ジャスティス(2002年アメリカ)

 44年。父が英雄だと言うハート中尉(コリン・ファレル)は独軍に捕らわれる。
武器庫の場所を追求され、極寒の中で放置され白状してしまう。
その後、移動されて収容所へ。捕虜を仕切るのは大佐(ブルース・ウイリス)だ。
彼は、ハートが尋問で白状したのを隠したと気づき、下士官用の宿舎へ回す。
ハートは宿舎を仕切る事になるが、黒人将校2名も入り、白人の部下と対立に。
ベッドフォード軍曹は、黒人将校アーチャーが盗みをはかったように偽装し、
アーチャーは射殺される。
続いて、ベッドフォードが射殺され、黒人将校スコットが死体のそばにいた。
ハートの意見が通され、軍事裁判をかける事に。検察側シスク大尉は本物の検事だ。
抜け出した便所の抜け道がばれれば脱走計画が失敗するとあり、
ストーブの隙間から抜け出したと証言させる事に。
目撃者と称するウェッフは、アーチャーを陥れるため偽証。このままでは絞首刑だ。
独ビッサー大佐の助言で、ハートは大佐の同席を拒否できると主張。大佐を怒らせる。
スコットが言うにはベッドフォードはすでに死んでおり、遺体には黒い物が。
顔を黒く塗れば黒人に見え、逆に白人だと言う証明になる。
しかし、検察側はストーブのススだと主張する。
ハートはベッドフォードが物資を豊富に持っていた事に注目。
独軍に情報を売って、物資を得たと主張するが、ビッサー大佐は否定する。

 その夜、ハートは顔を黒くした一団がトンネルを掘っていたのに気づく。
彼らはスコットやハートを利用して脱走する計画だっのだ。
その責任者こそ大佐で、トンネルのある劇場を壊されるまでに完成を急いでいた。
ハートはここはウソだらけと怒るが、ジャマすれば殺すと脅す大佐。
35人が脱走する計画なのだ。
ハートはスコットに真相を告白し、脱走するよう勧めるが、
被告がいなくなればばれると拒否。息子が真実を知ればいいと。
食中毒を口実に大佐らは不在のまま、審議は継続。
ハートは自分がベッドフォードを殺したと告白。直ちに処刑される事に。
だが脱走が判明し、ビッサー大佐は全員を処刑すると言い出す。
大佐は舞い戻り、ロシア捕虜を働かせていた工場が爆発。
責任は自分にあると言う大佐。ビッサーは彼を射殺し、一見を落着させる。
3ヶ月後独軍は降伏し、戦争は終わった。

 と言うわけで、ブルース・ウイリスとコリン・ファレルが共演する話で、
見てみれば第二次大戦中の捕虜の話で、物語はファレルを中心に展開。
当初は、尋問で白状したファレルとウイリスの確執のような部分があって、
それから黒人の上官と白人の部下の対立みたいな話になり、
最後にはある計画に隠れされた、茶番の裁判へと展開すると言うわけで、
何となくどんどん話が横道にそれていったような印象は否めない。
実際はかなり柄が悪いらしいファレルが、ここではまじめな兵を演じていて
真相究明と、最後には苦渋の決断をするという展開はなかなか面白いが、
ウイリスの最後の行動は、何かとってつけたようで、
主役だからいいところ見せましたと言う感じで好感が持てない。

TV放送 2003/08/23 BS05 2210-2320
 

ジャスティス・ウォー〜正義の代償(2013年米)

ジョン・ニュエン 元軍人
ホリス 麻薬組織のボス(ドルフ・ラングレン)
ベネット ホリスの手下(ヴィニー・ジョーンズ)

 戦地から帰ったジョンは、反対した家族のもとへ戻れず、モーテルで暮らす。
モーテルの前で、娼婦ターニャが男たちに絡まれるのを目撃。男たちを倒してしまう。
組織のボスであるホリスは、ジョンの仕業と突き止め、彼の家族を殺害。
怒ったジョンは、一味を脅してホリスの仕業と聞き出す。
ジョンは戦友と共にホリスの屋敷を襲撃。
戦友はやられるが、対決の末、ホリスを倒す。
事情を知った刑事は、ジョンを見逃すのだった。

 と言う訳で、ドルフ・ラングレンが出てるアクション。
でも主役じゃないと言うパターンで、こういうのを私はドルフものと呼んでます。
ジェイソン作品などで見かけるビニー・ジョーンズと言う人も出ているが、
この人が主役と言う訳でもない。
ベトナム系の格闘技チャンピオンと言うが主役で、
その手のアクション俳優ってゴロゴロいるけど、本作の人はあまりかっこよくない。
戦地から帰って心を病んでいた主人公は、近所で娼婦が絡まれるのにちょっかいを出し
(と言うか、一味を殺してしまい)、組織に狙われると言う訳。
組織のボスがドルフ。ビニーは組織の下っ端で、簡単に殺される。
ドルフは現場の前のモーテルに泊まる主人公に注目。
と言うか、逃げ隠れしないものだから、警察も彼の仕業と気づいてる。
最後に主人公がドルフを倒すんだけど、
頭の良い人たちの戦いと言う印象は受けません。

TV放送 2015/08/04 WOWOW 2300-0037
 

JUSTICE 必殺(2001年アメリカ)

 浮気相手を飲酒運転で死なせ、刑務所にいるコンロイ(ロブ・ロウ)。
仲間のコールは、2年間で14人が死んだ事を不審に思うが、
その夜、コールまでも自殺してしまう。コンロイは仮釈放の審査を受ける事になるが、
移送中に囚人ローレンスに襲われ、抵抗して護送車は川に転落。
看守にも撃たれて逃走する。弁護士によると、審査の話などないと言う。
しかも脱走は報じられず、面会を求めると、寝込んでいると言うのだ。
コンロイは妻アンに会いに行くが、見張っていたローレンスらに追われるハメに。
去年就任したプラマー所長が、遺族の会のコーコラン(ジェームズ・コバーン)と組み
殺人や過失致死を犯した囚人を始末していたと知る。
コーコランの部屋からテープを入手。警備員に見つかり逃走。記者にテープを渡す。
刑務所はコンロイ脱走を報じ、警察が捜索する事に。
ローレンスはアンを人質にテープを要求。列車で交換する事になるが、
警官がかけつけ撃ち合いに。ローレンスは射殺され、コンロイは逃走。
看守らと共にコンロイは逮捕され、陰謀が判明し所長やコーコランも逮捕される。
その後、コンロイははれて出所する事となり、アンに迎えられる。

 と言うわけで、B級落ちしてるのに、
本人はそんな事まったく思っていない節のあるロブ・ロウ主演で
殺人犯を抹殺する集団に狙われるという話だが、
実行部隊が数人なのに、ロブ・ロウの脱走を隠す事が可能だったりで
何か組織の大きさが不明。
結局警察の手を借りるが、息が合わずに自滅した感じだし。
ロブ・ロウもあまり感心できる役柄ではないし、それほど暴れもしない。

TV放送 2003/06/07 BS05 1730-1900
 

ジャスティス・リーグ(97)

 失業中のバリーは、素早い動きのフラッシュ。
ガードナーは、緑の体を変形させられるグリーンランタン。
女優ダコスタは、火を扱うファイヤー。教師パーマーは、小さくなれるアトム。
4人のヒーローはジャスティスリーグとして、同居しつつ活躍していた。
気象学者のトーリは、エノ博士(ミゲル・フェラー)の部屋で謎の装置を発見。
それに触れた結果、触れた物を凍らせる能力を持つように。
その頃、謎の人物により、気象が変えられ各地で被害が受ける。
4人は研究所を調査。一方トーリは、謎の人物の正体がエノ博士だと気づく。
彼女は4人に某所へ連れて行かれる。
自由に変身できる異星人ジョンがいて、世界平和のため仲間になれと言われる。
エノ博士は一味の隠れ家を突き止め襲撃するが、何とか脱出。
大洪水を引き起こすが、トーリが洪水を凍らせて止める。
エノ博士は捕らわれ、トーリはアイスとして仲間に加わる事となる。

 と言うわけで、アニメにもなっているジャスティスリーグ。
アメコミのヒーローが協力して戦うという話で、
日本で言えばスーパー戦隊ヒーロー大集合というノリ。
アニメではスーパーマン、バットマン、ワンダーウーマンも仲間らしいが、
やはり大御所を登場させるのは無理で、日本でなじみのない連中ばかり。
強いて言えば、フラッシュが日曜洋画劇場だかで見た事がある程度。
4人のスーパーヒーローが同居しているなんて設定も、こぢんまりしてるし
だいたい個々の紹介がないので、最初はまったくわからない。
むしろ、新メンバーのアイスの方がわかりやすい感じ。
どうも、シリーズ化されなかったTVシリーズのパイロット版らしい。

TV放送
 

ジャスト・マリッジ(2003年アメリカ)

 新婚旅行より戻ったトム(アシュトン・カッチャー)と
サラ(ブリタニー・マーフィ)は険悪になり、サラは離婚手続きをする事に。
DJだったトムは、富豪マクナニー氏の娘サラとビーチで知り合い熱愛に。
家族はトムを好意的に見ないが結婚。
新婚旅行は遅刻しかけ、飛行機のトイレでセックスしようとするが失敗。
パリの古城のホテルでボヤ騒ぎを起こし追い出されるが、次のホテルが見つからず。
トムはサラの父の世話になるのを嫌がるが、安ホテルに我慢出来ず、結局高級ホテルへ。
トムはスポーツ番組が見たくなりバーへ。その間サラは元恋人のピーターと再会。
互いに隠し事があると感じ、トムはサラの愛犬を死なせたと白状。
一方、サラはトムと知り合ってつきあう前に、ピーターと寝たと告白。険悪に。
トムはバーで知り合った女性に迫られ、サラに目撃されさらに悪化。
騒ぎを起こし、共に逮捕される。ピーターが保釈し、帰国する事に。
帰国したトムは失意でいたが、父はサラに必要なのは金ではなく愛する心だと言う。
決心したトムは車で屋敷へ突入。いい暮らしはさせられないかも知れないが
確かなのはサラへの愛だと告白。サラも感激し、二人はやり直す事となる。

 と言うわけで、アシュトン・カッチャーとブリタニー・マーフィーと言う
一番人気ではない微妙なところ同士の男優・女優が共演するラブコメ物。
まあ、ありがちな展開で結末も予想通り。
2人ともそこそこ魅力があるので見られる。

TV放送 2005/05/29 BS05 1800-1938
 

ジャッカー(1988年米)

トラビス 少年
コーエン 殺し屋(ロイ・シャイダー)
テイト 殺し屋(アダム・ボールドウィン)

 FBIに護衛されているトラビス少年と両親の隠れ家を
コーエンとテイトの2人組の殺し屋が襲撃。
トラビスは組織へ連れて行くため、570キロ車で移動すると言うのだ。
ニュースで父親が生きていたと知ったテイトは、少年を殺すべきと言い出し対立。
ドライブインで逃げたトラビスは、警官に保護されるが、
2人組はパトカーを襲撃してトラビスを奪還。
さらに警察の検問も、銃で警官を脅して突破する。
トラビスはテイトを挑発し、暴れたテイトをコーエンが撃ってトランクに入れる。
だがパンクのためトランクを開けると、生きていたテイトに反撃される。
トラビスは補聴器が外れて苦戦するコーエンを助け、コーエンがテイトを射殺。
だが、コーエンも負傷し、ついには警察に包囲される。
トラビスが9歳と知ったコーエンは、大したもんだと言って、自らを撃つのだった。

 と言うわけで、ロイ・シャイダー出演のサスペンス。
物語上の主人公は少年で、彼は組織犯罪を目撃したらしく、組織に狙われる。
ロイ・シャイダーとアダム・ボールドウィンと言う殺し屋チームが、
家族やFBIの護衛を倒して、少年を捕まえてしまう。
このチームがいかに凄いかと言うと、
一旦警察に保護された少年をパトカーを襲撃して奪還。
さらには警察の検問も軽く突破してしまうのだ。
だが、少年はこんなチームのほころびに気付く。
ロイはベテランなのに、アダムと組まされた事に不満げ。
アダムは血気盛んで、ロイを評価するも、そのやり方をまだるっこしいと考える。
少年の父親が生きていた(つまり目撃者がいた)と判明した時点で、
ついに2人の考えがぶつかる。
アダムは逃走すべきと考え、足手まといな少年を始末しようと言う。
一方ロイはプロらしく、あくまでも仕事を完遂しようとする。
そこで少年は2人を対立させ、何とか突破口を見いだせないかと考える。。と言う訳。
ホームアローンみたいに、殺し屋が妙に抜けてる訳でもなく、
なかなか上質のサスペンスと言える。

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ジャッカルを追え(89)(TV作品)

 ジーノはパリでカルロス逮捕に向かうが、逆に射殺される。
カルロスとはKGBの破壊活動顧問で、別名ジャッカルと呼ばれる人物だ。
4年後。仏政府はスパイ容疑でソ連外交官を大量に追放。ソは米仏に報復を計画。
米大使襲撃事件が発生。マクレディが担当し、カルロスの関与が噂された。
記者ジュリアは、カルロス(トニーロ・ビアンコ)を発見。
マクレディの息子ジェロームが急行するが、カルロスを狙う爆弾で彼は負傷する。
マクレディは復讐を決意。カルロスの愛人アントネラを監視する。
彼女はKGBの工作員で、カルロスの監視が目的だった。
KGBのスパイ3人を独断で逮捕。ソは米人学校襲撃計画を中止する。
作戦中止に怒ったカルロスは、独断で動くと通告。
制御を断念したソ連は、カルロスをおびき出し、射殺に協力。
アントネラは帰国して教師に。彼女こそ死んだジーノの妻だったのだ。

