オールド・ルーキー(2002年アメリカ作品)

 軍人の父(ブライアン・コックス)を持つジミーは、野球選手を夢見るが
引っ越しが続き、なかなか試合に出られず。ついには野球人気のない土地へ。
35歳で高校教師をしながら野球チームのコーチをするジミー(デニス・クエイド)。
選手たちはジミーが剛速球と知り、プロに挑戦すべきと言い出す。
州大会に進んだらテストは受けると言ったところ、チームは奮起して連勝。
勤め口が見つかるが、生徒が気になりコーチを続ける事に。
大逆転で地区優勝し、いよいよプロテストを受ける事に。
子連れで周囲を驚かせるが、156キロの剛速球で採用される事に。
生活を考える妻や父はプロになる事に反対だが、最後には妻は応援する事に。
2Aから3Aへ。彼の活躍はマスコミの話題に。
潮時と感じるが、妻は中途半端に辞めるなと応援。
最高のリリーフとして、ついにメジャーへ。故郷は大騒ぎとなる。
剛速球で三球三振を取り、その試合は父も観戦していた。
最年長ルーキーとなった彼は、2シーズンで投げ、テキサスへ戻った。

 と言うわけで、最高齢のルーキーの実話の映画化で
歳をとっても夢を忘れないなんて物語は面白く見られる。
ただ、物語は前半後半に分かれていて、前半はもっぱら高校チームの話。
ここで優勝するあたりが、前半の山場であるのに対し、
後半のプロへの挑戦の下りは、物語的にあまり盛り上がらず、
何か淡々としていて、ふーんと言う感じ。

TV放送
 

オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年米)

ケイジ少佐 広報担当(トム・クルーズ)
リタ・ヴラタスキ軍曹 戦場の英雄
ファレウ曹長 ケイジの上官(ビル・パクストン)

 地球がギタイと言う宇宙人に攻撃され、数百万人の犠牲が出る。
広報担当のケイジ少佐は、突如二等兵として前線へ送られる事に。
困惑する中、激しい戦闘が行われるビーチへ送り込まれ、あっという間に戦死する。
気が付くと基地にいたケイジは、全く同じ体験を繰り返し、
やがて敵の動きを覚えて回避できる様に。
戦場の英雄とされる女兵士リタと出会い、私を探してと言われる。
またも基地に戻ったケイジは、訓練を抜け出してリタの所へ。
リタと仲間カーターによると、
ギタイは死ぬと時間がリセットされるループ能力を持ち、
何度も敵と戦い、やがて勝利する事が出来るのだ。
ギタイの体液を浴びたケイジらも同じ能力が備わるが、
リタは輸血を受けた為に能力を失ったと言う。
ギタイは軍隊ではなく、巨大な有機体だと判明。
中心となるオメガの居場所を探す必要があるのだ。
激しい訓練を何回も繰り返すが、どうしてもビーチから脱出する事ができない。
そこでリタに声をかけず、将軍の所へ乗り込み、事情を説明。
勝ち目はないと言っても信用されないが、
金庫にあった装置を体につないでオメガと交信し、パリにいるとわかる。
軍の追跡を受けて負傷したケイジは輸血を受け、能力を失ってしまう。
リタや分隊の仲間に事情を説明し、輸送機でパリへ。
激しい戦闘の中、オメガに接近して爆破に成功するが、ケイジも巻き込まれる。
体液を浴びたケイジは、再びループ能力を持つように。
少佐として基地に到着したケイジは、リタに声をかけるのだった。

 と言う訳で、トム・クルーズ主演のSFアクション。
宇宙人との戦争が激化する中、広報担当のトムは突如前線に送られる事に。
実戦経験のない彼はたちまちやられるが、気がつくと前線に送られる所から再体験。
実は彼は繰り返し時間を体験できる
(違うアプローチができる)能力を身につけていたのだ。
何百回も死に続けて、ようやく敵ボスを倒す方法を見つけ出すと言う展開。
つまり、リセットして最初からやり直す
(死ねばやり直せる)ゲームみたいな世界を体験していたと言う訳。
さすがに老けてるトムが戦場で活躍するのに違和感はあるが、
この設定はなかなか斬新で面白い。
ただし、その流れを破って、終盤に急に話が進んだのにはちょっと面食らう。
まあ、行き詰まってたゲームを急にクリアする事はあるけどね。

TV放送 2015/05/30 WOWOW 2100-2253
 

オーロラの彼方へ(2000年アメリカ)

 99年。妻サマンサが出て行った刑事ジョンは、
友人ゴートと、死んだ父フランク(デニス・クエイド)の無線機を見つける。
フランクは消防士で、30年前に火事で死んだのだ。
無線機を適当に触っていると、誰かが出たので会話するが、
その内、相手がフランクである事に気づく。しかも30年前の彼だ。
フランクは半信半疑だったが、野球の結果を知っていたので驚かされる。
倉庫での火災に出動したフランクは、ジョンの指示通り逆へ逃げて難を逃れる。
ジョンは、フランクが肺ガンで死んだと聞かされ、事故から救ったと知る。
フランクもようやくジョンの話を信用するように。
だが、ジョンは母ジュリアンと連絡がつかない事に気づく。
ジュリアンは看護婦を狙う連続殺人で殺された。父が生き残った事で、
現場にかけつけるはずのジュリアンの予定が変わり、運命が変わってしまったのだ。

 犯人の正体は不明だが、犠牲者の居場所はわかるため、フランクに連絡。
キャリーとシシーと言う看護婦を見張らせ、犯人から救おうとするが、
犯人に気づかれて襲われ、シシーは殺されてしまう。
フランクは犯人に触られた財布を床下に隠し、それを回収したジョンが指紋を調査。
その結果、犯人は警官のジャックとわかる。
彼は看護婦の母を殺し、それを隠すために連続殺人を犯しているらしい。
フランクの友人サッチは、フランクにシシー殺しの容疑をかける。
真相を語るが信用されない。そうこうする内、ジャックが取調室のフランクを襲うが、
裏をかいて逃走。海で格闘の末、ジャックを倒す。
フランクはタバコを辞める事を決心するが、ジュリアンはまだ死んだままとわかる。
生きていたジャックはフランクを手錠で縛り、ジュリアンを襲撃する。
一方、未来では老いたジャックがジョンを襲撃していた。
フランクは格闘の末、ジャックの手を撃って吹き飛ばし、
その結果、ジョンの首を絞めていた手が消滅。
老いたものの健康なままのフランクが、ジャックを射殺する。

 と言うわけで、映画公開時のCMとかから、
何かもの悲しい家族愛の話とかと思っていたが、
いざ見てみると、そう言う展開は前半まで。
後半は、バック・トゥ・ザ・フューチャーかタイムコップかと思うような、
タイムパラドックスを利用したアクションに変貌し、
まあ、そこそこは楽しめるものの、
どうせ、デニス・クエイドが、生きながらえるラストになるんだろうな
と思ったら、案の定その通りだから、かなり安易な感じ。
家族愛の話だけでは物足らないから、アクションも入れちゃえと言う発想が
この映画をごった煮にしてしまって、これを蛇足と言う。

TV放送 2003/12/05 35ch 2103-2209
 

(1965年英)

シドニー・ルメット監督

ロバーツ  囚人。降格された曹長(ショーン・コネリー)
スティーブンス ロバーツと同房
バートレット ロバーツと同房
マクグラス ロバーツと同房
キング ロバーツと同房
特務曹長 刑務所の実権を握る
ウイリアムズ 所員
ハリス 所員
軍医

 軍刑務所にロバーツら5人の囚人が収容される。
彼らは離隊したり、憲兵を襲撃したり、備品を売ったりした罪に問われる。
ロバーツは戦地で撤退を求め、上官を殴った男だ。
彼らを鍛え直すと言う特務曹長は、中庭にある丘を上り下りさせるしごきを与える。
ロバーツが目をつけられ、
あおりでスティーブンスが所員ウィリアムズのしごきを受ける。
やがてスティーブンスは倒れ、死んでしまう。
特務曹長は事件を隠そうと、囚人に煙草を配って怒りを静める。
だが、ロバーツはウイリアムズが殺したと、司令官に訴えると言う。
ロバーツは所員たちの暴行を受け、足を負傷。
同房のマクグラスらは、巻き込まれるのを嫌がり、暴行を否定。
だがキングは司令官の部屋に乗り込み、所員たちの仕打ちを訴える。
見かねた所員ハリスは、実態を知らせるために軍医の証言を求める。
ウィリアムズは、軍医にスティーブンスの死の責任を押し付けようとする。
だが軍医は証言を決意。
形勢有利と感じたキングたちは、ウィリアムズに暴行を加える。
ロバーツは、あと少しで勝利を得られたのにと失望するのだった。

 と言うわけで、ショーン・コネリーの出演作はかなり押さえてきたが、
ボンド役者と言われるのを嫌がった時期の彼が、好きな出演作としたのが本作。
十二人の怒れる男のシドニー・ルメット監督で、かの作品を思わせる白黒作品。
舞台は軍刑務所内だけで、登場人物は男ばかり。
戦地でのエピソードがあっても、それは会話だけ。
コネリーらは命令違反を犯した兵士だが、
ことコネリーに限れば、部下を守ろうと、命令無視して撤退しようとした訳。
彼は降格された曹長で、刑務所を取り仕切るのも曹長だから、階級的にはむしろ上。
理不尽な事は許せないと、反発したために風当たりが強くなる。
その結果、死者が出て、囚人たちに暴動が起きそうな騒ぎに。
所員の中にも、一部所員のしごきや暴力行為を告発しようとする者が出る一方、
事件を闇に葬ろうとする動きも。
ここのやり方は古いと、コネリーは正しい方向へ導こうとするが、
形勢有利と感じた囚人たちは所員に暴行。
コネリーの苦労は水泡に帰したと言う訳だが、
何だかここの描写は半端な感じで、「そんな事したら、奴らと変わらない」
とか言うセリフがあったらわかりやすかったかな。
全体的に重い感じ。

