暗殺者」(95)を見た。

 この映画は、シルベスター・スタローン主演で、彼が扮するベテランの殺し屋が、
最近人気が出てきたアントニオ・バンデラス扮する、若き殺し屋に命を狙われ
bPの殺し屋の座をめぐって荒そうと言う、話自体はどこかで聞いたような感じだが、
スタローンがクールな殺し屋であるのに対し、
バンデラスはすご腕だが、ちょっと切れてる感じと言う対比が面白くて
この組み合わせだけでも見る価値がある気がする。
この映画の監督が、実は「リーサル・ウェポン」のリチャード・ドナーで
派手なアクションかと思えば、見応えのあるサスペンスとか言う事で
ちょっと地味な公開のされ方だが、面白そうだから見てみよう。

 冒頭は、殺し屋ロバート・ラス(シルベスター・スタローン)が
殺し屋仲間だが、何だかで裏切り行為をした男を連れて、沼地を歩いている。
男はすでに観念していて、死に方は選ばせてくれと言って、ラスから銃を受け取る。
ラスはこっそり弾を抜いて男に渡す。
男はそれで自殺しようとするが、弾は出ず、カチッと言う音だけが。
でもなぜだか男は沼地に倒れ、死んだかに見えると言う不思議なシーン。
ラスはパソコン通信で、見た事もない仲介人とコンタクト。
依頼の殺しを成功したと告げると、仲介人は次の殺しを依頼してくる。
ラスは引退を考えていたが、世界一と言われるすご腕の殺し屋の彼が、
そうそう簡単に引退できるはずもない。
この仲介人は、英語ではなかなかわかりにくいが、
途中で、「レディに失礼ね」等と言って、女性だと言う事がわかってくる。
でも字幕では最初から、「〜よ」とか言うので、ちょっと違和感が。
結局説得され、仕事を受ける事に。
標的は、中米の軍事活動に資金援助していると言う噂の富豪ブランチだ。
めったに人前に姿を現さないだけに、彼の弟の葬儀が絶好のチャンスだ。
ラスはギプスをつけてるフリをして参列。実はそこに銃が仕込まれている。
フタを開け、今しも射殺しようとする時、
何者かによってブランチは射殺されてしまった。
ラスはあわてて振り返ると、庭師のような男がいて、どうやら奴が犯人らしい。
参列者はあわてて逃げまどい、ボディガードは犯人がどこかわからず戸惑う。
仕事を横取りされたラスは
殺し屋ミゲル・ベイン(アントニオ・バンデラス)に向けて撃ち出し、
ベインはまさか見つかるとは思っていなかったのか、いささか動揺気味だ。
ボディガードたちもベインに気づき、撃ち合いに。
これで足止めを食い、パトカーがかけつけてしまう。
すご腕かに思えた殺し屋ベインも、何とここで簡単に警察に逮捕されてしまう。
ラスはいまだに仕事を奪われた理由がわからず、混乱している。
ベインを護送するパトカーを追おうとするが、警察が交通整理してしまい
なかなかついていけない。
その間に、護送されているベインは、簡単に手錠から手を抜いてしまい、
窓ガラスをけ破り、車の外から手を伸ばし、前の座席に座る警官の首を折る。
続いて運転席の警官も倒し、パトカーは暴走して転倒。
気づいたもう1台のパトカーが戻ってくるが、警官の銃を奪って
2人を簡単に射殺してしまい、走って逃走する。
警察無線とかを傍受しながら、遅れて到着したラスは、現場を見て唖然。
相手がすご腕である事を認識する。

 ラスはタクシーにわざとぶつけ、降りてきた運転手を殴り倒して車を奪う。
そしてタクシーを流すと、空港へ行くと言う客を無線で捕らえ、急行。
予想が的中し、乗り込んできたのは逃走中のベインだった。
ラスは普通の運転手のフリをして、天気の事とかを話すが、
ベインはだまって走れと言う。
ラスは空港へ向かわず、人気のない路地へ止め、振り返って銃を向ける。
ベインは運転手が、世界一のプロであるラスと気づくが、
動じずにこちらも銃を向ける。
2人の間には、強盗防止用の防弾ガラスがあるため、撃っても弾は当たらない。
相手を殺すには、車から降りる必要があるのだ。にらみあう2人。
なぜ仕事を横取りしたとの問いに対して、
ベインはラスを越えなければ、世界一の殺し屋にはなれないからと言う。
ベインはラスの過去について詳しかった。
ラスが16年前、現在のベインのように殺し屋ニコライと
世界一の座を競っていた事も知っていた。
2人の間には奇妙な友情が存在し、2人は人捜しの新聞記事を利用して、
何年もかけてチェスをしていた事もだ。
だが、何かの事情で、ラスはニコライを殺さなければならなくなった。
そうしてラスは世界一の殺し屋になったわけだ。
ベインは窓から銃を撃ち、近くでサッカーか何かをやっていたボールを撃つ。
まだ、選手たちは何が起こったかわからないでいるが、
車を出さなければ、選手たちも撃つと言う。仕方なく車を出すラス。
素人は殺さないとは、甘ちゃんだと言うベイン。自分は何でも利用する。
彼はまず防弾ガラスを撃ち、本当に弾を通さないか試しただけだと言う。
続いて、窓から体を出して、ラスを撃とうとするが、
気づいたラスはハンドルを切り、隣を走っていたバスに押しつける。
火花が飛び散って大変な状態。
銃も落としてしまうが、思ったほどベインに傷を負わせてはいないらしい。
おかげでパトカーが現れ、ヘリにまで追跡される始末。
ベインはチェスの手を言い残して飛び降り、ラスは相変わらず追跡されるが
タクシーの待合所みたいな所で飛び降り、別のタクシーに乗ったため、
警察も見失ってしまう。
その夜。パソコンで久々にかつてのチェスの対局を再現するラス。
ニコライの手の所で終わっていたが、そこへベインの手を入れると、
まさにラスは王手で負けてしまうのだ。
(あと1手で負けることくらい、何年もやっていれば気づきそうだが)
ラスは、これは警告で、ベインの標的が自分であると感づく。

 仲介人は、ブランチ殺害をラスの仕事と思ったのか、さすがは世界一ねとか言う。
続いて、もっと儲かる仕事があると言われ、今度こそ引退と思う彼も
結局引き売れるハメに。
今度の標的は、何やらすごい情報をハッカーした正体不明の人物と、
その情報を買い取ろうと言う男だ。そしてその情報の回収も仕事だ。
ラスは、正体の分かっている買い取ろうと言う男の方を監視。
だが、実は仲介人はベインの方にも指示を出していたのだ。
ハッカーの正体は、エレクトラ(ジュリアン・ムーア)と言う女性だった。
彼女は同じマンションの連中を、隠しカメラで監視。盗聴するくらいは趣味の範囲。
パソコンでいろいろ情報をいただいているうちに、極秘情報を掴んでしまったらしい。
実は買い主はFBIで、これは囮捜査なのだが、そこまでは気づいていない。
エレクトラは買い主をホテルの一室へ呼び出し、自分は別の部屋へ。
ラスはルームサービスの注文状況から、エレクトラの部屋を突き止める。
そしてベインも来ている事に気づく。
エレクトラは、買い主であるFBIと電話で話し、通風孔に金を入れるよう指示。
彼女は、リモコンで操作するロボットを通風孔を移動させ、金を回収。
それを確認すると、ファイル転送で重要情報を送ると言う。
だが、ベインがFBIの部屋へ乱入。
彼は物陰に隠れたりせず、とりあえず乱入する危険なタイプ。
たちまち、そこにいた一同を射殺してしまう。
異常に気づいたエレクトラは、ただちにファイル転送を中止。
荷物をまとめて逃げようとする。
そこへラスがかけつけ、誰が敵だかわからないエレクトラは混乱。
ベインは、FBI一同を射殺した事で売り主買い主を処分した気でいたが、
電話でエレクトラの声が聞こえてきたため、別の部屋に売り主がいる事に気づく。
あわててその部屋へかけつける。逃げるラスとエレクトラ。
エレクトラの車で逃げるが、彼女はフェンスのそばに駐車して逃走。
さすがのラスも、フェンスが引っかかって降りられない。
運転席から降りるが、エレクトラはバスに飛び乗る。
しかし、彼女は愛猫のカゴを落としてしまう。
ラスはカゴからペット屋を突き止め、さらにエレクトラの住所も突き止める。
だが、ベインも逃げた車から、彼女の住所を突き止めていたのだ。