 と言うわけで、フォーサイス原作による、マクレディもの。
ジャッカルが再登場するが、あれは死んだはずなので、ちょっと違う気も。
それほど優秀には見えず、ただのKGBの工作員だと言うのにも失望。
あいかわらず、いろんな国の思惑が絡んでわけがわからん。ラストはちょっと面白い。

TV放送 94/01/28 04CH 21:03-22:54
 

ジャッカルの日(73)

監督 フレッド・ジネマン

 1962年フランス。アルジェリア独立を認めたドゴール大統領を恨み、
右翼過激派を中心に、暗殺を目的としたOASが組織される。
チリー中佐は襲撃に失敗。彼は6ヶ月後に銃殺され、OASは痛手を受ける。
新首領ロダン大佐ら幹部は、最後の手段として、外国人の殺し屋を雇う事を決定する。
3ヶ月後、ロダンらは、イギリス人(エドワード・フォックス)の採用を決定。
彼は50万ドルを要求。作戦は幹部だけの秘密とし、計画はすべて彼が立案。
彼の暗号名はジャッカルとなる。
OASが次々と銀行を襲撃。警察のスパイも目的を知らず、意図がつかめない。
ジャッカルは出生証明書を偽造。続いて、空港でデンマーク人のパスポートを盗む。
OASの女性ドニーズは、大統領官邸の役人に接近し、情報を聞き出す。
ジャッカルは改造銃と、証明書の偽造を依頼。
警察はロダンの腹心ウォレンスキーを捕らえ、電気ショックで尋問。
ジャッカルと言う外国人が、ドゴール暗殺を計画している事をつかむ。

 捜査は秘密にし、警備は強化しない方針となる。
警察副総監のルベル(ミッシェル・ロンズデール)が全権を得て捜査に当たる。
イギリス警察のトーマス部長に調査を依頼。
1961年のドミニカ大統領トルヒーヨ暗殺の容疑者、カルスロップに注目する。
旅券申請者で、すでに死んでいるはずのダガンと言う人物を発見。
ダガンがフランス国内に車で入国した事が判明。ナンバーが手配される。
ジャッカルは、郊外のホテルに宿泊し、モンペリエ夫人に接近。
ルベルはホテルへかけつけるが、ダガンは入れ違いに出発した後だった。
モンペリエ夫人を追及するが、彼女は男の事を知らないと言う。
車が手配されたと知ったジャッカルは、車を乗り換える。
モンペリエ夫人宅に泊まるが、警察に追われている事を追及されたため、絞め殺す。

 ジャッカルはデンマーク人旅行者を装い、列車でパリへ。
ルベルは、モンペリエ夫人の死体が発見されたため、殺人犯として公開手配する。
駅の警官から、デンマーク人に扮したと突き止め、ホテルを洗う。
ロンドンでパスポートを盗まれた、ルントビクス名義の男を探す。
ジャッカルはサウナでホモの男性ジュールに接近。彼の家に泊まる。
ルベルはドニーズがOASのスパイだと突き止め、彼女は逮捕、役人は自殺する。
ジャッカルの狙いが8月25日の解放記念日と判明。ルベルは任務からはずれる。
ジュールはルントビクスが殺人犯と気づくが、ジャッカルは彼を殺害。
解放記念日の日になるが、ジャッカルが見つからないため、ルベルは再び任につく。
各所に狙撃手を配置。厳しいチェック。凱旋門のパレードが始まり、ドゴールが到着。
ジャッカルは片足の傷痍軍人に扮して、近くの建物への最上階へ。
勲章授与式が始まる。ルベルは傷痍軍人の事を聞いてかけつける。
ジャッカルの弾丸は、ドゴールが頬にキスしたためはずれる。
ルベルらが乱入して、ジャッカルは射殺される。
カルスロップは旅行から戻り別人と判明。ジャッカルは正体不明のまま、埋葬された。

 というわけで、フレデリック・フォーサイス原作の映画化。
原作も面白かったが、この映画もひけをとらない。
事細かな準備と、追う側の緻密な調査が、いかにもと言う雰囲気を出し、
長い映画でありながら、あきさせない。
途中で、ずいぶん長くジャッカルの情報が遮断されるあたりは、
観客をも心配にさせてしまうほどで、完璧に近い。
寝不足で事故を起こすなど、ちと気になるシーンもあるのだが。

LD
 


ジャッカル」(97)を見る。

 この映画は、かつてのサスペンスの傑作「ジャッカルの日」のリメイク。
フォーサイス原作にて、ドゴール大統領暗殺を企む世界最高の殺し屋と
それを追う警察のかけひきがすごいフレッド・ジネマン監督作品であった。
今回は、権利関係でゴタゴタもあったようで、かなり派手なアレンジで
フォーサイスの名前はどこにもなく、
多少シチュエーションが残るものの、似ても似つかぬ作品となっている。
ジャッカルに扮するのはブルース・ウイリスと言うから、ちょっと違う感じ。
それを追うのは、ジャッカルの顔を知るリチャード・ギアと
FBIのシドニー・ポアチエとあって、
オリジナルが1人刑事だけだったので、そこらへんも違う感じ。
何か派手な撃ち合いもあるようで、そんな事をするようではプロとも思えないのだが
まあ、一応はどうなったか関心もあることだし見る。

 ソ連崩壊でロシアではチェチェン・マフィアが暗躍。
ボス、テレクの弟ガッツィーを逮捕するため、
ロシア軍の女傑コスロバ少佐(ダイアン・ベノーラ)は
米FBIのプレストン副長官(シドニー・ポアチエ)と米ロ協力でクラブに突入。
ガッツィーは逮捕に抵抗し、プレストンを殺そうとするが、コスロバが彼を射殺する。
最愛の弟を殺され怒り狂うテレクは、見殺しにした部下を惨殺。
そして、彼だけの独断である計画を進めようとしていた。
世界最高の殺し屋(ブルース・ウイルス)を呼び出し、
弟を殺した連中に対してはもちろん、余計なお節介をしてきた米に復讐すると言う
そしてある人物を殺せるかと写真を見せると、殺し屋は簡単にできると言う。
しかし大物なのでこれで引退する事を考え、超破格の高額報酬を要求。
半額は前払いで、もし計画が漏れた場合は中止だが、半額はもらうと言う条件。
殺し屋の好き勝手な条件だが、テレクは笑いながらこの条件を飲む。

 米ロはガッツィー射殺後の、テレク一味の妙な動きに注目していた。
さぞ激しく復讐してくるかと思いきや、テレクはホテルにこもって外へ出ないと言う。
そこで、郵便物等を出すために外へ出る配達係の男を強引に拘束。
拷問して意図を聞き出す。結局やりすぎで死んでしまうのだが、
男の口から「ジャッカル」と言う言葉が。
コスロバ少佐とプレストン副長官には、ピンとくるものがあった。
「ジャッカル」と言うのは、ロシアが使ったことのある世界最高の殺し屋の名だ。
だがその際も仲介を経ており、ロシア軍もジャッカルの素顔は知らないのだ。
なんて感じで、オリジナルでは思いつきでジャッカルと名乗るのだが
今回はその名前で有名人。この点もプロの殺し屋としては首をひねらせる。
米ロは協力して、このジャッカルによる凶行を阻止する事に。
とりあえずジャッカルの正体を知る者を探すと
なぜか、素顔を知る者は5名とか言う情報が得られる。
(そんな情報があるのも妙な話だが)
しかし、1人を除いてはすでに死亡。
残る1人はイザベラ(マチルダ・メイ)と言う女性。
マチルダ・メイは「スペース・バンパイア」でなぜか全裸で歩き回った女優だ。
彼女は元IRA関係者で、これまた行方不明。
彼女の行方を知るのは、元IRA幹部のデクラン(リチャード・ギア)。
そんな薄いつながりから、プレストン副長官はデクランの所へ。
当初、デクランは改善のよい刑務所へ移すと言う取引に応じなかったが
イザベラの名前が出ると、彼女につきまとうなと言う。
突然、おれもジャッカルの顔を知っていると言い出し、
イザベラにつきまとわない約束で捜査に協力すると言う。
そんな思いつきのような話をプレストン副長官は真に受け、
(結果的に実際顔を知っていたみたいだけど)
デクランを特例で刑務所から出し、捜査に協力させる事に。
デクランは今は結婚したイザベラの所へ。FBIには彼女の住所は記録するなと指示。
プレストンはどこか人道的で、この話を受け入れる。
イザベラの夫は、彼女の過去を聞こうとしないらしい。
イザベラは、実はかつての恋人であるデクランに、逃走用の金を用意するが、
デクランはジャッカルと決着をつけると称してこれを拒否。
FBIも、イザベラの居場所がわかったなら、
こんな怪しげな男より、彼女に捜査に協力させた方が良さそうだが。
コスロバ少佐は、イザベラがデクランに金を用意した事に感づき、
事件解決するまでは使わないでくれと言う。

 ジャッカルは前作と同じように、身分証を偽装し特製銃を作成。
ただしその描写はだいぶ雑に思える。
前作では身分証の偽造屋が、ジャッカルを揺すろうとして始末されたが
今回は偽造屋は女性でプロ的で何事もなし。
代わりに、前作ではプロ的だった特製銃屋がインチキくさい男で
銃自体はジャッカルが用意したのだが、それを載せるための砲座を作らせる。
男はその大きさからかなり大型銃とにらみ、何か重大な標的を狙っていると考え
それで報酬を跳ね上げようとする。
ジャッカルは仕方なく承知するが、試射がしたいと言い試射場を案内させる。
周囲に誰もいない原っぱで、特製銃屋はノコノコとここに現れる。
ジャッカルが用意したのはバカでかいガトリング砲で、リモコンで操作。
試射してみると、ややずれていると判明。
じゃあ逃げてみろと言い、ようやく気づいた男は走り回って逃げるが
ジャッカルは狙い撃ち。焦点がずれているので片腕を吹き飛ばしたのみに。
さらにパカパカ撃ちまくり、男を吹き飛ばす。
デクランらは特製銃屋の死体を発見。彼の倉庫には銃の設計図やら
慈善病院の開店式典の案内などが発見される。
なぜジャッカルもこんな証拠を残していったのか。
とにかく、この式典にFBI長官が出席する事から、彼が標的と判明する。
一方、FBIがこれほど手をこまねいている中、
なぜだかハッカー集団がこの暗殺計画を察知し、
しかもジャッカルの居場所を突き止めていた。
謎の追っ手に気づくジャッカルだが、FBI内部の内通者情報で正体が判明。
ジャッカルは駐車場へ逃げ込み、すかさず乗っているバンの色を塗り替える。
そして姿を消すが、追っ手の1人がバンのカラクリに気づき、
ドアを開けようとすると、取っ手に毒が塗られていてそのまま死ぬ。
まだ他のハッカー連中がいるはずだが、
結局こいつらの目的もわからず、こいつらは2度と出てこない。

 紛失した身分証からジャッカルが誰に扮しているか判明。
それにしても、紛失した身分証などいくらでもありそうなものだが。
命を狙われているFBI長官からして、誰に扮しているかわかった以上、
もう逮捕は時間の問題などと言うが、デクランらはそうはいかんと否定。
ジャッカルはモントリオールで姿を消すが、
国境は厳重な検問があるため、ボートレースを利用してくると推理。
そこでゴール地点を張り込む事に。
一方、何者から連絡があり、ジャッカルは自分が暗殺計画を進めている事が
発覚したと知るが、少し考えてそれでも続行すると決断。
ゴール地点で張り込むデクランは、ボートから降りるジャッカルを発見。
どうやら本当に面識があるらしく、目と目が合う。
ニヤリと笑ったジャッカルは、すかさず銃を取り出して撃ちまくる。
コスロバ少佐がかけつけ撃ち合いに。だが逃げられてしまう。
こんな所でも、簡単に逃げればよさそうなのに、
目立つ撃ち合いをしてしまうあたりが、プロの殺し屋にあるまじき行為と言える。
一方、プレストン副長官は、関係者全員の電話を盗聴し、
ジャッカル追跡に参加していたロシア将軍が内通者と突き止める。
これも前作でもあったくだりだが、
あの際は、内通者と言うよりは、関係者の愛人が一味だったわけだから過失だが
今回はロシア将軍が内通者つまり犯人で、なぜ漏らしたかは明かされず
彼を追及すれば、計画の阻止もできそうな気がするが、それはせず見逃す。

 デクランは情報が筒抜けだった事を知り、
しかも彼がイザベラの家を訪問した事から、彼女の居場所もばれたと知る。
実はイザベラはかつてデクランの恋人で、彼の子供を妊娠していたが
ジャッカルの罠にはまってイザベラが襲われ、妊娠中の子供を失った因縁があった。
そこでイザベラと彼女の家族を避難させ、コスロバ少佐が待機する事に。
プロの殺し屋ならば、敵が待ちかまえてるに決まっている場所へ
ノコノコ現れるとは思えないのだが、このジャッカルはノコノコ現れる。
護衛の連中を次々倒し、ついにはコスロバまでやられる。
かけつけたデクランは、虫の息のコスロバからジャッカルの言葉を聞く。
「おまえは女を守れない男だ」と。悔しがるデクラン。
ジャッカルは前作と同様、ホモのフリをして彼の男の所へ潜入。
変装の顔写真がニュースで流れるが、平然としてホモの男を射殺する。
FBIは病院開設式典の護衛準備をするが、デクランは何かが引っかかる。
そして「女が守れない」と言う言葉に別の意味があると気づく。
つまり標的はFBI長官ではなく、おなじ式典に参加する大統領夫人なのだ。
おいおい、何でギリギリまで、同じ式典にそんな重要人物がいる事に気づかないんだ。

