動させる事になる。
と言うわけで、キューバ革命を舞台に、
ひょんな事から活躍してしまう、ダメCIAの話と言うわけで、
例えばミスター・ビーンの人のスパイものみたいに、
とことんダメなヤツと言うわけでもなく、まあ普通の人が主人公なので、
コメディと言われても中途半端な感じ。
事件を調査する議員にジェフリー・ジョーンズ。
CIAの男に、CSIのブラス警部の人。
TV放送 2002/12/14 BS05 1200-1330
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GIジェーン(97)
監督 リドリー・スコット
デヘイブン議員(アン・バンクロフト)は海軍前線への女性進出を主張。
脱落者60%の過酷な訓練コースへ、オニール大尉(デミー・ムーア)を送り込む。
同僚にはバカにされ、上官は特別扱い。意を決してオニールは頭を剃り男と行動。
訓練で耐え抜いた彼女は、同僚との仲間意識を高める。
だがマスコミが彼女の存在を騒ぎ出し、軍はレズ疑惑を口実にデスク待機に。
議員が基地問題を争うためオニールを利用したと知り、彼女を脅して復帰に成功。
軍事衛星回収作戦でリビアへ出動。曹長が撃たれ、オニールの指揮で救出に成功する。
と言うわけで、女性が軍の最前線に出たらと言う物語で
頭を剃るあたりまではいいとしても、実戦に出たと言っても大した作戦じゃないし
そう言う物語になってるあたりが女性をバカにしている気もするが。
TV放送 99/02/06 BS05 17:45-19:55
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「G.I.ジョー」(2009年)を見た。
G.I.ジョーと言えば、あちら版の兵士ものフィギュアで知られ
それを実写版映画にしたというあたり、既にチープな匂いがプンプン。
わざわざ劇場へ行くほどではないと思ったが、
予告を見たらエッフェル塔が倒れたり、
派手なアクションがあるようなので勢いで見る。
G.I.ジョー
デューク 元特殊部隊
リップコード デュークの相棒
ホーク将軍 G.I.ジョーの司令官(デニス・クエイド)
スカーレット 凄腕の女戦士。リップコードと親しくなる
スネークアイズ 沈黙を守るニンジャ。ストームシャドーと因縁が
ブレーカー メカのプロ
ヘビーデューティ 兵器のプロ
コブラ団関係者
アナ 一味の女殺し屋。デュークの元恋人(シエナ・ミラー)
マッカラン 軍事企業MARSのトップ
ストームシャドー ニンジャ。(イビョン・ホン)
コブラコマンダー コブラ団の頭脳である科学者。実はアナの弟
伯爵 アナの夫。科学者
今から数百年前。国王と敵軍の両方に武器を売って儲けようとした男が捕らわれるが
処刑される代わりに、はずせない仮面をつけられる苦しみを味わせられる。
そして現在。軍事兵器を扱うMARSと言う会社が、新しい兵器を開発。
もともとはガン治療のための技術だが、超小型のナノロボ群をミサイルで発射。
すると標的を食い尽くして破壊。
停止信号を発信するまで、都市でも壊滅させると言う代物だ。
このミサイルが輸送される事になり、米軍の精鋭部隊が担当。
リーダーはデューク。相棒のリップコードはパイロット志望で
陸軍ではなく空で戦いたいと異動を志願している。
そんな一行だが、ランデブー地点に来ても仲間がいないので警戒。
するとそこへ、キンピカの戦闘機が現れ、
パルス砲とでも言うような武器で護衛のヘリを撃墜。
さらに地上に一団が降りて襲撃。
米軍も撃ちまくるが、何やら防弾装備も半端でないらしく、まったく歯が立たない。
一方で連中の銃はやっぱりパルスっぽく、次々米兵がやられる。
残るはデュークとリップコードで、
彼らの前に現れた一味のリーダー的な女を見てビックリ。
それはデュークの元恋人アナだったのだ。
だが、今は別人のように冷酷な感じ。
新兵器を奪おうとするが、今度は別の一団が現れる。
彼らはアナと同等のハイテク武器を持っていて、一味は退散する。
訳がわからないデュークらは、一団に兵器を渡せと言われてもめる。
するとホログラム通信でホーク将軍が現れる。デュークらも知っている有名な人物だ。
将軍は、どうやら秘密部隊を指揮しているようだが詳しくは語らず。
どうにも納得いかないデュークらは、同行して砂漠に隠された彼らの秘密基地へ。
すると今度は、ホログラムでMARSのトップ、マッカラン氏が現れる。
彼はデュークが失敗したと言い、今後はホーク将軍に任せろと言う。
そしてホログラム越しで兵器の中身を確認。
仲間を殺されたデュークは、このまま引き下がるわけにはいかないと、
リップコードと共に、その秘密部隊G.I.ジョーに入隊したいと言う。
一度は断られるが、アナを知っていると言うと採用される事に。
彼らは訓練を受ける事になるが、もともとそれなりの精鋭部隊にいた2人は
優秀な成績を収め、見事入隊が認められる。
既にメンバーなのは、女兵士だが凄腕のスカーレット。
男には関心ないと言うが、さかんにアプローチするリップコードに惹かれるように。
なぜか一言も話そうとしない忍者スネークアイズ。
後はありがちなメカのプロ、ブレーカーと、兵器のプロ、ヘビーデューティだ。
そんな頃、アナと一味は兵器を奪うため、秘密基地襲撃を企んでいた。
ハムナプトラでイムホテップだった人が悪役で、地上で待機。
実はこの映画の監督はハムナプトラの人で
G.I.ジョーの訓練所でコーチみたいな役で、
ブレンダン・フレーザーもちょっと出演している。
アナ一味は基地に侵入し、まず将軍を襲撃して負傷させる。
スカーレットと女同士の対決。
スネークアイズは、同じくニンジャのストームシャドーと対決。
両者とも決着はつかないが、結局装置は奪われ一味は退散。
解除したはずの発信器が再び作動していた事が判明。
接触したのはマッカラン氏だけで、彼が怪しいと言う事に。
どうやら米軍の開発予算で兵器を作った上で、それを奪うという計画だったらしい。
デュークはまたもアナにしてやられて複雑な想いだ。
かつて彼はアナに求婚までしたのだが、アナの弟の科学者レックスと共に戦場へ。
そこで敵の研究所を襲撃。
レックスが一味の研究を奪う算段だったが、
仲間の空爆が予定よりも早く、レックスが犠牲に。
どうやらそれがきっかけで、アナは悪の道に足を踏み入れたらしい。
一方、スネークアイズとストームシャドーにも因縁があった。
東京に、なぜか少林寺みたいなのがあって、
悪ガキだった欧米人のスネークアイズは、食事をちょうだいするために忍び込む。
日本人の少年ストームシャドーに見つかり格闘に。
ところが、師匠はこのスネークアイズも弟子にしてしまう。
さらにスネークアイズの方が評価され、
気に入らないストームアイズは師匠を殺害して逃走。
以来、スネークアイズは沈黙を守るようになったのだ。
アナはストームシャドーと共に、夫である伯爵のいる研究所へ。
奪った兵器を作動させるよう求める。
脅され仕方なく作動させた伯爵は、結局ストームシャドーに始末される。
アナが伯爵に接近したのは、彼の科学力が目的だったらしく
ストームシャドーはアナと恋仲で、おまえに触れた者は殺すと言っていたのだ。
一味は兵器を持ち、威力を示すためパリへ。
これを察知したG.I.ジョーも急行する。
ディーンらはロボコップみたいなスーツを着て、一味を追跡。
これは身体能力をアップさせると言う代物で、
凄いスピードで走ったりジャンプしたりするが、
足がタイヤになったり、ロケットで飛んだりはしない。妙なカーチェースに。
やがて一味の狙いがエッフェル塔と判明し、人々を避難させる。
ビルをかけあがったアナらは、兵器を搭載したミサイルを発射。
エッフェル塔はナノロボに食い尽くされて倒壊。さらに周囲の車とかを食い始める。
キンピカ戦闘機がかけつけ立ち去ろうとするが、
ディーンが屋上からジャンプして飛び乗り、急いでスイッチを押して
兵器を停止させるが捕らわれてしまう。
残されたG.I.ジョーはテロリスト一味と思われて捕らわれる。
やがて解放されるが、国外退去を命じられ、作戦は中止。帰国する事に。
しかし、リップコードはディーンの救出を求めて反対。
やがて発信器か何かで一味が北極にいると判明。
復帰した将軍は、どのルートで戻れとは指示されていないと称し、
結局北極経由で戻るとして救出作戦を展開する事に。
白くカモフラージュした服装で敵地へ。
いつも黒い衣装のスネークアイズも白い服になるが
ストームシャドーがいつも白なのでこれは紛らわしい。
彼らは、氷の下の海底に、一味の基地があると知る。
一味は兵器を搭載したミサイル3基を発射。1基は対空ミサイルでただちに撃墜。
しかしあと2つは米ロへそれぞれ向かう。
そこでリップコードが戦闘機に乗ってこれを追跡する。
一方、捕らわれているディーンは、黒幕のマッカランに会う。
マッカランは、冒頭の犯罪者の子孫で、自ら仮面をつけて喜んだりする。
ところが影の黒幕コブラコマンドーと言うのがいた。
彼は悪の組織コブラ団を作り、世界征服しようとしていたのだ。
コブラコマンドーは正体を見せ、死んだと思われていたレックスだったとわかる。
レックスは潜入した研究所でナノテクの技術を発見。
これを利用して悪事をはたらくため、死んだフリをしていたのだ。
姉アナはレックスが生きている事を知らず、
それどころかナノテクで頭脳をコントロールされ、悪の手先にされていたのだ。
レックスは、ディーンもまたコントロールしようとするが、
我に返ったアナに助けられる。彼女は必死にナノテクに抵抗したのだ。
レックスやマッカランと格闘。
何か火が出てマッカランは大やけど。仮面がはずれなくなってしまう。
その頃、G.I.ジョーは侵入し、
イビョンホン、いやストームシャドーはわざわざ服を脱いで奮闘するが結局やられる。
リップコードは、ロシアへ向かうミサイルを破壊。続いてアメリカの方へ。
(米兵ならまずアメリカを助けろよ)
大統領はシェルターへ避難するが、そこで驚愕する。。。
ミサイルは到達寸前で、今撃墜すると地上に被害が出てしまう。
リップコードは機を上昇させ、わざとミサイルに追尾させ
ナノテクで戦闘機が食われ始めたところで脱出。無事生還する。
ディーンとアナは潜水艇で基地を脱出。
マッカランとレックスも脱出するが、
その前にG.I.ジョーの潜水艇が集結し、観念する。
マッカランとレックスは、カプセルみたいなせまい牢に封印される。
アナもまた、ナノテクが完全に解除できるまで
刑務所で更正プログラムを受ける事に。ディーンはいつまでも待つと言う。
事件が解決し、喜ぶ大統領は、執務室に一人残る。
実は彼は、レックスの技術で顔を変えたイムホテップだった。。。
と言うわけで、物語はナノテクを駆使して、
小さなロボットが敵の建造物を食い尽くして破壊すると言う、
なかなか新しい発想の兵器が輸送され、これが謎の一団に奪われるという展開。
突如現れた敵の戦闘機と言うのがキンピカで、
現実に存在しそうもなく、途端に調子が狂う。
現れた一団に対し、米兵が総攻撃してもまったく歯が立たず
装備が違いすぎると言うわけだが、その装備が何かマンガチック。
主人公はもともと米軍の精鋭部隊にいたのだが
彼らでも知らない超ハイテク兵器を敵は所有しているわけ。
そして主人公は秘密部隊G.I.ジョーに入り戦う事になるが、こちらも超ハイテクで
超ハイテク対超ハイテクで現実離れした感じ。
「SWAT」の兵士版みたいな映画を想像していたが、さにあらず。
ロボコップみたいなスーツを身につけると、
身体能力がアップして、カーチェースの代わりにドスドス言わせながら
車と同じスピードで走ったりする始末。
007のような、本当にありそうなメカと言うわけではなく
ファンタステックフォーのような、登場人物からして超人と言うわけでもない。
人形をもとにした映画と言うよりは、人形をベースにしたアニメが原作らしく
そのアニメを知らないからいけないのかも知れないけど
何かレスキューフォースを、ハリウッドが巨額の制作費で映画化したみたいな感じで
どうも金のかけ方を間違えてる気がして、ちょっとさめて見てしまう。
ファンタステックフォーと思えば、
東京に少林寺みたいなのがあって、そこでなぜかニンジャの訓練をしていたりと
設定も笑って見られるのかも。
シエナ・ミラーはむかつく感じだが、最後にいい人になってしまって拍子抜け。
不二子ちゃん的な計算ずくと言うキャラでもない。
主演の人は、知名度も低いしパッとしない。
