ターミネーター3」(2003)を見た。

 ジェームズ・キャメロンが生み出したキャラで、
もともとは安っぽいSFアクションだったのだが、
その後キャメロンも主役のシュワルツェネッガーも知名度がアップし、
悪役で居続けるわけにもいかず、いい役に変わって続編を製作。
これが大ヒットしたのだが、それから10年以上を経て
シュワルツェネッガーもふけたが、肉体はボチボチなので、出演した3作目。
監督は「U−571」とかのジョン・モストーに代わり
サラ・コナーも出ないようだし、ジョン・コナーの人も代わったようだが
まあ、派手なアクションは期待できるはず。

 ジョン・コナー(ニック・スタール)は、
マシンとの戦いで勝利を収め、「審判の日」を回避した。
人類は核戦争にさらされる事もなかったが、
彼は何かを怯え続け、住所も電話番号も持たず、
その日暮らしで日雇い仕事とかで暮らしていた。
フラフラと歩き回り、バイクを乗り回して、鹿をよけようとして転倒したりしていた。
その頃、ロスに新たなターミネーターが送られていた。
T−Xと言う女性型ターミネーター(クリスタナ・ローケン)は
毎度のお約束のように裸で歩き回り、心配した女性を襲ってその服と車を奪う。
(と言うよりは、服に関してはコピーしたと言うべきか)
全身に武器が満載されているアンドロイドらしいが、
劇中、ほとんとその武器は披露されず、基本的にはT−1000と変わらない感じ。
T−Xは、携帯でいきなりある番号へ電話する。
そして、モデムのように口から音を発して、サーバと同期をとると、
何名かの男女の居場所を突き止めていた。
そして、彼らを次々と始末していったのだ。
途中、警官に呼び止められ、胸をふくらませて誘惑しようとしかけるシーンがあるが、
結局そう言う展開は見せず、どうやら力ずくで倒した感じ。
一方、T−850ことターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)も
この時代へ来ていた。
彼もまた裸で盛り場へ行くが、今日はレディースデーだったので、客は女性ばかり。
裸の男を見て客は興奮するが、舞台の上に同じく裸になろうとする男を見つけ
ターミネーターは彼から服を奪う。
「服をよこせ」と言うと、「この手に言いな」と言われ、
ターミネーターは彼の手をマイクのようにして、「服をよこせ」と言い直す。
そして店を出て行き、サングラスをするが、☆の形の派手なメガネだったので
これはアンドロイドのセンスにも合わなかったのか、これをやめる。
そして、車を奪うのだが、なぜか別のマシンのはずなのに
サンバイザーに鍵を隠す物だと言う、前作のジョンの教えを覚えていて
すんなりとエンジンをかけて立ち去る。

 ケイト(クレア・デーンズ)と言う女性は、婚約者スコットと買い物をしていたが、
彼女の父であるブリュースター将軍から電話が入り、婚約者とは会えないと言われる。
それは仕方ないと言うケイト。
実は娘も知らなかったのだが、将軍は軍の極秘任務に就いていた。
軍のコンピュータは謎のコンピュータウイルスに侵されて、困難な状態にあった。
ウイルスを一気に除去するには、
「スカイネット」と言うシステムを起動すればよく、1分で除去できるのだが
将軍はスカイネットをまだテスト不完全と思っており、これには難色を示す。
負傷したジョンは、夜中の動物病院に侵入し、鎮痛剤を飲んでいた。
ケイトは急患があると言うので、あわてて病院へかけつける事に。
実は彼女は獣医で、まさにジョンが忍び込んだ病院に勤めていたのだ。
ジョンが持っていた銃がエアガンと気づいたケイトは、
まんまとジョンを檻に入れる。彼女は相手がジョン・コナーと気づいていた。
実は中学時代の同級生だったのだ。
しかし、ジョンはニュース沙汰になり、以降行方不明になったのだ。
そんな事を言っていると、T−Xが病院へ侵入。
来ていた客を射殺するが、その血をなめて、相手がケイトでないと知る。
さらに、付近の指紋から、ジョン・コナーがここへ来たことも知る。
隠れているケイトに迫るT−X。そして檻をこじ開けるジョン。
そこへ、またもターミネーターが現れる。
T−Xとターミネーターが格闘に。何やら激しい格闘で、やはり新型の方が強い。
ジョンはなぜまたターミネーターが来たのかわからないで混乱。
そして、ケイトはそもそも何が起きているのかわからない。
ターミネーターはケイトのトラックを奪い、荷台にケイトを閉じこめて
ジョンに逃げろと言う。ジョンはあわてて逃走。
一方、警察とかがかけつけるが、T−Xは周囲の車をリモコン操作できるらしく
道をあけさせて車を奪って追跡。
パトカーは逃げるターミネーターの車に体当たりしたりしているが、
そこへT−Xの車が追跡。激しい激突。
動けなくなっていたターミネーターも回復。バイクを奪って追跡。
暴れ回ったターミネーターのモニターに、「負傷者0」と出るあたりも
前作のマシンの記憶を継いでる感じ。
T−Xの車は使用不能になり、そこらにあったクレーン車を奪う。
ターミネーターはクレーンにしがみつき、クレーン部はそのまま店に突っ込んで
店は大破。さらには消防車に激突し、クレーンから振り落ちたと思いきや
運転席にしがみついていて、車を奪って追跡。
そして飛び移り、クレーンの先をマンホールに引っかける。
暴走するクレーン車は、ワイヤーの最後が来て激しくひっくり返り大破。
ターミネーターはジョンの車に追いつき、「どけ」と無礼に乗り込んで
警察の追跡を振り切る。

 ターミネーターによると、「審判の日」は回避されたのではなく、
先送りになっただけだと言う。
ジョンを見つけられないマシン軍団は、
彼の仲間を抹殺するためにT−Xを送り込んだ。
そしてジョンの腹心と言うべき存在がケイトだったのだ。
T−Xとの戦いで故障した部品を取り出して、捨てるターミネーター。
水素電池という物だが、外へ出すと不安定になるとかで、大爆発を起こす。
途中で休憩するが、そこの店員が車の異変に気づいて警察へ連絡。
暴れるケイトを慰めるために、ジョンも荷台に乗る。
腹を立ててるケイトだが、どうやらジョンが行方不明になった日の前日に、
ジョンとデートし、それがファーストキスだったらしいとわかる。
一行はグリーン・ローン墓地に到着。
そこには、97年に死んだサラ・コナーの墓があった。
サラは白血病を患ったが、「審判の日」が来ない事を見届けて死んだつもりだった。
棺を取り出すと、その中には大量の武器が。これを持ち出すターミネーターら。
実際の遺体は、メキシコで火葬された後、灰は海にまかれたのだ。
まだ状況のわかっていないケイトは、銃を奪ってターミネーターを撃つが、
彼は銃弾を口で受け止める。どう見ても人間ではないと悟るケイト。
しかし、墓地を警察が取り囲む。
さらに、ケイトの婚約者スコットの家で待機していたT−Xは、
スコットに変身し、警察に付き添われ墓地へ向かっていた。
スキを見て逃げ出すケイト。
来ていた精神医のシルバーマン博士。シリーズ全作に出ている貴重な人だ。
なかなか顔を見せないのだが、セリフから彼とわかってしまい笑える感じ。
ケイトの話を聞き、人質になると、異常な体験をした気になる
私にもそんな経験があった、忘れるのに苦労したとか言い出す。
ジョンは僕はリーダーの器でないと言うが
ターミネーターに挑発されて、やる気になる。
ターミネーターは、棺をかついで外へ。
それを見て、またアイツだとビックリして逃げ出すシルバーマン博士。
警察の集中砲火を受けるが物ともせず、近くの霊柩車へ。
棺の中にジョンが隠れていたのだ。ケイトも逃げ出すが、霊柩車でそれを追う。
一方、墓地の場所がわかったT−Xは、刑事たちを殺して外へ。
スコットが来たと思い喜ぶケイトだが、たちまち変身してT−Xの姿に。
ビックリしているケイトの前に、霊柩車がかけつけ、
ターミネーターはバズーカでT−Xを吹き飛ばす。
そして死にたくなければ乗れと言い、あわてて飛び乗るケイト。
T−Xは死んだわけでなく、まだ追ってくる。
走って追ってきたT−Xは、霊柩車の屋根に飛び乗り、屋根を切り裂いて攻撃。
だが、ターミネーターは伏せろと叫んで、通りかかったトラックの下をくぐる。
おかげで、T−Xは弾き飛ばされ、ジョンらは無事だが、
どれぐらい伏せろとか言わないと、ちょっと危ない。
T−Xは手の武器が壊れ、続いて火炎放射器みたいなのを使う事に。
何しろ10億個の武器を持ってるらしいのだが、映画では10個も見せてもらえない。

 車が動かなくなり、ターミネーターはキャンピングカーを奪うが
事情がわかっていないジョンや、さらにわからないケイトに秘密を語る。
T−Xは、未来に機械側が有利になるよう、ジョンの仲間らを殺すために現れた。
そして、そのリストには、ケイトの父ブリュースター将軍の名前も。
実は、ブリュースター将軍が開発に関係しているスカイネットが核戦争を起こし、
人類は大打撃を受けるのだ。
まあ、将軍はジョンの仲間ではないのだろうが、
核戦争を止められる数少ない存在と言うことか。
そこで、ジョンと、実は妻となるケイトを守るため、ターミネーターが現れたのだ。
それを指示したのは、ジョンではなくケイトだった。
実は、機械軍はジョンがT−850に愛着を持っていることを利用し、
T−850ターミネーターにジョンを殺害させ、その遺志をケイトが継いだのだ。
そして、まさにジョンを殺したT−850を、ケイトが再プログラミングしたと言う。
命令は、核戦争の阻止ではなく、ジョンらを救うことだ。
今すぐ避難しないと、核戦争に巻き込まれると言う。
(何か矛盾の多そうな話だが、雰囲気雰囲気。)
核戦争が始まるのは、何と今日の3時間後。おいおい余裕を持って来いよ。
ジョンはこれを阻止しようと命令するが、ターミネーターは従わない。
指示できるのはケイトだけだからだ。
そこで、今度はケイトが核戦争を止めろと指示。3人は基地へ急行する。

 コンピュータ・ウイルスの影響で、軍のシステムもまともに動かなくなり、
ブリュースター将軍の上官は、スカイネットの発動を指示。
抵抗を感じていた将軍だが、結局発動させる事に。
ところが、1分でウイルスを駆除するはずが、システムはたちまち自我に目覚め
機械たちが制御できなくなる。うろたえる一同。
T−1とか言う、初代ターミネーターと言うべきマシンが動き出し、
基地にいる連中を襲撃する。
そこへ、基地へ簡単に入れたケイトが現れ、将軍を呼ぶが、実はそれはT−Xの変身。
将軍はたちまちやられ、ターミネーターとT−Xが激突。
なぜか、トイレの便器とかを利用して戦ったり、壁を破ったり。
後ろから羽交い絞めにすると、クルッとT−Xの向きが変わるのはこのシーンだったか。
ジョンらは、虫の息の将軍と話す。将軍は簡単に信用して、
クリスタル・ピークと言う場所が中枢なので、そこを破壊しろといって死ぬ。
2人はクリスタル・ピークへ向かうが、T−1とかに襲われ、ケイトが機関銃で撃破。
ついに彼女も戦士として目覚めたって感じだが、ちょっとわざとらしい。
T−Xはターミネーターを倒して追跡するが、
なにやら通路に強力な磁力を発する装置の場所があり、
ここでT−Xは吸い付けられて動けなくなり、ドロドロに溶ける。
ところが今度は、ターミネーターが立ちはだかる。
彼は、T−Xにプログラムを書き換えられてしまったのだ。
しかし、元のプログラムとT−Xのプログラムが、彼の中で対決。
(そんな事はありえないと思うが)
ターミネーターのモニターみたいなところに、「戦え」と「やめろ」か何か
相反する2つの命令が映し出され、
ターミネーターの視線が両方を行き来するあたり、
葛藤している事を表現したいのはわかるが、機械ってそういう風にはならないはず。
結局、ターミネーターはもともとの指令に従い、ジョンらを行かせ、自らは命を絶つ。
あれ?自ら命を絶ったのではなく、復活したT−Xにやられたんだっけ?
何しろ、ターミネーターの首はなぜかもげる。
ジョンらは防護扉を開けようとしていたが、それをT−Xがヘリで突破して襲撃。
だが、自ら首をグイグイと差し込んで、それで回復したターミネーターが、
さらに大きなヘリで突っ込み、T−Xを羽交い絞めにしてジョンらを逃がす。
今回のT−Xも自在に姿を変えられるのだが、骨格もあって、
それがいけないのか、逃げられない。
そして、水素電池を使ってもろともに大爆発する。
軽飛行機で脱出したジョンらは、クリスタル・ピークへ到着。
ところがそこにあったのは、何十年も前のコンピューターだった。
スカイネットとは、ネットを利用して存在するインターネットのようなシステムで、
そもそも中枢などなかったのだ。
将軍は、それを知っていて、ジョンやケイトを助けるため、
かつての核シェルターに避難させたのだ。
呆然とするジョンら。
だが、各地から通信が入り、核戦争が始まったとの噂が飛び交い大混乱。
それをジョンは統率しようとする。ついにリーダーとしての自覚に目覚めたのだ。
各地で核ミサイルが発射され、それに対する報復ミサイルも飛び交い、
あっと言う間に世界中が廃墟と化した。
だが、確実に生き延びた人々はおり、
核戦争を阻止するのではなく、ジョンらを生き延びさせると言う
ターミネーターの指令は守られたのだった。