 FBI長官が狙われていると思っていた間は平然としていた一同も、
大統領夫人とわかると大あわてで急行。
ジャッカルは警官に扮して現場を警備。
もっとも、前作のドゴール大統領と違い、こちらの警備は見るからに甘そうだ。
付近に駐車されている車に紛れてバンを駐車。その荷台には例の特製銃が。
そして、隠し持ったリモコンで大統領夫人を狙う気だ。
プレストンとデクランらのFBIチームはヘリで急行。
プレストンはデクランに銃の携帯を許可。
デクランは狙撃手と付近のビルの屋上へ。付近を見渡すとジャッカルを発見。
狙撃するが、ジャッカルの方はリモコンで壇上に上がった大統領夫人を攻撃。
間一髪、プレストンが飛びついた夫人を助け、自らは足を撃たれる。
ジャッカルはプロらしからぬ事に、パカパカ撃ちまくり会場は大パニックに。
そんな場所で平然としている警官がいれば、そいつが怪しいはずだが。
狙撃手がバンのエンジンを狙い、バンは爆発。
計画は失敗だが、ジャッカルは何事もなかったかのように地下鉄の駅へ逃げ込む。
デクランは追跡。ジャッカルは電車を待つ人混みに紛れるが、簡単に見つかる。
それに気づいたジャッカル。デクランはジリジリと迫り、列車がホームへ。
列車を目前としてジャッカルは線路に飛び込み、線路内へ逃げる。
どうも暗殺失敗からが長そうな点も、この映画の特色と言える。
それだけで大騒ぎになりそうだが、意外に周囲は平然。
デクランも後を追うが、前後から列車が迫り風圧で飛ばされそうに。
鉄棒にしがみつく。物影に隠れたジャッカルと撃ち合いに。
何とまたまたプロの殺し屋にあるまじき事に、
ジャッカルは物影にいたくせに足を撃たれて負傷。足を引きずって次の駅まで逃げる。
血の跡を追うデクラン。ジャッカルはそのまま姿を消せば良さそうだが、
わざわざ銃を振り回し女の子を人質に。たちまち他の客は逃げてしまう。
デクランは現れるが、人質を取られ、銃を捨てれば女の子は助けると言う。
なかなか逃げず、デクランと決着をつけたがるのも困りものだが
人質を取る奴なんか、プロの殺し屋とは言えん。
銃を捨てれば、女を守れない奴でなくなるとそそのかされ、
やむなく銃を捨てると女の子は逃がすが、デクラン自身は今にも撃たれそうに。
だがそこに、なぜか彼らの場所を知っていたイザベラが現れジャッカルを撃つ。
倒れるジャッカル。よかったよかったと安心するデクランらだが、
まだ生きていてひそかに彼らを狙うジャッカル。ターミネーターじゃないぞ。
気づいたデクランは、イザベラの手の銃を取り、今度こそジャッカル射殺する。
事件が解決し、ジャッカルの正体は結局不明のままだった。
FBIプレストン副長官は、デクランが逃走資金を得た事に気づいていた。
どこでデクランに共感したのか知らないが、コーヒーを飲んでるから逃げるなと言う。
いままでいくらでも逃げられたのだが、ラストにとってつけたような
友情を感じさせるシーンがあって、デクランは逃げろと言う事だと感じて立ち去る。

 と言うわけで、名作「ジャッカルの日」のリメイクだが
そう言う言われ方はほとんどせず、ひょっとして違うのかとも思ったが
手口やら展開に、確かにあの映画を元にはしているみたいだと感じられた。
しかしながら、前作の魅力は緻密な計画遂行と、
地味な捜査で追いつめるあたりの面白さだったが
今回は確かに大筋はなぞっているものの、緻密さはほとんど感じられず
それどころか、おいおいプロの殺し屋がやる事じゃないぞと思わせるシーンばかり。
追う方もかなり出たとこ勝負に思える。
しかも2大俳優を出したせいか、ラストに余計な対決シーンまでつけ
ふやけた映画になってしまった。
ブルース・ウイリスの冷酷さがすごいと言う声もあったようだが、
あんなの当たり前じゃんと言う感じだ。
リメイクものが前作に及ばないのは世の常だが
一応あの映画のリメイクなので、もう少しそう言う気で作ってほしかったものだ。
 

ジャッキー・コーガン(2012年米)

ジャッキー・コーガン 殺し屋(ブラッド・ピット)
ミッキー コーガンの仲間(ソプラノズの主役)
マーキー 賭場の主(レイ・リオッタ)
ジョニー 強盗のリーダー
フランキー ジョニーの仲間
ラッセル ジョニーの仲間

 ジョニーらは賭場を襲撃。売上や客の金をかき集めて退散する。
組織は、殺し屋コーガンに後始末を指示。
賭場の主マーキーは、以前上がりを着服した事があった。
今回は無関係とわかるが、疑われたのは自業自得だと、コーガンはマーキーを射殺。
仲間のミッキーに、強盗の始末を指示するが、
出来ないと言い出したため、自ら手を下す事に。
見つけ出した犯人フランキーを脅し、
仲間のジョニーの居場所を白状させ、2人とも始末する。
連絡係は報酬を払うが、コーガンは額が少ないと指摘。
アメリカに生きるならば、自分だけが頼りだと、金を要求するのだった。

 と言うわけで、ブラピがタイトルのジャッキー・コーガンを演ずる話。
。。。なんだけど、ブラピが映画に登場するのは開始後30分。
90分の映画なので、冒頭3分の1に主役が出てない事になる。
組織の賭場が強盗に襲われ、犯人を始末するため、殺し屋ブラピが呼び出される。
賭場の主レイ・リオッタはかつて金をちょろまかした事があり、
今回は無関係なのだが、見せしめに始末。
犯人の1人には顔を知られていると、仲間に始末を依頼するが、
彼が役に立たないため結局自分で手を下す事に。
顔見知りを脅して仲間の居場所を白状させ、結局全員を始末。
殺しまくったけど、冷酷な殺し屋の話と言う訳でもなく、何だかよくわからない感じ。

TV放送 2014/01/05 WOWOW 2300-0037
 

ジャッキー・ブラウン(97)

監督 クエンティン・タランティーノ

 麻薬の密売をするオデール(サミュエル・L・ジャクソン)は
仲間ボーマンが飲酒運転で捕まり、警察に秘密を話さないよう射殺する。
捜査官レイ(マイケル・キートン)は、運び屋のスチュワーデスのジャッキーを捕らえ
オデール逮捕に協力する事に。一方、オデールも警察を欺こうと持ちかける。
警察は現金の受け渡し現場を捕らえようとするが
現金はいつの間にか、オデールの情婦メラニー(ブリジット・フォンダ)の手に。
彼女のわがままに仲間のルイス(ロバート・デニーロ)が射殺。
だが、金が何者かに横取りされていたと気づき、オデールはルイスを射殺する。
ジャッキーは保釈屋マックスと共謀し、ひそかに現金を横取りしていた。
オデールはマックスを襲うが、潜んでいたレイが彼を射殺。
ジャッキーらは現金をせしめて、海外へ去る。

 と言うわけで、タランティーノ式の入り組んだ話だが
今回はひねりが少なくていまいち。出演陣もなかなか豪華なのだが
サミュエル・L・ジャクソン以外はチョイ役という感じで、扱いもぞんざい。
それに対して主役のジャッキーが、知らないおばさんと言うのも難だ。

TV放送 99/05/02  BS05  15:00-17:40
 

ジャック(96)

 カレン(ダイアン・レイン)は妊娠2ヶ月で産気づき息子ジャックを出産。
細胞分裂が通常の4倍のジャック(ロビン・ウイリアムズ)は、
10歳の時には40歳の体格に。カレンらは学校に行かせず家庭教師に任せる。
だがジャックは学校へ行きたがり、ついに登校する事に。
子供たちは気味悪がるが、ルイスは彼を気に入り親友になる。
友人らと楽しく遊ぶが、結婚をあせる彼はマルケス先生をデートに誘う。
だが断られ、しかも精神が体に追いつかず心臓の負担で倒れる。
彼は部屋に閉じこもるが、友人たちが集まり、ついに学校へ行く事を決意。
ルイスは作文で、ジャックこそ理想の大人と言う。

 と言うわけで、この手の話はロビン・ウイリアムスしかできない感じ。
前半は病気の子供を差別する話かに思えたが、
後半は子供の心を持ち続ける大人の話に切り替わった感じだ。

TV放送 99/04/01  BS05  12:00-13:55
 

ジャック・サマスビー(93)

 南北戦争が終わり、ジャック(リチャード・ギア)は帰還。
妻ローレル(ジュディ・フォスター)ら町中が歓迎。彼提案のタバコ栽培で盛り返す。
ローレルはジャックが実は別人と感づくが、冷淡な夫よりも彼を愛していた。
だが殺人容疑で逮捕され裁判に。不利な証言に死刑は確実と言われる。
ローレルは彼が脱走兵ホレスと証言する男を見つける。
しかしジャックは証言を無効にし、あえて死刑にされる事を選ぶ。
ホレスは収容所で似た顔のジャックと知り合い、互いの事を知り合い、
殺されたジャックになりすました。彼はホレスには戻りたくないと処刑される。

 と言うわけで、以前映画館で後半30分だけだけ見て雰囲気はわかっていた。
戦争のどさくさに他人になりすますと言う展開は面白いが、
あえて死刑を選んでまで、元の自分に戻りたがらない意図はよくわからない。
ジャックの留守中のローレルの恋人オーリンにビル・プルマン。
裁判官にジェームズ・アール・ジョーンズ。戦争直後の南部に黒人の裁判官がいるか?
音楽はダニー・エルフマン。

TV放送 97/05/09  BS05  21:00-22:57
 

ジャックと天空の巨人(2013年米)

ジャック (アバウトアボーイの少年)
イザベル王女
王 イザベルの父
エルモント 家臣(ユアン・マクレガー)
ロデリック 家臣
巨人の将軍 2つの頭を持つ

 農夫の息子ジャックと王女イザベルは、共に親から魔法の豆の伝説を聞いていた。
魔法の豆ではえたツルを伝い、天空から地上へ降りてきた巨人は泥棒を繰り返す。
エリック王は王冠の力で巨人を返し、ツルは壊され地上に平和が戻ったのだ。
 成長したジャックは、逃げていた修道士から魔法の豆を受け取る。
城を抜け出したイザベルは、ジャックの小屋で雨宿り。
豆からはえたツルがすごい勢いで成長し、イザベルは小屋ごと持ち上げられてしまう。
ジャックは兵士たちと共に、イザベルを助けるためツルを登る事に。
そこには、伝説通り巨人の住む天空の世界があったのだ。
巨人たちはジャックらを捕え、地上へ下りる道を聞き出そうとする。
一方、裏切り者のロデリックは、エリック王の王冠を手に入れており
巨人たちを従えて、隣国に攻め入ろうとしていた。
地上の王は、伝説が本当だと知り、ツルを切り落とす事に。
ツルに飛びついたジャックらは何とか生還する。
一方、ロデリックから王冠を奪った巨人の将軍は、自らが王を名乗る。
巨人の軍隊は新たな豆でツルを作り、地上へ降りてきた。
地上の兵士たちは城で防戦するが、巨人の攻撃に押され気味だ。
ジャックは巨人の将軍の口に豆を投げ込み、はえたツルで将軍はバラバラに。
王冠を手に入れたジャックは、巨人たちを天空を返してツルを切り落とす。
平民との結婚が許され、イザベルはジャックと結婚。
王冠は立派な細工をされ、今でもロンドン塔に飾られていると言う。

 と言うわけで、ご存じジャックと豆の木を、今風のファンタジーに仕立てた作品。
農夫のジャックはある時、修道士から豆を入手するが、それが例の豆だった。
城を抜け出した王女が、伸びる木に突き上げられて小屋ごと天空へ。
ジャックや家臣らが救出に向かうが、そこには巨人の世界があった。
家臣の中に裏切り者がいて、
巨人を従えて、地上の世界を支配しようと企む。。と言う訳。
有名な話なので、序盤はある程度展開が予想できるが、
細部までオリジナルに忠実と言う訳でもなく、後半には派手な見せ場をあり。
それでいて、おとぎ話ならではのハッピーエンド。
ネタ切れ故の企画みたいだけど、意外に面白い。

TV放送 2014/02/15 WOWOW 2100-2254
 

ジャックはしゃべれま1,000(せん)(2012年米)

ジャック・マッコール 出版社の営業(エディ・マーフィ)
キャロライン ジャックの妻(ファンタスティックフォーのベンの恋人)
タイラー ジャックの息子
アーロン ジャックの助手
シンジャ師 宗教家(ダイハード4のFBI)
アニー ジャックの母
サマンサ・デイビス ジャックの上司

 ジャックは出版社の営業で、調子のいいトークで会社を儲けさせる。
ある時、宗教家のシンジャ師の本を出そうと彼に接触。
承知させるが、届いた本はたったの5ページ。
抗議するが、シンジャ師は、言葉は5ページに収まると言う。
一方で、庭に突然木が生え、ジャックが話すたびに葉が散るように。
シンジャ師によると、ジャックと木がつながり、
葉がすべて散るとジャックは死ぬと言う。彼はあと千語しか話せないのだ。
筆談でも葉は散り、商談もままならず大苦戦。
助手アーロンに事情を説明し挽回をはかるが、破談になり、ジャックはクビに。
妻もジャックの態度に腹を立てる。
シンジャ師に解決法はないと言われ、
やけになったジャックはしゃべりまくり、残りの葉はわずか。
反省したジャックは妻子に詫び、疎遠のまま死んだ父の墓に許すと言う。
すると、葉はすべて散り、ジャックは倒れるが、木は生まれ変わった。
元気になったジャックは、1000の言葉と言う本を書き、アーロンを代理人に。
仕事がうまく行き、調子に乗るアーロンの所に木が届く。
ジャックは家族と静寂に過ごすため家を買うのだった。