原題は「コブラ団の始動」とか言う副題があるので、続編作る気満々らしい。
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G.I.ジョー バック2リベンジ(2013年米)
[G.I.ジョー ]
デューク (チャニング・テイタム)
ロードブロック デュークの部下(ドウェイン・ジョンソン)
レディ・ジェイ メンバー
フリント メンバー
スネークアイズ ニンジャ
ジンクス 女忍者
コルトン司令官 (ブルース・ウイリス)
[コブラ団]
ストームシャドー ニンジャ(イビョン・ホン)
コブラコマンダー コブラ団の頭脳
ファイヤーフライ 手下
米大統領 (ジョナサン・プライス)
ザルタン 大統領に扮する(イムホテップの人)
前回の勝利でデュークは指揮官に。一方、敗れたコブラ団は復讐を誓う。
米大統領はGIジョーがパキスタン大統領暗殺に関与したと発表。
攻撃を受け、デュークが死ぬ。デュークの部下ブロックらは、廃屋をアジトに。
コルトン司令官に助けを求め、ザルタンが米大統領に扮していると突き止める。
仲間のスネークアイズが合流。敵だったスネークアイズも今回は協力する事に。
核サミットが開催され、各国首脳が集合する。
米大統領に扮したザルタンは核ミサイルを発射し、あわてて各国も追随。
続いてミサイルを自爆させ、各国も続いたため、核のない世界が完成したと言う。
だが、ザルタンは各国上空にゼウスと言うシステムを配備していた。
ロッドと言う巨大な兵器を投下し、ロンドンを崩壊させ、各国に全面服従を求める。
しかしブロックらが襲撃。捕らわれていた大統領を救出する。
スネークがザルタンと対決して倒すと、黒幕コブラコマンダーは退散。
一味のカバンを奪い、兵器を投下寸前の衛星を爆破。
米大統領は復帰し、GIジョーは英雄であると表彰される。
と言うわけで、兵隊のおもちゃをモチーフにした映画の第2弾。
前作は劇場で見たけど、いまいちでした。
前作の主人公は、今にして思うとチャニング・テイタムで、本作にも再登場。
ところが、その新しい相棒として、
より知名度の高いドゥェイン・ジョンソンを据えてきた。
序盤の戦いでテイタムは死に、ドゥェインがリーダーに。
大統領に扮した偽者によって追われる身となり、
一同は引退していたブルース・ウイリス司令官に助けを求める事に。
何の事はない、ドゥェインとブルース共演のアクション映画にされちゃいました。
そういう事なら、テイタムは別の戦闘で死んだぜと、
セリフで済ます手もあったけど(トリプルX)。
リブートしつつ、シリーズの連続性も見せたいと言う、
相反する要素を盛り込んだため、珍妙な作品になった訳。
妙なメカがあまり出なくなったのは好感が持てるけど、
戦いはドゥェインよりも顔を見せない忍者が中心で、こちらも珍妙な感じ。
TV放送 2014/03/22 WOWOW 2100-2300
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ジーア 悲劇のスーパーモデル(1998年米)
ジーア モデル(アンジェリーナ・ジョリー)
リンダ メイク(Vのエリカ役)
キャスリーン ジーアの母
ウイリー モデル事務所社長(フェイ・ダナウェイ)
ジーアの彼氏
60年生まれのジーアは、母キャスリーンに溺愛されるが、
父の暴力で母は出ていき、父の店で働く。
17歳の時にウイリーのモデル事務所に入り、
知り合ったメイクのリンダと親密な関係に。
ジーアは型破りなタイプとして人気が出て、ヴォーグ誌などの表紙を飾る。
絶頂かに思えたがリンダは彼氏との仲も大事にし、母もなかなか相手をしてくれない。
失意のジーアは、勧められて麻薬に手を出す様に。
ウイリーが急死し、小さな事務所に移ったジーアは、彼氏と別れたリンダと同棲。
インタビューで麻薬は辞めたと発言するが、実際には辞められずにいた。
心配して見に来た元彼に切り付けた為に、施設に入れられる。
退院してジーンズ屋の店員をするが、
肺炎で倒れ、検査の結果エイズに感染していると判明。注射針で感染したらしい。
ジーアは思いを綴ったノートをリンダに贈る。
売人から麻薬を買い占めようとするが、暴行を受けて入院。母に許しを求めて死ぬ。
母は、ジーアは死因で覚えられたが、美しかった事を覚えてほしいと語るのだった。
と言う訳で、アンジェリーナ・ジョリー主演のドラマ。
ヴォーグなどの表紙を飾った実在のモデルの話で、17歳のカルテよりも前の作品。
ジョリーは型破りな感じが受けて、モデルとして成功。
ガールフレンドが出来たりするが、相手は本気では付き合ってくれず、
寂しさから麻薬に溺れ、やがて注射針からエイズに感染すると言う訳。
描き方は結構淡々としていて、物語的な起伏は微妙。
一方で、ジョリーは予想外の脱ぎっぷりである上に、
相手役がV(リメイク)の主役の人で、こちらもジョリーに負けない奮闘ぶりです。
TV放送 2006/11/05 テレビ東京 0320-0456
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シーウルフ(1980年英米仏)
ルイス (グレゴリー・ペック)
ビル ルイスの仲間(デビッド・ニーブン)
ギャビン ルイスの仲間(ロジャー・ムーア)
クロムウェル夫人 ギャビンに接近
大戦中のインド。
多くの英船が沈められ、ルイスらはUボートの所在を探る任務に就く事に。
仲間のギャビンが探るが、やはり独軍が動いているようだ。
近づいてきたクロムウェル夫人がスパイと気付き、刺殺する。
ルイスは民間人を使う事にし、ビルが集めた老兵たちとおんぼろ船で移動。
大型船を襲撃。暗号の本を奪い、船を爆破して沈める。
作戦前は半月で12隻の船が沈んだが、作戦後は1隻に減った。
と言うわけで、グレゴリー・ペックとデビッド・ニブンと言うナバロンの組合せに、
少し若いロジャー・ムーアが加わった戦争アクション。
もともとワイルドギースのチームを再集結しようとしたが、
俳優ではムーアだけ残り、ナバロンチームが加わったらしい。
中立地区で英船を沈める独軍の動きを阻止する事になるが、
表立った行動はとれないため、ペックらロートルが秘密作戦を決行する訳。
実際にあった作戦らしい。
そこには派手な撃ち合いも爆破も、敵を陥れる鮮やかな作戦もないので、やや退屈。
ムーアは別行動で、敵のスパイらしき女性をベッドで探ると言う
どこかで見たような役柄。
主題歌はマット・モンロー。タイトルデザインはモーリス・ビンダー。
デザインはシド・ケイン。編集はジョン・グレン。
ルイスの部下役でパトリック・マクニー。
DVDレンタル
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Gガール 破壊的な彼女(2006年米)
ジェニー Gガール(ユマ・サーマン)
マット・サンダース ジェニーの恋人(ルーク・ウィルソン)
ハンナ マットの同僚
ヴォーン マットの友人
ベットラム教授 Gガールの宿敵。実は同級生バリー
スーパーパワーを持つGガールことジェニーは各地で活躍。
ある時、ひったくりにカバンを奪われるが、マットが追跡して取り戻す。
助けられたのは初めてとジェニーは感激し、マットと付き合うように。
マットはベッドラム教授に襲われ、ジェニーがGガールだと知らされる。
ベッドラムは高校の同級生バリーだったが、
ジェニーが隕石の力でパワーを得たため、嫉妬して悪者になったのだ。
ジェニーはマットとのデートを重ねるが、マットの同僚ハンナに嫉妬するように。
常に監視されたため、マットのジェニーへの気持ちは消え、ハンナに惹かれる。
ジェニーの嫌がらせで会社をクビになったマットは、
バリーと手を組み、彼女のパワーを無力化しようと考える。
呼び出したジェニーに隕石を近付けてパワーを奪うが、
隕石に触れたハンナが逆にパワーを持つように。
窮地に陥るジェニーだが、バリーが愛していたと告白。
ジェニーとバリー、マットとハンナが付き合う事になり、丸く収まる。
だが飛行機事故が発生したと知り、
パワーが回復したジェニーとハンナがかけつけるのであった。
と言うわけで、スーパーヒーローものが乱立する中、
視点を変えてプライベートを中心に描いた作品。
ユマ・サーマンはデザインの仕事をしているが、実はスーパーパワーを持つ女性。
ある日、マットと言う男にひったくりから助けられ
(もちろん自力で解決できたのだが)、彼と付き合うように。
愛される事に飢えていた彼女は、マットが同僚の女性と話すのにも嫉妬。
耐えかねたマットは別れようとするが、
そうはさせじと、スーパーパワーで嫌がらせする展開。
似たような設定のハンコックに比べると、
起承転結がしっかりしていて分かりやすいが、アイデア自体は目新しい訳ではない。
TV放送 2008/04/12 WOWOW 2000-2136
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シークレット・ウインドウ(2004年アメリカ)
作家レイニー(ジョニー・デップ)は山小屋で生活していたが
彼の所へシューターと言う男が現れ、自分の小説を盗作したと主張。
自身の書いたとおりの結末に変更しろと求める。
確かにレイニーには盗作の過去があるのだが、
この小説に関しては自身の作で、何とか証拠の雑誌を入手しようとする。
シューターは、元妻エーミーが住む家に放火。残された雑誌も燃えてしまう。
目撃者トムと、知人の探偵(チャールズ・S・ダットン)が殺され、
あわてて死体を始末するハメに。
警察に電話するが、シューターなどいないと言われる。すべては幻覚だったのだ。
シューターとは、シュート・ハー彼女を撃ての意味だった。
かけつけたエーミーとその夫テッド(ティモシー・ハットン)を殺害してしまう。
レイニーは保安官に捕らわれるが、レイニーが気にするのは結末だけだった。
と言うわけで、作家が身に覚えのない盗作疑惑をかけられ
さらに相手に周囲の人間が危害を加えられるという展開で
サスペンス風かと思えば、
途中から何だか怪しげな雰囲気になってきて
「何だ、またこの結末か」と言う感じで、拍子抜け。
TV放送 2006/03/12 BS05 1120-1300
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シークレット・デイ(2014年米)
アリス 殺人事件で少年院にいた
ロニー・フラー アリスの共犯者(ダコタ・ファニング)
ヘレン アリスの母(ダイアン・レイン)
ナンシー・ポーター 刑事(エリザベス・バンクス)
ジョーンズ ナンシーの相棒
起:少女ブリタニーが行方不明となり、殺人事件の過去があるアリスらが疑われる。
承:アリスとロニーは、互いに相手の犯行だと主張。
転:アリスが娘の生まれ変わりとしてブリタニーをさらったと判明。
結:彼女はロニーを陥れようとしていたが、司法取引でお咎めなしとなる。
黒人の赤ん坊が殺される事件があり、アリスとロニーと言う少女が逮捕された。
2人は少年院に入れられ、逮捕に貢献した当時新人警官のナンシーは昇進する。
大人になり、少年院を出たアリスは仕事を得られずに苦戦していた。
ロニーはバイトしているが、互いに連絡を取っていない。
そんな中、ブリタニーと言う少女が行方不明になる事件が発生。
かつて娘を殺された母親は、アリスとロニーの犯行だと叫ぶ。
ナンシーはアリスを尋問。
無関係だと言うアリスは、あの時もロニーを止めたのだと言う。
7年間、ロニーとは会っていないと。
一方、ロニーも事件への関与を否定。
ロニーはアリスの母ヘレンと親しかった為、アリスは嫌がっていたと言う。
アリスはロニーに共犯にされたと言うが、ナンシーはアリスを疑っていた。
アリスは少年院で知り合った男に初恋し、愛し合って妊娠。
だが男は姿を消し、
赤ん坊の生まれ変わりを探したアリスはブリタニーを見つけたのだと告白。
アリスは、ロニーに疑いがかかるまで、ロドリゴにブリタニーを預けたとわかる。
あの時、ロニーはやらされたとヘレンに助けを求め、
ヘレンは公平にしましょうとアリスが疑われる様に箱を現場に置いたのだ。
ブリタニーは救出され、ロドリゴは10年の刑に。
アリスは司法取引で起訴が取り下げられ、マスコミに正義が果たされたと発表。
ナンシーはアリスをやり手と言うが、ヘレンの方がさらに上手だと感じるのだった。
と言う訳で、ダイアン・レインが出てるサスペンス(?)
