話題の映画「スピード」(94)を見た。

 この映画は、全米で大ヒットして、
新人監督ヤン・デボンを一躍大監督にしたと言うもの。
彼はカメラマン出身で、「氷の微笑」「ダイハード」「レッドオクトーバーを追え」
「リーサルウェポン3」と言うそうそうたる映画を担当していたのだ。
これが息をもつかせぬと言う大アクション映画になっていて、
あの「ダイ・ハード」を凌ぐとまで言われているのだから見逃せない。
日本では、以前に「ダイ・ハード」「レイダース」と言った作品が、
作品的にはかなり面白いにも関わらず、宣伝不足で興行失敗した経緯があって
今回は、それだけは避けようと、ずいぶん宣伝には力を入れていたようだ。
物語はバスに爆弾が仕掛けられ、減速すれば爆発すると言うもの。
これだけ聞けば、日本映画の「新幹線大爆破」のパクリではと思えるはず。
あの映画でも同様の爆弾が仕掛けられたが、犯人が高倉健で、爆弾魔には程遠く、
しかも当時のパニック映画ブームに乗せられて、そう言う方向に進み
中途半端になってしまったのだが、フランスで再編集し、
サンペンスものに作り直したら、それが大ヒットしたと言う。
ヤン・デボンもそこらへんを見ていたのではという説が有力だ。
主演は「ハートブルー」「リトル・ブッダ」等のキアヌ・リーブス。
ずいぶん前から存在は知っていたが、いまいち気になる作品には出ていなかった。
ところが、ま当然かもしれないが、この大ヒットで一躍人気者に。
犯人役はハリウッドの異端児デニス・ホッパー。
リーブスの相手役に、「デモリションマン」のサンドラ・ブロックという布陣。
冒頭にエレベーター、最後に地下鉄と言う別の見せ場もあって
まさに息もつかせぬ展開を繰り広げるらしく、
ここ数年、滅茶苦茶面白いと言う作品に、とんと出会えなくなった事もあって
期待はふくらむ。
もっとも、「インディジョーンズ/魔宮の伝説」のように
見せ場ばかりくっつけて、物語が希薄になっても困るんだが。

 舞台はロスの高層ビル。警備員が不審な人物を発見するが、逆に刺殺される。
彼はエレベーターに何やら細工していた。何かの会議を終え、一団がエレベーターへ。
故障したりして、とか冗談を言ったりしている。
すると、本当に故障して、エレベーターが途中でストップ。人々は缶詰に。
実はエレベーターのブレーキが爆破されていたのだが、彼らは気づいていない。
犯人は300万ドルを要求。時間は1時間以内だ。
だが、SWATが到着した時には、時間はあと20分程度しかなかった。
時間内に金を集める事などは事実上不可能。残る手段は爆弾を処理するしかない。
監督が元カメラマンと言う事で、カメラワークには気を使ったのか、
この冒頭の高層ビルシーンでは、下から見上げるような構図が多い。
SWATは2名を調査に向かわせると言う。目的は爆弾を調べるだけだ。
ジャック(キアヌ・リーブス)は自ら志願。相棒で爆弾のプロ、ハリーも当然同行だ。
他のエレベーターはすべて停止。32階と言う事で階段をかけ上がる。
ドアをこじあけ、エレベーターシャフトのハシゴを降りて、爆弾を調査。
専門のハリーも、時間内に除去は困難だと言う。
そうは言っても、署長の指示を待てと言うハリーに対し、ジャックは対策を考える。
実は別のエレベーターの中にいる犯人(デニス・ホッパー)は、
ジャックらの会話を隠しマイクで聞いていた。
ハリーは事件を例える。「空港でテロリストが人質に銃を突きつけている。
さあどうする?」との問いに、ジャックは人質を撃つと回答。
犯人がひるんだスキに射殺すると言う。
ジャックはエレベーターの中の人々に、助けに来ました等と言って励ますが、
人々も修理会社でなく、警察が来た事に不審を感じ始めた。

 ジャックらは何かを思いついて屋上へ。
屋上には、窓拭き用か何かに使うクレーンが。
このワイヤーを伸ばして、エレベーターシャフトにたらし、
ジャックは自らをロープで縛って、宙づりになりながら、
フックをエレベーターにひっかける。
だが、異変に気づいた犯人は、期限の3分前にも関わらず、爆弾を爆破。
エレベーター自体のワイヤーが切れるが、クレーンの方のおかげで宙づりのまま。
そうは言っても、重量が重すぎるので、クレーンはひんまがり、
ビルとの間に固定するボルトははずれ、
エレベーターシャフトの、通気孔みたいな格子窓にひっかかった所で停止。
これでエレベーターは数階落下。
爆発で床に亀裂が入り、1人の女性客が落ちそうになるが、
他の客が助けて事なきを得る。
1階では、署長たちが、時間が過ぎても落ちてこないので不思議がる。
ジャックらは数階下へ降りて、またもドアをこじあけ、
すき間から人々を救出しようとする。
最初はジャックのいる階の、上の方から引きずり降ろしていたが、
エレベーターが次第にずり落ちるので、途中からは引き上げるように変更。
引っ張ってる途中にエレベーターが動いたら、
体がはさまってしまいそうで、このやり方は危険だ。
最後の女性客が怖がるが、何とか説得して引き上げる事に成功。
お約束のように、間一髪格子窓が壊れてクレーンは落下。
一緒になってエレベーターも1階まで墜落。ドアがひんまがる勢いだ。

 人々が無事救出され、ジャックらも一安心。
だが、時間より3分前に爆発が起きた事を不審がる。
犯人はビル内にいて、こちらの動きを捉えていたに違いない。
移動できる隠れ場所と言えば、他のエレベーターだが、すでに調べている。
しかし、貨物用エレベーターは別。2人はあわてて急行する。
彼らはハシゴを伝ってエレベーターの屋根の上に降りるが、
感づいた犯人がショットガンを撃ちまくり、屋根が壊れてハリーが転落。
犯人はハリーに銃を突きつけ、さらに撃ちまくるが、ジャックは隠れる。
ところが、犯人はエレベーターを最上階へ動かしたため、
天井との間にはさまれそうになるジャック。
あわてて、穴からエレベーターの中へ飛び込む。ジャックと犯人はにらみあい。
相手は全身に、ビル自体を爆破できると言うダイナマイトをつけていて
しかも、ハリーが人質にとられていては動けない。
銃声に、署長も貨物用エレベーターでの事態に気づく。
エレベーターが3階に向かっていると知って急行。
だが、犯人は制御用パネルの表示と、実際にいる階を別にする方法を知っていた。
彼らは実際には地下2階に。相変わらずジャックは銃を向けるが手を出せない。
彼らのセリフをまねて、「犯人が人質をとっている。さあどうする?」等と言う犯人。
ハリーが人質を撃てと言い、ジャックは本当にハリーの足を撃つ。
唖然とする犯人。だが、ダイナマイトを持っているのでやっぱり撃てず、
犯人は駐車場へ。ジャックが追うが、爆発が起こり、壁が吹っ飛ぶ。
本当に撃つ奴があるかと怒るハリー。犯人は跡形もなく、死んだと思われた。

 目覚ましい活躍のため、ジャックとハリーは表彰される事に。
ハリーは警官を撃った奴が表彰されるのは納得いかんと皮肉る。
一方、実はやっぱり生きていた犯人は、テレビでこのニュースを見る。
そして、憎むべき警官の名前が、ジャックである事を知る。
ジャックたちは朝まで飲み明かし、ジャックはなじみの店で朝食をとる。
そこで、友人のバス運転手とあいさつし、運転手は自分のバスに。
その直後、ジャックの目の前でバスは大爆発を起こす。愕然とするジャック。
その時、近くの公衆電話が鳴るのに気づいた。
不審に思って、運転手の救出もせずに、電話に出るジャック。
相手は死んだはずの、あの犯人だった。
この展開が、「ブローン・アウェイ」と同じなのが奇妙。どちらかがマネたのか。
犯人は、バスに爆弾を仕掛けたと言う。
それは、時速50マイル(80km)以上になると、スイッチが入り、
次に50マイル以下になると爆発すると言うものだ。
それは、2525番の市バスだと、ヒントまで与える。
要求はアップして、370万ドル。猶予は3時間だ。
バスの中の無線は使用できず、どこかから監視していて、
乗客を1人でも降ろそうとしたら、爆破すると言う。
ジャックは、自分の車に飛び乗り、あわてて急行する。

 一方、問題のバスに、アニー(サンドラ・ブロック)と言う女性が、
そんな事とは露知らず、わざわざ飛び乗っていた。彼女は運転手とは仲良しだ。
乗客の中には、観光客だと言う青年や、アニーの友人の女性もいる。
ジャックは車を吹っ飛ばし、他の車の間をすり抜けてバスに接近。
バスは高速道路で事故渋滞で止まったので、ジャックは車を放置して走って追跡。
だが、運悪く渋滞が解消してしまい、バスは再出発。
追いついたジャックは、走りながらドアを叩くが、
運転手は変な男だと気味悪がり、止まらない。仕方なく、高速道路を走るジャック。
警察バッチで車を止めようとするが、なかなか止まらない。
ようやく止まった黒人のジャガーに飛び乗る。
新車だと言う黒人は、ジャックが無茶な運転をするのでヒヤヒヤする。
ジャックは黒人の携帯電話でハリーに連絡。
酔っていたハリーは、事態がなかなかわからないが、
署長たちも犯人からの連絡を受けていて、事態を認識する。
ジャックはジャガーを近づけ、バスに向けて止まれと警告。
だが、運転手はなかなか意味がわからず、
アニーなどは、よほどバスに乗りたいのね等と感心する。
運転手がようやくドアを開け、ジャックは警察バッチを見せる。
しかし声が聞こえず、まだわからない。
ジャガーをバスの前に出して、バスを無理矢理止めようとするが、
速度が50マイルを超していることに気づき、今度はスピードを落とすなと言う。
運転手は何が何だかわからない。
ジャックはオープンカーのドアを開き、保険があるかと持ち主に聞く。
あると言うと、ドアをバスにぶつけてはずし、バスのドアに接近。
ハンドルを頼むと言って、飛び移ろうとする。
電話を貸してくれと言うので、なかばヤケになって渡すジャガーの持ち主。
バスに飛び移るジャック。持ち主の黒人はあわててハンドルをとるが、間に合わず、
高速道路の分岐等によくある、衝突時用のクッションに激突。
あちらのには、(日本もそうかも知れないけど)水がつまっていて
破裂してびしょぬれに。

 ジャックが強引に飛び乗ってきたので、乗客たちはびっくり。
観光客の青年は、カメラで撮って喜んだりする。
運転手には事態を伝えて、スピードを落とすなと指示。
しかし、アニーらは何事だと怒っている感じ。
しかたなく、警官であることを明かし、ある事件が発生したと説明。
みな静かにしてほしい等と言うものだから、中の1人が銃を取り出し暴れ出す。
何をしでかしたかわからないが、男が自分を逮捕に来たと誤解したのだ。
ジャックはそうじゃないと説得。自分の銃も捨て、男は観念しかけるが、
事態がわかっていない他の客が、英雄ぶって取り押さえようとするもので、
はずみで銃が発射されてしまい、弾が運悪く運転手に命中。
負傷して運転が困難に。ジャックが男を殴り倒して、手錠をかけている間、
アニーがあわてて運転席につき、バスを止めようとする。
手錠を手すりにかけたジャックが、あわてて運転席に近づき、バスを止めるなと言う。
でも、けがの手当てがと言うため、ジャックは事態を説明。
信用しない乗客もいて、バスの中は大混乱。
とにかく、バスを止めてはダメだと言われ、アニーは必死に運転。
彼女はスピード違反の免停中だと言うが、そんな事は関係ない。
ハリーと電話で連絡。爆弾を調べろと言うが、車体の下では見られない。
すると、負傷した運転手が、工具で床が開けられると言うので、
開いてジャックが顔を出して確認。客の1人が、ジャックの報告を電話で代弁。
まず爆弾を発見するが、ハリーはそれは囮と判断。
本物は別の場所に取り付けられていた。簡単には除去できそうもない。
腕時計がタイマーに使われているらしい。

 またも前方に渋滞があるため、ジャックは高速から出ろと指示。
一般道へ出るが、そこも渋滞。
わずかな路肩を走るが、止まっている車のドアミラーと、
道路の端にある輪止めを次々はじき飛ばす。
ようやく一般道へ出て、さらに走る。赤信号も無視。
たちまち、周囲の車がよけようとして大変な騒ぎに。
バックしているトラックが邪魔して、反対車線に入ったり、
キャリアカーにひっかけて、上の車が吹っ飛んだり、
アニーが車内の口論に気を取られて、乳母車をはねてしまってショックを受けるが、
実は空缶を集めている人で、無事だったり。次々と障害は発生する。
ようやく事態を把握した署長らは、ヘリでバスの位置を捕捉。
パトカーも伴走して、前方の障害を取り払う事に躍起に。
完成したが、開通していない高速があると言うので、そちらへ誘導する。
だが、そのためには交差点で急カーブしなくてはならない。
ジャックと協力し、強引にハンドルを引っ張ってカーブ。
思わず片輪が浮くほどだが、何とかカーブに成功。再び、高速道へ突入する。
その頃になると、マスコミも事件を知り、ヘリなどを総動員して中継。
署長はトラックを並走させ、乗客を移らせろと言うが、
ジャックは犯人の要求を考え、1人も移せないと言う。
警察に電話が入り、ジャックと話がしたいと言う。
そこで携帯電話の番号を教え、直接連絡。
ジャックは負傷した運転手を降ろしたいと言う。
その方が、交渉がうまくいくぞと説得。1人だけだと言うことで犯人も承諾。
トラックを接近させ、待ち受ける警官に、運転手を渡す事に成功。
だが、一安心していると、アニーの友人と言う老婦人が、
私も降ろしてとフラフラとドアへ歩みよる。気づいた犯人が爆弾の1つを爆破。
ステップの部分が爆破し、道路に落下した婦人はひかれて死亡してしまう。
アニーはショックを受けるが、ジャックが悪いのは犯人だと慰める。

