ワーキング・ガール(88)

 テス(メラニー・グリフィス)は、マーシャ証券で秘書をしているが、
勉強家で証券ウーマンになろうと努力。しかし、上司とケンカして配置替えに。
同い年でやり手の、合併部長キャサリン(シガニー・ウィーバー)の秘書に。
テスは、トラスク産業の放送業界進出について、ラジオ局を標的にしてはと提案。
キャサリンが骨折で休んでいる間に、テスの案が勝手に進められている事を知る。
恋人ミック(アレック・ボールドウィン)が別の恋人と寝ていたので二重のショック。
合併工作会社のジャック(ハリソン・フォード)に連絡をつけ、パーティへ乗り込む。
近づいてきた男性がジャックとも知らず、酔っぱらって彼の家に泊まる羽目に。
翌朝、ジャックと再会して驚く間もなく、アイデアを説明。
トラスクは日本企業の乗っ取りにも苦戦しているが、
ラジオ局を持てば外国企業は乗っ取れない。
ジャックはこの案に乗り、メトロラジオ局を標的に決定。メトロも乗り気だとわかる。

 招待されていないトラスク氏の娘の披露宴にもぐりこみ、約束を取り付ける。
話は順調に進み、2人は愛し合うようになるが、
ジャックの別れるつもりだった恋人キャサリンが戻ってきた。
キャサリンは、何気なくテスの手帳を見て、無断で話を進めている事を知り激怒。
トラスク社での会合に、キャサリンは乗り込み、秘書がアイデアを盗んだと言う。
テスは飛び出し、ジャックは動揺するが、取引は継続される。
テスは会社をクビになり、ジャックらと出くわす。
ジャックは、トラスクに彼女抜きでは進められないと発言。
テスも、メトロのDJがスキャンダルを起こし、株が落ちるだろうと予測。
トラスクは彼女の話を信じ、キャサリンこそアイデアを盗んだのだと知る。
そして、テスを秘書付きの部長として採用する。

 というわけで、「摩天楼はバラ色に」の女性版と言う感じ。
全体的に面白いが、終始、トラスク社の買収の話で終わっていて、
その点ではものたらない感じも。
「ウォール街」とかもそうだったが、犯罪もどきの事をしないと、
出世できないと言う展開には、ちと疑問を感じる。
最後も物わかりのいい社長がいたからいいが、そうでなければどうなった事か。

TV放送 92/04/15  06CH  21:00-22:54
 

ワールド・ウォーZ(2013年米)

ジェリー・レイン 国連の元調査員(ブラッド・ピット)
カリン ジェリーの妻
レイチェル ジェリーの娘
コニー ジェリーの娘

ティエリー 国連事務次長
ファスバッハ博士 ウイルス学者
隊員 ジェリーに途中まで同行(マシュー・フォックス)
元CIA 韓国の牢屋にいる(デビッド・モース)
ユルゲン・ヴァルムブルン モサド高官
セガン イスラエル女性兵士

 世界中で謎の病気が急速に蔓延。
感染者は人を襲い、かまれた者も同様の症状が出るゾンビの様な症状でZと呼ばれる。
感染は世界規模で、既に米政府は崩壊。ジェリーの住むフィラデルフィアも大混乱に。
何とか難を逃れたジェリー一家は、国連事務次長ティエリーの依頼で空母へ。
ジェリーは家族を残し、ウイルス学者と共に、発生源らしき韓国へ向かう。
だが学者はやられ、そこにいた元CIAの男の情報で、
事前に事態を知っていた男がいると判明。
ジェリーはイスラエルに飛ぶが、モサド高官ユルゲンは発生源の特定は無理と言う。
そこでは高い壁を作って隔離していたが、Zは人の山を築いて壁を乗り越えてきた。
同行する女性兵士セガンが襲われるが、すばやく腕を切り落として感染を防ぐ。
ジェリーらは旅客機で脱出しWHO研究所へ向かうが、機内にZがいた為、大混乱に。
手榴弾を爆発させ、Zを機外へ放出するが、機は墜落。
負傷したジェリーは、セガンと共に研究所にたどり着き、治療を受ける。
そこでも棟によってはZに占領されており、研究者はワクチンの効果はないと言う。
だがジェリーは、彼らは健康体を求める為、
ある種の病原体に感染すると、Zから見えなくなると指摘。
ジェリーは貯蔵庫に乗り込み、そこにあった病原体を自らに注射。
Zがジェリーを素通りする様になる。
ジェリーはカナダで家族と再会。
偽装ワクチンは成功で、感染する相手がいなくなると、Zは休眠状態になると判明。
だが、戦闘が続く地区もあった。戦いは始まったばかりなのだ。

 と言うわけで、ブラッド・ピット主演のゾンビもの。
ハリウッドはゾンビとバンパイア好きっすね。
突如世界中にウイルスが蔓延。
感染者はゾンビの様なZと言う状態になり、かまれた人も同様に。
ブラピは国連の元調査員で、彼に世界の運命が託されると言う訳。
他にも無事な研究者はいるはずな上に、
ブラピはウイルスの専門家と言う訳ではなさそう。(少なくともそうは見えない)
それでも、わずかな手がかりを頼りに世界中を飛び回る007的な活躍を見せる。
(韓国→イスラエル→どこやらのWHO研究所をあっという間に移動)
どちらかと言うとウイルスもの的で、
しかも2日くらいで解決した印象だから、大風呂敷の割に結構お手軽な感じ。

TV放送 2014/06/29 WOWOW 1330-1526
 

ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!(2013年英)

ゲイリー・キング (サイモン・ペッグ)
ピーター 自動車ディーラー
スティーブン 不動産屋
アンドリュー 弁護士
オリバー (ホビットのビルボ)
サム オリバーの妹(ロザムンド・パイク)
シェパード先生 (ピアース・ブロスナン)

 1990年。学生のゲイリーは、仲間と12軒のパブをはしご酒する事を計画。
だが、酔いつぶれて達成出来なかった事が心残りとなる。
現在。ゲイリーはかつての仲間を誘い、再挑戦する事に。
今はまじめに働く仲間は嫌がるが、結局一緒に故郷の田舎町へ。
1軒目はチェーン化していて失望。
2軒目で、同じく帰省したオリバーの妹サムと再会。
3軒目は出禁になっていたが、他の客の飲み残しを飲む。
4軒目で、かつてのいじめっ子らと対面。
ゲイリーはトイレで若者たちとケンカになるが、相手がロボットだと気づく。
どうやら連中は人間の体を乗っ取る気らしい。
事態に気づいたと悟られない為、ゲイリーらはパブ巡りを続ける事に。
7軒目。再び合流したサムもまた異変に気付く。
8軒目。老人バジルはロボットをブランクと呼び、負ければ体を乗っ取られると言う。
9軒目。ゲイリーは恩師シェパード先生と会うが、彼もまたブランクとされていた。
大乱闘でオリバーが犠牲に。
11軒目。スティーブンが捕まる。
12軒目ワールズ・エンドへ到着。
その地下は、ブランクのアジトとなっていた。
彼らは、都合の良い記憶の時代に戻してやると言うが、ゲイリーは抵抗。
ブランクは次々と爆発し、やがてロンドンは廃墟となる。
停止したかに思えたブランクは再起動し、
ピーターやオリバーは元の仕事に就き、スティーブンとサムは引っ付いたと言う。
ゲイリーとははぐれたきりだが、
唯一無事なアンディは、彼さえ幸せならばそれでいいと言うのだった。

 と言う訳で、新スコットことサイモン・ペグのコメディ。
ペグは学生時代に4人の仲間とバカ騒ぎし、12軒のパブを回ろうとして断念。
大人になっても心残りで、今はまじめに過ごしている4人を探し出し再挑戦する事に。
1軒ずつ回り、パブがチェーン店になっていて失望するなど、
古きよき時代を思い出す展開はなかなか面白い。
ところが、中盤のやや早い段階で、
故郷の田舎町に異変が起きていると気づくあたりから雲行きが怪しく。
あまりにも想定外の状況に、せめて夢だった事にしてほしかったかな。
ピアース・ブロスナンとロザムンド・パイクと言う
ダイアナザーデイコンビが出ているが、必然性をあまり感じない。

TV放送 2015/04/19 WOWOW 2100-2249
 

ワールド・トレード・センター(2006年アメリカ)

監督 オリバー・ストーン

ジョン・マクローリン 港湾警察警官の班長(ニコラス・ケイジ)
ウイル・ヒメノ巡査 新人警官
ドム ヒメノの同僚
アリソン ヒメノの妻。妊婦
ビアンカ ヒメノの娘
ドナ マクローリンの妻
JJ マクローリンの息子
カーンズ軍曹 海兵隊員

 9/11。NY港湾警察のマクローリンらは普段通り出勤する。
航空機が貿易センタービルに激突。避難命令がだと知り、彼らは救助のため現場へ。
だが新たな衝撃で建物は崩壊。生き残ったのはマクローリン、
新人のヒメノ、そしてドムだけだった。だが彼らも生き埋めだ。
重傷のドムは苦痛に耐えられず自殺する。
事件を知ったヒメノの妻アリソン、ジュンの妻ドナらは家族の安否を心配する。
数百人の警官が行方不明だ。
内臓出血の可能性があり、眠れば死ぬとマクローリンらは必死に起き続ける。
付近で火災が発生。熱でドムの銃が発砲する。
現場にかけつけた海兵隊カーンズがマクローリンらを発見。
まずヒメノが。続いてマクローリンが救助され、家族と再会する。
2年後、彼らによる感謝パーティが開かれる。
死者は749名、出身は87カ国に及ぶ。2人は引退。カーンズはイラクで戦った。

 と言うわけで、911テロを描いた作品で、「ユナイテッド93」と同時期に公開。
舞台が異なるのもさることながら、描き方もかなり違う。
あちらが割に異色作だったのに対し、こちらはハリウッドにありがちな映画。
主人公に有名な俳優を使い、彼らの身辺を描き、事件に巻き込まれる展開。
そして何となくハッピーエンドと来たら、
ユナイテッドと比較して、どうにも甘っちょろいという印象。
ニコラスらが大変な目にあったのはわかるんだけど
何しろずっと瓦礫の中なので、911のまっただ中という印象をあまり受けない。
発見した海兵隊の人の描き方も変な感じで、
この人はあまり身辺を描かれないので何か唐突な感じ。
ラストで言うように、人の善意を描きたかったのであれば
別に他の題材でもいいじゃんと言う感じ。

TV放送 2008/01/20 WOWOW 2200-2214
 

ワイアット・アープ」(94)を見た。

 西部劇は、かつてはアクション映画の代名詞のように呼ばれたほどで
映画初期からたくさん作られてきたが、
一部の作品を除くと、大半はB級、ないしはC級と言う印象を否めない。
考えてみれば、セットも服装も安価で、特撮も不要。
場合によっては、女性キャストなしでもかまわないわけだから
大半がずいぶん安易なものになっていた事は間違いない。
そんなせいか、ジョン・ウェインの死後、西部劇はほとんど作られなくなった。
マックイーンも死に、ブロンソンは老けすぎて引き継ぐ者がいなかったのだ。
そんな中、ケビン・コスナーが「ダンス・ウイズ・ウルブス」
クリント・イーストウッドが「許されざる者」でアカデミー賞を受賞。
前者は従来の西部劇とはちょっと違ったが、後者は間違いなく西部劇。
彼は、「ペイルライダー」などでも西部劇への想いを描き、高い評価を受けている。
これがきっかけか、西部劇復活の兆しが見え、
「ジェロニモ」「トゥームストーン」「マーヴェリック」と今年だけで公開される。
今回、ケビン・コスナーが演ずるのは、伝説の男ワイアット・アープ。
以前にも、「荒野の決闘」「OK牧場の決闘」他の作品に登場。
トゥームストーンの町の保安官アープが、兄弟やドクホリデイと共に
クラントン一家と、OK牧場で決闘。彼らを倒すというのが主な筋だ。
(近作「トゥームストーン」も同じ話をモデルにしている)
ただし、伝説の男であるアープの物語は、映画によってずいぶん違いがあるようだ。
「荒野の決闘」の原題となったクレメンタイン嬢は、他の作品にはいないし
ドク・ホリデイも死んだり死ななかったり。
今回が最も実話に近いようで、話も若い頃から死ぬまで延々と続く。
正直なところ、SFと西部劇から映画好きになったほどなので、
そんなわけだから、とにかく見てみましょう。

 酒場で酒を飲むワイアット・アープ(ケビン・コスナー)。
彼の所へ、クラントン一家がOK牧場を出たとの連絡がある。
時代はさかのぼり、南北戦争時代。
農家アープ家の三男であるワイアットは、兄ジェームズやバージルを追って
ひそかに戦場へ向かおうとする。
次兄バージルに扮するのは、新「ゲッタウェイ」の悪役で
ひいきバージニア・マドセンの兄、マイケル・マドセン。
だが、父ニコラス(ジーン・ハックマン)は、それに気づき止める。
残した母たちを悲しめる事は許さないと言うのだ。しかたなく彼は出ていく事を断念。
ワイアットは、父のライフルを撃つマネをして楽しむ。
彼はけっこう、撃ち合いが好きなようだ。
そんな所へ、ジェームズやバージルが帰還。どっちかが負傷したが、命に別状なし。
「血は水よりも濃い」を決まり文句とするニコラスは、弁護士でもあり
仕事を求めて、一家でカリフォルニアへ移る事を決断。
彼に言わせれば、妻でさえも他人。血のつながりこそが大事だと言う。
旅の途中、町へ買い出しに出たワイアットは、
ささいな口論が撃ち合いになるのを目撃。
目の前で血を流しながら人が死ぬのを見たワイアットは、嘔吐しショックを受ける。
彼を気遣った父ニコラスは、法は家族の次に尊ぶ物だが、
もし法を守らない者と対峙する時は、先に撃ち、確実に殺せと忠告する。

 父の後を継いで弁護士の勉強をするかたわら、仕事をするようになるワイアット。
ボクシングのレフェリーを頼まれるが、当時のボクシングと言えば、
観客の目の前でやっていて、しかも金を賭けている。
おかげで、賭けに負けた男に恨まれて、殴られてしまう。
悔しがる友人は、ワイアットが仕返しをすると言いふらし、
男もそれを聞いて、やれるもんならやってみろと言い出す。
衝突は避けられないと悟ったワイアットは、ビリヤードの玉を相手の胸にぶつける。
息がつまって倒れた男からガンベルトを奪い、おれの勝ちだ等と称する。
ややインチキくさい気がしながらも、ワイアットは銃を手にして大喜び。
花火を打ち上げている夜空へ向けて、銃を撃つマネをする。
そんな彼に、想いをよせる女性もいたが、ワイアットには意中の女性がいた。
ある日、意を決して、ウリラと言う女性に求婚する。
(彼女の父親役に、「メジャーリーグ」の監督役の人が出ている)
彼女は最初困惑するが、まんざらでもないようでやがて承諾。
弁護士の勉強中は、警察官をやる事に。
幸せな生活を送るかに見えたが、妊娠した彼女の具合が悪化する。
医師の診察の結果、彼女は腸チフスと判明。
ワイアットの必死の看病にも関わらず、彼女は死亡。
ワイアットは悲しみに打ちひしがれ、2人の家に火をつけすべてを燃やしてしまう。
飲んだくれるワイアットは、放浪を続け、馬のクソより臭い等と言われる。
立ち直るから等と称して、見知らぬ人に金をせびり、
気を許した彼を殴って馬を盗んだりして、捕まってしまう。
劣悪な環境の牢屋に入れられたワイアットを、父ニコラスが釈放させる。
馬泥棒は死刑だ。生き延びたければ、この町を去れと警告。
目がさめたワイアットは、この町を飛び出し、それ以来、酒を絶つ事を誓う。