個人的におばはんになってからのダイアンに魅力を感じてたが、本作では脇役的。
とある町で幼女が行方不明になる事件が発生。
付近では数年前に幼女が殺害される事件があり
犯人として2人の少女が少年院に入れられた。
1人がダイアンの娘アリスで、もう1人ロニーの成長後がダコタ・ファニング。
刑事は再び2人の関与を疑うが
2人はそれぞれ互いと接触しておらず、かつての事件も向こうの犯行と主張。
ネタを明かせば、一番怪しかったロニーが一番まともで
アリスと母ダイアンには、現実から目をそらす癖があったと言う訳。
序盤は面白そうだったけど、何だか交通整理できてない印象。
TV放送 2017/09/14 WOWOW 2100-2244
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シークレット・パーティ(2012年米)
ジョン 運転手(キアヌ・リーブス)
ヴァイオレット コールガール(復讐捜査線の娘)
ミア コールガール
ジョンは、コールガールのヴァイオレットとミアの運転手。
機械好きの彼はビデオカメラを盗み、それで身の回りを撮影する様に。
やがてヴァイオレットらを被写体とし、過去を聞き出す。
彼女たちも素を出せたと喜ぶのだった。
と言う訳で、キアヌ・リーブス主演のドラマ。
コールガールの運転手をする彼は、ある時、ビデオカメラを盗む。
それで身の回りを撮影する様になると言う話。
あらすじで言うと2行。
ビデオカメラを入手した彼が、誰に見せるでもなく、どんな作品を作るでもなく
いろんな物を撮影。
テーマ性もなくとりあえず撮影したくなる気持ちはよくわかるのだが、
困った事にこの映画自体のスタンスも同様。
そんなもん、他人に見せんなと言う出来です。
TV放送 2015/11/10 WOWOW 2300-0037
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シークレット・レンズ(82)
TVキャスターのヘイル(ショーン・コネリー)は、取材で北アフリカ某国へ。
記者サリー(キャサリン・ロス)も同行。
途中、兵器商人アンガー(ハーディ・クリューガー)を工場まで送る事になる。
アンガーを調査したサリーは爆殺され、CIAのスパイとの疑いが出てきた。
米国のロックウッド大統領は、アワド国王が原爆を入手したと知り、殺害を指示。
アワドは謎の死を遂げ、自殺説他殺説が流れる。ヘイルは大統領が指示したと報道。
大統領はアワドが原爆を入手し、テロ組織と関係があったと発表。
CIAは独断で行動し、アワド殺害は、大統領命令以前だったと判明。
テロ組織の首領ラフィーク(ヘンリー・シルバ)は、原爆を入手しろと指示。
ヘイルはアンガーに接触するが、彼はテロ組織に殺され、原爆は奪われる。
テロリストが各地で自爆し、ラフィークはロックウッド辞任を要求。
逆らえば、原爆でニューヨークを破壊すると言う。大統領は辞任を決意。
だが、原爆が解除されると、一転して攻撃命令を出し、再選は確実となる。
と言うわけで、「大統領の陰謀」的な政治の裏話。
話が入り組みすぎて、つかみづらい。結局、何が悪いと言いたいのか。
最後に原爆が出てくると、急にバカバカしくなる。自爆もいただけない。
原爆発見は攻撃の口実と言う感じだったが、よくわからず。
ショーン・コネリーはキャスターには見えない。
対立する大統領候補マルロイに、レスリー・ニールセン。
TV放送 93/04/06 04CH 02:10-04:25
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ジーザス・クライスト・スーパースター(73)
イエスの使徒ユダは、彼の神話が大きくなりすぎた事を危惧。
祭司長カヤパも、王になりかねない彼を危険視する。
人々はイエスに救済を求めるが、彼は困惑。彼らが真理を理解していない事を知る。
ユダはついにイエスの居場所を密告。わずかな報酬を得る。
イエスは、最後の晩餐で12人の1人が裏切ると言い、ユダは彼のもとを去る。
磔にされる運命と知ったイエスは、自らの死が犬死にではないかと不安に。
捕らえられたイエスは、ピラト総督、ヘロデ王とたらい回しにされる。
ユダはイエスを殺した者との重荷に絶えきれず、自ら首を吊って死ぬ。
ピラトは悪事を犯していないイエスの処刑に反対。39回のムチ打ちを命ずる。
だが、人々は処刑を叫び、ついに十字架にかけられる。
と言うわけで、イエスの最後の数日間を、全セリフをロック調の歌で演ずる。
斬新な着想等と言われたが、キリスト教になじみのない我々にはいまいち。
イエスが、望んで神のような存在になったわけではないと言う事か。
TV放送 94/02/23 04CH 02:05-04:12
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シー・トレマーズ(2010年オランダインドネシア)
スカイラー・ジェーン 女性教授
ジャック 船長(マイケル・パレ)
ハリス ジャマールの親分
タマール ジャマールで働く少年
巨大生物の噂を追うジェーン教授は、ジャック船長の船で現地へ向かう事に。
タバコの密売をするジャックは、途中でジャマールと言う人工島に寄る。
そこではハリスと言う男が子供たちを酷使しており、
タマールと言う少年が教授に助けを求める。
警察が取り合わない為、再び乗り込むが、
反撃されてジャックは退散。教授が置き去りとなる。
タマールが実は少女だと判明し、2人は一味に襲われそうになるが、
そこに巨大なサソリの様な生物が現れる。
教授は、それが何百万年前に絶滅した生物で、地震によって甦ったのだと言う。
ハリスら一味は次々生物にやられるが、
舞い戻ったジャックは生け捕りにして儲けると言い出す。
だが、結局やられて死に、馬乗りになったタマールがとどめを刺す。
その後タマールは姿を消し、教授は彼女の村を訪ねる。
そこにいたタマールは、私たちに構うなと教授を追い払い、
その腹からは小さなサソリが大量に産まれてくるのだった。
と言う訳で、マイケル・パレ出演の怪物もの。
パレが実は主役ではないと言うのはもう慣れました。
女性博士は謎の巨大生物の噂を追って、パレ船長の船に乗る事に。
パレには副業があって、途中怪しげな連中の人工島に寄るが、
そこで巨大生物(海に住む巨大サソリ)に襲われると言う展開。
博士からしたら、目的を達した訳だが、
そもそもどうやって生物に接近するつもりだったかは、よくわからない。
実はインドネシア映画らしくて、インドネシア映画がどんな物か知らないけど、
こういうクオリティなんだなと言う印象。
ハリウッドでは無理な感じのグロい描写もあり。
TV放送 2014/09/05 WOWOW 2300-0026
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シーナ(84)
監督 ジョン・ギラーミン
病気を完治させる土を調査するため、医師夫婦がザンブーリ族のグジャラ山へ。
だが、落盤で彼らは死に、予言者シャーマンは娘をジャングルの女王シーナと呼ぶ。
ティゴラ王国国王の弟オトワニは、グジャラ山採掘のため、国王殺害を計画。
それを察知したシャーマンは、危機を知らせに向かう。
だが、彼女は捕らえられ、暗殺は成功。シャーマンが犯人とされる。
取材にきていたビックは、フィルムからオトワニらの陰謀と知る。
しかし、刑務所にシーナ(タニア・ロバーツ)が現れ、シャーマンを救出。
ビックは彼女を追い、死んだシャーマンの無実を公表すると約束。
オトワニは軍を率いて追跡。村を焼き討ちし、動物を襲撃したため降伏。
ヘリからシーナを落とそうとするが、シーナは鳥の群れを呼び、逆にヘリが墜落。
彼女の呼びかけで村人は立ち上がり、軍を待ち伏せ撃退する。
逃げるオトワニを追跡。逆に狙われるが、急行したビックが助ける。
負傷した彼も、聖なる土で完治。必ず戻ると約束してビックは村を去る。
と言うわけで、女版ターザンと言う感じの映画。必然性のない裸もある。
ターザンみたいに雄叫びではなく、テレパシーで動物を呼ぶのがちと変。
結局、最後には男に助けられるし、ターザンほど活躍していない。
TV放送 92/11/28 10CH 21:02-22:54
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シービスケット(2003年米)
レッド・ポラード 騎手(トビー・マグワイア)
チャールズ・ハワード オーナー(ジェフ・ブリッジス)
トム 調教師(クリス・クーパー)
マーセラ ハワードの妻
ジョージ・ウルフ 新騎手
ディック 実況中継(ウィリアム・H・メイシー)
競馬場主 (エド・ローター)
リドル氏 ハワードのライバル
1910年。ハワードは自動車業を始めるが、株価暴落で業績は思わしくない。
さらに事故で息子を失う。
ハワードは、一匹狼の調教師トムに目をつけ、彼を採用する事に。
トムはシービスケットと言う馬を見出だすが、気性が荒くてうまく行かない。
ハワードの下で働いていたレッドを抜擢。
レッドはシービスケットを乗りこなし、6連勝で西部一と言われる様に。
ハワードは、東部一の馬を持つリドルに対決を求める。
リドルを挑発し、ようやくマッチレースを行う事が決まる。
レッドは特訓を積むが、事故で骨折。歩く事は出来るが、乗馬は無理と診断される。
やむなくウルフが騎乗し、リドルの馬と対決。シービスケットが勝利する。
凱旋するシービスケットだが、試合中に靭帯を切り、
こちらももう走れないと診断される。
レッドはシービスケットの世話を続け、やがて再び騎乗する様に。
ハワードは止めるが、レッドはあくまで試合に出ると言う。
1つの試合に、2つのカムバックを賭ける事になるのだ。
スタートは出遅れるが、ものすごいスピードで追い上げ、見事に優勝する。
と言う訳で、実際にあった物語。
シービスケットと言う馬と、トビー・マグワイア騎手が奮戦する話かと思ったら、
確かにそうなんだけど、プラスアルファがあった。
自動車業で少し稼いだジェフ・ブリッジスは世界恐慌で会社を失い、競馬に手を出す。
人付き合いの悪そうな調教師クリス・クーパーを抜擢。
誰も手を出さない気性の荒い馬シービスケットを手に入れ、
なかなか目の出ない騎手トビー・マグワイアをこれまた抜擢。
一度挫折感を味わった3人がここで手を組むと言う訳。
トビーとシービスケットはまさに馬が合い、
連戦連勝で西部一となり、東部一の馬とマッチレースする事に。
だが、レース前にトビーは事故で足を骨折。
代役がレースに勝利するが、続く試合でシービスケットも足を折る。
いずれももうレースは無理と言われるが、
奇跡のダブルカムバックを成し遂げると言う訳。
クリス・クーパーもいい味出してます。
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ジーリ(2003年米)
監督 マーチン・ブレスト
ラリー・ジーリ 取り立て屋(ベン・アフレック)
ルイス ジーリの親分
リッキー ルイスの子分(ジェニファー・ロペス)
ブライアン 検事の弟
刑事 (クリストファー・ウォーケン)
スタークマン 大ボス(アル・パチーノ)
ロビン リッキーの恋人
ジーリは取り立ての仕事をしている。
ある日、ルイスの指示でブライアンと言う少年を預かる事に。
知的障害があり、施設に入れられていたブライアンを連れ出し、
自分のアパートに連れ込むが、そこへリッキーと言う女性が現れる。
ルイスは、ジーリだけでは役不足と考え、リッキーを見張りに付けたのだ。
ジーリはリッキーを気に入るが、彼女はレズだと言う。
翌日訪ねてきた刑事によると、検事が大ボススタークマンの弱みを握ったため、
何者かが検事の弟を誘拐したらしい。ジーリは、それが自分の事と気付いて動揺する。
ルイスは、検事にブライアンの指を送れと指示するが、ジーリには出来ない。
リッキーの恋人ロビンが、ジーリとの関係を疑い怒鳴り込んだ挙げ句自殺を図る。
あわてて病院に担ぎ込み、ついでに遺体安置所から指を拝借。検事に送り付ける。
リッキーは今だけと言いながら、ジーリといい関係に。
ところが2人は、スタークマンの所に呼び出される。
送った指が偽物とばれた上、
脅迫した事で事態を悪化させたとスタークマンはルイスを射殺。
ジーリらも始末されかかるが、
ブライアンが見つかればスタークマンも窮地に陥ると指摘し、解放される。
ジーリは足を洗う事を決意。ブライアンを解放し、町へ向かう事に。
町までならとリッキーも同行するのであった。
と言うわけで、ベンの映画はぼちぼち押さえてるつもりだが、
当時恋仲だったと言うジェニファー・ロペスと共演。
これが酷評を受け、ラズベリー賞を受けたと言うから、
ちょっとしり込みしつつ、一応見てみた。
ベンは取り立て屋で、ボスの指示で知的障害の少年を預かる事に。
ベンだけでは心配と見張り役にジェニロペをつけられる。
実は少年は検事の弟で、大ボスの逮捕を阻止するため、誘拐させられたのだ。
