アマデウス(84)

 監督 ミロス・フォアマン

 サリエリ(F・マーリー・エイブラハム)という老人が、
モーツァルトを殺したと称して自殺をはかり、精神病院へ。神父に告白を要求される。
彼は、ウィーンでヨーゼフ皇帝(ジェフリー・ジョーンズ)の宮廷音楽家となった。
やがて、幼少より天才と言われたモーツァルト(トム・ハルス)が訪れる。
モーツァルトが下品でバカ騒ぎする若造だと知り愕然。
皇帝はモーツァルトにオペラを作らせるが、サリエリが愛した女性を起用。
モーツァルトは、家主の娘コンスタンツェと結婚。
サリエリに皇帝の姪の音楽教師選択の権限が与えられる。
コンスタンツェが持ってきた楽譜の、完璧な出来に愕然とするが、彼の起用を拒否。
その才能をうらやみ、彼を選んだ神を恨んだサリエリは、妨害を決意。
サリエリは、ロールという女性をモーツァルトの所で働かせ、様子を報告させる。
モーツァルトの家で「フィガロの結婚」の楽譜を発見。
これはフランスの戯曲で、皇帝によって発禁になっているのだ。
皇帝は激怒するが、モーツァルトの説明を聞き、練習が許可される。
だが、オペラ監督が、禁止されているバレーの音楽をカット。
モーツァルトはサリエリに助けを求めるが、彼には何もする気はない。
だが、練習を見に来た皇帝は、音楽のない踊りを批判し、
ついにモーツァルトの思い通りのフィガロが完成する。

 作品は完璧だったが、皇帝があくびしたため、公演は短期で打ち切りとなる。
代わりにサリエリの皇帝受けするオペラを、皇帝は絶賛。
やがて、ザルツブルグのモーツァルトの父が死ぬ。
モーツァルトの次のオペラ「ドン・ジョバンニ」に、亡霊が出てくるのを見て
サリエリは、モーツァルトがいまだに父におびえている事を悟る。
そこで、父の亡霊を思わせる扮装で、モーツァルトに鎮魂ミサ曲を依頼。
彼を殺してそのミサ曲をいただこうと言うのが、サリエリの考えだ。
モーツァルトはこのミサ曲を完成させた時、自分が死ぬと予感する。
そのため、大衆向けオペラを引き受け、酒浸りでこれを作る。
コンスタンツェは家を出てしまい、衰弱したモーツァルトは、オペラの途中で倒れる。
彼を家まで連れ帰ったサリエリは、ミサ曲の制作に手を貸す事になる。
胸騒ぎのしたコンスタンツェが帰ってくるが、モーツァルトは未完成のまま死ぬ。
こうして、サリエリはミサ曲を自分の物にできず、
数十年モーツァルトを殺したと言う重圧にさいなまれ、
モーツァルトがいまだに愛されているのに対して、やがて忘れられていった。

 というわけで、天才と、その才能を理解できる凡才との対比という意味で
なかなか面白く見た。
モーツァルトは確かに有名な曲が多く、天才と言われる逸話も多く
しかも短命だったため、面白い題材と言えるかも知れない。
でも、テーマとして、だからどうしたと言う気がしないでもない。
この時代の皇帝って、音楽ばかりやっていたのだろうか。

TV放送 91/11/02 01CH 19:30-22:30
 

アミスタッド(97)

監督 スティーブン・スピルバーグ

 1839年。アミスタッド号の黒人奴隷が船員を殺すが、その後捕らわれる。
殺人容疑で44人の黒人が裁判にかけられる事に。
だが、スペイン女王を筆頭に、所有権を主張する者が次々現れる。
黒人の大物ジョッドソン(モーガン・フリーマン)の依頼で、ボールドウィンが弁護。
言葉が通じず苦戦するが、キューバ出身ではない。
当時の法律でもアフリカから連れてこられたならば違法だ。
ポルトガルの奴隷船とわかり、裁判は有利に。
だが、再選を目指す大統領ビューレンは、反対の声を受け圧力をかける。
ボールドウィンは何とか通訳を得て、リーダーのシンケと話し合う。
裁判でシンケは、英語で自由を叫び、判事は無罪の判決。奴隷売買した者を逮捕する。
しかしビューレンは最高裁に上訴。判事は奴隷主義者だ。
ボールドウィンは、アダムズ元大統領(アンソニー・ホプキンス)に弁護を依頼。
アダムズは人間の尊厳を主張。黒人の人権が認められ、アフリカへ返される事に。
ビューレンは選挙に敗れ、故郷に帰ったシンケは家族が奴隷に取られた事を知る。

 と言うわけで、スピルバーグがシンドラーのリストに続いて、
今度は黒人奴隷の話を描いたものだが、奴隷時代だが北部では違法と言う
特異な状態がなかなかよくわからず、もう少し整理してほしい感じ。
賞狙いのような雰囲気があって、あまり好感が持てない。

TV放送 99/09/26 BS05 20:00-22:36
 

雨に唄えば(52)

監督 スタンリー・ドーネン、ジーン・ケリー

 1927年。ドン(ジーン・ケリー)とリナは某映画会社の看板スター。
何本も共演し、リナは恋人気分。だが、ドンは友人コズモーとドサ回りをしたのだ。
やがて抜擢されたが、リナは妙な声であいさつなどされられない。
ドンはファンに追われ、キャシー(デビー・レイノルズ)の車に飛び乗る。
彼女は、セリフを話さない映画の俳優は一流ではないと言う。
やがて、トーキー映画「ジャズシンガー」が大ヒットに。各社もこれに続く。
撮影中の「闘う騎士」をトーキーに。キャシーも別の映画に抜擢される。
何とか試写会に持ち込むが、録音のまずさや、音ズレ、ちゃちなセリフが不評。
ドンは、ミュージカルへの改造を思いつくが、リナには無理だ。
そこで、キャシーが1本だけ吹き替える事に。社長も乗り気に。コズモーが脚本担当。
ドンとキャシーは接近。だが、リナはバカにするなと激怒。
契約を盾に、キャシーの名前を伏せ、吹き替え専門にしようとする。
プレミアは好評で、リナは舞台あいさつする事に。
キャシーがカーテンの裏で歌う。だが、ドンらがカーテンを降ろし、客にばれる。
彼女こそ声の主と呼び、ドンとキャシーは映画で共演する事に。

 と言うわけで、ミュージカルの代表的作品。
トーキー初期のドタバタも雰囲気を盛り上げる。
映画の企画で、ミュージカル賛歌の場面があるが、あれはちともりあげすぎ。
だが、総じて当時の役者は、みな芸達者だったと言える。
肝心の「雨に歌えば」は、途中のジーン・ケリーのシーンよりも、冒頭の方がよい。

TV放送 92/11/29 BS11 20:00-22:25
 

雨の朝巴里に死す(54)

 2年ぶりにパリに戻った米国人チャーリー(ヴァン・ジョンソン)が、回想。
解放の日、従軍記者チャーリーは旧友クロードと再会。その恋人マリオンと知り合う。
彼女の父親のパーティで、妹ヘレン(エリザベス・テーラー)にひかれる。
チャーリーは通信局員としてとどまり、ヘレンと結婚。マリオンとクロードも結婚。
娘ビッキーが生まれ、チャーリーは仕事の合間に小説を書くが採用されない。
ヘレンは遊びまくり、腐ったチャーリーは取材したクォール嬢と朝まで遊ぶ。
油田から石油が出て、彼らは大金持ちに。
チャーリーは執筆活動に専念するが、やはりうまくいかない。
気分転換のパーティで、ヘレンが若者ポール(ロジャー・ムーア)に接近したため、
ポールは嫉妬し、再会したクォールと仲良くする。
ヘレンはパリがダメにすると言い、アメリカへ帰ろうと提案するが、聞き入れない。
チャーリーはポールとのケンカで軽くあしらわれ、泥酔して、家のカギを閉める。
ヘレンは家に入れず、雨の中マリオンの所へ。それがもとで倒れる。
かけつけたチャーリーに、ビッキーを頼むと言い残し息を引き取る。
マリオンがビッキーの親権を奪い、失意のチャーリーはアメリカへ戻る。
パリへ戻ったチャーリーは、ビッキーを取り戻しに来たが、マリオンは拒否。
だが、クロードが、チャーリーが彼女を愛さなかった事への復讐だと指摘し、
マリオンはビッキーを返す事を決心する。

 というわけで、遊び呆けている人々の話でまいった。
チャーリーも自分の小説が売れない事を、ヘレンに当たると言うのはよくない。
浮気が浮気を呼んだり、マリオンが嫉妬するあたりはよく理解できた。
ロジャー・ムーアが若くて嫌な野郎なのにも驚き。

TV放送 92/02/18 BS11 22:00-00:00
 

雨のニューオリンズ(1966年米)

アルバ・スター 宿の娘(ナタリー・ウッド)
オーエン・リゲート 鉄道会社の男(ロバート・レッドフォード)
ウイリー アルバの妹
ヘイゼル アルバの母。宿の主人
JJ ヘイゼルの恋人。鉄道員(チャールズ・ブロンソン)
ジョンソン氏 アルバの許嫁

 ウイリーと言う娘は、美人だった姉アルバについて語る。
今では家は没収され、行く所はないと言う。
 ある時、町を訪れたオーエンと言う男は、ウイリーの家である宿に泊まる事に。
宿は鉄道員たちであふれ、いつもにぎやかだった。
主人である母ヘイゼルは、ジョンソン氏の資産に目をつけ、
長女アルバを結婚させようとしていた。
実はオーエンは鉄道会社の調査員で、不況の為クビにする対象を決めに来たと言う。
鉄道員らは反発するが、アルバは彼に惹かれる。
オーエンはアルバとニューオリンズへ行こうとするが、
彼女が家族と引っ越すと聞いて失望。
やけになったアルバはジョンソンとの話を破談にさせ、鉄道員JJと結婚してしまう。
ニューオリンズに着いたオーエンはアルバと再会。
彼女との結婚を決意するが、追ってきたヘイゼルらが現れる。
アルバはJJと結婚した上で、金を持ち逃げしたと指摘され、その場から逃げ去った。
 その後、ヘイゼルは駆け落ちし、アルバは結核で死んだと言うウイリー。
彼女はアルバの形見のドレスをもらったと語るのだった。

 と言う訳で、ロバート・レッドフォード主演のドラマ。
レッドフォードが田舎町に現れ、宿の娘ナタリー・ウッドは彼に惹かれる。
実は彼は鉄道会社の調査員で、解雇する人員を決める為に訪れたとわかる。
この町は鉄道員で潤ってる事情がある上に、
ナタリーの母は彼女を金持ちと結婚させようとしていたので、
レッドフォードは邪魔者扱いを受けると言う訳。
ハッピーエンドとはならないが、アンハッピーエンドとしても中途半端な感じ。
芸歴からナタリーの方が歳上かと思ったが、実際はレッドフォードの方が上。
そんな事より、ブロンソンがいるから見たんだけど、
彼でなくても構わないくらいのちょい役。

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アメリア 永遠の翼(2009年米カナダ)

アメリア・イアハート 女性飛行士(ヒラリー・スワンク)
ジョージ・パットナム アメリアの夫(リチャード・ギア)
ジーン パイロット(ユアン・マクレガー)
フレッド・ヌーナン ナビゲーター

 28年。アメリア・イアハートは、
リンドバーグの伝記を書いたジョージの支援を得て、大西洋横断に挑戦。
見事成功させ、女性初の偉業としてたたえられる。
ジョージと結婚した彼女は、大西洋単独横断も成功させる。
空のヒロインともてはやされ、彼女の名を使ったブランド商品も登場。
だが、当人はサーカスに出された気分だと感じる。
続いて世界一周を計画。単独飛行は断念し、ナビゲーターのヌーナンと同行する事に。
37年。出発したアメリアは、何回かの休憩を経て飛行。
支援するアイタスカ号と交信するが、通信が途絶える。
アメリア捜索は大々的に行われるが、その行方は謎に包まれたままとなった。

 と言う訳で、女性初の大西洋横断を成し遂げたアメリア・イアハートの話。
素顔は主演ヒラリー・スワンクに結構似てる。
行方不明になったアメリアは、
その結末故にスタートレックやナイトミュージアムの題材に。
物語は、次の記録に挑戦したり、
夫リチャード・ギアとユアン・マクレガーの間で揺れ動いたりする描写が淡々と続く。
最後の行方不明となる描写はやや丁寧に描かれるが、盛り上がったと言う程ではない。

TV放送 2011/12/03 WOWOW 2000-2151
 

アメリカ物語(86)

 1885年ロシア。ネズミのファイベル一家は、ネコがいないとの噂を聞き
理想の国アメリカへ行く事に。船に乗り込むが、途中ファイベルだけ海に流される。
米国に流れ着いたファイベルは、家族を捜すため、
ネズミのボス、ワレンティーラットに会うが、こき使われたので逃げ出す。
実際には米国にもネコがいて、議員らはネコ撃退の対策を討議する。
ファイベルは両親を捜す内、ネコのたまり場でワレンティーラットが
実はネコの変装である事に気づく。捕らわれるが、菜食主義のタイガーと共に逃げる。
ネズミたちは伝説のミンスクの大ネズミに似せた台車で、ネコたちを追い出す。
一家はファイベルを見つけて再会。今や彼も立派なアメリカ人だ。

 と言うわけで、ディズニー風だがディズニーではないアニメ。
理想の国かに思えたが、それほどでもなかったと言う話で
何か教訓がありそうで、それほどでもないのかも。
音楽はジェームズ・ホーナー。

TV放送 2000/01/04 BS05 1130-1300
 

アメリカ物語2 ファイベル西へ行く(91)

