映画感想速報
 映画のあらすじと感想をまとめ続けてきましたが、なかなか文章をまとめるのが大変で、まとめた頃には古い話になっている事も少なくありません。そこで、速報的に公開する事にしました。

翌年へ 前年へ

2007/12/31
「ナチュラル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」 ☆☆☆★★★

 ナショナル・トレジャーは、ニコラス・ケイジ主演のトレジャーハンターもので、
その手の映画が乱発されたので、ニコラスよおまえもかと言う感じだったが
アメリカの歴史に隠された秘密について、
本当の話と作り話を織り交ぜてなかなか面白かった。
その新作となれば、これは見るしかない。
 さて1作目にそこそこ豪華な出演者が出ている場合、
2作目で主役以外がガラリと変わったりするが、
今回はハーベイ・カイテルに至るまで同じ俳優で好感が持てる。
前作で独立宣言書を盗み出すと言う派手な展開が面白かったが
今回はバッキンガム宮殿とホワイトハウスに侵入し、
大統領を誘拐すると言う3連発の派手な展開に。
ちょっと大安売りになった感はあるね。
エド・ハリスは出てくるや否や、前作のショーン・ビーンに当たると想像がつき
展開は前回の繰り返しと言う感じ。
最後にハリスがいい人になってしまうのが拍子抜け。
リンカーン暗殺の秘密が解き明かされるのかと思えば、あまり関係がない感じ。
原題にある秘密文書がメインかと言うと、そうでもないし。
47ページの秘密が何か、もう少しヒントがほしかった感じ。
まあ全体としてはなかなかテンポ良く、飽きずに見られる。

2007/12/30
「エイリアンズVSプレデター2」 ☆☆☆★★

 エイリアンとプレデターと言えば、双方ともSF映画の人気シリーズで
(プレデターの方が人気・質で劣るが)アメコミでそれが対決し、
これを映画化したと言う、言ってみればゴジラ対ガメラ的発想の映画。
今回はその続編と言うわけ。
計3つのシリーズもそこそこ好きだし、
本作も決して出来のいい映画が期待できるわけではないが、これはこれで見る。
 物語は前作のラストで産まれた、プレデターの性質を持つ新種エイリアンの
プレデリアンが暴れたために宇宙船が墜落。普通のエイリアンと共に暴れる展開に。
だが、人間の言葉による説明はまったくなく、ただひたすら戦うわけで
子供向けと言われた昭和ゴジラでも、もう少し説明があったと思うがと言う感じ。
まあそれなりに人間ドラマはあるものの、主役の兄弟と女兵士の親子以外は
もう情け容赦ないほど殺されていく始末。
30年前のエイリアン1作目は、ジョン・ハートの腹が破られただけで
悲鳴が出たと言う話だけど、時代が進むとそこらへんの感覚がマヒしたみたいで
もう子供だろうが妊婦だろうが容赦なし。
新種のエイリアンが生まれたので、目新しい展開があるのかと思えば
実は普通のエイリアンとまったく変わりなく、暗いので区別もつかない始末。
エイリアンが閉鎖された空間でなく、広い場所に現れたのは初めてで
そういう意味では今まで見た事のない光景で面白い。
存在が知られていないはずのエイリアンが、あれだけ広がってしまえば、
終わり方はあれしかないと言う感じ。
予想通りと言うか、映画としては雑な感じだけど、
まあ割り切ってしまえば、小難しく作るより、派手でそれなりに面白かった。
ラストにはちょっとニヤリとさせる落ちあり。
ただし、エイリアンシリーズに詳しくないとピンと来ないかも。

