映画感想速報
 映画のあらすじと感想をまとめ続けてきましたが、なかなか文章をまとめるのが大変で、まとめた頃には古い話になっている事も少なくありません。そこで、速報的に公開する事にしました。

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2010/12/29
「ハリー・ポッターと死の秘宝PART1」
☆☆☆

 ハリーポッターと言えば、人気のあるファンタジー小説の映画化。
普通の少年だと思ってたハリーが、実は魔法使いの血を引いており、
しかも何やら重要な存在だとわかる第1作は面白かった。
問題はそれから。
ヴォルデモートと言う、何やら凄く悪い奴と対決する事になるのだが、
そこまでが長くて(まだるっこしくて)わかりづらい。かなりつらい。
小説のファンは、あ、あのシーンだなんて楽しみ方があるのかも知れないが。。。
ロードオブザリングは小説知らなくても面白かったから、
やり方次第と言う気もするが。
何にせよ、もうすぐ終わりらしいし、
ホントここ数作はノルマ感たっぷりだったけど、一応最後まで見るよ。

 小説の最終巻である本作は長いらしいので、2部構成に分けてきた。
分けても2時間半だから、もう目眩がしそうだ。
2部に分けたせいか、もともと物語がそうなのか、かなり起伏がない淡々とした話に。
散々悪口言ったけど、今までの各作にはそれなりに面白いところがあった。
今回はそれがほとんどない。
何しろ学校が出てこない。あれがないとメリハリがない。
一緒に行動するのは毎度お馴染みの3人組。
ハリーやロンなんて、アップになるとただの兄ちゃんで、
当初のかわいさは微塵も感じられない。
(ハーマイオニーは何か色気が出て、それはそれで違う感じだし)
それなりに魅力的だったゲストキャラも今回はいない。
忘れかけてたドビーとやらが唐突に現れ、唐突に退場。
ヴォルデモートがハリーだけを妙に警戒するのも、もう一つピンと来ない。
次回作に続くのは承知の上だけど、
普通、何かの問題をそれなりに解決してから「続く」ってなるんじゃないの?
何も解決してない。
今時のTVシリーズの方が次回へのつなぎ方を心得てると思う。
消化不良感はこの上なく、見おわった後にため息が出ちゃった。
webで見ると、シリーズ最高傑作なんて言ってる人もいて、
たぶんその人は小説のファンだと思うけど、
小説読んでないアンタが悪い的な批判を受け入れる気はなく、
だったら小説だけ読んでりゃ良くて、そんな映画の存在価値はないはず。

2010/12/23
「ライラの冒険 黄金の羅針盤」
 ファンタジー映画は乱発され、本作もそんな一作。
ハリーポッターは現実社会に魔法使いがいる話だが、
ロードオブザリングは別世界の話で、
物語を理解するにはどんな設定か把握する必要があった。
本作もそんな感じで、この世界の子供はダイモンと言う動物と一心同体な訳だが、
そこは冒頭にナレーターが軽く説明しただけ。ちょっとわかりづらい。
ニコール・キッドマンは悪役で、子供をダイモンと引き離そうとしたりするが、
それがどれほど深刻な事態かもピンと来ない。
ニコールの他に、ダニエル・クレイグも出ていて、動物の声はかなり豪華な布陣。
クリストファー・リーが、スターウォーズやロードオブザリングに似た役柄で登場。
いかにも次回作に続くと言う感じの半端なおわり方で、
ニコールやクレイグの運命もわからないまま。
しかも次回作の製作は中止になったらしくて、ちょっと困った感じかも。
主役の女の子はなかなかいい感じだったけど、成長してしまったからね。

2010/12/20
「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官」
 ハリソン・フォードが何やら法を守る仕事を演ずる
と聞けば期待するが、今回は移民局の役。
国境警備隊みたいに密入国を取り締まるのではなく、
不法滞在する人々を取り締まる訳。
実はハリソンの出番は全体の1/3くらいで、
不法滞在に関わる人々の人間模様を描く感じ。
レイ・リオッタやアシュレー・ジャッドも出てくるが、
この2人はハリソンとからみなし。
いくつかのエピソードが展開するが、
全体として淡々とした感じで、派手な見せ場も、大きな謎や巨悪とかもなく、
ちょっと期待したのとは違うかな。

2010/12/19
「ディファイアンス」
 本作もダニエル・クレイグ主演で、
能天気な娯楽作と言う訳ではないけれど、最近見た数作に比べればわかりやすい。
独軍によるユダヤ人狩りから逃れるため、森に隠れ住む一団のリーダーを描いた話。
彼らは生き延びるために略奪行為をし、
統制を取るためにメンバーを射殺したりもする。
それに伴って、ユダヤ人虐殺を本気にせず、
独軍に従ってた方がいいと言うメンバーが現れる。
弟はどんどんメンバーを増やす事に反発して、
パルチザンと合流する等のエピソードが展開。
同じ実話でも、例えばシンドラーほどドラマチックではなく、
退屈と言うほどではないが、もう少し展開を面白くしても良かったかな。

2010/12/14
「フラッシュバック」
 友人の死をきっかけに、忌まわしい少年時代の記憶が蘇るとは、
スタンドバイミーと同じ展開。
今回もダニエル・クレイグの作品は重い感じで、
しかも彼は狂言回し的で、少年時代のシーンが割に占める。
結局、彼の周囲は不幸になってくばかりで、
彼だけが故郷を訪ねて何となく清算した気になるのはいかがなものかな。

2010/12/12
「Jの悲劇」
 ダニエル・クレイグの作品は、007以外はちょっと重い感じ。
本作では、ダニエルが気球の少年を助けようとして失敗。
一緒にかけつけた男性が死亡すると言う事件が発生。
ショックを受けるが、同じように生き残った男性に付きまとわれると言う展開。
この序盤は心理サスペンス的で面白そうなんだけど、
男性の目的は最後まで明確にはわからず、どうにもすっきりしない。
犠牲者の未亡人が、夫の浮気を疑うが、
実はそうではなかったと言う脇の話は、実に明快で対照的。
ところで、Jの悲劇って何かしらと思ったが、登場人物の頭文字が皆Jなのね。

2010/12/11
「レイヤー・ケーキ」
 ダニエル・クレイグは同じボンド俳優でも、
娯楽度の高いアクション系出演作が多いブロスナンより、
ちょっと固い感じ系が多いみたい。
もひとつ言うと、物語はやはりどこかイギリス映画テイスト。
主人公は麻薬ビジネスに携わる人物で、
そんな人だから、いろいろ危ない目にあったり、場合によっては殺人を犯したりする。
そんなあたりの危なっかしい日々を描くわけで、正直人間関係とかわかりづらい。
最後に何とか問題を解決し、それなりの地位を獲得するも、
それをあっさり捨てて引退。
だが麻薬とあまり関係ないところで撃たれて死ぬと言うのは皮肉な感じ。
ここらへんもアメリカ映画にはあまりない結末かな。

2010/12/09
「地底の原始人キングゴリラ」
 実は初見じゃなくて、
かなり昔、こんなのも21時からの洋画劇場でやってて見た。
もちろんその時は、邦題にだまされ、
キングコングの亜流だと思って見た(本家だとは思ってない)が、そうではなかった。
今見ると、厳密にはゴリラでもない。
近所の洞穴から獣のような人間トロッグが見つかり、
博士は猿から人間の進化過程に存在したはずのミッシングリンクだと考える。
氷河期で冷凍冬眠していたが、最近目覚めたと言うのだ。
博士は例えば遺伝子検査とか、そういうところをすっ飛ばして、
この貴重な存在に改造を試みる。
恐竜の化石を見せられたトロッグは、当時を思い出して、なぜか言葉が話せるように。
(恐竜そのものではなく、化石を見ただけで。時代が違うと言う話はこの際なしだ)
もう少し言葉が流暢になったら、当時何があったか聞き出そうとするが、
何万年もかかったであろう進化の秘密を1人から聞き出せるものなのか?
せいぜい、急に寒くなったと思って、
気がついたらおまえらに捕まってたとか言う感じかな。
査問会で、トロッグは昼夜監視してるから大丈夫なんて言ってた博士だが、
実際には見張りをつけなかったようで、研究に反対した住人の侵入を簡単に許す。
トロッグの造形は、下半身裸の人間(股間は布切れあり)が、
上半身猿の着ぐるみを着てる形で、途中なんですと言う事を表現したかったらしい。
人間は下半身から進化したって事かな。

2010/12/07
「メガ・ピラニア」
 いやいや、ピラニアだって巨大化しますよ。何か問題でも?
物語は怪しい実験で巨大化したピラニアが、米本土を襲撃すると言うありがちな話。
もちろん、そこに至るにはいくつものハードルが。
まず実験だが、食糧問題を解決するため動物を巨大化するのはわかります。
誤ってピラニアが巨大化してしまったのも、いいんですが、なぜピラニアだけ?
食糧としてピラニアだけを選んだと言う事か?
こんな怪しい実験をしていたのは米人のチームで、
現地ベネズエラの大佐は彼らを逮捕しようとする。当然です。
ところが、主人公の兵士や米国務長官は、
彼らがいなければ解決しないと、まるでヒーロー扱い。
ベネズエラの大佐だけが彼らを追うが、
そこに専念しすぎて、町が巨大ピラニアに襲われてもお構いなし。
挙げ句の果てに、アメリカまで追ってきてしまう。ベネズエラからヘリで。
主人公はドルフ・ラングレンあたりを連想させる、
ミスなんかした事ありません的な軍人。
そんな彼が、こんな事件を大真面目に追う。
科学者は48時間で米国に到達するって予測したのに、
次のシーンでは淡水魚だから海には出られないって言うし。
しかも海に出られた理由はよくわからず。
途中、軍艦や原潜に噛み付いて沈没させるが、
合成でごまかされて、大変な事になった感は弱い。
最後の手段として、主人公は1匹を傷つけて共食いにさせる。
なるほど興奮した群れが、勢いで傷ついてない奴も襲っちゃうかも知れないけど、
最後はバトルロイヤル的に、1匹は残るんじゃないの?
そんな疑問をよそに、長官らは帰還した主人公を爽やかな笑顔で迎えるのだった。
本当に全滅したか、確認はした方がいいと思うよ。

2010/12/04
「マンマ・ミーア!」
 ABBAのヒット曲を集めて物語を作ったと言うミュージカル。
もともとミュージカル用に作詞された訳ではない曲なので、ちょっと強引な印象も。
そして映画版に登場するのが、メリル・ストリープ、
ピアース・ブロスナン、コリン・ファースと言った面々。
全盛時代は、ミュージカルを得意とする俳優がいたが、
ミュージカル映画が少ない現在、とるべき道は2つ。
舞台などでミュージカルをやってる人を起用するか、
有名俳優に歌わせるか(場合によっては、吹き替えで)。
本作は後者で、コリン・ファースなら舞台で歌ってそうな気もするが、
メリル・ストリープやピアース・ブロスナンにはどうにも違和感あり。
興業的な事を考えて、有名俳優を出しちゃうのは、
マイフェアレディの頃からやってる事だけどね。
メリルは以前は間違いなく美人女優と言う位置付けだったが、
近年は肝っ玉母さんと言う雰囲気になって起用されたのだろうけど、
そこが何とも半端な感じ。
まだ美人時代の面影があって、肝っ玉ぶりがまだ移行途中。
ABBAの歌をノリノリに歌うほど若くないし。
(ここは舞台版の時から違和感が狙いなのかも知れないが)
ABBAの曲は、知ってるのも知らないのもあって、
知らないのはミュージカル用に作ったかのように錯覚するが、
知ってるのはノリはいいけど、前述の通り強引に差し込まれた感が。
てな訳で、全体として違和感の固まりと言う感じ。
娘の友人、母の友人、母のかつての恋人がすべて3人と言う対比は、
お約束的で面白そうだけど、コリン・ファースには恋人が出来なかったりで
そこも半端な気が。
メリルがブロスナンを選んで、他の連中が特に反対しないのも違和感あり。

2010/12/03
「マジェスティック」
 まだあるブロンソンもの。
本作の彼はスイカ農場の経営者で、移民を働かせて白人連中ににらまれたり、
いざこざで警察に目をつけられても意に介さず。
挙げ句の果てに、逮捕されて大物犯罪者と脱走するハメになるが、
彼を警察につき渡そうとし、自身は逃走中と言う自覚もない。
まさに自己中心的と言う感じだ。
おかげで大物に嫌がらせされた上に命を狙われ、
反撃に転ずると言うといつものブロンソン風だが、今回は彼にも問題がある気も。
受けた嫌がらせも、堪忍袋の緒が切れたと言う程ではない気がするし。

