イントゥ・ザ・ブルー2(2009年米)

セバスチャン ガイド
ダニー セバスチャンの恋人(リメイク版Vのリサ)
メイス セバスチャンの友人
キミー メイスの恋人
カールトン 依頼人(エイリアスのサーク)
アズラ カールトンの恋人
ポール・ヨーキン 刑事
エイブリー セバスチャンの商売敵

 ハワイでガイドをするセバスチャンは、いつか財宝を見つけるのが夢。
沈没船サン・クリストバル号を探しているが、4年間収穫がない。
ある時、カールトン氏に依頼されてガイドをする事に。
実は密輸のプロと称するカールトンは、海底に沈めたコンテナを探しているのだ。
見つければ50万ドルを渡すと言われ、警戒する中、セバスチャンはコンテナを発見。
コンテナの中身は核爆弾で、一味はハワイで爆発させるつもりらしい。
カールトンは引き上げを指示するが、セバスチャンはわざと時間を稼ぐ。
逃げた恋人ダニーが刑事に事情を連絡。
一味と格闘の末、セバスチャンは一味を倒し、警察に救出される。
6か月後財宝を見つけた彼は、ついに自分の船を手に入れる。

 と言うわけで、ポール・ウォーカーとアルバ主演で、
水着満載のサスペンスを見せた作品の続編。
登場人物は変わり、一味の狙いも変われど、やってる事は同じ。
ガイドする事になった男がエイリアスのサークで、
この人が悪役な訳ねと最初からわかっちゃう。
核爆弾が絡む大風呂敷だが、一味は3人だけ。
特筆すべきは、ヒロイン役の女性。
V(リメイク)のリサ役で、
ヤングスーパーマンではスーパーガールを演じてるらしい(まだ見てない)けど、
本作では水着を披露し、シャーリーズ・セロンを思わせる顔立ち。

TV放送 2010/12/12 WOWOW 2300-0031
 

イントルーダー 怒りの翼(90)

監督 ジョン・ミリアス

 1972年。ベトナム戦争開戦から7年目。
A6爆撃機通称イントルーダーのジェイクは、相棒を失い、目標が森だった事を怒る。
未亡人の家で働くキャリーと接近。彼女も夫を失っていた。
ジェイクはコール少佐(ウイレム・デフォー)とコンビに。
彼はハノイ爆撃を計画。69年以来、ハノイ上空を飛行する事すら禁止だ。
だが、またも味方を失い、コールも攻撃を決意。目標は人民抵抗広場だ。
彼はかつて負傷した相棒を見捨てた事を白状。
発電所の爆撃に乗じて、猛攻撃を切り抜け、ミサイルを誘爆させる事に成功。
だが、カンパレン隊長(ダニー・グローバー)は激怒。和平交渉が打ち切られたのだ。
ジェイクらは尋問を受けるが、彼は無駄死にしたくないと反論。
ところが、ニクソンが交渉中止に激怒し、無条件攻撃命令を。ジェイクらも不起訴に。
空海軍共同で出撃となるが、ジェイクらは待機。隊長機が被弾し、敵地に不時着。
ジェイクらは出撃するが、被弾。コールは負傷し、敵に囲まれ、囮になる。
ジェイクは隊長と共に味方ヘリに救出される。

 と言うわけで、ベトナム戦争ものとしては、ヘリがあまり出ない。
戦争批判色もあるが、全体的に好戦的に見える。前半のケンカはありがち。
飛行機の迫力はかなりある。
音楽はバジル・ポールドゥリス。

TV放送 92/11/20  BS05  20:00-22:00
 

イントレピッド(1999年米)

 特殊部隊のアランと相棒マックスは、ハル大佐(ジェームズ・コバーン)の指示で
豪華客船イントレピッドに乗り、英国の大臣の娘サブリナを護衛する事に。
他の乗客はサラと祖父母。ニュースキャスターのキャサリン。船長はポール。
その頃戦闘機が緊急出動。操縦不能で墜落。ダイバーが核爆弾を除去しようとするが
失敗し核爆発を起こす。船は停電になり、乗客の中に銃を持った一味がいて混乱。
大波が押し寄せ、船は真っ逆さまに転覆。大勢の死者が出る。
徐々に沈む中、生き延びた連中が合流。マックスは殺し屋ゴースト、
別名ジャッカルに出くわし殺される。ゴーストの狙いはサブリナだ。
一味と撃ち合いに。船内にサメが現れ、サラの祖母がやられる。
船首に行く者と船尾に行く者が対立。アランはゴーストの正体を知り格闘に。
サラを人質にとられ、アランは単身取引に向かうが、実はキャサリンも一味と判明。
サラは逃げ出し、浸水でキャサリンはやられる。
ゴーストはサブリナに撃たれ、サメに食われる。
浸水が進み、ようやく海軍が船を発見。一同が合流し、救出される。