2007/11/18
「ボーン・アルティメイタム」 ☆☆☆☆

 ボーン・アイデンティティのシリーズと言うのは、ジェイソン・ボーンと言う男が、
実は凄腕のスパイでありながら、記憶を失っていると言うハンデを抱え、
自らの過去の秘密を探るべくCIAの秘密に迫ると言うもの。
本作はシリーズ3作目で、1作目からボーンの凄腕ぶりは発揮されていたのだが
まだシリーズ化される事がよくわからなくて、
物語の最後にはそれが解決するのかと思ったら、謎のままになって中途半端な印象が。
しかし2作目にもなると、どうも3部作と言う事がわかってきて
いつまで記憶失ってんねんと言う思いもありつつ
3作目で記憶が戻らない事も想定の内で、
後は主人公の凄腕ぶりが見せ場となり、かなり面白く見れた。
そしてこの3作目は前作同様の見せ場と、ついに明らかになる秘密もからみ
やはりこれは見るしかない。
 本作でもボーンは世界各地を飛び回り、
やばい部分へ迫ると言う彼を、何とか始末しようと包囲するCIAを蹴散らす。
その出し抜き方の描写が絶妙で、追うCIA側もマヌケなミスをした訳でもないが
ボーンの方が一枚上手と言うわけ。
観客しか知らない(ボーンにとって計画外の)罠に対しても、結局は凄腕で解決。
007やミッション・インポッシブルのように
毎回違うヒロインが出てくるわけでもなく、
1作目で出会い、2作目で犠牲になった女性一筋なのも好感が持てる。
肝心な秘密の方は、あっと驚くようなものではなく
「ボーンはCIAによって作られた殺人マシンだった」なんて話で
そんな事1作目からわかっとたやんと言う感じ。
それを思うとやや失望感もあるが、
まあ物語の構成上、この程度で許してやるかと言う感じ。
当然ラストもボーンは無事だけど、4作目は蛇足になるのでやめてほしい。

2007/10/04
「ファンタスティック・フォー 銀河の危機」 ☆☆☆★★

 ファンタスティック・フォーと言うと、
もともと宇宙忍者ゴームズと言う題名でアニメにもなったアメコミ。
これを今風の特撮で実写版映画にしたわけ。
とは言え、スパイダーマンとかの大作や、
大勢出てくるのでもXメンなどより認知度では落ちる感じで
普通だと見るかどうか微妙などころだが、前作も見たし
何と言ってもアルバが出ればだいたい見る。
通常、この手のヒーローは正体不明である事が多いが、
本作の4名は誰もが素性を知っていて、スター扱いというところが異色。
冒頭からリードとスーが結婚しようとするが、事件発生がままならずと言うわけ。
まあ、アメコミでは両者は結婚して子供もいると聞いていたので
たぶん最後に結婚するんだろうなと想像したら、その通りに。
本作の敵はシルバーサーファーと言う存在で
宇宙から来たのにサーフボードに乗っていると言うデザインがちょっと引っかかるが
CGで描かれて、ビルをすり抜けたりする能力も持ち
ジョニーを上回る速度で飛び回ったりするのは、特撮の見せ所。
さらにそれを上回る存在であるギャラクタスと言うのも現れたりして
地球に破滅をもたらす危機になり、4名が各国を飛び回る大活躍。
米軍がドイツで捕らえたシルバーサーファーを、なぜかシベリアで取り調べしたり
そのシベリアから遠隔操作で乗り物を呼ぶとすぐ来たり、
位置関係とか距離感とかデタラメ。
日本とか中国とかも出てきて、世界を股にかけた活躍ぶりと言う事で
まあこれはこれでいいんじゃないの。
アルバは相変わらずで、裸になっちゃうお約束シーンもあるが
前作ほど存在自体が妙にHと言う感じでもない。

2007/09/19
「ターザン2」
 何でも続編を作ってしまうディズニーのアニメ版ターザンの続編。
幼いターザンがゴリラの子としての自分に疑問を持つという展開だが
例えば遭難してゴリラに養われるとか
そうしたドラマチックな場面が描かれるわけではなく
あってもなくてもかまわないと言う程度のエピソード。

2007/09/18
「リクルート」
 新人CIAが、二重スパイらしい恋人を探る話で
だいたい二重スパイを探る話は、指示した人が真犯人と言う展開が多いし
最近のアル・パチーノからすれば、彼が悪役というのは容易に想像でき
最後のどんでん返しはあまり意外でない。
スパイの訓練で何が真実かわからなくなる描写は面白いので、
やっぱり恋人が二重スパイだったなんて言う展開の方が面白かったかも。
それにしても、CIAからプログラムを持ち出す秘密の方法が
USBメモリを使うだなんて、ちょっと当たり前すぎる感じ。

2007/09/17
「アリ」
 モハメド・アリの伝記映画。
五輪のエピソードや対猪木のエピソードはなく、
チャンピオンになって一度はずれて、カムバックするまでを描くわけだから
期間としては比較的短い感じ。
試合のシーン中心と言うでなし、人間ドラマ中心と言うでなし何か半端な感じ。
ジェイミー・フォックスら取り巻きや、3人の妻たちの描き方も不足気味。