 そうこうしていると、署長が意外な事を知る。
地図上は完成しているクセに、高速に15メートルの未完成部分があると言うのだ。
そんな地図が実際にあるとは思えないのだが。
署長はマスコミのヘリを追い払ったので、もう犯人に監視はできず、大丈夫だと
全員にトラックへ移るよう指示する。
だが、ジャックは別の監視手段があるのではと考え、承知しない。
残る手段はただ1つ。そう西部警察方式、すなわちジャンプの突破だ。
時速100km出ていれば、15メートルくらい何ともないと思ったが、
実際に画面で見ると、橋げたにして1つ〜2つくらい離れていて、
映画とわかっていても、無茶に思える距離だ。
しかし、ジャックはスピードアップさせ、乗客たちに頭を伏せさせる。
例の暴れた男も手錠をはずし、すまないと謝る彼に、いいんだと言うジャック。
署長たちのトラックも停止し、通行禁止と言う標識も通過。
ついに未完成部分に到達。ジャックらも頭を伏せてジャンプ。
西部警察なら3方向から撮影して、繰り返し見せるところだが、
意外に前方からのアングルしか見せず、(カメラをあまり配置しなかったのか)
本来見せるべき、横のアングルがないため、本当にジャンプしたのかわかりづらいが、
パンフを見ると、本当にやったらしい。やったと歓喜する乗客たち。
それもつかの間、ジャックは次の考えを思いつく。
近くに空港があると知り、高速を降りて空港に向かわせたのだ。
だが、その時、出口から進入してしまったので、
ディズニーランドの出口にもあるような、タイヤをパンクさせる進入よけを通過。
チューブレスなので破裂はしないが、タイヤは破損してしまう。
ジャックの考えは簡単すぎて、ちょっと拍子抜け。空港をグルグル走ると言うものだ。

 ジャックは犯人に連絡。現金回収について話し合う等と言って、降りたいと言う。
犯人はジャックだけと言う事で承諾。
しかし、アニーたち残された連中が、心細くなることは間違いない。
すぐ戻ると言っていたジャックがとった手段は、
バスの前方を走るトラックから、修理工が車の下に潜るための台車をワイヤーでつなぎ
ジャックが走りながらバスの下に潜ると言うものだ。
いい考えがこれかと、あきれるアニー。これもずいぶん危険な手段だ。
無線でハリーと連絡をとりながら、爆弾を見るジャック。
だが、バイパス回避工作をしてあると言う爆弾は、爆破せずに除去はできない。
それと前後して、ハリーらは署内で犯人について調査。
爆弾魔等を調べるが、ハリーらの記憶にあった、指のない男はいない。
タイマーに、不確かな腕時計を使った事から、それが重要な意味を持つと考える。
警官が退職時にもらう時計ではないか。
警官が犯人とすれば、警察の動きを知っているのも納得がいく。
そこから爆弾除去班にいて、事故で指を失って退職したペインが浮かぶ。
ペインの家がわかり、逮捕のためハリーらが向かう事に。
それなら除去の必要もないと、ジャックは除去を断念するが、
破裂したタイヤの破片が台車に当たり、ワイヤーが今にも切れそう。
しかも、バスの後輪にひかれそうなジャック。
とっさにドライバーをガソリンタンクに突き刺してしまい、ガソリンが漏れ始める。
ついにワイヤーが切れ、バスの下にしがみつくジャック。
台車は彼から離れ、バスにひかれる。振動にアニーはジャックをひいたかと思うが、
他の客が見ても、後ろに見えるのは台車だけ。
下にしがみついているのだと、あわてて床を開いて、ジャックを救出する乗客たち。

 その頃、ハリーらはペインの家へ。
そこは無人で、彼らが入ったため、センサーが反応して、爆弾が爆発。
実はペインは別の隠れ家にいたのだ。
ジャックはハリーの死を知り、もはやこれまでだと観念してしまう。
しかし、アニーの服に、「ワイルド・キャット」と書かれているのでピンと来る。
ペインが再三に渡って、電話で「ワイルド・キャット(乱暴運転)の姉ちゃん」と
言っていたため、最初から車内が監視されていたと気づく。
あわてて車内を探すジャック。小型カメラが隠されていた。しかし音声は聞こえない。
彼は署長に連絡。署長は近くにいたテレビ局の協力を求め、
ビデオ映像の電波を妨害し、録画した映像を流すのだ。
準備が完了し、録画した映像を送信。ペインも気づいていない。
ガソリン漏れが、ジャックのせいで起きた事は伏せながら、
まもなく燃料切れを起こす事が判明。補給してもこぼれるに違いないし。
時間的な猶予はない。
そこで、並走するバスとの間に、板で橋を作り、乗客を1人ずつ移動させる事に。
ジャックとアニーを残し、最後の客が渡ろうとした時、
またもタイヤが破損して、バスのハンドルがきかなくなる。
最後の客はずり落ちそうになるが、何とか引き上げて救出。
しかし、バスの方はもはやハンドルがきかず、暴走状態で飛行機のいる方向へ。
残る脱出方法はこれと、床板をはずし、ハンドル固定用にもらっていたゴムひもで
板をバスとつなげて、2人は抱き合って板の上へ。
板を落下させ、地面をすり落ちる。勢いづいてひもははずれ、空港の脇へ突っ込む。
一方、暴走するバスは、スピードを徐々に落としながら飛行機へ突っ込む。
爆発するバスと飛行機。飛行機の乗員や作業員とかは無事なのだろうか。
抱き合う2人。アニーは、異常な関係で結ばれた2人は、長続きしないのよと言う。

 一息ついて、バスの爆発をニュースに発表しよう等と言う話が出るが、
ペインがバス爆発をまだ知らないと断定して、逮捕が先と言うジャック。
その頃ペインは、まだビデオ映像を見せられていたが、
つなぎ目の所で、婦人のバッグが突然消える事から、ビデオと気づき怒る。
警察は、ペインが金を持ってこいと言っていたごみ箱を包囲。
カバンにペンキ爆弾も仕掛けてあって、狙撃手も待機。
しかし、ペインは狙撃手に気づき、そんな手にはひっかからない。
警察のバンにアニーを残し、ジャックもごみ箱の見えるビルへ。
しかし、ペインは時間を過ぎても現れず、退屈なアニーはバンを降りてウロウロ。
そこを警官に扮したペインに捕まり、連れていかれる。
どうもおかしいと気づいたジャックらは、ごみ箱を調べるが、カバンはすでにない。
よく見ると、ごみ箱の下に穴が。そこから下へ降りるジャック。
地下鉄の通路とつながっていて、人影に気づいたジャックは銃を向け、
「さあどうする?おまえを銃が狙ってるぞ」等と言うが、現れたのはアニー。
しかも全身にダイナマイトをつけられている。
続いて現れたペインの手には、ボタンを離すと爆発すると言うリモコンが。
さすがに動けないジャック。ペインはアニーを連れて逃走。
目の前にいる時は手を出せないクセに、いなくなると追跡。

 ペインは銃とかを撃ちまくって地下鉄の駅へ。地下鉄に乗り込み、乗客は逃げ惑う。
他の乗客はいなくなり、運転士を脅して運転させる。
あわてて追跡してきたジャックは、後ろの方の車両に間一髪乗り込む。
ペインは手すりにアニーを手錠でつけ、例のリモコンを持たせる。
運転士がよけいな事をしようとしたので、運転士を射殺。
ふるえてリモコンを落としそうになり、あわてるアニー。
一方ジャックは、すぐには近づけず、屋根の上へ。
トンネルの天井にある信号が頭に当たりそうになって、よろけるジャック。
物音に気づいたペインは、ジャックが来たと気づいて天井に向けて銃を乱射。
それでは足りず、自分も屋根の上に上がって格闘。
しかし、列車ものにありがちな事に、ペインは信号に頭をぶつけて吹っ飛ぶ。
ジャックは列車に戻り、アニーの所へ。
爆弾には詳しくないのかと思ったが、簡単に爆弾をはずしてしまう。
そこへ署長から無線で連絡が。この先は工事中なので、止めろと言う。
そこで運転席に行くが、緊急停止装置がきかず、何ともならない。
しかも、手錠のカギもないため、アニーの脱出は不可能。
「サブウェイ・パニック」と言う映画でも地下鉄の暴走があったが、
地下鉄は運転士が失神等で、足がアクセルをはずれたら止まるはずだし、
スピードを出しすぎても止まるはずで、どこでもそんな感じと思うが、
この地下鉄はそんな事はないらしい。
前方に急カーブがあると知り、猛スピードで脱線させる事を決意。
アニーは1人で脱出しろと言うが、そんな事をするわけがない。
ジャックはスピードを上げて、アニーと抱き合う。
脱線するほどの速度が、簡単に出せる仕組みになっているとは思えないが、
地下鉄は工事中の線路に突入。逃げ惑う作業員。
大きなカーブで列車は脱線し、せっかく建設中の現場を次々と破壊。
列車は地上へ飛び出し、道路をすべりながら停止。
再び抱き合ってる2人を、通行人たちがびっくりしながら見物。
ジャックが、異常な状況で結ばれた2人は長続きしないと言うが、
アニーは、じゃあ、セックスで結ばれましょうと言って、
次回作でまたもこの2人が、スピードがらみの事件に巻き込まれるらしい。

 と言うわけで、「新幹線大爆破」のパクリと思っていたこの映画は、
「サブウェイ・パニック」のパクリもしていて、
冒頭のエレベーターのシーンは、「タワーリング・インフェルノ」あたりとすれば
何ともはや、ぜいたくな映画で、3つの事件がすべてスピードがらみ。
それらの中で、敵の罠や、自らの失敗や、不測の事態で危機が連発し、
最初から最後まで危機連発になっていて、
前述したように、見せ場を連続にする事で、物語が希薄になる危険性もあったが、
舞台がはっきり3つに分かれている事が幸いして、起伏はきちんとできている。
細かい点でケチはいろいろつけられるが、
こういう映画はそんな事をしても意味がない。
「ダイ・ハード」では、ラストの詰めが甘いと言う弱点があったが、
この映画の難は、ラストがしつこすぎる事と言う贅沢さ。
バスでの展開がすごかった分、地下鉄のシーンはそれほど盛り上がらず、
何でまだ戦っているんだよと言いたくなるあたりか。
そこらへんのマイナスがあって、「ダイ・ハード」よりやや劣る感はあるが
あれ以来と言っていい快作。
監督も自信満々で、続編や次回作アメリカ版「ゴジラ」を
作ってもいないうちから自慢しているので、どんなものか今後を見守りたい。
 



 これまたようやく「スピード2」(97)を見た。

 前作はキアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックの主演で、
速度を落とすと爆発すると言うバスが暴走すると言うもので、
それは日本の「新幹線大爆破」のパクリと言う気もするが、一直線の展開で
次から次へと障害が押し寄せる面白さがあった。
監督は、「ダイ・ハード」や「リーサルウェポン」のカメラマン出身のヤン・デボン。
一時は海外版「ゴジラ」の監督候補でもあったが、それは降板し
スピルバーグ製作の竜巻映画「ツイスター」もなかなか面白かった。
今回は、出世作「スピード2」の続編なわけだが、
あれほどの大ヒットにも関わらず、主演のキアヌ・リーブスが、
バンド活動が大変だからと言う、よくわからない理由で降板。
ジェーソン・パトリックと言う、知名度の落ちる俳優を主役に置いてまずマイナス。
舞台は豪華客船で、前作のような、止まるに止まれない危機感が薄れる事は予想され
サンドラ・ブロックが出ていると言う事をのぞけば、
シリーズとする必要性は感じられず、
実際、期待はずれだったと言う評判は聞こえてくるのだが、
まあ、一応はがんばって作っているはずだから、遅ればせながら見てみる事に。
悪役はウイレム・デフォー。集団で乗っ取る話かと思いきや、見てみると単独犯。
ま、そう言う事だから、とりあえず。

 冒頭は山中のヘアピンカーブが続く道を、
今回の主役アレックス(ジェーソン・パトリック)が、
バイクで暴走するトラックを追跡。
トラックはパソコンを盗んだらしくて、時々NECとかの箱が転がり落ちる。
それをすり抜け、時にはガードレールの外を走ったりして追跡。
一方、前作に続いて登場するアニー(サンドラ・ブロック)は、
まだ免許取消中で、教官を乗せて運転。免許再発行のテストだ。
ここで、前の恋人のジャックとは別れたと軽く説明。
「異常な状況で知り合った2人は長続きしない」と言う前作のセリフを引用。
今度も警官のアレックスとつきあっているが、今回はSWATとかではなく
比較的安全なビーチパトロールで、スリとかを捕まえるだけだから大丈夫と言う。
そんな事を話しながら、アニーの運転はかなり乱暴で、
突然道路に飛び出して、周囲の車が急ブレーキかかったりの始末。
いくら何でも、試験の時にそんな無謀運転するほどマヌケな奴はいないと思うのだが。
アレックスは、アニーに説明していた話とは違って、実はSWAT隊員だった。
前作でも隊長をしていた男が今回も隊長。なら、ジャックも出てきてよさそうだが。
道路の途中で待ちかまえて、トラックを捕らえる気だ。
バリケードを目前にし、あわてたトラックは逆走。
そこへバイクのアレックスがかけつけ、共にビックリして崖下へ転落。
(崖と言っても、そんな高さではないので、かすり傷程度だが)
アニーの方は、警察に誘導されて山道へ。
そこでもデタラメな運転を続け、よくわからないままバリケードの所まで来るハメに。
後ろから来たパトカーとぶつかってしまい、免許再発行はパーに。
(ここまで来るまでに、無理だった気もするが)
何が何だかわからないまま、
(ここまでで今回の主役2人の近況を伝えたつもりだろうが、
正直言って、かなりわかりづらい。バイクの追跡シーンも退屈だ)
アニーは車を降りると、アレックスがいるのでビックリ。
何でここに?とか言っているうちに、彼がSWAT隊員と気づき、
危険な仕事をする男とはつきあえないとか怒るが、
アレックスは、元々誘う気だった豪華客船の旅の事を話し、機嫌を取る事に。

