勝利への脱出(80)

監督 ジョン・ヒューストン

 独軍の捕虜収容所で、元サッカー選手のコルビー(マイケル・ケイン)と
独軍少佐(マックス・フォン・シドー)が再会。全捕虜対独軍の試合をする事に。
独軍はこれを宣伝に利用。一方、捕虜たちは脱走計画への利用を考える。
ハッチ(シルベスター・スタローン)は、独自で脱走するが、
パリの地下組織との連絡に使われ、わざわざ捕まって戻ってくる羽目に。
独房に入れられるが、キーパーに起用する事で連絡に成功。
試合は独軍が優勢。ハーフタイムに脱走となるが、選手は試合続行を希望。
ルイス(ペレ)らの反撃でついに同点に。
興奮した観客がなだれ込み、どさくさに選手たちを脱走させる。

 と言うわけで、大脱走の別バージョンという感じだが、
戦時中にパリで、全捕虜対独軍の試合があったなどと言う設定がいかにも強引。
試合の展開はそれほど面白くなく、結局同点止まり。音楽はビル・コンティ。

VHS
 

上流社会(56)

 富豪ロート家の娘トレイシー(グレース・ケリー)が再婚する事に。
相手は資産家ジョージ。ゴシップ誌のマイク(フランク・シナトラ)らが取材に来る。
離婚した夫デクスター(ビング・クロスビー)は、隣に住み、まだあきらめられない。
父の浮気で傷ついたトレイシーは、完璧な相手を求めていたのだ。
前夜祭で、酔ったトレイシーは、デクスターやマイクとベタベタ。
翌日には覚えていない。ジョージは激怒するが、許すと言う。
だが、いやいや結婚してほしくないと婚約を解消。
式が始まったため、あわててデクスターと結婚する事に。

 と言うわけで、グレース・ケリーが最後に出た映画。
上流階級の話かと言うと、そうとも言い切れず、
トレイシーがおかしな性格で、見ているこちらも困惑する。
ルイ・アームストロングが、当人役で、デクスターの友人として狂言回し的に出演。

TV放送 93/06/27  BS05  06:00-08:00
 

ジョーイ(77)

 1971年。白血病の少年ジョーイ(ジェフリー・ライナス)の心の支えは、
大学のフットボールプレイヤーである兄ジョン(マーク・シンガー)だ。
水ぼうそうにかかり、回復するが意識が戻らない。だが、家族は献身的な看病を。
やがてジョーイは意識を取り戻す。
1972年。ジョンは正選手になり大活躍。チームは好調だ。
ジョーイは野球を始め、敢闘賞を獲得。
1973年。ジョーイは誕生日のプレゼントに、1試合タッチダウン4つを要求。
ジョンはそれにこたえて大活躍。大学最優秀選手に与えられるハイズマン賞を獲得。
一家は受賞式へ。ジョンはスピーチで、仲間や家族への感謝を述べる。
最後に、白血病の弟ジョンに言及。
弟の戦いは一生だと述べ、弟こそトロフィーをもらうにふさわしいと言う。
1976年。ジョーイは息をひきとる。

 というわけで、数少ない見せる不治の病もの。実話だと言う衝撃も強い。
演説で感動させると言うのも、なかなかできない。
展開的に、もう少し盛り上げれたのではと言う気もするが、
実話に基づいて映画化したという点が強い。
ジョーイの兄にスティーブ・ガッテンバーク。

TV放送 92/01/11  01CH  15:30-17:10
 

ショーガール(95)

監督 ポール・バーホーベン

 ラスベガスへ来たダンサー志望のノエミは、衣装担当のモリーのコネで、
トップダンサークリスタルや興業会社のザック(カイル・マクラクラン)と知り合う。
ノエミ自身はアル(ロバート・ダビー)の店で売春まがいの踊りをしていたが
オーディションに合格。だが彼女を小バカにしたクリスタルの差し金だった。
ノエミはザックを誘惑し、クリスタルの代役の座を得る。
しかし、クリスタルの妨害を受けたため、ノエミは彼女を階段から突き落とす。
骨折したクリスタルに代わり、ノエミが主役に。評判となりパーティの主役に。
だが、モリーがファンのアンドリューにレイプされたため、
ノエミは彼に暴行して復讐し、町を去る。

 と言うわけで、主役になるためには何でもするダンサーたちの話で
Hなシーンの派手さだけが目立ち、この年の最低映画に選ばれ、
バーホーベン自身がそれを認めた作品。そんな作品だから、それなりのもの。

TV放送 96/11/04  BS05  00:35-03:00
 

ジョージ・ウォレス アラバマの反逆者(97)(TV作品)

監督 ジョン・フランケンハイマー

 55年。ウォレス(ゲーリー・シニーズ)が選挙参謀を務めた
ジム(ジョー・ドン・ベイカー)がアラバマ州知事に当選。
その後任として58年知事選へ出馬。進歩派と言われる彼は、KKKに反発し
民衆の支持が得られず落選。そこで63年の知事選では人種分離を主張して当選。
キング牧師による黒人の蜂起を鎮圧。
黒人学生の入学を阻止し、司法長官ロバート・ケネディと対立する。
67年。大統領を狙うウォレスは再選ができず、妻ラリーンを後任の知事にする。
だが彼女は子宮ガンで死亡。70年ジムの姪コーネリアと再婚。
72年。演説中に撃たれ半身不随に。
知事に復帰するが、代役になった気のコーネリアを追い出す。
誤りに気づいたウォレスは黒人の教会で謝罪。最後の知事選では黒人の得票を得る。
寝たきりになったウォレスは98年に死亡した。

 と言うわけで、実在したらしい大統領候補にもなったウォレス氏の数奇な物語。
大統領になるために黒人差別の道を選び、それが国内での孤立へつながるという話。
孤立するまでは面白いのだが、撃たれて弱気になってからはちょっと退屈。

TV放送 98/10/03  BS05  20:00-23:30
 



ショーシャンクの空に(94)

 銀行の副頭取アンディ(ティム・ロビンス)は、妻らを殺した濡れ衣で終身刑に。
彼は囚人仲間に暴行を受けるが、看守に税金対策を教えた事から待遇が変わる。
やがて看守たちの金の相談を受け、図書係として議会へ図書費を要求。
50年目に出所したブルックスは、外の世界に適合できず自殺する。
所長は業者よりの収賄を隠すのにアンディを利用。架空の口座を作りごまかす。
入所したトミーが妻殺しの真犯人と、前の刑務所で一緒だったと語り、
アンディは再審を要求するが、所長は収賄発覚を恐れ、トミーを射殺する。
数日後、アンディは19年間掘り続けた穴から脱走。彼はそれで正気を保ったのだ。
架空口座より金を引き出し、新聞社へ収賄の証拠を送り、所長は自殺する。
調達屋レッド(モーガン・フリーマン)は40年目に出所。
アンディとの約束の地メキシコへ向かい、生き続ける事を決意する。

 と言うわけで、スティーブン・キング原作のこの話は、
当初ただの刑務所ものかと思わせたが、アンディが銀行員だった事から
意外な展開を見せてなかなか面白い。脱走自体はありがちだが。
囚人仲間にウイリアム・サドラー。別に悪い奴ではない。

VHS
 



ジョーズ(75)

監督 スティーブン・スピルバーグ

 アミティ島のブロディ署長(ロイ・シャイダー)は少女クリシーの死体を発見。
サメの仕業と判断するが、観光客の減少を心配する市長(マーレー・ハミルトン)の
批判を受け、遊泳禁止は回避するが、少年が襲われ、母親がサメに賞金を賭ける。
賞金稼ぎが鮫を捕らえるが、海洋研究所のフーバー(リチャード・ドレイファス)は
別のサメの仕業と断言。だが市長は取り合わず、海開きを強行する。
再びサメが海水浴場を襲撃。ブロディの息子マイケルも狙われる。
ブロディは市長を説得し、漁師クイント(ロバート・ショー)とフーバーを連れ
サメ退治に出かける。目撃したサメは7メートルの巨大さだ。
クイントは3つのタルを撃ち込むが、物ともせず船を引っぱりエンジンが故障。
フーバーがオリで水中から毒を撃ち込む作戦に出るが、襲われオリが破壊される。
さらに沈みかけた船に乗り上げたサメは、クイントを食い殺す。
残されたブロディはサメの口にボンベを投げ込み、ライフルで爆破して倒す。
死んだと思っていたフーバーと泳いで帰還する。

 と言うわけで、動物パニック物の先駆けとなり
スピルバーグの名前を一躍有名にした作品。
TV出身のため、短時間に見せ場を連続させるテクニックは絶妙で
後のスピルバーグに、初心に戻ってほしいと思うほど。
前半と後半は映画の種類が違う感じで、ホラーが冒険映画に変わる感じだが
個人的には後半の方が好き。
ジョン・ウイリアムスの音楽も、ズンズン言ってる最初の内は変わり映えしないが
後半の激しい音楽は、さすがトップ級の作曲家と言う感じでうならせる。
ブロディの妻エレン役にロレイン・ゲイリー。

TV放送 2000/03/20 25CH 1330-1530
 

ジョーズ2(78)

 監督:ヤノット・シュワルツ

 アメティという小さな島が人食いザメに襲われて3年。
警察署長ブロディ(ロイ・シャイダー)の妻(ロレイン・ゲイリー)は
市のイメージアップを狙う企画の中心人物となった。
その頃、ヨットに乗った連中が行方不明になる。
そして、水上スキーをした2人組の女性がサメに襲われる。
ガソリンタンクをぶつけようとして、逆に自分がガソリンを浴びてしまい、
発煙筒でボートは炎上する。
続いて、ブロディの息子が海岸でシャチの死骸を発見。
(吹き替えはクジラと言っているが、あれはシャチに違いない)
死骸についた歯形は巨大なサメのものに違いない。
数々の事件もサメに関係あるはずだ。
ブロディはかつての事件を思い出し、市長(マレー・ハミルトン)に
調査開始を提案するが、市長は証拠もないのに騒ぎ立てるのをいやがる。
だが、ブロディは魚の群れをサメと見誤って、海岸で発砲。
行方不明の連中のヨットの近くで見つかった水中カメラに
サメが映っているのを確認するが、市議会の連中にはわからず、
ブロディは署長を解任されてしまう。
しかし、ブロディの2人の息子が、仲間で海へ出てしまう。
ダイバーが海中でサメに襲われるという事件もあり、
ブロディは警察のボートを借用して、息子たちを追う。
仲間から離れた息子の友人たちがサメに襲われた事がわかり、
ブロディは単身サメに向かう。
続いて息子たちのボートを次々とサメが襲撃。長男は負傷して気絶。
彼らを救助しようとした沿岸警備隊のヘリが襲撃され、操縦士は死亡。
さらに、ブロディの次男が海へ落ちたため、
長男の恋人だと思った女が、助けようとしてサメに食われる。
長男を病院へ連れて行こうとしたボートをブロディが発見。
次男が別にいると聞き、救出に向かう。
しかし、ブロディのボートをサメが体当たりし、海底ケーブル基地のある小島へ座礁。
ウインチで若者たちのボートを引き寄せようとするが、
海底ケーブルを引き上げてしまい失敗。
そこへサメが現れ、ブロディはサメが低音を好む事を思い出し、
海底ケーブルをたたいておびきよせ、サメにケーブルをかませて感電死させる。

 というわけで、大ヒット作の続編であるこの話は、
必然的に不幸な星のもとにあったわけだが、俳優なども前作と同じで
割とマジメに作っていると言える。
でも、前作のいいところは、前半はいつ出てくるかわからない恐怖映画で、
後半はブロディたちがサメと対決する冒険映画になっている点だったが、
本作は最後まで恐怖映画にとどまったので、前作のあのノリがなかった。
長男の恋人だと思う女が一口で飲まれてしまったのは、やな印象を与えるが、
でも、一口で飲めるかねえ。
毛色を変えようとして、若者たちのボートを襲うというシーンにしたわけだが
襲われるのがブロディ以外になってしまって、いまいち。若者たちも不自然。
小島が近くにあったり、仲間が大勢いたり、割と条件はよかったはず。
でも、海底ケーブルをサメがかんで、ブロディが水中にいたら、
ブロディも感電するのでは?