2010/11/29
「ダイヤモンド・イン・パラダイス」
 小粒なアクションも手懸けるブレッド・ラトナー監督が、
今回は007を引退したばかりのピアース・ブロスナンを大泥棒として描く。
ブロスナンのキャラはボンドと大差なく、そこは違和感ないが、
引退した泥棒と言う事で、なかなかその手口を見せずイライラ感あり。
むしろ目立つのが彼を追うウディ・ハレルソンの存在で、
普通この手の追跡者は添え物的な事が多いが、本作では出ずっぱり。
実は。。。と言うわけで、何かどこかで聞いたような展開に。
ブロスナンの颯爽とした活躍を期待したが、そんな訳で終盤まで肩透かしが続く。
最後にダイヤを盗み出すが、せっかく凝った手口でアリバイを作ったのに、
理屈抜きで疑われたのでは意味ない感じ。

2010/11/28
「THE 4TH KIND フォース・カインド」
 アラスカの小さな村で、実際にあった事件と称するフィクション。
ブレアウィッチプロジェクトなんかと同じ設定だが、
本作が特殊なのは、本当に実話だと思わせようとしている点。
監督自身がインタビュアーとして登場。
ミラジョボ自身がこれは実話ですと語り、本人として別人の映像が登場。
そちらは記録映像ぽく固定カメラで画質は良くない。
村人がUFOに拉致されてるらしいと言う水曜スペシャル的話で、
普通、ニセ実話ものは、リアルに見せるために無名の俳優を使うのだが、
ミラジョボと言う有名俳優を出す事によって、
映画自体は作り物と認めるが、事件は本当にあったんですと思わせる凝った構成。
その工夫は買うが、実話と思わせる事にそれほどのメリットがあるようにも思えず、
そんな内容だから物語ももう一つ。実験的な作品やね。

2010/11/27
「バイオハザードIII」
 ミラジョボ主演の人気シリーズ。
前回出たらしい博士が今回倒されたり、
今回のラストが日本で、次回作のオープニングが日本だったりして、
どうも緩やかにシリーズは展開してるらしい。
全体として、人間をゾンビ化させるウイルスを倒すためにクローンを作ったとか、
そんなどこかで聞いたっぽい展開で、
どこかで聞いたのが、本シリーズの過去作なのか、
まったく別の作品なのかは思い出せないけど、あんまり目新しい話でないのは確か。
次回作を期待させるような感じはもう一つ。

2010/11/25
「ウルトラヴァイオレット」
 また出たアメコミの実写映画化で、
ミラジョボはバイオハザードのイメージのまま暴れ回る。
彼女はウイルス感染で変幻自在になった殺し屋で、
体の一部を刀にしたりするT1000的能力を持ち、銃も撃ちまくる。やたら強い。
対するのは、感染者絶滅を目指す人類のリーダーと、
対抗するため抗体を持つ少年を始末しようとする感染者のリーダー。
この三つ巴の関係が詳しく描かれる事はなく、軽くセリフで片付けられ、
後はひたすら撃ちまくったり、格闘で倒しまくる。
ミラジョボは終始無敵で、痛快アクションと言う事かも知れないが、
もう少し物語には起伏がほしいところだ。

2010/11/23
「ドルフ・ラングレン in レトログレイド2204」
 ドルフはSF色のアクションにも出ていて、本作もそんな一作。
隕石に付着したバクテリアが、人類を絶滅の危機に導いたため、
過去に戻って隕石を掘り出すのを阻止に行く事に。
その隊長がドルフなんて期待させる出だし。
それだけでは物足りないと思ったか、部下が反乱を起こすのだが、
歴史はおれたちが決めるとか称するだけで、
どういう歴史にしたかったかは最後までわからずじまい。単に邪魔してただけやね。
隊員は、冬眠してた連中も含めてかなり大人数だが、
どういう作戦でそんな構成になったかわからず、ドルフだけで作戦完遂するわけだし。
隕石掘りチームの内部争いはありきたり。
隕石が表に出てしまったのが、実はドルフが原因と言うのは皮肉な感じ。
ヒロインが負傷して助からないのも珍しい最後と思ったが、
わずかな時間会っただけなのに、
作戦終了後ドルフはヒロインのところへかけつけ、何か恋仲になるみたい。
それでまた歴史が変わっちゃうんじゃないの?
全体として、設定は良かったのに、物語は安易なところに落ち着いてる感じ。

2010/11/21
「ウェズリー・スナイプス ザ・シューター」
 ウエズリーは暗殺者で、米国に不利な情報を持つテロリストを暗殺。
だが、そのために英国警察と、秘密を隠そうとする一味の双方に追われる展開に。
題名も似る「ザ・シューター 極大射程」に似た話だが、
あちらは一味が悪巧みしてたのに対し、
こちらは組織としてむしろ当たり前の動きで、こちらの方が好感が持てる。
そんな彼が、両親がいない少女にかくまわれるなんて、
レオンの裏返しみたいな設定も面白い。
ただ、英国警察とCIAの縄張り争いのあたりがこなれてない感じで、
状況はわかりづらい。
敵の襲撃も、本当に執拗なのかピンと来ない。
最初テロリスト暗殺犯を追っていた女刑事は、途中で父を殺され、
その犯人が暗殺犯とは別だったと知ると、彼を見逃すなんて展開もおかしな感じ。
全体として、設定はいいのに物語がついてきてない感じかな。

2010/11/20
「デトネーター」
 ウエズリーもバンダムもセガールも演ずる役柄は似てるけど、
ウエズリーはちょっと気取った感じ。
格闘の方はそれほど凄腕と言う訳でもなく、
撃ち合いとかカーチェイスとかあるけど、これもお約束程度の見せ場。
例によって内部に裏切り者がいて、最初に怪しまれた人とは別に真犯人がいたなんて、
これまたお約束の展開があるが、衝撃の結末とか、そんな感じではない。

2010/11/18
「火の鳥」
 手塚治虫の原作を市川崑が大作映画化。
登場人物は、いずれをとっても主役ができそうな連中をかき集め、
音楽はなぜか不釣り合いなミシェル・ルグラン。
物語は邪馬台国やら神武天皇やら天照大神やら
いろんな話をブレンドした、古代絵巻風。
以前見た時は、マンガを読んでたのでよくわかったが、
月日が流れてどんな話か忘れた今見ると人物関係がなかなかわかりづらい。
由美かおると草刈正雄がどういう関係かよくわからなかったがどうやら兄妹らしい。
あと、長年ヒミコ役は草笛光子だと思ってたけど、それが勘違いとわかった。
有名俳優陣も、メイクや暗かったりで、言われないとよくわからない人も。
これより少し前に、同じ手塚治虫原作バンパイアTV版でとった手法で、
実写映画にアニメを合成するやり方を今回もとるが、これがどうにも違和感あり。
全部実写か、全部アニメにした方が良かった気がする。
市川崑自身は失敗作と言う認識らしいけど、
そこまで悪くはなく、それなりに壮大なテーマは感じられた。
もっとも、マンガのままのストーリーだから、監督の力量と言う事とは違うかも。

2010/11/16
「ジャン=クロード・ヴァン・ダム ザ・ディフェンダー」
 今回のバンダムは元兵士のボディガード。
雇い主と対立したり、途中で失態があったり、
警察内部に一味がいたりと、よくあるエピソードが続いて、
全体としてまあまあ無難にまとまってるけど、それなりで、すごく面白い訳ではない。

2010/11/15
「ザ・プロテクター」
 今回のバンダムの役柄は、国境警備隊。
と言っても、密入国を見張ると言うより、麻薬の密輸監視が主な目的。
バンダムは素性に秘密がありそうだが、かつて特殊部隊にいたとか言う事もなく、
娘が麻薬で死んだから復讐したかっただけとは、ずいぶん拍子抜け。
格闘では得意の回し蹴りも見られず、
敵が見せたりするものだから、そっちの方が強そう。
気のいい相棒にこれと言った理由もなく裏切られるが、
バンダムの方もあまり気にしてなさそう。

2010/11/14
「その男ヴァン・ダム」
 バンダムとかセガールとか、ドルフ・ラングレンなんてあたりの
微妙なアクション俳優作をよく見ている。
かつて大作に出た彼らは、今は細々と公開される作品に出たり、
せっかく作ったのに劇場公開されず、ビデオ販売のみなんて憂き目を見る事も。
中でも、バンダムは最初からやや低めに位置していた事もあり、
最近はあまり見かけない。
そんなあたりを自虐的に描いた作品だと言うので見る。
映画製作の舞台裏を中心に描いたのかと思ったら、そうでもなくて、
バンダム自身が演ずるバンダムが、たまたま出くわした強盗犯と間違われると言う話。
その過程で、仕事があまり来ないとか、養育権でもめてるとか、
地元ベルギーでの人気だけはあるとか、そんなセリフが出たりする。
さほど強そうにも見えない強盗犯を前にこれと言って暴れるでもなく、
最後には誤解されたまま逮捕されて有罪になって刑務所へ。
人質仲間が証言すれば無実とわかるはずだが。。。
家庭内暴力で騒がれた事はあった気がするが、
強盗事件で捕まったと言う話は聞かないから、映画全体がフィクションと言う事ね。
実際にはさほど強くないと言う事か、派手なアクションもなく、
バンダムの自虐ネタも中途半端な感じ。

2010/11/13
「惑星大戦争」
 スターウォーズ公開時に、我が東宝には轟天号ありと、急造したらしい作品。
東宝特撮が連発された時期よりは遅めで、いかにもと言う東宝俳優は平田昭彦くらい。
と言うか、主演の森田健作知事は松竹から貸し出された形に。
物語は、急造しただけあって簡単な感じ。
地球の脅威となる銀河帝国司令官とか言う人が現れるが、
その人以外に敵の気配は感じられず本当に脅威なんかいと言う感じ。
例によって突っ込みどころは満載。
捕われた浅野ゆう子は、なぜかボンテージに着替えさせられる。
牢の中からパネルを適当に操作したら外へ出られちゃう。
池部良博士は、知人の博士の利き腕が変わった事からニセ者と見抜く。
沖雅也が涅槃で待ってると言ってやられる。(これはウソです)
轟天の戦闘シーンはもう一つで、
何と言ってもドリルを使わなくてどうすると思っていたら、
ラストでドリルのとこだけ離脱して、本来とは違う使われ方をする始末。
お手軽に作っただけの事はあるねと言う出来。

2010/11/12
「沈黙の報復」
 まだ残ってましたセガールアクション。
今回の彼の役どころは。。。素性不明。
わかっているのは、警官である息子が殺されたと言う事だけ。
いつものように不死身のセガールは、今回珍しく弾が当たったりするが、簡単に回復。
複数の組織が争ったり、悪徳刑事がいたりするが、
そっちの物語はあまり整理されてなくてわかりづらい。
そんな事知るかとセガールは暴れ回り、実行犯を倒すと、
糸を引く犯罪者には手を出さずに退散。
何しに来たんですかと聞きたくなる感じだ。

2010/11/11
「ディテクティヴ」
 本作のバンダムは終始くたびれた感じ。
うだつがあがらない描写が半分くらい続いたところで、彼は襲撃を受けて意識不明に。
もちろん、回復して反撃するわけだが、
普通そういう話では、意識不明になるのは序盤だろと言いたくなる。
回復しても、ただちに反撃と言う訳ではなく、リハビリでうまく動けなかったりする。
実はバンダムが積極的に反撃した訳ではなく、
元同僚と言う犯罪王がわざわざ襲撃に来て、撃ち合いの末共倒れになると言う展開。
セガール映画を見続けた者からすれば、撃たれたくらいで死ぬなよと言う感じだ。
全体的に湿っぽくて痛快感には程遠い。

2010/11/08
「ジャン=クロード・ヴァン・ダム ザ・コマンダー」
 バンダム主演のアクションで、
反乱を起こす某国の旧政権一味から、新大統領を守ろうと米大使館に立てこもるなんて
何か良質のアクションみたいな設定。
これが実話の映画化とかで、主役含めもう少し知名度の高い人で固めれば、
それなりに評価されそうな感じ。
実際は架空の国の話で、有名なのがバンダムくらいとなると、ちょっと弱い。
おかしなヒネリとかなくて好感は持てるが、シンプルすぎて物足りない。
バンダムらしい格闘は今回なしかと思ったが、
最後にちゃんとあって、それが逆に蛇足感も生んでいる。