 と言うわけで、10年以上の間をおいて第3弾が登場。
シュワ以外は監督もキャストも替わって、戦争は回避されたはずなのに
またまたジョンの所に現れて、なぜと言うのが今回の主な展開。
敵の雰囲気も物語も、T2の時の繰り返しみたいで、
時間もちょっと短くなっているので、出がらしを出しましたという感じもするが
カーチェイスのシーンなんかの、実際の撮影した迫力は、
最近はやりのCGばかりの作品と違って見応えがある。
例えば、ジュラシックパークシリーズなら、
多少出来が悪くても恐竜が出てくれば、それなりに面白いと言うのがあるだろうが
このターミネーターだと、アクションを派手にするしかない。
考えてみれば、1作目はSFテイストのあるアクションだったが
2作目で怪しい世界観のSFになったのがいけない気がする。
3作目も、出がらしとは言えボチボチ奮闘していると思うし、
敵の女ターミネーターにも魅力がある。(ヒロインよりも)
ラストは予想をちょっと裏切った衝撃の終わり方で、
ここだけがT2と違うところだが、よくよく考えれば、
これはシリーズ化するためには仕方ない終わり方かも。
まあ6作目まで作るなんて話もあるけど、まだ次は見るかもね。
 



舞台を未来へ。「ターミネーター4」(2009年)を見た。

 ターミネーターと言うのは、今から遡ること20年も前に
未来から殺人ロボットが来たと言う設定で
当時コナンで知られ始めたアーノルド・シュワルツェネッガーが
殺人ロボットことターミネーターを演じ、
一方で、ターミネーターが狙う娘サラ・コナーを助けようと、
同じく未来から来た哀愁の戦士カイル・リースをマイケル・ビーンが演じた。
ジェームズ・キャメロン監督と合わせて、3人の出世作と言えるが、
(あとリンダ・ハミルトンもね)
基本的にはアイデアありきのB級アクションだった。
それは当時としても、何かチープな特撮にも感じられる。
だがこの作品がヒットし、10年後だかに続編を製作。
今度は有名になったシュワルツェネッガーをいい方へ回して、
代わりに不気味なT1000ことロバート・パトリックが登場。
サラの息子若きジョン・コナーをエドワード・ファーロングが演じ、彼も人気に。
大作となった2作目はヒットしたが、ターミネーターは自らの命を絶ち、
機械の文化であるスカイネットが誕生しないようにしたはずだった。
ところが、時は流れ、結局スカイネットは生まれてしまったと称して
またまたシュワがジョンを助けに来る3作目が登場。
繰り返しと言う印象は否めなかったが、ラストで結局核戦争が勃発。
4作目以降では核戦争以降が描かれる事に。
その後シュワはカリフォルニア州知事となり、出演不可能になるが
未来ではロボットがウロウロしているので、特に人間に扮する必要もない訳。
代わりに、これに対するジョン役として、
バットマンことクリスチャン・ベールが登場。
人気シリーズ2つの主演が同じ人なんて
かつてのハリソン・フォードみたいで芸がない気がするけど
未来を舞台に、ターミネーターとの対決がどういう風に描かれるか
これはやはり見るしかない。

ジョン・コナー 人類を救うとされる抵抗軍のリーダー(クリスチャン・ベール)
ケイト・コナー ジョンの妻。前作でジョンと生き延びた。妊娠中
マーカス・ライト 死刑囚。実は機械に改造された(サム・ワーシントン)
セレーナ・コーガン博士 癌の研究者。自身も癌。(ヘレナ・ボナム・カーター)
カイル・リース 抵抗軍メンバー。実はジョンの父
スター カイルの相棒である少女
ブレア 抵抗軍の女性パイロット
将軍 潜水艦にある司令部にいる(マイケル・アイアンサイド)

 冒頭はまだ戦争前。マーカスという男が死刑囚として牢にいた。
彼は誤って兄らを死なせてしまったらしい。
描かれ方は「本当は悪い人ではない」と言う感じ。
癌の研究をしているコーガン博士は、自身も癌に冒されていたが
マーカスの遺体を使用して、研究に役立てたいと言う。それこそセカンドチャンスだ。
博士のキスを条件にこれを受けるマーカス。
書類にはサイバーダイン社の名前が。
すなわち、ターミネーターを生み出した会社だ。デデンデンデデン。
字幕で数年間の出来事が説明される。
サイバーダイン社が開発したスカイネットは、
人類を敵と見なし、ターミネーターを大量に生産して絶滅させようとしていた。

 抵抗軍のジョン・コナーらは、スカイネットの基地を発見。ここを襲撃する。
母から聞いて未来を知っていたジョンの言うとおりの基地があり
同僚たちはジョンの話が正しかったと知る。
しかし、基地には大勢の人間が捕らわれているのを発見。
これはジョンも知らなかった事で、彼は人々を助けようと言い出す。
しかし、実はジョンは抵抗軍の司令官ではなかった。
命令に従えと言われるが、ターミネーターと撃ち合いになり
ジョンは外で戦いヘリに。その間に基地は爆破され、一緒に来たメンバーは全滅。
ヘリも墜落するがジョンは無事。
救援ヘリが来て司令部へ報告せよと言われるが、ジョンは直接話したいと言う。
司令部の場所は秘密だが、海中だと考え、嵐の中海に飛び込むジョン。
予想通り、司令部は潜水艦にあり、収容される。
司令官らは命令に従わないジョンに手を焼いていた。
先刻、ジョンらが基地から送ったデータにより
スカイネットの機器を止められる信号が開発された。
これで4日後までにスカイネットを停止させろと言う作戦が決行される事に。
自分がやりたいと言うジョンは、信号の入ったメモリを持ち帰る事に。
抹殺すべき人間のキルリストと言う物が見つかり、
そこには4日後までに司令部の全員が抹殺されると書かれていたと判明。
そのために作戦を急いだのだ。そして、ジョンはリストの2番目に。
1番目は民間人のカイル・リースだと聞かされ、ハッとするジョン。
ジョンは、独自に彼をリーダーとする仲間を持っていた。
彼はカイルを助ける必要があると感じ、無線で抵抗軍の仲間たちを励ます。
一方で持ち帰ったメモリの信号を試す事に。
まずヘビ型みたいなロボットを捕らえ、これに信号を試すと効果ありで動かなくなる。
ただし信号がとぎれるとダメだ。
さらに爆破を起こして大きめの戦闘機をおびき出すが
これもまた信号で墜落するのを確認。どうやら使えそうだ。

 一方、破壊された基地から現れたマーカスは、死んだ兵士の軍服を着て
とぼとぼと歩き回る。
やがて廃墟となった町へたどり着くが、そこでターミネーターに狙われる。
しかしマーカスは長い眠りから覚めたばかりで、状況がよくわかっていない。
そんな彼を1人の若者が助け、生きたければ着いてこいと言う。
彼についてアジトへ。そこにいた相棒の少女と共に追っ手のロボを倒す。
一息ついて、マーカスは事情を聞く。
若者の名はカイル・リース。そして少女はスター。
彼女は戦争のトラウマで、口がきけなくなっていた。
カイルはマーカスが着ているのは抵抗軍の軍服だと言う。
カイル自身は軍服をもらえていないと言う。
彼らがいるのはLA支部だが、もはや残っているのは2人だけ。
マーカスはなぜか彼らの所へ行かなければならないと言い、
なぜかメカに強くて、壊れていたラジオや車を修理。
ラジオからはジョンの声が。カイルはこの人に会いたいと言う。
マーカスは車で旅立つと言い、カイルらも留まる理由もないと同行する事に。
エンジンをかけると音楽が流れ、兄貴の好きな曲だったと複雑な表情のマーカス。
しかしその音を聞きつけ、小さな空飛ぶ偵察機みたいなのが現れる。
これを撃退するが、偵察機はカイルの存在を探知していた。
一行は途中のガソリンスタンドへ。
ガソリンをくれと言うが、実はここの地下には多くの人がかくまわれていた。
おまえらにやる物はないと拒否されるが
リーダー格の老婆は、少女に食料をやると言い出す。
その時、天井を破り巨大なロボットが出現。
老婆や人々を捕らえて収容。「宇宙戦争」で見たような光景だ。
人々が逃げ出すが、ロボの攻撃で次々やられる。
マーカスらはトラックに乗って逃走。
ガソリンスタンドに火をつけ、ロボごと爆破したかに思えたが、
それでも平気で追ってくる。
しかも巨大ロボの一部が分離して、数台のバイク型ロボが出現。トラックを追跡する。
マーカスらが撃ったりトラックをぶつけたりして何とか撃退。
しかし橋の上へ来たところで、今度は大型戦闘機が現れ
カイルとスターが捕らわれてしまう。
マーカスは戦闘機に飛び移りカイルらを助けようと奮戦。
中には同じように捕らわれた人が大勢いた。
一方、ジョンらもこの動きを察知し、戦闘機を送り込む。
敵の大型戦闘機との間で撃ち合いになるが効果なく、マーカスは眼下の川へ落下。
女性パイロットのブレアも脱出。大型戦闘機は飛び去る。

 川からはい上がったマーカスは、
パラシュートが引っかかって宙づりになったブレアを助ける。
続いてカイルらを助けに行くと言うが、それはムダだと言うブレア。
どうしてもなら、ジョンに助けを求めようと言う。
マーカスとブレアは途中で野宿。
男たちが現れブレアを襲おうとするが、マーカスが撃退する。
助けられたブレアは、マーカスに心を許すように。
翌日、ジョンらの基地に近づくが、途中には地雷原が。
ブレアが先導するが、マーカスは爆発を起こしてしまう。
負傷して基地に担ぎ込まれたマーカスを見て、ブレアやかけつけたジョンらは愕然。
彼は顔かたちは人間で血も流すが、その内部はメカだったのだ。
ターミネーターの仲間である事は間違いなく
ブレアはマーカスを仲間と言うが、ジョンらは信用するなと言う。
一方でジョンは、母に聞いた未来と違うと、マーカスの存在に困惑する。
彼にとってバイブルと言うべき、母の遺したテープを何度も聞く。
最後の母の言葉は、「迷った時は自分の心に従え」だ。
ブレアは、ジョンらのマーカスの扱いを見かねて、彼を逃がす事に。
見張りを倒して抜け道から逃がそうとする。それに気づいたジョンらが追跡。
軍服の男を捕らえるが、それは軍服をまとって囮になったブレアだった。
その動きをスカイネットも察知し襲撃される。
一方、ジョンはマーカスと対面。
マーカスは、カイルを助けるためスカイネットの基地に潜入すると言う。
それができるのは、半分メカであるマーカスだけだ。
ジョンはその言葉を信じ、彼に発信器だかを渡して逃がし
仲間には逃げられたと称する。

 信号によってスカイネットが止められると知った司令部は、
スカイネット本部の攻撃を決定。だがジョンはこれに反対。
大勢の人々が捕らわれており、彼らを助けるまで攻撃してはならないと言う。
司令部はジョンを解任するが、ジョンは無線で仲間に攻撃を止めろと呼びかける。
抵抗軍の各基地は司令部ではなく、ジョンの言葉に従い攻撃は行われず。
マーカスは基地に侵入。
彼の手引きでジョンらも基地に入り、捕らわれている人々を救出。
だが、マーカスから連絡はなく、カイルは見つからない。
気がつくとマーカスは、元の人間の姿に戻っていた。
彼の前にコーガン博士の映像が。だがこれは便宜的な姿。実体はスカイネットだ。
彼らは従来のターミネーターの問題を克服するため、
メカと人間の中間であるマーカスを生み出したと言う。
マーカスならば、人間に近づく事ができる。すべては罠だったのだ。
スカイネットを止められる信号と言うのもデタラメだった。
攻撃で司令部のある潜水艦は撃沈される。
スカイネットに利用されたと知りショックを受けるマーカス。
抵抗してもムダだと言うスカイネット。セカンドチャンスなどないと言われる。
自分が何者かもわからないはずと言われると
ちゃんとわかっていると言ったマーカスは、
首の後ろに手を突っ込み、埋め込まれたチップを取り出す。
自分を取り戻したマーカスは、その部屋を出る。
一方やや大きめな旧式のターミネーターとかがぞろぞろ出てきて、それと戦うジョン。
途中で助けた男がカイルと知る。カイルもまた相手がジョンと知る。
ターミネーターから逃げ回ると、彼らの前にこの時代には新型のT800が。
ボディビルダーにシュワの顔を合成したという姿で現れる。
ここ見せ場ですとばかりに、デデンデンデデンといつもの曲が。
ジョンも苦戦するが、マーカスがかけつけ助ける。
マーカスはジョンとカイルを逃がすが、自分はやられて心停止。
ジョンはカイルを先に行かせて舞い戻って戦う。
溶鉱炉のドロッとしたヤツで熱した後、冷却されコチコチになるT800。
その間にそこらの電極で電気ショックを与えてマーカスを蘇生。
しかしパリパリと氷が溶けて指先がとがった状態のT800と対決。
ジョンはその指先で顔を傷つけられる。
T2の公開時、未来のシーンでジョンが出てきて
その顔に傷があったので、あの傷はどうしてできたのかと話題になったが
ここで出来たと言う訳ね。
マーカスも復活するが、ジョンはT800に胸を刺されて深手を負う。
マーカスが撃退し、ジョンを抱えて脱出。
基地は核爆弾で爆破され、一同はヘリで脱出する。
核爆発が起こると、ヘリは何とか波で墜落するはずなんだけど。

