ついに出た新作「スターウォーズ/エピソード1 ファントム・メナス」(99)を見た。

 近年のSF映画の流れを変えた1作と言えば、
「スターウォーズ」抜きでは考えられない。
今までに3作が作られ、途中で全9作で、最初の3作は全体の4〜6話だと発表。
ルークが悪の道に陥った父ダースベーダーと対決、彼を改心させて中盤部が完結。
続いて1〜3話が作られるはずが、それから20年近くも途絶えていたので
製作者のジョージ・ルーカスももうやる気がないのかと思われたが、
特撮技術の向上を待って、まず4〜6話を特別編として一部修正して公開。
そしてついに1〜3話の製作が決定。
「スターウォーズ」以来のジョージ・ルーカス監督。
今回は、前作の主人公ルークの父アナキン・スカイウォーカーが
いかにして悪の道に足を踏み入れ、ダースベーダーになるかを描くと言う。
間があいた事で、6〜9話は断念したと言うから、
最後に悪役になって完結とは困りものだが、
これほどのシリーズだし見ないわけにはいくまい。

 映画の前のドルビーのCMの部分の音が異常に悪く、不安にさせる。
続いて、お約束の20世紀FOXのタイトル。そして文字であらすじが。
遠い昔。安定していた銀河共和国に混乱の時代が始まる。
通商連合は、辺境の星系との交易ルートの課税問題をめぐり
武装艦隊で惑星ナプーを武力封鎖する。
ナプーの若き女王アミダラ(ナタリー・ボートマン)は、通商連合の不当要求を拒否。
共和国議会は議論を繰り返すばかりだ。
元老院議長バローラム(テレンス・スタンプ)は、
ひそかにジェダイ騎士のクワイ・ガン・ジン(リーアム・ニースン)と
若きオビ・ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)を交渉のため
通商連合の艦へ送り込む。
だが、ホログラムで現れ、指令を送る通商連合の謎の支配者ダース・シディアスは、
総督ヌート・ガンレイにクワイ・ガン・ジンらの殺害を命ずる。
待合室が毒ガスにまみれ、ドロイドと言うロボット軍が襲撃するが
そんな事でやられる彼らではない。逆に返り討ち。
通商連合の、上陸用輸送船に潜んで惑星へ脱出する。ドロイド軍は惑星ナプーへ侵攻。
クワイ・ガン・ジンらは、逃げまどうジャージャー・ビンクスを助ける。
彼は水中に住む水陸両棲のグンガン族の一員だ。
クワイ・ガン・ジンらはジャージャーの案内で水中都市オータ・グンガへ。
彼らは、グンガン族の長ボス・ナスに、共に戦うよう協力を要請。
だが、ボス・ナスは協力を拒否。
その代わり、追放にされていたジャージャーに同行する事を許可し、水中艇を与える。
水中艇は、巨大な生物に襲われそうになりながらすり抜けて、首都シードへ。
ここらへんのシーンは、「帝国の逆襲」の巨大ウツボを思わせる。
彼らは首都シードへ到着。軟禁状態にある女王アミダラらを救出。
女王専用機で惑星ナプーを脱出し、銀河共和国の首都コルサントへ行き
議会で直接訴える事に。そうはさせじと通商連合一味は攻撃。
専用機は損傷を受けるが、機の故障を直すためのロボットR2D2の活躍で回復する。

 一行は故障を直すため、付近にあった砂漠の惑星タトゥーインへ。
もちろん、ルークの出身地だ。ここには通商連合の手も届かない。
クワイ・カン・ジンは部品を探すため、町へ向かう事に。
女王の侍女パドメも同行する事になるが、
女王が化粧していて、パドメが素顔という違いこそあれ
どう見てもパドメはナタリー・ポートマンで、
この後どんでん返しのつもりの展開が見え見えだ。
一行は、ジャンク屋で部品を買おうとワトーの店へ行くが、
共和国の通貨は使えないと言われる。
そこには奴隷の少年アナキン・スカイウォーカーがいて、パドメと親しくなる。
アナキンはメカには詳しくて、今はロボットのC−3POを作成中だ。
その頃、通商連合の攻撃により、惑星ナプーの犠牲者は続発。
要求を飲むよう頼む女王への通信が続くが、
専用機に残ったオビワンは罠と考え、応答してはならないと言う。
一方、謎の支配者ダース・シディアスは、ジェダイが現れたと知り、
弟子のダース・モールをタトゥーインへ送り込む。
彼らは暗黒の使徒と言われる、絶滅したはずのシスの暗黒卿なのだ。
クワイ・ガン・ジンは、アナキンに不思議な直感力が備わっている事に気づく。
ミディ・クロリアンテストと言う何だかわからないテストでは、
ヨーダを上回る、驚異的な数値を出しているのだ。
テクノロジーには天才的なアナキンは、小型の宇宙船みたいなポッドと言うのに乗る
ポッド・レースで、エイリアン以外では優秀な腕前を見せているのだ。
ただ、完走した事はないと言う。
ジャンク屋のワトーもアナキンの腕は認めている。
クワイ・ガン・ジンはアナキンの腕を信用し、アナキンをレースに出場させ
もし優勝すれば部品とアナキンの自由を。負ければ王女の船を賭ける事にする。
旧作で知られるジャバ・ザ・ハットが主催者で、
バルコニーからナメクジのような姿を見せる。
レースはそのあたりを3周。例年優勝のセブルバは、卑劣な妨害で勝とうとする。
コースの途中では、旧作にも出た砂漠の略奪者タスキン・レイダーが襲撃。
これはレースの障害としてなのか、何かを奪おうとしているのか。
苦戦するが、セブルバのポッドが自滅し、ついにアナキンが優勝する。
船は修理されるが、アナキンの母シミは奴隷のまま。
アナキンは必ず母を助けると約束し、旅に出る事に。
専用機に乗ろうとすると、突然現れたダース・モールが襲撃。
クワイ・ガン・ジンと対決。だが、危機一髪専用機に飛び乗り脱出する。
戦うのが砂漠だから、ちょっとマヌケな感じ。
クワイ・ガン・ジンらは、相手がシスの暗黒卿ではと考える。

 一行は惑星都市コルサントへ到着。ここは惑星中が高層ビルだ。
特別議会は、ナプーの侵略事件を討議。どうやらここにE.Tが隠れているらしい。
通商連合は証拠がないと否定。一方、元老院議員パルパティーンは
アミダラ王女に議長バローラムの不信任投票を要求するようそそのかす。
旧作を知る者なら、パルパティーンが後の銀河皇帝とわかっている。
バローラムは不信任投票の結果解任され、パルパティーンが後任となる。
一方、クワイ・ガン・ジンらはジェダイ評議会へ。
ここの長はヨーダで、副官みたいな存在のメイスはサミュエル・L・ジャクソン。
大物なのにタイトルに名前は出ていない。
タトゥーインの襲撃者は、1000年前に絶滅したはずのシスの暗黒卿ではと心配。
さらにアナキンの話を持ち出し、
予言の「フォースに調和をもたらす者」ではとして、ジェダイに受け入れようとする。
だがヨーダらは、怒りや恐れがあるアナキンは危険な存在だと言う。
ついに通商連合は惑星ナプーを制圧。
さらにグンガン族の都市オータ・グンダも破壊されていた。
だが、ジャージャーはグンガン族が聖地へ逃げたと考え、そこへ案内。
案の定、ボス・ナスらはそこで無事だった。
ナプーには軍がないため、グンガン族の協力を得ようとする。
ボス・ナスは拒否するが、実はアミダラだったパドメが素性を明かし
ひざまづいて、謙虚な態度で協力を要請。
これに気をよくしたボス・ナスは同盟を結び、ジャージャーを将軍にして
通商連合のドロイド軍を迎え撃つ事になる。

 ジャージャー率いるグンガン族は、原始的な兵器だが、
なぜかシールドだけは持っていて、それでドロイド軍の攻撃を防ぐ。
しかし、これも次第に破られ、グンガン族は敗走。逃げまどうハメに。
一方、アミダラ王女とクワイ・ガン・ジン、オビワンらはナプー宮殿へ潜入。
オビワンらは別として、アミダラが妙に射撃がうまい点が気になる。
そこまで連れていって、危険だから隠れていろと残されたアナキン。
仕方なく戦闘機スターファイターに隠れるが、偶然敵を撃ってしまいさらに発進。
アミダラ王女は宮殿内部へ侵入。ところで、彼女は何のために侵入したのか
今となっては思い出せない。
クワイ・ガン・ジンとオビワンは、現れたダース・モールと対決。なかなか強敵だ。
それにしても、手すりのない谷底みたいな通路があって、それを飛び移るのだが
オビワンの方は、わざわざバク宙して飛び移るのだから、余裕があるらしい。
アナキンは不思議にうまく戦闘機を乗りこなし、敵の戦艦に突入。
エンジンがストップし、敵に包囲されるが、危機一髪魚雷が発射。
この狙ったでもない魚雷が、意外に甚大な被害を与える。
間一髪脱出すると、戦艦のあちこちが爆発し、ついには戦艦自体が吹っ飛ぶ。
まさに、旧作で2回も使ったデススター爆破の手口が、さらに使われた始末だ。
この戦艦の爆破で、電源が供給されなくなったドロイド軍団はストップ。
まさに降伏寸前のジャージャーらは、この事態に大喜び。
クワイ・ガン・ジンはダースモールと対決。
オビワンはレーザーの壁で阻まれ近づけない。
ついにダースモールはクワイ・ガン・ジンを突き刺す。
旧作で後のオビワンがやられた時は、たちまち姿が消えたがそうはならず倒れる。
レーザーの壁が開き、今度はオビワンが対決。
オビワンも劣勢で、セイバーをはじかれダクトに宙づりにされる。
だが落ちていたクワイ・ガン・ジンのセイバーを取り、
のぞいていたダースモールを倒し、ダースモールはダクトから真っ逆さま。
ダースベーダーに代わる悪役しては、弱いぞダースモール。
虫の息のクワイ・ガン・ジンは、オビワンにアナキンの面倒を頼む。
惑星ナプーが勝利し、ジャージャーらは大パレード。
ヨーダが反対する中、ジェダイ評議会はアナキンを弟子にする事を認める。
オビワンが彼の面倒を見る事に。
ダースモールはシスの暗黒卿と思われ、暗黒卿は師と弟子の2人組のはず。
と言う事は、もう1人がいるはず。それは師なのか弟子なのかと心配。
結局パレードで終わる。まさに1作目の終わり方と同じだ。

 と言うわけで、
物語の目玉とも言うべきどんでん返しは、アミダラの正体がバレバレで困りもの。
中途に必然性の弱いレースがあるのは、まさにご都合主義と言う感じ。
前3作が数年の話なのに対し、この3部作は数十年と展開が早いのも難。
ダースモールが弱すぎるのも困りものだ。
全体として、期待させた割にはいまいちと言う印象は否めない。
もちろん、他の作品と比べれば及第点は行くはず。
こんなに威張ってたヨーダが、この後どう落ちぶれて隠居するのか
さほど悪い奴に見えないパルパティーンがどうして皇帝になっていくのか、
今後の展開は気になる事は気になる。
 




 「スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃」(2002)を見た

 何と言っても、ここ数十年で最大のヒットシリーズはスターウォーズ。
それまでチープな映画が多かったSF映画を大作にまで持ち上げ
サーガと呼ばれる大河ドラマ風SFのさきがけとなる。
その後、類似作品が雨後の竹の子のごとく現れたが
本家の方はしばらく中断し、生みの親であるジョージ・ルーカスに至っては
1作目を監督しただけで、その後監督作品がない始末。
もともとエピソード9まで作るはずで、
4〜6だけができたと言う中途半端な状態だったが、さすがにまずいと思ったか
特撮技術が向上したという理由で、ここへ来て、最初の3作だけは作る事に。
最後の3作はルーカスが歳をとったと言う理由で断念したらしい。
こうしてできたエピソード1は、過去の作品とは趣を異にするが
過去の作品の登場人物も、一部別の姿で出ていたりして
まだ子供であるアナキンが、後にダースベイダーになるのだなと言う目で見ると
興味深いものがある。さりげなく、ダースベイダーのテーマもかかったし。
今回は、ベンやアミダラという連中もなじみの顔になり、
ジェダイがいかに崩壊し、アナキンがいかにぐれるかが関心の中心。
何はともあれ、誰よりも早く見ろ。

 昔々、銀河の彼方で。
銀河共和国は分裂させようと言う一味のたくらみで混乱状態にあった。
議会の最高議長パルパティン(イアン・マクダーモト)こと
後の銀河皇帝は、共和国軍の創設を主張。
それに対し、ナブーの女王をやめて、元老院議員となった
アミダラ(ナタリー・ポートマン)は軍の創設に反対し、投票のために議会へ向かう。
コルサントと言う議会のある惑星だ。
だが、彼女の乗った宇宙船が爆破され、アミダラは死亡。
かと思ったら、かけよった係員のような女性こそ本物のアミダラだった。
また変装していたのだ。護衛の男はアイパッチをつけていて
前作のパナカ隊長の甥らしい。
パルパティン議長は、アミダラの安全を守るため、ジェダイ騎士の護衛をつける事に。
呼び出されたのは、10年ぶりの再会となる
オビ・ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)と
成長したアナキン・スカイウォーカー(ヘイドン・クリスティンセン)だった。
アナキンは前作で10歳で、10年たったから20歳になったのに対し
アミダラは15歳から25歳になったと言うところか。
オビワンは、アナキンを弟子であるパダワンと呼ぶが
自分のジェダイとしての実力に自信を持つアナキンは、
もう一人前だとこの扱いに不満げだ。
エピソード1で妙に目立った、ジャージャービンクスも、今回は代議員となっており
おまけに出演シーンは極端に少ない。
ジャージャーと共に迎えたアミダラは、成長したアナキンに驚くが
アナキンは僕だと気がつかなかったと不満げだ。
アミダラは寝室で眠り、アナキンらが外で待機。
だが、その頃、謎の飛行するロボットのような物体が寝室の窓に張り付き、
穴を開けて2匹の虫を寝室の中に入れる。ムカデのような毒虫がアミダラに迫る。
「007/ドクター・ノオ」のクモのシーンを思わせる。
異変に気づいたオビワンらが部屋にかけこみ、たちまちライトセーバーで切る。
飛行ロボットは飛び去り、オビワンは窓から飛び出し、いきなりこれに飛びつく。
ここらへんはめちゃくちゃ高い高層ビルで、
いろんな高さでスピーダーが飛び交い交差している。フィフス・エレメント風だ。
飛行ロボットは、それを放った女傭兵のザム・ウェセルの方へ向かうが
ザム・ウェセルがこれを撃ったので、オビワンは墜落。
そこへ、スピーダーに乗ったアナキンがかけつける。
それでも、遅かったと怒られ不満気味。
電撃のような所を通過し、ちょっとしびれる。
敵のスピーダーを追跡するが、先回りするとか言って見逃し
アナキンは、敵を見つけてスピーダーから飛び降りる。
延々と墜落して、そこへ来た敵スピーダーに飛びつく。
と言う事は、飛び降りた瞬間には、かなり離れていたはずだが。
敵に振り落とされそうになり、ライトセーバーを落とすが
追跡していたオビワンがキャッチ。命より大切だとまた後で怒られる。
敵スピーダーは墜落し、路上へ。転げ落ちるアナキン。
オビワンもかけつけ、女傭兵を追うが、どこかから狙撃されて死ぬ。
気が付くと、背中に背負ったロケットで飛び去る男。
どう見ても、後のボバ・フェットそっくりだ。
女傭兵はエイリアンで、弱ると顔が変化。
撃った相手の名前を聞き出そうとするが、結局聞き出せず。
ヨーダらは、アミダラの安全を守るため、彼女の故郷ナブーへ戻らせ
アナキンを護衛につける。アミダラは軍を組織するかに投票できず不満だが仕方ない。
一方、オビワンは、狙撃した相手を追跡する任務に就く。
ドゥークー伯爵(クリストファー・リー)が黒幕と言う意見もあるが
マスター・ウインドゥ(サミュエル・L・ジャクソン)は
元ジェダイはそんな事はしないと反対。
ここからは、二班に分かれて、交互に物語が展開する。