2010/11/07
「緯度0大作戦」
 東宝特撮の一作だが日米合作で
怪獣は当然のように出るけど、SFドラマがメイン。
遭難した宝田明らを助けたのは、世間から身を隠した
画期的な科学技術を持つ連中と来たら、ネモ船長や海底軍艦のバリエーション。
海底軍艦とかでは、敵対する連中は別の文化を持つ脅威だったりするが、
本作では同じ文化を持つ連中と仲違いしただけと言う点が異色と言うか、
ちょっとお手軽な感じ。
東宝特撮らしく、ここでは敵も味方も轟天号を思わせる戦艦が登場。
ただ、轟天号じゃないので、思い入れはもう一つ。
最後に一人だけ生還した記者の話を皆が本気にしないあたりは寓話的で、
やっぱり普段の東宝特撮とは毛色が違う感じ。
音楽だけは、ゴジラを思わせる伊福部昭。
巨大ネズミとコウモリ男も出るよ。

2010/11/06
「ストリートファイター」
 ブロンソン映画は押さえてるつもりでも、こんな大事なのを残してた。
ブロンソンだけでなく、コバーンも出てて、しかもウォルター・ヒル監督作だ。
ブロンソンとコバーンは、荒野の七人や大脱走でも一緒に出ているが、
二人が絡んだ印象はなく、こんなところで共演していたとは。
物語はまさにストリートファイターの話だが、コバーンの出番が多いためか、
いつものブロンソン映画っぽい雰囲気はない。
コバーンが言うように、ブロンソンは比較的歳をとっていて、
それなのに強いと言うあたりの説明はない。
実際、ブロンソンはただの一度も負けないので物語的にはひねりがないが、
70年代のシンプルなアクションとしてそれなりに楽しめる。
ただ、繰り返しになるけど、普段のブロンソン映画として期待すると期待はずれかも。

2010/11/01
「マッド・ギャリソン」
 意外に見逃しが多いブロンソン主演作。
本作は、80年だから比較的後半の作品だが、
じいさんのくせに妙に強いと言う一連の作品よりは前らしく、割にいい感じ。
彼は国境警備隊で、法を取り締まるいろんな仕事の中で、
あまり描かれてこなかった手付かずのジャンルに注目したのは面白い。
まあ考えてみると、皆が手を出さなかったのにも訳があって、
物語をあまり面白く出来そうもない気が。
本作もそうなるリスクを持っていたが、
密入国を手引きするベトナム帰りの凄腕エド・ハリスを出したのがヒット。
ブロンソン対当時新人のエド・ハリスと言う図式が物語を面白くしている。
一味を突き止めようと、自身が不法入国者に紛れるが、
失敗に終わるなんてエピソードも悪くない。
FBIが麻薬がらみの事件にしたがるが、
ブロンソンはただの密入国と断定するあたりも、よくあるパターンの裏返しで面白い。
難を言えば、最後のエド・ハリスとの対決があまり盛り上がらなかった点かな。
やたら派手にしたがる今風じゃない点は好感が持てるんだけど。

2010/10/27
「テンタクルズ」
 ジョーズの二番煎じとして多発された動物パニックの一作。
かつて見た事あるが、まとめるようになってから、なぜか漏れてた。
(単にテレビでやらなかっただけか)
物語は、海辺の町で謎の事故が多発。
もちろん、巨大ダコの仕業だが、このタコは最初から最後まで全身を見せない。
見えてもせいぜい足だけ。
本家ジョーズですら、最後は船の上まで上がってきたのに。
何か勝手に人間がやられてく感じだ。
謎の事故に、ジョン・ヒューストン記者は、ヘンリー・フォンダ社長の実験を怪しむ。
その、怪しんだ根拠はわからない。
実は、フォンダ社長も知らないところで、謎の実験が行われていたと判明。
とくれば、巨大ダコは実験の影響で巨大化したとか、
そんなゴジラ的な事を考えるが、そもそも実験の内容については語られない。
いよいよ巨大タコの存在が明らかになり、
ジョン・ヒューストンがエイハブ船長のごとく立ち向かうのかと思ったら、
立ち向かうのは途中から出てきた海洋学者ボー・ホプキンス。
オルカと言う映画もあったが、そのシャチを飼い慣らし、
共に戦うなんて設定は、この映画にしては珍しく好感が持てる。
しかし、肝心の戦いは海底の暗いところで延々と展開し、
次はこういう作戦で行こうとか、説明もないので、
何が起こってるのかさっぱりわからない。
最後に浮上したホプキンスが、タコも倒した事だしとか言ってるから、
どうやら倒したらしいが、何が決定打だったかは、よくわからない。
そして、物語を締めるために出てくるべき、
ジョン・ヒューストンとヘンリー・フォンダは出てこない。
両者とも大物だし、友情出演的にワンシーンだけ出るのは理解できるが、
前半割に出ていただけに、締まりがない。
実は個人的にこの手の怪物系は好きで、突っ込むのも楽しいが、
本作はそこに至っていない、極言すれば、映画として成立していない感じ。
あえて採点すれば、20点とか30点と言う感じ。

2010/10/24
「沈黙の逆襲」
 強引な展開が多いセガールアクションも、今回は比較的ストレートな感じ。
同僚に裏切られ、彼を射殺するが、自らが失職する事になる序盤。
普通ならこの話が本筋に関係ありそうだが、まったく関係なし。
たまたまこのタイミングで、護衛の仕事を依頼されたとなれば、
依頼した方にも何か企みがありそうだが、それもなし。
依頼主の利権を奪おうとする男が、依頼主の娘を誘拐。
娘の恋人も一枚噛んでたりするが、衝撃の展開と言うほど意外ではない。
後はセガールがお得意の大暴れで、やり過ぎんなよと言う警察も、
悪に通じてる訳でもなく、さほど障害にならず。
変なひねりが多いセガールアクションにおいて、
このシンプルさは好感が持てるが、反面あっさりしすぎてる物足りなさもあるね。

2010/10/23
「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」
 TVにもなったクローンウォーズの映画版なので、
てっきり総集編かと思ったが、さにあらず。
TVシリーズの前の時代で、アソーカとの出会いが描かれ、
もう少し言うと、カクカクしてたクローン大戦の後の話との事。
シーズン1の最後に出てきたジャバ・ザ・ハットの親戚みたいなやつが、
本当に親戚だったとわかったりして、ミッシングリンク的な興味はあるが、
物語の方は30分の時と同じ程度の面白さかな。

2010/10/20
「エクスペンダブルズ」
☆☆☆★★

 いや、普通見るでしょ。と思って、見た。
この作品はスタローン監督主演のアクション映画。
怪獣総進撃的発想で、当代のアクション俳優総出演の作品に。
出てくるのは、ジェイソン・ステイタム、ジェット・リー、
ミッキー・ローク、ドルフ・ラングレンと言う面々。
バンダムにも声をかけたのに、断られたとか。なぜ断る?
さらには特別出演的に、シュワルツェネッガー、ブルース・ウイリスも出演。
しつこいようだけど、普通見るよね。
 なるほど、見る前に聞いていた面子は皆出てるのだが、
何か見てる内に、思ったほど豪華キャストじゃないなと感じさせられる。
と言うのも、チームにいる有名どころは、
スタローン、ステイタム、ジェット・リーの3人だけ。
ドルフ・ラングレンは寝返って敵になるし、
ミッキー・ロークは引退してるから部外者。
シュワルツェネッガー、ブルース・ウイリスはちょっと出ただけ。
いや、意外に普通のキャストと言う印象を受けちゃった。
荒野の七人とかの方が豪華だよね。
アクションの方はなかなか楽しめて、
スタローンとステイタムで敵の軍隊をあっという間に倒すのも痛快。
金でなく、女のために現地へ舞い戻るあたりはランボーを連想させる。
ステイタムが女に振り回される軽いキャラなのも、対称的で面白い。
標的は現地の将軍かに思えたが、実は背後で牛耳る米国人と言う図式もいいが、
結局将軍一味まで倒しちゃうのはやりすぎな感も。
いろいろ恨みはあれど、体が熱くなるアクションだったのは事実で、
最後に急速冷却させたのは、長渕剛の日本語の歌だった。
時々やっちゃうんだよね。妙なタイアップ。
今回は、吹替版だけの話と思って油断してたけど、そもそも吹替版なんてなかった。
なぜ、今までずっと英語だったのに、日本語の歌が。
すーっと冷めて、劇場の人に文句言いそうになっちゃった。
ホント、勘弁してほしいっすよ。

2010/10/18
「スティーブン・セガール 沈黙の鎮魂歌」
 相変わらず強引なセガールアクション。
今回は割にシンプルな方だけど、
それでも「元マフィアの小説家であるセガールの娘が
ロシアンマフィアの息子と結婚するが、一味の襲撃を受け、婚約者と組んで大暴れ」
。。。なんて展開で、なぜ元マフィアなの?とか、なぜ小説家なの?
とかいろいろ思わせる設定。
例によってどんな職業でも、戦わせたらほぼ無傷で相手を全滅させる凄腕。
入り組んだ設定ではあるが、物語の方は、敵がロシアンマフィアだけで、
いつにないシンプルさに好感が持てる。
ロシアンマフィアのボスの息子ながら、弱腰な婚約者と組んで、
一味を追う絵もなかなかいいのだが、中盤で婚約者は行方不明に。
終盤はロシアンマフィアとの対決だが、
これがセガールお得意の異様に長い撃ち合いと格闘。
ここまでがボチボチまとまってたので、まさにこれが蛇足か、
例によって、偉そうだけど、何の役にも立たない警察の存在も、水を差す感じ。

2010/10/14
「沈黙の標的」
 まだあるセガールアクション。今回も脚本はかなり雑。
セガールは考古学者で、麻薬密輸に利用され逮捕されるが、
麻薬取締局は彼を泳がせて組織を追い詰めようとする。
おかげで組織は、秘密に気づかれたとセガールを狙い、妻が犠牲に。
実はセガールはもともと凄腕の泥棒(!)で、組織の連中をバッタバッタと倒していくわけ。
そんな凄腕なら、家族が危険と感じた時点で手を打てば、妻は守れたはずだが。
一方、中国の数ある麻薬組織は手を組み、巨大組織を作ろうとしていた。
その秘密を守るため、セガールを襲撃する訳だが、襲撃しては返り討ちにあい、
そのたびに大ボスが何とかしないとまずいと、同じ言葉を繰り返すが、
やってる事は同じなので、結局やられるばかり。
実は実は、大ボスは他のボスと組むようなフリをして、始末させようとしていたのだ。
つまり、最初からセガールの凄腕を知っていて、
密輸に利用するあたりから作戦だったって事かしら。
そんな緻密な計画には見えなかったが、おかげで、中ボスは全滅。
セガールがそこまで凄腕と知りながら、
たいした対策も打たなかったので、大ボスも簡単にやられる。
と言うわけで、この手の話を作る時に、
思いつきそうなアイデアをぜんぶくっつけたような一作。
アイデアだけ詰め込んでも面白くはならないんですよ。

2010/10/13
「雷神 RAIJIN」
 まだまだ続くセガールアクション。
今回は再び荒い脚本に逆戻り。
少年時代に友人が惨殺された過去を持ち、それがトラウマとなっている刑事役。
当然、そのトラウマが物語に影響するはずだ。
彼が扱うのは片や爆弾魔、片や連続殺人犯。
一人では物足りないと思ったか、犯人を二人にしてみたが、結果的に散漫な感じに。
セガールは相変わらずむやみに撃ち、むやみに格闘。
どんなに戦っても無傷だが、その割に犯人を逃がしたりするから、
意外にたいした事ないのかも。おかげで戦いの方も締まりがない。
最後の方になって、実はセガールこそ真犯人かもと言う話が出てくる。
考えてみれば、少年時代のトラウマなんてその伏線だし、当たり前の展開だが、
セガールはたぶん悪役をやった事がなく、そういう意味で結構意表を突かれた。
でもラストで、今まで疑っていたFBIは唐突にその考えを否定。
セガールはやっぱり悪役じゃありませんでしたと、安易なところに落ち着いたか。
あるいは、セガールが真犯人と気づかずに見逃してしまう皮肉なラストを狙ったか。
作者の意図ははかりかねるが、どちらにせよ安易な締め方と思う。

2010/10/12
「弾突 DANTOTSU」
 まだまだ続くセガールアクション。
このところ雑な脚本が多かったが、今回はかなりまとも。
落ちぶれた元刑事スティーブン・セガールが闇の暗殺者になるが、
標的は親友とも言うべき刑事だったなんて展開。
どこかで聞いたような話だけど、最近のセガール作にある、意図不明のヒネリがなく、
オーソドックスなところに好感が持てる。
その親友が、セガールの元妻と結婚し、娘の継父に。
元妻も娘もセガールを嫌っておらず、娘は継父も嫌っていない。
この親友である刑事は、
セガールが怪しげな仕事をしてると知りつつ、情報を流してくれる。
。。。なんて、普通ヒネリそうなところもずいぶんストレートな脚本。
必ずや悪役の正体を見せると思ったランス・ヘンリクセンは、結局いい人のままだし。
唯一のヒネリは、親友が犯罪者だった点で、
とはいえ別にセガールをはめてた訳でもないので、物語の展開上最低限と言える。
それにしては、ラストでセガールの口を封じようと、総動員で襲撃。
今後も継父であり続けるはずなのに、娘を人質にしたりするものだから、
娘も継父が爆殺されても平気そう。ところで元妻はどうなった?

