デアデビル」(2003)を見た。

 アメコミ系の大作実写映画化は、スーパーマンに始まり、
バットマン、スパイダーマン等と、有名どころをあらかたこなしたところで、
「デアデビル」なんて日本では聞き慣れない所へ来た。
まあ、知っている人は知っているというキャラらしいが、
これで俳優が無名だったら関心ゼロなのだが、
何とベン・アフレックが顔を隠して熱演。
敵役のコリン・ファレルとかも注目株だし、
まあ、何はともあれベンが出たら見ざるを得ない。

 冒頭のタイトルは、マンハッタンのビル群の窓の明かりが
形を変えて、登場人物の名前に変わる。
そして満身創痍のデアデビルが、いろんな連中に追われているシーン。
彼は隠れ家らしき教会に逃げ込むが、どうしてこんな事になったのか。。。
マンハッタンのヘルズ・キッチンという地区。
ここに12歳のマットは、父ジャック(デビッド・キース)と暮らしていた。
ジャックは元ボクサーで、今は身を崩していたのだが、マットは彼を尊敬していた。
しかしある日、マットはジャックがギャングの使い走りで、
金を脅し取っている現場を目撃する。
ショックを受けたマットは駆け出し、工場の敷地のような所を走るが、
フォークリフトが彼をよけて、有害廃棄物のタンクが裂けて、中から廃棄物が。
そして、それがマットの顔にかかる。
気がつくと彼は病院に。廃棄物の影響で視力を失ってしまったマットだが、
有害廃棄物の影響か、それともそう言うものなのか、
極端に他の感覚がとぎすまされる。
特に聴覚は周囲の音が騒音に思えるほどだ。これを彼はレーダーセンスと呼ぶ。
ジャックは事故の事を反省し、汚い世界から足を洗い、
再びボクサーとして鍛えるように。
一方、マットの方も、感覚をとぎすますために屋上の端を歩いたり、
手すりを滑り落ちたりする。
これで、後のデアデビルの地盤ができたと言いたげだが、
その前にこんな危険な練習をしている時に、落ちて死んでしまいそうだ。
ジャックは賭けボクシングで連勝するようになり、マットも大喜び。
しかし、いい気になるなと興業主は八百長を指示。
わざと負けろと指示するが、ジャックはこれに逆らい、試合で勝ってしまう。
だがその後、会場を出た所を何者かに襲撃される。
マットはかけつけるがジャックは死ぬ。そして、遺体には薔薇の花が残されていた。

 成長したマット(ベン・アフレック)は弁護士に。
友人のフォギーと共に事務所を構えている。
マットは町でも有名な人気弁護士だったのだが、
貧しい人ばかり弁護し、彼らからは弁護料をもらわないと言うポリシーを貫き
フォギーは儲けにならないと苦笑していた。
今回は、裁判ではレイプ犯の事件を担当。
マットはその能力で、被告の心臓の音が異常に速い事を気づいたが、
もちろんそんな事は証拠にはならない。
一方で、被告は謎の犯罪王キングピンという人物の配下らしく、
彼が手を回して無罪に。
すると、マットは夜になって、隠れ家でデアデビルのコスチュームに着替える。
そしてレイプ犯とその仲間のいる盛り場へ。
彼らは盛り上がっていたが、デアデビルに気づいて撃ち合いに。
だがその能力のおかげか、デアデビルには弾は当たらず、
敵はバッタバッタと倒される。
あわてて逃げるレイプ犯を追うデアデビル。
地下鉄のホームへ逃げ込むレイプ犯は、俺を殺せないはずだ等と言うが、
結局デアデビルはレイプ犯を殺して立ち去る。
警察はこれを普通の事件として捜査。
世間で噂になっているデアデビルなど存在しないと言うが、
取材に来た記者ベンは、タバコを捨てるとガソリンがまかれていたのか
DDというデアデビルのマーク状に燃える。
事件を解決した後、こんなマークまで残していくとは、よほど余裕があったらしい。
マットは教会で生活しているらしく、そこには着替え用のコスチュームがあり
全身の傷を癒すための風呂で一息つく。
そして、法の表と裏を行き来する自分の存在に思い悩んでいた。
彼の正体を知るのは、神父のみ。神父は非合法な活動に否定的だが
最後にはマットを味方し、スーツはダサいと付け加える。

 マットがフォギーと喫茶していると、
そこへエレクトラ(ジェニファー・ガーナー)と言う女性が。
目が見えないのをいい事に、マットのコーヒーにイタズラするフォギーだが、
マットは気づいていて、素早くコーヒーをすり替え、フォギーがひどい目に。
フォギーがいい女が来たと言うので近づくが、エレクトラは関わろうとしない。
だがなぜか関心を持って後をつけると、公園で待ちかまえられる。
そしてシーソーの上で激しい格闘に。まあ、腕試しという感じか。
あまりの激しさに、子供たちが面白がって集まってくる。
エレクトラは、マットが盲目である事を疑問に思うほど。
一方で、マットもエレクトラが凄腕なのを不思議がるが
彼女によると、父親に指示されて幼い頃からいろんな武術を身につけたと言う。
結局二人は親密な仲に。
顔が雨に当たると、その音でエレクトラの顔を感じるマット。
マットは、エレクトラのペンダントを気に入り、
これに点字があればいいんだがとジョークを言う。
一方、海運王ナチオスは
町の大物フィスク(マイケル・クラーク・ダンカン)、実はキングピンと
手を切りたがっていた。もちろんキングピンはそれを許さない。
そして、このナチオスこそ、エレクトラの父だった。
フィスクはナチオスを説得するのが無理と判断し、手を打つ事にする。
キングピンが正体不明なのをいい事に、ネオナスをキングピンに仕立てるのだが
「キングピンが正体不明」と言う部分の描写があまりなく、ちょっとピンと来ない。
フィスクが呼び出したのは、殺し屋のブルズアイ(コリン・ファレル)。
彼はダーツとかでも凄腕で、すでに刺さっているダーツを裂くほどの命中力。
さらに、そこらにある何でも投げて武器にし、額には的の入れ墨が。
マットとフォギーは、エレクトラに招待されたのか
フィスクやナチオスの参加するパーティへ行く事に。
ここでマットは再びエレクトラと歓談したりする。
フィスクもその正体を知らず話すと、フィスクも彼の事を知っていて
今度は弁護して欲しいと言われるが、マットは貧乏人の味方だとか言って拒否。
そんな事をしていると、何やらあわててナチオスとエレクトラが出ていく。
事件の香りがして後を追うマット。
いや、何か追う理由があったかも知れないが、ちょっと忘れた。
そう言えば、ナチオスがキングピンだと思わせるような展開もあったはずだが
それも記憶がない。
バイクで現れたブルズアイは、ナチオスの車を襲撃。
車は横転するが、中のナチオスとエレクトラは無事。
そこへデアデビルがかけつけ、空中でブルズアイと激突。
ブルズアイは手裏剣のような物を投げるが、デアデビルはこれをよける。
よけられたのが初めてのブルズアイはショックを受ける。
だが、ブルズアイは、デアデビルが投げた杖式の武器を拾い、
これをナチオスに向けて投げる。これが命中。
ナチオスは死に、エレクトラは武器からデアデビルがナチオスを殺したと判断する。

 記者ベンは、残された証拠品から、デアデビルが盲人であると感づく。 盲
人と言えば、例の弁護士だとも。
一方、エレクトラもデアデビルに復讐すべく猛特訓。彼をおびき出そうとする。
そして、細かい所ははしょっておびき出されて、デアデビルはエレクトラと格闘に。
だが、エレクトラの方が強いようで、ビルの屋上のような所で刺されて倒れる。
殺す前に正体を見てやるとマスクをはずすエレクトラ。
素顔がマットである事に気づいて驚いたエレクトラは、
マットが何も語っていないのに、デアデビルが犯人ではなかったと勝手に納得し、
「そう言う事だったのね」と言い、デアデビルのマスクをわざわざ元へ戻して
いつの間にか真犯人だと思うようになったブルズアイと戦うため、立とうする。
しかし、ブルズアイの方は、フィスクの命令は果たしたものの
デアデビルが手裏剣をよけたのが気に入らず、決着をつけに来たのだ。
とりあえずエレクトラの方と対決。今度はブルズアイの方が強いようで、
エレクトラは刺されて倒れ、息絶えてしまう。
負傷して戦えないデアデビルは、ひとまず教会へ逃げ込む。これが冒頭のシーン。
神父が治療しようとしていたが、そこへブルズアイが現れる。
素顔の方にはあまり関心がないようで、再び対決する事に。
神父は逃げても全然追う気配がない。
ブルズアイは手裏剣をすべて投げるが、これがマトリックスよけでかわされる。
武器がなくなったと、ブルズアイはステンドグラスを割り、その破片を投げるが
それさえもよけられる。デアデビルとブルズアイのガチンコ対決に。
デアデビルはブルズアイから、キングピンがフィスクであると聞き出す。
そして、キングピンはマットの父を殺したらしいと言う事も。
ブルズアイをどうやって倒したか、ここも怪しいが、ビルから突き落とした気がする。
しかし、エンドタイトルの最中に、「実は生きてる」事がわかるらしい。
(私は見ずに帰っちゃったけど)
エレクトラ・ブルズアイと対決が連発し、もう終わりかと思えば
続いてキングピンの所へ。
キングピンも、デアデビルが来る事がわかっていたようで、
他の連中を下がらせて待つ。
キングピンは巨体だが、意外に身軽で、デアデビルはやられっぱなし。
またまたマスクをはずされ、何だ弁護士かと驚く。
代わりに教えてやろう。おまえの父親を殺したのはおれだ。
当時、俺はボスの下で働き、父親を殺した現場に薔薇を残したと言う。
再び格闘に。だが、相手の動きがつかめないデアデビルは、窓を割る。
すると、雨が吹き込んでキングピンの動きをつかめるように。
これで叩きのめし、キングピンは殺せと言うが、もうおしまいだとか言って、
殺さずにそのままにする。だから続編が出ればまた出てくるに違いない。
こうして、一件落着するが、マットは残されたエレクトラのペンダントを見つける。
それには点字がついていて、エレクトラが実は死んでいないと思わせた。
記者ベンは、弁護士マットがデアデビルであるという記事を書くが、
悩んだ末、それを消す事に。deleteというキーを押すと、
一気に文字が消えるわけでなく、1文字ずつ後ろから消えていく。
そして外を見ると、そこには奇遇にもデアデビルが。彼は記者に手を振る。

 と言うわけで、アメコミの中で日本では知名度が低い(と言うか知らない)
デアデビルと言う奴の映画版が登場。
主役を演ずるのは、すでにトップ俳優であるベン・アフレックだから、
楽しんでやっているという感じか。
パンフによると、マーヴェルコミックという雑誌のマンガは、
すべて同じ編集者の思いつきが元になっているようで、
そう言う意味ではダブる設定も少なくないようだ。
それでこのデアデビルも、スパイダーマン的であり、バットマン的でもある。
視力を失った事によって、超人的な聴覚を得たとか
少年時代から平衡感覚を養ったと言う説明があり、
だから強敵とも戦えると言う事らしいのだが、
聴覚はともかく、平衡感覚の方は、鍛える間に死んでしまいそうな感じ。
100分という短さの中で、誕生から恋愛、最初の強敵との対決まで描くので
1つ1つは片づけ仕事的にどんどんと展開。
登場人物のすべてが、なぜか格闘の達人だと言うのはよしとして
恋人エレクトラが父をデアデビルに殺されたと思いこみ復讐しようとするが、
その正体が実はベンと気づき、あらそうたっだのねと心変わりするまで約10分。
友人に恨まれたまま続編に続くスパイダーマンと比べると、
かなり簡単な復讐劇で、この恋人との対決が延々と続くと思っていたから拍子抜け。
負傷したベンのマスクを元に戻して立ち去るのもマヌケ。
ベンもいろんな連中にすぐ正体がばれ、正義のヒーローとしての命も風前の灯火。
クライマックスに3つの対決が連続で展開するが、どれも迫力不足ですぐ終わる。
死んだはずのエレクトラが、スピンオフでシリーズになると読んだが
そもそもあの映画を見た感じでは、死んだように思えないし。
ちょっとお手軽に作りすぎましたねと言う感じで、
ベンでなければ、ビデオ直行系と言う感じ。
 



ティアーズ・オブ・ザ・サン」(2003)を見る。

 昨今は軍人役が多くなった気がするブルース・ウイリス。
頑固で気むずかしそうな役柄は、
最後に「実はいい人なんです」と言う展開になってもどうも共感がもてないが、
本作では実は「ダイハード4」用に作られた脚本を大幅脚色したとの事で、
それはそれで関心あり。
命令で戦地から女性医師を救出しようとしたが、医師が住人も助けたいと言い
そのために窮地に陥って、どうもウイリスが死ぬらしい?と思わせる予告編がよさげで
ひょっとして、それで物語すべてを語ってんじゃないの?と言う気もしつつ見る。