 こうして、2人はシーボーン・レジェント号に乗る。
この手の話は、「グランドホテル形式」と呼ばれる豪華キャストの話になりがち。
いろんな素性の人物が、何かに取りつかれたように船に集結してくるのだ。
乗客の中には、コリーン・キャンプとかロイス・チャイルズとかいるが
あまりにも地味なので、パンフを見るまでは気づかないまま。
特記すべきは、聴覚障害の少女ドリュー。
アレックスも手話ができるので、彼には気を許す。
乗員のダンテは、勝手に写真を撮って、後で売りつけるありがちな役柄だ。
そんな中、ガイガー(ウイレム・デフォー)と言う男は、
乗員にゴルフバッグが届いていないとか騒ぎ、ようやく手に入り一安心する。
アレックスは、この旅の中でプロポーズする気で、指輪も用意している。
だが、アニーはいい友達でいたいとか先に言われてしまい、渡せずじまい。
しかも船酔いでゲロ吐いて、アニーは一晩中看病するハメに。
アニーが翌朝起きると、アレックスは勝手に起きてクレイ射撃したりしてる。
心配させといて等と怒るが、夜のパーティに誘われてまた仲直り。
そんなアレックスは、ゴルフ狂のはずのガイガーが、
ゴルフ番組をチラリとも見ないので不審を感じる。
そんなガイガーは、今回の悪役なわけだが、仲間はおらず単独犯だ。
後に明らかになるのだが、別にアッと驚く事ではないので、最初に示しておくと
彼は船の自動操縦プログラムとかを開発したのだが、
コンピュータの前にいすぎると人体に悪影響が、と言う聞き捨てならない話により
彼は血液が侵され、不治の病に。ビンの中にヒルを飼って、血を吸わせる異常さ。
余命幾ばくもない彼は、クビにした会社に復讐するため、この船を狙ったのだ。

 ガイガーはまず船長を海に投げ落として倒す。
これで船長は死んだ事になるのだが、海の男なんだから泳いで助かる事もあるはず。
続いていろんな場所に発煙筒を仕掛ける。さらに船のコントロールを奪った。
もはやブリッジでは操縦できないのだ。
ガイガーは、無線で一等航海士ジュリアーノに連絡。
火事を起こしたから、乗員乗客を全員退却させろと言うのだ。
謎の人物に、船長は死んだと言われ、悩んだ末、ジュリアーノは退却を指示。
あわてて乗客たちは避難用のボートに乗船する。
だが、防火シャッターが閉まって、閉じこめられた乗客もいた。
さらに両親とケンカして、1人でエレベータに乗り込んだドリューも閉じこめられる。
しかし耳が聞こえないので、何が起こったのかよくわからない。
アレックスは、震動はあったものの、あれだけの事で退避すると言うのに不審を抱く。
乗員も残っている人をよく確認もせず、最後のボートを出そうとする。
アレックスは船を調べたいと言うが、ジュリアーノは早く避難しないと
あいつが何をしでかすかわからない等と、よくわからない事を言う。
そこでモタモタしている間に、ドリューの両親は、娘を捜しに戻るとか言い出し
ボートを吊り下げるワイヤーがはずれて、2名ほどが転落。簡単に死んでしまう。
夫の方が、君のせいじゃないよと妻をなぐさめるが、どう見ても彼女のせいだ。
こいつらにも多少責任があるアレックスらは、ハシゴを降ろして、
乗客を引き上げる事に成功。
自分は警官だと説明し、ようやくジュリアーノから事情を聞き出す。
火事だと思ったのは、発煙筒のトリックで、どうやら火事は起きていないらしい。
犯人には別の目的があるはずだ。
それもそのはず、船内で宝石の展示会みたいなのをやっていたのだが、
誰もいないのをいい事に、ガイガーは警報が鳴っても平気で宝石を盗んでいたのだ。
しかも、船の操縦を奪い、セント・マーチン島の断崖にぶつけようとしていた。
アレックスは、ブリッジに仕掛けられた装置を発見。
それをはずしても操縦は取り戻せないのだが、
犯人はボールとかに隠して装置を持ち込んだと推理。
そこで思い出したのが、ゴルフバッグを持っていた男ガイガーの存在だ。
一同はガイガーの部屋へかけこむが、そこにはパソコンがあるだけ。
ガイガーは彼らが来た事に気づき、パソコンに仕掛けた爆弾を爆発させる。
アレックスらは間一髪気づいて、脱出する。
ガイガーを見つけて、クレイ射撃用のライフルで追うが、
ガイガーはドアに手榴弾を仕掛け、身動きとれなくなる。
かけつけたアニーに指示して、これを解除させる。

 アニーは通路に閉じこめられた人々がいる事に気づき、
チェンソーでドアを切って、中の人を救出。
一方、エレベーターに閉じこめられていた少女ドリューは自力で脱出。
しかし、状況がよくわかっていないので、ウロウロしている。
アレックスは、何とか断崖への衝突を妨害しようと、ブレーキをかける事を計画。
そこでジュリアーノらの反対の中を、貨物室に水を入れる事を強行。
バルブを開くが、モニターにドリューの姿があったのでビックリ。
あわてて浸水が始まった貨物室へ。ずぶぬれになりながら、彼女を救出。
こっそり逃げようとしていたガイガーのパソコンに、
「計画に異常発生」等のメッセージが入り、彼は計画を変更。
今度は停泊中のタンカーにぶつけるよう、進路変更をさせたのだ。
無線は壊され連絡もできない。タンカーはエンジン停止しているので
気づいてから避難していたのでは、衝突は避けられない。
そんな頃、タンカーでは「眼下の敵」の戦艦へ体当たりするシーンを見ている。
どうも客船の様子がおかしい事に気づくが、最初は無線連絡してみて
しばらく様子を見て、それからイカリを上げて、エンジン始動では遅すぎる。
アレックスらは、タンカーが逃げるのは期待できないと考え、
客船側を止める方法を検討。
イカリを降ろしても、このスピードでは切れてしまうだけだ。
そこで考えたのは、スクリューに何か巻き付ければ止まるのではと言う考えだ。
アレックスとジュリアーノがこれにチャレンジ。
命綱をつけて、自らスクリューに巻き込まれそうになりながら、
大きなウインチみたいなのから出た、太いロープを巻き付ける。
おかげでやや減速するが、またもガイガーのパソコンに報告が。
かけつけたガイガーは、アニーを人質に。ウインチのブレーキみたいなのをはずすと
耐えきれず、ウインチははずれ、ジュリアーノは片腕骨折。
ガイガーは2人を始末しようと海に突き落とす。
アニーはガイガーに連れられ、ボートで脱出する事に。
その前に、こっそり命綱を投げていたため、2人はそれを使ってはい上がる。
その頃、他の乗客たちは、タンカーが見えたので、助けが来たと大喜び。
しばらくして、どうもぶつかりそうだと不安になるが、
いずれにせよ物語にはたいして影響しない。

 エンジン停止が無理となると、残る手は、方向を変えるしかない。
ジュリアーノによれば、片側のバルブを閉めればいいのだが、
そこはすでに水没させている場所だ。
そこでアレックスと乗員のダンテは、水の中を潜りつつ
ちょっとしたすきまで息継ぎして、交代で徐々にバルブを閉める。
おかげでコース変更。タンカーもようやく何とか動き出し衝突寸前。
方向が変わって、横向けになった客船は、タンカーに体当たりする形に。
船体をこすりながら、そのまま突破しそうだ。
アレックスらは成功だと上へ上がってくるが、
タンカーのイカリが客船側に突っ込んできて、ぶつかりそうになる2人。
でもそのまま引っかかったりはせず、タンカーを突破する。悔しがるガイガー。
これだけの事で、タンカーの乗員はなぜか全員避難。
なぜこうなるかは、ちゃんとこの後に理由がある。
よかったよかったと喜ぶが、一同は次なる問題に気づく。
次々、「くそ!」とか言うその障害とは、客船はビーチへ向かっていたのだ。
イカリを降ろしてスピードダウンをはかるが、衝突は免れない。
ビーチにいるボートを、次々と巻き込む。
徐々にスピードダウンするが、みるみる港は近づく。
と言うか、ここまで来たら見せ場から言っても、衝突するのは当然と言えるのだが
何の対策もとらず、ひょっとしたら減速して免れるかもくらいの気持ちでいるだけで
長々と港へ近づくシーンを見せられても、全然盛り上がらない。
ついには桟橋に突っ込み、さらに陸地にもめり込んで、付近の家をなぎ倒すシーンが
これまた延々と続く。これはかなり退屈だ。
船体は傾き、ジュリアーノは転落。もう1本の方の手も折れるが、何とか停止する。
アレックスは、すかさずアニーを助けに向かう。
停泊していたボートに飛び乗るが、それが前作でもジャックに車を拝借された男の船。
最初は嫌がるが、結局、渋々ガイガーの追跡を手伝う事に。
一方、ガイガーの方は、客船が気になったのかよそ見をしていて、
このボートは、水上バイク2台がくっついていて、そこから発進できる仕組みなのだが
まんまとアニーに逃げられてしまい、
ガイガーは情けない声で、おまえは人質だぞと追う。
結局捕まり、水上に停泊する軽飛行機を、あらかじめ用意したわけではないと思うので
人のを奪って逃走をはかる。
そこへかけつけたアレックスは、離陸寸前の軽飛行機の脚部に飛び移る。
格闘の末、アニーを救出。脚部にまたがると、これがはずれて海へ転落。
脚部もちょっと大きな感じで、バナナボートに乗っているような感じだ。
だが、このままでは今にも爆発しそうなタンカーにぶつかってしまう。
海へ飛び込むが、アニーは手を縛られたままなので泳げず、アレックスが助ける。
ガイガーの方は、暴れたせいでバランスを失い、タンカーの壁面に衝突しそうに。
急上昇して何とか回避するが、鉄塔みたいなのにぶつかって、そこへひっかかる。
そして、タンカーは一気に爆発するのではなく、
左から右方向へ順番に爆発していく、やな爆発を起こして、ガイガーもおしまい。
ボートに救出された2人。アレックスは大事にポケットに入れていた指輪を
アニーに渡してプロポーズ。
一緒に暮らしてみないかと言い、アニーは何年くらい?と聞くので、
50年くらいと言うと、アニーはこれを承諾する。

 と言うわけで、前作のバスの場合は周囲に障害物があるからスピード感があるが
今回は大海原の上で船が暴走するだけで、障害物もたいしてなく、
スピード感はなく、サスペンスもかなり弱い。
見せ場はいろいろあるのだが、御都合主義的に思えてならない。
前作の主人公ジャックが出てこない事もあり、シリーズとしての共通項が少なく、
何もシリーズ第2弾にする必要はなかったのではと言う感じ。
ウイレム・デフォーの悪役も、最初は緻密な計画かに思えたのだが、
途中からは出たとこ勝負になってしまい、結構情けない感じ。
見せ場は多いので、それなりに楽しめたかに思えたが、
クライマックスの長々と港に突っ込むシーンが、かなりのマイナスだ。
主役の代役が、アニーと結婚する事になると言うのも何だかいただけない。
まさかシリーズが続く事はないと思うが、
続いても弱体化するばかりなのが目に見えるようだ。
 

スピード王(1950年アメリカ)

 マイク(クラーク・ゲーブル)は小型カーレースで連勝。
だが、熾烈なトップ争いで、ライバルのユーオルを事故に追い込み、
女性記者レジーナが新聞で批判。抗議が殺到し、レースからおろされる。
他のレースにも参加できず、サーカスの曲乗りまで身を崩す。
再び、レースに出るようになり荒稼ぎ。レジーナとも接近。
だが、危険なレースをやめる気はない。インディ500に出場できる事に。
予選通過するが、レジーナが追求した犯罪者が自殺し、彼女はショックを受ける。
危険なレースでトップに出るが、事故を回避しようとして横転。
だが何とかケガだけですむ。

 と言うわけで、たしか「グレムリン」にそのシーンが出てきたので見たが
例えば「グランプリ」とかで、複数のレーサーが演ずる部分を
1人で受け持った感じで、ドラマとしてちょっと薄い気がする。
サーカスまで身を崩すのも面白いのだが、意外に簡単に復活でき
インディ500以外はどういうレースに出ているのか、よくわからない。

TV放送 2001/03/14 BS05 1000-1135
 

スピード・レーサー(2008年米)

監督 アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー

スピード・レーサー 若きレーサー
レックス スピードの兄。事故死したとされる
スピードの父 設計者(ジョン・グッドマン)
スピードの母 (スーザン・サランドン)
スプライトル スピードの弟
トリクシー スピードの恋人(クリスチーナ・リッチ)
ローヤルトン氏 富豪
テジョ・トゴカーン レーサー(ピ)
ハルコ テジョの妹
レーサーX 謎の覆面レーサー。実はレックス(マシュー・フォックス)

 スピードはレーサーとして地元の星と称えられる。
彼の兄レックスもレーサーだったが、暗黒街との関係を噂され、やがて事故死した。
富豪ローヤルトン氏は、スピードをスカウトしようとするが
スピードは、レースもビジネスと言う考えに反発して拒絶。
覆面レーサーXは、ローヤルトンによる不正レースを追及するため、協力を求める。
マッハ号を改造し、ラリーに参加する事に。
同じくレーサーのテジョと協力。妨害するスネークを倒し優勝する。
だが、テジョが株価の引き上げにレースを利用したと知り失望。
やがてグランプリが開催され、八百長の疑いがある中、スピードが参加する事に。
各車の妨害にもめげず見事優勝。皆の気持ちも変わり始めていた。
テジョの証言でローヤルトンは有罪に。
スピードを見守るXは、実は死んだはずの兄レックスだった。