。。。なんて展開は悪くなく、大ボスがアル・パチーノ、
彼を追う刑事がクリストファー・ウォーケン。
監督はビバリーヒルズコップやミッドナイトランのマーチン・ブレスト。
なるほど、ミッドナイトラン的な珍道中な面も見せ、
面白そうな面子なんだけど、ちょっとずつ描写が抜けてて、中途半端な感じ。
ベンは決して凄腕ではないチンピラと言う雰囲気を見せるが、
ジェニロペは何か貫禄があって、最初から彼女だけに頼めばいいじゃんと言う感じ。
ジェニロペはレズだと言いながらベンと親密になったり、
誘拐した少年と親しくなるあたりも描写不足。
指を切るシーンも面白くなりそうなエピソードなのに、あっさりしてる。
ウォーケンとパチーノの二大俳優は友情出演的で、それぞれ1シーン出ただけ。
全体的に登場人物は少なく、基本的にベンの部屋からあまり出ないとあっては、
お手軽に作った感は否めない。
でも、評価が低いのは、面白くなりそうな要素があったからで、
最初からつまらないと聞いていれば、言う程つまらなくない。
DVDレンタル
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シールズ 栄光の戦士たち(91)
海軍特殊部隊に入隊したハマー(ロブ・ロウ)は、兵学校卒のメゾーリと親友に。
だが恋人バーバラがハマーと結婚したショックで、メゾーリはバラバラの配置を希望。
湾岸戦争で元教官ボスコが捕らわれ、ハマーらは再会。
島に潜入し、ボスコを救出するが、機雷でハマーが重傷を負う。
島の生化学兵器を叩く奇襲作戦に、ハマーはケガを押して参加。
基地を爆破するが、仲間を助けて死ぬ。
と言うわけで、ありがちな軍隊もの。
要領の悪いメゾーリが、あまり活躍できず、映画の中でも目立たない。
VHS
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J・エドガー(2011年米)
ジョン・エドガー・フーバー FBI長官(レオナルド・ディカプリオ)
トルソン・クライド エドガーの右腕
ヘレン エドガーの秘書(ナオミ・ワッツ)
エドガーの母 (ジョディ・デンチ)
ハウプトマン リンドバーグ事件容疑者
FBI長官エドガーは回顧録を作成。
若きエドガーは図書館目録システムを作成。同様に全市民を管理できないか考える。
ヘレンに求婚し断られるが、個人の秘書に採用。
捜査局でパーマーの部下についたエドガーは、
移民局の反対の中、国外退去を命ずる仕組みを作り、
過激派ゴールドマンを先例に国中の過激派を国外退去させる。
パーマーはクビになり、エドガーは捜査局の局長代行に。
政治と切り離した組織をめざし、トルソンと言う男を右腕にする。
英雄リンドバーグの息子が誘拐、殺害される事件が発生。
エドガーはリンドバーグ法を可決させ、科学捜査研究所を設立。
一躍人気者になり、女優たちとも親しくなる。
だがトルソンはエドガーが女性と親しくする事に嫉妬。
リンドバーグ事件の容疑者ハウプトマンが逮捕され、裁判で死刑となる。
エドガーはケネディ大統領が力を持つことを警戒。
身辺を調査させるが、その後、ケネディは暗殺される。
トルソンは、エドガーの回顧録が誇張ばかりと批判。
エドガーが倒れ、ニクソン大統領はエドガーが持つ自身の情報を要求するが
ファイルはヘレンが処分し、その内容が知られる事はなかった。
エドガーの死後、トルソンが後任となり、彼はフーバー家の墓に眠った。
と言うわけで、クリント・イーストウッド監督で、
レオ様がFBI初代長官フーバーを演ずる話。
物語は回顧録を作る老いたフーバーと、どんどん出世する若きフーバーを並行で描く。
これが、物語を捉えにくくしてるんだけど、
逆に言えば、順番に描いてたら盛り上がりに欠けたと言う事。
歴代の大統領や、名だたるギャング、
リンドバーグの息子誘拐事件などのエピソードが散発的に出て、
フーバーと副官の関係すら1エピソード的。
全体的には、そういう人がいたのね、と言う印象に留まる。
TV放送 2012/12/23 WOWOW 1930-2146
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問題の「JFK」(91)を見た。
JFKとは、言うまでもないが、暗殺されたジョン・F・ケネディ大統領の事だ。
彼が歴代の米国大統領で最も若く、カリスマ性を持っていた事は言うまでもないが、
今や彼を有名にしているのは、その暗殺ゆえだ。
彼の死に関しては、それこそ星の数ほどの憶測が流れている。
アメリカ史上、暗殺された大統領は、未遂に終わったレーガンまで数多くいるが、
ケネディ以外の全員は、狂信者による犯行である。
ケネディに関しても、一応はオズワルドと言う狂信者の犯行という事になっているが、
いろいろな事を考えてみると、それこそバカでも、これがウソに違いないと感じる。
容疑者には、軍部、CIA、ソ連等という当たり前なものから、
ジョンソン、ニクソンと言う後の大統領まで様々。
だが、政府は一貫してオズワルド単独犯説を主張。ここらあたりに陰謀を感じる。
ケネディ暗殺を扱った映画としては、「ダラスの熱い日」がある。
軍部等が結託してオズワルドを犯人に仕立てると言うもので、
見てみるとわかるが、ケネディの暗殺がまったく容易であり、
むしろ、暗殺後にオズワルドが警察署の駐車場で、
テレビカメラの前で射殺されるシーン等の方がショッキングだ。
ここでは犯人などはデタラメで、ちとゲテモノ的な面もあったが、「JFK」は違う。
何しろ、実際にケネディ暗殺の真相に迫った
ジム・ギャリソン地方検事の小説をもとにした映画だ。
監督が「プラトーン」他の社会派オリバー・ストーン。
ギャリソンにケビン・コスナー、その妻にシシー・スペーシク。
この2人を中心として、他は出番は少ない連中ばかりだが、
ジョー・ペシ、ジャック・レモン、ウォルター・マッソー、
ドナルド・サザーランド、ケビン・ベーコン、ジョン・キャンディ、
そしてジム・ギャリソン自身等と
1人ずつ説明していると、しゃれにならなくなるほど長くなる豪華キャスト。
映画自体は賛否両論別れているようで、
特にストーン監督が、自身の考えを押しつけていると言う批判が多く聞かれる。
アカデミー賞を逃したのは、政治的圧力と言うよりも、
むしろそこらへんの政治色が強すぎる点が嫌われたのだろう。
だが、見る方がそこの点だけ注意していれば、いいのではと思って見た。
見たのはいいのだが……、時間にして約3時間。
それが冒頭から、圧倒的な情報量で、しかも物語的に起伏に乏しく、
パンフにも筋など書かれていないから、今思い起こしても、完璧には程遠い。
先に感想を述べる形になるが、個人的には3時間ほとんど飽きる事なく見られた。
だが、物語を把握すると言うよりは、映画に出てきた情報をすべて把握するには、
あと数回劇場で見るか、ビデオを購入して、メモを取りつつ見るしかない。
あらすじには、絶対に大きな勘違いがあるはずで、
物語として形を作るために、創作してしまう部分もあるはず。
これはそんな映画です。
軍人出身のアイゼンハワー大統領は、退任の演説で、
軍部と企業の結合体、いわゆる軍産複合体(彼が名づけた)に注意しろと警告した。
ニクソンとの戦いで、辛差で大統領に就任したケネディ大統領は、
ソ連との冷戦状態に終止符を打とうと努力。
キューバ危機において、アメリカ沿岸にソ連の核ミサイルが配備されていると言う
ショッキングな発表がなされる。
ケネディはキューバからの撤退を宣言。密約があったとの噂が流れる。
すなわち、キューバから手を引く代わりに、ソ連もミサイルを下げると言う事だ。
これにより、ケネディは容共派であると言う評判が流れる。
そして、ベトナム戦争においても、ケネディは早期の撤退を計画していた。
1963年。ある売春婦が、車から投げ捨てられ死ぬ。
彼女は死ぬ前、「あいつらケネディを暗殺する気よ!本気よ!」と叫んだ。
だが、医師たちは麻薬中毒として取り合わなかった。
この売春婦は、確か後で話に出てきて、陰謀にからんでいた事がわかったのだが、
どうからんでいたかは、さっぱり記憶にない。
11月22日。テキサス州ダラス。遊説のために訪れたケネディ。
何者かの銃弾が、オープンカーのケネディと、その前にいた知事に命中。
ケネディは頭蓋骨に命中しており、重体だ。
地方検事ジム・ギャリソン(ケビン・コスナー)はオフィスでこのニュースを聞く。
急いで近くのバーへ行き、テレビを見る。
アメリカ中がこのニュースに注目し、時間が止まったかのようだった。
やがて、ケネディの死亡が発表される。後任の大統領として、ジョンソンが就任。
国中が沈黙したかに見えたが、中には彼の死を喜ぶ者もいた。
私立探偵のマーチン(ジャック・レモン)は、
友人で元FBIのバニスターとこのニュースを聞く。
バニスターはこのニュースを喜んでおり、ショックを受けているマーチンに怒る。
マーチンは、バニスターの所へ出入りしていて、
そこに出入りする風変わりな連中を題材に、小説か何かを書こうと考えていると言う。
途端にバニスターは激怒し、マーチンを殴りつけた。
ケネディ暗殺犯として、リー・ハーベイ・オズワルドが逮捕。
警察官殺しとして逮捕されたはずなのに、いつのまにか大統領暗殺犯にされたと
オズワルドはテレビで抗議。
家でテレビを見て、ギャリソンの妻リズ(シシー・スペーシク)は恐い人と言うが
ギャリソンは、オズワルドが妙に落ちついている事に気づいた。
やがてバーの主人ジャック・ルビーが、警察署の地下駐車場で、
テレビカメラの前、しかも警官が数十人いる前で、オズワルドを射殺した。
調査を開始したギャリソンは、(そもそもこの調査が管轄違いの気もするが)
匿名の電話から、フェリー(ジョー・ペシ)と言う名前を聞く。
ギャリソンはフェリーを呼ぶが、彼は暗殺への関与を否定。
容疑者として逮捕するが、FBIはフェリーを数日後に釈放。
暗殺の調査は、ウォーレン調査委員会によって行われる事になり、
ギャリソンらはこの一件から手を引く事にする。
3年後。ギャリソンは飛行機でロング議員(ウォルター・マッソー)と移動。
ベトナム戦争終結に向けた決定を、ジョンソン大統領はすべて無効にする。
その結果、戦争は泥沼状況だ。
ギャリソンはケネディ暗殺以後、アメリカは下降する一方だと言う。
ロングは同意。ウォーレン報告を疑問視し、
オズワルドの「はめられた」と言う言葉こそ真実だと言う。
そして、徹底的な調査を勧める。
ウォーレン報告によれば、暗殺はオズワルドの単独犯行で、
彼がテキサス教科書ビルから、1人で3発の銃弾を放ったのだ。
だが、ギャリソンらの調査の結果、
後ろ側にあたる芝生から発砲した者がいると言う証言が、数多く得られた。
近くの鉄道職員も、それを裏付けるような証言をするが、彼は自動車事故で死亡。
この目撃者たちの証言は、不都合なものはカットされ、歪曲され、
いなかったはずの公証人の印を押された形で公表されていた。
マーチンがバニスターに殴られたと言う件を調査。バニスターは病死していた。
(これまた、どうやって聞き出したかは忘れた)
彼は、バニスターの所に、オズワルド、フェリー、
そして亡命したキューバ人たちが出入りしていた事を証言。
(この面子は多少違ったかもよ)
バニスターを中心に、亡命キューバ人を訓練して、
キューバを攻撃する「マングース作戦」が進められていたのだ。
そして、さらに黒幕的な人物がもう1人いたと。
だが、マーチンは危険を感じてそれ以上語ろうとしない。
ギャリソンは保護すると言うが、無邪気な奴だと言われる。
知人のアンドリューズ(ジョン・キャンディ)が関わっていた事を知り、
黒幕の名を聞くと、クレー・バートランドだと言う。
だが、彼もまた、何かを恐れて途中からしゃべらなくなってしまった。
バートランドの知り合いだと言う、オキーフ(ケビン・ベーコン)がいる刑務所へ。
オキーフは、バートランドのホモの相手で、よく彼と一緒に行動していた。
そこで、オズワルドや、フェリーたちと会った。
バニスターらが、冗談かも知れないが、ケネディ暗殺について話していた事を証言。
バートランドがからんでいた事も証言。
彼はケネディの死をむしろ喜んでおり、胸をはって証言すると言う。
ギャリソンらは犯行が行われた教科書ビルへ。
そこでライフルを持って実験してみるが、オズワルドの旧式のライフルでは、
6秒間に3発を正確に撃つと言うのはほぼ不可能だ。
しかも、彼は海軍で射撃はヘタだという評判だったらしい。
パレードが行われた通りを見ると、片側に正面からオープンカーが来る窓がある。
当然、正面の方が射撃には有利のはずだ。
だが、実際には撃ちにくい反対側の窓から、エルム街の地点で狙撃した。
これは、複数による三角射撃を狙ったと見るのが正しく、
そうだとすれば、こちらの方が確実だ。
そして、教科書ビルから撃ったとする時、車との間に木が邪魔になっている。
教科書ビルから撃ったのではないとも考えられる。
容疑者ジャック・ルビーを調査しろとの意見も出るが、
ギャリソンは秘密に捜査を続けるため、それは拒否。