 キャンプへ帰還した一同。
ジョンの容態は予断を許さない。心臓が弱っていると言う。
マーカスはカイルに自分の軍服を着せ、自分の心臓を使えと言う。
ブレアにキスして手術に臨む。
手術は成功し、健康体を取り戻したジョン。彼の中にはマーカスも生きているはず。
自らの父となり、いずれ過去へ送るであろうカイルとも出会った。
マーカスの存在は想定外で、歴史は変わっているのかも知れないが
戦い続けるしかないとか言って終わり。次回へ続く。

 と言うわけで、今までのターミネーターシリーズの面白さのポイントとして
・未来の殺人ロボットが現代に現れ、そんな事は知らない人々を襲うという発想。
・ターミネーターを演ずるシュワルツェネッガーのキャラ
があったと思う。
しかし、3回も過去へさかのぼる話を繰り返し、ややしつこいぞと言う感じになり
舞台を未来に移すしかなくなった本作。
しかもシュワは出演できないと来れば、目玉を2つも封じられてかなり厳しい状況。
主人公を、これまで助けられる立場だったジョンにして
クリスチャン・ベールと言う有名どころを配置したものの
機械が人間を支配する未来で、人間が機械と戦うという話はあまり珍しくもない。
どうなる事かと思ったが、いろんなタイプのターミネーターを登場させる事で
メカ好きの嗜好を満たし、
一方でどこかシュワを連想させる新キャラマーカスを登場させる。
このマーカスは、むしろジョンよりも魅力的なキャラで
たぶんメカなんだろうなと思っていたら、実際その通りだったんだけど
人間の部分もあって、ロボコップを連想させる哀愁の戦士という感じ。
ジョンとマーカスと言う2人体制で物語を引っ張り
とりあえずジョンがカイルと出会うところまで描いて
3部作の1作目という本作は終了。
スタートレックと一緒で、未来は変わってるらしいので
ミッシングリンク的な面白さはあまりないかと思ったが
T2公開時に話題になった、未来のジョンの顔の傷の秘密が明らかになり
ちょっとうれしい感じ。
残念ながらマーカスは次回は出そうもないし、
新チェコフことカイルはやさ男で、マイケル・ビーンほどの魅力がない。
続編はさらに苦戦するだろうと心配しつつ、本作はそれなりに善戦と言える。
ただ、話題のシュワ登場シーンは蛇足の感も。
どう見ても合成の上に、ここ見せ場ですとばかりに
わざわざデデンデンデデンと派手な音楽で盛り上げて、ちょっと気恥ずかしい。
 

ターミネーター サルベーション ザ マシニマ シリーズ(2009年米)

ブレア・ウイリアムズ 抵抗軍の兵士
ラズ・ハワード ゴーストとされた人物

 女戦士ブレアは、通信を妨害するゴーストを抹殺する任務に就く。
ゴーストことラズは、破壊ばかりする抵抗軍を否定する。
一方、ブレアはゴーストの行為が結果的に抵抗軍を妨害していると告げる。
ブレアはゴーストの価値を認め、司令部に救出を求めるが拒否される。
攻撃で気を失ったブレアをラズが救出するが
かけつけたヘリは、ブレアだけを救出。残されたラズは別の抵抗軍に助けられる。
彼はその後の戦いで死ぬが、残されたデータは今後の戦いで有効になるはずだ。

 と言うわけで、ターミネーター4に出た女兵士ブレアを主人公に、
彼女の過去を描くアニメもの。
こういう作品の目的は、映画で描ききれなかった部分を描く事にあるはずだが、
そもそもブレアがそれほど魅力的なキャラだったわけでもなく、
ジョンとかにからむ秘話が描かれるわけでもない。
およそ1時間の作品だが、中身が薄くてかなり長く感じさせられる。
これを見たから世界観が広がるとか、
見なかったから映画に不明点が残ると言ったしろものではない。

TV放送 2010/06/21 WOWOW 0250-0410
 



ターミネーター:新起動/ジェニシス」を見た。(2015年米)

 本作はターミネーターシリーズの通算5作目。
4作目で舞台が未来に移り、新シリーズが始まると聞いていたが立ち消えに。
リブートばやりの中、カイル、ジョン、サラを新しい人が演じ、
ターミネーターだけは知事から復帰したシュワを起用。
本家ジェームズ・キャメロンもほめてると言うし、もちろん見ます。

T−800 ターミネーター(アーノルド・シュワルツェネッガー)
サラ・コナー ジョンの母
カイル・リース 未来の戦士(ダイハード ライトデイの息子)
ジョン・コナー 未来のリーダー(猿の惑星 新世紀の主人公)
T−1000 液体金属のターミネーター(イ・ビョンホン)
オブライエン 老警官(JKシモンズ)

 物語はカイルの語りで始まる。核爆弾によって人類の大半が死滅するが、
わずかに生き残った者が機械と戦争を開始する。
開戦後に生まれたカイルは、少年時代にリーダーであるジョンに救われる。
成長して戦士となったカイルはジョンの右腕に。
そして2029年。ジョンは機械軍に止めを刺す作戦を実行。
作戦は成功し、一同は敵の本拠地に乗り込む。
だが、タッチの差で、
シュワ型ターミネーターが何かの装置に乗り込んで姿を消すのを目撃。
ジョンは、それがタイムマシンで、
母サラ・コナーを殺して、息子ジョンが存在しなかった事にするのが目的だと言う。
ならば、誰かを過去に送り込んで、それを阻止しなければならない。
この任務をカイルが志願。
(ジョンはカイルでなければならない理由を知ってるはずだが)
装置を作動させると、裸になったカイルが光に包まれる。
(服はタイムトラベルできない設定だから)
その時カイルは、何者かがジョンを背後から襲うのに気づくが、
装置を止める事はできず、過去へ送られるのだった。

 1984年。1作目公開の年です。
到着したカイルは、ホームレスから服を奪って退散。
一方、シュワ型ターミネーター(T−800)は、
裸のままのしのしと歩き、チンピラ連中から服を奪おうとする。
ここまでは、1作目を再現した感じだが、ここからちょっと事情が変わってくる。
1作目当時の若いシュワ型の前に、現在の老いたシュワ型が現れたのだ。
2人のシュワの人間離れした格闘に、チンピラ連中は退散。
一方、カイルは警察に追われていた。
追い詰めた警官に反撃したカイルは、今日は何年の何日だと聞くが、
警官はニヤリと笑い、お前が死ぬ日だと言う。
警官は2作目に登場したT−1000だったのだ。
カイルは想定と違う事態に動揺。手が刃物の様に変形するT−1000から逃げ回る。
近くのスーパーに逃げ込み、そこで服や靴を調達。
2人組の警官(本物)に捕まるが、1人がやられてしまう。
もう1人の若造警官オブライエンは、事情がわからず困惑。
カイルはあいつは危険だと手錠を外せと要求。戸惑うオブライエンもそれに従う。
そこへバンが突入し、中の女性がカイルに、死にたくなければ乗れと言う。
この女性こそ、カイルが助けに来たはずのサラ・コナーで、
このセリフは1作目でカイルがサラに言ったものだった。
立場が逆転してしまったのだ。
さらにカイルを困惑させたのは、
バンにはカイルが倒すはずだったシュワ型ターミネーターが2体。
若い方が倒されていて、老いた方は無事の様子。
こいつは敵だと知らせようとするが、サラの方が事情に詳しいと知る。
理屈はよくわからないが、すったもんだがあって、カイルがジョンに聞いていた歴史
(つまり我々が1作目2作目で見た歴史)とは変わってしまったのだと言う。
機械軍は、サラの少女時代にもターミネーターを送り込んだ為、
それを阻止すべく新たにシュワ型が送り込まれた。
両親を殺された少女サラは、助けてくれたシュワ型をおじさんと慕い、
来るべき日に備えていたのだ。
ターミネーターの皮膚の部分は人間と同様に老化する為、
良い方のシュワ型は老いていたのだ。
老シュワ型は、カイルとサラは合体してジョンを産む事になっていると言おうとするが
サラはそこの踏ん切りはついてなくて、カイルに知らせるのは止める。
そんな一同の隠れ家にT−1000が出現。
液体金属をたらーりと垂らすと、動かなくなった若いシュワ型も復活。
どうやったか忘れたけど、割に簡単にT−1000および若いシュワ型は倒される。
(かつてあんなに苦戦したのに)
さしあたっての脅威はなくなったが、
1997年に行って、スカイネット誕生を阻止しなくてはならない。
いつの間にか、老シュワ型はこの時代にタイムマシンを作っており、
1作目では出来ないとされていた未来への移動も可能だと言う。
老シュワ型はタイムマシンに乗れないのか事情は忘れたけど、
留まって来るべき決戦に備える事に。
だがカイルは、この時代へ来た際に感じた記憶を気にする。
そこで、ジェネシスがスカイネットだと言うセリフを聞いたのだ。
そのまままっすぐ進めとサラに言われたような気もする。
やがて、歴史が変わった為に、
スカイネット誕生は2017年(すなわち本作公開の少し未来)になったと確信。
サラや老シュワ型は反対するが、
最後にはカイルを信じると言う事になって、2017年に向かうのだった。

 2017年。
カイルの言った通り、まだ戦争は始まっていなかった。
あらゆるパソコンや携帯などの端末などをネットでつなぐ
ジェネシスと言うサービスが開始する事になり、(それって凄い事なのか?)
人々はお祭り騒ぎ。(iPadの発売みたいなノリ)
そんな中、裸の男女が高速道路に現れる騒ぎに。もちろんサラとカイルだ。
サラは、裸を見せたからと言って、あなたを信用した訳じゃない等とカイルに言う。
2人は怪しい連中として、警察に連行される。
さらに少し老いたシュワ型は、何年も用意したくせに合流地点に遅刻してしまう。
(渋滞のせいでと言う事らしい)
警察は、女の方が昔行方不明になったサラで、
男の方が84年に騒ぎを起こした男だと突き止める。
ベテラン警官となっていたオブライエンは、話を聞いて、彼らだと気づく。
かつてターミネーターの件を報告した彼は、
皆にバカにされて、どうやら窓際の人生を歩んできたらしい。
ここだったか、別のシーンだったか忘れたが、オブライエンはサラたちを逃がす。
事実だったとわかればいいんだと。
すると、彼らの前に意外な人物が現れる。それはジョンだった。
事態が変わったと言うジョンは、自ら未来から来たのだと言う。
カイルは、ジョンが来れば百人力だと喜ぶ。サラは初対面の息子に困惑気味。
一方ジョンは、サラに母さん、カイルに父さんと話しかけ、
サラが伝えてないと知ると、まだ言ってなかったのか等と、妙な事を言う。
(そう言えば、カイルたちがこの時代に来ちゃうと、
ジョンの誕生が遅れるんじゃないの?)
確か、ジョンがジェネシスに関わっていて、
その施設に案内するみたいな展開だったはず。
その一同の前に、ようやく老シュワ型が現れ、サラは安心する。
だが、老シュワ型はジョンに銃を向けて撃ってしまう。
驚くカイルは、やっぱりこいつは信用できなかったんだみたいな事を言うが。。
撃たれたジョンは穴が開くが、やがて修復する。
ジョンもまたターミネーターだったのだ。
カイルが過去に戻る際にあの光景の際、
やはりジョンは新たなターミネーターに襲われていた。
T−3000と言う新型は、ナノレベルに分裂して人間に入り込み、
人間を変幻自在のターミネーターにしてしまうのだ。
と言う訳で、自由に変身できる様になったジョンは、
ご丁寧に顔の傷まで再現していたが、途中からは傷もなくなる。
施設には協力な磁石があって、これを動かすとジョンは身動きとれなくなって、
そのスキにカイルらは退散。(3作目と同じ手口)
詳細は忘れたけど、ここからジョンとカイルらの攻防がずっと続く。
ゴールデンゲートの近くに潜んでいたカイルらは、スクールバスを奪って逃走。
その途中で、幼いカイルに会うシーンもあり。
サラは、それがカイルだと気づき、そのまままっすぐ進めと忠告する。
スクールバスで移動するカイルらを変幻自在のジョンが襲撃。
シュワ型も奮戦して応戦するが、バスが激しいチェイスの末、橋からが落ちそうに。
シュワ型がカイルとサラを引き上げるが、
また警察に捕まり、オブライエンが逃がしたのはここだったかも。
カイルらは、まもなく開始されるジェネシスこそスカイネットだと考える。
実はジョンが、スカイネットの産みの親とされるダイソン氏の影で
ジェネシスを作り出したのだ。
サービスはまもなく開始だが、そうはさせじとカイルらは乗り込む事に。
ヘリで施設に向かって、迎え撃たれた気がします。(警察に?ジョンの手下に?)
シュワ型は、なぜかアイルビーバック(字幕にもそう書かれてた)と言って飛び降り、
敵に体当たりしたりする。
カイルらはジェネシスの施設に突入。シュワ型もすぐに追いつく。
そこでは、液体金属を使って何かを作っていた。
意志を持つ様になったジェネシス(子供のプログラム)があちこちに現れるが、
ホロ映像なので、カイルらの妨げにはならない。
彼らは各所に爆弾を仕掛ける。そこに現れたジョンとカイルらが戦う展開に。
巨大な磁石でジョンを足止めしたりしてカイルらは退散。
シュワ型はジョンを食い止める為に留まる。
やがて爆発が起き、隣の部屋に逃げ込んだカイルらは、
ジョンとシュワ型が倒されたと感じる。
だが、扉をT−1000ぽいとがった腕がこじ開け、警戒するカイルら。
実は爆発前に液体金属に飛び込んだシュワ型は、バージョンアップしたのだと言う。
液体金属にそんな都合の良い機能があったとは。
そしてシュワ型が最後まで無事だったのは、本作が初めて。(カイルもね)
一件落着したが、スカイネットの脅威が完全になくなった訳ではない。
カイルは、少年カイルに再会し、スカイネットはジェネシスだと忘れるなと告げる。
サラとカイルは、結局キスするような仲になり、来るべき日に備える事に。
老シュワ型も一緒で、サラが笑顔くらい見せろと言うと、
ぎこちない笑みを見せるシュワ型。それ、怖いんだけどと言うカイル。
ここでエンドロールが始まり、少ししたらおまけシーンが。
某所では子供のプログラム(ジェネシス)がまだ動いていた。