 ひそかにマンションに潜入したベインは、標的の顔を知らないものだから
現れた男をまず射殺。続いて壁に隠された隠しカメラを発見。
エレクトラも怪しい雰囲気に気づく。
先回りしたラスは、エレクトラを助けようとする感じで、仕方なく彼女もそれに従う。
とにかく取るものも取らず、逃げろと言う。
そこでエレクトラは車に乗って逃げるが、途中で帰宅する隣人を発見。
このままでは彼女も殺されてしまうと、あわてて引き返す。
そうとは知らない隣人は、夫が殺されているとも気づかず、
まず最初にむき出しにされた隠しカメラを発見。
ただちにエレクトラの仕業と確信したのか、彼女の部屋へ向かう。
そこでベインに撃たれて死亡。ベインは待ちかまえていたラスと撃ち合いに。
そこへエレクトラが戻ってきたものだから、ラスは彼女を守るハメに。
ベインは、標的を守るとはおまえも堕ちたなと侮辱。
追いつめられたラスは、酒を利用して、ガス爆発を起こさせる。
ベインは吹き飛ばされ、2階から落ちるが、全然平気らしく、彼は逃走する。
結局、ラスを信用する事にしたエレクトラ。
パソコン通信で仲介人より、入手した媒体を渡せと指示される。
エレクトラにも、謎の媒体の中身までは見る事ができない。
彼女は、ラスを信用して媒体を渡す事にする。
ラスとエレクトラは、ホテルの1室で過ごす事になるが、寝たりはせず、
ラスはいつ襲われてもいいようにとかで、床に寝る始末だ。
ラスは、モノレールで取引の相手と接触。カバンを交換し、金を受け取る。
警戒しているラスは、途中で非常ボタンを押し、モノレールから飛び降りる。
それを車で待っていたエレクトラが迎え、無事尾行をまいたかに見えたが
ラスが受け取ったカバンを持ち上げると、ラジオの音が乱れ出した。
ピンときたラスは、カバンをゴミ箱に入れて逃走。
カバンには時限爆弾が仕掛けられていて、危うく難を逃れる。
(モノレールに乗っている間に、よく爆発しなかったものだ)
依頼人に命を狙われるとは最低だと感じるラス。
しかし、エレクトラはにんまりと笑う。
彼女はこんな事もあろうかと、ニセの媒体を渡していたのだ。

 ニセ物を受け取ったと知った仲介人は、再び媒体を要求。
ラスは巨額の金を要求。仲介人は仕方なく、それを承諾する。
金の受け渡し方法は、中米の銀行に振り込むと言うものだ。
だが、その一方で、ベインにラスの殺害指示を出す。
ラスとエレクトラは中米へ。だが、ラスは仲介人が、ベインを仕向けると考えていた。
となると、ベインが彼を狙うのは、銀行の前以外に考えられない。
と言うのも、かつてラスがニコライを射殺したのが、その銀行の前。
火事になって今は廃屋となった建物から狙うはず。それも銀行から出てきた所をだ。
歴史にこだわるベインは、必ずや同じ場面を再現するはずだ。
ならば、ラスは銀行からいつまでも出てこないようにする。
すると、血の気の多いベインは待ちきれず、銀行の中へ確認に来るはずだ。
しかし、銀行には金属探知器があるため、銃を持ち込むわけにはいかず、
建物へ残す事になるはずだ。そのスキに、エレクトラがその銃を奪うと言う計画だ。
そこまでならわかるが、ラスの計画では、エレクトラがベインを射殺すると言う事に。
人に命を委ねるのは初めてだとか言うが、いくら銃がないと言えども
世界一を争う殺し屋が、素人の女にやられるとは思えないのだが。

 そんな事はさておいて、ラスは銀行へ行き、入金があったはずなので、
全額おろしたいと言う。頭取だかも、金の用意には時間がかかると言う。
1日でも待つと、ラスは銀行の中のイスに座り、お茶とかをもらってのんびりする。
エレクトラは表のテラスで、ラスと無線で話しながら、向いの建物のベインを監視。
ベインは案の定、廃屋となった建物で、ライフルを用意して待機。
ラスがいつで来るかと待ち受けている。
しかし、結局、半日ラスは銀行で時間をつぶしたため、ベインの忍耐は限界に。
ついにライフルを置いて、建物を飛び出し、銀行へ向かう事に。
そのスキに、エレクトラは建物へ。ライフルの隠し場所がわからず探すが、
ようやく見つけ、取ろうとすると、火事で弱っていた床が抜けて、
エレクトラは階下に落ちそうに。途中で引っかかり、ライフルを奪うどころではない。
ベインは銀行内でのんびりしていたラスを発見。逃げたかと思ったぜと接近。
ラスは、見逃してくれれば、金はやってもいいと言うが、
やはりベインの狙いはラスの命。そんな情けない事を言うとは、見損なったとか言うが
そうは言っても、ラスが世界一の殺し屋である事に変わりはなく、
彼を殺さない限り、ベインは世界一にはなれないのだ。
仕切りなおして、建物へ戻るベイン。ラスはようやく金を受け取り、
頭取は何か受け取る事になっているはずと言って、媒体を受け取る。
そんな事を言いながら、そこにはちゃんと確認するパソコンか何かがあって
確かに本物であると確認。
無事金を受け取り、無線でエレクトラに金を回収したぞと連絡するが、応答がない。
ようやくはい上がったエレクトラは、負傷して物陰に隠れる。
そんな事とは知らないベインは、ライフルを構え、出てきたラスを狙う。
もうベインは片付いたと思っていたラスは、異変に気づき、
向かいの建物からベインが狙っている事に気づく。
しかし、ベインはエレクトラの香水のにおいに気づき、エレクトラは彼に向けて撃つ。
あわててラスは建物へ飛び込み、物陰に隠れながら、ベインと様子をうかがいあう。
だが、火事で床が弱っていたため、ベインの下が抜けて彼は階下へ転落。
負傷して苦しむが、そこへ第3の人物が現れ、ラスは銃を突きつけられる。
その人物とは、唐突ながら死んだはずのニコライだった。
彼こそが女性のフリをしていた仲介人だったのだ。
(女性のフリをしていたため、だまされたと言う説得力はあまりないのだが)
彼は冷戦の終結から、過去を消す必要が生じて、ラスを利用したのだ。
そして、ラスの腕が最高である事から、心臓だけを守ったのだ。
世界一をめぐり争う2人の殺し屋の確執に、唐突に乱入した過去の人物だったが
結局、スキをつかれ、ラスと倒れているベインの2人に滅茶苦茶撃たれて死亡。
最後の弾を残し、2人は銃を向けあってにらみ合う。
しかし、エレクトラはもうやめてと言い、2人もそれもそうだと断念。
ラスが引退するから、ベインが世界一だと認めてやって、子供をなだめるよう。
ラスはベインの銃を取り上げ、立ち去ろうとするが、
冒頭のいさぎよい殺し屋と違い、ベインはそんなにいさぎよくはない。
やっぱり、あんたを殺さなければ世界一にはなれないと、隠し持ったじゅうを向ける。
だが、そう言う事も想定していたのか、ラスも銃を向け、ベインを射殺。
受け取った金を持って、エレクトラと2人で稼いでいこうと立ち去るのであった。

 というわけで、新旧2人の殺し屋が世界一の座をめぐって争うという
構図はありがちだが、俳優の魅力が作品を引っ張っている。
古いタイプのスタローンは、素人は巻き込まず、無駄な殺しはしない。
一方、新しいタイプのバンデラスは、周囲を巻き込もうが、
目的さえ達成すればよくて、警察には捕まるし、
物陰にも隠れず、銃持って部屋へ突入。
出たとこ勝負に見えるが、腕は確からしいので、逆にすご腕に見えるから面白い。
この2人を対比したおかげで、スタローンと言えば今まで挑戦者的な役柄が多く
味方だからと言って、必ずしも命の保証はされないところがあったが、
今回は頼りがいのある男と言う設定に説得力が生まれている。
まあ、最後にスタローンが勝つのはお約束とは言え、
バンデラスの危なげだが、すご腕の殺し屋と言うのも魅力的。
やや脚本的に荒いところもあるが、B級的な公開のされ方の割には面白い1作だった。
 

暗殺者の家(34)