 と言うわけで、久しぶりに見たエディ・マーフィの映画。
ちょっと太ってた時期もあったが、そこは戻った感じ。
物語は、口八丁で生きてきたエディが、
ひょんな事から、あと1000語話したら死んでしまうと言う事態に。
何とか話さないように、筆談したり身振りで伝えようとしたり奮戦。
それでも浪費し、あと1語になってしまう。
エディと言えば、マシンガントークと言われるしゃべりが売りで、
裏返すとそれが足かせになって近年パッとしなかったと言う面もある。
本作はそこを封じると言う挑戦的な映画。
志は買うが、その分つまらなくなった面も。
全体的に教訓くさいが、それほど立派な作品になってる訳でもない。

TV放送 2013/04/20 WOWOW 15450-1716
 

ジャック・ブル 裁きの荒野(1999年アメリカ)

ジョン・バダム監督

 州になる前のワイオミング。土地を牛耳るバラードは、
規則がうるさくなる州になる事を嫌がり、
新参者のマール(ジョン・キューザック)にも協力を求めるが、マールは拒否。
バラードは不当な通行料を取り、マールが担保に預けた馬もケガさせられる。
判事らも味方につけており、妻コーラは州の検事総長に直訴する事に。
だが、一味の妨害で、暴走馬車に引かれてコーラは死に、
訴状は地域の判事が扱う決まりと取り合われなかった。
バラードは、州になる前に土地を買い占める気だ。
意を決したマールは、私財を売り、仲間を集めてバラードを襲撃。
バラードは逃走し。義理の弟の家も燃やす。妨害するスレーターも射殺。
さらに襲撃した男が、誤って妻デイジーを射殺。
知事は武器を捨てれば罪に問わないと恩赦を認めるが、殺人の事は知らなかった。
裁判になり、デイジー殺害の証言も出る。評決でスレーター殺しは無罪に。
だが、デイジー殺しで有罪絞首刑となる。一方、マールは偽証で2年の禁固刑に。
判事の裁定がこの結果を招いたと糾弾する手紙を書き、処刑された。

 と言うわけで、ひいきのジョン・バダム監督作だが
いつものような小気味のいいアクション・サスペンスではなく
正義を守るために、危うい道を選んでしまった男の話。実話らしい。
まあ、暴れている内は痛快だが、捕まってからは裁判が続き
なぜここまで来て、急に言いなりになったのかと疑問に思わせる。
裁判官トリバーにジョン・グッドマン。スレーターにジョン・サページ。

TV放送 2001/08/06 BS05 2100-2300
 

ジャック・ルビー(92)

 62年。ダラスのクラブ主人ジャック・ルビーは、暴力をふるう夫から逃げた
キャンディ(シェリリン・フェン)を拾う。彼女はダンサーとして活躍。
組織のルーイの指示で、キューバへ。投獄されたサントスを出す事が目的だ。
だが、ルーイは彼を殺せと指示。裏切り者として、ルビーはルーイを射殺する。
この件で評価されたルビーは、ボスの会合に。彼らはカストロ暗殺を画策。
ルーイの黒幕でCIAのマックスウェルは、組織の計画をかぎまわる。
大統領も知らない部分で、組織にカストロ暗殺の依頼がされているらしい。
やがてルビーは計画からはずれ、組織はカストロ暗殺を放棄。
大統領と知り合ったキャンディは、CIAの解体案を知る。
ダラスでのパレードでケネディは暗殺され、オズワルドが逮捕される。
注目を集めて、陰謀を暴くため、ルビーは警察署の地下でオズワルドを射殺。
ルビーは死刑判決を受け、証言は認められず、67年に獄死する。

 と言うわけで、ケネディ暗殺に関係する第3の人物ルビーを主役にした話。
CIAやらFBIやらからんだり、カストロとかも出てきて、
何やら陰謀があったと言うのはわかるが、注目を浴びるためにやった事件が
裏目に出て、どうやら毒殺されたらしいラストまで、何が何だか。

TV放送 94/11/29  BS11  21:00-22:51
 



ジャッジ・ドレッド」(95)を見た。

 アクションスターとしてかつて王道を走ったシルベスター・スタローンも
やや落ち目になったかに思えたが、
「クリフハンガー」で復活し、以後「デモリションマン」「プロフェッショナル」と
そこそこの出来で、盛り返しつつある。
最近では内容も決まっていない作品に対し、史上最高の出演料が決定したとの話で
再びスタローンが(そこには対シュワと言う比較対象があるのだが)リードした感じ。
今回出演したのは、ジャッジ・ドレッドと言うアメコミのキャラらしいが、
スーパーマンやバットマンに比べると、知名度が落ちる。と言うより聞いた事がない。
それもそのはずと言うべきか、この原作は77年だかに登場した比較的新しいもの。
スタローンがアメコミのキャラを演じると言うのは、
そのキャラがどんなものかまったく知らない状態であっても、似合わない気がするが
自由の女神が低く見えてしまうほどの、高層ビルの建ち並ぶ未来都市と言うのも
興味があるし、それなりに派手そうな話だから、見ないわけにはいくまい。
悪役がひいきのアーマンド・アサンテだし。

 2139年。世界は核戦争によって荒廃し、わずかなメガシティと言う大都市のみに
人類が密集して生活していた。
かつての政府は機能しなくなり、犯罪が横行。秩序は失われた。
そこで新たな秩序が確立された。
それは、警察官、裁判官、刑の執行官の役割を兼ね備えたジャッジと言う存在による
統治を任せるというものであった。
かつてのニューヨークの位置するメガシティ・ワン。
ここでの犯罪者は、メガシティの外にある、「呪われた地」と言われる荒廃した地の
刑務所へ送られるのだ。
そしてその刑務所からファージーと言う犯罪者が、刑を終えて戻ってきた。
ここでメガシティ・ワンの風景が描写されるが、
自由の女神がはるか下に見えるほど、それより高いビルが、しかも密集して立ち並ぶ。
ファージーは天国だかなんだかと言う、いい名前の町に家を与えられるが、
行ってみれば天国とは大違い。今も暴動の真っ最中で、
彼の家は暴徒に占拠されていた。
2人のジャッジがかけつけ、鎮圧しようとするが、
もちろんそんな事で驚く連中ではない。
ジャッジの1人は新人。もう1人は先輩のジャッジ・ハーシー(ダイアン・レイン)。
先輩と言っても、3年くらいだからたいした事はない。
新人は突入しようと血気にはやるが、ハーシーは止める。応援を呼ぼうと。
ファージーらのいる部屋は高層ビルの上の方で、向かいのビルと撃ち合っているのを
下から見ると言う構図はちょっと面白い。
そこへオーバーな現れ方をするジャッジ・ドレッド(シルベスター・スタローン)。
バットマンを意識した感じだが、スタローンが眼までを隠したマスクをしただけで
どうもそれほどかっこよいとは思えない。
しかも、彼を無視した状態で撃ち合う中、撃ち合いをやめろ等と叫ぶ始末。
ドレッドは、一応は犯罪者たちに一目置かれているようだが、
そうは言っても、うるせえ!等と怒鳴られて、ドレッドはそう言うと思ったと言う。
ハーシーらが応援を待っていたと言うと、応援は来たとビルの中へ入るドレッド。
ドレッドは部屋を調べて回るが、ついてきた新人が不用意にドアの前に立ち
中にいた連中に撃たれてあえなく殉職。ハーシーは責任を感じる。
撃ち合いはドレッドが遥かに優勢。殉職したジャッジの特製銃を一味が拾うが、
ジャッジでなければ撃てない仕組みがあるらしく感電してしまう。
この特製銃は、麻酔に使うとか、破壊に使うとかそう言う事を言葉で指示する仕組み。
あっと言う間に一味をことごとく射殺。
残った1人が観念するが、裁判官の権限も持つ彼は、
ジャッジ殺しの主犯である彼を、死刑と判決。簡単に射殺する。
ドレッドらは食料運搬用の車に隠れていたファージーを発見。
ハッカーと言う彼の逮捕歴を調べ、公共の施設を破壊したとして、
彼を再び刑務所に送るよう判決を出す。
ファージーは隠れていただけと反論し、ハーシーも真実かもと言うが、
ドレッドの判決は絶対で、彼は聞く耳を持たない。

 ジャッジによる統治体制は、彼らを司るジャッジ司令部に統括されていた。
ファーゴ長官(マックス・フォン・シドー)らはおさまらない暴動に、対策を検討。
bQ的存在であるグリフィン(ユルゲン・プロホノフ)は、
強硬な処置をとるべきと主張する。
ファーゴはジャッジ制度の創設者であったが、
ジャッジに権限を与えすぎたと今では後悔していた。
彼は伝説的なジャッジであるドレッドには信頼を置いていたが、
ドレッド自身はどちらかと言うと、力で統治すべきと言うグリフィンのタイプだ。
ファーゴは新人ジャッジの教育に回れと、ドレッドに指示。
ファーゴを尊敬するドレッドは、不本意ながらこの仕事に就く事となる。
ハーシーは常に冷徹なドレッドに対し、友人はいないのかと聞くと
1人だけいたが、自分が処刑したと話した。
一方、刑務所には、リコ(アーマンド・アサンテ)と言う最悪の凶悪な犯罪者がいた。
彼は特別室に入れられていた。
ここは警備兵が2人いる上、声紋チェックで侵入者が監視される仕組みだ。
刑務所長は何者からの届け物を持ってリコの房へ。
だが、実はこの箱には銃が隠されており、リコは警備兵をたちまち射殺。
刑務所長の喉を撃ち抜く。銃の反応に、警備システムが作動するが、
刑務所長の声は喉を撃たれたために、声紋が一致せず
警備システムに刑務所長が射殺されるハメに。こうしてリコはまんまと脱走する。
この脱走には、グリフィンが糸を引いていた事は、ちょっと考えればすぐわかる。
リコは小道具屋みたいな所へ。そこへ預けられている銃を入手。
それはジャッジ用の銃だから撃てないと店長に言われる。
しかし、銃を握ってもリコは感電する事もなく、店長を射殺。
倉庫に置かれていた、旧式の殺人ロボ、ABCロボを作動させる。
その頃、マスコミがジャッジに関する不正に気づき調査していたが、
そこへジャッジの扮装の男が現れ、彼らを射殺してしまった。
事件は監視ビデオに撮影され、犯人のバッチをアップすると、
ドレッドと書かれていたため、彼に嫌疑がかけられる。
裁判では(ジャッジの裁判は昔ながらの裁判方式だ)ハーシーが彼を弁護。
ビデオは細工された形跡があるため、証拠には当たらないと主張。
だが、検察側は、ジャッジ特製銃は発射した者のDNAが記録され
それがドレッドと一致したと証明。反論の余地はなく、ドレッドは処刑される事に。
ドレッドの犯行を信じられないファーゴ長官は、
何とか止めようとするが、ここまで証拠があってはどうしようもない。
最後の手段として、ファーゴは長官引退を決意。
長官を引退した者は、呪われた地へ行かなければならないのだが、
その際、1つだけ特権を行使できるのだ。
それを使ってドレッドを終身刑に減刑する事にする。
こうしてファーゴは呪われた地へ去り、代わりにグリフィンが長官に。
実はグリフィンが暴動の誘発や、リコの脱走や、
そしてこのファーゴを引退させる、ドレッドへの濡れ衣事件に関与していのだ。

 ドレッドは刑務所へ送られる特別機に乗せられる。
隣の席に座ったファージーは、彼が自分を刑務所送りにしたドレッドと気づく。
他の凶悪な連中も、ドレッドには反感を持っており、
手錠で縛られているはずなのに、それをはずして次々襲われるハメに。
砂漠に住むエンジェル一家と言う無法者連中は、この特別機をバズーカで撃墜。
墜落で大半が死ぬが、ドレッドとファージーだけが無事。
これ幸いと、2人は逃走。ジャッジの追っ手に追われるハメに。
ドレッドらはエンジェル一家の洞窟に捕らわれ、
彼らもまた家族をドレッドに殺されたとかで恨まれるが、スキを見て反撃。
かけつけた追っ手のジャッジも含めて撃ち合いに。
何も悪くないジャッジまで射殺し、エンジェル一家も始末。
1人だけ凶悪なミーンと言うのが生き残り、格闘になるが、
うまい事かけつけたファーゴ長官が射殺。だが彼もまた傷つき、虫の息に。
その頃、ハーシーはドレッドの持ち物を調べ、2枚の写真を発見。
1枚はドレッドの幼い頃の写真。もう1枚はドレッドと友人のリコの写真だ。
彼女はリコについて調査しようとするが、何者かが情報検索を禁止している。
そこで、後輩のコンピューターに詳しい奴に、こっそり調べるよう指示。
だが彼は、むしろ幼い頃の写真に関心を持つ。
それは両親と写っている写真だが、両親や背景は合成で、
それをはずすと、実験室のような場所にいる赤ん坊の姿が残ったのだ。
虫の息のファーゴは、ドレッドに恐るべき秘密を話す。
かつて優秀なドレッドを生み出すため、遺伝子操作で赤ん坊を作る計画があった。
これが「ヤヌスプロジェクト」だ。それによって生まれたのが、ドレッドだったのだ。
彼の記憶や写真は、作られた物だったのだ。
だがこの計画には副産物があり、悪い要素ばかりが集まった双子が生まれたのだ。
(「ツインズ」のような話だ)
その双子の弟とは、かつてジャッジとしてドレッドの親友であったが、
ジャッジの道をはずして悪の道に走り、処刑したはずのリコだった。
それがどうした事か処刑されず、生き延びていたと言うのだ。
ファーゴは死に、ドレッドはリコとの決着のため、メガシティに戻る事を決意する。
一方、リコらはヤヌスプロジェクトの研究室へ。
そこには、彼は精神異常だと証明したために、リコの処刑は免れたと言う
イルサ博士(ジョアン・チェン)がいた。
ここで、再び理想的なジャッジを生み出そうと言うのが、グリフィンの計画だ。
グリフィンとリコは、ヤヌスプロジェクトを復活させるため、
ジャッジを爆弾等で大量に殉職させ、ジャッジ不足を起こさせる。
仕方なく、ジャッジ司令部はヤヌスプロジェクト復活をコンピューターに指示。
その途端、司令部の連中は用済みとなり、リコに射殺される。