2010/10/11
「沈黙の激突」
 とどまるところを知らないセガールアクション。
軍が開発した怪しげな薬が盗まれ、セガールと、盗んだ連中と、
薬の事を隠そうとする上層部の三つ巴の戦いに言うのはどこかで聞いたような展開。
そこの人物関係の描写が整理されてなくてわかりづらいと言う恨みもあるが、
それはまだマシ。
後半になると、薬の影響を受けた連中を始末に古城へ乗り込むなんて
吸血鬼狩りの展開に。
普通の住人が薬の影響を受けただけなのに、
もはや手遅れとばかりに、問答無用で射殺するのはいかがなものか。
しかも、今までかなりの信頼関係があるかに見えた、
腹心の部下と恋人があっさり殺されると、そちらは見向きもせず、
かなり脇役でかなり重傷の兵士だけ連れ帰るとはいかがなものか。
セガールはそんな強敵でも無傷。

2010/10/10
「沈黙のステルス」
 お手軽なアクションを連発するセガール主演の一作。
ステルスが盗まれるなんて、自身の暴走特急あたりを連想させる展開。
とは言え、ステルスならではのスカイアクションが延々と展開する
。。。と言うわけではなくて、もっぱら潜入した敵地での地上の攻防が中心。
セガールが援護役の若造を最初嫌がるので、
最後に裏切られる展開かと思ったが、そういうのはなし。
テロリストの親分と凄腕そうな右腕の女はあっさり倒され、
クライマックスは最初から正体がわかってる裏切り者との戦い。
つまりテロの脅威はさほどでもなかったと言う事か。
記憶を消されそうだったセガールが最後の手段と呼び出されるが、
解決後解放されるとは、さほどの機密でもなかったらしい。

2010/10/09
「撃鉄2 クリティカル・リミット」
 乱発するセガールのアクションものの1作。
撃鉄2なんて言っても、実は無関係の作品てパターンが多いが、
本作はホントに同じキャラが再登場したらしい。
とはいえ、前作がどんな話だったかも記憶がなく、シリーズとしての魅力は皆無。
セガールの役どころは、フリーの「その道のプロ」らしく、
そういう意味では、武器商人に協力するなんて面白い感じ。
でも、そのまま終わるはずもなく、実は潜入捜査してたなんてありきたりな事に。
元教え子だった女エージェントと現場で対面し、
彼女が殺されそうになると、あっさり正体を明かしちゃう。
教え子はお世辞にも凄腕とは言えず、セガールもむやみに撃ってるだけ。

2010/10/06
「TAXI NY」
 リュック・ベッソン製作のフランス版アクションシリーズの、アメリカ版リメイク。
ダメ刑事と優秀な刑事である恋人、そして暴走タクシー運転手なんて組合せを継承。
その運転手をクイーン・ラティファが演ずるわけ。
なるほど、やってる事は同じなんだが、テンポは速く、
銃撃やらカーチェイスも本家より派手で、
アメリカ風にアレンジされてるのは理解できる。
もともと本家はややのんきなテンポが気になっていたので、
個人的には良くなってると思うが、本家が好きな人には台無しにされたと感じるかも。
そういえば、リメイクと言う事を忘れれば、
全体としてどこかで聞いたようなありきたりなアクションに納まってるかもね。

2010/10/05
「TAXi(4)」
 リュック・ベッソン製作で、
パルプフィクションと同じ曲が印象に残るフランスのアクションシリーズ第4弾。
本作でも、主人公の警官、警察署長、凶悪犯と、揃いも揃って、
クルーゾー警部やミスタービーンあたりを連想させるマヌケぶりのドタバタぶり。
たぶんこのシリーズの魅力は、タクシー運転手の暴走ぶりにあるはずだが、
そちらは今回は抑えられてて、全体としてお手軽な出来やね。

2010/10/04
「ドラキュリアIII 鮮血の十字架」
 何かセブン・オブ・ナインが出ていた事だけが記憶に残るドラキュリアの続編は、
全然つながりのないジェーソン・スコット・リー主演の話だったが、
3作目はスコット・リーが再登場。
上司であるロイ・シャイダーも再登場。こちらは前作に続いてワンシーンだけ。
吸血鬼を追ってルーマニアへ飛び、一味と対決。
主人公も実は吸血鬼予備軍で、何とか抑えてるなんて話もあるが、
全体としてどこかで聞いたような代わり映えしない展開。
最後のボスがルトガー・ハウアーだったので、
おっ!と思わせたが、さほどの強敵でなし。
主人公がどうなったかよくわからないラストも消化不良な感じ。

2010/10/03
「デジャヴ」
 デジャブなんて題名だし、リチャード・ギアのプロフェシーとか、
ニコラス・ケイジの未来を予知するやつとかみたいな話かと思ったがさにあらず。
いろんな監視映像を合成し、どんな場所でも自在に監視できる技術ができるが、
その映像を作るのに4日間かかるから、
これから殺されるとわかってるヒロインを監視する事になると言う展開は面白い。
犯人を逮捕し、一方で監視映像の方ではまだ事件が起きてないなんてのも面白いんだが
実際に物体を過去へ送れる事がわかると、
よくあるタイムトラベルをからめたSFアクションじゃんと言う感じで、
かなりの拍子抜け。
最後にはデンゼル自身が過去へ行ってしまうあたりも、どこかで見たような展開。
事故を防ぐために犠牲になるあたりは、ありがちな安易な結末ではない感じだが、
結局過去へ戻る前のデンゼルがラストに再登場。
ヒロインの顔に見覚えがあると言う、まさにデジャブを感じ、
ハッピーエンドだと言いたげだが、理屈的には彼にヒロインの記憶があるはずもなく、
またこの後デンゼルは過去に戻って死ぬはずなんだけど、そこはうやむやにされたか。

2010/09/25
 「ビッグ・バグズ・パニック」
 スパイダーパニックと言う巨大クモが出る映画があったが、
本作も同じ路線。
こちらは正体不明の虫で、なぜ大きいのかとか、
何を目的としているかは詳しく明かされないまま展開。
B級ものにありがちな突き抜けた都合の良さはなく、
まあまあ当たり前の感じで、ヒネリはもうひとつ。
ホシ・サトウの人が当初仲間だったが、途中でやられたとかではなく離脱。
そう言えば、虫化したのは男ばかり。

2010/09/11
「エネミー・フォース 限界空域」
 よくある題名だけが派手な飛行機サスペンスものぽい感じで
ターミネーター3のクリスタナ・ローケンが出ているので見た。
物語は何者かが外部から飛行機のコントロールを奪う展開で、
実際に可能かどうかは別として、デタラメな話が多いこのジャンルでは割にリアル。
主人公の航空局の人は、離陸前に次の標的となる機を突き止め、
機長にも連絡がつくが、そのまま遠隔操作で離陸させられてしまう展開は面白い。
何だかんだで、無事着陸した主人公らを地上で犯人が襲撃。
無人機を動かして混乱させるあたりも面白いが、
その間の肝心の空で展開する犯人との駆け引きや、
乗客の混乱ぶりはありがちな感じで、もうひとつ。
飛行機ならではの派手なシーンは、途中で乗客が機外に出てしまうシーンくらいで、
これは犯人が巻き起こした障害じゃないし。
クリスタナ・ローケンは、ターミネーターより前の出演で、アテンダント役。
これが最後のフライトと言うありがちな設定。
終始、主人公の近辺にはいるが、彼女抜きでは物語が成立しないわけでもない。
バーバラ・カレラが元女優役で登場。
かつて看護士を演じたので、周囲が本物と信じるなんて話は、
もう少し丁寧に描写すれば、面白いエピソードと思うが。

2010/09/07
「凶悪海域 シャーク・スウォーム」
 サメものにはジョーズと言う傑作があるので、
あれに対抗するには、巨大化するしかないと、メガロドンとか持ち出した作品もあるが
今回は巨大化はせずに大群で来た。
TVスペシャルらしく前後編で、
出演はダリル・ハンナとアーマンド・アサンテと言うB級作品を彩るには豪華な布陣。
しかし、ハンナは何かふけて太って、出番も少ない。
アサンテの方はワルの起業家と言う感じで役柄は悪くないが
ワルぶりはちょっと半端な感じ。
実は真の主役はハンナの夫ジョナサン・ケントことジョン・シュナイダー。
廃棄物で漁業を不振にして、リゾート開発しようとするアサンテだが、
廃棄物のせいで生態系が崩れ、サメが群れになって襲撃してくるわけ。
サメの襲撃シーンは序盤から何回もあるが、
なぜか誰も騒ぎ出さず、人々の関心はもっぱら開発するか否かなので、
サメ的に盛り上がらない。
アサンテは確かにワルだが、開発で町が潤い、立ち退き料とかもらえるなら、
そんなに反対しなくてもと言う気もして、
サメを意図的に呼んだわけじゃないあたりも弱い。
ワル側は一通りサメにやられるが、しまった!とか、やられた!と言う
痛快感ももう一つ。サメは大量に出るが、全部小振りだし。

2010/09/04
「バタフライ・エフェクト2」
 アシュトン・カッチャー主演の、悲壮感あふれるSFサスペンスの続編で、
主人公の能力の設定は前作と同じ。
だが友人らを不幸から救おうと奮戦する話だった前作に対し、
本作は最初こそ恋人たちを救うために能力を使うが、
その後は出世のために能力を使ったりして志が低い感じで好感がもてない。
最後に恋人らのために自ら命を絶つのは、
実は前作でボツになったエンディングと同じようだが、
そこまでが共感できないので、割に唐突な感じ。

2010/08/29
「トランスフォーマー」
 なぜか車とかのマシンがロボに変身する日本製アニメの実写版。
アニメはやや違和感があったが、CGで実写化されると、それなりに説得力あり?
古代からエイリアンが地球に来ていたと言う設定は、毎度毎度で食傷気味。
町中で巨大ロボや軍が戦闘シーンを展開するあたりは、
怪獣映画のノリで楽しめるが、いかんせんロボットの見分けがつかないのが難。
敵が欲しがっていたはずのキューブとやらで、敵のボスを倒すあたりもわかりづらい。

「トランスフォーマー リベンジ」
 前作に続いて長尺映画の多いマイケル・ベイ監督作で、
前作と同様見分けのつかないロボが対決。
さらに新たなロボやら、設定が出てきてわかりにくい。
前作は町中の戦闘シーンが見所だったが、
今回はピラミッドのある砂漠が舞台で、山で怪獣が戦うがごとく、
いくら派手にしても空々しい印象は否めない。

「バタフライ・エフェクト」
 アシュトン・カッチャー主演で、彼が自由に時間を移動できると言う設定。
ヘイデン主演のジャンパーみたいな軽いノリの作品を想像したがさにあらず。
ペギー・スーの結婚みたいに、
過去へ戻ってそこからやり直せるわけではなくて、
過去のある出来事を訂正すると、以降の人生がガラリと変わり、
アシュトンだけがそれを認識してると言うわけ。
少年時代に起因する暗い影をめぐるサスペンスと言う点では、
スタンド・バイ・ミーあたりも連想させる。
いろいろ人生をやり直しても、
結局誰かが不幸になる事に気づいた主人公がとった行動は、非常に切ない感じ。
バック・トゥ・ザ・フューチャーみたいな脳天気な話が好きなはずの
アメリカ映画らしからぬエンディング。
最後に主人公が恋人と再会するシーンでは、
なるほどねと思わせて、結局そうはならないあたりもにくい感じ。