ルビーは、自分が死ねばなぜオズワルドを殺したかわからなくなると言う。
しかし、彼は後日変死する。
もう少しいろいろ調査していた気もするが、どこからかマスコミが聞きつけ、
ギャリソンらの捜査を突き止める。
ギャリソンはコメントしないが、フェリーは身の危険を感じて保護を求める。
彼はさかんに、相手は強大だと主張。
確か、彼が言ったと思ったが、バートランドは実業家のクレー・ショーだと証言する。
フェリーは後日、死体で発見される。
遺書も見つかるが、保護を求めていた人物が自殺すると言うのは不自然だ。
オズワルドはソ連へ亡命し、レーダーに関する情報をもらしたとされているが、
その後、ソ連国籍の妻と共に帰国。簡単に入国できた。
これは、オズワルドがもともとアメリカのスパイだったからだと解釈できる。
彼はマルクス主義者として活動し、いさかいを起こし、テレビ出演した事もある。
そして、中古車屋や、射撃場で他の者とトラブルを起こしているが、
これはニセのオズワルドであるとの証言がある。
すなわち、オズワルドが親共派であったと言うイメージを作るため、
2人のニセ者のオズワルドがいたと推定できる。
さらに、ライフルを持った写真が、オズワルドの車庫から発見されたが、
これは当人も言っていたとおり、偽造されたものだ。
鼻の下の影と、足の下の影が時刻の違いを示している。
そして、逮捕後、オズワルドは12時間にわたる取り調べを受けたが、
警察はこれに関するあらゆる記録を取っていなかった。
ギャリソンはクレー・ショーの取り調べを敢行。
ショーは、バートランドと言う名前を使っていた事を否定。
ケネディ暗殺に関しても、いっさいの関与を否定するが、
ギャリソンは暗殺犯だと決めてかかる。
ジャック・ルビーがマフィアに関係すると言う噂もある事から、
マフィアによる犯行を主張する者も。だが、ギャリソンは否定。
マフィアにはパレードのコースを変える事ができない等、無理な事が多いからだ。
その結果、ギャリソンのチームの中に内部分裂が生じ、チームを抜ける者も出てくる。
ギャリソンは、何から何まで陰謀にしてしまっている。これでは何も信用できない。
一方、ギャリソンの家にも嫌がらせの電話がかかってきて、妻リズは神経質に。
慈善活動しているショーに疑いをかけている事も、
復活祭なのに家族をほっといて調査を続けている事も、彼女を怒らせた。
前後して、黒人活動家のキング牧師が暗殺される。
続いて、赤狩りで知られるマッカーシーとの戦いで勝ち、
次期大統領候補にあがった、ケネディの弟ロバート・ケネディも暗殺された。
これらも組織による陰謀とも見れるし、狂信者の犯行なのかも知れない。
ギャリソンは、初めて恐怖した。連中は、大統領さえ処分できるのだ。
ギャリソンは、ワシントンでXと名乗る大佐(ドナルド・サザーランド)と会う。
彼は実名を明かす事はできないが、ギャリソンにヒントを与えると言う。
Xは軍で様々な工作を担当していた。
ある日、上司のY将軍が南極へ行く簡単な命令を出す。
そしてその帰還途中、新聞でケネディ暗殺と、オズワルド逮捕を知った。
それはアメリカでオズワルド逮捕が発表された、4時間も前だ。
Y将軍はXをアメリカから離れさせたのではと推理。
もし、Xが本国にいれば、当然、ケネディの護衛に当たっていただろう。
ダラスにおけるケネディの護衛は、すべてルールを無視していた。
ルールでは、オープンカーに乗る事はもちろん、
周囲のビルの窓を開ける事も、近くで傘を開く事も禁じられるべきだった。
ケネディはキューバから引き上げ、ベトナムから引き上げようとし、
宇宙開発競争をやめようとし、核開発をやめようとした。
ベルヘリコプター社は、戦争のおかげで倒産の危機を免れた。
戦闘機で儲けた会社もある。戦争抜きではアメリカの企業は生きられないのだ。
そうした連中が、ケネディを殺害した。
そして、不都合な証言をする人物をことごとく抹殺していった。
暗殺後、閣僚はすべてワシントンから離れていた。
そして、ワシントンはなぜか電話が不通になっていた。
すべて、彼らの計算通りに事が運んでいる。彼らは国を操作しているのだ。
ギャリソン自身も危なかったが、彼らは踊らせる事にしたのだろう。
Xは、ケネディ暗殺犯を逮捕できるのは、ギャリソンだけだと言う。
そして、それをしなければ、アメリカはダメになるとも。
ギャリソンは捜査礼状を取り、ショーを逮捕。
警察での調書に、ショーはバートランドという別名を使ったと証言する。
ギャリソンの所へは、全国から支援すると言う手紙が多数届き、寄付金も届いた。
だが、裁判が始まると、オキーフらの証言はまったく無視された。
それは、麻薬中毒だとかホモだからと言う理由だ。
ショーの調書を取った警官は出頭を求められず、ショーは別名を否定する。
ギャリソンは、まずケネディ暗殺の弾丸について説明。
ウォーレン報告によれば、発射された弾は3発だ
うち1発は、高速道路高架の下にいた人物にかすり傷を負わせており、
1発が大統領に致命傷を与えた。
最後の1発は、大統領と前にいた知事に、合計7カ所の傷を負わせており、
ウォーレン報告を信ずるとすれば、弾丸は貫通して跳んだりはねたり、
Uターンしたりしなければならない。まさしく「魔法の弾丸」だ。
しかも、試しに死体へ撃ってみたところ、1カ所だけで、弾はかなり変形してしまう。
だが、7カ所に命中したと言う弾丸は、ほぼ新品の状態で発見された。
発見されたのは、救急車のタンカの上でだ。
事故後、警官が発見した弾丸に数字を記入したと言うが、そうした弾丸は資料にない。
1人ならば撃ちやすい正面からの射撃をせず、
わざわざ撃ちにくいエルム街を射撃した事も指摘。
おそらくは、3チームによって、合計6発ので射殺は実行されたのだろう。
犯行グループは、銃を回収して逃走。唯一、教科書ビルをのぞいて。
周囲で大勢の逃走しているらしき男たちを目撃したとの証言もある。
現場周辺には多数のシークレットサービスと称する男たちがいて、
重要な目撃をした証人を強引に逮捕している。
そして、オズワルドは、あらかじめ教科書ビルに呼び出されていた。
事件後、90秒に警官が教科書ビルで、コーラを飲むオズワルドを目撃。
だが、射撃したのは上の階だから、
90秒間にオズワルドは階段をかけ降りて、コーラを買わなくてはならない。
だが、オズワルドが息を切らしていたとは、警官は証言していない。
さらに、その後逃走の時間はいくらもあったにも関わらず、それをしなかった。
彼は呼び出されながら、相手が来ない事、そして、大統領が暗殺された事から、
自分が犯人に仕立て上げられるのではと直感し、オズワルドはビルを去った。
彼は映画館へ。そこで、警官を殺したとされているが、
2人の男が警官を射殺するのを見たとの証言もある。
ケネディ暗殺に関する、重要な証言の多くが機密扱いされ、
数十年間、持ちだし禁止になっている。
しかも、ウォーレン氏はケネディにクビにされた事がある。
そうした人物が、適正な調査をできるだろうか。
こうした陰謀が、ショーたちによって行われていたのだ。
我々は世襲してでも、この国家による犯罪を告発しなければならない。
国家がウソをつく以上、アメリカはダメになっていくと主張。
だが、裁判の結果、ショーは無罪に。
ギャリソンは妻や息子たちと引き上げるが、捜査をあきらめる事はなかった。
というわけで、簡単に言うならば、
ケネディ暗殺のオズワルド単独犯説にギャリソンが不信感を抱き、
フェリー、ショーらを一味とにらみ、
国家を守るため裁判に持ち込むが、破れると言うものだ。
簡単に言うとそれだけで、そういう意味で、あらすじはつかんでいるのだが、
なぜそういう疑惑を持つようになったかと言う経緯となると、
上記の長々とした物語でもまだ不十分なほどで、
正直、見ていてこんな情報量を、観客が消化できるはずがないと思うほどだ。
フェリーやショーらが捜査線上にあがった経緯は、
上の筋では適当にごまかしているが、ひょっとすると、
何かう〜んと納得させる展開があったかも。いずれにせよ、困った映画だ。
ギャリソンがケネディ暗殺に疑惑を持つのはいいが、
なぜ地方検事の彼が、そんな事を告発できたのか。
ショーを告発する裁判で、ケネディ暗殺が単独犯でないと言う証明ばかりしていても
何にもならないと言う気がする。
ここで困ってしまうのは、この話が実話だと言う点だ。
「この映画は実話です」と言う言葉に、いかに多くの人がだまされている事か。
例えば、高校時代の英語教師は、「サウンド・オブ・ミュージック」のマリア先生が、
子供たちを「ドレミの歌」で教育したと言っていたが、
もちろん、「ドレミの歌」はミュージカルになった時に作曲されたものだ。
人は実話だと言う言葉に弱く、途端に全面的に受け入れてしまうところがある。
この映画でも、ギャリソンも、彼による裁判も実話だと聞かされており、
緻密な調査を行ったと言う事は、全編を通して見せられてきているので、
ラストの裁判で、ギャリソンが話した事がすべて事実かに思える。
実際、「ダラスの熱い日」を見た時には、この映画だけの創作かと思っていた、
親共活動でいさかいを起こす所や、中古車屋、射撃場でのもめ事、
そしてニセの写真など、みなそっくりそのまま出てくる。
おそらく、「JFK」製作にあたっては、
途方もないほどの資料を集めて整理したのだろう。
しかし、ギャリソンの論法は、そのほとんどが推測にすぎず、
暗殺が単独犯ではない可能性が高いと言うところまでしか、証明できていない。
この映画で見せられた、想像の中での犯人が、真犯人かに思えてくる。
そういう意味で、各紙が批判している点は正しいと言える。
とは言うものの、ケネディの一件がいまだに闇の中という点について
問題提起する事ができたと言う意味では、役立ったようだ。
映画としてよくできていたかどうかは、ちと疑問だが、
ケネディ暗殺に関する情報が、大量に獲得できるという意味で、
また見たいと思うのだが……。
▼
「JM」(95)を見た。
これは、「スピード」のキアヌ・リーブス主演で
対する日本のヤクザに、ビートたけしが出演していると言う作品だ。
おまけに、このヤクザの殺し屋として、ドルフ・ラングレンまで登場。
リーブスが頭の中に、膨大なデータを保存し、
それを運ぶ「記憶屋」と言う仕事をすると言うバカらしい話で
短編の映画化で、アメリカではまだ公開されていないらしいが
日本では、たけしの負傷からの復活を記念して、あわてて公開したらしい。
まあ、出演者陣が気になるし、(ドルフ・ラングレンはわかりにくいらしいが)
見るしかないか。
21世紀。ハイテクを駆使した企業ごとの超高層ビルが立ち並ぶ一方で、
ローテクの人々との二極化が進んでいた。
(もっとも、後でこのローテクの連中が出てくるが、機械の知識は進んでいるので
ローテクと言う言葉とはちょっと違う気がする)
各企業は用心棒として、日本のヤクザを雇った。
ローテクの人々は、原因不明で治療方法も不明のNASと言う病気で苦しんでいた。
記憶屋と言う仕事をするジョニー(キアヌ・リーブス)は、
頭の中の幼児期の記憶の部分を開けて、そこへ記憶チップを埋め込み
企業に必要なデータを記録して運ぶと言う仕事をしていた。
だがこの脳へのチップ埋め込みも、体に悪いと言う事で、彼は引退を考えていた。
彼は仕事で北京へ。ブレードランナー風の怪しい東洋風の風景や(当然、日本が多い)
近代的なビルの中に、妙にごちゃごちゃした古くさい建物等も見える。
ジョニーはこの仕事のために、記憶容量倍増ツールと言うプログラムを入手。
現在、8ギガバイトの容量が、16ギガバイトになると言う。
頭にコードをさす所があって、エレベーターで目的の部屋へたどり着く間に
プログラムが起動され、容量は倍に。
でも、たかだか16ギガぐらいのために、人間の頭を使うと言う発想は、
どうも現実的でない。
ホテルの一室で、彼を待っていたのは、東洋風の連中。
必要容量は32ギガと言われ、ギョッ!とするが、結局引き受ける事に。
機械と接続すると、転送を開始。頭の中がデータだらけになる強烈な転送だ。
このデータの解読には、暗号が必要なため、
転送終了直前に、テレビの映像を無作為に3回記録させるのだ。
そして、それを目的地にFAXする。これが暗号解読の鍵となるのだ。
一方、ファーマコム社に雇われた、ヤクザの親分タカハシ(ビートたけし)は
盗まれたデータを回収させるため、部下シンジらを送り込む。
タカハシは娘の死を悲しんでいた。
この会社のコンピューターには、元社長のアンナの精神が残されていた。
彼女は、何かにつけてタカハシにアドバイス。
娘の死で精神的にまいっているタカハシに対して、
シンジらが反乱を企むはずだと警告する。
転送が終了したジョニーらの所へ、シンジらが乱入。
一味は殺され、あわててジョニーはFAX中の写真を(3枚が続いている)奪うが、
シンジがレーザー光線みたいなムチを振り回すため、写真が途中で切れてしまう。
ジョニーはあわてて逃走する。
ジョニーは、あわてて仲介屋ラルフィーのいるニューアーク市へ。
空港のX線チェックで、頭に何か埋め込まれているのが見つかり、