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おかしなおかしな石器人(81)

 石器時代以前。アトゥーク(リンゴ・スター)は、
トンダの妻ラナ(バーバラ・バック)の気を惹こうとして失敗。追放されるハメに。
友人ラー(デニス・クエイド)と抱き合った拍子に、腰がのびて現代人に。
落雷で火を覚え、恐竜を退治できるように。トンダらも腰が伸び火を覚えるが、
乱闘の末、武器を使ったアトゥークらが勝利。
ラナは彼に惹かれるが、結局アトゥークは仲間の娘タラを選ぶ事にする。

 と言うわけで、恐竜の時代になぜか原始人がいる映画をコメディタッチにしたもの。
あまりヒネリがあるとは思えず、それほど面白いとは言えない。
本来は原始人の言葉でセリフはないのだが、
広川太一郎が全編デタラメのセリフをつけてしまった。音楽はラロ・シフリン。

TV放送 97/11/10  12CH  13:00-15:00
 

おかしなおかしな大追跡(72)

 石学者のハワード博士(ライアン・オニール)は恋人ユーニスとホテルへ。
奨励金を得るため、ララビー氏に取り入らなければならないが
謎の女性ジュディ(バーバラ・ストライサンド)につきまとわれて困惑。
ララビーはジュディを気に入り、仕方なく利用し奨学金を得られる事に。
だがFBIが追う書類と、泥棒が狙う宝石と、ハワードの石と
ジュディの持ち物が同じカバンに入っていたため、一同は混乱。
追いつ追われつで大騒ぎに。裁判にかけられ奨励金はパーに。
宝石を取り戻した賞金を得るが、弁償代で残ったのは50ドルのみ。
だが、奨励金を得たサイモンの理論がインチキとわかり、ハワードの物に。
ユーニスはララビーと親しくなり、ハワードはジュディと愛し合う。

 と言うわけで、「メーンイベント」等でも見られたコンビのコメディだが
どうも程度の低いコメディと言う感じで、オシャレにしたつもりなんだろうが
どう考えてもそうは思えない。かなり強引な話しだし。

TV放送 2000/01/10 BS05 0800-0940
 

おかしな関係(84)

 84年クウェート。米陸軍ランドリー中尉(エディ・マーフィ)は
イラクとの戦闘で、欠陥の多い新型戦車のため窮地に陥る。
82年カリフォルニア。技術者クーパー(ダドリー・ムーア)は戦車の部品を開発。
ホルツマンなる人物に、フロッピーを渡され、それが画期的なアイデアだったため、
会社は倒産から救われ、軍のミサイル誘導システムを受注。
だが、ホルツマンは殺害される。産業スパイのジェフは、東側へ売る約束だったのだ。
事態を知るFBIは、クーパーを囮にしてジェフの射殺に成功。
負傷したクーパーが復帰すると、彼はテストからはずされ、
欠陥を指摘しても無視され、テスト結果を操作されてしまう。
クーパーは改善案を考え、軍のテストへ急行。社長らの妨害の中これを発表。
その結果、ランドリーのミサイルは発射し、彼は窮地を脱する事ができた。

 と言うわけで、時代も場所も異なる2人がからむと言う異色の物語。
異色だが、もっぱらダドリー・ムーアが中心で、エディ・マーフィは特別出演的。
クーパーの妻ローラに、ケート・キャプショー。

TV放送 93/07/24  06CH  00:45-02:36
 

オクトーバー22(1998年米)

 10月22日。ゲリー(マイケル・パレ)は質屋で銃を購入。
失業中でカードの支払いを滞納。店を襲おうとするが、くじに当たる男を見て
考え直して自分もくじを買う。だがはずれる。
宣伝マンのピーターは、CM交渉をしつつ、ペンキ職人の女性アンドレアに惹かれる。
元夫の結婚式に乗り込んだキャロルは、
友人スティーブ(コラム・ムーニー)に追い出される。
アーサーは、隣人のデニースと結婚する気でいるが、ストーカーと感じて避けられる。
自動車修理工は、息子の誕生日も残業させられ、遅れておもちゃを購入。
一同は同じ食堂に集まる。店の前で自殺する気のピーターは、思い切りがつかない。
店で働くデニースの所へ、アーサーが乱入。銃を乱射し、次々客や店員を射殺。
だが、かけつけたゲリーが彼を射殺。警察は誤解して包囲するが、
犯人でないとわかり、ヒーローと呼ばれる。

 と言うわけで、マイケル・パレが出れば何でも見るが、
最初に、彼が乱射事件を起こしたらしきシーンが出てきて
どうしてそうなったかと言うシーンに。
ところが、出てくるのはいろんな人々の人間模様で
最初の内は把握しづらいが、
それらの人々が同じレストランに集まってくると言うのが面白い。
面白いんだけど、どこかで聞いた事があるような気がするのも否めない。
その分、肝心のパレはあまり活躍せず。
むしろ、犯人だった方が、見ていて面白かったかも。

TV放送 2002/03/29 BS05 0250-0425
 

オクトパス(2000年アメリカ)

 62年。キューバ危機で、化学物質を積んだソ連潜水艦が撃沈される。
38年後。CIAのロイは、テロリストのキャスパーに、相棒を爆殺される。
何とか逮捕し、米国へ潜水艦で護送する事に。艦長ショーもいわくのある人物だ。
海洋学者のリサは、28隻が沈んでいる悪魔の目と言う海域を調査するため同行。
だが、謎の振動が発生。ダイバーが調査するが、連絡が取れなくなる。
巨大な海洋生物の攻撃を受け、操縦不能に。おまけにキャスパーが拘束を解いて逃走。
巨大タコの攻撃で浸水。キャスパーが信号を発信し、仲間が乗っ取った客船が向かう。
海底には6隻は沈んでおり、ソ連が研究した病原体でタコが突然変異したと判明。
生き延びたロイらは潜水艇で脱出。潜水艦は爆発する。
一行は客船に救助されるが、たちまち一味に捕らわれ、さらにタコに襲われる。
キャスパーは爆弾で客船を沈め、ヘリで逃走する気だ。だがタコにやられて爆発。
ロイは爆弾を持って潜水艇でタコへ突っ込み爆破。ロイは無事帰還する。

 と言うわけで、この手の話はいかにバカバカしいかがポイントだが、
巨大タコだけを出すのもどうかと思ったのか、
キューバ危機やらテロリストを絡めたりして、物語をふくらめようとしたのが逆効果。
主人公のCIAは、いかに人質を取られているからとは言え、
わざわざテロリストの手錠をはずしてしまうし
相棒を殺したテロリストを、「丸腰の相手は撃てない」等と称してみすみす見逃し
その後、お約束のように蛸にやられると、
「ヤツは死んだぜ」等と、自慢げに語るのが困りもの。
おまけに、豪華客船の船倉に時限爆弾があり、
「あと4分で爆発する」と言う状態で、潜水艇に乗り込んで、
蛸の腹に爆弾を投げ込むが、
あんな客船では、潜水艇にたどり着くまでに、4分たっていそうだが。
特撮も適当だし、主要登場人物以外が簡単に全滅するのもお約束的。
やはり、もっとタコの登場場面が多くなくてはダメだ。

TV放送 2002/09/08 11ch 2100-2254
 

おしゃれ泥棒(66)

 監督 ウイリアム・ワイラー

 パリの贋作家ボネは、ビーナス像を美術館に貸し出すが、鑑定が行われる事になる。
ボネの娘ニコル(オードリー・ヘップバーン)は、ビーナス像を盗む事を計画。
家に侵入した男デルモント(ピーター・オトゥール)に依頼する。
デルモントとニコルは物置小屋に隠れ、非常ベルを再三にわたって鳴らす。
警備員は泥棒を見つけられず、苦情があるため、やむをえずベルを切る。
デルモントらはビーナス像を盗み、警備員があわてている間に逃走する。
ニコルと婚約したリーランドは、デルモントにビーナス像の入手を頼む。
デルモントはこれを飲むが、ボネ家との接触をやめさせる。
実はデルモントは美術品専門の私立探偵で、ボネの贋作を調べに忍び込んでいたのだ。
デルモントはビーナス像をリーランドに渡し、ニコルと結婚するのであった。

 というわけで、オードリー・ヘップバーンが出ているだけあって軽いタッチ。
あまり緻密な計画とはいいがたく、
だいたい、非常ベルを切って、監視はいないと言うのはマヌケすぎる。
朝までいて、警備員があわてている間に逃げると言うのも、賢いやり方とは思えない。
まあ、軽いタッチなので、それなりには楽しめたが。

TV放送 91/12/04  08CH  03:05-04:51
 

オスカー(91)

