連 句 入 門

初級編



  【2】 発句、脇、第三(★★)


発句(ほっく)

第1句です。17字(音)の長句で、一卷中唯一の独立した句です。「や」「かな」「けり」などの切れ字を用いることができるのも、独立句故です。
客が一座へ挨拶する心で詠むものですから、当季の季語によって時節、嘱目によ って所、礼儀によって連衆への挨拶などが詠まれます。

脇(わき)

第2句です。14字(音)の短句で、客を迎えた亭主の心で発句に答礼します。脇句の心得は、発句にない境地を作りだしてはならないとされていますので、発句に詠まれた「その時分」「その所」に寄り添う形で付け、韻字(体言)で留めます。

第三(だいさん)

第3句です。長句で詠み、発句、脇から思い切って転じます。
丈高く品位が求められ、留めの形も「に」「て」「にて」「らん」「もなし」等 を用いることになっています。留めの形には発句、脇との関係で制限があります。

一卷36句のうち特別な句は後述の挙句を加えた4句で、第4句から挙句前まで を平句(ひらく)といいます。

起承転結で言えば 発句=起 脇=承 第三=転 平=転 挙=結 ということ になります。



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