 と言うわけで、ジェームズ・コバーンが久々に主演かと思いきや
ギャラが高いからトップに出ているだけで
実際の主演はTV「シークレット・エージェントメン」の人。
豪華客船ハイジャックで激しいアクションでもあるのかと思えば
なぜか核爆弾が爆発し、なぜか船がアッという間に逆さまに。
これだけでも「ポセイドン・アドベンチャー」のパクリだが
船の中にジョーズは現れ、狙ってくるのはジャッカルと称する殺し屋。
人間ドラマ風の物もあるが、広い船のはずなのに数名が行ったり来たりするだけ。
安易なごった煮映画で、この強引さは「アトミック・トレイン」を思い出させる。

TV放送 2002/01/14 BS05 1600-1745
 

インナースペース(87)

監督 ジョー・ダンテ

 落ちこぼれパイロットのタック(デニス・クエイド)は、
縮小された探査艇でウサギの体内を調査する実験に参加。だが、研究所に一団が侵入。
逃げた科学者は、スーパーの店員ジャック(マーチン・ショート)に注射する。
状況を把握したタックは、ジャックに連絡。何とか事情を説明する。
元のサイズに戻すためには、盗まれたチップを取り戻さなくてはならない。
ジャックは、タックの恋人の新聞記者リディア(メグ・ライアン)に会う。
ジャックは一団に誘拐されるが、リディアに救出される。
チップの売人通称カウボーイが、黒幕スクリムショーに会うために到来。
ジャックはカウボーイを倒し、電子刺激で彼の顔に修正。
スクリムショーと交渉に行くが、緊張で顔が元に戻り捕まる。
リディアに事情を説明。信用した彼女はキスするが、その際探査艇は彼女の体内へ。
スクリムショーは、ミクロ化した殺し屋をジャックの体内に送り、
タックの持つもう1つのチップの回収を企む。
ジャックらは脱出に成功。スクリムショーらを半分の大きさに縮小してしまう。
リディアはタックが体内にいると気づき、キスして元に戻す。
タックは殺し屋を胃液に落とし、ジャックは研究所に急行。
酸素は残り少ないが、くしゃみで脱出する。

 と言うわけで、「ミクロの決死圏」コメディ版と言われるが、
キスした途端、相手の体内に移動し、いきなり子宮で妊娠してる事がわかるなど
めちゃくちゃな展開が気になる。チップの必要性とかもいまいち説得力がない。
マーチン・ショートに体内から、恋の手ほどきをするとかだと面白かったかも。
スーパーの店長に、ヘンリー・ギブソン。
音楽は、ジェリー・ゴールドスミス。

TV放送 93/02/07  06CH  02:15-04:06
 

イン・ハー・シューズ(2005年米)

ローズ・フェラー 姉。しっかり者(トニ・コレット)
マギー・フェラー 妹。遊び好き(キャメロン・ディアス)
エラ 姉妹の祖母(シャーリー・マクレーン)
ジム ローズの恋人。同僚
エイミー ローズの友人
スタイン ローズの元同僚

 ローズはしっかり者の姉だが、妹マギーは遊びまくった挙げ句、姉の家に居座る。
さらにマギーはローズの恋人ジムと関係してしまい、怒ったローズに追い出される。
ローズは会社を辞め、ペットの仕事をする事に。
心配する元同僚スタインと親密になる。
マギーは、老人ホームで働く祖母エラの存在を知り、彼女の所へ押しかける。
母の死後、父が娘たちをエラから遠ざけていたのだ。
マギーはエラの金をいただこうとするが、
エラはお見通しで、マギーにホームで働くよう勧める。
老人たちと接する内、マギーは彼らと心を通わす様になる。
一方、ローズはスタインと婚約するが、
パーティで出くわしたジムを、あなたのせいで妹が出ていったと責める。
それを見たスタインは、
ローズが自分に心を開いていない事に気づき、ショックを受ける。
ローズは父が隠したエラの手紙を発見。
自殺した母をめぐり、父とエラは互いに責め合っていたのだ。
エラを訪ねたローズは、そこにいたマギーと出くわす。
ローズの事情を知ったマギーは、彼女が妊娠したと称してスタインを呼び出す。
かけつけたスタインに、ローズは隠し事はないと言う。
だが、マギーがいないと、自分を見失うと。
ローズとスタインの結婚式が行われ、再会したエラと父は和解する。
式でスピーチしたマギーは、旅立つローズを見送るのだった。