 ロシアからの移民ネズミのファイベル一家。
ニューヨークのネコに追われ、新天地を求めて西部へ行く事に。
実は、彼らをまとめて食べようとするネコのミャーオらの罠だった。
汽車での移動中、ファイベルはその企みを知るが、見つかり列車から落とされる。
一方、気のいいネコのタイガー(ドム・デルイーズ)はファイベルを追ってくる。
道に迷ったタイガーは、ファイベルと再会する。
西部に到着した家族たちは、ミャーオらと手を組んで町の建設に取り組む。
ファイベルがかけつけるが、彼の話を信用しない。明日にも一網打尽だ。
ファイベルは伝説の保安官ワイリー(ジェームズ・スチュアート)に助けを求める。
老犬の彼は、タイガーを鍛える事で協力する事に。危機一髪、ネズミたちを救出。
タイガーも恋人キティ(エイミー・アービング)のため大暴れ。
一味を袋に入れて汽車で追い出す事に成功。ファイベルは西部の英雄となる。

 と言うわけで、スピルバーグ製作のアニメ。声は豪華。
設定に教訓めいたところがあるのが気になる。音楽はジェームズ・ホーナー。

TV放送 93/12/20 BS05 19:00-20:30
 

アメリカン・グラフィティ(73)

監督 ジョージ・ルーカス

 1962年。カリフォルニアの田舎町。
カート(リチャード・ドレイファス)とスティーブ(ロン・ハワード)は、
大学に進むため、明日町を出る予定。だが、カートは延期を考えている。
スティーブは、恋人のローリー(シンディ・ウイリアムス)との交際で悩む。
テリー(チャールズ・マーチン・スミス)は、スティーブの車を借りて、
町でデビー(キャンディ・クラーク)を拾う。
先輩のジョン(ポール・ルマット)は、子供のキャロルを拾ってしまい四苦八苦。
カートは、サンダーバードの美女に一目ボレ。彼女を追い求める。
テリーはホラ話をしてデビーの気を引くが、車を盗まれてしまう。
カートは、ジョー(ボー・ホプキンス)らにからまれるが、気に入られ、
一緒にパトカーにいたずらする。彼らはサンダーバードの美女をプロだと言う。
ケンカしたローリーは、ボブ(ハリソン・フォード)の車に。
テリーは苦労して車を取り戻すが、自分のものでないと発覚。しかし、デビーは許す。
ジョンとボブはレース。ボブの車が横転。スティーブがかけつけ、町を出ないと約束。
DJウルフマン・ジャック(当人)の放送で、美女からカートに電話が。
だが、会えぬままカートだけが旅立つ。
ジョンは64年に交通事故で死亡。テリーは65年にベトナムで行方不明。
スティーブは保険外交員。カートは作家としてカナダへ。

 というわけで、ちょっと前の時代の青春ものの草分け。ルーカス監督。
えらくなった俳優たちが若いが、ドレイファスはこの頃から太っている。
サンダーバードの女は、キャサリーン・クインラン。芸名は違うようだが。

TV放送 92/08/25 BS11 22:00-23:55
 

アメリカン・ガン(2002年米)

マーティン (ジェームズ・コバーン)
アン マーティンの妻(バーバラ・ベイン)
ペニー マーティンの娘(バージニア・マドセン)
ミア ペニーの娘

起:マーティンの娘ペニーが射殺される事件が発生。
承:マーティンは犯行に使われた銃の持ち主を追う。
転:実はペニーを撃ったのはマーティンだった。
結:ペニーの娘ミアに告白し、克服するのだった。

 マーティンとアンの夫婦の所へ、娘ペニーが訪れる。
家出したペニーの娘ミアは行方不明だったが、実はマーティンはミアに会っていた。
 ペニーが強盗に撃たれて死ぬ事件が発生。
ショックを受けたマーティンは、犯行に使われた銃の持ち主を追う事に。
ペニーが高校の頃に製造された銃は、
ジャスミンという女性の物となり、誘拐しようとした男を射殺。
警察に押収されるが、業者に横流しされて、医学生の物に。
泥棒に盗まれた後、転々としていたとわかる。
そして最後にミアにたどり着く。銃を追えばミアが見つかると考えたのだ。
 前回ミアに会った際、彼女が銃を持っていると気付いたマーティンは
自分のカバンに移していた。
実はペニーは強盗に撃たれてはおらず、警察にも通報せずにいた。
現場にカバンを取りに行き戻るが、物音に警戒したマーティンに撃たれたのだ。
 真相を知ったミアは、夫婦の家から大学に通うようになる。
死後、ペニーへの手紙を書き続けていたマーティンは、これを終わらせる事に。
あの日に飛び出した自分の中の悪魔の為に、銃は持っておく事にするのだった。

 と言う訳で、ジェームズ・コバーン主演のサスペンス(?)
娘役がバージニア・マドセンで、彼女目当てで見ました。まだきれいです。
さらには、コバーンの妻役がシナモンことバーバラ・ベインと言う布陣。
肝心のマドセンは序盤で死んでしまうが、回想シーンがあるのでそれなりに登場。
コバーンが娘を撃った銃の持ち主を追う展開はウィンチェスター銃’73みたいだが
途中で泥棒に盗まれたりするから、よく追跡できたなと言う印象。
終盤に事件の真相が判明するが、だまされたのは観客だけと知らされる。
コバーンやマドセンの過去シーンも登場するが、真相にはあまり関係なさそう。
コバーンの遺作だとの事です。

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アメリカン・ジゴロ(80)

監督 ポール・シュレーダー

 ロス。ジュリアン(リチャード・ギア)は、金持ちの夫人の相手をするジゴロ。
数カ国語が話せ、高級ホテルも顔だ。
上院議員の妻ミッシェル(ローレン・ハットン)が彼に関心を持ち、関係。
以前相手をしたライアン夫人が殺害され、警察はジュリアンに疑いをかける。
彼女は変態癖があり、やり過ぎで死んだと推理される。
当日、ライアン家に行ったと言う目撃者が現れ、証拠品まで発見される。
上院議員は、事件を葬るためミッシェルに接近したと決めつける。
追いつめられたジュリアンは、ミッシェルをにかかわるまいと彼女を避ける。
そして、マネージャーのフリオが、ライアン氏と金髪の男と共謀したと気づく。
金髪の男が手加減できず殺し、ライアンがジュリアンに押しつけた。
ジュリアンはやり手だとうぬぼれ、嫌われていたのだ。
怒ったジュリアンは、フリオをベランダから転落死させてしまう。
これは過失致死ですみ、ミッシェルが弁護士をつけるが、
ジュリアンは弁解する気がない。ミッシェルが家庭を捨てて、当日一緒にいたと証言。
ジュリアンはついに求めていた女性に巡り会ったと確信する。

 というわけで、リチャード・ギアが確かに決まっている作品。
でも、後半は追い込まれて、おろおろするシーンばかりで、前半より退屈。
主題歌は、ブロンディの「コール・ミー」。

TV放送 92/10/22 08CH 03:05-04:40
 

アメリカン・スウィートハート(2001年米)

エディ・トーマス 人気俳優(ジョン・キューザック)
グウェン・ハリソン 人気女優。エディの妻(キャサリン・ゼータ・ジョーンズ)
リー 宣伝マン(ビリー・クリスタル)
キキ グウェンの妹(ジュリア・ロバーツ)
キングマン プロデューサー
ヘクター グウェンの恋人
療養施設の男 (アラン・アーキン)
ハル・ワイドマン 監督(クリストファー・ウォーケン)

 映画界の人気カップルであるエディとグウェンは、
私生活でも夫婦だが、ケンカしてコンビ解消に。
映画会社は儲けるにはコンビ復活しかないと、
クビにした宣伝マンのリーに助けを求める。
グウェンはエディと関わるのを嫌がり、
エディは療養施設にこもっていたが、どちらも説得し、担ぎ出す事に成功。
円満解決中と称して宣伝イベントに出るが、
エディは覗きをしたと誤解され、マスコミに報じられる。
これを心配したグウェンは妹キキに様子を見に行かせ、エディとキキがいいムードに。
グウェンは仕事の為とエディと寄りを戻そうとするが、
グウェンの恋人ヘクターが快く思わずケンカに。
キキは姉に振り回される人生に嫌気が刺していた。
映画は完成するが、脚本がひどかった為、監督は舞台裏を撮影していたと判明。
見せ物にされたとショックを受けたグウェンは、エディとやり直すと言い出す。
だが、エディとキキが相思相愛と知り、祝福する事に。
ドタバタを経て、映画は好評を得るのだった。

 と言うわけで、ジュリア・ロバーツ、ビリー・クリスタル、ジョン・キューザック、
キャサリン・ゼータ・ジョーンズと言う豪華な面々による恋愛もの。
ラブコメかと言うと、そこは微妙。
俳優のキューザックとゼータ・ジョーンズは、何度も共演している人気コンビ。
百恵友和みたいなもんです(例えが古い?)
私生活でも結婚していたが、ちょっとした事からケンカになり別居。
コンビも解消してしまう。
だが、映画会社はコンビの作品に社運を賭けていて、何とか復活させようとする。
その為、宣伝マンのクリスタルと、
ゼータ・ジョーンズの妹ジュリア(実際は年上)が奮戦すると言う訳。
クリスタルの色恋沙汰はなく、見る前に予想した、主役4人の四角関係にはならない。
ジュリアは三角関係に絡むが、ドタバタにはならず、扱いは脇役的。
キューザックとゼータ・ジョーンズは、どこを目指してるのかよくわからない。
高級食材を揃えたら、誰がどんな調理をしてもうまくなるかと言うと、
そうでもないと言う例。

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アメリカン・スナイパー(2014年米)

クリス・カイル スナイパー(ブラッドリー・クーパー)
タヤ クリスの妻(シエナ・ミラー)

 婚約者に浮気されたクリスは、30歳で新兵に応募する。
訓練を受ける中、飲み屋で知り合ったタヤと結婚。
だが、結婚式の最中に出動命令が出る。
 1回目出動。イラクに出動したクリスは、狙撃兵として海兵隊を援護する任務に。
手榴弾を持つ少年と母親を冷徹に射殺する。
その後も、次々と敵を見つけては始末し、「伝説」と呼ばれる存在となる。
 虐殺者と言う男を追う任務に就くが、敵狙撃兵の攻撃を受けて手が出せない。
 帰還したクリスはタヤの出産を見届けるが、
彼女は夫の心が戦地にある事を心配する。
 2回目出動。協力者から情報を得たクリスは再び虐殺者を追跡。
虐殺者を倒して退散する。
 帰還したクリスは、退役軍人にヒーローと呼ばれる様に。
娘を出産したタヤは、クリスの心がむしばまれていると言う。
 3回目出動。戦闘で戦友ビグルスが狙撃されて負傷。
さらにマークが射殺され、目の当たりにしたクリスはショックを受ける。
彼はビグルスに仇を討つと約束するが、彼も死んでしまう。
 4回目出動。クリスは、少年がバズーカを拾うのを発見するが、撃つのをためらう。
ビグルスを撃ったのは、ムスタファと言う狙撃手と判明。
ムスタファを2キロ先に発見したクリスは射殺。脱出して生還する。
 クリスは帰国するが、戦闘を引きずり、家庭生活になじめずにいた。
160人以上殺した彼は、それは悔やまないが、もっと味方を救いたかったと語る。
負傷した帰還兵に射撃を教える事で、平安を求める様に。
息子を狩りに連れていき、家族との時間も取り戻す。
ある日、元兵士の力になると出掛けたクリスは、
彼によって殺され、その葬儀は盛大に行われた。

 と言う訳で、クリント・イーストウッド監督による実在の狙撃兵を描いたドラマ。
ブラッドリー・クーパーは、勇んでイラク戦争に赴き、狙撃兵として凄腕を発揮。
だが、自身が家族を持ち、戦友が死ぬのに遭遇する内、ためらいを感じると言う訳。
ベトナムや湾岸戦争等で見たことある感は否めないが、
主人公の心理変化は比較的わかりやすい。
反戦的なテーマながら、主人公の葬儀が盛大に行われた光景が写され、
米国的には彼を英雄視してるあたりがかの国の病んだ面か。
エンドロールが無音なのも印象的だが、ちょっと長いかな。

TV放送 2016/01/09 WOWOW 2200-0012
 

アメリカン・パロディ・シアター(85)

監督 ジョー・ダンテ、ジョン・ランディス他

 ランダース夫人(ミシェル・ファイファー)は出産するが、
妙な産婦人科医に悩まされる。
ブラインドデートした男(スティーブ・ガッテンバーグ)は、
コンピュータ照会で過去のデート歴がばれてしまう。
切り裂きジャックはネッシーだったと言う特集の司会をするヘンリー・シルバ。
消えたつもりで全裸で歩き回る透明人間の息子。
性病の被害を訴えるメアリー(キャリー・フィッシャー)等パロディで繰り広げる。

 と言うわけで、「ケンタッキー・フライド・ムービー」の連中が作った作品。
とりとめもない話の連発と言うあたりは同じだが、
どうも1つ1つがそれほど面白くない。
 

アメリカン・ビューティー(1999年アメリカ)

 レスター(ケビン・スペイシー)42歳は、雑誌の編集者。
妻キャロリンとはさめており、娘ジェーンともほとんど話さない。
不動産の仕事をしているキャロリンは、ライバル社のバディに対抗意識を燃やす。
レスターは娘のチアリーディングを見に行き、友人アンジェラに衝撃を受ける。
魔性の女アンジェラにレスターは夢中に。ジェーンは父にも彼女にも嫌気が差す。
隣に越してきたリッキーは、ジェーンを覗き見る。
その父フランク大佐は厳格でゲイを毛嫌い。
レスターはリッキーが麻薬を売っていると知り、常連客に。
レスターはアンジェラにもてようと体を鍛え、会社も辞めてしまう。
一方、キャロリンはバディと不倫。レスターがバイトするバーガー屋で出くわす。
ジェーンは父を毛嫌いし、リッキーと殺す相談。二人は家出する考えだ。
アンジェラはリッキーに振られてショック。
息子が思い通りにならず、フランク大佐はレスターに相談。
実はゲイであるフランクは、思わず彼に迫り拒絶させる。
帰宅するとショックを受けたアンジェラがいて、レスターは彼女と寝ようとするが
実は経験がないと知り思いとどまる。銃を持って帰宅するキャロリン。
銃声がして倒れるレスター。撃ったのはフランクだった。