 と言う訳で、序盤は未来が舞台で、カイルが過去へ送り込まれる場面を描く。
これは旧シリーズになかったシーンで、
カイルとジョンの固い絆を描くあたりも時間を割いている。
旧作の映像を利用したか、1作目当時の若きシュワが過去へ。
旧作に登場した、サラの写真も新しい女優さんで再現。
T1000が出てくるのは聞いてたから、
2作目までのエエとこどりでリメイクするって事かな?と思っていたら、
そうでもなかった。
舞台は1作目公開当時の1984年。
若きターミネーター(悪い)の前に老いたターミネーター(良い)が現れて対決。
一方、カイルは旧シリーズでは対面してないT1000に襲われ、
それを助けたのは、カイルが助けに来たはずのサラだったと言う展開。
老いたターミネーターがよくわからない理屈を説明するが、
早い話が歴史が変わったって事らしい。
この展開は、JJエイブラムズ版スタートレックに似てる。
さらにカイルとサラは、本作公開からちょっと未来の2017年へ行って最終決戦に。
旧シリーズでは、未来へは行けないと言ってた気がするが。
時間移動せずに決戦に備えていた老シュワと合流するのも面白い。
そこに、思いがけない敵が待っていたと言う訳。
本作の見所は、旧シリーズにはなかった組合せの対面がある点か。
ターミネーター1、2には熱狂的なファンがいて(特に2)、
その思い入れから本作が気に入らない人もいるみたい。
どこが気に入らないかは、だいたい検討がつきます。
私にも似た経験があって、
テレビシリーズのキャラを悪役にしちまったミッション・インポッシブル、
テレビシリーズの設定を微妙に変えてきたエイブラムズ版スタートレック。
いずれも違和感を感じつつ、シリーズが続くと違和感も克服(慣れた)。
本作には思い入れが少ないのか、あるいは慣れたのか、
個人的には割にすんなり受け入れられた。
今、新作作ったら、こうなるよなーって印象で、割に好感持てました。
ちなみに、カイル役はダイハードでブルース・ウィリスの息子だった人。
ジョン役は猿の惑星新世紀の主役の人。
カイルは気にならなかったけど、ジョンはちょっとジョンぽくなかった。
そこは違和感あり。
なお、本作には未解決な点があって、
それは誰が老いたターミネーターを過去へ送り込んだのかと言う点。
次回作を作らんでもないよーって終わり方だったので、そこで明らかにするつもりか?

[おまけ:各キャラの変遷]

T−800(シュワ)
 1作目 サラを殺しに来た
 2作目 ジョンを守る
 3作目 2作目とほぼ同じ
 4作目 量産されてるシーンあり
 5作目 悪い型もいるが、サラを守る

カイル・リース
 1作目 サラを助けて死ぬ
 2作目 出てこない
 3作目 出てこない
 4作目 ジョンと出会う
 5作目 サラを助けに行って、助けられる

サラ・コナー
 1作目 ターミネーターと戦う
 2作目 ジョンを守り、スカイネットを破壊
 3作目 出てこない(死亡した)
 4作目 出てこない
 5作目 カイルと共に戦う

ジョン・コナー
 1作目 出てこない(生まれてない)
 2作目 サラと共にスカイネットを破壊
 3作目 新たなターミネーターと戦う
 4作目 人類のリーダーに
 5作目 人類のリーダーだったが。。

敵ターミネーター
 1作目 強い(T800)
 2作目 変形する(T1000)
 3作目 大量の武器を搭載(T−X)
 4作目 初期型がいろいろ登場
 5作目 ナノ単位で人間に入り込む(T3000)
 

ダイアナ(2013年英)

ダイアナ 元英国王妃(ナオミ・ワッツ)
ハスナット・カーン パキスタン人心臓外科医(LOSTのサイード)
ドディ氏 新しい恋人

 英国皇太子と別居して3年になるダイアナ妃は、慈善活動を続けていた。
ある時、病院でパキスタン人の医師ハスナットと知り合い、食事する仲に。
離婚を避けたいダイアナは、インタビューで夫の浮気が別居の原因と話すが、
これが逆効果で離婚に追い込まれる。
もう王室は関係ないと、ハスナットと愛し合うが、
やがてその関係は新聞に報じられる様に。
パパラッチに追われて医師はできないと、ハスナットに避けられる。
何とか寄りを戻し、ダイアナは彼の家族に会うが、母親は結婚に否定的だ。
愛してると言うが、
常にそばに居てくれないと腹を立てたダイアナは、ハスナットと別れてしまう。
だが、ハスナットに未練があるダイアナは、
新しい恋人ドディ氏とクルーズする情報を流し、わざとパパラッチに撮影させる。
次第にパパラッチの数が増え、ボートやヘリで追い回される様に。
新聞記事に複雑な想いだったハスナットに、ダイアナ事故死の連絡が届く。
人々は花束を捧げる為に宮殿に集まる。ハスネットもまた花束を捧げ、メモを添える。
善悪を超えた世界に庭園がある。そこで会おうと。

 と言う訳で、事故死したダイアナ元王妃を描いた話。
ダイアナを演ずるのはナオミ・ワッツで、結構それっぽい。
皇太子と離婚したダイアナは、パキスタン人医師と知り合い、恋に落ちる。
医師との結婚も考えるが、
常にマスコミやパパラッチに追い回される生活は、彼には耐えられない。
事故の時は次の恋人と一緒だったのだが、
ダイアナが本当に愛していたのは医師の方だったと言う訳。
ダイアナの死をめぐっては、ダイアナが出てこないクイーンと言う秀作があった。
対してダイアナ本人を描いた本作は、
安っぽいメロドラマになっててあまり面白くない。
対人地雷の削減に貢献したと言う締めになってるが、
だったらそっちをメインに描いた方が良かったのでは。

TV放送 2014/10/26 WOWOW 2100-2258
 

大アマゾンの半魚人(54)

 マイア博士らはアマゾン流域で、不思議な生物の骨を発見。
助手デビッドや恋人ケイらと調査に。
乗組員が何者かに襲われ、どうやら伝説の半魚人の仕業らしい。
姿を現した半魚人を薬で生け捕るが、逃げられる。
出資者マークは生け捕りを主張。だが襲われやられる。
船に上がった半魚人は、ケイを連れて洞窟へ逃げる。
デビッドはケイを救出。半魚人を撃つが、半魚人は水中へ消えていった。

 と言うわけで、有名な怪物の1つである半魚人が登場。
ジョーズ的になかなか姿を現さないかと思いきや、意外に早く観客には姿を見せる。
意味もないのに美女を連れ去ったり、同類がいなかったり
わざわざ危険を冒してそんな奥地へ行き、襲われると言うのも困りものだ。

TV放送 99/02/02 BS05 22:00-23:30
 

半魚人の逆襲(1954年米)

ジョー・ヘイズ 半魚人を捕える
クリート教授 生物学者
ヘレン 魚の研究者

 南米。ジョーは半魚人を追い、ダイナマイトで気絶させて捕獲に成功する。
半魚人はフロリダに移送され、
水族館で一般公開しながらクリート教授や魚学者ヘレンが研究する事に。
餌や電気ショックで従順にしようとするが、暴れてジョーがやられる。
姿を消した半魚人はヘレンを連れ去る。クリートと警察は半魚人を追跡。
ヘレンは救助され、撃たれた半魚人は姿を消すのだった。

 と言うわけで、アマゾンにいた半魚人がフロリダで大暴れと言う話。
アマゾンにいれば人々に危害を加える事もないのに、
わざわざフロリダに連れてきたため騒ぎに。
新発見の生物なのに、生物学的な研究をすっ飛ばし、
水族館で見せ物にし(鎖で縛って)、電気ショックで手懐けられないか試す始末。
強化ガラスの水槽とかにすればいいのに、普通の水槽に入れたため逃げ出した半魚人。
ヒロインの女性科学者をなぜか追い回し、抱えたり下ろしたりを繰り返す。
怪物が女性好きなのは、キングコングからの伝統だが、
真相はモンスターパニックで明らかに。
ところで、本作は初期のクリント・イーストウッド出演作で、
タイトルにも名前は出てないが、セリフはあって、主人公の科学者の助手役。
序盤に出るだけ。

DVDレンタル
 

タイガーランド(2000年アメリカ)

監督 ジョエル・シュマッカー

 71年ベトナム戦争。軍を抜け出してばかりいるボズ(コリン・ファレル)は、
基礎訓練を受け続けている。志願した兵パクストンと意気投合。
除隊したいカントウェルは、ボズの助言で除隊申請を通させる。
上官はボズを問題視。小隊長マイターは上司の責めに耐えかね逃走を図る。
代わりにボズが小隊長となり、マイターを病気除隊させる。
ボズを敵視するウイルソンは、射撃訓練でボズを襲撃。
上官は軍法会議を求めるが、ボズは拒否してウイルソンを異動させる。、
ついに米国のベトナムと言われるタイガーランドでの訓練に。
ベトナム兵役をやる事になったボズらは、敵の裏をかいて反撃してしまう。
ウイルソンがパクストンを襲撃する気とわかるが、ボズは脱走する事に。
しかし、思い直して舞い戻る。ウイルソンが襲撃するが、捕らわれ軍法会議に。
ボズは応戦しようとして誤ってパクストンを負傷させてしまう。
パクストンは除隊となるが、それはボズのギリギリの演技だった。
ボズは戦地へ行く事となり、その後どうなったかは定かでない。

 と言うわけで、ベトナム戦争物の中でもちょっと異色の感じの作品。
戦争シーンのないしごき物はボチボチあるのだが、
コリン・ファレルは終始やる気のなさそうなキャラで、
他の兵をやめさせる手口ばかり考えているが、なぜか自分はやめない。
そこにこの映画の特殊性があるのだが、
その分、ベトナムが大変だという実感がさほど伝わってこず、
戦争を描写せずに戦争批判すると言うのはよくあるが、
今回は何か半端な感じがする。
コリン・ファレル以外知らないのも、いまいち面白く見られない理由か。

TV放送 2003/08/10 BS05 2200-2350
 

大怪獣出現(1957年)

 カリフォルニア。軍の降下訓練で、収容に向かったホリスター大尉らが行方不明に。
その後、彼らの死体が見つかり、遺体に血液が残っていないと判明。
湖に放射能物質があるらしく博士が調査に。
潜水夫が調査するが、巨大な怪物に襲われる。
それは古代のカタツムリで、誕生と同時に成虫の大きさを持ち、
陸上にも上がり獲物を襲うと言う。そして彼らは数千匹の卵を産むのだ。
大昔の地層に眠っていたが、地震でふ化したらしい。
怪物は水門から運河へ。産卵前に始末しろと警戒態勢に。
潜水夫が卵に爆弾をセット。怪物が目覚めるが、爆破に成功する。
しかし、水道を伝って怪物は研究所に出現。秘書のゲイルらが襲われる。
トゥウィリンガー中佐らがかけつけ、ガスで弱らせて銃撃で倒す。

 と言うわけで、かつてサンダーバード劇場版の併映用に使われたという作品で
どこがカタツムリなのかと思ったら、
劇中でハッキリそう言っているから仕方ない。
古代の巨大生物が、地震でよみがえるという設定は、
ある意味放射能で巨大化するよりももっともらしく、
まあ前半は、製作当時の時代を考えれば、そこそこ面白いかと思ったが、
後半はかなりダラダラと湖を警備したりしているシーンが続き、
いくら何でも、ちょっとのんきすぎるんじゃないのと言う感じ。
ラストで部屋の中に突然現れるシーンは、
この映画にあってはなかなかショッキングなクライマックスと言えるが、
特に奇抜な方法で倒したわけでなく、ただ銃で撃っただけとなると、
例えば熊とかと同じじゃんと言う感じ。

TV放送 2002/09/12 BS05 2315-0045
 

タイ・カップ(95)

 記者アルは野球王タイカップ(トミー・リー・ジョーンズ)の伝記を書く事に。
70歳を越えるカップは、銃を乱射して暴れ回り、周囲の者の手を焼かせる。
選手時代も攻撃的な野球で、常にファンを敵に回してきた。
カップは私生活を描く事を禁ずるが、アルは隠れてもう1つの伝記を書く。
そんな彼の人生を左右したのは、母の愛人による父射殺事件だった。
カップはアルのもう1つの伝記に気づくが、病気で倒れる。
アルは書くなら全部書けと認め死ぬ。結局アルは彼を英雄として描いた。

 と言うわけで、タイカップと言う選手は名前を聞いた事はあるのだが、
どういう人かはいまいちわからなかった。そんな中で見たわけだが、
彼が非常にユニークな存在と言う事はわかったが、野球場面は少ないので……。

TV放送 97/04/29 BS05 21:00-23:10
 

大逆転(70)

 プレイボーイの広告屋ゲイリー(ロジャー・ムーア)は、
化粧品のモデルと専属契約する事になるが、モデルの写真がすり替えられていた。
そこでこのマーラと言う女性を探す羽目に。叔母のジョーは彼女は家出したと言う。
カメラマンのセバスチャンは殺されており、部下のワレンも何者かに殺される。
ゲイリーは犯人と誤解され、マーラが逃げ込んだエサリー卿の屋敷へ。
彼によれば、ジョーは秘密結社の支局長で、
マーラらが秘密に気づき、処分される事になる。
彼女は行方不明になったため、ゲイリーに探させたのだ。
ジョーらは、モデゥラ大統領暗殺を計画。TV中継のフリをして、大統領を狙う。
ゲイリーが急行。弾ははずれ、黒幕の化粧品会社社長(バーナード・リー)に命中。