 バッファローの皮をはいで稼ぐと言う仕事を始めるワイアット。
エドとバットのマスターソン兄弟は、彼に雇われて仕事をする事に。
とは言え、バッファローの皮をはぐと言う作業は気色悪く、かなり苦戦する。
ワイアットは射撃の腕は抜群。エドらはこの生活に満足するが、
ワイアットは、現状に満足する者に成功者はいないとか何とか言って、
ウイチタと言う町へ向かう。(目的が何だったかは忘れたが)
彼は酒場でも酒を飲まず、コーヒーを注文するものだから、
酒を皆におごると称する荒くれ者の顰蹙を買う。
しかし、怒る男よりも彼は早く銃を構えたため、男は銃を渡す。
こうしてワイアットは2つ目の銃を手に入れる。
ある日、目が覚めて顔を洗っていると、窓ガラスが割れてびっくりする。
酒場で男が暴れ、銃を乱射しているのだ。
保安官もさじを投げるが、うるさくてかなわんと言う感じで、
ワイアットはパジャマみたいな格好で、酒場へ飛び込み、簡単に男を倒してしまう。
その手際の良さに感心した市長は、彼を保安官補に命ずる。
けっこうそう言うのが嫌いでないワイアットは、
この後活躍を続け、その名を広く知らしめた。

 彼の評判を聞いたダッジシティは、ワイアットを引き抜く。
エドたちや、兄バージル、弟モーガンと共に保安官をする事になる。
彼らは、町の入り口で銃を構え、入ってくる荒くれ者たちから銃を取り上げるのだ。
ダッジシティは、今でさえ難しい銃の廃棄に挑戦していた。
だが、ワイアットらの早撃ちの評判もあるので、荒くれ者たちも素直に従った。
保安官の職にあると言う口実を得て、得意の銃の腕を存分にふるうようになった彼は
えらそうな事を言っても、娼館に出入りし、そこのマティと言う女性と親しくなる。
彼女は、内縁の妻気取りだが、ワイアットは真剣に考えていない。
それよりも、舞台で見かけた女性の方が気になっていた。
やっぱり、けっこうひどい奴と言う印象を受ける。
ダッジシティでの生活が定着しつつも、さらに儲けようと言うワイアットは、
トゥームストーン(墓標)と言う名の町で、金鉱掘りで稼ごうと提案。
血は水よりも濃いと言う兄弟たちは、この話に乗らないでもなかったが、
困ったのは、彼らの妻たちだ。
長兄ジェームズの妻ベッシー(ジョベス・ウイリアムズ)や
次兄バージルの妻アリー(「ホームアローン」の母役キャサリン・オハラ)らは
ワイアットが一族の長を気取っている事に反発。
だが、彼女たちが何を言っても、兄弟の絆は絶てないようだ。
やがて、ワイアットの取締が厳しすぎるとの評判が高まり、彼は解任される。

 職を失ったワイアットは、何とかと言う凶悪犯だかを追って旅をする事になる。
途中、あのボクシングの試合の時に、負けた方の選手だったと言うバーテンの紹介で
ドク・ホリディ(デニス・クエイド)と言う男に出会う。
元歯医者の彼は(「荒野の決闘」では、普通の医者だったが)結核で酒浸りの生活だ。
それでも銃の腕は凄く、女たらしで、
恋人の「デカ鼻の」ケイト(イザベラ・ロッセリーニ)をたびたび怒らせる。
そんな2人が、どうした事か妙な友情で結ばれ、
ドクは、必ずピンチの時に助けてやる等と約束する。
一時、無法状態となったダッジシティに、再びワイアットたちが舞い戻ってきて
無法状態はおさめるが、もはやここに留まる気はなく、
不本意ながら、エドたちが保安官を引き継ぐ事に。
やがて、トゥームストーンに落ち着いたワイアットは、
エドが無法者に撃たれて死んだとの連絡を受ける。

 トゥームストーンの町で、平穏な暮らしを望んだワイアットらだったが、
そうはうまくいかなかった。
町はクラントンとマクローリー一家に牛耳られており、
保安官のビーハンすら買収されて、まともに働く気はなさそうだ。
しかたなくと言うか、撃ち合いがしたいのでと言うか、
ワイアットらは保安官補に就任。再び、銃の携帯を取り締まるようになる。
ビーハンが恋人と称して、あるユダヤ女性の裸の写真を見せびらかす。
やがて現れた当人ジョジーは、そんな事は気にもしない様子で、気の強そうな女性。
ワイアットは、彼女がダッジシティで見かけた、女性だと気づく。
彼らはたちまち惹かれ合うが、内縁の妻のはずのマティがそれを許さず、
事あるたびに、2人の女性は衝突し、マティは何度も自殺をはかるが、結局死ねず。
かと言って、ワイアットが反省するとか言う事はない。
どちらかと言うと、マティに同情的なアープ兄弟の妻たちもあって、
けっこう大変な状態となる。

 やがて、アイク・クラントンを長とするクラントンとマクローリー一家は、
邪魔者アープ一味をなきものにしようと、OK牧場で待機していると言う。
もはやこれまでと悟ったワイアットらは、
決闘をすれば、自らも保安官に追われる事になる事を承知で、決闘に望む事に。
こちらのメンバーは、ワイアットとバージルとモーガン。
ドクは飲んだくれてると言うから、呼ばないでおこうと考えるが、
途中から現れ、おれを忘れてるぜ的な合流の仕方で、
4人は横一列の大江戸捜査網歩きで通りを進む。
ここで、あの「OK牧場の決闘」の曲でも流れれば、
これまでの、やや地味な人間ドラマも吹き飛ぶのだが、もちろんそれはない。
クラントン一味の描写はほとんどなく、
他の映画では決闘で倒したはずのアイクが、決闘後も生きてたようだがよくわからず。
話は冒頭とつながるのだが、
OKコラルと言うのは、実は牧場と言うほど広い物ではなく、
ただの柵で囲まれた場所を意味するらしい。
それでも、今までの映画では、牧場らしき場所の中で、あちこちに隠れて撃ち合ったが
今回はそれもなし。そんな狭い場所では無理なので、何と対決は路地で行われる。
しかも、手を伸ばせば届くほどの至近距離。双方4人ずつくらい。
誰かが手を上げろと言うや、どっちかと言うと、アープ側が先に撃ち始めた印象の中
時間にして、わずか1〜2分という短さで、アープ側にも負傷者は出たものの、
死者はゼロで、一方クラントン側は全滅する。

 だが、アープ一味はこの勝利で人々の歓迎を受けたわけではなかった。
保安官ビーハンは、彼らを逮捕しなくてはならないと言うが、
ワイアットらが、必要不可欠な戦いだったとか何とか、意味不明の理屈で言い逃れる。
先に述べたアープ兄弟の妻たちも、この事が彼らの身を危険にすると不安がる。
やがて裁判が行われ、アープ兄弟の行為は、職権を越えているとされながらも
クラントン一家の無法ぶりを考えれば、情状酌量の余地があるとして無罪放免となる。
ワイアットらは、この判決に喜ぶが、
一味を殺されたアイク・クラントンらが許しておくはずもなかった。
ビリヤードをするモーガンが襲撃されて殺され、かけつけたバージルも重傷を負う。
再び妻たちの怒りがワイアットに集中し、やむなくトゥームストーンから出る事に。
だが、この期に及んでも、ワイアットは戦いをやめる気はなく、
兄弟を殺された以上、クラントン一味が全滅するまで復讐し続けると誓う。
(困った奴だ)
そんなこんなで、何がきっかけだったか忘れたが、ワイアットは再び酒も飲むように。
機関車で家族を移動させる事になるが、
マティはジョジーまで来ると言うので、またも暴れ出す。
ワイアットは、クラントン一味が襲撃すると考え、待ち伏せをする。
機関車は無事出発し、やっぱり襲撃に来た一味の1人を射殺。
続いて、別の場所でも1人を倒す。
ビーハンはまたも逮捕しなくてはならんとか言うが、またまた言い逃れられてしまう。

 ドク・ホリディは、ワイアットらが襲撃している連中が、
モーガン襲撃に関与していなかったかも知れないと言うが、聞き入れられない。
結局、そんな事を言ったドクも、ワイアットが聞く耳持たないと知るや
協力すると約束。遠くへ移動し、安心させて襲撃しろ等と言う。
ワイアットは、最後の1人が死ぬまで続けると誓うのだった。
そんなこんなで、けっこう孤立していくワイアットだったが、
ジョジーだけは温かく見守り、あなたを愛し続け、あなたより先には死なないと言う。
それから数年後。ゴールドラッシュで金鉱を目指す人々が船で運ばれる。
その中に、老いたワイアットとジョジーの姿があった。
彼は、鉱山を2つほど買い、一山当てようと考えていた。
そんな時、船の乗客の青年が、あなたはワイアット・アープでしょうと話しかける。
(マスメディアのない時代に、どうしてアカの他人にわかるのか不明だが)
彼は父から、叔父がアープに助けられたと聞かされていたのだ。
こんな終盤に入って、またまた回想シーンに。いささかウンザリさせられる。
人殺しか何かを犯した彼の叔父は、ワイアットが逮捕したが、
町の住人は彼をリンチしようとし、1人で番をするワイアットは彼らに対峙する。
そして数十名に銃を突きつけられるが、うろたえもせず、
確かに私は死ぬだろうが、その前に10名程度を道連れにする。
それはおまえとおまえだ等と、具体的に名前を挙げたりするものだから、
結局一団はリンチを断念したのだ。
しかし、そんなかいもなく、叔父はその後殺されたと言う。
この逸話にどれほどの意味があるのかわからんが、
ワイアットはジョジーに、みんないろんな事を言うから、
ウソも本当も混ざっている等と言う。
最後に字幕で説明が。クラントン一味はその後、全員謎の死を遂げた。
アープ兄弟は、いつだかに何かで死んだ。ドク・ホリディは数年後に、病死した。
ワイアットは何年だかまで生き続け、最後までジョジーとすごした。
ジョジーは確かに先には死ななかった。
そしてワイアットは、死ぬまで銃弾によるかすり傷さえ負わなかった。

 と言うわけで、愛する者のために、戦う事を選んだ等と称する映画だが、
映画を見ていると、そう言う描写にはとても思えず、
どうしてもワイアットが、けっこう撃ち合いや人殺しが好きで、
復讐とか、保安官だから等と言う口実のもとに、
それを楽しんでいたようにさえ感じられる。
兄弟の妻たちを無視したような態度も気になるし、
内縁の妻マティへのひどい扱いも気になる。
保安官をして正義に見えながら、突然一攫千金を狙ったりもする。
OK牧場での決闘も、何だか原因がはっきりせず、
クラントン一家の描写がほとんどないので、困惑してしまう。
おまけに、牧場でないただの路地で、数十秒で終わってしまうので、
あれがそうだったわけ?と後で考えてしまうほどだ。
TV「宇宙大作戦」に、カーク船長らがクラントン一家にされ
アープ兄弟と決闘する羽目になると言う話があった。
それ自体は単なる思いつきという感が強かったが、
クラントンらが意外に市民に好かれていて、アープらが悪党と言う描写で
この逆転の発想が意外に面白かった。
でも、実際にはそう言う面もあったのかも知れないと言う気がする。
まあ、撃ち合いと言う意味での西部劇を期待して、裏切られた点については
そうは言っても、薄々予想していた面もあるのでよしとするが、
この主題のよくわからん話を、長々と見せられたのには結構まいった。
何しろ、劇場やホールで見た映画としては、
「ナポレオン」「シンドラーのリスト」に続く長さだ。
長い映画にありがちな事に、この映画も起伏に乏しいが、
最後の最後にきて、回想シーンを入れてしまう神経はちょっと疑ってしまう。
ワイアット・アープなる人物の一生を、描いた映画として、評価できる部分もあるが、
だから結局、何が言いたいわけ?と聞きたくなる。
 

ワイオミング(1980年米)

ビル・タイラー (チャールトン・ヘストン)
ヘンリー・フラップ タイラーの仲間
ランニング・ムーン ブラックフットの娘
ヘビー・イーグル ブラックフットのリーダー

 山で暮らすタイラーは、親しい先住民クロウ族といる所を、
敵対するブラックフット族の襲撃を受ける。
タイラーは、倒した相手がランニング・ムーンと言う娘だと気付き介抱。
娘はタイラーに惚れ込み、ついてくるように。
ビーバーで稼げるのは今年が最後と、大量にいる谷へ案内すると言う。
一方、ブラックフットのリーダー、ヘビー・イーグルは、娘を取り戻そうと追跡。
仲間ヘンリーがやられ、タイラーと娘は捕われる。
タイラーは狩りの標的にされ、川に落ちて死んだと思われる。
無事だったタイラーは、同じく生きていたヘンリーと合流。
娘も生きていると知り、救出に向かう。
撃ち合いでヘンリーはやられ、
タイラーもやられそうになるが、娘がヘビー・イーグルを倒す。
タイラーはヘンリーを葬り、娘と立ち去るのだった。

 と言う訳で、チャールトン・ヘストン主演の西部劇。
誤植かと思ったが80年の製作で、西部劇としてはかなり後発。
ヘストンは山で暮らす男で、先住民とも親しいが、
好戦的な部族もいて、争いに巻き込まれる。
好戦的な部族の娘を助ける形になり、彼女に惚れ込まれるが、
取り戻そうとする部族の襲撃を受ける訳。
ワイルドな感じの生きざまはいいんだけど、
物語的にいろいろ抜けてる気がして、結構中身の薄い話。

TV放送 2014/12/01 ザシネマ 0600-0740
 

ワイルド・アット・ハート(1990年アメリカ)

 監督デビッド・リンチ

 カロライナの州境。セイラー(ニコラス・ケイジ)は
恋人ルーラ(ローラ・ダーン)を狙う男をたたきのめして矯正施設へ。
ルーラの母マリエッタはセイラーと会う事を禁ずるが、二人は再会。
母は彼らを追うため、ジョニー(ハリー・ディーン・スタントン)を雇う。
セイラーは保釈を破って州外へ。母はさらにサントスらを雇って追わせる。
セイラーは、かつてサントスの運転手をしていたが、ルーラの家が燃えるのを目撃。
母はサントスと共謀してルーラの父を殺害したのだ。
二人はボビー(ウイレム・デフォー)と知り合い、セイラーとボビーは銀行強盗に。
ボビーは射殺され、セイラーは逮捕。妊娠したルーラは出産する決意だ。
6年後出所したセイラーは、ルーラと再会するが、別れた方がいいと立ち去る。
だが、男たちに殴られ、魔女の声を聞いたセイラーは、ルーラの所へ戻る。

 と言うわけで、リンチならではのよくわからない物語だが
何ともニコラス・ケイジが過激すぎるのが共感できない上
周囲の連中も一筋縄でいかない者ばかり。
そんな連中ばかりで、よその世界の話みたい。ローラ・ダーンはここでは何だか男顔。
途中、事故を起こして死ぬ女性にシェリリン・フェン。必然性はあったのか。

TV放送 2001/05/25 BS05 0000-0210
 

WILD CARD/ワイルドカード(2015年米)

ニック・ワイルド 用心棒(ジェイソン・ステイサム)
サイラス・キニック カジノで知り合う(ドラゴンキングダムの若僧)
ホリー ニックの元恋人
デマルコ ホリーを襲う(HEROESのピーター)
ベイビー デマルコのボス

 ベガス。用心棒ニックは、恋人ホリーがベイビーの組織の男に暴行を受けたと知る。
男の正体がデマルコと突き止め、ホリーと共に仕返し。
ホリーは町を出て、ニックは手に入れた大金でギャンブルをする。
ギャンブル中毒の彼は大勝するが、最後に負けてしまう。
デマルコはニックに襲われたと報告するが、ベイビーはニックを信じて取り合わない。
怒ったデマルコは、ニックを襲撃するが返り討ちに。
知り合ったサイラスに、自分を認めた方がいいと言われ、ニックは町を出るのだった。

 と言う訳で、ジェイソン・ステイサムのアクション。
ちょっと落ちぶれた用心棒のジェイソンは、元恋人を暴行した連中を叩きのめす。
それで組織に仕返しされる展開かと言うと、そうでもない。
連中からいただいた金で大勝して、
ギャンブルから足を洗おうとするギャンブル中毒の話に。
仕返しは仕返しであって、どっちつかずの中途半端な印象に。

TV放送 2008/10/05 WOWOW 2200-2400
 

ワイルドガン(2015年カナダ仏米)

ジョン・ヘンリー・クレイトン (キーファー・サザーランド)
サミュエル ジョンの父(ドナルド・サザーランド)
メアリー・アリス・ワトソン ジョンの元恋人(デミー・ムーア)
マッカーディ 町の大物(ブライアン・コックス)
デイヴ・ターナー マッカーディの雇ったガンマン
トム メアリー・アリスの夫