 と言うわけで、マッハGOGOGOは米国ではスピードレーサーとして知られ
日本より人気があるとの事で、それをマトリックスのウォシャウスキー兄弟が映画化。
マリオカートのようなコースと、登場人物もマンガ風の描写で
はなからリアルに描こうという気はないらしく
そんな訳だから、派手なレースシーンも特にハラハラせず。
昔見たキャラが外国人で、それなりにキャスティングしているのは感心する。
トゴカーンの部下役で真田広之。
伝説的なレーサーで、実はローヤルトンの手下の男にリチャード・ラウンドトリー。

TV放送 2009/08/23 WOWOW 1450-1707
 

スフィア(98)

監督 バリー・レビンソン

 300年前に墜落した宇宙船が深海で発見され、
心理学者ノーマン(ダスティン・ホフマン)推薦の科学者が集められる。
そのメンバーは、生物学者ベス(シャロン・ストーン)
数学者ハリー(サミュエル・L・ジャクソン)らだ。
船内にはアメリカの菓子があり、逆に未来から来たと推測された。
ハリーは謎の球体に関心を持ち、球体に侵入。帰還するが、怪しい行動を起こす。
女性隊員は、深海でなぜかクラゲに襲われて死亡。
球体はジュリーと名乗り、コンピュータを通じて連絡するが、真意は明かさない。
巨大イカが接近。何とか撃退するが、ハリーが不審な行動をとる。
さらにベスも球体に入ったとの疑いがあり、信用できない。
実は球体には夢を現実化する能力があり、ハリーの夢が現実化していた。
ノーマンは救援が来るまで、夢を見ないように2人を注射で眠らせようとするが
ノーマン自身も球体に入った疑いがあり、互いに疑心暗鬼に。
何者かが爆破装置を作動させたため、脱出艇で脱出する事に。
何者かの幻覚で苦戦するが、何とか脱出。悪用されてはならないと考え、
3人はこの事を忘れ、球体は宇宙に投棄される。

 と言うわけで、悪夢が現実になる球体に振り回されると言う話で
発想としては珍しくないのに、有名監督と有名俳優が大挙して参加して
勝手にみんなでだまされるのは困りものだ。

TV放送 1999/11/06 BS05 2000-2200
 

スプラッシュ(84)

監督 ロン・ハワード

 市場で働くアレン(トム・ハンクス)は、20年前溺れて以来、海が嫌いだ。
彼は恋人ビクトリアを愛せず、別れる事に。何となく溺れたコッド岬へ行く。
そこで再び溺れるが、気がつくと全裸の女の子(ダリル・ハンナ)が助けていた。
彼女は財布を手がかりに、ニューヨークへ。警察に捕まり、アレンが保護する。
彼女はTVで言葉を覚え、名前はマディソンとした。
一方、岬で人魚を目撃したブルースは、研究会で失笑を買う。
足に水をかければ、尾ひれが出るため、彼はマディソンを追い回すが、失敗の連続。
アレンは、帰らなくてはと言うマディソンに求婚。彼女も承諾する。
だが、大統領の晩餐会で、ブルースはマディソンに水をかける事に成功。
人魚になったマディソンは捕らえられ、研究の対象にされる。
理想の女の子が人魚だったので、ショックを受けるアレンだが、
兄フレディ(ジョン・キャンディ)は、最高に幸せだったはずと指摘する。
研究に反感を持つブルースと共に、アレンはマディソンを連れ出す。
軍が集結し、桟橋に追い込まれる2人。彼女と一緒なら海でも生活できるのだ。
だが、行けばもう戻れず、兄にも会えない。決断したアレンは海へ。
2人は海の下にある町へ泳いでいった。

 と言うわけで、理想のタイプの女性が、肝心なところが普通でなかったと言う話。
これは、ホモとかエイズとかに応用がきく。
最高に幸せだったはずと言われ、今までの生活と決別するとは、かっこよすぎる。
そのセリフだけで、ジョン・キャンディは得している。

TV放送 93/03/20 08CH 21:02-22:54
 

スプリット・セカンド(92)(未公開)

 2008年。警官ストーン(ルトガー・ハウアー)は相棒を殺した殺し屋を追跡中。
犯人は手当たり次第惨殺し、相棒の妻ミシェル(キム・キャットラル)も狙われる。
拳銃からは全被害者のDNAが検出。敵は人間の心臓を食べる怪物だった。
相棒を殺した地下鉄の駅で怪物と対決。感電させても平気だが、心臓を取り出し倒す。

 と言うわけで、この前に見た「バーチュオシティ」と似たような展開。
でも、相手が得体の知れない怪物では、水没した未来世界という設定も
何だか必然性とか意図とかよくわからない。
キム・キャットラルは変な髪型だが裸あり。

TV放送 98/02/04 04CH 02:15-04:12
 

スペース・インベーダー(86)

監督 トビー・フーパー

 少年デビッドは裏山に円盤が着陸するのを目撃。
裏山を調べた両親や警官は何もないと言うが、様子がおかしい。
マケルチ先生は生徒を引き連れて裏山へ。このままでは仲間にされてしまう。
唯一異常に気づいた医師リンダ(カレン・ブラック)と共に、
知人ウイルソン大将に連絡。ようやく事態を認識し、学校の地下を調査する事に。
どうやら火星人が地球侵略のため来訪。NASAは秘密にしていたらしい。
軍は突入し、円盤に爆弾をセット。両親を助けようとするデビッドは
捕らわれて危機に陥るが、間一髪脱出。両親は元の姿に戻る。
だがすべては夢だった。その夜本当に円盤が現れ、両親は恐ろしい姿に……。

 と言うわけで、かつてのSFのリメイク。
話は確かに古くさいが、軍のエキストラの人数と科学的こじつけもある程度。
夢落ちはいただけないが、最後に本当に……と言うのは落語的で面白い。

TV放送 98/07/29 BS05 00:00-01:45
 

スペース・カウボーイ(2000年米)

クリント・イーストウッド監督

 58年。宇宙飛行士志望のフランクらだったが、計画は中止になり、
代わりにチンパンジーが宇宙へ行く事になり、失望させられる。
現在。ロシアの通信衛星アイコンが制御不能になり、救済したいとの要望を受ける。
NASAのガーソン(ジェームズ・クロムウェル)が指揮する事になるが、
旧式で誰も修理できない。なぜか米式のスカイラブと同じ設計と判明。
69歳のフランク(クリント・イーストウッド)が関与したとわかり招集。
フランクはガーソンを恨んでいたが、かつての仲間と宇宙へ行く条件で参加する事に。
神父をしてる航空士タンク(ジェームズ・ガーナー)、
ジェットコースターの設計をしているジェリー(ドナルド・サザーランド)は老眼に。
そしてケンカ別れしたままの操縦士ホーク(トミー・リー・ジョーンズ)も参加。
だが、ガーソンは若手のイーサン、ロジャーも訓練に参加させ、
健康診断で老人を落とす目論見。訓練官ジーン(ウィリアム・ディベイン)も否定的。
ジェリーは視力検査を暗記でパス。
シミュレーションでは、ホークは無理な着陸を成功させる。
彼らの宇宙行きはマスコミに漏れ、注目を浴びたため、行かせさざるを得なくなる。
ホークには癌が見つかり、余命8ヶ月とわかるが、フランクはホークの参加を要求。

 結局、6人が参加して出発。衛星アイコンに接近するが、
ただの通信衛星でないと気づく。フランクらが船外活動で接近。
衛星には6発の核弾頭が搭載されていると気づく。地上に落下すれば、一大事に。
KGBがフランクの設計を盗み、それを隠すためガーソンは衛星修理に協力したのだ。
フランクは修理を中止し、宇宙に廃棄しようとするが、イーサンが勝手に行動。
装置にさわって爆発。イーサンは宙づりに。衛星が落下しそうに。
フランクとホークが船外へ出て、ギリギリでコース変更に成功。
だが軌道に戻せても動力が足らない。ホークは人間用ロケットの推力で
衛星を引っ張り、月まで行くと言い出す。他に手はなく彼にゆだねる事に。
フランクらは帰還。ホークによってミサイルは宇宙へ廃棄される。
シャトルは危険な状態で、操縦士がおらず、大気圏突入ができない。
大気圏突入直後に、イーサンらを脱出させるが、残る3人は留まる。
フランクは、ホークの操縦方法を覚えていて無事着陸に成功させる。
月にはホークがロケットで到達していた。

 と言うわけで、クリント・イーストウッド監督主演の映画で
最初はライト・スタッフの焼き直しみたいだが
後半は現代の話で、彼を含めて4人の往年の人気俳優が勢揃い。
彼らが宇宙へ出て活躍する話だが、まあお約束にも思えるハプニングとかが発生。
やはりドナルド・サザーランドとジェームズ・ガーナーは最近の活躍が少ない事から
出番もそれなりで、物語は残る二人がメイン。
その中で、トミー・リーが癌となると、若造が何かヘマをしでかして
それを補佐して、彼が犠牲になると言う展開が、目に浮かぶようで実際そうなる。
それにしても、ラストはちょっとビックリ。
それはちょっと無理だろうという感じだが、こういうラストもいいかも。
ちなみに、もう1人、地上でサポートするジーン役のウイリアム・ディペインも
ちょっと古い俳優で、「ローリングサンダー」でトミー・リーと共演済み。
それにしても若者二人は死んでないか?

TV放送 2002/05/19 BS05 2000-2220
 

スペースキャンプ(86)

 少女期から宇宙飛行士志望だったアンディ(ケート・キャプショー)は、
NASAに勤務するが、またもシャトル搭乗の選からはずされる。
夫ザック(トム・スケリット)と共に、スペースキャンプのコーチをする事に。
これは、全米の子供たちを集め、宇宙飛行士と同じ訓練をさせるものだ。
集まったのは、飛行士志願のキャサリン(リー・トンプソン)、
何度もジュニアコースを体験したマックスらだ。
いじめられたマックスは、宇宙へ行きたいと言い、修理用ロボットジンクスが反応。
キャサリンらのチームが、エンジンテストとして乗船する事に。
ジンクスはホストコンピュータに侵入。エンジンを暴走させれば、強制発射となる。
その確率は、490万年に1回だ。ジンクスの操作でエンジンは暴走。
しかたなく、シャトルは発射されてしまう。無線装置は不十分で、連絡はできない。
エドワーズ空軍基地へ戻るためには、12時間後に再突入だが、酸素が持たない。
そこで、未完成の宇宙ステーション、デーダラスへ。
アンディらが酸素タンクの回収に成功。だが、はずみでアンディが飛ばされ負傷。
地上では、自動で帰還させようと、ドアを閉じる。
船長のケビンは、自動操縦を解除。アンディを救出。だが、再突入のチャンスを逃す。
ティッシュがモールス信号で地上と連絡。ホワイトサンズの滑走路に着陸する事に。
キャサリンの操縦で再突入。帰還に成功する。

 というわけで、事故でその気がない連中が宇宙に出てしまうという、面白い設定。
でも、全体としてバカバカしい感が。地上が別の滑走路に気づかないのも変。
数日のキャンプでえらそうにしている、キャサリンらが頭に来る。操縦など無理だ。
音楽は、ジョン・ウイリアムス。

TV放送 92/09/06 BS11 10:00-11:48
 

スペース・サタン(80)

監督 スタンリー・ドーネン

 植物栽培ステーションサターン3へ、地球から大尉(ハーベイ・カイテル)が到着。
アダム少佐(カーク・ダグラス)らの研究に協力すると言う。
人間の脳組織を利用したロボットヘクターは、大尉の脳から情報を得る。
実は殺人者で逃亡してきた彼の性格を受け、ヘクターは狂暴性を帯び、
アレックス(ファラ・フォーセット)を襲う。
ショートさせ解体するが、栽培用ロボットを利用して、自分で再組立する。
大尉はアレックスを連れ帰ろうとするが、ヘクターに襲われて死亡。
アダムらは脱出を試みるが、シャトルが爆破され、アダムの脳情報を狙う。
アダムはヘクターもろとも自爆。アレックスだけが地球へ帰還する。

 と言うわけで、ファラ・フォーセットのだけが話題になったSF。
今にして思えば、それほどのものでもない。
展開は昔からある怪物ものだが、なぜ大尉がわざわざ来たのかわからず。
音楽はエルマー・バーンスタイン。

TV放送 94/11/26 12CH 12:00-14:00
 

SPACE JAM(96)

 NBAのスーパースター、マイケル・ジョーダンは引退しプロ野球へ転向する。
宇宙遊園地の社長は、客寄せに地球のアニメ、バックスバニーらを捕らえる。
バックスらはバスケでの対戦で決着をつけようとするが、
宇宙人はチャールズ・バークレーらの才能を奪ったため、このままでは勝ち目がない。
そこでマイケルを仲間に。最初は抵抗したが、侮辱されて結局参加。
前半宇宙人チームが圧倒的に優勢だが、後半に反撃。
間一髪逆転勝利し、宇宙人も社長を追い出して、バークレーらの才能も復帰。
結局、マイケルはバスケに復帰する。

 と言うわけで、マイケル・ジョーダンがアニメの世界に紛れ込む話で
発想としては「ロジャー・ラビット」と同じようなもの。
その発想は別として、試合の展開自体には面白みがほとんどない。
試合途中でメンバー不足になるが、なぜかビル・マーレーが協力。

TV放送 98/10/04 BS05 20:00-21:28
 

スぺース・パイレーツ(1984年米)

 戦争で銀河系は砂漠に。
海賊のジェーソン(ロバート・ユーリック)らは、テンプラー人から水を奪う。
ついでにカリーナ王女も連れ出すが、共にテンプラー一味に捕らわれる。
王女に助けられたジェーソンらは、ある人物に会うためザゴーラへ案内する事に。
一味は第七世界へ通じる道を見つけたが、水が豊富なので権力を維持できない。
カリーナは父のホログラムに会い、メレディアンへの座標を指示させる。
ところが、テンプラーがこれを尾行していた。
第七世界ではものすごい勢いで時間が過ぎ、敵味方とも急速に老化。
しかし、ジェーソンの息子が助けに来て勝利。気がつくと元の年齢に戻る。
敵はコースを外れて永遠に消滅。一行は水が豊富な伝説の星へ到着する。

 と言うわけで、海賊ものは当たりはずれがあるようで、
凄く面白いのもあれば、そうでもないのもあり、
これはどちらかと言うとそうでもないパターン。
宇宙を舞台にした海賊という設定は全然問題ないのだが、
全体的にコメディ色を出そうとしたらしくて、それが半端な感じに。
凶悪な敵を倒したという痛快感はまったく感じられず、
時間の流れが速い空間で戦うという、変なところだけSF的。
アンジェリカ・ヒューストンは、「カリブの嵐」に続いて女海賊の役。
ラストの惑星は、ひょっとして地球か?