TV放送 91/05/25  08CH  21:32-23:24
 

ジョーズ3(83)

 ブーシャル会長(ルイス・ゴセットJr)によるシーワールドは開園準備中。
技師マイク(デニス・クエイド)や、恋人の生物学者キャサリンも準備に忙しい。
係員のオーバーマンが行方不明になり、マイクらは潜水艇で調査。
サメに襲われるが、生け捕りにし、世界初のホワイトシャークの飼育に挑戦する。
開園になり、会長はサメを公開。だが、弱って死んでしまう。
オーバーマンの死体が発見され、サメにやられたものと断定。
どうやら、体長10メートルの母ザメがパーク内のどこかにいるのだ。
サメがラウンジ前に出現。砂浜にいる客を次々襲撃し、
弟ショーンの恋人ケリー(リー・トンプソン)が負傷。
続いて海底トンネルに激突。浸水でトンネルが閉鎖され、客が閉じこめられる。
記録映画監督フィリップは、濾過パイプに誘い込む。その間にマイクは救出作業を。
だが、フィリップは食われてしまう。
会長は窒息させようとポンプを停止させ、サメは暴れてマイクらを襲う。
マイクらはハッチへ逃げ込む。トンネルに空気が入り、客たちは避難。
コントロールルームにサメが突進。大量の浸水。
口の中のフィリップのつかんだ手榴弾を、マイクがピンをはずし爆発させる。

 というわけで、3Dになって出た第3弾だが、普通の画面でみると粒子が汚い。
シーワールドを作って、あちこちにパニックの起きやすい環境を作ったにも関わらず、
テンポは遅いし、それほど被害もでない。3Dを意識した構図は興ざめ。
会長やフィリップが、悪役になりきっていないあたりもいけない。
一応、主人公は前作までのロイ・シャイダー署長の息子と言う事になっている。

TV放送 92/04/12  08CH  01:40-03:25
 

ジョーズ’87 復讐編(87)

 監督 ジョゼフ・サージェント

 アミティ警察のショーンは、流木を片づけようとし、サメに襲われて死ぬ。
かつてサメと戦った父親もサメが原因で死んでおり、
母親エレイン(ロレイン・ゲイリー)は、サメが一家に復讐しているのだと言い出す。
海洋調査する長男マイケルのいるバハマへ。
だが、いないはずのサメが、マイケルの船を襲撃。
再び現れたサメに発信器を取り付け、水中艇で調査。艇が襲われ、辛くも逃げる。
マイケルの娘シーアがボートで遊ぶが、サメが出現。後ろに乗った女性が襲われる。
サメとの対決を決意したエレインは、船で沖へ出る。
マイケルはホーギー(マイケル・ケイン)の小型機で追跡。
エレインの船をサメが襲うが、ホーギーの機が急行し、とりあえず撃退。
マイケルの仲間ジェイクは、装置をサメに食らわせるが、深追いしてやられる。
装置で電気ショックを与え、エレインは船をサメに向け、マストで突き刺す。
船は粉々になり、サメは死に、死んだはずのジェイクが生きていた。

 というわけで、ジョーズシリーズも、3作目が番外的だったのに対して
4作目では再び、ロレイン・ゲイリーと言うオリジナルキャストを登場させた。
そして、サメが復讐しようとしているなどという非常識な設定も買えるのだが、
ロレイン・ゲイリーと言うのがばーさんになっていて、主役にはちと弱い。
サメの出現にサスペンスはない。サメが簡単に粉々になるが、
食らわせた装置に何かあったのだろうか。見ていた限りでは不明だ。
遠くの方で、電気ショックでサメが苦しむ構図はよかったのだが、
まだまだ使えるキャラだが、脚本がダメだと話にならない。

TV放送 91/12/29  10CH  21:02-22:54
 

ジョーズ98 激流篇(98)

 海洋学者ミラーは、ジョシュジョーが川で変死した事件を調査。
ダムの点検係も行方不明になり、川にサメが出たと言う目撃報告から
サメの襲撃と推測。淡水と言えども、川を上る可能性はあるのだ。
保安官は取り合わないが、観光客が襲われ、ついに川が封鎖に。
しかしミラーの息子デビッドらが川下りをし、仲間が襲われる。
ミラーらは無線の音でおびき寄せ、ガソリンタンクごと爆破する。

 と言うわけで、ジョーズとは無縁のバッタもの。
どうもこの話によれば川にサメが現れる可能性もあるようだが
後は地味に展開するばかりで、怪物出現と言う怖さはみじんもない。

TV放送 2000/09/03 25CH 1400-1600
 

ジョーズ 恐怖の12日間(2004年米)

アレックス ビーチの監視員
スタン アレックスの友人
キャップ 漁師(ジョン・ライス・デイビス)
シュライサー 猛獣の調教師

 16年。ホテルのビーチでチャールズが死亡。
サメの仕業と噂になるが、ビーチは閉鎖されず。
監視員アレックスは市長に訴えるが、観光は市の要と聞き入れられない。
やがて監視員仲間のダニーが殺され、サメ退治に漁師キャップが雇われる。
現れたサメは川を上り、少年を襲撃。助けようとしてアレックスの友人スタンが死亡。
12日間で4名が命を落とす中、キャップがサメを釣り上げたと称する。
だがそれはニセ物で、今さら告白できないと言う。
調教師シュライサーが現れ、アレックスやキャップと共に退治に乗り出す。
船が襲われるがついに捕らえ、解剖の結果行方不明の遺体を見つける。

 と言うわけで、映画ジョーズのモデルとなった実話のドラマ化とか。
時代はやや古くて、水着もクラシカルな感じ。
物語の展開はジョーズをなぞったような感じで、
元ネタなのにスケールの小さいリメイクと言う雰囲気。
サメが川を上るあたりが目新しい点だが、さほど成功していない。

TV放送 2006/07/17 WOWOW 1820-2000
 

ショート・サーキット(86)

監督 ジョン・バダム

 ノバ研究所は、無人軍事ロボットを開発。だがbTは落雷で不調になり行方不明に。
危険だと警備員スクルーダー(G・W・ベイリー)らは、軍を率いて追跡。
bTは意志を持ち、ステファニー(アリー・シーディ)の家へ。
本などを読みまくり知識を得る。最初は宇宙人と誤解するが、やがてロボットと知る。
bTはいったん捕まるが、死を恐れるようになり、自分で修理して脱出。
再びステファニーの所へ。発明者クロズビー博士(スティーブ・ガッテンバーグ)は
最初信じなかったが、bTを目の前にして、彼が生きている事を認める。
軍のミサイル攻撃で爆破されるが、実はそれはスペアで作った替え玉。
クロスビーとステファニーそしてジョニー5と改名したbTは、牧場で生活する事に。

 と言うわけで、SFではありがちな意志を持つロボットの話。
発想自体はありがちだが、物語はなかなか面白い。
クロズビーの相棒ベンが、続編の主人公に。

VHS
 

ショート・サーキット2 がんばれ!ジョニー5(1988年米)

ベン ノヴァ社の元研究員
サンディ おもちゃ会社の企画担当(シンシア・ギブ)
フレッド・リター 露店商
オスカー 銀行に勤務
金庫破りの2人組

 ノヴァ社をクビになった研究員ベンは、ナンバー5のおもちゃを露店で売る事に。
おもちゃ会社のサンディは、これを気に入り、30日で1000個必要と言う。
露天商フレッドはこの話に便乗。廃工場に失業者を集め、組み立てをする事に。
だが、隣の銀行を狙う金庫破りが妨害。従業員が逃げてしまう。
困っていたベンの所に、ステファニーからジョニー5が届く。
ジョニーは凄いペースで組み立てを手伝う。
一方、情報のあふれる都会に関心を持って飛び出し、騒動も起こす。
銀行に勤めるオスカーは、ジョニーの能力を評価。
それを知ったフレッドが売り飛ばそうとするが、ジョニーは逃げ出す。
人間の仲間入りしたいと言うジョニーは、ベンとサンディのデートに協力。
おもちゃも無事納品される。
実は金庫破りの仲間だったオスカーは、
ジョニーをそそのかし、トンネルを掘らせ、宝石を盗み出す。
だまされたと気付いたジョニーは怒るが、オスカーに叩かれ機能停止に。
ベンらは一味に冷蔵庫に閉じ込められ、信号を送ってサンディに助けを求める。
サンディが救出するが、金庫破りとして逮捕され、フレッドだけからくも逃れる。
フレッドは、バッテリーで何とか動くジョニーを修理。
仕返しのため、オスカー一味を追跡する。
疑いが晴れたベンもジョニーを追うが、
ジョニーはバッテリーが漏れており、長く持ちそうもない。
ジョニーの活躍で一味を逮捕するが、彼は機能停止。
かけつけたベンが電気ショックを与え、何とか回復させる。
ベンはインプット社を立ち上げ、市民権を得る。
さらにジョニーは米初のロボット市民になるのだった。

 と言うわけで、ジョン・バダム監督の感情を持ったロボットの話の続編。
ロボットナンバー5改めジョニー5は、前作で脇役だったベンを助けるため都会へ。
前作のガッテンバーグやアリー・シーディは出ておらず
(シーディは声のみチラリと出演)、
代わりにシンシア・ギブが登場するが、添え物的で、キャストの弱体化を感じる。
物語的には、ジョニー5が都会に来てカルチャーギャップで
珍道中を繰り広げると言うもの。発想的には、ターザンニューヨークへ行く的な感じ。
ベンの仲間フレッドは、ジョニー5を便利な道具くらいに考えるが、
銀行に勤めるオスカーはその能力を高く評価。
オスカーは宝石泥棒に利用したあげく、ジョニー5を破壊してしまう。
弱って話が出来なくなったジョニー5が、
フレッドにチョークで「君が直して」と頼むシーン。ここがツボだった。
全体的には、無難なストーリーなんだけどね。

TV放送 2012/06/02 WOWOW 1900-2100
 

ジョー、満月の島へ行く(1990年米)

 工場での宣伝部で働くジョー(トム・ハンクス)は
医師(ロバート・スタック)に余命6ヶ月と宣告される。
会社を辞める事を決意。同僚のディーディー(メグ・ライアン)は惹かれるが
真相を知って去る。富豪のサミュエル(ロイド・ブリッジス)は彼に接近。
元消防士として英雄とされていたジョーを雇いたいと言う。
鉱物豊富な南太平洋の島で、誰かが火山に飛び込む儀式があり
ジョーが飛び込んでくれれば、それまで好きに金を使ってくれていいと言う。
高級服を揃えて、サミュエルの娘アンジェリカ(メグ・ライアン)と飛行機で移動。
さらに妹のパトリシア(メグ・ライアン)と船で移動するが、嵐で沈没。
大きなカバンで漂流し、島に流れ着く。2人は愛し合うようになり結婚。
その後、2人で火山に飛び込む事にするが、噴火で飛ばされて、海をカバンで漂流。
医師がサミュエルの主治医で、病の話がウソと知る。

 と言うわけで、トム・ハンクスがまだやせてた頃で
最近は、ちょっと鼻につくイヤな性格の役が増えた気がするが、この頃はよし。
メグ・ライアンとの初の共演作で、どの役か考えさせられたが3役とはビックリ。
ディーディーは何となく面影あり。パトリシアははっきりわかるが
アンジェリカはエンディングまで気づかず。
物語の方は、冒頭の展開は面白いのだが、実際に火山に飛び込んだり
それがだまされていたとかは、ちょっとイヤな感じだ。

TV放送 2001/04/26 BS05 1005-1150
 

ドルフ・ラングレン 処刑鮫(2015年米)

クリント 元囚人(ドルフ・ラングレン)
メレディス 女性保安官
カーリー クリントの娘。メレディスの養女
ルイス メレディスの上司
ピーター 海洋学者
ドン クリントのボス
ギャレス サメ退治屋

起:クリントが出所し、保安官は警戒する。
承:娘は実父クリントに会いに行き、保安官は心配する。
転:サメが現れて大騒ぎに。
結:難を逃れて保安官はクリントを見直す。

 動物の違法取引をしていたクリントは逮捕され、
娘カーリーは保安官メレディスの養女とされる。
5年後にクリントは出所するが、メレディスはカーリーに会わせる事に否定的だ。
 そんな中、湖で人が襲われる事件が発生。
クマが捕獲されて解決かに思えたが、サメの仕業だとわかる。
オオメジロザメは淡水でも生きられ、密売業者が逃がしたものが繁殖した様だ。
実はかつてクリントが扱っていたのだが、
依頼主であるドンはサメを捕獲する様に命ずる。
 サメ退治の専門家と称するギャレスがやられてしまう。
サメは3匹いて、賞金がかけられる事に。
 カーリーが姿を消し、メレディスは誘拐だとクリントを手配。
実はカーリーは自分の意思で父クリントに会っていたと知る。
追ってきたメレディスはサメに襲われるが、クリントが撃退。
メレディスはおとがめなしとなり、ドンが逮捕されるのだった。

 と言う訳で、ドルフ・ラングレン主演のサメもの。
ドルフは元囚人で、女性保安官が引き取った娘と再会しようとする。
一方、付近の湖では惨殺死体が見つかり、サメの仕業とわかると言う展開。
言わば、2つの話をひっつけた様な話で、
うまくブレンドされてない加減が、中途半端な印象を遺す。
主人公も、ドルフと女性保安官のどっちか定まらず、ふらふらしてる感じ。

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クラス・オブ・1999(90)

 高校の暴力事件が増加し、無法地帯に。ケネディ校校長(マルカム・マクダウェル)
はメガテク社のフォレスト博士による、教員ロボットを導入する。
元々軍事用だった教師ロボットは、不良グループを対立させて
次々と不良たちを始末し始めた。校長もやりすぎと反対するが殺される。
ロボットの暴走で、メガテク社の研究員まで殺される。
不良生徒コディは、敵対グループと手を組み3体のロボット対決。
暴走したロボットはフォレストさえ殺すが、爆破したりフォークリフトで倒す。

 と言うわけで、暴力事件に教師が制裁を加える「処刑教室」の続編だが
どちらかと言うと、前作が暴力に肯定的だったのに対し、
今回はやりすぎロボット教師の登場で、不良生徒が主役とあって、バカバカしすぎる。

TV放送 98/03/25  04CH  02:30-04:28
 

処刑教室 地獄のターミネーター クラス・オブ・1999U(93)(未公開)