監督 ジョン・ランディス

 禁酒法時代。ギャングのアンジェロ(シルベスター・スタローン)は
父(カーク・ダグラス)の遺言で、銀行家になる事を決意。
だが、警察やライバルのベルデッチ一家は、信用しない。
会計士アンソニーは組織の金を盗み、その金でアンジェロの娘と結婚したいと言う。
娘リーサは家を出るため、元運転手オスカーの子供を妊娠したと言い出す。
しかも、アンソニーの恋人テリーサがアンジェロの娘と称したと判明。
アンジェロは文書を盾に、アンソニーをリーサと結婚させようとする。
だがアンソニーは言語学者プール(ティム・カリー)にリーサを押しつける。
やめた家政婦ノーラが、金のカバンを間違って持ち出し、取り戻すのに四苦八苦。
かつての恋人ロクサーヌがテリーサの母で、テリーサが実の娘と判明。
経営難の銀行家オバニオンは、アンジェロに出資だけ求めるが、彼は激怒。
取引と誤解した警察が突入。逮捕できず、乱入したデルベッチ一家を逮捕。
銀行家は汚いと組織に逆戻りし、そろって2人の娘の結婚式を行う事に。

 と言うわけで、スタローンが方向転換をはかろうとコメディに挑戦した話。
話は入り組んでて面白いが、スタローン自体が面白いわけではない。
肝心のオスカーは、最後の結婚式に現れるが、つまみ出される。
妻役にオルネラ・ムーティ。警部にカートウッド・スミス。
神父にドン・アメチー。銀行家にウイリアム・アサートン。
音楽はエルマー・バーンスタイン。

VHS
 

オズの魔法使い(39)

監督 ビクター・フレミング

 カンザス。ドロシー(ジュディ・ガーランド)は竜巻で家ごと飛ばされてしまう。
気がつくと、そこはオズの国。マンチキンと言う小人たちが歓迎。
グリンダと言う北の魔女が言うには、東の悪い魔女が家の下敷きで死んだのだ。
だが、妹である西の魔女が狙っている。グリンダは魔力のあるルビーの靴を与える。
帰り方は、エメラルドの都にいるオズの魔法使いが知っている。
途中、脳のないカカシ、心のないブリキ人形、勇気のないライオンも仲間に。
都へ到着するが、オズ大王に会うには、西の魔女のホウキが必要だ。
そこで魔女の城へ。ドロシーが捕まるが、カカシたちが救出に。
カカシに火がつけられ、ドロシーが水をかけると、魔女は溶けてしまった。
都へ戻ると、門番が魔法使いとわかる。
彼が言うには、脳や心や勇気は最初から身についている。
そこで、名誉博士の賞状、ハート型の時計、「勇気」の勲章を贈る。
カカシを国王にし、ドロシーと共にカンザスへ。しかし、彼だけが行ってしまう。
グリンダに教えられ、「家ほど良い所はない」と唱えると、再び家へ。
彼女はもうどこにも行かないと誓う。みなが好きだから。

 と言うわけで、現実シーンが白黒で、オズの国がカラーという作品。
カカシやらブリキ人形やらが、心とかを身につけていくあたりが教訓的。
「虹の彼方に」「黄色いレンガの道」と言う歌もけっこういい。

TV放送 93/08/24  04CH  03:00-04:55
 

オズ(85)

 おばさんたちは、竜巻でドロシーがおかしくなったと心配。病院へ連れていく。
電気治療機にかかる事になるが、女の子が逃がし、川へ飛び込む。
気づくと、鶏のビリーナが言葉を話している。どうやらオズへ来たらしい。
森でエメラルドシティに通じる黄色いレンガの道を見つけるが、ひび割れている。
町は廃虚になり、人々は石になっている。ブリキマンも臆病ライオンもだ。
手足が車輪の男たちに追われ、壁の中へ逃げる。そこには妙なロボット、チクトプが。
王となったカカシを探すがいない。モンビ王女が居場所を知っているらしい
王女の城へ。彼女は人々の首を、取り替え用に奪っている。ドロシーの首にも関心を。
塔に閉じ込められ、かぼちゃの男ジャックと会う。彼は命の粉で魂を得たのだ。
脱出したドロシーらは、モンビが寝ているスキに粉を奪い、
鹿の頭に家具をつけて、ガンプと言う生物を作り、それに乗って逃走。

 ノーム王の山に到着。岩のような王は、カカシは置物にしたと言う。
懇願すると、どれがカカシか当てれば、元に戻し、仲間も返すと言う。
だが、チャンスは3回までで、はずれればその者も置物に。
ガンプとジャックが失敗。そしてチクトプも。
実は王はルビーの靴を手に入れ、それでシティを支配したのだ。
オズの事を知る者がなくなれば、王は人間になれる。
だが、ドロシーはシティの住民はすべて緑色になっていると気づき、カカシを元に。
他の仲間も元に。だが、王は怒り、ジャックを食おうとする。
すると、中にいたビリーナの卵が口の中へ。ノームの者には卵は毒なのだ。
王は砕け、靴を取り戻したドロシーは、シティを元に戻し、仲間とオズへ。
ドロシーは歓迎され、鏡の中から病院の娘を助ける。
彼女は正当な王女オズマ姫だった。モンビが鏡に閉じ込めたのだ。
川に流れ着いたドロシーは、おばさんたちに助けられる。

 と言うわけで、オズの魔法使いの続編。とは言え物語の知名度はずっと落ちる。
ドロシーにいまいちかわいげがない等、難はあるが、全体的に楽しめた。

TV放送 92/12/13  BS05  18:00-20:00
 

オズ はじまりの戦い(2013年米)

オズ 奇術師(ジェームズ・フランコ)
グリンダ 良い魔女(マリリン7日間の主役)
セオドラ 悪い魔女
エヴァノラ セオドラの姉(レイチェル・ワイズ)
陶器の少女
フィンリー 猿

 1905年カンザス。
奇術師オズは見せ物小屋でマジックをみせるが、インチキと言われて気球で退散。
竜巻に巻き込まれ、不思議な世界にたどり着く。
良い魔女だと言うセオドラに、そこがオズの国だと知らされる。
ここは悪い魔女が牛耳っているが、
オズと言う名の魔法使いが救うと言う伝説があるのだ。
オズは王になれば財宝が手に入ると知るが、その為には悪い魔女を倒さねばならない。
不気味な森を通過し、出会ったグリンダは、
自分こそが良い魔女で、セオドラが悪い魔女だと言う。
オズはグリンダに連れられ、エメラルドシティへ。
人々に歓迎されるが、グリンダは彼がただの奇術師だと気付いていた。
その様子を水晶で見ていたセオドラの姉エヴァノラは、
セオドラをそそのかし、暴れさせる。
セオドラの襲撃を受けたオズは退散しようとするが、
グリンダはあなたがここにいるのは意味があると言う。
意を決したオズは、人々の協力を得て、一世一代の奇術ショーをする事に。
オズの乗った気球は火の玉で打ち落とされるが、
巨大な顔が浮かび、我こそは魔法使いと叫ぶ。
それは煙に投影した物で、攻撃も効果ないのだ。
エヴァノラは本物だったとあわて、セオドラはグリンダとの対決に敗れ追い出される。
オズの魔法使いは永遠と言う事にして、彼は去る事に。
オズは目を開かせてくれたと皆に感謝するが、
グリンダはあなたには最初から善良な心があったと言うのだった。

 と言う訳で、オズの魔法使いの前日談。
サム・ライミ監督とジェームズ・フランコと言うスパイダーマンコンビで描く。
見せ物小屋のマジシャンであるフランコは、インチキと言われて追われる羽目に。
(それを言ったら、マジシャンは誰でもインチキだけど)
竜巻に巻き込まれてオズの国へ到着。
伝説の魔法使いと言われ、良い魔女と悪い魔女の争いに巻き込まれる。
それ自体はオズの魔法使いの焼直しと言う感じだけど、
フランコがマジシャンの技で大芝居を打つのが面白い。
監督:サム・ライミ

TV放送 2014/05/06 WOWOW 2100-2310
 

オスロ国際空港 ダブル・ハイジャック(74)

 ノルウェーの英国大使宅がテロリストに制圧され、大使らが人質にとられた。
テロリストのリーダー、シェパードは同志の釈放を要求。
タルビック大佐(ショーン・コネリー)と、英国大使館付バーンズ大尉が担当。
シェパードらは、旅客機からパラシュートで脱出する計画。
しかし、脱出地点が事前に割り出された事が発覚。
そこで、同志ピートリーら4人が、オスロ空港に着陸寸前の機をハイジャック。
この機にシェパードらを乗せて脱出する計画だ。
強行着陸したため、タイヤがパンク。再離陸にはタイヤの修理が必要だ。
ピートリーは、タイヤの修理とシェパードらの引き渡しを要求。
ノルウェー内務省は要求を飲む方針だが、軍部はひそかに逮捕する構えだ。
タルビックらは空港へ移動。特殊隊員が機長室の下に潜り込むが、発見されて失敗。
敷地内に敵の見張りが潜んでいるに違いない。
ひそかに包囲した軍隊が発見された事から、見張りの位置を推理。
不審な軽飛行機が離陸するが、着陸した空港で逮捕される。
タイヤの修理は終了。大使たちはバスで空港へ向かう。
タルビックは、電話連絡できないトンネル内でバスを入れ換える。
テロリストに扮した警官が、逮捕を試みるが、発覚して失敗。
しかし、タルビックも事件の真相に気づく。
脱出地点を発見できない英国側が、苦肉の策としてハイジャックを実施。
大使館が外交特権を利用して、ピストルを持ち込んでいたのだ。
大使が乗り込み、乗客は解放。ピートリーは大使とバーンズの交換を要求。
タルビックが乗り込み、罠と知ったシェパードとピートリーが撃ち合い、2人は死亡。
残る一味は逮捕、大使は救出される。