 ドレッドらは、メガシティの周囲に作られた壁にある排気口からの侵入を計画。
ここからは数秒おきに火が吹き出すが、その間に入ればギリギリで間に合うはずだ。
ファージーが転んだので危ない所だったが、床を撃ち抜いて階下へ飛び込む事に成功。
リコと対面するが、司令部抹殺直後だったため、ドレッドに罪が着せられるハメに。
ジャッジたちの追跡に対し、空を飛ぶ中古のバイクにファージーと飛び乗る。
エンジンがかからず、超高層ビルから落下するが、墜落寸前エンジンがかかり急上昇。
空中を飛び回るチェースシーンとなるが、いかにも特撮然としていて、
長々と続くのがやや退屈だ。
追っ手は激しい追跡に曲がりきれず、壁に激突したりして全滅。
ドレッドは家へ戻り、ハーシーと再会。共にリコらを追跡する事に。
ファージーがハッカーの才能を生かして、リコらの隠れ家を突き止める。
それは自由の女神の中だったのだ。
グリフィンは優秀な連中のDNAを使おうとするが、リコはそれに反発。
それらのDNAを廃棄し、自らのDNAを使用させる。
イルサ博士は反対するが、リコの男の魅力に負けたのか、
次に登場したシーンでは、すっかりリコの味方になり、しかも妙に艶めかしい感じに。
グリフィンはここまで殺しを続けていたにも関わらず、
リコのクローンによる征服計画を非難するが、
ABCロボットによってグリフィンは始末されてしまう。
クローン技術の進歩より、数時間で何体ものリコのクローンが誕生しようとしている。
そこへドレッドらがかけつけるが、待ち伏せされ、撃たれてファージーは負傷。
ハーシーはABCロボに捕まり、人質に。
リコは唯一の兄弟であり、友であるドレッドに、手を組もうと言うが、
そんな話に主人公が乗るはずもない。
それではABCロボにハーシーを処刑しろと言うが、
負傷していたはずのファージーが、ABCロボを改造したため、言う事を聞かない。
逆にリコが襲われるハメに。
リコはあわてて時間前にしてクローンを誕生させる事に。
完成寸前のミュータントみたいな連中が、いっぱい装置から現れる。
だが、撃ち合いでことごとく倒され、ドレッドとリコの対決に。
あちこちで爆発が起こり、自由の女神の頭の一部が砕けて外が見える状態に。
ドレッドは下へ落とされそうになるが、逆にリコを撃って下へ落とす。
続いてイルサが彼を狙うが、ハーシーが彼女を撃って下へ落とす。
事件は解決し、事件の真相を知ったジャッジたちは、
ドレッドの名誉回復をさせ、新しい司令官になるよう勧める。
だが、ドレッドは現場主義だとか言って、再びパトロールに出かける事に。
ハーシーがキスをすると、ドレッドは人間もいいものだと言い、
ハーシーはそう言うと思ったと言う。

 と言うわけで、またも出たアメコミの映画化と言うわけだが
マイケル・キートン、バル・キルマー等に比べると、
ランクでかなり上回るはずのスタローンが、
知名度でかなり下回る、ジャッジ・ドレッドと言うマスクの男を演ずるわけで
その事が、ギャラの割に三流の映画を作ってしまったと言う感じだ。
しかも、ドレッドは特にすごく特技や秘密兵器を持っているわけでもなく
特撮でごまかされた対決シーンが大半で、
その警官と裁判官と執行官を兼ね備えたと言う異色の設定が
特に生かされておらず、あまりいい奴ではないと言う印象を与えるだけで
ダークヒーローと言うほどかっこよくはない。
展開的にはかなり簡単で、ずいぶん短い感じ。
アーマンド・アサンテとの対決も素直すぎる。
ジョアン・チェンの艶めかしいキャラが魅力的だが、出番はあまりないし。
 

ジャッジ・ドレッド(2012年英南アフリカ)

ジャッジ・ドレッド (カール・アーバン。スタトレの新ドクター)
カサンドラ・アンダーソン 新人。ドレッドの相棒
ママ 女ボス(サラコナークロニコルのサラ)
ケイ 捕まえた犯人

 米国は核戦争で荒廃。
メガ高層ビルが乱立する都市に8億人が住み、人口過密によって混乱を来す。
治安維持のため、陪審員と執行員と判事の役割を兼任するジャッジが誕生。
ジャッジのドレッドは、新人カサンドラを相棒につける事に。
彼女は適性検査は不合格なのだが、強力な超能力を持っているのだ。
ピーチと言う地区で死体が見つかり、スローモーと言う薬物をやっていたと判明。
地区にあるビルは、女ボスのママが仕切り、薬物の工場があるらしい。
ドレッドらはビルに乗り込み、売人ケイを捕える。どうやら死体はケイの仕業らしい。
一方ママはビルを封鎖し、手下にジャッジの始末を指示。
ドレッドらは一味の攻撃を逃れるが、カサンドラがケイに捕まり、ママの所へ。
ママは買収したジャッジを呼び、ドレッドを襲撃させる。
カサンドラは銃を暴発させてケイを倒し、ドレッドを救出。
ドレッドらはママの所へ乗り込むが、
ママは心拍が停止すれば50階分が吹き飛ぶ装置を付けていた。
しかし、ドレッドはママを地上まで落として倒し、
装置の電波が届かず、爆発は回避される。
ビルは解放され、ドレッドはカサンドラを合格と認めるのだった。

 と言うわけで、かつてスタローンが演じたジャッジ・ドレッドの再映画化。
デモリションマンと記憶が混ざるけど、あちらはウェズリーとサンドラ・ブロック。
ジャッジ・ドレッドはアーマンド・アサンテとダイアン・レインでした。
荒廃した未来都市で、裁判官と執行官の権限を併せ持つと言うジャッジの話で、
本作の主役はカール・アーバン(スタトレの新ドクター)。
だけれども、最初から最後まで、アーバンは一度も素顔を見せません。
ドレッドは新人の女性ジャッジと組んで、麻薬組織が牛耳るビルへ。
一味はドレッドらを始末しようと、ビルを封鎖する。
言わば近未来の要塞と言うべきビルを、わずか2人で内側から襲撃すると言う訳。
設定は面白そうなんだけど、見せ方に工夫がないのか、あまり盛り上がらない。
相棒のカサンドラは魅力あり。

TV放送 2014/03/20 WOWOW 0130-0314
 

ジャッジメント・デイ(96年米)

 全米でネオナチやKKKが集結した愛国同盟UPMが、テロ活動を続ける。
タネン中尉らは、核ミサイル基地を襲撃する計画を待ち伏せするが、
撃ち合いでタネン以外の部下が全滅。彼は停職処分となる。
ミサイル基地を制圧した一味は、大統領の辞任と10億ドルを要求。
交渉には応じようとしない。ミサイル学者エバンスも一味に寝返り、
上司であるランズデール局長も一味と通じていた。
潜入したエバンスの娘ジェシカがミサイルの目標を無効に。
タネンがかけつけ、基地を爆破。局長も爆殺する。

 と言うわけで、いろんな悪が集結した組織がテロを起こすと言う大味な展開。
ミサイル基地の制圧も、狙いがやはり大味で
「合衆国最後の日」のようなスリリングな展開はまったくない。

TV放送 2001/07/24 11CH 0109-0300
 



シャッターアイランド」を見た。(2010年米)

 この映画はレオナルド・デュカプリオと、
マーチン・スコセッシ監督が何度目かのコンビを組んだ作品で、
何やら謎だらけの島に乗り込むという話らしい。
デュカプリオはタイタニックの頃から作品を選んでいる様子で
例えば作品の質を気にせずにどんどん出てしまうニコラス・ケイジなどと違い
レオが出てるなら面白いに違いないという期待をさせる。
おまけに本作はかなりの謎が張り巡らされてる様子で
普通の吹き替えだとわかりにくいので、
超日本語訳とか言うのを作ってわかりやすくしていると言う。
これは何やら面白そうだと思って見た。超日本語訳で。

[FBI関係者]
テディ・ダニエルズ FBI捜査官。収容所を解放(レオナルド・デュカプリオ)
チャック・オール FBI捜査官。テディとは初仕事
ドロレス テディの妻。火事で死亡した

[シャッターアイランド関係者]
ジャン・コーリー医師 シャッターアイランドの責任者(ベン・キングズレー)
ネーリング医師 共同責任者。ドイツ人(マックス・フォン・シドー)
警備隊長 過激な考えの持ち主
副隊長 規則を遵守

[囚人]
レイチェル・ソランド 脱走したとされる女囚。子供3人を殺害した
ジョージ・ノイス かつてシャッターアイランドを出た囚人
アンドルー・レディス ドロレスを死なせた放火犯。シャッターアイランドにいる?