 と言うわけで、アカデミー賞受賞作で、取っつき悪そうだったが、
見てみるとなかなか面白い。
ケビン・スペイシーをはじめとして、家族や周囲の人々は、
飛び抜けてはみ出してると言う事もないのだが、
ちょっとずつ「普通」の人とはずれていて、
普段は平凡なようなのだが、
ちょっとしたはずみで、次第に歯車が狂いだして、
結局、2つの家庭がおかしくなっていくという展開。
冒頭に、ケビン・スペイシーが死んだらしいと言う思わせぶりがあり、
それも殺されたらしいと言う事から、
誰が殺すところまで行くのだろうと言う興味で見せるが、
実際の所、凶器はたぶん拳銃になると思えば、
拳銃を使えそうな人は限られていたはず。
個人的には、いい歳して娘の友達に夢中になる
ケビン・スペイシーのキャラが気に入った。

TV放送 2001/10/28 BS05 2000-2205
 

アメリカン・フライヤーズ(85)(未公開)

監督 ジョン・バダム

 デビッドは競輪の選手。兄の医師マーカス(ケビン・コスナー)が戻ってくる。
マーカスは、デビッドが父と同じ脳血管異常だと考えていた。
デビッドを連れて、スポーツ研究所へ。そこでCTスキャンを行う。
五輪候補でもあったマーカスは、
ロッキー山脈を越える「地獄のレース」に兄弟で出場しようと提案。
マーカスの恋人サラ(レイ・ドーン・チョン)と、ヒッチハイカーのベッキーを連れて
会場まで旅行。サラの別れた夫で昨年優勝者のマズンは、今年も優勝候補だ。
第1ステージ。デッドヒートの末、マーカスが1位。
転倒したデビッドは、ぎりぎりの48位でゴール。
第2ステージでは、4本の旗を最初に通過すると、30秒短縮のボーナス。
ノーマークのデビッドは4本とも獲得。
ゴール直前で追いつかれ、マズンが1着。デビッドは3着に終わる。
だが、マーカスは耳と鼻から出血して転倒。実は彼の方が病気だったのだ。
マーカスはデビッドにレースを続けさせる。
第3ステージは、急勾配が続く。酸欠でソ連のビロフは脱落。
マズンの妨害に耐え、デビッドが1位に。総合でもマズンに辛差で勝つ。

 というわけで、ジョン・バダム監督の未公開作。ケビン・コスナーも出演。
何か、ずいぶんこじんまりとした話だが、レースシーンの迫力はけっこうなもの。
ロッキー越えのこんなレースがあるとは驚き。こんなものに意地はると言うのも……。
スポーツ研究所設立者デニスにジョン・エイモス。

TV放送 92/05/01 06CH 02:10-04:00
 

アメリカン・プレジデント

監督 ロブ・ライナー

 環境保護団体はエネルギー法案のため、弁護士シドニー(アネット・ベニング)を
大統領アンディ(マイケル・ダグラス)に会わせる。
妻を失ったアンディは彼女を気に入り、フランス大使との晩餐会に招待。
マスコミは2人の仲を追及。ライバルのラムソン議員(リチャード・ドレイファス)は
かつてシドニーがデモ隊に参加した事を持ち出し、支持率は急降下。
彼女は耐えきれず、アンディのもとを去る。彼は中傷は問題解決にならないと発言。
エネルギー法案を提出し、人々の感銘を受ける。シドニーも感激する。

 と言うわけで、ローマの休日の逆パターンとでも言うべき映画。
いろいろな難題に悩む大統領も、恋もすると言う展開は面白いが、
その難題自体と、恋愛の展開はちとわかりづらい。
首席補佐官AJにマーチン・シーン。内政顧問ルイスにマイケル・J・フォックス。

VHS
 

アライバル 侵略者(96)

 電波観測所勤務のゼイン(チャーリー・シーン)は、宇宙からの電波を受信する。
だが、上司フィル(ロン・シルバー)は彼をクビに。報告もねつ造とされてしまう。
ゼインは何かが隠されていると考え、独自に調査。メキシコにアンテナを探しに行く。
一方、気象学者エレーナも、異常高温を調査しメキシコへ来るが殺される。
ゼインは、発電所を隠れ蓑にした、宇宙人の秘密基地を発見。
彼らは地球人に姿を変え、高温により人類を抹殺。生態系を変えようとしていた。
ゼインはアンテナを利用し、一味だったフィルの会話を流そうとする。
一味が妨害に現れるが、液体窒素で倒し、
実は一味だった子供キキに、人類を見くびるなと警告する。

 と言うわけで、宇宙人がひそかに地球に潜入していたと言う展開で、
ゼインが次第に気づいていくプロセスはなかなか面白いのだが、
高度な文明を持つはずの宇宙人が、浅はかにしか思えないゼインの妨害で
意外に簡単にやられてしまうのは困りもの。

TV放送 97/09/11 BS05 23:10-01:10
 

アライバル ファイナル・コンタクト(2003年アメリカ)

 南極で奇妙な電波を受信し、権威ジュリアン教授(ジェームズ・スペーダー)が
呼び出される。旧知のケイトらと再会。密かに回収した物体を調査する。
ジュリアンは信号が人工的な物だと考える。だが、ストラウブ博士だけは否定的だ。
暗号を解読したジュリアンは、開けるなと言うメッセージだと気づくが
物体を開けようとする作業は開始され、隊員は次々朽ち果ててしまう。
一種の寄生虫と考えられるが、ジュリアンらが無事なのは謎だ。
バックマン博士から連絡があり、それが異星人の脱出ポッドだと聞かされる。
彼らは火星を半年で死滅させたと言う病原体を保菌しているのだ。
米ロは南極を核攻撃する考えだ。ジュリアンは感染しているかも知れないと言うが
ストラウブは単身脱出しようとする。
そこへ宇宙船が現れ、ストラウブを窒息させ破裂させる。
ジュリアンらは光に包まれ、エイリアンと共に去り、
基地は核攻撃で吹き飛ばされ、全員死亡したとされる。

 と言うわけで、ジェームズ・スペーダー主演で、
彼が宇宙から来た物体を調べる話と言うから
「スターゲイト」の二番煎じみたいな話かと思ったが、
序盤は宇宙からの信号を解読する話で「コンタクト」風?
それがエイリアンが現れて、閉鎖された場所で隊員がやられていくのは
「遊星よりの物体X」か「エイリアン」風。
最後に政府が攻撃を仕掛けるが、宇宙人に助けられるあたりは
「ET」か「未知との遭遇」風で、
他にも色々見た事あるようなのが混ざった感じの、ええとこ取りの安易な展開。

TV放送 2004/10/02 BS05 1600-1740
 

荒馬と女(61)

監督 ジョン・ヒューストン

 カーボーイのゲイ(クラーク・ゲーブル)とギドー(イーライ・ウォーラク)は、
離婚した女ロズリン(マリリン・モンロー)と知り合い、郊外の家へ。
野生馬狩りをするため、ロデオ大会でパース(モンゴメリー・クリフト)を仲間に。
家族の事で疲れた3人は、ロズリンの魅力に惹かれる。
残酷だと言うロズリンに負けて、ゲイらは捕まえた馬を逃がす。

 と言うわけで、ゲーブルとモンローの遺作となった作品。
何かテーマがありそうだが、何も見えない。

TV放送 93/07/10 BS05 21:50-00:00
 

アラクノフォビア(90)

 南米。クモの研究家アサートンは新種の毒グモを発見。
マンリーがやられ死ぬが、クモのせいとは気づかず、棺は米国へ戻る。
棺に隠れていたクモは、新任の医師ロスの家の納屋へ。ものすごい巣を作る。
隣人マーガレットやフットボール選手が変死するが、メトカーフ医師は解剖を拒否。
続いてメトカーフも死に、ロスはクモの毒だと判断する。
アサートンや害虫駆除の専門家を召集。クモは攻撃的で、増えれば町を全滅させる。
ロスの納屋が巣と判明。すごい数のクモが現れ、一家は避難。
床が抜けロスは地下室へ転落。女王クモと対決。巣ごと火だるまにして倒す。

 と言うわけで、大量のクモが暴れる話で、ジョーズのバリエーション。
どこにでも現れるあたりはかなり気持ち悪いが、最後に全部倒せたとは思えない。

VHS
 

嵐が丘(70)

 嵐が丘の主アンショーは、身寄りのない子供を拾い、ヒースクリフと名づける。
アンショーは彼を溺愛するが、逆に嫌われている長男キンドリーは大学へ。
アンショーの死後、戻ってきたキンドリーは、ヒースクリフを召使いのように扱う。
娘キャシーとヒースクリフ(ティモシー・ダルトン)はお互いに愛し合う。
だが、藩主の息子エドガーは求婚。キャシーはこれを承諾。
ヒースクリフは飛び出すが、実はキャシーはエドガーの財産を狙っていたのだった。
3年後。キャシーはエドガーと結婚。だが、成功したヒースクリフが戻ってきた。
彼の目的は、キンドリー、そしてキャシーを奪ったエドガーへの復讐だった。
ヒースクリフはポーカーでキンドリーの財産を巻き上げる。
一方、エドガーの妹イザベラもヒースクリフを愛し、彼に翻弄される。
ヒースクリフはイザベラを連れてかけおち。
妊娠していたキャシーは、ショックで危険な状態になる。
ヒースクリフはキャシーの所に現れ、死んでも忘れることはないと言って抱き合う。
やがてキャシーは死に、彼女の幻影に引き寄せられて、ヒースクリフは嵐が丘へ。
そして財産を取り戻そうとするキンドリーに撃ち殺される。

 というわけで、ティモシー・ダルトンの出世作らしいのだが、
今とはずいぶん雰囲気が違う。野生味あふれる役柄だが、ちょっとあわない気がする。
それにしても、どう考えても、こいつのせいでみんなが不幸になっているのだが、
後半になって、愛していながら、嫌がらせみたいな行動するあたりが、よくわからん。

TV放送 92/02/08 12CH 02:30-04:14
 

嵐の中で輝いて(92)

 父がユダヤ人のリンダ(メラニー・グリフィス)は、ドイツの叔母を助けるため、
スパイになろうと陸軍局へ。ドイツ語を買われて採用される。
エド(マイケル・ダグラス)の秘書に。接近するが、日米開戦で彼はワシントンへ。
情報センターで働くが、彼と再会。新爆弾工場を探るスパイが殺され、代役が必要に。
志願したリンダは、ナチ将校のシェフになるが、料理を失敗してクビに。
客のディートリッヒの乳母に雇われ、エドらは彼女を見失う。
リンダは屋敷内で書類を探すが見つからず、潜入したエドと再会。
叔母を救出して脱出する事になるが、捕まった後だった。
出発直前に、子供たちから地下室の存在を聞き、書類を発見。写真に撮る。
リンダをゲシュタポのスパイと誤解していたディートリッヒは、彼女に近づく。
だが、話の矛盾に気づかれ、逃走。工作員マルグリットの家へ。
しかし、彼女が二重スパイと気づき、格闘の末射殺。負傷するが、エドが救出。
2人は汽車でスイス国境へ向かうが、言葉が話せないエドはリンダを抱いて逃走。
撃たれながらスイスへ。回復して、2人は結婚した。

 と言うわけで、全体は戦後の彼女の回想と言う形に。
実話かも知れないが、いかにも女性の夢物語的な強引さだ。
中でも、警戒が当然予想される列車に堂々と乗り込むあたりは、恐ろしいもの。
潜入しているスパイ、フリードリッヒに、ジョン・ギールガット。
音楽はマイケル・ケイメン。

TV放送 93/12/26 BS05 20:00-22:17
 

アラジン(92)

 大臣ジャファーは不思議なランプを手に入れられるのが、アラジンのみと知る。
ジャスミン姫は、王子でなければ結婚できない法律に反発。
城を抜け出し、アラジンに惹かれるが、彼はジャファーに捕らわれる。
ジャファーはアラジンにランプを手に入れさせるが、アラジンは狙いに気づき奪う。
ランプから現れたジニーは、強大な力を持ち、3つなら願い事をかなえられると言う。
そこで、アラジンは王子になりジャスミンに接近。惹かれあう。
だがジャファーはランプを奪い、世界一の魔法使いに。思い通りに暴れ回る。
さらにジャファーはジニーこそ最強と知り、ジニーになりたいと願う。
その結果、ジャファーは絶大な力を得るが、ランプに閉じこめられてしまう。
アラジンは王子となり結婚をあきらめ、ジニーに自由を与えるが、
国王は改心し法律を改正。2人は結婚する事となる。

 と言うわけで、アラジンの魔法のランプの話をディズニーがアニメ化。
ジニーの扱いが御都合主義と言う気もするが、なかなか面白い。

TV放送 98/01/01 BS05 20:00-21:35
 

Aladdin ジャファーの逆襲(1994年米)

 魔法を使うアラジンは盗賊から財宝盗み、人々に与える。
ランプに閉じこめられたジャファーは、相棒の鳥イアーゴにも愛想尽かされる。
盗賊アビス・マルは井戸で見つけたランプをこすり、ジャファーに使われるハメに。
アラジンはイアーゴと親しくなり、王から右大臣に任命される。
魔法を使い、アビス・マルは王を誘拐。アラジンは王殺しの容疑で逮捕される。
恋人ジャスミンも処刑せよと言うが、実はそれはジャファーの変身だった。
だが、イアーゴが封印されていたジーニーを救出。
ジーニーはアラジンと王を救出する。アラジンはランプを火山に落とし砕け散る。
右大臣の職は断り、もっと世界が見たいとジャスミンと旅に出る。