2007/09/10
「ハートブレイカー」
 シガニー・ウィーバーとジェニファー・ラブ・ヒューイットの母娘が
結婚詐欺師に扮して、それでドタバタする話。
まあコミカルではあるけれども、大勢だまされるのかと思えば
だまされるのはレイ・リオッタとジーン・ハックマンだけで
(あとバーテンか)
悪役の多いレイ・リオッタが、意外に人のいい役で調子が狂う感じ。

2007/09/09
「エレクトラ」
 デアデビルでも登場したエレクトラが復活。
今ではデアデビルのベン・アフレックと結婚したジェームズ・ガーナーだが
当時は「エイリアス」のボーン役の人とつきあっていて
デアデビルの時の契約上出ざるを得ないが、本当はイヤだと相談したくらいで
あまりやる気の作品。
まあ、映画を見るとエイリアスばりに走り回ったりしているが
物語の方は動と静で言うと、終始静という感じで盛り上がらず、
4人もいろんな技を持つ一味が出てくるが、扱いは意外に軽い感じで
ムーン大佐役だった悪の親玉も、4人目の手下より先に死ぬ始末。
最後にケーリー・ヒロユキ・タガワとの対決があるのかと思えば
それもなくて拍子抜け。

「ワイルドシングス3」
 女子高生がからんだちょっとHなサスペンスの第3弾。
仲の悪い女子高生が実はグルで、実はレズ。警察なんかも一味。
だけど仲間と思わせて寝返るなんてパターンは、毎度のお約束で
3作も見ると何となく予想がついてしまうから、意外性もいまいち。
と言うか、もともとこの手のどんでん返し物は
何とでもなりそうなのであまり感心していなかった。
久々のディナ・メイヤーのHなシーンも期待したが、
やはり女子高生の方がメインと見えてそれはかなわず。

2007/08/25
「ラッシュアワー3」 ☆☆☆★

 ラッシュアワーと言うのはジャッキー・チェンとクリス・タッカーの
国籍も違う凸凹刑事ものの1作でシリーズ化。
そこそこ面白かったような記憶があって見るけど
正直なところ、どんな設定だったとかほとんど記憶がない。
たぶん2人は国籍も所属も違うはずなんだけど
頻繁に連絡を取り合ってる感じだし、同じ部署に所属しているかのような描写。
もはやその凸凹ぶりは人種が違うと言う点だけか。
ジャッキーが警護する大使が狙撃され、組織の陰謀に巻き込まれたらしく
これに2人が立ち向かうと言うわけで
組織にはどうやらジャッキーと因縁があるらしい真田広之が関係している。
実はこの真田広之は、中国の孤児院で一緒に育った兄弟的な存在なのだが
だったら中国語で話すべきなのに、なぜか日本語で会話。
まあ後はきまじめなジャッキーと、常にハイテンションのタッカーが
出たとこ勝負的にも思えるが、結果的に真相に迫ると言うわけ。
エッフェル塔の対決も派手だし、見せ場もそこそこあるが
陰謀とかそこらの展開の面白さはあまりなく、
何となく無難に仕上げましたと言う感じ。
ポランスキーのフランス警視は、ジャッキーらから銃を取り上げるだけでなく
国外退去にしなければならないと思うが、
それをしないあたりに、脚本の逃げが感じられる。
俳優で言うと、ジャッキーはさらにふけた感じで
アクションもあまり見せずに、タッカーと比べて魅力が薄い感じ。
マックス・フォン・シドーは最初から黒幕ぽい感じ。
工藤夕貴は前作のチャン・ツィイー風の、謎の女殺し屋だが
何しろ元がどんな人か知っているので、似合ってない感じ。
むしろ大使の娘が魅力的な感じだけど、出番は少ない。
音楽はシリーズを通してラロ・シフリンだけど、まだ現役だったのね。

2007/08/23
「日本以外全部沈没」
 「日本沈没」をネタに日本以外が沈没したらと言う発想の話。
とは言え、沈没の派手なシーンよりは
外国の人々が日本に来て、彼らが日本にペコペコする一方で、
日本人が彼らを差別すると言う描写が続くわけで
アメリカに右にならえの日本の現状を風刺したような感じ。
派手な特撮を期待してわくわくするよりは、皮肉とか風刺とかでクスリとさせる映画。