 ナイジェリアで内戦が勃発。反乱軍は大統領一家を惨殺する。
米大使の救出に成功したウォーターズ大尉(ブルース・ウイリス)とそのチーム。
帰還するや、新たな作戦指示が入る。
上官ロード大佐はトム・スケリット。この手の役が多い人だ。
今度は女医リーナ・ケンドリックスを救出せよ。
および、神父夫婦も当人らが希望すれば救出せよと言うものだ。
反乱軍は各地で殺戮を繰り返しており、
医療奉仕団スタッフであるリーナにもいつ危機が及ぶか知れない。
ウォーターズと爆破のプロレッド他7人の部下は、
ひそかに潜入し、リーナらがいる教会へ到着する。
そこでは、多くの負傷者が彼女の治療を受けていた。
ウォーターズはリーナに救出の話を告げるが、
彼女は1人だけ逃げる気はないと言う。
仕方なく、歩ける者だけは連れて行くと言い、大勢の人々を連れて移動する事に。
神父らは歩けない者のために残ると言い、一行は出発。
ウォーターズも部下も、残った者たちがやがて殺され、
そしてヘリに乗せられるのはリーナだけと知っていた。
松葉杖の者を含め、行軍に慣れていない連中のおかげで、予定は遅れ気味。
途中で敵に急接近するが、何とかかわし、ヘリの来る地点へ到着する。
ヘリは2機来たにもかかわらず、1機は護衛用として着陸せず。
7人の兵士を乗せれば、他に乗せる者はわずかだとリーナも感づく。
ウォーターズの部下は銃で人々を近づけようとせず、
ウォーターズも怒るリーナを殴って無理矢理乗せ、ヘリは出発。
残された人々は呆然とする。
リーナが悲しむ中、ヘリはかつて彼女がいた教会の付近へ。
上空から見ると、そこは襲撃を受けて神父らを含めて全員が惨殺されていた。
さらなるショックを受けるリーナ。
それを見て何かを感じたウォーターズは、命令違反と知りつつ、ヘリを引き返させる。
まだ着陸地点付近にいた人々と再度合流。
乗せられるのは子供と重傷者だけ。後は歩いてカメルーン国境まで行くしかない。
子供との別れを悲しむ女性の看護婦ペイシェンス。ヘリは出発する。

 空母の上官ロード大佐は、
到着したヘリに現地の者しかいなかったので無線で連絡してくる。
ウォーターズは、リーナが現地の人々とでなければ行かないと言っていると称して
救援を求めるが、危険だからと再度ヘリを送っては来させない。
やはり国境まで歩いていくしかない。
歩くとすぐ疲れてしまう28人の人々を連れ、国境まで60キロの道のりだ。
しかも、プロの兵士たちが持つ装置によれば、300人の敵兵が追ってくるらしい。
一行は、敵が殺戮をする村を通りかかる。
好き勝手にやる反乱軍の連中を、ウォーターズと部下は、そのプロの手際で次々始末。
反乱軍を絶滅させるが、家に火をつけたり、女性をレイプしたり
あげくに赤ん坊に乳をやれないように乳を切り取るような残虐行為をしており
それを見ると、最初はウォーターズの命令違反に反発していた部下たちも
いつのまにか正義に目覚めていて、共に戦う気になっていた。
ここで救出した人々もいるはずだが、なぜか一行には加わらず再度出発。
行程はなかなかはかどらない一方、
装置によると敵の軍隊はドンドン近づいているらしい。
執拗に追って来るのは、ただの難民を追う以上の目的があるはず。
それにしても、こちらの場所を的確に追ってくるのは怪しい。
一行にスパイがいるらしい。
そこでリーナに、最近加わった者がいないか聞く。
3人が加わったと知り、持ち物を調べると、1人が逃げ出す。
彼を撃って、その持ち物を調べると、発信器を持っていた。
敵はこれを追っていたのだ。
家族を捕らわれて仕方なく従ったと言う男。だがその目的は?
何かを隠していると感じたウォーターズは、一同に銃を向ける。
するとアーサーと言う男が名乗り出る。
連中の狙いはおれだ。彼は大統領の息子だったのだ。
反乱軍は大統領一家を惨殺した事にしており、
生き残りがいたと世間にばれてはまずいのだ。
リーナは、ウォーターズらを当初信用できず、隠していたのだった。
真相が分かって再度出発。
敵は残された発信器の場所へ到着。仕掛けられた爆弾で何人かがやられる。

 ロード大佐は大統領の息子がいると知り、事態を重く見る。
今となっては反乱軍こそ政府軍で、
政府に逆らって元大統領の息子を連れているとなれば、内政干渉になるのだ。
ウィンターズは、今さらという気もするが、部下たちの気持ちを聞く。
命令違反を犯して、このまま彼らを助けるか否か。
部下たちの心は固まっており、このまま運命を共にすると言う。
彼らは荷物なんかじゃないと。
国境は間近だったが、敵の包囲網も近づいている。
激しい銃撃戦で、精鋭たちが次々とやられ、生き残る者に犬死にさせるなと託す。
国境のゲートが見えるが、ウィンターズ自身も撃たれて負傷。
リーナらを先に行かせて、倒れている仲間を抱えて何とか国境へ行こうとする。
ついに味方の戦闘機が現れ、追っ手の陣地へ爆撃。
大量の敵は一気に全滅する。
まあ、こういうやり方がいいとは思わないが、一発大逆転にはこれしかない。
リーナらはゲートにたどり着くが、そこには他の難民も殺到しており、
カメルーン軍はゲートを開けようとしない。
しかし、そこへいまさら現れたロード大佐が、ゲートを開けさせ、
ついにリーナやウィンターズらは国境を越える事に成功。
自らも傷ついたウィンターズは、戦死した仲間の回収を気にするが、
ロード大佐はおまえも大切だと言って、治療のためにヘリに乗せる。
「善なる人々が行動を怠れば、必ず悪が勝利する」と言う言葉で締めくくられる。

 と言うわけで、ブルース・ウイリスの出演作はだいたい押さえているつもりだが
昨今は頑固そうな軍人役が多くて、
また皆のために奮戦し、最後まで生き延びるが、
最後の最後に残った仲間を助けるために、自分を犠牲にするような役柄が多い感じ。
今回の作品は、ダイハード4用に作られたネタを大幅に脚色したとの事で
そのままになっていたら、どんな話になったか想像するのも面白いが。
いざ見てみると、ジョン・マクレーンが軍人になったとは思えないし、
ちょっと想像できないくらい変えられた感じ。
最初は指令だけを守ろうとするが、現地の人々の悲劇を目の当たりにして
心を変えて命令違反を犯す展開は、アメリカ人と言うか、我々も好きそうな話で、
次第に兵士たちがやられていくあたりに、胸が熱くなるものもないではない。
主役の兵士たちが、例えばベトナム戦争もののちょっと前までは素人だった連中でなく
プロの兵士である点が、この手の作品ではやや異色と言えるかも。
そのプロであるが故のかっこよさと、胸の熱くなるドラマで面白く見られるが
よくよく考えると、似たような作戦を何度もやってて平気なはずなのに
何で今回だけあっさり心変わりしたの?と言うあたりの説明はない。
 

ディア・ハンター(78)

監督 マイケル・チミノ

マイケル(ロバート・デニーロ)、ニック(クリストファー・ウォーケン)、
スティーブン(ジョン・サベージ)、スタンリー(ジョン・カザール)らは親友だ。
スティーブンとアンジェラは結婚。
リンダ(メリル・ストリープ)は家を飛び出して、ニックの所へ。結婚を約束する。
マイケルらは鹿猟へ。彼はニックだけが真の友だと言う。
ベトナム。マイケルらは捕虜に。ベトコンは賭けのためロシアンルーレットをさせる。
マイケルは弾を増やし、敵を全滅させる。だが、スティーブンは足を骨折。
ニックはサイゴンでロシアンルーレットの小屋へ。マイケルは彼を見るが、見失う。
帰還するマイケルは、なぜかしっくりしなかった。彼はリンダと接近。
病院でスティーブンに会うが、彼の両足はなかった。
スティーブンに誰かが毎月、大金を送っている。マイケルはニックと直感。
脱出民であふれる、陥落寸前のサイゴンへ。ロシアンルーレットの小屋で発見。
ニックは思い出せず、マイケルは対決。ようやく思い出すが、彼は自分の頭を撃つ。
終戦を迎え、仲間たちは故郷で葬儀を行う。

 と言うわけで、ベトナム戦争の悪い面を描き始めた初期の作品。
自分に頭を撃たせるロシアン・ルーレットが狂気を象徴している。
結局、双方ともやってたわけだし。とはいえ、前半は間延びしている。
結婚式の司会は、「エイリアン2」の悪役等をやった奴。
ギターは、ジョン・ウイリアムス。スター・ウォーズの作曲家とは別人。

TV放送 92/11/22 BS05 13:50-17:00
 

デイ・アフター 首都水没(2007年イギリス・南アフリカ・カナダ合作)

ロブ・モリソン テムズバリアの技術者(ロバート・カーライル)
レナード・モリソン ロブの父。気象学者
サマンサ・モリソン テムズバリアの責任者。ロブの妻
キャンベル副首相

 アメリカを襲った暴風雨の原因である超大型低気圧が、ロンドンに迫り高潮が発生。
政府危機管理委員会に参加する学者は、低気圧が北海に抜けると予測。
首相は外国訪問で不在。副首相は危機は去ったと発表する。
水位が上がり、テムズ河の防波システムテムズバリアの責任者サマンサと
その夫で技術者のロブがかけつける。
嵐は進路を変えイングランド南部を襲う見込み。
ロブの父で気象学者のレナードは、
満潮時に直撃しテムズバリアは破られ大洪水になると予測。猶予は3時間だ。
副首相は避難命令を出すが、洪水はバリアを突破。
勢いが衰えねば1時間でロンドンは水没する。
権威として委員会に呼ばれたレナードは、ロブに助けを求める。
逆流を防ぐため、バリアの水門を開けなくてはならないが、
電流が通っておらず手動で操作するしかない。
しかも対テロ装置により操作室は封鎖され、酸素がなくなり生きては出られないのだ。
レナードは自ら犠牲になり向かう事に。一方軍部はバリアの破壊作戦を進める。
間一髪バリアが開き、破壊作戦は中止される。

 と言うわけで、何かTVぽい洪水もの。
007で悪役を演じたロバート・カーライルが主演で、ヒーローぽくない感じ。
物語は最大級の増水で首都ロンドンが水没の危機に。
それを救うのがカーライルと、カーライルの妻と、カーライルの父で
何だか一家に運命がかかっていたと言う展開。
指揮する副首相が優柔不断かと思わせて意外にマジメな人で
外国にいる首相よりも正しい動きをする。

TV放送 2008/09/14 10ch 2100-2300
 



デイ・アフター・トゥモロー」(2004年)を見た。

 ローランド・エメリッヒ監督と言えば、
イグアナ版ゴジラや、インデペンデンスデイで、都会を破壊した監督で、
本作でもニューヨークとかの破壊シーンがあるらしいし、
名所を破壊したがるのは、日本の怪獣映画につながるDNAを感じさせる。
前2作に比べると、有名どころがデニス・クエイドくらいなので、
ちょっと俳優陣が地味な気もするのだが、まあその手のシーンが好きなので見た。

 何やら氷だけの土地。その後の展開から北極かと思っていたが、
パンフによると南極らしい。
アメリカ海洋大気管理局(NOAA)と言うところの研究員
ジャック(デニス・クエイド)は、相棒のフランクと、
ちょっと頼りないジェイソンと共に、ラルセンB棚氷と言うところの氷を採取中。
ものすごい音と共に、何とか州を上回る面積の、巨大な棚氷が崩壊。
標本を持ち帰るために、ジャックは地割れをジャンプで往復する危険なマネをする。
この結果をもとに、ジャックはニューデリーで行われた地球温暖化会議で演説。
急激な地球温暖化が、氷河期を招く恐れがあると言う。
理屈は何回かに渡って説明があるが、だいたいこういう事らしい。
温暖化により、極地の氷が溶け、海水の塩分濃度が落ちるが、
それによって海流の流れが変わり、気候が変わってしまうと言うのだ。
100年後か1000年後には氷河期が到来するので、
今の内に手を打たねばと言うジャックに対し、
参加していたアメリカのベッカー副大統領は、
京都議定書とかを含めて、不安をあおるだけで経済的な打撃を与えると批判する。
ジャックはこの会議自体がただのセレモニーだと感じるが、
唯一スコットランドのラプソン博士(イアン・ホルム)だけは、
海水に対する影響という点で関心を持っており、以後連絡を取り合う事になる。
ジャックは、妻ルーシーと別居中で、息子サムともぎこちない関係だ。
サムは、あちらにもあるらしい高校生クイズに参加する事に。
まさにニューヨークへ行く事になっているが、
どうやら彼の狙いは、同じチームのローラにあるらしい。
飛行機は乱気流で激しく揺れていて、
飛行機が苦手のサムはローラの手を握ってしまう始末。
ニューヨークでは、鳥の大群がどこかへ飛び去り、不気味な雰囲気に。
セントラールパークの動物園では、動物たちが興奮状態に。
悪天候の中、クイズ大会は行われ、博識のサムのおかげでチームは勝ち続ける。
一方、他チームの金持ちであるブライアンもローラに目をつけ、
パーティとかで言い寄るように。
特にサムがキープしてないので、ローラはついて行ってしまい、
仲間も気持ちを伝えろよと忠告する。
悪天候で飛行機がすべて欠航になり、帰る事の出来ないサムらは
ブライアンの屋敷に厄介になる事に。
ブライアンは彼らを博物館へ連れて行き、そこでマンモスの剥製を見る。
そのマンモスは氷河期で瞬時に凍って死んでしまい、
腹の中には食べ物が残っていたと言う。
つまり、これから人間にそう言う事が起きるわけだ。