 と言う訳で、キャメロン・ディアス主演のドラマ。
ラブコメかなと思って見たら、ちょっと違いました。
キャメロンは遊び好きな女性役で、生まじめな姉トニ・コレットの所に居候。
姉の彼氏を寝とる形になり、追い出されてしまう。
困ったキャメロンは、祖母シャーリー・マクレーンの存在を知り、
金をせしめようと彼女が働く老人ホームへ。
結局キャメロン自身もそこで働く事になり、
老人たちと接する内に、キャメロンや周囲の人々の問題が解決していくと言う訳。
キャメロンが馬が合わなそうな老人たちに溶け込んだり、
自身も問題を抱えるシャーリーが年の功を見せる描写が秀逸。
姉妹の距離感もうまいが、引っ掛かるのが、それを演ずるのがキャメロンである点。
デビュー直後だったら文句なしだったのだが、
酸いも甘いも経験してきた後の作品で、ミスキャスト感は否めない。

TV放送 2014/12/23 WOWOW 1145-1355
 

インビクタス/負けざる者たち(2009年米)

ネルソン・マンデラ大統領 (モーガン・フリーマン)
フランソワ・ピナール主将 (マット・デイモン)
ジェイソン 護衛
ネリーン フランソワの恋人

 1990年南アフリカ。
釈放されたマンデラ氏は、選挙に勝利して大統領に。
前政権の職員でもクビにしないと言う大統領の方針で、
白人の護衛がつく事になり、周囲を困惑させる。
1年後にラグビーのワールドカップ開催が決まっており、
開催国として出場は出来るが、チームは良くて準々決勝進出と言われるレベル。
大統領は、エンブレムを取り上げる恐ろしい存在となるのではなく、
今のチームで優勝する事を求める。
選手はチェスターが黒人なだけで、他の選手は白人ばかり。
テロリストの歌だと、国歌も覚えようとしない。
だが、初戦の前日にあいさつに来た大統領は、選手全員の名前を覚えていて驚かせる。
初戦を何とか勝利した選手たちは、大統領が入れられた牢を見学し、考えを改める。
チームは勝ち進み、ニュージーランドとの決勝戦へ進出。
満員の観客も盛り上がる。
試合は、ニュージーランドが優勢だったが、何とか追いついて延長戦に。
ここでもリードされるが、逆転して試合終了。
この勝利に、国中の黒人も白人も喜んでお祭り騒ぎに。
主将フランソワは、大統領のおかげだと言うのだった。

 と言う訳で、クリント・イーストウッドがマンデラ大統領を描いた作品。
黒人が差別を受けていた南アフリカで、マンデラ氏が大統領に就任。
マンデラを演ずるのは、クリントと共演経験もあるモーガン・フリーマン。
白人社会の反発もある中、ラグビーチームの優勝を応援。
チームは主将マット・デイモン以下、白人中心の編成で、その対応に困惑するが
国のためと言う気持ちで一丸になると言う訳。
ええ話と言う雰囲気は伝わるけど、
割に当たり前な感じで、意外な展開とかはない。
監督:クリント・イーストウッド

TV放送 2010/12/23 WOWOW 2030-2243
 

インビジブル(2000年)

監督 ポール・バーホーベン

 科学者のセバスチャン(ケビン・ベーコン)やリンダ(エリザベス・シュー)は、
地下深くの研究所で、動物を透明にする研究をしていた。
透明化よりも戻す点に苦労したが、セバスチャンが動物実験を成功させる。
しかし、研究を続けたいセバスチャンは、国防総省には未完成だと報告する。
続けて強引に、自ら人体実験をする事に。チームには許可が出たと称する。
3日間透明を維持する実験を開始。完全な透明になり、仲間にイタズラをするように。
期間が終わり、元へ戻す事になるが、異変が発生し透明に戻す事に。
原因究明の検査が続き、いらだったセバスチャンは勝手に外出するように。
カメラに細工して寝ているフリをし、リンダと恋人マットの部屋をのぞき見る。
次第に過激化し、委員会のクレイマー教授(ウイリアム・ディペイン)に報告するが、
セバスチャンは彼を殺害。エレベータを停止させ、皆を地下へ閉じこめる。
カーターらが次々殺害される。マットも負傷し、リンダと冷凍室に閉じこめられる。
リンダは何とかドアをこじ開け、施設を爆破して逃げようするセバスチャンを追う。
火炎放射で攻撃。感電させ、筋肉状の姿を見せる。
リンダらは爆破時間が迫り、エレベータシャフトを逃げる。
爆発でエレベータが上昇。生きていたセバスチャンに足をつかまれ、
エレベータの屋根の上で格闘に。ケーブルをはずしてセバスチャンを落下させる。