2010/08/27
「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」
☆☆☆★★

 かつてTVは海外ドラマ中心だったが、国産ドラマが増えて、衰退の傾向に。
最近はケーブルやレンタルで盛り返したが、
80年代にも海外ドラマが盛り返した時期があった。。。と思う。
そんな中で現れたのが特攻野郎Aチームだ。
戦争犯罪者として追われる身ながら、実は正義のために戦う男たちの話で、
基本メンバーは映画にも出てる4人(役者は違うけど)。
奇想天外な作戦を展開するハンニバル・スミス大佐。
色男で何でも調達してしまうフェイスマンことテンプルトン・ペック。
飛行機操縦は得意だがイカレてるモンキーことマードック。
怪力だが飛行機が苦手なコングことBAバラカス。
残念な事に、当時の俳優さんたちはハンニバルの人が死んじゃって、
他の人も表舞台から退いたところがあって、新しい俳優さんに違和感はあるものの、
やっぱり見とかなきゃダメかな。
 物語はAチームの出会いから始まる。
ここらはTVでも描かれなかったと思う。
ハンニバルとフェイスマンは最初から仲間で、BAとマードックが後で加わる感じ。
バラカスが飛行機嫌いになる理由も描かれてて、
インディ・ジョーンズがヘビ嫌いになった話を連想させる。
全員の紹介に時間をかけて、タイトルが出るまでが結構長い。
Aチームが無実の罪で追われる事になる展開は、映画第1作としては必須。
(でも、シリーズ化したとしても、
田舎町の困ってる人を助ける話が大スクリーンで見せられる事はないはず)
その後は派手な見せ場が何回か展開し、4人のクレージーなノリは
俳優は違えど、昔を彷彿させて楽しめる。
(ノリのベクトルがちょっと違う気もするが、そこは勢いで)
難を言うと、ラストの戦いは破壊は派手になれど、ノリの部分が落ちて、
作戦を立てるのがハンニバルでなくフェイスマンと言うのも痛い。
男ばかりではむさ苦しいと思ったか、ジェシカ・ビールを突っこんだのは強引な感も。
ミッション・インポッシブル的に、妙に便利な秘密兵器で解決したりせず、
身の回りの物で解決したのは好感が持てる。
普通、この手のTVシリーズの映画化となると、
オリジナルのファンは気に入らなかったりするものだが、
そこそこ楽しめたのは、オリジナルへの思い入れがさほどでもないからか?
でも、テーマ曲はもっとガンガン使ってほしかった。
ラストにオリジナルキャスト2名が出てくるけど、
ふけたせいか、ちょっとわかりづらい。

2010/08/21
「庭から昇ったロケット雲」
 以前、学生が自力でロケットを打ち上げる実話の映画があったと思うが、
雰囲気が似てるので実話ぽいけど今回はフィクションらしい。
確かにちょっと調子良すぎるところはあるが、一度の失敗を経て打ち上げに成功し、
今までバカにしていた町の人々まで感激するクライマックスはいい感じ。
ここまで盛り上げたら、
最後に宇宙局の連中をぎゃふんと言わせたいところだが、それはなし。
友情出演ぽいブルース・ウイリスもいい味出してる。
ところで、もちろんバージニア・マドセンが出るから見た。
ちょっと歳とったけど、理解のある妻と言う感じで良かった。

2010/08/17
「ヒッチャー」
 言わずと知れた、
ルトガー・ハウアーが狂気の殺人鬼を演じた作品のリメイク。
ルトガーに代わるのがショーン・ビーンと言う人選は悪くない。
また前回主人公はトーマス・ハウエル1人で、
途中でジェニファー・ジェーソン・リーが加わったが、
今回は最初からカップルで、殺されるのが男の方と言うのはひねりあり。
ただ、ビーンが警察署にいても安心とは言えないほどの凄腕には見えず、
むやみに逃げ回って事態を悪化させるより、
警察と協力して対処した方が良かったのでは。

2010/08/16
「アレックス・ライダー」
 同じような発想をする人はいるもので、
またまた子供がスパイだったらと言う話。
スパイキッズやエージェントコーディと同じ路線だが、
本作はどちらかと言うとマジメ路線で、
第一線のスパイがたまたま中学生だったと言う設定。
ハリーポッターと同じ導入部は面白いが、
後はただのスパイもので、見せ場が少ない分やや退屈か。
ユアン・マクレガーは、死んだと思わせて実は
。。と言うパターンかと思ったがそうはならず。
なぜか現場にも来てしまうお手伝いアリシア・シルバーストンはちょっと違和感あり。

2010/08/15
「エージェント・コーディ ロンドンへ行く」
 高校生なのにスパイと言う設定の作品の続編。
前作と共通するのは主人公一家とCIA長官のみ。
スパイキッズは子供向けだったのに対し、前作は若干リアルと言う線に好感が持てた。
本作では、両親向けにサマーキャンプのフリをしたりして、
確かにそういう偽装も必要なのかも知れないが、これがどうにもバカバカしい感じ。
まさにMIBあたりのノリだ。
主人公以外に英国情報部も同様の子供隊員がいたりして、
どうやら加減がわからず、スパイキッズのレベルに落とした感じ。

2010/08/14
「エージェント・コーディ」
 高校生が実は凄腕エージェントだったと言う展開。
基本は007あたりのスパイもので、
高校生を主役にしてその年齢層をターゲットにすると言う発想か。
スパイキッズなどとダブるところもあるが、
まあ子供だましまではレベルを落としていない感じ。

2010/08/11
「大統領暗殺」
 大統領暗殺ものは数あるが、実際に暗殺された事件の真相を追うパターンと
架空の大統領の暗殺をめぐり、ややこしい陰謀が渦巻いていたと言うパターンが多い。
本作はそのどちらでもなく、実在の大統領の架空の暗殺を追うと言うもの。
まあ架空だから後者に近いわけだが、
やたら入り組んだ話という訳でもなく、かなり単純な図式。
華氏911で悪役にされたブッシュだが、
彼が死んだって、結局同じような方向に世の中は動くのだと言うあたりがポイントか。
全体は、暗殺自体を歴史的事実としてドキュメンタリ風に描く。
そのせいか暗殺まではそこそこ緊迫するが、真犯人を追う展開はやや退屈。

2010/08/08
「エンドゲーム 大統領最期の日」
 よくある大統領暗殺ものだが、実際に暗殺されたケネディの話があるため、
架空の大統領が標的とあっては、どうしても空々しい印象を避けられない。
この手の話は、真犯人が何者かがポイントになり、
有名俳優が演じてる脇役か、意外に身内と言う人物であるケースが多い。
今回も主人公の周囲に、ジェームズ・ウッズとかバート・レイノルズとか、
よく見ればアン・アーチャーとか、怪しい人がゴロゴロ。
架空の話なので、誰が真犯人でも衝撃は今一つ。
犯人が捕まらずじまいのエンディングと言うのは、ちょっとひねった感あり。

2010/08/07
「インビジブル2」
 ケビン・ベーコンが透明になって凶暴になると言う作品の続編。
前作はよくも悪くもポール・バーホーベン色が出ていて、
ベーコンの存在も印象的だったが、
今回はクリスチャン・スレーターが透明人役とのこと。
かつてはさわやかな主人公役もやったクリスチャンも、
最近はめっきり仕事がなくなり、こんな感じに。
有名俳優が悪役を演じるのは珍しくなく、それもまた演技力が求められると言うもの。
しかし、スレーターはほとんど透明で顔はあまり映らず。
主人公の人は他にいて、スレーターの演技力を期待されたわけでもなさそう。
今回、女博士は透明化の実験をしておきながら、
透明なので成功に気がつかなかったなんて、
まさにジョークみたいな話を大まじめにやっており、レベルはあまり高くない感じ。

2010/08/02
「アルマゲドン2012」
 アルマゲドンとは似て非なる題名拝借シリーズ。
今回も彗星とか出てくるけど、地球には結局落下せず、接近で影響を受けるだけ。
大統領の部屋が妙にせまいのでイヤな予感はしたが、
電磁波の影響で何百万人もの死者が出たと言っても、
具体的な描写は車1台がひっくり返るだけで、そこでは死者は出ていない。
その他の破壊シーンもほぼ描かれず、数秒のCGでも出てこればまだ良心的。
こんな未曾有の大災害に立ち向かうのは、変り者の若手男女の科学者。
彼らが世界一優秀と言うのはいいとしても、
こんな事態ならもっと大勢かき集める気がする。
彼らを助けるのはどこかの市長の、自閉症の弟。
まあ、出てきた瞬間から、彼が世界を救うと言う展開は予想できる。
市長一家の描写はお約束的で、そんなに掘り下げようと言う意識なし。
他の人々はまったく出てこない。
しかし、何と言っても唖然とするのがラストで、
時間を逆転させて何事もなかったかのようにするなんて
スタートレックじゃないぞと言う感じ。かなりの禁じ手。

2010/07/31
「エネミー・ライン3 激戦コロンビア」
 またも出たシリーズ第3弾。
このシリーズは、俳優も設定や登場人物も連続性がないが、
必ず秘密作戦に参加した兵士が、敵陣の真っ只中に取り残される展開らしい。
今回の舞台はコロンビアで、和平を結ぼうとする革命軍と国軍を何者かが襲撃し、
米軍が和平を妨害したと思われる展開だから、ちょっとひねった感じ。
首謀者は、和平自体を裏切行為と考える国軍の連中と言うのも皮肉な感じだが、
対する主人公らは妙に仲のいい特殊部隊で、
戦う場はジャングルとかでなく、ゲリラが住む町の中かだったりすると、
何かAチーム的なノリでちょっと調子狂うかな。

2010/07/22
「マンモス」
 いろんな動物パニックものがあるもので、ネタに困ると古代生物にも手を出すが、
マンモスと言うのはその中でもなかなか異色。
古代生物ものは、どうしてそんな奴が現代に現れたかの説明が必要で、
氷漬けのマンモスが隕石の衝突で蘇ると言うのは、割に科学的な感じ。
ところが、実はその隕石がUFOだったなんて話が出てきて、
さらにそれを追うMIB風のFBIとか出てきてコメディ調。
それでいて、主人公の娘の恋人が殺されたりして能天気でもいられず、
全体の構成がどっちつかず。
娘役はサラコナークロニクルのキャメロンの人。

2010/07/17
「エネミー・ライン2 北朝鮮への潜入」
 オーウェン・ウイルソン主演のアクション映画の続編。
名前だけ拝借したシリーズみたいで、登場人物のつながりもなく、
有名俳優もあまりいない。が、ニセシリーズではなさそう。
物語は北朝鮮にミサイル基地らしきものが見つかったと言う展開で、
クリントン時代の実話をもとに、秘話的な構成。
インチキシリーズを想定していただけに、この割に真面目な設定はやや意外。
舞台が北朝鮮と、米国観客的になじみがない設定を扱うあたりに好感がもてるが、
まあ正直言って物語はどこかで見た感じで、決して目新しくない。

2010/07/16
「スピーシーズ4 新種覚醒」
 エイリアンの亜流シリーズで、
ポイントはエイリアンが必ず美女で、必ず裸が出てくる点。
従来は美女エイリアンを追う地球人側の視点だったが、
今回は自分がエイリアンとは思ってもいない女性が主人公。
いつになく清楚な感じだが、やっぱり豹変したりしてHな描写もあり。
生命を生み出そうとするが、結局うまく行かないと言う、
ちょっとフランケンシュタインに通じる雰囲気もある。
一応、ニセシリーズではないけど、シリーズとしての連続性はあまりない。

2010/07/12
「壊滅暴風圏 ファイナル・カウントダウン」
 巨大な嵐が発生するシリーズの題名を拝借。完結編みたいだけど、カナダ製で無関係。
あちこちで竜巻が発生し、次第に巨大になり、
木星の渦と同じ物ができたと言うからスケールはでかいが、
描かれてるのはあくまで市内の話。一応NYなんだけど地方都市に感じられる。
主人公夫妻が妙に活躍すると言う、この手の話にはありがちな展開。
解決法をめぐって対立したりするが、
反対したNASAの人がどうなったかよくわからず、
中途半端な姿勢を見せた市長が犠牲になるのは、図式的にスッキリしない。

2010/07/11
「マリン・クラッシュ」
 言うまでもなく、エアポート77をなぞったような話。
衛星を制御するシステムが飛行機で移送され、それが武器商人一味に奪われるわけ。
そんな重要なシステムのくせに警備はさほど厳重でなく、内部に裏切り者がぞろぞろ。
そして一味は不要になった者をさっさと始末すると言う安易な展開。
主人公は飛行機に乗っておらず、一番緊迫する場面に参加してない。
さらに割に時間を残して機が浮上し、後は地上で一味を追う蛇足な展開。
一番の有名どころは、デニス・ウィーバーのクセのある会長だが、
事態を悪化させたりする事はなく、割にムダ死に。