起:ジョンは父の住む町に舞い戻る。
承:大物マッカーディは住人に立ち退きを迫る。
転:ジョンはマッカーディ一味を倒す。
結:ジョンは町を去る。

 戦争で町を去っていたジョンが、父サミュエルの所へ舞い戻る。
もう銃は持たないと言う彼だが、大物マッカーディは厄介に思う。
保安官がいなくなった町で、マッカーディはやり放題なのだ。
 マッカーディ一味はサミュエルに立ち退きを迫るが、ジョンが返り討ちに。
ジョンはサミュエルの教会へ行き、一緒に耕す様に。
元恋人メアリーの夫トムは、ジョンを快く思わない。
 ジョンは戦後に絡まれて撃ち合いになり、流れ弾で子供を死なせていた。
さらに、幼い頃に弟を水死させた事も、影を落としている。
 サミュエルが一味に刺され、ジョンは正しい事をすると決意。
隠していた銃を持ち出し、酒場にいた一味を一網打尽に。
マッカーディのガンマンであるデイヴは、ジョンに恨みはないと言う。
するとジョンはマッカーディを倒し、
雇われの身でなくなったデイヴとの決闘は回避される。
ジョンは町を去り、時々、彼を見かけたと言う噂が流れる。
だが、サミュエルの死後はそれもなくなった。

 と言う訳で、キーファー・サザーランド主演の西部劇。
ドナルド・サザーランドが父親役で共演。親子の共演はこれが初めてぽいです。
行方不明になっていたキーファーが故郷に舞い戻る。
町には土地を奪おうとする一団がいて、再び銃を手にすると言う展開。
ブロンソンを思わせるシンプルな西部劇で好感が持てる。
父ドナルドは毒のあるキャラで売ってきたが
本作では息子との別れに涙ぐみ、この点も好感が持てる。
キーファーの元恋人役がデミー・ムーアで、これは別の人でも良かったな。

TV放送 2017/11/07 WOWOW 2100-2244
 

ワイルド・ギース(1978年英)

アレン・フォークナー大佐 傭兵(リチャード・バートン)
レイファー 傭兵仲間(リチャード・ハリス)
ショーン・フィン 傭兵仲間(ロジャー・ムーア)
ピーター 傭兵仲間(ハーディ・クリューガー)
サンディ軍曹 大佐の旧友
エドワード・マターソン卿 依頼主
リンバニ元大統領

 フォークナー大佐はマターソン氏に招かれる。
ウガンダの銅採掘権が欲しいマターソンは、
指導者エンドファの政敵で、拘束中のリンバニ元大統領救出を依頼。
大佐は戦友のレイファーやフィン、ピーター、サンディを集める。
50名でパラシュート降下し200名の兵舎を襲撃。青酸ガスで皆殺しにする作戦だ。
兵士を集め、サンディのしごきで訓練。いよいよ出動になり、施設を襲撃。
リンバニの救出に成功するが、彼は病で弱っていた。
一行は空港へ到着。迎えの機を待つが、彼らの目前で機は引き返してしまう。
マターソンは、リンバニ抜きで採掘権を得る事に成功。
報酬を惜しみ、大佐らは見捨てられたのだ。
一行はリンバニの故郷へ避難するが、攻撃を受け、ピーターらが犠牲に。
村にたどり着いた大佐は、長老らをたきつけ、内戦を起こそうとするが、
これにはリンバニが反対。因縁のある神父と取引し、輸送機を調達する。
一行は輸送機で脱出しようとするが、敵の襲撃でサンディやレイファーが犠牲に。
何とか離陸し南ローデシアへ。生存者は13名だった。
リンバニの生存を伝えると、越境が許可され、無事着陸。だがリンバニは息絶える。
生還した大佐は、マターソンの所へ。
マターソンは取引しようとするが、大佐は聞き入れず射殺。
レイファーの息子の面倒を見る事にするのだった。

 と言うわけで、同じ007出身者でも、
コネリーほど代表作がないムーアの出演作で、未見だった1作。
傭兵部隊の話で、リチャード・バートン、リチャード・ハリス、ムーア、
ハーディ・クリューガーと言う布陣で、豪華なんだけど、全員やや衰えた時期かも。
(ムーアは007で人気が出たのがやや遅めなので、
この中ではやや若手感があるが、実際には年の順で言うとバートンに次いで2番目)
傭兵部隊と言っても、エクスペンダブルズみたいに、
各メンバーが特技を持って暴れ回る感じではなく、昔ながらの軍隊ものの展開。
前半に特訓があり、後半に現場へ。リーダーの部下への責任感も強い。
某国の元大統領を救出すると言う作戦は、すんなり成功するが、雇い主に裏切られる。
雇い主は銅の採掘権を得ようとするが、元大統領抜きでもうまく行ってしまい、
手間賃を惜しんで現地に置き去りにされたのだ。
すると、今まで死者0だったのに、追っ手に次々やられ始める。
雇い主に仕返ししてやると言うバートンの想いは、ラストにかなうが、
痛快感はもう一つ。
主要メンバーにも犠牲が出て、肝心の元大統領も病で死亡。
傭兵の虚しさを描いたと言う事かも知れないけど、
全編通じてそういう描写だった訳でもない。
タイトルバックは一目でわかるモーリス・ビンダーで、
ジョン・グレン、シド・ケインのボンド組も参加。

TV放送 2013/07/12 イマジカBS 430-1700
 

ワイルド・ギース2(85)(未公開)

 監督 ピーター・ハント

 傭兵のハダット(スコット・グレン)は、アメリカのテレビ局の要請で
西ベルリンの軍基地にいるナチの戦犯ヘス(ローレンス・オリビエ)の
救出の可能性を調査する。
ヘスの証言で、大スクープが取れるからだ。
ハダットはストレプリングというパレスチナゲリラに借りのある連中に捕まり、
拷問を受けるが、何とか脱出。
彼はアレックス(エドワード・フォックス)らの傭兵を集め、
テレビ局の女性キャスターのキャシー(バーバラ・キャレラ)と郊外に潜伏。
英軍の大佐はヘスの救出に協力。
監視に金がかかるが、ソ連等への建て前上、殺すわけにもいかないからだ。
ハダットは英軍の監視兵と会い、計画を立てる。
ヘスの健康診断を利用する手はずだ。
さらに、ストレプリングにヘスの身柄を渡す代わりに、自分を狙うのを止めろと要求。
しかし、一味はキャシーを捕らえ、保険にしようとする。
傭兵が集まり、監視兵によって英国風の特訓を受ける。
ハダットは、キャシーの弟を2人目の人質としてストレプリングに渡す。
尾行して一味の隠れ家を見つけ出し、弟の服に仕掛けた爆弾で混乱を起こし襲撃。
キャシーは救出するが、弟は死んでしまう。
ヘスが救急車で移動するが、散水車で水を巻き、
スリップを起こさせて、事故にまぎれて、ヘスとニセの死体を交換。
ストレプリングにヘスを渡すと称して、英兵の扮装をさせてある場所へ向かわせる。
だが、ハダットやヘスと誤解した大佐は、彼らを射殺する。
失敗を犯した大佐は処分される。
ハダットたちはサッカー試合の応援者として国境を通過。
だが、ヘスは自分のために他の者の生活がかき回されるのを好まず、
刑務所へ戻っていく。

 というわけで、ナチの戦犯が大スクープネタを持っていると言う事でさえ、
今となっては疑わしいのに、それが結局何だったか分からないのでは、不満が残る。
プロの傭兵にしては、仲間は死ぬし、
キャシーの弟という奴も死んでしまうし計画がいい加減。
交通事故に見せかけて、ヘスを救出するが、
老齢のヘスが事故で死ぬ可能性は考えなかったのだろうか。
ハダットの命を狙う連中が、ヘスの身柄も欲しがっていたり、
英軍も同様だったりして、いろいろとからむのだが、利害関係がいまいち分からない。
最後にマンマとしてやるのは面白いが、そこらへんが分からないのでねえ。
キャシーとハダットが最後に恋仲になるあたりは、安易としか言いようがない。
出演者はなかなかいいのだが、未公開に終わったわけが分かるような気がする。

TV放送 91/08/18  10CH  01:40-03:35
 

ワイルドサンダー 炎の追撃 (未公開)

 命令違反で辞職したストラウド大佐(ロイ・シャイダー)は、
アルトマン産業のマグダに、夫を殺したテロリスト、カリフを追えと依頼される。
娘メリッサが誘拐されるが奪還。マグダと愛し合うが、彼女が元KGBと知る。
機密を狙い接近した事から、マグダがカリフと断定される。
大佐はマグダ殺害を企むが失敗。彼女がカリフでない事を確信する。
義兄スティーブンが一味と知り、カリフを呼び出させる。
現れたのは上司パーカー博士だった。大佐はヘリを爆破し、博士を倒す。

 と言うわけで、ロイ・シャイダーが主演なので見たが、
年老いた男優と、もったいぶった陰謀がしらけるばかりだ。

VHS
 

ワイルド・シングス(98)

 女生徒ケリー(デニス・リチャーズ)は、教師サム(マット・ディロン)に
レイプされたと訴え、母である富豪サンドラは訴える。
サムは弁護士ケン(ビル・マレー)をつけるが、状況は不利だ。
さらに別の女生徒スージーもレイプされたと証言。だがケンは矛盾を追及。
スージーはケリーの依頼による偽証を認め、サムは無罪に。
狂言だったとわかり、サンドラから慰謝料を得る。
ところが、実はケリーとスージーはサムと共犯で、借金に困ったサムは
ケリーの母が死ぬまで得られない信託に目をつけ、芝居を打ったのだった。
だが、デュケ刑事(ケビン・ベーコン)は彼らを怪しみ、捜査を続行。
邪魔者として始末されるはずだとスージーを脅すと、彼女は動揺するように。
サムは口封じのためにスージーを殺し始末する。
スージーが殺されたと確信したデュケは、ケリーの所へ行くが、彼女に撃たれ射殺。
正当防衛は認められるが免職。だが実はデュケとサムは仲間だった。
デュケはスージー殺しをケリーの仕業に仕立て、始末したのだ。
さらにサムはデュケと海に出て、彼を始末しようとする。
デュケの反撃を受けるが、実は生きていたスージーに撃たれ死ぬ。
スージーはデュケによる殺人を目撃し、刑務所送りにされた過去があったのだ。
さらにスージーはサムにも毒を盛り殺害。しかし女刑事グロリアに目をつけられる。
スージーはサムをそそのかし、デュケに計画を持ちかけさせた。
自分の歯を抜いて死んだ証拠にし、ケンも仲間で金をせしめる。

 と言うわけで、「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」の
デニス・リチャーズが出てくるちょっとHぽい話で、裸もあるみたいなので見た。
ケリーとスージーが共犯だったと言うあたりまではまあ面白いのだが
その後は話が二転三転しすぎ、いくら何でもそうはならないだろうと言う感じ。
やりすぎは逆効果。
サンドラの弁護士バクスターにロバート・ワグナー。

TV放送 2000/07/08 BS05 2200-2400
 

ワイルドシングス2(2004米)

 ブリトニー 女子学生
 マヤ・キング ブリトニーの悪友
 ジュリアン・ヘイソン 検死官
 ナイルズ・ダンラップ ブリトニーの義父
 ブリッジ 保険調査員

 母を自殺で失った女子学生ブリトニー。仲の悪い義父ナイルズが飛行機事故で死ぬ。
同級生のマヤはナイルズの隠し子だと称し、DNA鑑定で親子と判明。
遺産7000万ドルがマヤの物となってしまう。
しかし実はブリトニーとマヤ、そして検死官ジュリアンが共謀していた。
だが保険調査員ブリッジは不審に思い、ジュリアンは動揺。
マヤは危険に感じ、ジュリアンを射殺。
死体を沼に沈めようとするが、ジュリアンが生きていて格闘の末刺殺する。
ブリッジは、DNA鑑定はマヤの父親の死体を利用したものと見抜き、半額を要求。
だがブリトニーはマヤを射殺し、ブリッジに遺体を始末させる。
ブリトニーは通報し、殺人犯としてブリッジは逮捕される。
ブリトニーは、実は生きていたナイルズと機上で再会。
キューバ人に賭で負けたナイルズを、ブリトニーが助けると称して共謀。
結局は、浮気して母を裏切ったとして機から突き落とし、
やはり生きていた母親と合流する。

 マット・ディロン、ケビン・ベーコン、デニス・リチャーズと言ったところが出た
女子高生エロチックサスペンスの続編?と言うか、似たような設定の話。
だまされたと思ったら、実は一味だったとか、そんなどんでん返しが続くが
まあそんなのは脚本家のさじ加減次第という感じで
有名どころがおらず、エロチックの方も主人公が脱がなきゃいまいち。
死んだはずの母がなぜか生きていて、最後には毒殺しようとしているように思えるが
思わせぶりはもうやめたまえと言う感じ。

TV放送 2007/05/06 12CH 0320-0500
 

ワイルドシングス3(2005年米)

マリー・クリフトン 女生徒
エレナ 保護観察中の生徒
ジェイ・クリフトン マリーの義父
ジョンソン 鑑識医
クリスチン・リチャーズ 保護観察官(ディナ・メイヤー)

 母を失った女生徒マリーは、義父ジェイが異議を唱えたため、
遺産のダイヤを手にできない。
やがてジェイは同級生エレナへの暴行容疑で逮捕されるが、狂言だと否定。
マリーは買収を勧め、遺産のダイヤを使う事を提案。
ジェイはその話に乗り、ダイヤの所有権をマリーにゆだねる事に。
しかし、実はマリーとエレナ、そして鑑識のジョンソンは通じていた。
エレナは約束を破り、暴行されたと証言したためジェイは懲役15年に。
保護観察官クリスチンは、エレナの話が自らの体験の模倣と気づく。
捜査が及び不安になったジョンソンは、ダイヤを安く売ろうとするがマリーが殺害。
自分で売人に売ろうとするが、ニセ物だと気づく。
一方クリスチンはエレナに盗聴器をつけて、マリーを探らせる事に。
マリーはジェイがダイヤを隠していると考え、乗り込んでにらみ合いに。
突入したクリスチンがマリーを射殺。
クリスチンは押収品の35万ドルと共に姿を消す。実はエレナの実母だったのだ。
彼女はジェイも抱き込み仲間にしたが、
彼こそクリスチンをレイプした犯人で始末される。

 と言うわけで、女子高生がからんだちょっとHなサスペンスの第3弾。
仲の悪い女子高生が実はグルで、実はレズ。警察なんかも一味。
だけど仲間と思わせて寝返るなんてパターンは、毎度のお約束で
3作も見ると何となく予想がついてしまうから、意外性もいまいち。
と言うか、もともとこの手のどんでん返し物は
何とでもなりそうなのであまり感心していなかった。
久々のディナ・メイヤーのHなシーンも期待したが、
やはり女子高生の方がメインと見えてそれはかなわず。

TV放送 2007/02/23 BS05 1235-1405
 

ワイルドシングス4(2010年米)

カーソン・ホイートリー 富豪の息子
レイチェル カーソンの恋人
シェーン・ヘンドリックス カーソンの悪友
ブランディ シェーンの恋人
テッド カーソンの父
ジョージ テッドの秘書
フランク 刑事(ヤングスーパーマンの父)
リンダ レイチェルの友人

 富豪の息子カーソンは、パーティで悪友シェーンと衝突。
シェーンの恋人ブランディとボートで勝負して敗れるが、彼女に惹かれる。
父テッドがレース中の事故で死ぬが、
秘書ジョージによれば、遺言で遺産は自由に使えない。
そんな時、ブランディがレイプされたと訴え、カーソンが逮捕される。
目撃者のリンダも証言したと言う。
ジョージは示談を勧め、恋人レイチェルと結婚すれば、裁量で金が引き出せると言う。
500万ドルで示談が成立するが、
実はカーソンとレイチェル、ブランディ、リンダは共謀して芝居を打ったのだ。
一方、刑事フランクは、テッドの車をブランディが整備したと突き止める。
動揺したブランディは、レイチェルに逃亡を持ちかける。
レイチェルはカーソンに相談するが、
それも罠で、ブランディがカーソンを射殺。自殺を偽装する。
だがフランクは、レイチェルとブランディの関係を突き止める。
2人は互いに相手を始末しようとするが失敗。警察に出頭する。
互いに相手の単独犯だと証言。
隠れ家の小屋で、テッドの車に細工した証拠が見つかり、レイチェルが逮捕される。
事件が解決し、フランクは引退。
実はフランクはブランディと共謀し、大金を山分けしようとしていた。
だが、ブランディは、そんなフランクも刺殺する。
ジョージは、遺産を珊瑚礁基金に寄付するが、
実は彼が理事で、レイチェルと金をせしめようとする。
レイチェルは獄死を偽装したが、結局ジョージに爆殺される。
ジョージはブランディとグルだったのだ。
 ジョージは、ブランディがテッドを父の仇と恨んでいると知り、計画を持ちかける。
ブランディは、幼なじみのレイチェルと共謀し、カーソンに注目。
ブランディが整備場へ誘導し、カーソンらに細工させる。
フランクに怪しまれたため、彼を買収する事に。
ブランディは、わざと小屋に証拠を残したのだ。