 と言うわけで、ロジャー・ムーア主演なので見たが、
複雑そうな陰謀で見えて、たいして必然性が感じられなかった。
弾がたまたま黒幕に当たると言うのは、困ったものだし。

TV放送 93/03/20 46CH 20:00-21:25
 

大逆転(83)

監督 ジョン・ランディス

 商品仲買人のウインソープ(ダン・エイクロイド)は上流階級のやり手。
一方、傷痍兵に扮して金をせびる浮浪者のバレンタイン(エディ・マーフィ)。
社長のランドルフ(ラルフ・ベラミ)、弟モティマー(ドン・アメチ)の
デューク兄弟は、2人の環境が変わっても才能に変化がないかどうか賭する事に。
バレンタインは、突然仕事や金を屋敷を与えられ、半信半疑。
一方、ウインソープは身に覚えのないコソ泥や麻薬所持で逮捕。
保釈されるが、売春婦オフィーリア(ジェミー・リー・カーティス)にキスされ
恋人は怒ってしまう。使用人コールマン(デンホルム・エリオット)は家に入れず
現金も引き出せない。しかたなく、オフィーリアの家に世話になる。
バレンタインは仕事を覚え、独自の才能で大成功を。
ウインソープは、バレンタインにすべて奪われたと知り、銃を持って押し入ったり。
バレンタインは、兄弟がたった1ドルの賭のために実験したと気づく。
ウインソープを屋敷へ連れ戻し、オフィーリア、コールマンと共に復讐を計画。

 ニュースでは、冷凍オレンジジュースの収穫予想情報を男が運んでいる。
この男こそ、オフィーリアにウインソープにキスしろと指示した男。
そして、デューク兄弟が高額を支払っているビークスだった。
どうやら、兄弟はオレンジジュースを独占するため、情報を事前に盗み見る気だ。
バレンタインはビークスの電話を盗み聞き。
列車でウインソープらは扮装で同席。カバンをすり替えるが、見つかる。
だが、気絶させ、ぬいぐるみを着せてゴリラの檻へ。
駐車場で、バレンタインがビークスに扮して書類と金を、兄弟と交換。
4人の全財産を集め、ウインソープらは出かける。
兄弟は、情報から1本買いに。彼らの動きに買いが集中する。
ウインソープが下がると叫んだため、途端に売りに転じ、兄弟もあわてる。
ウインソープは買いまくるが、農務長官の発表は豊作。
再び買いに転じ、ウインソープは売りまくって大儲け。機会を逸した兄弟は大損害。
あわてる兄弟に、ウインソープらは1ドルの賭のための実験と言う。
兄弟は資産を差し押さえられ、4人はバカンスを楽しむ。

 というわけで、ダン・エイクロイドが新たにエディ・マーフィと組んだ話。
話としては、結構良質な感じ。最後の取引所での展開は、なんだかよくわからない。
ゴリラの管理人がたぶんフランク・オズ。
ゴリラのぬいぐるみを着ていた男に、ジム・ベルーシ!

TV放送 92/09/12 08CH 21:02-22:54
 

第9地区(2010年米・南アフリカ・ニュージーランド)

ヴィカス MNU職員(映画版Aチームのマードック役)
クリストフアー・ジョンソン エイリアン
子供エイリアン クリスの子供
タニア ヴィカスの妻
クーバス 傭兵
オビサンジョ ギャングのボス

 南アフリカ・ヨハネスブルグ上空に巨大な宇宙船が出現。
司令船とはぐれたらしく、エイリアンたちは帰ろうとせず、
地上の第九キャンプへ移され、やがてスラム化する。
20年が経過し、人間との争いが絶えないため、
180万のエイリアンは次のキャンプへ移送される事に。
MNUと言う組織のヴィカスは、1人ずつに移送を承諾するサインをさせるが、
乱暴な相手も多く腕を負傷。
隠された小屋で見つけた筒を開けようとして液体を浴びてしまう。
クリスと言うエイリアンはサインを拒否。
小屋を調べると大量の機器で何かを作っている事に気付くが、
ヴィカスは突然嘔吐し、病院に担ぎ込まれる。
気がつくと、ヴィカスの腕はエイリアン化していた。
エイリアンにしか使えない兵器も使用可能で、
MNUは臓器を分析するため彼を解剖しようとする。
暴れた末、ヴィカスはクリスの小屋へ逃げ込む。
クリスは司令船を飛ばし、母星へ戻れば、ヴィカスを元に戻す事ができると言う。
それにはヴィカスが取り上げた液体が必要だが、今はMNUのラボにあるのだ。
ギャングのオビサンジョから武器を拝借してラボを襲撃。
液体を取り戻すが、母星から戻るには3年かかると知り、
司令船を奪って自ら離陸させる。だが撃墜され、傭兵クーバスに捕われる。
さらにヴィカスの肉体を狙うオビサンジョに捕われるが、
子供エイリアンが兵器を作動させ一網打尽に。
クーバスはクリスを捕らえ痛め付けるが、ロボに乗ったヴィカスが救出。
必ず戻ると言うクリスを逃がし、傭兵たちに立ち向かう。
ロボは破壊されるが、集まってきたエイリアンにクーバスは殺される。
キャンプの移動は完了。完全にエイリアン化したヴィカスは、
クリスの帰還を待ちながら、妻タニアを見守るのだった。

 というわけで、エイリアンと人間の攻防を描く話と思って見たが、
冒頭はドキュメンタリー風で、ミラジョボのフォース・カインドあたりを連想させる。
いざ見るとエイリアンは好戦的ではなく、難民のような状態。
もともとは侵略に来たのだが、上層部が病死し、
生き残った働き蜂のような連中が難民化したと言う訳。
かつての黒人のように人間に差別され、
キャンプを移動する事になると言うあたりまでをさっと説明される。
ここらあたりはエイリアンネイション風だ。
主人公は移動の責任者だが、一応エイリアンたちの了承をもらう訳で、
そこらあたりを面白おかしく描いていて、
全編そういう映画なのかと思い始めた頃に事件が発生。
主人公は何かに感染して半身がエイリアン化。
エイリアンにしか使えない兵器の秘密を狙う企業は、彼をいきなり解剖しようとする。
その結果、追う身が追われる身となり、
今まで小バカにしていたエイリアンとの間に友情が芽生えたりするあたりは、
王子と乞食的と言うか、昔からよく描かれる展開。
ただ、人間と異形なエイリアンとの友情と言う設定は目新しく、
最後には、見ている方も異形エイリアン側を応援する形に。
20年間動かなかった宇宙船やロボが動きだすあたりに、カタルシスを感じるが、
どうせならもう少し痛快なラストでも良かったかな。

TV放送 2011/03/12 WOWOW 1400-1552
 

大空港 (70)

 大雪のリンカーン空港。空港長メル(バート・ランカスター)は、
立ち往生した飛行機をどかすため、整備員ジョー(ジョージ・ケネディ)を呼ぶ。
彼は働きづめで、妻はついに離婚を決意する。
ただ乗り常習犯の老婆クオンセットを捕まえ、次の便でロスへ帰す事に。
失業した男ゲレロは、保険をかけてローマ行きの便に乗り込む。
メルの弟バーン機長(ディーン・マーチン)は、結婚しているが、
スチュワーデスのグエン(ジャクリーン・ビセット)と恋仲で妊娠させてしまう。
逃げ出したクオンセットも、ローマ行きの便へ。バーンの操縦で離陸。
ゲレロの妻イネーズは、夫が機に乗っている事を不審がる。
ゲレロは爆破のプロで、保険目当てと考え、機を呼び戻す。
グエンは隣席のクオンセットの協力を得て、カバンを奪おうとするが失敗。
爆弾は爆発し、グエンが負傷。機体に亀裂が走る。機はリンカーン空港へ戻る。
ジョーは飛行機をどかし、着陸は成功。最後はテープが切れていた。

 というわけで、エアポートシリーズ第1作。
とは言え、空港を舞台にした人間ドラマという感じで、後のシリーズとは趣が違う。
雪で立ち往生した飛行機など、緊迫した雰囲気を出すが、本筋に関係ないものが多く、
話としては結構単純。

TV放送 92/06/11 08CH 02:50-04:32
 

エアポート’75(74)

 スチュワーデスのナンシー(カレン・ブラック)らを乗せた機は、
操縦士が心臓マヒを起こした小型機と衝突。副機長らが死亡。機長も失明する。
ナンシーは無線連絡で、機を操縦。山岳地帯のため、パイロットを送る事に。
ナンシーの恋人アラン(チャールトン・ヘストン)が乗り込み、何とか帰還させる。

 と言うわけで、「大空港」の続編。前回より事件は派手になるが、
人間ドラマはおまけに。副社長パトローニに、常連ジョージ・ケネディ。
心臓移植予定の少女ジャンヌに、リンダ・ブレア。
航空士フリオにエリック・エストラーダ。機内で死んでた方。

TV放送 95/11/14 BS11 21:30-23:30
 

エアポート’77 バミューダからの脱出(77)

 スティーブンス氏(ジェームズ・スチャアート)の美術コレクション輸送の特別機は
一味が乗っ取りに失敗し、事故で海へ着水。浸水し海底へ沈む。
コースをはずれ連絡が取れないため、機長ギャラガー(ジャック・レモン)が
海上へ出て遭難信号を送る。救援隊は風船をつけ、浮上させた機から乗客を救出する。

 と言うわけで、シリーズ第3作は、ちょっと奇抜すぎて現実味が薄い。
機長の恋人スチュワーデスのイブに、ブレンダ・バッカロ。
乗客ウォリスにクリストファー・リー。ギャラガーと海上に出ようとして事故死。
その妻カレンに、リー・グラント。他の乗客ニコラスに、ジョゼフ・コットン。
シリーズでいつも役が異なるパトローニにジョージ・ケネディ。今回は機の捜索担当。

TV放送 95/03/31 08CH 01:00-02:42
 

エアポート’80(79)

 モスクワへの親善飛行で、米国へコンコルドが借り出される。
キャスターのマギーは、恋人でハリソン産業社長ハリソン(ロバート・ワグナー)が
不正な武器輸出に関与していると知る。
証拠隠滅のため、ハリソンはテスト用ミサイルをコース変更。
操縦で緊急回避。F15が撃墜する。続いて不明機の攻撃を受けるが、照明弾で回避。
海面すれすれにかわし、不明機は墜落。パリの空港へ着陸する。
だが親善飛行は強行され、一味は貨物室のドアを開いたため、気圧差で床に穴があく。
機体は急降下。燃料漏れで空港まではたどり着けず、雪原へ胴体着陸。
脱出したマギーは、中継で真相を話し、ハリソンは自殺する。

 と言うわけで、シリーズ第4弾。今回はシリーズで最も派手。
あれほどヒラリヒラリとミサイルをかわすとは。パリで足止めされないのも不思議。
ソ連チームとか出てくるが、ありがちな乗客の描写はほとんどない。
パイロットのポールにアラン・ドロン。ジョーにジョージ・ケネディ。
シリーズ毎回役柄は違うが、どうも同じ人物らしい。
スチュワーデスでポールの元恋人イザベルに、シルビア・クリステル。活躍せず。
機関士オニールにデビッド・ワーナー。音楽はラロ・シフリン。

VHS
 

続いて「対決」(89)を見た。

 これは米ソ協調時代になっても、戦争抜きでは生きられないタイプの
米ソの2人の軍人の対決を描いた映画である。
原題は「4番目の戦争」という意味で、これは第4次大戦を意味するのだが
アインシュタインが、「第3次大戦にどういう兵器が使われるか知らないが
第4次大戦は石を使った戦争だろう」と言った事に由来している。
この軍人を演ずるのが、アメリカ側が「フレンチコネクション」「ジョーズ」
「ブルーサンダー」のロイ・シャイダー。
ソ連側が「Uボート」「ビバリーヒルズコップ2」のユルゲン・プロホノフ。
この何とも渋い2人の共演で、
監督が「グランプリ」「フレンチコネクション2」「ブラックサンデー」の
ジョン・フランケンハイマー。
地味な気はするが、この組み合わせでは、見るしかない。

 米軍のノールズ大佐(ロイ・シャイダー)が、
西ドイツとチェコの国境警備隊へ赴任してくる。
彼はベトナム戦争の英雄だが、戦後も戦争を求めて過激な行動が目立つため
左遷され、各地を転々としてきたのだ。
国境でチェコから逃亡しようとする男をソ連軍が射殺するのを目撃。
ソ連軍の指揮者はバラチェフ大佐(ユルゲン・プロホノフ)。
彼はアフガンの英雄で、ノールズとよく似た境遇の男だ。
ノールズはソ連軍に発砲しようとするが、副官に止められる。
副官の報告で、ノールズは上官から
第3次大戦を引き起こすような行動はするなと警告を受ける。
ノールズは副官に言われて、初めて自分の誕生日を思い出すような男だが、
こっそりチェコ領内に侵入し、敵兵をとらえ、誕生日の歌を歌うよう強要して逃走。
その後も、平和のための軍隊などは、放っておいてチェコ領内へ侵入。
怒ったバラチェフは、ノールズのジープを爆破する。
そこでノールズは、ソ連軍の基地に侵入し、見張り小屋に火をつけ逃走。
逃げる途中に、逃走するチェコの女性を助ける。
彼女は、反政府活動に関わったため、逮捕直前に国外へ逃亡したが、
子供に会うため、再びチェコに侵入したいと言うのだ。
彼女はノールズに協力を要請する。
一方、上官がかけつけ、ノールズの解任が決定的になったと警告していく。
再び、女性から連絡があり、チェコへ侵入。
女性はバラチェフのスパイだったのだが、ノールズもそんな事は承知の上。
バラチェフのジープに隠れていて、2人は格闘になる。
やがて雪原を飛んだり走ったりして、原始的な格闘を続ける。
氷の池の中で格闘が続く。
米ソの軍隊が集結し、2人に銃口を向け、彼らは格闘をやめ息絶える。
(息絶えたのだと思う)

