四月三十日

すっかり桜も葉桜になりました。
先日、ケイトさんと薫さんとでお花見をしましたが、その時はあれだけ満開だった花が、今ではそんな物はなかったかのようです。
桜の花はやっぱり好きにはなれませんけれど、気心の知れた人達とする『お花見』は楽しいと思いました。
そんな風に思えたのも、ケイトさんと薫さんのお陰ですね。
…ああ、一応はハザマさんと勇人さんにも感謝をせねばならないでしょうか。
お二人が仕事で遠方へ出張していなかったら、女三人でのんびりお花見なんて出来ませんでしたから(実際には、一人お留守番のケイトさんが淋しくないようにという薫さんの配慮でしたけれど)。
戻って来てその話を知った勇人さんの落ち込みようは、今でも忘れられません。
大の男が部屋の隅でいじけるなんて鬱陶しい以外の何物でもございませんが、ハザマさんのように全くの無反応もどうかと思います。
先程、久し振りに木之元さんがいらっしゃいました。
相変わらず時間があれば山に籠もっているらしく、今日も山男そのものの格好でした。
今日は珍しく息子さんの幸(ゆき)さんも一緒だと思ったら、これから親子で山へ行くのだと仰っていました。
そう言えば、世間ではこれからしばらくは『ごーるでんうぃーく』とか言う連休に入るのでしたね。
幸さんはこの間までは幼稚園でしたのに、今年から小学生なのだそうです。子供の成長は本当に早いものです。
…だからと言って、いきなり日本アルプスに連れて行くのはどうかと思いますが。
幸さんの口達者な様子はさらに磨きがかかっているようで、今日も元気にハザマさんに喧嘩を売って帰って行かれました。
何故か幸さんとハザマさんは相性が悪いようです。ハザマさんが言うには向こうが一方的に喧嘩を吹っかけてくるのだそうですが。
一体何故なのでしょう。その内、機会があれば尋ねてみようかと思います。
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