 というわけで、大使館と旅客機の二重乗っ取りとは面白い展開。
しかし、脱出地点がどうとか、外交特権を利用とか、見張りの軽飛行機とか
ややこしくて、すぐにはわからない部分も多い。
ハイジャッカーがなかなか機を爆破しようとしないので、
その気がないのではと思うくらい。
タイヤの修理に何時間もかけるなど、サスペンス的にもりさげる点も多い。
ピートリーがどうしてテロリストに信用されたのか不思議。
その間、大使館でずっと待っていた奴もマヌケ。
もう少し、面白くできると思うが。

TV放送 91/09/22  12CH  14:30-16:26
 

オデッサファイル(74)

監督 ロナルド・ニーム

 1962年。エジプト軍は、細菌兵器搭載ミサイルでのイスラエル攻撃を計画。
これに不可欠な無線誘導装置は、ドイツの工場で製造されていた。
その研究者の大半は、ヒトラーのロケット戦略の参加者だった。
西ベルリン。事件記者ピーター(ジョン・ボイド)は、老人のガス自殺事件を目撃。
数日後、警察の友人カールは、老人の遺品である日記を渡す。
タウバーというユダヤ人の老人は、妻と共にリガの収容所へ収容される。
所長のロシュマン大尉は、殺しを趣味としており、妻をガス室で殺した。
1944年、ドイツは退却。ロシュマンは船を接収しようと、指揮官の大尉を射殺。
1945年、ロシュマンは部下と逃走した。
ピーターは、周囲の批判の中、このロシュマンの追跡を決意。
タウバーの友人マルクスは、タウバーがこの町で3週間前にロシュマンを見たと言う。
警察は取り合わず、タウバーは自殺。オデッサの壁は厚かったと言う。
ピーターはロシュマンの事を調べ回るが、手を引けと警告される。
ジークフリード師団のパーティへ潜入。ドイツの栄光は甦ると叫ぶ将軍。
ピーターは地下鉄のホームに突き落とされるが、間一髪助かる。

 ピーターはほとんどの戦犯を捕まえたと言う、ビーゼンタールに会う。
彼によれば、オデッサはSS隊員を逃亡させる組織で、あらゆる階層に浸透している。
ピーターはイスラエルの工作員たちに、オデッサへの潜入を依頼される。
死亡したコルプ軍曹に扮するため、山小屋で特訓。顔も整形する。
SS隊員である事がばれたと称して、オデッサの質問を受ける。
これをパスし、偽造証明書を作るため、ベンツァーに会うよう指示される。
駅でジギーへ電話。実はオデッサの婦人警官に聞かれ、コルプがピーターだと発覚。
ベンツァーの所へ殺し屋が現れるが、感づいたピーターは、2階に侵入。
処分されないよう、オデッサに関する書類を金庫にしまってある事を聞き出す。
1階へ行き、殺し屋と格闘。屋根の上へ投げて、突き落として殺す。
金庫の中のファイルには、オデッサ関係者の名前が書かれていた。
そして、ロシュマンの箇所には、現在名キーフェルとされている。

 ピーターは駅へ行き、ロッカーにファイルを入れる。
ジギーを呼び出し、明日戻らなかったら、ファイルをビーゼンタールへ送れと指示。
キーフェル電気社長に扮したロシュマン(マクシミリアン・シェル)を尾行。
山の中の屋敷へ侵入し、銃を持ってロシュマンの部屋へ。
くだらない感傷をふきこまれたなと言うロシュマンだが、ピーターの目的は別だった。
44年に殺された大尉は、彼の父親だったのだ。
ロシュマンは銃を撃ってくるが、ピーターは彼を射殺。
3週間拘留されて釈放。ファイルのおかげで多くの戦犯が逮捕された。
キーフェルの工場は放火で全焼。ナセルのロケットは飛ばなかった。

 というわけで、「ジャッカルの日」に続くフォーサイス原作の映画。
原作を読んだときにも思ったのだが、
オデッサが中東戦争に一役買っていたと言うのは、ちと横道へそれた感じがある。
原作の面白味は、オデッサという実在する組織が、
ドイツにいかに浸透しているかの描写にあったわけだが、
周囲がみんな一味だったというのは、007等のスパイものでありがちな設定。
最初の頃こそ、オデッサが強大な組織に感じられたが、
後半はそれほどでもなく、ずいぶんつまらなくなった気がする。
ロシュマンも実在したわけで、勝手に殺してしまうのは、
実話かもと言う雰囲気を台無しにしている。

LD
 



オデッセイ」(2015年米)を見た。
 本作はリドリー・スコット監督で、マット・デイモン主演によるSF作。
デイモン扮する宇宙飛行士が、火星に取り残されて1人で生き延びると言う話。
数年前に、同じく宇宙空間に取り残されるゼロ・グラビティと言う作品があったが、
条件的には本作の方が数段悪い。
さて、どう生き延びるのか、関心あるところです。

@デイモン砂嵐による事故で火星に取り残される。船員は死亡と断定して帰還

 マーク・ワトニーらのチームは火星の有人探査計画に参加。
火星に設置した基地に滞在していた。
だが、激しい砂嵐が発生し、滞在継続が困難と判断された為、
計画を切り上げて帰還する事に。
基地から脱出用のロケットへ徒歩で移動するが、
飛んできたアンテナが突き刺さってマークが飛ばされてしまう。
視界不良の為確認できないが、マークは死亡したものと判断される。
船長は後ろ髪引かれる思いの中、火星からの脱出を指示。
軌道上に待機する大きな母船にドッキングし、地球への帰路に着く事となる。

A基地で畑を作り、次の着陸までの3年分の食糧や水を作る

 だが、マークは生存していた。
砂嵐が収まり、意識が戻った彼は基地へ帰還。
刺さったアンテナを抜いて応急措置をする。
血が穴をふさいだ為、宇宙服からの空気の流出が防がれた様だ。
仲間が帰還してしまったと悟った彼は、通信手段もない為、
4年後に次の宇宙船が来るまで、自分の生存を知らせる事は出来ないと考える。
この後、マークはいつ死ぬかもしれないと、記録を残し続ける。
食糧は長期間の滞在を想定されていなかったが、
6人分あるので、1年程度は持ちこたえる事が出来る。
問題は、残りの3年間をどうやって生き長らえるかだ。
マークは、火星の土をスコップでかき集めて、基地内に畑を作る。
食糧のじゃがいもを植え、貯められていた排泄物を堆肥に。
水は酸素と水素を結合させれば良いと、装置を作る。
こうして畑が出来、やがて見込み通りにじゃがいもが育つのだった。
マークは植物学者で、その知識が役立ったと称するが、
じゃがいもを植えるくらいは誰でも思い付くかも。

B次の着陸地点へ移動する練習する。途中で充電する想定

 マークは、4年後に次の探査船が来た時に、
その着陸地点にいなければならないと考える。
太陽光で充電する式の車で移動するのだが、一度の充電でたどり着ける距離ではなく、
何日もかけて途中で充電する必要があるのだ。
実際に練習してみた彼は、実行可能と判断する。

C管制室で動きに気づいて、生存と判断

 その頃、NASAの管制室では、火星の動きに気付き始める。
リアルタイムで画像を受信できる訳ではなさそうだが、
基地の近くにある車が移動しているのを発見したのだ。
NASA長官は、一旦は死亡したと発表したマークが、
実は生きているらしいと再度発表する。

D最初は1文字ずつだったが、通信で文章ならやりとりできるように

 地上から着陸船のカメラを遠隔操作できるので、
これを動かした所、マークもそれに気付く。
そこでマークは、「届いてますか」と書いたプレートをカメラに写し、
近くにはイエスとノーのプレートを立てる。
すると、カメラがイエスの向きに動いた為、
ようやくコミュニケーションが図れていると悟るのだった。
だが、すべての質問をイエスとノーでやりとりしていては、膨大な時間がかかる。
カメラの周囲にアルファベットを並べる事を考えるが、
それでは一文字の間の角度が狭すぎて分かりにくい。
そこで、16進数でコミュニケーションを図る事を思い付く。
地上でも意図を察し、
同じ型の着陸船を組み立ててカメラの動作を確認しつつ、文章を伝える。
その結果、ちょっと配線をさわるだけで、文字によるチャット形式の会話が可能に。
マークは喜ぶが、
帰還中の仲間たちが自身の生存を知らされていないと知り、複雑に想うのだった。

E急いで救助船を打ち上げるが失敗。中国から協力の話が来る

 地上では、マーク救助の為にロケットが突貫工事で作られる。
本来ならばテストを何回もしなければならないのだが、
長官からそこを割愛しろと指示が出たのだ。
完成したロケットは打ち上げられるが、
問題があったらしく、発射直後に爆発してしまう。
関係者は呆然とするが、そんな中、中国航空局から支援の申し出を受ける。
中国では完成間近のロケットがあり、それを提供すると言うのだ。
計算通りに行けば、マークの残りの食糧がなくなる前に火星に到達出来る。