 と言うわけで、ヒットしたアラジンの続きをビデオ版として作成。
同時期、この手の続編ものが乱発された。
物語全体としては、前回のなぞりと言う印象は否めず、
それでいて、ジーニーが魔法が使えず、
ジャファーか魔法は使えるが人は殺せないと言うあたりが、どうもしっくり来ない。

TV放送 2001/11/10 BS05 2000-2120
 

アラジン 盗賊王の伝説(1996年 アメリカ)

 アラジンはジャスミン王女と結婚する事に。
カシムの盗賊団が現れ、杖を盗み出そうとするがアラジンが撃退。
1つだけならどんな質問にも答えるという杖は、アラジンの父が生きていると言う。
父が盗賊団にいると知ったアラジンは潜入。盗賊王カシムこそ父だと知る。
アラジンはカシムに仲間として迎えられるが、反発するサルークと対決する事に。
サルークを谷底に落とし、仲間として迎えられる。
カシムが探していたのは、まぼろし島にあると言うミダスの手だった。
アラジンは盗賊を辞めない父に失望。
カシムは、生きていたサルークによって部下が寝返りとらわれの身に。
サルークは杖の力で亀の背にあるまぼろし島を発見。
ミダスの手を手に入れるが、自身も金になってしまう。
かけつけたアラジンによってカシムは助けられるが、
カシムは最高の宝はおまえだと言って、ミダスの手を捨ててしまう。
帰還したアラジンはようやく結婚する事になり、カシムは影から見守るのであった。

 と言うわけで、アラジンのその続きを描くシリーズの第3弾。
まあ、宿敵ジャファーとか言うヤツをまた出す事はせず、
父親との確執みたいな話になっているのは、まあ好感が持てる。
展開的にはかなり無難な感じ。

TV放送
 

アラスカ魂(1960年米)

サム・マコード 金鉱を掘り当てる(ジョン・ウェイン)
ジョージ サムの相棒
ビリー ジョージの弟
フランク 詐欺師
ミシェル 踊り子。別名エンジェル

 1900年アラスカ。サムと相棒ジョージは金鉱を掘り当てる。
サムは、シアトルにいるジョージの恋人ジェニーを連れ帰る事に。
だが、ジェニーが既に結婚していたと知る。
ジョージを案じたサムは、代わりに踊り子ミシェルを連れ帰る。
だが、ミシェルはサムに惹かれており、サムとジョージは互いに譲り合ってケンカに。
詐欺師フランクが鉱山の権利を奪おうとするが、これを阻止してサムらは仲直り。
サムは去ろうとするミシェルへの気持ちに気づき、彼女を引き留めるのだった。

 と言う訳で、ジョン・ウェイン主演のコメディタッチな西部劇。
ウェインと相棒ジョージはアラスカで鉱山を掘り当てる。
ウェインはシアトルへ行き、ジョージの婚約者を連れ帰る事になるが、
彼女は別の男と結婚していた。
やむなくウェインは別の女性を連れ帰るが、彼女はウェインに惹かれ、
ウェインもまんざらでもなく、ジョージも彼女に惹かれると言う三角関係に。
それに鉱山の権利を奪おうとする詐欺師が絡む展開。
他愛ないドタバタと言う感じです。

TV放送 2015/12/02 ザシネマ 1030-1232
 

アラバマ物語(1962年)

 アティカス 弁護士
 ジェム アティカスの息子
 スカウト アティカスの娘
 ディル 夏だけ近所に遊びに来る子供
 ブー 怪物と噂される男
 トム 暴行容疑をかけられた黒人
 メイエル トムに乱暴されたと言う娘
 ユーエル メイエルの父

 32年頃のアラバマ。弁護士アティカス(グレゴリー・ペック)は
黒人トムの弁護をする事に。黒人の弁護に批判的な声も。
裁判が開始。ユーエルは娘メイエルがトムに襲われたと証言。
メイエルを殴ったのは左利きの人物だが、トムはけがで左手が使えない。
一方ユーエルは左利きだ。
トムはメイエルに迫られたが、ユーエルが帰宅しあわてて退散したと言う。
メイエルは黒人を誘惑した事を隠そうとしているらしい。
しかし陪審員の評決は有罪。トムは逃げ出し射殺され、アティカスは喪失感を感じる。
数ヶ月後、アティカスの娘スカウトはユーエルに襲われるが
何者かによってユーエルは刺されて死ぬ。
犯人は、近所で怪物と噂されるブー(ロバート・デュバル)だった。
アティカスや保安官は、ブーを裁判に引き出すのは罪だと感じ、
ユーエルが自分で刺した事にする。

 と言うわけで、映画史上に残るヒーローとされるグレゴリー・ペックの弁護士役で
黒人が差別される地区で、白人を暴行したとされる黒人男性を弁護。
なるほどこれは真の意味でのヒーロー話かと思うが
今時の映画なら気恥ずかしいほどのハッピーエンドにしそうだが、そうはならず。
ところがその続きがあり、グーニーズの怪人を思わせる人物が現れ
思いがけない展開にと言うわけ。
ペックの選択はやむを得ないとは思うが、真のヒーローにふさわしいかと言うと微妙。
彼を映画史上のヒーローと選ぶのはどうしたものかと言う気が。

TV放送 2006/06/29 12ch 1330-1530
 

アラビアのロレンス(62)

監督 デビッド・リーン

 バイク事故で死亡したロレンス大佐(ピーター・オトゥール)。
彼に対する批評は賛否両論だった。
第1次大戦中。英軍のアラブ局は、トルコ軍がベドウィン族を攻撃した事に対し、
変わり者と言われるロレンス中尉を派遣。
ファイサル王子(アレック・ギネス)の意見を聞きに行かせる。
途中、アリ族長(オマー・シャリフ)が、部族間の争いから道案内を射殺。
大佐(アンソニー・クエイル)と合流し、王子に面会。
王子はアカバ攻撃を主張するが、海に向いた大砲があるため不可能。
それに対し、ロレンスはネフド砂漠を越えて、内陸からの攻撃を提案。
ロレンスを崇拝する2人の子供も連れて、アリらと砂漠越えを強行。
あと一息の時に、カジムがいない事に気づき、ロレンスは命がけで助けに戻る。
生還したロレンスをアリは賞賛。彼を族長と認める。
盗賊のアウダ(アンソニー・クイン)と合流。
アウダに戦う気はなかったが、アカバに金庫があると称して仲間につける。
大軍で進行。到着直前に、カジムが原因で部族間に争いが生じたと知り、
ロレンスは複雑な思いで彼を処刑する。

 アカバの攻撃は成功。アカバ占領を報告するため、2人の子供とシナイ半島を横断。
だが、ダウドが流砂に巻き込まれて死なせてしまう。
運河に到達。軍本部に着き、アカバ占領を報告。
司令官アレンビー将軍は、ロレンスを少佐に昇進させる。
だが、ロレンスには、英国がトルコに代わるのではと言う疑念があった。
司令官は武器の要求を認めるが、大砲だけは認めなかった。
ロレンスとアラブ軍は、トルコの列車を爆破する作戦を展開。
だが、アラブの連中は品物を得ると部族に戻っていくので、大佐は心配する。
爆弾の扱いを失敗し、慕っていたファラジが負傷。敵に渡すまいと射殺する。
アリは作戦がうまく行っていない事を指摘。だが、ロレンスはただならぬ自信を持つ。
ロレンスは町で捕まり、トルコ軍の守備隊長にムチ打たれ拷問される。
アリが連れ帰るが、ロレンスは自らの限界を感じ、平凡に戻る事を求め始める。

 本部に戻ったロレンスは、英仏がトルコとアラビア分割協定を結んでいた事を知る。
ロレンスは帰還を求めるが、司令官はロレンスをダマスカス攻撃に参加させる意志。
承知したロレンスは、ダマスカス占領に自信を持ち、金でならず者をかき集める。
トルコ軍が村を全滅させたと知り、怒ったロレンスは大虐殺を指示。
アリはアラブ人よりも野蛮だと非難する。
ダマスカスはアラブ人が占拠。遅れた司令官らは手の打ちようがない。
だが、アラブ内部では部族間の対立が始まり、町がまともに機能しない。
アラブ人たちは、何も得られないと知り、引き上げ始めた。
そして、アリやアウダらまでもがロレンスに愛想をつかし去っていく。
英軍はトルコ軍虐殺を非難。ロレンスは大佐に昇進して帰還する事に。
後は王子が英軍との交渉をする事になる。
最後がちょっと切れている。

 というわけで、病的な英雄という事で人気を誇るロレンス。
映画の長さはたまらないが、砂漠の強烈さを表現するためには、必要だったのかも。
いったんは自信を失いながら、途端に無茶苦茶自信を取り戻したあたりは、
いったい何だったのか。最後の地味に帰還していくあたりも物足りなさを感じる。
砂漠に船が現れるシーンのショッキングさはいいのだが、だからどうしたと言う感も。
オトゥール以外にも、男くさい役者がぞろぞろ出ているのも魅力か。

TV放送 92/03/28 BS11 21:00-00:30
 

アラベスク(66)

 監督 スタンリー・ドーネン

 大学教授のラギーブが殺された。
友人のポロック教授(グレゴリー・ペック)は、古代アラビア文字の権威。
アラブの有力者ベシュラビに、ヒッタイト文字の暗号の解読を依頼される。
内密に訪問していたエナ首相に、ベシュラビの陰謀を探れと言われ、承諾。
ベシュラビは、ヤズミン(ソフィア・ローレン)と言う女性の家に住んでいた。
彼女は一件にかかわるなと警告し、暗号を持ってポロックと逃走。
殺し屋に追われるが、現れたウェブスターと言う男が殺してしまう。
彼はユセフというゲリラの一味で、ヤズミンはユセフの恋人だった。
一味はポロックに自白剤を打つが、暗号のありかを聞き出せず、置き去りにする。
自宅に戻ったポロックの所へ、ヤズミンがかけつける。
家族が人質にとられ、カシムの指示で、ベシュラビをスパイしていたと言うのだ。
ポロックらは暗号を取り戻すため、カシムの隠れ家へ。
だが、ウェブスターが、チョコレートの中に隠された暗号を発見。
彼はそれをベシュラビに報告。彼もまた買収されていた。
ベシュラビが競馬場でウェブスターと接触すると考え、急行。
ポロックは暗号を奪取するが、殺し屋スローンが、誤ってウェブスターを殺害。
警察は殺人犯として、ポロックを手配。

 ラギーブが暗号で何かを伝えたかったと知り、未亡人に接触。
彼女は暗号を破り捨て、ヤズミンには家族などいないと言う。
そこでポロックは、ヤズミンにニセの情報を流して尾行。
ユセフがクレーンで彼女を狙うが、ポロックが危機一髪助け出す。
ポロックは発電機に接触させ、ユセフを感電死させる。
ヤズミンは、ラギーブの未亡人こそベシュラビの一味だと言う。
ポロックは暗号はデタラメで、紙自体に意味があると気づく。
保管した本物を回収し、エナ首相暗殺を記したマイクロフィルムを発見する。
2人は、首相が正式訪問する空港へ急行。だが、首相は殺されてしまった。
ところが、ヤズミンは殺されたのは首相のニセ者だと言う。
彼女は政府のスパイだったのだ。
首相が協定に調印する事によって、損害を被るベシュラビは
ニセ首相に協定に調印しないと言わせて、その後で処分したのだ。
ポロックらはトラックに積まれた首相を救出。ベシュラビらも気づいてヘリで追跡。
逃げ場を失うが、ヘリにハシゴをぶつけて、爆発させる。

 というわけで、「シャレード」で味をしめたスタンリー・ドーネンの作品。
もっとも悪役が、あっちほど豪華ではない。
今回は、ソフィア・ローレンが正体不明なわけだが
やっぱり、悪役であるはずがなく、ああいう展開になる事は予想できた。
ユセフと言う奴が、いったいどうしたかったのか、よくわからんし
暗号と思わせて、実はマイクフィルムだったというのも拍子抜け。
ローレンがスパイというのはいいが、何もそれらしい事はしていないぞ。

TV放送 91/11/13 BS11 22:00-23:46
 

アラモ(60)

監督 ジョン・ウェイン

 1836年。メキシコ領テキサス。各国の開拓者はサンタアンナ元帥の圧制に抵抗。
7000名の大軍を食い止めるため、ヒューストン将軍はトラビス大佐を守備隊長に。
ジム・ボウイ大佐(リチャード・ウィドマーク)や
デイビー・クロケット大佐(ジョン・ウェイン)の隊が来るが、勝ち目はない。
ボウイは奇襲を提案するが、トラビスは却下。
敵の大砲は猛烈なため、ボウイとクロケットは奇襲で敵大砲を破壊する。
だが、トラビスは彼らの命令無視に怒る。
赤痢が発生し、食料不足のため、敵の牛を奪う奇襲に。
やがて敵の総攻撃が開始。反撃で退却させるが、援軍が全滅したとの知らせが入る。
一度は立ち去る事にしたボウイらも、結局残って戦う事に。
再度の敵攻撃で、砦は崩壊し、敵がみるみる侵入。クロケットらは次々戦死全滅する。

 と言うわけで、西部史に名高いアラモの悲劇を描いた作品。
ウェインが主役なのに、最後にやられてしまうのでは、爽快感はない。
音楽はディミトリ・ティオムキン。

TV放送 93/04/08 12CH 20:00-22:48
 

アラモ(2004年米)

デイビー・クロケット議員 伝説の英雄(ビリー・ボブ・ソーントン)
ジム・ボウイ大佐 (ジェイソン・パトリック)
トラビス中佐 (Aチームのリンチ)
サム・ヒューストン将軍 (デニス・クエイド)
サンタアナ将軍 メキシコ軍