 事態は、ジャックの予想をはるかに上回る速度で進行していた。
ニューデリーは寒波で雪が降っていたが、
ラプソン博士の研究所の観測ブイは、各地の海水温度が急激に低下した事を観測。
1基だけならば故障の可能性もあるが、4基となるとただの偶然ではない。
その頃、どう見てもセットの東京都千代田区では、たどたどしい日本語の青年が、
携帯で奥さんに帰るコールをしているが、突然雹が降り始める。
人々は逃げまどい、この青年も逃げるが、結局直撃をくらいそのまま動かなくなる。
こんな感じで、世界各地の描写が続くのかと思いきや、実はこれが最後。
そしてついに、ロスで巨大な竜巻が発生する。
ものすごい破壊力で、ハリウッドサインを破壊。
ツイスターの竜巻などかわいい物と言う感じで、あちこちに巨大な竜巻が右往左往。
車は飛んでいき、中継するアナウンサーも看板の直撃でそれっきり。
飛んできたトラックで仲間が踏みつぶされる人とか、いろいろ激しい描写があり、
静かになったので高層ビルの清掃人がドアを開けると、
ビルはそこまでになっていて、半分がえぐられてたと言うショッキングな事も。
だがそれもそのビルだけではなく、あちこちで起きた事だった。
この事態に、ようやくNASAの協力を得られたジャックは、
ハリケーンの専門家というジャネット・タカダ(タムリン・トミタ)と協力して調査。
ベストキッドの印象の強いタムリン・トミタは、久々に見ると
スタートレックの日系の人みたいな貫禄が出ていたが、
実は「愛と哀しみの旅路」でデニス・クエイドと共演している。
大きなサーバで計算した結果、
100年後に氷河期が来ると言う予測が誤っているとわかる。
それは6〜8で来る。それも6ヶ月ではなく、6週間で来るのだ。
あっという間に、巨大な寒気団が北半球を覆い、
一気に100度なんて温度低下があると言う。
あわててベッカー副大統領へ報告するが、温暖化会議でも侮辱されていて
ジャックの事を快く思っていない彼は、ロスの対策はするけれども、
今度の予測も誤っているかもと氷河期については取り合わない。
そんな中、英空軍のヘリが、王室を迎えに行くため飛行するが、途中で寒気団に遭遇。
燃料が凍ってしまってヘリは墜落。
乗員は外へ出ようとするが、そこで凍ってしまうと言う事態になる。

 ジャックは息子サムと連絡し、とにかくニューヨークから離れろと指示。
巨大ハリケーンが迫っていて危険なためだ。
だが、大雨で出歩くのは危険と、躊躇するローラら。
何となく、スパイダーマンことトビー・マクワイアに似ているサム。
しかも、演ずる俳優さんはキルステン・ダンストとつきあっているからややこしい。
雨は次第に強くなり、道路もタクシーとかが立ち往生。
実は、そんな中、ニューヨークへ向けて巨大な津波が迫っているなんて、
誰も予想していなかった。
津波はものすごい勢いで押し寄せ、車なんか流されるし大変な騒ぎに。
そうとは知らないサムらは、タクシーが動かないので、
近くにいた警官の誘導で図書館へ避難する事になる。
ところが、ローラは何かもめている女性を見かけて、助けに戻る始末。
実は言葉の通じない外国の一家が、車に閉じこめられているのだ。
ローラは警官に通訳して一家を救出するが、
その時に彼女は車に足を引っかけて負傷してしまう。
ようやく津波が来ている事に気づいてサムは、
ローラを助けるために危険を冒して向かう。
これを見て、サッサと身を引くブライアン。
間一髪、図書館へ逃げ込み、大きな部屋へ避難してきた人々が集まる。
ここの階までは、最後まで水が来ないのが、ちょっと不思議な気もする。
津波は収まるが、水は引かず脱出する事は出来ない。
こうした状況で、携帯などつながらず、サムは危険を冒して階下の公衆電話へ。
ここは既に水が来ていた。そこからジャックに電話し、無事である事を説明。
ジャックは今に温度が下がるから、火をたいて移動するなと指示。
必ず助けに行くと言うジャック。水位が上がり、電話は切れてサムは脱出するが、
体温が下がってふるえが止まらず、ローラは服を脱いで抱き合い、
体温を回復させようなんてあたりが、ちょっとわざとらしいけど純愛風。
ジャックは、何処にいるのかよくわからないけど、
ニューヨークまで助けに行くと言う。
相棒のフランクらはそんな無茶なと言うが、
妻ルーシーは止める事は出来ず、行ってと言う。
出発しようとすると、政府に呼ばれるジャック。
再び政府のお歴々の前で説明する事に。
6週間という予測すら誤りで、数日で氷河期が到来すると説明。
ベッカー副大統領はなおもバカにするが、大統領はジャックの意見を聞く。
すでに科学者の意見を無視して、こうした事態になっているのだ。
ジャックは、アメリカの地図の真ん中に線を引き、
出来る事は、ここから南の住人をすぐにメキシコとか、南へ避難させる事だと言う。
それでは、その北の住人にはどうなると聞くと、もはや手遅れだと答えるジャック。
国民の半数を見捨てる事など出来ないと言う声も出るが、
もはやそれしか手はないのだった。
会議を終えると、サッサとジャックは出発する事に。
だが、フランクとジェイソンも一緒に行くと言う。あんた一人では無理だと。

 次第に気温が低下。
図書館では、サムが服などを集めるが、避難した警官は移動すべきだと言う。
このままここにいても凍死すると言うが、
サムは父の言葉を信じて留まるべきと主張。
結局、大半が出て行ってしまい、図書館関係者の一部と、サムの仲間と
ホームレス1人だけが残る事に。これって、ポセイドン・アドベンチャー。
そんな中、妙な音がして、外を見ると巨大なタンカーが流されてきていた。
ギョッとするが、特にこれと言った事は起こらず、後で役に立ったりする。
サムは自販機を壊してお菓子をかき集め、当面の食糧とする。
とにかく火をおこせと、本を燃やし始める事に。
図書館関係者は抵抗を示すが、他に生き延びる方法はない。
税法の本なんかあっても仕方ないと言うが、
世界最古の印刷物グーテンベルグの聖書だけは守ろうとする関係者。
ホームレスが、新聞を体に入れると保温になると言い、代わりに本を破いて服の中へ。
これを金持ちのブライアンがまねるハメになるのも皮肉な話。
そんな頃、移動していた警官一行の中には、次第に凍死する人々が出ていた。
南部の住人は、メキシコ国境に集まる。
あまりの大量難民に、メキシコ政府は国境を閉鎖したため、
車を捨てて川を渡る不法入国が大量発生。従来の逆の現象になる。
結局、大統領が、過去の債権を放棄する事で、メキシコ他が受け入れる事に。
メキシコ内にキャンプを張り、ここに臨時政府を作る事になる。
大統領も移動しようとするが、車が遭難して全滅。
ベッカーが大統領職に就く事となる。
ジャックの妻ルーシーは、実は看護婦で、救急車以外では移動させられない
子供の患者と共に病院に留まっていたが、ようやく助けが来てホッとする。
ジャックらは、車で猛吹雪の中を突き進んでいたが、
何しろ道も見えないような状況なので、すぐに何かにぶち当たり立ち往生。
そこからは3人でロープを結んで、歩いていく事にする。
まるで復活の日だが、あれが何ヶ月もかかったのに、これは数日で移動せねば。
気がつくと、一行はショッピングセンターの天窓の上を移動していて、
重みでガラスが割れ、最後尾にいたフランクが宙づりに。
ソリを切り落としてもダメで、さらにガラスが割れそうだと感じ、
フランクは身を犠牲にするバーチカル・リミット。
結局2人で移動を続けるが、今度はジェイソンが疲労で倒れる。
ジャックは彼をソリで引っ張るハメに。

 暖炉で火を燃やし続けるサムら。
ローラに実は君のために来たと言い、思わずキスしたりするが、
翌朝になってローラが急変。
実は、津波の時の足の傷が元で高熱を出したのだ。
医学書を見ると、ペニシリンだかの注射で治るのだが、そんな物はこの建物にはない。
だが、サムは重装備で出かけると言う。表の船にあるはずだ。
それならばとブライアンらも同行する事に。
船はロシア船で言葉がよくわからなかったが、薬は発見。
ついでに食糧も持ち帰ろうとするが、動物園から逃げ出した狼が乱入し、
ブライアンがかまれるハメに。
宇宙スーションは今回の状況にはまったく影響されず、地球の雲の様子を送信。
それによると、まもなくニューヨークが寒気団の中心になる。
その時こそ、100度の温度低下の時だ。
ジャックは、雲や風の様子から、それを察知して、あわてて近くの家に飛び込み
コンロとかの火をつけて暖を取る。
一方、サムらは何とか逃げ出して図書館へ。異変に気づいて走って部屋へ。
後ろから殺人鬼のごとく、壁がどんどん凍っていって迫ってくる。
暖炉の部屋へ飛び込み、ローラに注射。おいおいブライアンは大丈夫か。
天候は安定し、ジェイソンは気がつき、再びジャックと共に向かう事に。
雪に埋もれた自由の女神横(猿の惑星風)とかを通過。
途中で、凍死していた警官を見つけるが、観客にはわかっても
ジャックにはその人が何者かはわからないはず。
GPSをもとに、図書館の場所へ到着するが、それが足下にあるとわかり、
ジェイソンも、残念だが助かるまいと言う。
それでも、必ず行くと約束したと言うジャックは、窓から中へ入り部屋を探し回る。
あきらめ気味の時、何か光の漏れる部屋を発見。
そこへ入ると、寄り添って寝ている一同を発見。
ローラが気づき、あなたは誰と聞くと、サムがかけより、僕のパパだと答える。
それから一行は歩いて移動する事に。
その知らせは、大統領らの所へも届き、救援のヘリがかけつける。
すると、あちこちのビルの屋上に、似たような生き延びた人々が現れる。
大統領は演説で、こうしていままで途上国としてきた他国の助けで、
多くの人が助けられた。これから頑張ろうみたいな事を言って終わる。

 と言うわけで、いざ見てみると、冒頭から最後まで、なかなかテンポが良い。
この手のパニック映画は、登場人物が多くなりがちで、
物語が散漫になりそうなのだが、
本作では意外やデニス・クエイドとその息子を中心に展開するわけで、
他国の話は、不思議な日本がチラッと出たくらいで、後はほとんど出てこない。
と言うわけで、物語としてはあまり混乱することなく、すっきり見られる。
その分、世界規模の事態のはずなのに・・・と言う恨みもあるのだが。
後はひたすらアメリカの話。2回の派手な破壊シーンがあり、
ロスが竜巻で破壊され、NYが津波で破壊されるわけだが、その描写がまたすごい。
その後が地味になりそうなのだが、それなりに見せ場を設けていて、
泣かせるシーンは、どこかで見たような気もするが
最後に次第にビルが凍っていくシーンまでスリリング。
さすがに、息子が最後まで無事なのは、無理という気もするし、
意外に簡単に天候が回復したりして、
アメリカの環境破壊に関する考え方や、途上国との接し方などに
警鐘を鳴らしているようで、そこの描写はちょっと浅いのだが、
まあ、見せ場が割に面白かったので、これはこれで良し。
 

ディアボロス悪魔の扉(97)

 弁護士ケビン(キアヌ・リーブス)は、生徒にイタズラした教師ゲティを弁護。
不敗神話を続け、NYのミルトン(アル・パチーノ)の事務所に雇われる。
上顧客アレックス(クレイグ・T・ネルソン)の、妻子殺害事件の弁護を担当。
そんな中、妻メアリー・アンは幻影に悩まされる。
ケビンは浮気中に殺人はできないと、アレックスの弁護に成功。
重役の1人バズーン(ジェフリー・ホールダー)はケビンの出世をねたむが
何者かに襲われて死ぬ。メアリー・アンは何かにとりつかれたように自殺する。
ケビンの母はミルトンが彼の父だと告白。その正体は実は悪魔だった。
父の力で不敗神話を誇り、正体に気づいた妻は自殺した。
異母姉と子供を作り、王国を引き継げと言われるが
拒否するケビンは自殺を選び、ミルトンは炎に包まれる。
気がつくとケビンは教師ゲティの裁判に。ケビンは良心に目覚め、弁護を辞任。
記者も彼の行動を評価するが、実はミルトンが見守っていた。

 と言うわけで、キアヌ・リーブスが出世のために悪魔に魂を売りそうになる話。
でも実際は、悪魔とやりとりする後半よりも、ただの裁判ものの前半の方が面白い。
妻役は「マイティ・ジョー」のシャーリーズ・セロン。あり。
ボクシングの試合でドン・キング。音楽はジェームズ・ニュートン・ハワード。