F畑が爆発し、食糧が持たないと判明

 だが、マークの畑の装置で爆発が発生。
作物が全滅し、再度畑を作り直すが、救助まで食糧が持たせらるかは微妙だ。

G帰還中の母船を引き返させる案が浮上

 そんな中、NASA長官の顔も知らない若造が妙案を思いつく。
地球へ帰還中の母船を、地球の周りを回って引き返らせるのだ。
そして、途中で中国の救助船とドッキングして火星に向かう事により、
到達日数を短縮できるのだ。
フライトディレクターのヘンダーソンはこの案に乗り気だが、長官は反対する。
成功確率も微妙な上、母船の乗員は宇宙滞在期間が半年以上も延びてしまう。
1人の命の為に、全員の危険は冒せないと言うのだ。

H案は却下されるが、地上でも母船でも命令違反して、救助作戦が決行される事に

 母船は匿名の通信で受けて、乗員はこの作戦を知らされていた。
実はヘンダーソンがこっそり知らせており、彼は作戦終了後に辞職する覚悟だ。
一方、マークを置いてきた事を悔やんでいた船長も作戦に乗り気だが、
実行には乗員全員の同意が必要だ。
船長ともう1人は軍人なので、命令違反で軍事裁判を受ける事になるだろう。
他の乗員も二度と宇宙へは出られなくなる。
だが、宇宙にはもう十分すぎるほど滞在したと、全員が作戦に同意する。

Iデイモン充電しながら移動開始

 作戦を知らされたマークは、火星脱出用の救助船へ移動を開始する。
太陽光充電式の車で、移動したり充電したりを繰り返す。
その途中でマークは、火星はもはや自分の土地だとか、
何をやっても火星記録だとか語る。
原作は「火星の人」と言う題名で、
どうやらこのあたりが重要らしいのだが、映画ではさらりと描かれる。

J救助船で火星脱出。軽くするためカバー外しすぎた影響で高度が足らない

 救助船は母船から遠隔操作できる為、マークは乗ってさえいればいいはずだ。
だが、ドッキングコースを考えると、救助船の重量を限りなく落とす必要があった。
パネルとかを外すよう指示され、
最後には天井部分を外してビニールシートをかぶせる始末。
いよいよ打ち上げられるが、
ビニールシートがはがれて空気が入り、速度が落ちてしまう。

Kデイモン船外に出て空を飛び、船長も船外に出て回収。

 その結果、ドッキングコースから離れてしまうマーク。
船長は、これ以上乗員を失いたくないと、自ら船外活動用スーツを着て外へ。
救助船を回収しようとするが、命綱が届かない。
船長は命綱を外させようとするが、
あなたばかり活躍させたくないと、マークは思い切った行動に出る。
船外に出た彼は、宇宙服の腕の部分に穴を開け、
漏れる空気の勢いでアイアンマンの様に飛び、母船にたどり着こうと言うのだ。
船長は飛んできたマークの腕をつかもうとするが失敗。
だが、マークが命綱をつかんで、すかさず船長がぐるぐる巻きにして回収。
火星滞在中に、船長の趣味の70年代とかの音楽ばかり聞いていたマークは、
あなたの音楽の趣味は最低だと言う。
母船に入ったマークは乗員たちに歓待され、
その様子を中継で見ていた世界中の人々は喝采するのだった。

Lその後の各人の様子が描かれる

 それから数ヶ月後。マークは無事地球に戻っていた。
マーク救出に奮戦した人たちは、
中国の人とかも含めて、その後も人のつながりが続いていた。
命令違反をしたヘンダーソンは、ゴルフコーチになっていたが、
その仕事もまんざらでもなさそう。
マークは、訓練生たちに自らの体験を語る。
死ぬかと思った事は何度もあった。
困難も数多くあったが、1つずつ解決していけば、前へ進めるのだと。

 と言う訳で、序盤に、デイモンは仲間の宇宙飛行士と共に火星を探査しており、
軽口を叩いた為に通信を切られる。
そのせいで、忘れられたのかなと思った瞬間、
これって、宇宙のホームアローンじゃないか?と感じた。
(ひょっとしたら、通信を切られたのは他の隊員だったかも)
結局、忘れられたのではなく、
その後に事故があるんだけど、ホームアローンと言う印象は最後までぬぐえず。
デイモンが事故死したと判断した隊員たちは、確認出来ないまま地球に帰還する事に。
生きていたデイモンは、基地に戻って、
次の宇宙船が来る4年後まで生き延びる方法を考える。
残された食糧は1年程度しか持たず、
残りの3年分の食糧が必要だと、基地内に畑を作ってじゃがいもを育てる。
水分も必要だと、酸素と水素を化合して作り出す。
肝心の酸素をどうしたかは触れられてない。じゃがいもの光合成で何とかなるのか?
そもそも、じゃがいもばかり食べて栄養分が偏る事はないのか?
。。なんて点は気になりつつも、
デイモンはアイデアを出す事がどこか楽しげで、
ホームアローンでなければロビンソンクルーソーと言う程度。
ゼログラビティほど精神的に追い込まれない。
一方、地上ではクルーザーが動いている事に気づいて、デイモンが生きていると知る。
予告編では、デイモンの通信を受信して管制室が驚くように見せていたが、
本編にそういうシーンはない。
何とか文字でやりとり出来るようになるだけだ。
後半はどうやってデイモンを救出するかになって、
そこにはアポロ13を連想させるシーンや、
ヤマトを連想させるシーン(全員が命令違反する)などどこかで見た場面が展開。
悲壮な雰囲気はどうにも薄く、ホームアローンと言うのも遠からず。
予告編を作った人も何か違うと感じて、本編にないシーンを作ったのでは。
置き去りにされたデイモンが上昇するロケットに絶叫するシーンや、
何ヵ月かぶりに会話できて感激するシーンがあっても良さそうだが、それもない。
展開は面白い(興味深いと言うべきか)が、
そうした予想されたシーンがないせいか、何となくパンチ不足。
ところで、船長役はゼロダークサーティの人だけど、
デイモンも彼女もインターステラーに出ていた。
かの作品のデイモンの役柄は、人類未踏の惑星で仲間を待っていた宇宙飛行士。
このダブり感も、本作の印象にマイナスに働いてるかも。
 

男が女を愛する時(94)

 パイロットのマイケル(アンディ・ガルシア)はアリス(メグ・ライアン)と結婚。
だが仕事で外出がちの夫に、アリスはいつしか飲酒癖が深まり、風呂場で倒れる。
ようやく妻がアル中と知ったマイケルは、彼女を施設へ。
何とか退院するが、妻が自分を負担に思っていると知り、別居する事に。
マイケルは彼女が生き生きしているので、ショックを受け、離婚を考えるように。
禁酒の会の演説で、アリスがやり直したいと言うのを聞き、
マイケルは二度と孤独にさせないと誓う。

 と言うわけで、メグ・ライアン主演の恋愛ものなので、
また「恋人たちの予感」みたいな話かと思えば、アル中の話。
夫婦で互いに負担に思うあたりとかが、ちょっとわかりづらい。

VHS
 

男の闘い(70)

 1870年代。マッケンナ(リチャード・ハリス)は炭坑で働く事に。
実は警官の彼は、アイルランド移民の秘密結社を探るのが目的だ。
結社のジャック(ショーン・コネリー)はマッケンナを仲間に。
活動が外部に漏れるが、マッケンナが疑われることはなく、次第に彼も同調する。
やがてジャックらが逮捕され死刑判決を受ける。
面会したマッケンナに、ジャックはおまえの罪は地獄まで消えないと言う。

 と言うわけで、秘密結社に潜入した男が次第に同調する話で
最近で言うと「フェイク」と似たような話。
コネリーが007色を払拭しようとした時期で、かなり地味な印象。
どちらかと言うとリチャード・ハリスが主役。
音楽はヘンリー・マンシーニ。

TV放送 98/12/15  12CH  13:00-15:00
 

おとなのワケあり恋愛講座(2014年英米)

リチャード・ヘイグ教授 (ピアース・ブロスナン)
ケイト リチャードの妻。元生徒(ジェシカ・アルバ)
オリビア ケイトの姉(サルマ・ハエック)
リチャードの父 (マルコム・マクダウェル)

 英国に住むリチャードは父の影響で大学教授に。
生徒ケイトと親密になる一方、
オリビアと言う女性にも惹かれるが、彼女がケイトの姉だと知る。
ケイトが妊娠した為、結婚して米国へ移り住む事に。
 息子ジェイクが生まれ、米国で教授を続けるが、
英国と比べて生徒たちは講義を真面目に聞こうとしない。
ケイトの浮気で離婚となるが、ジェイクの為に隣に住む事に。
 飲酒運転で捕まった事が問題視され、断酒会に参加する事に。
同じく離婚したオリビアがジェイクの世話をする。
オリビアと親密になるが、それを知ったケイトを怒らせる。
断酒会で、潜入捜査官に大麻を勧めたとして強制送還に。
 病床の父は、あの女を取り戻せと言って死ぬ。
意を決したリチャードは、メキシコ経由で再入国。
ケイトに詫び、オリビアにプロポーズ。
来るのはわかっていたと、オリビアも受け入れる。
行く末にはいろいろ問題があるが、
おばさんと結婚すれば解決すると、息子ジェイクに話すのだった。