 1835年。メキシコ領であるテキサスの独立を求め、
ヒューストン将軍らは支援を求める。
メキシコのサンタアナ将軍がテキサスを渡すとは思えないが、
ヒューストンは無謀な戦いには否定的。おまけに、アラモは砦としては不完全だ。
そんな中、伝説の戦士デービー・クロケットや、
ジム・ボウイ大佐、トラビス中佐らが集結。
トラビスが隊長となり、ボウイと対立するが後に和解。
ヒューストンの救援が来るまで耐えようと言う事になるが、ボウイは病で倒れる。
やがてメキシコの大軍が攻め、たちまち砦は陥落。ボウイやトラビスがやられる。
捕われたクロケットは、それでもメキシコ側の降伏を求め、処刑される。
復讐しようと言う気運の中、慎重だったヒューストンは好機を見出だし、
メキシコ軍を襲撃。わずか18分でサンタアナ軍は敗れる。
サンタアナの命と引き換えに、メキシコはテキサスを手放すが、
9年後にテキサスは米国28番目の州となった。

 と言う訳で、ジョン・ウェイン主演でも描かれたアラモ砦の戦いの話。
出演はデニス・クエイド、ビリー・ボブ・ソーントン、
ジェイソン・パトリックらAマイナーな布陣。
当時テキサスはメキシコ領で、独立を求める人々がアラモ砦に立てこもると言う訳。
アメリカではなじみの話で、ビリーボブ扮するデービー・クロケット
(旧作ではジョン・ウェイン)は歌になるほど。
日本で言えば忠臣蔵てな感じでしょうか。
ただし、なじみのない私は米軍対メキシコ軍の話かと思ってたが、
テキサスが米国領になる前の話で、テキサス軍対メキシコ軍と言うのが正しい模様。
映画の方は、3分の2がどういう風に戦う?って内輪でもめる話。
あと半分はやられっぱなしで、残りがアラモ後の反撃の話。
全滅で終わった旧作に対し、
リメンバーアラモと叫んで決着つけるまで描くあたりが今風かな。

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荒鷲の翼(1957年米)

フランク・スピッグ・ウィード 海軍兵士(ジョン・ウェイン)
ミニー スピッグの妻
カーソン スピッグの友人

 海軍兵士スピッグは、陸軍への対抗意識もあって、勇猛果敢な活躍を見せる。
一方で、家庭を顧みず、残された妻ミニーは日々の生活に疲れる。
ようやくスピッグは家に戻る決意をするが、階段から落ちて首の骨を折り麻痺が残る。
夫婦の生活は続けられないと妻に告げる一方、友人カーソンの看病で奇跡的に回復。
松葉杖で歩ける様になる。
病床で書いた小説が評価され、軍隊映画の脚本に参加。
妻とも寄りを戻しかけるが、真珠湾攻撃で軍に復帰する事に。
本部で戦況分析に参加した末、自身も空母に乗艦して作戦を指揮する。
だが、攻撃を受けてかばったカーソンが負傷。
周囲に迷惑をかけると感じたスピッグは、引退を決意するのだった。

 と言う訳で、ジョン・ウェイン主演の戦争もの。
いつもながらの勇猛果敢な兵士の話かと思って見ると、そうでもない。
前半は開戦前で海軍の勇者である彼が家庭を顧みない様子が、とりとめなく描かれる。
中盤に階段から落ちて寝たきりに。
何とか松葉杖で歩ける様になる中、真珠湾攻撃を機に現場に復帰すると言う訳。
現場に復帰と言っても、作戦を指揮する程度。
前半も感心しなかったけど、後半も別の意味で感心しない。

TV放送 2016/03/17 イマジカ 1900-2050
 



荒鷲の要塞(68)

 第2次大戦。独軍の接近不可能な城に、米軍のカーナビー将軍が捕らわれる。
英軍はスミス少佐(リチャード・バートン)ら6人と、
米軍のシェーファー中尉(クリント・イーストウッド)で特殊チームを編成。
パラシュートで付近に降下するが、通信士ハロッドらが何者かに殺される。
ゲシュタポのフォン・ハッペン少佐の紹介で、スミスの恋人メリーは城で働く。
スミスらは正体がばれ逮捕。兵と別々に連行される。
スミスとシェーファーは、見張りを倒して逃走。
2人はケーブルカーの屋根の上に乗り、メリーの手引きで城へ潜入。

 独軍のクラマー大佐は、カーナビー将軍の尋問に苦戦。
だが、捕らえられた3人の兵は、実は独軍のスパイだった。
尋問の部屋へスミスらが入ってくるが、スミスは独軍のシュミット少佐だと名乗る。
彼によれば、カーナビー将軍は実はカートライト伍長。
英軍は独軍スパイに扮したニセ者3人をベルリンに潜入させ、ニセ情報を流し、
クラマー大佐らを処分すると言う計画だと言うのだ。
独軍のスパイかどうか確認すると称して、3人に他のスパイの名前を書かせる。
だが、これは独軍スパイ網をつかみ、不審人物の真偽をつかもうと言う計画だった。
シェーファー以外の隊員は、すべて容疑者だったのだ。
そこへフォンハッペンが現れるが、スキを見て、スミスらはフォンハッペンらを射殺。
3人のスパイを連れて脱出をはかる。

 通信室を奪おうとするが、気づかれて銃撃戦に。
スパイのトーマスを窓から降ろし、独兵がトーマスを撃っている間に逃走。
スパイのバークレーらがシェーファーを倒し、ケーブルカーに乗って降り始めた。
スミスは爆弾を持ってケーブルカーの屋根へ。敵と屋根の上で格闘。1人は転落。
爆弾をセットし、もう1つのケーブルカーに飛び移り、爆弾は爆発。
続いて、全員がケーブルカーで降りる。独兵がケーブルカーを止めるが、
スミスらは下の川へ飛び込む。一行は独軍のバスで逃走。
追っ手が来るが、事前にセットされた爆弾が爆発。倒れた木が道をふさぐ。橋も爆破。
飛行場に到着。迎えの機が現れ、スミスらは飛び乗り、逃走。
スミスはスパイのトップはターナー大佐自身だと言う。
クラマー大佐も、彼こそ独軍のトップだと認めた。
断念したターナーは機から飛び降りる。

 というわけで、アリステア・マクリーン原作の戦争もの。
「ナバロンの要塞」に続いて作られたようなものだが、割とよくできている。
しかし、イーストウッドに兵の役はあまり似合わない気がする。
途中、バートンだけが真相を知っていて、イーストウッドがわけがわからないでいるが
特に要塞の尋問室のシーンなどは、
セリフだけであっちへついたり、こっちへついたりして
予定通りみんながマンマとだまされてしまうので、狐にだまされたようだ。
世の中、こうはうまく行かないと思うのだが。

TV放送 91/12/17 04CH 02:00-04:55
 

アリ(2001年米)

監督 マイケル・マン

モハメド・アリ ボクサー。旧名カシアス・クレイ
ソニー・リストン アリの前のチャンピオン
ジョー・フレージャー アリの次のチャンピオン
ジョージ・フォアマン フレージャーの次のチャンピオン
ソンジー アリの最初の妻
ベリンダ アリの2人目の妻
ベロニカ アリの3人目の妻
マルコムX イスラム教団の指導者
ドン・キング プロモーター

 64年。黒人ボクサーカシアス・クレイ(ウイル・スミス)は、
ヘビー級世界王者リストンと対戦。
対戦相手を挑発し、軽快なフットワークで倒し、新チャンピオンに。22歳の時だ。
クレイは奴隷の名だとモハメド・アリに改名。
イスラム教に改宗するが、崇拝するマルコムXが暗殺されショックを受ける。
ソンジーと結婚するが、彼女が派手に振る舞うのを白人のマネと怒り離婚。
ベトナム戦争に徴兵されるが、戦う理由がないと拒否。逮捕される。
有罪になれば試合はできず、タイトルも奪われる。
落ち目と言われるが、最高裁で無罪に。
現チャンピオンフレージャーと戦うが、ブランクがたたり敗戦。
続いてチャンピオンになったフォアマンと、ザイールのキンシャサで対決する事に。
強打のフォアマンに押されるが、反撃して奇跡の勝利。
71年にベロニカと再婚、78年に3回目のタイトル奪還をする。

 と言うわけで、モハメド・アリの伝記映画。
五輪のエピソードや対猪木のエピソードはなく、
チャンピオンになって一度はずれて、カムバックするまでを描くわけだから
期間としては比較的短い感じ。
試合のシーン中心と言うでなし、人間ドラマ中心と言うでなし何か半端な感じ。
ジェイミー・フォックスら取り巻きや、3人の妻たちの描き方も不足気味。
コーチにジェイミー・フォックスとロン・シルバー。
カメラマンにカジノロワイヤルの黒人レイター役の人。
弁護士にジョー・モートン、キャスターにジョン・ボイド。

TV放送
 

アリゲーター(80)

 ワニ好きの少女マリサは赤ん坊のワニを買うが、父がこれをトイレに流す。
12年後。マジソン警部は下水道での連続殺人を捜査。
相棒ケリーも襲われ、マジソンは5m以上の生物と言うが、
権威となったマリサはあり得ないと否定。だが記者が写真に巨大なワニを捉える。
警察は下水道を包囲して追い立てるが、捕獲に失敗。
ワニはマンホールから地上へ出て、人々を襲う。
ブロック大佐(ヘンリー・シルバ)が作戦の指揮をするが、簡単に食べられる。
どうやらホルモン実験用に使われた犬を食べたワニが、異常に成長したらしい。
ワニはなぜか実験をしていたスレード社長宅を襲撃。市長も食われ、社長は圧死。
マジソンはおびき寄せて爆殺。だが下水道には子供が産まれていた。

 と言うわけで、ジョーズのバッタもんと言う感じだが
ヘンリー・シルバが何の役にも立たなかったり、
怪しい研究の産物で異常に成長したゴジラ風味も折り込み、
なぜかその首謀者を襲ったり、警察の作戦も成功しなかったのに
1人の警部の、たいして考えたとも思えない作戦がまんまと成功したり。
かなりB級だが、そう言う風に見れば、それなりに楽しめる。

TV放送 1999/11/26 08CH 0215-0425
 

アリス・イン・ワンダーランド(2010年米)

アリス 少女
ハッター 帽子職人(ジョニー・デップ)
赤の女王 (ヘレナ・ボナム・カーター)
白の女王 赤の女王とは姉妹(アン・ハサウェイ)
ジャック 赤の女王の兵士(クリスピン・グローヴァー)
ウサギ (マイケル・シーン)
アブソレム イモムシ(アラン・リックマン)
ジャバウォッキー ドラゴン(クリストファー・リー)

 穴に落ちて不思議の国を見たアリスも成長。
話を信じてくれた父は死に、母は貴族との結婚を期待している。
だが決断できないアリスは、見かけたウサギを追い、穴に落ちて再び不思議の国へ。
住人は成長したアリスに驚くが、
アリス自身はかつてここへ来た事を忘れており、これが夢だと考える。
イモムシのアブソレムが持つ予言によれば、
アリスがドラゴンのジャバウォッキーを倒す事になっているが、当人は人違いと言う。
ジャバウォッキーを率いる赤の女王は悪政で人々を苦しめており、
帽子屋ハッターは、かつて平和な世界を築いた白の女王にアリスを会わせようとする。
予言に従うのを嫌がったアリスは、赤の女王の城に乗り込むが、
ケーキを食べた為に大きくなり、女王はアリスと気付かずに気に入る。
ハッターらと合流したアリスは、バンダースナッチと言う獣を手なずけ、
ジャバウォッキーを倒す為の剣を入手。
正体がばれたアリスは元のサイズに。
ようやく現実だと気付いたアリスは、予言に従い、ジャバウォッキーと戦う事に。
その首をはねると、兵士たちは従わなくなり、赤の女王は追放に。
白の女王に王冠が戻る。
アリスは不思議の国を忘れないと約束し、立ち去る。
家に戻ったアリスは、貴族との結婚を断り、
父と事業をしていた男に中国への進出を持ちかける。
船で旅立つ事になったアリスは、肩に止まったチョウをアブソレムと感じるのだった。

 と言う訳で、不思議の国のアリスの後日談。
ティム・バートン監督作なので、
当たり前の様にジョニー・デップや嫁さんが出てくるが、物語はアリスがメイン。
かつて不思議の国を体験したアリスだが、あれは夢だったと思う様になって成長。
求婚されて困惑したアリスは庭の穴に落ちて、再び不思議の国に迷い込む。
そこは赤の女王に支配されており、倒すのはアリスと予言されていたが、
当人は人違いと考えると言う訳。
アリスがアリスである事を忘れたと言う設定で、やってる事は前作の焼直しみたい。
こんな映画、前にも見たと思ったが、スピルバーグのフックだと気付いた。
かの作品はクライマックスに思い出すあたりで盛り上げたが、
本作では周囲が皆アリスだとわかっていて、
当人だけが思い出せないあたりがもどかしい感じ。
クライマックスは鎧を来たアリスがドラゴンと戦って、別の映画みたいだし。

TV放送 2011/05/15 WOWOW 2000-2148
 

ある愛の詩(70)

監督 アーサー・ヒラー

 富豪の御曹司で大学生のオリバー(ライアン・オニール)は、
図書館で貧しい女子大生ジェニー(アリー・マッグロー)と知り合い恋に落ちる。
オリバーは彼女との結婚を求めるが、家風を押しつける父(レイ・ミランド)は反対。
家族の縁を切って、結婚。卒業し、法律事務所を開く。
だが、妊娠検査でジェニーの白血病が判明。
病院に最高の措置を取らせるため、父にまで借金するが、やがてジェニーは死ぬ。