 と言うわけで、マット・ディロン、ケビン・ベーコン、デニス・リチャーズなんて、
ちょっと怪しいところを集めたワイルドシングスは、セクシーな女学生が出て、
大金をせしめるために、敵かに思えた相手と手を組んだり、
逆に親密そうな相手を裏切ったりする話。
まじめそうな刑事や教師も一味だったりして、
基本的にその設定はこの4作目まで引き継がれている。
今回もセクシーな女性が大勢登場。
明らかに怪しい事故や、因縁をつけてる感のある訴訟があったりして、
主人公たちが大金を得る。
この時点で、事故は実は殺人、訴訟をした相手は実は仲間。。。
なんて展開が容易に想像でき、実際その通りに展開。
後は裏があった、さらに裏があった、さらにさらに裏があったなんて展開の繰り返し。
冒頭から伏線が張られていたとは言い難い調子で、まさに取ってつけたよう。
前半はセクシー女性で見せるが、そちらの見せ場がなくなった後半はダラダラ感あり。

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ワイルド・スピード(2001年米)

ロブ・コーエン監督

 ブライアンと言う男が現れ、夜のレースに参加。
改造車で飛ばすが、飛ばしすぎでメカがいかれて最下位に。
警察が現れ、逃げる優勝者ドミニク(ビン・ディーゼル)を助ける。
因縁のある中国人トラン一味に襲われたりもするが、
ドミニクは逃げた仲間より、ブライアンを信頼するようになる。
実はブライアンは警察の潜入捜査官だった。多発するトラックジャックを追っているのだ。
犯人はストリートレーサーらしく、顔の聞くドミニクなら何か知っているかも。
ブライアンは修理工場で働く事になるが、仲間のヴィンスは気に入らない
トランの倉庫で大量のDVDを発見。警察は彼らを逮捕するが、合法的な物とわかる。
レースで仲間のジェシーがトランに敗れ、車を奪われたくないと逃げ出す。
ブライアンはドミニクこそ犯人と確信し、彼の妹ミアに止めさせるよう説得。
だがすでに次の犯行を実行中だった。トラックの反撃でヴィンスが引きずられる羽目に。
かけつけたブライアンが救出。病院へ運ぶためヘリを呼び、ドミニクはミアと逃走する。
ドミニクは逃げていたジェシーを見つけるが、トラン一味の襲撃を受ける。
ブライアンとドミニクは、それぞれ彼らを追跡。
トランを倒し、ついに2人の決戦に。踏切までの競争だが、ドミニクのマシンは不調に。
横転し、警察もかけつけるが、ブライアンは車を譲ってドミニクを逃がす。

 と言うわけで、潜入捜査した刑事が、組織の人物と親しくなり
逮捕に戸惑ってしまうだなんて話は、何度も聞いた事のある話で目新しくもない。
もっぱら見所は、激しいカーチェイスシーンと言うわけだが、
最初と最後の襲撃、前半のレース以外は、これと言って迫力もなく
中国人(?)グループに疑いがかかるあたりも
こんなに早く疑いがかかると言う事は、真犯人ではあるまいと思わせてしまうし。
意外に日本車の出番が多いのも妙な感じ。
ヴィン・ディーゼルには、変な魅力があるが、
それにしても結局犯人だったのに、見逃されてしまって、
続編でまた出てくるなんて、何かしっくり来ない。
中国人グループのリーダーは、「ダイ・アナザー・デイ」のザオの人。
監督は「ドラゴン」「トリプルX」の人で、
皆で「ドラゴン」のビデオを見るシーンあり。

TV放送 2003/04/27 BS05 2000-2155
 

ワイルド・スピードX2(2003年アメリカ)

 南フロリダ。元ロス市警のブライアン(ポール・ウォーカー)は
ロードレースで稼ぐが警察に逮捕される。
貿易商ベローンは密輸の疑いがあり、ブライアンに潜入捜査しろと指示。
ブライアンは、警官だった彼を恨むドライバーのローマンと組む事に。
ベローンはドライバーを捜しており、2人は採用される事に。
だが、ローマンはベローンにでかい態度を取り、
警察も常に監視していて動きづらい。先に潜入した秘書も怪しい。
ブライアンらは、ロードレースで勝ち、逃走用の車を調達。
ブツを運ぶ仕事に就くが、地元警察が現れ包囲される。
仲間の協力でパトカーを蹴散らし、
逮捕されるが、ブライアンらは逃走用の車に乗り換えていた。
警察は飛行場を包囲するが、ベローンは裏をかいて港へ。
ブライアンや秘書が警察と気づいており、秘書を連れて退散。
始末されかかったブライアンを、かけつけたローマンが救出。
ボートで逃げるベローンを、ブライアンは岸から車をジャンプさせ飛び込む。
ベローンは逮捕され、2人の前科は帳消しに。
さらにベローンの金もいただき、商売を始める事にする。

 と言うわけで、ビン・ディーゼルが降板したアクション映画の続編。
ポール・ウォーカーは出ているものの
前作とは役どころがちょっと変わっていて、何かしっくり来ない感じ。
派手なチェイスシーンは面白いけど
話としてはかなり中身が薄い感じ。

TV放送 2005/01/22 BS05 1830-1920
 

ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT(2006年)

ショーン・ボズウェル レース好きの学生
ニーラ ショーンの同級生
トゥインク ショーンの同級生
DK ドリフトキング。タカシ。ニーラの彼氏
ハン ショーンに車を貸した男
カマタ DKの叔父(千葉真一)

 レースで警察沙汰になった少年ショーンは、母に見放され離婚した父のいる日本へ。
父はレースを禁じる。
学校で知り合ったトゥインクに連れられ、たまり場へ。
同級生のニーラと話すが、彼女の恋人DKともめてレースする羽目に。
駐車場をドリフト走行でかけぬけるDKに惨敗する。
車を貸したハンは、ショーンに借金取りの仕事をさせる代わりにドリフトを教える。
ハンは叔父がカマタというヤクザであるDKと組みながら、
一方でDKを倒したいと考えていた。
ハンとDKの対立が激化。カーチェースの末ハンが事故死する。
ショーンはカマタに会い、レースで決着をつけたいと言う。
父も理解し、彼の車を改造して臨む。
山道で激しいレースの末、ショーンが勝利。ショーンらは自由となり、彼は王者に。
そんな彼の前に、かつてハンとレースをしたと言う男が現れる。

 と言うわけで、
このシリーズは、もともとヴィン・ディーゼルとポール・ウォーカー主演で
ストリートレースをする男たちの話だった。
2作目では、人気の出たディーゼルがはずれ、
この3作目ではウォーカーもはずれた一方で、目先を変えて日本を舞台に。
日本を舞台にした珍妙な映画は数多くあるが、その中でもこれは異色。
広い道路が少ないと言う特性からか、ドリフト走行に重きを置いていて
何かその手のマンガの実写版みたい。
これはこれで面白いけど、シリーズとしては番外編。
ただし、なぜか最後にディーゼルが出てくる。仕事が減ったのか。

TV放送 2007/09/23 WOWOW 2220-0010
 

ワイルド・スピードMAX(2009年米)

ドミニク ストリートレーサー(ビン・ディーゼル)
ブライアン・オコナー FBI。ドミニクを囮捜査した(ポール・ウォーカー)
レティ ドミニクの恋人(ミシェル・ロドリゲス)
ミア ドミニクの妹。ブライアンの元恋人
ブラガ 麻薬組織のボス
カンポス ブラガの部下
ジゼル ブラガの手下。ドミニクらに寝返る
フェニックス ブラガの手下。レティの仇

 ドミニカ。ドミニクとレティのコンビは、タンクローリーの襲撃に成功。
一方、ブライアンはFBIに復職。麻薬組織を追う。
元恋人ミアから、レティが殺されたと連絡が入り、葬儀でドミニクと再会。
レティの復讐に燃えるドミニクは、
現場に残されたニトロ燃料から、組織の存在を突き止める。
黒幕ブラガに接近するため、運び屋を決めるレースに参加。
これにはブライアンも参加していた。
レースはドミニクが勝利するが、
FBIが手を回してブライアンも運び屋に加わる事に。
一味は、6000万ドルの麻薬を運んで国境を越える事に。
ドミニクは、ブライアンがレティに潜入捜査をさせたと気付き怒るが、
それは無罪になるためレティが望んだ事だった。
ブライアンはブラガをおびき出す代わりに、ドミニクを無罪とするよう上司に要求。
ブラガに取引を持ちかけ、逮捕しようとするが、逃げられ、ブライアンは停職に。
ブライアンはドミニクと共に、一味を追ってメキシコへ。ブラガを逮捕する。
ドミニクは、レティの仇であるフェニックスを追跡。跳ね飛ばして復讐を果たす。
ブライアンが寛大な措置を求めたにも関わらず、ドミニクは裁判で25年の刑に。
移送されるが、護送車をブライアンらが襲撃するのだった。

 と言うわけで、ビン・ディーゼル出世作のシリーズ第4弾。
ディーゼルもいろいろ出たけど、他は不発で、結局ここに戻ったかと言う感じ。
ポール・ウォーカーとのコンビは1作目以来で、
シリーズも迷走したけど、原点に戻ったと言う事か。
2人が仲直りするのに尺をとったりしてまだるこしい感も。
シリーズが迷走した場合、一部エピソードがなかった事にすると言う手もあるんだが、
本作では異色作である3作目のキャラも登場。
ポール・ウォーカーは、せっかくFBIに復帰したのに
(2作目で悪事に手を染めた感があったが)、ディーゼルとの友情を優先して逆戻り。
ディーゼルは、ミシェル・ロドリゲスの敵討ちが主たる目的で、
ボス逮捕に関心がないあたりに、物語として散漫な印象を受ける。

TV放送 2010/08/31 WOWOW 2100-2246
 

ワイルド・スピード MEGA MAX(2011年米)

ドミニク・トレット ストリートレーサー(ビン・ディーゼル)
ブライアン 元FBI(ポール・ウォーカー)
ミア ドミニクの妹。ブライアンの恋人
ホブス 特別捜査班(ドゥエイン・ジョンソン)
エレナ ホブスの部下。ドミニクに味方する
レイエス 組織のボス
ヴィンス ドミニクの仲間
ローマン ドミニクの仲間。2作目に登場
ハン ドミニクの仲間。3作目に登場
ジゼル ドミニクの仲間。4作目に登場
レティ ドミニクの恋人。4作目で死亡

 ドミニクを乗せた護送車をブライアンらが襲撃。
ドミニクを逃がしたため、ブライアンとミアも手配される。
 ブラジル。ドミニクらは列車から麻薬取締局が押収した車を盗み出す仕事を受ける。
だが、一味に裏切られ、辛くも逃走。
捜査官を殺した疑いで特別捜査班のホブスに追われる羽目に。
ドミニクらは、裏切った黒幕レイエスから全財産をいただき、
最後の仕事にしようと計画。かつての仲間たちを召集する。
1人1100万ドルの稼ぎだが、1箇所を襲撃すれば、警備も強化されるはずだ。
アジトを襲撃されたレイエスは、残りの金を買収済の警察本部に移す。
ホブスはドミニクを逮捕するが、一味の襲撃から助けられる。
仲間のヴィンスが殺され、復讐を誓うドミニクに、協力する事に。
ドミニクらは警察を襲撃。奪った金庫を引きずり、追っ手を蹴散らす。
レイエスの車に体当たりし、かけつけたホブスがレイエスを射殺。
ホブスはドミニクらを見逃し、金庫を回収。
だが、ドミニクらが金庫をすり替えていたため、大金は彼らの手に渡るのだった。
 そんな中、ホブスの所に、ベルリンでのハイジャック事件の連絡が入る。
その犯人は、死んだはずのレティだった。

 と言うわけで、シリーズ5作目は、
復活したビン・ディーゼルとポール・ウォーカーコンビの第2弾。
順番がわかりやすい題名にしてほしいね。
本シリーズは、運転のうまい連中が、レースをやったり、
その合間に泥棒したりする話のはず。
ところが本作は、引退への花道に、ギャングのボスから大金をいただくと言う話に。
確かに最後にカーチェイスがあったりもするが、
シリーズ2作目、3作目、4作目のキャラが集合し、作戦を繰り広げる様は、
オーシャンズ11を思わせる。(メンバーがだんだん増えるあたりも)
本作ではドゥエイン・ジョンソンも登場。(ハゲ同士ディーゼルとかぶる)
一味を追う警官役だが、あっさり仲間になり、次回作も出るらしい。
前作で死んだはずのミシェル・ロドリゲスも次回作に出そうなラストで、
ここ数作はシリーズの連続性を意識した感じだ。
まだまだ続けまっせと言う事らしい。

TV放送 2012/12/29 WOWOW 0245-0500
 



ワイルド・スピード EURO MISSION」(2013年)を見た。

 ビン・ディーゼルとポール・ウォーカーの出世作シリーズの最新作。
2人とも一度はシリーズを離れたが、
他の作品がパッとしなかったためか、4作目で再合流。
番外編的な3作目の出演者も含めて、
次第にメンバーが増えるポリスアカデミー方式(あるいはオーシャンズ方式)になり、
本作が6作目。
ドウェイン・ジョンソンもレギュラー化し、次回作にはジェイソンも出るらしい。
時間が空いてたので、6作目にして初めて劇場で見る。

ドミニク・トレット ストリートレーサー(ビン・ディーゼル)
ブライアン 元FBI(ポール・ウォーカー)
ミア ドミニクの妹。ブライアンの恋人
ホブス 特別捜査班(ドゥエイン・ジョンソン)
ライリー ホブスの部下
ローマン ドミニクの仲間。2作目に登場
ハン ドミニクの仲間。3作目に登場
ジゼル ドミニクの仲間。4作目に登場
テズ ドミニクの仲間。2作目に登場
エレナ ホブスの元部下。ドミニクの恋人に
ショウ 組織のボス
レティ ドミニクの恋人。4作目で死亡したとされた(ミシェル・ロドリゲス)
ショウの兄 (ジェイソン・ステイタム)

 ドミニクとブライアンは、狭い山道を猛スピードでレース。実は目的地は病院。
ドミニクの妹で、ブライアンの妻ミアが出産したのだ。
ドミニクは車のおもちゃを贈り、車の趣味はおれ似だなんて可愛がり方だ。
シリーズを通じて増えた仲間も一緒で、家族のような付き合い。
ドミニクの恋人エレナは、前作で親密になった警官。ホブスの元部下だ。
そのホブスは、インターポールかなんかの捜査官らしく、世界を股に事件を追う。
(正しくはFBIらしいです)
今回はロシアで襲撃事件があり、その捜査だ。
新しい部下ライリーは、その経歴の半分が事実ならば十分と言われる人物だ。
一味の情報を得たホブスは、思うところあって、ドミニクを訪ねる。
前作で大金をいただき、逃亡生活をしていたドミニクらだが、
ホブスはその所在をつかんでいた訳だ。
捜査への協力を求めるホブスに、ドミニクは義理はないと断る。
するとホブスは封筒を渡し、これを見れば、自分から協力させろと言うはずだと言う。
そこには、4作目で死んだはずの、恋人レティの写真が。今は犯罪組織にいるらしい。
ブライアンは、ドミニクを連れ出す為に作った合成写真だと言うが、
ドミニクは1人でも追う気でいる。
ブライアン自身も、レティを組織に潜入させ、
死なせた(と思っていた)負い目がある。ならば手伝うぜと協力する事に。
他のメンバーも一緒に行くと言う。(ミアとエレナは待機)
ホブスは、協力を求めたのはドミニクだけと言うが、
ドミニクはチームでなければ協力しないと言った挙げ句、恩赦まで要求。
何とも調子のいい話だが、ホブスはこれを受ける。