 と言うわけで、ポール・バーホーベンが現代版の透明人間に挑戦。
「ショーガール」「スターシップ・トゥルーパーズ」と感心しない作品が続いたので
この作品も、あまり期待しないようにして、ちょっとHな期待をして見た。
透明人間自体が、科学的に不可能と言われており、
(眼球が透明になると物が見えなくなるため)
現代風にリアルに表現しようとするためには、そこを説明せねばならないが
まったく省略されてしまい、透明になるのは簡単だが、戻るのが大変と言う。
しかし、透明になる技術と戻る技術は、同時に生まれそうな気もする。
元に戻れないベーコンが、よこしまな考えを起こすようになるが
今までのように金目当てと言うよりは、Hな方へ走るあたりは、面白いのだが
肝心のエリザベス・シューはどうにもならず。
天才のはずなのに、のぞき方面へ利用する事をなかなか思いつかないのもマヌケ。
熱探知のメガネで居場所がわかるにもかかわらず、皆なかなかつけようとせず
大勢いるのに、わざわざバラバラに動いて一人ずつやられるとは
科学者もたいした事ないのではと思わされる。
透明になる前に、暴れたらどうするかとか、居場所がわからなくなったらどうするか
決めてからにすべきと言う気もする。
冷凍室に電気ショックの装置があったり、都合の良すぎる展開が続き
最後はリポビタンD級の握力でシューが助かるのも驚き。
リアルさもHさも中途半端で、気持ち悪さばかりが強い。
音楽はジェリー・ゴールドスミス。

TV放送 2002/08/12 BS05 2100-2257
 

インビジブル2(2006年米)

マギー・ダルトン 緩和剤を開発した博士
ヘザー マギーの妹
フランク・ターナー 刑事
リサ・マルティネス フランクの相棒。マイケルに殺される
ライズナー博士 透明化計画を推進
ビショップ大佐 透明化計画を推進
マイケル・グレフィン 透明化された兵士(クリスチャン・スレーター)
ティモシー 透明化実験の被験者

 パーティ会場で科学者が何者かに殺害される。
刑事のフランクとリサは、関係者であるマギー博士を護衛する事に。
だが何者かの襲撃を受けリサは死亡。フランクは、マギーが囮に使われたと気づく。
実は、マギーは人間の透明化の実験に参加。
5年前に失敗した計画だが、マギーが細胞の損傷を抑える緩和剤を開発したのだ。
再び失敗したとしてマギーは解雇されるが、実際には実験は成功していた。
同じく透明になった被験者ティモシーによれば、
透明化した兵士マイケルは、計画を推進するライズナー博士らに邪魔な人物を始末。
次第に凶暴化を抑えられなくなり、単独で殺人を繰り返すようになったと言う。
関係者のビショップ大佐も殺害。ライズナーも殺される。
マギーの妹ヘザーを人質に緩和剤を要求。
マギーはマイケルに殺鼠剤を注射。信用させるため自らにも注射してしまう。
フランクは自らに薬を注射して透明化。対決してマイケルを倒す。
マギーは病院で回復し、フランクは姿を消して静かに見守るのであった。

 と言うわけで、ケビン・ベーコンが透明になって凶暴になると言う作品の続編。
前作はよくも悪くもポール・バーホーベン色が出ていて、
ベーコンの存在も印象的だったが、
今回はクリスチャン・スレーターが透明人役とのこと。
かつてはさわやかな主人公役もやったクリスチャンも、
最近はめっきり仕事がなくなり、こんな感じに。
有名俳優が悪役を演じるのは珍しくなく、それもまた演技力が求められると言うもの。
しかし、スレーターはほとんど透明で顔はあまり映らず。
主人公の人は他にいて、スレーターの演技力を期待されたわけでもなさそう。
今回、女博士は透明化の実験をしておきながら、
透明なので成功に気がつかなかったなんて、
まさにジョークみたいな話を大まじめにやっており、レベルはあまり高くない感じ。

TV放送 2008/01/28 WOWOW 0000-0130
 

インファナル・ディール 野蛮な正義(2014年米)

バド・カーター 警部補(ウイレム・デフォー)
ジェシー・ウェイランド (マット・ディロン)
リン ジェシーの妻(アドレナリンのヒロイン)
フィッチ FBI捜査官
ノークス 連邦検事(ビル・デューク)
リュタン 組織のボス(トム・ベレンジャー)
キールシー ボスの手下
バノック署長