監督 アルフレッド・ヒッチコック

 スイス。スキージャンプ競技のルイと、クレイ射撃のジルは知り合う。
だが、ルイは何者かに撃たれ、ブラシをギブソンか英国領事に届けろと言って死ぬ。
ジルの夫ボブは、ルイの部屋でブラシの中のメモを発見。
だが、娘ベティがさらわれ、警察に事件を話す事を止められる。
ロンドンに戻り、外務省のギブソンが訪れ、ルイは諜報員で、
ロペと言う外交員の暗殺を調査していたと聞かされる。
警告の電話があり、やはり内容は話せない。電話は逆探知でワッピングと判明。
ボブと兄弟のクライブは、メモにあったワッピングのバーバー歯科へ。
もぐり込み、そこがアボット(ピーター・ローレ)らの隠れ家と知る。
彼らを追って、別の隠れ家の教会へ。正体がばれ格闘に。
殺し屋のポケットに、アルバートホールのチケット。クライブは逃げ、ボブが捕まる。
連絡を受けたジルはホールへ。計画では、演奏の最後のシンバルで銃声を消すのだ。
ジルは殺し屋に気づき、悲鳴をあげる。警察は逃走する殺し屋を追跡。
暗殺が失敗になり、警官隊とアボット一味が撃ち合いに。
ボブはベティを逃がすが、殺し屋に追い込まれ、ジルが得意の射撃で倒す。
警官隊が踏み込み、アボットも倒す。

 というわけで、ヒッチコック自身の「知りすぎていた男」の1回目の映画化。
あちらの方が工夫が細かくなっているが、
変な部分(教会で歌って会話)が共通していておかしい。警官隊との撃ち合いも長い。
クレイ射撃で、ジルはベティの邪魔で優勝を逸するが、
その優勝者が殺し屋で、ジルの射撃で阻止されると言うあたりは、面白い。

TV放送 92/09/25 BS11 22:00-23:20
 



アンストッパブル」を見た。(2010年米)

 列車止まらない系と言うジャンルがあるとすれば、私はそのジャンルが大好き。
列車ものにはずれはないと言う人もいて、そうでもない作品も見たが、
本作は何か面白そう。
トニー・スコット監督とデンゼル・ワシントンと言うサブウェイ123のコンビで、
デンゼルの相手役として新スタートレックのカーク船長ことクリス・パインも登場。
実話をもとにしたと言うから、あまり非常識な事にはならないと思うが、
手に汗握るドラマが見れそうな気がする。

フランク・バーンズ ベテラン運転士。解雇通告された(デンゼル・ワシントン)
ウイル・コルソン 新人車掌。妻と離婚寸前(クリス・パイン)
コニー・フーパー 操車係
ガルビン 運行部長
ダーシー ウイルの妻
デューイ 暴走列車の運転士
ネッド 溶接主任。車で暴走列車を追跡
ワーナー 連邦鉄道局の職員。コニーに助言する
ジャド・スチュワート ベテラン機関士。最初の作戦に参加

 新人車掌のウイルは、妻子と別居中で接近禁止命令が出ている。
車で遠巻きに見守り、妻に電話するが出てはもらえない。
弁護士に頼んで再審査を申請するが、うまく行っていない。
彼は指示を受けて操車場へ。
今日はベテランのフランクと組むのだ。
実はウイルは伯父のコネでこの仕事につき、押し出される形でベテランたちがクビに。
当然フランクも快く思っていない。

 そんな頃、貨物列車を移動させる仕事をしている連中。
のんびりしていたので、時間的な余裕があまりない。
エアブレーキのホースが外れていたのに気づくが、
後でつなげば良いと、列車を動かし始める。両数が多いので、アクセルは全開。
ところが、前方のポイントが切り替えられていない事に気づく運転士。
列車に乗っていない相棒は止めるが、
間に合うと言って、列車から降り、ポイントを切り替え、戻ろうとするが、
巨漢の彼には無理で、列車は無人で走り始めた。
操車係のコニーはそれを聞いて、直ちに溶接係と言うネッドを派遣する。
喫茶店で油を売っていたネッドは、あわてて近くの踏み切りへ急行。
しかし、追ってきた運転士らが到着しても、肝心の無人列車は来ない。
考えられるのは、ネッドが到着する前に通過したと言う事態だ。
運転士はアクセルを全開にしたと言うからその可能性はある。
通常ならば自動的に停止する構造だが、
エアブレーキがきかないため、それも期待できない。
コニーはやむを得ず、運行部長に連絡。付近の踏み切りを封鎖させる。
さらに付近の列車を側線に避難させる。
付近には学童たちが鉄道教室と称して乗っている列車が。
間一髪ポイントを切り替え、運転士はハラハラ。
生徒たちは事情を知らず、猛スピードで列車がすれ違うので大喜び。
鉄道教室の講師をするはずだった連邦鉄道局の職員は、
貨物に有害な液体があり、脱線すれば爆発の可能性があると言う。
車から飛び乗ろうとする職員は失敗。
しばらく農村地帯が続き、その後は人口密集地帯が続く事から、
コニーは早々に脱線させるべきと言うが、
運行部長は走っているものを脱線させる事など出来ないと却下。
妙案を出し、社長もその案を採用する。
それは、無人列車の前にベテラン運転士が機関車を走らせる作戦だ。
この騒ぎにマスコミも事態を知るように。その様子は中継される事に。
ベテラン運転士はブレーキをかけて後ろにいる暴走列車の速度をゆるめ、
運転できる若い兵士が、ヘリから暴走列車の運転席に乗り込もうと言うものだ。
だがうまく行かず、若い兵士は飛ばされ、ベテラン運転士の機関車は脱線して爆発。
どうやら死んだらしい。

 そんな事とは知らないフランクとウイルのコンビ。
最初は1両で走ってた機関車に、貨車をつなげて移動する。
その間も審議が心配で携帯で電話してるウイル。
フランクも娘の誕生日を忘れててあわてて電話したりするが、娘を怒らせてしまう。
出発したフランクは、バックミラーに映った車輌を見て、
両数が4両くらい多いと指摘する。
ウイルは失態を隠そうとするが、
フランクはずっと先の側線まで行かなければバックできないと言う。
そんな時、彼らのもとへ暴走列車の連絡が入る。前方では作戦失敗で起きた爆発も見える。
指示は次の側線に入れと言うものだが、
フランクは両数が多い事から側線に入り切らないと判断。次の側線を目指す。
そんな中、脇見運転で車が踏切に入ってしまい、暴走列車が蹴散らすと言う事態も発生。
フランクらは間一髪側線に入るが、はみ出た後部の車輌が衝突。
暴走列車に突破される。
すれ違いざまに暴走列車の後部を見たフランクは、
連結器が開いていた事から、前側は失敗したが、後ろ側なら連結可能だと言う。
ウイルは自殺行為はごめんだと言うが、
この先で脱線すれば、家族にも危険が及ぶと聞かされ、決断する。
バックで全速を出し、暴走列車を追う。
運行部長は、今さらながら脱線させる作戦を実行する事に。
コニーは人口密集地帯での作戦は危険だと言うが聞き入れられない。
しかしフランクは、あのスピードでは脱線器は突破されると追跡をやめない。
もし脱線が成功すれば、フランクらも瓦礫の仲間入りだ。
その可能性も否定しないが、フランクは長年のカンで脱線作戦は失敗すると断言。
ヒーロー気取りはよせと、運行部長はフランクにクビを宣告。
するとフランクは、残念でしたね。おれはもう解雇通告されてますと言う。
ウイルもまた、クビにすると言われても平気で、
この仕事が好きになってきたのに残念ですなんて言う。
運行部長は、仕方なくコニーにポイントを切り替えたりするよう指示するが、
コニーもあまり協力的ではない。
暴走列車は踏切を通過。待ち構えた警官隊が列車に発砲。
緊急停止ボタンを押せば止まるのだが、ボタンは非常に小さく、
しかも隣に燃料タンクがあって危険と、この作戦は失敗。
列車はついに脱線ポイントへ。脱線器と言う物がレールに取り付けられる。
脱線器と言うのは、駐車違反のタイヤをロックするような代物で、
猛スピードで走る無人列車は軽く弾き飛ばす。
もっと盛り土とかすれば良かったのに。
もはや、フランクの作戦に期待するしかなくなった。