 女教師ジェンナは、サンダースの暴力事件を騒ぎ立て、他の教師に煙たがられる。
補充教員ポーレンは、不良生徒を叩きのめし虐殺。
実はポーレンは軍用アンドロイドの生き残りだったのだ。
サンダース一味は、戦争ゲームに紛れてジェンナを殺そうとするが、
ポーレンはこの機に、理由もなく虐殺を繰り広げる。
ポーレンを追跡するアッシュは、彼が実はフォレスト博士の息子で
防弾チョッキを着ているだけと指摘。ポーレンは爆弾で倒される。

 と言うわけで、処刑教室のシリーズ第3弾だが、もはや見る影もない変わり様。
不良生徒のみを狙ったわけでもなく、何が目的で殺しまくったのかは不明。
しかもアンドロイドの話は、他の出演者は知らないわけで、だまされたのは観客のみ。

TV放送 98/06/11  25CH  21:02-22:54
 

処刑脱獄(93)

 密猟者を殺害したベン(ルトガー・ハウアー)は保安官に逮捕されるが、
ベンは保安官を殺害。環境調査官エリックが彼を護送する事に。
だが、ベンの弟ボブらはベン奪回を企む。
ベンはセスナ機を墜落させ、エリックとベンは雪山に不時着。
山の男ベンには有利な地だが、逃がすわけにはいかない。
石油会社のレオンは、石油漏れ事件の発覚を恐れ、彼らを見殺しにしようとする。
妨害を切り抜けたエリックは、ベンの家はここだと彼を見逃す。

 と言うわけで、ルトガー・ハウワーの山の男が強敵となると言う話はありがちで
それはそれで楽しめるのだが、最後に主人公が共感してしまうのが困りもの。

TV放送 96/11/28  12CH  21:02-22:54
 

処刑特急 テロリストの罠(93)(1993年ドイツ)

 記者のマーチン(ヒュー・グラント)はオリエント急行に乗る。
有名ダンサーを取材するが、乗客の女優ベラ(タニ・ウェルチ)と親しくなる。
乗り込んできた一団は、食堂車で暴れ、マーチンは追いかけ回される。
マーチンはベラの家へ行くが、一味はここにも現れて暴れる。
訪問したインフェルノ出版はつぶれており、建物は荒れている。
一味に追われてバイクで逃げるが転倒して入院。記憶喪失に。
1年後。マーチンは記憶が戻らないが、ベラはマーチンが隠したフロッピーを発見。
そこにあったネオナチの集会へ。娘ピアが壁から転落するが、
ここへ来ていたマーチンに助けられる。

 と言うわけで、ラブコメ風の作品にしか出ないヒュー・グラントが
SFとかアクションに出たらどうなるか気になっていたが、
作品リストには、いかにもアクションぽい題名があり、
たまたまビデオ屋で見つけたので借りる。
題名から、セガールの暴走特急のような作品を想像し、
ネオナチ、マルコム・マクドウェルと揃ったら、
そこそこの作品なのかと期待したが、これが違う。
何やら、冒頭からテロリストの陰謀系音楽が流れるが、
現れるのは、5人組くらいで、計画的な犯行をする一味と言うよりは、
ただ無軌道に暴れる若者で、頭は悪そう。
しかも、なぜか再三にわたり、回想シーンだか、幻想シーンだかが挿入され
普通のアクション映画とは違う感じ。
ヒューはネオナチの取材をする記者で、
一味の一人と同室になるなんて展開は、事件を予想させるが、
一味に絡まれても、あくまでもヒュー流でラブシーンとかあり、
一味が何を企んでいるのか分からないまま、目的地に着いてしまう。
どうもおかしい。これはアクション映画ではない。
そして、連中もテロリストではない。
だまされた。これは映画会社が適当につけた題だ。
仕方がないので見続けるが、
列車とはもう関係のないところで物語は進む。
なぜかヒューは記憶喪失になり、なぜかそれから1年も立ってしまい、
再び怪しい連中と出会って記憶を戻すというような話で、
どうも、悪魔とか天使とかを、幻想的に描いただけのかなりの珍品。
マルコム・マクドウェルは謎の男の役。

VHS
 

処刑人(1999年)

 FBI捜査官ポール(ウイレム・デフォー)は、ロシアンマフィアの殺人を捜査。
天才的な感で、内部抗争に見せた殺人と推理。肉屋のマクマナス兄弟が浮かぶ。
兄弟は自首し、酒場でケンカになり、復讐に現れ正当防衛で倒したと説明。
兄弟は起訴はされず、むしろ英雄視されるようになる。
続いて、ロシアンマフィアのボスら9人が射殺される。
ポールは抗争だと推理するが、実は兄弟と運び屋ロッコが手を組み
悪党を始末するために乗り込んだのだった。
兄弟は鮮やかな手口で悪党を始末するが、ロッコはむしろ自らの復讐心でまずい手口。
その異様な痕跡にポールも首をひねる。
組織のパパ・ジョーはロッコを始末するため、殺し屋ホークを用意する。
兄弟は隠れ家を襲撃するが、それは罠で殺し屋の待ち伏せを受ける。
ポールは兄弟の仕業と気づくが、兄弟はパパ・ジョーを襲うと予告。
3人は捕らわれて痛めつけられるが、ポールが女装して見張りを倒す。
ロッコは始末されるが、現れた殺し屋と兄弟は意気投合する。
3ヶ月後にパパ・ジョーの公判が行われるが、無罪になりそうな雰囲気。
だが、兄弟と殺し屋が現れて襲撃。人々の前で悪事は見逃さないと宣言する。
マスコミは聖人扱いするが、彼らについては賛否両論だった。

 と言うわけで、題名から派手なアクションを期待して見たが
撃ち合いのシーンの派手さは見せるものの
全体として、やはり宗教的な部分を感じさせられ、いまいちスカッとしない。
なぜ彼らがそうなったのか、そこらへんもわからない。
冒頭では割に普通の人っぽかったのだが、あそこまでになるには
それなりの理由があるはずだが。
途中から仲間になった、殺し屋の素性もよくわからない。
ウイレム・デフォーは、最初は切れるFBIと言う感じだったが
途中からだんだんおかしくなり、最後には妙に似合う女装までする始末。
あの顔でと言いたくなるが、なかなか気がつかない連中もマヌケ。
あれは、一味に感化されて同じ道に走ったと言う事か。

TV放送 2002/04/26 BS05 2105-2300
 

処刑ライダー(86)

 ジェイク(チャーリー・シーン)は、ケリー(シェリリン・フェン)と知り合う。
ケリーは恋人が殺され、パッカード(ニック・カサベテス)につきまとわれる。
彼は、レースで勝った相手の車を奪っている。
パッカードの前に謎の車が現れ、レースに。だが、一味の車は、激突で爆発。
相手の車は消え、遺体はきれいな状態だ。謎の男は、今度はパッカードの工場を襲撃。
再び、レースをする事になり、またも一味の男が死ぬ。
ジェイクはケリーと接近。嫉妬したパッカードが追跡するが見失う。
ルーミス警部補(ランディ・クエード)は、一連の事件を不審に感じる。
工場が爆破され、生き残った男は、
パッカードが殺したケリーの恋人ジェイミーの悪霊だと恐れる。
パッカードは、ケリーを連れて町を出ようとし、ジェイミーを襲った事を白状。
謎の車が現れレースに。パッカードもやられる。
ケリーの前に男は現れ、ジェイクだとわかる。そして、ジェイミーだと。
彼らはやり直そうと、町を去る。

 というわけで、主演のチャーリー・シーンがあまり出ない変な映画。
幽霊が来たにしても、どうも納得いきがたい展開だ。
撮影車の影も気になる。
シェリリン・フェンは、「ツインピークス」のオードリー。裸あり。

TV放送 92/11/01  10CH  21:02-22:54
 

ジョニー・イングリッシュ(2003年イギリス)

 イギリス情報部のダメスパイイングリッシュ(ローワン・アトキンソン)は
エージェント1号に誤った情報を渡し、そのおかげか1号は急死。
葬儀に集まった優秀なスパイたちも、爆破で全滅してしまう。
1号が追っていた宝玉強奪計画を追う者がいなくなり、
仕方なくイングリッシュが任務に。
ロンドン塔で警備するが、賊が現れまんまと宝玉が盗まれてしまう。
地下通路を発見。霊柩車で逃げる一味を追うがまたも逃がす。
一味に元凶悪犯クラインがおり、彼がパスカル(ジョン・マルコビッチ)の部下なので
イングリッシュは彼に目をつけるが、上司はそれはあり得ないと否定。
パスカルのビルへ潜入し、同じく彼を追っていたと言うポーラと秘密を探る。
刑務所を運営するパスカルは、元囚人を部下にして、何かを計画。
英国王の継承権を主張し、王の権利で国土の好きな場所を私有化する気だ。
一味は女王の犬を人質に彼女を退位させ、継承権のあるパスカルが王位に。
イングリッシュらはフランスにある彼の城へ潜入。
彼は英国自体を巨大な刑務所にする計画だったのだ。
戴冠式に乗り込んだイングリッシュは、パスカルの悪事を暴露しようと奮戦。
失敗続きで苦戦するが、誤って玉座に座ってしまい彼が戴冠を。
王となった彼は、パスカルを逮捕させ、女王を復位させる。

 と言うわけで、ミスター・ビーンことローワン・アトキンソン主演のスパイ物で
さすがは007の国という感じだが、基本的発想はピンクパンサーと同じ。
あきれるほどバカと言うわけでもないのが、微妙なところ。
それにしても、潜入するビルを間違えたり、
霊柩車に乗った一味を追って本物の葬式に乱入したり、
かなり早い段階でネタが見えているギャグが多く、
ちょっとまだるこしい感じ。

TV放送 2005/03/12 BS05 2000-2130
 

ジョニー・イングリッシュ 気休めの報酬(2011年英)

ジョニー・イングリッシュ MI7のエージェント(ローワン・アトキンソン)
パメラ・ソーントン MI7の上司(ジリアン・アンダーソン)
ケイト・サマー 行動心理学者(ロザムンド・バイク)
タッカー ジョニーの相棒
サイモン ジョニーの同僚。優秀なスパイ
パッチ 兵器係
フィッシャー 殺し屋
カルレンコ 二重スパイ

 5年前。MI7のジョニーはモザンビークで失態を犯し解雇に。
チベットで修行するが、中国首相暗殺の計画が判明し、急遽呼び戻される。
上司パメラは、新人タッカーと組む事を指示。
香港でジョニーは殺し屋フィッシャーに会う。
彼によると、ボルテックスと言う殺人集団が暗殺を計画。
暗殺には3つの鍵が必要と言うが、
掃除婦に扮した殺し屋に襲撃され、フィッシャーが持つ1つ目の鍵が奪われる。
実は、ジョニーはボルテックスとは因縁があった。
モザンビークでジョニーは大統領警護に当たったが、
美女に誘惑されている間に、ボルテックスに暗殺を許したのだ。
二重スパイカルレンコも一味と知り、彼とゴルフで対戦。
一味の狙撃でカルレンコはやられるが、2つ目の鍵を入手。
3人目はMI7内部にいると知る。
警戒のため、英中首脳の会談はスイスの要塞で行われる事に。
ジョニーは兵器係パッチが裏切者と考え、同僚サイモンに鍵を渡す。
だが実はサイモンこそ裏切者で、彼の罠でジョニーが犯人と疑われる。
心理学者ケイトの協力で、暗殺犯は洗脳薬で操られていたと判明。
サイモンはパメラに薬を飲ませ、首相を暗殺させようとするが、
要塞に乗り込んだジョニーが誤って飲んでしまう。
ジョニーは首相を狙うが、必死に抵抗して、何とか回復。
ケーブルカーで逃走するサイモンを、傘型のミサイルで倒す。
ジョニーは中国政府に感謝され、ナイトに復帰する事に。
だが女王陛下に扮した殺し屋が現れ、本物の女王を叩きのめしてしまう。

 と言うわけで、ミスタービーンことローワン・アトキンソンが、
ドジなスパイを演じたシリーズの続編。
思えば、この手の話はけっこうあって、
思いつくところでも、レスリー・ニールセンのスパイハード、
それゆけスマートの映画版ゲットスマート。
いずれにも共通するのが、主人公のマヌケっぷり。
まあ、スパイものは好きだから見ちゃうけど、
実際にありそうな話で笑わせるのが、良質なコメディだとして、
ありそうもない設定の話を笑わせるのは、ちょっとレベルの低いコメディ。
本作のようなマヌケなスパイが出る話は、紛れもなく後者だ。
そんな作品なので、真面目に語るのもはばかられるが、
下品なネタがないから、割に気楽に見られるかな。

TV放送 2012/11/24 WOWOW 1900-2045
 

ジョニーは戦場へ行った(71)

 米国と独国の戦争で、ジョーは重傷を受ける。
隔離された彼は、手足も鼻も舌も目や耳もなく、何が夢で現実かわからない。
やがて日光に気づき、時間の感覚だけはつかめるように。
そして頭を動かすモールス信号で、意思を伝える事に成功。
見せ物にしてくれ。できないなら殺せと頼むが、
軍部は彼を公表はせず、そのまま生かし続けるのであった。