 オビワンは女傭兵を襲った毒矢を調査。
ゲームセンターのような所へ寄ったのはここだったと思う。
それが辺境の地カミーノの物であると聞き出す。
だが、図書館の情報にもカミーノは載っていない。
オビワンは、この謎をヨーダに聞く。
ヨーダは幼きジェダイ戦士たちを教育していた。
なぜカミーノの情報が図書館にないか。ヨーダは子供たちに答えを聞き
子供はデータが改変されているのではと言う。
そんな事ができるのはジェダイだけだ。
ヨーダもその通りだと言い、そこへ行ってみろと指示。
オビワンはその空間へ。そこにカミーノは存在した。
海に囲まれた中にビルがある惑星。
オビワンがその建物に乗り込むと、カミーノの首相ラマ・スーは
お待ちしていましたとか言って迎え入れる。
彼によると、ジェダイ騎士サイフォ・ディアスの依頼で、
やっていた事が完成したと言う。
しかし、サイフォ・ディアスは10年前に死んだ存在だ。
オビワンは予定通り見に来たような顔をして調子を合わせる。
ラマ・スーによると、彼らは依頼でクローン戦士100万体を作ったと言う。
遺伝子操作で成長を早められた兵士たちは、強力な戦闘能力を持つと言う。
そして、そのオリジナルとなったのは、
銀河一の賞金稼ぎと言われるジャンゴ・フェットだ。
彼は、オリジナルとなる条件として、もう1人クローンを作らせ
正常な成長速度になるようにしたのだ。
そのボバ・フェットを息子のようにしていたのだ。
オビワンはジャンゴに会う。ジャンゴは何食わぬ顔をしているが
彼の部屋のロッカーには、女傭兵を撃った人物と同じスーツがしまわれていた。
オビワンはヨーダらに報告し、ジャンゴを捕らえようとするが
ジャンゴはボバとナブーを立ち去ろうとしていた。
雨の降る中、ジャンゴはオビワンを攻撃。
屋根みたいな所から落とされそうになり、
下の窓から部屋へ飛び込んでエレベータで戻ってくるが、宇宙船は離陸寸前。
あわてて、発信器をとりつける。
ジャンゴの宇宙船は土星のような小惑星帯を通過。ジオノーシスと言う惑星へ向かう。
追跡に気づいたジャンゴは、小惑星の中で爆弾を爆発させ、
追跡を困難にさせる作戦に。飛ぶのが苦手なオビワンは苦戦。
あきらかに、「帝国の逆襲」のリメイク的なシーンだ。
結局、小惑星の一つにピタリと張り付いて、ジャンゴの目を逃れる。
これも、「帝国の逆襲」で帝国の戦艦に張り付いた作戦に似てる。
ジオノーシスでは、通商連合の連中が集結し、
戦闘用のドロイドを大量に製造していた。
それを指揮するのは、
元ジェダイ戦士でクワイ・ガンジンの師匠だったと言うドゥークー伯爵だ。
彼らが何やら画策していると知り、オビワンはヨーダらに報告しようとするが
電波が届かないので、ナブーにいるはずのアナキンに中継させようとする。
ドゥークーはオビワンを捕らえ、仲間になれと誘うが拒否されたため
彼を捕らえて監禁する。

 アナキンとアミダラはナブーへ。
今はジャミラと言う女性が女王に。ウルトラマンに出た怪獣ではない。
成長したアナキンとアミダラは急接近。
思わずキスするが、とまどうアミダラ。共和国のために私情を捨てようとする彼女。
一方、ジェダイ騎士は恋愛を禁じられているが、
オビワンがなかなか評価してくれない事等があり、ちょっと逆らいたい気分だ。
しかし、アナキンはなぜか急に母シミに関する悪夢を見るようになり
あわてて故郷へタトゥイーンへ向かう事にする。
アミダラは危険だからと置いていこうとするが、
アナキンは護衛役だから離れないと称して、ついて行く事にする。
アナキンらはタトゥイーンへ到着。
かつて働いていたジャンク屋のワトーに再会。
前作ではもう少しイヤな奴という印象だったが、今回は状況を説明するだけの役柄。
彼によると、シミはラーズと言う男に買い取られ
その後奴隷でなくなり、ラーズと結婚したと言う。
そこでラーズを探し求めて行く。
彼らを待っていたのは、C−3PO。シミが完成させたと言うが、
なぜか多くを語ろうとしない。
続いて現れたのがオーウェン。アナキンとは義兄弟となる。
後のルークの育ての親だ。オーウェンと後に結婚する恋人ベルーも紹介される。
そして、ラーズにも会うが、彼は足を負傷して車イスに乗っていた。
実は、1週間前だかに、シミはタスケンレイダースの人間狩りにあい
彼女が連れ去られたと言う。
ラーズらが捜索したが、仲間が殺され、ラーズも足を失った。
もう死んでいると捜索をあきらめていたが、アナキンは単身向かう気だ。
今回はなぜかアミダラはついて行こうともしない。
アナキンはすんなりタスケンレイダースのキャンプへ。
そして簡単に母シミを見つけるが、何が目的だったのか
殺す訳でなく、痛めつけられた状態の彼女を発見。
母はアナキンと再会するや息絶え、アナキンの怒りが頂点に。
彼はタスケンレイダースたちを皆殺しにしてしまう。女子供も区別なしだ。
ここで実はクワイ・ガンジンの声が聞こえるらしいのだが、それはわからず。
アナキンはアミダラに後悔していると告げ、ジェダイ騎士になると墓に誓う。
ようやく、オビワンの連絡が来ている事を知り、ヨーダらへ連絡。
ジェダイ騎士たちは、捕らわれているオビワンを助けるために急行する事に。
アナキンは危険だからそのまま留まれと指示されるが
アミダラは助けに行こうと言い、結局C−3POを連れて向かう事に。
その頃、元老院議会では、アミダラ不在の間に
ジャージャービンクスがパルパティン議長に一任したいと言い
パルパティンは共和国の軍創設を決定する。
この議会のシーン、ETがいるのではと思ったが、今回はいないらしい。
レイアの育ての親オーガナ議員も出てたはずだが、あまり印象にない。

 ジオノーシスに到着したアナキンとアミダラ。
だがドロイドの工場に迷い込み、そのベルトコンベアで危険な目にあう。
アナキンはライトセーバーで暴れ回るが、何しろコンベアが早いので苦戦。
アミダラは臼のような所にはまり、溶かした鉄か何かを流し込まれそうになるが
危機一髪、R2−D2が機械を制御して止める。
一方、C−3POは毎作お約束のようにバラバラにされるが
今回も首を切られて、コンベアに乗せられ、戦闘用ドロイドに取り付けられる。
戦闘用ドロイドに首だけついた物と、
逆に首だけ戦闘用ドロイドになっているC−3PO。
昔の蠅男の恐怖を思わせるシーンだ。
いろいろあって大変なのだが、何しろ敵がいるわけでなし、
ただ単に誤ってベルトコンベアに迷い込んだだけで
こういうシーンを、緊迫感のあるシーンとして延々と続ける事には疑問がある。
何にせよ、かけつけた連中に包囲され捕らわれるアナキンとアミダラ。
すでに捕らわれているオビワンと共に処刑される事になり、
多数の観客がいるアリーナへ。
ドゥークー伯爵やジャンゴとボバの親子も見ている。
柱に縛られて、凶暴な獣のエサにされそうになるが、
アミダラは手錠のカギをはずし、オビワンらも柱が折れたりして自由に。
アナキンは獣に飛び乗り、背中が獣の爪で傷ついたアミダラも助け、
オビワンも飛び乗ったりして、戦いつつ、次第に獣を倒していく。
それでも多勢に無勢だったが、
かけつけるマスター・ウインドゥら。フェイザーを取り出し、戦う事に。
アナキンらにも渡し戦う。
周囲に戦闘ドロイドがかけつけ、観客たちは退散。激しい戦いに。
体だけのC−3POは首で切り落とされ、
首だけのC−3POは、「ジェダイ死ね」とか思わず叫ぶが
基本的には元の脳のまま。これも切られて後でくっつく。
マスター・ウインドゥは飛び込んだジャンゴと対決するが
その首を切り落とし、呆然とするボバ。
なおも追いつめられて危機一髪だったが、
ヨーダが多数のクローン兵を引き連れてかけつけた。
輸送機に乗り、風で毛がなびくシーンなんて、ヨーダには不似合いだ。
状況は変化し、一味は敗走。
巨大なタンクのような宇宙船で飛び去ろうとするが、大砲で攻撃し撃墜。
ポグル大公という人物から、最終兵器の設計図を受けて去るドゥークー伯爵。
その設計図は、どう見てもデススターだ。
アナキンらは輸送機でドゥークーを追う。途中で転落するアミダラ。
アナキンは彼女を助けに戻ろうとするが、オビワンが私情は捨てろと止める。
洞窟のような所で、ドゥークーと対決。2対1で戦うがオビワンがまずやられる。
彼のフェーザーを使い、二刀流で戦うアナキン。
だが、片腕が切り落とされ、こちらも倒される。
そこへかけつけるヨーダ。電撃のような物を応酬し合うが、決着がつかんと
ヨーダもフェイザーを取り出し、ついにヨーダのフェイザー姿が。
しかし、身長差はいかんともしがたく、クルクル飛び跳ねて戦う姿はいかにも滑稽。
ドゥークーはフォースで柱を倒して、倒れているオビワンらをつぶそうとしたため
ヨーダはそれを止め、その間にドゥークーは逃げてしまう。
ドゥークーはダークシディアスと会い何か画策。
シディアスはドゥークーの事を、ティラナス卿と呼んだとパンフにはある。
一応、戦いは終わり、オビワンは戦いは勝利したと言うが、
ヨーダは勝利ではない、クローン戦争の始まりだと言う。
そして義手がついたアナキンは、ナブーでひそかにアミダラといて
結婚式をした事になっているらしい。

 と言うわけで、やはりここ数ヶ月の最大の関心だった作品だが
冷静に考えてみると、アナキンとかアミダラたちがどうなったかと言うあたりが
気になって気になって仕方ないと言う訳でなく
最新の技術でどういうシーンを見せてくれるかと言うのが関心事か。
それでも見ていると、前回では初登場だった連中が、
再登場すると、今度は説明的なシーンが不要なので、いきなり派手な見せ場が展開。
今回は、物語が大きくアナキンとベンの2つに分かれ
アナキンの方は、グレるためにまずアミダラと恋に落ち
割に唐突に故郷へ帰り、母の死で怒りを覚えるように。
ベンの方は、何やらスパイのような事ばかりして
今まであまり戦わなかった、ヨーダ以下ジェダイ戦士たちと共に派手に戦うばかり。
特にスピード感のある戦闘シーンに、ヨーダの似合わない事。
「ジェダイの復讐」の際に、ヨーダ対ダースベーダーを期待してかなわず
それから20年。ついにヨーダのライトセーバーさばきが見られるが
製作側はマジメに作ったのだろうが、笑わずには見られないシーンだ。
クローンはストームトルーパーの先駆けとなるはずで
それを作らせたヤツも、悪意で作ったはずなので
ヨーダがこれを操って戦ったりすると、かなり混乱する。
だいたいが、いろんな連中の思惑が絡みすぎて、話がよくわからない。
また、アナキンとアミダラの恋の方も、禁じられてるはずなのに
割に黙認状態で、どうも最後は結婚したと言う事らしいから驚かされる。
ベルトコンベアのシーンも激しいが、あれはただ工場に迷い込んだだけで
敵がいるわけでもないから、見せ場としてはおかしい気がする。
全体として、アクションをボンヤリ見ていると面白いが、
話が入り乱れていて物語としてはわかりづらい。
エピソード1と4を無理矢理つなげようと言う感じ。
実は、どうつなぐかというあたりが、この映画の最も面白い点と言える。
それでもまだ、つながりきらない部分があるので、
エピソード3では、大勢死んだりいろいろあわだたしい事になりそう。

 ちなみに、予想される展開は、
まず、エピソード2に出ていてエピソード4以降に出ない人は皆死ぬはず。
それは、アミダラを筆頭に、マスター・ウインドウ他、ヨーダを除くジェダイの人々。
ジャージャー、オーウェンの父親。クリストファー・リーも死なねばならない。
そして、アミダラはルークとレイアを産み、
オーガナ氏とオーウェン夫妻にそれぞれ預けられる事に。
ただし、レイアは母の記憶あり。
オーウェン夫妻の結婚は、会話で流される可能性もあるが
彼がルークに、ベンやアナキンと関わる事を止めた事から
何らかのイヤな思いをするはず。
ボバ・フェットは、アナキンやベンに恨みを抱いても良さそうなのに
なぜか後にアナキンに使われるハメになり、(正しくはジャバザハットか)
むしろハン・ソロを追うのに夢中になって犬死にする。
パルパティン議長は、後に銀河皇帝になるわけだが
すでに存在するダーク・シディアスとは別人と考えるべきで
となると、ダーク・シディアスが死に、後釜になる訳か。
最終兵器と言ってたデススターも完成するはず。
ストームトゥルーパー以下の兵隊や兵器のデザインも変わるはず。
アナキンがなぜ、頭に縫い目ができて、あの衣装を着るかも明らかになるのか。
クローン軍団が、ヨーダらの手を離れて、結局悪の手に落ちる展開もあるはず。
そして、C−3POとR2−D2は、ベンとアナキンの記憶を消されて
レイアの船に乗らなくてはならない。
エピソード4の冒頭のシーンで終わらせたら面白いかもね
 



いよいよシリーズ最終作「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」(2005年)を見た。

 スターウォーズと言えば、今さら言うまでもないのだが
かつて子供向けとバカにされた宇宙SFを派手な特撮と、
昔ながらの物語で見せた作品のシリーズ。
かつて3作作られ、最初の2作は凄かったが、
3作目でなーんだ家族の話じゃんと言う失望はあったものの
それなりの面白さはあった。
もともと監督のジョージ・ルーカスは全9作で作る予定で、
4作目は過去に戻るという話だったが、どうした事かそれから約20年。
たぶん、このまま3作だけで終わってしまうのだろうと思われたが、
突然復活して3作が作られる事に。
ルーカスは特撮が、希望する技術に追いついたので等と称するが
まあ、たぶんそうではなくて、何となく気が向いたからではと言う気もするが。
とにかく、エピソード1と称して登場した新作は、
旧作で悪役であったダースベイダーの若い頃を描き、
ルークの幼い頃を思わせる少年が主人公として登場した物だから
これってエピソード3の最後には、少年がダースベイダーになる暗い結末ではと予想。
案の定、エピソード2は、次第に主人公が悪い道に踏み入れ出す展開に。
ここへ来て関心は、もっぱらエピソード4へどう続けるか
いわゆるミッシングリンクの部分に。
アメリカではスタートだけヒットして、その後失速した感があるが
日本では大ヒットしそうな予感。何はともあれ、これで終わりらしいし見る。