 というわけで、地味だとは予想していたが、案の定かなり地味な話であった。
2人の格闘には、米ソという国の違いや、イデオロギーの違いなどは関係なく、
ただただ、何だかわからないけど、敵だから戦えと教育されてきた
今までの軍隊気質が染み着いていて、
平和の軍隊などと言うものの存在が理解できない。
でも、平和の軍隊と言うのも、平時だからこそ存在し得るのであって
ひとたび戦争が始まると、同じ軍隊が元に戻ってしまうのだと思う。
で、戦争になれば、
いつの時代も結局こうした本能的な戦いになってしまうのではないか?
湾岸戦争も大半の兵隊には、政治的な問題は関係なかったはず。
この映画のように、それを誇張して見せられると、かなり哀れに思える。
 

第3次世界大戦 今そこにある危機

 豪華客船でウイルスによる集団感染が発生。死者も出る。
FBIの詐欺専門のサリバン(ティモシー・ハットン)は、
叔父ジョンが生物兵器を開発していた関係で呼び出され、調査を求められる。
隠遁生活をするジョンと再会。ロシアの学者ユーリが開発した兵器で、
米国に亡命していた彼と会う事に。
テロ組織一味は全米へばらまく事を計画したが、寄港が遅れたため助かったのだ。
一味のクルスキーは、米軍に妻を殺され、テロを計画したのだ。
全米3カ所が攻撃され、感染者は急増。外出禁止令が出て暴動も起こる。
サリバンはクルスキーの居場所を捜索。
11日で死者は17万人を突破。クルスキーによる犯行予告で混乱する中、
サリバンは屋上にいたクルスキーを見つけ射殺。ウイルスも無事回収する。
だが、イラク軍はサウジへ侵攻。全米各地との連絡も途絶えがちになる。

 と言うわけで、何だか2つの作品をくっつけたような題名で
まあありがちな第3次大戦ものかと思えば、ウイルスもの。
しかも安直なウイルス物と違い、何万人も死者が出て、
最後に敵を倒しても、どう収束するのか先は見えず、救いがない感じ。

TV放送 2003/02/15 BS05 1115-1245
 

第3逃亡者(37)

監督 アルフレッド・ヒッチコック

 脚本家のロバートは、海岸で恩人の女優クリスティーヌの死体を発見。
だが、立ち去ったのを目撃され、警察では容疑者にされてしまう。
さらに、レインコートのベルトで絞殺されたと判明。彼のコートは盗まれていた。
裁判へ向かう途中、手違いで脱走に成功。
署長の娘エリカを同情させ、コートを忘れた食堂へ同行させる。
そこで、木賃宿で生活するウイルが持ち去ったと聞く。
エリカは叔母の家に立ち寄るが、叔母が署長に連絡。
ロバートはウイルに会うが、見知らぬ男にもらったと話す。特徴はまばたきだ。
彼らは炭坑に逃げるが、エリカが警察に捕まる。このままでは署長は辞職だ。
コートのポケットに、ホテルのマッチがあったため、エリカとウイルはホテルへ。
一方、エリカらの事を考え、ウイルは警察に自首。
エリカらはダンスホールで男を探すが、ドラマーが彼らに気づく。
動揺した男は、ショックで倒れ、エリカが応急処置するが、彼こそ犯人と気づく。

 というわけで、冒頭で夫が浮気するなと叫んでいたので、犯人は夫らしいが、
そんなものは、いちばん怪しいのでは?
自供した途端、署長がロバートを許すラストも変な感じ。

TV放送 92/10/06 BS11 22:00-23:24
 

第三の男(49)

監督 キャロル・リード

 第2次大戦後、英米露仏4分割のウィーン。
小説家マーチンス(ジョゼフ・コットン)は、友人ハリーを頼ってくるが、
ハリーは車に引かれて死んでいた。
キャロウェイ少佐は、ハリーの事を悪質なヤミ屋だと言うが、信じられない。
居合わせたハリーの友人クルツは、ポポスクと言う男もいたと話す。
ハリーの恋人アンナ(アリダ・バリ)に会うが、かけつけたのがハリーの主治医で
はねたのがハリーの運転手とは、どうも話が妙だ。
ハリーのアパートの管理人は、死体を運んだ第3の男がいたと話すが、彼は殺される。
アンナが偽造パスポートを持っている事が発覚。ソ連軍が逮捕する。
キャロウェイは、ハリーが粗悪なペニシリンを売り、多くの犠牲者を出したと話す。
事実を知ったマーチンスは、帰国を決意。だが、道でハリーを見かける。
墓を調べると、死体が別人である事が判明。
マーチンスはビンケル医師経由で、ハリーを呼び出すが、
ハリーは人間は観覧車からみれば点だとうそぶく。
マーチンスは、小児科でハリーの犠牲者を見せられ、罠にかける事に。
見返りに釈放されたアンナは、マーチンスに激怒する。
呼び出されたハリーは、感づいて下水道へ逃げる。追いつめられ、マーチンスが射殺。
葬式の後、マーチンスはアンナを待つが、彼女は無視して通り過ぎていった。

 というわけで、オーソン・ウェルズのキャラクターは魅力的だが、
それほどの大罪人とも思えず、あんなに苦労して偽装するべきかと考えてしまう。
最後に、マーチンスがアンナにふられる描写も妙。
イタリア、ボルジア30年の圧制は、ルネッサンスを生んだが、
スイスの500年の平和は鳩時計しか生んでいないと言うセリフは面白い。
キャロウェイの部下で、マーチンスのファン、ペインにバーナード・リー。
最後に、ハリーに撃たれて死ぬ。
助監督に、ガイ・ハミルトンの名がある。

TV放送 92/05/22 08CH 02:30-04:30
 

大地震(74)

 ロサンゼルスでは小さな地震が連発していた。
建築家のグラフ(チャールトン・ヘストン)は、
死んだ友人の未亡人デニース(ジュヌビエーブ・ビジョルド)と浮気。
グラフの妻レミー(エバ・ガードナー)は、それが気に入らなかった。
レミーの父親は、グラフの会社の社長で、グラフを次期社長に考える。
地震観測所所員は、48時間以内に大地震が発生すると予測する。
しかし、パニック等を考えると、うかつに発表はできない。
行き過ぎた追跡で、謹慎処分になった警官スレード(ジョージ・ケネディ)。
バイクのスタントで儲けようとするマイルズ(リチャード・ラウンドトリー)。
街で飲んでいる男(ウォルター・マッソー)は特別出演。

 そして、ついに大地震が発生する。
高層ビルの崩壊。地割れ。逃げまどう人々。激突する車。高速道路から転落する車。
窓ガラスは割れ、落下するガラスが人々に突き刺さる。窓拭きは転落。
他人を押しやってエレベーターに乗る男。途中で止まり、急落下するエレベーター。
地割れの滑走路へ着陸する飛行機。危険を避けて再び緊急離陸。
地震計は振り切る。そして、ガス爆発。
地震はおさまるが、グラフの会社ではガスが吹き出す。
社員たちは階段を降りるが、途中で階段がなくなり、勢いあまって次々と転落。
下の階にかけつけたグラフの所へ、ホースでイスをしばって、社員を1人ずつ降ろす。
最後に残った社長は発作を起こすが、グラフがホースを登って社長を降ろす。
グラフもホースをつたって降りるが、途中で切れ、間一髪助かる。
ダムはいつ決壊するかも知れないので、少しずつ放水するしかない。
デニースは放水路で負傷した息子を発見。
近くには切れた電線があり、上流からは放水された水がくる。
そばを通りかかったスタントマンらによって、間一髪助けられる。
スレードらは、市民を集めて救出活動を開始。市の各所には救急避難所が設置される。
人々は協力して、ビルの地下駐車場に作られた避難所へ向かう。
盗みを働いて逮捕された女性は、州兵に関係を迫られるが
通りかかったスレードは州兵を射殺する。

 再び余震が始まり、弱っていたビルは次々と崩壊。避難所も崩壊を始める。
出口はふさがり、デニースやレミーたちは閉じこめられる。
人々が生き埋めになったと知り、グラフは侵入路を作る。
もし、ダムが決壊すれば、下水道はあふれ、地下の人々はあっという間に溺死する。
ダムはついに決壊。大量の水が街へ向かって流れ始めた。
穴があき、地下の人々は次々と避難し始める。
人々はマンホールから地上へ逃げる。しかし、水はみるみる迫ってきた。
レミーは水の中に転落。デニースの目の前で、グラフはレミーを助けるために戻る。
しかし、2人は水の中に消えていった。

 というわけで、パニック映画ブームに乗って作られた作品。
劇場では、センサラウンド方式という体感できるシステムだったが、
どういうものだったか、今となってはわからない。
パニック映画にありがちな、ヘタな人間ドラマで時間をつぶす事なく
ひたすら地震の描写を続けたのには好感がもてる。
でも、グラフの浮気なんかは、
どうして最後には妻を選んでしまったのだろうと思うくらいで、よくわからない。
変な州兵もどうして出てきたのか不明なくらい。
リチャード・ラウンドトリーも、ほとんど必然性はない。
ヘストンと、ジョージ・ケネディだけを描いていればよかったのでは。
だいたいそうなっているが、ときどき出てくるのが気になる。
ダムの決壊は事前から予想されたのに、ほとんど避難できなかったのはマヌケ。
しかし、避難所へ避難するという描写は、他の映画ではみられないものである。
街の崩壊の描写はなかなか見所と言える。
ヘタに悪者とか作らなかったのもよし。

TV放送 91/09/07 08CH 21:02-22:54
 

第十七番(32)(未公開)

 監督 アルフレッド・ヒッチコック

 ある男とベンという浮浪者が、とある屋敷で死体を発見。
さらに父バートン警部を探す娘が現れるが、死体は消えてしまった。
やがてこの家に3人の宝石強盗が現れ、男たちを捕まえる。
実は一味にバートン警部が紛れ込んでいたが、本当の4人目に見つかってしまう。
しかし、一味の女性がなぜか助けてくれる。
宝石強盗たちは地下室から脱出し、貨物列車に乗って逃走。
ベンは貨車に飛び乗り、男はバスを奪って追跡。
一味にベンは捕まるが、強盗一味も仲間割れする。
運転士を撃ってしまい、列車は暴走。船になっているレールに突入。
かけつけた男によって、ベンや一味の娘は助けられる。
実は男こそ本物のバートンで、ニセ者のバートンを逮捕する。

 というわけで、何か物語がおかしい気がしてならない映画。
そもそもどうして屋敷に、男やベンたちが行ったのか不明だし、
バートンがニセ者なら、娘も一味のはずだが、おとがめなし。
おまけに、いったん正体がばれたはずのバートンが列車に乗っている。
一味の娘が助けてくれた理由も不明。
それに、一味が4人目の仲間の顔を知らないのも不思議だ。
だいたい、人物関係がほとんどわからない。
ラストの列車とバスの追跡は面白いが、どう見ても模型。
バスがいつまでもついてこれるのは不自然だし、
船の上にレールがあるアレはいったい何だ?