2010/07/10
「プレデターズ」 ☆☆☆★

 プレデターと言うのは、
エイリアンと対決させられた事もある20世紀フォックスの人気SFキャラ。
過去にシリーズ2作。エイリアンとの対決シリーズ2作があって、
久々の単独新作登場と言うわけ。
とはいえ、エイリアンとは知名度も人気も差がある。
そもそも第1作の主役は間違いなくシュワルツェネッガーで、
無敵ぶりに人気の出たシュワが、
異星人を敵にしたって負けやせんと言う感じの話だった。
(実はプレデターはバンダムだった)
第2作はシュワをはずし(と言うかオファーを断られ?)、
ダニー・グローバーら無敵でもなさそうな連中が戦う事に。
おかげでプレデターの強力ぶりがアップしたが、
グローバーがプレデターを倒して賞品をもらったりするあたりが調子狂う。
その後はしばらく間を置いてエイリアンとの対決シリーズに。
ここでは、どちらかと言うと、対エイリアンで共同戦線を敷くと言う展開。
こうしてみると、プレデター自身の魅力っていったい何だと言う気もするけど、
ここまで結構見てきたし、本作も見る。
 物語は落下中のエイドリアン・ブロディで始まる。
わけのわからないままジャングルに落下。そこにはいろんな素性の男女が。
傭兵、女スナイパー、特殊部隊の兵士、死刑囚、日本のヤクザ、
そしてなぜか、ただの医師と言った連中。
どうやら彼らは何らかの目的で集められたらしいとか、
実はそこは地球ではなかったと言うあたりが次第にわかるLOSTみたいな展開。
ただ、あまりにも説明をはぶいたために、「地球かに思えたが」とか、
そんなあたりがうまく描かれていない。
やがてプレデターの真っ只中へ行ってしまい、
アラン・シルベストリのプレデターのテーマがかかると、何だか血が踊る感じだが、
作曲家が違うのでさほど盛り上がらず。
割にやみくもな撃ち合いで、主要メンバでない連中からやられていく。
女スナイパーはプレデターがかつて(シュワの時)地球に来た事を知っていたりするが
さほど助けにならず。
何か理由があるはずの医師の正体がわかったり、
ローレンス・フィッシュバーンの生存者がいたり、
なぜかヤクザが武士のごとくプレデターと対決したりするシーンを経て、
ブロディが惑星からの脱出をはかる。
敵の敵は味方であると言う対エイリアン時と同じ発想だが、
何しろプレデターは皆透明なので、人物関係がよくわからない。
最後のプレデターとの対決は、力任せのシュワよりも、頭脳を使った戦いという感じ。
ただし、映画全編を通して、優男のブロディが、凄腕の傭兵には見えない難あり。
痛快な戦いという点では、だいぶ消化不良。
結局宇宙船には乗れず、ボスは倒したものの、
他にもプレデターがいるのかどうかはよくわからず(何しろ透明だから)
まだまだ戦いは続くと言う感じの終わり方はザ・グリード風。
よくも悪くもロドリゲス色やね。

2010/07/06
「壊滅暴風圏II/カテゴリー7」
 巨大な嵐が発生したと言う話の続編。
正直、記憶に残ってるのは、ランディ・クエイドが死んだ事くらいだが、
そのクエイドがどっこい生きていたと再登場。
物語は首都を破壊から防ごうとするので、その分派手に。
ロバート・ワグナーやトム・スケリットと言う出演者もそこそこ。
CSIのデルコもちょっと出てる。
ハリケーンと嵐がぶつかって最悪の事態なんて展開だが、両者の違いがよくわからず。
嵐の描写だけにしておけばいいのに、誘拐事件とか絡めて薄まった感じ。
停電させるのに、妙に苦戦したりするシーンが続くし、半分の尺で問題ない気がする。

2010/07/04
「アルマゲドン2009」
 まあ、シリーズだと勘違いする事はないが、
アルマゲドンと言うから隕石がいっぱい降ってくる話と思って見る。
実際は隕石が来るのは最初の1回だけで、後は磁場の狂いをどうするかと言う展開。
むしろザ・コアに近い。この手の話にありがちな、出たとこ勝負なのはお約束だが、
緻密な計算もせず、適当に核爆発を起こしたら、
磁場が元に戻る(安定するだけでなく)とは、叩いたらテレビが直ったと言うノリ。

2010/07/02
「ブラック・ウォーター」
 実話に基づくと言うワニもので、
正直バカバカしいのを期待したんだが、話は割にシリアス。
小舟で釣りに出た一行が、ワニに襲われて、
河の真ん中の木にしがみついて取り残されると言う展開。
そう言えば題名も似てるし、オープンウォーターの路線。
あちらは海に浮いてるだけで派手な展開がなかったので、
それで1本作ると言うのはかなり実験的なところがあった。
一方、本作は木の上とは言え、若干心理的な余裕あり。
そしていろいろ作戦を立てて動くが、次第に仲間がやられていくわけで、
こちらの方が見せ場的に面白いが、その分、志は低くなってるかも。
一人生還してるから全部作り話と言うわけでもなさそう。

2010/07/01
「D−WARS ディー・ウォーズ」
 韓国製の映画はあまり縁がないが、巨大なヘビがいっぱい出る映画と思って見る。
すぐにわかったのは、この映画はハムナプトラあたりを狙っており、
伝説の力を得ようとする悪の軍団が、主人公たちと対決する構図。
意外にいいのは、舞台が現代のアメリカ(らしい)点で、
大都市の真ん中でドラゴンとかが飛び回る絵を見るのは初めて。
ただ物語の方はかなり中身が薄い感じで、
破壊シーンに時間を割いて、物語は3倍に薄めてみましたと言う感じ。
最後の戦いはどこだかよくわからない山奥で、
善悪2匹のドラゴンが対決するが区別がつかず、
力を得ると、ドラゴンと言うより、日本の(中国の?)龍になるのも調子が狂う感じ。
韓国の伝説なのにアメリカで戦うのはお約束。ヤンガリーよりはましかな。

2010/06/28
「クラーケンフィールド HAKAISHIN」
 巨大イカの話で、イカが財宝を守る存在だったり、
その財宝を横取りしようとする一団がいたり、
巨大イカが親の仇である青年がいたりで、お約束の展開の組合せ。
イカは言うほど巨大でなく、イカがいる事は比較的序盤からわかってるし、
登場人物はイカがいると承知で現場へ行き、むざむざやられてるわけだから、
まあ困った感じやね。誰がイカにやられるかもほぼ予想通り。

2010/06/24
「ターミネーター サルベーション ザ マシニマ シリーズ」
 ターミネーター4に出た女兵士ブレアを主人公に、彼女の過去を描くアニメもの。
こういう作品の目的は、映画で描ききれなかった部分を描く事にあるはずだが、
そもそもブレアがそれほど魅力的なキャラだったわけでもなく、
ジョンとかにからむ秘話が描かれるわけでもない。
およそ1時間の作品だが、中身が薄くてかなり長く感じさせられる。
これを見たから世界観が広がるとか、
見なかったから映画に不明点が残ると言ったしろものではない。

2010/06/20
「暴走特急 シベリアン・エクスプレス」
 米人女性がロシアの列車で夫とはぐれるが、言葉が通じず、
知り合った米人は妙に旅慣れて怪しい雰囲気がと言う展開。
ハリソン・フォードのフランティックのバリエーションと言う感じ。
だが、そうなるまでに映画が半分くらい進んでる感じでやや長い。
ヒロインは米人に迫られ、彼を殺害してしまう。
その後夫と再会するが、殺した米人は実は麻薬の運び屋で、
警察や一味に追われていたと言うわけ。
どんどん怪しまれるが、浮気と殺人と言う二つの秘密を抱え、
警察にも夫にも真相が言えず窮地に。1つ1つはヒチコックとかでもありそうだが、
こうして連発でくるとかなり大変そうで面白い。
とはいえ、例えば正当防衛だった事にして、さっさと白状した方がいいはずとか、
前半が長いとか言う恨みはあり、
発想はいいので、もう一度見せ方を再検討してと言う感じ。

2010/06/19
「ストリート・レーサー」
 ロシア製のカーアクションで、
ストリートレースをする妙に気取った連中を描いた作品。
ロシアなので警察も軍人ぽかったりする面白さはあるが、
基本的にはどこかで見た感じ。
主役が代わったワイルド・スピードの新作ですと言われても否定はできない。
軍から戻った主人公が、レース仲間に溶け込み、
あっさりリーダーの恋人と親密になったりで、
ワイルド・スピード3の展開を簡単にした感じ。
実はリーダーが高級車盗難に関わっていたわけだが、
主人公だってフェラーリ盗んでるし、ヒロインの父である警官は彼らを黙認してるし、
何かどのあたりの人が悪として描かれてるのかわかりにくい。
最後に来て、黒幕だった警察長官にすべての罪を着せ、
リーダーとは仲直りなんて拍子抜けだし。

2010/06/15
 「エアポート ユナイテッド93」
 バッタもんみたいな題名だが、911でのユナイテッド93を描いたTVもの
。同じ題材の「ユナイテッド93」は上出来だったが、本作もなかなかの感じ。
ポール・グリーングラス版は前半で93便以外を描き、情報の混乱ぶりを描く。
後半は混乱の中機が乗っ取られ、登場人物の名前もわからないまま、
あれよあれよと言う間にコクピット突入となるサスペンスフルな展開だった。
本作は他のテロは軽く扱い、序盤から93便を描く。
乗客の何人かに焦点を当て、彼らが電話で連絡する家族なんかを描き、
ちょっと薄まった感じ。
特に反対もなく早々に突入が決まるが、なかなか作戦に入らず、
墜落していく描写は伏せられる。
この題材にサスペンスを期待してはいかんのかも知れないが、
グリーングラス版よりそこらへんの面白さは落ちる。
でも、混乱の中での家族愛も描かれ、作り話でないリアル感もあって、
これはこれで悪くないと思う。

2010/06/14
「デイブレイク」
 大地震で地下鉄乗客と職員が地下に閉じ込められ、脱出しようと奮戦する話。
そんな大地震なら、各地で被害が出ていそうなのに、
被害にあったのは地下鉄の5人だけで、
主人公はすぐに上司と連絡がつき、マスコミもこの件の取材だけに集まってくる。
地下での脱出行は明らかにポセイドン・アドベンチャーのノリ。
この手の脱出行では犠牲者が出るものだが、
まあこいつかなと言う奴がさほど必然性もなく死ぬ。
主役が死ぬポセイドンに比べると甘っちょろい感じ。
それだけでは寂しいと思ったか、
「実はその付近に有害物質が不法投機されていた」なんて、まさに蛇足な展開が。
おかげで関係者である議員が何かにつけて妨害するが、これがたいした障害にならず。
最後に事態に気づいたマスコミが議員を責めるが、
このシーンが妙に長く、かえって痛快と言うより歯切れが悪い。
ロイ・シャイダーは近年では出番の多い方だが、立派そうでたいして役には立たない。

2010/06/13
「トレイン・ジャック オリエント急行」
 富豪やら歌手やら映画スターらが乗ったオリエント急行が乗っ取られ、
テロリストに身代金を要求されると言う展開だが、
別の理由で金持ちが集まった列車をテロリストが制圧するわけではなく、
テロリストが流した怪しげな情報にまんまと集まってきたわけだから、
登場人物のマヌケさがうかがわれる。
だいたいオリエント急行殺人事件だってもっと乗客いたし。
テロリストは早々に正体を現し、
にもかかわらず、乗員として乗客の世話をし続けるのも妙な感じ。
おまけにかなり自由行動だし。
飛行機でも船でもないから、まず脱出を考えても良さそうだが、
最後まで誰も考えない。外部の人がまったく異変に気づかないのも妙。
男性陣が早々に身代金を払う気になり、
女性陣が意外に活躍すると言うのは作りすぎてる感じ。
まあ、全体的にのんきな感じやね。

2010/06/12
「ディテンション」
 学校が一味に占拠され、
閉じ込められた元兵士の教師ドルフ・ラングレンらが大暴れと来たら、
トイ・ソルジャーとかダイハードのノリ。
だが、一味の狙いは輸送中の麻薬だかで、
たまたま通り道だから学校を利用しただけで、
放課後なのに居残り生徒がいたと言うのが盲点らしく、
そもそも人質をとることが想定外。
おかげで妙に気取ってる一味も結果的に生徒たちに振り回されっぱなし。
生徒が出たとこ勝負なのは仕方ないとして、
元兵士のラングレンはそれほどの凄腕を見せず。
妊娠中の女生徒は結局最後まで出産せず、
TVシリーズの1エピソードの発想で映画1本作られた感じ。