2007/08/22
「ハバナ」
 キューバ革命を舞台にロバート・レッドフォードが
その緊迫感の中、人妻との恋に落ちるなんて話で
レッドフォードが「カサブランカ」をやりたくなったと言うような感じだけど
何だか間延びした感じであまり面白くない。
ヒロインのレナ・オリンは「蜘蛛女」とかシドニーの母とかきつめの役が多い人で
本作では最初つつましそうだったので調子が狂うが、最後は結局いつも通り。

「オープン・ウォーター」
 ダイビングをグループで楽しみに出た夫婦が、
ガイドが2人が戻っていないのに気づかず船を戻してしまい
海に取り残されてしまったと言う、「実話」をモデルにした話らしいのだが
結果的に全滅したらしいので、「パーフェクトストーム」と同様全部作り話かも。
主な登場人物は2人だけで、派手な見せ場があるわけでもなく
小さな異変が次々襲い来るのは面白いけど、
2人が死んだような死んでいないような終わり方で
そこまでも地味なまま行ってしまうと、ちょっとスッキリしない感じ。

2007/08/10
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」 ☆☆☆★

 ハリー・ポッターも5作目。相変わらず日本では受けてるみたいね。
1作目は普通の少年が魔法使いになったと言う話で面白かったが、
2〜3作目は繰り返しで面白みも激減。
4作目は魔法使いの競技会と言う事で目先を変えて挽回。
そして5作目と言う事で、絶対見なければと言う訳でもないのだが
ここまで見続けているので見る。
物語は三つどもえと言う感じで
ヴォルデモートの復活を信じない魔法省は、口うるさい女教師を送り込み、
これが今回の悪役になるのかと思ったが、全体から見ればあくまでも脇役。
これに対してハリーはひそかに騎士団を結成し、
こっそりヴォルデモートと戦うための特訓をする。
この展開はなかなか面白い感じで、
少なくとも2〜3作目よりは良い出来かなと思わせる。
後半になると、ハリーが知った「予言」を聞き出そうとするヴォルデモート一味が現れ
観念的で何やらよくわからない戦いが展開。
ここがつらい感じで、本作で最終話ならまだ我慢もできるが
まだこの後も何作か作られるはずで、何かわくわく感も薄れる感じ。
女教師をギャフンとやりこめるシーンかでもあれば面白かったのだが
そちらの方は、何となく舞台からはずれたと言う感じ。

2007/08/10
「オーシャンズ13」 ☆☆☆

 オーシャンズと言えば、もともとはシナトラ主演の「オーシャンと11人の仲間」
と言う作品をリメイクしたのが「オーシャンズ11」。
それがシリーズ化して、「12」と続いて本作が3作目の「13」。
ジョージ・クルーニ、ブラッド・ピッド、マット・デイモンと言うところが共演で
その他にもいろいろ有名な人や、それほどでもない人を集めていて
この人たちがそれぞれの特技を生かして敵をギャフンと言わせる展開。
シリーズを重ねるごとにメンバーが増えると言うポリスアカデミー方式で
それにしては、本作にはジュリア・ロバーツが出ていないみたいだし
もともとこのシリーズ、期待したほど面白くなかったりして
何としても見なければという意欲がなかったりするが、
そこはそこ出演陣は豪華だし、ここまで見続けているとノルマ的なところもあり見る。
まあ、見ていると気取ったスパイ大作戦という感じだが、
気取ってばかりでテンポが悪い。悪い点を列挙すると、
・メンバーを集める面白みがない。最初からフルメンバーが簡単に集まってくる。
しいて言えば、アンディ・ガルシアが仲間になる点がポイントだが
もともとレギュラーだし、憎しみあっているわけでもないから、面白さはいまいち。
前作までのジュリア・ロバーツもおらず、キャサリン・ゼータ・ジョーンズのような
大物が仲間になったり絡んだりする面白みもない。
と言うか、メンバーどれだけ数えても13人いないんだけど。
・これは前作までもそうだけど、10人以上もいると、
それぞれの使い分けがよくわからず、今回もブラピがあまり活躍しない。
・ホテルの審査員をだまして悪い点をつけさせるあたりはともかく、
カジノのルーレットやスロットなどを操作して、大損させるあたりは、
それぞれの作戦が似たような感じで、どれがどこを目指しているのかわかりにくい。
・通常、この手の映画では少なからず予想外の展開があるはずだが、まったくない。
タイムリミットが迫るハラハラ感さえない。
・この手の作戦は、相手を有頂天にさせて、どん底に突き落とすのが面白いんだけど
してやられたと悔しがるような描写がない。
と言うわけで、大物が大勢出ると言う点を除くと、ほめられる点がまったくない。
続編はもう勘弁してください。