 マスコミはフランクらの素性を伝え、フランクの娘たちはバイト先で知って大騒ぎ。
フランクはこんな緊迫した状況で、ウイル夫婦について話していた。
ウイルは、妻が携帯でメールしたのを浮気と決めつけ、
しかも相手を共通の知人である警官だと思い、
彼の家に乗り込んで、銃を突き付けたのだ。
実際にメールした相手は、妻の姉だったのだが、
おかげでウイルには妻への接近禁止命令が出る。
それを聞いたフランクは、謝るしかないと言うが、妻は夜勤明けで寝ていて電話に出ない。
そんな妻は一緒に住んでる姉に起こされ、夫ウイルがテレビに出ていると知らされる。
後は、夫の危険な行動にハラハラしっぱなし。
ようやくフランクらの電車が暴走列車に接近。
ウイルが連結器のところへ向かい、連結させようとする。
火花が飛び、衝撃で最後部の車輌にあった穀物が飛び散る。
連結器のピンが降りないため、ウイルが近づいて降ろそうとするが、
衝撃で画面から消える。心配する妻たち。
何とか引っ掛かっていたウイルは、ピンを降ろして運転席に戻る。
足をはさんだらしく、負傷しているのでフランクはガムテープで固定させる。
そしてブレーキをかけるが、暴走列車はスピードが出ていて簡単には止まらない。
ブレーキが焼き切れそうで、さらに加速し始めている。
スピードを落とすには、各車輌にある手動のブレーキを使うしかない。
ウイルは負傷しているので、フランクが向かう事に。
ブレーキをかけていくと、次第にスピードが落ちる。
だが彼らの前には、最大の難関とも言うべき急カーブがあった。
カーブは工場の上の高架にあって、そこで脱線すれば工場を巻き込んで大爆発だ。
すでに住人は避難を開始している一方、ウイルの妻は子供を連れて見に来ている。
フランクは1両ずつブレーキをかけるが、
途中に幅が広くて飛び移れない部分があって立ち往生。
カーブが迫り、仕方なくウイルがブレーキをかけ続ける。
車輌は片輪走行になって、何とかカーブを通過する事に成功する。
最大の難関は通過したが、再びスピードが上がり、このままでは脱線は避けられない。
そんな時、奇跡的に溶接屋ネッドのトラックが列車に追い付いてきた。
もはやそれしかないと、フランクが指示し、ウイルはトラックに飛び移る。
トラックは加速し、先頭の運転席に接近、
再びウイルが飛び移り、ついに列車を停止させる。
かけつけた妻子と抱き合うウイル。
即席の記者会見場で、延々と自分の手柄について話すネッド。
かけつけたコニーは、どっちに先にキスしたらいい?と聞き、
おれだと即答するフランク。問題解決と笑うウイル。
フランクの解雇は撤回され、定年まで勤務を続けた。
解雇の撤回について、フランクは当然だと語る。
ウイルもまた勤務を続ける事に。
コニーは運行部長となり、運行部長は解雇された。
ヘリから飛び移ろうとした兵士は回復。
ことの初めの巨漢の運転士は、ファーストフード業界に転職した。

 と言うわけで、冒頭は、定年間近でクビが決まったデンゼルと、
新人でデンゼルらを押し出した形のパインが水と油みたいな感じで組むと言う展開。
ここを掘り下げてもいい気がするが、あっさり流して、物語は列車暴走の方に。
いまどきの脚本家なら派手な障害をてんこ盛りにしそうだが、それがない。
と言うか、最初の内、デンゼルらは暴走の事を知らない。
操車係とか運行部長とかがいろいろ手を打ってもダメで、
たまたま暴走列車の近くにいたデンゼルらが、会社の命令を無視して奮戦する訳。
実は、デンゼルらのやった事と言えば、
1.暴走列車に接触される
2.暴走列車に連結させ、ブレーキをかけて急カーブを通過
3.暴走列車の運転席に行って列車を止める
この3つだけ。
見せ場の数は極端に少ない。
ただ妙に派手にしたりしていない分、全体としてそこそこの面白さをキープしている。
おかしなもので、すごく面白いシーンがあっても、
すごくつまらないシーンもあったりすると、映画としての評価は悪かったりするが、
全体を通して水準以上だと、良質の映画と言う印象を受ける。
物語は列車から出たり、場面が変わったりしない一直線タイプで「激突」を思わせる。
 

アンダー・ザ・スキン 種の捕食(2013年米英スイス)

女 (スカーレット・ヨハンソン)

 女の家に招かれた男たちは、気がつくと黒い液体に埋もれ、
やがて皮を残して体を奪われてしまう。
何人かが犠牲になった後、山を歩いている女は男に襲われる。
女のはがれた皮膚の下に、黒い得体の知れない生き物がいると気づいた男は、
ガソリンをかけて火をつけるのだった。

 と言う訳で、スカーレット・ヨハンソン主演の何か(ジャンルはよくわからない)。
ヨハンソンにはルーシーでしてやられたが、
そう言えば脱いだ作品があったはずと言うのが本作。
どんな作品かわからずに見ていると、これってスピーシーズじゃん!と気づく。
ただし、スピーシーズみたいに設定の説明があったり、派手な攻防があったりしない。
淡々と描写があるだけ。
肝心の裸の方も、ロングで見えるだけで、ヨハンソンにはだまされ続けです。

TV放送 2015/07/18 WOWOW 2245-0033
 

アンダー・ファイア(1983年)

 79年ニカラグア。カメラマンのラッセル(ニック・ノルティ)は、
恋人のキャスタークレアとこの地へ。記者アレックス(ジーン・ハックマン)もいる。
取材のしすぎでラッセルは逮捕されるが、武器商人ジャジーが釈放してくれる。
ペドロという男に反乱軍のアジトへ招かれるが、
旧知の傭兵オーツ(エド・ハリス)にペドロは射殺され、怒りを覚える。
反乱軍のラファエル司令官が死んだとの噂が流れ、ラッセルは取材に挑戦。
だが彼は死んでおり、シンコ司令官は生きているかのように見せてほしいと言う。
ラファエルが死んだとわかれば、米国はソース大統領に武器を渡すだろう。
それを阻止するために、数日間生きている事にしてほしいと。
世界銃がラッセルの写真を報じ、帰国していたアレックスも舞い戻る。
ラッセルはジャジーが自分をそそのかし、ラファエルを捜させたと気づく。
アレックスに真相を語るが、その行為を非難するアレックス。共にジャジーを探す。
だが軍はアレックスを射殺し、ラッセルはその現場を撮影して逃走。
クレアにフィルムを渡し、その写真が公開され、大統領は対応に苦慮する。
5万人のニカラグア人が殺され、米軍もようやく乗り出し、大統領は脱出。
クレアは無事だったラッセルと再会する。オーツも無事でまた会おうと言って去る。

 と言うわけで、ニック・ノルティが主演してた頃の作品で見逃していたので見る。
ニカラグアでカメラマンをする男が出会う事件の話という感じで、
まあ何か似たような話が他にもあった気がするが、
死んだ反乱軍のリーダーの写真をでっち上げるあたりは面白い。
その後、それが原因で窮地に陥ったりもするのだが、
何となく流されるばかりで、主人公として何か積極的に動くようなところがない。
エド・ハリスの存在は面白くなりそうだが、これもたいして出番がないし。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。

TV放送 2003/09/19 25ch 0125-0320
 

アンダー・プレッシャー(1999年米)

 ダム監視員のジョン(ロブ・ロウ)は、離婚寸前の妻クロエが
フェリーに乗ったと聞き、あわてて追って飛び乗るが、無線乗船で捕らわれる。
ベイツ一味がギリシャの国宝であるアルミテス像を持ち出そうとするが、
税関で没収され、像はこの船に。一味は奪い返そうと乗り込もブリッジを制圧する。
事態に気づいたクロエが像を奪いにらみあいに。ジャンらは機関室に閉じこめられる。
一味は仲間の潜水艦で攻撃。フェリーは沈没する。
ジャンらは潜水艇トリトンで脱出。潜水艦は攻撃を加えるが、
深追いしすぎて崖に激突。海軍に救助させれ、ベイツは逮捕される。

 と言うわけで、「アトミック・トレイン」もそうだったが
何だかパクリ物ぽいB級アクションに出るようになったロブ・ロウ。
今回も、題名が「沈黙の戦艦」の原題に似てて、そんな感じかと思ったが
途中で簡単にフェリーが沈没してしまい、その後はもうむちゃくちゃ。
もう少し現実的な話にしてもらいたいものだ。

TV放送 2001/06/03 BS05 0415-0600
 

アンダーワールド(2003年米)

セリーン バンパイア(ケイト・ベッキンセール)
ルシアン 狼男のリーダー
クレイブン バンパイアのリーダー。
マイケル・コービン ルシアンが追う人間
カーン セリーンの仲間
ビクター 長老