2010/06/05
「アイス・キャッスル」
 フュギィアスケート界のアイドルだった(らしい)
リン・ホリー・ジョンソン主演の青春ドラマで、
有望だったスポーツ選手が恋人とのすれ違いからスランプになり、
その恋人の励ましで立ち直るなんて話だから、
ありがちな軽いノリの映画かと思ったらさにあらず。
何と主人公は視力を失ってしまい、にもかかわらず、大会に出てしまう。
当初ついていた有名コーチは見放し、田舎町で父と田舎のコーチと恋人だけで猛特訓。
見事成功する展開はむしろスポコンのノリ。
あくまで視力の事は秘密にし、最後に思いがけず皆に知られるあたりもうまい。
リン・ホリーはスケート選手なのでスケートがうまいのは当然だが、
いきなりちやほやされて戸惑う表情や、視力を失った演技なんかも良い。

2010/06/04
「ブレイクアウト」
 ブロンソンの70年代アクションで、当然のようにジル・アイアランド共演。
物語はジルとロバート・デュバルが夫婦で、デュバルが無実の罪で刑務所に入れられ、
ジルが脱走させるためにブロンソンに依頼すると言う話。
序盤出てこないブロンソンは、いつものように寡黙な男と言う訳ではなく、
どちらかと言うとお調子もの。
何回か安易な作戦で失敗し、
最後にヘリで脱走成功させると言う実話に基づいた話らしいのだが、
今見ると、この作戦でさえ、緻密には程遠い感じ。
とはいえ、普段と違うブロンソンのキャラに魅力があり、
はっきりとは描かれないものの共演がジルだから、
恋心とかちょっとあったりするのかなと思わせ、黙って見送るあたり、
後にプルーフ・オブ・ライフでも似たようなラストだったが、
ブロンソンの胸中はわからないままで、こういう見せ方の方が味があるね。
相棒のランディ・クエイドもいかにもと言う感じ。

2010/05/31
「爆走トラック’76」
 ジャン・マイケル・ビンセント主演の70年代アクションで、
トラック運転手となったビンセントが、禁制品の輸送を断り、
嫌がらせしてきた輸送会社やその背後の大企業に仕返しする話。
と言うと、Aチームのノリだが、1時間半の映画なのでちょっと長く感じる。
禁制品の輸送は許せないが、仕事はほしいので、
そんな連中を銃で脅して無理矢理仕事をもらったりして、
主人公の価値観はどのあたりにあるのかわかりづらい。
最初敵ぽかった雇い主も、途中から味方するが、
寝返ったと言い切るほどではなく、でも結局一味に始末されてしまう。
勧善懲悪ぽい話だが、そうはなっていないあたりが微妙。
クライマックスは主人公がトラックで大企業に突入するが、
ビルに突入したわけではなく、看板を壊しただけ。
黒幕をぎゃふんと言わせる描写もない。
一度は殺人容疑をかけられた彼が、こんな事したのにおとがめなし。
最後に賛同者が病院の前に集まり、ビンセントがニコッとして終わるが、
その前に奥さんが複雑な表情してるのも気になる。
まあ、ストやる事になったみたいだけど、
根本的な解決になったかと言うと怪しいところ。

2010/05/26
「SF最後の巨人」
またまた世紀末ものと言える70年代のSFを見る。
疫病で人類の多くが死滅した未来で、安住の地を探すと言う話だが、
特撮とかないし、オメガマンみたいに敵が怪物化してるわけでもない。
ただ暴徒みたいになった連中が争うだけ。
SF的なのは設定だけで、後は別に現代の田舎町が舞台でも良さそうな気が。
平和を愛するはずの集団が、
人違いで裏切者容疑者を追放して、結局彼は殺されてしまったり
最後にはリーダーの意図を理解せずリンチで死なせてしまうのは皮肉な感じ。
ユル・ブリンナーはスキンヘッドで精悍で、遠巻きに見ると強そうだが、
よく見ると50代なりの老け方で、そんなに強くないんじゃない?と思わせる。
物語は終始たいした目的もなく争ってるだけで、
今風に派手な爆発とか出す必要はないが、もう少し展開があってもよかったのでは。

2010/05/26
「地球最後の男 オメガマン」
 チャールトン・ヘストン主演のこの映画は、
アイ・アム・レジェンドと同じ原作の再映画化。基本的には似たような展開で、
冒頭にウイル版の目玉だった無人の街を走り回るシーンもあり。
ただし、ウイル版では、主人公以外に怪物がいると判明するまで時間がかかったが、
本作では早々にわかる。そして、こうなった原因はやはり70年代らしく細菌戦争。
ウイル版では怪物はゾンビみたいで知性もなかったが、
本作では顔が白くて光に弱いが、れっきとした人間で、
こうなった原因である文明を滅ぼし、
今や少数派のヘストンを倒そうとする考えは、一本筋が通ってるようにも思える。
ヘストンが同じように無事だった連中と合流し、血清ができたりのお約束の展開。
恋人となったリサが、今まで平気だったくせに、突然発病するあたりは、
悲劇的な展開としてのショッキングさと、
そんなご都合主義なと言う気持ちが半々で微妙。
結局敵の親分は倒せないけど、血清はできたと言うラストも中途半端な感じ。
実は何よりも気になったのは妙に楽しげな70年代風の音楽で、
これのおかげで悲壮感がだいぶ薄まってる。

2010/05/21
「アイ・アム・レジェンド」
 この物語は、かつてチャールトン・ヘストン主演でオメガマンとして
映画化された小説の再映画化らしい。
ウイルスで人類が絶滅した後の世界を描いており、
たぶんヘストン版は細菌戦争だったんだろうなと思うが、
今回は癌の特効薬に予想外の作用がと言う設定。
まあ、どんなに現代風にしても、
結局はゾンビあるいは吸血鬼のような怪物と化した元人間と主人公の対決と言う図式。
前半はウイル・スミスが無人のNYを歩き回る光景が見せ場で、
なぜそうなったかを次第に明らかにする展開が面白いのだが、
後半は前述のように古くさい雰囲気に。
何でこんな題名なのかは最後の最後に明らかになるが、
ここをオチにする狙いだとすれば、次見た時は効果は今一つでは?

2010/05/19
「ウォンテッド」
 ジェームズ・マカヴォイと言う人が主演で、
彼の父が実は凄腕の殺し屋だったと聞かされ、彼もまた組織に参加すると言う話。
ボスはモーガン・フリーマンで、
先輩の女殺し屋にアンジェリーナ・ジョリーと言う布陣。
日本ではジョリー主演みたいに言われて、私自身そういう意識で見た。
凄腕の殺し屋と言っても、007や特殊部隊みたいな訓練を受ける訳ではなく、
銃弾をカーブさせたり、蝿の羽を撃ったりと、どちらかと言うと超能力者のノリ。
車をジャンプさせたり、傷を数時間で癒す風呂があったりで、
派手ではあるが、全体的にマンガチック。
必然的にアクションシーンはCG多用で現実味は今一つ。
組織の目的はよくわからない一方で、
ありがちな裏切り行為とかあって、何かお手軽な感じ。ひょっとしてコミックが原作?

2010/05/13
「グリーン・ゾーン」 ☆☆☆★

 数年前にマット・デイモン主演、
ポール・グリーングラス監督でボーンシリーズと言うのが作られ、
音楽と合わせてかなり興奮できる内容だった。
正確には1作目にはやや裏切られた感もあったのだが、実は1作目は監督が別。
デイモンが記憶を失った元CIAに扮し、
彼が作戦の真相に迫ろうとするのを、CIAが総力で妨害するのだが、
ボーンの方が一枚上手でぎゃふんと言わせる訳。
これをグリーングラス監督得意の手持ちカメラの落ち着かない映像と、
息つく間もないジョン・パウエルの音楽で盛り上げた。
グリーングラス監督は、911を描いた「ユナイテッド93」も面白かった。
ボーンシリーズは一応完結だが、原作は新シリーズに突入したとの事。
今回ボーンシリーズの二人がタッグを組んだと言うので、
シリーズ最新作かと思ったがさにあらず。
だが、本作も息もつかせぬ展開で、評判も良く、
音楽はまたもジョン・パウエルと来たら、これはもう見るしかないよね。
 物語はイラク戦争後のイラクで、米軍が駐留し、
戦争の原因となった大量破壊兵器を探すと言う展開。
まだ完全に制圧したとは言えず、撃ち合い等が絶えない。
デイモン扮する部隊のリーダーは、この大量破壊兵器捜索の指揮を執るが、
どこへ行っても見つからないばかりか、便器工場が見つかったりガセネタばかり。
ある時イラクの大物たちが会合すると言う情報を得て、
命令もされてないのにこの会場を襲撃。その結果、戦争の秘密に迫る事に。
と言う感じで、実際の戦争をモデルにその真相に迫ると言う展開で、
大量破壊兵器がなかなか見つからなかったのは事実だし、
実際にこんな事があったかもと言う設定の物語らしい。
しかし、いざ見ていると、確かに手ブレ映像や緊迫感のある音楽が続くのだが、
何かボーンシリーズほど面白くない。
まずデイモンの立ち位置がよくわからない。
最初は凄腕の部隊のリーダーと言う感じで、これはこれで良かったのだが、
ここでは手ブレが逆効果で、どの兵士がデイモンかわかりづらい。
続いて、秘密を探るため、CIAの指揮下に入って単独行動するがこれも妙な感じ。
ボーンが復活したかのようなノリだ。
実際にこういう事もあるのかも知れないが、
戦地で隊長がいきなりいなくなったら隊員は困るはず。
国防総省のパウンドストーン氏はデイモンを指揮下に置きたがったのに、
そちらを無視してCIA側につくとは、
クラブ活動のノリで、当人の好きな方を選んでいいのかしら。
やがて、パウンドストーン氏がCIAの作戦を横取り。
デイモンは部隊に戻され、それでも単独行動を続けて、
米兵を護衛するとか何とかと言う名目で、
たぶんデイモンの部下だった連中を監視役にぞろぞろ引きつれて、
最後には明確な悪と言うわけでもないのに、イラク人一味を全滅させてしまう。
このクライマックスの戦いは、暗闇の中で延々と続き、大変と言うのはわかるが、
これまたデイモンがどうなっているのか、よくわからない。
水増し的なラブシーンとかないまま最後まで引っ張るのは好感が持てるのだが。
結局敵は米国内の権力者と言う感じで、図式的にも問題なく、
最後にパウンドストーン氏がぎゃふんと言うシーンでもあれば良かったが、
真相を各マスコミに送ってくれと、
女性ジャーナリストにメールするだけとは拍子抜けもいいとこ。
延々と送り先リストを指示するが、自分で送れよと言う感じだ。
戦争の真相とやらも、華氏911とかをなぞったみたいな、ありきたりな感じ。
たぶん、言うほど悪い映画ではないと思うのだが、
期待してた分、裏切られた感も。(シャッターアイランドに続いて2連敗)

2010/04/30
「シャッターアイランド」 ☆☆☆★

 この映画はレオナルド・デュカプリオと、
マーチン・スコセッシ監督が何度目かのコンビを組んだ作品で、
何やら謎だらけの島に乗り込むという話らしい。
デュカプリオはタイタニックの頃から作品を選んでいる様子で
例えば作品の質を気にせずにどんどん出てしまうニコラス・ケイジなどと違い
レオが出てるなら面白いに違いないという期待をさせる。
おまけに本作はかなりの謎が張り巡らされてる様子で
普通の吹き替えだとわかりにくいので、
超日本語訳とか言うのを作ってわかりやすくしていると言う。
これは何やら面白そうだと思って見た。超日本語訳で。
 物語は、凶悪な上、精神に問題ありの犯罪者を集めた孤島にある刑務所で展開。
ここで女囚が脱走騒ぎを起こして、FBIレオナルド・デュカプリオが乗り込むのだが
実はレオには、妻を放火で失った過去があり
その犯人がこの刑務所にいるらしく、その謎を探るため、今回の事件を利用したのだ。
この島には秘密が多く、どうやら医師たちが怪しげな実験をしているらしい。
やがて問題の女囚が見つかるが、不審な点が多く、
ニセ者を見せて、レオを追い返そうという力を感じる。
。。なんて謎が出てきて、なかなか引き込まれるのだが、一方で何かイヤな予感も。
と言うのも、レオ自身が死んだ妻の事で白昼夢を見たりするためだ。
そんな雰囲気を漂わせつつ、秘密のありそうな灯台に踏みこみ、
部屋を開けると何もなかったりするに至って、もはや確信に。
これは夢落ちと言われる結末の一種で、「”アイデンティティー”」とか
「シックスセンス」とかと同じ展開。
本作の原作は、最終章が袋とじになっていたとかで、
ひょっとすると上記の作品群の方がマネなのかも知れないけど、
何度も似たような結末を見てきた者として、
またこの結末かというガッカリさは否めない。
ここに至っても実は裏があると言う展開を、レオ様と一緒になって期待したが
結局それはなかったし、「氷の微笑」的に真相を謎にして終わってる感もない。