 まあ、始まりはアレやね。20世紀FOXとスターウォーズのタイトル。
ジオノーシスの戦いから3年、共和国と分離主義者の戦争は全銀河に拡大し、
ジェダイもクローン軍を率いて、各地でドロイド軍と激闘を展開していた。
だが、果てることのない戦争の継続は、
共和国市民の間にジェダイへの不信感を芽生えさせ、
共和国は内部から崩壊の兆しを見せ始めていた。
元老院の腐敗はとどまるところを知らず、最高議長パルパティンは
そうした議員たちの支持を集めて自らに権力を集中させ、独裁者への道を歩んでいた。
一方、ジェダイ評議会は戦火に多くのマスターやパダワンを失いながら、
なお、この戦争を背後で操るシス卿、ダース・シディアスの正体を暴くべく、
追及を続けていた……。
と言うのが、パンフに書かれていた説明。冒頭の説明もこんな事だったか。
戦争の構図がいまいちわかりにくいのだが
どう考えても後に裏切られるクローン軍を、ヨーダ率いるジェダイが仲間に。
それに対するのはロボットばかりのドロイド軍と言う事らしい。
そして、どう考えても後に裏切るパルパティン議長は、今のところ仲間だ。

 そんな中、分離主義者の司令官グリーバス将軍が、パルパティン議長を拉致する。
これを救出に向かうのは、
ジェダイ・マスターのオビワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)と
彼の弟子パダワンであるアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)。
戦闘機に乗り込み、やりすぎのCGで、無数の攻撃の中をすり抜ける。
オビワンは、戦闘機に飛び移って破壊活動をするロボットに苦戦。
だが、アナキンが無謀な攻撃でこれを蹴散らし、共に敵の戦艦へ潜入。
R2−D2の協力も得て、グリーバスの部屋へ乗り込むと
そこにいたのは、割に平気そうなパルパティンと
前作で苦戦したドゥークー伯爵(クリストファー・リー)。
2人は伯爵と対決。オビワンははねとばされるが、
アナキンは強引に攻め、伯爵の両腕を切り落とす。
命までは奪うまいとするが、パルパティンにそそのかされてあっさり首をはねる。
3人は脱出をはかるが、今度はグリーバスに捕らわれる一同。
グリーバスはロボットみたいだが、実はアンドロイドで
ジェダイを倒してライトセーバーを奪うのを喜びとしているらしい。
だが、オビワンらが大暴れすると、早々とグリーバスは退散。
あちこちで爆発が起こり、戦艦はコンサルトに墜落の危機に。
脱出しようにも、グリーバスがすべての艦を放出してしまい脱出不能。
仕方なく、メカに強いアナキンが、戦艦を操縦させ何とか不時着させようとする。
大気圏突入し、炎上する戦艦を、消火船が消火。
アナキンは巨大戦艦を何とか空港に不時着させ、3人は生還する。
一方、逃げ延びたグリーバス将軍は、実はダース・シディアスの部下で
ドゥークー伯爵の死により、彼の座に取って代わる事になる。

 オビワンは今回の成果をアナキンの手柄とし、皆の賞賛をアナキンだけに譲る事に。
まだオビワンを慕っている彼は、心苦しいようにも思いつつ
いざ称えられると浮かれる始末。
アナキンはパドメ(ナタリー・ポートマン)と再会。
前作で結婚した二人だが、世間には公表しておらず、人知れない仲だ。
そんな中、パドメはアナキンとの子供を妊娠したと告げる。
だが、アナキンはパドメが死ぬ悪夢を見る。
母が死んだ時同じような夢を見た彼は、パドメの死に不安を覚える。
何とかそれを阻止せねばと考えるアナキン。
そんな事を言われてちょっと不安なパドメは、オビワンに相談してはと言うが
アナキンは、オビワンがジェダイ内の出世を妨げていると考え、素直に相談出来ない。
そこでヨーダに誰の事とは伏せて相談するが
ヨーダは、誰かに執着するのは、ダークサイドへの道だと勧めない。
ヨーダ率いるジェダイ評議会は、パルパティンの台頭を快く思わず対立関係に。
パルパティンは、彼を慕うアナキンを、評議会に自分の代理人として出席させる事に。
評議会のメイス・ウインドウ(サミュエル・L・ジャクソン)らは
アナキンを評議会に出席させる事は認めるが、マスターへの昇格は認めなかった。
評議会に出られるのにマスターになれないとは屈辱だと、アナキンは不満を見せる。
一方で、パルパティンの動きを探れと指示され、双方の間で揺れ動く。
そんな中、パルパティンは、ダース・プレイガスが人を死から救ったと言う話をする。
パドメの事を思い、その力に露骨に関心を示すアナキン。
その力が手に入れられるのかと聞くと、
弟子がプレイガスを倒して力を受け継いだと言う。
その弟子こそパルパティンの事に違いないのだが。

 ヨーダは、仲間であるウーキー軍の応援に行く事に。
一方、グリーバス将軍がウータパウにいるとの情報を得て、
ジェダイは誰かを送ろうと言う事に。
アナキンが手を挙げるが、結局オビワンが行く事になり、さらに不満が高まる。
巨大なトカゲに乗ったオビワンは、グリーバス将軍と対決。
グリーバスは、4本のライトセーバーを駆使する四刀流だが、
オビワンには歯が立たず、これを倒す。
一方、アナキンは例の力の事で頭がいっぱいで、またもパルパティンに相談。
だが、パルパティンが言うには、ジェダイではその力は手に入れられない。
ダークサイドに入らねばと。
アナキンはパルパティンこそ、ダーク・シディアスだと気づき愕然とする。
迷った挙げ句、メイス・ウインドウに報告。
メイスは仲間と共に、パルパティン逮捕に向かう事に。
悪のパワーを見せ始めたパルパティンに、仲間は簡単にやられるが
力の強いメイスは、パルパティンに打撃を与え、とどめを刺す寸前に。
待ってろと言われたが、来てしまったアナキンは
メイスがパルパティンを殺そうとしているのであわてる。
今や死から人を救う力を知っているのは、彼だけだからだ。
迷ったアナキンだが、何とメイスの腕を切ってしまう。
愕然とするメイスだが、復活したパルパティンに、ビルから突き落とされてしまう。
呆然とするアナキンだが、パルパティンはダークサイドに足を踏み入れたと指摘。
パドメを救えるぞと言われると、
すっかりパルパティンを慕うようになり、彼の弟子となる事に。
パルパティンは、アナキンにダース・ベイダー卿と言う名前を与える。

 パルパティンはアナキンにジェダイの駆逐を命ずる。
もともと裏切る予感がプンプンしていたクローン部隊は、
各地で油断しているジェダイを襲撃。
崖を登っていたオビワンも攻撃されるが、たまたま池に落ちて難を逃れる。
それ以外のジェダイは次々倒されるが、ヨーダだけは危険を察知して回避。
実はそばにいたのがチューバッカだったとわかるが、彼らに別れを告げて去る。
アナキンは、クローン部隊を引き連れて、ジェダイの本部を襲撃。
彼を先輩と慕う、幼いジェダイたちをも惨殺してしまう。
何やら不穏な事態に不安を感じるパドメ。
ジェダイに裏切られたと言うアナキンだが、にわかには信じがたい。
と言うか、どうもアナキンが悪に染まっているような気さえする。
難を逃れたヨーダとオビワン、そして彼らに協力するベイル・オーガナ議員が合流。
ジェダイ本部に戻るが、そこに残された監視カメラの映像から
アナキンが子供たちを惨殺したと知る。彼はダークサイドに落ちてしまったらしい。
弟とも言うべきアナキンの堕落にショックを受けるオビワンだが
だからこそ彼を倒すのはオビワンに課せられた指名だ。
メイスとの戦いで、すっかり悪役顔になってしまったパルパティンは
ジェダイが反逆を開始したとし、共和国を解体し、ジェダイを根絶やしにすると宣言。
パドメらは自由は死んだと感じるが大半の人々はパルパティンの決定に喝采する。
ついに銀河帝国と銀河皇帝が誕生したのだ。

 アナキンがダークサイドに落ちたと聞かされたパドメは
アナキンがいるムスタファーへ単身向かう事に。
再会した彼女は、アナキンと共に平和な生活に戻ろうと説得するが
もはやアナキンは元の彼とは明らかに変わっていた。
失意のパドメだったが、隠れていたオビワンが現れ、アナキンと対決する事に。
一方、ヨーダは議会に1人でいるパルパティンと対決。
宙に浮いてる議席を飛ばす攻撃に、ヨーダがらしくない身軽さでかわしたりするが
結局下の方へ落とされてしまい、今倒すのは無理だとヨーダは早々と退散。
アナキンとオビワンは、なぜか急に噴火を始めた溶岩の上で戦う事に。
足場がドンドン溶けていく中での対決は非常に大変だ。
だが、オビワンはアナキンを倒し、アナキンは溶岩の中へ。
両手両足が焼けただれ、頭も燃えてハゲ頭に。
そうか、これでハゲになったのか。アナキンを置いて去るオビワン。
オビワンは、アナキンに襲われて倒れていたパドメをつれて退散。
ヨーダやオーガナと合流し、医療センターで出産を迎えるが、
パドメには生きる意欲がなくなっていた。
やがて、子供は双子と判明。その父親がアナキンである事もわかる。
パドメは男の子と女の子を出産。
パドメは迷いもせず、ルークとレイアと名付け
オビワンに、アナキンは善の心が残っていたと言い残して死ぬ。
つまり、アナキンはパドメが死ぬと知って悪の道に落ち
そのおかげでパドメが死ぬと言うややこしい話だ。

 かろうじて生きていたアナキンは、パルパティンと言うか皇帝に回収され
サイボーグ手術を受ける。
いろんな装置をつけられ、マスクをさせられて、ついにあのダースベイダーの姿に。
パドメが死んだと知り、強い怒りを覚えるダースベイダー。
これで吹っ切れたかのように、この後、悪の権化として働く事になる。
と言うか、おまえのせいだろうが。
一方、ヨーダはアナキンの血を継ぐルークとレイアは
帝国から隠し、分けて育てた方がいいと考える。
そこで、レイアは子供のいないオーガナ夫妻が引き取る事に。
ルークは故郷で、オーウェン夫妻に渡される事に。
オビワンも近くに住み、彼を見守る事にする。
なぜ後にレイアと知り合いになったかは不明だが。
ヨーダはダゴバ星で隠れ住む事に。
オビワンにクワイ・ガン・ジンが、死後の世界から話す方法を見つけたと教える。
こんな説明は不要な気もするのだが、
これでEP4以降、死んだ人が出てくる事の説明になると言うわけだ。
すっかりダースベイダーとなったアナキンは、
皇帝と共に完成間近のデススターを見守る。
そして、レイアとルークはそれぞれの夫婦に引き取られるのであった。

 と言うわけで、旧作には、今から見ると地味な所もあるが、
当時にしては派手な特撮や、お約束の物語の面白さがあった。
しかしながら、時代はCG主流になり、
エピソード1ではそこらへんが見せ場にもなっていたのだが、
エピソード3にもなると、今さら特撮にも驚かされないし
各キャラの魅力も激減した感あり。
基本的にはアナキンがどう悪に陥っていくかが物語の中心な訳で
あ、今のでちょっと悪くなったなとか、そう言う見方になってしまうのも否めない。
結局、トントン拍子に悪になっていってしまい、
まあ結末がわかっているから仕方ないのだけれども、意外性のある展開がない。
アミダラに至っては、出番がかなり少なく、申し訳程度という感じ。
強いて言えば、ダースベイダーがハゲになった理由が、
これでかと思わされたあたりが意外な所か。

 エピソード2の時に、予想した事だが、
アミダラを筆頭に、マスター・ウインドウ他ヨーダを除くジェダイの人々はやはり死に
クリストファー・リーはあっけなく死ぬ。
ジャージャービンクスはチラッと出るがセリフはまったくない。
オーウェンの父は出てこず、オーウェン夫妻の結婚の話も出ず
確かにアミダラはルークとレイアを産む。
(産むや否や名付けてすぐ死ぬのには苦笑したが)
レイアは母の記憶があるはずだが、実際はすぐに死んでるのでそれはなし。
オーウェン夫妻は、ルークがベンとの関わりを嫌がったが
その説明はない。割に喜んで子供をもらっていたし。ボバ・フェットは出てこない。
ずっと別人かと思っていた、パルパティン議長はやっぱりダーク・シディアスで
だったら、旧作でダーク・シディアスと言う呼び名が出てこなかったのが不思議。
デススターはもう少しで完成しそう。
ストームトゥルーパー以下のデザインが変わった説明はないが、
オーガナ議員の船のデザインが、レイアの船と同じなのは感心。
後は、アミダラのロールパンカットも。
アナキンがハゲになった理由がまさか説明されるとは思っていなかったがそこは解決。
クローン軍団が、ヨーダらの手を離れて、結局悪の手に落ちるのは説明あり。
C−3POはアナキンらの記憶を消されるが、R2−D2は消されないまま。
C−3POはR2−D2と話せるのだから、
旧作でいろんな事を知らなかったのは、R2−D2が隠したと言う事か。
彼らがレイアの船に乗っていた説明はない。
また、チューバッカがヨーダと面識があるとわかり、
ならばなぜ旧作でそれがルークに伝わらなかったのか。
(と言うか、言葉が通じなかっただけだったりして)
彼が仲間のもとを去り、ハンソロと組むようになった理由は説明なし。
ベンがルークのそばに住んでいた説明はあるが、
死んだ後も会話出来る説明までつけるのはやや蛇足な感じ。
 




復活した新作「スターウォーズ/フォースの覚醒」を見た。(2015年米)
 復活したスターウォーズの最新作。
もともとジョージ・ルーカスによる全9作の構想だったシリーズは、
4、5、6話を作った所で中断。
忘れた頃に1、2、3話を作るが、そこで打ち止めになるはずだった。
だが、シリーズの映画化権がディズニーに渡り、事情が変わる。
ミッションインポッシブルとスタートレックと言う
2シリーズを引き継いだJJエイブラムズが、スターウォーズまで引き受けた訳。
ルーク、ハンソロ、レイアと言うオリジナルキャラが再集合した点も見逃せません。

レイ がらくた集めをする娘
フィン 帝国軍の脱走兵
ハン・ソロ 海賊(ハリソン・フォード)
レイア・オーガナ将軍 元姫(キャリー・フィッシャー)
ルーク・スカイウォーカー ジェダイの騎士(マーク・ハミル)
チューバッカ ハン・ソロの相棒(ピーター・メイヒュー)
C−3PO ルークに仕えたロボット(アンソニー・ダニエルズ)
カイロ・レン 帝国軍のリーダー
ポー・ダメロン レジスタンスの兵士
スノーク 帝国軍の指導者(アンディ・サーキス)
ハックス将軍 カイロ・レンの上官
キャプテン・ファズマ ストームトルーパーのリーダー
マズ・カナタ 飲み屋の女主人
ロー・サン・テッカー レジスタンスの将軍(マックス・フォン・シドー)