TV放送 99/04/03 BS05 17:00-19:55
 

THX−1138(71)

監督 ジョージ・ルーカス

 コンピュータによる集中管理の未来社会。
THX1138(ロバート・デュバル)は同室のLUHを愛するようになり、
問題人物として収容所へ。彼はSEN(ドナルド・プレゼンス)らと共に脱走。
警察の追跡を受けるが、THX追跡の予算は超過し、追跡は中止。地上へ逃げ切る。

 と言うわけで、ルーカスの処女作。無機質な未来社会から脱出する男の話で
それはよく伝わるのだが、あまりにも無機質すぎてかなり退屈。
派手な見せ場はなく、心境の変化とかもわかりづらい。
音楽はラロ・シフリン。

TV放送 97/06/14 BS05 19:30-21:004
 

D−WARS ディー・ウォーズ(2007年韓国)

イーサン・ケンドリック ニュースキャスター
ブルース イーサンの同僚
ジャック 古美術商
サラ・ダニエルズ ナリンの生まれ変わり

 キャスターのイーサンは、何者かによる破壊現場を取材。
幼い頃、古美術商ジャックから聞いた話を思い出す。
500年前、イムギと呼ばれる竜は、ヨイジュのパワーを娘ナリンに託す。
邪悪なブラキを倒すにはヨイジュのパワーが必要だが、
護衛するハラムはナリンと恋に落ち、共に海に身を投げた。
ジャックは、イーサン少年をハラムの生まれ変わりと言ったのだ。
イーサンは、ナリンの生まれ変わりである娘サラを探し回る。
その頃、各地で巨大なヘビが現れたとの情報が。
イーサンはサラと合流して逃げ回り、
都会の真ん中で、ヨイジュを狙うブラキの軍と米軍が激突。
郊外に逃れたイーサンらだが、サラは身を捧げる事を決意。
イムギはドラゴンになり、ブラキを倒す。

 と言うわけで、韓国製の映画はあまり縁がないが、
巨大なヘビがいっぱい出る映画と思って見る。
すぐにわかったのは、この映画はハムナプトラあたりを狙っており、
伝説の力を得ようとする悪の軍団が、主人公たちと対決する構図。
意外にいいのは、舞台が現代のアメリカ(らしい)点で、
大都市の真ん中でドラゴンとかが飛び回る絵を見るのは初めて。
ただ物語の方はかなり中身が薄い感じで、
破壊シーンに時間を割いて、物語は3倍に薄めてみましたと言う感じ。
最後の戦いはどこだかよくわからない山奥で、
善悪2匹のドラゴンが対決するが区別がつかず、
力を得ると、ドラゴンと言うより、日本の(中国の?)龍になるのも調子が狂う感じ。
韓国の伝説なのにアメリカで戦うのはお約束。ヤンガリーよりはましかな。

TV放送 2010/01/08 WOWOW 2000-2335
 

D・N・AU(96)

 ウェシンガー医師(ユルゲン・プロホノフ)は、医師アッシュの発見した昆虫と
古代生物バラカイのDNAを利用して、新しい生命を生む研究をする。
資金援助していたCIAは、怪物抹殺のためクレアを送り込む。
アッシュとクレアはウエシンガーの施設へ。
彼は怪物が暴れ手を焼くが、アッシュらをエサに捕らえようとする。
だが脱出し施設を破壊。アッシュは怪物と対決し、爆破する。

 と言うわけで、またまたDNA怪物もの。
ドクター・モローの島のリメイク「DNA」とは無関係。怪物はプレデターもどき。
怪物を作るため命を賭けるウエシンガー一味の意図はよくわからない。

TV放送 98/05/28 25CH 21:02-22:54
 

D.O.A.死へのカウントダウン(88)

 大学教授で小説家のデクスター(デニス・クエイド)は、
生徒ニックの小説に目を通さず、彼が自殺してしまう。
おまけに離婚寸前の妻ゲイルが、ニックと浮気していたと知り、ショックを受ける。
デクスターは気分が悪くなり、病院で毒物が検出される。すでに手遅れの状態だ。
彼はゲイルに会うが、彼女は何者かに殺され、殴られた彼は警察に捕まる。
警察は彼を犯人扱い。ニックも殺された形跡があったと言う。
デクスターは逃げ出し、生徒シドニー(メグ・ライアン)に無理矢理協力を頼む。
学園の援助者フィッツワリング夫人(シャーロット・ランプリング)は、
娘クッキーがニックと接近するのを妨害していた。関心を示し、デクスターは接近。
運転手は始末しようとするが、誤ってクッキーを射殺。自らもタールの池に落ちる。
夫人を追及。ニックは別れた夫との息子で、過去をネタに脅され、
現在の夫も怒らせるが、子供のために2人を射殺。過去を告げると、彼女は自殺。
死を目前にしたデクスターは、友人アル(ダニエル・スターン)が犯人と気づく。
彼はニックの小説が傑作と気づき、自分のものにするためニックらを殺したのだ。
格闘の末、彼を射殺したデクスターは、警察ですべてを告白する。

 と言うわけで、ひょんな事から事件に巻き込まれ、
奥の深そうな話が実は無関係で、意外に単純に動機だったとわかる展開。
そうは言っても、主人公は死ぬ運命にあるラストがちと寂しい。

TV放送 94/09/09 04CH 21:33-23:24
 

DOA/デッド・オア・アライブ(2006年米英独)

カスミ 忍者一族の王女(デボン青木)
ティナ 元女子プロレスラー
クリスティ 女泥棒
アヤネ 忍者一族の追っ手。ハヤテの恋人
エレナ DOA開発者の娘
ドノバン DOAの主催者(エリック・ロバーツ)
ウェザビー 研究員
ハヤテ カスミの兄
ハヤブサ ハヤテの親友(ケイン・コスギ)

 各分野で最強とされるメンバーが、格闘技で争うDOAと言う大会に招待される。
参加するのは、忍者一族の王女カスミ。元プロレスラーのティナ。
女泥棒のクリスティと言った面々だ。
一同は孤島にある会場へ。主催者はドノバンと言う人物だ。
カスミの兄ハヤテは、昨年の大会で死んだと言うが、カスミには信じられない。
ハヤテの親友ハヤブサと共に施設を探る事に。
一方、忍者を抜けたカスミを始末するため、アヤネも追ってくる。
カスミらは順調に勝ち進むが、ハヤブサが行方不明になり、
探すカスミら3人も捕われてしまう。
参加メンバーでもあるエレナの父がDOAと言うシステムを開発したが、
ドノバンが彼を殺害し、横取りしたのだ。
ドノバンは3人の能力をダウンロードして手に入れ、
生きていたハヤテを実験台にしようとする。
だが研究員ウェザビーらの妨害で形勢逆転。
ドノバンは施設を爆破して逃げようとするが、
カスミの針で倒され、一同は間一髪脱出するのだった。

 というわけで、また出たゲームの実写映画化で、
今回も個人的には元ネタになじみなし。
孤島に各界のトップと言うべきメンバーが集まり、
格闘技のトーナメントをすると言うから、ストリートファイターと同じ発想やね。
何かケイン・コスギはストリートファイター映画版にも出てた気がするし。
スタイルの良い女性陣がアクロバチックなアクションで、
屈強な男性陣を蹴散らすと言うのはお約束で、
ワイヤーアクションはチャーリーズエンジェルを連想させる。
物語は、出演者の能力をコピーして奪おうと言う敵に、
結局手を組む事になった女性メンバーが立ち向かう展開で、
発想は悪くないけどリアルかと言われればそうでもない。
何と言っても、有名どころが出演していないのは大きなマイナスで、
C級アクションと言う印象を否めない。

TV放送
 

DCキャブ(83)

 アルバート(アダム・ボールドウィン)は、
ワシントンのタクシー会社「DCキャブ」に就職。
この会社は経営不審で、ドライバーはクセのある連中ばかり。
黒人のサムス(ミスターT)、ロック狂のデーブ(ゲーリー・ビシー)等。
アルバートは食堂の娘、クローゼットと恋仲になる。
高価なバイオリンを見つけた謝礼として大金を入手。
社長は会社の立て直しを計画するが、妻は金を取り上げてしまう。
アルバートの父の遺産によって、計画は実施され会社は再建。
アイリーン・キャラ(本人)が乗るハプニングも。
そんな時、アルバートが大使の子供とともに誘拐され、
警察はアルバートを犯人と断定、会社は営業停止に。
ドライバーたちは一致団結し、アルバート探しに東奔西走。
アルバートは無線で連絡し、それを頼りにドライバーたちがかけつける。
アルバートや子供たちを救出し、DCキャブは警察に表彰される。

 というわけで、ドライバーたちに変なノリがあるのがいただけない映画。
アダム・ボールドウィンとか、ゲーリー・ビシーとか、クセのある役者だが、
ボールドウィンはマトモな役だし、
ゲーリー・ビシーとかは、他の大勢と混ざってキャラの使い分けができず
埋もれてしまっている。もったいないぞ。

TV放送 91/11/24 12CH 14:30-16:26
 

D−TOX(2002年アメリカ)

 連続警官殺しを追うFBIマロイ(シルベスター・スタローン)は、
旧友を殺され、さらに恋人メアリ(ディナ・メイヤー)も殺される。
3ヶ月後。ショックから立ち直れないマロイに、
同僚ヘンドリックス(チャールズ・S・ダットン)は、警察専用の治療施設を勧める。
所長はドック(クリス・クリストファーソン)。患者は元警官ばかりだ。
SWATのノア(ロバート・パトリック)は、他の患者を侮辱し続ける。
騎馬警官マッケンジー(ロバート・プロスキ)は自信を失いかけていた。
そんな中、2人の患者が自殺。雑務係のジャックとドックが姿を消す。
スノーモビルは壊され脱出できず、暖房も止められ凍え死にかねない。
ドックの死体が見つかり、エンジニアのハンク(トム・ベレンジャー)らが捜索に。
だがジャックも死んでおり、マニーも殺される。
マロイは警官殺しの犯人が潜入していると考えるが、
ハンクは逆にマロイを怪しみ閉じこめてしまう。
実は刑事に扮していたスレーターは、ハンクとノアを殺害。
脱出したマロイと対決。異変に気づいたヘンドリックスもかけつけ、
スレーターを倒す事に成功。マロイは恋人の死を克服する。

 と言うわけで、スタローンも地味な作品に出る事が増えたが、
この作品も派手とは言いがたい感じ。
それでも、トム・ベレンジャー、ロバート・パトリックなんて所を筆頭に
チャールズ・S・ダットン、ディナ・メイヤー、
クリス・クリストファーソンと豪華な布陣。
警官専用のいわば精神病院で、歴代ライダー大集合的なノリも感じるが、
スタローン以外の素性は大して明かされず、そっち方面のわくわくさはない。
と言うか、冒頭で恋人を殺されたスタローンが主人公だから、
終始映画の雰囲気は暗い感じ。
真犯人がわかっても、こんな奴いたっけと言う感じで、推理物の面白さもない。

TV放送 2003/09/06 BS05 2210-2350
 

ディープ・インパクト(98)

 リオ(チャールズ・マーチン・スミス)は彗星の地球への接近発見するが事故死。
1年後。記者ジェニーは、ベック大統領(モーガン・フリーマン)周辺の動きを
彼の浮気と誤解するが、記者会見で思いがけない事を知る。
ニューヨークほどの巨大な彗星が1年後に地球に衝突するとされ、世界中が騒然に。
米ロは協力し、核爆弾を搭載した宇宙船メサイアで衝突を阻止する作戦に出る。
操縦士タナー(ロバート・デュバル)は月経験者だ。
彗星に上陸し爆破を試みるが、深度が浅すぎで彗星が2つに分かれたのみ。
メサイアは連絡不通になり、大統領は地下都市へ100万人を避難させる事に。
ジェニーは選ばれるが両親は選ばれず、母は死に、離婚した父の所へ。
彗星発見者の少年リオ(イライジャ・ウッド)は選ばれ、恋人サラも選ばれるが
サラの家族は残されたため、彼らも留まる事に。残された人々は大混乱。
彗星が接近し、核ミサイル攻撃も効果ない。衝突すれば大津波で各都市は壊滅する。
生きていたタナーらは、大きな方だけでも爆破する事に。
小さい方の彗星が落下し、大津波が発生。ジェニーらが飲まれNYが水没。
リオらは山の上まで逃げるが、何百万と言う人が死ぬ。
タナーらは身を犠牲にし、大きな方の彗星を爆破。大気圏で燃え尽きる。

 と言うわけで、かつてのSF作品「地球最後の日」を
現代風にアレンジしたと言われる作品。「アルマゲドン」と接近して公開されたため
何かと比較されそうだが、あちらを見ると、こちらはかなりリアル。
ただし、物語の展開はお約束と言う感じで、意外な展開はない。

TV放送 2000/01/01 BS05 2000-2210
 

ディープ・インパクト2016(2015年カナダ)