2010/04/15
「ブラックサイト」
 ダイアン・レインは子役出身で、しばらく見なかった時期もあるけど、
個人的にはなんかおばはんになった最近の方が魅力がある気がする。
そんな彼女がFBI捜査官に扮し、ネット犯罪を取り締まるわけ。
冒頭にその知識を駆使してハッカーを逮捕するシーンもあり、
基本的に同じ感じでさらに大物のハッカーと対決するのかと思ったらさにあらず。
ネットで殺人を中継し、アクセス数が増えると犠牲者は死に至る仕掛けをされたため、
ネットを見る者すべてが共犯になると言うわけ。
これはこれで現代風で、誰もネット上の暴力を止められないと言う問題も描いているが
もともと最初に期待したのとは違う感じ。
犯人は割にすんなりわかり、謎解きの面白さはなく、
最後にダイアンレイン自身が中継され、犯人を射殺した後、
カメラにFBIバッチを見せるのは、
後で問題にならないようにとの計算ずくで、何かあまり印象が良くない。

2010/04/05
「ディスタービア」
 外出禁止命令が出たシャイア・ラブーフが、
ヒマを持てあまして近所をのぞき見る内、殺人犯がいる事に気付くという展開で
言うまでもなく「裏窓」と同じ設定。
どうも同じ原作の映画化らしく、本映画製作時に権利をめぐってもめたらしい。
ジミー・スチュアートは足を負傷して動けないというハンデがあったが
ラブーフは基本的に健康体で、
家から離れる事は禁止されてるが、それはあくまでも法的な話。
緊急事態ならば別で、しかも家から離れると装置のアラームで
警官がかけつけるのだから、心理的な余裕はかなりある感じ。
結局不審人物はかなり悪いヤツとわかるが
戸建てのご近所さんなんだから、普段は普通に接してるとかの方が良かったかも。

2010/04/04
「イーグル・アイ」
 インディやトランスフォーマーで人気が出たシャイア・ラブーフ主演で
彼がいろんな手段で監視されつつ、何か巨大な計画の一部として利用されると言う話。
何となく「エネミー・オブ・アメリカ」的な展開を想像していたが
中盤、それもやや遅いタイミングで敵の正体が判明。
何の事はない「デモンシード」「地球爆破作戦」等と同じ、昔ながらの設定で、
個人的にそう言うのが結構好きなので、
そう言う事なら、もっと序盤からそういう風に描いてくれたらと言う気がする。
クライマックスは「知りすぎていた男」のいただきで
コンピュータ目線で作戦決行のタイミングがわかるのが、
面白いような、そうでもないような微妙な感じ。
お約束とは言え、ラブーフが死ななかったのはちょっと都合良すぎる。
あの場面で的確に射殺出来ない、護衛の腕を疑ってしまう。

「ウォーター・ホース」
 ネス湖のネッシーを題材に、その真相を語るという感じ。
ネッシーの有名な写真は作り物だったというニュースがあったが
そこはちゃんとフォローされている。
とは言え、謎の生物は雌雄同体で一体だけで繁殖し、一匹死ぬと次が産まれるとか
一晩で急成長するとか、ご都合主義的な設定で
「実際にこんな事があったかも」と徹底して思わせる作りにはなっていない。
物語的には、子鹿とかシャチとかで聞いた事あるような展開。

2010/04/03
「ブラッド・ダイヤモンド」
 アフリカ某国で巨大なダイヤが見つかり、
それをめぐってレオと政府軍と反乱軍が争うわけ。
レオ主演だし、何か面白そうな展開を期待したわけだが
ダイヤをめぐる醜い一部の人間の争いと、それに翻弄される人々の姿が描かれていた。
レオ自身はどちらかと言うと醜い側の人間で
家族から離され、ダイヤを掘らされた男を助けるようなフリをしつつ
ダイヤさえ手に入れれば良いと言うタイプ。
そうした描写は割にずっと続き、土壇場で改心するけど
何だかレオの姿勢は終始成り行き任せと言う感じ。
最後にいい人だった事になるのも妙な感じ。

「デス・プルーフ in グラインドハウス」
 タランティーノらの企画で、70年代風2本立て映画を作成。
安っぽいオープニングやら画質やらで雰囲気を出すが
携帯電話、ペットボトル、アンジェリーナ・ジョリーの映画の話など出て
時代はあくまでも最近らしい。
物語はスタントマン用の車をぶつけて、快感を味わうというカート・ラッセルが
女たちを襲って喜ぶわけなんだけれども
そこに至るまでタランティーノ得意のオタク風会話が延々と続き
何と最初の襲撃まで45分。
最初の襲撃で片足を失った女が反撃するのかと思ったが、
それはもう1つの映画の方の話。
次の標的が出てきて、彼女たちがまた延々と会話するわけ。
何とかそれが終わると彼女たちを襲撃する訳なんだが
実は彼女たちもスタントマンで、1回はやられるが反撃に転ずる。
何倍にもして返す的な痛快感があるかと言うと
今まで凶悪に見えたラッセルが、
なぜか急に助けを求める情けないヤツになって拍子抜け。
ラッセルが女たちに殴られ、突然終わるエンディングは70年代風で面白い。

「プラネット・テラー in グラインドハウス」
 デスプルーフと2本立てと言う設定で、
こちらはタランティーノの弟分ロバート・ロドリゲスが監督。
ゾンビが大量に出てきて、それに対決するシーンが連続して
ちょっと気持ち悪いのはいただけない感じ。
一方で、一巻紛失しましたと称して、いきなり話が飛んだりするのは面白い。
デスプルーフで死んだ女DJの話が出てきたりする楽屋落ちもあり。
何と言っても出色なのは、足がガトリング砲になっている女の存在で
考えてみると引き金はどうするのかとか、弾はどう補充するのかとか、
と言う問題をまったく無視して、
体の一部が武器になっていたら痛快だろうという発想だけで1本作った感じ。

2010/03/24
「ハンニバル・ライジング」
アンソニー・ホプキンスが演じたレクターシリーズの4作目で
ホプキンスは出演しておらず、物語は若い時代に戻り原点を描くと言うわけ。
他の作品が、レクターを追う立場の視点で描いているのに対し
本作はレクター視点になっているのが特色。
2作目「ハンニバル」ほど気持ち悪いシーンがあるわけではないが
やっぱりショッキングなシーンはあるし、
レクターに共感させようとするような演出はちょっと抵抗あり。
日本人の未亡人ムラサキは魅力的。

2010/03/16
「トルネード 地球崩壊のサイン」
超巨大なトルネードが発生してそれに立ち向かう訳だが
この手の話にありがちな事に、多くの人々を巻き込む災害にもかかわらず
市の方針を左右するのが、割に家族近辺だけという展開。
物語は盛り上がりに欠け、テレビ塔直撃の展開が派手そうだが結局全員生還するし。

2010/03/12
「父親たちの星条旗」
 クリント・イーストウッドが硫黄島の戦いを日米両方の視点で描くと言うので
同じ局面を2バージョン作成するのかと思ったが、物語は全然別。
本作では戦争自体を描くシーンは思ったより少なく
むしろ帰還後のドタバタの描写が多い。
日本軍の重要拠点である硫黄島を占領した米軍は、そこに星条旗を揚げ
その写真が全米に報じられ、帰還した兵士たちが英雄になる。
実は、彼らは最初に旗を揚げたメンバーではないと判明。
戦争が長期化し、戦争国債が必要なお偉いさんたちは、事実を知っても伏せ
あくまで彼を英雄扱いし、そうした扱いに絶えられなくなる展開。
いわば戦争の恥部を描いており、
こういうタイプの話はベトナムとかイラク戦争などでも描かれたが
正義の戦争かに思われた第二次大戦でもそうだったと言うわけ。
勝てば官軍という中で、
実はきれい事ばかりではないと言うのは、いつの時代も同じらしい。

2010/03/10
「沈黙の奪還」
 今回はセガールが、実業家で元CIAで武術の使い手で
妻を失い娘を溺愛するなんて、前になかったっけと言う設定。
生物兵器を狙う一味に娘を誘拐され、これに立ち向かうわけなんだけど
いくつかの組織が入り組んで非常にわかりにくく
最初に娘をさらった女が、実は悪くないんですと言う結末も、どうもしっくり来ない。
部屋に閉じこめられたセガールが、
そこらへんにあった物で即席の銃を作ったりする展開は面白いけど
襲撃してきたヘリに対し、普通の銃でやみくもに撃ちまくるだけで撃墜してしまうと
ちょっとがっかりするよね。

2010/03/05
「シンデレラIII 戻された時計の針」
 何でもシリーズ化してしまう近年のディズニー戦略の一編。
シンデレラ2と言うのは、後日談と言うよりショートストーリーの固まりだったが
本作は意外や上出来の感あり。
母親が魔法で時間を元に戻し、あの話をもう一度やり直す羽目になると言う
バックトゥザフューチャーにも似た展開。
まあラストは想像通りだが、意外に苦戦してるあたりも好感が持てる。
前作でも姉アナスタシアは比較的性格がいい。
一方で、シンデレラの顔つきにはちょっと意地悪な面も見える気がする。

2010/03/01
「ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー」
 ストリートファイターとは人気格闘ゲームで
かつてバンダム主演で映画化された事もあるが、
今回はその中のキャラ、チュンリーを主役にした一編。
それだけだと見ないかも知れないが、
主役を演ずるのがTV「ヤングスーパーマン」のラナ役クリスティン・クルック。
謎の組織に父を誘拐された主人公が、父を助けるため武術で乗り込むという展開だが
クリスティンはアジア系の血も流れているとは言うものの
格闘向けという感じではなくて不似合い。
結局父親は殺されてしまうし、
ジェニファー・ガーナーのエレクトラとダブる出し殻感もある。
しかも彼女だけでは物語的に弱いと思ったか
いかにもと言う感じの男女刑事を登場させたため、おかげで出番が減る始末。

2010/02/17
「ウォー・ゲーム ザ・デッド・コード」
 題名だけ拝借したニセシリーズかと思ったが
フォルケン博士とか出てくるので、一応あの話の後と言う事になってる模様。
とは言え、有名俳優は出てこず、
マシュー・ブロドリックが演じた少年が出てくるわけでもない。
前作のミサイル発射システムが、テロリストを監視するシステムに変わっただけで
実は焼き直し的で最後に暴走して、説得する方法まで同じ。
ちょっと芸がない上、急に暴走し始めたあたりが相変わらずわかりづらい。

2010/02/17
「ブラック・スネーク・モーン」
 サミュエル・L・ジャクソンがクリスチーナ・リッチを監禁するという話で
ちょっとアブノーマルな展開を想像して見る。
クリスチーナ・リッチは子役出身だけど、
どちらかと言うとアウトサイダー的な路線を歩んだところがあって
脱いじゃったりするのも平気らしい。
(まあ、清純派路線の人も脱いじゃったりするけどね)
物語はサミュエルとクリスチーナがHな関係になるわけではなく
セックス依存症のクリスチーナを完治させるための行為。
恋人のジャスティン・ティンバーレイクも、軍隊に入ったくせに
パニックになりやすいところがあり、サミュエル自身も妻に逃げられたり
三者三様で影の部分を抱えていると言うわけ。
専門のカウンセリングを受けてるわけでもないので
苦戦しつつ何とか乗り越えていくという話で、あんまり爽やかという感じではないね。

2010/02/11
「ゴーストライダー」
 ニコラス・ケイジは人気俳優で、アカデミー賞もとったが
割に何でもやっちゃうところがあって
インディ風の宝探し映画をやったかと思ったら、今度はアメコミの映画化に挑戦。
悪魔と契約したライダーという役柄で
不死身で強力な力を持つ設定と言うのも悪くないんだが
ヘルボーイなんかと似た設定で
主人公も敵側も、どのあたりまで能力的に可能で、
どういう価値観かが見ていてよくわからず、何でもありじゃんと言う印象を受ける。
主人公と恋人の少年時代が描写され
それが成長してニコラスとエバ・メンデスになるわけだが
2人ともイメージが違って、同じ人が成長したように見えない。

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