@あれから帝国軍が盛り返した

 遠い昔、はるか彼方の銀河系で。
エンドアの戦いから30年後。
ジェダイに勝利をもたらしたルーク・スカイウォーカーが姿を消してしまう。
一方、帝国軍の残党は、ファーストオーダーと称して、再び銀河に脅威をもたらす。
レイア・オーガナ姫は将軍としてレジスタンスを結成。
帝国軍に対抗する事となる。
つまり、ルークらがあんなに頑張ったのに、元の状態に戻ったと言う訳ですな。

A帝国軍は勝敗の鍵を握るルークの居場所を表す地図(BB)を追跡

 ルークの居場所は戦局を左右する重要事項に。
砂漠の惑星ジャクーでは、マックス・フォン・シドー扮する将軍が、
ルークの情報を収めたロボット、BB―9をレジスタンスのポーに託す。
だがポーは結局捕まってしまい、BBだけが逃げる形に。
これまたどっかで聞いた展開ですな。
これを追う帝国軍は、ジャクーの人々を殺戮しまくる。
そのリーダーはカイロ・レンなる人物で、旧作のダースベイダーに相当する訳だが、
普通の人みたいな名前で、本作の主役レイと紛らわしいのも難。
序盤には、光線を途中で止めるフォースの技を見せるが。。
とあるストームトルーパーは、帝国軍の殺戮行為に耐えかね、
捕らわれたポーを逃がして戦艦(スターデストロイヤー)から脱出。
ポーは彼を気に入り、FN−2187と言う呼び名からフィンと名付ける。
彼らは追跡を振り切るが、ジャクーに墜落。
(見てる時は別の惑星かと思ったが、同じらしい)
砂漠の生き物に襲われ、ポーはやられたらしく、フィンは一人で退散する。
ポーに頼まれたBBを探すと言う使命を帯びて。

Bそうとは知らない少女レイがBBを拾う

 砂漠で暮らす少女レンは、
墜落したスターデストロイヤーからめぼしい物を見つけては売って生活していた。
幼い頃に捨てられた形になったが、いまだに母親が迎えに来ると信じてるらしい。
ある時、BBを拾って自分の物にする事に。

Cレイは脱出兵フィンと出会い、そこにあったミレニアムファルコンで逃げる

 市場のガラクタ業者はBBなら高く買うと言うが、売り物じゃないと拒否。
そんな中、BBはたどり着いたフィンに反応。
彼がポーからもらった服を着ていた為だが、レイは泥棒と決めつけもみ合いに。
だが、BBを狙う帝国軍が現れ攻撃してきた為、レイとフィンは一緒に逃げる羽目に。
何ヵ月も前から放置されていると言うガラクタ宇宙船に乗って退散。
ガラクタ宇宙船の全体が見えると、
観客にはそれがミレニアムファルコン号だとわかると言う訳。
追っ手が追撃するが、スターデストロイヤーの残骸をすり抜けたりした末に振り切って
惑星ジャクーを脱出。
レイにとって、ジャクーを出るのは初めての体験だった。

Dレイらはハンソロに会い、ルークやフォースの話を聞く

 だが、レイらは別の船に捕らわれてしまう。
海賊みたいな連中だが、その中にハン・ソロとチューバッカがいた。
ソロは一味に借金があり、甘んじて仲間になっていたのだ。
彼は手放していたファルコン号と再会して感激。
レイらも、相手が有名なソロ将軍だと知って驚く。
フォースとか言うのを使って、帝国軍に勝利したルークの仲間と伝え聞いていたのだ。
するとソロは、フォースは実在すると語る。
かつては俺も信じなかったが、この目で見たと。
帝国軍に勝利した後、ルークはジェダイ騎士団の再建に取り組む。
だが、一人の弟子が暗黒面に落ちたのをきっかけに、姿を消してしまったのだと言う。
そこへ海賊らが金よこせと現れるた為、レイらとソロらは退散。
荷物の怪物を放った為、一味は次々やられて、逃げ切れると言う訳。

Eレイらはレジスタンスと合流。だがフィンは退散

 レイらはソロの案内で惑星タコダナを訪れる。
怪しげな店のETみたいな顔の女主人マズ・カナタと会い、
レジスタンスへの手引きを頼むためだ。
だがフィンは、再び戦いの中に戻る事に抵抗を感じる。
やむなく、実は脱走兵だと白状して退散。レイを失望させる。

Fレイはフォースの力を感じる

 レイは何かに導かれる様に店の地下へ。
そこにあったライトセイバーに触れると、強い力を感じる。
それはかつてルークが持っていた物で、マズ・カナタはレイが選ばれた存在だと言うが
彼女はその重圧に耐えかねて退散してしまう。

G帝国軍は惑星をまとめて破壊する兵器を用意

 帝国軍の最高司令官スノーク(でかいジャバザハットみたいなやつ)は、
レジスタンスの一掃を指示。
複数の惑星をまとめて破壊できる(つまりデススターより強力)
新兵器スターキラーの使用が決まる。
これは1回は発射されて、
主要登場人物に関係のないレジスタンス側に多くの犠牲が出る。
 一方、カイロ・レンは、時々良い心がうずいて困っていた。
かつてアナキンとかは悪い心がうずいたものだが、その逆パターン。
彼は素顔は普通のあんちゃんで、
最初から頼りない印象な上、帝国軍内でも上の下くらいの地位に収まっていた。
彼は、ダースベイダーの壊れたマスクをなぜか持っていて
(ルークが燃やしたはず)、何やら想う。

Hレイ捕らわれるが脱出

 帝国軍が攻撃を開始。
逃げ出していたレイは捕まってしまい、拘束されて基地で尋問を受ける事に。
だが、念ずると見張りのストームトルーパーが操られ、拘束を解いてしまう。
どうやら彼女もフォースが使えるようになってきたらしい。
ちなみに、この「操られるストームトルーパー」を演ずるのは、
ダニエル・クレイグだとの事。
もちろん、知らなければ絶対に気付かないけど、
007とスタジオが隣だったので、覗きに来たらしい。

Iレジスタンスが基地襲撃を計画

 攻撃を逃れたソロと、結局改心して舞い戻ったフィンらは、
レイア将軍らレジスタンスと合流。
ソロは妻レイアとの久々の再会だ。
そこにはR2D2がいたが(あとC3POもね)、
ルークの失踪以降、機能を停止していた。
帝国軍によるスターキラーの使用が準備されていると判明し、
レジスタンスは基地の攻撃を計画。
脱走兵であるフィンの情報も役に立つと言う次第だ。
フィンが、実は生きていたポーと再会するシーンもあり。
基地の破壊にはソロたちが乗り込む事に。
レイアは、寝返って帝国軍側になった息子を連れ戻してと頼む。

Jソロがやられ、レイとカイロ・レンが対決

 基地に潜入したソロらは破壊工作をする
(途中で脱出したレイと合流したんだったかな?)が、現れたカイロ・レンと対面。
実はカイロ・レンこそ、ソロとレイアの息子(つまりダースベイダーの孫)で、
暗黒面に寝返ったルークの弟子だったのだ。
ソロは橋の上でカイロ・レンを説得しようとし、
カイロ・レンもなびくような素振りを見せるが、結局ソロを刺してしまう。
ソロは橋から落ちていき、それは遠くにいたレイアも感じていた
(彼女もフォースを持つ)から、たぶん死んだって事だよね。
怒ったチューバッカが暴れ、
時同じくしてレジスタンスが攻撃開始したりして大変な騒ぎに。
カイロ・レンは基地の外の森へ逃げ、追うレイをフォースで飛ばしてしまう。
続いてフィンが、フォースの使い手かどうかもわからないのに、
ライトセイバーでカイロ・レンと戦い、意外に善戦するが、最後には負傷して倒れる。
カイロ・レンはフォースでフィンが落としたライトセイバーを手に入れようとするが、
立ち上がったレイがフォースの横入りで手に入れる。
ここで、高らかにルーク・スカイウォーカーのテーマが流れたので、
私はレイはルークの娘だろうと思っとります。
パワーが全開となったレイは強い強い。
いや、むしろカイロ・レンが弱いのか、やられっぱなし。

K基地から脱出

 レジスタンスの激しい攻撃で、スターキラー基地はもはや崩壊寸前。
レイとカイロ・レンの間に亀裂が入り、戦いの継続は不可能に。
帝国軍はカイロ・レンを回収。
一方、チューバッカのミレニアムファルコンが、レイとフィンを回収。
脱出し、スターキラー基地は爆発する。
レジスタンス基地に帰還した一同は歓待を受けるが、
レイとレイアは、ソロの死を想って無言で抱き合う。
て言うか、ルークはいつ出てくるんだっけ?本作には出ないのか?
。。と言う不安にさいなまれてた頃です。

Lルークの居場所わかり、レイが会いに行く

 そんな中、R2D2が動き出し、地図を再生。
BBの地図と合わせると、ルークの居場所を表す地図が完成する訳。
レイは、いまだ意識の戻らないフィンに、初めての友達だと話しかけて出かける事に。
チューバッカが操縦するミレニアムファルコンでとある惑星へ到着。
山を登って頂上にたどり着くと、そこには仙人みたいな姿のルークがいた。
やせろと言われたと聞いたが、見た感じ、そうでもなさそう。
レイはルークに無言でライトセイバーを差し出すのだった。

 と言う訳で、物語は6話の30年後と言う設定。
ルークが姿を消し、そのせいか、帝国軍の残党は再び勢力を伸ばすように。
レイアが将軍としてレジスタンスの親玉となって戦うと言う図式で、
かつての道をまた歩んでる印象です。
ルークの居場所を突き止めた方が有利と言う訳で、
その地図を持ったBB8と言うロボを敵味方が奪い合う事に。
このロボットを今回の主人公レイが手に入れて、物語に巻き込まれると言う訳。
4話と同じ展開ですな。
帝国軍の脱走兵フィンが協力者となり、この2人がこの後の物語の中心となる模様。
レイとフィンの2人には出生の秘密がありそうで、
本作では明かされないが、レイの方はだいたい察しがつく。
 1.レイが戦うシーンで、とある人物のテーマが高らかに鳴った
 2.そもそも主要登場人物が少ない(ほぼ一家)
旧作のキャラの中では、ハンソロ(とチューバッカ)が出ずっぱり。
他の連中はC3POとかも含めて顔見せ程度で、
ルークに至っては、今回は出ないのかと思ったほど。
ダースベイダーに代わる悪役カイロ・レンは、
早々に素性も、なぜそうなったかも明らかに。
素顔の印象もそうだけど、あまり強くないのが難。
全体としては、どうなるのかなーと言う興味で引っ張る感じで、
何が起こるかだいたい想像がついた2、3話よりも面白い。
CGの使い方も、やりすぎた感のある1〜3話より好感が持てる。
ただし、違和感はある。
例えて言うなら、手塚治虫の弟子がブラックジャックの新作を描いたみたい。
ていねいにトレースして、よく似てはいるが、微妙に違う印象。
個人的に引っ掛かったのは、最初と最後。
20世紀フォックスのテーマから、
スターウォーズのテーマに続く流れが崩されたのが口惜しい。
そして、妙に速いエンドクレジットの先頭がハリソン・フォードになってた点。
確かにギャラは一番高いんだろうけど、彼は脇役だよね。
4話みたいに、当時の新人俳優の名前を3人並べて、
&アレック・ギネスみたいな感じがよかった。
ちなみに、プレミアムパンフレットと言うのが売られてて(鑑賞しないと買えない)、
鑑賞日が印刷されてた。
公開当日だったら、まさにプレミアがついたかもね。
 

スター・ウォーズ クローン大戦

 ヨーダ率いるジェダイによる戦争は広がる。アナキンは指揮をさせてもらえず不満。
ドゥークー伯爵は、アナキンを始末するため、女殺し屋を送り込む事に。
オビワンは罠ではと考えるが、彼女を追跡。対決の末倒す。
ジェダイは各地で攻撃を受け、すべてがドゥークーの指示だったと判明。
グリーバス将軍による攻撃が始まり、ジェダイは苦戦する。
グリーバスは5人のジェダイを倒した強敵だ。
1人の騎士も必要なジェダイは、修行を終えていないアナキンを騎士にする事に。
辺境の星にグリーバスがいるとの情報を得て、オビワンらが急行する事に。
一方で、グリーバスによって議長は捕らわれる。
怒りに燃えるアナキンは、敵を次々倒し、グリーバスを追う事になる。

 と言うわけで、スターウォーズのエピソード2と3の間を描くアニメシリーズ。
もともとこんなのなくても納得してる観客が多いのだから、
別に描かなくてもいいじゃんと言う感じのエピソードが多い気もする。
まあグリーバス将軍と言うのは、エピソード3で急に出てきた感があるので
その紹介用という感じか。
本当は主従関係のグリーバスと議長が対立したフリをするのも気になるし、
リアルとは言い難い絵にも抵抗あり。

TV放送
 

スター・ウォーズ クローン・ウォーズ(2008年米)

アナキン・スカイウォーカー ジェダイ騎士
オビワン・ケノービ ジェダイ騎士。アナキンの師
アソーカ・タノ ジェダイ騎士。アナキンの弟子
パドメ・アミダラ 共和国議員。実はアナキンの妻
ヨーダ ジェダイ騎士の指導者
メイス・ウインドウ ジェダイ騎士の指導者
パルパティン議長 共和国議員

ドゥークー伯爵 分離主義者の指導者
アサージ・ヴェントレス 伯爵の殺し屋
ジャバ・ザ・ハット タトゥイーンの犯罪王
ズィロ・ザ・ハット ジャバの叔父

 ドゥークー伯爵の侵攻で銀河は分断される。
ヨーダはアナキンに弟子を持てと、アソーカを送るが、アナキンはまだ子供な彼女に困惑する。
犯罪王ジャバ・ザ・ハットの息子が誘拐され、ジェダイに救出を求める。
誘拐には伯爵が関与しているらしく、ジャバにはジェダイの仕業と伝える気だ。
アナキンらは崖の上にある僧院に潜入。
捕らわれた息子を救出するが、彼は重病で弱っていた。
もし彼に何かあれば、協定は破棄されてしまう。
殺し屋ヴェントレスの妨害の中、古いシャトルで脱出。
タトゥイーンに不時着する。
伯爵はジェダイが息子を殺したと称し、死体を確認に。
パドメは、ジャバの叔父ズィロに、協定の仲介を依頼するが、
実はズィロが伯爵と手を組み、ジャバを亡き者にしようとしていたと知る。
アナキンは伯爵と対決。
彼が息子を連れていると思わせ、本物はアソーカが連れていた。
アソーカは息子を連れてジャバの所へ到着。
アナキンもかけつけるが、ジャバは彼らを始末しようとする。
しかし、パドメに捕らわれたズィロから真相を知らされ、ジャバは協定に同意。
共和軍のジャバ領通過が認められる。
これにより補給ルートが確保されたが、銀河皇帝は問題視しないと言うのであった。