スティーブ・トーマス 航空宇宙センターの元職員
ビル トーマスの弟
ケイシー トーマスの元同僚
カイル トーマスの息子
バーカー トーマスの元上司

起:トーマスは暗黒小惑星の飛来に気付く。
承:元上司は取り合わない。
転:暗黒小惑星が飛来。
結:手製ミサイルで破壊する。

 航空宇宙センターの職員だったトーマスは、
内情を暴露して追い出され、妻とも険悪になる。
 トーマスは、流星群に紛れて暗黒小惑星が飛来していると指摘。
封鎖された施設に侵入した彼は落下地点を突き止めようとするが、捕らわれてしまう。
元上司バーカーは取り合わないが、元同僚ケイシーが逃がす。
 世界各地に隕石が飛来。
このままでは隕石群で生き延びても、小惑星で西海岸は全滅してしまう。
小惑星の材質を知ったトーマスは、塩酸で瞬時に収縮させられると気付く。
息子カイルが手製のロケットを打ち上げ、間一髪小惑星の破壊に成功。
トーマスは信頼を回復するのだった。

 と言う訳で、ディープインパクトのインチキシリーズ。
暗黒小惑星なるものが飛来し、西海岸が全滅の危機に陥る。
これに気付いたのは主人公のみと言う例のパターンで、
世界各国のどこも手を打たないまま、何と手製のロケットで阻止。
でんじろうさんの実験みたいなノリです。

TV放送 2017/02/09 ムービープラス 1130-1315
 

ディープクライシス(1997年米)

 潜水艦アラバマが消息を絶ち、唯一生還した艦長アランは精神病院へ。
病院に侵入した一味がアランを連れて脱走。
バミューダ海域で発生した超常現象を突き止めるため、彼の指揮で調査に向かう。
一行は扉を抜けて2077年の世界へ。だがそこでブラドックの軍隊に捕らわれる。
アランは反乱軍の一味と言われる。反乱軍の男が誘導し、地上の隠れ家へ。
ブラドックは世界を支配するため、タイムマシンを利用して邪魔者を始末していた。
反乱軍の将軍ジョンは、実はアランの孫で、
国連を無視し核戦争を起こしたブラドック大統領に反発し、
ジョンの父は処刑されたと言う。アランが死ねばジョンも生まれない。
一味のサイボーグ工場を破壊に。撃ち合いで死んだかに思えたジョンも無事だった。
潜水艦で帰還。ジョンは実はサイボーグとわかりこれも倒す。
ところが、若きブラドックに隊員が未来のチップを売ってしまい、再び危機に。
アランはブラドックを射殺するが、それもサイボーグだった。
本物が現れ何とか倒すが、殺し屋がアランの妻を殺害。
ジョンの誕生はなくなったかに思えたが、
ジョンの祖母はアランの部下マージョリーとわかる。
しかしまだブラドックは生きていた。それはサイボーグだった。

 と言うわけで、潜水艦を舞台にしたB級アクションかと思ってみたが、
どちらかと言うと、設定だけのタイムパラドックスもの。
未来と言っても、話で言ってるだけで、登場人物は限りなく少なく、
アンドロイドが作れる以外は、特に進歩した人々とも思えない。
そして、主人公の子孫が反乱軍のリーダーになるだなんて、
ターミネーターのパクリのごとき設定も、そらぞらしく、
設定だけは大風呂敷広げたが、内容が伴っていない感じ。
登場人物が少ないのに、2名しか出てこない女性キャストが、
なぜか両方とも脱がされるのも変な話だ。

TV放送 2003/07/20 05ch 0225-0407
 

ディープ・ショック(2003年アメリカ)

 海溝からの放熱が増加し、10年で地球は壊滅の危機に。
北極海海底の調査基地が謎の事故で沈み、
アン博士と元夫であるアンディ大尉(デビッド・キース)が調査に向かう。
魚雷を発射したが、何かが起こり、脱出の余裕はなかったようだ。
電気ウナギに似た電波が宇宙へ送信され、巨大な生物が集まる。
一方、計画を推進するコムスキー博士は、作業を強行。生物の攻撃を受ける。
アンはメッセージを解読し、送信を試みるが、浸水で基地は崩壊寸前だ。
コムスキーは単身潜水艇で逃げるが、爆発の衝撃で沈む。
基地はパワーが回復して浮上。アンらは救出される。
基地は再び沈めて生物のすみかにする事に。生物は全滅したと報告される。

 と言うわけで、デビッド・キース主演の、B級潜水艦アクションかと思ったが、
何かアビスをパクったような話で、未知の生物を受け入れようとする主人公と
認めようとせず攻撃しようとする連中の対立なんてありきたり。
未知の生物が巨大デンキウナギで、しかもウソっぽいCGで何かつまんない感じ。

TV放送
 


ジョーズを抜けるかサメ映画「ディープ・ブルー」(99)を見た。

 この映画は「ダイ・ハード2」「クリフハンガー」の監督レニー・ハーレンが監督。
サメに襲われた人々を描いた話で、サメと言えば「ジョーズ」と言う傑作があるが、
あれにどこまで対抗できるかが見物。
ただ、目先を変えようとして、海上の施設に場所を限定。
それは「ジョーズ3」と同じような気がする。
しかも遺伝子操作で怪物になった、サメでもないモノが相手となると
逆につまらなくなりそうだが、そこらへんがどうなっているやら。
出演はサミュエル・L・ジャクソンを除くと知らないヤツばかり。
誰がやられるかわからないようにするのが狙いらしいが、
意表を突く事ばかりに、作品の意図が集中するのも考え物。
まあ、ジョーズのバッタもんだと思って、見てしまえ。

 冒頭は船でくつろぐカップル。突如、ものすごい振動で何かに襲われ、
船は大揺れ今にも沈められそう。海に落ちる者も。現れたのは巨大なサメ。
ジョーズのなぞりのような始まりだが、ここからがちょっと異なる。
突然モリを撃ち込み助ける男。彼はサメの専門家カーターだ。
キマイラ製薬は、スーザン博士指揮の下、サメを利用して実験をしていた。
スーザンは父親がアルツハイマーで死亡。
この病気を駆逐するため、サメの脳から有効な脳組織を培養して抽出する計画なのだ。
もちろん、違法なDNA操作はしていないと言う。
だが、社長フランクリン(サミュエル・L・ジャクソン)は
予算オーバーで、まもなく研究をストップせざるを得ないと言う。
研究に執念を燃やすスーザンは、何とかあと数日で成果を見せるからと主張。
とりあえず、それを待つ事にし、フランクリンは視察に来る事に。
研究所は太平洋上にあるアクアティカ。かつての軍事施設を利用した物だ。
そこにいるメンバーは、サメと泳ぐ事ができるカーター。エンジニアのスコッグス。
研究医のジム。その恋人ジャン。コックのダドリー。
施設は、海上の塔でもう1人のメンバーであるおばさんが訪問者を監視し
海底3階あたりで研究しているのだ。
理屈はよく分からないが、細胞をどんどん培養して孫まで作るとサメは超巨大に成長。
ジョーズで見慣れたサメとは違って、何だかいびつな感じでちょっとなじめない。
その脳組織を抽出した結果、ガン細胞だかが減少するのを確認し、一同大喜び。
だが調子に乗ってサメに近づいたジムは、片腕を食われてしまう。
サメは暴れて逃げ出す。
あわてて一同は救援隊を呼ぶ事になるが、海上へ上がるとそこは嵐。
ヘリが到着して、ワイヤーでタンカをつり上げる事になり、
一同はまあ安心して海底へ。だが、フックが海中にもたれていて、
これを逃げたサメが食いつき、引っ張られたためにヘリは墜落。
おばさんの塔を巻き込んで爆発。
海底に戻った一同は、上の方で何やら振動を感じ、強化ガラスから海を見ると
ジムをくわえたままのサメが、タンカを強化ガラスにたたきつけると簡単にヒビが入り
ガラスが割れて浸水。あわてて逃げる一同。
どうもおかしい、体がでかいし、頭が良すぎると不思議がるが、
スーザンはうなだれながら、研究成果を早めるため、
違法なDNA操作をした事を認める。
一方、コックのダドリーがいるキッチンにも浸水。そこにも別のサメが。
合計3匹出てくるわけで、その数の多さが逆に脅威を薄れさせる。
ダドリーはオーブンに逃げ込むが、サメも頭が良くて電源をONにする。
あわてて脱出。ここで何とかして倒すのだが、その方法はもう忘れた。

 一同は海上へ何とか上がろうとするが、ヘリの爆発の影響で上は火事になっていて
浸水もあって簡単には上がれない。しかも浸水している所はサメの危険がある。
状況としては、ジョーズ3と似たものがある。
絶望する一同を、普通だったら一番の悪玉である出資者のフランクリンは
かつて雪山で遭難したが生還した過去を持ち、
生き延びるためには皆でがんばるしかないと言うフランクリン。
ところが、その背後にあるプールから、突然CGの妙に速い速度ではい上がったサメに
たちまち食われてしまう。
とにかく逃げるしかないと、一同はシャフトから上へ上がるが
ハシゴが折れて、ジャンが水中に落ちてしまう。
カーターが助けようとするが、うまいタイミングでサメがここに現れ
水中に消えたかと思うと、次の瞬間、ジャンをくわえたサメが現れるという始末。
スーザンと比べて、悪いところのない女性出演者が、ここで簡単にやられてしまう。
ダドリーと合流するが、上へ上がるには破壊工作をしなければ道がない。
カーターとスコッグスが取り組む事になるが、ここでも簡単にスコッグスがやられる。
一方、残されたスーザンは、これだけ犠牲が出たからこそ、
資料を持ち帰らねば犬死にだと研究室へ戻るが、そこにもサメが現れる。
ここで簡単に食われても良さそうだが、そうはならず、
ウェットスーツを脱いで、裸にでもなるかと思ったが裸にはならず
電線をかませて感電死させる。ジョーズ2と同じ手段だ。残りはあと1匹。
余裕があるのか、ウェットスーツを再び着て残るカーター、ダドリーと合流。
サメが迫る中、水圧を利用して上昇する事になるが、
急速に上昇すると肺が破裂してしまうのだ。
と言う感じで、なかなか上がれないもどかしさは面白いのだが
もちろんそんなシーンは長くは続かない。
一同は何とか海上に上がるが、たちまちダドリーが襲われ、足を負傷。
ダドリーは死なずに逃れるが、このままではサメが施設から外へ出てしまい
繁殖したらえらい事だ。
カーターは水中銃を撃ち込み、電流で爆破する事を計画。だがうまくおびき寄せられず
ここへ来て突然スーザンは、責任を感じるようになったのか
囮が必要と言って海に飛び込む。
飛び込む事は飛び込むが、カーターの心の準備はできておらず
ガブガブガブと3口で簡単に食われてしまい、何の役にも立たず。
もう1人の女性が早めに死んだため、
この悪役の方は意外に生き延びるかと思えばこの始末だ。
カーターはサメに飛び移って押さえ、そこをダドリーが水中銃を撃ち込む。
もろともに命中してしまい、このままではカーターは逃げられないのだが
施設のフェンスを破るところでカーターの体が離れ、サメだけが海へ。
そこで爆発して吹っ飛び、ようやくすべてのサメが退治される。
共に負傷した生き残りカーターとダドリーは、何も知らない交代要員の到着を待つ。

 と言うわけで、結局のところ見てみるとやはりジョーズのバッタもんで
あちらが1匹をひたすら怖く見せていたのに対し
こちらは3匹も出てくる始末で、当然1匹ごとのサスペンスは落ちるわけで
さっき倒せたんだから、こいつも倒せるはずと言う印象を受ける始末だ。
監督は有名俳優を避けたのは、誰がやられるかわからないようにしたためと言うが
物語的には、こいつが主役だから生き残るはずと言う予想はだいたい当たり
唯一意表を突いたのは、主役かに思えた女科学者が、ムダに食われた点くらいか。
襲われるのではとハラハラするシーンは大丈夫で
逆に襲われるのは突然と言う展開が続き、驚かせようと言う事に必死と言う感じ。
おかげで、そこに気づくと話は結構読めてしまう。
よくわからない施設の構造は、追いつめられてるのかどうかわからないので難があるし
サメの倒し方は、ジョーズシリーズで使われた手の繰り返し。
怖がらせ方も、ジョーズの怖がらせ方をうろ覚えでマネしたと言う程度。
まさにバッタもんと言う感じ。
まあ、バッタもんにはバッタもんとしての楽しみ方もあるのだが。
 

ディーラーズ(89)(未公開)

 ロンドンの金融業界。ドル売買で失敗したトニーが、1億ドルの負債を残し自殺。
向こう見ずなダニーを避け、後任はやり手のアンナ(レベッカ・デモーネ)に。
反発するダニーは国債を買い集めるが失敗。アンナが処理に成功し、黒字に転じる。
室長のロビーは突然解雇され、アンナが後任に。
ダニーは、アンナが役員のマロリーの恋人だからだと言うが、アンナは否定。
1億ドル回復のため、アンナはダニーと共同で動く事に。反発しながら、次第に接近。
破産したロビーは、ダニーの家に居候。ドル債が値上げするとアドバイスする。
ロビーはアル中で死に、アンナはダニーのドル債の買いを知り、不安を感じる。
米財務長官がドル安を容認し、相場は急落。ダニーは情報収拾に走るが、得られない。
マロリーはダニーのドル債買いを知りながら、彼をクビにするため秘密に。
GNP発表で相場は急上昇。黒字にする事に成功。
大見得を切ったダニーは退職。アンナも後を追い、マロリーはクビになる。

 と言うわけで、イギリス版「ウォール街」と言うふれこみだが、
レベッカ・デモーネ以外は見た事ない連中ばかりで、華やかさに欠ける。
ドル債とかもよくわからないし、だいたいこいつらの仕事って正確には何だ?