 と言う訳で、ピアース・ブロスナン出演の恋愛もの。
ピアースは英国の大学教授で、教え子ジェシカ・アルバと結婚して米国で暮らす事に。
アルバの浮気で離婚し、息子の為に隣で暮らすが、
アルバの姉サルマ・ハエックに惹かれてしまうと言う訳。
何だかピアースがだらしないみたいに描かれるが、
ことアルバに関して言えば、浮気したのは彼女の方。
そこへ遠慮して、サルマとの関係を隠すのもピンと来ない。
もう1つ、ピアースとマルコム・マクダウェルは10歳違いなので親子には見えない。
サルマは007スペクターに出てたよねと思ったが、それはモニカ・ベルッチだった。
その代わりと言うか、ダイヤモンドインパラダイスでピアースと共演してる。

TV放送 2016/04/28 WOWOW 2100-2239
 

踊る大紐育(49)

 監督 ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン

 水兵のゲイビー(ジーン・ケリー)、チップ(フランク・シナトラ)、オジーは
上陸休暇の24時間で、ニューヨークを観光し、美女と遊ぶ計画。
ゲイビーはミス地下鉄のアイビーに一目ボレし、彼女を探して博物館へ。
道中、チップはタクシー運転手のヒルディと、オジーは学者のクレアとうまくいくが、
踊って、展示品の恐竜を壊してしまう。
ゲイビーはホールで、ダンスのレッスンをするアイビーを発見。
彼女にデートの約束をし、エンパイヤビルの展望台で一同が集合。クラブへ行く。
ゲイビーはアイビーを真剣に愛するが、社交パーティのため、アイビーは去る。
ゲイビーはダンスの先生を見つけ、パーティとは遊園地の事と知る。
アイビーは有名人ではなく、レッスン料稼ぎに踊っていたが、ゲイビーは気にしない。
彼らは、恐竜を壊したとして、警察に捕まってしまうが、
女性たちが、ニューヨーカーの心意気で迎えろと言ったので放免。
彼女らの見送りで3人は船に戻り、交代の水兵たちが上陸する。

 というわけで、たわいないと言えばそれまでのミュージカル。
「ニューヨーク、ニューヨーク」という出だしの曲はいいが、それ以外は退屈で、
不要とも思える曲が3つはあって間延びした。
ニューヨーカーの心意気とか言うが、それが何なのかよくわからない。
ミス地下鉄を有名人と思いこむあたりも、見ている方にはわかりにくい。

TV放送 92/02/04  04CH  02:05-04:05
 

鬼教師ミセス・ティングル(1999年米)

 優等生のリー・アンは奨学生になりたいが、そのためには歴史のAが必要だ。
だが、校長さえも恐れるティングル先生が担当で、彼女には毛嫌いされている。
友人のルークがテストを盗み出し、ティングルはリー・アンの仕業と誤解。
校長に知らせると言われ、何とか説明しようと家に押しかける。
それでも聞き入れられず、ルークが弓で脅して倒してしまう。
仕方なく彼らはティングルを縛って監禁。ティングルは仲間割れさせようとする。
ティングルの不倫相手ルークが現れるが、何とか追い返す。
友人のジョー・リンは、リー・アンとルークの関係を怪しむように。
ティングルはヒモをほどいて、逆にルークを縛り、リー・アンを弓で脅す。
ジョー・リンも寝返ったかに思えたが、実は演技で格闘に。
かけつけたティングルのお気に入りトルーディに弓が当たり、彼女が死亡。
校長もかけつけ、トルーディは生きていたとわかるが、
校長はティングルをクビにし、リー・アンは奨学生の資格を得る。

 と言うわけで、ひょんな事から教師を監禁するハメになる生徒たちの話で
そこまでの展開はなかなか面白いのだが、教師が例えば殺人をもいとわないとか
そうした常軌を逸したタイプだと面白かったような気もするのだが
結局、誰も死なない展開となると、何か拍子抜けの感じ。

TV放送 2001/07/04 BS05 2110-2257
 

オフサイド7(79)

監督 ジョージ・P・コストマス

 1944年。ギリシャのある島。
ナチの捕虜収容所長ヘクト少佐(ロジャー・ムーア)の指揮で、
ブレーク教授(デビッド・ニブン)らは、ギリシャの財宝収集を行う。
売春宿のゼノ(テリー・サバラス)は、実はレジスタンスのリーダーで、
連合軍エーゲ海侵攻を助けるため、潜水艦給油基地襲撃を計画。
撃墜された慰問団のチャーリー(エリオット・グールド)らも収容所へ。
ヘクトが高価な財宝を着服しており、彼の狙いがアテナ山の純金の皿だとわかる。
ゼノが中尉を殺害したため、町民が銃殺される事に。
ゼノらは収容所を制圧。寝返ったヘクトは、協力を約束。
銃殺場を襲撃し、給油基地を制圧。
ゼノらは山の上の僧院へ。ナチの通信施設があるらしい。
ナチは自爆装置を作動させる。間一髪、脱出するが、純金の皿は見つからない。
実は、修道僧が皿を売春宿に隠したのだ。

 というわけで、複雑そうだが、底の浅い話。
豪華なキャストも、活躍するのはテリー・サバラスとエリオット・グールドだけ。
僧院の基地には、ミサイルがあるが、何の役にも立たず、
それを守る兵たちは、不気味な制服だが、何の役にも立たない。
レジスタンスにのジャドソンに、リチャード・ラウンドトリー。
売春宿でゼナを手伝うエレアナに、クラウディア・カルディナーレ。
慰問団のドティに、スティファニー・パワーズ。
収容所のシーンに、ウイリアム・ホールデンが出ている。自作のパロディらしい。

TV放送 92/07/02  12CH  21:02-22:54
 

オフビート(86)

 図書館員ジョー(ジャッジ・ラインホルド)は、友人の警官エイブの捜査を邪魔し
警察のダンスオーディションに代役で出席させられる。
簡単に失格になるつもりが、レイチェル(メグ・テイリー)が気に入り合格に。
相棒のピートは恋人気取りで、ジョーに対抗意識を持つ。
警官の服装をしたジョーは、銃の練習をしたりして、本物らしくする。
ジョーはレイチェルと接近。しかし彼女は警官とは恋しないと言う。
元恋人メリーに押し掛けられ、レイチェルは激怒。真実を語るために図書館を退職。
金をおろしに銀行へ行くが、そこで強盗(ハーベイ・カイテル)に出くわし人質に。
真相を知ったレイチェルが交渉に。ジョーは踊りで意表をついて逮捕に成功。
本部長は本物として記者会見させ、ジョーはバレイの本番で求婚する。

 と言うわけで、ひょんな事から妙な展開にと言うコメディ。
ま、展開的にはありがちかも。本部長役はTV「ケインとアベル」のリロイ氏。

TV放送 94/11/13  BS05  12:30-14:00
 

オブリビオン(2013年米)

ジャック・ハーパー (トム・クルーズ)
ビクトリア ジャックの相棒。通称ヴィカ
サリー ジャックらのボス
ジュリア 墜落船の乗員(オルガ・キュリレンコ)
ビーチ 一団のリーダー(モーガン・フリーマン)
サイクス軍曹 ビーチの部下

 2077年。異星人スカヴの攻撃で都市は破壊される。
人類は勝利するが、地上に住む事はできなくなり、土星の月タイタンへ移住。
ジャックとヴィカは、無人となった地球を管理。スカヴの残党もいるようだ。
ジャックはひそかに本などを回収し、隠れ家に集めていた。
そうした行為は禁止されているのだ。
そんな中、戦前の宇宙船が墜落。
乗員は60年間冷凍冬眠されており、ジュリアだけが無事だとわかる。
ジャックとジュリアはフライトレコーダーを回収に向かうが、スカヴに捕らわれる。
実はスカヴと思っていたのは、ビーチら人間だった。
ビーチによると、ジャックらは過去の記憶を消されており、
実際にはタイタンはないのだと言う。そしてジュリアはジャックの妻なのだ。
ジャックは自分とうり二つの男に攻撃され格闘に。何とか倒す。
ジャックは人類を存続させたいと、
ジュリアを連れて、ボスであるサリーのいるステーションへ。
サリーの正体はマシンだったと判明。
一方、ジャックが連れ込んだのも実はビーチで、共に自爆してステーションを破壊。
それから3年。生き延びたジュリアは、ジャックの小屋で娘たちと暮らしていた。
そこへビーチの仲間たちが現れる。
そこには、ジャックとうり二つのクローンも。彼は我が家に戻ったのだ。

 と言うわけで、トム・クルーズによるSFアクション。
異星人との戦争で人類は勝利するが、地球は荒廃。
人類は木星の衛星タイタンに移住し、トムは相棒の女性と無人の地球を監視していた。
だが、墜落した宇宙船のオルガ・キュリレンコを救出したり、
モーガンと出会ったりして、世界がトムが思ってたのとは違っていたと知ると言う訳。
前半の廃墟の描写は、猿の惑星を連想させるが、後半は夢落ちみたいで感心しない。

TV放送 2014/05/04 WOWOW 1845-2049
 

オペラ座の怪人(2004年米英)

ファントム オペラ座に現れる怪人(ジェラルド・バトラー)
クリスティーヌ コーラスガール(ドラゴンボールのブルマ)
ラウル子爵 クリスティーヌの恋人
カルロッタ 歌姫(ミニー・ドライバー)
メグ・ジリー クリスティーヌの友人
マダム・ジリー その母