 と言うわけで、TVにもなったクローンウォーズの映画版なので、
てっきり総集編かと思ったが、さにあらず。
TVシリーズの前の時代で、アソーカとの出会いが描かれ、
もう少し言うと、カクカクしてたクローン大戦の後の話との事。
シーズン1の最後に出てきたジャバ・ザ・ハットの親戚みたいなやつが、
本当に親戚だったとわかったりして、ミッシングリンク的な興味はあるが、
物語の方は30分の時と同じ程度の面白さかな。

TV放送 2010/07/18 NHKHi 2230-0015
 



ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」(2016年米)を見た。

 スターウォーズは権利がディズニーに移り、昨年エピソード7が公開された。
エピソード8は来年末らしいから1年おきとして、
その間にサイドストーリーが公開される事に。
その第1弾が本作で、公開第1作であるエピソード4の直前を描くと言う。
エピソード7への不満や、サイドストーリーで世界観を広げすぎる事への抵抗はあるが
今のところ新作を見ないと言う選択肢はない。

ジン ローグワンのリーダー(フェリシティ・ジョーンズ)
キャシアン大尉 反乱軍の殺し屋
L―2SO 元帝国軍のロボ
ボーディー・ルック 元帝国軍のパイロット
ベイズ・マルバス 射撃の名手
チアルート 盲目の戦士

クレニック長官 デススター開発の責任者
ソウ・ゲレラ ジンの育ての親(フォレスト・ウィテカー)
ゲイレン ジンの父。科学者(マッツ・ミケルセン)
ライラ ジンの母
モスマ議員 反乱軍の指導者

ベイル・オーガナ議員 反乱軍
ダースベイダー卿 クレニック長官の上官
モフ・ターキン総督 ダースベイダーの上官
C―3PO
R2―D2
レイア・オーガナ姫

起:ジンは育ての親ゲレラに会う事に。
承:科学者である父より、デススターの設計図を奪うよう頼まれる。
転:帝国軍の基地に潜入。
結:ジンらは犠牲となるが、設計図は反乱軍に託される。

@ゲイレン博士は帝国軍に捕らわれ、娘ジンを逃がす。

 番外編なのでいつものテーマ曲はなし。
作曲家も違うが、オリジナルを思わせるフレーズは時々聞こえる。
とある辺境の惑星ラムーで暮らしていたゲイレン博士は、
帝国軍の宇宙船が到着するのに気付く。
妻ライラと娘ジンを逃がし、1人で待つ事に。
だが結局、妻はジンを行かせて引き返してしまう。
現れたのはクレニック長官で、以前からゲイレンに何やら開発を強いていたらしい。
家族はどこだ?の問いに、死んだと答えるが、
戻ってきた妻が見つかって殺され、ゲイレンは捕らわれてしまう。
逃れたジンは谷の中にあるハッチを開いて、狭い隠れ場所に潜む事に。
しばらくして現れたのは、ゲイレンの仲間であるゲレラだった。

A成長したジンは牢にいたが反落軍によって出される。
育ての親ゲレラの所へ向かう事に。単独行動の彼を説得するのが目的だ。

 年月が流れ、1人でたくましく生きていたジンは、
何やら犯罪を犯して惑星ウォバニの牢にいた。
ある時、反乱軍によって牢を出された彼女は、その見返りとして、協力を求められる。
ジンの育ての親であるゲレラは、彼女が成長した頃に出ていって戻らなかった。
反乱軍の英雄となったゲレラだが、最近は単独行動をとるようになった。
再び反乱軍の中枢で働くよう、ジンに説得してほしいと言うのだ。

B道中、はみ出し者たちが加わる。

 同行するのは牢で知り合ったキャシアン大尉。
さらにL―2SOと言うロボが同行。
元帝国軍のロボで再プログラミングされたと言うが、ジンは半信半疑だ。
ゲレラのいる惑星ジェダへ向かい、途中の町に立ち寄る。
そこは反乱軍側の人々が大勢いたが、帝国軍が襲撃して撃ち合いに。
キャシアンやL―2SOと共に戦い、少し信頼感を得る。(悪いL―2SOも登場)
町にいたやさぐれた兵士マルバス(射撃の名手)や、
盲目の戦士チアルート(座頭市風)も助太刀し、
一同凄腕で帝国軍を全滅させると言う訳。

Cゲレラと再会。ゲイレン博士のメッセージを見せられる。
博士は帝国に脅されてデススターを開発。わざと弱点を仕込んだと言う。

 ジンは山奥にあるゲレラのアジトに到着。
見捨てた形となったゲレラだが、ジンは立派に育っており、やむを得なかったと言う。
彼の所には、帝国軍から逃れたパイロットのボーディがいた。
彼によってもたらされたホログラムを見るジン。
それは、死んだと思っていた父ゲイレン博士のメッセージだった。
彼は帝国軍に脅されて、新兵器デススターの開発に参加させられた。
断っても、他の者が完成させると知ったゲイレンは、
開発に携わってあえて弱点を作る事にしたのだ。
リアクターと言う部分がむき出しになっており、
ここを攻撃すれば誘爆してデススター全体が爆発する。(エピソード4参照)
何とか設計図を手に入れて成し遂げてほしいと。

D完成したデススターが試し撃ちされ、ゲレラは犠牲に。

 その頃、デススターはほぼ完成しており、惑星を破壊する威力を披露する事に。
だがモフ・ターキン総督はクレニック長官をそこまで信用しておらず、
まずは都市を破壊する程度にせよと言う。
評価されずに不満なクレニックだが、やむなく従う事に。
その標的は、ジンたちがいる惑星ジェダのジンたちがいる付近だ。
惑星1個がドカンと爆破されるより、都市が破壊される方が描写が凄まじい。
光線を受けた付近から地面が盛り上がり、それがどんどん近付いてくる。
ジンらはボーディの機で脱出。
だが、ゲレラは逃げ遅れる形になり、泣く泣くジンらは惑星を脱出するのだった。

E博士のメッセージの真相を追って、敵基地へ。
敵基地は破壊されるが、博士は裏切り者として殺されてしまう。

 ジンは仲間に父ゲイレン博士のメッセージを伝える。
だが、仲間はメッセージに半信半疑。
メッセージを運んだボーディ自身も、その内容は見ていないのだ。
そこで、一同はゲイレン博士のいる惑星イードゥーへ向かう事に。
険しい崖を越えて、ゲイレンのいる基地へ。
折しも基地では情報が漏れたとクレニック長官は問題視。
ゲイレンら研究員を集めて誰の仕業か聞くが、誰も名乗り出ない。
ならば連帯責任だと言われ、やむなく名乗り出るゲイレン。
クレニックは、よくぞ名乗り出た等と言いながら、結局仲間たちを射殺。
ゲイレンはショックを受ける。
そんな中、反乱軍は基地の攻撃を開始。クレニックは退散。
キャシアンはゲイレンの暗殺を命じられていたが思いとどまる。
だが、結局ゲイレンは結局深手を負って倒れる。
かけつけたジンがメッセージを受け取ったと知ったゲイレンは、
必ずやり遂げろみたいな事を言って死ぬ。

Fジンは反乱軍に作戦を説明。だが合意に至らず却下される。
ジンとはみ出し兵士たちが独断で向かう事に。

 反乱軍の本部に戻ったジンはデススターの話を報告し、
設計図が保管されている基地を襲撃しようと提案。
今こそ攻撃すべき時だと叫ぶ者もいたが、大半は無謀な作戦だと反対。
全員一致が原則だと言う代表のモスマ議員は、ジンの作戦を却下する。
だが、それは反乱軍の敗北を意味する。
納得のいかないジンだったが、気が付くとやさぐれ兵士らが仲間につく。
さらに、父を暗殺しようとした事で少し険悪になっていたキャシアンも、
仲間を引き連れてかけつけた。
これまで作戦に従って汚い仕事をしてきたが、一度くらいは意味のある事をしたい。
一同を前にしたジンは、「フォースと共にあらん事を」と、
ジェダイでもないのに決めゼリフを。
発進準備をするパイロットのボーディは、隊の名前を聞かれ、ローグワンと答える。
発進許可は出ていないと言われるが、もちろん発進しちゃいます。

G敵基地に潜入。
ジンらが設計図取り出しに取り組む一方、仲間は激しい撃ち合いで次第にやられる。

 ボーディの宇宙船は帝国軍のフリして惑星スカリフに到着。
やさぐれ兵士たちがあちこちで撃ちまくる陽動作戦をする間に、
ジンとキャシアンは、そしてL―2SOは設計図の保管庫へ向かう。
膨大な情報の中から、スターダストと言うファイルを発見。
それは、父ゲイレンがジンに使う呼び名だった。これが問題の設計図に違いない。
奇襲はそれなりに成果を上げたが、
多勢に無勢で、やさぐれ兵士たちが次第にやられ始める。
L―2SOが入り口で迫る兵士たちと戦うが、それも長くは続かない。
最後には自ら犠牲となって、ジンらを行かせる人間ぽい行動をとる。
自ら保管庫へ入ったジンとキャシアンは、目指すディスクを入手。
キャシアンは脱落して、おれに構わず、先に行けって感じ。
だが、事態に気付いたクレニック長官が追ってくる。

H設計図送信にはシールドを解除する必要があり、敵戦艦を墜落させる。

 一方、惑星スカリフで戦闘が始まったと知った反乱軍は、
もう引き下がれないと、手助けする為にかけつける。
基地には強力なバリアが張られ、侵入済みの戦闘機はバリア内を暴れ回る。
だが、バリアが張られてしまうと、侵入する事は出来ないだけでなく、
バリアを通して設計図の情報を送信する事も出来ないのだ。
それを知ったバリア外の反乱軍は、
帝国軍の大型鑑に体当たりして墜落させてバリアを破壊。
これで通信が可能となったのだ。

I設計図送信に成功。だが、デススターの攻撃を受けて、惑星は崩壊する。

 塔を登ってジンはアンテナに到達。そこから設計図の情報を、反乱軍側に送信する。
追ってきたクレニック長官と格闘になるが、キャシアンはもかけつけて何とか倒す。
そして、通信は完了。
デススターでは、攻撃を受けた惑星スカリフを見捨てる事をちょい遅れで決断。
後は仲間がやってくれるだろうと言うジンとキャシアンは、固く抱き合う。
光線を受けた惑星は崩壊を始め、2人はその中に巻き込まれていった。

J反乱軍が受信した設計図を追って、ダースベイダーが現れる。
辛くも逃れた兵士は、レイア姫に託す。

 設計図は反乱軍本部に届いた訳ではなくて、付近にいる船に届いただけだった。
入手した兵士は、これは重要な情報だとディスクを届けようとする。
だが、帝国軍の戦艦が現れ、ダースベイダーらが乗り込んでくる。
反乱軍も迎え撃つが、ベイダーは強い強い。反乱軍の兵士たちを軽く蹴散らす。
何とか逃れた兵士が、ある女性にディスクを託す。
振り返ったのはレイア姫で、これは希望ですと語る。
エピソード4の副題にひっかけた感じか。
オープニングはテーマ曲使わなかったくせに、エンディングは高らかにいつもの曲が。
まあ、あれだけ定着した曲だから仕方ないけど、
だったらオープニングも使えよって気はします。

 と言う訳で、主人公は科学者マッツ・ミケルセンの娘。
マッツは帝国軍に脅されてデススターを開発。
わざと弱点を仕込み(その弱点はエピソード6でも改善されなかった訳)、
ひそかに反乱軍に破壊を頼む。
マッツの娘は設計図を入手する為に、
はみ出し兵士たちを率いて敵基地へ無謀な潜入作戦を決行すると言う訳。
。。と言う目的が定まるのが中盤過ぎた頃で、
そこまではメンバー紹介的なシーンが続いてちょっとまだるこしい。
終盤は敵基地での激しい戦闘シーンで盛り返して、全体的には及第点かな。
続編が出来ない終わり方になってるのは、あくまでもつなぎストーリーだからか。
個人的に驚いたのは、モフターキンが出てきた点。
なぜならば、ターキン役のピーター・カッシングは既に亡くなっているから。
それにしては登場シーンは結構長く、そっくりな人を見つけてきたかと思ったが、
違う俳優さんに演じさせて顔を合成したらしい。
しかも、エピソード3でもこの手法でターキンは登場していたらしい。
記憶にないなー。
ちなみに、レイア姫も出てきてて、同じ手法らしいんだけど、こちらは別人ぽかった。
あと、何となくベイダー卿の首回りが太くなってる気がする。
こんな調子で年1くらいなら番外編見るのもいいかな。
年2本とかになると飽きるかも。
 

スタークラッシュ(1978年伊米)

ステラ・スター 海賊(キャロライン・マンロー)
アクトン ステラの相棒
エル ロボット
皇帝 (クリストファー・プラマー)
サイモン 王子(デビッド・ハッセルホフ)
ザーヌアーン 敵の首領
ソアー 敵に通じていた

 海賊のステラとアクトンは帝国に捕らわれ、強制労働させられる。
脱走を図るが再び捕らわれ、現れた皇帝は協力を求める。
新型兵器を持つザーヌアーン一味を倒し、行方不明の息子を助けてほしいと言うのだ。
ステラはアマゾネス軍団に捕まるが、同行したロボットのエルが撃退。
部下ソアーの裏切りに遭うが、見抜いていたアクトンが撃退。
続いて訪れた惑星で、原人に襲われるが、唯一の生存者サイモンに助けられる。
一同は敵の基地に乗り込むが、ザーヌアーンに捕らわれてしまう。
実はサイモンこそ皇帝の息子で、
ザーヌアーンはかけつけた皇帝を惑星ごと爆破する気だ。
だが、時間を止めた皇帝がステラらを救出。
ザーヌアーンは帝国に総攻撃を仕掛けるが、
皇帝はスタークラッシュ四次元攻撃で反撃。一味の都市は破壊されるのだった。

 と言う訳で、スターウォーズ公開の頃に製作されたチープなSF作品。
主人公の女海賊(?)にキャロライン・マンロー。
私を愛したスパイで、ロータスエスプリのミサイルで撃墜された人。
皇帝(いい人)がクリストファー・プラマー、
その息子が無名時代のデビッド・ハッセルホフ。
音楽がジョン・バリーと言うと、ぼちぼちの布陣かに思える。
物語は、終始水着ぽい衣装のマンローが、
いろいろ危機に陥るが、すべて2〜3分で脱してしまう軽い感じ。
だいたいが彼女以外の活躍によるもので、重厚さを損なう結果に。
雰囲気的には戦前のフラッシュゴードン。あるいはエロくないフレッシュゴードン。

TV放送 2015/07/16 ムービープラス 0115-0246
 

スターゲイト」(94)を見た。

 この映画は、「トータルリコール」「ターミネーター2」「クリフハンガー」等の
製作者マリオ・カサールによる作品。
彼のカルロコ社は、パイオニアと組んで大作ばかり作っているが、
どうも経営の方はなっていないようで、ちょっとやばいらしい。
今回のこの作品は、出演者や監督が弱いと思ったのか、製作者ばかりアピール。
だが、出演者には、カート・ラッセル、ジェームズ・スペイダーがいる。
さらに悪役として、「クライングゲーム」で世界中をギョッ!とさせた
オカマ野郎、ジェイ・デビッドソンが、今回も性別不詳の役で2回目の映画出演。
物語は、地球とはるか銀河の彼方の惑星を結ぶ門が、見つかったと言う話で
「スタートレック」には時の門と言うのがあったから、ややスケールが小さい。
この門を通った連中がどういう目にあうのか知らないが
まあ、大作みたいだから、見た方がいいようだな。