 組織のリーダーはショウと言う男。
ショウ一味は、全米の情報通信を1日ストップさせる装置を作ろうと、
なぜかヨーロッパ各地にある部品を集めている。
情報通信が1日ストップすれば、全米は壊滅的被害を受ける。(つまり国家の一大事)
ショウ一味は次の部品を盗み出し、車で退散しようとする。
ホブスらは多数の警官隊を従え(次にどこを狙うかはわかってるらしい)、
一斉射撃する構えだ。
だがホブスが爆弾を爆破すると、警官隊の足元が崩落。まんまと逃げられてしまう。
逃げるショウ一味をドミニクのチームが追跡。
一味は車に貼りつくチップみたいな物をばらまく。
これは電子制御でタイヤをロックさせる代物で、サブのメンバーは立ち往生。
ブライアンは、作動寸前に車を接触させ、チップを外す事に成功。
だが、一味の女が乗ったオフロードカーみたいなのに蹴散らされて横転。
ドミニクだけが、先頭のショウの車を追い詰める。
すると降りてきたのは紛れもないレティ。
レティはためらわずにドミニクを撃ち、退散する。
レティに撃たれた事にショックを受けるドミニク。
取り出した弾は特殊な物で、扱う者は少なく、追跡は容易なはずだ。
一方、仲間のハンは、しきりに日本へ行くつもりと言う。
(3作目に続けないといけないから)
恋人みたいな感じのジゼルは、私も行きたいわなんて言う。

 逃げ延びたショウは、ドミニクらが意外に手強かったので、その素性を調べていた。
そんな中で、ドミニクとレティが親密だった写真も入手。
一同は、どういう事だ?と問い詰めるが、レティは知らない男だと言う。
実は4作目で潜入捜査したレティは、撃たれて記憶を失ったのだ。
記憶を失った敵ほど便利な存在はないと言う謎の理屈で、
ショウはレティを身近においていたのだ。
ドミニクは街でレティの車を見つけレースに。
ドミニクが勝ち、レティはかつて恋人だったと知らされる。
君のだとネックレスを渡され、困惑するレティ。
その後もショウ一味は襲撃を続ける。
ドミニクの仲間の黒人コンビが、
ショウの手下の大男と駅の構内みたいな場所で格闘するが歯が立たなかったり。
レティとライリーが激しく格闘するが、決着がつかなかったり。
ブライアンは、わざわざ刑務所に入って、
4作目で戦った犯罪者からショウの秘密を聞き出したりする。

 そんなこんなでショウは部品を揃え、最後の部品を狙う事に。
そうはさせじと、ドミニクらが高速道で一味の車列を襲撃。
ショウはトレーラーに乗せていた戦車で飛び出し、
Uターンして反対車線を走行。周囲の車を蹴散らす。
ドミニクらが追跡すると、大砲を放って抵抗。
これはやりすぎだとレティも反対するが、ショウは聞く耳を持たない。
レティはハッチを開けて外の様子を見るが、
ドミニクらは暴走する戦車にフックをかける事に成功。
フックに引っ張られ、戦車は急停止。反動でレティが飛ばされる。ピョーン!
すると、ちょっと前から危ないと感じていたドミニクは、
走る車からタイミングよくジャーンプ!
空中でレティをキャッチし、落ちた所にたまたま車があり、
フロントガラスがクッションになって無事。
(助けられると確信していたなんて言う。さすがに、このシーンは笑っちゃった)
戦車は走行不能になり、ショウは逮捕される。

 軍の基地みたいな所へ連れてこられるショウ。
助けられたレティは、ドミニクに心が傾いてる様子。
ついにショウを逮捕できたとお偉いさんは喜ぶが、ショウは手を打っていた。
手下がドミニクの妹、ブライアンの妻であるミアを捕らえていたのだ。
(赤ん坊はエレナと逃げて無事)
ショウは装置を渡した上で解放するよう要求。
なぜか、こんな重大事項の決定権はドミニクらにあるらしい。
ホブスは、ショウを逃がせば恩赦は無効だと言う。
だが、大事な家族を人質に取られたドミニクは、
もともと恩赦なんか必要なかったと、ショウを逃がしてしまう。
笑いながら立ち去るショウは振り返り、一緒に来るだろう?と言う。
レティに言ってるかに思えたが、もちろんと答えたのはホブスの部下ライリーだった。
彼女が裏切り者だった!と言う訳だが、
その事でドミニクらがどれだけ不利益を被ったかはよくわからない。
ショウらは軍用の輸送機で滑走路を移動。
ドミニクらは、ミアが人質と言う状況に変わりないのに、車で追跡を開始する。
実は、何とも都合の良い事に、一味はミアを連れてきていて、輸送機の中にいたのだ。
一行は走りながらハッチを開いた輸送機に次々乗り込む。
たちまちブライアンがミアを救出。車で脱出する。
私も行くよとついてきたレティは、ライリーと再び格闘。ただし立場はさっきと逆だ。
レティは、ホブスに渡されたフックを撃ち込み、ライリーは機外へ飛ばされる。
黒人コンビらが、離陸させまいと輸送機にフックを撃ち込む。
輸送機を追ってると言うよりは、引っ張られてる状態で、
もはやカーアクションではない。
ハンとジゼルのコンビも一緒だが、ジゼルが落ちそうになり、ハンが手をつかむ。
だが敵が乗り込み、ハンが撃たれそうになったため、
ジゼルはその手をふりほどき、空中で敵を撃って倒す。
そのまま消えるジゼル。ショックな様子のハン。
機内では、ホブスと大男、ドミニクとショウが格闘。ホブスは大男を倒して脱出。
いろいろやられて、離陸できなくなった輸送機は爆発。
たぶんこれでショウを倒したと言う事のはず。
一同不安げに見守るが、煙の中から無事なドミニクが現れる。抱きつくレティ。

 ホブスは結局ドミニクらに恩赦を与え、彼らはアメリカにある家に戻る事に。
そこでバーベキューパーティみたいなのをやる。
レティの記憶は戻らないままだが、ドミニクとは親密に。エレナが身を引く事に。
今まで逃亡生活してたくせに、私はもともと警官よ等と言ってホブスと去る。
(軽く現場復帰)
ジゼルの姿はなく、寂しそうなハンは日本へ行く事を決意するのだった。
エンドクレジットが始まり、少しすると映像が戻り東京のシーンに。
ハンは東京の街中でストリートレースをしていた。
秋葉原あたりの交差点を走り抜け、群衆がさっとよけるが、素早すぎてもろCG。
だが、そのハンの車にぶつける別の車。
ハンはこれで死んだのか?3作目の後の話と言う事なのか?
別の車から降りるジェイソン・ステイタム。ショウの兄と言う事らしい。
彼はドミニクに電話。
お前は俺の事を知らないだろうが、これから会いに行くと告げるのだった。

 と言うわけで、前作で大金を得て、優雅な引退生活を送る一同の所に、
ドウェイン・ジョンソンが現れ、協力を求めると言う序盤。
死んだはずのミシェル・ロドリゲスが犯罪組織にいる事が確認されたのだ。
ビン・ディーゼルにとっては元恋人、
ポール・ウォーカーは潜入捜査させたと言う負い目があり、捜査に協力する事に。
ならばと言う事で仲間も加わり、正義の為に非合法なやり方で敵を追跡。
世界を股にかけたりすると、気分はAチーム。
敵は米国の機能をマヒさせる装置を狙ってるなんて007的な大風呂敷。
犯罪者に協力を求めるにしても、国際的犯罪組織のボスとか、元傭兵とかでなく、
たかだかストリートレーサーに委ねて良かったのか?
メインはカーアクションのはずの本シリーズ。
一応、車は終始出てくるんだけど、絡む相手は戦車や軍の輸送機。
もはやカーアクションではない。派手は派手で面白いんだけどね。
この後、番外編的な3作目(日本が舞台)に続くと言う、
妙につながりを意識した作りだが、
実際にはシリーズとして、はげしく横道に逸れてる感あり。
はげと言えば、3人目のはげと言われるジェイソンがラストに登場。
次回作に続くエンディングが続いてるが、どこまでやる気かしら。
 



ポールに捧ぐ「ワイルド・スピード SKY MISSION」(2015年米)

 当初ストリートレースの話だったワイルドスピードシリーズは、
いつの間にか世界平和の為の隠密集団に。
前作ではロシアの戦車と戦ったりと、その派手さもエスカレート。
車である必然性はほぼない。
本作でも空から飛んだり、ビルからジャンプしたりで、相変わらずらしい。
さらに、前作の最後に登場したジェイソン・ステイサムが再登場。
シリーズ最強の敵になると言う訳。
もちろん、ビン・ディーゼル、ポール・ウォーカー、ドウェイン・ジョンソン、
ミシェル・ロドリゲスなんて面々も登場するが、
本作の撮影中にポールが事故死する事態に。
彼の兄弟の協力で不足部分の撮影を補って作品を完成させ、
シリーズも続けるつもりらしい。
何にせよ、見ないと言う選択肢はない。

ドミニク・トレット チームのリーダー(ビン・ディーゼル)
ブライアン・オコナー 元FBI捜査官(ポール・ウォーカー)
ホブス FBI捜査官(ドゥエイン・ジョンソン)
レティ ドミニクの恋人(ミシェル・ロドリゲス)
ローマン リーダー気取り
テズ メカニック
ラムジー 天才ハッカー
ミア ドミニクの妹。ブライアンの妻

ジャカンディ テロリストのリーダー
デッカード・ショウ 元特殊部隊隊員(ジェイソン・ステイサム)
ミスター・ノーボディ 極秘機関のリーダー(カート・ラッセル)
ショーン 3作目の主人公

 冒頭は前作でドミニクらが倒したショウの病室。(死んではいないらしい)
傍らにいるデッカードは、幼い頃から弟に何か問題があれば、
おれが解決してきたと語る。
おびえる医師たちに、弟をよろしくなと言って病室を去ると、
外には警備員だか警官だかが大勢倒れている。
さらに病院の外へ出ると、警察車両や建物が破壊されていて、
戦争の様な騒ぎがあったとわかるのだった。
一方、特赦を得たドミニクらのチームは平穏に暮らしていた。
レティはドミニクと付き合っていた頃の記憶は戻らないが、彼を愛している事は確か。
ブライアンは長男を溺愛しており、ミアは2人目を妊娠したと兄に告げる。
それを知ったドミニクは、ブライアンは家庭に入るべきだと考える様になる。

 一方、FBIホブスは、派手な事件がないと退屈していた。
そんな彼のオフィスに堂々と入り込んだデッカードは、ドミニクらの情報を入手。
そうはさせじと、ホブスと格闘になるが、
デッカードは逃走し、ホブスは重傷で病院送りに。
病院にかけつけたドミニクに、娘と超人ハルクを見ていたホブスは、
ショウの兄デッカードの仕業だと告げる。
英特殊部隊にいた彼は、そこを抜けて好き勝手やる様になり、
今や手がつけられない存在になったと言う。
チームを離れ、東京へ行ったハンからドミニクに荷物が届き、
不審に思っていると荷物が爆発。
建物が吹き飛び、近くにいたブライアンやミアたちまで危なかった為、
ドミニクの怒りは頂点に。
さっそくハンのいた東京へ飛び、3作目の主役ショーンに状況を聞く。
現場にはネックレスが残されていたと知り、
デッカードがドミニクらについて詳しく調べていると知る。
(ネックレスの秘密は終盤に明らかに)
ハンの葬儀は東京ではなく、米国で行われる。
ドミニクはデッカードが葬儀を見ている事に気づいて追跡。
向かい合って走るチキンランになるが、どちらもよけず、正面衝突。
ものともしないドミニクは、降りて戦おうとするが、デッカードは銃を向ける。
まさか、素手で戦うつもりだったのかと言われ、危機一髪のドミニク。
だが、そこへ特殊部隊みたいな連中が現れ、多勢に無勢だとデッカードは退散する。

 現れたのは、極秘機関のリーダー、ミスターノーボディだった。
彼は、ドミニクらの活躍に関心を示し、協力を求める。
ノーボディは、ラムジーと言うハッカーが開発したシステムについて語る。
それは、携帯やパソコンを含めたあらゆる機器から入力された膨大な情報を分析し、
ある人物が地球上のどこにいるか、
たちどころに見つけ出す事ができると言う世界の運命を左右する代物だ。
だが、ラムジーがテロリストのジャカンディに捕らわれてしまったと言う。
近々、移送される事がわかっており、
某国へ連れ込まれれば、もはや手出しが出来なくなる。
その前でも、米国としては表立って手を出せず、ドミニクらに頼んだと言う訳だ。
(手の内の者を、米国とは無関係と偽装した方が確実な気がするが。。)
もし、ラムジーを救出し、システムを取り戻せたら、
デッカード捜索に使わせてやると言う。
と言う訳で、ここから話が横道にそれるわけですな。

 ラムジーを乗せた車列は、険しい山道を移動すると言う。
襲撃は困難なルートだったが、ローマンはドミニクではなく俺がリーダーだと称し、
襲撃地点をここだと適当に決める。
特殊部隊の男は、そこは切り立った場所で、自分たちが行くのも困難だと指摘。
だが、ドミニクたちはニヤリと笑い、
つまり敵もそこで襲撃されるとは思っていないのだと、妙案を思いつく。
もちろん、ローマンには、どうやって行くかはわかっていない。
次のシーンで一同は、暗い場所で車内に待機。
なぜかガタガタ揺れて、何があるんだ?と不安げなローマン。
Aチームのコングみたいだけど、
気絶でもしてなければ、どこにいるかはわかってるはずだが。
実は(丸わかりだけど)そこは輸送機の中で、後部が開くと、
各メンバーは次々車で地上に向かって飛び出す。
やがてパラシュートを開いて、ゆっくりと降下する。
ローマンは嫌がって、機に留まって指示を出すとか言い出すが、
エンジニアのテズが、遠隔操作でパラシュートを開いて無理矢理機外へ出してしまう。
パラシュートで狙った地点へ降下するのは難しい気がしたが、
GPS誘導装置なる物で導かれるらしい。何だか効率の良くないやり方だ。
一行は、ラムジーを移送する車列の後方に着地。
間髪入れず走り出し、車列に追い付く。
車列側も、どうやってここへ?なんて驚く様子もなくカーチェイス&撃ち合いに。
ブライアンはボンネットに乗って、ラムジーが乗ってるらしきトレーラーに飛び移る。
中にいた連中と格闘になり、1人凄腕がいたが、車外へ放り出して撃退。
ただし、こいつは終盤に再登場する。
拘束されていたラムジーを救出すると、それが女だったと判明。
だが、驚いてる余裕もなく、ラムジーをドミニクの車に飛び移らせる。
自分も脱出しようとするが、
閉じ込められた状態でトレーラーが暴走して崖に引っ掛かる。
やむなく前方から外へ出て、崖から落ちるトレーラーの屋根の上に登って走って、
何とか崖に飛びついて助かる。
ブライアンはレティらと合流するが、ドミニクとラムジーの車は別の場所に。
なぜかデッカードまで現れて襲撃する。
ドミニクの車は崖に追い詰められ、ジャカンディ一味に包囲される。
もはや逃げ場なしだ。
現れたジャカンディを見て愕然。またハゲ!
降伏しろと言うジャカンディ一味を前に、
ドミニクはラムジーにヘルメットをつけろと指示。
何をしでかすのかと思ったら、ほぼ無策で、
何とかなるやろうと崖を車で走り降りたのだ。
最後に横転するが無事で、一味は追ってこれなかったと言う訳。