 と言うわけで、すべての感覚を失った人間を白黒で描き
その記憶をカラーで描く事で、夢と現実の違いがわからない事を強調。
凄惨な負傷者を、大義名分なしには殺せない事で、戦争を批判していると思う。
記憶のシーンの、同僚でキリストと称する男に、ドナルド・サザーランド。

VHS
 

女優ミア・ファロー スキャンダラス・ライフ(94)(TV作品)

 シナトラらとの結婚離婚を経て、女優ミア・ファロー(パッツィ・ケンジット)は
映画監督ウディ・アレンに接近。彼の映画に出るが、アレンは結婚しようとはしない。
ミアが出産した頃からアレンは、ミアの養女スン・イーと関係するように。
やがて発覚するが、アレンは悪びれず、世間体を考えミアの機嫌をとる。
だがスン・イーとの仲が続いている事を知り、養女虐待をしたとして訴える。
アレンは資金力を盾に抵抗するが、子供の事を何も知らないと判明。
性的虐待は却下されるが、実子の養育権も認められなかった。

 と言うわけで、現役のミア・ファローとウディ・アレンの愛憎劇を
別の役者が演ずると言うキワモノ的作品。
時代が前後するのでわかりづらく、浮気発覚後は進展がなくイライラ。
裸のシーンは結構多い。

TV放送 97/05/08  BS05  09:20-12:00
 

ジョン・ウィック(2014年米)

ジョン・ウィック 元殺し屋(キアヌ・リーブス)
ヘレン ジョンの亡き妻
ヨセフ ジョンから車を盗む
ヴィゴ ヨセフの父。ロシアマフィア(ゴーストプロトコルの悪役)
マーカス 殺し屋(ウィレム・デフォー)
工場主 (ジョン・レザイクモ)
パーキンズ 女殺し屋

 妻の死を悲しむジョンは、彼女の遺した愛犬をかわいがる。
だが、ヨセフら強盗団に襲われ、犬が殺されてしまう。
 マフィアのボス、ヴィゴは、息子ヨセフがジョンに手を出したと知り動揺する。
ジョンは元殺し屋で、結婚を機に足を洗ったが、
どんな仕事も成し遂げると恐れられた男なのだ。
組織が危険だと感じたヴィゴは、マーカスら殺し屋たちにジョンの始末を指示する。
 ジョンは殺し屋が隠れ蓑にする馴染みのホテルに滞在。
ヨセフを襲撃し、手下を次々倒すが、ヨセフには逃げられてしまう。
 ジョンは女殺し屋パーキンスに襲われるが、旧友であるマーカスに助けられる。
ヴィゴの金庫を襲撃し、火をつけてしまう。
金庫の中には、有力者をゆするネタもあったと、
ヴィゴは捕らえたジョンを始末する様に指示。
だが、またもマーカスに助けられたジョンは、厳重警備の隠れ家を襲撃。
ヨセフを射殺する。
 ヴィゴは裏切り者としてマーカスを始末。
ジョンは再びヴィゴを襲撃。
手下を倒した末、ヴィゴを痛めつけて立ち去る。
負傷したジョンは、動物処理センターで自ら傷を治療し、
処分されそうな犬を連れ帰るのだった。

 と言う訳で、キアヌ・リーブス主演のアクション。
当たりはずれの落差が大きいキアヌだが、これはまあまあ当たりっぽい。
引退した殺し屋ジョン(キアヌ・リーブス)は亡き妻の遺した犬を殺され、
組織に復讐を開始すると言う訳。
久々に見た「大変な奴を敵にしてしまった」と言う展開だが、痛快さは寸止め感あり。
キアヌ対ウイレム・デフォーになるのかと思ったら、全くないのも拍子抜け。
キアヌは撃たれても耐えるが、敵が1発ずつで倒されるのはお約束。

TV放送 2016/09/20 WOWOW 0000-0141
 

ジョン・カーター(2012年米)

[地球の人々]
 ジョン・カーター大尉 騎兵隊員
 エドガー・ライス・バローズ 作家。ジョンの甥
 パウエル大佐 ジョンの上官

[バルスームの人々]
[ヘリウム族]
 デジャ・ソリス 王女。皇帝の娘
 カントスカン デジャに使える
[サーク族]
 ソラ 部族の娘
 タルス・タルカス 皇帝。ソラの父
 タル・ハジャス 皇帝と対立
[ゾダンカ族]
 サブサン ヘリウムを攻撃する男
[サーン族]
 マタイシャン サブサンに力を与えた男

 1881年NY。バローズは叔父ジョンが死んだと知り、彼の屋敷にかけつける。
彼は、遺産と共に遺された、ジョンの文書を読む。
 1868年。騎兵隊員だったジョンは、軍を抜け出し、宝探しをしていた。
洞窟で金を見つけるが、男に襲われ、
彼の持っていたメダルを持つと、バルスームと言う地へ飛ばされる。
見知らぬ地で、驚異的な跳躍力を持つジョンは、サーク族に捕われる。
 ヘリウム族は、圧倒的な武器を入手したサブサンの軍に敗色濃厚。
皇帝は、娘デジャをサブサンの妻とする事もやむなしと考える。
 捕らわれたジョンは、上空でデジャとサブサンが戦うのを目撃。
落下したデジャをジャンプして救ったため、サブサンは退散。
サーク族の皇帝タルスは、ジョンを戦士として評価。デジャは自ら捕虜となる。
デジャの話から、バルスームは火星で、地球はジャスームと呼ばれていると知る。
ジョンらは神殿へ行き、そこに描かれた聖なる門にたどり着けば地球に戻れると知る。
だが、神殿を汚したと責められ、タルスはジョンとデジャ、そして娘ソラを逃がす。
イス川を下った一行は、聖なる門に到着。
床の絵から、火星と地球は電信で結ばれていたとわかる。
一行は別の部族に襲われるが、ヘリウム族に助けられる。
そこには和平を求めたサブサンもいて、デジャとの結婚が決まってしまう。
デジャはジョンを呼び、サブサンと戦う事を求めるが、マタイシャンと言う男が妨害。
彼らは歴史を決める力を持ち、次の支配者をサブサンに決めたと言うのだ。
退散したジョンは、サーク族の所へ。
タルスは皇帝の座を追われ、タル・ハジャスが皇帝に納まっていた。
ジョンは大白猿と戦わされるが、これを倒し、皇帝に決闘を申し込む。
皇帝も倒し、ジョンが新たな皇帝に。
サーク族をジョンが先導し、サブサンを攻撃する事に。
ジョンらはサブサンとデジャの結婚式に乱入。激しい戦いの末、サブサンを倒す。
ジョンはメダルを捨てて、バルスームに留まる事を決意。デジャに求婚する。
だが、そこにマタイシャンが現れ、ジョンを地球に戻してしまう。
 ジョンはメダルを捨てたため、バルスームへ戻る事が出来ない。
世界中を回り、10年かけてついにメダルを見つけたが急死したのだ。
それを知ったバローズは、ジョンの墓にかけつける。
バローズは現れたマタイシャンに狙われるが、
生きていたジョンが毒矢で仮死状態にする。
ジョンはメダルを手に入れておらず、
バローズを利用してマタイシャンをおびき寄せたのだ。
メダルを手にしたジョンは、バローズに墓を守るよう頼み、
バルスームへ戻るための呪文を唱えるのだった。

 と言うわけで、ターザンなどで知られる作家バローズによる
火星のプリンセスの映画版。
主人公のジョンは、地球でははみ出し者だったが、
火星では重力の関係で、物凄い跳躍力と怪力を持つ。
つまり、スーパーマンの逆のパターンだ。
火星では、複数の部族が争い、怪力を持つカーターが巻き込まれ、
鍵を握るようにと言うもの。
怪力とは言っても、敵軍隊を1人で壊滅させるほどではない程度。
ハルクみたいにカタルシスを感じさせる訳ではないあたりがもどかしい。
ひょんな事から部族の対立に巻き込まれ、
ひょんな事からリーダーとして台頭するようにと言う展開は、まあまあ面白いが、
どこかで見たような印象は否めない。
それよりも、ラストに火星に戻れなくなったジョンが画策するエピソードがあって、
普通ならこの手のおまけエピソードは蛇足感を感じるところだが、
本作はここの雰囲気が面白い。

TV放送 2013/05/05 WOWOW 1950-2202
 

ジョンQ−最後の決断−(2002年アメリカ)

監督 ニック・カサヴェテス

 半日勤務の仕事しか就けず、求職中のジョン(デンゼル・ワシントン)の
息子マイクは野球の試合中に倒れ、病院に担ぎ込まれる。
心臓の負担が高く、移植で治るが、25万ドルが必要だ。
しかもジョンの保険は適用されず、補助も受けられずに手続きに苦戦。
家財道具を売ったりして金をかき集めるが、
ペイン院長(アン・ヘッシュ)は強制的に退院を決定。
外科医ターナー(ジェームズ・ウッズ)に訴えるが聞き入れられず、
銃を持ってターナーや患者を人質に立てこもる事に。
グライムズ警部補(ロバート・デュバル)に対し、移植候補の名簿に入れるよう要求。
かけつけたモンロー本部長(レイ・リオッタ)は強硬手段を主張。
妊婦ら数人を解放し、殺到したマスコミにはジョンを支持する意見も。
ペインは名簿に名前を載せると称し、妻デニースに説得を依頼。
狙撃を試みるが失敗。逆に狙撃手が捕らわれる映像が全国に流れてしまう。
ジョンは自分の心臓を息子へ移植する事を要求。ターナーも受け入れる事に。
自殺を決意した時、間一髪ペインが依頼した適合する心臓が到着。
警察はジョンを逮捕するが、それはジョンに同情した人質だった。
ジョンは医師に扮し、手術を見届ける。グライムズはジョンに気づき、彼を逮捕。
裁判では、殺人未遂については無罪となり、監禁のみ有罪に。
弁護士は交渉で2年にしてみせると言う。

 と言うわけで、デンゼル・ワシントン主演で、
保険制度の問題点を追及するようなテーマと言いながら
まあ娯楽作として見られる作品。
息子の手術が受けられず、病院に立てこもるのだが、
デンゼルのキャラ的に、たぶん誰も殺すまいとか
彼自身も死ぬまいとか、息子は手術されるだろうなんて展開が予想できて
そう言う意味では、見ている側にサスペンスを感じさせない。
冒頭の事故がどう絡むかを隠し気味で展開して、
ちょっと面白い気もしたが、まあそれほどの謎でもない。
ジェームズ・ウッズはともかく、
アン・ヘッシュとかレイ・リオッタなんて連中が、
前半憎々しげに悪役をしていたのに、後半いい人になるのが拍子抜け。
どうせなら、最後まで悪役でいて、ギャフンと言わせた方が面白かった。
全体として好印象だったが、
心臓手術のシーンは、何か見せ方が気持ち悪くて、後味も悪い。

TV放送 2004/04/10 BS05 2000-2200
 

知らなすぎた男(98)

 売れない俳優ウォレス(ビル・マーレー)は、自分の誕生日を祝うため
英国にいる弟ジミー(ピーター・ギャラガー)の所へ。
だが重要な商談のあるジミーは、代わりにリアルな殺し屋ゲームに参加させる。
ところが、入れ違いで本当の殺人依頼の電話を受けてしまい
そうとは知らずローリー(ジョアン・ウォーリー)と言う女性の殺しへ向かう。
彼女は、助けてくれれば大臣が隠し持つ手紙を渡すと言うので、それを受け入れる。
本物の殺し屋スペンサーを撃退し、一味はスペンサーが裏切ったと思い始末。
英国とロシアの平和協定会場を狙い、冷戦を復活させようとする一味は
ウォレスをやり手の諜報員と思い、捕らえて自白剤を打つが
何も知らないウォレスは何も白状しない。おまけに偶然見張りを倒して逃走。
奪われた手紙を取り返すため、ロシアダンサーに扮して晩餐会へ。
爆弾が隠されているとは知らず人形を持ち出し爆破を阻止。
おまけに、誤解して奪って逃げた一味のヘリが爆発。
協定は英雄のおかげで成功したと記事になるが、ウォレスはまったく気づかず
スパイになれとスカウトされても俳優の仕事と誤解する。

 と言うわけで、妙な偶然で、当人が自覚しないまま活躍すると言う話は
昔からよくあるが、ちょっと面白い展開。
ただ話ができすぎなのと、陰謀の詳細がわかりづらいのは難。

TV放送 2000/05/03 BS05 1825-2000
 

白雪姫(37)

 女王は継子白雪姫が世界一美しいと知り、兵士に殺すよう指示。
だが兵士は白雪姫を逃がし、彼女は森の7人の小人の家にかくまわれる。
だが白雪姫が生きていると知った女王は、老婆に化け毒リンゴを食べさせる。
かけつけた小人に追われ、女王は崖から転落して死ぬ。
白雪姫は永遠の眠りにつくが、小人は埋める気にはなれなかった。
噂を聞いた王子がキスをすると目覚め、共に城へ帰っていった。

 と言うわけで、ディズニーの長編映画第1作。
「スノーホワイト」で描かれたのが原作で、こちらがかなりアレンジされてるらしい。
物語は結構感動的だが、最後に王子においしいところをとられるのはいただけない。