 1928年エジプト。考古学者ラングフォード博士らは、
かつて見たこともない物を発掘した。
彼の娘キャサリンは、発掘された首飾りをこっそり自分の物にする。
そして現在。言語学者のジャクソン(ジェームズ・スペイダー)は、学会で、
ピラミッドの外側には、文字が全く書かれていない事から
現在のピラミッドに対する、年代の判定には誤りがあると指摘していた。
何者か、高度な文明によって作られたと言うのが、彼の説だ。
だが、内部には文字が残されていると指摘に対し、あれはインチキだと否定。
では何者がピラミッドを作ったのかと言う問いに対し、それはわからないと返答。
火星人とでも言うのかとバカにされるほどの、荒唐無稽な説に思えたようだ。
おかげで、彼の講演は客が全員帰ってしまう羽目に。
だが、1人老婦人だけが、彼の説に関心を持っていた。
もちろん、彼女こそ老いたキャサリンだった。
彼女は、今や失業状態のジャクソンに対し、仕事を与えたいと言う。
古代の遺物に書かれた文字の読解と言う仕事だ。
そして、これは彼の説を裏付けるかもしれないと。
選択の余地がない彼は、この仕事を引き受ける事にする。
一方、息子を銃の事故で失ったショックから立ち直れない
オニール大佐(カート・ラッセル)は、とある作戦に引き出される。

 ジャクソンは、核ミサイル基地の跡地という地下の秘密基地へ。
そこでは、28年に掘り出されたと言う石蓋の研究が行われていた。
ジャクソンはこれを一目見て愕然。こんな物は見た事がないからだ。
それは円形で、象形文字と、何やら見た事のない文字が書かれていた。
彼は、何年もかけて読解していたと言うこの象形文字の翻訳を、たちまち訂正する。
そしてその内容は、「ラーが銀河を越えて来る。スターゲイトを使って」
とか何とか言う物であった。
彼は、この石蓋の下にあった物に関心を示す。棺でもあったのだろうか。
だが、何かの状況の変化で、キャサリンに代わって責任者になったオニール大佐は
許可なくこの件について、他言する事を禁止すると言うのであった。
ジャクソンは、もう片方の文字について読解を進めるが、
類似した文字はなく、困難を究めていた。
しかし、新聞記事からピンと来た彼は、文字ではなく、実は記号だったそれが
オリオン座を示す事に気づく。そしてこの件を軍のお偉方に発表。
石蓋に描かれた星座は、座標を現す。そこには7つの座標が示されていると。
3次元空間において、6つの座標によって、1つの点が確定できる。
そしてもう1つの第7の座標が出発点となるのだ。
その地点は、地球からはるか離れた遠い銀河の惑星を示していた。
おそらく、スターゲイトと言う物を通じて、この地点へ行けるのだと。
今まで2年間も悩んでいた事について、ジャクソンが2週間で解決したため
一同は驚かされた。そこでこれまで秘密にした物を彼に見せる事になる。
それこそ、石蓋の下にあった物。スターゲイトだった。
これは星座板のように、2つの円をずらして合わせる仕組みで
ジャクソンが言った7つの座標をセットできれば、目標地点に行けるはずだ。
しかも、これが地球上にはない物質でできているのだ。
古代のものとは思えない、完璧な円形のスターゲイトがクルクル回って、
6つまで座標をセット。実はここまでは何度もやっているのだ。
続いてジャクソンの指示で、7つ目の座標をセット。
すると、スターゲイトの中が光輝き、どうやら開通したらしいと思わせる。
そこで、軍はここに無人の探査機を送る事に。
いきなり入ったりしないあたりは、かつての安直なSFとは違うと思わせる。
探査機がスターゲイトを通過すると、びゃーっと、ワープみたいな移動するが
どんなに遠い宇宙へ飛んでも、電波は一応受信できるらしい。
しかし長持ちはせず、やがて映像が途絶える。
気象状況や、空気の状態は地球に酷似。生存は可能そうだ。
残された映像から、スターゲイトの向こう側にも、同じような門があるが
どうやら記号は違うらしい。
帰還の見込みがないのなら、危険は侵せないと、計画は中止になりそうに。
だが、ジャクソンは学問的な興味もあって
むこうでジャクソン自身が記号を見つければいいと言う。
自信はあるとか言うので、軍は計画の続行を決断。
やっぱりこの安易さは、SFにはつきものだったらしい。
大佐とジャクソン、そして数名の兵たちが向かう事に。
ジャクソンだけが、いかにも学者風と言う感じで、この違和感はおかしい。

 必要な物資をもって、一行はスターゲイトへ。
キャサリンはお守りだと、首飾りをジャクソンに渡す。
光の中に手をつっこんでも何も起こらず、顔をつけると、水に顔をつけたよう。
中へ引き込まれるようになって、突然世界が宇宙に変化。
ワープのシーンみたいに、星が後方に走り抜け、すごいショックの後目的地に到着。
そこは神殿の中らしく真っ暗。確かにそこにはもう1つのスターゲイトがある。
一行は神殿の外へ。そこは砂漠。
しかも、神殿の後方には、地球の物とそっくりなピラミッドがあったため、
ジャクソンは自説が正しかった事を確信する。
空気等を調査し、大佐はとりあえず帰還しようと言うが、
ジャクソンは調査をするまで戻れないと言う。それは次回と言われるが、
実はジャクソンには帰りのスターゲイトのアテなどなかったのだ。
(それくらいの事は、誰にでも想像できそうなものだが)
こちらには、石蓋にあたる物がないため、類推する事ができないのだ。
しかたなく、テントを張って滞在の構えをとる。
兵たちはジャクソンにだまされたと、彼に八つ当たりする。
カバンを投げられ、拾いにいくと、ラクダのような動物を発見する。
手綱もある事から、飼われている事は間違いない。
エサをやったりするが、大佐らが現れると、走り出し
ヒモが足にからまったジャクソンは、引きずられるインディ状態に。
大佐たちはあわてて追うが、止まった地点から、
大きなテントや、鉱山で発掘する人々が見えた。
この映画、久々に1万人を越えるエキストラを集めたと言うが、
それだけの価値があるシーンとは思えない。
人々も彼らに気づき、仕方がないのでジャクソンらは話をするため接近する。
トランシーバーで、残りの連中はテントに残るよう指示する。
話が通じないので、ジャクソンに話せと言うが、彼にもそれは無理だ。
だが、ジャクソンの首飾りを見ると、びっくりして一同は土下座する。
ジャクソンらもびっくり。手招きされ、彼らの村へ。
そこには、首飾りと同じ紋章の旗が。ジャクソンはそれがラーだと気づく。
どうやら彼らは、エジプトと同じ神を崇めているらしい。
銀河を隔てて、同じ文化が分断されているのだ。
ジャクソンらは、ラーの使いと思われているらしい。

 ものすごい砂嵐が起こり、村は扉を閉じる。
テントの連中もテントをあきらめ、神殿へ。
その頃、神殿の上空では、何やら巨大な物が動いていた。
巨大なピラミッドみたいな物体は神殿の上を包み込む。
兵たちは異常事態にかまえるが、犬みたいな鎧を身につけた怪力の男に次々やられる。
通信不良のため、そんな事は知らないジャクソンたちは、村の歓迎を受けていた。
得体の知れない食事を出され、兵たちは警戒するが、
失礼だぞとジャクソンは気にせず食べて、チキンみたいだと鶏の物まねまでして喜ぶ。
少年スカレは、大佐の持つライターを気に入り、それをもらう事に成功。
続いて、銃にも関心を示すが、それは危険だと大佐がさわらせない。
一方、ジャクソンこそ神の使いと思われたのか、彼だけが別のテントに案内される。
予想通り、そこへ貢ぎ物として少女シュリが贈られる。
しかし、ジャクソンは彼女に手は出さなかった。
この手の話にありがちな事に、貢ぎ物の少女は、その割に結構頭が良い。
(しかも、後でわかる事だが、村の中心的存在でもある)
言葉が通じない彼らとコミュニケーションをはかるには、地面に絵を描くしかないが
村人は絵を描く事を、よくない事として逃げてしまう。
テントの中で、何とか彼女と会話しようとするジャクソンは、またも絵を描く。
シュリは絵を恐れるが、意を決してそれにこたえる。
ピラミッドから来たと言う彼の絵に、シュリは地球の絵を描いてみせる。
どこかにその壁画があるに違いないと考えたジャクソンは、そこへ案内させる。
シュリの案内でジャクソンは洞窟へ。そこにはジャクソンが期待した壁画があった。
その1つ1つをシュリに発音させ、古代エジプトの言語に酷似している事に気づく。
やがて、会話までできるようになる。彼の発見に大佐たちも気づいてかけつける。
ジャクソンの解読によれば、かつてある死滅寸前の惑星を脱出したラーは
この星の鉱石に目をつけ、(たぶん、これで命を回復できると言う事だと思う)
地球から労働者を運ぶため、スターゲイトを作ったのだ。
だが、地球の方の労働者が知恵をつけてしまったため、スターゲイトを閉じ
こっちの惑星側の労働者には、字を書く事を禁じたと言うのだ。
続いて、石蓋に似た模様も発見。
希望が見えたかに思えたが、7つ目の記号が壊れていた。
この村にいても、これ以上の発見は見えないと、一行はテントに戻る事にする。
だが、スカレたちは彼らをこっそりつけていた。
(神殿と村はちょっとの距離に思えるが、村人は神殿の事を知らないのだろうか)

 大佐らの一行は神殿に戻るが、仲間は消えていた。
つけてきたスカレらは、テントに残された銃をこっそり手に入れる。
神殿は揺れ、周囲が何かにふさがれる。
描写が不十分なのか、どういう構想なのかわかりづらい。
この事態に、大佐は爆弾を組み立てる。
元々彼は、もしスターゲイトが危険な存在ならば、爆破しろとの命令を受けていた。
人生に疲れた彼は、一行を地球に返した後、1人残って爆破するつもりだったのだ。
だが、例の犬みたいな鎧の連中に襲われ、大佐らは気を失い、
ジャクソンは死んでしまう。大佐らは水牢みたいな所で再会。
一方ジャクソンは、何やら装置にかかると、生き返る。
生き返ったのだと言うセリフがあるまで、ジャクソンが死んだとは思わなかったが。
そこにはラー(ジェイ・デビッドソン)が。
彼(彼女?)によれば、人間は構造が簡単なため、生き返らせるのは容易だと言う。
何やら、ジャクソンだけには関心を持っているようで、家来として使ってやると言う。
そして、進化しすぎた地球を壊滅させると言う。
大佐が持ってきた爆弾が、鉱物を使えば威力が百倍にもなると言うのだ。
(100倍程度で地球が壊滅するらしい)
これをスターゲイトで地球へ送ると言う。
一方、ジャクソンらを歓迎したと言う事で、ラーは村への攻撃を命令。
巨大なピラミッドみたいな所から、戦闘機が何機か発進し、村を攻撃。
大勢が死に、長老はよそ者を歓迎したからだと悲しむ。
だが、銃を手にしたスカレらは、ラーへの反撃を決意する。
村人たちは神殿の前に呼ばれ、大佐らの処刑を見せられる事になる。
ラーはジャクソンの忠誠心を試すため、彼に処刑を命ずる。

 絶体絶命のジャクソンは、しかたなく光線の発せられる棒を持って、大佐らの方へ。
だが、群衆の中に、銃を隠し持つスカレらがいる事に気づく。
意を決したジャクソンは、振り返り、ラーの方向へ攻撃。
スカレらも銃を撃って撃ち合いになるが、多勢に無勢で、村人の方が不利だ。
とりあえずラーらは神殿の中へ避難。
神に銃を向けてはおしまいだと、長老は悲しむが、
倒したラーの護衛の鎧のボタンを押すと、中からタダの人間が出たのでビックリ。
神殿は封鎖され、あわてて飛び込んだジャクソンとシュリ、大佐だけが中に。
残された連中はたしない武器で、戦闘機の攻撃に反撃。
ついに弾が切れ、降伏するが、長老が大群を引き連れてきたために形勢逆転。
一方、神殿の中の大佐は、帰る事も考えず、もうスターゲイトを爆破しようと言う。
ラーの地球壊滅計画のため、親切にもスターゲイトの前に用意された爆弾を
後の事も考えず、たちまちあと数分で爆発するようセット。
そこへ、彼らを倒そうと犬の鎧を着た兵が、スターゲイトの小さなやつを利用して
上のピラミッドから転送されるようにして現れる。
兵の攻撃からジャクソンを守ろうとして、シュリがやられる。
彼女の死を悲しんだジャクソンは、倒した兵の腕のボタンを押して、
小型スターゲイトで上へ行き、死体をよみがえらせる装置に入れる。
一方、下に残った大佐は、もう1人の兵と対決。苦戦する。
苦労の末、兵の腕のボタンを押すと、小型スターゲイトが降りてきて、
兵はその下敷きに。そしてジャクソンと、よみがえったシュリも下へ戻る。
しかたなく、ラーは宇宙へ逃げる事に。巨大なピラミッドが飛び去る。
大佐は爆破をやめるため、タイマーを止めるが、止まらない。
(それが軍の罠か、ラーの仕業か説明はないが)
そこでジャクソンは、またも小型スターゲイトでこの爆弾を、
上空の巨大ピラミッドへ送る。
ラーの待つ巨大ピラミッドへ、爆弾が届き、地上でも見える大爆発に。
こうして、村人たちは勝利を得る。
ジャクソンは何かの拍子に7番目の記号に気づいていて、スターゲイトを開く。
(地球側ではたいそうな機械で動かしたが、こっちでは不要なのだろうか)
だが彼はシュリのために残る事に。一方、何かを戦いで得た大佐は、帰る事となる。

 と言うわけで、冒頭でも言ったが、空間を移動できる門と言う発想はいまいちで
しかも、2つの場所の移動しかできないと言うのは、スケール的に小さく
現実的な線を狙ったのかも知れないが、しょせん荒唐無稽な話なのだし。
久々のSF大作というふれこみだが、無駄な所に金をかけたと言う印象が強い。
前半の言語を読解するあたりはそれなりに面白いが、
後半のありがちな、圧制から部族を解放するシーンがちょっとダメ。
 

スターシップ・トゥルーパーズ(97)

監督 ポール・バーホーベン

 地球連邦軍は、昆虫軍団の敵と交戦状態に。
リコは恋人カルメンに感化され、両親に反対されながら市民権を得るため入隊。
リコに恋するデイズも、彼を追って入隊。リコは分隊長になるが、演習で死者を出す。
責任を感じ除隊を決意するが、戦争が始まり、両親が死亡。隊に舞い戻る。
攻撃を開始するが苦戦し、10万人が戦死。リコも負傷するが治療を受ける。
かつての教師ラズチャック(マイケル・アイアンサイド)の隊に。
活躍が認められ曹長代理に昇進。だが次の惑星では、敵の罠で包囲される。
ラズチャックとデイズがやられ、旧友カールが罠と知りつつ送り込んだと知る。
敵の頭脳を倒すため、リコは隊長に。カルメンの艦が被弾し、敵の真ん中に不時着。
リコは命令違反で救出に。危機一髪カルメンを救出。
逃げ出した親玉を捕らえ、敵の心理分析に役立てる事になる。