TV放送 91/11/26 04CH 03:40-04:50
 

第十七捕虜収容所(53)

監督 ビリー・ワイルダー

 1944年。独軍第17捕虜収容所には、4万人近い捕虜が集められた。
米軍軍曹43名を集めた棟から、2人が脱走。だが、みつかり射殺される。
捕虜の間で商売をし、独兵も買収しているセフトン(ウイリアム・ホールデン)は、
密告したのではと怪しまれる。士官学校で同期だったダンバー中尉が臨時に入所。
彼が列車破壊工作の犯人と発覚し、連行される。セフトンがスパイだと暴行される。
ジュネーブ条約により、時限爆弾が見つからなければ、ダンバーは釈放だ。
セフトンは警務担当のプライス(ピーター・グレイブス)が、
ひそかに独軍シュルツに連絡している事に気づく。
爆弾が見つかり、ダンバーはベルリンに護送される事に。
捕虜たちは騒ぎを起こし、彼を貯水槽に隠す。プライスが共に脱走すると志願。
だが、セフトンは彼がスパイと指摘。英語力を買われ、潜入していたのだ。
セフトンはプライスをおとりに脱走を志願。プライスは射殺され、2人は逃走した。

 と言うわけで、収容所ものの走りと言われる作品。
ホールデンがリンチとか受けてばかりで、あまりかっこよくない。
反して、若きピーター・グレイブスはけっこういい。
「博士の異常な愛情」にも使われた、軍歌みたいな曲が何度も出てくる。

TV放送 93/02/19 BS05 22:00-00:00
 

タイタス(1999年アメリカ)

 古代ローマ。ゴート族を倒した将軍タイタス(アンソニー・ホプキンス)は
女王タモラ(ジェシカ・ラング)の息子を処刑。
皇帝の死で、後継者争いが発生。タイタスも候補となるが、サターナイナスを指名。
新皇帝はタイタスの娘ラブィニアを妻とすると言い出すが、
弟バシアナスが彼女と駆け落ち。タイタスは止める息子ミューシャスを刺殺する。
怒った皇帝はタイタスを追放し、タモラを妻に。タモラは復讐を企んでいた。
タモラの息子兄弟は、バシアナスを殺害。ラブィニアも舌と手を切られレイプされる。
さらにタイタスの息子たちに、バシアナス殺害犯として処刑される事に。
片腕を献上させれば助けるとの嘘を信じ、タイタスは腕を切るが、息子は処刑される。
タモラ一家の罠と知ったタイタスは復讐を決意。
息子ルーシャスにゴート軍を率いさせる。タモラは出産するが、
それは黒人奴隷アーロンの子で、アーロンはタモラの息子兄弟を脅して従わせる。
皇帝やタモラは、気のふれたタイタスは無害と考え、料理を作らせる。
だが、彼の出した料理は、殺害したタモラの息子の肉でできていた。
皆の前でラヴィニアを殺し、タモラも殺害。皇帝がタイタスを刺すが、
ルーシャスが皇帝を殺す。新しい皇帝となったルーシャスは、アーロンを生き埋めに。
タイタスらは先祖の墓へ納め、タモラの葬儀は禁ずる。
そして彼女の赤ん坊は大事に育てられる。

 と言うわけで、アンソニー・ホプキンス主演のグラディエーターの線を期待しつつ
さすがにちょっとは違うのだろうなと思ったが
いざ見てみると、冒頭から車とかマイクとか出てきて、小道具が現代風。
ジーザス・クライスト・スーパースターと同じ手法だが、その意図はよくわからず。
そして物語は、皇帝を尊敬していたが裏切られると言う
グラディエーターとそっくりの展開。
ヒロインになるのかと思ったジェシカ・ラングは、かなりの悪女ぶりだが
そんな事よりも何よりも、中盤からの残虐描写の気持ち悪さ。
手を切る、舌を切る、娘の首を折る、果てには人肉を親に食べさせる始末。
さすがはハンニバルと言う感じだが、なぜ同じようなキャラを演ずるのか。
それほどひどい事をされ、倍にして返したと言う意味はわかるのだが、
見ていて痛快に思えず、寝る前に見るのには適さない。
音楽はエリオット・ゴールデンタール。

TV放送 2001/11/11 BS05 2200-0045
 



大脱出」(2013年米)を見た。

 ついに出ましたスタローンとシュワルツェネッガー共演映画。
ライバル関係と言われた2人は、互いに意識していたようで、
スタローンのデモリッションマンでは、シュワが大統領になったと言うセリフあり。
一方、シュワのラストアクションヒーローでは、
シュワの存在しない世界で、スタローンがターミネーターを演じていた。
スタローンはロッキー、シュワルツェネッガーはターミネーター2(1じゃなくて)で
メジャーになったと思うので、本来は90年代に共演してほしかったところだが、
20年経過してようやく実現。両者とも還暦を過ぎたが、幸いにもまだ現役。
エクスペンダブルズでも共演したが、
あれはシュワがゲスト的だったので、ようやく本格的な共演が実現。
もちろん見ますよ。

レイ・ブレスリン 脱走のプロ(シルベスター・スタローン)
ロットマイヤー 囚人のボス(アーノルド・シュワルツェネッガー)
ホブス所長 (ジム・カビーゼル)
カイリー医師 (サム・ニール)

アビゲイル レイの仲間
ハッシュ レイの仲間
クラーク セキュリティ会社のCEO
CIAの女
ジャベド 囚人仲間

 物語は、とある刑務所で始まる。狙われてるぞと、囚人仲間が囚人レイに忠告。
先にレイの方が相手を殴り倒し、懲罰房に入れられる。
すると刑務所の近くで爆発騒ぎがあり、消防車が出動。
いつの間にか懲罰房を抜け出したレイは、
消防班に紛れて刑務所外への脱出に成功する。
後日、レイは同僚クラークと刑務所長を訪ねる。
彼らはセキュリティ会社のメンバーで、レイは脱出のプロ、クラークがCEOなのだ。
レイは刑務所に囚人として入り、脱走してみせ、
その刑務所の弱点を見つけ出す仕事をしていた。
かの刑務所は、牢屋は強固だが、懲罰房の隣が消防車の車庫で、
看守も懲罰房は少ないため、ここが弱点だと指摘するレイ。
まず、食事の牛乳パックを開いて、セロファンをはがす。
これを解錠用のキーの所に貼りつけたのだ。
看守が数字のボタンを押すと、セロファンに指紋が残ると言う寸法だ。
数字は4箇所で、組合せは限られている。(24通りね。5桁とかでなければ)
さらに、看守の行動パターンを観察し、長く目を離される時間に行動を起こす。
懲罰房を抜けて車庫に隠れていた所で、仲間が爆発を起こし、消防車で脱出したのだ。
1つ質問があると言う刑務所長。
誰がわざわざ刑務所に入りたがる?と聞かれ、レイはそれが仕事さとか何とか答える。
個人的には、どうやって刑務所内のレイが外の仲間に、
脱出のタイミングを知らせたかの方が気になるが。。。

 そんなレイの所に、新たな仕事が飛び込む。依頼人はCIAから来たと言う女性だ。
凶悪犯ばかり集めた民間の刑務所が作られ、
そこが脱出不可能である事をスポンサーに証明するため、
レイに入ってほしいと言うのだ。
場所も明かせないと言う異例の話に、仲間は反対するが、
レイはチャレンジ精神がわいたか、これを受ける事に。
レイが潜り込む事を知っているのは刑務所長だけで、
もし脱出を断念する場合は、彼にこれを言えと脱出コードを与えられる。
レイは、囚人ポルトスとして送られる事に。
仲間は、万一を考え、レイの体に発信機を埋め込む。
だが、移送されると謎の一団が現れ、
レイを眠らせた上で、埋め込まれた発信機を取り出してしまう。
もうろうとする意識の中、レイは同行していた男が、一団に殺されるのを見ていた。
レイの仲間は、早々に発信機の電波が途絶えたと騒ぐが、
たいした問題じゃないとクラークは取り合わない。
この後、外にいる仲間は時々登場するが、レイの助けにはまったくならない。

 気がつくと、レイは問題の刑務所にいた。
そこでは、すべての囚人がガラス張りの独房に入れられていた。
これでは、独房内で何かしても、すぐに見つかってしまう。
おまけに看守は全員マスクをつけていて見分けがつかない。
行動パターンを調べる事も出来ないのだ。
窓がないから、外の景色もわからない。
レイはホブス所長に呼ばれる。それは、聞いていた所長とは別の人物だった。
さすがに異常すぎると、脱出用のコードを言うレイ。
すると所長は、言えば外へ出られる魔法のコードか?とバカにする。
どうやらレイは罠にかけられたらしく、所長は彼が何者か知らないらしい。
(後半、レイが著書も出してる脱出のプロだと知るが、待遇が変わる事はない)
何から何まで封じられてるような刑務所だが、休憩時間はあって他の囚人たちと合流。
新入りのレイはからまれるが、それを止めるのがロットマイヤー。
見る前のイメージでは、シュワは囚人のボスで、
囚人たちを大勢従えてるものと思ったが、実際には1人でいるだけ。
スタローンとも敵対するのかと思ったが、
実際は彼が脱走やらかしそうと見込んだらしく、便乗しようと終始ひっついてる。
ポルトスは三銃士の名だなと話しかける。
最初は厄介がるが、何かほしいものがあるかと言うロットマイヤーに、
懲罰房に入りたいと言うレイ。
それではと、ケンカ騒ぎを起こして、2人とも懲罰房に入れられる。
ところが、この刑務所は懲罰房も尋常ではなかった。
目も開けられないほどの明るいライト群で攻められるのだ。

 それでもレイはここからの脱走を決意。役に立ちそうなロットマイヤーと組む事に。
建物の構造が縦長である事から、刑務所は地下にあると考える。
ならば地下水でネジはさびているはずだ。
ロットマイヤーが鉄板を調達。
再び懲罰房に入り、鉄板で照明の光を集めて熱すれば、ネジははずれるはず。
それで床板をはずし、後は上へ昇れば、地上に出られるはずだ。
ロットマイヤーはどうやって脱出するか?と言う問題があるが、
必ず助け出すとお茶を濁すレイ。
作戦は決行され、再び懲罰房に入れられたレイは、床板を外して脱出。
建物の構造に違和感を感じながら、はしごを昇る。普通の建物とは何か違う。
途中にあったホースみたいなのを外してしまうと、そこから大量の水が吹き出す。
この水は、下の方にある懲罰房に浸水し、ロットマイヤーら囚人たちが騒ぎ出す。
とりあえずレイは昇り続けて建物の外へ。
そこで愕然とする。この刑務所は、巨大なタンカーの中にあったのだ。
もちろん、周囲に陸地は見当たらない。
仕切り直すため、懲罰房に戻るレイ。
浸水に気付いた看守らが、懲罰房の連中を移動。
もちろん、所長は誰かが何かをしでかしたと考え、レイを怪しんでいた。

 懲罰房を出たレイはロットマイヤーと会話。刑務所が大洋にあると知らせる。
安定装置があるので揺れないらしい。(嵐でも?)
だが、脱走は可能だと言うレイ。
陸地への帰還にはヘリが必要だが、そちらは大丈夫だと言うロットマイヤー。
問題は、現在地を特定しなければならない点だ。
レイは、分度器みたいな測量する道具をこしらえる。
これで、月の角度がわかれば、経度(緯度だったかも)がわかるのだ。
レイを怪しむ所長は、囚人のジャベドに監視を指示。
その見返りとして、ジャベドは、月の見える場所でお祈りする事を要求。
実はこのジャベドを仲間にしていたレイは、お祈りの際に測量させる。
物資を届けるため、陸地からあまり離れていないはずと考え、位置を特定。
後は、ロットマイヤーの仲間に位置情報を知らせる必要がある。
そこでレイは、医師にこの刑務所の待遇に問題がある事をアピール。
情報を仲間に伝えるよう求める。
医師は迷うが、結局言われた宛先に、緯度経度の情報をメールする。
(厳重な刑務所も、職員の監視はしてないらしい)
一方、レイとロットマイヤーが、組んで何か企んでると考えた所長は、
2人の居住エリアを離すと言い出す。そうなれば、計画はやり直しだ。
所長は、ロットマイヤーが大物犯罪者マンハイムの居場所をつかんでいると考え、
何度も尋問したが、白状しない。
そこでレイは、シュワからマンハイムの情報を聞き出すと称して、移動をやめさせる。
もちろん、所長に報告するのは、でたらめな情報だ。
こうして、手はずが整った2人は、後は脱出のタイミングを検討する事に。
看守たちはマスクをしているが、よく観察すると、太ってたり、やせてたり、
尻がでかかったり、怠け者だったり、特徴がわかると言うレイ。
そこから、監視のスキを見つけ出すのだ。
前回懲罰房から、緻密そうな計画で脱出したレイだが、
今回の作戦は、ケンカ騒ぎの混乱に乗じて逃げると言う、原始的な手法をとる。
測量に協力したジャベドも一緒だ。脱走に気づいた所長が追跡。
レイらは看守から銃を奪い、撃ち合いに。だが、ジャベドが撃たれて犠牲になる。
何だったか忘れたけど、何かの都合で、レイとロットマイヤーは分かれて逃げる事に。
ロットマイヤーは甲板に出るが、追っ手が来るので、マシンガンを持って撃ちまくる。
その目つきはコマンドーみたいで、シュワ面目躍如と言うところか。
迎えのヘリが到着するが、ロットマイヤーはレイを待つと言う。
レイは、何だか排水装置を利用して、下の方から海に脱出。
ヘリに乗ったロットマイヤーが縄ばしごで救出。
所長が撃ってくるが、船上のドラム缶か何かを撃って、爆発させて倒す。

 2人を乗せたヘリは、どこかの砂浜に到着。
そこへロットマイヤーの仲間の車が到着する。
車から現れたのは、あのCIAの女だった。
彼女は、ロットマイヤーがCIAに潜り込ませた娘だったのだ。
そこでピンとくるレイ。ロットマイヤーこそ、マンハイムだったのだ。
彼は、逮捕される事態を想定し、あらかじめ作戦を立てていた。
逮捕されそうになると、マンハイムは偽名ロットマイヤーを名乗るのだ。
一方娘は、どんな刑務所でも脱出させられるに違いないレイを送り込む。
その偽名はあらかじめポルトスと決まっていたのだ。
そのため、ポルトスの名に気づいたマンハイムは、レイに接近したのだった。
レイの上司であるクラークは、
自らあの刑務所のCEOになるべく一枚かんだのだと言う。
帰国したレイは、弁解するクラークを襲撃。
眠らされたクラークは、レイの仲間によって、
車ごとコンテナに入れられ、貨物船でどことも知れない地へ運ばれるのだった。

 と言うわけで、スタローンとシュワルツェネッガー共演による一編。
作品の流れ的にはスタローンが中心。
彼は脱走のプロで、刑務所にわざわざ入って脱走してみせ、
弱点を指摘すると言う仕事をしていた。
ある時、彼が入る事になったのは、民間が経営し、
危険人物ばかりの脱出不可能な刑務所。
その所在も明かせないと言われるが、スタローンは乗り込む事を承知する。
ところが、念のための発信機は外されてしまい、仲間との連絡はできない。
到着した刑務所は窓がなく外界が見えない上、ガラス張りの独房で、
看守はマスクをつけて見分けがつかない。
さすがのスタローンも脱出不可能と白旗を揚げるが、
所長はそもそも潜入調査の話を知らないと言う。どうやら罠にかけられたらしい。
やむなく囚人のボスらしきシュワルツェネッガーと手を組み、共に脱走する事に。
彼の経験から、懲罰房が逆に手薄と考え、そこから外に出る事には成功するが、
刑務所自体が大洋に浮かぶタンカーの中にあると知る。。と言う展開。
緻密な作戦かは微妙だが、もちろん最終的には脱走に成功。
おとなしめのシュワも、
マシンガンを持ったらコマンドーみたいな目付きで撃ちまくるのは笑える。
ジム・カビーゼルの憎々しい所長もいいが、外の世界の連中のエピソードは蛇足かも。
キャストによる加点は大きいが、脱走の方のパンチがもう少しほしい。
本当に脱走不可能にするなら、囚人同士の接触を断つべきとか、
いろいろ突っ込み所はあるが、まあまあ良く出来てると思う。
 