TV放送 98/11/15  BS05  20:00-21:25
 

白雪姫と鏡の女王(2012年米)

女王 (ジュリア・ロバーツ)
白雪姫
ブライトン 女王の側近
アルコット 隣国の王子
マーガレット 女王の侍女
小人たち
王 (ショーン・ビーン)

 王は娘である白雪姫を溺愛。母親の代わりとして妃をもらう事に。
やがて王は旅に出て行方不明となり、女王となった妃は、国を牛耳る。
白雪姫は部屋に閉じ込められ、女王の浪費で国は破綻の危機に。
女王の家来は白雪姫の復権を願い、
城を抜け出した白雪姫は、小人たちに襲われていた王子を助ける。
女王は王子と結婚する事で、財政難が解決すると考える一方、白雪姫の始末を指示。
家来は殺したと報告して逃がし、
白雪姫は小人たちに助けられ、盗賊である彼らのリーダーに。
女王は王子に子犬用の惚れ薬を飲ませ、強引に結婚式を行う事に。
それを知った白雪姫たちは、式場から王子を連れ去る事に成功。
白雪姫のキスで、王子にかけられた呪文が解ける。
女王は竜の様な怪物を呼び出し、白雪姫を襲わせるが、
白雪姫が首飾りを切ると怪物にされていた国王の魔法が解ける。
急激に老けた女王は姿を消し、国王は白雪姫と王子の結婚を祝福。
来客の老婆がリンゴを贈るが、
その正体に気付いた白雪姫は、彼女にも食べるよう勧めるのだった。

 と言うわけで、ディズニーアニメ等で知られる白雪姫の実写版。
継母をジュリア・ロバーツが演じ、彼女が主人公と言う体裁に。
所々設定をいじっていて、王子がだらしなかったり、
りんごが出てこないじゃん(実は終盤に出てくる)なんて突っ込みどころはある。
ただし、大筋はよく知られた展開で、
ぼんやり見ている分には、さほど違和感がないから、ひねりっぷりも中途半端かも。

TV放送 2014/07/16 ムービープラス 2100-2246
 

シリアル・ママ(94)

 歯科医の妻ビバリー(キャサリン・ターナー)は、家族のいない所で性格が豹変。
息子チップをバカにした教師をはね殺し、娘ミスティをふった男を刺殺。
休日に夫を診察させた夫婦を殺害。さすがに家族も感づき、ニュースにも名前が出る。
チップらは彼女をかくまうが、ビデオを巻き戻さない客を殺害。
目撃したチップの友人スコットを焼き殺すが、逮捕される。
裁判では自分で弁護。証人を挑発したりして、濡れ衣説を裏付け無罪に。
だが、陪審員の靴の色が気に入らないと、またも殺人を開始した。

 と言うわけで、実話とされているが、本当かどうか。
ちょっとした事で人を殺してしまい、特に隠そうともしない展開は笑える。
スコット役は、TV「新スーパーマン」の2代目ジミー。
音楽はバジル・ポールドゥリス。

VHS
 

知りすぎていた男(56)

 監督 アルフレッド・ヒッチコック

 医師のマッケンナ(ジェームズ・スチュワート)と
妻で有名な歌手のジョー(ドリス・デイ)、さらに息子のハンクは
医学会のついでに北アフリカを旅行する。
バスの中で、謎の多いフランス人ベルナールと知り合う。
翌日、別に知り合ったドレイトン老夫婦と市場へ行く。
そこで、何者かが警官に追われるのを目撃。男は途中で別の男に刺される。
この男は、実はベルナールで、マッケンナの所まで来て死ぬ。
だが、彼はマッケンナにある事を言い残した。
ロンドンで政治家が殺されると言う事。
そして「アンブローズ・チャペル」という言葉。
2人はハンクを老夫婦に任せて、警察に証言に行く。
だが、途中で何者かから電話があり、何か証言すればハンクの命がないと言う。
ホテルへ連絡すると、ハンクは戻っていないと言う。
マッケンナの推理によれば、FBIだというベルナールは、
もともと不審な外国人夫婦を探っており、マッケンナたちも怪しまれたわけだが
追っていたのはドレイトン夫婦だったのだ。
警察に言う事ができないならば、チャペルという人物に直接会って
息子を返してもらうしかない。2人はロンドンへ向かった。

 ロンドン警察はマッケンナに協力を要請するが、マッケンナは拒否。
ホテルにはジョーの知人がくるが、ジョーは息子が気になって仕方がない。
マッケンナは電話帳でチャペルを見つけて、彼に会いに行く。
そこには剥製作りの親子がいたが、人違いで追い出されてしまう。
だが、ジョーはアンブローズ・チャペルが、実は礼拝堂だと気づく。
戻ったマッケンナも急行。
案の定、礼拝堂は一味の隠れ家だった。
ドレイトン夫婦は牧師夫婦になりすましているが、
実は北アフリカにも殺し屋を探しに行っていたのだ。
そして、今晩アルバートホールで行われるコンサートで、暗殺を行うのだ。
それは曲の最後に一度だけあるシンバルの瞬間。
シンバルにあわせて銃を撃てば、誰にも気づかれない。
マッケンナ夫婦は礼拝堂に入る。
ドレイトン夫婦を見つけたマッケンナは、ジョーを警察を呼びにやらせる。
残ったマッケンナは、礼拝堂にハンクがいる事に気づくが、気絶させられる。
ジョーは警察へ連絡するが、担当の主任はアルバートホールへ警備に行っており
他の警官が来るが、礼拝堂の扉は閉じられているので、わかってもらえない。
そこでジョーは、主任に会うためにアルバートホールへ行く。
だが、彼女に気づいた殺し屋が話しかけてきて、
うかつな行動をとれば、息子の命は保証できないと言う。
やがて、某国の首相が訪れ、ジョーは殺し屋の狙いがこの首相だと知る。
気がついたマッケンナがかけつけ、ジョーから事情を聞くが
警官たちはなかなか理解できない。
そして交響曲がクライマックスになり、殺し屋の銃が首相を狙った時
たまらずジョーは悲鳴を上げ、驚いて銃弾はそれ、首相は軽症ですむ。
そしてかけつけたマッケンナと格闘になり、殺し屋はボックスから転落して死ぬ。

 一味の黒幕である大使は、
ドレイトンがハンクを大使館の中に連れてきた事に腹を立て、処分を命ずる。
一方、マッケンナたちはドレイトンが大使館にいると聞き、
ハンクも大使館にいると確信する。
ジョーは、翌日に首相に命の恩人として大使館に招待されていたが、
それを今日に変えさせて2人で大使館に行く。
首相のリクエストで、ジョーは大声で「ケセラセラ」を歌う。
それを聞いたハンクは騒ぎだし、見張りをしていたドレイトン婦人は
ハンクを殺す事はないと考えて、彼に口笛を吹かせる。
それを聞いた2人は、大使館に息子がいると確信。
マッケンナはこっそり抜け出して、息子の部屋を見つけるが、
ドレイトンが現れ、2人と共に大使館を脱出しようとする。
しかし、階段でスキを見て、ドレイトンを突き落とし、親子は再会。
そしてホテルに戻ると、その間ずっと友人たちは待っていた。

 というわけで、これはヒッチコックの映画の中でも、
スパイ物として今でも楽しめる作品だ。
シンバルにあわせて銃を撃つなどと、バカバカしい部分もあるが
これも音楽でもりあげる必然性をもたせる作戦。
その他、こっちにもあっちにも行動に問題があるが、勢いでもっていった。
黒幕の大使がどうなったかと言うのも気になるし、
牧師たちがいない間、礼拝堂はどうなっていたか、
もし大使館がバカでかくて、「ケセラセラ」が聞こえなかったらどうするか
北アフリカ、イギリスの両警察は、
簡単に夫婦を解放していいのかと言うのも気になる。
友人たちも、何やら取り込み中だと感じて帰ってくれてもよさそうだと思ったが
最後のオチがあるから仕方がない。
アルバートホールのシーンはやっぱり盛り上がったし、
「ケセラセラ」で親子が応答するシーンは、なかなか感動的だ。

TV放送 91/08/13  04CH  01:10-03:35
 

死霊の門(2000年アメリカ)

 リックらは、廃屋の管理人として住み込む事に。
残された書物によると、ここは悪魔崇拝の巣窟だったと言うが。
スーザンはシャワーで手を捕まれ、リックは女性を目撃。引き出しには大量のウジ。
リックは何かに取り憑かれ、タミーとセックス。恋人スーザンに目撃されてしまう。
屋敷に惑わされたと感じ退散。権威レイモント教授(ロイ・シャイダー)に相談。
助手リディアと共に屋敷へ行く事にするが、現れた女性がリディアの祖先とわかる。
再び屋敷に惑わされるが、リディアは壁に何かあると感じる。
女エヴリンが現れ、追い回される。壁からミイラが出てきて、
彼女が処刑された事を知らせようとしていたとわかる。
教授はエヴリンに頭を砕かれるが、ミイラに火をつけ解決したかに思えた。
家主ホスキンスは部屋が荒らされたと誤解し、警察を呼ぶが共に襲われる。
リックは取り憑かれスーザンを殺害。
友人オーウェンらは事態に気づくが、かけつけたリディアも襲われる。
逃げまどう彼らは、地獄への扉を発見。リディアはメダルで扉を封印できると言う。
リックを倒すが、リディアはメダルを持ったまま奈落へ落ちて
エヴリンは苦しみ、屋敷は燃え落ちる。
生き延びたタミーとオーウェンは殺人犯として逮捕され、跡地にはホテルが建った。

 と言うわけで、今さらロイ・シャイダーが主役になるとも思っていなかったが
案の定、途中で出てきて、簡単に殺される役。
後はありがちな、学生が幽霊と対決する話で、まあこんなもんかと言う程度。

TV放送 2003/05/23 BS05 2200-2340
 

シルバラード(85)

監督 ローレンス・カスダン

 身ぐるみ剥がれたペイドンは、助けたエメット(スコット・グレン)に同行。
途中の町でケンカしていたマル(ダニー・グローバー)を助ける。
エメットの弟ジェイク(ケビン・コスナー)は牢にいて、ペイドンも撃ち合いで牢へ。
マルと協力し2人を救出。姉夫婦のいるシルバラードへ向かう。
マルは母が死んだ事を知り、農場主に対立する父も射殺される。
保安官コップ(ブライアン・デネヒー)は、用心棒に旧友のペイドンを雇う。
一団が農場を襲うが、エメットらが追い返し、コップは厄介者と感じる。
エメットが襲われ、ジェイクと姉夫婦が捕らわれる。
マルは牢に入れられるが、娼婦の妹レイが救出。集結してジェイクらを救出。
撃ち合いになり、ジェイクを倒し、ペイドンは保安官に。他の3人は去る。

 と言うわけで、久々に出た感じの西部劇。もっともみなどこか似合わないが。
特に黒人のマルまで射撃の達人なのは、どうも違和感があるし。
酒場の店主ステラにリンダ・ハント。彼女はペイドンに協力的。
コップの手下の賭博師スリックに、ジェフ・ゴールドブラム。撃ち合いでやられる。

TV放送 94/10/15  BS05  20:00-22:15
 

ジルリップス(2000年米)

マット・ソレンソン 元警官(ドルフ・ラングレン)
エディ マットの元相棒
アイリーン 兄マイケルの妻
ジム・コンウェイ 地下鉄工事を牛耳る市の大物
ジョー・クジャビア コンウェイの部下
メアリー 売春婦。ジョーの恋人
フランシス アイリーンの姉。売春婦

 港でマイケルの変死体が見つかる。
元刑事の弟マットは、地質学者であるマイケルが地下鉄工事に反対していた事から
業者のコンウェイの関与を疑う。だが、部下のジョーの妨害を受ける。
元相棒エディによると、ジョーにはアネット殺害の容疑があったが、
売春婦メアリーの証言で無罪になったと言う。
マイケルにSM癖がありそれが原因で死んだと判明。
ブロンド娘がジョーを探しており、これがアネットの娘フランシスだと考える。
一方で、マイケルの妻アイリーンがフランシスの妹アーシュラと気づく。
フランシスはSMの売春婦をしており、マットは客として乗り込むが
エディがプレイを誤解し、射殺してしまう。
マットはアイリーンと愛し合うが、彼女こそブロンドだと気づく。
アイリーンはジョーを母の敵と考え、
さらに友人の相手をさせられたマイケルと同様、始末しようとしているのだ。
マットはジョーに危険を伝えようとメアリーに会うが、抵抗され射殺。
アイリーンともみ合うジョーも射殺し、メアリーと心中したとして片づける。
事件は解決かに思えたが、アイリーンはマットの前から姿を消す。

 と言うわけで、ドルフ・ラングレンが元刑事役を演ずる作品。
この人の場合、同系統の人と違い、スタイリッシュな役を演ずる事はなく
ただひたすら不器用な感じ。
今回は兄の死をめぐり、巨大な陰謀を疑うが、さにあらずと言う展開。
刑事が捜査の過程で、いいろアブノーマルな世界を体験する話はあるが
割に本格的なSMの世界で、行き着いた感じ。ドルフまで縛られたりするし。
犯人は序盤に想像できてしまい、
こんな展開なので、あんまりスカッとする話ではない。