 と言うわけで、ポール・バーホーベンが気色の悪い昆虫との戦いを描いた作品。
あまりにも好戦的な話で、ロボコップを思わせるが
前作はややギャグ的に使われたのに対し、今回はマジにも思えるのが難。
音楽はバジル・ポールドゥリス。ロボコップそっくり。

TV放送 1999/11/06 BS05 1740-1955
 

スターシップ・トゥルーパーズ2(2004年アメリカ)

 バグとの戦いが続き、シェパード将軍(エド・ローター)らは前哨基地へ退避。
そこには戦争の英雄だが、命令違反で捕らわれていたダックス大尉が。
そんな中、怪物に襲われる隊員が続出。
体内に潜むバグがいるらしく、次々襲われてバグに操られているのだ。
シェパードまでも襲われていた。
ダックスは軍曹を助けるが、軍曹は自分の中にバグがいると知り自殺。
一味はシェパードを利用して上層部を感染させる気だ。
ダックスはシェパードを射殺。妊娠したサハラを逃がし、単身バグに立ち向かう事に。
かけつけた救助艇に助けられたサハラは出産。なおも戦いは続く。

 と言うわけで、前作はポール・バーホーベン監督で、
ロボコップとかをさらに過激にした感じだったが、今回もそれを継続。
出演者は前作よりさらに無名揃いになり、せいぜいエド・ローター程度。
物語は最初からいきなり戦闘シーンで、半分近く登場人物の紹介もなく展開。
後半は毛色が変わって、物体Xかパラサイトと言う感じで
何か別の映画を見ているよう。まあ後半の方が面白いけど。

TV放送 2005/09/19 BS05 2200-2335
 

スターシップ・トゥルーパーズ3(2008年米)

ジョニー・リコ大佐 (キャスパー・バン・ディーン)
ハウザー将軍 リコの元部下
ローラ艦長 ハウザーの恋人
アノーキ総司令官 アイドル的存在
フィド提督 総司令官の後釜を狙う

 第二次バグ戦争が続く。
惑星ロクサンの前線基地に、アイドル的人気があるアノーキ総司令官が到着。
同行するハウザー将軍、ローラ艦長は、前線のリコ大佐にとってかつての戦友だ。
戦争に反対する農民と将軍が小競り合いになり、
農民に味方したリコは逮捕されてしまう。
バグの襲撃で、総司令官はローラらと脱出。だが艇はバグの惑星に不時着してしまう。
ローラらは砂漠を移動するが、次々バグにやられる。
総司令官の後釜を狙う提督は、テロで司令官は死亡したと発表。
処刑寸前のリコは、将軍に助けられ、司令官救出の極秘任務に就く事に。
一方将軍は、総司令官がバグに洗脳され、今やスパイと化していると知らされる。
ロクサンの敗退も彼の手引きによるのだ。
総司令官が裏切り者と気付いたローラは彼を殴り倒し、
司令官は巨大なバグに飲み込まれる。
続いてローラらも狙われるが、間一髪リコが到着。
ローラらは救出され、バグの惑星はQ爆弾で爆破される。

 と言うわけで、ガンダムの元ネタと言われる
宇宙の戦士を映画化したシリーズの第三弾。
第一作はロボコップのポール・バーホーベン監督作で、
ちょっと過激だったりグロかったりしたところをパワーアップ。
第二作は設定だけ継いで、登場人物は異なるが、
この第三作はバーホーベンが製作に戻り、
一作目の主役キャスパー・バン・ディーンも復活したと言うのが売り。
と言っても、もともと知名度が高い作品とも思えないし、俳優も同様。
おまけに物語は、不時着した艇の一行を中心に展開し、
キャスパーは救出する役でどちらかと言うと脇役。
不時着した艇の女艦長は、キャスパーではなく別の人の恋人ときたら、
何だかどこに焦点があるのやらと言う感じ。
女提督が総司令官の後釜を狙ったりして悪い人かと思ったら、
そうでもないと言う展開も中途半端。

TV放送 2011/04/10 ムービープラス 1900-2044
 

スタア誕生(54)

 ハリウッドのスター、ノーマン(ジェームズ・メーソン)は酔っぱらい舞台へ出るが
歌手エスター(ジュディ・ガーランド)に助けられ、彼女の才能に気づく。
ノーマンの紹介でエスターは映画の世界へ。
最初は端役だったが、主役の降板で代役に起用。好評を得る。
ノーマンはエスターと結婚。だが会社は彼をリスクが大きいと解雇。
エスターが賞を得た授賞式で、酔っぱらい仕事をくれと叫ぶ。
仕事のないノーマンは飲み続け、ケンカを起こして警察沙汰に。
エスターは彼の世話をするため引退を決意。彼女の気持ちを知ったノーマンは自殺。
ショックで閉じこもっていたエスターは、彼女こそノーマンの誇りだったと言われ
チャリティショーでノーマンの妻だと挨拶する。

 と言うわけで、3度も映画化されたと言う物語の2回目の映画。
ガーランドが出世していくあたりは面白いのだが、
メーソンが落ちぶれていくあたりには救いがない感じ。
晩年のメーソンばかり見てきた者としては、彼がこんなキャラもやるとは意外。

TV放送 99/01/30 BS11 21:30-00:30
 

スター誕生(76)

 人気歌手ノーマン(クリス・クリストファーソン)は、
酔ってケンカしたりして、マネージャーのボビー(ゲーリー・ビシー)もお手上げ。
場末の店で歌うエスター(バーバラ・ストライサンド)に感心し
彼女を舞台へ上げる。2人は愛し合うようになりやがて結婚。
だが、人気者になるエスターに反し、問題の多いノーマンは仕事を失う。
エスターのグラミー賞の授賞式でもノーマンは失態。
エスターも愛想を尽かしかけるが、2人で出直す事を決意。
だが、ノーマンは酔って車を飛ばし事故死。
失意のエスターだったが、やがて立ち直り舞台に上がる。

 と言うわけで、ジュディ・ガーランド版が知られる作品のリメイク。
映画スターを歌手に置き換えた以外は、役名から展開から全く同じで工夫がない。
ノーマンの死が、あまり自殺風に描かれていない点が特色か。
有名な曲は途中で歌われ、最後の曲は違うもの。
ノーマンが酒場でケンカする相手にロバート・イングランド。

TV放送 98/12/27 09CH 21:30-23:50
 

スター・トレック(79)

 監督 ロバート・ワイズ

 クリンゴン艦が、巨大な宇宙船に襲撃されて消滅した。
宇宙船は地球へ向かっており、迎撃できる位置にいるのはエンタープライズだけだ。
前線から退いていたカーク提督(ウイリアム・シャトナー)は
エンタープライズに乗船。
スコット機関長(ジェームス・ドーハン)、スールー操舵手(ジョージ・タケイ)、
チェコフ中佐(ウォルター・ケーニッグ)、
ウフーラ通信士(ニシェル・ニコルズ)らも健在だ。
エンタープライズは大改造が行われ、
船長もデッカー(スティーブン・コリンズ)に代わっていた。
だが、カークが船長におさまり、便宜的にデッカーは副長となる。
デッカーは艦を奪われたと、カークに非協力的だ。
船員の中には、デルタ人のアイリーア(パーシス・カンバータ)もいて
彼女はかつてデッカーの恋人だった。
さらに、引退していたドクター・マッコイ(デフォレスト・ケリー)も乗船。
エンタープライズは出動となり、一刻も早く迎撃すべくカークはワープを命ずるが
整備不良のため、ウォームホールという空間に落ちてしまう。
デッカーの指示によって危機を切り抜けるが、
マッコイはカークが艦への執着心で判断が鈍っていると指摘する。
やがてバルカン人スポック(レナード・ニモイ)が乗船。
彼は感情を根絶するコリナールという修行をしていたが、
宇宙船を探知して、その秘密を突き止めるべく、かけつけたのだ。
スポックによってエンジンは修理され、ワープが可能となった。

 雲状の中にある巨大な宇宙船が接近。エネルギーは膨大で、勝ち目はない。
敵は攻撃してくるが、スポックが敵との交信方法を見つけ、直前で回避。
エンタープライズは雲の中を進行。
そして、エイリアンの探査光線がアイリーアをさらっていってしまった。
牽引光線でエンタープライズはさらに進む。
アイリーアをコピーしたアンドロイドが送り込まれ、船内の調査を始めた。
彼女によれば、宇宙船はビジャーなる存在の物で
ビジャーは創造主のいる地球へ来て、創造主と合体する事が目的だと言う。
彼女がアイリーアの記憶までもコピーしていた事から、
デッカーが彼女と接触して、何とか秘密を探ろうとする。
彼女の目的は、エンタープライズに寄生する炭素体ユニット(人間)を調査し
調査が終わったら、抹殺する事なのだ。
スポックはロケットスーツを奪い、宇宙船の中心部へ向かった。
そこでビジャーと精神感応をし、ビジャーの正体を見た。
ビジャーは機械で、機械が生物の様に生きている機械惑星から来たのだ。
スポックはかつての自分に似ているビジャーに同情する。
ビジャーは自分が何を求めているのかも分からないのだ。
宇宙船は地球に接近し、地球へ電波を送信。
しかし、地球から返答がないため、炭素体を抹殺すべく攻撃装置を各地へ飛ばす。
カークははったりで、なぜ創造主が返答しないか知っていると言う。
さらにビジャーに直接しか話せないと言ったため、
エンタープライズは中心部へ誘導される。
カークたちはエンタープライズから降りて、中心部へ行く。
そこにあったのは、ビジャーではなく、ボイジャー6号だった。
ボイジャー6号は300年も前に打ち上げられ、ブラックホールに消えていた。
銀河の果てで機械惑星にたどりつき、
そこで仲間と思った機械生命たちが、知識を吸収するという使命を知り
膨大なデータバンクを与えたのだろう。
そして、収拾したデータを送信するため地球に電波を送ったのだが
あまりに旧式な電波のため、地球では返答できなかったのだ。
そこでカークは、コンピュータでボイジャーへの命令を見つけ送信する。
ビジャーは人間が創造主と知るが、データの送信を拒否し、創造主との合体を望む。
デッカーはビジャーとの合体を希望し、アイリーアのアンドロイドと合体。
宇宙船が光に包まれて消え、エンタープライズは脱出する。

 というわけで、TVシリーズ「宇宙大作戦」の映画化という事で
エンタープライズも現代風にデザインが変えられていたのはいいが
特撮にこりすぎて、エンエンと特撮シーンが出てきたのにはまいった。
TVシリーズと違いすぎると言う話もあるが、それだけではない。
特撮はすごいと思うが、エンエンと続いたのでは退屈でならない。
特撮はあくまでも、人間ドラマの背景にすぎないと言う事を忘れてはならない。
おまけに、最初には各メンバーが戻ってきたシーンがエンエンと続く。
話自体はTVシリーズで見た事もあるような感じ。
高尚な話のようにも思えるが、雰囲気は出てると言うだけか。
最後のボイジャーだったというくだりは面白かったが、
それも、その前がずっと退屈だった事からくるギャップか。
それなりに面白いが、何度も見るにはつらいものがある。
時間を半分にすれば面白かったかも。

LD
 

スター・トレック2/カーンの逆襲(82)

 監督 ニコラス・メイヤー

 カーク提督(ウイリアム・シャトナー)は現場から離れ、
訓練生たちの教育に当たるようになり、
エンタープライズの船長はスポック(レナード・ニモイ)が勤めていた。
バルカン人の混血であるサービック中尉(カースティ・アリー)は
訓練生の中でも次期船長候補と言うところだ。
ドクター・マッコイ(デフォレスト・ケリー)は、
カークに現場復帰を勧めるが、カークは思い切りがつかない。
やがてエンタープライズは訓練生を乗せて出港。カークも査閲として同乗する。

 一方、チェコフは、テレル船長(ポール・ウインフィールド)のもと
リライアント号の副長を勤めていた。
彼らはカークの知人であるキャロル・マーカス博士と、
その息子のデビットらによって進められているジェネシス計画に参加している。
この計画の実験は、生物がいっさい存在しない惑星で行わなければならない。
そこで、チェコフらは候補のセティ・アルファ6を調査する。
そこには多くの人間たちがいた。
彼らのリーダーはカーン(リカルド・モンタルバン)。
彼らは遺伝子工学による常人で、15年前にエンタープライズと出会い、
カークによってセティ・アルファ5に追放されていたのだ。
カーンは長年、カークへの復讐を狙っていた。
さらに、脳に巣くい、命令に従順にしてしまうという虫によって
チェコフらからジェネシス計画の全貌を聞き出す。

 キャロルらのいる宇宙実験室レギュラ1に、
チェコフから一方的に、ジェネシスの装置をリライアントに乗せるとの連絡がある。
命令を下したのがカークと知り、キャロルはカークへ抗議するが、
通信障害のため、話が中断してしまった。
カークは司令部に連絡し、レギュラ1調査に赴く事になり
スポックに代わって、エンタープライズの指揮を取る。
カークはコンピュータでジェネシスについて調査。
それは、生命のない不毛の惑星で分子の再構成を行い、生命を生じさせる計画である。
しかし、もしそれを生命のある惑星に使えば、生命は再構成のために全滅してしまう。
やがてリライアントが接近。僚艦なのでシールドはおろさなかったが、
リライアントは攻撃し、エンタープライズは大打撃を受ける。
敵のリーダーはカーンで、カークの身柄とジェネシスの情報を要求。
しかし、カークはリライアントの暗号を利用してシールドをおろさせ
攻撃を加えて、何とか危機を脱出する。

 カークとドクターらは、レギュラ1へ行く。
そこには惨殺された科学者たちと、負傷したチェコフたちがいた。
チェコフらによれば、カーンはマーカスもジェネシスも入手できなかったようだ。
転送装置が近くの惑星の地下に向いていた事から、カークらもそこへ行く。
案の定、そこにジェネシス装置とマーカスらがいた。
実は彼の息子だったデビッドに命を狙われるが、それに驚く間もなく、
まだカーンに操られていたチェコフらが、カークにフェーザーを向ける。
しかし、抵抗するあまり、テレルは自殺、チェコフは気絶する。
カーンはジェネシス装置を転送して入手。

 スポックはエンタープライズの修理には2日かかると報告するが、
これはカーンが盗聴していると考えた上での暗号で、実は2時間の意味だった。
エンタープライズに戻ったカークは、艦をムタラ星雲にやる。
星雲内では多くの装置が使えないが、それは追うリライアントも同様だからだ。
戦闘の末、お互いダメージを受けるが、カークの経験勝ちで
カークはカーンに降伏を求める。
しかし、カーンは降伏せず、ジェネシス装置の時限装置を作動させる。
それに気づいたエンタープライズは退避を始めるが、
メインエンジンが故障してワープできない。
スポックが放射能が充満するエンジンルームに入り修理。
間一髪、エンタープライズは脱出するが、スポックは死亡。
彼の遺体はジェネシス惑星に宇宙葬され、
父に敵意を抱いていたデビッドとカークは和解する。