[謎を解く鍵]
レイチェル・ソランド 実は女医。ロボトミー手術の秘密を知り身を隠す
シーハン医師 レイチェルをカウンセリングしたが、島から戻ったと言う

 冒頭は船のシーン。テディはトイレにしがみつく嘔吐。
当然、船酔いした感じだが、トイレから出てくると相棒に「水が苦手だ」と言う。
負け惜しみかと思ったが、後で考えるとここにも意味がある訳だ。
時代は1950年代。テディはFBIで、チャックという男と島に向かう事に。
テディの方が先輩で、チャックは彼をボスと呼ぶ。
でも、レオ様って相変わらず坊ちゃんに見えるので、
先輩役というのはちょっとつらい気が。
テディとチャックは、今回初めて組む事に。
テディは自分のタバコが見つからず、この後チャックのタバコを吸い続ける。
結婚は?と聞かれ、妻がいたが火事で死んだと言うテディ。
 やがて船は島に到着。シャッターアイランドと言われる閉ざされた島で
断崖絶壁で、周囲の海は荒れ、脱出は不可能そう。
かつて軍の施設があったという場所を利用して、
ここに精神病患者ばかり集めた刑務所を作ったのだ。
警備隊はいかにも軍隊ぽい連中ばかり。
副隊長と言う男は、テディらをどこか見下した感じ。
ここではルールを守ってもらうと銃を取り上げる。
だが、責任者であるコーリー医師には従順な様子。
建物は、男囚の入ったA棟、女囚の入ったB棟。
さらに凶悪犯の入ったC棟があると言う。
だが、C棟にはコーリーの許可なく入る事は出来ないのだ。
 実は、女囚レイチェル・ソランドが脱走し、姿を消したと言うのだ。
警備隊が捜索するが、まったく痕跡が見つからず、1日が経過。
テディは近くにある灯台を気にするが、灯台は真っ先に調べたと言う。
溺れれば流れ着くはずの場所にも死体はない。
責任者コーリーは、精神病患者の治療について、大きく2つあると言う。
1つは薬を投与する方法、
もう1つは頭蓋骨に穴を開け脳手術すると言う、ロボトミーと言われる方法。
コーリーが進めるのは、その中間のやり方で、
カウンセリングで問題を引き出すのだと言う。
そんな話を聞きながらも、頭痛がひどいと言うテディは、コーリーの薬をもらう。
レイチェルは、3人の子供を溺死させて逮捕された。
だが、当人はそれを理解せず、子供たちの遺体をイスに並べていたと言う。
今でも家にいると信じていて、医師たちを配達人か何かと思っているのだ。
テディは、レイチェルの部屋を調べ、床下に隠されたメモを見つける。
そこには「67は誰?」と書かれていた。
だが、コーリーには何の事かわからないと言う。
 テディは看護士や囚人仲間に事情聴取する。
その結果、脱走の前日、シーハン医師が患者を集めカウンセリングをしたとわかる。
その時、特におかしな所はなかったと言うが、
シーハン医師はテディらと入れ替わりで船で去ったと判明。
なぜ、このタイミングで島を離れたのか。
コーリー医師は休暇は決まっていたと言うが、不審に思うテディ。
ある女囚は、水が飲みたいと言って、チャックに取りに行かせ
その間にメモに何かを書く。
そこには「逃げて」と書かれていた。
テディは1人ずつに、アンドリュー・レディスを知っているかと聞く。
皆知らないと答えるのだが。
チャックはレディスについて聞く。
実はレディスは放火犯で、テディの妻ドロレスが彼によって殺されたのだ。
この刑務所から出た者はほとんどいないが、
ある時テディは、ジョージ・ノイスと言う、数少ない出所した男に会う。
彼は刑務所でレディスに会ったと言う。
一方で、刑務所では囚人を矯正するため、怪しい実験を行っているらしい。
そこで、レイチェル脱走の話を聞き、その捜査の話に飛びついたのだ。
チャックは、レディスに会ってどうするかと聞く。復讐する気かと。
だがテディは殺しはせず、真実を聞きたいだけだと言う。
実は、テディはかつて軍にいて、ユダヤ人収容所解放に立ち合っていた。
その凄惨な状況にショックを受けたテディら兵士たちは耐えられず
降伏する独兵を皆殺しにした。
さらに独将校は自殺を図り首を切るが、失敗して1時間苦しんだのを目撃。
そんな思いから、もう殺しはイヤだと言う。
チャックは、都合良く脱走騒ぎが起こった事を不審に思うと言う。
誰かがテディをおびき出したのではないか。
 コーリー医師はテディを共同責任者というネーリング医師に会わせる。
彼はドイツ人だが、それについては
「合法な移民は違法かね?」と軽くあしらわれる。だがテディの不信感は隠せない。
テディは頭に来て出て行こうとするが、嵐で足止めを食う。
怒ったのは連中の目をあざむくためと称し、捜査を続ける事に。
A棟からC棟の囚人を合わせると66人。
67人目とはレディスの事を意味するはずだからだ。
 そんな頃から、テディはいろいろ白昼夢を見るように。
妻ドロレスと抱き合うが、彼女の背中が燃えていてやがて灰に。
ユダヤ人収容所で山のように積まれた死体の中に少女がいて
彼女は「なぜ助けてくれなかったの」と言う。
もちろん、死んだレイチェルの娘と無関係のイメージではなさそうだ。
やがてレイチェルが見つかったとの連絡が。テディは彼女に会う事に。
荒れ地をはだしで歩き回ったにしては、足はきれいだ。
どのように脱走し、見つかったかもあまり明かされない。
テディは、医師たちがニセ者を見せ、彼らを追い出そうとしているのだと考える。
 激しい嵐で木などが倒れ、各所で後かたづけをする事に。
テディは雨でコートが濡れ、職員と同じ制服を着ていたのをいい事に、
ついにC棟へ行ってみる事に。
そこは古い牢屋をそのまま使っているようで、暗くじめじめした感じの施設だ。
逃げ出した囚人をテディは殴り倒してしまい、
チャックが医療室へ連れて行く間に、テディはさらに奥へ。
一番奥の房で見つけたのは、レディスではなくノイスだった。
彼はまた捕まり、もう戻れないと言う。
ノイスの方がテディをレディスだと呼ぶ始末。
ノイスの後ろにはなぜかドロレスがいて、ここにいてはダメだと言う。
ノイスはすべてこの女のせいだ。皆ウソをついている。チャックも信用するなと言う。
 退散したテディは、チャックと合流する。
チャックはレディスを受け入れたという書類を見つけており、
確かにいたらしいと言う。だがテディは彼に不信感を抱く。
灯台を見るため島の端にある崖へ行くと、ここからは1人で調べると言う。
チャックは一緒に行くと言うが、強固に拒否。
しかし断崖になかなか近づけず、戻るとチャックの姿がない。
崖下を見るとそこにチャックの死体が。
あわてて崖を降りるテディ。しかし下へ着くとチャックの死体が見つからない。
気がつくと大量のネズミが走り回り、少し上にある洞窟から逃げ出したのだとわかる。
そこから光が漏れており、テディが入るとそこには女性がいた。
テディは、彼女こそ本物のレイチェルだと気づく。
レイチェルは実は女医で、刑務所の秘密に気づいたため
薬を投与され患者に仕立てられたのだと言う。
ここでは、一度症状が出たと診断されれば、
後は何を言っても病気のせいと取り合われない。
偏頭痛があると言って、連中から薬をもらわなかったかと聞かれる。
タバコはいつも吸っている自分の物か。
誰かからもらったのならば、薬を盛られているに違いない。
ここにいられては迷惑だと追い出され、テディは刑務所に戻る事に。
そこへ現れたのは、初めて見る警備隊長だった。
ジープでの道中、人間の本質は暴力だよと持論を展開する体調。
コーリーらの所へ戻ったテディは、相棒はどうしたと聞く。
彼らに、相棒とは何だ。君は1人で来たのだと言われ、なるほどと言うテディ。
職員たちが作業をする中、コーリーの車に火をつけ爆破。
警備員たちが騒いでいる間に、テディは灯台へ向かう。
そこにいた警備員を倒し、銃を奪って中へ。
ここは連中の実験のための施設として使われていたはずだ。
だが、すべての部屋を調べても何も出てこない。
どんどん登って一番上へ。そこにはコーリー医師がいて、さらにチャックが現れる。
彼こそ船で戻ったと言うシーハン医師だったのだ。
コーリーによれば、テディもまた精神を病んだ患者だったのだ。
彼は子供はいないと言っていたが、実は3人の子供がいた。
仕事で家を空け、久しぶりに帰宅すると、妻ドロレスが笑顔で迎える。
だが異変に気づいたテディは、近くの池に飛び込むと
そこで子供たちが沈められているのを発見する。
引き上げるがすでに息はなく、ドロレスは彼らを生きた人形だと言い
イスに並べて一緒に食事しようと言う。
絶望したテディは、ドロレスを抱きながら彼女を射殺。
この事実を否定するため、綿密な設定を作り出し、自らを信じ込ませていたのだ。
テディとレディスと言う名前はアナグラムで、テディこそレディスだったのだ。
チャックに扮していたシーハン医師は、テッドの完治を信じ、
テッドが言う役柄を演じてみたと言う。
すべてを思い出したテディは、自分がレディスで
虚構を作り出していたと認めるのであった。
 すべてが解決し、施設の前でたたずむテディことレディス。
彼に近づくシーハン医師は、タバコを差し出し、
「これからどうする?ボス」と話しかける。
するとレディスは、だまされるな、ここでは大変な事が起きていると言う。
それを聞いたシーハン医師は、コーリーらの方を見て首を振るのであった。

 と言うわけで、
物語は、凶悪な上、精神に問題ありの犯罪者を集めた孤島にある刑務所で展開。
ここで女囚が脱走騒ぎを起こして、FBIレオナルド・デュカプリオが乗り込むのだが
実はレオには、妻を放火で失った過去があり
その犯人がこの刑務所にいるらしく、その謎を探るため、今回の事件を利用したのだ。
この島には秘密が多く、どうやら医師たちが怪しげな実験をしているらしい。
やがて問題の女囚が見つかるが、不審な点が多く、
ニセ者を見せて、レオを追い返そうという力を感じる。
。。なんて謎が出てきて、なかなか引き込まれるのだが、一方で何かイヤな予感も。
と言うのも、レオ自身が死んだ妻の事で白昼夢を見たりするためだ。
そんな雰囲気を漂わせつつ、秘密のありそうな灯台に踏みこみ、
部屋を開けると何もなかったりするに至って、もはや確信に。
これは夢落ちと言われる結末の一種で、「”アイデンティティー”」とか
「シックスセンス」とかと同じ展開。
本作の原作は、最終章が袋とじになっていたとかで、
ひょっとすると上記の作品群の方がマネなのかも知れないけど、
何度も似たような結末を見てきた者として、
またこの結末かというガッカリさは否めない。
ここに至っても実は裏があると言う展開を、レオ様と一緒になって期待したが
結局それはなかったし、「氷の微笑」的に真相を謎にして終わってる感もない。
 

シャドー(94)

 チベットの犯罪王インコー、本名ラモント(アレック・ボールドウィン)は
聖者タルクによって改心させられ、姿を消す技を身につける。
7年後。彼は伝説の男シャドーとして悪と戦い、世界中に配下を従えていた。
博物館に届いたジンギス・カンの棺から、子孫カン(ジョン・ローン)が復活。
彼もタルクの弟子で彼を殺し、原爆を作るためレーン博士を操る。
博士の娘マーゴは人の心が読め、警察長官の甥ラモントがシャドーと気づく。
カンは原爆を完成。億万の金を要求。シャドーは催眠術で隠したカンのホテルへ。
カンを倒し、原爆は爆破寸前に停止。前頭葉が切除されたカンは、能力を失う。

 と言うわけで、バットマンやスーパーマンよりも古いと言うアメコミの映画化。
設定はそれなりだが、ただ姿が見えないだけとはちと物足らない。
配下の運転手にピーター・ボイル。
原爆作成を手伝うレーン博士の助手クレイモアにティム・カリー。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。

VHS
 

シャドー・チェイサー(2012年米)

ウィル・ショー (ヘンリー・カビル)
マーチン ウィルの父(ブルース・ウイリス)
ローリー ウィルの母
ジョシュ ウィルの弟
ダラ ジョシュの恋人
ジーン・キャラック CIA(シガニー・ウィーバー)
ルシア 伯父がさらわれた女性
マキシモ ディスコ店主。ルシアの友人
モサドの男
CIA (コラム・ムーニー)

 スペインに到着したウィルは、大使館勤務の父マーチンらと合流。
休暇を共に過ごす事となる。
途中で買い物に出て戻るが、家族は姿を消し、怪しげな一団に襲われる。
唯一無事だったマーチンに助けられ、実は大使館員ではなく、CIAだと知らされる。
マーチンは同僚キャラックに協力を求めるが、断られ、何者かに撃たれて死ぬ。
家族を拉致したと称する人物から連絡があり、ケースを届けろと要求。
マーチンの携帯に着信履歴のあったディエゴに会いに行くが、
彼も殺され、その姪ルシアと逃げる羽目に。
ルシアによると、マーチンはトムと名乗っており、
彼女の母はトムの愛人で、ルシアは娘なのだ。
ウィルは一味に会い、彼らがモサドだと知る。
彼らは機密の入ったケースをマーチンに奪われ、マーチンはキャラックに殺された。
そこでウィルがキャラックを追う事に。
キャラックは機密を売ろうとするが、ウィルらに気付いて撃ち合いに。
車で逃走するキャラックを追い詰めた所で、彼女はモサドに射殺される。
ケースは回収され、家族は解放。家族は新たに増えた妹ルシアと対面するのだった。

 と言うわけで、マンオブスティールでスーパーマンを演じたヘンリー・カビル主演。
ブルース・ウィリスが脇役で、それがなければ見なかったと言うやつです。
ヘンリーはスペイン旅行し、離れていた家族と合流。
だが、家族は何者かにさらわれてしまい、
唯一無事だった父ブルースは実はCIAだったんやとだけ告げて、撃たれて死ぬ。
ブルースが機密を盗み出したらしく、
受け取ったやろと、モサドとCIAの双方に追われる羽目にと言う訳。
いわゆる巻き込まれ型サスペンスで、
ブルースの他にもCIA役でシガニー・ウィーバーが登場。
面白そうな設定にしたのはわかるんだけど、
家族が捕まってるのに、何でブルースだけ逃げちゃったのかとか、
そもそもブルースはどういう活動してたのかとか、背景を全然考えてない印象。

TV放送 2014/05/15 ザシネマ 2330-0103
 

シャラコ(68)

 子爵夫人のイリナ(ブリジット・バルドー)ら貴族たちが、狩のため荒野へ。
イリナはインディアンに襲われるが、シャラコ(ショーン・コネリー)が撃退。
彼はイリナたちを連れ帰るよう軍に依頼されたのだ。
インディアンの領地に入ったため、翌朝までに出て行かなければ攻撃される。
クラーク男爵はインディアンから逃げる事を拒否。
翌朝、インディアンが襲撃。シャラコの上げたノロシで退散させる。
ガイドのフルトンは、貴族たちから金目のものを奪って立ち去る。
彼を愛したジュリア(オナー・ブラックマン)は同行。
だが、インディアンの襲撃を受け、フルトン一味は全滅。フルトンだけが逃げる。
シャラコは一行を連れて山を越える。
フルトンは合流するが、ジュリアの夫ダケッドと撃ち合いになって2人とも死ぬ。
インディアンに女性たちが捕まる。
シャラコはヤリでの決闘でチヤットに勝ち、インディアンたちは引き上げる。

 というわけで、ショーン・コネリー主演の西部劇だが、
シャラコがみんなが言うほど英雄には思えない。
何しろ、襲撃受けている間に、ノロシ上げてただけだからな。
ジュリアがフルトンについていくが、バカな死に方をするのも困ったものだ。

TV放送 92/04/18  12CH  04:14-05:35
 

Shall We Dance? シャル・ウィ・ダンス?(2004年米)

ジョン・クラーク 会社員(リチャード・ギア)
ビヴ ジョンの妻(スーザン・サランドン)
ジェナ 娘
イヴァン 息子
ポリーナ スクールの講師(ジェニファー・ロペス)
ヴァーンとチック スクール仲間
ミッツィ スクールの校長
ボビー スクールの講師
リンク 会社の同僚
探偵
スコティ 探偵の助手

 遺言書の整理が仕事の会社員ジョンは、
通勤途中で電車から見えるダンススクールが気になり、意を決して入校する事に。
電車で見かけた女性はポリーナだと知るが、実際に教えるのは校長のミッツィだった。
ヴァーンとチックもポリーナに惹かれて入校した口だ。
やがてダンスが楽しくなるが、妻ビヴは浮気を疑い、探偵に調査を依頼。
ジョンは下心で入校したなら来ないでとポリーナに言われるが、
息子に連れられディスコへ行き、踊りたい気持ちが抑えられず、再びスクールへ。
大会に向けて、ボビーの相手役として特訓する。
ついに大会に参加。自信に満ちあふれて踊るが、妻ビヴが来ていると気付き動揺。
ボビーのドレスを脱がしてしまう失態を犯す。
ビヴは退散し、追うジョンになぜ打ち明けてくれなかったのかと責める。
ポリーナは外国で修行する事になり、出発前のパーティに来てほしいと手紙をよこす。
ジョンは手紙をビヴに見せ、
心の空白を打ち明けなかったのは、彼女を傷つけたくなかったからだと告げる。
僕のパートナーは19年組んでる君だと伝え、2人でパーティにかけつける。
月日が経ち、電車でスクールの前を通りかかったジョンは、
皆が踊っているのを見て微笑むのだった。

 と言う訳で、ギア主演の日本映画リメイク作。
決められた生活をしていた会社員のリチャード・ギアは、
電車から見えるダンススクールのジェニロペが気になる。
意を決して途中下車し、スクールに通う事に。
実際に教えるのは高齢の女性で、ジェニロペには下心で来たなら辞めてと言われる。
だが、ダンスの魅力にはまったギアは通い続け、
一方妻スーザン・サランドンは浮気を疑うと言う訳。
安易な脚本家なら、ここでギアとジェニロペのロマンスを入れそうだが、
多分オリジナルもそうだったんだろうけど、
そういう事じゃないんだよと言うのを貫いたのが良い。
スクールを離れたら接点のなさそうな連中が、ダンスを通じて固く結束するのもツボ。
ギアの秘密を知った時の、妻と娘の微妙な反応の違いもツボ。
期待してなかったけど、あっぱれです。