TV放送 2002/11/29 25ch 1330-1530
 

スペースバンパイア(85)

 監督 トビー・フーパー

 1986年。英国宇宙船チャーチル号はハレー彗星の調査中、巨大な宇宙船を発見。
カールセン船長らは、コウモリに似た生物のミイラと、
カプセルに眠る3体の全裸の男女を発見、回収する。
その後、チャーチル号は連絡を絶ち、コロンビア号が救出に向かう。
火災の跡と、ミイラになった船員、そして3体の男女を発見する。
ロンドンのヨーロッパ宇宙研究センターで、
回収された女(マチルダ・メイ)は突如立ち上がり、職員の精気を吸って立ち去る。
続いて2体の男も立ち上がるが、何とか倒す。
警備員の検死解剖が始まるが、警備員は起き上がり、検死官のエネルギーを吸い込む。
2体のエイリアンと、犠牲者を隔離。
教授は、彼らはエイリアンで、生命エネルギーを吸っていると推理。
しかも伝染性があり、エネルギーが得られないと、ミイラになる事が判明。

 チャーチル号の脱出艇が回収。
生存者カールセンは、地球にエイリアンを侵入させないため、火をつけたと言う。
ハワイ基地では、地球に接近する宇宙船を発見。
カールセンは女の心が見えるようになり、
女がヨークシャーでエレーンと言う女性に乗り移った事を察知。
そこでエレーンを捕まえ、情報部のケインと病院へ。
女はそこにはおらず、病院の院長に乗り移っていた。
エイリアンは地球人が来た時、その理想の姿に変身したのだ。
そして、カールセンを愛し、彼だけにはエネルギーを与えてきた。
エイリアンのエネルギーが飛び出し、部屋の中は無茶苦茶に。
カールセンは、ロンドンからおびきよせられた事に気づく。

 ロンドンではエネルギーが飛び交い、犠牲者が別の人間を襲う混乱状態。
研究所長は、エイリアンだけは別の人間に乗り移れる事を突き止める。
彼らが吸血鬼伝説になったと考え、男1体を金属の剣で殺す事に成功。
死体から血が吹き出し、女はロンドンへ逃げる。
首相も犠牲者になっており、2人は唯一安全なNATO基地へ。
軍はロンドンを隔離し、核の使用を検討している。
エイリアンは男がエネルギーを集め、女が上空の宇宙船の収拾機に送っている。
女の呼び声にひかれて、カールセンは大寺院へ。
ケインは所長の所へ。乗り移られていた所長を倒し、エイリアンの死体から剣を抜く。
大寺院へ行き、男のエイリアンを倒す。
寺院の中では、カールセンと女がエネルギーに包まれて抱き合っていた。
ケインは剣をなげ、カールセンは自分ごと剣で突き刺す。
2人は爆発して、宇宙船は去っていった。

 というわけで、エイリアンが吸血鬼だったと言う、思いつきで作られた作品。
エイリアンの正体が徐々にわかってくる課程が、ちと不明確。
おまけに、結構真相を知っているカールセンが、隠していたりするので困ってしまう。
英国作品らしく、英国の宇宙船とか出てくるのも変な感じ。
とは言え、ヘンリー・マンシーニの「元気の出る」曲と、
マチルダ・メイが必然性もないのに全裸でウロウロするのが印象に残る。
全体的に、困った映画と言える。

TV放送 92/02/16 10CH 21:02-22:54
 

スペースボール(87)

監督 メル・ブルックス

 昔々。悪の惑星スペースボールは大気を使い果たし、平和の星ドルイディアを狙う。
ベスパ姫(ダフネ・ズーニカ)は、バリアム王子との結婚が嫌で逃げ出す。
ローンスターとバーフ(ジョン・キャンディ)は、王の依頼で姫を探す事に。
王の脅迫を企むヘルメット卿(ニック・モラリス)は、
ベスパの宇宙船を捕らえらるが、ローンスターが救出する。
ローンスターのイーグル5は、ガス欠のため、砂漠の惑星に不時着。
ヘルメットらは、レンタルビデオで先を見て、惑星を見つけ出し、捜索。
砂漠で倒れたローンスターらは、小人に助けられ、
知恵者ヨーグルト(メル・ブルックス)の所へ。彼に魔力シュワルツの特訓を受ける。
ヘルメットも悪のシュワルツを使い、ベスパを連れ出す事に成功。
整形で鼻を元に戻すと脅し、ローランドから鍵の暗唱番号を聞き出す。

 彼女を追うローンスターは、スペースボールシティに侵入。
スペースボールの宇宙船は、掃除夫ロボットに変形し、ドルイディアの空気を吸う。
だが、ローンスターがシュワルツでスイッチを逆転させ、空気は元通りに。
彼は中枢部に入り、ヘルメットとシュワルツの剣で決闘。
ヘルメットは誤って自爆装置を押してしまう。
ローンスターらが脱出する中、ヘルメットらは逃げ遅れ爆発。
ベスパは再び結婚式に戻るが、ローンスターは金を受け取らなかった。
彼はヨーグルトから、王子であると聞かされ、結婚式に急行。ベスパと結婚する。

 と言うわけで、基本的に「スターウォーズ」のパロディなので、物語は割とマトモ。
主役が知らない奴なので、困ると言うのはあるが。
自由の女神みたいな宇宙船が、猿の惑星に不時着するパロディ。
食事するジョン・ハートの腹からエイリアンが現れるパロディも。
スペースボールのスクループ大統領もメル・ブルックス。あまり活躍せず。
レーダー係にマイケル・ウインスロー。同じような役ばかり。

TV放送 93/03/10 06CH 21:00-22:54
 

スペース・レイダース(79)(TV作品)

 米空軍のバック・ロジャースは、NASAの宇宙船事故で冷凍状態に。
500年後、2491年ドラコニア星人の船で蘇生された彼は
平和条約締結を前に、腹を探り合う地球とドラコニアの板挟みにされる。
バックはドラコニアが侵略を企んでいると知り、妨害工作に。
地球防衛軍ディアリング大佐に助けられ、地球の平和のため戦う事となる。

 と言うわけで、「バック・ロジャース」のリメイク版TVシリーズ第1話。
現代版にリメイクしたつもりだろうが、やっぱりちゃちな感じ。
ドラコニア側の幹部にヘンリー・シルバ。

TV放送 95/12/15 12CH 02:25-04:10
 

スペシャリスト」(94)を見た。

 これは、シルベスター・スタローン扮する爆破のプロが、
シャロン・ストーンの依頼で爆破を駆使して殺人をすると言う話で、
スタローンは、やや落ち目だった時もあるが、
それなりに、人気の2人が共演した作品。
スタローンとストーンと言うのが、語感も似ているし
割と肉体を売りにしている所があるのも、共通している。
最近、「ブローン・アウェイ」「スピード」と爆弾魔ものが続いたが、
いずれも、作品のできはともかく、爆破の凝り方が面白かった。
今回は、そちらを主役にした展開で、まあ、見ないわけにはいくまい。

 1984年。CIAのレイ(シルベスター・スタローン)と
ネッド(ジェームズ・ウッズ)は、
南米だかの麻薬王を処分するための秘密任務についていた。
麻薬王を乗せたトラックが来る直前に、レイが橋に爆弾をセット。
無事任務を終え、ネッドが発信器のスイッチを入れるが、
双眼鏡で見ると、トラックには、娘が乗っている。
話が違うと、作戦中止を求めるが、拒否するネッド。
レイはあわてて爆弾を解除に向かうが、間に合わず爆弾は爆発。
勢いでレイはダムの下へまっ逆さま。
はいあがった所を、ふざけるな、上官は俺だとネッドに殴られる。
しかし、レイは反撃。ネッドをたたきのめし、
いずれこの事を告発し、CIAから追い出してやると誓うのであった。

 そして現在。CIAをやめた彼は、爆破請負人と言う仕事をしていた。
彼に連絡する方法は、パソコン通信に「寂しい男性へ」等と書き込みをする事。
そこに電話番号がかかれているため、レイが電話してみると
裏事情に詳しい人物が、彼に爆破を依頼していると言う寸法だ。
今回の依頼は、メイ(シャロン・ストーン)と言う女性。
両親を殺害した、3人の男を殺してほしいと言う。
彼女が10歳くらいの時、3人の男が家に押し入り、彼女が押入に隠され、
彼女の目の前で、両親が殺害されたのだ。
メイは時と共に忘れようとしたが、忘れる事はできず、
最近ますます悩まされていると言う。
レイは、おれに頼むのは筋違いと断るが、
彼女は、爆破にかけては世界一の彼に頼みたいと言う。
もし、レイが断るなら、自分だけでも行動すると。
そう言うと、さっそく彼は、3人のリーダー格トマス(エリック・ロバーツ)に接近。
彼は組織のボス、レオン(ロッド・スタイガー)の息子だ。
ちなみに、エリック・ロバーツは、ジュリア・ロバーツの兄だ。
そううまく行くかとも思えるが、トマスはメイを気に入り、恋人気取りになる。
メイをひそかに監視するレイ。彼女もその気配に気づいている。
彼女の決意を感じたレイは、行動を起こすべきか悩む。
バスで妊婦に席を譲ろうとすると、悪ガキ連中がじゃまをするが、
レイが暴れて悪ガキを一網打尽に。
彼の優しい一面を見せたと言いたげなシーンだが、ただの暴れん坊にしか見えない。

 ついに、レイはメイに連絡。仕事を受けるが条件は3つある。
1つ目は、今後はこちらから連絡する。
2つ目は、今後は連中に接近するのはやめろ。
3つ目は、もしこれが罠なら、君を殺す。と言うものだ。
メイは協力すると言うが、それを拒絶する。
10歳くらいの時の記憶が、そんなに確かなのかとも思うが、
まず両親を襲った1人目の男に接近する。
彼は自分の店で、組織の金を横領したと言う部下を射殺。レイは客のフリをして監視。
ドアに爆弾を仕掛け、ドアを閉じると、リモコンで爆弾をセットする。
途中、女性店員が部屋に入ろうとするが、レイは言い寄るフリをして止める。
男がドアを開けると、爆弾が爆発。男は確実に処分された。
この事件に、組織は色めき立った。
CIAをクビになり、今では組織の顧問になっていたネッドが推理。
巧妙な爆弾技術で、組織の大した打撃を与えない男をわざわざ爆殺したと言う事は、
これは組織に対してではなく、個人的に復讐に違いない。
そして、彼はなぜかこれがレイの仕業だと知っていた。
ボスのレオンは、この事件の追及にネッドを抜てき。
警察にも手を回し、FBIと言うことにして捜査に参加させる。
トマスはこの男がどうも信用できない。

 派遣された警察では、警官たちが組織のパーティの記録ビデオをチェック。
そこに写ったメイに注目するが、ネッドはなぜかそれをやめさせ、
爆弾の方を調べろと言う。
よそ者のネッドはバカにされるが、分解された部品でたちまち爆弾を作ってみせ
爆破するぞと脅して、警官たちに言う事を聞かせる。
組織の連中も、何かに爆弾が仕掛けられているのではと、慎重になる。
第2の標的である男は、タバコの箱とか、エレベーターのボタンに警戒。
だが、それらはすべて大丈夫。
地下の駐車場で、もしやと思って車の下を見ると、そこにはバカでかい爆弾が。
それでも信用できず、駐車係にエンジンをかけさせるが無事。
それではと、車に乗って外へ。
ゲートで暗証番号を入れると、デジタル表示で、「5」「4」「3」「2」「1」
「ByeBye」と出る。あわてる男。
だが間に合わず、車は爆発。シートは戦闘機の脱出みたいに上へ飛ばされる。
捜査するネッドは、この装置を気に入り、ユーモアのある奴だと喜ぶ。
彼は、今やトマスの恋人として、彼の部屋でVIP扱いを受けるメイに会う。
実は、CIAをクビになったネッドは、レイに復讐心を持ち
両親への復讐を誓うメイと手を組んで、彼女に復讐を遂げさせる代わりに、
信用したレイに接近させて、ネッドの復讐に協力させると言う寸法だったのだ。
だが、レイはメイに1度も会おうとせず、彼女が役にたたんと、ネッドは激怒する。

 続いて、レイは第3の標的、トマスを狙う事に。
警報システムのセットされた、埠頭の小屋で爆弾を作るレイ。
プールでくつろぐトマスに、コーヒーが運ばれる。
ひそかにレイは、コーヒーカップを特製のカップと交換。
だが、トマスのいる部屋に、メイが入っていったので、あわてるレイ。
カップを持ち上げ、びっくりするトマス。
メイが「私はメイ」と言うと、爆弾が爆発する。
この事件で、トマスが死に、ボスのレオンはネッドの責任を追及する。
一方、レイは、新聞でメイの死亡記事を見てショックを受ける。
ひょっとしてと思い、パソコン通信を確認するレイ。
「寂しい男性へ」と言う書き込みがあったので、ハッとする。
実は、ネッドがレイらの連絡方法がパソコン通信だと気づいていて、
その書き込みをさせたのだ。
警察のオペレーターの所へは、いかがわしい電話がひっきりなしに。
だが、その中にレイの声があった。
色めき立つネッド。レイはすぐに、メイではないと気づくが、
ネッドの指示でオペレーターは、爆破を頼みたいような事を言う。
すると、旧敵ネッドの仕業だと感づいたレイは、
皆に聞こえるように、ネッドだろう、
そこにいる連中は、おまえのした事を知っているのか等と、さんざん悪口を言う。
最後には、ネッドも怒り出し、おまえのせいで俺はひどい目にあった等と言い出す。
だが、レイは58秒で突然電話を切り、逆探知は不成功に終わった。
(ちょうど、60秒で逆探知に成功するとでも言いたげな話だ)