 と言うわけで、愛とは後悔しない事を名文句に大ヒットした作品。
あきれるほど当たり前の展開だが、やはり人はこういうのに弱いらしい。
オリバーの友人に、トミー・リー・ジョーンズが出ていたらしい。
音楽はフランシス・レイ。

TV放送 94/04/05 BS05 21:00-22:57
 

続ある愛の詩(78)

 妻ジェニーを失ったオリバー(ライアン・オニール)は
法律事務所で働くが、2年たってもむなしい日々を送っていた。
友人に女性を紹介されても感心がない。
だが、ランニングする女性マーシー(キャンディス・バーゲン)が気になり接近。
彼女はデパート役員で、経営者だった父が死に、経営権を奪われていた。
一方、オリバーの父(レイ・ミランド)は引退し、オリバーに継がせたいと言う。
マーシーはオリバーに仕事を優先しろと言うが、オリバーは愛を優先。
香港で仕事をするマーシーを追うが、
彼女はオリバーがジェニーから抜け切れていないと指摘。
別れて気が楽になったオリバーは、心を殺していたと気づく。

 と言うわけで、ヒットした悲恋ものの続編。無理に続編を作ったと言う印象が強く、
しかもライアン・オニールが過去を引きずってると言うシーンが延々と続いたのでは
何だか見ていてもあまり面白くない。

TV放送 2000/01/28 BS11 0140-0315
 



アルカトラズからの脱出(79)

監督 ドン・シーゲル

 60年。シスコ湾内の重犯罪者専門のアルカトラズ島刑務所に、
脱走常習犯モリス(クリント・イーストウッド)が来る。
ここは自然の要塞で、脱走に成功した者はいない。監視も厳重だ。
ウルフとケンカになり、所長(パトリック・マクグーハン)に目をつけられる。
看守の点呼が1日に12回も行われ、
唯一の楽しみ絵を禁じられた老人ドガは、指を切り落とす騒ぎを起こす。
壁が湿気でもろい事に気づいたモリスは、脱走を計画。隣のチャーリーと、
旧知のジョン(フランク・ウォード)とクラレンスの兄弟も一緒だ。
所長から盗んだ爪切りを細工し、通風孔の穴を広げる。作業は夜行う。
破った雑誌で作った模型で穴を隠し、粘土細工の人形でごまかす。
レインコートでボートを作り、隣の島へ渡る計画だ。
ついに穴が開くが、鉄格子が邪魔に。盗んだ扇風機を細工したドリルでこじ開ける。
所長は独房の移動を決定し、脱走は決行されるが、臆病になったチャーリーは断念。
翌日、人形が発見され、捜索が行われるが、彼らの死体は見つからず、
1年後、刑務所は閉鎖された。

 と言うわけで、実話に基づくと言うが、逃げた人物はいないのだから
大半は創作という事になる。限られた環境と時間で、材料を集め、
作業を行う緻密さがこの映画の魅力。
食事だけが楽しみで、発作で死ぬリトマスや、
黒人のボスで協力してくれるイングリッシュなど、わき役にも魅力がある。
音楽はジェリー・フィールディング。

TV放送 94/01/28 04CH 21:03-22:54
 



アルゴ」を見た。(2012年米)

 79年に政変でイランの米大使館が占拠され、
大使館員が1年以上人質にされる事件があった。
実はこの際に、6名が独自に脱出し、カナダ大使邸に逃げ込んだものの、
国外に出られなくなる事態に。見つかれば、処刑されかねないからだ。
そんな事態に、CIAは奇想天外な脱出作戦を立案。見事に成功させる。
と言う数十年間極秘にされていた作戦を描く秘話的エピソード。
これを監督業の評判が高いベン・アフレックが監督して出演。面白そうなので見た。

トニー・メンデス CIA脱出のプロ(ベン・アフレック)
ジャック・オドネル トニーの上司
ジョン・チェンバース 特撮マン(ジョン・グッドマン)
レスター・シーゲル プロデューサー(アラン・アーキン)
テイラー カナダ大使(エイリアスのパパ)
サハラ 大使邸の家政婦。イラン人
カーター 当時の米大統領
イアン トニーの息子

[大使館員]
 ジョー 作戦に否定的
 コーラ (クレア・デュバル)

 79年、イランで政変が勃発。
ホメイニ師が台頭し、前指導者のパーレビ国王は米国に保護される。
過激な連中がイランの米大使館を包囲。
パーレビ国王の引き渡しを要求し、今にも入ってきそうな雰囲気だ。
この事態に、大使館内では書類の処分を指示。
次々焼却するが、追い付かず、シュレッダーにもかける。
機器も破壊するが、結局間に合わず、乱入した一味に大使館員は捕われてしまう。
そんな中、早い段階で危機を察知した6名の職員は、乱入前に退散していた。

 米CIAのトニーは、上司に呼ばれて、国務省の会議に同席する事に。
イランの大使館占拠事件で、脱出した6名はカナダ大使の私邸に保護されていた。
一味はこの事態を把握していないが、発覚すれば彼らの処刑は免れない。
ホメイニ師も大使館占拠を支持し、
空港も警戒しているため、簡単には出国できない。
そこで国務省が妙案を出し、脱出の専門家トニーに助言が求められたのだ。
その妙案とは、大使館員を外国語教師に仕立て、出国させると言うもの。
あるいは自転車で山を越えると言うものだ。
だが、トニーはこれを批判。外国語教師でない事はすぐに見抜かれるだろう。
自転車で冬に山を越えるのは不自然。
とは言え、春まで待てば、彼らが潜伏している事が判明してしまうだろう。

 妻子と別居しているトニーは、息子と電話で話す。
SF好きな息子が、テレビで「最後の猿の惑星」をやっていると言うので、
チャンネルを合わせたトニーは、あるアイデアを思い付く。
イランの町並みが、SFに出そうな風景である事から、
6人を映画スタッフに仕立て、まとめて出国させようと言うのだ。
トニーは、知人であるチェンバースに相談。
彼は猿の惑星の特撮スタッフで、もともとトニーの知人だったのだ。
チェンバースはプロデューサーのレスターを紹介。彼らはこの作戦に賛同。
出来は良くないが、手頃な設定の脚本「アルゴ」に注目。
この映画化権を安く買い、「アルゴくそくらえ」を合言葉に、
あたかも本当に映画化企画があるかのように演出。カナダの映画会社を装う事に。
上層部は複数ある案を検討。
アルゴ案を荒唐無稽としながらも、一番マシと作戦にGOがかかる。
レスターの案で、役者たちを集め、衣装を着て脚本の読み合せを実施。
これは雑誌の記事になり、広告も載せる。
準備万端と、トニーがトルコ経由でイランに入国。
実は、入国の際に黄色い用紙に記入する決まりで、
出国の際、対になる白い用紙を確認されるのだ。
トニーは、自分の分は普通に記入。ついでに、用紙を何枚か拝借する。

 トニーはカナダ大使邸へ。
大使の家政婦であるイラン人サハラは、
大使の客人が長期間居座り、まったく外出しない事を不審に思っていた。
彼女が密告するかしないかはわからないが、あまり猶予はなさそうだ。
そんな頃、大使館を占拠した連中は、
シュレッダーで縦長に切られた紙片を、子供たちにパズルのように復元させていた。
やがて、職員リストが復元されれば、人質が6名足らない事がばれ、
さらに顔写真も復元されるだろう。まさに風前の灯だ。
トニーは、一同に計画を説明。
そんな危なかしい計画には乗れないと、批判する者もいたが、
他に有効な案もなく、この作戦で行く事に。
それぞれが自分の役柄を暗記。背景にある身の上話を考えたりする。
トニーは現地で各自の身分証を偽造。
イラン政府は、彼らがロケハンで町へ行く事を許可。
これは監視目的である事が明らかだが、ロケハンをしなければ、逆に怪しまれる。
一同を乗せたバンは町へ。
群衆に取り囲まれ、車をバンバン叩かれるが、何とか通過。
異国風情のあるマーケットに到着し、撮影スタッフ役の女性は町並みを撮影。
すると、米人に恨みを抱く店員が騒ぎ出し、カナダ人だと言っても治まらない。
何とか退散。一同は怖い思いをするが、トニーは予定通り決行する構えだ。
一方、一味が大使邸を訪れ、留守番するサハラに、客人について聞く。
サハラは、彼らが2日前に来たと証言。
客人の正体に気付きつつ、味方してくれたのだ。

 いよいよ出国の日。トニーに作戦中止の連絡が入る。
上層部が作戦について知り、それによって大使館の方の人質が危険になると判断したのだ。
トニーは迷うが、自分を頼りにしている6名の事を思い、命令無視で決行を決意。
上司にそれを伝える。トニーがやる気と知った上司はあわてる。
トニーらが乗るはずだった旅客機の予約はキャンセルされていたのだ。
上司はあわてて大統領に連絡をとるよう連絡する。
トニーらは空港に到着。
スイスの航空会社便で出国しようとするが、座席が予約されていないと言う。
トニーは動揺するが、もう一度調べてくれと頼む。
その頃、カーター大統領より、計画を許可する連絡が。
間一髪、座席がとれ、まずは第一関門通過。
次が肝心の出国審査だ。
一行は黄色い紙を出すが、控えがないため、審査官は一行を別室へ連れていく。
そこで、入国の理由を聞かれたりする。
言葉のできる大使館員が、映画の内容について熱弁。
絵コンテや雑誌の記事を見せる。作戦に否定的だった男だ。
審査官は、一応それっぽい話なので、映画会社に電話で確認する事に。
トニーが会社の名刺を渡す。
審査官が電話し、レスターらが受ける寸法だったが、
レスターらは作戦が中止になったと知らされ、飲みに行っていた。
奇跡的に事務所に戻り、間一髪電話に出る。
トニーについて聞かれ、イランに出張中と説明。
審査官は本物と判断し、一行は一旦は閉じられたゲートを通って搭乗。
絵コンテをあげると、嬉しそうな審査官ら。
一方、大使館を占拠してる連中は、シュレッダーされた紙片から顔写真を復元。
それが、ロケハンチームの一人だと気付き、あわてて空港に連絡。
飛行機を止めようとするが、すでに離陸態勢。
ジープで追跡し、トニーもそれに気付くが、間一髪離陸。
一味は管制塔へ行き、呼び戻そうとするが、機はイラン領空を出てしまう。
他の乗客もいるので、大騒ぎはしないが、静かに喜びを噛みしめる大使館員ら。
作戦に否定的だった男は、トニーに握手を求める。
一方、カナダ大使も国外へ脱出。サハラもイラクへ入国していた。
6名は無事カナダに到着。
米国は作戦を秘密にし、カナダの手柄とされ、カナダ大使も表彰される。
アルゴの脚本など、関係書類は封印されるが、トニーは密かに持ち出していた。
トニーは妻と寄りを戻し、ラストは息子の部屋を見せる。
そこには、スターウォーズやスタートレックの人形に混ざって、
アルゴの絵コンテがあった。
エンドロールでカーター大統領のインタビューあり。
作戦の成功を自慢したかったが、
18年後にクリントンが公開するまで、この作戦は秘密にされたのだ。

 と言うわけで、冒頭はイラン政変で大使館が占拠されるシーン。
やや大きなメガネとか、細かい衣装にこだわったみたいで、
70年代の雰囲気が出ている。
ダーティハリーやブラックサンデーあたりを見てる感じだ。
大使館が占拠されると言う事態に、大使館員はあわてて書類を始末。
今ならセキュリティ対策を検討しているだろうが、
当時はそれほどでもなくて、あわてて焼却したりシュレッダしたりする。
このシュレッダも、細切れにするのではなく、縦長にするだけなので、
後でコツコツ復元されてしまう。そのあたりも時代を感じさせる。
大使館員の一部がカナダ大使邸に逃げ込んでしまい、結果的に身動きが取れなくなる。
CIAや国務省は、救出のために妙案を出すが、どれもうまく行きそうにない。
その中で比較的マシだったのがアルゴ作戦。
すなわち、カナダの映画会社によるロケハンを装い、
一同をスタッフとして出国させると言う作戦だ。
カナダは米国の友好国だから、怪しまれそうだけど、
作戦当時イランはカナダとは国交があったと言う、危なかしい状況が頼り。
まさにスパイ大作戦的発想が現実に行われ、見事成功を収める。
展開的には、障害また障害と言うほどではなく、
例えば出国検査で怪しまれても、実話だから無事解決するはずと言う安心感はある。
どちらかと言うと、アポロ13的で、今ならもっと巧妙にできるけど、
当時の限られた状況においては、見事に成し遂げたよと言う所を再現した話かな。
ケチつけてるみたいだけど、結構面白かったですよ。
 

アルゴ探検隊の大冒険(63)

 ペリアスはペッセリアを征服するが、甥イリアスに殺されると予言される。
復讐を誓うイリアスは、神の贈り物と言う「黄金の羊」を手に入れるため
ヘラクレスら力自慢を集め、アルゴ号でコルプスの島へ向かう。
途中、青銅の島でタロス像に襲われ、ヘラクレスは仲間を探すため島に残る。
続いてフィアネスをいたぶる怪物を倒し、彼に道のりを聞く。
そこは絶壁の水路で崖崩れを起こすが、ポセイドンが現れ、崖を押さえて通過。
コルプスの王女メビアを助けるが、アイエテス王は羊を渡す気はない。
だがメビアはイリアスを愛して寝返り、イリアスは番のドラゴンを倒し羊を奪う。
ドラゴンの牙はガイコツの兵士になるが、これを倒して去る。

 と言うわけで、ハリーハウゼンの特撮によるギリシャ神話の物語。
ヘラクレスが途中で降板するし、ペリアスへの復讐はしないわで中途半端。
ポセイドンのシーンは見所だが、あとはそれほどでも。
羊を盗まれたアイエテスが怒るのは当然だが。音楽はバーナード・ハーマン。