2007/08/05
「巨大蛇対決! ボアVS.パイソン」
 巨大ヘビ1匹ではもうダメと思ったか、2匹を戦わせる展開で、
FBIも大まじめにヘビをコントロールして戦わせようとすると言う
ゴジラVSメカゴジラ的な物語。
とは言え、実際はさほど巨大ヘビがコントロールされておらず、
見失ったり、味方が襲われたり。
そこそこの大事件と思うが、町の人々はまったく避難していないのも妙な感じ。

「ワイルドシングス2」
 マット・ディロン、ケビン・ベーコン、デニス・リチャーズと言ったところが出た
女子高生エロチックサスペンスの続編?と言うか、似たような設定の話。
だまされたと思ったら、実は一味だったとか、そんなどんでん返しが続くが
まあそんなのは脚本家のさじ加減次第という感じで
有名どころがおらず、エロチックの方も主人公が脱がなきゃいまいち。
死んだはずの母がなぜか生きていて、最後には毒殺しようとしているように思えるが
思わせぶりはもうやめたまえと言う感じ。

2007/08/02
「コンコルド」
 テロ一味に旅客機が乗っ取られ、たまたま兵士が乗り合わせたというよく聞く展開。
大統領候補が、クリフ・ロバートソンと007のレイターことデビッド・ヘディソン。
一味に素顔のウォーフことマイケル・ドーンがいて、まあまあ豪華な布陣。
主人公は乗り合わせたと言うよりは、そもそも護衛のために乗ったはずなのだが
最初みすみす機を制圧されてしまうのは情けない。
彼が実は操縦できないと言うのは設定として面白いが、
結局すんなり着陸させてしまって生かされない。

2007/07/10
「ダイ・ハード4.0」 ☆☆☆★★★

 ダイハードと言うと、今から10年以上前が第1作。
テロ一味が高層ビルを制圧し、たまたま居合わせたジョン・マクレーン刑事が
なぜか死なない不死身ぶりで、結果的にド派手な活躍を見せてヒット。
2作目は舞台を空港に移し、さらにスケールアップと言うわけだが
「なぜか死なない」と言う面白みは薄れる。
2作目が1作目の延長線上だったのに対し、ひねり技で来たのが3作目。
NYの各地でテロを起こす一味との対決で、1、2作目のパターンを崩し
家族は話に出るだけで登場せず、代わりに相棒が登場。
シリーズを崩してきた事で、違和感のある人もいるようだが
個人的には2作目より善戦と評価。
その後、新作の噂は時々あり、「ティアーズ・オブ・ザ・サン」は
元は「ダイハード4」だったとか、そんな経緯を経て
「あ、やっぱりやるんだ新作」と言う感じで、割に唐突に10年ぶりに新作が登場。
今回はサイバーテロに対し、アナログで戦うと言う事で
どんな事になるかわからないが、やはりここは見るべし。
 サイバーテロはどのように描かれるかと思ったら、
最初は交通機関を麻痺させ、放送や電力なんかを麻痺させていき
全米を揺るがすという描写はなかなか面白いし、
3作目のNYのテロなんかより説得力のある感じ。
ジョン・マクレーンがどう巻き込まれるかと言うと、
一味に利用されたハッカーを捕らえ護送しようとしたところ、
一味の襲撃を受けるという展開。
どこかで見たような感じだけど、「ガントレット」と言うか、
ブルース・ウイリス自身が半年前に出た「16ブロック」みたいな感じ。
その後、いろんな派手なシーンが延々と続くわけだが、
この手の映画にありがちな、「管轄外に口出しするな」と言われたり
コンビで行動する事に相棒が抵抗を示したりする事がほとんどなく
おかげで、終始ジョンの好きなように暴れる事ができて、そこはムダがない感じ。
ヘリを落とし、最後まで生きているのかと思った女殺し屋との中盤での対決など
見せ場には困らないし、一味をいちいち計算外の状況に追い込む痛快ぶりも面白い。
3作目とは毛色の違う相棒との凸凹ぶりも面白い。
難を言えば、たいして役に立たないボウエンにいちいち報告するのがまだるこしい点。
今までと違い、ジョンの移動が多いが、その位置関係が日本人にはよくわからない点。
一番派手な、戦闘機の戦いと大地震のような高速道路崩壊シーンは、
相手が敵ではないので、ジョンがド派手に生き延びても、
それ自体が直接には一味に打撃を与えていない点か。
期待はずれだった「スパイダーマン3」に比べると、及第点と言うべき本作だが
超傑作と言えないのは、何か突き抜けたところがないためと言ったら贅沢か。
でも、戦闘機から落ちたら普通死ぬよね。