大脱走(63)

 監督 ジョン・スタージェス

 第二次大戦中。独軍は、脱走を重ねた者ばかりを集めた捕虜収容所を作る。
敵を撹乱するために、脱走を試みるのは捕虜の使命だが、
収容所長シュトラビッツは、この収容所からの脱走は不可能と断言。
しかし、脱走王ヒルツ(スティーブ・マックイーン)は、さっそく鉄条網をチェック。
意気投合したアイブスと共に、独房に入れられる。
数々の脱走を指揮したバートレット(リチャード・アッテンボロー)が送られてきた。
彼はマクドナルド(ゴードン・ジャクソン)らと共に、大規模な脱走計画を立てる。
3つのトンネルを掘り、250人を脱走させようと言うものだ。
トンネル掘りはダニー(チャールズ・ブロンソン)とウイリー。
土の処理はエリック(デビッド・マッカラム)。
調達はヘンドリー(ジェームズ・ガーナー)。
偽造はコリン(ドナルド・プレゼンス)と、それぞれが分担して作業を開始。
ストーブの下のトンネル掘りが始まる。
一方、独房から出たヒルツとアイブスは、再び脱走を企てるが失敗。
捕虜生活の長いアイブスは、精神的に極限に近い。
ヘンドリーは身分証を盗み出し、偽造の見本にさせる。エリックは土の処分法を考案。
トンネルの落盤が頻発したため、支柱用の木をありったけ調達。
ヒルツやヘンドリーらアメリカ兵は酒を作り、独立記念日を祝う。
しかし、所長らがトンネルを発見。ショックで逃げようとしたアイビスは射殺される。

 ヒルツは協力を決意。脱走ルートを探るために、捕まる事を承知で脱走する。
別のトンネル掘りが再開。
脱走後の検問での応答の練習。衣裳の調達。計画は順調に進む。
だが、細かい作業の続いたコリンは、ほとんど目が見えなくなった。
ダニーも閉所恐怖症で爆発しそうだ。
ヒルツが独房から出てきた。決行はその夜だ。
計画は実行されるが、トンネルは森の6メートル手前までしか掘られていなかった。
延期はできないため、ヒルツが合図を送って1人ずつ脱出。
しかし、1人が音を立てて見つかり、計画はそこまでとなる。脱走したのは76名だ。
多くの脱走者は列車に乗った。
だが、ゲシュタポに気づいたヘンドリーとコリンは、列車から飛び降りる。
到着駅でゲシュタポがバートレットに気づくが、
それに気づいたエリックが彼を射殺。逃げるエリックも射殺される。
ヘンドリーらは戦闘機を奪って逃げる。だが、故障で墜落。
かけつけたドイツ兵は、コリンがなおも逃走をはかっていると誤解して射殺。
ドイツ兵のバイクを奪って、国境の平原を逃げるヒルツ。周囲はすでに囲まれている。
国境には二重の鉄柵があるが、1つをジャンプして飛び越す。
だが、もう1つは飛び越せず、撃たれて鉄条網に引っかかる。
バートレットとマクドナルドは、検問でうっかり英語を話して捕まる。
トラックに乗せられたバートレットら50名は、まとめて射殺される。
セイジック(ジェームズ・コバーン)はレジスタンスの手引きで、
ダニーとウイリーは船に乗って、それぞれ国外脱出に成功。
収容所に送られてくるヒルツ。所長は解任だ。
再び、独房に入れられるヒルツは、習慣となっているキャッチボールをして
次の脱走をたくらむのである。

 というわけで、かつては前後編で放送され、紅白にぶつけられた事もある
この映画も深夜に放送されるようになってしまった。
マックイーン、ブロンソン、コバーンと言った連中は、
「荒野の七人」に続いてのジョン・スタージェス作品。
オールスターと言う事だが、コバーンなどは出番がほとんどない。
ブロンソンも意外に情けない役だ。しかし、この連中だけが脱走に成功するわけか。
やっぱり、この映画はマックイーンのための映画と言って過言ではない。
バイクで国境を疾走するシーンなどは、何とかして成功させたいと思うほど。
こっそり行けば、見つからなかったような気もするが。
テンポがよく、キャラの使い分けがまずい気もするが、
知ってる役者が多いので、何とか見分けがつく。
実話にもとづく映画らしく、最後の50名虐殺についての後日談が
TV「大脱走2」として作られた。

TV放送 91/09/20 06CH 01:20-03:35
 

大脱走!レッド・ロック刑務所

 1910年。アリゾナ準州のレッドロック刑務所。
ジョン所長(ジェームズ・カーン)は囚人を銅山で働かせ、その利益で運営。
囚人を酷使しているとの意見もあるが、その待遇には気を使う。
ジョンの旧友であるサリバン(デビッド・キャラダイン)が入所。
模範囚を演ずるが、脱走を企む。
囚人のマクベイルが処刑され、その妻マリアと娘ドロレスの世話をするように。
保安官(ブライアン・デネヒー)の協力で家を世話する。
作業中に騒ぎを起こしたサリバンらが脱走。一味はメキシコへ向かう。
ジョンは国境を越えてサリバンを追跡。彼を捕らえ殺さずに連れ帰る。

 と言うわけで、ジェームズ・カーン主演で大脱走という題名だから、
破天荒な脱走をカーンがする話かと思って見たが、彼は刑務所長。
その代わり、デビッド・キャラダインやブライアン・デネヒーなんて
ちょっとおいしい布陣で、
でもごく当たり前に脱走されて、ごく当たり前に捕まえるだけ。
最後にメキシコ人の女性と所長がひっつくのも強引。

TV放送 2003/05/03 BS05 0745-0925
 

タイタニック(42)

 12年。借金で株が下落中のホワイトスター汽船は、
世界最大のタイタニック号を建造し、処女航海で株価を急騰させようとする。
だが速度記録を更新しているのに、予想に反して株は急落。
流氷の危険にも関わらず、速度を落とす事は許されず、ついに氷山と接触。
機関室に浸水し、エンジンが停止。乗客は救難ボートで避難する。
だがボートは定員の1/3しかなく、婦女子を優先するが、男性客は暴れ出す。
最短のカルパチア号の到着は5時間後で、救助には間に合わない。
船員は責任を追及するため、社長を生かす。
タイタニックは沈み、裁判で社長の責任が追及されるが、結局船長の責任とされる。

 と言うわけで、ドイツで製作された白黒映画。
株価操作を企んだり、裁判のシーンがあったり、ちょっと違う異色な面も。
ジェームズ・キャメロン版なんかと比べると、話はかなりダイジェスト的。

TV放送 2000/04/17 BS11 2100-2230
 



タイタニック(97)

監督 ジェームズ・キャメロン

 ブロック(ビル・パクストン)らは沈没したタイタニックを調査。
84年ぶりに引き上げられた絵を、101歳の老婆ローズは自分がモデルと語る。
ローズは上流階級の家にいたが、借金でキャルと婚約させられた事に不満。
ジャック(レオナルド・デカプリオ)は賭けで得た切符でタイタニックに乗船。
自殺しようとしたローズを助け、ローズは母の反対も構わずジャックと接近。
自らの裸をジャックに描かせ、駆け落ちする事を決意する。
だが、氷山との接触で浸水。2時間で沈没し救助は間に合わない。
ボートも不足し、2000人全員は助からない。女子供を優先的に避難させる。
三等乗客は閉じこめられ暴動に。
ローズは宝石泥棒の濡れ衣で捕らわれたジャックを救出。
浸水が進み船はついに海中に沈む。ジャックはローズを残骸に載せ、自らは海に沈む。
あきらめないと言うジャックとの約束を守り、ローズは救出される。
ボートの700人が救出される。キャルは29年の暴落で自殺する。
ジャックの事は今まで誰にも語らなかったが、心の中に生き続けている。

 と言うわけで、世界中でヒットしたタイタニックの物語。
いろいろ取材して忠実に再現したと言う沈没シーンは、
ジェームズ・ホーナーの「エイリアン2」を思わせる音楽で迫力あるが
2人が長々と船に留まる展開は、どうも感激すると言う感じではない。
老婆の自慢話(ホラ話)と言う評価を聞いたが、まさにそんな感じだ。
成金モリーにキャシー・ベーツ。ボートで助かる。比較的人情派。
護衛の男にデビッド・ワーナー。船体が折れて死んだらしい。

VHS
 

タイタニック2(2010年/アメリカ)

ヘイデン タイタニック2号の設計士
エイミー・メイン ヘイデンの元恋人。看護士
ケリー エイミーの同僚
メイン大佐 エイミーの父。沿岸警備隊
パターソン 氷山の崩落を調査する女性

 タイタニック沈没から100年。
設計士ヘイデンによって最新技術を結集した豪華客船タイタニック2号が建造される。
ヘイデンの元恋人エイミーも看護士として乗船。
エイミーの父である沿岸警備隊メイン大佐は、
温度上昇により巨大な氷山が崩落する事を警戒。
ついに崩落が始まり、時速1300キロで氷山が迫る事態に。
船は氷山に衝突し、さらに30分後には物凄い大津波に襲われると判明。
人々が逃げ惑う中、ヘイデンはエイミーと合流。
途中、ドアに挟まれエイミーの同僚ケリーが死亡。大津波で船は転覆。
ヘイデンはボンベをエイミーに渡し、蘇生してくれと言って犠牲に。
潜水したメイン大佐にエイミーは救出されるが、結局ヘイデンは助からなかった。

 というわけで、
タイタニック2と言っても、実はレオ様が生きていたと言う続編ではなく、
タイタニック沈没100周年で建造された2号船の話。
そんな名前だからもちろん沈む。沈まないと思う方がおかしい。
沈むために建造されたような船だ。
物語は最新技術を結集した豪華客船に、
わざわざタイタニック2なんて名前をつけた設計士と、彼の元恋人が逃げ惑う話。
超巨大な氷山が崩壊し、大西洋全体が危険だと言うのに、
恋人の父である沿岸警備隊の大佐は、娘の救出だけに全力を投入する。
乗員乗客は大勢いて、豪華客船だから立派な設備もあるはずだが、
そういうのはあまり描かれず、暗いCGでどうやら大勢死んだらしいとわかるだけ。
大勢が混乱する中、設計士と元恋人は奇跡的に巡り合い、脱出のために奮戦。
途中、ドアをこじ開けてヒロインを通すが、彼女の同僚がはさまれて犠牲に。
ショックのヒロインを設計士が慰めるが、あんたはいつの間にこっちへ来たの?
最後は浸水で酸素ボンベが足りなくて設計士が犠牲になるが、
後で蘇生してくれと言うアビス作戦に。
(ジェームズ・キャメロンつながりを意識したのか)
だが、結局設計士は助からず、何やってんのと突っ込みたくなる感じ。

TV放送 2011/02/19 ユニバーサル 1520-1649
 

タイタニックの最期(1953年米)

リチャード・スタージェス氏 乗客
ジュリア リチャードの妻
ノーマン リチャードの息子
アネット リチャードの娘

モード リチャードのカード仲間(裏窓の看護婦)
ギフ・ロジャース アネットと親密に(ロバート・ワグナー)
ジョージ・ヒーリー 元神父

 乗客2200名を乗せたタイタニック号が処女航海に出る事に。
リチャードの妻ジュリアと子供たちが乗船。
仕事のはずのリチャードも、スペイン人夫婦の夫から切符を買い取って乗船。
だが、ジュリアは仕事の為にホテル住まいが続くリチャードとの暮らしに嫌気が差し、
子供を連れて米国に移住しようとしていた。
これに、社交界から身を退くと知らされた娘アネットは反発。
ジュリアは息子ノーマンだけは思い通りにさせないと、不倫で産まれた子だと告白。
ショックを受けたリチャードは、ノーマンとの絶縁を決意するが、
事情を知らないノーマンは、変わらず父を慕っている。
 船長は氷山警報を問題なしと判断するが、結局接触して浸水。
リチャードはジュリアらを救命ボートに乗せ、
さらにスペイン人の妻も見つけ出して乗せる。
リチャードが船に留まったと知ったノーマンは、
女性にボートを譲り、自らも船に留まる事に。
混乱の中、ノーマンが留まったと知ったリチャードは、
何があってもお前を愛すると告げる。
人々が祈りの歌を歌う中、爆発が発生。
1912年4月15日タイタニック号は沈没し、712名が救助された。

 と言う訳で、タイタニックをめぐるドラマを描いた白黒作品。
ロバート・ワグナーが若造役で出てるので、そういう時代の作品です。
タイタニック号に乗った人の人間模様を描く雰囲気は、
後のエアポートシリーズとかに似てるが、
割に平凡な一家に焦点を絞ってるので、ドラマ的な盛り上がりは低調。
90分の映画の、最初の60分はそんな感じで進行。
ようやく最後の30分で沈没が始まるが、
主人公とすれ違いかけてた息子の愛情シーンが割にツボ。

TV放送 2012/01/13 WOWOW 1300-1437