Windsor  

パディントン駅から鉄道で約50分。£5.40(たぶん往復)。途中、スラウ駅でウィンザー城行きに乗り換えがある。
乗り物奉行の1号がたとえていわく、
「ここ(スラウ駅)が西武池袋線の練馬駅だとすると、豊島園(ウィンザー城)行きに乗り換えるみたいなものね」

#一緒にしないでほしいと思うのは、ウィンザー城と私だけではないだろう。

 ウィンザー城  Shopping

ロンドンの西、テムズ川上流の高台に建つ城。エリザベス女王お気に入りで、週末を過ごす城としても知られている。(滞在中はラウンド・タワーに女王旗が掲揚される)
日本の天守閣を持つ城のイメージと異なり、近づいても城壁しか見えない。西洋の城でも、ドイツあたりはそびえるイメージなのだが、ここは違う。低い城なのである。

1992年11月に火災に見まわれたが、まだ修復作業は終わっていない。修復中の場所や、修復経過のパネルなども見ることができる。 火災の影響のためか、ガイドブックに「登れる」と書いてあった城中央部のラウンドタワー(階段220段)には登れず。 女王様1号が落胆したのは言うまでもない。

ここでは小規模だが衛兵交代も行われる。バッキンガム宮殿のような柵もなく、交代が行われる場所に向かってゆるやかな斜面になっているため、混雑していても式の様子がよく見える。

不思議だったのが、2つの部隊の隊長による、「目と目で連絡事項伝達しながら行ったり来たり」(と3女王様は勝手に命名)。 隊長どうしがぴったりくっついて並んで歩くのだが、その際にお互いの顔を至近距離で「じぃぃっ」と見つめ合っているのだ。 しかもその状態で、会場の端から端まで、数回往復するのである。

#うーん、うまく説明できない…。実際に見てもらえれば「コレか!」と納得してもらえると思うんですが。

ステート・アパートメント等に展示されているものは、武具類、各国からの貢ぎ物、絵画、高級食器セットなどみな「いい仕事」のものばかり。 ホンモノの(^^;)女王様は不在だったため、格調高い執務室も見学できた。 また、来賓をもてなすための宴会場なども見ることができるが、そのあまりの大きさには圧倒されるばかりであった。

 イートン校

パブリックスクールの名門校で、ウィンザー城とはテムズ川を隔てた反対側にある。 我々は軽い気持ちでウィンザーから徒歩で向かったのだが、けっこう遠い(片道10分と読んでいたが、15分くらいかかったと思う)。 しかし、テムズ川をわたる橋あたりの眺めは最高である。時間があったらゆっくり歩くことをおすすめします。

#我々は帰りの電車の時間が迫っていたので、往復がせわしなかった

残念ながら夏休み中のため、心中ひそかに期待していた「イギリスの美少年」には会えずじまい。 また、校舎を見学しようかと思ったが有料(約3£)かつ時間がなかったためにやめておきました。

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Salisbury

ロンドンのウォータールー駅から約1時間半でソールズベリー駅へ到着。£19.50。ストーンヘンジまでは駅からバスで約40分かかります。 なお、ソールズベリー駅には荷物預かり所やコインロッカーがなかったため、重たい荷物を持参で行くことになりました。 駅からやや離れたバスターミナルには荷物預かりがあります。

 ストーンヘンジ  Shopping

知っている人は知っているが、知らない人は全く知らない(当たり前?)、先史時代の謎の遺跡。 ソールズベリー駅からバスで向かうと、イギリス独特のなだらかな丘が続く緑の草原に、突然、灰色の巨石が姿をあらわす。 周囲にはロープが渡され、定められたコースを巡りながら眺める(自国語のレシーバーで解説を聞く仕組みになっている)ことしかできない。

#かなり石から遠いので、「ブルーストーンが…」と言われてもどれがその石なのかよくわからない。メガリス(巨石文明)マニアの方ならわかるんでしょうけど…。 しかし、遠目に見ても巨大な石がならび、一部組み立てられているような姿には、どうやって運び、なんのために作ったんだろう?という謎は深まるばかり。

できることならもっと間近で見たいなあ、と思っていたら、とある観光グループがロープを無視して入り込み、石にベタベタさわりまくっているではないか!!  といっても警備員らしき人は誰もいないのでそのまま。許せん。

遺跡の謎には諸説ありますが、そんなことを知らなくても「不思議」な気分を味わえます。

 ソールズベリー大聖堂 

あまり知られていないが、ここの尖塔は英国一の高さを誇る。建物好きの女王様1号お薦めポイント。尖塔は遠くからよく見えるのだが、歩くと意外に遠い。 ようやく着いたと思うと広い芝生に囲まれているのでまた歩く。しかし、建物に囲まれたセントポール寺院やフィレンツェのドゥオモと違って、芝生の上にすっきりと立つ全容が眺められる。

中に入ってもそれほど観光客はいないため、静かにじっくりと観光できる。ことに正面にある藍色のわずかな濃淡でまとめられたステンドグラスは特筆モノ。 ああ、もう1回見たい。1号にとっては残念なことに(残り2人にとっては幸い?)、ここの尖塔には登ることはできない。

隣接するチャプター・ハウスは八角形の建物。イングランドにおけるゴシック建築の最高峰という解説は伊達ではなく、こじんまりとしているがとても美しい。 小さなステンドグラスに囲まれ、アーケードには旧約聖書にちなんだレリーフが施されている。