 バンパイアと狼男ライカンの戦いは、
ライカンのリーダー、ルシアンが死に、バンパイアの勝利となった。
ライカンは散り散りになり数世紀が経つが、ライカンを追う戦いは続いていた。
 バンパイアのセリーンは、クレイブンがリーダーである事に不満。
ライカンがマイケルと言う男を追っていると知り、その理由を追及する。
クレイブンが、実は生きていたルシアンと密約を交わしていたと考えたセリーンは
眠りについていた長老ビクターを復活させる。
永久の命を得ようとした男が、
バンパイアとライカンの交配でマイケルを生み出したらしい。
バンパイアの純血を守ろうとするビクターは、ルシアンらを衝撃。
クレイブンは再び寝返り、ルシアンにとどめを刺す。
ビクターはさらにマイケルを倒そうとするが、セリーンが頭を切り落とす。
セリーンとマイケルは去るが、長老マーカスが復活すれば追われる身となるだろう。

 と言うわけで、バンパイアと狼男の戦いを描くシリーズ第1作。
(4作目までそうなのかは知らないけど)
バンパイアは狼男のリーダーを倒すが、残党との戦いは何世紀も続いていた。
バンパイアのベッキンセールは、狼男がマイケルと言う男を狙っていると知り、
彼を助けるが、それをきっかけに、知らなかった事実が明らかに。。と言う訳。
本作はとりあえずシリーズの世界観を示してみましたって感じですかね。

TV放送 2008/01/24 テレビ東京 2100-2233
 

アンダーワールド:エボリューション(2006年米)

セリーン バンパイア(ケイト・ベッキンセール)
マイケル・コービン 混血種
タニス 文献記編者
マカロ 混血種。マイケルの祖先
ウイリアム マカロの息子

 バンパイアのセリーンは、ライカンとの混血種マイケルと共に追っ手から逃げる。
彼らは混血種のマカロに会うが、彼がマイケルの祖先だと気づく。
マカロの息子ウイリアムは凶暴で、マイケルを倒す。
セリーンはマカロを倒し、彼のヘリでウイリアムの城を襲撃。
生きていたマイケルに助けられる。
ウイリアムはヘリのプロペラで倒され、セリーンは日の出も平気な体質になっていた。

 と言うわけで、バンパイアと狼男の戦いを描くシリーズ第2弾。
単純な図式だったら良かったんだが、混血種とか裏切り者とか出てきてわかりづらい。
そこを差し引くと、何やら現れた敵をベッキンセールが倒すと言う話で、
前作の出し殻感も。

TV放送 2007/06/24 WOWOW 2200-2345
 

アンダーワールド ビギンズ(2009年米)

ソーニャ バンパイアの女戦士。ビクターの娘
ビクター バンパイアのリーダー
ルシアン 狼男
セリーン バンパイア(ケイト・ベッキンセール)

 バンパイアと狼男ライカンの戦いの中、ライカンのルシアンが生まれるが
バンパイアのリーダービクターは、護衛として優遇する。
ルシアンはビクターの娘ソーニャと親密に。
ソーニャはルシアンを逃がすが、裏切りを知ったビクターに捕らわれる。
彼女はルシアンの子供を妊娠していたが、日光にさらされて朽ち果てる。
怒ったルシアンはビクターを襲撃。刺されたビクターは生きていたが封印される。
セリーンはそのソーニャに生き写しだった。

 と言うわけで、バンパイアと狼男の戦いを描いたシリーズ第3弾。
かつて狼男はバンパイアの護衛としてこき使われていたが、
反乱を起こして対決するようになったと言う、物語の始まりを描く。
とは言っても、最初から両者はさほど仲良くなさそうなので、
ぼんやり見ている分には、前作の続きって事でも差し支えない感が。
本作のヒロインが、ベッキンセールと瓜二つらしく、次回作で何か物語に絡むのかも。

TV放送 2010/03/12 WOWOW 2200-2332
 

アンダーワールド 覚醒(2012年米)

セリーン バンパイア(ケイト・ベッキンセール)
マイケル・コービン 混血種
デビッド バンパイア
デビッドの父親 (チャールズ・ダンス)
レーン博士 企業の科学者
刑事 ライカンを追う

 バンパイアと狼男ライカンの戦いは何世紀も続き、
バンパイアのセリーンは、混血種マイケルと共に追っ手から逃げる。
一方、バンパイアとライカンの存在は人類の知るところとなり、
感染者として次々と葬られる戒厳令が敷かれる。
捕らわれて冷凍されていたセリーンは、何者かに解凍され、企業の施設を脱出。
同じように捕らわれていた娘を助ける。
セリーンは、マイケルも同様に捕らわれていて、娘の父親がマイケルだと考える。
セリーンが合流したバンパイアのデビッドはライカンと戦うべきと言うが、
争いを避けるデビッドの父は、娘を引き渡してしまう。
デビッドは襲撃で殺されるが、セリーンが蘇生する。
企業のレーン博士はライカンで、銀の免疫を作ろうと、捕えた娘を研究していた。
セリーンは妻を殺された刑事と協力し、企業に乗り込む。
博士の息子は巨大なライカンに変身し、セリーンらを襲撃。
治癒能力を持つが、内部から爆破して倒す事に成功。博士も娘が倒す。
刑事は一同を逃がす。セリーンはマイケルを探すが、施設から姿を消していた。

 と言うわけで、バンパイア対狼男のシリーズ第4弾。
前作でちょい役になったベッキンセールが主役に復帰。
人知れず展開していたバンパイアと狼男の戦いが終息。
だが、今度は彼らの存在が人類に知られ、追われる身となる訳。
もともと似てたけど、バイオハザードにより近くなった印象だ。
狼男の残党を含めて三つ巴の戦いになり、
ややこしそうだが、実際には三つ巴ではなくて拍子抜け。
ベッキンセールが追っていた恋人は今回は登場せず、
解凍されるや姿を消したので、まだまだ続編を作るつもりかしら。

TV放送 2013/03/03 WOWOW 2300-0028
 

アンタッチャブル(87)

監督 ブライアン・デパルマ

 禁酒法時代。シカゴを牛耳るアル・カポネ(ロバート・デニーロ)は
暴力事件とは無関係と主張。
財務省の新任捜査官エリオット・ネス(ケビン・コスナー)は、
密造酒取引の情報を得て踏み込むが、先回りされ新聞記者の前で大失態。
ベテラン警官マローン(ショーン・コネリー)に助けを求め、
買収されていない者だけを集める事に。射撃の名人ストーン(アンディ・ガルシア)。
カポネを逮捕できるのは申告漏れだけだと言う
ウォレス(チャールズ・マーチン・スミス)も仲間に。
カナダ国境で取引現場を急襲。帳簿係を逮捕。
ウォレスが護送するが、現れた殺し屋に2人とも殺されてしまう。
検事は告訴を取り下げようとするが、マローンは署長から秘密を聞き出す事に成功。
帳簿係ペインの居場所を知るが、マローンもまた殺し屋の襲撃で死ぬ。
ネスは駅での撃ち合いの末、ペインを捕らえる。裁判に持ち込むが、カポネは平然。
用心棒ニッティ(ビリー・ドラコ)がマローンを殺したと気づき、格闘の末倒す。
彼の持ち物から、陪審員が買収されていると知り、
裁判官の名前もあると脅すと、裁判官は離婚裁判の陪審員との交換を宣言。
弁護士は一転して有罪を認め、懲役11年に。禁酒法時代が終わる。

 と言うわけで、エリオット・ネスとカポネの対決を描いた話で
TVシリーズもあったが、2人以外はオリジナルぽい。
ケビン・コスナー、アンディ・ガルシアの出世作みたいな感じだし
ショーン・コネリーはアカデミー賞を得て、これ以降好々爺ぽい役が多くなるし
デニーロのそれっぽい演技も印象に残るし、
「戦艦ポチョムキン」をまねたと言う駅での撃ち合いのシーンなんかも記憶に残る。

TV放送 2000/03/23 BS05 2003-2205
 

アンツ(99)

 大都会で育った働きアリのジーは、仲間から役立たずと言われている。
マンディブル将軍はトンネル完工に意欲を燃やし、
シロアリとの戦争に兵隊アリを突撃させようとする。
将軍は王女バーラと婚約しているが、王女は働きアリの様子を見に出かける。
彼女に一目ボレしたジーは、兵隊アリのウィーバーと入れ替わり式典へ。
そのまま戦場へ行くハメになり、双方が全滅。唯一逃げ帰ったジーは英雄扱いに。
しかし働きアリとばれ、逃げようとして王女と共に地上へ出てしまう。
バーラは怒るが、ジーは昆虫の理想郷インセクトピアを求めて旅する事に。
ついにインセクトピアを発見する。(実際はゴミ箱なのだが)
だが将軍の追っ手がバーラを連れて帰還。ジーも後を追って戻る。
将軍は湖にトンネルを貫通させ、働きアリと女王らを全滅させる気だ。
かけつけたジーはバーラと共に皆を助けようとするが、すでに浸水が始まる。
働きアリは皆でハシゴを作って地上へ。将軍は蹴落とそうとするが、
部下カター大佐が反乱を起こして将軍を倒し、ジーらを救出。
バーラとジーは夫婦になり、国は再建。すべて公園の片隅の物語であった。