 というわけで、TV「宇宙大作戦」映画化第2作。
前作と違って、特撮がえんえんと続くこともなく、
セットもこじんまりしていてよかった。制服も寒くなさそうだ。
カーンというTVシリーズにも出てきた、その説明だけでも時間のかかるキャラが
再び出てきたと言う事で、すでに奥深い内容だが、
TVを見ていない人にはつらいかも。
スポックが死ぬという噂は、ずいぶん前からあったので、
実際に死んでもショックはいまいちだった。
それに、生を生ずるジェネシス惑星に葬られたので、
よみがえるのではと言う事は、容易に想像できる。
サービックとデビッドが、カークとスポックに代わる次の世代として
活躍するのではと考えたが、実際にはそうはなっていかなかった。
チェコフたちは、自殺してしまったりするほど、抵抗の余地があったくせに
それまでは言われるがままだったと言うのは変だぞ。
小林丸テストやら何やら、強引に入れ混ぜた感じのエピソードもあるが、
何しろ展開がいいので面白かった。

LD
 

スター・トレック3/ミスター・スポックを探せ!(84)

 監督 レナード・ニモイ

 カーク提督(ウイリアム・シャトナー)は、
スポック(レナード・ニモイ)が船長を勤めるエンタープライズで、訓練飛行に出る。
しかし、旧敵カーンが彼らの前に現れ、多大な被害を与える。
だが、カーンは経験で劣り、戦いはエンタープライズ側の勝利となった。
敗北を認識したカーンは、
宇宙開発に有効ながら、強力な兵器にもなるジェネシス装置を作動。
エンタープライズはエンジンが故障し、脱出は不可能かに思われたが
スポックが放射能のあふれるエンジンルームに入って修理。
危機を脱するが、スポックが死んでしまった。

 エンタープライズは宇宙ドックへ帰還。スポックの死が船内を暗くしていた。
さらにドクター・マッコイ(デフォレスト・ケリー)が奇怪な行動を起こす。
モロウ提督はエンタープライズの廃艦を決定。
スコットは新型艦のエクセルシオの整備に当たり、
惑星ジェネシスへの立ち入りは、科学チームを除いて禁止される。
科学調査船グリッソムにはサービックと、カークの息子デビッドが乗船。
スポックの棺付近に生命を発見。2人は惑星に降りて調査する事になる。
その頃、クリンゴンの見えない戦艦バード・オブ・プレイ号の
クルーグ艦長(クリストファー・ロイド)はジェネシスの秘密を入手。
さらにその奪取をたくらむ。

 スポックの死を悲しむカークの前に、
スポックの父でバルカン大使のサレックが現れる。
彼によれば、バルカン人は死に際してその精神を友人に託しており
肉体と精神をバルカン星のセレナ山の儀式にかければ、死者はよみがえるという。
カークは、スポックが精神を託したのがマッコイだと言う事をつかむ。
彼はモロウ提督にエンタープライズの出動を依頼。しかし許可は出ない。
そこでカークたちは、独自にジェネシスへ行こうとして逮捕されたマッコイを救出し、
さらにエンタープライズを奪って発進。
エクセルシオが追跡するが、スコットが細工したため、
エクセルシオは宇宙に立ち往生となる。

 一方、サービックたちは惑星ジェネシスで、再生した子供のスポックを発見。
だが、かけつけたクルーグらによって、グリッソムは撃破されてしまう。
惑星ジェネシスはデビッドのミスで、異常な速度で変化し、
スポックもそれにあわせて変化する。
彼らはかけつけたクルーグらによって捕虜にされる。
エンタープライズはジェネシスに接近。
カークはバード・オブ・プレイが隠れている事に感づき、逆に打撃を与える。
しかし、整備が不完全なエンタープライズは、スクリーンを張る事ができず
敵の攻撃で思いがけない打撃を受ける。
カークは敵に降伏を求めるが、クルーグはカークが窮地に陥っている事に気づき
逆に降伏を求める。そして、見せしめにデビッドを殺害。
さらにサービックやスポックの命と引換に降伏を要求。

 そこでカークはそれを承諾。クリンゴン兵の乗船を許可。
エンタープライズの自爆命令を出し、惑星へ転送。
入れ代わりに乗船したクリンゴン兵とともに、エンタープライズは自爆する。
カークたちは、惑星のクリンゴン兵を倒し、サービックらを救出。
惑星は急激に崩壊を始め、スポックもそれにあわせて老化している。
カークはクルーグにジェネシスを渡すと称して、乗船を求める。
しかし、転送して来たクルーグは、カークだけを残して他のクルーを転送。
カークからジェネシスの秘密を聞き出そうと格闘。
クルーグは崩壊する惑星の火の海に落ち、カークはバード・オブ・プレイに乗船。
船を奪って、バルカン星へ向かう。
そこで儀式により、スポックの精神は肉体に戻され、彼は記憶を取り戻す。

 というわけで、友情のために、命令違反を犯し、船まで犠牲にすると言う浪花節。
結局、エンタープライズは4人で操縦できる事が、はからずもわかった。
クリンゴンたちはほとんど悪い事もしていないのに、
ずいぶんひどい目にあったものだ。
ジェネシスの理論がよく分からないのでアレだが、
スポックが再生しているのもよく分からないし、
惑星を離れるとスポックの老化が止まるのも分からない。
サービックは変な女優になって、安っぽい感じだし、
デビッドはほとんど盛り上がりもなく、犬死にしてしまう。
これで、若返り作戦は失敗に終わり、エンタープライズも自爆。
マッコイとスポックのやりとりは面白かったし、
もうやれる事はすべてやったと言う感じ。
まさか、この続きがあるとは思わなかったが。
冒頭近くに「新スパイ大作戦」のグラントがちょい役で出ている。

LD
 

故郷への長い道/スター・トレック4(86)

 監督 レナード・ニモイ

 旧敵カーンとの対決で、スポック(レナード・ニモイ)を失ったエンタープライズ。
だが、彼の精神はマッコイ(デフォレスト・ケリー)に預けられていた。
肉体と精神がそろえば、バルカン星の儀式によってよみがえらせる事が可能なのだ。
生命を発生させるジェネシス装置によって生まれたジェネシス惑星に、
スポックの遺体は葬られていた。
しかし、エンタープライズは廃艦が決まり、
ジェネシス惑星への立ち入りは禁止されていた。
カーク(ウイリアム・シャトナー)らは命令違反を犯し、ジェネシス惑星へ急行。
だが、ジェネシスの秘密を狙うクリンゴン人が攻撃を仕掛け、
やむなくカークはエンタープライズを自爆させる。
カークらはクリンゴン艦を奪い、バルカン星へ急行。
そこでバルカン星の儀式により、スポックはよみがえった。

 惑星連邦議会では、命令違反を犯したカークたちの処分が審議されていた。
その頃、謎の探査船が地球へ接近。
すさまじいパワーをもつこの宇宙船は、周囲の機械を次々と無力化。
多くの宇宙船が立ち往生となり、地球もマヒし、嵐が起き始めた。
バルカン星に滞在していたカークたちは、裁きを受けるため帰還を決意。
クリンゴン艦をバウンティ号と名称を変えて乗船。証人としてスポックも同行する。
地球の窮状を知ったカークは、宇宙船から発せられた電波を調査。
宇宙船は地球へ何か呼びかけているが、地球側がそれに答えられないでいるのだ。
スポックはそれがザトウクジラの声に似ている事を発見。
エイリアンはかつて地球へ来訪し、クジラを地球の住人と思っているようだ。
ザトウクジラは21世紀に絶滅してしまっていたため、
カークらは20世紀後半の地球へタイムトラベルし、クジラを連れ帰る事を決意。
そこでバウンティ号は太陽の引力を利用してタイムトラベル。
しかし、タイムワープのショックでエネルギー結晶が破損。
これを修復するには、当時の原子力を利用するしかない。
サンフランシスコのクジラ研究所に、ザトウクジラがいる事を発見し、
ゴールデンゲート公園に透明化して着陸。
カークが質屋で金を作り、メンバーは行動を開始する。

 カークとスポックはクジラ研究所へ行き、
説明員のジリアン(キャサリン・ヒックス)の説明を聞く。
そこにいた2匹のクジラは、飼育費がかさむ事などもあって、
まもなく北極海に戻されるのだ。しかし、捕鯨から逃げられるとは思えない。
スポックは水槽に飛び込んで、クジラと精神感応。
協力を要請するが、それが元で追い出される。
カークはジリアンに事情を説明。だが、もちろん信用するはずもない。
一方、スコットはプラスチック工場へ行き、
そこで技術者に透明プラスチックの技法を教える事によって、水槽用の部品をもらう。
原子力空母エンタープライズに潜入したチェコフらは、充電器にエネルギーを蓄積。
しかし、パワー不足のためウフーラしか転送できず、チェコフは逮捕されてしまう。
フェーザーは放射能のために機能せず、逃走するが、甲板から落ちて重傷を負う。
クジラ研究所ではジリアンに内緒でクジラを北極海に返す。
怒ったジリアンはカークに助けを求め、公園で透明の宇宙船を発見。
すべてが事実であった事を知る。すぐにも北極海へ向かわなくてはならないが、
チェコフが病院にいる事がわかり、彼らは病院へ向かう。
危篤状態にあったチェコフだが、マッコイはいとも簡単に治療する。
そしてカークたちはチェコフを連れ出すが、警備員が感づき追跡。
しかし、間一髪転送によって逃れる。

 カークはジリアンを置いていこうとするが、彼女は強引についてくる。
2匹のクジラにつけられた発信装置から場所を割り出し、北極海へ急行。
しかし、捕鯨船がクジラを狙っていた。
バウンティ号は捕鯨船の前に姿を現し、驚いた捕鯨船は逃げ出す。
クジラを転送し、再びタイムワープで23世紀へ戻る。
宇宙船のパワーによって、バウンティ号は海へ墜落。
カークはハッチを開け、クジラを解放。
クジラはエイリアンと交信し、地球の危機は去る。
カークらは裁判にかけられるが、今回の功績を買われ無罪となる。
しかしカークだけは大佐に降格。新しく作られたエンタープライズの艦長となる。

 というわけで、シリーズで最もヒットしたと言うこの作品。
テンポという点では、ややのんきで、もう少し短くした方がよかったのでは。
宇宙船のシーンなどは退屈かもしれん。
カークらが20世紀へ来ると言う話は、TVシリーズにもあったが、
本当に街でロケしたのは今回が始めて。特筆に値する。
しかし、地球が危機と言う時に、わたしが地球を救わなければと思うのは、
カークの思い上がりだろうか。そういう性格だから、しかたないか。
クジラの絶滅をテーマにしている部分もあるが、だからどうしろという提案はない。
いかに透明とはいえ、公園に着陸していればばれるはず。
20世紀のジリアンに簡単に事情を説明するのも何だし、
23世紀でも簡単に受け入れられたのはおかしい。
1人用の転送光線で、カークとジリアンが転送して、大丈夫かと言う事も気になる。
それに、ジリアンもいきなり23世紀に来てしまって大丈夫なのだろうか。
カークらが20世紀の人々とのタイムギャップで起こす話は、なかなか面白い。
そこをもっと描いた方がよかったと思うが。
それにしても、新しいエンタープライズは、いつ作ったのだろうか。

LD
 

スター・トレック5/新たなる未知へ(89)

 監督 ウイリアム・シャトナー

 スポック(レナード・ニモイ)の命を助けるため、命令違反を犯し、
エンタープライズの爆破までしたカーク(ウイリアム・シャトナー)たちは
地球の危機を救った功績を買われて、罰則を免れ、
新しく作られたエンタープライズ号に乗船する事になる。

 辺境の惑星ニムバスVは惑星連邦、クリンゴン、ロミュランの大使が
(惑星連邦大使はデビッド・ワーナー)駐在する中立地帯だった。
そこに風変わりなバルカン人サイボックが現れ、
次々と人々を引きつけ、惑星を支配してしまう。
ニムバスVの反乱の情報を受け、惑星連邦は休暇中のカークを向かわせる。
しかし、エンタープライズはまだ整備も不完全だった。
スポックによれば、サイボックは感情をあらわにする異端的なバルカン人らしい。
ニムバスVに上陸したカークらは、市を制圧。大使らを救出する。
しかし、大使らはサイボック側に寝返っており、逆にカークらが捕らえられる。
サイボックは続いてエンタープライズを要求。一行はシャトルに乗って帰還する。
だが、カークを倒して名を上げようとするクリンゴン艦が襲来。
スクリーンをあげたわずかなスキをついて、手動で強行着艦、ワープで脱出する。

 スポックはサイボックが異母兄弟であると語る。
サイボックはカークら3人以外を次々と味方につけ、エンタープライズを掌握する。
スコットによって牢から脱出したカークらは、観測室へ向かい遭難信号を送る。
だが、それを受信していたのはクリンゴン艦だった。
サイボックは存在の意味がわかるという、銀河の中心の惑星シャカリへ向かう。
しかし、その途中にはグレートバリアという、誰も越えた事のない境界がある。
サイボックは心の苦痛をときはなつ事によって、人々を味方につけていた。
マッコイ(デフォレスト・ケリー)がかつて父を安楽死させながら
その直後に治療法が発見された事。スポックが実は人間側の血が強い事。
サイボックは彼らの苦痛を見つけ出し、解放する。
だが、カークは苦痛は背負っているものだと拒否。
エンタープライズはシャカリに到着し、艦はカークに返される。

 惑星に上陸したサイボックとカークらは、そこで神に出会う。
だが、神は惑星から出られず、エンタープライズを奪おうと考えていた。
疑問を感じたカークらを神は攻撃。
サイボックさえも疑い始め、神と格闘し、その間にカークたちは逃げる。
だが、シャトルは機能せず、スポックとドクターの2人だけが転送で帰還。
そこをクリンゴン艦が攻撃し、転送装置は故障。
神に追いつめられるカークだが、クリンゴン艦が現れ、神を倒す。
転送回収されたクリンゴン艦には、スポックとクリンゴン大使がおり、
上官である大使によって、クリンゴン艦長は攻撃を断念。
エンタープライズ内で、3国交えたパーティが行われる。

 というわけで、前作がシリーズ最大のヒットとなったのに対して
本作はシリーズどころか、その年の最低の作品に選ばれたほど。
結局、もう1作作られる事になったが、
この時点ではこれが最後という話もあって、それでもいい作りになっている。
話はずいぶん変な感じで、スポックとサイボックが兄弟と言うのは必然性なし。
サイボックはエンタープライズを奪うわけだが、やり方は詰めが甘い。
クルーはサイボックの味方になるわけだが、カークに逆らうのはわからない。
しかも、途中からまた従うようになるのも変。
何でみんなああなったのか、よくわからない。
スコットは操られていたかどうかも不明。
神とか言う奴も、いきなり出てきて威張りだすが、ずいぶん底が浅い神だった。
クリンゴン艦の攻撃で倒せるのもマヌケ。
どこであの惑星に、存在の意味を示すものがあると聞き出したのかわからないし
グレートバリアとやらで、行けないとみんなが思っていた事になっているが
簡単に行けてしまったのも変。誰かが無謀にも挑戦していてもいいはず。
せめて、艦の改造くらいして欲しかった。
話全体が、抽象的で高尚にみせた作りになっているが、ずいぶん底が浅い。
これはウイリアム・シャトナーの実力だろうか。
ウフーラが突然、デブでふけてしまったのには驚き。

LD