 1919年パリ。オペラ座は、逆らえば災難があると言う謎の怪人に脅されていた。
不始末に腹を立てた歌姫カルロッタは退席し、
コーラスガールのクリスティーヌが代役をする事に。
幼い頃に父親から音楽の天使について聞かされたクリスティーヌは、
ファントムを天使だと信じ、彼の声に耳を傾けてしまう。
カルロッタは主役交代に腹を立てるが、毒を盛られて声が出なくなる。
やむなくクリスティーヌが主役に。
彼女はファントムから逃げられないと言うが、恋人ラウルは彼女を助け出すと誓う。
半年後、クリスティーヌはラウルと婚約。
クリスティーヌはファントムを探し求めるが、かけつけたラウルがファントムを倒す。
失意のファントムは公演中の舞台に現れ、観客が騒然となる。
ファントムはクリスティーヌを連れ去り、かけつけたラウルの首を絞める。
昔はあなたを信じていたと、クリスティーヌは失意を示し、ラウルを選んで退散する。
月日は流れ、老いたラウルはクリスティーヌの墓参りをする。
そこにはバラの花が飾られ、ラウルはファントムの存在を感ずるのだった。

 と言うわけで、ミュージカルになったオペラ座の怪人の映画版。
クリスティーヌはオペラ座でコーラスガールをしていたが、
謎の人物が彼女を主役にしろと脅迫。
ジェラルド・バトラー扮する謎の人物が、オペラ座の怪人と言われる男だ。
クリスティーヌは幼い頃に父親に聞いた天使の話を信じていて、
神出鬼没の怪人を天使と信じる。
そうはさせじと、クリスティーヌの恋人が怪人を倒そうとする訳。
かいつまんで言うとそういう話で、
ただでさえクリスティーヌの心情の変化とかが微妙なのに、
長々と歌で表現しようとするのでちょっと退屈。知ってる曲もないし。

TV放送 2010/12/17 日本テレビ 2100-2257
 

おませなツインキー(1970年英仏)

ツインキー 16歳の少女
スコット・ワードマン 作家(チャールズ・ブロンソン)
ツインキーの母 (オナー・ブラックマン)
ツインキーの祖父 (トレバー・ハワード)

 16歳のツインキーは作家スコットと親密な仲になり、
それを知った彼女の家族は大騒ぎ。
警察はビザが切れていると、スコットを国外退去させる。
だがツインキーはNYへ着いてきてしまい、結婚する事に。
スコットの家族も驚くが、とりあえず学校に通わせる。
だが、学生のデモに参加してしまい、止めに入ったスコットが逮捕される羽目に。
スコットの母に耐えられなかったツインキーは家を出て、部屋を借りる。
保釈されたスコットも同居し、そこで仕事をするが、
ツインキーが騒いでばかりではかどらない。
仕事の邪魔をするなと言われたツインキーは、出ていってしまうのだった。

 と言う訳で、ツインキーと言う少女に振り回される話。
振り回される男が、何とチャールズ・ブロンソン。
作家であるブロンソンは、知り合ったツインキーに求められて結婚。
だがまだ16歳の無軌道さに振り回された挙げ句、勝手に去られると言う訳。
本家ロリータなんかより振り回され感は強く、
ブロンソンしっかりしろよと言いたくなる。
字幕でロリコンとかバツイチとか、
公開当時使われてなかっただろう言い回しが出てくるのも気になる。
監督:リチャード・ドナー

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汚名(46)

監督 アルフレッド・ヒッチコック

 1946年。マイアミ。ドイツのスパイだったフーバーマンは、懲役20年に。
娘アリシア(イングリッド・バーグマン)は自暴自棄になり、パーティを続ける。
警察のデブリン(ケーリー・グラント)と言う男が接近。
フーバーマンと関係があった、ブラジルのスパイと接触してほしいと言うのだ。
結局協力する事となり、デブリンと共にリオへ。アリシアはデブリンを誘惑する。
狙いはスパイのボス、セバスチャンだが、組織を壊滅するためには潜入が必要だ。
しかも、アリシアはセバスチャンの元恋人だった。アリシアはセバスチャンと接近。
彼の屋敷で、ワインの瓶を見てあわてた男が消されてしまう。
彼女は結婚を申し込まれ、これを承諾。家の整理をし、ワイン貯蔵庫に注目する。
アリシアはパーティを開かせ、そのスキにデブリンがワイン室を調査。
瓶の中にウラン鉱が入れられているのを発見する。
だが、セバスチャンは、アリシアがスパイである事に気づく。
正体がばれれば、組織に処分される。そこで、薬で弱らせる事に。
アリシアは薬を盛られた事に気づくが、すでに動けなくなっていた。
異変に気づいたデブリンが屋敷へ。素直でなかったと愛している事を告白。
セバスチャンが現れるが、みなにばらすと脅し、車へ。
だが、すでに一味はセバスチャンのミスに感づいていた。

 というわけで、同じケーリー・グラントの「断崖」と混同しがちな映画。
愛国心から潜入スパイとなった女性が、ばれて次第に弱っていくと言うお話。
薄幸の美女と言う感じだ。

TV放送 92/10/04  BS11  22:00-23:39
 

親指スター・ウォーズ(99)

 親指帝国は秘密兵器を開発。反乱軍危機に陥る。
アホヤ姫はダークベイダーに捕らわれる。
人のために立ちたいと言うロークは、ウビドゥビ・ベノービと言う男と出会い
シヌゾウ叔父さんの死を機に、ベイダーと戦う事を決意。
パイロットのハンド・デュエットを雇い、宇宙一の高速艇ハンド号で出発。
だが、要塞に捕らわれ、ベノービはベイダーと対決し倒される。
逃走したロークは特訓の末親指マスターに。
要塞親指スターを爆破するため、総攻撃に参加。
ベイダーが飛び移ってきて機上で対決。ベイダーは彼の母と告白する。
ハンドがかけつけ、要塞の自爆装置を押し、自爆させる事に成功する。

 と言うわけで、すべて親指の人形劇で描いたスターウォーズと言う話で
その発想はまあいいとしても、物語の方はオリジナルとたいして変わらず
最初の思いつけだけで引っぱるのは頂けない。

TV放送 2001/04/28 BS05 1145-1220
 

親指タイタニック(1999年米)

 沈没した親指タイタニック号から裸の女性の絵が見つかり
それは自分だと言う老婆から、その秘密が聞かされる。
上流階級である女性は、指相撲で勝って乗船したジェイクと知り合い恋に落ちる。
だが船は氷山に激突して浸水。
優先にされるため赤ちゃんを売る人や、女性になってしまう人々。
だが救命ボートはたった2隻。女性は予約席テーブルで難を逃れるが、
ジェイクは死に、思い出のネックレスは謎の一つ目の怪人の手に入る。

 と言うわけで、親指スターウォーズに続くシリーズで、
タイタニックをベースに、親指だけで演ずるデタラメのパロディ。
1作目はまあまあ見れたが、同じ発想も2作続くとちょっと退屈。

TV放送 2001/05/05 BS05 2120-2157
 

親指トム(1958年イギリス)

 小さな村で木こりをする正直者のジョナサンは
森の女王に、森一番の木を切らないでと頼まれ、これを守る。
代わりに3つのお願いをかなえると言われるが浪費。
最後に小さくてもいいから子供がほしいと言うと、
親指大の少年トム(ラス・タンブリン)が家に現れ、ジョナサンの子供となる。
泥棒であるアイバンとアントニー(ピーター・セラーズ)の2人は
悪徳村長から金貨を奪えとそそのかし、泥棒を協力させる。
そのため、警察は両親を逮捕。真相を知ったトムは、友人のウディとアジトへ。
泥棒を仲間割れさせようとするが失敗。
逃げる泥棒の馬を誘導し、両親の処刑場へ。真犯人が判明し泥棒は逮捕される。
女王はウディとキスして人間となり、ウディと結婚する。

 と言うわけで、冒頭のエピソードが面白いが
いざトムが現れてしまうと、まあ特撮の面白さはあるもののいまいち。

TV放送 2001/03/25 BS05 0540-0715
 

オリエント急行殺人事件(74)

監督 シドニー・ルメット

 有名な探偵ポアロ(アルバート・フィニー)は、オリエント急行で移動。
資産家ラチェット(リチャード・ウイドマーク)の死体が発見される。
薬を飲まされ、死体には12もの傷。時計は1時過ぎで止まっている。
鉄道会重役ビアンキ(マーチン・バルサム)は、ポアロに推理を依頼。
寝室に残されたメモから、5年前のアームストロング事件との関与が判明。
アームストロング家の娘デイジーが誘拐殺害された事件で、
母は死産して死に、父も自殺。共犯の濡れ衣を着せられたメイドも自殺したのだ。
ラチェットこそ、黒幕と言われるカセッティだったのだ。
ポアロは乗客全員に会うが、それぞれに動機とチャンスがある。
ラチェットが匿名の手紙で脅迫されていた事、
ハバート夫人(ローレン・バコール)の寝室に、不審な男がいた事が判明。
ポアロもラチェットのうめき声を聞き、直後に不審な女性を目撃していた。
ラチェットの隣室であるハバート夫人の部屋で、車掌の制服のボタンが見つかる。
ホスカレリは、ラチェットとマフィアのつながりを指摘。報復と推理する。