 ラムジーを救出した一同はアブダビへ。
ラムジーが友人に預けたシステムの入ってるハードディスクを回収する為だが、
大事な物とは知らなかったと言うラムジーの友人は、
富豪に売って、その車に取り付けてしまったと言う。
富豪は高層ビルの最上階に住んでおり、高級車はそこに飾られていると言う。
この高層ビルは、ツインタワーの上を行く、3つ並んだ代物だった。
ドミニクとブライアンが忍び込み、高級車からディスクを外そうと奮闘。
レティらがパーティで騒ぎを起こして注意をそらそうとするが、
感づかれて見張りと格闘に。
なぜかここにもデッカードが現れて大暴れ。
防犯装置が作動し、建物が封鎖されそうに。
これはやばいと、ドミニクが車を走らせる。
ガラス張りのビルのガラスを猛スピードで突き破り、隣のビルへジャーンプ!
車は飛べないと叫ぶブライアン。
(序盤で息子がおもちゃの車を投げた時に、同じ事を言った)
うまく隣のビルへ突入。
だが、猛スピードだったのですぐには止まれず、
さらにガラスを突き破って3つ目のビルへ。
これって、階と階の間のガラスでない箇所に突っ込む可能性もあるんじゃないか?
3つ目でスピードもやや減速。
ようやくディスクを外す事に成功し、あわてて飛び降りる2人。
車はさらにガラスを突き破り、地上へ落下。スクラップとなるのだった。

 ミスターノーボディは、システムを使ってデッカードの居場所を突き止める。
て言うか、さっきまで近くにいたじゃん。
当人を追跡した方がてっとり早かったのでは?
デッカードは工場みたいな所に潜んでいるとわかり、襲撃する事が決まる。
だがドミニクは、これは俺の戦いだと、1人で戦う事を決意。
襲撃時刻を、メンバーに約束したより早める。
だが、それに気づいたブライアンだけは、
俺たちは一心同体少女隊だみたいな事を言ってついていく事に。
ドミニクも承知するが、家族の為にブライアンを外そうと思ってる割には、
スタンスがぶれてます。
意外にすんなりデッカードは捕まるが、彼は平然とした様子。
敵の敵は味方だからなとうそぶく。実はデッカードはジャカンディと組んでいたのだ。
ジャカンディ一味が襲撃し、デッカードを解放。システムも奪って退散する。
負傷したノーボディは、置いて一味を追えと言う。
システムが奪われた以上、それを無効にできる唯一の人物ラムジーを狙うはずだと。
救援ヘリを呼んだのでドミニクらは退散。
ノーボディは本作ここまでだが、次回作には出るらしい。

 ラムジーが狙われていると知ったメンバーは、ジャカンディを迎え撃つ事に。
先ほどはメンバーの身を気遣ったドミニクだが、今回は一緒に戦うとは、
そこらへんのさじ加減はよくわからない。脚本家の気持ち次第?
ジャカンディ一味のヘリは装置を駆使してラムジーを追跡。
見つけると、プレデターと言う追尾型のミサイルで攻撃。
ラムジーがシステムを上書きする為にはヘリに接近しなければならず、
探知された事に気づくと、別の車に乗り換えて時間を稼ぐ。
(システムがラムジーを見失っても、ラムジー側からは上書きが出来るらしい)
激しいカーチェイスとミサイル攻撃で、市内は戦場の様。
そんな中、ドミニクはデッカードと対面。
素手で戦うと思ったか、と先刻と同じ事を言いながら、
今度はそこらにあった鉄棒とかで戦う肉弾戦。
ただ、悲しいかな、太ったビン・ディーゼルはあまり強そうじゃない。
システムがあと少しで書き変わる所で、アンテナが破壊されてしまう。
そこで、ブライアンが近くのアンテナに登って中継する事に。
そうはさせじと、現れたジャカンディの手下(トレーラーで戦った相手)と格闘。
相手はポールが主演したフルスロットルを彷彿させる身のこなしだ。
だが、ブライアンが大きな糸車みたいなのについたロープを縛り付け、
エレベーターシャフトから落とすと、相手も落ちていった。
アンテナ中継に成功し、ラムジーはついにシステムの上書きに成功。
派手な騒ぎを聞きつけたドブスがギブスを壊してかけつける。
(腕に力をこめると、ギブスが砕けると言うアレです)
戦闘で破壊されたヘリから落ちたらしきガトリング砲を拾って、
ジャカンディのヘリを攻撃。
ドミニクはどうなったかと言うと、ヘリとかの撃ち合いで建物が崩壊し、
デッカードは階下に落っこちて戦闘不能に。でも死んだ訳ではない。
ドミニクは再びチームに合流し、ラムジーを拾ってジャカンディの追跡を受ける。
車をジャンプさせてヘリに体当たり。
これが効果あってジャカンディのヘリは墜落する。
(手榴弾をひっかけて爆破したかも。似たような映画が多くて。。)
ドミニクの車も落下して、彼らの安否は不明。
ラムジーは無事とわかるが、ドミニクは息をしていない。
ブライアンやレティがかけつけて、必死に呼び掛ける。
レティは、ドミニクが東京で受け取ったネックレスをもらっていて、
それが何かを思い出す。
記憶を失う前、ドミニクが求婚し、その時に渡した物だったのだ。
。。と話すと、ドミニクの意識が戻る。
どうして結婚したって言わなかったの?と聞くレティに、
思い出してほしかった等と答えるドミニク。(いや、違うこと言ってたかも)

 一件落着し、ドミニクは妻子とビーチでたわむれるブライアンを見守る。
散々危険な目に遭わせたくせに、もう一緒にはいられないななんて言う。
一方、捕らわれたデッカードは、地下深くの施設に収容される。
さらに大勢の看守がつくが、「この程度でいいのか?」とうそぶく。
するとドブスは、脱走してみやがれ。その時は俺が叩きつぶすと警告する。
ドミニクが1人で車を走らせていると、
追いついたブライアンが、お別れの挨拶もなしかと声をかける。
(別れる事は承知済みらしい)
並走する2人は黙って見つめあう。だけど、ちょっとブライアンの顔が違う気が。
ここは代役っぽい。他の場所はわからなかったけど。
シリーズの旧作の回想シーンが入るおまけつき。
やがて道は二股に分かれ、2台は別々の道を進んでいった。
エンドロールの最初に、でかい字で「ポールに捧ぐ」と出ると、
そんなに出来がよい映画とは思わなかったけど、うるっと来ます!

 と言う訳で、冒頭ジェイソンが大暴れするシーンがあり、
ディーゼルらのチームに復讐を宣言。
さらに襲撃されたドウェインが入院し、
ディーゼルはチームの脅威を取り除くにはジェイソンを倒すしかないと考える。
そこへ唐突に現れたカート・ラッセルが、
ジェイソンの居場所を突き止める事が可能な装置を奪えば、使わせてやると言う。
ディーゼルらはこの話に素直に従い、あちこちで敵を作ると言う展開。
まさに横道にそれた感があるが、なぜかその場その場にジェイソンが現れて、
申し訳程度に対ジェイソンと言う状況を維持。
横道感が強いせいか、ジェイソンの暴れぶりはまあまあと言う程度。
メンバーが増えすぎた感のあったディーゼルチームだが、
前作で2人やられ、ドウェインも負傷欠場。
妊娠したポールの嫁(ディーゼルの妹)も待機し、チーム構成は手頃になった印象。
戦いの方は、あいかわらず突っ込みたくなる派手さだが、
ポールの弔い合戦と思えば、大目に見たくなる。
そのポールの代役シーンは、あまりわからなかったので、
うまく出来てると言う事になるが、
最後にディーゼルと並走するシーンはちょっと違和感があった。
家族の為にチームを抜けると言う理由は、やや強引な感もあるが、
8割がた撮影した映画を完成させると言う意図を考えれば上出来。
過去の回想シーン挿入はやりすぎな気もしたが、
エンドタイトルに「ポールに捧ぐ」なんて出ると、特別な思いが生まれるのも確か。
 



ワイルド・スピード ICE BREAK」を見た。(2017年米)

 ワイルドスピードと言えば、
ビン・ディーゼルとポール・ウォーカーの出世作となったシリーズ。
もともとは、ストリートレースに紛れて犯罪をする連中の話だったはず。
それがシリーズが進むにつれ、世界の平和を守る隠密集団に発展。
出演者も豪華になったので劇場で見る様になるが、前作撮影中にポールが事故死。
シリーズの存続も危ぶまれたが、第8弾が完成。
これまで戦車や飛行機と(あくまで)車が戦ってきたが、本作では潜水艦と対決。
仲間として、ドウェイン・ジョンソン、ミシェル・ロドリゲス、
カート・ラッセルが再登場。
前回敵だったジェイソン・ステイサムも仲間になると言うポリスアカデミー的展開。
新たにシャーリーズ・セロンも登場するとの事。
もう見るしかないですな。

○はシリーズ出演作

ドミニク・トレット リーダー(ビン・ディーゼル)@BCDEFG
ルーク・ホブス 捜査官(ドウェイン・ジョンソン)DEFG
デッカード・ショウ 元英軍特殊部隊。Fの宿敵(ジェイソン・ステイサム)EFG
レティ・オルティス ドミニクの妻(ミシェル・ロドリゲス)@CEFG
ローマン・ピアース お調子者のメンバーADEFG
テズ・パーカー ちょっとしたハッカーAEFG
ラムジー 天才ハッカーFG

エレナ・ネベス かつてのドミニクの恋人DEFG
ミスター・ノーバディ 秘密組織のリーダー(カート・ラッセル)FG
リトル・ノーバディ ミスター・ノーバディの部下(スコット・イーストウッド)

サイファー ラムジーの上を行くハッカー(シャーリーズ・セロン)
ローズ サイファーの部下
サマンサ・ホブス ホブスの娘
オーウェン・ショウ 元英国特殊部隊。Eの宿敵(ルーク・エヴァンズ)EFG
マグダレーン・ショウ ショウ兄弟の母親(ヘレン・ミレン)

起:新たな作戦でドミニクが裏切り、ハッカーのサイファーに付く。
承:サイファー一味は核のボタンや原潜を入手。
転:ドミニクは赤ん坊を人質に取られていたが奪還。
結:ドミニクが仲間に戻り、サイファーの計画を阻止する。

@ドミニクはレティとキューバ旅行し、そこでもレースに勝つ。

 ドミニクはレティと新婚旅行的にキューバを訪れる。
ドミニクの甥は借金が返せず、車を奪われようとしていた。
借金したなら仕方ないと言うドミニクだが、レースで解決できないか交渉。
相手はそれを受けるが、彼が乗るのはキューバで一番早い車だと言う。
一方、甥の車はキューバで一番遅い。
ドミニクは、早いか遅いかは乗る人間次第だと、あまり気にしてない様子。
と言いながら、彼は甥の車を分解して車体を軽くし、ニトロを取り付けたりする。
レースが始まると、相手は手下に襲撃させたりするが、ドミニクは撃退。
リードされるが、ニトロを使うと、
火を吹きながら相手の車を追い抜き、そのままゴールへ。
ドミニクが勝利するが、車が止まらず、あわてて脱出。
車は石塀みたいなのを乗り越えて大破。
車を賭けたレースで、車を壊してどうする?と思わされます。
勝負は勝負だと、相手は借金をちゃらにし、ドミニクは自分の車を甥に譲るのだった。

Aドミニクはサイファーと言う女に何やら脅される。

 そんな中、ドミニクはエンジンがかからないでいた女性サイファーを助ける。
だが、実は彼女はドミニクを待ち伏せしており、手下になれと言われる。
おれは誰の手下にもならないと言うドミニクだが、
サイファーが何かを見せると動揺する。

Bホブスは盗まれた電子パルス装置を奪還する指示を受ける。

 ホブスは任務を離れ、娘のサッカーチーム(ラグビーだっけ?)のコーチをする。
そこへ某局の男たちが現れ、テロリストに電子パルス装置が奪われたと告げる。
何とかしてほしいと。
この国家の一大事に、頼れるのは彼らしかいないらしい。
ホブスは家族が大事だと言うが、結局受ける事に。
とは言え、ホブスがアテにしているのはドミニクのチームだ。

C作戦は成功するが、装置はドミニクに奪われてしまう。

 ドミニク率いるチームは、一味から電子パルス装置を奪取。
車で退散するが、一味も車で追跡。
すると、誰が用意したか、クレーンで吊るした巨大な鉄球が前方から迫り、
予定していたドミニクチームは回避。知らなかった一味は一網打尽となる。
作戦は無事成功かに思えたが、ドミニクが電子パルス装置を持って退散。
取り残された一同は呆然とし、まとめて逮捕されてしまう。

D逮捕されたホブスは刑務所でデッカードと再会。
ミスターノーバディによって、協力して装置を奪還する事に。

 ホブスは電子パルス装置を盗んだとして、刑務所に入れられてしまう。
向かいの房は、何と前作でホブスがぶち込んだデッカードだった。
前作のラストで地下深くの厳重な隔離房に入れられたはずだが、
今は普通の独房にいるらしい。
そんな中、何者かによって独房の柵が開いてしまい、出てきた囚人たちが大乱闘に。
もちろん、ホブスはデッカードと互いの恨みを晴らすべく、激しい格闘になる。
だが、謎の一団にさらわれ、ホブスは別の場所へ連行。
そこにはレティらも捕らわれていた。
彼らの前に現れたのは、ミスターノーバディだった。
彼は、ドミニクに奪われた電子パルス装置を奪還してほしいと言う。
レティらは、ドミニクの裏切りがまだ信じられない様子。
だが、ドミニクを出し抜く事が難題と言うのは、十分承知していた。
ブライアン(故ボール・ウォーカーが演じたかつての仲間)を呼ぼう
と言う意見も出るが、結局ブライアンらを巻き込むなと言う事に。
つまり、ブライアンはまだ生きてる訳で、
何らかの形(弟が演ずるとか)で、復活する余地は残ってます。
大丈夫、手は打ってあると言うノーバディは、新たなメンバーを紹介。
それはデッカードだった。
こんな奴と組めるかい!と怒る一同だが、
ドミニクの裏切りの真相を突き止める為には、必要な存在かも知れない。

Eゴッドアイでドミニクの居場所を追うが、逆に襲撃される。
サイファーは天才的ハッカーだったのだ。

 一同は作戦を考える事に。
ちなみにミスターノーバディの部下として、クリント・イーストウッドの息子が参加。
若造のくせに。。とからかわれる役柄を担い、リトル・ノーバディと呼ばれます。
お調子者のローマンはゴッドアイを使えば、
ドミニクの居場所がわかるのではと言い出し、この案が採用される。
ゴッドアイとは、前作に出てきたシステムで、
あらゆる機器(スマホからでかいコンピュータまで)の捉えた画像を組み合わせ、
世界中どこにいても、その人物の居場所がわかると言う代物だ。
そこで早速、ドミニク・トレットと入力して検索。
えー!名前で検索してたら同姓同名が見つかるんじゃないの?
。。と言う心配をよそに、ゴッドアイはドミニクの居場所を検出。
それは一同がいる場所だった。
ドミニクと一味は電子パルス装置を使って基地を襲撃。
あっと言うまに、ゴッドアイが奪われてしまう。

F実は元恋人エレナとその赤ん坊を人質にとられていたのだ。エレナは結局殺される。

 実は、ドミニクは元恋人エレナとその赤ん坊を人質にとられていた。
ホブスの元部下であるエレナは、
レティが死んでる事になってた間、ドミニクの恋人だったのだ。
その後、レティが生きていたとわかって、身を引いた形になったが、
その後に妊娠に気付いたと言う。つまり、赤ん坊はドミニクの子供なのだ。
(このシリーズはよく辻褄を合わせます)
ちょっと逆らった時にエレナは殺されてしまうが、
赤ん坊は依然として人質にとられていて、
ドミニクとしてはサイファー一味に従わざるを得ない。

GサイファーはNYにいるロシア国防大臣を襲撃。
レティらの妨害をものともせず、核ミサイル発射装置を奪う。
一方、ドミニクはひそかに監視を逃れ、ショウ兄弟の母に接触していた。