 レイは、メイの葬式が行われると知って、ひそかに参列する。
だが、故人の事を40歳とか言い出すから、ギョッ!とする。
(そうは言っても、30代だろうから、そんなに驚かなくてもいいと思うが)
棺の中を見ると、それは別人。驚いていると、正真正銘のメイが現れる。
それは、レイを呼び出すための罠だった。
罠にかけられた事に怒りながらも、彼女に惹かれていたレイは、
シャロン・ストーンとなら欠かす事のできない、激しいHシーンに突入。
トマス殺害の際、どうしても彼に自分がメイである事を明かしたかった彼女は、
レイが標的以外は傷つけないと言う評判を信じて、大胆にも接近したと言うのだ。
そして、病院で身元不明の死体を発見したため、彼女とすりかわったわけだ。
一方、ネッドも、メイの葬式にかけつけ、彼女にだまされた事に気づく。
ひとしきりHを終えたメイは、レイが寝ている間にひそかにホテルを去る。
目覚めたレイは、「私は信じてはいけない女よ」とのメモを発見する。
ホテルの1階に降りたメイは、ネッド一味がかけつけた事に気づく。
彼らはメイを捕まえ、彼女も苦し紛れに、レイを呼び出すのに成功した等と言う。
一味はあわててホテルの部屋へ。メイはそのスキに、レイの部屋へ電話。
ネッドたちがそっちへ行くと告げる。
彼女にだまされたと気づくが、怒ってる場合ではないレイ。
ネッド一味がホテルの部屋へ着くと、部屋は無人。
一味は部屋の中へ入るが、ネッドは警戒して入らない。
無人の部屋で電話が鳴っているため、1人が受話器を取っておろすが、
実はそれが引き金で、爆発が起こる。男は窓から放り出され、下の海へ落っこちる。
続いて部屋全体が、ゴゴゴ……と揺れ出し、部屋が傾くものだから、
ホテル全体が爆破でもされるのかと思ったが、
ようやく外から見たホテルの絵が入って、
その階は最上階で、海に突き出ている事が判明する。
突き出た部分が、続く爆発でばっさりホテル本体から切り放され、
先に海に落ちた男の上へ、ほかの一味もろとも落下する。激怒するネッド。
レイはすでに1階へ降りていて、照明を切って、かけつけた一味と格闘に。
厨房で格闘になるが、彼はケンカも強いらしく、敵ではなかった。
ネッドはしかたなく、メイを捕まえる。

 ネッドは、メイをつれてボス、レオンの所へ。
彼女が両親の仇に、組織の3人を殺すため、レイを雇ったと聞かされるレオン。
だが一笑にするレオン。組織では、どんな殺しも、彼の許可なく実行されないのだ。
すなわち、両親を殺せと指示したのは、レオン自身だったのだ。
彼は、メイをレイを呼び出す囮に使えと指示。
再度パソコン通信に書き込みがあったため、メイに電話するレイ。
会いたいとか言われて、その気になるレイだが、罠の可能性にも気づいている。
とどめにメイは、ホテルに残したメモの通りとか言うものだから、
レイは罠だと確信する。
ネッドは彼女に裏切るなとすごむが、
逆に彼女は自分が切り札と知っているので、開き直る。
つぶれた海の店へ呼び出されるメイ。彼女が小屋に入ると、接近するが、
小屋はたちまち爆発し、そのスキに2人はボートで逃げてしまった。
2人は、例の埠頭の警報システムだらけの小屋へ落ちつく。
メイが、レオンへの復讐心を持つ事を知るが、まともに生きろと勧めるレイ。

 一方、ネッドは警察と協力して、例のレイの電話を分析していた。
彼の声の背後に、バスのアナウンスが聞こえる事から、
レイが居場所を隠すために、隠れ家から数十分バスに乗って、
降りたバス停の近くで電話していると推理。
その数十分と言う時間に、何の根拠があるのかはわからないが、
ネッドは、問題のバス停から路線を割り出し、レイの隠れ家の範囲を限定。
続いて、ネッドが買い出しする店等を調べ、ついに彼が出前を取っている事を知る。
レイらが隠れ家で落ちついていると、警察のパトカーや、ヘリやボートが小屋を包囲。
もはや絶体絶命かに思えるが、警報システムのある小屋にいるので安心しているレイ。
警察が接近すると、小屋のあちこちで爆発が発生。
警官がびびるが、ネッドは大胆にも接近。
レイは目眩ましの爆弾を爆破させ、地下豪から逃げると指示する。
だが、ネッドはシャッターを爆破して小屋の中へ侵入。銃を突きつける。
レイに対する復讐が目的で、すでにメイに爆弾がとりつけてあると言う。
彼女は知らなかったが、シガレットケースに爆弾が隠されていたのだ。
ネッドの許可で中を見ると、確かに爆弾が。
持っている手の角度を変えると、爆発するという物だ。
ネッドがリモコンで爆弾のスイッチを入れる。身動きできないメイ。
そうすると、ネッドは銃を持ってレイに接近。
だが、うっかり足元のセンサーに接触してしまう。ドジったと言うネッド。
回避は不可能と言うレイ。ネッドは爆発で吹き飛ばされる。
レイはメイの爆弾を静かに受け取り、
信じられない事に、それを投げて爆発させて逃げる。(割と、反応は遅いらしい)
続いて、小屋中が爆発し、2人は地下豪より脱出するのであった。
新聞で、ネッドとレイとメイの3人が爆死したと言う記事を見て、喜ぶレオン。
彼の所へ、ペンダントが届く。何だろうと開けるレオン。
それはメイの両親の写真が入ったペンダントだった。(ロケットと言うのか)
あの野郎と叫ぶレオン。次の瞬間、彼は爆弾で吹き飛ばされた。

 と言うわけで、どんな小さな物にでも爆弾を仕掛けてしまい
どんな相手でも、標的だけを倒すと言う爆破のプロと言うのは結構面白いが
どうもそのテクニックが現実性に乏しく、
ニヤリとさせるほど伏線が張ってあるわけでもない。
まあ、その手口ゆえに、「ブローン・アウェイ」よりは面白いとは思うが、
何で彼がそういう仕事をするようになったのかとか、そういう描写はなくて、
まあ主役2人の魅力で(と言うよりは知名度で?)持たせたと言うところか。
 

スポーン(97)

 天界と魔界の争いで、魔界の使いウイン(マーチン・シーン)は
CIA長官として、生物兵器で世界を滅ぼそうとしていた。
彼に雇われた殺し屋シモンズは、北朝鮮の化学工場を爆破しようとするが
ウインに裏切られ爆死する。魔界の使者となる事を条件に、シモンズは甦る。
だが彼は死んだものとされ、妻ワンダは再婚。シモンズは闇の使者スポーンと名乗る。
ウインは、自らが殺されれば細菌をまき散らす装置を埋め込む。
魔界は不死身となったスポーンに、ウインを殺すよう指示するがこれを拒否。
スポーンはウインから装置を取り出す事に成功。
彼の行動に不満の、魔界のクラウンは怪物になって対決。これを倒す。
ウインは逮捕され、ひとまず魔界のたくらみは防がれた。

 と言うわけで、バットマンをさらに暗くしたようなダークヒーローもの。
天界と魔界の争いとやらで甦ったのはいいとして、
そんな力があるのに、スポーンが言う事をきかないのを止められないのは困りもの。
不思議な力でごまかされた気もする。

TV放送 99/06/05 BS05 19:40-21:20
 

スマイル、アゲイン(2012年米)

ジョージ・ドライヤー 元サッカー選手(ジェラルド・バトラー)
ステイシー ジョージの元妻(ジェシカ・ビール)
ルイス ジョージとステイシーの息子
マット ステイシーの婚約者
カール・キング 少年の父親(デニス・クエイド)
パティ カールの妻(ユマ・サーマン)
デニース 少女の母親。元キャスター(キャサリン・ゼータ・ジョーンズ)
バーブ 少年の母親。独身

 元サッカー選手のジョージは借金を抱え、キャスターの仕事を得ようと画策。
元妻ステイシーと寄りを戻したいが、彼女はマットとの結婚が決まっていた。
息子ルイスの所属する少年サッカーを見学し、たまらず自らコーチを買って出る事に。
子供たちには評判がいいが、親たちに振り回されて閉口。
金持ちのカールには金を渡され、独身のバーブには言い寄られる。
そんな中、デニースの紹介でキャスターの仕事を得て、都会へ引っ越す事に。
ステイシーも誘うが、カールの妻パティと関係したと誤解される。
ジョージはステイシーらに別れを告げて旅立つが、思い直して引き返す。
ステイシーもまた、ジョージを想う気持ちがあると気付き、婚約を破棄。
ジョージはローカル局のキャスターの仕事を得るのだった。

 と言う訳で、ジェラルド・バトラー主演の人間ドラマ。
バトラーは元サッカー選手だが、だらしない生活で借金を作る。
別れた妻ジェシカ・ビールと寄りを戻そうとするが、彼女には婚約者がいた。
息子だけは見守りたいと、少年サッカーのコーチになると言う訳。
コーチとして彼のいい面を発揮するのかと言うと、そうでもない。
結局、ビールと寄りを戻す方にウェイトがあって、少年サッカーの話に蛇足感あり。
おまけに、小さな町のチームの父兄に、デニス・クエイド、ユマ・サーマン、
キャサリン・ゼータ・ジョーンズがいて、これがかなりの違和感。

TV放送 2015/11/04 イマジカ 0930-1115
 

スミス夫妻(41)

監督 アルフレッド・ヒッチコック

 デビッドとアニーのスミス夫妻は、結婚3年目だ。
ケンカした時は仲直りするまで部屋でない約束で、2人はうまくやっている。
デビッドは、手続き上のミスで、今までの結婚届が無効である事を知る。
アニーもその事を知るが、デビッドが話そうとしないので激怒。彼を追い出す。
デビッドは何度もアニーの所へ行くが、彼女は相手にしない。
弁護士ジェフは、法律上アニーは他の男と結婚できると言い、彼女をデートに誘う。
アニーはジェフを紳士と感心。ジェフは両親にアニーを紹介するが、デビッドが妨害。
ジェフは何とか両親の誤解をとき、故郷の山小屋へ連れていく。
そこにもデビッドが現れるが、倒れてしまい、心配したアニーが看病。
ジェフは2人の絆を認識するが、デビッドが仮病を使っていた事がわかる。
アニーはジェフといちゃつくフリをして、嫌われようとするが、
怒ったデビッドは彼女を連れ出そうとする。
かけつけたジェフは、品を落としたくないと殴ろうとせず、アニーは幻滅。
現れたジェフの両親も、彼女との結婚を認めない。
残されたデビッドとアニーは、いつしか愛を再認識し始めた。

 というわけで、ヒッチコックとは言うものの、サスペンス色のない話。
だが、クラブでデビッドが隣になった美女とデートしているフリをするシーンなど、
とぼけたシーンに、ヒッチらしさを感じる。
話自体はどうして突然アニーが、夫を避け出したのかと言う疑問と、
最後にきてどうして仲直りしたのかと言う疑問で終始している。

TV放送 92/03/21 BS05 06:15-08:00
 

スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい(2006年米仏英)

イズラエル マフィアに狙われる元マジシャン
スパラッザ マフィアのボス
メスナー FBI(ライアン・レイノルズ)
カラザース FBI。メスナーの相棒(レイ・リオッタ)
FBI副長官 (アンディ・ガルシア)
デュプリー 保釈保証人(ベン・アフレック)
ジョージアとシャリス 女殺し屋
アコスタ 傭兵
トレモア兄弟 殺し屋(1人がクリス・パイン)

 ラスベガスのマジシャン、イズラエルは強盗に転身。
派手に稼ぎ回ったため、警察の監視が強化される。
余命わずかと言われるマフィアのスパラッザは、
イズラエルを快く思わず100万ドルの賞金をかける。
賞金を狙って各地から殺し屋が集結。
イズラエルを守ろうとする保釈保証人デュプリーは、殺し屋に始末される。
FBIカラザースは傭兵アコスタと鉢合わせになり同士討ち。
イズラエルの部下たちも殺し合い、トレモア兄弟も大暴れ。
スナイパーのシャリスも撃ちまくる。
大勢が死に、イズラエルも注射を打たれ弱るが、FBI副長官に助けられる。
殺し屋たちはあわてて退散。
病院にかけつけたFBIメスナーは真相を知る。
イズラエルとスパラッザは実は親子で、賞金の話が誤って伝わり悲劇になったのだ。
FBIのヘラーは組織に潜入するが、裏切りと誤解した上司は始末を指示。
整形を続けたヘラーは、スパラッザになりきり、FBIは記録を消したのだ。
副長官らはイズラエルの心臓を移植してヘラーを救おうとするが、
失望したメスナーは二人の生命維持装置を外すのだった。

 と言うわけで、何だかスタイリッシュなアクションかと思って見る。
出演するのは、レイ・リオッタ、ライアン・レイノルズ、アンディ・ガルシア、
ベン・アフレック、そしてカーク船長ことクリス・パインと言う面々。
なかなか魅力的な出演者を揃えた感じ。
物語は、ギャングを脅かす存在であるマジシャンに賞金がかけられ、
各地から殺し屋が集まると言う話。
だが、それはネットとかの紹介記事を見てわかった事で、
映画を見ていてもなかなか伝わらない。
おまけに多くの登場人物の関係もよくわからず、ベンは最初FBIなのかと思ったら、
警備員に扮するとか称するのでどうやら殺し屋らしいと思うようになり、
死んだ後に保釈保証人なんて存在とわかる。
他の連中も似た感じで、激しい撃ち合いで大勢死ぬが何が何だか。
ライアン・レイノルズとレイ・リオッタは、一緒に現場に急行したはずなのに、
なぜかリオッタだけがエレベータで殺し屋にやられ、
レイノルズは駐車に手間取ったか遅れて到着する始末。
それまで誰が中心で物語が展開していたかわからなかったが、
最後に来て、レイノルズが真相を知りショックを受けると言うのも唐突な感じ。
真相と言っても、各登場人物がさほど掘り下げられてる訳でもないので、
ちょっと空々しい感じ。