 と言うわけで、全編CGで展開するアリの世界の話。
物語の方は擬人化されたアリの話なのだが、描写がなかなかすごい。
公園での出来事だったと言う、最後のオチもなかなかよい。

TV放送 2000/05/05 BS05 1930-2055
 

アンディ・ガルシア 沈黙の行方(2001年米カナダ)

マイケル・ハンター博士 心理学者(アンディ・ガルシア)
シェリー マイケルの娘
バーバラ 施設の先生。マイケルの教え子
トミー・カフィ 施設の少年
トミーの父 殺人犯。現在は刑務所に
カイル マイケルの息子
トロイ シェリーの元彼
ハンナ刑事

 心理学者マイケルには息子カイルが自殺した過去があり、
以来娘シェリーや妻と別居していた。
かつての教え子で今は施設の教師をするバーバラに、
トミーと言う少年のカウンセリングを依頼される。
トミーには母親を父親に殺され、父親が終身刑になった過去があった。
最初は断るマイケルだが、トミーにカイルとダブるものを感じ、受ける事に。
パーティに参加したトミーは強引に近づくクロエを殴り倒し、シェリーに接近する。
マイケルは刑務所にいるトミーの父親に面会。
彼は妻の浮気に気づいて殴り倒したと言うが、トミーは浮気を信じていない。
マイケルの息子カイルは、セラピーを受けたハリーと関係したため自殺。
マイケルがハリーを追及すると、彼も自殺したと告白。
するとあなたは私と同じだと、トミーの父親は思いがけない事を言う。
クロエの死体が見つかり、警察はパーティの参加者を疑う。
追い詰められたトミーはバーバラを襲い、さらにシェリーを連れて逃走。
マイケルは急行し、警察と共に追い詰める。
実はトミーの母親と関係していたのは、トミー自身だったのだ。
トミーは責任を感じており、迫る列車の前に立つが、間一髪マイケルが助ける。
トミーは逮捕されるが、心の自由を感じるようになるのだった。

 と言うわけで、アンディ・ガルシア主演の心理サスペンス。
ガルシアは心理学者なのだが、
息子が自殺して以来、妻や娘と別居し疎遠になってしまう。
ある時、息子を連想させる少年をカウンセリングする事に。
少年は浮気した母親を父親に殺害され、施設に入れられていたと言う訳。
ガルシアは少年が息子とダブる為に振り回されるが、
観客的な関心は、もっぱら母親殺害の真相に少年が絡んでるのではと言う点。
もっと言えば、殺害したのは少年自身ではと思って見るが、
その予想は見事に裏切られる。
え!?そっち?と言う印象だ。

TV放送 2005/01/13 WOWOW 1500-1649
 

アントブリー(2006年米)

[人間]
ルーカス 少年。通称ピーナッツ

[アリ]
ゾック (ニコラス・ケイジ)
ホーバ ゾックの妻(ジュリア・ロバーツ)
アリの女王 (メリル・ストリープ)
フーガックス ホーバの仲間
クリーラ アリの先生

 いじめられっ子ルーカスはアリの巣を壊して楽しみ、
付近のアリたちに破壊屋と恐れられていた。
魔法の薬を作ったアリのゾックは、
ルーカスの寝室に忍び込み、ルーカスの耳に注ぎ込む。
するとルーカスの体はアリの大きさに縮み、アリの巣へ連れてこられる。
女王は殺さずにアリの生活を学ばせよと言い、ゾックの妻ホーバが世話をする事に。
ルーカスは大きな虫の襲撃を爆竹で撃退し、皆に感謝されるが、
自分の身を守っただけとゾックは信じていない。
ルーカスはゾックと共にカエルに食われるが、何とか脱出に成功。
アリは皆で協力するが、人間は他人と違うといじめられるのだと気付く。
害虫駆除業者が来たと気付いたルーカスは、
皆と協力し、業者を薬で小さくする事に成功。
女王に立派なアリだと認められ、ゾックは元の大きさに戻る薬を与える。
ルーカスは、同じようにいじめられていた子と協力していじめっ子を撃退。
アリたちに約束したお菓子を贈るのだった。

 と言うわけで、アリなどの虫の世界を描いたアニメは何作か作られ、
違いがよくわからないが、その中の1作。知名度はたぶん落ちる。
異色なのは、主人公がアリサイズになった少年であると言う点。
とは言うものの
・最後には元のサイズに戻る
・物語を通じてアリの気持ちを知る
・人間的にも大きくなる
。。と言う展開は容易に予想できるので、奇想天外なとまでは行かず。

TV放送 2014/03/08 ディズニー 2000-2137
 

アントマン(2015年米)

スコット・ラング 元金庫破り
ハンク・ピム博士 (マイケル・ダグラス)
ダレン・クロス 企業のトップ
ホープ ピム博士の娘。クロスの助手(LOSTのケイト)
キャシー スコットの娘
マギー スコットの元妻
パクストン マギーの婚約者。警官
ルイス スコットの仲間

 元金庫破りのスコットは、前科が足かせとなって就職できない。
元妻マギーには婚約者パクストンが出来、娘キャシーに会うのもままならない。
 やむなくスコットは、かつての仲間と金庫破りの相談をする。
大きな金庫を持つ老人が1週間留守にすると知り、屋敷に忍び込む。
だが、そこにあったのは、スーツだけだった。
 スコットはスーツを着てみるが、体がアリサイズに小さくなってしまう。
水で流されたり、踏まれそうになったり、掃除機に吸い込まれたりで大変な目に。
スーツを返そうとして逮捕されるが、
面会に来たピム博士は、わざとスーツを盗ませたのだと言う。
そこで、スーツの能力を利用して脱走に成功する。
 博士は企業を乗っ取ったかつての同僚クロスが、
技術を悪用するのを阻止したいと言う。
アベンジャーズを信用していない博士には、スコットしかいないと言う。
そこでスコットはアントマンとして訓練を受ける。
博士の娘ホープはスコットに否定的だったが、娘を持つ者の気持ちを理解する様に。
やがて、アントマンはスタークの施設への潜入を成功させ、
アベンジャーズに知られる存在となる。
 アントマンは水道管からクロスの企業へ侵入し、サーバ室を破壊。
だが、クロスに気付かれ、捕まってしまう。
クロスは独自のイエロースーツを完成させて退散し、
スコットはパクストンに逮捕されてしまう。
 イエロースーツはキャシーの家を襲撃。
パクストンと共にかけつけたスコットは、アントマンとなってイエロースーツと対決。
イエロースーツはチタン製で侵入を阻むが、亜原子レベルになって内側から破壊。
スコットはさらに小さくなり続けるが、
間一髪元のサイズに戻り、パクストンは彼を見逃すのだった。
 博士は、今は亡き妻と作った新型スーツを、ホープにゆだねる。
一方、キャプテンアメリカらは、新たな任務にアントマンが適任だと考える。。

 と言う訳で、マーベル系スーパーヒーローものの新たなキャラ登場。
泥棒から足を洗えないスコットは、
マイケル・ダグラス博士の家に忍び込み、スーツを盗む。
それを着るとアリサイズにからだが小さくなると知る。
実はダグラス博士とその技術を悪用しようとする企業の争いがあり、
スコットは博士側につくと言う訳。
アリサイズと言うだけかと思ったら、
本当にアリと協力したりして、ちょっとこそばゆい感じ。
発想は面白いが、アベンジャーズに加わった時に、
極小が故にすごく有利か、すごく不利なはずで、
同じ世界観に登場させるのは厳しい気がする。
巨大な機関車トーマスが登場して笑わせる。

TV放送 2016/08/20 WOWOW 2000-2157
 

アンドロメダ……(71)