 ポアロは2つの推理を説明。1つは車掌に扮したマフィア犯行説。
もう1つは以下の通りだ。アンドレニー伯爵夫人(ジャクリーン・ビセット)の姓は
グレンワルド。すなわち、アームストロング夫人の妹だが、公爵夫人はそれを隠した。
公爵夫人は夫人の後見人。公爵夫人のメイド、ヒルデガルトは実はコックだった。
ラチェットの秘書マックイーン(アンソニー・パーキンス)は、
アームストロング夫人を母のように慕っていた。
アンドレニー伯爵(マイケル・ヨーク)は義弟。
メリー(バネッサ・レッドグレーブ)は夫人の秘書。
アーバスノット大佐(ショーン・コネリー)はアームストロングの親友。
ハードマンは元警官で、自殺したメイドのポーレットの恋人だった。
そして車掌ピエールはポーレットの父。ホスカレリはアームストロング家の運転手。
グレタ(イングリット・バーグマン)はデイジーの世話をしていた。
ベドーズ(ジョン・ギールガット)は召使い。ハバートは夫人の母親だ。
乗客全員が事件の関係者で、予想外のポアロの乗車があり、急場のトリックを使った。
薬で眠らせ、時計を壊し、ニセのうめき声で時間をごまかした。アリバイのためだ。
謎の男女の存在をでっちあげ、そして30分後。全員が復讐を遂げたのだ。
ビアンキは事情を考え、警察にはマフィア説を話す事を決意する。

 と言うわけで、あまりにも有名なアガサ・クリスティ原作の推理劇。
聞き込みの話など、事細かだが、結局の所、あれだけの証拠で、
よくあんな突飛な事件を推理できたものだと思わざるを得ない。
ポアロは最初から答を知っているような表情だし、
因果関係が定かでないアームストロング事件の事ばかりの聞くのも困りもの。
出演者は豪華だが、消化しきれていない感もある。

TV放送 93/10/27  08CH  03:10-05:15
 

オルカ(77)

 漁師のノーラン(リチャード・ハリス)は、船の借金を返すため、シャチに注目。
海洋学者レイチェル(シャーロット・ランプリング)によれば、
オルカ(死の使者)と呼ばれ、ある面では人間以上の知性を持っている。
ノーランはメスを釣り上げるが、彼女は妊娠していた。
復讐から夫は船に体当たりし、ノバックが食われる。
インディアンのユミラクは、記憶力のいいオルカは、何年も相手を覚えていると言う。
港はオルカの襲撃を受け、ノーランはしかたなく出発する事に。
オルカは北氷洋へ導き、レイチェルの恋人ケンと部下ポールがやられる。
氷山と衝突し、ユミラクは下敷きに。
氷上へ逃げるが、オルカは迫り、ノーランはふり飛ばされて死ぬ。

 と言うわけで、ジョーズの二番煎じ的作品。
頭がよさそうな事を強調しているが、そうは見えず。
人間が襲われるシーンが簡単すぎ、泳いでるシーンが長くて、わりとノンキ。
ノーランの部下で、足を食われた女性アニーに、ボー・デレク。

TV放送 93/01/22  08CH  02:40-04:27
 

オレゴン魂(75)

 ルースター保安官(ジョン・ウエイン)は60人もの犯人を射殺した事を問題視され
バッチを取り上げられるが、ホーク一味を追うため、復帰を認められる。
ホーク一味はインディアン居留地を襲撃。
牧師である父を殺されたユーラ(キャサリン・ヘップバーン)はルースターと同行。
ホークの子分から火薬を盗み、それをエサに一味を逮捕する事に。
イカダで移動するルースターらを、ホークらは待ち伏せするが返り討ちに。
ユーラの助言で、ルースターは保安官に留まる事となる。

 と言うわけで、ジョン・ウエインの西部劇だが
男勝りのキャサリン・ヘップバーンがいい味を出していて初老同士のコンビ。
ウエインの場合、男勝りの女性に振り回される役がなかなか面白い。

TV放送 1999/10/12 12CH 1300-1500
 

俺たちに明日はない(67)

監督 アーサー・ペン

 不況時代。出所したクライド(ウォーレン・ビーティ)は、
ウェイトレスのボニー(フェイ・ダナウェイ)を誘い、退屈しのぎに強盗をする。
運転手用にモス(マイケル・J・ポラード)も仲間に。
脱走したクライドの兄バック(ジーン・ハックマン)と妻ブランチも合流。
だが、ブランチは撃ち合いを嫌がり騒ぐので、ボニーが反発。
やがて彼らは評判になり、襲われた連中も自慢するように。
旅館が包囲され、撃たれてバックが死亡。クライドらも負傷し、モスの家へ。
捕まったブランチから、モスの名前が発覚。
モスの父が密告し、待ち伏せされたクライドらは警官隊に撃たれ死ぬ。

 と言うわけで、ニューシネマの始まりと言われ作品。
何しろ、主役が強盗で、不能とくれば、それまでにはなかったと言うのも当然か。
強盗と言っても、無軌道にやっているだけで、それほど小気味よくはない。
車を盗まれるユージンに、ジーン・ワイルダー。

TV放送 93/12/31  04CH  03:15-05:15
 

俺たちは天使じゃない(55)

 悪魔島の刑務所から脱走したジョゼフ(ハンフリー・ボガード)、
ジュールス(ピーター・ユスチノフ)、アルバートの3人は、身分証偽造のため
デュコテル氏(レオ・G・キャロル)の店で働き、必要な物を物色する事に。
人のいい主人や、恋人ポールの政略結婚でショックを受ける娘イザベルに同情。
そこへポールと経営者である叔父アンドレが現れる。関心は金だけの冷淡な連中だ。
ところが2人は、ジョゼフらのペットのヘビにかまれて死亡。
一家は遺産を得て、イザベルも恋人にふさわしい船医と出会う。
ジョゼフらはいろいろある世の中よりも囚人の方がマシと、監獄へ戻る事にする。

 と言うわけで、ボガードらが特技をいかして一家を幸せにする話で
パーティをするあたりまでは面白いのだが、
後半はやな奴が勝手にヘビにかまれて死ぬだけで、面白みは激減。

TV放送 97/08/18  BS05  19:00-21:00
 

俺たちは天使じゃない(1989年アメリカ)

 35年。カナダ国境近くの刑務所。
死刑囚ボビーが暴れ出し、ネッド(ロバート・デニーロ)とジム(ショーン・ペン)は
一緒に逃げるハメとなる。神父に扮して町へ行くと、本物の神父と思われ迎えられる。
本物が現れるまで身を隠す事にするが、次第に追っ手は迫ってくる。
国境を越える行列があると知り、ネッドらは参加する事に。
だが行列には患者が必要だと知り、
モリー(デミー・ムーア)の耳の不自由な娘を同行させる。
ボビーが撃たれ、ネッドらに正体をバラされたくなければ逃がせと言う。
仕方なくボビーを行列に紛れて逃がすが、保安官が気づいて騒ぎに。
モリーの娘が人質に取られ、ボビーは射殺される。
ネッドは川へ飛び込み娘を救出。ショックで彼女は話せるように。
ボビーは彼らが脱獄犯だとバラしたが、神父たちは新教徒だったと誤解して許される。
ネッドは退散する事にするが、ジムは結局町に留まる事にする。

 と言うわけで、ハンフリー・ボガードらが出演した映画のリメイク風だが
タイトルだけで物語は似てもにつかない感じ
主演2人のキャラがなかなかよいが、ショーン・ペンが人が良さそうなのが妙な感じ。
デミー・ムーアの役は誰でもいい感じ。
最後の見せ場なんかもなかなか面白いが、
個人的に一番面白かったのは、悪役面のジョン・C・ライリーが
本作ではまだ新人だったのか、人の良さそうな若造の神父役で出ている点。

TV放送 2003/01/06 01ch 0145-0358
 

女殺人サイボーグ・リタリエーター(86)(未公開)

 過激派のハシムと恋人のサミーラ(サンダール・バーグマン)らは、
アメリカ人の子供2人を誘拐し、政治犯の釈放等を要求。
傭兵のエリック(ロバート・ギンディ)は、ハシムのアジトへ侵入。
子供を救出、負傷したサミーラを連れて逃走する。
CIAはブルック博士を中心に、脳死状態のサミーラの肉体を機械化する手術を開始。
エリックは研究所からサミーラに関するフロッピーを盗み出し、真相を知る。
サミーラはハシムのアジトへ送られ、ハシムを絞め殺し、他のテロリストも一網打尽。
だが、自我を取り戻し、操縦していた係員を殺害。続いて、ブロックを殺害。
作戦中止案が出るが、責任者のブレイクは、殺し屋に反対者を殺害させる。
サミーラは電話からコンピュータ回線に侵入し、エリックらの情報を盗み出す。
エリックはサミーラに襲われるが難は逃れ、続いて現れた殺し屋を処分。
かけつけた警察に逮捕されるが、パトカーを転覆させて逃走。
ブレイクが、サミーラに殺され、CIA長官ドノバンも、電話から超音波で殺される。
エリックの家族は基地に保護されるが、サミーラは現れる。
兵隊を次々と処分するが、エリックがブルトーザーでバズーカをはじき叩きつぶす。

 というわけで、サンダール・バーグマンがサイボーグになると言うので、
ちょっとはエッチな展開も期待したが、それはなかった。
大勢CIAの関係者が出てくるが、どれがどれだか不明でまいった。
サミーラの手口も、電話から口で機械音を出したりするマヌケさで、
もう少し工夫のしようがあったと思うが。
CIAの作戦にしては、安易な企画としか言いようがない。
アイデアとしては面白いのだが。

TV放送 92/02/08  08CH  21:02-22:54