TV放送 2008/04/11 WOWOW 2210-2358
 

スラップ・ショット(77)

監督 ジョージ・ロイ・ヒル

 レジー(ポール・ニューマン)がコーチ兼選手のホッケーチーム、チーフスは
オーナー、マグラスより解散を言い渡される。
他のオーナーがつきそうもなく、レジーはチームの建て直しを画策。
敵を挑発し乱闘で勝利をおさめるが、ネッド(マイケル・オントーキン)は反発。
だが人気は上昇。チームは連勝する。ネッドを挑発するため、彼の妻リリーをくどく。
チームは連勝で優勝争いに残るが、オーナーは税金逃れのため売却の意志がない。
勝敗が解散に関係ないとわかるが、選手たちは堂々と戦う事を誓う。
シラキュース戦で敵の乱闘に苦戦。結局、乱闘になりチーフスが優勝。
チームはミネソタで新しいチームとなる。

 と言うわけで、ダメチームが奮戦して優勝する話はよくあるが、その中の1作。
物語はそんなわけで目新しくもなく、
最後に売却が反故にならないあたりがちょっと異色。でも結果は同じ事か。
音楽はエルマー・バーンスタイン。

TV放送 2000/01/17 BS11 2000-2200
 

スラップ・ショット2(2002年アメリカ)

ショーン・リンデン コーチ兼選手(スティーブン・ボールドウィン)
ジェシー・デイジ 新コーチ
クレアモント氏 新オーナー(ゲーリー・ビシー)
前オーナー (デビッド・ヘミングス)

 アイスホッケーの最下位チーム、チーフスは低迷が続きオーナーは身売りを決める。
メディア王クレアモント氏の本拠があるオマハへ移動する事に。
ホッケーとは無縁の地だが、コーチのショーンが選手を説得。
女コーチジェシーが現れ、ショーンの座を奪うが、彼女が伝説の選手の孫とわかる。
しかし試合と言うのは、クレアモント氏のチームアイスブーレーカーの
引き立て役だった。すべて台本ができているとわかり失望する。
一度はチームを去るショーンだが、舞い戻り、真剣勝負をする事に。
熱戦の末、チーフスが勝利。
マスコミは試合を賞賛。チーフスは宝くじを当てた選手がオーナーとなる。

 と言うわけで、原題から、一応ポール・ニューマン主演作の続編みたいだけど
物語の連続性はなさそう。
ダメチームが奮起して大勝利するという例のパターンだが
ダメぶりが、ただ弱いのではなく、
金持ちのお気に入りチームの引き立て役をさせられるあたりが
ちょっとひねってるけど、まあ全体としてお約束。
女コーチは最初の内存在感を見せるが
後半は急に目立たなくなり、やっぱり主人公と恋仲になるだけ。

TV放送 2003/06/09 BS05 1800-1950
 

スラムドッグ$ミリオネア(2008年英)

ジャマール・マリク
サリーム ジャマールの兄
ラティカ ジャマールの幼なじみ
プレーム 司会者

 2006年ムンバイ。
お茶くみの青年ジャマールは、クイズ番組ミリオネアに出場。
正解を続けた為に不正を疑われ、警察の取り調べを受ける。
貧しい出のジャマールは、有名俳優のサインを手に入れるが、
兄サリームに売られてしまった過去があった。
1問目はその俳優の名を聞く問題で正解。
続く問題は知らず、観客に聞く権利を使って切り抜ける。
以降も、苦労した経験で得た知識で正解を続ける。
幼いジャマールは、ラティカと言う娘を雨宿りさせ、一緒に暮らす様に。
聖人と言う人物と出会うが、
彼は子供たちに物乞いさせた挙げ句、儲かるからと子供を盲目にしようとする。
あわてて退散したジャマールらは、列車に飛び乗るが、ラティカとははぐれてしまう。
タージマハルにたどり着いた彼らは、そこでインチキガイドで稼ぐ様に。
そこでもらった100ドル紙幣の肖像画について聞く問題にも正解。
ジャマールは踊り子をするラティカと再会。
だが、銃を入手したサリームに脅され、ラティカを奪われ追い出される。
その時の記憶で、銃に関する問題にも正解。
ジャマールはテレビ局でお茶くみをする様に。
ラティカが富豪ジャヴェドに囲われていると知り、再会するが、
私の事は忘れてと言われる。
クリケット選手についての問題はわからなかったが、そこで休憩に。
司会者はトイレでジャマールに答えを教える。
だがジャマールは、教えられたのとは違う答えをして正解。
いよいよ賞金2000万ルピーの最終問題だが、時間切れで続きは明日に。
局を出た所で、警察に捕まったのだ。警部はジャマールの話を信じて解放。
番組に出たのは、ラティカが見ていると思ったからだと言う。
改心していたサリームはラティカを逃がすが、怒った富豪に始末される。
彼女は局へ向かうが、渋滞でなかなか近づけない。
最終問題は、三銃士の登場人物に関する問題だった。
ジャマールは答えを知らなかったが、
サリームが愛読していた事を思い出し、権利を使って彼の携帯に電話。
出たのは、携帯を渡されていたラティカだった。
ラティカは答えを知らなかったが、彼女と話せて満足したジャマールは、適当に解答。
それが正解となり、賞金を得る。
ジャマールは駅でラティカと再会。
ラティカは会えないと思っていたと言うが、
ジャマールはこれが僕たちの運命だと答えるのだった。

 と言う訳で、スラムの青年がクイズ番組で勝ち進むと言う話。
かつて日本でもやっていたミリオネアのインド版に、スラム出身のジャマールが出場。
予想外の健闘を見せるが、彼は教育を受けていないはずで、警察は不正を疑う。
少年時代から苦労してきた彼は、その経験ゆえに得た知識があったと言う訳。
最後までその繰り返しでもなく、
少年が知らない問題も現れるが、そこにもドラマが展開。
数奇な運命と言う感じで面白い。
最後に、幸薄そうだったヒロインも参加して踊るあたりを見ると、
インド映画が作りたかったんですと言う印象も受けるが。

TV放送 2008/10/05 WOWOW 2200-2400
 

スリーデイズ(2010年米)

ジョン 大学教授(ラッセル・クロウ)
ララ ジョンの妻(スパイダーマンの秘書)
ルーク ジョンの息子
ジョンの父 (ブライアン・デネヒー)
デイモン・ベニントン 脱獄の著作あり(リーアム・ニースン)
ニコール ルークの同級生の母(カウボーイエイリアンのヒロイン)
マイヤー弁護士 (ダニエル・スターン)

 3年前。大学教授のジョンは、妻ララを逮捕されてしまう。
上司が殺害され、当日口論したララに容疑がかかったのだ。
さらに、帰宅時に女とぶつかった際についたらしき血が、コートに残されていた。
弁護士は、新証拠がなければ控訴は無理と断言。
ララが自殺騒ぎを起こしたと知り、ジョンはある決断をする。
脱獄の著作があるデイモン氏に会い、アドバイスを受ける。
ニセの身分証を入手し、資金を作る為に家を売り払う。
ネットで鍵を開ける手口を覚え、刑務所のエレベータで試すが、
感づかれて監視が強化される。
何とかララの書類を盗み見て、3日後に搬送されると知る。
息子を知人ニコールに預け、搬送する車を襲撃。ララを連れ出す。
動揺したララは車から飛び降りようとするが、何とか引き留める。
ジョンは動物園にいたルークを回収。
警察は駅や料金所に検問を張り3人家族を探すが、ジョンは老夫婦を乗せてごまかす。
警察は、ゴミ袋からハイチ行きの証拠を見つけ、
空港を手配するがジョンらは見つからない。
実はゴミは囮で、本当の行き先はベネズエラだった。
ジョンらはベネズエラに無事到着し、ホテルに落ち着くのだった。

 と言う訳で、ラッセル・クロウ主演のサスペンス。
ラッセルは妻子と暮らしていたが、妻が殺人容疑で逮捕され、有罪が確定的に。
打つ手がないと確信した彼は、妻を脱走させる事を決意。
その道のプロであるリーアム・ニースンのアドバイスや、
ネットで調べたりして、準備を進めると言う訳。
やや都合よすぎと言う印象は否めないが、逆に緻密な作戦でなく、
たまたまうまく行っていると言う雰囲気で、緊張感が維持される。

TV放送 2015/04/26 イマジカ 1400-1613
 

スリー・キングス(1999年米)

 湾岸戦争が終結。トロイ(マーク・ウォールバーグ)は、
捕虜の尻に隠された地図を発見。特殊部隊のゲイツ少佐(ジョージ・クルーニ)も
目をつける。フセインがクエートから盗んだ金塊のありかに違いない。
そこで、一行は地図の村へ向かうと、そこでは村人が弾圧されていた。
弾圧する軍は、金塊を持ち出すのに手を貸し、早く立ち去れと言うが、
弾圧は見逃せずに撃ち合いに。トロイが捕らわれ拷問を受ける。
仲間を呼びたいが、休戦協定を破る事はできない。
住人は事態に気づいて、国境まで連れて行けと要求。仕方なく国境まで行き、
その後、反乱軍のリーダーとトロイ救出に戻る。
アジト襲撃で、トロイを救出するが、コンラッドが死ぬ。
マスコミを利用し、住民の救出を報道させるが、この行為は政策に反する。
米軍がかけつけ、全員が逮捕されかかるが、2300万ドルの金塊をエサに
住人の越境を認めさせる。
続いて、金塊の在処を聞かれるが、報道のおかげで名誉除隊となる。

 と言うわけで、ジョージ・クルーニとマーク・ウォールバーグのコンビで
湾岸戦争という比較的新しい戦争を舞台に、金塊を探す話と言うから
新しいタイプの冒険アクションと期待したが、
早い段階で、住民を助ける話とわかり、ちょっと期待をはずされる。
結末もスカッとするような感じではない。

TV放送 2001/10/14 BS05 2000-2157
 

スリーパーズ(96)

監督 バリー・レビンソン

 67年。シェイクスと友人マイケルらは、暴力事件で少年院へ。
そこで看守ノークス(ケビン・ベーコン)は彼らをいたぶり、性的暴行も受ける。
81年。殺し屋になったジョンとトミーは店でノークスを見かけ、彼を射殺する。
地方検事になったマイケル(ブラッド・ピット)は、
新聞記者になったシェイクス(ジェーソン・パトリック)とひそかに復讐を計画する。
引退寸前の弁護士ダニー(ダスティン・ホフマン)を操り、元看守ラルフを召還。
横道にそれたフリをして性的暴行を認めさせ、社会的信用を失わせる。
アディソン看守は借金で組織に始末され、スタイラー看守は収賄罪で逮捕。
ボビー神父(ロバート・デニーロ)は彼らのために、ジョンらとバスケを見たと証言。
2人は無罪釈放され、4人の親友が再会する。
その後ジョンらは殺され、マイケルは引退して田舎で大工になった。

 と言うわけで、少年院で性的暴行を受けた親友たちが、十数年を経て復讐する話。
その執念深い復讐が見所なわけだが、
一番目立つケビン・ベーコンが真っ先に殺されてしまい、
後は目立たなかった看守を陥れ、仲間を無罪釈放させるだけで何か拍子抜けだ。
少年期のマイケルは、たぶんブラッド・レンフロー。音楽はジョン・ウイリアムス。

TV放送 98/03/22 BS05 20:00-22:29
 

300<スリーハンドレッド>(2007年米)

レオニダス スパルタ軍の王(ジェラルド・バトラー)
王妃 (クロニクルのサラコナー)
クセルクセス ペルシャ軍の王

 スパルタ人は少年の頃から戦士となるべく育てられる。
死んだと思われていたレオニダスが舞い戻り、王位に就く。
隣国ペルシャ帝国はスパルタに服従を求めるが、レオニダスは使いの者を殺害。
戦いを禁ずる託宣が下され、これは王さえも逆らえないとされていたが、
レオニダスは戦う構えだ。
300人の兵士を率いて、狭い谷でペルシャ軍を待ち受け、善戦する。
だが、裏切り者も現れ、次の攻撃は耐えきれず全滅。レオニダスも死ぬ。
生き延びた仲間は、
ペルシャ軍のクセルクセスに真の恐怖を思い知らせてやると、出撃するのだった。

 と言う訳で、シンシティとかの原作者がスパルタ軍の活躍を描いた話の映画化。
スパルタ軍のリーダーがジェラルド・バトラー。
圧倒的な数を誇るペルシャ軍に対し、バトラーらは300人で立ち向かうと言う訳。
最初は狭い地形を利用して善戦するが、結局は全滅してしまう展開。
どうせなら、最後までマンガみたいに強くても良かったが、そうでもない。
逆に悲壮な雰囲気で玉砕すると言う流れもあり得たが、
死など恐れないと言う連中が全滅する話になってて、あまりのめり込めない。

TV放送 2015/05/22 WOWOW 2200-2356
 

300<スリーハンドレッド>〜帝国の進撃〜(2014年米)

テミストクレス ギリシャの司令官
アルテミシア ペルシャ軍司令官。クセルクセスを操る(エバ・グリーン)
クセルクセス ペルシャの王
王妃ゴルゴ (クロニコルのサラコナー)