TV放送 97/01/06 12CH 13:00-15:00
 

アルジャーノンに花束を(2000)

 パン工場で働くチャーリー(マシュー・モディン)は、
知恵遅れでからかわれてばかり。ストラウス博士は脳の働きを活発にする技術を開発。
ネズミのアルジャーノンでは成功し、チャーリーにも応用。次第に頭が良くなり、
読書ができ、機械も扱えるように。からかわれると怒るようにさえなる。
次第に子供時代の記憶が甦る。女の子にペンダントを贈ろうとしたが
彼女の兄弟に殴られ、母(ポニー・ベデリア)にもペンダントを盗んだと怒られる。
ものすごい記憶力を持つようになるが、学会への出席はネズミ扱いだと拒否。
工場でも同僚に嫌われるように。今では博士より頭がいい状態だ。
だが、それはロシアの博士の研究に類似しており、その場合は結果は一時的で
やがてはかつてよりも悪化すると判明。ストラウスはそれを知っていて強行したのだ。
チャーリーだけがこれを阻止できると研究。
だが、頭が良くなっても、心が満たされなくては意味がないと感ずる。
やがてアルジャーノンは死に、自分も悪化するのを感ずる。
学校の教師だが同年代のアリスは、彼を愛していると言い、愛されるのを感じる。
やがて元に戻ったと工場にも受け入れられ、学校へも戻る。
アリスは悲しむが、僕でも科学の役に立てたと言うのであった。

 と言うわけで、何だか人気のあるらしい小説のテレビ版で
かつて、アカデミー賞も取ったと言う「まごころを君に」でも映像化されている作品。
頭が良くなったり、逆に退化する運命を体験する話で、
ネズミが先にその運命を経験しており、
そう考えるとSF的なのだが、全体的にもの悲しい感じで描かれている。
この手の話は、どうも結末が半端な気がするのだが、余韻を残したと言うところか。

TV放送 2000/10/09 BS05 2000-2140
 

アルティメット(2004年仏)

ダミアン 仏兵士
レイト 囚人
ローラ レイトの妹
タハ 塀の中のリーダー
K2 タハの手下

 近未来。治安の悪い地区が高い塀で封鎖される。
塀の中に住むレイトは、対立するリーダー、タハの麻薬を盗み出して廃棄。
怒ったタハはレイトの妹ローラをさらうが、レイトがアジトを襲撃。
警察に突き出すが、警察もタハと通じていて、逆にレイトが逮捕されてしまう。
 犯罪組織に潜入し、一味を倒した兵士ダミアンに、長官から新たな命令が出る。
強力爆弾がタハに奪われ、24時間以内に解除せねば、塀の中は壊滅する。
そこで囚人レイトを案内役とし、
ダミアンが塀の中に乗り込んで爆弾を解除しろと言うのだ。
ダミアンは囚人に扮してレイトを脱獄させるが、すぐに正体を見破られる。
2人はタハの所へ乗り込み、爆弾解除を申し出るが、タハは金を要求。
だが、長官らに金を払う意志はなく、ダミアンは時間稼ぎして退散。
不始末を責められた手下K2はタハを倒し、ローラを返してダミアンに解除させる。
だが、解除コードが地区番号だった事から、
レイトは塀の中を一掃しようとする長官らの罠だと指摘。
あくまで命令に従おうとするダミアンと格闘になるが、
時間切れになっても爆発は起こらなかった。
ダミアンらは長官の所へ爆弾を持ち込み、爆破すると脅すと、罠だったと白状。
その様子が撮影された為、長官らは失職。
塀は壊される事になるが、レイトらは外は危ないと町に戻るのだった。

 と言う訳で、先日見たフルスロットルのオリジナル作。
かの作品は物語は安直だったが、ヤマカシ(パルクールと言うらしい)
と言われる技によるアクションが面白かった。
本作にも、あちらで囚人役だった人(ヤマカシ技の考案者らしい)が
出てるらしいと知って、姉妹作みたいな物と思って見た。
結果は。。。同じ話でした。リメイクじゃん。
リメイク作はどの程度アレンジを入れるかがポイントで、
オリジナルとずいぶん違う場合もあるが、フルスロットルは90%アレンジなし。
かの作品の脚本に違和感があったのは、元ネタがフランス映画だったからと知る。
オリジナルとリメイク作との違いは、
・舞台がフランス→アメリカ
・ローラが妹→恋人
・最後に組むのが敵の子分→敵のボス
。。と言う程度なので、同じ作品を2度見た印象です。

DVDレンタル
 

アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ(2009年仏)

ダミアン 兵士
レイト 塀の中のリーダー
ガスマン 秘密保安介入局長官
タオ 中国系のリーダー
大統領

 13地区の塀を取り壊すと約束されて数年。
結局塀は壊されず、中では様々な組織が暗躍していた。
組織によって警官が襲撃される事件が発生し、両者の対立が深まる。
兵士ダミアンは麻薬組織の幹部らを一網打尽にする事に成功。
だが、麻薬所持の濡れ衣を着せられ、逮捕されてしまう。
かつてダミアンと組んだレイトは、警察署に侵入して救出。
レイトは、組織が警官を襲撃した事件が、何者かの偽装である証拠を入手していた。
ダミアンによって黒幕が秘密保安介入局長官のガスマンと判明。
ガスマンのオフィスからハードディスクを入手。
ガスマンは組織犯罪に手を焼く大統領に進言し、塀の中を空爆させようとしていた。
それによって、ガスマンと通じる建築会社が、その地に高層ビルを立てられる計画だ。
ダミアンは真相に気付きかねないとされ、罠にはめられたのだ。
2人は中国系のタオに相談。
タオが塀の中のリーダーたちを集めて、大統領官邸に乗り込む。
ダミアンらに陰謀を明かされたガスマンは、大統領を人質にとるが、一同に捕まる。
大統領は塀の中の再開発を約束するが、ダミアンはむしろ破壊した方が効果的と提案。
リーダーたちも承諾し、結局空爆は行われるのであった。

 と言う訳で、フルスロットルの元ネタとなった作品の続編。
危険な地区を封じ込めた塀は、前作ラストで取り壊しが決まるが、
結局そのまま数年が経過する。そんな中、警察と組織の衝突が激化。
実は地区の再開発をしようとする一味が、組織の犯行をでっち上げたのだが、
真相に気付きそうな警官ダミアンを逮捕。
かつて組んだレイトはでっち上げの証拠を入手し、ダミアンと大暴れと言う訳。
前作の焼き直し感はあるが、話は割にまともに。
代わりに、アクションの無茶苦茶感は落ちてるかも。
フルスロットルとの共通点は、黒幕の狙いが再開発だと言う点くらい。

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アルティメット・エージェント(2015年米)

ブライアン 記憶のない男
ボブ・ルーカー 麻薬取締官(ドルフ・ラングレン)
保安官 (マイケル・パレ)
マテオ・ペレス 麻薬王(ダニー・トレホ)
ハワード ペレスの弁護士

起:撃ち合いで生き延びた男は記憶を失っていた。
承:盗まれた金をめぐって、いろんな連中が現れる。
転:いろんな連中が撃ち合いに。
結:再び生き延びた男は真相を知る。

 保安官は殺し合いがあった現場へ。
大金とコカインを見つけた彼は副保安官を射殺して、これをいただこうとするが、
生きていた男に撃たれる。
しかし、男は記憶を失っており、自分が誰かもわからないのだ。
 麻薬捜査官ルーカーが捜査に乗り出す。
殺された副保安官サミュエルは実は麻薬王ペレスの身内だった。
ペレスは通じていた保安官に犯人を捕まえる様に指示。
だが、保安官は自身が疑われていると気付く。
 男は見知らぬ女にブライアンと呼ばれ、私を助け出す約束だったはずと言われる。
やがて、女、保安官、ペレスやその弁護士、ルーカーが入り乱れて撃ち合いに。
 女は金を持って退散し、生き延びたブライアンは、自身が潜入捜査官だったと知る。
ルーカーも同僚だったのだ。
女とルーカーは通じていて、組織の金をいただこうと画策。
取引現場で、ルーカーは正体がばれたと称して狙撃。
撃ち合いが展開し、そこにいた全員が死ぬが、
金を手に入れる為に同僚ブライアンも撃ったのだ。

 と言う訳で、ドルフ・ラングレンの出てるアクション。
もちろん今回も、彼は主人公じゃなかったりする。
主人公ブライアンは、気が付いたら男たちと一緒に倒れていた。
悪徳保安官マイケル・パレや、麻薬王ダニー・トレホ、
そして麻薬捜査官ドルフと言う連中が何やらいろいろ動く中、
ブライアンは自分が何者かも思い出せないと言う訳。
パレもトレホもドルフもあっさり退場するが、
終盤にこういう事だったと言う種明かしがあって、それが意外に面白い。

TV放送 2016/08/15 WOWOW 1900-2024
 

アルティメット・サイクロン(2015年米)

ボー ラインマン(ジョン・トラボルタ)
ベイリー ボーの姪(ケイト・ボスワース)
ダンカン ベイリーの恋人
ダンカンの母 (シャロン・ストーン)
カーリン ボーの隣人
ユージン カーリンの夫。ラインマン

起:ボーは架線作業員。
承:姪が同僚の子供を妊娠したと知り、ショックを受ける。
転:脱線事故で停電が発生。発砲事件で姪が重傷を負う。
結:ボーが身を犠牲にして電気を復旧し、姪は助かる。

 ラインマンと呼ばれる架線作業員のボーは、姪ベイリーと暮らしていた。
ベイリーが同僚ダンカンの子供を妊娠したと知り、ショックを受ける。
 嵐が近づき、脱線事故が発生。
影響で付近が停電となる。
隣家のユージンが発砲騒ぎを起こし、流れ弾でベイリーが負傷。
病院に担ぎ込まれるが、停電で手術が出来ない。
意を決したボーは、身を犠牲に電気を復旧する。
 2年後。架線工事が完了し、殉職者の墓碑銘にはボーの名前があった。
ベイリーは息子と墓参りし、ダンカンはボーを尊敬していたと語るのだった。

 と言う訳で、ジョン・トラボルタ主演の人間ドラマ。
ありえないスケールの嵐が来る話ではありません。
ジョントラはラインマンと言う架線作業員。
母親が事故死した姪ケイト・ボスワースと二人で暮らしていた。
彼らを含め、周囲が問題を抱えていると言う描写が延々と続く。
終盤になってようやく大停電が発生し、回復しようとジョントラが奮戦。
でも、停電の原因は列車の脱線で、脱線の原因が嵐かと言うと、そこは微妙。
ボスワースの恋人の母親役がシャロン・ストーンで、
ラブレースの時と同様、言われないと絶対にわからない老け具合。

TV放送 2017/01/03 WOWOW 2300-0037
 

アルティメット・ストーム(2002年アメリカ)

 刑事サム(トリート・ウイリアムズ)は、市長の娘誘拐事件を捜査。
彼女を救出するが、一味だと見抜いたため騒動になり停職に。
警部は視聴率の上がらない「トレジャーハント」への出演を命ずる。
南の島に1000万ドルが隠され、一般視聴者がこれを探し出す企画だ。
海賊に扮した海兵隊がこれを妨害。島には嵐が近づくが、
プロデューサーのスチュアート(クリフ・デヤング)は撮影を強行。
彼に不満の司会者は、海兵隊のリーダー(マイケル・ダディコフ)と組み、
賞金を横取りする事を計画する。サムは一味が本物の銃を持っていると気づく。
襲撃を受け、スーザンが負傷。一行は小屋へ避難する。
嵐で一味の船が沈没。ヘリで逃げようとする。
サムはヘリへ先回りするが、落雷でミンディらがやられる。
リーダーと格闘になるが、参加者のティナが寝返りヘリを奪われる。
サムらは洞窟へ避難。大津波が迫り、ヘリは巻き込まれて墜落。
放送局も襲われるが、洞窟は無事で、サムらは流れ着いた金を手に入れる。
サムは次の番組にも出る事になり、復職が認められる。

 と言うわけで、題名はパーフェクト・ストーム風だが
サバイバルゲームが本当のサバイバルになると言う展開。
出演がトリート・ウイリアムズ、クリフ・デ・ヤング、マイケル・ダデイコフと来れば
B級ないしC級アクション映画俳優総出演という趣。
トリート・ウイリアムズはちょっと老けて精悍さがなくなったのだが。
物語は一味の用意周到さもないし、主人公たちが頭脳で反撃すると言うのもない。
何となく烏合の衆のように逃げまどい、何となく嵐のおかげで倒せただけ。
嵐が来るのに、用もないのにテレビ局に残ってたクリフ・デヤングらは
いったいどうなったのやら。

TV放送 2004/09/05 BS05 1220-1357
 

ある日どこかで(80)

監督 ヤノット・シュワルツ

 1972年。芝居作家リチャード(クリストファー・リーブ)は、
老婦人に「帰ってきて」と言われ、金時計を渡される。
8年後。気分転換の旅行で、リチャードはグランドホテルへ。
そこで女優エリーズの肖像画に心を奪われる。彼女は1912年に公演したのだ。
以降閉じ込もりがちで、8年前に死んだ。あの金時計の婦人だった。
リチャードはフィニー教授から、自己催眠によるタイムトラベルについて聞く。
宿泊名簿に自分の名を見つけ、確信したリチャードは、衣裳も揃え12年へ。
エリーズ(ジェーン・シーモア)と出会い、彼女も運命的なものを感じる。
マネージャーのロビンソン(クリストファー・プラマー)は、
彼が女優生命を台無しにすると考え、近づくのを妨害。
しかし、彼女はすべてを捨て、リチャードと愛し合う。
だが、リチャードの背広から72年のコインが。突如現在へ引き戻される。
ショックのリチャードは再び念ずるが失敗。やつれて死に、エリーズと再会する。