 続いてサイファーは、NYにいるロシア国防大臣を襲撃を計画。
ドミニクは、何と言うか、現場で陽動する役割。
凄腕のハッカーがいれば、そんな人は不要に思えるが、
そんな事言ったら出番がなくなるし。。
作戦開始を前にして、車のチェックをすると言うドミニク。
サイファーは否定的だが、3分で済ませると言って、
ボンネットを開けると、監視カメラから隠れる形に。
もちろん、ドミニクはその間に持ち場を離れている訳。
どうも怪しいと、他のカメラの映像を探させるサイファーだが、
なかなかうまく行かず、3分経ってボンネットを閉じるドミニクを見ると言う訳。
実は。。ドミニクは、どうやって事前に連絡をとったか知らないが、
ショウ兄弟の母に会っており、そこで何やら話をつけていたのだ。
作戦開始となり、サイファーは付近のコンピュータ制御の車にアクセスし、
大量に動かし始めた。
おかげで、大量の車がレティらの行く手をふさぎ、
立体駐車場から雨の様に車が降り注ぐ騒ぎに。
レティが近づけない中、サイファー一味はロシア国防大臣の車を襲撃。
まんまと核ミサイル発射用のカバンを奪う。
そういうのは、米ロの大統領だけが持ってるんじゃないのか?
ドミニクを見かけたレティは声をかけるが、
ドミニクは何か言いたそうだが結局語らずに立ち去る。
一方、この騒ぎの中で、デッカードが撃たれて死んでしまう。
それにしては、あっさりしてるから、多分死んでないよな。

Hサイファー一味はロシアの原潜基地を襲撃。
原潜を奪うが、レティたちも阻止しようと奮戦。

 サイファー一味は続いてロシアにある原潜基地を襲撃。
核のボタンに続いては核ミサイルだと察知したレティらも、
様々な車を調達して乗り込む事に。
だが、サイファー側にドミニクがいる事もあり、
結局阻止できず、みすみす原潜を奪われてしまう。

Iデッカードはサイファー機を襲撃し、赤ん坊を確保。
それを知ったドミニクは味方に戻る。

 サイファーは上空の機上にいて、作戦を指示していた。
そんな中、スカイダイビングして機に乗り込んできた男たちがいた。
死んだと思われた(ウソつきました。思ってませんでした)デッカードと、
そう言えば死んでない弟オーウェンの兄弟だ。オーウェンはちょっと写るだけ。
デッカードはあっさり赤ん坊を奪還。
かごに入った赤ん坊を抱えながら、次々出てくる一味を次々倒す。
デッカードは意外に子供好きな感じで、赤ん坊も何やら楽しんでいる様子だ。
その頃、下界ではレティらのチームとサイファーのチームが氷上チェイスしていた。
ドミニクはサイファー側についていたが、
赤ん坊を奪還したとの連絡を受け、レティらと合流。一同は信じてたぜ!と喜ぶ訳。

J氷上の戦いで原潜を破壊するが、サイファーは脱出。

 氷上のチェイスが続き、サイファー一味は次第にやられていく。
最後の手段だと、サイファーはミサイル発射を命じるが、
ドミニクらが巧みにかわした為、ミサイルは原潜に命中。
サイファーが倒されたかに錯覚したが、彼女がいるのは上空でした。
彼らを乗せた輸送機も墜落の危機にあったが、サイファーはスカイダイビングで退散。
残されたデッカードは動揺するが、どうにかして生還。
忘れちゃったけど、赤ん坊連れでスカイダイビングしたんだったかな?

K一同はお祈りし、ドミニクは赤ん坊にブライアンと名付ける。

 最後は毎度のお約束でBBQ。
ノーバディコンビが同席するのはまだいいとして、
デッカードまでも前話までのわだかまりもなく参加。
ホブスは罪を取り消されるが、娘の為にしばらく休暇をとる事にする。
そして一同は手をつないでお祈り。
ドミニクは皆に赤ん坊を紹介。名前はブライアンだと言うのだった。。
て言うか、死んでない事になってるんだし、
本作では1回話題に出ただけだから、ちょっと唐突感あるよな。

 と言う訳で、シリーズ第8弾は、ディーゼル扮するドムがファミリーを裏切る展開。
妙に仲良くて、最後にお祈りしながらBBQするあたりは
以前から違和感を感じていたが、その絆に亀裂が生ずる訳。
でも、本当にドムが裏切ったと思った人は、ファミリーにも観客にもいない。
何か事情があるはずだと。その予想はずばり的中。
天才的ハッカーのシャーリーズ・セロンに弱味を握られ、協力させられていたのだ。
シャーリーズはハッカー技術を駆使し、核兵器を盗むと言うスペクター的行動に出た。
この人類の危機に対し、メンバーはあくまで車で対応。
派手さも極まれりと言う印象です。
(次回は海中か宇宙へ行くしかないと思う)
あまり頭の良い映画とは思えないが、まあ雑念を吹っ切れれば面白い。
私の場合、吹っ切れたのは潜水艦の戦いが始まった頃だから、そこまでは微妙でした。
ちなみに、今回も締めのBBQはあり、カートラッセルは良しとして、
ジェイソンまで参加するのは違和感あり。
シャーリーズは生き延びたので再登場の可能性があるが、
次回作に続く伏線は感じられなかった。
 

ワイルド・スワン(2013年米ロ)

マヤ バレリーナ
マイケル・メイソン マヤの夫。実業家(クリスチャン・スレイター)
ニーナ マヤの娘
ローマン マヤの元恋人
リチャード マイケルの旧友

 ロシア人バレリーナのマヤは、米国人実業家マイケルと結婚。
バレイでもプリマに選ばれる。
だが、マイケルは何者かの襲撃を受けて死亡。
一味は5億ドルの証券を狙っているらしい。
マヤは麻薬所持の濡れ衣を着せられて逮捕。劣悪な環境の刑務所に入れられる。
さらに夫の旧友リチャードが保護していた娘ニーナがさらわれたと知り、脱獄を決意。
彼女が持つ指輪を狙う女囚とケンカになって倒すが、仕返しに刺される。
心停止した彼女は移送されるが、息を吹き返して救急隊員を倒して退散。
同僚のバレリーナが麻薬を仕込んだと知り、靴に剃刀を入れる仕返しをする。
マイケルの手紙から、駅のロッカーに証券があると知り回収。
一味に捕われ、ニーナと共に始末されそうになるが撃退する。
マヤは一連の出来事を警察で報告するが、領事館から来たと称する男が襲撃。
またしてもマヤが撃退すると、男の携帯に一味から連絡が入る。
その相手が、元恋人ローマンだと気付いたマヤは、待ってなさいと言い放つのだった。

 と言う訳で、クリスチャン・スレイターも出てるアクション作。
クリスチャンは脇役で、序盤で殺されます。
主人公はロシア人ダンサーのマヤで、米国人実業家である夫クリスチャンがいるが、
彼に関わる怪しげなトラブルに巻き込まれる展開。
クリスチャンは殺され、自身は無実の罪で投獄。娘が一味に捕われてしまう。
娘を助けるには脱獄するしかないと言う訳だが、
1時間半の映画でそこに至るのに1時間。
全編が回想と言う形で描かれるのも、構成的に盛り上がらない要因。
面白いのはマヤのアクション。
ダンサーの体の柔らかさを生かして、背後の敵の頭を背中越しに蹴ったり、
くるくる回りながら連続打撃を与えたりする。
本当に効果があるかは怪しいけど。

TV放送 2015/02/01 WOWOW 1700-1828
 

ワイルド・タウン 英雄伝説(2004年)

クリス・ボーン 元特殊部隊
ジミー クリスの旧友
ジェイ・ハミルトン カジノのオーナー
ワトキンス 保安官
デニ クリスの元恋人

 元特殊部隊のクリス(ザ・ロック)が故郷へ戻る。
だが製材所は閉鎖され、町の中心はカジノになっていた。
旧友ジミーらとカジノへ行くが、カジノ側がイカサマをしていて大げんかに。
カジノオーナーのジェイは、クリスを警備に雇うと言うが拒否。
保安官ワトキンスもカジノは治外法権だと手を出そうとしない。
甥ピートがカジノで麻薬を手に入れたと知り再び乗り込んで大暴れ。
逮捕されるが、陪審員を説得し無罪に。選挙で当選し新保安官となる。
一味の隠れ蓑である閉鎖された製材所を襲撃。
ジェイをたたきのめし逮捕。カジノは閉鎖され、製材所が再開する。

 と言うわけで、ウォーキングトールと言う映画のリメイクで主演はザ・ロック。
妙に派手な今時のアクション映画より、こういう映画の方が痛快かもと思うが
何だか敵が本当に小粒で、痛快感はいまいち。
色っぽいシーンも入れてみましたと言う感じの、恋人の扱いもちょっと苦笑ものかも。

TV放送 2006/07/23 BS05 2200-2330
 

ワイルドなスピード!AHO MISSION(2015年米)

セレント ビン・ディーゼル風
ルーカス 警官。ポール・ウォーカー風
ジョーダナ セレントの妹。ジョーダナ・ブリュースター風
ミシェル セレントの恋人。ミシェル・ロドリゲス風
刑事 ドウェイン・ジョンソン風

 ルーカスは違法なレースに参加。
ドーピングおしっこの勢いでリードするが、
ゴール寸前にマシンが止まって敗れてしまう。
実は潜入捜査官のルーカスは、レースに参加したセレントの犯罪関与を探っていた。
ルーカスは疑われるが、セレントだけが信じたおかげで仲間に加わる事に。
セレントはデラソルの組織と接触するが、裏切られて撃ち合いに。
ルーカスはうっかり上司を射殺してしまい、その様子を捉えた監視映像が報じられる。
デラソルが1億ドルを持っているとわかり、
セレントらはそれをいただいて町を出る事に。
黒人とモデル系とアジア系がメンバーに加わる。
セレントらは、デラソルのタコス店を襲撃して金をいただく。
かけつけた刑事はセレントを逮捕しようとするが、ルーカスが寝返って退散。
現れたデラソルは、仲間ミシェルと同性愛に走った女刑事にはねられる。
大金をいただいたセレントは、カーナビに誘導されてかつら店にたどり着く。

 と言う訳で、ワイルドスピードシリーズのパロディ版。
ビン・ディーゼル風、ポール・ウォーカー風と言った役者を集め、
その「風」と言う程度のクオリティが面白い。
パロディの内容はよくある程度。

TV放送 2016/03/17 WOWOW 2245-0024
 

ワイルド・バレット(2006年米独)

ジョーイ・ガゼル 組織の一員(ポール・ウォーカー)
テレサ ジョーイの妻(ミッション8ミニッツの大尉役)
ニック ジョーイの息子
オレグ ニックの友人
アンゾ オレグの義父。ロシア組織の一員
ライデル刑事 悪徳刑事

 ジョーイの所属する組織は、強盗一味の襲撃を受けるが返り討ちに。
一味が悪徳警官だったと気付き、ジョーイが銃を始末する事に。
 ジョーイは地下室に銃を隠すが、
隣の息子オレグが持ち出して、義父アンゾを撃ってしまう。
 ジョーイは銃を始末しようとするが、オレグが姿を消してしまう。
悪徳刑事のライデルは、騒ぎにジョーイが絡んでいると考えて金を要求。
一方、組織のフランキーは、ロシアの組織との抗争を避けたい考えだ。
 逃走するオレグは夫婦に助けられるが、変質者だと気付き、
ジョーイの妻テレサに電話で助けを求める。
かけつけたテレサは、夫婦が子供たちを殺害していると知り、射殺してオレグを救出。
 フランキーはライデルを始末し、
さらに捕らえたジョーイらをロシアの組織に引き渡してしまう。
組織はアンゾに続いてジョーイを始末しようとするが、
そそのかされて両組織は撃ち合いに。
生き延びたフランキーはジョーイが潜入捜査官だったと知るが、オレグに射殺される。
 一件落着かに思えたが、ポン引きに絡まれて撃ち合いになり、ジョーイが負傷する。
瀕死のジョーイは何とか帰宅し、テレサに愛していると告げて死ぬ。
ジョーイの葬儀が執り行われるが、実は無事だった彼は、テレサらやオレグと合流。
追跡から逃れて某所で暮らす事にするのだった。

 と言う訳で、ポール・ウォーカー主演のアクション。
組織で働くウォーカーは警官を殺した銃を隠すが、
隣家の少年が義父を撃つのに使ってしまう。
あわててウォーカーは銃を始末しようとするが、
少年は姿を消し、自身は2つの組織の抗争に巻き込まれると言う訳。
終盤にウォーカーが潜入捜査官だったとわかるが、
それにしては思慮がなさすぎで、話がどんどん変な方向へ行く。
中でも印象的なのは、少年が変質者夫婦にさらわれる展開で、
その妻がLOSTのジュリエットである点。

TV放送 2016/11/04 ムービープラス 1845-2100
 

ワイルドバンチ(69)

監督 サム・ペキンパー

 バイク(ウイリアム・ホールデン)とダッチ(アーネスト・ボーグナイン)らは
銀行強盗するが、鉄屑をつかまされ失敗。
一方、元仲間のソーントンは、鉄道会社の指示で一味を追う事に。
パイクらはエンジェルの故郷であるメキシコの村へ。そこは政府軍に占領され、
恋人テレサはマパッチ将軍に寝返ったため、怒ったエンジェルはテレサを射殺。
にらみ合いになるが、パイクは丸くおさめ、将軍の仕事をする事に。
米軍の武器輸送列車を襲い、武器不足の政府軍に武器を渡す。
だが、エンジェルはマパッチに捕らわれ、殺される。
怒ったパイクらは将軍を射殺し、敵陣のど真ん中で撃ちまくる。
多数を殺しまくるが、やがて彼らも撃たれて死ぬ。

 と言うわけで、新時代の西部劇とか言われた作品。
なかなか調子良く運んで、最後の撃ち合いで生き残れば良かったのだが
死んでしまって何ともならない。メキシコの歴史とかがピンとこないのも難。
仲間のライルにウォーレン・オーツ。音楽はジェリー・フィールディング。

TV放送 99/04/17  BS11  19:30-22:00
 

ワイルド・レンジ 最後の銃撃(2003年米)

ボス 牛追い(ロバート・デュバル)
チャーリー・ウエイト ボスに雇われる(ケビン・コスナー)
バトン 牛追い仲間の若造
モーズ 牛追い仲間
バクスター 牧場主(マイケル・ガンボン)
バーロウ先生 医師
スー バーロウの妹(アネット・ベニング)
プール保安官

 チャーリーはボスに雇われて牛追いの仕事をしていた。
だが、牛追いを快く思わない牧場主バクスター一味の嫌がらせを受ける。
仕返しするがエスカレートし、部下のモーズが殺され、バトンも負傷する。
怒ったチャーリーらは、バクスターと通じる保安官を捕らえ、決闘に備えて町で待機。
現れたバクスター一味を、撃ち合いの末倒す。
ボスは牛追いをやめて町で酒場をやると言い、チャーリーも医師の妹スーと結婚する。

 と言う訳で、ケビン・コスナー監督主演の西部劇。
ケビンはロバート・デュバル扮する牛追いの右腕。
牛追いを快く思わない地主は、嫌がらせをした挙げ句、
デュバルの部下を殺害してしまう。
怒りが頂点に達した2人は、地主相手に無謀な戦いを挑むと言う訳。
どこかで聞いた様な話だが、
死を覚悟した2人が撃ち合いになると滅法強いあたりが痛快。
ただし、ケビンがアネット・ベニングと引っ付くあたりは蛇足感あり。
監督:ケビン・コスナー

TV放送 2015/04/11 イマジカ 1000-1219
 

ワイルド・ワイルド・ウエスト(1999年米)

バリー・ソネンフェルド監督

 南北戦争後。ジム・ウエスト大尉(ウイル・スミス)はマグラス将軍一味を追跡。
将軍を逃し、グランド大統領は、連邦捜査官ゴードン(ケビン・クライン)と
コンビを組むよう指示。謎の敵は科学者を次々誘拐。
新兵器を開発し、合衆国を渡せと脅迫している。モートン博士の生首が見つかり
発明マニアのゴードンは、網膜に焼き付いた舞踏会へ。将軍一味に捕らわれるが逃走。
同じく捕らわれていた歌手リタを救出。彼女は父エスコバー博士を捜しているらしい。
黒幕ラブレス(ケネス・ブレナー)は将軍を始末。
ウエストらも刃物を引き寄せる首輪をされるが、何とかこれをはずす。
ラブレスは大陸横断開通式へ、25メートルの巨大なタランチュラで襲撃。
南部の一部を返却し、残りをラブレスの所有とするよう要求。
大統領は調印を拒否し、捕らわれる。ラブレスはタランチュラで町を襲撃。
ウエストらは足を破壊。タランチュラは崖に引っかかり、ラブレスは転落。
二人は新しい任務としてシークレットサービスに命じられる。
リタは実は博士の妻で、ラブレスの列車は大統領に奪われ
仕方なくウエストらはタランチュラで帰還する。