 奴隷だった娘アルテミシアは、ペルシャの戦士として育てられ、
ダレイオス王の右腕に。
王が死に、アルテミシアはクセルクセスを王位に据え、影で操る様になる。
一方、ギリシャの各都市は、ペルシャと戦う為、団結する事に。
度重なるペルシャ軍の攻撃にも、ギリシャは型破りな戦法で撃退。
アルテミシアは、ギリシャのテミストクレスに交渉を持ちかける。
ペルシャの司令官となるよう求めるが、テミストクレスは拒否する。
そんな中、レオニダス率いるスパルタ軍が全滅したとの知らせが入る。
だが、これが逆にギリシャの結束を固める。
テミストクレスは再びアルテミシアと対決し、彼女を倒す。
さらに王妃の軍がかけつけ、次々現れるペルシャ軍に立ち向かうのだった。

 と言う訳で、勇猛果敢なスパルタ軍が活躍した映画の続編。
今回はスパルタ軍を含めた各都市の連合軍と言う感じで、
300人の精鋭とは関係がない。
バトラー率いる精鋭が全滅するが、むしろギリシャ軍は結束を固める。
このギリシャ軍のリーダーが主人公と言う体裁。
完全に前作の後と言う訳ではなく、途中までは前作と並行してた物語となっている。
一方、前作の敵であるペルシャ軍の王を影で操る女エバ・グリーンが今回の悪役。
このエバのキャラがなかなかインパクトが強い反面、
主人公を含めてギリシャ軍側の印象が薄いのが難。
最終的にギリシャ軍が勝つ形で終わるのは、前作よりしっくりくるが、
そもそも、ペルシャ対ギリシャの戦いが劇中数回あり、
いずれもギリシャが勝ってるとあっては、物語の構成的に面白くない。

TV放送 2015/05/23 WOWOW 0000-0145
 

スリーピー・ホロウ(1999年アメリカ)

ティム・バートン監督

 18世紀末。科学を重んじるクレーン捜査官(ジョニー・デップ)は、
市長(クリストファー・リー)の命令で、首を切断する連続殺人が起きた
スリーピー・ホロウ村へ行く。3人が殺され、首切り騎士のしわざと言われる。
騎士は1世紀前に首を切り落とされ、森に亡霊が出ると言うのだ。
犠牲者の息子マスビスをジョシュに化学分析。実は別にも犠牲者がいて
妊娠していたのだ。判事は父親を知っていたが、殺されて首を持ち去られる。
恐怖に怯えるクレーンだが、克服して老婆の指示で「死人の木」へ。
中には大量の首があり、あの世への入り口と言われる。助産婦が殺され、次々殺人が。
犠牲者はみなギャレット家の遺産を奪った連中で、
騎士を操っているのは親族タッセルらしい。
さらに、クレーンが泊まった家の主人ジョーンズも、何かに荷担している。
騎士は妻を殺害。長老たちはジョーンズを射殺する。
本当の黒幕は、死んだはずの妻。彼女は一家に追放され魔女アーチャーだったのだ。
儀式で騎士を甦らせ、下女の死体で、自らの死を装った。
同じく一家を恨む騎士(クリストファー・ウォーケン)を利用したのだ。
遺産はカトリーヌ(クリスチーナ・リッチ)が手に入れる事になるが、騎士が現れる。
火をつけても平気で危機一髪。だが、アーチャーの持っていた頭蓋骨を騎士に返すと
それを頭につけ騎士の姿に戻ると、アーチャーを無理矢理連れて、死人の木に消える。
クレーンはカトリーヌと結婚し、村に留まる事になる。

 と言うわけで、ティム・バートンが描いた一風変わったホラー物で
主人公はその時代にあって、科学を信じると言うタイプなのがいいのだが
早々に亡霊がいる事がわかって、もう後は科学的とは言えない展開に。
いろんな因縁が、どうしても初めて聞いた話なのも難ありで
主役の二人はきっと死なないはずと言う予想も守られる。
最初に殺される老人にマーチン・ランドー。
音楽はダニー・エルフマン。

TV放送 2001/05/05 BS05 0100-0300
 

スリーピング・ディクショナリー(2002年)

 36年英国植民地が広がり、ボルネオのサラワクへ、行政官としてジョンが赴任。
イバン族と生活する事になるが、彼らは首狩り族で、その扱いには苦戦。
現地の言葉を覚える辞書の役として娘セリマ(ジェシカ・アルバ)をあてがわれ、
これには戸惑うが、何世紀も続く慣習で、断れば行政官の資格がないと言う。
上流のヤカタ族で死者が出て調査に。銀を密かに採掘するオランダ人が、
秘密を隠すためにヤカタ族に毒を盛ったと判明。
怒りを覚えたジョンは、これをヤカタ族に知らせ、オランダ人は皆殺しにされる。
ジョンはセリマと愛し合い、結婚を決意するが、
それには上司(ボブ・ホスキンス)も反対。オランダ人殺害の罪に問うと脅す。
セリマもイバン族のベランサイと結婚すると言って身を引き、
ジョンは上司の娘セシルと結婚してロンドンに戻る。
1年後、ジョンは再びサラワクへ赴任。セリマと再会し、自分の息子を産んだと知る。
愛が再燃し、密会するようになるが、嫉妬したベランサイが彼を襲撃。
ジョンは判事をする事となり、絞首刑を命ずるしか選択肢はなかった。
だが、ジョンはひそかにベランサイを逃がす。セリマはネビルの辞書役になるが逃走。
実はセリマの父だった上司は、彼女に銃を渡す。
ネビルは彼女を追跡。ジョンも彼女を追い、格闘に。
ヤカタ族に助けられてネビルを倒し、そこで2人は暮らす事となる。

 と言うわけで、1にも2にもなく、ダーク・エンジェルのマックスこと
ジェシカ・アルバが主演していて、劇場では日本で1ヶ所くらいしか見られないまま。
そうしたらビデオが出て、ジャケットを見たら尻見せの奮闘で
さては、TVの仕事がなくなって、開き直ったかなんて思って見た。
現地の人からすると種族が違うような気もするし、妙に背が高いのも気になるが
ジェシカはエキゾチックな顔立ちで、まあそれなりに見える。
行政官と現地の娘の悲恋て感じで、どこかで聞いたような話だが、
まあ、同じような目的で見た「サンドラ・ブロックinアマゾン」に比べれば
かなり上出来と言える。
何か主人公の態度がはっきりしなかったり、
周囲の人がだいたいいい人だったりするのに、ちょっと変な気もするが
ジェシカはやっぱりきれいだし、まあいい話では。
ただ、とジェシカのは同時に映っておらず
露骨にカットが変わってだまされた感じ。無理に胸見せなくてもいいのでは?

VHS
 

スリーメン&ベイビー(87)

 監督 レナード・ニモイ

 高級マンションに同居して独身貴族を決め込む3人の男。
プレイボーイの建築家ピーター(トム・セレック)。
なぜか女性の相談役になってしまうカメラマンのマイケル
(スティーブ・ガッテンバーグ)。そして俳優ジャック(テッド・ダンソン)。
ジャックは仕事で外国へ行くが、荷物が届くと伝言を残す。
ピーターとマイケルが帰宅してみると、家の前に女の子が捨てられていた。
ジャックの子供のメアリーだという手紙がついている。
これこそ荷物だと考えた2人は、約束通り秘密にする。
おかげで2人のどちらかが仕事をせずに、お守をしなくてはならない。
そして、子守で悪戦苦闘。
ようやく、男たちが「荷物」を引き取りに来るが、どうも様子がおかしい。
荷物とは別に届いた麻薬だと気づいて取り返す。
警官がかけつけたので男たちは逃走。
ジャックのCMディレクターが密輸に関係し、ジャックは利用されているらしい。
2人は大家に子守をまかせて久々に仕事に出る。
だが、警官には尾行され、戻ってきてみると、大家はしばられ、
部屋の中は荒らされていた。
赤ん坊は無事だったが、今度は連れていくとの伝言があった。
出番のなくなったジャックが帰国。
2人はジャックに赤ん坊を押しつけ、
ジャックもしかたなくめんどうを見るようになるが
本当は2人とも赤ん坊が気になって仕方がない。
やがて組織から電話があり、麻薬の引き渡しを指示してきた。
ジャックが女装したりして警察の尾行をまく。
ピーターが取引をし、隠れたマイケルが隠しどりするが、見つかってしまう。
しかし、犯人達の乗ったエレベーターをジャックが止め、
かけつけた警察によって逮捕される。
心配のなくなった3人はもう赤ん坊がかわいくて仕方がない。
だが、赤ん坊の母親が現れ、赤ん坊を引き取って外国へ行くという。
落ち込んだ3人は赤ん坊を連れ戻そうと空港へかけつけるが、
飛行機は出発した直後だった。
しかし、戻った3人の前には母親が待っていた。
彼女は1人で仕事と育児を両立させる自信がなかったのだ。
そこで彼女も加わり、4人で同居する事となる。

 というわけで、麻薬の話がちょっと横道にそれるという感じだが
ほとんどムダのないできのいい話。話の展開自体はある程度予想できて
思ったほどいろんなエピソードはなかったが、よかったよかった。
このあとどうなったかと言うのも気になるところだが、続編はいい出来なのだろうか?
ところで、ジャックの母親が赤ん坊を見に来るシーンに、
少年の亡霊が映っているという噂のシーンあり。
おそるべき鮮明さで確かに映っている。

TV放送 91/06/22 08CH 21:02-22:54
 

スリーメン&リトルレディ(90)

 建築家ピーター(トム・セレック)、俳優のジャック、
漫画家のマイケル(スティーブ・ガッテンバーグ)の3人は、
赤ん坊メアリーと、母の女優シルビアと同居。メアリーも6歳になる。
この環境にメアリーは困惑。3人も恋人もつれ込めないので苦痛に。
シルビアは演出家エドワードに求婚され、メアリーを連れてロンドンへ行く事を決意。
ピーターはエドワードが気に入らず、シルビアとケンカになる。
彼らは、メアリーに会うためロンドンへ。
エドワードは子供嫌いで、メアリーを寄宿舎に入れようとしている事を知る。
だが、シルビアは信じず、干渉するなと言う。
ジャックに指摘され、ピーターはシルビアを愛している事に気づく。
ピーターはかつて結婚に失敗していたが、ジャックらは幸せになるべきと応援。
寄宿舎へ入れるための書類を入手。結婚式へ急行する。
マイケルらは式を妨害。到着したピーターが結婚をやめさせ、自分が求婚する。
式は終わっていたが、牧師がジャックの変装だったため無効に。ピーターと結婚する。

 と言うわけで、「スリーメン&ベイビー」の続編。
女の子はかわいいが、3人はトム・セレックばかり出ていてバランスが悪い。

TV放送 93/04/11 BS05 20:00-22:00
 

スリー・リバース(93)

 殺人課トミー(ブルース・ウイリス)は親戚中が警官という警察一家。
絞殺魔を追跡するが、車の転倒で父が死亡。逮捕されたケッサーは別人と断言する。
トミーが暴行を証言した、いとこジミーは自殺してしまう。
2年後。トミーは配置換えでリバーパトロールへ。女の相棒ジョーがつけられる。
連続殺人が始まり、トミーは同一犯と断定。
しかも、トミーの知人ばかりが襲われ、死体は河へ。どうやら彼への挑戦らしい。
実はジョーが内務調査官と知るが、その彼女もさらわれる。
いとこのダニーが犯人と考えるが、犯人は生きていたジミーだった。
おじニックは犯人がジミーと知って逃がし、トミーの父を射殺したのだ。
彼は自首を決意するが、ジミーはニックを射殺。トミーと格闘になり、河へ沈める。

 と言うわけで、「ダイ・ハード」以外はいま1つのブルース・ウイリス主演作。
今回は警官ばかりの一族の話で、ちょっといらいらするところもあるが、
意外に、「ダイ・ハード」以外では一番おもしろいかも。
ジミーの死を恨むアイラー刑事に、ブライオン・ジェームズ。
音楽はブラッド・フィーデル。

VHS
 

S.W.A.T.(2003年アメリカ)

 SWAT隊員のストリート(コリン・ファレル)とギャンブルは、
銀行強盗事件に出動。ギャンブルは犯人を射殺するが、人質も負傷させる。
ストリートの証言でギャンブルは解雇され、ストリートもまた保管庫勤務とされる。
半年後。SWATのリーダーとしてホンドー(サミュエル・L・ジャクソン)が着任。
彼はストリートや各署の警官を集め、新チームを結成。
フーラー警部はストリートと女性のサンチェスに難色を示すが、
失敗したらクビと言う事で認めさせる。厳しい訓練の結果、テストでも好成績を記録。
その頃、交通違反で逮捕されたアレックスが、国際指名手配犯だと判明。
12カ国で手配される凶悪犯で、SWATが護送する事に。
殺到するマスコミに、逃がせば1億ドル払うと言うアレックス。
町中が騒然とし、護送は妨害を受けるが何とか突破。
しかし隊員のTJが裏切り、かけつけたギャンブルと共にアレックスを連れて逃走。
地下鉄の雨水坑から逃げ、ストリートらが追跡。
一味は橋に飛行機を着陸させ、メキシコへ高飛びする気だ。
ストリートらは激しい撃ち合いで離陸を阻止。
アレックスを捕らえ、TJは自殺。逃走するギャンブルをストリートが追跡。
線路の上で格闘になり、ギャンブルは列車に引かれて死ぬ。
アレックスは無事刑務所に収容され、帰還の途につく一同に再び出動命令が。

 と言うわけで、往年のTVシリーズの映画化だが、音楽以外に元ネタになじみがなく
まあ見た感じ、話はオリジナルとも関係なさそう。
物語はチーム物のありきたりの展開で、意外性は乏しい。
前半は訓練シーンがメインで、事件は後半だけとなると
シリーズ化を視野に入れた感じ。
凶悪犯が自分を助けたら大金を出すと言い、町が騒然となるあたりは面白いが
結局、それほどSWATにとって驚異になっておらず
凶悪犯自体も、本当にそれほど凶悪なのか説得力がない。
かつての相棒に裏切られたりするのもありきたりだし、
もともとSWATって、人質事件とかに突入するのがメインな気がするので
延々と護送シーンが続いても調子狂っちゃう。

TV放送 2005/01/09 BS05 2000-2200