TV放送 2006/07/15 WOWOW 0120-0305
 

シャレード(63)

監督 スタンリー・ドーネン

 パリに住むレジー(オードリー・ヘップバーン)は、夫との離婚を決意。
だが、夫チャールズは家具を競売にかけ、殺された。その25万ドルは行方不明。
残されたのはカバンだけだ。葬式には、見知らぬ3人の男たちが。
彼女はアメリカ大使館で、CIAのバーソロミュー(ウォルター・マッソー)に会う。
彼によれば、夫は戦争中、葬式に来たギデオン、テックス(ジェームズ・コバーン)、
ハーマン(ジョージ・ケネディ)と政府の金を盗んだのだ。彼は返還を要求。
スキー場で知り合ったピーター(ケーリー・グラント)が協力を約束。
だが、ギデオンらは脅しをかけ、ハーマンは部屋を荒らす。
しかも、ハーマンは、ピーターの事をダイルと呼び、信用するなと言う。
バーソロミューによれば、ダイルは夫の仲間で、レジスタンスのための金を横取り。
だが、独軍の攻撃でハーマンは片腕に、そしてダイルは死んだはすだ。
チャールズが他を出し抜いて金を持ちだし、何者かに殺された。だが証拠はない。
ピーターを追及。彼はダイルと認め、兄弟だと言う。目的は真相の解明だ。

 レジーは、テックスらの脅迫に脅かされる。
ダイルは、3人の誰かがチャールズを殺したのだと指摘。互いに部屋を調べる事に。
その間に、ハーマンが浴槽で溺死。バーソロミューによれば、ダイルに兄弟はいない。
彼は実はアダムと言う泥棒だと白状。金が目当てだ。2人は接近。
だが、ギデオンが殺され、テックスも金を持っていないようだ。
再び、カバンを調べる。なくなった手帳に、公園で待ち合わせの予定が。
公園へ行くと、テックスもいる。彼らは秘密に気づき、ホテルへ急行。
切手市を見て、レジーも封筒に貼られたのが、高価な切手だと気づく。
切手は親戚の子供に渡し、切手商の手に。彼は世界一の逸品だと言って返す。
彼女はホテルへ戻るが、テックスが殺されている。床にはダイルと文字が。
バーソロミューに電話し、アダムの追跡から逃げて劇場へ。
だが、アダムはバーソロミューがダイルだと言う。
彼は戦地に置き去りにされ、復讐していたのだ。レジーは舞台に追い込まれる。
アダムはせり台を開き、ダイルを転落死させる。
レジーは大使館へ。アダムはそこに勤めるクルックシャンクと言う男。
ダイルが入ったのは昼休みだったのだ。彼はレジーに結婚を約束する。

 と言うわけで、ずいぶんややこしい話。
ケーリー・グラントの名前がたくさんあるのでまいる。
最初から彼は怪しくなかったが、そういう展開になるので、初見の時はだまされた。
ネタは割れても、それなりに楽しめる。
音楽は、ヘンリー・マンシーニ。オードリーの衣裳はジパンシーとクレジットに。
タイトルデザインは、007のモーリス・ビンダー。

TV放送 92/11/23  BS11  22:00-23:55
 

シャレード(2002年アメリカ)

監督 ジョナサン・デミ

 離婚寸前のレジーナは、帰宅すると家具がなくなっているのを発見。
ドミニク警視によると、夫チャールズは殺されたとわかる。
美術商である彼は、偽名と各国のパスポートを持ち、家財を売り払い
180万ドルの大金にしたと言う。だが遺品には金はない。
知り合ったジョシュア(マーク・ウォールバーグ)が何かとつきまとうように。
一方、米国大使館のバーソルミュー氏(ティム・ロビンス)は、彼女を助けると言う。
彼によると、チャールズは3年前の救出作戦に参加し、大金を着服。
かつての仲間たちは、レジーナが金を持っていると考え、つきまとうと言う。
ジョシュアはレジーナにつきまとい、夫の仲間ダイルだと認める。
一味のローラは殺され、ダイルと言い残す。レジーナはダイルに疑惑を抱くように。
彼女は、遺品の秘密に気づくが、同様に気づいたレジーが殺される。
犯人らしきダイルから逃げ、バーソルミューに助けられるが、
ダイルは実は自分こそバーソルミューで、バーソルミューがダイルだと言う。
ダイルはチャールズを見つけ出し、殺害したのだ。
封筒に貼られた高額の切手こそ遺産だと指摘するが、レジーはこれを燃やしてしまう。
ドミニクらがかけつけ、にらみ合いの末逮捕される。
レジーナは大使館のバーソルミューを訪問。
燃やしたかに見えたのはコピーで、本物の切手を手渡すのであった。

 と言うわけで、ヘップバーン主演のサスペンスのリメイクで
酷評を受けて、日本では未公開に終わった作品。
マーク・ウォールバーグ主演というのは良さそうな気もしたのだが
肝心のヒロインは、MI2にも出てた人という程度で華を感じられず
前作のようなおしゃれな感じがない。
前作を見た時も、1度目は面白かったのに、
2度目はネタが割れて...と言うのがあったのだが、今回はさらにひどい。
2つの謎の内、ティム・ロビンスの正体については
名前が前作と同じなので、出てきた時点で割れてしまうし
切手の方は、プロでもないヒロインがペラペラ説明し出すので唖然とする。
前作では有名どころを揃えて、誰が敵かわからない面白さがあったが
今回はそう言う見せ方になっていなくて、
何者かピンと来ない連中が勝手に自滅していく感じ。
音楽なんか、有名な前作の曲を使っても良さそうなのにそれはせず。
思わせぶりで、何が言いたいのかわからない謎のシーンをつけたりしていて、
だいたいリメイク物は、前作と比較してつまらないという事が多いが
今回は1作だけ見てもたぶんつまらない。

TV放送 2005/01/30 BS05 1520-1710
 

シャレード’79(78)

 デパートに勤める作家志望のジェリー(ジェフ・ブリッジス)は、
客で子連れのジェニー(ファラ・フォーセット・メジャース)に一目ボレ。
ジェニーも、夫プレストンへの愛が冷めた事から離婚を決意。
だが、それを告げようとすると、台所にはプレストンの死体が。
状況から彼らが犯人と思われる事は必至。ジェリーは自分で解決すると言う。
会社には病気と連絡。刑事のダンシカーも現れて大あわて。
隣人のサンテン夫妻が盗聴している事に気づくが、彼らも殺される。
プレストンの顧客から宝石を盗み儲けたが、仲間割れから殺し合いになったと推理。
犯人はダンシガーと断定するが、彼の死体も見つかる。
ジェリーは現場にメモを残して、犯人をおびきよせる事に。
あちこち振り回し、警察に逮捕させる計画だ。
現れたのはプレストンの秘書リトル(ジョン・グローバー)。
閉店後のデパートで格闘になるが、取り押さえる。会話もすべて録音して警察へ。

 と言うわけで、シャレードとはまったく関係なさそうな作品。
最初に警察に行くが一番に思える展開。陰謀はわかりにくいが、
ジョン・グローバーが出てくれば、最初から彼が犯人に違いないとわかってしまう。
最後の格闘は、暗闇なので、何が大変なのだかさっぱりわからない。

TV放送 94/04/10  BS05  15:20-17:00
 

ジャングル・ジョージ(97)

 アフリカの奥地に飛行機が墜落し、ジョージはジャングルで育つ。
やがてジャングルの王になるが、少しドジだった。
富豪の女性アースラはジャングルでライオンに襲われるが、ジョージに助けられる。
互いに惹かれあうが、アースラの婚約者ライルは無理に連れ帰ろうとし
ジョージは撃たれる。アースラはジョージを連れて帰国。ライルは逮捕される。
アースラは婚約を破棄すると言うが、母親は反対。ジョージと別れさせようとする。
ジョージはしゃべるゴリラのゴリが捕らわれたと知り帰国。アースラも後を追う。
ジョージは密猟者を倒すが、脱走したライルに捕らわれる。
だがかけつけたアースラが助け、ライルはゴリラと結婚するハメに。
ジョージはアースラと結婚し、子供が産まれる。

 と言うわけで、ターザンをコメディにしたような感じの話だが意外に面白い。
もっと話はふくらませそうだが。歌で気づいたが、元はTVシリーズらしい。

TV放送 2000/01/16 BS05 2000-2140
 

ジャングル・ブック(67)

 ジャングルで拾われた赤ん坊のモーグリは、オオカミ一家に育てられる事に。
だが10年後、人間嫌いの虎シアカーンが戻ってくる事になり
長老はモーグリを人間の村へ返す事にする。ヒョウのバキーラがその役目に。
しかしモーグリはジャングルに留まりたがり、気楽なクマのパルーの子分に。
猿に捕らわれ、火の作り方を聞かれるが救出。
シアカーンが現れるが、皆で協力して撃退。
モーグリは出会った女の子に見とれ、彼女について人間の部落へ去る。

 と言うわけで、ターザンと似たような話で、後の実写版も見たが
今回は人間社会に帰るの帰らないのともめるばかりで、ちょっとパッとしない。

TV放送 1999/11/23 BS05 1605-1730
 

ジャングル・ブック(94)

 イギリス植民地時代のインド。5歳のモーグリはジャングルに取り残される。
成長したモーグリ(ジェイソン・スコット・リー)はジャングルの王となり、
大量の財宝を遺した神殿を発見する。
英軍大佐(サム・ニール)の娘で幼なじみキティらと再会。彼女を追って町へ行く。
キティらはモーグリに言葉を教育。だが、キティの婚約者ウイリアム大尉は財宝を狙い
キティを人質にモーグリを脅迫。神殿へ案内させる。
しかし、モーグリとの対決で大尉は死に、モーグリらは無事帰還する。

 と言うわけで、昔懐かしい話の映画化。もっとも筋は覚えてなかったが。
見てみると、ターザンそのものと言う感じだ。この手の話はそれなりに面白い。
音楽はバジル・ポールドゥリス。

VHS
 

ジャンゴ 繋がれざる者(2012年米)

ジャンゴ 黒人奴隷(ジェイミー・フォックス)
キング・シュルツ医師 賞金稼ぎ
ブルームヒルダ 通称ヒルディ。ジャンゴの妻
カルビン・キャンディ ブルームヒルダを所有(レオナルド・デュカプリオ)
スティーブン カルビンの奴隷頭(サミュエル・L・ジャクソン)
ベネット氏 通称ビッグ・ダディ(ドン・ジョンソン)
鉱山会社の男 (クエンティン・タランティーノ)

 1858年。南北戦争の2年前。
黒人奴隷のジャンゴは、賞金稼ぎのシュルツに買いとられる事に。
シュルツは賞金首のブリトル3兄弟を追っており、
ジャンゴがその顔を知っているためだ。
奴隷商人に扮したシュルツは、ベネット氏の屋敷を訪問。
ジャンゴがそこで働く3兄弟を見つけて射殺。怒ったベネット氏も倒す。
 ジャンゴを気に入ったシュルツは、彼が妻ヒルディを探すのを協力。
賞金稼ぎで稼いだ後、キャンディ氏を訪ねる事に。ジャンゴは黒い奴隷商人に扮する。
シュルツは格闘用の奴隷を高額で買い、
ついでにドイツ語が話せるヒルディも引き取る事で話をつける。
だが、キャンディの奴隷頭スティーブンは、
ヒルディがジャンゴを知っている事に感付き、彼らの狙いがヒルディの方だと指摘。
キャンディはヒルディを高額で売買する事で手を打つが、
プライドが傷ついたシュルツはキャンディを射殺。
撃ち合いでシュルツがやられ、ジャンゴも捕らわれる。
 スティーブンは、ジャンゴを鉱山会社に売り、死ぬまで働かせる事に。
ジャンゴは鉱山会社の男に賞金稼ぎを持ちかけ、結局倒して退散。
ヒルディを救出し、キャンディの屋敷を襲撃。
一味を倒し、スティーブンは屋敷ごと爆破する。

 と言うわけで、タランティーノが作った西部劇。
西部劇の主題曲集に皆殺しのジャンゴって曲があって、
続荒野の用心棒の主題曲だったんだけど、本作も冒頭はこの曲が流れる。
主人公のジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は黒人奴隷だが、
賞金稼ぎのシュルツに協力を求められ、やがて相棒となる。
ジャンゴには同じく奴隷にされた妻がいて、助け出す事に。
妻はレオ様の屋敷にいて、シュルツとジャンゴのコンビは、
他の奴隷のついでと称して妻も引き取ろうとするが、
レオらに真意に気付かれると言う訳。
ジャンゴの数奇な運命と、
ジャンゴを奴隷扱いしないシュルツのコンビが面白く、最後まで見せる。
難を言えば、レオとの衝突から最後の戦いまでの展開がまだるこしい感じ。

TV放送 2014/03/02 WOWOW 2200-0045
 

ジャンヌ・ダルク(99年仏・米合作)