 と言うわけで、タイムトラベルを描いているが、SFぽくない作品。
しかし、宿泊名簿の時間を見て、その時間までフロントに行かない等、
ちょっと気になる点もある。
自己暗示で過去に行けると言うのも、そう思いこんでいるだけでは?
音楽はジョン・バリー。

TV放送 93/05/22 04CH 02:20-04:21
 

アルビノ・アリゲーター(96)

 ボス(マット・ディロン)、マイロ(ゲーリー・シニーズ)、ロウの3人は
強盗に失敗し、逃走中に警官をひき殺し、店へ逃げ込む。たちまち警官が包囲。
人質のギイは、釈放された人質に扮すれば逃げられると言う。
マスコミがかけつけ、ギイの正体が武器商人ガイで、彼が犯人と思われていると知り
彼を犯人に仕立てる事に。だが他の客を生かしておけば犯行がばれる。
マイロは人殺しはするなと抵抗して自殺。
店員(フェイ・ダナウェイ)は誰にも言わないと言うが、にらみ合いに。
ロウとギイが格闘になり共に死に、警察が突入してボスは人質として救出される。

 と言うわけで、人質を殺さねば助からないと言う状況は面白いのだが
何か決着のつき方がなし崩しみたいな感じで、ちょっと拍子抜け。

TV放送 2000/01/02 35CH 0309-0514
 

アルマゲドン(98)

 巨大な流星群がNYに落下。さらにテキサス州の大きさの物が迫り
これが地球に墜落すれば、生命は絶滅。細菌さえも残らないと判明。
衝突まで18日しかなく、表面からの核攻撃では破壊できない。
そこでNASAは油田掘削のプロ、ハリー(ブルース・ウイリス)に協力を依頼。
掘削機を使いこなせるのは、彼らしかいないと、ハリーの仲間が宇宙へ行く事に。
娘グレースの恋人であるとわかり、反発するAJ(ベン・アフレック)も呼び出す。
即席の訓練を受ける中、上海に隕石が迫り、5万人の犠牲者が出る。
ついに大統領は計画を発表。2機のシャトルが打ち上げられ、ロシアの基地で給油。
そこで事故が発生し、ロシア隊員も同乗するハメに。
小惑星に巻き込まれ、AJの乗るインデペンデンス号は墜落。乗員は絶望状態に。
ハリーのフリーダム号は何とか着陸。掘削作業を開始するが、岩盤が固くて苦戦。
大統領は時間切れで地表での爆破を指示するが、ハリーは間に合わせると豪語。
命令に忠実なシャープ大佐を何とか説得し、作業を再開。だが掘削機が壊れる。
パリに隕石が落下。壊滅的被害を受ける。
そんな時、死んだと思っていたAJが掘削機で到着。作業を再開。
目的震度に到達し、爆弾をセットするが、遠隔装置が故障。
クジでAJが残る事になるが、ハリーは無理矢理AJを戻して自分が留まる。
時間ぎりぎりで隕石を爆破。地球への衝突は回避され、フリーダムは無事帰還。
AJとグレースは結婚する。

 と言うわけで、ディープインパクトと同時期に作られた隕石もので
内容も似たような感じだが、こちらの方が俗っぽい感じでこちらの方がヒット。
俗っぽいと言う事はウソっぽいと言う事で、
宇宙飛行士じゃない人が宇宙へ行ってしまう面白さはわかるのだが
こんな連中だけに任せるわけないと思うと、延々と続く掘削シーンも退屈だし
最後にハリーが残るシーンもお約束みたいで、泣けるとはとても思えない。

TV放送 2000/07/09 BS05 2000-2232
 

アルマゲドン2009(2009年米)

ジェームズ・メイフィールド 天体物理学者
シンシア ジェームズの妻
シェーン ジェームズの息子。シンシアは義母
ゾーイ シェーンの同級生
ケビン シェーンの同級生。ゾーイとつきあう
メイフィールド大将 ジェームズの父
ヨレンコフ ロシア潜水艦艦長

 地球に彗星が接近。破片が落下し、甚大な被害を出す。
天体物理学者のジェームズは、破片の影響で電磁場が狂ったと言う。
地軸がずれ、各地で電磁場の影響で機械が不調となる。
ジェームズの息子シェーンは、悪友ケビンとレースするが、ケビンは地割れに落ちる。
避難所も電磁場の影響で全滅。
シンシアとケビンは脱出するが、ゾーイの父がペースメーカーが不調になり死ぬ。
ジェームズは、隕石落下地点の反対側で、
巨大な核爆弾を爆破する事により電磁場を戻せると言う。
新型の潜水艦は使用不要だが、ロシアの旧式潜水艦を見つけ
父であるメイフィールド大将と現場へ向かう。
核を設置すれば、脱出不可能である事は覚悟の上だ。核爆弾をセット。
艦は火山の噴出柱に隠れて直撃を逃れ無事生還。地軸は元に戻る。

 と言うわけで、まあ、シリーズだと勘違いする事はないが、
アルマゲドンと言うから隕石がいっぱい降ってくる話と思って見る。
実際は隕石が来るのは最初の1回だけで、後は磁場の狂いをどうするかと言う展開。
むしろザ・コアに近い。この手の話にありがちな、出たとこ勝負なのはお約束だが、
緻密な計算もせず、適当に核爆発を起こしたら、
磁場が元に戻る(安定するだけでなく)とは、叩いたらテレビが直ったと言うノリ。

TV放送 2010/02/13 WOWOW 1900-2050
 

アルマゲドン2010(2010年米)

デイビッド 水道局の職員
ケイト デイビッドの妻
アリソン デイビッドの娘
リン デイビッドが助けた女性
ピッツ 疾病対策センターの責任者
ニールソン FBI。一時デイビッドと同行

 地球に接近する彗星が見つかり、各国が協力してミサイルで破壊。
だが破片が地球に降り注ぐ事態に。
水道局のデイビッドは、水道水の有機含有量が異常に高まり、
飲んだ者が死亡する事態になったと知る。
政府は地区を封鎖し、妻子は拘束される。娘アリソンは感染したらしい。
デイビッドは収容所へたどり着くが無人で、
疾病対策センターで試験中の解毒剤を入手。
途中、倒れていた女性リンを助け同行。
どうやらベガスは壊滅し、人々はロスへ移動したらしい。
だが3日後にはロスも隕石に襲われるのだ。
教会で助けた女性に拘留施設の場所を聞くが、解毒剤を拒否したリンが倒れる。
施設も破壊されていたが、逃げ出した妻子と再会。
アリソンは解毒剤で回復する。
ロスは隕石で壊滅状態になるが、山にいて難を逃れたデイビッドたちのところへ、
なぜか救援ヘリがかけつけるのであった。

 と言うわけで、巨大隕石だって毎年来ます、今年も来ましたと言う一作。
本家アルマゲドンの魅力は、
地球の危機と言うスペクタクルによる部分が少なくなかった。
本作は描かれる地区も狭く、汚染された水で人々が倒れると言う、
隕石本来の破壊とは別の点が物語の中心に。
当初は世界各国の協力でミサイルが発射されるし、
隕石が来てからも対策チームみたいな連中が出てくるが、
特に何かの問題を解決した訳でもなく、何か主人公が逃げ回ってるだけ。
主人公は水道局か何かの人らしいけど、
職業上の特技で困難に立ち向かったと言う訳でもない。
序盤にはぐれた妻子を探し、途中で知り合った女性と行動を共にするが、
結局この女性は置き去りにし、最後に妻子と再会。
たまたま入手した解毒剤で娘を助けると言う訳。
トム・クルーズ版宇宙戦争でも、身内のためだけに動く主人公がいたが、
宇宙人の侵略自体もそれなりに描かれていた。
本作はそれがなく、隕石じゃなくて、普通の伝染病でもいい感じ。
隕石がらみの毒と思うが詳しくは語られず、それにしてはすぐに解毒剤が開発される。
解毒剤は即効性で、今にも死にそうな人が飲むや否や回復。

TV放送 2011/01/16 WOWOW 1550-1718
 

アルマゲドン2012(2009年米)

宇宙センター関係者
 センター長
 トリッシュとトム 宇宙物理学の専門家

マーシャル一家
 マーシャル市長
 レオ 息子
 サマンサ 娘
 リンジー レオの恋人
 テリー・マーシャル マーシャルの弟。自閉症
 リン マーシャルの妻。警官(サラコナークロニクルのジェシー役)

 彗星が火星に衝突。破片が地球に迫り、異常気象を引き起こし甚大な被害が出る。
専門家トリッシュとトムによれば、あと2日で地球が壊滅する事態だと言う。
原因は不明だが、暗黒物質がこの現象を引き起こしたらしい。
物質をもう1つ作り出せれば、現象を抑えられると言うが方法は不明だ。
某市市長マーシャルの弟テリーは、自閉症だが宇宙物理学に関心があり
独自に現象を起こす計算式を見つけ出す。
マーシャルと共に宇宙センターへ向かうが、車を奪おうとする男女に襲われる。
マーシャルは発作を起こし、センターにたどり着くが死亡。
テリーの計算式に従い、北極に核弾頭を打ち込み現象を再現。
それはワームホールとなり、時間は逆行。
マーシャルは健康に過ごし、彗星は火星の近くを通過していった。

 と言うわけで、アルマゲドンとは似て非なる題名拝借シリーズ。
今回も彗星とか出てくるけど、地球には結局落下せず、接近で影響を受けるだけ。
大統領の部屋が妙にせまいのでイヤな予感はしたが、
電磁波の影響で何百万人もの死者が出たと言っても、
具体的な描写は車1台がひっくり返るだけで、そこでは死者は出ていない。
その他の破壊シーンもほぼ描かれず、数秒のCGでも出てこればまだ良心的。
こんな未曾有の大災害に立ち向かうのは、変り者の若手男女の科学者。
彼らが世界一優秀と言うのはいいとしても、
こんな事態ならもっと大勢かき集める気がする。
彼らを助けるのはどこかの市長の、自閉症の弟。
まあ、出てきた瞬間から、彼が世界を救うと言う展開は予想できる。
市長一家の描写はお約束的で、そんなに掘り下げようと言う意識なし。
他の人々はまったく出てこない。
しかし、何と言っても唖然とするのがラストで、
時間を逆転させて何事もなかったかのようにするなんて
スタートレックじゃないぞと言う感じ。かなりの禁じ手。

TV放送 2010/07/24 WOWOW 1705-1845
 

アレックス・ライダー(2006年英・米・独)

アレックス・ライダー 中学生
サビーナ アレックスの恋人
イアン・ライダー アレックスの叔父(ユアン・マクレガー)
ジャック アレックスの家のお手伝い(アリシア・シルヴァーストーン)
ブラント氏 MI6局長
ダリアス・セイル氏 ストームブレーカーを開発した実業家(ミッキー・ローク)
グリン セイルの殺し屋(アンディー・サーキス)
ナディア セイルの助手
ヤッセン 叔父を殺した殺し屋
英国首相 (ロビー・コルトレーン)

 中学生アレックスは、不在がちだった叔父の死を知らされる。
駅で秘密の通路を見つけて地下へ。
そこにいたMI6局長ブラント氏は、叔父が有能なスパイだったと言う。
アレックスもまた、叔父の教育で武術や各国語を習得していた。
お手伝いジャックを強制送還すると脅され、
仕方なく訓練キャンプへ参加。そこでも活躍を見せる。
セイル氏はストームブレーカーという最新式コンピュータを開発。
彼を怪しむブラントは、パソコンオタクとしてアレックスにセイルを訪問させる。
施設をかぎ回るアレックスは、一味がストームブレーカーを利用し
本物のウイルスをばらまこうとしていると知る。
移民であるセイルは、現首相らにいじめられた過去を恨み、
首相にスイッチを押させて数百万人を殺そうとしていた。
脱出したアレックスは、式典のある博物館へ急行。
機械の破壊に成功するが、セイルには逃げられる。
システムのバックアップがあると気づいたアレックスは、セイルタワーに急行。
タワーから落とされそうになるが、
叔父を殺した殺し屋ヤッセンがセイルを倒し、アレックスを助ける。
クライアントの顔をつぶしたと言うのがセイルを始末した理由だが
アレックスはいつか叔父の復讐を遂げると誓うのであった。

 と言うわけで、同じような発想をする人はいるもので、
またまた子供がスパイだったらと言う話。
スパイキッズやエージェントコーディと同じ路線だが、
本作はどちらかと言うとマジメ路線で、
第一線のスパイがたまたま中学生だったと言う設定。
ハリーポッターと同じ導入部は面白いが、
後はただのスパイもので、見せ場が少ない分やや退屈か。
ユアン・マクレガーは、死んだと思わせて実は
。。と言うパターンかと思ったがそうはならず。
なぜか現場にも来てしまうお手伝いアリシア・シルバーストンはちょっと違和感あり。

TV放送 2008/09/27 WOWOW 1425-1600
 

アンカーウーマン(96)

 アンカー志望のタリー(ミシェル・ファイファー)は、自分を売り込み
マイアミの地方TV局のウォーレン(ロバート・レッドフォード)に採用される。
天気番組では緊張して失敗。だがウォーレンは彼女の才能に気づく。
彼の指導で次第に実力を発揮するが、メインアンカーと口論に。大型局へ移籍する。
当初は評判が悪かったが、ウォーレンも移籍し調子を出すように。やがて結婚。
メインアンカーのマーシャの後がまに座り、刑務所の暴動取材で大成功を納める。
彼女に触発されたウォーレンは、パナマの取材に向かい、
スクープをつかむが、撃たれて死ぬ。

 と言うわけで、TV局を部隊にした「スター誕生」と言う感じで、
次第にのし上がっていく話は面白いのだが、
ミシェル・ファイファー自体がすでにベテランぽいので、やや無理がある。

TV放送 97/06/22 BS05 20:00-22:10