ここにはマグナカルタ(全4冊)のうち、1冊が納められている。#大英博物館に2冊、ここに1冊、というのは有名なのだが、残り1冊がどこにあるのかは3人にとって謎だった。 解説には「リンカーン城にある」と書かれていたため解決したが、さて、リンカーン城ってどこなんでしょう?? 知っている方、ご一報下さい。(気になる)

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Bath

ソールズベリー駅からバース・スパ駅まで約50分。£9.40。途中、車窓から"ホワイト・ホース"(山腹に白いチョークで書かれたような模様。 大文字の馬のシルエット版といえば想像できるだろうか?)が見える。相席したマダムが教えてくれました。

英国観光庁のFAXサービスで取り寄せた情報によると、バースには"エレガント・シティ"というキャッチフレーズがついているらしい。 マナーハウス滞在の予定もあったため、3人の間では「バースといえばエレガント、エレガントといえばバース」というのがいつの間にか合い言葉になっていました。

バースの建物は全て黄色がかった独特の石(その名もバース・ストーン そのまんまや)で造られており、まわりを丘に囲まれた地形とあいまって緑と黄色の対比が印象的です。

なお、バース・スパ駅からロンドンのパディントン駅までは約1時間半。£26.50。

 ローマン・バス Shopping

bath=風呂の語源となった由来の地。古代ローマ人、ただものではない(笑)。 こんなところまで遠征して温泉施設を作っていたとは。

日本語対応のレシーバーで解説を聞きながら進むと、単なる温泉ではなく神殿がメインで、かつ一大娯楽施設だったことがわかる(プール・サウナまであった)。 さすが古代ローマ人、偉業をなしとげつつも快楽追求は忘れていない。

中庭の温泉は見るだけで、風呂好きの日本人には残念なことに入ることはできない。それでも未練がましく手をいれたり写真をとったりする(滑りやすいので注意!!)

併設されたパンプルームでは、汲み上げた温泉を飲むことができる(有料)。好奇心旺盛な1号は早速試していたがお味は、…美味しいとはいえません。 なぜか、モーツァルトのような扮装をしたにーちゃんが、ポンプで温泉を汲んでくれます。

なぜそんな扮装なのか? と思っていたらこんな解説にいきあたりました。 18世紀に上流貴族の間で、治療のために鉱泉を飲むことが流行したため、バースは社交場として栄えたのだとか。その時代の扮装だったワケですな。

 ロイヤルクレッセント

クレッセントの名前通り、三日月(半円に近いけど)の形をした建物。予想したよりもかなり大きい。 前に広がる公園から眺めると、弧を描いた状態がよくわかる。(上空から撮影した絵はがきなどもバースには売っている。真上からのアングルもきれい)

この建物は現在も使われているため、端っこにある「No.1 Royal Crescent」のみが見学できる。ジョージ朝の邸宅が再現されており、壁や室内装飾がきれい。また地下には当時の台所が復元されている。

 アセンブリールーム

18世紀に上流貴族が集まったというが、その時代にジョン・ウッドによって設計された建物。当時は大舞踏会場だったらしい。建物部分の見学は無料。 地下には衣装博物館(下記)がある。

バースの町はそれほど大きくないため、各観光ポイントへ徒歩で行くことができます。 公園がたくさんあるため、花があちこちに咲き乱れていて、歩いても疲れを感じません。 ロンドンのような雑踏もなく、日本人も少ないので、のんびりと散歩気分。このあたりが「エレガント・シティ」たるゆえんなのかも。

 衣装博物館

アセンブリールームの地下にある。ここは有料。(しかし、チケットはローマン・バスとのコンバインドチケット。重複して買ってはダメですよ)

世界に例を見ない、衣装ばかりを集めた博物館(そのまんまや)。16世紀以降の衣装(主に貴族のもの)が集められている。 劣化を防ぐために照明は薄暗く、なんだか眠くなってきたりもする(をい)。ここも自国語のレシーバーを持ってまわる仕組みだが、私3号は殆ど聞いていませんでした。

#衣装ってうんちくよりも、「見てどう感じるか?」っていう方が大事な気がする

金銀の縫い取りやレース(ヴェネツィア産かしらん)、コルセットにフープ。流行の移り変わりは時に滑稽なスタイルを生むことも。 (コルセット全盛時代に生まれなくてよかった)

展示の後半はウェディングドレス特集。勝手に「あたしこんな感じのがいいな」とかそれぞれに言い合う。 (予定は、とか野暮なことはいいっこなし)。しかし、この博物館の圧巻はなんといっても「ビクトリア女王のドレス」。 展示されているドレスは基本的には普通サイズなのだが、それだけはどどーんと目立つ巨大な(特に横幅)ものでありました。

 パルティニ橋

バースの町を流れるアヴォン(エイヴォンって読むのかな)川にかかった橋。これも18世紀に建造されたもの。 イタリアはフィレンツェのポンテ・ヴェッキオ橋を模したといわれており、橋の両側に店が並んでいる。

我々はこの橋を川沿いの道路から眺めただけで渡りませんでしたが、欄干がならぶ道路の方が橋に見え、店に囲まれたパルティニ橋の方が道路(というか建物)に見えて仕方ありませんでした。#なんだか、だまし絵を見ているような気になります。

でも、ここは川の風景とあいまって、バースの中でも「眺めのいい場所」の一つではないかと思います。

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