リュック・ベッソン監督

 15世紀英占領下のフランス。幼きジャンヌは英国軍の焼き討ちで、
姉を目の前で惨殺される。ショックを受けるが、神の啓示を受ける。
成長したジャンヌ(ミラ・ジョボビッチ)は、人々に希望を与えたと国中の話題に。
フランス王太子シャルル(ジョン・マルコビッチ)に、軍が欲しいと求める。
ジャンヌは初対面のシャルルを見分け、処女であると確認されて軍を与えられる。
兵たちはジャンヌをバカにするが、神が守るはずと難攻不落の要塞へ攻め入る。
退却しかけた兵たちも引き返し、英国軍は撤退。矢で傷ついてもひるまず。
兵たちも彼女を慕うように。激しい戦闘で要塞を制圧。だが犠牲者も多かった。
ついにオルレランが解放され、シャルルは王の戴冠式を受ける。
ジャンヌはなおも戦闘を続けるが、次第に兵は疲れ、援軍は来なくなる。
王座を手に入れたシャルルは、戦闘を好まなくなり、交渉に戦術を変えたのだ。
やがて捕らわれたジャンヌは、教会で裁判にかけられる。
神の啓示を受けたと称する彼女に対し、信仰を認めるようサインさせるが、
彼女はだまされたと撤回。仕方なく、魔女として火あぶりする事に。
彼女は19歳で死ぬが、500年後にバチカンによって聖女と認められる。

 と言うわけで、フランスのために殉死したという話ではよく聞く
ジャンヌ・ダルクの話を映画化したわけだか、細かい話は知らないので関心あり。
過去にも映画化されたはずだが、その頃に比べても描写とかも過激になったはず。
特に前半、連戦連勝するあたりは、けっこう残酷ぽいシーンもあり
だからこそ、神がかり的な力を感じさせられて、かなり痛快感あり。
後半になって、そんな彼女が用済みになって処刑されると言う展開も面白いはずだが
何やら悪魔とか出て悩まされるシーンが続き、ちょっとはっきりしないのがダメ。
皇太子シャルルの母ヨランドにフェイ・ダナウェイ。
何かとジャンヌに忠告する悪魔らしき人物に、ダスティン・ホフマン。

TV放送 2002/02/01 35CH 2103-2339
 

ジャンパー(2008年米)

監督 ダグ・リーマン

デビッド・ライス 元学生(ヘイデン・クリステンセン)
ウイリアム デビッドの父。(マイケル・ルーカー)
メアリー デビッドの母。行方不明(ダイアン・レイン)
ミリー・ハリス デビッドの同級生
ローランド デビッドを追う人物(サミュエル・L・ジャクソン)
グリフィン ジャンパー仲間

 デビッドは悪友マークにからかわれ、氷の池に転落。
もがく内、瞬間移動する自分に気づく。
この能力を使い、父から逃れ、NYで気ままな生活をするように。
だが彼の前にローランドという男が現れ、デビッドをジャンパーと呼び痛めつける。
デビッドは幼なじみミリーと再会。
彼女とローマを旅行するが、再びジャンパー狩りに会う。
同じくジャンパーのグリフィンによると、
彼らは中世の頃から邪魔者を始末してきたと言う。
ミリーが危険だとかけつけ、ローランドと対決する事に。
部屋ごとジャンプさせ、ローランドを断崖に置き去りに。
デビッドは行方不明だった母の居場所を突き止める。
彼女は息子の能力を知り、彼を守るために姿を消したのだと知る。

 と言うわけで、映画にはこれまでにも、いろいろな超能力を持つ人々が出てきたが
「別の場所に移動出来るだけ」なんて割に地味な能力に限定。
世界を絞って面白くしようと言う狙いはわかる。
この能力のおかげでヘイデンは気ままな生活を満喫するが
それがそれほど脅威とも思えないのに
どこかで見たようなサミュエル・L・ジャクソンの一味に狙われ
女性に困らないはずなのに、幼なじみの娘に戻っていくという展開で
何か思ったほど面白くない。

TV放送 2009/04/26 WOWOW 2100-2140
 

上海サプライズ(86)

 38年上海。日華事変の翌年。宣教師バーンズとタトロック(マドンナ)は、
死んだファラデー(ポール・フリーマン)の阿片を見つけ、モルヒネにしようと
ウェイジー(ショーン・ペン)に案内させる。
だがジョーゴ(クライド草津)や中国軍のメイガンもこれを狙っていた。
ファラデーの愛人チャイナドールに会い、宝が実は宝石と知り、これを受け取るが
メイガンに狙われ、彼を爆弾で倒す。バーンズこそ実は生きていたファラデーで、
宝石が奪われるが、チャイナドールにだまされ、実はニセ物とわかり和解。
ファラデーは阿片をウェイジーのカバンに隠すが、
ウェイジーはタトロックを追って、突然船を下船してしまう。

 と言うわけで、ひいきのトニー・ケンリック原作の1作だが、
筋書も変えられ、魅惑的なヒロインも、マドンナでは最初から清楚に見えない。
当時の夫婦で共演して、騒いで、後で失敗作と言われたのでは、たまらない。
音楽はジョージ・ハリソンとマイケル・ケイメン。

VHS
 

11人のカウボーイ(1971年米)

 牧場主のウイル(ジョン・ウェイン)は、1500頭の牛を運ばなくてはならないが
若者は金山へ行ってしまい、人手がいない。仕方なく、学校の子供たちを集める事に。
学校に行っていないシマロンも加わるが、他の仲間とケンカしたため追い出す。
流れ者(ブルース・ダーン)らが加わりたいと言うが、素性が怪しいので拒否。
ジェフと言う黒人コックを加えて出発。こっそりシマロンも同行していた。
川でのっぽがおぼれ、シマロンが助けて仲間に戻される。
チャーリーは牛の中に落ちたメガネを拾おうとし、踏まれて死ぬ。
追っていた流れ者一味ともめ、撃たれてウイルが死ぬ。
残された子供たちは、一味を待ち伏せして倒す。
牛は無事町へ届けられ、得た金でウイルの墓石を作る。

 と言うわけで、「駅馬車」等で人気が出てからは、途中で死ぬ事はなかったと言う
ジョン・ウエインが、物語の半ばで死んでしまう異色作。
後は少年たちが奮戦する、何か学園もの的なノリで、結末も予想通り。
忘れかけられていたウエインの墓石を作り、あっ、そう言う人もいたっけと言う感じ。
音楽はジョン・ウイリアムス

TV放送 2001/09/15 25ch 0145-0336
 

獣人ゴリラ男(1956年メキシコ)

ロブレス警部
ギレルモ レスラー。警部の友人
ルシア ジムの女性
博士

 人気レスラーの死体が盗まれ、頭骨が取り出される事件が発生。
ロブレス警部が捜査を担当する。同様の事件が連続しており、同一犯の仕業らしい。
実は博士がレスラーを襲い、改造しようとしていたのだ。
警部は、友人ギレルモを無敵のレスラーに仕立て、犯人をおびき出そうとする。
ギレルモは、覆面レスラーバンパイアとして連戦連勝。
だが、試合で倒れて死に、その死体が盗まれる。
博士はギレルモの死体を改造し、ついに生きた怪物を誕生させる事に成功。
怪物となったギレルモは試合会場に現れ大騒ぎに。博士の命令も聞かず殺害。
警部が説得を試みるがかなわず、警官に撃たれて死ぬ。

 と言うわけで、三昔くらい前に多発されたマッドサイエンティストによる怪物もの。
メキシコ産だからか、プロレスのシーンが妙に多いのが珍妙な感じ。
怪しげな博士が、死体蘇生の実験をする。
できるだけ強い奴でなければ体が耐えられないと言う理屈で、
レスラーをわざわざ殺して被験体に。
失敗すると、わざわざジムの近くに捨てるものだから、
警察も気付いて、連続死体泥棒事件として捜査。
警部は友人のレスラーを囮にするが、まんまと殺され、死体が盗まれる。
この友人で、博士はついに蘇生に成功。
たった1体、ちょっと動いただけで、私は創造主になったと喜ぶ博士。
ところが、被験体に体毛がはえ始め(ゴリラと言う程ではない)、
凶暴化して博士にも制御不能に。もともと制御してるようには見えなかったけどね。
警部も博士も、何がしたかったかは、いまいちわからない。

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終身犯(61)

監督 ジョン・フランケンハイマー

 1912年。殺人犯ストラウド(バート・ランカスター)はリベンワース刑務所へ。
シューメーカー所長(カール・マルデン)は、規則を守れと注意。
看守を刺し殺し、裁判で絞首刑になるが、母が手を回し、独房で終身刑を送る事に。
スズメのヒナを拾い、房で世話する事に。芸を仕込み、新所長に飼う許可を得る。
それを知った他の囚人もカナリヤを飼い、飽きた囚人から引き取る。
彼は木箱から7カ月かけて鳥かごを作成。やがて、房の中は鳥かごだらけになる。
ある頃から、治療法のない腐敗熱のため、鳥が次々死に、最初のスズメも死ぬ。
彼は専門書を読みまくり、薬物を調合。ついに特効薬を開発する。
薬は評判になり、ステラと言う女性と販売する事に。後に彼女と結婚する。
所内でペットを飼う事が法律で禁じられるが、4万人の署名のため、許可される。
彼は研究を続け、鶏の麻痺の特効薬等を開発。この世界の権威になる。
だが、シューメーカーのいるアルカトラズへ移動。鳥を連れていく事は禁じられる。
35年間、所長はただ規則を守れと言うが、個人の意志を奪い社会復帰などできない。
ステラに自分を忘れるよう話し、鳥屋を開く事を勧める。
53年、シューメーカーは死に、2年後、トムと言う男がストラウドの伝記を執筆。
59年、別の刑務所に移動。自由な行動を許可される。
以後、釈放願いは却下され続け、彼の囚人生活は53年目を迎える。

 と言うわけで、実話だと言うのであれだが、
刑務所であれだけ自由に研究できた彼は、けっこう幸福だったのでは。
もちろん、制限された生活の中で、様々な発見をした事は偉大としか言いようがない。
さすがに、もう死んだんだろうけど、どうなったのだろうか。
隣の囚人に、テリー・サバラス。

TV放送 93/02/02  42CH  19:00-21:00
 

終戦のエンペラー(2012年日米)

フェラーズ准将 日本通(マシュー・フォックス)
マッカーサー元帥 (トミー・リー・ジョーンズ)
高橋 通訳
アヤ フェラーズの恋人
東条英機 元首相(火野正平)
近衛文麿 元首相(中村雅俊)
木戸幸一 内大臣(伊武雅刀)
鹿島 アヤの伯父。大将(西田敏行)
関屋貞三郎 次官(夏八木勲)
昭和天皇 (片岡孝太郎)

 1945年8月日本は降伏。
東京に到着したマッカーサー元帥は、天皇の戦争責任を調査する事に。
降伏せよではなく、耐えがたきを耐えろと言って国民を従わせた天皇は、
処遇によっては国民がどういう反応をするかわからない。
皇居の向かいにGHQ本部を設置。側近30人をA級戦犯として捕える。
調査は知日派のフェラーズ准将に任せられる。
東条元首相、近衛元首相に面会。天皇の処遇について意見を聞く。
木戸内大臣は行方不明だ。
 1932年。フェラーズは日本人女性アヤと知り合い、40年彼女を追って日本へ。
だが外国人との付き合いは非難されるように。
戦後、アヤの家を訪れたフェラーズは、彼女が空襲で死んだと知る。
 皇居で関屋次官に面会。天皇が真珠湾攻撃を指示したかの質問に対しては、
短歌を詠んだと回答があるのみ。
天皇の無実を証明する証拠は皆無で、扇動者と結論づけるしかなさそうだ。
そんな中、木戸が見つかる。
降伏するか否かの会議でこう着する中、天皇が降伏を求めたと証言。
反対意見を抑えるため、終戦に際して自らの望みを放送する事に。
放送を阻止しようとする一味もいたが、降伏に至ったのだ。
フェラーズは、どの国の国民にも政府を選ぶ権利があり、
天皇の戦争責任を問う事は不可能。一方で終結させた意義は大きいと報告。
だがマッカーサーは納得せず、天皇に面会する事に。
関屋次官からは、直接見るな。影を踏むな。体に触れるなと事細かな指示が。
だが、マッカーサーは従わず、天皇と握手し、一緒に写真を撮影。
懲罰を受けるのは私であって国民ではないとの天皇の発言を聞いたマッカーサーは、
彼の罪を問わず、日本再建のために協力すると約束する。
 その後、東条は絞首刑に。近衛は死刑が決まるが服毒自殺を遂げる。
木戸は終身刑となるが後に仮釈放に。関屋は罪に問われず。
フェラーズは日米関係に貢献したとして受勲。軍を辞め政治活動に。
マッカーサーは大統領選に失敗。神格を否定した天皇は、崩御まで在任を続けた。

 と言うわけで、終戦後の日本を舞台に、
GHQが天皇に戦争責任があったかを調査すると言う話。
マッカーサー元帥(トミー・リー・ジョーンズ)の指示で、
日本通のマシュー・フォックスが調査にあたると言う訳。
まあ、天皇の戦争責任が結果的に問われなかったと言うのは、知識として知っていて、
そこをめぐる歴史秘話みたいな部分には、さほど興味がなかった。
まして、マシューと日本人女性との悲恋も、よくありそうな話やねと言う印象。
個人的にショッキングだったのは、敗戦してなお、神格化され続けた天皇の描写だ。
占領軍は、皇居の真ん前に司令部を置きながら、中へ入る事ができない。
ようやく天皇に面会できる事になっても、
直接目を見るなとか、体に触るなとか細かな指示が。
そこには、敗戦したのはわかってるけど、
ここだけは何があっても譲れませんと言う、日本人の信条があったのだ。
結局の所、そこを破ったのは天皇自身だった。
天皇陛下万歳と言って死んだ人たちがいて、
そういう風に天皇を利用した人たちがいたのも知ってました。
マッカーサーと並んだ天皇の写真が屈辱的だったと言う話も知ってました。
それでも、日本の人たちがどうしても譲れない一線を
結局譲る事になったシーンを目の当たりにしたのは初めて。
戦後70年も経って、当時生きてた訳でもなく今更だけど、日本は負けたんですね。

TV放送 2014/05/18 WOWOW 2000-2145