 80年代ルイジアナ。刑事バドは麻薬の密売でジェシーを逮捕。
手を回して保釈させた代わりに、組織の追及に協力させる。
FBIも捜査に乗り出し、勝手に突入した為、
組織のボスであるリュタンは情報漏れを疑う。
組織の暗殺リストにバドが加えられたと知り、ジェシーはひそかに伝える。
だが、組織に気付かれ、ジェシーは妻子を殺される。
守るべき者を失ったジェシーは組織を襲撃。
リュタンと刺し合った所へバドがかけつけ、リュタンを逮捕するが、ジェシーは死ぬ。
ジェシーの犠牲により、大勢が救われたと言うバドは、
リュタンの尋問を始めるのだった。

 と言う訳で、ウイレム・デフォーとマット・ディロンによる犯罪もの。
デフォー刑事は逮捕した麻薬組織のディロンに、黒幕トム・ベレンジャーを探らせる。
だが裏切り者とばれて、ディロン一家に組織の魔手が及ぶと言う訳。
悪役はディロンだと思ったらそうでもなく、
痛快なラストかと思ったらそうでもないと言う話。

TV放送 2014/12/23 WOWOW 2100-2244
 

インフェクション/感染(2014年米)

サックス氏 病原体を開発(フランク・ランジェラ)
エスター サックスの妻(ジーナ・ローランズ)
エリック ギタリスト。サックスの知人
アナ エリックの恋人
レン (ジョシュ・ハートネット)
ミア レンの妻。サックスの弁護士

 中東戦争で生物兵器が使われたと言う噂が広まる。
貿易風で周囲の国にも影響が。
米国への影響はないと発表されるが、人々に不安が拡大する。
やがて米国にも被害が出て、病院は大混乱。
道に人々の死体が転がる。
サックス氏はかつて病原体の開発に携わっており、
酸素マスクをして8日間しのげば、生き長らえると言うが、
もともと病気だった妻エスターは抵抗を感じる。
ヨーロッパの死者は数億人とされ、米国でも電気が止まり、ヘリも飛んでない状況に。
ミアたちは不安に感じながら、死の時を待ち続けるのだった。

 と言う訳で、生物兵器による世紀末もの。
しばらく見かけなかったジョシュ・ハートネットが出ているのが見所で、
だからこそ見たんだけど、よくぞこの作品を選んだと言う印象は受けず。
中東戦争で使用された生物兵器の影響が、貿易風に乗って米国に到達。
ジョシュら3組のカップルが、終末の時を迎える様子を描く。
派手な展開がない「始まらない映画」で、
終末が来る事もわかってない様な連中もいて、ちょっと退屈。
開発に携わったらしきフランク・ランジェラのエピソードはましな方。

TV放送 2015/11/04 WOWOW 2100-2238
 

陰謀のスプレマシー(2012年米カナダベルギー)

ベン・ローガン セキュリティ会社社員(アーロン・エッカート)
エイミー ベンの娘
アンナ・ブラント CIA(オルガ・キュリレンコ)
デレク・コーラー ベンの上司
ナビル エイミーの友人
ハルゲート氏 大企業のトップ

 ベルギー。娘エイミーと暮らすベンは、防犯装置の開発をしていた。
だが、開発した装置の特許が取られていない事に気付き、上司コーラーに相談する。
数日後、ベンはエイミーと会社を訪れるが、
オフィスは空室になっていて、電話も通じないと知る。
親会社のハルゲート社を訪ねると、ベンのいた会社もコーラーも存在を否定される。
病院の遺体安置所には、同僚たちが不法滞在者として安置されていた。
唯一無事だったウォルターは殺し屋らしく、襲撃を受ける。
一味はかつてCIAにいたベンのノウハウをいただき、
不要になると始末しようとしたらしい。
オフィスは、ウルフ氏が賃貸していたと判明。
それがコーラーの偽名と気付き、彼のホテルに押し掛け、真相を聞き出そうとする。
CIA時代の同僚で、コーラーと通じていたアンナがかけつけると、コーラーは自殺。
父ベンが暗殺チームにいたと知ったエイミーは、
ショックを受けて逃げ出し、殺し屋に捕われてしまう。
残された書類を入手したベンは、
一味が米国の武器を海外に流しており、ハルゲート氏が黒幕だと知る。
ベンはハルゲートに連絡し、エイミーと書類を交換する事に。
改心したアンナはエイミーを逃がそうとするが、殺し屋にやられる。
ハルゲートは書類だけでなくベンの命も要求。
ベンは了解し、解放されたエイミーを逃がす。
ハルゲートはエイミーも始末する気だったが、カバンに仕掛けられた爆弾でやられる。
失意のエイミーは帰国しようとするが、空港にかけつけたベンと再会するのだった。