TV放送 2005/09/26 BS05 2200-
 

白い嵐(96)

監督 リドリー・スコット

 60年にあった実話。少年たちはアルバトロス号で訓練航海へ出る。
シェルダン(ジェフ・ブリッジス)が船長をするが、バカにして言う事を聞かない。
ボーモント氏の息子フランクは、特に反抗的で、イルカを殺して船を下ろされる。
キューバ船が攻撃してくるが、キューバ危機で付近にいた米艦隊が追い払う。
落第寸前のディーンも、皆の協力でいい点を取り、まもなく終了。
だがものすごい嵐に遭遇。操船不能となり、救命ボートで脱出する事に。
事故死した兄の写真を取りに戻ったギル、コックのジェラード、
アリス先生、高所恐怖症のディーンらが海に消える。
漂流の末、救出されるが、船長はフランクの父により海難裁判に。
生徒のチャックらは、船長を信じていたと証言。フランクも味方につき
資格剥奪は免れるが、彼は船には戻らず。チャックらはベトナム戦争から無事帰還。

 と言うわけで、実習中に事故にあった少年たちの実話の映画化で
海を通じて子供たちが成長するのだが、危険もつきまとうのだと言う展開。
実際、船長に悪意や落ち度があったとは思えないが、
誰かが責任をとるとすれば、やはり船長のはず。
感情論だけで、罪はないと言う方向へ持っていくのも、なかなか難しいと思うが。
先生の一人にジョン・サページ。

TV放送 2000/10/04 BS05 2000-2210
 

白い家の少女(1976年カナダ仏米)

リン 13歳の少女(ジョディ・フォスター)
マリオ 少年。マジシャン志望
コーラ・ハレット 家主
フランク・ハレット コーラの息子(マーチン・シーン)
ロン・ミリオリティ 警官。マリオの伯父

 とある家に住む少女リンを家主コーラが訪ねる。
リンは詩人である父親と暮らしていると言うが、
その姿を見た者はおらす、不審に思ったのだ。
勝手に家を探ったコーラは、地下室で何かを見つけるが、頭部を打って死んでしまう。
訪ねてきた少年マリオは、コーラの車を始末するのに協力。
リンはマリオに真相を明かす。
暴力をふるう母に耐えかねた父は、3年分の家賃を払って出ていった。
その後、父は入水自殺したらしい。
母が訪ねてきた為、リンは父にもらった青酸カリを紅茶に混ぜて殺害。
防腐措置をして地下室に保管していたのだ。
雨の中、マリオは死体を埋めるのを手伝うが、肺炎になって意識が戻らなくなる。
コーラの息子フランクは、母の失踪を怪しみ、勝手に地下室を調べる。
そこで母の痕跡を見つけた彼は、警察に言わない代わりに友達になろうと言う。
リンはフランクに紅茶を勧め、怪しんだ彼はカップを入れ替えさせる。
だが、それさえもリンの想定内で、
紅茶を飲んで倒れるフランクを、彼女は涼しい目で見つめるのだった。

 と言う訳で、少女時代のジョディ・フォスター主演作。
マーチン・シーン共演は知っていて、
ロリータばりに彼がジョディに振り回される話と思っていたが、ちょっと違いました。
ジョディは父親と暮らしていると言うが、父親は顔を見せず、
実在しないのではと感じさせる。さらに床下には死体があるらしい。
劇中の大家や警官も父親の不在には気付いてる様だが、
死体の方は気付いてなくて、サスペンスとしては、なまくら刀みたい。
シーンは大家の息子で、真相に気付きかけ、
ジョディとしては、関わってほしくないと思う訳。
ジョディはホントに頭良さそうな美少女と言うキャラで、
よくいる小生意気な美少女とは微妙に路線が違う。

TV放送 2015/01/12 イマジカ 0630-0802
 

白い烏(1998年アメリカ)

 最後の大物戦犯と言われるストラウドは、シカゴの記者タリー(ロン・シルバー)に
世界で二番目に大きなダイヤ白い烏の在処を伝えると言い、マスコミは色めき立つ。
ポーランドのジリンスキー警視も狙い、ハンナと言う女性は私の物だと言う。
タリーの父は独軍にいたが植物状態に。叔母はドイツで何かを探り出し、自殺した。
父の上官はストラウドで、叔母はストラウドに会ったらしい。
警察の追跡を受け、大使館に逃げ込み、ジュリアと言う女性と会う。
ジュリアはハンナの娘で、ストラウドがダイヤを巻き上げたと主張。
タリーは父を連れ出し、暗号から隠し場所が彼の頭の中と気づく。
頭に埋められたダイヤを発見。ベイドッド将軍に捕らわれるが、
将軍はジリンスキーに殺される。
格闘の末、ジリンスキーも倒し、記者会見でダイヤはなかったと発表。
ダイヤはひそかにハンナの手に渡された。

 と言うわけで、ロイ・シャイダー主演のナチ残党ものと聞いて見るが
やはりロイ・シャイダーは今回もちょい役の脇役で(タリーの上司)
しかもナチの残党自体は特に暗躍せず、
むしろ現在活躍している人々が悪者なので、ちょっと調子狂う。
ダイヤがどれほどの物か知らないが、
それ1つを血眼になって追うほどではない気がするが。

TV放送 2002/06/28 BS05 2120-2257
 

白いカラス(2003年アメリカ)

 古典教授コールマン(アンソニー・ホプキンス)は、黒人を侮辱したと批判され
大学を去り、妻アイリスも急死する。
彼はスランプの作家ネイサン(ゲイリー・シニーズ)に会い、
この事を題材にするよう求める。
コールマンは若い女性ファーニア(ニコール・キッドマン)と親密になるが、
ベトナム帰りだと言う彼女の夫レスター(エド・ハリス)につきまとわれる。
ファーニアは、事故で子供を死なせ、レスターに責められたと告白する。
一方、コールマンは外見は白人だが、実は黒人だった。
学生時代ボクサーとして優秀だった彼には、スティーナと言う恋人が出来るが、
素性を知ると、スティーナは彼の元を去ってしまった。
コールマンとファーニアは車に乗るが、立ちはだかるレスターをよけようとし
車が横転して2人は死んでしまう。
ネイサンは、コールマンの波乱の人生について執筆する事を決意する。

 と言うわけで、有名どころが大勢出ている作品だが、何か散漫な感じ。
基本的にはゲーリー・シニーズを狂言語りにしているはずなのだが
かならずしもそう言う見せ方になっておらず、話も現在になったり過去になったり。
テーマとしても、アンソニー・ホプキンスの隠された秘密と
ニコール・キッドマンとの関係の2つのテーマが入れ替わりしている感じで
題名から考えると、「隠された秘密」の方に重きがあるようだが
だとすると、ニコールは何のために出てきたのやら。

TV放送 2005/05/22 BS05 2210-2400
 

白い恐怖(45)

監督 アルフレッド・ヒッチコック

 精神分析医のピーターソン(イングリット・バーグマン)は、冷徹と言われている。
院長がマーチンソン(レオ・G・キャロル)からエドワーズ(グレゴリー・ペック)
に交代する事に。エドワーズはすぐれた心理学者だ。
ピーターソンはエドワーズと接近。2人は恋に落ちる。
だが、エドワーズは時々発作を起こし、ピーターソンは筆跡から別人と気づく。
彼女が追及すると、男はエドワーズは自分が殺したと言う。
タバコのケースには「J・B」。記憶喪失なのだ。彼はメモを残して逃走。
エドワーズの秘書が別人と気づき、他の医師にも発覚。殺人犯として警察も手配。
メモを見たピーターソンはホテルで再会。彼を助けたいと言う。
彼には医学の知識がある。そして、彼になりすましたのは、死を知っているから。
駅でローマ行きのキップを買った事を思い出す。軍医としてローマへ行ったのだ。
撃墜され、その後は思い出せない。
2人はピーターソンの恩師のブルロブ博士の屋敷へ。

 ブルロブはピーターソンに説得され、彼の夢を判断。
彼の夢には、目の模様のカーテンのカジノ。男がハサミで切る。女性がみなにキス。
これはピーターソンへの願望に違いない。アゴヒゲの男とゲーム。
主人は顔がなく、いかさまは許さんと言う。ヒゲの男は屋根から落ち、影に主人。
彼は手から車輪を捨てる。男は坂を翼に追われると言うものだ。
白地に縞に反応する事から、ピーターソンはスキー場の殺人と推理。
ヒゲは権威の象徴。エドワーズだろう。彼は事故で死んだ。
男はガブリエルバレーと思い出す。だが、罪悪感が彼に自首させようとする。
スキー場で、記憶を取り戻す。子供の頃事故で兄を殺したのが罪の意識を生んだのだ。
彼はバレンタイン。エドワーズに神経症の治療を受けスキーに。
エドワーズが事故で消え、生きていると言う願望から彼に成り代わった。
警察は死体を発見するが、そこには弾丸の跡が。バレンタインは逮捕される。
病院に戻ったピーターソンは、マーチンソンの言動に不審を抱き、彼と夢の分析。
カジノの客は患者、目は監視員を意味する。場所はこの病院だ。
カードはニューヨークのクラブを意味する。主人はマーチンソン。車輪は回転式銃。
彼は病気で院長を追われると思い、エドワーズをクラブで脅し、スキー場で撃った。
指摘されたマーチンソンは断念して自殺する。

 と言うわけで、夢の分析がメインに来た異色のサスペンス。
ローマ行きのキップとか、手のやけどとかがあまり重要でなく、拍子抜け。
調子よすぎる感もあるが、夢の意味が次々解けるあたりは面白い。
夢のシーンのデザインは、ダリ。

TV放送 92/12/30  BS05  04:00-06:00
 

白い恋人たち(68)

監督 クロード・ルルーシュ

 68年冬季オリンピック。聖火リレー、開会式。
スキー、アイスホッケー、フィギィアスケート、ボブスレー、
クロスカントリー、スピードスケート、ジャンプ等をセリフなしで描く。

 と言うわけで、異色な五輪映画。フランス人中心で、説明なしなのでやや退屈。
スキーの三冠王キリーがわかるくらい。歌は割とかっこよい。
選手に邪魔そうな撮影も気になる。音楽はフランシス・レイ。

TV放送 93/10/31  BS11  13:00-14:52
 

白いドレスの女(81)

監督 ローレンス・カスダン

 弁護士ネッド(ウイリアム・ハート)は、
マティ(キャサリン・ターナー)と言う女性に惹かれ彼女に接近。
互いに惹かれ合い、ネッドはマティの夫殺害を計画。屋敷に押し入って殺害。
かつて弁護したテディ(ミッキー・ローク)に教わった爆弾で始末する。
夫の遺産はマティと姪ヘザーに半分ずつ分ける遺言だったが、
ネッドの知らない間に、彼の立ち会いでマティに全額遺す事に書き換えられていた。
遺言の正当性に疑問を受け無効となるが、法に則り配偶者が全額受ける事に。
マティは、メイドがネッドの指紋がついてるらしきメガネで脅していると言い
取引でボートハウスに呼ばれるが、ネッドはマティの行動に疑問を感じる。
彼女が自分を爆殺する気と考え、マティに行かせると彼女は爆死してしまう。
だが、逮捕されたネッドは、マティが別の女性を身代わりにしたと考える。
財産目当てで結婚し、秘密に気づいた女性もろともネッドを始末しようとしたのだ。

 と言うわけで、キャサリン・ターナーが札付きの悪女に扮したと言う映画だが
ただ遺産を手に入れるだけでは、ちょっと物足らない気が。
たまたまウイリアム・ハートが乗せられたが、そうならない可能性もあるし。
キャサリン・ターナーは裸あり。

TV放送 2000/05/18 12CH 1300-1500
 

白い刻印(1997年アメリカ)

 田舎町の共同体で警官のような仕事をするウエイド(ニック・ノルティ)。
ウエイドは弟ロルフ(ウイレム・デフォー)と共に
乱暴な父(ジェームズ・コバーン)に苦しめられてきたが
次第に自分が父に似てくるのを感じる。
トワンブリーが誤って自分を撃って死ぬが、彼は汚職について証言する予定だったため
ガイドをしたジャックを怪しむウエイド。背後に娘婿のゴードンの存在を疑う。
ゴードンが上司ラリビエールを買収していると決めつけ、怒鳴り込んでクビにされる。
最近、荒れ地が次々ゴードンらに買収され、トワンブリーがそれに気づいたらしい。
ジャックに狂気を感じた恋人マージ(シシー・スペーシク)は出て行き、
同類だと言って暴力をふるう父を殴り殺してしまうウエイド。
ウエイドは姿を消し、その後彼によってジャックが殺害される。
荒れ地はスキーリゾートになり、共同体は失われる。

 と言うわけで、ジェームズ・コバーンがアカデミー賞を受賞した作品だが
その他、ニック・ノルティ、ウイレム・デフォーなんて濃い所が共演し
しかもそれが親子だと言う設定だから、恐れ入るという感じ。
結果的にデフォーが最もまともな存在で、コバーンは暴力的な父。
ノルティは父を嫌いながら、結局同じ道を歩んでしまうと言う展開。
物語は、疑惑の殺人をメインにして、時々家族の事を織り交ぜて展開するが
途中から殺人がどこかへ行ってしまい、家族の事だけで完結。
確かに殺人話としては安易な気もするが、何かだまされたような気も。