TV放送 94/01/08 06CH 00:55-02:45
 

T−REX(96)

 ケイン氏の研究により恐竜が復活。人間と共同生活するようになる。
警察広報課の恐竜テディは、恐竜オリバーが殺された事件に関心を持つ。
史上初の恐竜探偵として、特捜班ケイティ(ウーピー・ゴールドバーグ)と捜査。
ニューエデンと言うケインの施設で2人が殺されたと判明。
ケインはミサイルで新氷河期を起こし、選ばれた動物以外を殺害する事を計画。
テディらはケインを捕らえ、間一髪ミサイルを破壊。刑事に昇格する。

 と言うわけで、恐竜が探偵になると言う強引な設定で、
コメディ的ではあるが、つじつま合わせの設定はあり、中途半端な感じ。

TV放送 97/07/05 BS05 19:30-21:05
 

ティーン・ウルフ(1985年)

 バスケチームのスコット(マイケル・J・フォックス)は、弱小チームで悩まされ
ソーン教頭も何かと嫌がらせするが、恋人ブーフだけは優しい。
最近、体に異変が発生。犬笛に反応。興奮すると目が赤く、牙や爪が伸びる。
驚くが、父によると彼の家系は狼男だとわかる。だが内面は変わらないと言う。
スコットは悩むが、学校でも異変が発生。友人スタイルズは儲けられると大喜び。
バスケの試合で興奮したスコットは狼男に。ダンクシュートを決めて勝利する。
たちまち人気者になり、次の試合でも大活躍。
あこがれのパメラに誘われ、演劇にも挑戦。だが彼女の恋人ミックと対立する。
しかしパメラはミックと別れる気はなく、調子に乗りすぎチームメイトとも気まずく。
ブーフにスコットとしてパーティに誘われるが、皆が期待してるとウルフとして出席。
しかしそこでもミックとケンカになり、パメラにけだものと呼ばれる。
改心した彼は、舞台でもウルフになろうとせずクビに。
ミックのチームとの試合でも変身はせず対決。ファンも不満だが皆が意外に活躍。
ついに同点になり、スコットがシュートを決めて勝利。
パメラもスコットになびくが、彼はブーフを選ぶ。

 と言うわけで、マイケル・J・フォックスが
バック・トゥ・ザ・フューチャーより前に出て、その人気で掘り出された作品だが
いかにもお手軽な作りで、物語は学校内で終始。
別の高校のチームと試合しているのかと思いきや
相手チームに、恋敵がいるところを見ると、ただの練習試合。
狼男になっても、あまり思い悩んだりしないのはいいのだが
物語しては軽すぎ。

TV放送 2002/05/01 BS11 2000-2135
 

ティーン・ウルフ2 ぼくのいとこも狼だった(87)

 トッドはスポーツ音痴だが、なぜか特待生としてハミルトン大に入学。
彼の家系が狼男と知ったボクシング部のコーチが、推薦したのだ。
トッドはブルックス(キム・ダービー)の授業を選択。女生徒ニッキーと親密になる。
パーティで興奮したトッドは、ついに狼に変身。
周囲は気持ち悪がるが、ニッキーだけは変わらずに愛してくれる。
狼の姿でボクシングに連勝し、人気者になる。
学部長は彼をもてはやし、試験なしで単位も与える。
ニッキーや友人たちは、調子に乗ったトッドに元に戻れと忠告するが、聞く気がない。
ようやく、反省したトッドはニッキーと仲直り。
ブルックスの追試に合格し、その足でボクシングの決勝へ。狼にならないと決意。
学部長は狼になれと言うが、実は狼女だったブルックスが止める。
強敵ガスとの決勝は、ガスの一方的な試合。
グロッキーになるが、変身せず、猛反撃し、ついに勝つ。

 というわけで、「マイケル・J・フォックスが出た奴の続編」と
言わなくてはならない、これといったスターのいない映画。
狼男を周囲が意外に簡単に受け入れるのは、人種差別とかがある事から考えて無理。
前作の繰り返しという感じだが、それにしても底が浅すぎる気がする。
ブルックスも狼だったと言うのは、悪のりという感じ。

TV放送 92/01/19 10CH 01:40-03:35
 

ティーン・エージェント

 卒業が危ういマイケルは、グローバー先生のヨーロッパ旅行に同行するハメに。
EECの蔵相連続暗殺事件を調査する諜報員ブレイドが殺され、
正体不明の米国諜報員が送り込まれ、殺し屋イルザ(リンダ・ハント)が始末するが、
同姓同名だったため、マイケルが諜報員と誤解され、当人もその気に。
先生も諜報員と誤解され、彼女と生徒たちは捕らわれてしまう。
EEC指導者ステランコこそ黒幕とにらみ、ブレイドの娘マリシェカと調査。
ステランコは各国から金塊を盗み、首脳を殺害。大欧州帝国を築く計画だ。
マイケルは首脳暗殺を阻止し、逃げるステランコらは金塊の重みでヘリが墜落。
助けられた先生はマイケルを合格に。そして彼には新たな任務が待っていた。

 と言うわけで、学生が秘密諜報員になってしまい、
悪運と秘密兵器だけのおかげで結構活躍してしまうと言う展開。なかなか好きな設定。
マリシェカ役はガブリエル・アンウォー。「バラ色の選択」等に出演。

VHS
 

テイカーズ(2010年米)

ジャック・ウェルズ 刑事(マット・ディロン)
ゴードン・コジエー グループのリーダー
ジョン グループの一員(ポール・ウォーカー)
AJ グループの一員(ヘイデン・クリステンセン)
ジェイク グループの一員
ゴースト グループの元メンバー。刑務所にいた
ナオミ ゴードンの姉。麻薬中毒
リリー ジェイクの恋人(アバターの娘役)

 刑事ジャックは連続強盗団を追跡。新たに銀行が襲われ、200万ドルが奪われる。
一方、強盗団の前に元メンバーのゴーストが現れ、仕事を持ちかける。
現金輸送車のルートをつかみ、襲撃すれば2500万ドルが手に入ると言うのだ。
ジャックは、一味が爆薬を調達したとの情報を得る。
最近出所したゴーストに目をつけ、彼が接触した事で、ゴードンにも注目。
そんな中、ジャックの相棒は証拠品の金に手を出したと判明して窮地に。
一味は道路を爆破し、現金輸送車を襲撃。
ジャックの相棒は一味を追って撃たれ、殉職とされる。
一味はホテルに集合するが、ゴーストが通じていたロシア人の襲撃を受ける。
激しい撃ち合いでAJがやられ、他のメンバーも警察にやられる。
ゴードンはゴーストが金を持ち逃げすると考え空港へ。
ジャックもかけつけるが、撃ち合いでゴードンとジャックが負傷。
かけつけたジョンがゴーストを射殺。
ジャックには手を出さず、ゴードンと共に退散するのだった。

 と言うわけで、予備知識なしに見たけど、マット・ディロン、ポール・ウォーカー、
ヘイデン・クリステンセンと言う、ちょっとクセのある系が集合した犯罪もの。
ウォーカーやヘイデンは強盗グループの一員で、ディロンがそれを追う刑事。
刑務所から出所した元仲間に計画を持ちかけられ、
ウォーカーらは現金輸送車を襲撃するが、元仲間に罠にかけられると言う展開。
まあ、聞いた事あるような感じだが、ひっかかるのは配役。
まずウォーカーはグループのリーダーではなく、サブリーダー程度。
ヘイデンに至っては下っ端だ。
リーダーの役者さんはなじみがなく、その姉がヤク中だとか、
真意を計りかねる元仲間など、
物語的にひねったあたりが、よく知らない役者たちで展開。
刑事の方はディロンが奮戦するが、こちらも相棒が証拠の金に手を出した挙げ句殉職。
知った俳優の活躍を期待したのに、知らない俳優がバタバタしてるのを見せられる。
残念な映画とは、こんな映画の事を言うのかも。

TV放送 2012/11/25 WOWOW 2300-0047
 

ティガー・ムービー プーさんの贈りもの(2000年)

 100エーカーの森に住むティガーは、くまのプーさんら仲間と遊んでいたが
自分の家族がいない事に気づき、寂しがる。
フクロウに家族の木を探せと言われ、森を探し回る。プーらも協力する事に。
ティガーのような兄がほしいと言うカンガルーのルーは、皆に相談。
家族からティガー宛の手紙を書き、ティガーは大喜び。
明日遊びに来ると決めつけ、用意をして大はしゃぎする。
仕方なく皆でティガーに扮して訪問。喜ばせるが正体がばれてしまう。
ティガーは再び家族の木を求め、雪の中を飛び出す。プーらも心配で探しに行く。
しましまの木を見つけるティガーだが、そこに家族はおらず失望。
プーらがかけつけるが、その時雪崩が発生。ティガーは必死に皆を助ける。
ティガーは、手紙も彼らが送ったと知るが、最高の贈り物だと気づく。
彼らこそ大切な家族だったと知る。

 と言うわけで、プーさんの脇役ティガーを主役にした映画。
個人的に登場人物になじみがないので、ピンと来ないところもあるが、
まあほのぼのとした雰囲気は伝わる。

TV放送 2002/11/23 BS05 1500-1625
 

テイキング・ライブス(2004年アメリカ)

 FBIのイリアナ(アンジェリーナ・ジョリー)は、連続殺人のプロファイルに。
目撃者コスタ(イーサン・ホーク)の証言を元に、屋敷で隠された遺体を発見。
母レベッカ(ジーナ・ローランズ)は死んだはずのマーティンを見かけたと言う。
だが、遺体を掘り返すと別人と判明。
犯人はエドワーズ、モリンらと言う人物を殺害し、彼らになりすましていた。
母は死んだ兄リースを溺愛しており、自分でいる事がイヤになったのだ。
画廊をするコスタは、絵の商談でエドワーズと会う事に。
警察はコスタを囮にするが失敗。一方、イリアナはコスタに好意を持つようになる。
コスタの前に男(キーファー・サザーランド)が現れる。
彼はコスタのために絵を盗んだと言い、金を要求する。
刑事がかけつけるが、男はコスタを連れて車で逃走。事故を起こし男は死ぬ。
モリン殺しの犯人の毛髪と一致し、男がマーティンと断定。
だが、確認のためレベッカを呼ぶと、コスタが彼女を殺害。
コスタこそマーティンだったのだ。彼は逃走。
コスタの子を妊娠したイリアナは解雇され、田舎町で1人暮らしするように。
しかし、再びコスタが現れ絞殺しようとする。
コスタは赤ん坊は産ませないと言って腹を刺すが、イリアナも反撃胸を刺して倒す。
イリアナの腹は作り物で、コスタをおびき寄せるための罠だったのだ。

 と言うわけで、アンジェリーナ・ジョリーがFBI捜査官の役で
久々にボーン・コレクターの路線か(あれは警官だったけど)
犯人が他人になりすますという話が早い段階で出ているので
どう考えてもイーサン・ホークは怪しいと思ったので
そこらあたりの意外性は弱い。
ジョリーに追いつめられる女性の役は似合わないし、
24そのままの顔で出てくるキーファーには違和感あり。

TV放送 2005/11/26 BS05 2210-2357
 

デイズ・オブ・サンダー(90)

監督 トニー・スコット

 ティム(ランディ・クェイド)は、ストックカーレースのチームを作り、
コール(トム・クルーズ)を起用。ハリー(ロバート・デュバル)にコーチさせる。
コールは調子が出ないが、ハリーと和解し優勝。だが次のレースで負傷。
医師クレア(ニコール・キッドマン)の診察を受け、何とか復帰。
だが留守の間の代役ラスと対立。妨害したため、チームをクビになる。
コールはハリーを説得。新チームを作り出場。ラスとデットヒートで勝ち優勝する。

 と言うわけで、トム・クルーズ夫妻が出演したレースもの。
奥さんはあまり必然性がない気がするが。
トム・クルーズ自体にあまり共感が持てないので、それなりの印象しかない。
コミッショナー役に、フレッド・ダルトン・トンプソン。音楽はハンス・ツィマー。

TV放送 96/05/11 08CH 20:59-22:54
 

ディスタービア(2007年米)

ケール・ブレクト 自宅監禁処分の少年(シャイア・ラブーフ)
ケールの母 (キャリー・アン・モス)
ロニー ケールの友人
アシュリー ケールの隣に引っ越してきた娘
ターナー ケールの隣人(デビッド・モース)