 と言う訳で、アーロン・エッカート主演の、
類似品にご注意みたいな題名のアクション。作品自体も類似品ぽいかも。
アーロンはベルギーで娘と2人暮らし。
セキュリティ製品を開発する企業に勤めるが、
ある日企業が存在しなかったと知らされる。
病院の遺体安置所には、同僚たちが身元不明者としてずらりと並ぶ。
実はアーロンは元CIAで、
彼のノウハウをいただこうとする巨大企業の陰謀に巻き込まれたと言う訳。
娘と逃げながら真相を追う凸凹コンビぶりは良かったが、
娘が捕われてから反撃するあたりの盛り上がりはいまいち。
オルガ・キュリレンコが敵か味方かと言う役柄で出るが、まさにどっちつかずな感じ。

TV放送 2014/12/06 ザシネマ 1830-2014
 



 「陰謀のセオリー」(97)を見た。

 メル・ギブソン主演のサスペンスものと聞けば、それだけで見るしかない。
おまけに監督が、「リーサル・ウェポン」「マーヴェリック」でコンビを組んだ
リチャード・ドナー。共演はジュリア・ロバーツで
悪役にピカード艦長ことパトリック・スチュアート。
「君の瞳に恋してる」が主題歌として、効果的に使われていると言うのも気になる。
細かい事はよくわからないが、何にせよ見るしかあるまい。

 タクシー運転手のジョニー(メル・ギブソン)は、
客にいろんな陰謀の話をするのが大好き。
欧米にはこういう人が結構いるようで、何でもかんでもCIAやら政府の陰謀にする。
そんな彼だが、工事中の光を見ていると、何やら発作を起こしたようになり
気がつくと逆車線を走っている始末。
そして、アリス(ジュリア・ロバーツ)と言う女性をひそかに監視。
彼女が仕事を終えて帰ってくると、続けてルームランナーで走っているので、
頑張りすぎだと心配するストーカーまがいの行為。
双眼鏡で見ていると、彼女が何かを歌っているので、
ラジオの局を探していると「君の瞳に恋してる」が流れて、これだと気づく。
ジョニーが家へ帰ると、いくつものカギがあり、狭い部屋にはびっしりと本が。
彼は大量の新聞を購入。なぜか水道管が破裂して道路が冠水している。
ジョニーは、水道管が破裂するのは冬のはずで季節はずれだから、これも陰謀と言う。
彼は新聞を調べ、いくつかの記事に注目。
NASAのシャトル打ち上げと、大地震に関係があると考え、
NASAの陰謀として、「陰謀のセオリー」と言う自家製の新聞を作成。
これを数少ない読者の所へ郵送する。
そして、思い立って司法省へ。何度も来ているので顔パス状態だ。
アリスはここに勤める人物。警備員は門前払いしようとするが、
ジョニーはかつてアリスを暴漢から助けた事があり、あまり冷たくもできない。
一応は聞くが、NASAの陰謀の話なので、まじめに聞くわけにもいかない。
そんなジョニーが、突然謎の一団に捕らわれ、某所へ連れていかれる。
そこで現れた謎の人物。ジョナス医師(パトリック・スチュアート)。
ジョニーを車いすに縛りつけ、自白剤らしきものを注射して、
「誰にどこまで話した」と追及する。
これはまさに「マラソンマン」の、ローレンス・オリビエを思わせる。
過去を消して(消されて)、陰謀に巻き込まれると言うのは、
メル・ギブソンとしては、「バート・オン・ワイヤー」と似た境遇だが
あちらが、素人のはずなのに妙に離れしていたのに対し、
今回は、結構やられっぱなしで、強くないところが面白みだ。
意識がもうろうとする中、ジョニーは車いすに縛られたまま、
ジョナス医師の鼻にかみつき、見張りを倒して逃走。
突き倒された男は、5階くらいの窓から転落。
さらに階段の下から来た男に対しては体当たりで、そのまま転落して死亡。
この衝撃で車いすは壊れ、金属棒が刺さってたりするが、それを抜いて逃走。
銃を持ったまま司法省へ。アリスに事態を知らせようとするが、
ただの暴漢にしか見えず、警備員に取り囲まれる。
アリスは乱暴するなと止めるが、安心してジョニーは気絶する。