 と言うわけで、これも元TVシリーズの映画化。
旧シリーズのリメイクばかりしてるソネンフェルドが着手するが
ウエストを黒人にしただけならともかく、派手なロボットとか出して
元ネタがどんなタッチだったか知らないが、ちょっとふざけすぎと言う感じ。
昔の曲も多少使われる。

TV放送 2001/06/10 BS05 2000-2150
 

わが命つきるとも(1966年英)

フレッド・ジンネマン監督

 大法官トマス卿は、正直な性格で、
友人である国王ヘンリー8世(ロバート・ショー)の離婚を認めない。
そのため、教会から圧力がかかるが自己は曲げず、大法官の職を辞する。
国王は再婚し、有罪にすると息巻くクロムウェルは、反逆罪でトマスを投獄する。
だがトマスは裁判で宣誓も証言もせず、あくまで沈黙を守る。
家族の説得も効果ない。陪審員は反逆罪で有罪に。
トマスは有罪と決まってようやく口を開き、それが教会に背く法令だと言う。
やがて彼は斬首される。クロムウェルも反逆罪で後に死刑に。
国王は梅毒で死に、リチャードは大法官になる。

 と言うわけで、トマス・モアと言う名前に聞き覚えがあったが
どうもイギリスの思想家で、実在の人物の話らしい。
自己を曲げないで自らを危険にさらす展開は、「フィクサー」等と同じだが
こちらは結局、処刑されてしまうので、痛快感は弱い。
実話なら仕方ないかも知れないけど。
トマスを裏切ったリチャードがジョン・ハート。枢機卿にオーソン・ウェルズ。

TV放送 2001/03/07 BS11 2200-0005
 

若き日のリンカン(39)

監督 ジョン・フォード

 若きリンカーン(ヘンリー・フォンダ)は、死んだ恋人アンの勧めで弁護士に。
巡回裁判で稼ぐが、お祭りで発生した殺人事件を担当する事に。
マットとアダム兄弟のどちらかがスクラブを殺したと知り、リンチしようとする声も。
兄弟は互いをかばい合い証言しない。検事側は死刑を主張。
スクラブの友人カスは、マットが殺したと証言し、敗色が濃厚に。
だが当時月明かりはなく、目撃はできないと指摘。
金でもめてスクラブを殺したと自白。勝訴を勝ち取る。

 と言うわけで、リンカーンの伝記ではなく、弁護士時代の話で作り話ぽい。
後の裁判ものを見た者としては、リンカーンを含めて裁判の方法がデタラメで
公正にも思えない。

TV放送 1999/11/10 BS05 1000-1200
 

若き勇者たち(84)

監督 ジョン・ミリアス

 ソ連軍が突如町を封鎖し、ジェット(パトリック・スウェジ)と
マット(チャーリー・シーン)の兄弟、友人のロバート(トーマス・ハウエル)らは
山へ逃げこむ。ロバートの父は射殺され、彼は復讐に燃える。
メイソン氏は孫娘エリカ(リー・トンプソン)とトニー(ジェニファー・グレイ)を
を同行させる。市民の射殺が続く中、ジェットらはゲリラ活動を開始する。
脱出したターナー大佐も仲間に加わる。敵はキューバ・ニカラグアとの連合軍。
ヨーロッパは静観し、核兵器は使用しないと言う。
エリカはターナーに恋心を抱くが、戦闘で彼は死ぬ。
彼らのゲリラ活動に対し、捜索隊が派遣される。
仲間のダリルが脅されて誘導していた事が判明。裏切り者として処刑する。
ヘリの襲撃でトニーとロバートがやられる。
エリカらを逃がすため、ジェット兄弟は基地を奇襲。
負傷するが、抱き合う2人をソ連大佐は撃てなかった。やがて終戦を迎える。

 と言うわけで、突然第3次大戦が始まると言う展開は結構衝撃的だ。
だが、架空の戦闘での武勇伝が続き、ややそらぞらしい感が強い。
ジェットらの父にハリー・ディーン・スタントン。
チャーリー・シーンやリー・トンプソンは、それほど目立たない。
音楽は、バジル・ポールドゥリス。

TV放送 93/04/12  BS05  20:00-22:00
 

レッド・ドーン(2012年米)

ジェド 元兵士(マイティソーの人)
マット ジェドの弟
エリカ マットの恋人
ロバート マットの友人(センターオブジアースの子供)
ダリル マットの友人。市長の息子
チョウ大尉 北朝鮮軍(ムーン大佐の人)

 ある日。正体不明の軍隊が町に襲来。あっという間に地区を制圧する。
元兵士ジェドと弟マットらは山小屋に逃れるが、マットの恋人エリカが捕まる。
一味は北朝鮮軍らしく、警察は機能していない。北朝鮮のリーダーはチョウ大尉だ。
リーダーとなったジェドは、故郷を守る戦いだと鼓舞。
ウルヴァリンズと名乗って皆を訓練し、町に近付いて物資を調達する。
町で式典があると知り、これを襲撃。
マットはエリカを見つけて救出するが、チョウらの反撃を受けてグレッグが犠牲に。
ウルヴァリンズに手を焼く北朝鮮軍はアジトを空爆。ダニーがやられる。
退役軍人と言う連中と合流。全米の大半が制圧され、ロシア軍も協力しているらしい。
だが、チョウが持つ通信用の装置を奪えば、反撃のチャンスはある。
一同は敵本部のある建物へ侵入。撃ち合いの末、チョウを倒し、装置を奪う。
だが、休息する間もなく、アジトが攻撃され、ジェドが犠牲に。
ダリルの体に発信機が埋め込まれていたとわかり、彼を置き去りにする。
装置をヘリに送り届けたマットらは、
安全な地区への避難を勧められるが、戦いを続けると断る。
新たにリーダーとなったマットは、故郷の為に戦えと叫ぶのだった。

 と言う訳で、若き勇者たちのリメイク作。
米国全土が北朝鮮軍(旧作ではソ連)に占領される。
ソ連ならできそうでも、北朝鮮にはどうかしらと言う印象はあれど、
そこは今風の設定と言う事で大目に見る。
旧作もそうだけど、本作の一番面白いのはこの序盤。
難を逃れた元兵士クリス・ヘムズワースと弟の友人たちは、
ゲリラ部隊を組織して反撃すると言う訳。
旧作は、当時人気の若手俳優をかき集めたが、
素顔の見えない敵と延々と戦っていた印象。
本作は有名な人は少なく、
司令官(ムーン大佐の人が演ずる)との対決に焦点を当てるが、さほど盛り上がらず。

TV放送 2014/11/03 WOWOW 0000-0133
 

若草物語(49)

 父が戦争に行ったマーチ一家は、メグ(ジャネット・リー)、ジョー、
エイミー(エリザベス・テイラー)、ベスの四姉妹。
ジョーは作家志望。家庭教師のブルックはメグと接近。
父が戦地で負傷したため、母の汽車代を工面するためジョーは髪の毛を売る。
ベスはしょう紅熱で倒れるが何とか持ち直す。メグはブルックと結婚。
隣家のローリーは、ジョーに求婚するが、ジョーはこれを拒否。
ニューヨークで仕事をする事に。一方、おばさんはエイミーを連れてヨーロッパへ。
ジョーは旅行に行けずショック。知り合った教師ベアは、彼女の小説を批判する。
ジョーは出直すため故郷へ。ベスの病気が悪化し、彼女は死ぬ。
ジョーはベスの事を小説にし、ベアに贈る。ローリーは旅先でエイミーは会い結婚。
ベアはジョーのもとに現れ、彼女の小説を本にし、求婚する。

 と言うわけで、何度も映画化されたという四姉妹の物語。
いろいろ他の姉妹の話も出るが、結局ジョーが主役に。
それにしては、ジョー役の女優がよくわからない人なので
(当時は人気あったのだろうが)何か妙な感じ。

TV放送 1999/12/27 12CH 1300-1500
 

若草物語(94)

 マーチ家は父が戦争に行き、貧しい生活を送るが、母(スーザン・サランドン)と
4姉妹メグ、ジョー(ウイノナ・ライダー)、ベス、エミーで明るさは絶やさない。
隣人ローリーと親しくなり、メグは家庭教師ジョン(エリック・ストルツ)と結婚。
ベスはしょう紅熱にかかり、回復するが病弱になる。
ローリーはジョーに求婚するが彼女は拒否。彼女は小説家になるためニューヨークへ。
生活のため通俗的な小説を書きながら、貧しい家庭教師フリードリックと惹かれ合う。
エミー(サマンサ・マシス)はスイスでローリーと再会。彼と結婚。
メグの出産を知り帰郷するジョー。だが弱っていたベスが死んでしまう。
家族がバラバラになり、悲しむジョーは家族の事を小説に書く。メグらも帰郷。
フリードリックはジョーの小説「若草物語」を出版させるが、
ジョーがローリーと結婚したと誤解。ジョーは彼を引き留め求婚する。

 と言うわけで、昔からよく読まれる小説の映画化。
4人姉妹を誰がやるかも見所だが、ウイノナ・ライダー以外は知名度が落ち
しかも物語的にもあまり活躍しないのが困りもの。

TV放送 97/01/02  BS05  14:00-16:00
 

わかれ路(94)

 建築家ビンセント(リチャード・ギア)は妻サリー(シャロン・ストーン)と別れ、
記者オリビアとの再婚を考えるが、サリーとの仕事は継続して踏ん切りがつかない。
オリビアと別れる事を決意し手紙を書くが、
結局、思い直して彼女に求婚する留守電を入れる。
ビンセントは事故死し、2人の女性は自分が愛されていたと思い、それを秘密にする。

 と言うわけで、シャロン・ストーンが出てくるので、Hな話かと思えば
どっちつかずの男の困った話で、見ていても困ってしまう。
ビンセントらの仕事仲間ニールにマーチン・ランドー。

VHS
 

惑星Xから来た男(1951年米)

 惑星Xが地球に接近。最も接近するベリー島に記者ジョンが向かう。
エリオット教授が研究していたが、助手ミアーズは金儲けが目的らしい。
教授の娘エニッドは、宇宙船を発見。教授も見に行くが光線を撃ってくる。
ジョンもかけつけ退散。だがミアーズは宇宙人と接触。世界支配をしようとする。
教授らの警告で村人は避難。氷河期が来て地球へ避難するため調査していたのだ。
ジョンはエニッドを救出。軍の攻撃でミアーズと共に宇宙船は破壊される。
事件は隠蔽され、宇宙人と共存できたかは永遠の謎となった。

 と言うわけで、これもちょっと古いSF物。
宇宙人は本などでよく見るヤツで、ルーニー・チューンズにも出てきた。
いわゆる地球侵略をたくらむ宇宙人の話なのだが、
何か島にしか現れず、それも爆弾で倒せる程度だから、さほど怖くもない。
宇宙人のデザインも、子供の落書きみたいだし。

TV放送 2002/09/26 BS05 2300-0030
 

惑星アドベンチャー/スペース・モンスター襲来!(1953年米)

デビッド 少年
ブレイク医師
ケルストン博士 天文学者
ジョージ・マクレーン デビッドの父 科学者
メアリー デビッドの母。科学者
フィールディング大佐
キャシーの父 科学者

 デビッド少年は砂丘に宇宙船が着陸するのを目撃。
父ジョージは半信半疑で様子を見に行くが、
戻ってくると無表情になり、何事もないと言う。
警官も様子がおかしく、デビッドを牢に入れてしまう。
父母が引き取りに来るが、異変を感じたブレイク医師が、隔離と称してかくまう。
ブレイクは天文学者ケルストンに相談。
ケルストンは、火星から宇宙船が飛来し、地下に潜んでいると考える。
科学者であるデビッドの父や将軍を操り、工場などを爆破。
事態を知った軍が出動し、砂丘を攻撃。
地下でデビッドの両親を発見し、脳を操る結晶を取り除く手術を受ける事に。
デビッドらはミュータントに捕われるが、軍に助けられ走って退散。
デビッドは目覚め、一連の出来事が夢だったと知る。
両親も無事と知り安心するが、外を見ると宇宙船が飛来していた。

 と言うわけで、50年代のSFもの。
70年代末にテンプルちゃんの小公女と同時上映され、
後にスペースインベーダーとしてリメイクされた作品。
宇宙から異星人が地球に侵攻し、少年だけがそれに気付くと言う話。
異星人に捕われた人々が、操られて別人の様になるあたりは、
ボディスナッチャーを連想させる。
少年の話はなかなか信用されないが、
科学者が認めてからは、この件の権威として作戦の中心に。
科学者は、軌道が地球に最も近い惑星は火星、そう彼らは火星人だと断言。
(相手にまだ接触してない段階です)
そして、火星には空気がないから、人々は地中か宇宙船に住むしかないと言う。
(それなら、生命は誕生しないのでは?)
他にも「強力な赤外線」で岩を溶かすとか、
出動を延々と描いた戦車部隊がまったく使われないとか、気になる点は満載。
だけど、設定がおかしいのも実は仕方ないんですと言う落ちがあり。
(製作サイドは意識的にやったんじゃないと思うけど)
あと印象に残ったのは、クライマックスで爆発から少年が逃げるシーン。
別に死ぬ訳じゃないのに、映画の名シーン(?)が走馬灯の様にかけめぐる。

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鷲は舞いおりた(77)

監督 ジョン・スタージェス

 43年。ヒトラーは提督(アンソニー・クエイル)に、チャーチル誘拐計画を指示。
ラドル大佐(ロバート・デュバル)が立案するが、
関心を持ったヒムラー(ドナルド・プレゼンス)は彼に全権を与える。
空挺隊長で反骨精神豊かなスタイナー(マイケル・ケイン)を指揮官に。
ベルリン大講師で、IRAのデブリン(ドナルド・サザーランド)も参加させる。
デブリンはチャーチルが休暇を取るアイルランドへ、沼地監視員として潜入。
スタイナーの隊もポーランド軍を装うが、正体がばれ、村民を教会に押し込める。
事態に気づいた米軍のピッツ大佐らは、攻撃を加えるが、苦戦する。
スタイナーは人質釈放を承諾。デブリンと共に裏口から逃走。他の兵は全滅する。
ラドルは職権濫用として銃殺。引き返したスタイナーは、屋敷のチャーチルを射殺。
自らも撃たれて死ぬが、実はチャーチルは替え玉だった。
村の娘モリーに恋したデブリンは、人知れず去っていった。

 と言うわけで、チャーチル誘拐と言うから、奇想天外あるいは緻密な計画かと思えば
早々に正体がばれて、結局どういう計画かもわからないのでは拍子抜け。
米軍でピッツが死んだ後指揮を取るクラーク大尉にトリート・ウイリアムズ。
モリーにジュリー・アガターだが、デブリンとの恋の描写はかなり不足している。
音楽はラロ・シフリン。スタージェス監督の遺作。

TV放送 94/04/23  BS11  19:30-21:38
 

私がウォシャウスキー(91)

 シカゴ。私立探偵ウォシャウスキー(キャサリン・ターナー)は、
元ホッケー選手のバーナードと知り合う。彼は兄たちの調査を依頼。
だが、彼は爆発事故で死亡。娘キャットは犯人探しを依頼する。
バーナードと兄たちは、経営する造船会社の売却準備をしていた。
バーナードの妻ページは、兄トランブルと再婚。
会社の所有権はページのものとなるが、トランブルは売却に賛成だった。
むしろ、得をしたのは長兄のホートンだ。彼は売却に反対し、ストを誘発していた。
ページらの借金は高額で、会社の売却では埋まらない事が判明。
旧友のアールが、トランブルの依頼で妨害工作をした事もわかる。
実は日本企業の開発計画で、キャット所有の土地が1億ドルの価値となるのだ。
トランブルはキャットをさらい、海に沈めようとする。
ウォシャウスキーがかけつけるが、ページが彼を射殺。
すべてを夫の仕業にし、儲けを独占しようとするが、射殺される。

 と言うわけで、たぶん原作のあるシリーズもの映画化。
男勝りの女探偵だが、こう言うのをできるのが、
キャサリン・ターナーしかいないと言うのは、ちと残念な気がする。
警部ボビーに、チャールズ・ダーニング。

TV放送 93/08/01  BS05  20:00-21:35