早く取り出さないと脳がやばいと警告を受ける。親切な空港だ。
ラルフィーの所へ、話が違うと怒鳴り込みにいくが、
彼はジョニーの持つ情報をほしがり、彼を捕らえて縛りつけてしまう。
(見たのがちょっと前な上、ちょっと寝てたからあやしげだ)
筋肉増強剤とかを使って、力だけは見ように強い女性ジェインは
ラルフィーに用心棒に雇われず、逆恨みしていた。
そこで、ジョニーを助け、彼に雇われる事になる。
ジョニーは再度現れたシンジらに命を狙われるが、
ジェインの仲間、ローテクと言われるJボーン(アイスT)らに助けられる。
話が入り組んだ上、半分寝ていて、しかもちょっと出来が悪いようで、
かなり、はしょってるかも知れないが、
ジョニーは自分の持つ情報が、ファーマコム社から盗まれた物で、
彼自身が取り出すしか方法がないと知る。そして取り出さなければ発狂してしまう。
一方、タカハシは、シンジが信用できないと考え、
説教師と言われる殺し屋カール(ドルフ・ラングレン)を送り込む。
彼は普段は牧師なのだが、ヒゲを伸ばしていて、
ドルフ・ラングレンと言う事は、言われてもピンと来ないほどだ。
Jボーン一味の中には、医師や最新技術に詳しい者もいた。
医師は、NASはコンピューター機器が発する電磁波が原因だと言い、
ファーマコム社はその治療法を解明しながら、
治療薬よりも抑制薬の方が儲かると考え、秘密にしていたのだ。
ジェインもまたNASで苦しむと知り、ジョニーは危険を侵して解読を試みる事に。
ローテクの隠れ家には、なぜかイルカがいて、電極がいっぱいつながっている。
(しかも、橋の下か何かに、コンテナがぶら下がってる隠れ家だ)
実はこのイルカこそ、ローテクのリーダーなのだ。
ジョニーが奪った、3つの写真のうちの1つだけを参考にして、
イルカとジョニーをコードで結び、何とか残りの2つの写真を見つけようと言うのだ。
ジョニーはめちゃめちゃな苦痛を感じるが、解読は失敗する。
元社長アンナから、たしか、娘がNASで死んだと聞かされてだと思うが、
改心したタカハシは、ローテクの隠れ家へ現れ、協力するような事を言う。
だが、シンジらが襲撃。タカハシはやられ、撃ち合いに。
虫の息のタカハシは、ジョニーに、入手したもう1つの写真を渡して死ぬ。
ローテクとシンジらの撃ち合いは、ローテク側の勝利に終わる。
現れた殺し屋カールと格闘になるが、彼も何でだかすっかり忘れたが火だるまに。
再度2つの写真を参考にして、3つ目の写真の解読に挑戦。
見事、3つ目の写真が判明し、情報のダウンロードに成功する。
よかったよかったと思っていると、黒こげのカールが動き出すので、ギョッ!とするが
死体を捨てようと、クレーンで持ち上げただけの、思わせぶりであった。
と言うわけで、話がブレードランナー風で、ちと暗めで、
思わせぶりのわかりにくさがあって、どこか思いつき的な安易な展開もあって
しかも結構寝ていて、さらには見てから1週間ほどたってしまったので
話はあまり覚えていなかった。
まあ言える事は、ビートたけしやドルフ・ラングレンと言った連中がさほど活躍せず
キアヌ・リーブスが、頭に情報を持ったために苦痛を受け、
やたらCGでごまかされたような映像を見せられたと言う事もあって
原作が短編と言う事からも想像できるように、
かなり安易な企画である事は間違いないようだ。
人間が情報を持ち歩くとか、謎の伝染病NASとか、筋肉を増強した用心棒とか、
企業に雇われたヤクザとか、イルカのリーダーとか
発想としては、割と面白いとも思え、
もう少し必然性を感じさせるような、しっかりした脚本だったら面白かったかも。
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シェイクダウン(88)
監督 ジェームズ・グリッケンハウス
弁護士ローランド(ピーター・ウェラー)は、ウォール街へ転職の予定。
おとり捜査官オリリー射殺事件で、麻薬売人ジョーンズを弁護。
ジョーンズは、オリリーが金を要求、拳銃を抜いたため、射殺したと主張。
友人のリッチー(サム・エリオット)刑事は、麻薬の元締めNCを逮捕。すぐに保釈。
秘密クラブを捜査したローランドらは、売人を殺害した用心棒を追跡。射殺する。
ローランドは、審議でかつての恋人の検事補スーザンと対決。
彼女とよりを戻し、婚約者ゲイルと別れるよう求められる。
男が遊園地でリッチーを襲撃。ジェットコースターのブレーキを壊し、墜落死させる。
証拠物件のテープに、現場の状況が録音している事が判明。
ローランドが忍び込むが、見つかり拷問を受ける。かけつけたリッチーが射殺。
裁判所へ逃げ込むが、テープの内容を証明する事はできない。
ジョーンズは無罪に。高飛びするNCらを追って、ローランドらは空港へ。
リッチーが自家用機に飛び移り、手榴弾で爆破させる。
というわけで、売人を恐喝する警官と、弁護士と刑事のコンビも異色だが、
いまいち設定が生かしきれておらず、説明も不十分。
映画館で、自作の「ザ・ソルジャー」を上映している。
TV放送 92/06/18 12CH 21:02-22:54
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シェイクダウン(2002年アメリカ)
シーバート博士は、最悪のウイルスを盗み出す。
博士の弟子であるFBI捜査官マックは捜査に。
博士はカルト教団の聖ジョイ一味と、銀行でウイルスの受渡しを行う。
一方、ジュリー(エリカ・エリニアク)は、弟スコッティの借金で
トニー一味に脅されて、スコッティが警備員をする銀行へ乱入。
FBIの部隊が突入するが、ジョイ一味とトニー一味が混戦して撃ち合いに。
おまけに大地震が発生。建物は崩れて脱出不能になるが、撃ち合いは終わらず。
ジョイは、家族を人質に脅されていたと言う博士を射殺する。
スコッティも撃たれ、ウイルスを奪ったマックはジュリーと逃走。
だがジョイ一味は人質を次々処刑し、ウイルスを返せと脅迫。
ヘリがかけつけるが撃墜されて人質は全滅。ウイルスが奪われれば世界は破滅だ。
大統領はウイルスを無害にするため、小型核の投下を決定。
一方でジョイは、金庫室に避難してビルを爆破してウイルスを拡散させる計画だ。
さらに生きていたスコッティを人質に、ウイルスを渡せと脅迫。
マックがジョイを倒し、無事ウイルスを回収。攻撃を中止させる。
だかジョイはまだ生きていて再び格闘に。またも地震が発生し、ジョイは圧死。
ドアがふさがれスコッティは取り残され、マックらだけが金庫へ避難。
ビルは爆発し、マックらは救出される。
と言うわけで、エリカ・エレニアクが出れば見るが、
久々の出演作では、ちょっと太ったか、
あの迷作「デンジャーゾーン」のアンナ・ニコール・スミスを彷彿させるボディに。
最悪のウイルスが盗まれ、それが破滅的な教団の手に。
その取引現場が銀行強盗に遭い、さらにビルを崩壊させるほどの大地震に遭うなんて、
何とも思いつきな展開で、エリカはほとんど必然性もなくその現場に居合わせ、
割に頼りない主人公の刑事と、他の人質が途中大勢殺されても、
なぜか2人だけはほぼ無傷で生き延びてしまうし、
もう大勢死んでるのに、ウイルスを奪われないために奮戦するし。
大地震がここぞという時に起き、特に地震が謎の理由で発生したとか言うわけでもなく
そんな地震なのに、平気だったFBIは核攻撃しようとするし
画面をぼかしてごまかした地震の特撮は、70年代くらいの古くささで
まるで日本沈没の使い回しでも見ているような唐突さ。
教団の計画とかもよくわからないし、
かなりビルを上ったのに、その階に銀行行員が人質に取られていたりするし、
久々にデタラメな映画を見た。
TV放送 2003/09/29 BS05 2200-2340
▼
シェイド(2003年アメリカ)
ミラー(ガブリエル・バーン)とヴァーノン(スチュアート・タウンゼント)は
凄腕のラリー(ジェイミー・フォックス)と組み、資産家から巻き上げようとする。
だがラリーは失敗。実はミラーらがラリーをだました金を巻き上げたのだが
マリーニの組織の金8万ドルを使い込んだラリーは始末されてしまう。
続いて伝説の男ディーン(シルベスター・スタローン)をカモろうとするが、
そこにはマリーニの姿も。部下が8万ドルはミラーらの仕業だと突き止める。
最後の勝負は、イカサマをしたはずなのに裏をかかれてディーンの勝利。
マリーニは8万ドルの件を見逃す代わりに、町から出て行くように命ずる。
失望したミラーはヴァーノンと手を切るが、
実はヴァーノンはディーンと組んでいて大金を得、旅に出る事にする。
と言うわけで、スタローンがちょっと毛色を変えた映画に出演。
レスタトことスチュワート・タウンゼントと対決。
その他にもいろんな有名俳優が出ているので豪華な感じだが、
物語はもっぱらタウンゼント周辺で展開し、
何か駆け引きとかも地味な感じでパッとしない。
最後にスタローンが勝つのも当たり前でいまいち。
ヴァーノンの旧知の教授にハル・ホルブルック。
TV放送 2005/05/03 BS05 2200-2340
▼
ジェイド(1995年米)
デビッド・コレリ 検事補(デビッド・カルーソ)
マット・ギャヴィン 友人
トリーナ マットの妻。デビッドの元恋人(リンダ・フィオレンティーノ)
知事 (リチャード・クレンナ)
上司 (マイケル・ビーン)
富豪メドフォードが斧で殺される事件が発生。
デビッド検事補が担当する。
別荘の金庫から、知事が娼婦といる写真が見つかる。
メドフォードは知事を脅迫する気だったらしい。
別荘に出入りしていたパトリースから、知事がジェイドと言う女に夢中だったと判明。
斧からは、友人マットの妻トリーナの指紋が見つかる。
燃やされていたビデオテープにもトリーナが写っていた。
パトリースがひき逃げされ、デビッドは犯人を追跡するが、
車をぶつけられて海に落とされる。
犯人の車とトリーナの車が一致し、一層容疑が深まる。
トリーナは浮気した事は認めるが、
デビッドと会っている間に、別荘の隣人が殺される事態に。
トリーナは何者かに襲われるが、犯人は射殺される。
犯人はデビッドの上司で、彼は知事の熱烈な支持者だったのだ。
独断でやった事として、知事は関与を否定する。
マットは、メドフォードに脅迫された為に始末したと告白。
デビッドは、僕もジェイドに会いたいなと言うのだった。
と言う訳で、CSIのホレイショことデビッド・カルーソのサスペンス。
監督がウィリアム・フリードキンで、彼はグリソム主演の映画も撮ってると言う奇縁。
ホレイショは検事補で、富豪が殺されていた件を捜査。
富豪は娼婦と関係のある知事を脅していたらしく、真相を知る娼婦を追うと言う訳。
解説にセクシーサスペンスと書かれてたけど、そんなシーンがある訳ではない。
陰謀の方も、そんなに入り組んでる様には思えない。
中盤で、祭りをやってるチャイナタウンに飛び込む無茶なカーチェイスシーンがあって
フレンチコネクションを彷彿させる。
TV放送 2015/08/02 ザシネマ 0400-0534
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Jの悲劇(2004年英)
ジョー 作家(ダニエル・クレイグ)
クレア ジョーの恋人
ジェッド 気球事故で知り合った男
ジョン 気球事故で死亡した男
作家ジョーは、恋人クレアとピクニックに行くが、
少年が乗った気球が飛ばされるのを目撃。
ジョーら付近にいた男たちがかけつけるが、突風で気球は再浮上。
ジョーらは手を離すが、ただ一人残ったジョンが高所から落ちて死亡。
ジョーらはショックを受ける。
大学で講義をするジョーの前に、ジェッドと言う男が現れる。
彼もまた事故の現場にいた一人で、ジョーを救いたいと言う。
彼はクレアの前や講義にも現れ、ジョーを困惑させる。
腹を立てるが、ジェッドは誘ったのはジョーだと言う。
常にジェッドを気にするジョーに怒り、クレアは出ていく。
ジェッドがクレアを捕らえたと知り、ジョーがかけつける。
ジェッドはクレアを邪魔と言って刺したため、
ジョーは愛してると称して信用させ、ジェッドを刺す。
ジョーはジョンの未亡人と現場へ。
未亡人は車に女物のスカーフがあった事から、夫の浮気を確信していた。
だがあの時車に乗せてもらったと言う男女が現れる。
彼らは教師と教え子で、名乗り出るのがためらわれたと告白。
ジョーはジョンの娘に、自分が最初に手を離したと思ったが実際は同時だったと話す。
大事なのはジョンが最後まで手を離さなかった事だと。
ジョーは、まだ後遺症が残るクレアに、伝わったと思うと言う。
愛は素朴なもので、言葉では伝わらないのだ。
一方、病院に入れられたジェッドは何かを書き綴るのだった。
と言うわけで、ダニエル・クレイグの作品は、007以外はちょっと重い感じ。
本作では、ダニエルが気球の少年を助けようとして失敗。
一緒にかけつけた男性が死亡すると言う事件が発生。
ショックを受けるが、同じように生き残った男性に付きまとわれると言う展開。
この序盤は心理サスペンス的で面白そうなんだけど、