監督 ロバート・ワイズ

 ニューメキシコの寒村に人工衛星が落下。回収班は大量の死体を発見。
宇宙の細菌が疑われ、ストーン博士らが軍の秘密基地に呼び出される。
死体は体内の血液が粉末状に。しかし赤ん坊と泥酔した老人だけは無事だった。
秘密基地では、基地内の感染が認められると、自動的に核自爆装置が作動。
5分以内に止めねばならず、それが出来るのはストーンだけだ。
衛星に付着した細菌を分析。大きさは2ミクロン弱と大きめ。
緑体の分裂で感染するらしく成長している。
一方、村付近を飛行した戦闘機が墜落。なぜか酸素マスクが溶けていた。
ストーンらは村の攻撃を求めるが、分析の結果、核攻撃でエネルギーを得ると
さらに巨大化すると判明。あわてて攻撃を止める。
しかし、ゴムが劣化して研究室内に感染。ダットン博士が閉じこめられる。
泣き続ける赤ん坊は血液がアルカリ性、飲み続ける老人は酸性。
細菌は特定のphを標的にしていると判明。呼吸を早めればアルカリ性になり無事だ。
やがて細菌は施設内に漏れ、自爆装置が作動。
通路は封鎖され、ストーンはハッチから移動。防衛用レーザーで意識がもうろう。
間一髪自爆を阻止。アルカリ成分の散布で、細菌は滅菌される。

 と言うわけで、マイケル・クライトン原作のややリアルなSFもの。
宇宙からの生物も、細菌くらいならありそうと言う点もポイント。
しかし、基地が厳重な警備体制にあると言う描写が延々と続き、かなり退屈。
当時はこう言うのが衝撃的だったのかも知れないが、いまはありきたり。
むしろ、細菌をめぐる攻防をスリリングに描いた方が面白いのだが。

TV放送 2000/11/07 BS05 2145-2400
 

アンナとシャム王(46)

 1860年代。未亡人の女性は、シャム王の教育に赴く事に。
ここでは王(レックス・ハリスン)がわがままを通し、自由に外へも出られない。
家をもらえると言う約束を守らせるが、馬小屋のような小屋が与えられただけ。
后たちの教育をするが、王がいなくなると話を聞かなくなる。
英語が話せるディアンは、実は王子の母。王子は男は謝らないものと言い切る。
わがままなタブティムには奴隷がいると知り、リンカーンの話をする。
外国から野蛮人と避難されたため、王は欧州の作法を勉強。
晩餐会で知識を語り好評を得る。しかし、タブティムが僧と駆け落ち。
捕らわれて僧と共に焼き殺される事に。反発する女教師は出ていく事を決意。
だが落馬で息子が死に悲しむ彼女に、王は詫びを意味する称号を与える。
再び教育を続けるが王が倒れ、本当の事を言ってくれたと感謝して死ぬ。
王子が即位し、彼は御辞儀を廃止し、変革を続ける事を誓う。

 と言うわけで、「王様と私」「アンナと王様」の元ネタの作品で
物語は同じなのだが、何と言ってもレックス・ハリソンのシャム王に無理あり。
ユル・ブリンナーも違うのだが、異国の顔だちでそれなりに見せた。
物語の方は、痛快感がいまいち。なし崩しみたい。
音楽はバーナード・ハーマン。

TV放送 2000/04/04 BS05 2200-0010
 

アンナと王様(1999年アメリカ)

 1862年バンコク。英国女性アンナ(ジョディ・フォスター)は
皇太子の教育のため訪問。だが王(チョウ・ユンファ)はなかなか彼女に会わない。
約束の家も与えられず、女性はひざまずくと言う習慣にも不満だ。
王は、はっきり物を言うアンナに手を焼くが、次第に要求を受け入れるように。
皇太子は教育を受ける事を侮辱に感ずるが、
やがて彼女の影響で奴隷制に疑問を持つようになる。
王に貢ぎ物とされたタプティムは、恋人パラットとの別れが耐え難く、
頭を丸めて僧院へ。だが二人とも捕らわれる。
アンナの反対を聞き入れず、王は二人を処刑。アンナは帰国を決意する。
やがて国内の反乱分子アラクらが決起。王は待ち受けるため橋に爆弾を仕掛ける。
王は追いつめられるが、アンナが子供たちと花火を打ち上げ
英国軍が来たと誤解して一味は退散。王は生き恥をかかせろとアラクを見逃すが
アラクは王を撃とうとして、部下が橋を爆破。
王は、男だけで倒せる気でいたのが誤りだったと認め、アンナに頭を下げる。
その後、皇太子は独立を守り、奴隷制を廃止。司法制度を確立した。

 と言うわけで、かつて「王様と私」や「アンナとシャム王」として描かれた話の
再映画化で、今回はシャム国王がチョウ・ユンファなので、
今までの作品よりはそれっぽい。
しかしながら、本来、習慣の違う土地で孤軍奮闘するあたりが
物語のメインのはずなのだが
そのあたりは、あっさりしていて、簡単に周囲が従ってしまうので拍子抜け。
最後には、今までの作品にはなかった戦闘シーンが割に唐突に展開し
どんなテーマの作品でも、派手な見せ場を作らねばならない今の映画制作のあり方には
ちょっと疑問を感じざるを得ない。王様死なないし。

TV放送 2001/07/15 BS05 2000-2230
 

アンネの日記(59)

 1945年アムステルダム。フランクは隠れ家へ戻り、次女アンネの日記を発見。
43年。13歳のアンネ(ミリー・パーキンス)の一家は、ユダヤ人迫害から逃げ
工場を経営するクラーレルの屋根裏部屋に、ダーン一家と隠れ住む事に。
彼らは物音に息を潜める生活を送る。やがて歯科医デュッセルも仲間に。
彼から親友ザンネが収容所に送られたと聞く。
デュッセルは猫嫌いで、ダーンの息子ペーター(リチャード・ベイマー)とケンカ。
空襲でも逃げ場はない。階下に泥棒が入り、警官が建物を調べる事も。
44年。屋根裏部屋を覚えていた者があり、恐喝かわからないまま給料を上げる。
ペーターはアンネと接近。ダーンが食料を盗むのが見つかり、内部に対立が。
連合軍ノルマンディ上陸が伝わり、自由になる日も近いと思われた。
だが、工場が操業を中止。ゲシュタポが現れる。
アンネは、ひどい事をする人も、本当は善人なのだと信じていた。

 と言うわけで、有名な日記を元にした映画。
全編隠れ家の中で、戦争の状況やナチのやり口は描かれないためか、
戦争批判よりもむしろ、サスペンス的な印象が強い。これでいいのか。
音楽は、アルフレッド・ニューマン。

TV放送 93/02/05 04CH 02:15-04:55
 

アンノウン(2011年米独)

マーチン・ハリス 博士(リーアム・ニースン)
リズ マーチンの妻
ジーナ タクシー運転手(ダイアン・クルーガー)
ビーコ タクシーの手配士
ストラウス ホテルの警備担当
偽ハリス
ブレスラー博士
ユルゲン 探偵。元秘密警察
シャダ王子
コール マーチンの友人(フランク・ランジェラ)

 マーチン博士とリズの夫妻は、学会に参加するためベルリンへ。
ホテルに到着するが、空港にカバンを忘れてた事に気付く。
マーチンはあわてて空港に引き返すが、タクシーが事故に巻き込まれ河へ転落。
運転手ジーナが救出するが、意識を失う。
数日後に病院で意識が戻るが、記憶を失っている部分も。
テレビで学会のニュースを見たマーチンは、会場へかけつけ、リズと再会する。
しかしリズはマーチンを知らないと言い、本物のマーチンと称する人物も現れる。
ネットも彼こそ本物と証明しており、混乱したマーチンは病院に戻る事に。
だが、病室に殺し屋が現れ、看護婦が殺害される。
逃げ出したマーチンは探偵ユルゲンの所へ。
かつて秘密警察にいたと言う彼は、
マーチンの言葉を信じ、運転手ジーナを見つけ出せと言う。
彼女を見つけ出し、そこにも殺し屋が現れるが、何とか退散。
バイオ学会にシャダ王子が出席する事から、ユルゲンは一味がマーチンになりすまし、
王子暗殺を企んでいると考える。
さらに、秘密警察時代に聞いた謎の組織の仕業と考えるが、
殺し屋が現れて観念。自害する。
マーチンは真相を知るため、美術館に一人でいたリズと接触。
リズはマーチンの妻である事を認め、一緒にいては危険だと立ち去る。
マーチンはジーナと別れ、旧友コールと再会。だが、彼こそ組織の殺し屋だったのだ。
さらに、マーチンやリズもまた組織のメンバーで、
夫婦に扮して学会に潜り込もうとしたが、
マーチンが行方不明になり、あわてて代役を立てたのだと言う。
異変に気付いたジーナが舞い戻り、車でコールらを倒す。
空港でカバンを回収したマーチンは、複数のパスポートを発見。
コールの話が事実と知る。
さらに一味の狙いが、学会に出席するブレスラー博士だと気付く。
彼は画期的な穀物を開発したため、食品業界に脅威となり、
組織は王子暗殺を隠れ蓑に始末しようとしているのだ。マーチンらはホテルへ急行。
証拠になるカバンを回収しようとするリズは、仕掛けた爆弾の解除に失敗し爆死。
マーチンは偽マーチンを格闘の末倒す。
すべて解決したマーチンは、ジーナと共に別の身分証を入手し旅立つのだった。