TV放送 2005/11/26 BS05 2210-2357
 

白い肌の異常な夜(71)

監督 ドン・シーゲル

 南北戦争。北軍の負傷兵マクビー(クリント・イーストウッド)は、
南部の女学校へ助けられる。園長らは治療の間、彼をかくまう事にする。
マクビーは女性たちを誘惑し、逃走の機会を探る。
一方、女性たちは嫉妬心で対立。マクビーは階段から転落するハメに。
ケガがもとでマクビーは右足を切断。彼は当たり散らす。
耐えかねた園長らは、毒キノコを食べさせ、マクビーを殺害する。

 と言うわけで、ドン・シーゲルとイーストウッドのダーティ・ハリーコンビだが
何とも珍妙な作品。話の展開はそれなりだが、こんなテーマで映画作る必要があるか?
音楽はラロ・シフリン。

TV放送 96/10/19  BS05  06:00-08:00
 

白と黒のナイフ(85)

監督 リチャード・マーカンド

 ジャック(ジェフ・ブリッジス)は富豪の妻殺害容疑で逮捕される。
コラズニー検事は、ジャックと因縁があり、彼の有罪に執念を燃やす。
ジャックはやり手弁護士テディ(グレン・クローズ)を採用。
検事側の証拠は薄いが、ジャックは限りなく怪しい。だが彼は無実だというメモが。
ジャックが浮気していたとの証言が出て、妻の恋人と言うボビーもこれを認める。
だがボビーに売春行為をした過去が判明し、さらには類似したレイプ事件の疑いも。
ボビーに疑いがかかり、ジャックは無罪に。
テディは、かつてコラズニーと無罪の証拠を握りつぶした過去を公表する。
ボビーは指名手配に。だが、テディは無罪の情報を流したのがジャック自身と気づく。
テディの家に侵入し襲われるが、射殺する。

 と言うわけで、限りなく怪しい男を無罪に持ち込む裁判ものだが、
この手の映画にありがちな、最後にもう一ひねりがあって
結局やっぱり犯人だったと言うオチは、余計な付け足しと言う感じだ。
検事助手フランクにランス・ヘンリクセン。音楽はジョン・バリー。

TV放送 98/12/04  11CH  02:28-04:21
 

新アリゲーター 新種襲来(2013年米)

エブリン 女子大生
ルシアン エブリンの父
バド ルシアンの助手
ロビショウ ルシアンと対立
デイサン ロビショウの息子。保安官助手
保安官
シンクレア ワニの専門家

 女子大生エブリンが、ワニ狩りをする父ルシアンの所へ戻ってくる。
付近では新種のワニが人を襲うが、
ルシアンは取り合わず、仲の悪いロビショウ一家の仕業だと言う。
ようやくワニの仕業だとわかり、
専門家シンクレアを呼んだりして、巣を全滅させる事に成功。
だが、再びワニが現れ、エブリンはそれがルシアンだと気づく。
実はロビショウが化学添加物を入れた密造酒を沼に垂れ流しており、
ワニに異変が起きたらしい。
そのワニを食べた者がワニ化し、
ルシアンやエブリンの恋人でロビショウの息子デイサンがワニになってしまう。
責任を感じたロビショウは、ワニ化したルシアンらと対決。互いに全滅する。
1年後。ワニ牧場を営むエブリンの傍らには、ワニとなったデイサンがいた。

 と言う訳で、新種のワニもの。
とある沼に、廃棄物の影響らしき新種のワニが現れ、次々人が襲われる。
。。と言うと、よくある突然変異したワニものみたいだが、
それでは物足りないと思ったか、本作はさらにいろんな要素を取り込んだ。
主人公の女子大生は、対立する一家の息子と恋仲に。
つまりロミオとジュリエット。
さらにこのワニに噛まれると、自身もワニになってしまう!と判明。
(ワニっぽい人になるのではなく)
それが廃棄された密造酒の影響だと言うが、どんな酒だったのやら。
吸血鬼もの、あるいは狼男ぽい設定だけど、
実際の変身を見ると、ダーク・ベネディクトの珍作スネークを連想させられる。
混ぜるな危険!と言う言葉を思い出します。

TV放送 2015/03/26 テレビ東京 1335-1535
 

深海の軍神(1965年英・米合作)

 海岸で弁護士ペンローズの死体が見つかる。
ベンがこれを調査。友人の画家ハロルドの絵が盗まれ、ジルがさらわれる。
ベンらは秘密の通路を発見。洞窟を通って海底の都市クレオネスへたどり着く。
そこは船長(ビンセント・プライス)が王として支配する都市で、
半魚人ギルマンを教育するが、火山活動が活発化したため絶滅の危機にあるのだ。
ペンローズは不要になり送り返したと言う。
ダンと言う男が、彼らを逃がそうとするが殺される。
実は彼らは100年以上ここに住んでおり、不死の世界を見つけたのだ。
だが、外へ出れば死ぬと信じられている。
船長の妻がジルに似ていたため、彼女を連れ去ったとわかる。
船長は彼らを逃がすが、再び追ってくる。そんな中地震が発生。
ベンらは何とか地上へ出るが、一味は全滅。
生き残った船長は助けを求めるが、干からびてしまい、噴火で都市は全滅する。

 と言うわけで、何だかネモ船長の海底二万哩をパクッたような話で
別に地上を攻めてくるわけでなし、たいした驚異でもないので、
ああそうですかという感じ。

TV放送 2002/09/27 BS05 2245-0015
 

蜃気楼(1965年アメリカ)

 気がつくとデビッド(グレゴリー・ペック)は階段を下りていて、
女性に声をかけられる。やがて大物カルバン氏がビルから飛び降りて自殺。
記憶では階段は地下まで続いていたはずだが、それはなくなっていた。
銃で脅す男は、少佐が会いたがっていると言い、男を叩きのめすがカバンは空。
記憶が混乱するため精神医に相談。どうも記憶喪失らしい。
探偵カセル(ウォルター・マッソー)に、自らの素性の調査を依頼。
しかし、何者かが証拠を隠そうとしている。
会社に行くためビルへ行くが、そこには入り口すらなかった。
守衛タートルを怪しみ、彼の家へ。だが男に殴られタートルの死体が。
カセルによると、彼が勤めるギャリソン社と言うのは、カルバン財団の一部で、
所長が友人のジョセフソンだと言う。
ビルの保守係(ジョージ・ケネディ)に追われ一味を倒すが、カセルも殺される。
逃げるデビッドは再び精神医の所へ。
自らがカリフォルニアのギャリソン研究所に勤めてた物理学者だった思い出す。
その場所が地下4階だったのだ。なぜかわざと記憶封じ込めてるらしい。
ジョセフソンやカルバンと会い、カルバンは放射能の中和を研究したいと言う。
ユニダイン社と癒着している少佐は軍事利用を企み、方程式を書くよう強要。
デビッドは書いた方程式を焼こうとし、止めようとしたカルバンが窓から転落死した。
ジョセフソンらはデビッドを味方にしようとするが、
警察がかけつけ記憶は完全に甦る。

 と言うわけで、グレゴリー・ペックが出ていて白黒だからヒッチコック風
他の出演者もシャレードやアラベスクを思わせる布陣。
それでサスペンスとあれば面白かろうと思って見たが
何しろ、終始ペックは記憶喪失で、何から何までわからない事ばかりとあって
物語の方もかなり混乱。
最後にすべてを思い出して解決と言うのでは、だまされたようだ。

TV放送 2001/04/13 BS05 0100-0250
 



ジングル・オール・ザ・ウェイ」(96)を見た。

 シュワちゃんと言うのは、アクション映画だろうとコメディ映画だろうと
一貫して共通のキャラを演じ続けている。
仕事はやり手だが、人間的な面と言うか、そっちは不器用だと言うものだ。
彼にたいした演技力がないと言うのもあるかも知れないが、
シュワちゃんの体格と言うのが、いかにもと言う感じだからだ。
今回の彼は、仕事はバリバリだが、家庭をかえりみない会社員の役。
彼がひょんな事から、クリスマスに子供にプレゼントする事に。
それは「ターボマン人形」と言うもので、これがルービックキューブとか
ドラクエとか、そう言うのを思い出させる超ヒット商品だったのだ。
これをクリスマスのその日に買う事など、およそ不可能だったものだから
一騒動起こると言うもので、誰しも経験があるような話なので、かなり笑えそうだ。
これは見るしかない。

 冒頭は20世紀FOXのタイトルに続いて、TV番組「ターボマン」の場面に。
見た感じは、仮面ライダーとかキカイダーみたいな感じだ。
ターボマンは宿敵デメンター一味と対決。彼の相棒は犬のブースターだ。
それをテレビで見ながら、ターボマンのマネをする8歳のジェイミー。
だが、そんな事をしている場合ではなく、空手の新しい帯をもらう式典があるのだ。
これには、父親のハワード(アーノルド・シュワルツェネッガー)が来るはずだ。
しかし、ハワードは会社でお得意先へ電話かけまくり。
秘書が早く式典へ行けと言うが、ハワードは仕事優先で何ともならない様子だ。
妻のリズから電話がかかってくるが、うっかり「一番のお得意様」と言ってしまう。
式典ではジェイミーが父の来るのを待っているが、来る気配もない。
代わりに、近所のテッドがその様子をビデオに撮っている。
彼は妻と離婚して以来、近所の奥さん連中に親切にし、
あわよくばとたくらんでいるのだ。
ようやくハワードの仕事が片づき、車で急行するが大渋滞。
これでは間に合わないと、路肩を走っていくと、
白バイ警官のハメルにつかまってしまう。
ハワードは急いでいるんだと言うが、そんな言い訳は通らず、こってり油を絞られる。
おかげで式典へは間に合わず、会場には誰もいない。
家へ帰ると、妻リズも怒っているが、もっと怒っているのは息子のジェイミーだ。
ハワードは何とか機嫌を取ろうとするが、ジェイミーは相手をしてくれない。
そこで、クリスマスのプレゼント何でも買ってやるから言ってみろと言うと
ジェイミーは、サンタさんに頼んだからいいと言う。
これはしめたと思ったハワードは、サンタさんは忙しいから、
ぼくが代わりにと言うと、ターボマンの人形がほしいと言い出した。
何だそんな事かと、ハワードは軽く承知する。
「ターボガイ」の人形を買う事で信頼を回復したと妻リズに話すと
「ターボマン」だと訂正され、人形は買ったのかと聞かれる。
彼女によれば、何ヶ月も前に彼女が頼んだと言うのだ。
とっさにハワードが、もちろん買っているとごまかすと、リズはよかったと言う。
と言うのも、超人気でどこへ行っても売り切れだからだ。

 ここまでにそう言う情報がなかったので、ピンとこなかったが
実はその翌日こそクリスマスだった。
ジェイミーはすっかりきげんがよく、今日のパレードにも行ってほしいと言う。
と言うのも、パレードにターボマンが来るからだ。
だが、ハワードはそれどころではない。入手不可能と言うターボマンを買わねば。
リズには、会社に人形を忘れたと称して出かける事に。
パレードまでには戻ると約束してだ。
車で大きなオモチャ屋の前へ。そこには開店前から大行列だ。
寒いから中へ入れてくれと言うハワードに対し、店員は時間までは絶対入れない。
一緒に並んでいる郵便局員と言うマイロンは、たかがオモチャに大騒ぎと皮肉る。
ところが、いざ開店すると、行列は店員の制止も聞かず店内へ殺到。
当然マイロンも一緒だ。(彼は映画の中で郵便物をばらまきまくり続けている)
ハワードは訳もわからず走りまくる。ターボマンはどこだ。
ようやく見つけたターボマンコーナーには「売り切れ」の札。
ターボマンのお供のブースターならあると言う状態だ。
ハワードは店員に怒鳴りつけ、ターボマンはどこだと聞くと店員は大笑い。
聞いていた周囲の客たちも笑い出す。
今、一番人気のある商品で、クリスマス当日に手に入れる事などおよそ不可能なのだ。
怒ったハワードは、1個くらいあるだろうと脅すと、本当に1個ならあったらしいが
老婦人が買ってしまったと言う。
あわてて外へ飛び出し、それらしき老婦人を追うが、彼女が待ってくれるはずもない。
それから何軒も店を回るが、回るほど時間は遅くなり、ますます手に入る確率は低い。
どこへ行ってもブースターならあるのだが。