男性の目的は最後まで明確にはわからず、どうにもすっきりしない。
犠牲者の未亡人が、夫の浮気を疑うが、
実はそうではなかったと言う脇の話は、実に明快で対照的。
ところで、Jの悲劇って何かしらと思ったが、登場人物の頭文字が皆Jなのね。
TV放送 2008/12/08 BSフジ 2100-2305
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シェーン(53)
シェーン(アラン・ラッド)は旅の途中、スターレットの家に立ち寄る。
実力者ライカーは、スターレットら開拓者を追い出そうとしていた。
シェーンは酒場のケンカで一味を倒し、
ライカーは殺し屋ウイルソン(ジャック・バランス)を呼ぶ。
嫌がらせは過激化し、スターレットは決闘を決意。
だがシェーンが代わりに向かい、早撃ちでウイルソンとライカーを倒す。
彼はとどまる家はないと1人旅立っていった。
と言うわけで、旅先で人助けをすると言う西部劇の古典的作品。
アラン・ラッドの早撃ちはなかなか。スターレット役の人も捨てがたい。
息子ジョーイの最後のセリフは名文句だが、
今まで吹き替えだったのに、急に英語に切り替わるのは不自然。
音楽はビクター・ヤング。
TV放送 97/02/06 12CH 21:02-23:24
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ジェットローラーコースター(77)
海浜遊園地のジェットコースターが爆破され脱線。多数の死傷者が出る。
安全基準局のハリー(ジョージ・シーガル)が担当。
続いてピッツバークの遊園地でボヤ騒ぎが起こるが、関係者は口を閉ざす。
社長クインランのいるホテルへ行くと、5社の遊園地社長が集まっていた。
彼らは謎の男(ティモシー・ボトムズ)から、100万ドルを要求されていた。
FBIのホイット(リチャード・ウイドマーク)が担当し、ハリーは一件から退く。
ところが、男は金の受け渡しにハリーを指名。ハリーは金を持って遊園地へ。
男は無線機で指示、隠しマイクを捨てさせ、
無線機に爆弾が仕掛けてあると称し、金を受け渡したと連絡させ、
FBIが他の男をマークしている間に、ベンチにカバンを置かせて持ち去る。
だが男は、紙幣にすべて印があったので、もうハリーを信用しないと電話してきた。
ハリーは犯行予告と受け取り、ハリーが点検した最新のコースターを狙うと推理。
祝日のため各地でセレモニーがあるが、結局ホイットもこの遊園地をマーク。
会場前にコースターを再点検。爆弾を発見し、撤去に成功する。
気づいた男はコースターに乗り込み、新しい爆弾をセット。
TV局のインタビューに答えた声で、ハリーが気づく。
FBIが妨害電波で爆発を阻止。男は逃走をはかり、コースターに引かれ死ぬ。
というわけで、及第点のサスペンスが展開したのに、
肝心のラストが切れていたのは悔いが残る。ビデオはないらしい。
もっとも、ハリーが金を渡したと連絡したからと言って、
ハリーから目を放すFBIも情けないものがある。カバンに気がつかないのだろうか。
安全基準局の上司ダデンポートに、ヘンリー・フォンダ。
警察の担当者に「ダーティハリー」のハリー・ガーディノ。
後日ラストを見たが、強引に第1回目に乗り込んだりするのは無茶な話。
コースターに引かれるラストは、ある程度予想がついた。
TV放送 92/02/15 12CH 02:30-04:14
TV放送 92/03/18 12CH 14:00-15:30
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シェナンドー河(65)
1864年バージニア州。アンダーソン家は南部に住むが
家長チャーリー(ジェームズ・スチュアート)以下、奴隷制や戦争には反対だ。
だが娘ジェニーと結婚したサムは戦地へ。南軍は馬を軍馬用に調達しようとする。
北軍が迫り、南軍の帽子をかぶっていたボーイが捕らわれる。
チャーリーらは北軍と交渉し、捕虜を調べさせろと要求するが
拒否されたため、列車を妨害し強引に調べるが、ボーイは見つからない。
一方、留守番中のジェームズやアン(キャサリン・ロス)が殺される。
チャーリーは帰還中、敵兵と誤解されて息子ジェイコブが殺される。
帰還し、アンらの悲劇を知るが、赤ん坊は無事で、ボーイも無事帰還する。
と言うわけで、南北戦争に反対する一家が、期せずして強盗まがいのハメをする
と言う物語で、これで全員が無事だったら面白いのだが
家族にまで犠牲者が出て、西部劇としては痛快感に欠ける。
TV放送 2000/01/26 12CH 1300-1500
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機密ファイル・ジェネシスを追え(80)(未公開)
監督 ジョン・G・アビルドセン
警察官トム・ニーリーが殺害され、
彼の友人だったバーニー(ジョージ・C・スコット)が捜査する。
現場には麻薬やかつらの毛が残されており、愛人とのSEXを思わせた。
さらにドイツの地図に書かれたオーベルマンと言う文字。
そして最後の力で血で残した「GENE」という文字。
彼のわかれた妻に会うが、彼女は何かを隠しているようで多くを語らない。
彼女の言葉からトムは有力者スタイフル(マーロン・ブランド)に買収されて
一緒に仕事をした事があるらしい。
だが後日、彼女の死体が発見される。
オーベルマンと言う名前を調査すると、
それは戦時中のドイツ軍の機密書類「ジェネシス」の関係者だと言う事がわかった。
「GENE」とはジェネシスだと考えたバーニーは、
事件は麻薬などとは関係なく何かの陰謀だと考え、ドイツへ向かう。
オーベルマンから面会したいとの連絡があり、彼に会い話を聞く。
ジェネシスとは、石油のないドイツが開発した、石炭を石油に変える化学式なのだ。
しかし現在では、これが公表されると、OPECなどの国々は逆に力を失ってしまう。
そこでこれを奪おうとしているようだ。
だが、オーベルマンは殺され、バーニーも襲撃される。
オーベルマンの姪であるリサ(マルト・ケラー)の協力で
ジェネシスの開発チームのシーボルト博士に会い、情報を聞き出すが、
博士も殺されてしまう。
さらに研究者のエサル博士の助手から、エサル博士が療養所にいると聞き出す。
彼はジェネシスの構造式を公表するようバーニーに教える。
だが、バーニーはリサが実はトムと寝ていた女性で
オーベルマンの姪などではない事を突き止める。
バーニーは、東西ベルリン国境で彼女に指示を与えていたテデスコに会う。
テデスコ、トム、そしてオーベルマンは、
戦後連合軍が捕虜にしたジェネシス計画の関係者と、連合軍のメンバーだった。
だが、リサによってテデスコは射殺される。
バーニーは帰国しようとするが、構造式が書き換えられている事を発見。
ホテルでリサによってすり替えられたのだ。
そして、オリジナルを送った、ロスの相棒の安田警部が捕らえられてしまった。
帰国したバーニーはスタイフルに会う。
彼こそ黒幕だと突き止めたバーニーは、
オリジナルの構造式を渡して安田を解放させる。
スタイフルは何十年も前に構造式を金で入手していたが、
構造式を早い時期に公表されては儲からないと考えて、
わざとバーニーに捜査させて、公表しようとした科学者たちを、
秘密を隠すかのように次々と殺してカモフラージュしていたのだ。
バーニーは構造式をスイスの実業家に売って、スタイフルに損させようとするが
スイスの実業家も手の内のスタイフルにはまったくこたえなかった。
というわけで、ナチの秘密文書に関わる殺人が
現代に起こるという話は面白いのだが、
石炭を石油にする構造式などと言う話は、錬金術みたいで何だかバカバカしい。
それに、そんな構造式が2〜3枚に書かれているのも変だ。
話はずいぶんややこしかったが、ドイツ軍と連合軍の生き残りが
どうからんでいたのか、よくわからなかった。
マーロン・ブランドは出番が少ないくせに、ラスト近くをさらって納得いかない。
マルト・ケラーはだいたい陰謀に加担している役が多いので
何かあると思ったら、案の定だった。しかし、出番は意外に短い。
テデスコというやつはいったい何だったのか。
なぜリサがテデスコの子分に見せかけて、実はスタイフルの子分だったのか。
疑問は残るばかりである。
TV放送 91/07/03 10CH 4:05-5:54
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ジェファーソン・イン・パリ(94)
冒頭は録画ミス。独立を達成した米国より、ジェファーソン(ニック・ノルティ)は
娘マーサと共に仏国を訪問。仏国は貧困のため民衆が蜂起していた。
妻を失ったジェファーソンは、コズウェイ夫人と恋仲に。だが奴隷制に反発して去る。
帰国する事になるが、修道院に入ったマーサは、奴隷制の米国へ戻る事をいやがる。
黒人娘サリーを溺愛。彼女は妊娠。兄ジェームズは米国での自由を要求する。
ジェファーソンは第3代大統領に。独身を貫き、サリーはスキャンダルの種になる。
と言うわけで、当初は何が主題だかわかりづらかったが、
後半になると、仏国では自由の連中が、本国では奴隷に戻ると言う事から
奴隷制がいかに理不尽なものかを描いているに違いないとわかる。
でも、無関係にも思える描写も多く、ちょっとわかりづらい。
TV放送 97/12/20 BS05 22:00-00:20
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料理長殿、ご用心(78)
英国のシェフ、ルイがオーブンで殺され、イタリアではゾッピが水槽で殺される。
世界一のシェフが殺されるとの噂に、フランスのシェフたちは次は自分と競い合う。
グランビエは死を免れるが、実は名声を守るための狂言だと判明。
デザートシェフのナターシャ(ジャクリーン・ビセット)は、
グルメのマックスが雑誌で選んだ4人が標的と推理。4番目が自分も恐れる。
3番目のムリノーが圧搾機で殺され、ナターシャのケーキにも爆弾が。
別れた夫ルイが急行し、彼女を救出。犯行はマックスの秘書の仕業だった。
マックスの食事制限を破らせるシェフを、始末したのだった。
と言うわけで、4人のシェフが狙われると言うコメディタッチな話だが、
見ていてそれほどうまそうに見えないのが残念。音楽はヘンリー・マンシーニ。
TV放送 96/05/20 12CH 13:00-15:00
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ジェフリー!(95)
ゲイのジェフリーは、エイズを恐れ足を洗う事を決意。
だが、HIV陽性のスティーブに惹かれ、困惑する。
変心はゲイ仲間のスターリング(パトリック・スチュアート)らには理解されない。
スターリングの恋人ダリウスが死ぬが、彼はむしろジェフリーを気の毒だと言う。
改心したジェフリーは、傍観者はやめたとスティーブとつきあう事にする。
と言うわけで、ピカード艦長ことスチュアートが出ているので見たが、
ゲイの世界の話で、登場人物はそう言う価値観の人ばかりで困りもの。
幻想的なシーンが多くて、シガニー・ウィーバーがコンサルタント役でチョイ出演。
TV放送 98/01/31 BS05 20:00-21:40
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シェルブールの雨傘(64)
車修理工のギイは、傘屋のジュヌビエーブ(カトリーヌ・ドヌーブ)と結婚を約束。
だが、傘屋は破産し、彼女の母は窮地を救ったカサールを気に入る。
ギイは召集礼状を受け取り、2年間軍へ。
妊娠したジュヌビエーブは落ち込み、やがてカサールに求婚され、結婚。パリへ。
帰還したギイは、飲んだくれるが、叔母が死に、お手伝いマドレーヌと接近。
結婚し、遺産でスタンドを買う。
そして4年後、偶然スタンドに来たジュヌビエーブとギイは再会する。
と言うわけで、音楽ミッシェル・ルグランで、全編セリフは歌。
異色のミュージカルだが、話はかなり単純だ。
TV放送 93/07/18 BS11 22:00-23:33
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ジェロニモ(93)
監督 ウォルター・ヒル
米軍の保留地政策に抵抗するチリカウア族アパッチは、ついに投降。
ゲイトウッド中尉とデイビス少尉は、ジェロニモ護送の任につく。
だが、保留地で禁止された集会を行い、撃ち合いの末ジェロニモらは逃走。
アパッチは鉱山開拓者らを襲撃。追撃作戦にシーバー(ロバート・デュバル)が参加。
クルック准将(ジーン・ハックマン)が交渉を試みるが、拒否される。
責任を追求され、クルックは辞任。マイルズ将軍が赴任。徹底的な攻撃を宣言する。
だが追撃は難航し、極秘で中尉に説得を指示する。
賞金稼ぎと撃ち合いになり、シーバーが死亡。
1886年。中尉が説得し、ジェロニモは降伏。だが中尉は辺境の地へ飛ばされる。