 と言うわけで、もともと身元不明と言う題名で公開されるはずだった本作は、
東日本大震災を考慮して英語の題名に変更。
主人公は旅先の外国で事故に遭い、妻とはぐれる。
比較的簡単に再会するが、妻は彼を知らないと言い、
本物の夫と称する人物も現れて混乱。
まさにヒッチコック風の設定で、海外旅行先のトラブルと言う事で
ハリソン・フォードのフランティックも連想させる。
弱いのは、この手の話のパターンとして、
周囲が主人公を陥れようとしている事は容易に想像でき、
主人公自身も割にそう確信している。
も一つ言うと、妻役の人はよく知らないが、運転手役はダイアン・クルーガーで、
こちらの方が物語的に重要になる事が予想できる。
そうは言っても、一捻りあって、主人公自身が忘れていた真相があると判明。
これはヒッチコックの白い恐怖のパターンだ。
このパターンは少ないので、やや意外だったが、
結局のところ、「映画の中では主人公は悪くない」と言うところに納まってて、
割に当たり前な感じかな。
ヒッチコック風のサスペンスを現代風に派手にした感じで、
ご都合主義的な面もあるが、まあまあ面白い。

機内上映
 

アン・ハサウェイ/裸の天使(2005年米独)

アリソン (アン・ハサウェイ)
アリソンの父 (マイケル・ビーン)
アリソンの母
エミリー アリソンの女友達
サーシャ アリソンの女友達
アマンダ アリソンの女友達
ヘクトル スペイン系のリーダー
エリック アリソンをビデオで記録
トビー アリソンの彼氏
サム トビーの仲間(ジョセフ・ゴードン・レヴィット)
トビーの仲間 (チャニング・テイタム)

 学生のアリソンは、恋人トビーがスペイン系のヘクトルにやられて失望。
それをきっかけに、女友達とヘクトルらのたまり場へ行くように。
ヘクトルと共に逮捕される騒動があったと知り、エミリーもパーティへ行きたがる。
アリソンらはヘクトルのグループに入りたがり、
その条件としてメンバーの相手をする事に。だが、結局2人とも躊躇して退散。
エミリーがレイプされたと両親に報告したため、騒ぎに。
アリソンは、自分たちが誘ったのだと説明。
ばらされたとエミリーは怒るが、すぐに仲直り。
だが、トビーらはヘクトルらを襲撃してしまう。

 と言うわけで、アン・ハサウェイ主演の若者ドラマ。
プリティプリンセスとプラダの間に出てます。
アンは学生で恋人もいるのだが、羽目を外したい年頃でスペイン系のグループに接近。
コカインを売買する仕事に加えてくれと頼むと、
ならばメンバーの相手をしろと要求される。
それを知った恋人たちが怒って襲撃を計画すると言う訳。
どっかで見たような印象は否めないが、女性陣が比較的簡単に立ち直る一方で、
男性陣は破滅的な道を歩むのは面白い。
方向性に迷っていた(?)アンの裸が見所で、
それほど出し惜しみなく、序盤から最後まで何回かあり。
一方、男優陣に知った名がちらほらあり。
父親役のマイケル・ビーンはわかりやすい方で、
恋人の仲間にチャニング・テイタムとジョセフ・ゴードン・レヴィット。
ちょい役で、言われないと気付かないっす。

TV放送 2008/12/05 ムービープラス 1300-1455
 

アンフォゲタブル(96年米)

 検死官デイブ(レイ・リオッタ)は妻メリー殺しの疑いをかけられた事もあるが、
薬局での殺人事件が同一犯と考えて捜査に。
脳髄液の注射で、他人の記憶を得る研究をしていたマーシャに接近。
人体実験は断られるが、ひそかに脳髄液を盗み出し、自分に注射。
苦痛の中、妻の脳髄液で襲われた記憶が甦るが、犯人の素顔はわからず。
続いて薬局の犠牲者の脳髄で、犯人の顔を記憶し似顔絵を描く。だが副作用で苦痛。
マーシャは、デイブが無断で体験した事を知り怒るが結局協力する事に。
前科者ダットンが浮かび、アパートへ行くが、教会へかけこみ
かけつけた上司ダン(ピーター・コヨーテ)が射殺。
しかし、ダットンの犯行である事に疑問を感じ、彼の脳髄を試す。
その結果、襲ったのはダットンだが、殺したのは別人だと判明。
さらに、メリーが妊娠していた事も知る。しかもデイブの子ではないのだ。
メリーの妹ヘレン(キム・キャットラル)によると、相手は刑事らしい。
ゴドナーが問題の刑事との疑いがかかるが、自殺を図って昏睡状態に。
デイブはさらにゴドナーの脳髄液を試す。
実はダンはゴドナーと組み、ダットンに情報を流させ、利益を横取りしていたのだ。
ゴドナーは恋人である弁護士のメリーに相談するが、
ダンに自殺に見せかけた撃たれたのだ。ダンはマーシャを捕らえ、デイブと格闘に。
デイブは叩きのめし脱出。ダンの会話を録音し証拠となるが
注射のしすぎで意識が戻らなくなる。

 と言うわけで、ちょっと危なげなレイ・リオッタが主演の
サスペンスぽい題名なので見たが、割に早い段階でこの映画の主題が見えてくる。
デビッド・マッカラム主演の「二重スパイ 国際謀略作戦」と同じ設定。
30年近く昔とまったく変わらない発想だ。
次から次へと注射してしまう展開も予想できれば、真犯人もだいたい予想できた通り。

TV放送 2002/01/04 25CH 0035-0235
 

アンブレイカブル(2000年)

監督  M・ナイト・シャマラン

 61年。生まれたイライジャは、胎児の時から両腕両足を骨折していた。
列車に乗ったデビッド(ブルース・ウイリス)は、脱線事故に遭遇。
生存者は彼だけで、なぜか彼だけが無傷だと医師に伝えられる。
「あなたは人生に何日病気になった」と言うメモを渡され、気になって調査。
勤務して1度も病欠していない事に気づく。
渡したのは、イライジャ(サミュエル・L・ジャクソン)と言うコミックマニア。
先天的に骨折しやすい体質の彼は、54回も骨折。
ヒーローものにあこがれ、逆に自分とは対局の存在を探していたのだ。
しかし、デビッドは学生時代、妻オードリーと事故を起こし重傷している。
フットボール場の警備をする彼は、銃を持つ男に気づき、
彼を追ったイライジャはまたも骨折するが、彼が銃を持っていたと知る。
学生時代の事故は、彼が選手を引退する口実に利用したと判明。
子供の頃には5分間おぼれても平気だった事もわかる。
父が不死身と信ずる息子ジョセフは、銃で父を撃とうとするが何とか止める。
デビッドはイライジャを避けるようになるが、確かに事故で無傷だったと思い出す。
雑踏で人に触れると、その人々の素性を感じ、その中に人殺しがいる事を知る。
彼を尾行すると、殺人の犠牲者宅に居座っており、彼を倒す事に成功。
監禁されていた家族によって、正体不明のヒーローが話題になる。
デビッドはイライジャと再会。彼と握手するが、その時彼の素性に気づく。
イライジャは、飛行機を爆破。ホテルに放火。そして列車にも細工したのだ。
生きる目的を失っていた彼は、不死身の男を求めて事故を起こし
ついにデビッドを見つけたと言う。
その後、デビッドの通報で精神障害施設へ入れられた。

 と言うわけで、「シックスセンス」でああいう手を使った監督が
新たに奇妙な境遇の二人を対比して作った物語。
その境遇の対比が面白そうだと思わせるのだが、
意外にサミュエルの方はあまり触れられず、
もっぱらブルース・ウイリス中心に展開。
何か神秘的な物を感じさせつつ、サミュエルはあくまでコミックのヒーローだと言い
それが何となく、作品を陳腐に思わせている気がする。
スパイダーマンとかその手の作品が、実際にあり得たらと言う仮定で
科学的に説明するのでなく、神秘的という説明でクリアするという
新たなやり方にも思えるが、いずれにせよ大風呂敷広げたくせにという感じ。
ラストはどんでん返し風だが、
意外に簡単にブルース・ウイリスが通報して解決したりして
あの後は、正義のために戦わなくなっただろうとも思えるし。
音楽はジェームズ・ニュートン・ハワード。

TV放送 2002/08/11 BS05 2000-2150