 教師を殴った少年ケールは、3ヶ月の自宅監禁処分に。
足に装置をつけられ、家を出ると警官がかけつける仕掛けだ。
仕方なく家でゲームとテレビばかりの生活。あきれた母がゲームを解約。
退屈なケールは、近所をのぞき見るように。
隣に引っ越してきた娘アシュリーに気づかれ、彼女と親しくなる。
一方、近所のターナー氏の車が、逃走中の誘拐犯と同じ事に気づく。
犯人かもと監視するように。面白がってアシュリーも尾行するが逆に脅される。
部屋を調べに行った友人ロニーと連絡が途絶え、飛び出したケールは警察に捕まる。
ターナーの家で見つかったのはシカの死体で、母もケールの話を信用しない。
結局、ローニーはケールを脅かしただけとわかるが、
その映像に死体が映っている事に気づく。
謝罪に行った母はターナーに捕らわれ、ケールはターナー家へ急行。
警官がかけつけるが倒される。その地下で大量の死体を発見。
格闘の末、ターナーを倒し、ケールの処分は短縮され、装置ははずされた。

 と言うわけで、外出禁止命令が出たシャイア・ラブーフが、
ヒマを持てあまして近所をのぞき見る内、殺人犯がいる事に気付くという展開で
言うまでもなく「裏窓」と同じ設定。
どうも同じ原作の映画化らしく、本映画製作時に権利をめぐってもめたらしい。
ジミー・スチュアートは足を負傷して動けないというハンデがあったが
ラブーフは基本的に健康体で、
家から離れる事は禁止されてるが、それはあくまでも法的な話。
緊急事態ならば別で、しかも家から離れると装置のアラームで
警官がかけつけるのだから、心理的な余裕はかなりある感じ。
結局不審人物はかなり悪いヤツとわかるが
戸建てのご近所さんなんだから、普段は普通に接してるとかの方が良かったかも。

TV放送 2008/10/18 WOWOW 2000-2150
 

ディスクロージャー(94)

監督 バリー・レビンソン

 コンピューター会社に勤めるトム(マイケル・ダグラス)は、副社長昇進の夢を
かつての恋人メレディス(デミー・ムーア)に奪われてしまう。
彼女はトムに強引に迫り、拒否するとセクハラで訴え、転属を要求される。
逆に告訴すると、社長(ドナルド・サザーランド)はスキャンダルを恐れ、調停に。
2人の会話が留守録されていたため、名誉挽回に成功する。
だが、メレディスは新製品の欠陥でトムを陥れようとしていた。
気づいたトムは、生産工程を彼女が変更させた証拠を集め、製品発表会で彼女を糾弾。
彼女は左遷されるが、いつか見返してやると言って去っていった。

 と言うわけで、マイケル・クライトン原作で、セクハラを描いた話と聞いていて
確かに、前半はそんな感じだったが、後半はそのセクハラすら計算づくで
トムを陥れる罠だったと言いたげに。でも、どこが罠なんだかは、よくわからない。
あとバーチャルリアリティでデータ検索する装置とか出てくるが、効率は悪そう。
音楽はエンニオ・モリコーネ。

VHS
 

ディック&ジェーン 復讐は最高!(2005年米)

ディック・ハーパー (ジム・キャリー)
ジェーン ディックの妻
ビリー ディックの息子
ブランカ お手伝い
ジャック・マカリスター CEO(アレック・ボールドウィン)
バスコム ジャックの右腕
フランク 役員

 グローバイン社に勤めるディックは広報本部長に昇進。
CEOジャックの指示で、企業イメージをテレビで発表する事になるが、
番組中で企業が倒産の危機にあると指摘され、狼狽する。
企業が赤字を隠していたと判明したのだ。
幹部バスコムによる不正とされ、ジャックは悠々自適な暮らしのまま。
ディックは再就職先を探すが、元同僚との足のひっぱり合いに。
役員クラスをあきらめるが、スーパー店員もうまく行かず日雇いの仕事も得られない。
資産は企業の株ばかりで価値はなく、家も差し押さえの危機に。
ついに強盗を決意するが、人のいいディックには、フラッペの飲み逃げがいい所。
妻ジェーンと組んで、怪しげな店から金を奪い事に成功。
次第に順調になり、家も元に戻る。
だが、同僚が同様の強盗で逮捕され、
ディックが不正な発表をしたとして起訴候補にあると知り動揺する。
幹部フランクを見つけたディックは、ジャックから金をいただく妙案を聞く。
ジャックが時々現金化している債券の振込先を書いた用紙をすり替えればいいのだ。
作戦は成功したかに思えたが、ジャックは口座番号が違う事に気付き、送金を中止。
小ばかにして、ディックに100ドルの小切手を渡す。
だが、これでディックはジャックの口座番号とサインを得たのだ。
ディックはマスコミを呼び、
ジャックが社員救済のため、私財の4億ドルを寄付したと発表。
分配金を得た社員たちは、再び幸せな生活を取り戻すのだった。

 と言うわけで、ジム・キャリーによるコメディ。
キャリーはキャラが強いので作品によって好き嫌いが出るが、本作は結構面白い。
彼は大企業の広報本部長に抜擢されるが、会社は突如倒産。
社員たちは路頭に迷うが、
社長は右腕に責任を押し付け悠々自適な暮らしを続けていた。
再就職もままならないキャリーは強盗をするようになり、
社長への復讐を決意すると言う訳。
本作の主人公はお人好しで、まともに強盗もできないタイプ。
相棒たる妻は、落ちぶれても夫を見捨てない。
痛快な復讐劇ではなく、愛すべきカップルを描いた話で、好感が持てる。
(もちろん最後には社長に仕返しします)

TV放送 2007/03/17 WOWOW 2000-2129
 

ディック・トレイシー(90)

監督 ウォーレン・ビューティ

 ギャングのボス、ビッグボーイ(アル・パチーノ)は、
街を支配するため、他のボスを支配下に。逆らうものは殺害する。
署長候補のディック・トレイシー(ウォーレン・ビューティ)は、彼の買収を拒否。
殺されかかるが、拾った子供のキッドに助けられる。
ビッグボーイのアリバイを証言する者が多数いて、逮捕する事ができない。
彼は盗聴に成功。ビッグボーイの動きを封じるが、感づかれる。
ビッグボーイは、トレイシーを殺すと言う謎の男に仕事を依頼。
トレイシーは歌手ブレスレス(マドンナ)に証言を求めるが、拒否される。
謎の男は、フレッチャー検事(ディック・バン・ダイク)を射殺し、
トレイシーの犯行に見せる。彼は逮捕され、再びビッグボーイが暗躍。
トレイシーの恋人テスが何者かに誘拐される。
極秘に捜査に復帰したトレイシーは、ビッグボーイのクラブでテスを発見。
謎の密告で警察も集結。これはビッグボーイ一味を陥れる罠だった。
ビッグボーイは、テスを人質に開閉橋の制御室へ。
謎の男も現れるが、彼は撃たれ、ビッグボーイは転落死。
男の正体はブレスレス。トレイシーを愛した事が、街の支配計画のつまづきだった。
トレイシーは、キッドを養うため、テスとの結婚を決意する。

 と言うわけで、音楽が同じダニー・エルフマンで「バットマン」と似たような感じ。
絵のような背景はともかく、オーバーすぎるメイクはちと困りもの。
ブランドン署長に、チャールズ・ダーニング。
ギャングのボスに、ジェームズ・カーン(スパルトーニ)とヘンリー・シルバ。
ジェームズ・カーンは、アル・パチーノに殺される。
これって「ゴッドファーザー」の兄弟の組み合わせではないか。
アル・パチーノの子分マンドルフ(言葉が不自由)にダスティン・ホフマン。

TV放送 93/01/17 BS05 18:00-20:00
 

ディテクティヴ(2006年米)

アンソニー・ストウ 麻薬捜査官(ジャン・クロード・バン・ダム)
バレリー ストウの妻
マーク バレリーの恋人
ベイラー ストウの上司
バンハッヘル 警官。妻が囮捜査で死ぬ
サージ 新人の麻薬捜査官
ウォルター 警官。ストウの告発でクビに
チャド ストウが協力を求めた少年。リハビリ中のストウと親しくなる
キャラハン 麻薬王。ストウの元同僚

 麻薬捜査官ストウは麻薬王キャラハンを追うが捜査に失敗し、
潜入していた同僚を失う。
彼女の夫バンハッヘルや、証拠隠滅を告発したウォルターに恨まれる。
うだつがあがらない彼に愛想を尽かし、妻バレリーは恋人マークを作る。
かつて同僚だったキャラハンに捕らわれ、撃たれる。
病院に担ぎ込まれたストウは、一命は取り留めるが、昏睡状態に。
半年後、奇跡的に意識が戻り、バレリーが引き取る事に。
リハビリで歩けるようになった彼は、復職を求めるが、
自らも麻薬をやっていた事が問題視され叶わなかった。
キャラハンの捜査は進展せず、新人サージが殉職する。
ストウは誤りを正すと、ウォルターに財産を譲る。
そんな中、バレリーがキャラハンに捕らわれたと知り急行。
キャラハンは、ストウが麻薬に手を出した事がきっかけで悪の道に入り、
恨んでいたのだ。
バンハッヘルも一味だったが、ウォルターがかけつけ撃ち合いになって死ぬ。
キャラハンは逃げようとするが、追い詰めたストウと相討ちになって共に死ぬ。

 と言うわけで、本作のバンダムは終始くたびれた感じ。
うだつがあがらない描写が半分くらい続いたところで、彼は襲撃を受けて意識不明に。
もちろん、回復して反撃するわけだが、
普通そういう話では、意識不明になるのは序盤だろと言いたくなる。
回復しても、ただちに反撃と言う訳ではなく、リハビリでうまく動けなかったりする。
実はバンダムが積極的に反撃した訳ではなく、
元同僚と言う犯罪王がわざわざ襲撃に来て、撃ち合いの末共倒れになると言う展開。
セガール映画を見続けた者からすれば、撃たれたくらいで死ぬなよと言う感じだ。
全体的に湿っぽくて痛快感には程遠い。

TV放送 2008/07/22 WOWOW 0000-0150
 

ドルフ・ラングレン in ディテンション(2003年米)

監督 シドニー・J・フューリー

サム・デッカー 元兵士の教師(ドルフ・ラングレン)
ミックとJT 居残りの生徒
アリシア 居残りの女生徒。妊娠している
オーギー 居残りの生徒
ウイリー 車いすの生徒。学校に留まる
シャーリー サムに惹かれ学校に留まる
ラム 一味のリーダー
グロリア 一味の女

 元兵士のサムは学校教師になるが、荒廃した学校に失望し退職を決意する。
最後の日、問題児の居残り授業を見る事に。
一方、悪徳検事と通じるラム一味は、輸送される証拠品の麻薬を奪おうとし
通り道である、無人のはずの学校を占拠。
警備員を殺害するが、他にも教師や生徒たちがいる事に気づく。
生徒たちは奮戦し一味を次々倒すが、オーギーが犠牲に。
ラムはサムの恋人を呼び出し人質に取るが、
サムはラムを倒し、迎えに来た検事のヘリを撃墜。教師を続ける事を決意する。

 と言うわけで、学校が一味に占拠され、
閉じ込められた元兵士の教師ドルフ・ラングレンらが大暴れと来たら、
トイ・ソルジャーとかダイハードのノリ。
だが、一味の狙いは輸送中の麻薬だかで、
たまたま通り道だから学校を利用しただけで、
放課後なのに居残り生徒がいたと言うのが盲点らしく、
そもそも人質をとることが想定外。
おかげで妙に気取ってる一味も結果的に生徒たちに振り回されっぱなし。
生徒が出たとこ勝負なのは仕方ないとして、
元兵士のラングレンはそれほどの凄腕を見せず。
妊娠中の女生徒は結局最後まで出産せず、
TVシリーズの1エピソードの発想で映画1本作られた感じ。

TV放送 2008/07/14 テレビ東京 1330-1530
 

ディノシャーク(2010年米)

キャロル ダイビングが特技で、研究もしてる
トレイス ヨットの旅から戻る
ルイス トレイスの友人
リタ キャロルの友人
リーブス博士 古代のサメに詳しい
ビクター 警察署長

 メキシコ。ヨットの旅から戻ったトレイスは、旧友ルイスらと再会。
仲間のリタがサメに襲われて死ぬが、目撃したトレイスはサメに角があったと言う。
キャロルの知人であるリーブス博士によると、
それは古代のサメで氷漬けにされていたものが甦ったらしいが、警察は取り合わない。
古代ザメを目撃したキャロルらは、浮き橋で運河に閉じ込めるが
ジャンプして橋を飛び越し、警察も事態を理解する。
古代ザメは水球大会を襲い、選手を助けようとしたルイスが犠牲に。
博士によると、古代ザメの体は鎧のように固く、弱点は眼だけだ。
古代ザメは遊覧船を襲ったため、トレイスは手榴弾で対抗。
さらに追われたため、キャロルがモリで目を射ぬいて倒す。
だが、北極海で融けた氷から古代ザメの仲間が次々復活していた。