 気がつくとジョニーは警察病院にいた。一応は犯罪者扱いで手錠がされている。
見舞いに来たアリスに対し、謎の男に襲われたと説明。真相に近づいている証拠だ。
男の正体は分からないが、鼻にかみついてやったので、鼻をケガしてる奴だと言う。
FBIのラウリー捜査官もこの事件を調査。
ジョニーの持ち物を調べると、小説「ライ麦畑で捕まえて」が見つかる。
この本は、どういう内容か知らないが、
レーガン襲撃犯、ジョン・レノン襲撃犯が共通して読んでいた本らしいのだ。
CIAの精神医と称して、(本当かも知れないが)ジョナス医師が現れる。
アリスは彼を見てびっくり。鼻にケガがあったからだ。
しかし、当人は犬にかまれたと言っている。現状ではジョニーの方が怪しい。
脅えるジョニーは、同室の男とカルテを交換してくれと言う。
さもなければ殺されると言うのだ。
翌日、再び見舞いに来てみると、同室の男が急な心臓マヒで死亡。
ジョニーはベットの柵をはずして逃走していた。
あわててFBIやジョナス一味が追跡。
ジョニーはダストシュートに飛び込むが、手にぶら下がってる柵が引っかかる。
そこに気づいたアリスがかけつける。ジョニーはカルテを交換してくれたねと言うが、
アリスはそれを否定。とにかく助けてと、手錠をはずさせる。
ジョニーは追っ手をだまして、その間にアリスと逃走。
アリスも怪しげながら、確かにジョニーの身辺に何かが起きていると認識。
彼の部屋へついていく。ドアには無数のカギ。ドアノブの上にビール瓶。
これがあれば、こじ開けられた時に気づくからだ。
部屋には無数の「ライ麦畑で捕まえて」の本。
本屋へ行くと、必死に探して買わずにはいられないと言うのだ。
しかも、1度も読んだ事はないと言う。
ジョニーは「陰謀のセオリー」と言う新聞を紹介。
そこに書かれている陰謀の1つが、本当に一味に関係していたため、
始末されそうになったのではと考える。
となると、5名くらいしかいない読者にも危険が及ぶはずだ。
気がつくと、何者かがドアを開けようとしてビール瓶が落ちる。
ジョニーはあわててアリスを連れ、床下の秘密の逃げ道へ避難。
一味は部屋の中へ乱入し、火炎放射とかで焼き払うが、
ジョニーの家は妙に金がかかっていて、防火装置とかあり意外に平気。
やっぱり一味だったジョナスらは、倒したような気になるが、逃げ道を発見する。

 逃げたジョニーはアリスの部屋へ。
何らかの陰謀がある気はするものの、まだジョニーを完全に信用する事はできない。
そうこうしているうちに、いつも監視されていた事がわかり、不信感が増す。
愛してるんだとか言いながら、「君の瞳に恋してる」の歌詞を言い出すと
気味悪がって、帰ってくれと言うアリス。
アリスの上司は、ジョニーから連絡があったらFBIに報告しろとか言う。
しかし、ジョニーが言うように、南米だかで大地震が発生。
ジョニーは富豪がプールだかで溺死したのも、実は水道管を破裂させ、
地下で死んだのだと言う。
いろいろな事件には、CIAやFBIやIMFが関わっているのだと言う。
ここで言うIMFは、国際通貨基金ではなく、「スパイ大作戦」の組織の事に違いなく
そう言う意味では、ジョニーはやっぱりややずれている。
それはさておき、いろんな事件がジョニーが言う陰謀の通りになっている。
ついでに、「陰謀のセオリー」の読者を調べたところ、
1人をのぞいてみな謎の急死を遂げたと判明する。
(その前に、ジョニーがジョナス一味の追跡をまき、
アリスと会うと言う展開が何回かあった気がするが)
そこで最後の1人を調査。それが銀行の重役である某氏とわかり、彼に面会。
ところが、そこへ現れたのはジョナスだった。彼が明かした真相はこうだ。
かつてCIAは極秘計画として、一般市民を洗脳し暗殺者にする研究をしていた。
普段は普通の人なのだが、何かがきっかけとなり、暗殺者に早変わりすると言うのだ。
計画は中止になったが、何者かが彼らを利用し、
レーガン暗殺未遂やジョン・レノン暗殺に利用したと言うのだ。
ジョニーもその暗殺者の1人で、アリスの父である判事を殺したと言う。
かねてから父の死に不審を感じていたアリスは、この話にショックを受ける。
洗脳されたジョニーは、何がきっかけになって殺しを繰り返すかわからない。
これ以上、殺しをさせないために、アリスの上司もまじえて、ジョニーを捕まえたい。
盗聴器とかを使って、追跡する事になる。