 途方に暮れていると、同じコースを回ったのか、マイロンもいる。
彼も入手できなかった様子だ。彼は共同戦線をはろうと言い出すが
ハワードにしてみれば、こんな得体の知れない人物と協力する気はない。
マイロンはバカにされたと怒るが、そこへどこからか、
デパートでターボマン人形が何体か出たとの噂が流れる。
(最近でも、たまごっちがどこかに出たと言う噂が流れたみたいだし)
するとマイロンはハワードを妨害して急行。ハワードもあわてて車に乗るが
駐車されていた白バイを倒してしまう。しかもそれがハメル警官のものだった。
またも大目玉を食うが、今度はそれほど遅れずデパートへ到着。
オモチャ売場には噂を聞きつけた客が殺到。
店員は噂は本当だと言い、だが個数が少ないため、抽選で売ると言う。
しかも需要と供給の原則に従い、定価の倍だかで売ると言うのだ。
しかし、さすがは大ヒット商品。そんな事でへこたれる客たちではない。
デパート側は、今から小さなボールを配るから、それで抽選すると言うが
これに客が殺到し、ボールがあちらこちらへ飛び散るハメに。
さらに客が飛びつき、大変な騒ぎに。死者が出ないのが不思議なくらいだ。
ハワードはいくつか手に入れるが、マイロンが奪おうとし
怒ったハワードは、他の客と協力して奪い返したりする。
ハワードは1個を集中して追う事に。(手に入れても、当たるとは限らないのに)
ボールは階段を転がり、追いかけ続けるハワード。
ボールは子供の遊び場のボールの中に紛れる。
女の子がそれを拾い、ハワードが追っていると気づくと、面白がって逃げ回る。
子供用のジャングルジムみたいなのをくぐり抜け、何とか彼女に接近するが、
女の子はボールを口の中に入れてしまう。
怒ったハワードは、彼女の口からボールを奪い取ろうとするが、
たちまち周囲の母親たちが変質者だと思い、ハワードを殴り始めた。
しかたなくボールを断念するハワード。

 彼の前に、サンタのバイトをする人物(ジム・ベルーシ)が現れる。
サンタは金さえ出せば、ターボマン人形が手に入ると言う。
いかにもいかがわしそうだが、サンタは大丈夫だと言い、車に乗せて倉庫街へ。
そこには老若男女、いろんな人種に犬までサンタの扮装をして、
プレゼントを包んでいた。
その中からサンタはターボマン人形を持ってきて、定価より高く売ろうとする。
だが怪しんだハワードが中身を見ると、英語でセリフを言うはずがスペイン語で、
しかも手足がはずれる始末だ。
こんな物には金を払えないと言うと、ケンカになってしまう。
体格のいいサンタが現れ、今回はさしものシュワちゃんもやられるが
意表をついてそこらの棒で殴って反撃。
そこへ警察が突入。闇商売をしている連中と言う事で、一斉検挙しようと言うのだ。
あわててハワードは、おもちゃの警察バッチを手に入れ、
警察の囮捜査官で、君らの勝手な突入で、邪魔されたとか言いながら去る事に成功。
疲れて車で帰ろうとするが、途中でガス欠に。必死に手で押して喫茶店まで移動。
そこには同じように、手に入れられずにいるマイロンがいた。
2人は口論した事をわび、たかが人形のために、本当に大切な事を忘れていたと言う。
ところが、ラジオでターボマン人形の当たるクイズが放送されると、
途端に2人は豹変。それはサンタの連れている4匹のトナカイの名前を当てるものだ。
ハワードは正解を知っているのだ。あわてて電話をかけようとするが
妨害するマイロンは線を切ってしまう。怒ったハワードと格闘に。
しかし店長が、ラジオ局が近くにあると聞き、2人は走ってラジオ局へ向かう。
ラジオ局ではDJが正解の電話を待っていたが、そこへ険しい形相のハワードが突入。
窓ガラスを割ろうとするから、あわてて警察に連絡。
ハワードが部屋へ入り、正解を言って、人形をよこせと言う。
だがそこへ乱入したマイロンは、郵便物の中にあったという爆弾を取り出し
ターボマン人形を奪おうとする。
ところがもみ合い、落とした郵便物はオルゴールの音を鳴らし始めた。
爆弾ではないのだ。形勢は逆転。しかしDJは、ここには人形はないと言う。
渡すのは交換券で、人形を入手できるのは、品薄が解消された後だと言うのだ。
それではお話にならない。警察がかけつけ、これはいかんと2人は逃走しようとする。
だが2人は捕まり、ハメル警官はまたおまえかと言う感じだ。
ところがマイロンは別の郵便物を取り出し、またも爆弾だと言い出した。
警官たちは銃を捨て、その間に2人は逃走。
その後ハメルは、こんなのは爆弾ではない。爆弾処理班だったからわかると言う。
ところがギャグの原則に従い、今度は本物で大きな爆発音。
だがこんな映画なので、死んだりはせず、ハメル警官は黒い顔で髪の毛がボサボサに。

 何とか逃走に成功したハワードは、車のラジカセから何からすべて盗まれていた。
家へ電話すると、パレードへもパパは来てくれそうもないと察知したジェイミーは
隣人のテッドが母リズと親しくしていると言って電話を切る。
何とか帰宅したハワードは、テッドに無性に腹が立ち、
彼がターボマン人形をクリスマスツリーの下に飾ったと自慢したのを思い出し
テッドの家に侵入する事を思いつく。
なぜか窓ガラスを開ける方法を収得していた彼は、まんまと侵入。
しかも、外から叩くと「ターボマンだ」と言う箱を発見。まさしくこれだ。
それを持って一度は家から出るが、人形のために盗みまでと改心。返そうと決意する。
ところが、テッドがわざわざ買ったトナカイがハワードを追いかけ回し
家の中に飾られた聖母像みたいのを倒し、それが暖炉に入って燃えてしまったため
あわててハワードは外へ投げたため、テッドや妻リズの知る所となる。
ごまかそうとするが、テッドの家から出てきてるし、手にはターボマン人形の箱が。
一瞬で、実は買ってなくて、テッドの家のを盗もうとしたとばれてしまう。
夫に失望したリズはジェイミーを連れ、テッドと共にパレードに向かう事に。
ジェイミーはパパは来ないのかと気にするが、リズはあてにするなと言う。
落ち込むハワードだが、せめてパレードに行くと言う約束だけは守りたいと改心。
パレードへ向かう事にする。

 パレード会場は大混雑で、テッドは車から子供たちを降ろし、リズと共に駐車場へ。
そこでテッドはリズに言い寄る。
それを目撃したハワードは、近づこうとするが、またもハメル警官にぶつかり
(先ほどの爆弾のケガはまったくない)
コーヒーをこぼさせてしまい、怒ったハメルはハワードを追いかけ回す。
一方リズは、夫には腹を立てても、テッドと仲良くする気はなく、
彼を殴り倒して立ち去り、パレードを見守るジェイミーのもとへ。
ハワードは近くの控え室に逃げ込むと、誰やらの代役と誤解され、
何かコスチュームを着せられる。近くには見た事のあるキャラクターが。
ブースターだ。大方の予想通り、ハワードはターボマンに扮装するハメになったのだ。
このパレードのトリは、何と子供向け番組キャラのターボマンなのだ。
(しかも、パレードは始まっているのに、彼らはまだ用意ができていない)
台車に乗せられ、せり上がって出てくると大歓声を受ける。
何事かようやく理解した彼は、最初はビクビクしながら手を振る。次第に調子に乗る。
何とも都合のよい事に、ここでターボマンが1人子供を選び、
彼にターボマン人形を手渡す事ができるのだ。
思いがけず、こんな形で目当てのターボマン人形を手に入れたハワードは感激。
早く子供を指名しろと言われ、必死にジェイミーを探す。
ようやく見つけ、彼を指さすと、隣のテッドの息子がおれだと言い張る。
ハワードはマイクで「ジェイミーだ」と言い、彼も名前を知っているとビックリ。
ビックリしながら台にあがるジェイミー。ハワードは人形を手渡す。
ここへ敵のデメンターが現れる寸法だが、
何とマイロンがデメンター役の人を縛り、わざわざ扮装して乱入してきた。
マイロンはジェイミーを捕まえ、人形を奪おうとする。
手下がハワードを取り押さえ、ハワードが暴れると、台本通りにやれと言われる。
マイロンはデメンターのロケットパンチみたいなのを飛ばし、ハワードを攻撃。
たかがアトラクション用の扮装に、ロケットパンチの機能があるとはビックリだ。
邪魔されまいと、マイロンはジェイミーを連れて逃走。
リズも心配するが、警備員は役者ですから大丈夫ですとか言う始末。
しかも周囲の客は、出し物のうちだと思いこみ、ターボマンには歓声。
デメンターが何かするとブーイングだ。
逃げるジェイミーはビルの屋上のツリーの飾り物に登り、それを追うマイロン。
飾り物が倒れ、2人は落っこちそうに。
ロケットで飛べと周囲に言われ、ハワードはボタンを押すと勢いよく飛び立った。
だが制御できず飛びすぎ、あわててボタンを放すと今度は墜落。
地面すれすれで再び浮上し、何とかコツをつかんだかに思えたが、
横断幕に引っかかり、片方の棒の周囲をクルクル回って地面へ落下してしまう。
このマヌケな状況も出し物のうちと思う観客は大声援。
マイロンはついに人形を奪うが、2人とも落ちそう。
ハワードはブーメランを投げ、マイロンはよけるが、
ブーメランは戻ってくるので、それに当たって落下。
車の上に落ち、ついに人形を得たと喜ぶが、ニセ者とばれて警察に包囲される。
一方、ジェイミーは力尽き落下。
ハワードは再びロケットをふかし、間一髪ジェイミーを助ける。
観客は大歓声。ジェイミーも喜ぶが、飛んでいる所をパパに見てほしかったと言う。
大丈夫、パパはいつも見守っているよと言うと、なぜわかると聞くジェイミー。
ハワードはマスクをはずし、パパだからさと言うので、ジェイミーもリズもビックリ。
ハメル警官は、子供の約束を守れなかったと悔しがるマイロンから人形を奪い
ジェイミーに渡す。そしてターボマンに警察に来ないかと言うので
振り返るハワードを見てビックリ。しかし今さら怒れない。
ジェイミーは少し考え、人形をマイロンに渡す。
いいのかと聞かれると、だって本物が家にいるんだからと答えた。

 と言うわけで、この映画はおもちゃを求めて大騒ぎする話を通じて
家族にとって本当に必要な物は何かを追及する、と言うような説教臭いところはなく
最後にハワードがターボマンになっても誰も不思議がらないくらい御都合主義で
そんな感じのコメディだと軽く受け取るしかない。
そういう目で見れば、御約束ばかりで安心して見ていられる感じ。
もっとも、この後ハワードは、真実を知った息子を失望させるはずで
しかも妻の信頼は、あんな事で回復したとも思えず、
ハッピーエンドと言うには引っかかるものがある。
 

メル・ブルックス 新サイコ(78)

監督 メル・ブルックス

 精神病の医師ソーンダイク(メル・ブルックス)は、療養所の新所長に。
助手ブロフィによれば、所内で奇怪な事件が続発していると言う。
医師モンタギューや看護婦のディーゼルはそれを否定。
実業家ブレスベーンの部屋から、彼が鏡で合図を送っている事に気づく。
学会に向かったソーンダイクは、ブレスベーンの娘ビクトリアと知り合う。
だが、彼女の話から、病室のブレスベーンが別人と判明。
秘密が発覚したと気づいたディーゼルらは、彼に殺人の濡れ衣を着せる事に。
ソーンダイクに扮した殺し屋が、男を射殺。ソーンダイクが追われる羽目になる。
ブロフィの証拠写真から、犯行時刻ソーンダイクがエレベーターにいた事が判明。
しかし、ブロフィは捕らえられ、ソーンダイクは殺し屋と格闘の末、彼を殺す。
証人ブレスベーンを探すため療養所へ。一味は自殺に見せるため、塔へ向かっていた。
ソーンダイクは高所恐怖症でためらうが、恩師リローマンの助言で克服。
ブレスベーンを救出し、ディーゼルらを倒す。そしてビクトリアと結婚する。

 と言うわけで、全編ヒッチコックのパロディで構成した作品。
ベースは「白い恐怖」で、「めまい」と「北北西に進路をとれ」の掛け合わせ。
室外からよるカメラが窓ガラスにあたる「裏窓」のパロディはまだいいが、
シャワーへ新聞を持ってくる「サイコ」、鳥のフン攻撃の「鳥」等は低俗。
殺し屋と戦うのは、金門橋の近くで、「めまい」でも出てきたあたり。
バリー・レビンソンが脚本に参加。ベルボーイ役で出演もしているらしい。

TV放送 94/05/15  BS05  16:00-17:35
 

真実の行方(96)

 弁護士マーチン(リチャード・ギア)は名前を売るため、
大司教殺人の容疑者アーロンの弁護を無料で受ける。元恋人ジャネットが担当検事に。
アーロンは現場で気絶し記憶がないと言い、
開発計画を中止した者の反発と主張するが、状況はマーチンに不利だ。
アーロンのビデオから、彼が大司教にセックスを強要されていたと判明。
追及すると、アーロンは豹変し暴れ出す。第2の人格ロイが殺人を犯したらしい。
だが今さら心神喪失に方針変更することはできない。
ジャネットにアーロンを挑発させ、ロイに変身させた結果、裁判は中止に。
アーロンは病院送りとなるが、ふとした事からマーチンはすべてが演技だったと知る。
ロイこそ彼の真の姿で、アーロンなど存在しなかったのだ。

 と言うわけで、裁判をめぐる物語で、話が二転三転すると言うわけだが
絶対不利なのに一応は無罪に持ち込むあたりに、裁判ものの面白さが見える。
ところが、最後の最後に全部演技だったと言われても、その伏線もなく困ってしまう。
他の依頼人組織のピネロにスティーブン・バウアー。
事件がらみで始末されるが、何で始末されたのかよくわからない。

TV放送 98/08/27  BS05  20:00-22:15