2007/07/09
「復讐のエトランゼ」
 チャンプの子役リッキー・シュローダーちゃんが成長して主役に。
彼が扮する刑事が妹を誘拐され、管轄外で大暴れと言う
どこかで聞いたような話で変わり映えせず
主人公のキャラにも魅力がない。

2007/06/25
「沈黙の聖戦」
 今回もセガールがアジアあたりで大暴れする展開で、
家族とか相棒とか出てくるものの
何か変わり映えしない感じで、一味の陰謀もいまいち。

2007/06/21
「ゾディアック」 ☆☆☆★★

 「ダーティハリー」と言う名作があり、
クリント・イーストウッド扮する主人公のキャラもさることながら、
犯人スコーピオンのキャラが印象的で、
あの犯人がいなかったら、あれほど面白くはなかったと言う感じ。
実はあの犯人にはモデルがいて、それが本作のテーマとなったゾディアックだ。
このゾディアック事件をデビッド・フィンシャーがどう描くか期待して見る。
冒頭からゾディアックによる殺人が何回かに渡って描かれ、
その後、事件を捜査機関や新聞社が追う事に。
CIAやFBIや軍やらが解読できなかった暗号を、
素人の教師夫婦が解読すると言う序盤はとぼけた感じで
ただのイラストレータである主人公が、たまたま新聞社にいたので事件に遭遇し
世間が忘れられた頃になっても事件を追い続けるという展開はまあ面白い。
事件がいろんな場所で起きたため、各署の横の連絡ができず
捜査が難航すると言うのも面白いが、実際にあった事とは言え、ここがわかりにくい。
最後に1人残る刑事に比重を置いて、後の刑事はさらりと描けばよかった気がするが。
あと、いきなり「4年後」とか言われても
その間ずっと事件を追い続けていた事に説得力がない感じ。
中盤がちょっとつらく、終盤ギレンホールが単身追うようになって盛り返すが
一度容疑からはずされた人物が再浮上したり消えたり、
とってつけたようなどんでん返しものがよくあるが、ヘタするとそれより悪い感じ。
あれだけ混乱しているのに、模倣犯とか複数犯の疑いが出なかったのも奇妙な感じ。
少なくとも映画としては、序盤に期待させたようなゾクゾクするような展開はなく
謎を残したままでスッキリしない。

2007/06/01
「ザ・シューター 極大射程」 ☆☆☆★★

 マーク・ウォールバーグと言えば、かつてジョージ・クルーニの弟分だったが
都合によりオーシャンズ11に出られず、マット・デイモンに交替。
以来、何かと比較してしまう2人だが、
今回、マット・デイモンのボーン・アイデンティティの向こうを張るような
凄腕スナイパーを演じ、どうやら国家を相手に対決するような話らしく
これは見るしかないと思って見た。
冒頭には敵2人を2発で倒したりヘリを撃墜したりの、凄腕を見せる見せ場あり。
その後、ダニー・グローバー大佐に頼まれ、大統領暗殺を阻止する展開になるが
ダニー・グローバーが出てきた瞬間に、こいつが悪者だと感じてしまい
実は彼こそが暗殺を計画していて、スナイパーが利用されるという展開が予想され
実際その通りになるわけ。
そういう意味で、スナイパーが陰謀に巻き込まれるあたりの展開の面白さはいまいち。
要人暗殺ものもよくあるが、真犯人と思われ逃げ回るあたりの描写が面白い。
そして黒幕と言うべき大佐や議員と何回かに渡って対決し、
その都度凄腕の技を見せ、これがまた痛快。
難を言えば、雪山の対決あたりで終わっておけばよかったのだが
わざわざ司法にゆだねてみて、
結局最後には自分の判断で始末するあたりのまだるこしさ。
それまでの展開から言えば、大佐の方が議員よりも強敵のはずなので
一発で倒してしまうのではなく、
もう少し大変な相手を敵にしたと後悔させた方が面白かった。
あと、大統領暗殺の話が、アフリカでの虐殺に話がそれたのも惜しい感じ。
未亡人はなんかセクシー担当という雰囲気。