 アリスに帰ってくれと言われながら、FBIやジョナス一味の尾行をまき、
何度も接触してくるジョニー。
今回もアリスの車に発信器をつけ、尾行されるが、橋の途中で止めろと言うジョニー。
ジョニーは、工場地域の煙突を見て何かを思いだしかけるが、そうもしていられない。
橋で車が止められ、後ろは大渋滞。降りて2人はどこかへ逃げ出し、見事尾行をまく。
彼らはアリスがかつて住んでいた屋敷の馬屋へ。
だがアリスは、ひそかに上司に連絡。その上司がジョナス一味に連絡していた。
アリスはジョニーに父を殺したのかと追及する。
混乱しながらも、殺していないと言うジョニー。
洗脳された事は認め、アリスの父である判事を殺す任務についた事も認めるが
アリスを見て、彼女の恋してしまい、殺す事を断念。
判事に暗殺の事を話し、彼も信じてくれたのだが、他の殺し屋に殺されたのだ。
ジョニーは彼女を信じていた。君も僕を信じているはずだ。
あの病院でカルテを交換してくれたから助かったのだろと言う。
確かに、アリスはカルテを交換していたのだ。
なぜか彼の方を信じるアリス。共に逃げようとするが、そこへジョナス一味が現れる。
一味はジョニーを捕らえ、ヘリに乗せる。用済みになったアリスの上司を射殺。
これで、ジョニーの方が正しかった事は明白だ。一味はヘリで逃走。
アリスは尾行していたFBIの男と会う。
彼は、実はFBIではなく、もっと上の秘密組織の人物で、
ジョナスを追っていたと認める。
認めはするものの、アリスは独自でジョニーを救出したいので、
殴り倒して1人で追う事に。
彼女は、ジョニーが気にしていた煙突の施設に何かあると考える。
そこは、精神病患者等を治療する施設だった。
アリスは司法省の監査みたいなフリをして施設へ。
ジョニーの居場所を探すが見あたらない。
だが、南側だかには、今では使用していない棟と言うのがあるようで怪しい。
おまけに、通気孔を通して、錯乱状態のジョニーが「君の瞳に恋してる」を
歌うのが聞こえてくる。
彼は今では、どこになぜいるのかもわからなくなっている。
しかし、アリスが必死に「君の瞳に恋してる」を歌ったため、正気に返る。
アリスはあわててその棟へ急行。閉鎖されている棟を開けさせ、
職員に、例のFBIに扮していた男に連絡するよう指示。
アリスは棟に幽閉されていたジョニーを救出。
だが、現れたジョナスに殴り倒され、ジョニーも撃たれて負傷。
2人は格闘になり、ジョナスはジョニーの頭を水槽に突っ込み、溺死させようとする。
だがアリスが銃を持って、ジョナスを射殺。
かけつけたニセFBIによって、一味も逮捕される。
負傷したジョニーを、アリスは必死に励まし続けるが、結局助からず死んでいった。
失意のアリスは、ジョニーの葬式を見守り、そして馬小屋へ行く。
ところが、実はジョニーは生きていて、その場を見守っていた。
ニセFBIが、計画に関わった者ほすべて確保するまでは、彼の事を隠したいのだ。
むろん、アリスにも死んだことにしておきたいと言う。
ま、しかたないさと言いながら、「君の瞳に恋してる」を歌い出すジョニー。
ニセFBIたちもつられて合唱。バンドが組めるとか言い出す。
一方、馬に乗ろうとしたアリスは、ジョニーが持っていたタクシー協会のバッチが
馬についている事に気づく。つまりジョニーは生きているのだ。
「やつめ」と笑うアリスであった。

 と言うわけで、今回のメル・ギブソンはそれほど強いわけではなく、
どちらかと言うと、陰謀に巻き込まれ、自分が何者かもわからず困惑し続ける役。
ジュリア・ロバーツも彼が敵か味方かわからずこちらも困惑。
ギブソンがほら吹きのように話す陰謀の話が、実は本当だったと言う展開で、
その設定は面白いものの、そんな状態の男が主人公だから
彼が本心から正義のために動いたとは思えず、
最後になって、彼はすべてを把握していたといいたげだが、ちょっと怪しい。
そんな調子だから、物語の展開の方も、たまたまうまく行っただけと言う感じだ。
彼が妙に危機から脱出する能力にたけてるあたりは、面白いのだが。