 と言うわけで、氷漬けになっていた古代のサメが復活して人々を襲う話。
ゴツゴツ感からワニとサメの合体と解釈したが、あまり姿は見せません。
アラスカからなぜかメキシコに来た古代ザメが、次々人を襲う事件が発生。
主人公らしか事態を把握しておらず、警察とかはほぼ役に立たず
結果的に主人公らが退治すると言う例のパターン。
上空のヘリを襲ったりもするが、でかい割に派手さはいまいち。
手榴弾もきかないヤツなのに、弱点の目をモリで撃つと一発で倒せるし。
終盤、水球大会が襲われて大騒ぎになるが、
その後に、パラセイリングの説明シーン(襲われる人)が入るテンポの悪さ。

TV放送 2014/06/11 ムービープラス 0115-0245
 

ディファイアンス(2008年米)

トゥヴィア・ビエルスキ 一行のリーダー(ダニエル・クレイグ)
ズシュ・ビエルスキ トゥヴィアの弟
アザエル・ビエルスキ トゥヴィアの末弟
リルカ 女性の中心的存在。後にトゥヴィアの妻に
ハイア アザエルの妻
パルチェンコ司令官 パルチザン
アルカディ 食糧調達係
タマラ 妊娠している娘

 独軍によるユダヤ人狩りで5万人が虐殺される。
トゥヴィアら兄弟は山に隠れ住み、逃げてきた人々をかくまう。
食糧は農家から略奪するが、獣にはなるなと貧しい家は避ける。
虐殺を信じない者もいて、ゲットーの方がマシと言う声も。
トゥヴィアの妻や弟ズシュの恋人が殺されたとわかるが、トゥヴィアは復讐を禁じる。
トゥヴィアが狙われ、一行はキャンプを移動。
ゲットーで人々が殺されているとの情報に、
トゥヴィアは数百人でも救い出すと言い、ズシュは反対。
パルチザンとの協力を機に、ズシュは彼らと行動する事に。
末弟アザエルが結婚し祝福されるが、一行の中にチフスが蔓延。
警察署を襲撃し薬品を奪う。
調達係アルカディは、食糧を平等に配分する事に反発し、
リーダーの座を奪おうとするが、トゥヴィアに射殺される。
独兵にレイプされたタマラが妊娠。
トゥヴィアは妊娠を禁じたが、女性の中心的存在リルカは、唯一の希望と認めさせる。
敵の伝令が捕らわれ、森が包囲されると知る。
一行は独軍への怒りを伝令にぶつけてなぶり殺しに。
パルチザンは移動を決め、ズシュにも同行を命ずる。
敵の攻撃が始まり、トゥヴィアらも移動を開始。
パルチザンを抜けたズシュがかけつけ、敵を全滅させる。
彼はトゥヴィアと和解し、一行に戻る事に。
新しいキャンプには学校や教会も作り、終戦時には1200人が生存。
アザエルは戦死したが、トゥヴィアとズシュは渡米して会社を起こした。

 と言うわけで、本作もダニエル・クレイグ主演で、
能天気な娯楽作と言う訳ではないけれど、最近見た数作に比べればわかりやすい。
独軍によるユダヤ人狩りから逃れるため、森に隠れ住む一団のリーダーを描いた話。
彼らは生き延びるために略奪行為をし、
統制を取るためにメンバーを射殺したりもする。
それに伴って、ユダヤ人虐殺を本気にせず、
独軍に従ってた方がいいと言うメンバーが現れる。
弟はどんどんメンバーを増やす事に反発して、
パルチザンと合流する等のエピソードが展開。
同じ実話でも、例えばシンドラーほどドラマチックではなく、
退屈と言うほどではないが、もう少し展開を面白くしても良かったかな。

TV放送 2010/06/18 WOWOW 2200-0020
 

ティファニーで朝食を(61)

 監督 ブレイク・エドワーズ

 売れない作家ポール(ジョージ・ペパード)は、
同じアパートのホリー(オードリー・ヘップバーン)と知り合う。
ホリーは気分が滅入ると、ティファニー宝石店の前で食事する気ままな生活。
頼まれて、刑務所のトマトと言う男に面会し、小遣いを稼いでいる。
ホリーの夫ドックが現れ、田舎を飛び出した彼女を迎えに来るが、戻る意志はない。
彼女は無差別デートはやめ、パーティで知り合った富豪ラスティとの結婚を決意。
金のために何でもする生き方に、ポールは批判的だが、
ラスティが別の女性と結婚したため、仲直り。2人はデートする。
だが、ホリーは南米の富豪ホセとの結婚の準備を始めた。
そんな時、最愛の弟フレッド事故死の連絡が入り、ホリーは狂乱。
しばらくして、ホリーは南米に立つため、ポールに別れを言う。
だが、麻薬組織のボス、トマトとの連絡に利用されたホリーを、警察は逮捕。
ホリーの友人OJ(マーチン・バルサム)の助けで保釈。
事件のため、ホセは別れたいと言うが、ホリーはリオで金持ちを探すつもり。
ポールは、現実を避けている彼女に腹を立てて去り、
彼への愛に気づいたホリーは、ポールを追う。

 というわけで、同じアパートの変な日本人ユニオシが印象に残ってたまらない映画。
ホリーの行動はずいぶん気ままで、ついて行けない部分が多い。
物語としては、起伏がそれへほどなく、最後に事件に巻き込まれて違う映画みたい。
ジョージ・ペパードは、Aチームとはずいぶん雰囲気が違う、正統派の二枚目だった。

TV放送 92/01/10 08CH 02:10-**:**
 

ディブは宇宙船(2008年米)

ジョシュ・モリソン 少年
ジーナ・モリソン ジョシュの母
ディブ・ミン・チャン はねられた男性(エディ・マーフィ)
マーク 近所の男性
リッチ ジョシュの悪友

船長 (エディ・マーフィ)
ナンバー2 副長
ナンバー3 文化担当官
ドクター

 NYに住むジーナは、車で男性ディブをはねてしまうが、気がつくと彼は姿を消す。
実はディブは宇宙船で、小さな宇宙人の乗員が操縦していたのだ。
彼らの惑星はエネルギー不足で絶滅の危機にあり、
地球の塩で救われると、ひそかに訪れていたのだ。
そうとは知らないジーナは、見つけたディブを食事に誘う。
船長の分身であるディブはジーナと踊り、その息子ジョシュとも親しくなる。
クルーは地球の文化に影響され、奇妙な行動をとるように。
副長は船長が任務を忘れていると批判。
反乱を起こし、船長らを船外へ追い出してしまう。
副長は宇宙船を起動させるが、装置が暴走。
地球の素晴らしさを知ったクルーは副長を追放し、船長に指揮権を戻す。
付近は悪天候になるが、装置の破壊で回復。
ディブは動かなくなるが、ジョシュが電気ショックで回復させる。
中から小さな宇宙人が現れ、ジョシュが2つの星を救ったと判明。
塩より重要な物を得たと、船長はナンバー3とキスするのだった。

 と言うわけで、近年ぱっとしないエディ・マーフィの1作。
とある母子の家へ、知り合ったエディが招かれる事に。
実は彼は人間型の宇宙船で、中の小さな宇宙人が操縦していたのだ。
彼らは故郷の資源枯渇から、地球に塩を求めて密かに来ていたと言う訳。
後は、カルチャーギャップから来る笑い、サイズの違いから来る笑いが展開。
簡単に地球人に影響される船員たちもどうかと思うが、まあまあ気楽に見られる感じ。

TV放送 2010/04/06 WOWOW 1900-2100
 

デイブレイク(2000年アメリカ)

ディロン 地下鉄職員。ホッケーの元スター選手
ニュートン 乗客。天才少年
サバンナ 乗客。強盗にあった経験あり
グリフィン 乗客
スージー 乗客。グリフィンの恋人
スタン ディロンの上司(ロイ・シャイダー)
市議会議員 不在の市長に代わり、救出の指揮を執る

 ロスで大地震が発生。地下鉄の乗客グリフィンらは車内に取り残される。
点検のため地下にいた職員ディロンと合流。
車両火災が発生し、水道管を破って消火し、一行は移動する事に。
事故で息子を失ったディロンは、ニュートン少年を助けようと奮戦。
一行は進むが、グリフィンが流されてしまう。
一方、付近に有害廃棄物を投棄していた議員は、
ガスを放出させ爆発を起こし、全員が死亡したと発表。
だが一行は無事生還し、マスコミは議員を追及する。

 と言うわけで、大地震で地下鉄乗客と職員が地下に閉じ込められ、
脱出しようと奮戦する話。
そんな大地震なら、各地で被害が出ていそうなのに、
被害にあったのは地下鉄の5人だけで、
主人公はすぐに上司と連絡がつき、マスコミもこの件の取材だけに集まってくる。
地下での脱出行は明らかにポセイドン・アドベンチャーのノリ。
この手の脱出行では犠牲者が出るものだが、
まあこいつかなと言う奴がさほど必然性もなく死ぬ。
主役が死ぬポセイドンに比べると甘っちょろい感じ。
それだけでは寂しいと思ったか、
「実はその付近に有害物質が不法投機されていた」なんて、まさに蛇足な展開が。
おかげで関係者である議員が何かにつけて妨害するが、これがたいした障害にならず。
最後に事態に気づいたマスコミが議員を責めるが、
このシーンが妙に長く、かえって痛快と言うより歯切れが悪い。
ロイ・シャイダーは近年では出番の多い方だが、立派そうでたいして役には立たない。

TV放送 2008/10/08 テレビ東京 1330-1530
 

テイラー・オブ・パナマ(2001年・米/アイルランド)

監督 ジョン・ブアマン

アンディ・オズナート 英国情報員(ピアース・ブロスナン)
ハリー・ベンデル パナマの仕立て屋(ジェフリー・ラッシュ)
ルイーザハリーの妻(ジェミー・リー・カーティス)
ミッキー ハリーの友人
マルタ ハリーの店の店員

 不祥事を起こした英国情報員アンディは、パナマ赴任となる。
彼は逮捕歴のある仕立て屋ハリーに会い、
その交友関係から、有力者たちの情報を聞き出そうとする。
借金に苦しむハリーは、大統領が運河を国外に売る気だと称する。
本国が信用しないため、ハリーは証拠をでっち上げる。
さらに友人のミッキーらが抵抗勢力として、テロを計画していると言うと
1500万ドルの資金援助が決定。
それを知ったミッキーは自殺するが、攻撃態勢の本国は暗殺された事にする。
米軍も攻撃態勢に入り、ハリーは大使に中止を求めるが聞き入れられない。
ハリーの妻ルイーザが大統領に掛け合い、運河の話がウソと判明。攻撃は中止に。
アンディは資金をいただいて国外へ逃亡。
ハリーは妻に過去の逮捕歴を隠した事をわび、家族の絆を取り戻す。

 と言うわけで、ジョン・ルカレ原作のスパイもの映画で
ピアース・ブロスナン主演と言えども、世界を股にしたと言う感じではなく
むしろ末端のスパイの悲哀を描いた感じ。
実際はブロスナンは脇役で(そして悪いヤツ)
真の主役は仕立て屋ことジェフリー・ラッシュ。
ラッシュはその交友関係から、ブロスナンに情報を流すが
たいした情報がないので、ついついパナマ運河売却などと大きな話をでっち上げる。
するとブロスナンはそれをホラと知りつつ、便乗して儲けようとし
米軍とかが出てきて、ラッシュには収拾がつけられなくなると言う展開。
何か着想は面白いんだけど、
だったらそう言う映画だと最初から言ってよと言う感じで、
見る前に期待したのとはだいぶ違う印象を受けた。

TV放送 2007/05/01 AXN 1530-1730
 

ディフェンダー(2004年米)
監督 ドルフ・ラングレン

ランス・スタンフォード 補佐官の護衛。元兵士(ドルフ・ラングレン)
ロバータ・ジョーンズ 国家安全担当補佐官
ジャマール 謎の人物。実はテロリスト
ケイ ランスの部下

 元兵士のランスは補佐官ロバータの護衛につく。大統領の和平法案は賛否両論が。
大統領らしか知らない特別任務で、ロバータは謎の人物と会う事に。
ランスにもその正体は明かされない。
ルーマニアのホテルで人物に会うが、ここを一味が襲撃。
仲間が次々殺され、無数の敵を相手に立てこもるハメに。
面会相手はテロリストのジャマールで、それが発覚すれば大統領の信頼は失墜する。
だが実はCIAがジャマールに扮しており、
戦争で儲けようとする政府内の裏切り者を見つけるための芝居だった。
大統領は判明した裏切り者を逮捕し、腹心だったジェンキンスは自殺する。
ランスの部下ケイも一味で、襲撃されるが倒す。
一味は一網打尽となり、和平法案は通過。ランスは護衛の任務を辞める事を決意。

 と言うわけで、ドルフ・ラングレンが自身で監督までした1作。
元兵士の護衛官が陰謀に巻き込まれる話で
兵士時代に心の傷を負ったらしいのだが、詳しくは語られず。
護衛の方は大統領を失脚させようとする一味と
一味を倒そうとする大統領の策略のはざまで
ドルフが撃ち合いするハメになるわけだが
何しろ細かいところはちょっと語られるだけで、基本は延々と撃ち合い。
次第に仲間がやられていき、最後には自身も護衛官をやめるが
多くを語らなすぎて、感情移入はできない。

TV放送 2008/03/08 WOWOW 1400-1535