2007/05/18
「スパイダーマン3」 ☆☆☆★★

 シリーズも3作目ともなると、次第に興味も薄れるところ。
とは言え、1、2作ともかなりの面白さであった本シリーズはいかに。
前作までで、周囲にかなり正体がばれてしまったスパイダーマンが
正体を知っている恋人や、正体を知っている元親友らといかに接するか、
そして新たな敵とどう戦うかと言うところが、見所と思って見る。
言ってみれば、このシリーズの面白さは、正体がばれてしまう事にある気がする。
通常、スーパーヒーローは正体がばれないもので、ばれるとしても最終回。
ところが本作では、1作目で恋人に感づかれ、2作目でハッキリし
父を殺したと思っている元親友にもばれ、
脱線しかけた地下鉄の乗客多数に素顔を見られ、
それでもヒーローを続けると言う、その危うさが面白さと言える。
ところが、3作目ではそうした「秘密がばれる」面白さがあまりない。
そこが3作目の弱いところ第1点。
2作目までを見ると、当然3作目は元親友との対決になるはずが、
同じゴブリンでは飽きると思ったか、あまり対決の場面はなく
何となくハリーの態度も中途半端で、ここが弱いところ第2点。
主人公のダークサイドを描くのかと思えば、これも中途半端なのが第3点。
恋人とのすれ違いはいいが、3作目で一応一区切りと言う事らしく
親友は死ぬのに、恋人とはすれ違ったままと言う
やはり中途半端な感じなのが第4点。
ハリー以外の敵が2人出てきて、対決は派手になっているが
叔父の敵サンドマンの話はなんか唐突だし、ヴェノムの方は描き方が浅い感じ。
と言うわけで、全体として派手ではあるし、展開もまあ面白いんだが、
2作目まで見た期待感から言うと、期待はずれと言うところか。

2007/03/16
「イン・トゥ・ザ・サン」
 日本通のセガールが日本で暴れる話だけど
ヤクザとか中国マフィアとか入り組んだりしてわかりづらい。
セガールは日本語うまいはずなんだけど、映画のセリフとして見るとつらい感じ。
日本を舞台にしていると言っても、何か舞台は路地みたいなところばかりで
Vシネマとかを見せられた感じ。

2007/01/17
「ラッキーナンバー7」
☆☆☆★

 この映画は、何しろ登場人物がジョシュ・ハートネットに
ルーシー・リュー、ブルース・ウイリス、モーガン・フリーマンと来たら
何かその布陣だけでも見なきゃいけないような感じ。
おまけにジョシュが何やら事件に巻き込まれるみたいだしと思って見た。
映画が始まって序盤、何やらジョシュ抜きで物語が展開し
何やら全体がよくわからないと言う気がしたが、その理由は後に明らかに。
その後、ジョシュが出てきて、友人と間違われて2つの組織に脅されるハメに。
人違いで殺人や大金の返済を迫られるという展開は、
劇中も話題に出るが、何だかヒッチコック風。
さらには、ジョシュは大変な状況にもかかわらず終始すっとぼけたようなキャラで
荒っぽい話に巻き込まれたにもかかわらず、自らは暴力をまったくふるわない。
そして、たまたま知り合ったルーシー・リューは好奇心タップリで
一連の出来事に関心を持つが、あくまでもマイペースという感じ。
この雰囲気がなかなか面白い感じで、
このままジョシュが無暴力で最後には事件を解決したりすると面白かったのだが。
ところが中盤、ジョシュが暴力をふるうようになり、あれ?と言う感じに。
しかも意外に手際いい事がわかり、実はと...言う展開に。
種を明かせば復讐劇と言うわけだが、何だか大どんでん返しと言うには
つじつまが合わないような気もして、違和感あり。
それよりも何よりも、何かその手口が凄惨な感じで、
もちろんやられたらやり返すと言う事なんだが、痛快という感じではなく
何で序盤の雰囲気のままやってくれなかったんだと、恨み言を言いたくなる感じ。
ところで、なぜルーシー・リューは、ジョシュがニックでないとわかったのか?
ニックの部屋には誰かが住んでたのか?駅だかで殺されたのがニックなのか?

翌年へ 前年へ