斥候役のアパッチは保留地へ送られ、ジェロニモは22年間捕虜として生活した。
と言うわけで、有名なアパッチと米軍の対決を描いた話。
アパッチが野蛮と言われるのにはそれなりの理由があるが、
けっこう、米軍も汚い手を使ったと言う事か。脚本はジョン・ミリアス。
VHS
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ジ・エンド(1978年アメリカ)
監督 バート・レイノルズ
不動産屋のソニー(バート・レイノルズ)は、白血病で余命わずかと聞かされ
ショックを受けるが、尊厳は保ちたいと家族にも伝えず放浪する。
恋人メリーエレン(サリー・フィールド)に告白するが、ショックを受けられ
同情を引こうとしたとごまかす。
別れた妻ジェシーとの娘ジュリー(クリスティ・マクニコル)と会うが、話せず。
自殺を決意するが、薬はまずくて飲めず。遺書を誰宛にするかで悩む。
自殺未遂で捕まり、精神病院へ。分裂症のマーロンと知り合う。
彼のアドバイスで、電動ベッドで頭を割ろうとするが失敗。
タワーからの飛び降りを試みるが、逆にマーロンが落ちてしまい、しかも無事。
首吊りもダメで、やはり1人で死ぬとトラックを奪ってメリーエレンの所へ。
彼女もあきらめたのか行かせて、ソニーは海で入水しようとする。
だがなぜかジュリーの声が聞こえて、生き続ける事を決意。
海岸にたどり着くが、かけつけたマーロンに死なせてやると追い回される。
と言うわけで、バート・レイノルズが割に絶頂期に、割に豪華なキャストで
自身で監督した作品なのに、未見はおろか存在すら知らないと不思議に思ったが
なるほど日本未公開で、内容もアクションとかでなく、
何やら湿っぽい話で、レイノルズがどういう心境でこういう作品を作ろうと思ったか
ひょっとすると自身の身の回りに何かあったのかと勘ぐりたくなるが、
作品としては苦笑させられこそすれ、
ホロリとするとか、笑えたりスカッとするわけでなく
一応はハッピーエンド風だが、病気の問題も解決してないし。
TV放送 2003/06/26 BS05 1800-1945
▼
潮風のいたずら(1987年米)
監督 ゲイリー・マーシャル
船の内装工事をするディーン(カート・ラッセル)は、
ステイトン氏の妻ジョアナ(ゴールディ・ホーン)の部屋を直すが、
わがままな彼女は金を払わず、ディーンを海に落とす。
その夜、ジョアナは海に転落し、病院に回収されるが記憶喪失に。
ステイトンは悪妻と別れるチャンスと、知らないフリ。
一方、ディーンは金を取り返すチャンスと、彼女の夫と称して山小屋へ連れ出す。
悪ガキばかりの上、家事をした事のないジョアナは苦戦。
それでもディーンはこき使い、1ヶ月で元を取る気だ。
ディーンの話を疑っていたが、吹っ切れて子供たちのよき母親として校長にも抗議。
ミニゴルフ場を作るという観光計画にも率先的参加するように。
だが、自責の念にかられたディーンは真相を告白しようとするが、
彼女を気に入った子供たちは芝居を続けて、なかなか離れられない。
財産目当てで結婚したステイトンは、ジョアナの母に脅されて再び彼女を捜索。
ついに見つけ出して、船での生活に戻る。
しかし、山小屋で自分らしい生活を取り戻したジョアナは、戻るべきと感じる。
ディーンは子供たちと沿岸警備隊の船で急行。密漁船だと称してステイトンを拘束。
ジョアナとディーンは再び結ばれる。
と言うわけで、カート・ラッセルとゴールディ・ホーンという
組み合わせで見る価値ありで、後に夫婦になった組み合わせだが、
ひょっとして、湿っぽい話なんではとも思っていたが、見ると全然違った。
最初こそ、金持ちメイクで、誰だか分からなかったゴールディだが
メイクが取れてからは普段通りのコメディエンヌぶりを発揮。
ラッセルの方も、ちょっとインチキくさいワイルドガイで
互いの魅力を出しつつ惹かれていく展開に、悪い所なし。
実は、後にプリティウーマンとかをやるゲーリー・マーシャル監督で
そう言われるとそんな感じのドタバタラブコメ。
悪ガキたちの動きもいいし。これは面白い。
音楽はアラン・シルベストリ。
TV放送 2002/10/29 BS11 0235-0400
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死海殺人事件(88)
未亡人エミリーは、弁護士コープ(デビッド・ソール)に指示し
新しい遺書を始末させ、遺産を全額入手。子供たちは不満の中、共に旅行する事に。
ポアロ(ピーター・ユスチノフ)も同行。エミリーが毒殺され殺人と断定される。
カベリ大佐(ジョン・ギールグッド)の依頼でポアロが捜査。
女医サラの薬が紛失。サラは次男レイモンドと恋仲だが、エミリーに反対されていた。
ポアロは次男と長女キャロルが彼女を殺す相談を聞いていた。
長男レノックスの妻ナディーヌ(キャリー・フィッシャー)は、
夫に嫉妬させようと浮気する。
国会議員ウエストホルム(ローレン・バコール)はアラブ人が逃走したのを目撃。
ポアロの推理で、次男と長女は互いの犯行と誤解し、ウソの証言をしたと判明。
家族ならば薬で殺すのは可能で、注射器は不要。
実は元看守のエミリーは、ウエストホルムが元囚人と気づきゆすろうとしたが
ウエストホルムがアラブ人に扮して毒殺したのだ。
ウエストホルムは自殺し、ポアロは暴発事故として処理した。
と言うわけで、ポアロものだが、大勢いる家族が知らない俳優ばかりで
お互いの関係がわかりづらく、おまけに結果的に犯行に関係なく
一番関係なさそうなローレン・バコールが犯人とは拍子抜け。
もっとも、なかなか疑いのかからないバコールが怪しいのは予想できたが。
TV放送 99/09/19 25CH 14:00-16:00
▼
「シカゴ」(2002)を見た。
かつて娯楽の王道だったミュージカルも、
突然歌い出す不自然さがいけないのか、近年は映画ではほとんど見かけなくなる。
その後、何回かにわたって、「久々の作品で、ミュージカル復活なるか」
等と言われる作品もあったが、後は続かなかった。
そんな感じで、またまた登場したのがこの作品。
だが、今回の特徴は、久々にアカデミー賞にからんだ事。
そして主演するのも、レニー・ゼルウィガー、キャサリン・ゼータ・ジョーンズ、
リチャード・ギア等、旬の俳優で固めていて結局映画賞を受賞。
ここは見ておくしかあるまい。原作はボブ・フォッシーの舞台。
1920年代シカゴ。
キャバレーの舞台では、ヴェルマ・ケリー(キャサリン・ゼータ・ジョーンズ)姉妹が
出演するはずが、なかなか来ない。
ようやくかけつけたヴェルマは、姉妹として貼られているポスターを破って中へ。
1人で十分だと言って、歌って派手なダンスを披露する。
それを見ているロキシー・ハート(レニー・ゼルウイガー)は
自分が彼女に成り代わる事を夢みていた。
彼女には夫がいるのだが、
家具屋の店員で、業界に顔が利くと言うケイスリーと浮気し
仕事をもらう事を楽しみにしていた。
だがいつまでたっても仕事の世話をしてくれないのでどうなってるのと聞くと、
そんなの口実に決まってるだろうとなじられ、今までの話がウソだと気づく。
楽しかっただろうとか言われ、カッとなってロキシーはケイスリーを射殺してしまう。
お人好しの夫エイモス(ジョン・C・ライリー)には、襲われたので射殺したと話し、
エイモスは彼女を守ろうと自分が撃った事にして警察へ報告。
ところが、捜査が進むにつれ、被害者が顔見知りの家具屋の男とわかり
鈍いエイモスも浮気と気づいて怒る。
おかげでロキシーは逮捕されるハメに。
ロキシーは留置場へ送られるが、そこにはヴェルマもいたので驚かされる。
彼女は、不倫をしていた夫と妹を殺した罪で逮捕されたのだ。
思えば、ロキシーが舞台を見た日に、ヴェルマは逮捕されたのだ。
ロキシーは光栄だと話しかけるが、なれなれしいと冷たくあしらわれる。
留置場を仕切るのは、ママ・モートン(クイーン・ラティファ)と言う人物で
正義感も何もなく、すべて金次第。
ヴェルマはママを利用し、留置場にいながらにして優遇されていたのだ。
ママはロキシーにアドバイス。
無罪になりたければ、弁護士ビリー・フリン(リチャード・ギア)を雇うしかない。
ビリーは敏腕と言う事になっているが、実は彼も金次第で動いている。
ロキシーが弁護を依頼しても鼻にもかけず。
夫エイモスが何とか金を工面して、ビリーも話題になると思ったか、弁護する事に。
ビリーは記者たちを前に、正当防衛だったと思わせるような話をでっち上げる。
ロキシーは有名になるチャンスだと、話をしようとするが、
ビリーは余計な事を言うなと止める。
この映画は、ミュージカルと言っても、突然歌い出すのではなく
心の中を歌で表現したような感じになっている。
ここでは、ビリー扮する腹話術師が、ロキシーの人形を操る歌で
レニー・ゼルウイガーが人形風のメイクで笑わせる。
ビリーは、ロキシーの生い立ちまで変えてしまう。
「両親を亡くして、修道院で育ち、駆け落ちしたが、別れ話がもつれて殺した」
ここでは、夫はいない設定になっているのだ。
世間はこの話に乗せられ、たちまちキュートな殺人犯として人気者に。
ロキシー人形が売られ、ロキシーの髪型が世間の流行に。
あのママさえもロキシーヘアーにするようになり、
ヴェルマは、人々の関心が自分から離れていると知りあわてる。
しかし、今度は社交界の花形キティ(ルーシー・リュー)が殺人を犯し
新聞記者たちはキティに群がる。おかげでロキシーの話は誰も聞かなくなる。
ビリーさえも、キティの方へ心変わりしているではないか。
ヴェルマは、ロキシーが自分と同じ道を歩んでいるとほくそ笑む。
そこでロキシーはとっさに倒れてみせ、子供が心配だとか言い出す。
妊娠していると言い出したのだ。これは成果あって、記者たちは再び舞い戻る。
エイモスは妊娠を本気にして喜ぶ始末。
裁判でもビリーの作り話と、ロキシーが色目を使うので陪審員も傾き気味。
面白くないヴェルマは、ママからロキシーの日記を渡され、
それが利用できると考える。
検察側は、ヴェルマを証人として出し、ロキシーの日記を読ませる。
そこには、殺人に至る経緯等が書かれており、これは不利だ。
ところが、ビリーはうろたえず、その日記に検察が細工をした形跡を見つける。
おかげでロキシーは無罪に。外で待ちかまえていた新聞小僧たちは
有罪と無罪の両方の新聞を持っており、あわてて無罪の方を配る。
実は、ビリーはだめ押しするために、検察が細工した日記を作り
ママに渡してあったのだ。
何はともあれ、ロキシーは無罪を勝ち取り、
この人気を利用して一気に人気女優になれるはずと考える。
しかし、まさにその時、裁判所前で殺人が発生。
再び記者たちはそちらへ殺到。ロキシーの夢は砕け散った。
二人で出直そうという夫エイモスだが、
もちろんロキシーにそんな気はない。子供の話もデタラメだ。
呆然とするエイモスを残して出ていくロキシー。
彼女は自分の素性を歌にして、キャバレーのオーディションを受けるが、
元殺人犯が歌手になろうとするなんて世も末とか言われ、取り合われない。
落ち込むロキシーの前に、同じく出所したヴェルマが現れ、話を持ちかける。
一緒に組もうと。1人の殺人犯なら面白くもないが、2人なら話題になると。
ロキシーはヴェルマが嫌いだと嫌がるが、
そんな事が気にならないのがこの世界と言われ、結局組む事に。
マシンガンを持って殺人の事をおもしろおかしく二人で歌い、舞台は大人気に。
見に来たビリーも喝采を送るのであった。
と言うわけで、久々のミュージカルだが、
見ていると昔からよくある、突然歌い出すタイプのミュージカルではなく
何かのシーンに、その登場人物の気持ちを表現するような感じで
舞台に場面が変わり、登場人物が舞台の衣装で歌うような演出に。
これで、従来のミュージカルに抵抗があった人が平気にあるかは不明だが、
変わった見せ方だと感じた。
冒頭にキャサリン・ゼータ・ジョーンズの迫力の歌があり、
ミュージカルを劇場で見るのも久々で、かつての記憶は定かでないが
今風の見せ方なのかもと感じた。
物語はその後、レニー・ゼルウィガーを中心に展開。
彼女がデビューさせてやるという男にだまされ、彼を射殺して逮捕される。
あこがれていたゼータ・ジョーンズも同様に逮捕されて刑務所仲間に。
弁護士リチャード・ギアは、実は悪徳弁護士で、
彼は世間の人気を操作して、最終的に無罪を勝ち取るという手法だった。
このやり方のコツをつかんだゼルウィガーは、たちまち人気を得るが
世間の人気は移り変わりやすかった。
と言う物語は、実は戦前の戯曲が元らしいので、古典的なパターンで
さほど難解な話ではない。
登場人物が披露する歌の方も面白く、中でもゼルウィガーの腹話術演技が笑える。
しかし、ちょっとむやみに歌にしているような所もあり。
アカデミー賞を取るような作品は、2時間半以上であると言う偏見をよそに
この作品は2時間未満だったが、
1時間半くらいに短くしたら、もう少し締まったかも。
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